JP2566835B2 - 油脂組成物 - Google Patents

油脂組成物

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JP2566835B2 JP2097068A JP9706890A JP2566835B2 JP 2566835 B2 JP2566835 B2 JP 2566835B2 JP 2097068 A JP2097068 A JP 2097068A JP 9706890 A JP9706890 A JP 9706890A JP 2566835 B2 JP2566835 B2 JP 2566835B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は油脂組成物に関し、更に詳しくは、特に食卓
パンと言われるホワイトブレッド、バラェティーブレッ
ド、テーブルロール等に好適な可塑性油脂組成物に関す
るものである。
〔従来技術と問題点〕
パンのソフト化と云う要求に対して、例えば特開平1
−112942等に見られるように、デンプンの老化防止効果
のあるグリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリ
ン脂肪酸エステル等の乳化剤を単独又は組み合わせて、
油中水型のマーガリンや水中油型のエマルジョンに溶解
・分散させた形でパン生地に練り込むことにより、パン
をソフトにし、日持ちさせる工夫がなされている。しか
しながら、乳化剤を多量に添加したパンは、パンの弾力
性がなく、口の中でねちゃつくといった問題を包含して
いる。
一方、カビやバクテリア類が生産するプロテアーゼや
アミラーゼがパンのミキシングタイムやディベロップメ
ント時間の短縮、オーブンキックの増大に効果的である
ことは公知の事実であり、イーストフード等のパン用副
原料に混合されて使用されている。しかし、このような
プロテアーゼやアミラーゼを製パン工程中に添加をする
と酵素作用が進むため、特にストレート法では生地の軟
化、ベトツキが発生し、製パン性が損なわれ、作業性、
生地機械耐性が著しく低下する。かくして、製パン性
(生地機械耐性等)を向上させるとともに、ソフトで老
化の遅いパンが切望されている。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らはかかる実情に鑑み、これらの問題点を克
服すべく鋭意研究の結果、特定の可塑性油脂と、有機酸
モノグリセリドと、プロテアーゼ及び/又はアミラーゼ
とを組み合わせることにより、その添加効果を少量の添
加量で効果的に発揮させる可塑性油脂組成物を作ること
に成功し、その結果、製パン性に優れ、乳化剤の異味、
異臭が少なく、且つソフトで老化の遅いパンの提供を可
能とする油脂組成物を提供するに至った。
即ち、本発明は示差走査熱量計(DSC)による吸熱分
析(昇温測定)においてMp−20℃〜Mp+15℃の範囲にあ
る油脂の融解帯の中に転移ピークを有しない唯1個の融
解ピークを有する可塑性油脂と、有機酸モノグリセリド
と、アミラーゼ類及びプロテアーゼ類から選ばれる1種
又は2種以上の酵素とからなる油脂組成物を内容とする
ものである。
本発明者らは、現在多くの製パンメーカーにて用いら
れる中種法とストレート法におけるパン生地構造の差異
及び製パンにおける油脂の割合を種々検討する過程で、
油脂はパン生地中のグルテンネットワーク形成に多大な
影響を与え、生地の伸展性、ガス保持力の増大、パンの
ボリウム、キメ、ソフトさに有効に機能していること、
また、中種法とストレート法の間には、グルテンネット
ワーク及びデンプンの状態に決定的な差異があり、乳化
剤の中でも特にグルテンネットワーク形成に大きく寄与
する乳化剤とプロテアーゼの組み合わせ、更にはデンプ
ンの状態を変えるアミラーゼを組み合わせることによっ
て相乗的に効果が発揮されること、更には、パンに練り
込む可塑性油脂によっても、製パン性における油脂の効
果が異なることを見出し、比較的少量の乳化剤で充分な
老化防止効果を発揮させるとともに、プロテアーゼ及び
/又はアミラーゼを更に組み合わせることによって、パ
ンをソフトに且つボリウムを増大させるパン練り込み用
油脂組成物に到達したものである。
本発明に用いられる可塑性油脂は、示差走査熱量計
(以下、DSCと記す)による吸熱分析(昇温測定)にお
いて、Mp−20℃〜Mp+15℃の範囲にある油脂の融解帯の
中に転移ピークを有しない唯1個の融解ピークを有する
油脂である。
本発明におけるDSCによる油脂の物性の熱的測定、融
解帯、転移ピーク、融解ピークについては特願昭63−80
576に詳記した通りであり、即ち、融解帯とは融解熱の
ピークを指し、転移ピークとは吸熱パターン中にテンパ
リング温度での発熱ピークを指す。
本発明に用いられる可塑性油脂の作成法は、上記特願
昭63−80576に詳記されている通りである。
即ち、コハク酸モノステアレート、ジアセチル酒石酸
モノステアレート等の有機酸モノグリセリドを1〜5%
(重量)単独又は混合して油脂に添加し、加熱溶解後、
得られた油脂組成物を油脂又は油中水型エマルジョンの
形で、ボテーター、コンビネーター等の掻取り式チュー
ブラー冷却機(A1ユニット)において、入口温度を油脂
類の融点−10℃〜−15℃で且つ曇点以上の温度にコント
ロールして、平均15℃/分以上に冷却し、次いで同じく
掻き取り式チューブラー冷却機(A2ユニット)におい
て、その出口温度をA1ユニットの出口温度±5℃にコン
トロールして捏和することによって得ることが出来る。
本発明に用いられる油脂は特に制限されず、従来のマ
ーガリン、ショートニングに用いられる動物油、植物
油、分別油、硬化油、ウムエス油等が好適に用いられ
る。
本発明に用いられる乳化剤としては、有機酸モノグリ
セリドが好ましく、具体的には酢酸モノグリセリド、コ
ハク酸モノグリセリド、乳酸モノグリセリド、クエン酸
モノグリセリド、酒石酸モノグリセリド、ジアセチル酒
石酸モノグリセリド等から選ばれる1種又は2種以上の
混合物である。有機酸モノグリセリドの添加量は、組成
物全体に対して0.05〜5.0重量%の範囲が好適である。
0.05重量%未満では効果が不充分であり、逆に5.0重量
%を越えるとパンの風味、食感が低下する。
本発明に用いられる酵素は、アミラーゼ類及びプロテ
アーゼ類から選ばれる1種又は2種以上の酵素である。
本発明に用いられるプロテアーゼ類としては、例えば
市販されている各種のプロテアーゼ剤のいずれでも用い
ることができ、例えば天野製薬製のプロテアーゼA「ア
マノ」、プロテアーゼM「アマノ」、プロテアーゼP
「アマノ」、プロテアーゼN「アマノ」、パパインW−
40、新日本化学製のスミチームAP、スミチームMP、スミ
チームLP等が挙げられる。尚、上記酵素の名称はいずれ
も商品名である。プロテアーゼ類の添加量は後記する、
一般に用いられるプロテアーゼ活性測定法にて測定した
pH5.5でのプロテアーゼ活性が油脂組成物1kgに対して1
〜50000単位の範囲が好ましい。
また、アミラーゼ類についても、同様に市販のアミラ
ーゼ剤のいずれも使用することが出来る。α−アミラー
ゼとしては、天野製薬(株)のアミラーゼAD「アマ
ノ」、アミラーゼAK「アマノ」、ナガセ生化学工業
(株)のデナチームSA−7、新日本化学工業(株)スミ
チームS、ダイキン工業(株)ダビアーゼ等、β−アミ
ラーゼとしては天野製薬(株)のビオザイムA、β−ア
ミラーゼ「アマノ」、新日本化学工業(株)のスミチー
ムL等、イソアミラーゼとしては、天野製薬(株)のイ
ソアミラーゼ「アマノ」、プルラナーゼ「アマノ」等、
グルコアミラーゼとしては、天野製薬(株)のグルクザ
イムNL、グルクザイムAF、新日本化学工業(株)のスミ
チームAN、スミチームAL、スミチームSG等を挙げること
ができる。尚、上記酵素の名称はいずれも商品名であ
る。アミラーゼ類の使用範囲は、後記する活性測定法を
用いて測定したpH5.5でのアミラーゼ活性が油脂混合物1
kgに対して100〜50000単位の範囲が好ましい。プロテア
ーゼ類もアリラーゼ類も、上記より少ない量では効果が
不充分であり、またこの範囲を越えると逆に生地にベタ
ツキが生じる。
以下に、プロテアーゼ活性測定法及びアミラーゼ活性
測定法を示す。
「プロテアーゼ活性測定法(Folin法)」 (1)反応試薬 A液:0.4M TCA溶液 B液:0.4M Na2CO3溶液 C液:Folin試薬 (2)酵素活性の測定法 酵素液 1.0ml(30℃,10min予備保温) ↓ 基質 1.0ml(30℃,10mil予備保温) 30℃,10min 反応 ↓ TCA溶液2.0ml添加(反応終了) 30℃,25min 放置 ↓ ろ紙(No.6)にて濾過 濾液 1.0ml 分取 Na2CO3 5.0ml ↓ Folin試薬 1.0ml 30℃,20min 放置 ↓ 0D 660nm測定 注1)基質として変成ヘモグロビンを使用した。
注2)酵素力価はチロシン基準曲線から算出した遊離チ
ロシン量を用いて、下記の式により酵素力価を算出し
た。
酵素力価(μ/g)=1ml中のチロシン量(μg) ×4×酵素稀釈倍率×1/反応酵素液量(ml) ×反応時間(min) 「アミラーゼ活性測定法」 (1)基質及び試薬 基質:2wt%可溶性澱粉液あるいは2wt%アミロペクチン
液 緩衝液:N/10酢酸緩衝液 A液:0.24 M CuSO4・5H2O B液:1.22 Mロッシェル塩と2.575 M NaOHの混液 C液:30wt%KI水溶液 D液:25wt%H2SO4水溶液 滴定液:N/20チオ硫酸ナトリウム液 (2)活性測定法 可溶性澱粉液12ml+pH4.0及びpH5.0酢酸Buffer8ml ↓ 5ml分取(テストチューブキャップ付き) ↓ 30℃及び40℃ 10〜15min保温 ↓ 酵素液1ml(10min反応)*正確に ↓ B液2ml(反応停止) 恒温槽より出し、A液 2ml添加撹拌 ↓ アルミ箔をかぶせ、沸騰湯浴中で15min加熱 ↓ 冷水浴で速やかに25℃以下に冷却 ↓ C液2ml、D液2ml添加 ↓ N/20チオ硫酸ナトリウムにより滴定(AV) (3)活性算出 アミラーゼ活性(BL−AV)×1.6×F=生成グルコース
(mg) 生成グルコース(mg)×稀釈倍率 ×1/10=力価(μ/g) 注)BL:冒険値(B液添加後、酵素溶液添加したもの) F:N/20チオ硫酸ナトリウムのfactor 注1)アミラーゼ活性測定法でα−アミラーゼ、β−ア
ミラーゼ、グルコアミラーゼは可溶性澱粉液を基質とし
て測定、イソアミラーゼはアミロペクチン液を基質とし
て測定 酵素の添加方法については、冷却捏和した可塑性油脂
に後合わせする方法であればいずれの方法でもよく、具
体的には、油脂注に酵素を分散して添加する方法、粉末
のまま、あるいは液糖等に溶解・分散して添加する方法
等が挙げられる。冷却捏和する前、即ち最初の乳化段階
から酵素を添加する場合、乳化温度が40〜50℃以上にな
ると酵素が失活するため、それ以上に上げることができ
ず、この温度では乳化防止に効果のある乳化剤、例えば
モノグリセリン脂肪酸エステル等は固体状態であり、殆
ど乳化ができない状態となる。
本発明でいうパンとは、パンを製造するための材料、
例えば主原料としての小麦粉にイースト、イーストフー
ド、油脂類(ショートニング、ラード、マーガリン、バ
ター、液状油、油中水型乳化組成物、水中油型乳化組成
物等)、水(捏水)、乳製品、食塩、糖類等を添加し、
更に必要に応じ親水性乳化剤、調味料(グルタミン酸
類、核酸類)、保存料、ビタミン、カルシウム等の強化
剤、蛋白質、化学膨張剤、フレーバー等の1種又は2種
以上を添加混捏し、醗酵工程を経て焼成したものを言
う。勿論、フィリング等の詰め物をしたパンも本発明で
いうパンに含まれる。即ち、本発明でいうパンは、食パ
ン、特殊パン、調理パン、菓子パン、蒸しパン等を意味
する。
例えば、食パンとして白パン、黒パン、フランスパ
ン、バラエティブレッド、ロール(テーブルロール、バ
ンズ、バターロール等)が挙げられる。特殊パンとして
はグリッシーニ、マフィン、ラスク等、調理パンとして
はホットドック、ハンバーガー、ビザパイ等、菓子パン
としてはジャムパン、あんパン、クリームパン、レーズ
ンパン、メロンパン、スイートロール、リッチグッズ
(クロワッサン、ブリオッシュ、デニッシュペストリ
ー)等が挙げられ、蒸しパンとしては肉まん、あんまん
等が挙げられる。
〔作用・効果〕
通常、アミラーゼ及び/又はプロテアーゼをパン生地
に添加すると、パンのカマ伸びが向上するが、一方、生
地のベタツキ、軟化が発生し、生地機械耐性の低下がお
こるとともに、でき上がったパンの内相もキメの荒いも
のとなってしまう。しかし乍ら、これら酵素に油脂結晶
を微細化したもの(油脂融解帯の中に唯1個の融解ピー
クを有するもの)と、有機酸モノグリセリドとを組み合
わせることによって、生地のベタツキ、機械耐性が向上
し、作業性が良く、且つでき上がったパンの内相も膜が
うすく、キメの細かいものとなる。
この効果のもたらされる理由については不明である
が、微細化された油脂結晶及び有機酸モノグリセリドに
よって、生地中のグルテンネットワークがより細く密に
形成され、生地のベタツキの原因であるデンプン粒子を
覆い、その結果、生地のベタツキが解消し、且つ伸展性
の良い生地が形成されるものと推定される。また、この
ような細く密なグルテンネットワークの形成によって、
内相が良好でソフト且つボリウムのあるパンが出来上が
るとともに、グルテンにより多くの水が保持され、パン
中の水の移動が抑制されることによって、出来上がった
パンも老化が遅くなるものと考えられる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例及び応用例に基づいて更に詳細
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
実施例1 MP29.5℃の硬化魚油62.9%(重量%、以下同じ)、MP
36.8℃の硬化魚油18.0%、ナタネ油9.0%にジアセチル
酒石酸モノグリセリド(商品名パノダンAM、グリンステ
ッド社製)3.0%、レシチン0.1%を添加溶解した混合油
(MP=32.3℃)を下記条件にて冷却捏和し油脂組成物を
得た。
得られた油脂組成物に、ナタネ油7%に分散させた0.
02%の酵素(商品名デナチームSA、ナガセ社製)を後合
わせし、パン練り込み用油脂組成物を得た。配合組成物
を第1表に示す。
A0ユニツト 出口温度:22℃ A1ユニツト 滞留時間:24秒 クリアランス:2mm 冷却速度:30℃/分 出口温度:10℃ A2ユニツト 出口温度:12℃ 周速度:2.5m/秒 滞留時間:3分 クリアランス:10mm 得られた組成物をDSC(理学電機製)測定用試料セル
に20mg秤料し、−50℃より60℃まで4℃/分の速度で昇
温させ、吸熱測定を行った。測定感度は5mcal/秒とし
た。得られたチャートを第1図に示す。
この図から明らかな如く、該油脂組成物のDSC吸熱ピ
ークの開始温度は25℃、また35℃で完全に溶解し、溶解
するまでに1つの融解帯しか示さなかった。
比較例1 実施例1と同一の油脂組成物を下記条件にて冷却捏和
し、酵素分散油脂を後合わせしたのち、油脂組成物を得
た。その後、該油脂のMPよりも5℃低い温度にて48時間
熱処理(テンパリング)し、パン用油脂組成物を得た。
配合組成を第1表に示す。
A0ユニツト 出口温度:30℃ A1ユニツト 滞留時間:25秒 クリアランス:5mm 冷却速度:12℃/分 出口温度:25℃ A2ユニツト 出口温度:18℃ 周速度:2.5m/秒 滞留時間:3分 クリアランス:10mm 得られた組成物をDSC測定用試料セルに22.4mg秤量
し、4℃/分の速度で昇温させ、吸熱測定を行った。測
定感度は5mcal/秒とし、得られたチャートを第2図に示
す。
第2図から明らかな如く、DSCの吸熱ピークの中に、
テンパリング温度(約27℃)における転移ピークを示し
ている。また該油脂組成物は38℃で完全に溶解してい
る。
実施例2〜5 第1表に示す如く、配合油脂に各種有機酸モノグリセ
リド及びグリセリドモノステアレート3.0%、レシチン
0.1%を添加、溶解した混合油84%と水相16.0%を混合
して、油中水型エマルジョンを得、同様の条件にて冷却
捏和した油脂組成物を得た。得られた油脂組成物に実施
例1と同様に各種酵素分散液を後合わせし、各種パン練
り込み用油脂組成物を得た。
得られた組成物のDSCを実施例1と同様に測定した結
果、実施例1と同様にDSC吸熱ピークの開始温度は25
℃、また35℃で完全融解し、融解するまでに1つの融解
帯しか示さなかった。
比較列2〜4 比較例1における配合割合を第1表に示す配合割合に
変えた他は比較例1と同様にして油脂組成物を得た。
応用例1〜5、比較応用例1〜4 実施例1〜5及び比較例1〜5で得られた油脂組成物
を用いて以下に示す配合の中種法により山型及び角型食
パンを調製し、その容積(山型食パンにて)内相、老化
(角型食パンにて)を評価した。尚、老化はパン調製1
日後及び3日後のパンクラムの硬さをレオメーターにて
測定して評価した。結果を第2表に示す。
〔中種法の工程〕
中種配合: 強力小麦粉 70 重量部 イースト 2.2 〃 イーストフード 0.1 〃 水 40 〃 中種ミキシング:低速2分、中速2分 醗酵:30度、4時間 本捏配合: 強力小麦粉 30重量部 砂糖 5 〃 食塩 2 〃 油脂 5 〃 脱脂粉乳 2 〃 水 28 〃 本捏ミキシング: 油脂以外の全原料をミキサーに入れ、低速2分、中速2
分、更に該油脂組成物を加え、低速2分、中速2分、高
速3分ミキシングする。
フロアータイム:20分 分割・丸目 ベンチタイム:20分 成型:モルダーにて成型 ホイロ:温度40℃、湿度80% 焼成:山型−温度210℃、25分 角型−温度220℃、30分
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例で得られた油脂組成物のDSCのチャート
を示す図、第2図は比較例1で得られた油脂組成物のDS
Cのチャートを示す図である。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】示差走査熱量計(DSC)による吸熱分析
    (昇温測定)においてMp−20℃〜Mp+15℃の範囲にある
    油脂の融解帯の中に転移ピークを有しない唯1個の融解
    ピークを有する可塑性油脂と、有機酸モノグリセリド
    と、アミラーゼ類及びプロテアーゼ類から選ばれる1種
    又は2種以上の酵素とからなる油脂組成物。
  2. 【請求項2】有機酸モノグリセリドを含む請求項1記載
    の油脂組成物。
  3. 【請求項3】有機酸モノグリセリドが、酢酸モノグリセ
    リド、コハク酸モノグリセリド、乳酸モノグリセリド、
    クエン酸モノグリセリド、酒石酸モノグリセリド、ジア
    セチル酒石酸モノグリセリドの1種又は2種以上の混合
    物である請求項2記載の油脂組成物。
  4. 【請求項4】有機酸モノグリセリドの添加量が、組成物
    全体に対して0.05〜5.0重量%である請求項2又は3記
    載の油脂組成物。
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