JP2563097Y2 - ターボ分子ポンプ - Google Patents

ターボ分子ポンプ

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JP2563097Y2
JP2563097Y2 JP4545292U JP4545292U JP2563097Y2 JP 2563097 Y2 JP2563097 Y2 JP 2563097Y2 JP 4545292 U JP4545292 U JP 4545292U JP 4545292 U JP4545292 U JP 4545292U JP 2563097 Y2 JP2563097 Y2 JP 2563097Y2
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intake port
shaft
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molecular pump
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修 芦田
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Shimadzu Corp
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  • Non-Positive Displacement Air Blowers (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ターボ分子ポンプおよ
びモレキュラドラッグポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】ロータとシャフトからなる回転体を高速
回転させて軸流排気するターボ分子ポンプには、その回
転体の支持に、ころがり軸受けと磁気軸受けとを組み合
わせて用いたものがある。
【0003】第5図は、この組み合わせを用いた従来の
ターボ分子ポンプの断面図である。このポンプはケーシ
ングC、ベースB1、B2からなる容器と、ロータ翼R
Wを設けたロータRと、ケーシングCの内周に設けたス
テータ翼SWと、このロータRを回転するためのシャフ
トSと、シャフトSを回転駆動するモータMとから主に
構成されている。
【0004】シャフトSの下端側にはこれを支持するた
めのころがり軸受けとして深ミゾ玉軸受け10が用いら
れている。また、シャフトSの上側に接続されたロータ
Rには永久磁石2が取り付けられており、この永久磁石
2およびこれと対向してホルダ5の側面上に設けられた
永久磁石1とで磁気軸受け3を構成している。
【0005】この磁気軸受け3はアキシャル方向の荷重
が発生しないように調整される。すなわち、支持部材4
に接続されているホルダ5を、調節ネジ6で上下するこ
とで永久磁石1と永久磁石2との相対位置を微調整し、
アキシャル方向の荷重が生じないようにしている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】前記従来のターボ分子
ポンプでは、ころがり軸受けとして深ミゾ玉軸受けを用
いていた。これは深ミゾ玉軸受けがラジアル荷重の他
に、小さい値であれば吸気口方向、反吸気口方向のどち
らのアキシャル荷重をも負荷することができるため、シ
ャフトの振動や外乱によりどちらの方向にアキシャル荷
重が発生してもこれら小さなアキシャル荷重を持ちこた
えることができるからである。すなわち、上記のように
磁気軸受けの永久磁石の位置調整がなされてアキシャル
荷重をなくしたた状態では、負荷によりアキシャル方向
の荷重が発生したとしても小さい値であるので深ミゾ玉
軸受けでも充分アキシャル荷重を吸収できるものであっ
た。
【0007】しかしながら、最近は、ターボ分子ポンプ
に対し、排気性能を向上させるために回転速度を早める
ことが要求されている。また、ターボ分子ポンプの使用
可能領域をより低真空領域まで広げることも要求されて
いる。このような用途に用いるターボ分子ポンプではロ
ータ翼にこれまで以上の揚力が生じ、その結果アキシャ
ル方向には吸気口方向のより大きなアキシャル荷重を発
生することになる。この場合従来の深ミゾ玉軸受けを使
用したものでは大きなアキシャル荷重に耐えきれず、軸
受けが破損する恐れがあった。
【0008】本考案の目的は上記問題を解決し、より高
速回転での使用やより低真空での使用にも耐え得るター
ボ分子ポンプを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
になされた本考案は、ロータとシャフトからなる回転体
の一端を磁気軸受けで支持し、他端をころがり軸受けで
支持するターボ分子ポンプにおいて、前記磁気軸受けは
前記回転体に加わるラジアル荷重を支持するとともに、
永久磁石の位置を調整して吸気口方向のアキシャル荷重
が生じるように設けられ、前記ころがり軸受けは前記回
転体のラジアル荷重を支持するとともに、前記磁気軸受
けにより発生した吸気口方向のアキシャル荷重および負
荷によるアキシャル荷重とを支持することが可能なアン
ギュラ玉軸受けを使用し、前記回転体の反吸気口方向へ
の変位を規制するためのストッパを設けたことを特徴と
する。
【0010】
【作用】本考案のターボ分子ポンプでは、ころがり軸受
けとしては従来の深ミゾ玉軸受けに変えて、アンギュラ
玉軸受けを使用する。アンギュラ玉軸受けは、アキシャ
ル方向の荷重に対しては方向性をもち、正方向には深ミ
ゾ玉軸受けより大きな荷重をかけることができるが逆方
向には荷重をかけれない特長をもっている。
【0011】したがって、吸気口方向のアキシャル荷重
がアンギュラ玉軸受けの正方向の荷重となるようにこの
アンギュラ玉軸受けを取り付けることで、大きな吸気口
方向のアキシャル荷重に対しても耐え得ることが可能に
なる。また、磁気軸受けの永久磁石により常に吸気口方
向のアキシャル荷重を発生させ、この荷重をアンギュラ
玉軸受けに予圧として与えておくことで、シャフトの振
動や外乱があっても容易に反吸気口方向の荷重が加わら
ないようにできる。
【0012】さらに、回転体が反吸気口側に一定距離以
上変位しないためのストッパを設けることにより、大き
な振動や外乱を受けて回転体が反吸気口側に変位しかけ
たとしても回転体がこのストッパに接触するためこれ以
上反吸気口側へ変位することがなくなり反吸気口方向の
大きなアキシャル荷重の発生をなくすことができる。
【0013】
【実施例】以下、本考案の実施例を図を用いて説明す
る。
【0014】第1図は本考案による一実施例を示したタ
ーボ分子ポンプの断面図である。このポンプはケーシン
グC、ベースB1、B2から成る容器と、ロータ翼RW
を設けたロータRと、ケーシングCの内周に設けたステ
ータ翼SWと、このロータRを回転するためのシャフト
Sと、シャフトSを回転駆動するモータMとから主に構
成されている。
【0015】シャフトSの下端側にはシャフトSを支持
するためのころがり軸受けとしてアンギュラ玉軸受け7
が用いられている。シャフトSの下方には狭い間隔をあ
けてベースB2の上面が対向しており、この面上にはス
トッパ8が通常時はシャフト7の下面に接触しないよう
に挿入されている。また、シャフトSの上側に接続され
たロータRには永久磁石2が取り付けられており、これ
と対向してホルダ5の側面上に設けられた永久磁石1と
で磁気軸受け3を構成している。
【0016】次にこの構成による作用を述べる。
【0017】磁気軸受け3は、ラジアル方向に安定とな
るように永久磁石間の反発力を働かせるとともに、常に
吸気口方向のアキシャル荷重が発生するように調整され
る。すなわち、支持部材4に接続されたホルダ5を調節
ネジ6により上下することで永久磁石1と永久磁石2と
の相対位置を微調整し、吸気口方向の荷重が発生するよ
うにする。たとえば、第2図、第3図に示すようにロー
タR側の永久磁石2をホルダ5側の永久磁石1に対して
わずかな距離Zだけ吸気口側(上側)に変位させること
で、距離Zに依存した吸気口方向(正)のアキシャル荷
重が発生できる。
【0018】シャフトS下端側のアンギュラ玉軸受け7
は、通常のラジアル方向の荷重とともに上記磁気軸受け
3により発生した吸気口方向(正)のアキシャル荷重を
予圧として受ける。この予圧があることでシャフト振動
や外乱による反吸気口方向(負)の小さなアキシャル荷
重が加わっても荷重の総和として正のアキシャル荷重を
保持できるので軸受けとして正常な動作を保ち続けるこ
とが可能である。
【0019】さらに、シャフトSの下方には狭い間隔を
あけてベースB2の上面が対向しており、この面上には
ストッパ8が通常時はシャフト7の下面に接触しないよ
うに挿入されている。もしも、大きな振動や外乱が加わ
ったとしてもシャフトSはこのストッパ8に接触するだ
けでこれ以上反吸気口方向には変位できない。したがっ
て第2図に示したようにストッパ位置を常に正のアキシ
ャル荷重を受ける範囲内に設定しておくことでアンギュ
ラ玉軸受けに負のアキシャル荷重が加わることを完全に
なくすことができる。
【0020】また、当然のことであるが、吸気口方向へ
のシャフトSの変位はアンギュラ玉軸受け自身が規制し
ており、結局シャフトSおよびロータRからなる回転体
はこのアンギュラ玉軸受け自身が規制する位置と前記ス
トッパ8が規制する位置の間で変位する。
【0021】このストッパ8にはロータRが回転中に接
触しても焼き付かないようにするため、グリースやMo
S2 などの潤滑剤を使用するかまたは、PTFEなどの
材料を使用する。
【0022】なお、回転体の上側にタッチダウンベアリ
ング9を設け、通常時はシャフトSとは非接触にしてお
き、大きな振動や外乱によりシャフトSが横振れしたと
きにこの振れを規制できるようにしておけばラジアル方
向の変動に対しても安心である。
【0023】第4図は、このタッチダウンベアリング9
を利用した本考案の他の実施例である。この実施例では
回転体の反吸気口方向への変位のストッパとしてタッチ
ダウンベアリング9を利用している。すなわち、タッチ
ダウンベアリング9の上部近傍のシャフト部分に突起部
11を設け、これがタッチダウンベアリング9と接触す
ることでシャフトSがこれ以上反吸気口方向に変位でき
ないようにしている。なお、本考案をターボ分子ポンプ
について説明してきたが、ねじポンプなどのモレキュラ
ドラッグポンプにおいても同様に実施可能である。
【0024】
【考案の効果】以上、詳細に説明したように本考案によ
れば、アンギュラ玉軸受けを使用するとともにストッパ
を設けたことにより、いままでより大きなアキシャル荷
重を負荷することが可能となり、排気性能を向上させる
ため回転速度を早める場合やより低真空領域で使用する
場合のようなアキシャル荷重が大きい環境であっても問
題なく使用できるようになった。また、ターボ分子ポン
プの運転中に誤って吸気口もしくは排気口から大気を導
入した場合に、揚力が働いて大きなアキシャル荷重がか
かり故障の原因となったが、これに対してもより故障が
発生しにくい構造にすることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例であるターボ分子ポンプの断
面図。
【図2】磁気軸受けの磁石の変位とアキシャル荷重の関
係を示した図。
【図3】アキシャル荷重が発生するときの磁気軸受けの
磁石の位置を示した図。
【図4】本考案の他の一実施例であるターボ分子ポンプ
の断面図。
【図5】従来のターボ分子ポンプの断面図。
【符号の説明】
C:ケーシング R:ロータ B1、B2:ベース S:シャフト 1:永久磁石(ホルダ側) 2:永久磁石(ロータ側) 3:磁気軸受け 5:ホルダ 7:アンギュラ玉軸受け 8:ストッパ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロータとシャフトからなる回転体の一端
    を磁気軸受けで支持し、他端をころがり軸受けで支持す
    るターボ分子ポンプにおいて、 前記ころがり軸受けとしてアンギュラ玉軸受けを使用す
    るとともに、磁気軸受け側では相互の永久磁石の位置を
    ずらせて設置し磁気軸受け部自体に吸気口方向の軸力を
    発生させておくことにより、アンギュラ玉軸受けに常に
    吸気口方向の軸方向荷重を予圧として付与するととも
    に、前記回転体の反吸気口方向への変位を規制するため
    のストッパを設けたことを特徴とするターボ分子ポン
    プ。
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JP6111746B2 (ja) * 2013-03-07 2017-04-12 株式会社島津製作所 真空ポンプ
JP6403020B2 (ja) * 2016-01-29 2018-10-10 大陽日酸株式会社 タッチダウン軸受、及び回転機械

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