JP6111746B2 - 真空ポンプ - Google Patents
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Description
以下、図を参照して本発明の一実施の形態について説明する。図1は本発明に係る真空ポンプの一実施形態としてのターボ分子ポンプの断面図である。
ターボ分子ポンプは、ケーシング3とベース2とにより構成されるハウジング1の内部に収容されたロータユニット10を備えている。ケーシング3とベース2とは、両部材間にシール部材81を介して不図示の締結部材により締結され、外部から密封されている。
ロータユニット10は、ロータ20とシャフト30とを備えている。詳細は後述するが、ロータ20とシャフト30とは、接合部材(接合層)61により接合されている。
円筒部25は、内周円筒部26および外周円筒部27の二重円筒構造を有している。
ロータ翼23に対応して、ケーシング3の内側に固定翼41がスペーサリング42で位置合せされて設けられており、ロータ翼23と固定翼41とにより高真空側排気機能部を構成している。外周円筒部27の外周には、外周ステータ44がハウジング1に取り付けられている。
これにより、ロータユニット10は、軸芯上に配置された上下一対のボールベアリング82、83により回転可能に保持される。
次に、ロータユニット10について、さらに、説明する。
上述した如く、ロータユニット10は、ロータ20とシャフト30とが、接合部材(接合層)61により接合されて構成されている。
ロータ20は、例えば、アルミニウム合金により形成されている。アルミニウム合金であれば、特に制限はないが、中でも、引張り強さおよび耐力の点でA2618が、また、疲れ強さの点でA2014が好ましい。シャフト30は、例えば、SUS(ステンレス)や鋼材により形成されている。鋼材であれば制限はないが、一例として、クロムモリブデン鋼(SCM435等)や、炭素鋼(S45C等)を挙げることができる。
ロータ20とシャフト30との間に、接合部材(接合層)61が介在されているのはこのような理由である。
以下、図3(a)〜(d)を参照して、ロータ20とシャフト30とを摩擦攪拌接合により接合してロータユニット10を作製する方法を説明する。
摩擦攪拌接合は、ロータ20を固定した状態で、圧接用装置91により、接合部材61を軸部22の下端面22aに圧接しながら高速に回転させて行う。これにより、軸部22の下端面22aと接合部材61との接触面に摩擦熱が発生し、熱により、軸部22の下端面22aと接合部材61とが軟化し、塑性流動化して接合される。塑性流動化により、接合部材61の厚さは、接合前の厚さt0(図示せず)よりも薄い厚さt1になる。
摩擦攪拌接合は、接合部材61が接合されたロータ20を固定した状態で、回転装置を用いて、シャフト30の、スラスト方向における上方側の端面を、接合部材61の他面61aに圧接しながら高速に回転させて行う。これにより、接合部材61とシャフト30との接触面に摩擦熱が発生し、熱により、接合部材61の他面61aとシャフト30の接触面が軟化し、塑性流動化して接合される(図3(d)参照)。塑性流動化により、接合部材61の厚さは、接合前の厚さt2よりも薄い厚さt3になる。この場合にも、摩擦攪拌接合の際、シャフト30と接合部材61との外周に流動する塑性流動部を切削することが好ましい。
ターボ分子ポンプを駆動してロータユニット10の温度が上昇すると、永久磁石式磁気軸受14のロータ20に固定された永久磁石13がスラスト方向の上方にずれ、固定側の永久磁石12とのずれ量(ΔZ)が小さくなる。このため、ボールベアリング83の予圧が増大し、ボールベアリング83が損傷したり、振動が増大したりする。
図4は、本発明におけるロータユニットの実施形態2を示す断面図である。
実施形態2は、実施形態1のロータ20に対し、ロータ20Aのスラスト方向における長さを小さくした構造とした点に特徴を有する。
図4に図示されるように、ロータユニット10Aは、実施形態1と同様に、ロータ20Aとシャフト30Aとを、接合部材61を介して、摩擦攪拌接合により接合されている。
ロータ20Aは、ロータ翼部21Aと円筒部25とを備えている。ロータ翼部21Aは、軸部22Aと、軸部22Aの周囲に多段に配列されたロータ翼23とを備えている。
実施形態2において、上記以外は実施形態1と同様であり、対応する部材に同一の符号を付して説明を省略する。
(1)シャフト30、30Aは、ロータ20、20Aの軸部のスラスト方向における端面に接合により一体化されており、焼嵌めによって接合する場合と異なり、接合力は熱膨張係数の差の影響を受けることが無い。このため、ロータ20、20Aとシャフト30、30Aとを熱膨張係数が異なる金属により形成しても、温度上昇に伴う接合部の緩みは生じない。
また、シャフト30、30Aとロータ20、20Aとの接合を、摩擦攪拌接合によらず、レーザ溶接等、他の方法により行うようにしてもよい。
その他、本発明の趣旨の範囲内において、種々、変形することができるものであり、上記実施の形態に何ら限定されるものではない。
10 ロータユニット
11 磁石ホルダ
12、13 永久磁石
14 永久磁石式磁気軸受
20、20A ロータ
21、21A ロータ翼部
22、22A 軸部
23 ロータ翼(排気部)
25 円筒部
30 シャフト
61 接合部材(接合層)
70 モータ部
83 ボールベアリング(支持用軸受)
Claims (2)
- ロータおよびシャフトが一体に形成され、ハウジング内に収容されるロータユニットを備え、
前記ロータは、軸部と、前記軸部の周囲に形成された排気部とを有し、
前記シャフトは、前記ロータとは熱膨張係数が異なる金属により形成され、前記ロータの軸部の、スラスト方向における端面に接合により固定され、
前記ロータユニットの一端側に設けられ、前記ロータユニットをスラスト方向に付勢する磁気軸受をさらに備え、前記磁気軸受は、前記ロータの前記一端側に設けられた永久磁石と、前記ハウジングに固定された永久磁石とにより構成された永久磁石式磁気軸受であり、
前記ロータはアルミニウム合金により形成され、前記シャフトはSUS、クロムモリブデン鋼、炭素鋼のいずれかにより形成され、前記ロータと前記シャフトとの間に、純アルミニウムにより形成され、前記ロータおよび前記シャフトに接合された接合層を有する、真空ポンプ。 - 請求項1に記載の真空ポンプにおいて、
前記排気部は、前記軸部の周囲にロータ翼が多段に形成されたロータ翼部を有し、
前記ロータと前記シャフトとの接合部は、前記ロータ翼部のスラスト方向における中間位置に位置しており、前記接合部の外周に形成される塑性流動物が流動する空間が設けられている、真空ポンプ。
Priority Applications (1)
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JP2013045485A JP6111746B2 (ja) | 2013-03-07 | 2013-03-07 | 真空ポンプ |
Publications (2)
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Family Applications (1)
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- 2013-03-07 JP JP2013045485A patent/JP6111746B2/ja active Active
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