JP2561829B2 - 練歯磨 - Google Patents

練歯磨

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    • A61K8/67—Vitamins
    • A61K8/678—Tocopherol, i.e. vitamin E

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、合成樹脂製の内面を有する容器に充填され
た、ビタミンＥを含有する練歯磨であって、ビタミンＥ
の経時安定性が改良された練歯磨に関する。
〔従来の技術〕
ビタミンＥ（トコフェロール、実用的には酢酸トコフ
ェロールのような塩の形で使用されている）は、血行促
進作用を有するため、歯磨に配合しておくと歯茎を強化
し、歯槽膿漏の予防に効果的であることが知られてい
る。
一方、練歯磨は、合成樹脂製の内面を有する容器に充
填されることが多い。ところが、ビタミンＥを含む練歯
磨をこのような容器に充填しておくと、ビタミンＥの活
性が経時的に低下するという欠点がある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
したがって本発明の目的は、合成樹脂製の内面を有す
る容器に充填されたばあいにもビタミンＥの活性が経時
的に低下しないような練歯磨を提供することである。
〔問題点を解決するための手段〕 本発明の目的は、練歯磨中に特定の塩化合物を含有さ
せることにより達成される。すなわち本発明は合成樹脂
製の内面を有する容器に充填された、ビタミンＥを含有
する練歯磨において、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、
炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素カル
シウムおよび炭酸水素マグネシウムから成る群から選ば
れた少なくとも一種の塩を含有することを特徴とする練
歯磨である。
ビタミンＥの含有量は0.01〜５％（重量％、以下同
じ）、塩の含有量は0.1〜50％、好ましくは0.5〜25％が
適当である。
本願明細書中“ビタミンE"という用語は、トコフェロ
ール自体のほか、その塩、たとえば酢酸トコフェロール
等も意味するものである。
本発明の歯磨基材としては、従来の練歯磨に普通に使
用されているものを使用することができる。これらの歯
磨基材の具体例およびその好適な配合量を以下に示す。
配合量 保湿剤 グリセリン、ソルビトール、プロピ レングリコール、ポリエチレングリコール、 キシリトール、ジプロピレングリコール、乳 酸ナトリウム、マルチトール等 10〜40 ％ 研摩剤 歯磨用リン酸水素カルシウム、無水 リン酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、 炭酸カルシウム、結晶セルロース、水酸化ア ルミニウム、不溶性メタリン酸ナトリウム、 ハイドロキシアパタイト等 10〜50 ％ 発泡剤 ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシル ベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルス ルホ酢酸ナトリウム、Ｎ−ラウロイルサルコ シンナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル、ポ リオキシエチレンソルビタン、ポリオキシエ チレンノニルフェニルエーテル、アルキロー ルアミド、両性界面活性剤等 0.1〜５ ％ 粘結剤 カルボキシメチルセルロース、ヒド ロキシエチルセルロース、アルギン酸塩、カ ラギーナン、アラビアゴム、ポリビニルアル コール、メチルセルロース等 0.1〜５ ％ 甘味剤 サッカリンナトリウム、ステビオサ イド、ズリチルリチン、カルコン、ジヒドロ カルコン等 0.1〜３ ％ 防腐剤 パラオキシ安息香酸エステル類等 0.01〜0.1％ 香 料 ペパーミント、スペアミント等の精 油、ｌ−メントール等の香料素材等 １％ 本発明の練歯磨にはまた、塩化リゾチーム、デキスト
ラナーゼ、溶菌酵素、ムタナーゼ、クロルヘキシジン、
ソルビン酸、アルキシジン、ヒノキチオール、セチルピ
リジニウムクロライド、アルキルグリシン、塩化ナトリ
ウム、アラントン、ε−アミノカプロン酸、トラネキサ
ム酸、アズレン、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン
酸ナトリウム等のフッ化物、乳酸アルミニウム、エデト
酸塩、色素、BHT、イソプロピルメチルフェノール等の
有効成分、を含有させることができる。
本発明において、“合成樹脂製の内面を有する容器”
とは、練歯磨と接触する部分がポリエチレン、ポリプロ
ピレン、等のポリオレフィン、ポリエーテル類、サーリ
ン、ナイロン、塩化ビニル等の合成樹脂で構成されてい
るチューブその他の容器を意味する。
このような容器の具体例としては、ポリエチレン、
紙、アルミニウム等から構成されるチューブで最内層に
ポリエチレン、ポリエーテル類、サーリン、ナイロン等
を使用したラミネートチューブ；ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ナイロン、塩化ビニル等の少なくとも１種以
上から構成されるポリチューブ、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ナイロン、塩化ビニル等の少なくとも１種以
上から構成されるポリ容器が挙げられる。
実施例１ 以下の配合の練歯磨を作成した。
酢酸トコフェロール 0.1g 炭酸水素ナトリウム xg 歯磨用リン酸水素カルシウム 45.0g グリセリン 20.0g カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.0g ラウリル硫酸ナトリウム 1.5g メチルパラベン 0.1g サッカリンナトリウム 0.1g 香料 0.9g 水にて全量を100gとする。これをラミネートチューブ
（最内層ポリエチレン）に入れ40℃で２ヶ月間保存し
た。炭酸水素ナトリウムの添加量を次の通りに変化さ
せ、40℃２ヶ月間保存した。保存後の酢酸トコフェロー
ルの残存率は次の通りであった。
〇酢酸トコフェロール残存量の測定方法 試料をメタノールで抽出後、液体クロマトグラフ法に
て測定し、初期値を100とした時の比を求める。
実施例２〜５ 実施例１における炭酸水素ナトリウムに代えて下記の
塩を使用し、添加量を5.0gとした時の40℃２ヶ月間保存
後の酢酸トコフェロールの残存率は下記の通りであっ
た。
実施例６〜９ 実施例１において炭酸水素ナトリウムの添加量を５％
とし、これを下記樹脂の容器に充填し40℃、２ヶ月間の
保存後、酢酸トコフェロールの残存率を測定した。
実施例10 リン酸水素ナトリウム 41.0g カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.2g グリセリン 20.0g ラウリル硫酸ナトリウム 1.5g ラウロイルサルコシンナトリウム 0.1g サッカリンナトリウム 0.1g 酢酸トコフェロール 0.1g 炭酸水素ナトリウム 5.0g 香料 1.0g 水にて全量を100gとする。
実施例11 ピロリン酸カルシウム 35.0g 無水ケイ酸 5.0g 結晶セルロース 5.0g メチルセルロース 0.5g カラギーナン 0.5g グリセリン 20.0g ソルビット液 5.0g プロピレングリコール 3.0g ラウリル硫酸ナトリウム 1.5g アルカロールアミド 0.1g サッカリンナトリウム 0.1g 酢酸トコフェロール 0.2g 炭酸水素ナトリウム 1.0g 香料 0.9g 水にて全量を100gとする。
実施例12 リン酸水素ナトリウム 33.0g カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.5g カラギーナン 0.5g グリセリン 15.0g ソルビット液 10.0g ラウリル硫酸ナトリウム 0.5g ポリオキシエステルソルビタン 0.5g 塩化ナトリウム 10.0g 炭酸水素ナトリウム 5.0g 酢酸トコフェロール 0.1g 香料 0.9g 水にて全量を100gとする。
実施例13 リン酸水素ナトリウム 35.0g メチルセルロース 1.0g グリセリン 15.0g ジプロピレングリコール 5.0g ラウリル硫酸ナトリウム 1.5g ラウロイルサルコシンナトリウム 0.2g サッカリンナトリウム 0.1g 炭酸水素ナトリウム 15.0g 酢酸トコフェロール 0.1g 香料 0.9g 水にて全量を100gとする。
実施例14 リン酸水素カルシウム 40.0g 無水ケイ酸 5.0g アルギン酸ナトリウム 2.0g カラギーナン 0.5g グリセリン 10.0g ソルビット液 10.0g 乳酸ナトリウム 5.0g ポリオキシエチレンソルビタン 2.0g 塩化ナトリウム 5.0g 炭酸ナトリウム 2.0g 酢酸トコフェロール 0.1g 香料 0.9g 水にて全量を100gとする。
実施例15 リン酸水素カルシウム 20.0g 結晶セルロース 18.0g ヒドロキシエチルセルロース 1.0g ソルビット液 20.0g ポリエチレングリコール（600） 5.0g ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 1.5g サッカリンナトリウム 0.1g 炭酸ナトリウム 5.0g 酢酸トコフェロール 0.1g 香料 0.8g 水にて全量を100gとする。
実施例16 リン酸水素カルシウム 35.0 g 無水ケイ酸 5.0 g カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.0 g グリセリン 30.0 g 乳酸ナトリウム 5.0 g ラウリル硫酸ナトリウム 2.0 g サッカリンナトリウム 0.15g 炭酸水素カリウム 2.0 g 炭酸カリウム 1.0 g 酢酸トコフェロール 0.1 g 香料 0.9 g 水にて全量を100gとする。
実施例17 ピロリン酸カルシウム 無水ケイ酸 5.0g 結晶セルロース 5.0g カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.0g グリセリン 20.0g ソルビット液 5.0g プロピレングリコール 5.0g ラウリル硫酸ナトリウム 1.5g 炭酸水素カリウム 1.0g 炭酸水素カルシウム 5.0g 酢酸トコフェロール 0.1g 香料 0.9g 水にて全量を100gとする。
実施例18 炭酸カルシウム 30.0g 無水ケイ酸 5.0g メチルセルロース 0.5g カラギーナン 0.5g グリセリン 10.0g ソルビット液 15.0g ラウリル硫酸ナトリウム 1.5g 塩化ナトリウム 15.0g 炭酸水素ナトリウム 2.0g トコフェロール 0.1g 香料 0.9g 水にて全量を100gとする。
実施例19 水酸化アルミニウム 35.0g カラギーナン 1.5g グリセリン 20.0g ソルビット液 5.0g 乳酸ナトリウム 5.0g ラウリル硫酸ナトリウム 1.5g サッカリンナトリウム 0.1g トコフェロール 0.1g 炭酸水素ナトリウム 5.0g 香料 1.0g 水にて全量を100gとする。
実施例20 リン酸カルシウム 無水ケイ酸 5.0g カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.2g グリセリン 20.0g ソルビット液 10.0g ラウリル硫酸ナトリウム 1.0g ラウロイルサルコシンナトリウム 0.3g 乳酸アルミニウム 0.5g 酢酸トコフェロール 0.1g 炭酸カリウム 1.0g 炭酸水素カリウム 5.0g 香料 1.0g 水にて全量を100gとする。
実施例21 水酸化アルミニウム 37.0g 無水ケイ酸 ヒドロキシエチルセルロース 1.0g グリセリン 20.0g 乳酸ナトリウム 10.0g ラウリル硫酸ナトリウム 1.5g 乳酸アルミニウム 1.0g 炭酸水素ナトリウム 1.0g 酢酸トコフェロール 0.1g 香料 0.9g 水にて全量を100gとする。
実施例22 無水ケイ酸 25.0 g カラギーナン 1.5 g グリセリン 25.0 g プロピレングリコール 5.0 g ラウリル硫酸ナトリウム 1.5 g サッカリンナトリウム 0.05g グリチルリチン 0.05g 炭酸水素カルシウム 2.0 g 炭酸水素ナトリウム 3.0 g 酢酸トコフェロール 0.2 g 香料 1.0 g 水にて全量を100gとする。
実施例23 水酸化アルミニウム 25.0g 無水ケイ酸 10.0g 結晶セルロース 5.0g ヒドロキシエチルセルロース 1.0g グリセリン 10.0g ジプロピレングリコール 10.0g ラウリル硫酸ナトリウム 1.5g ステビオサイド 0.1g 炭酸水素カルシウム 15.0g 酢酸トコフェロール 0.2g 香料 1.0g 水にて全量を100gとする。
〔発明の効果〕
本発明の練歯磨は、含有されるビタミンＥの経時活性
低下が極めて少いというすぐれた効果がある。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】合成樹脂製の内面を有する容器に充填され
    た、ビタミンＥを含有する練歯磨において、炭酸ナトリ
    ウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カ
    リウム、炭酸水素カルシウムおよび炭酸水素マグネシウ
    ムから成る群から選ばれた少なくとも一種の塩を含有す
    ることを特徴とする練歯磨。
  2. 【請求項２】ビタミンＥの含有量が0.01〜５％であり、
    塩の含有量が0.1〜50％であることを特徴とする特許請
    求の範囲第（１）項記載の練歯磨。
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