JP2551923Y2 - クリーンルーム - Google Patents

クリーンルーム

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JP2551923Y2
JP2551923Y2 JP1990047601U JP4760190U JP2551923Y2 JP 2551923 Y2 JP2551923 Y2 JP 2551923Y2 JP 1990047601 U JP1990047601 U JP 1990047601U JP 4760190 U JP4760190 U JP 4760190U JP 2551923 Y2 JP2551923 Y2 JP 2551923Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、局所的に高清浄域を確保するクリーンル
ームに関するものであり、特に病院の手術室等に用いて
好適なクリーンルームに関するものである。
[従来の技術] 近年、病院の手術室等においては、外部環境から患者
への雑菌等による感染、あるいは患者から外部への生物
汚染等を極力防止する必要性が高まってきたことから、
手術室内の高清浄領域化を図ることができるクリーンル
ームを採用する例が非常に多くなってきている。クリー
ンルームの具体例としては、第3図及び第4図に示す様
なものが一般によく知られており、実用に供されてい
る。
まず、第3図に示すクリーンルームAは、全体が天井
1と、壁2と、床3により外界から区画され、この区画
内に手術室としての機能を有するユーティリティ領域4
が形成されたものである。
ユーティリティ領域4の一方の壁面2aには空調装置5
が取り付けられ、また、壁面2aと対向する他方の壁面2b
には送風装置6が取り付けられ、それぞれが壁面と一体
の構造である。
空調装置5は、送風機構7、加湿機構8、暖房機構
9、冷房機構10、濾過機構11から略構成されたもので、
ユーティリティ領域4及びこの領域の外部から取り入れ
た空気を浄化するとともに、この空気の温度及び湿度を
最適な状態にコントロールし、再度ユーティリティ領域
4に送り出すものである。
この空調装置5は、上部に設けられた吹出口12及び下
部に設けられた吸込口13を介してユーティリティ領域4
と連通されており、下部に設けられた外気吸込口14を介
して外部と連通されている。
送風装置6は、送風機構15、濾過機構16から略構成さ
れたもので、ユーティリティ領域4から取り入れた空気
を浄化し、再度ユーティリティ領域4に送り出すもので
ある。
この送風装置6も同様に、上部の吹出口17及び下部の
吸込口18を介してユーティリティ領域4と連通されてい
る。
そして、このユーティリティ領域4においては、床3
の中央部に手術台19が設置され、一方、天井1の中央部
に任意の方向に移動自在の一対の無影燈20,20を具備す
る照明装置21が取り付けられ、また、この天井1には多
数の照明具22,22,…が取り付けられ、手術室としての必
要な機能を有する構成になっている。
このような、クリーンルームAにおいては、空気は吸
込口13及び外気吸込口14によりユーティリティ領域4及
びこの領域の外部から空調装置5内に取り入れられ、加
湿機構8、暖房機構9、冷房機構10により温度及び湿度
が最適な状態にコントロールされ、その後濾過機構11に
より空気中に浮遊する微小な粉塵が捕集されて浄化さ
れ、吹出口12からユーティリティ領域4へ向って吹き出
される。ユーティリティ領域4へ吹き出された清浄空気
は、天井1付近から床3に向けて一方向に略層状に流
れ、吸込口13により再度空調装置5内に取り入れられ、
温度及び湿度が最適にコントロールされた清浄空気とな
って吹出口12からユーティリティ領域4へ再び吹き出さ
れることとなる。
また、同様に、空気は吸込口18によりユーティリティ
領域4から送風装置6内に取り入れられ、濾過機構16に
より空気中に浮遊する微小な粉塵が捕集されて浄化さ
れ、吹出口17からユーティリティ領域4へ向って吹き出
される。ユーティリティ領域4へ吹き出された清浄空気
は、天井1付近から床3に向けて一方向に流れ、吸込口
18により再度送風装置6内に取り入れられ、清浄空気と
なって吹出口17からユーティリティ領域4へ再び吹き出
されることとなる。
以上により、クリーンルームAのユーティリティ領域
4は、室内の空気を高清浄度に維持した手術野として用
いることができる。
また、第4図に示すクリーンルームBは、上記のクリ
ーンルームAと同様に全体が天井31と、壁32と、床33に
より外界から区画され、この区画内に手術室としての機
能を有するユーティリティ領域34が形成されたものであ
る。このユーティリティ領域34の外方には空調装置35が
設置されている。
空調装置35は、複数のユーティリティ領域34,34,…及
びこの領域の外部から取り入れた空気を浄化するととも
に、この空気の温度及び湿度を最適な状態にコントロー
ルし、再度ユーティリティ領域34に送り出すもので、例
えば、病院の地下室等のように、ユーティリティ領域3
4,34,…から遠く隔離された空調機械室(図示せず)等
に設置されている。
空調装置35は、送風部36、空気調和部37、2基の空気
供給部38,38から略構成されている。そして、空気供給
部38の底部には空気浄化用の複数の濾過材39,39が取り
付けられ、これらの濾過材39,39の下方には空気供給用
の吹出口40が形成されている。
この空調装置35は、天井31に設けられた2つの空気供
給部38,38のそれぞれの吹出口40,40及び壁32の下部の複
数の吸込口41,41を介してユーティリティ領域34と連通
されており、外気吸込口42を介して外部と連通されてい
る。
そして、このユーティリティ領域34においても、床33
の中央部に手術台43が設置され、天井31の中央部に任意
の方向に移動自在の一対の無影燈44,44を具備する照,
明装置45が取り付けられ、また、この天井31には多数の
照明具46,46,…が取り付けられ、手術室として必要な機
能を有する構成になっている。
このような、クリーンルームBにおいても同様に、空
気は吸込口41,41及び外気吸込口42によりユーティリテ
ィ領域34及びこの領域の外部から空調装置35内に取り入
れられ、空気調和部37により温度及び湿度が最適な状態
にコントロールされ、その後空気供給部38の濾過材39に
より空気中に浮遊する微少な粉塵が捕集されて浄化さ
れ、吹出口40,40からユーティリティ領域34へ吹き出さ
れる。
ユーティリティ領域34へ吹き出された清浄空気は、天
井31から床33に向けて一方向に略層状に流れ、吸込口4
1,41により再度空調装置35内に取り入れられ、温度及び
湿度が最適にコントロールされた清浄空気となって吹出
口40,40からユーティリティ領域34へ再び吹き出される
こととなる。
以上により、クリーンルームBのユーティリティ領域
34は、室内の空気を高清浄度に維持した手術野として用
いることができる。
[考案が解決しようとする課題] ところで、従来のクリーンルームAでは、清浄空気は
対向する2つの吹出口12,17からユーティリティ領域4
の中央へ向って水平に吹き出しているために、ユーティ
リティ領域4の中央部で互いに衝突し合うことにより風
速が低下し、この中央部に以前から滞留している汚染空
気と混ざり合い淀み領域が生じるという問題があった。
また、ユーティリティ領域4内を循環する間に、清浄空
気と汚染空気との境界領域で双方の空気が混ざり合い、
汚染空気が拡散されるという問題もあった。
これらの淀み域は、ユーティリティ領域4の中央部に
おいてもみられ、また、照明装置21が気流を乱すことに
より淀み域を形成するため、局所的に高清浄領域を確保
することが難しいという問題があった。
また、従来のクリーンルームBでは、空調装置35をユ
ーティリティ領域34の外方の空調機械室等に設置するこ
ととなるために、空調機械室等のスペースが必要になり
省スペースが図れないという問題があった。また、複数
の手術室に清浄空気を供給する場合では、これらの手術
室を一括して空調することになるために、個々の手術室
を個別にコントロールすることが困難であるという問題
があった。また、吹出口40の下方では、清浄空気と汚染
空気との境界領域において汚染空気の誘引が生じるため
に、清浄空気の清浄度が低下し局所的な高清浄領域を確
保することが難しいという問題があった。この場合、局
所的に高清浄領域化するためには、清浄空気を広い範囲
にわたって強い風速で吹き出す必要があり、この強風が
手術を行なう際に大きな支障となるために実現が極めて
困難である。
また、天井31の照明装置45を取り付ける部分には吹出
口40を設けることが出来ないので、その下方では気流が
乱れ易く空気の淀み域が形成され易い。また、照明装置
45が気流を乱すので、その下方では清浄空気の層流が乱
されて周囲の汚染空気を誘引し易くなり、高清浄領域を
確保することが難しいという問題があった。
また、従来のクリーンルームBの変形例として、空調
装置35を天井31の上部に載置した構成のものが提供され
ているが、この場合、天井31の上部に直接、空調装置35
を設置し運転することとなるために、天井高の高い場合
でなければ空調装置35を設置することが不可能であり、
また、空調装置35と吹出口40が近いために騒音レベルの
低減が困難である。
以上の様に、従来のクリーンルームA,B等では様々な
問題を含んでおり、早急に改善する必要性に迫られてい
た。
この考案の目的は、以上の様な様々な問題を解決し、
特に手術野において高清浄度領域を良好に維持すること
ができるクリーンルームを提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決するために、本考案のクリーンルーム
は、天井面中央部に設けられた空気供給部から清浄空気
を下方に吹き出すとともに、壁面下部に設けられた吸込
口から室内空気を吸い込むことで室内を清浄な状態に維
持するクリーンルームであって、前記空気供給部の底部
の周囲に垂直下方に延びる遮蔽体を設け、該遮蔽体の内
側に清浄空気の垂直下方への流れを均一に整流する整流
板を設けるとともに、前記遮蔽体の前記整流板より上方
の位置には清浄空気を天井面に沿うように水平方向に吹
き出すための複数の開口部を設けたことを特徴とする。
[作用] この考案に係るクリーンルームにおいては、空気供給
部の周囲に垂直下方に延びる遮蔽体を設けることにより
周囲からの汚染空気の誘引を抑制する。また、前記遮蔽
体の内側に空気の流れを均一に整流する整流板を設ける
ことにより前記空気供給部の下方の領域内の気流を均一
にし、これにより空気供給部の直下の局所的な領域を特
に高清浄状態に維持する。
また、前記遮蔽体の前記整流板より上方の位置に複数
の開口部を設けることにより、この開口部から水平方向
外方へ清浄空気が吹き出され、前記遮蔽体の外側周辺部
に清浄領域を確保するとともに、天井面近傍での空気の
淀みを防止する。
[実施例] 本考案の実施例を説明するに先立ち、まず第1図を参
照して本考案の基礎となったクリーンルームCについて
説明する。
クリーンルームCは、室内の空気を浄化し温度及び湿
度を調節する空調装置Sを具備するもので、全体を天井
51と、壁52と、床53により外界から区画され、この区画
内に手術室としての機能を有するユーティリティ領域54
が形成されたものである。
空調装置Sは、空調部55、送風部56、空気供給部57と
から略構成されている。
空調部55はユーティリティ領域54の一方の壁面52aに
取り付けられており、壁面と一体の構造である。この空
調部55は、要求される清浄度に応じて複数設置されるこ
ともある。
空調部55は、送風機構61、加湿機構62、暖房機構63、
冷房機構64から略構成されており、ユーティリティ領域
54及びこの領域の外部から取り入れた空気の温度及び湿
度を最適な状態にコントロールし、この空気を空気供給
部57に送るものである。
この空調部55は、下部の吸込口65を介してユーティリ
ティ領域54と連通されており、下部の外気吸込口66を介
して外部と連通されている。また、上部の吹出口67に
は、天井51の中央部に向って延びる略L字型の長尺のダ
クト68の一端部68aが接続され、このダクト68の他端部6
8bは空気供給部57に接続されている。
送風部56は、ユーティリティ領域54の他方の壁面52b
に取り付けられており、壁面と一体の構造である。この
送風部56は、要求される清浄度に応じて複数設置される
こともある。
この送風部56は、送風機構69から略構成されており、
ユーティリティ領域54から取り入れた空気を空気供給部
57に送るものである。この送風部56は、下部の吸込口70
を介してユーティリティ領域54と連通されている。ま
た、上部の吹出口71には、天井51の中央部に向って延び
る略L字型の長尺のダクト72の一端部72aが接続され、
このダクト72の他端部72bは空気供給部57に接続されて
いる。
空気供給部57は、天井51の中央部に取り付けられてお
り、空調部55及び送風部56から送られた空気を浄化し、
再度ユーティリティ領域54内に吹き出すものである。
空気供給部57の底部には、複数の吹出口73,73,…が形
成され、これらの吹出口73,73,…の上には空気浄化用の
複数の濾過材74,74,…が取り付けられている。
濾過材74は、空気中に浮遊する微小な粉塵を捕集し、
空気を浄化するもので、例えば、HEPAフィルタあるいは
ULPAフィルタ等が好適に用いられる。
また、この空気供給部57の底部の周囲には、垂直下方
に延びる遮蔽体75が設けられている。
遮蔽体75は、横断面が矩形状を呈する枠体であって、
空気供給部57の吹出口73,73,…から垂直下方に吹き出す
清浄空気が、周囲の汚染空気を誘引しないために設けら
れたもので、要部が、例えば、壁パネル等の壁材もしく
は鋼板等からなるものである。この遮蔽体75の内側の上
部には整流板76が水平に設けられている。
整流板76は、空気供給部57の下方の領域内の清浄空気
の気流を均一な層流にするために、必要とされる清浄域
の広さに合わせて設けられたもので、例えば、板面に多
数の挿通孔が形成されたパンチング板、もしくは複数の
桟木を縦横に組み合わせた整流用の格子等が好適に用い
られる。
そして、このユーティリティ領域54においては、床53
の中央部に手術台77が設置され、一方、天井51の中央部
に任意の方向に移動自在の一対の無影燈78,78を具備す
る照明装置79が取り付けられ、また、この天井51には多
数の照明具80,80,…が取り付けられ、手術室としての機
能を有する構成になっている。
上記のように構成されたクリーンルームCにおいて
は、空気は吸込口65及び外気吸込口66によりユーティリ
ティ領域54及びこの領域の外部から空調部55内に取り入
れられ、加湿機構62、暖房機構63、冷房機構64により温
度及び湿度が最適な状態にコントロールされ、その後濾
過材74,74により空気中に浮遊する微小な粉塵が捕集さ
れて浄化され、吹出口73,73から垂直下方のユーティリ
ティ領域54へ向って吹き出される。
この清浄空気は、整流板76により均一な層状の気流と
なり、また、遮蔽板75により周囲の汚染空気を誘引する
ことなく高清浄度を保ちながら下方に流れる。ユーティ
リティ領域54へ供給された清浄空気は、床53に向けて層
流状に流れ、吸込口65により再度空調部55内に取り入れ
られ、温度及び湿度が最適にコントロールされた清浄空
気が再度吹出口73,73からユーティリティ領域54へ吹き
出されることとなる。
また、吸込口70によりユーティリティ領域54から送風
部56内に取り入れられた空気は、空気供給部57において
空調部55から送風された空気と混ざり合い濾過材74,74
により浄化され、吹出口73,73からユーティリティ領域5
4へ吹き出される。
このように、ユーティリティ領域54内は、空調装置S
により温度及び湿度が最適にコントロールされた清浄空
気で満たされることとなる。
以上詳細に説明した様に、クリーンルームCは空気供
給部57の底部の周囲に垂直下方に延びる遮蔽体75を設け
たので、空気供給部57の吹出口73,73,…から垂直下方に
吹き出される清浄空気は、周囲の汚染空気と接触するこ
となく下方へ流れることとなる。したがって、汚染空気
を誘引することなく高清浄度を保ちながら下方へ流れ続
けることができる。また、遮蔽体75の内側に空気の流れ
を均一に整流する整流板76を設けたので、空気供給部57
の下方の領域内の気流を均一な層流にし、無影燈の取り
付け部等のように空気を吹き出さない部分による気流の
乱れを低減する。
以上により、周辺から手術野への汚染空気の誘引防止
を効果的におこなうことができ、手術野内で発生した汚
染質を速やかに手術野外に排出することによって手術野
を局所的に高清浄領域とすることができる。
また、空調装置Sの空調部55と送風部56をそれぞれ壁
52と一体の構造にし、空気供給部57を天井51と一体の構
造にしたので、従来の様に空調機械室等を用意する必要
がなくなり、大幅な省スペースを図ることができ、繁雑
なダクト工事等の設備工事が不要となる。
また、天井には空気供給部57のみを載置すればよいの
で、従来の空調装置35を天井31上部に載置した構成のも
のと比べて、天井高を低く押さえる事ができる。また、
空調部55、送風部56と空気供給部57間を離すことにより
騒音レベルを低減することができる。
したがって、ユーティリティ領域54内において特に空
気供給部57の直下の領域を局所的に高清浄域を確保する
ことができ、特に病院の手術室等において手術野を局所
的な高清浄領域とすることができるクリーンルームを提
供することができる。
以上のクリーンルームCは上記のような利点を有する
ものであるが、天井面の中央部の空気供給部57から主に
下方に向けて清浄空気を吹き出すものであることから、
天井面近傍での空気の淀みを十分に解消し得ないという
問題を残していた。本考案は、上記のクリーンルームC
を基本としつつ天井51近傍での空気の淀みをも解消させ
ることを目的としてなされたものである。以下、本考案
の実施例であるクリーンルームDについて第2図を参照
して説明する。なお、本実施例のクリーンルームDは上
述のクリーンルームCと基本的な構成では共通している
ものであるので、第2図において第1図に示す構成要素
と同一の要素には、符号Dの後に同一符号を続けて付し
てあり、この同一の要素の構成、作用、効果については
説明を省略する。
このクリーンルームDにおいて、上記のクリーンルー
ムCと異なる構成について説明する。
このクリーンルームDは、空気供給部D57の底部の周
囲に垂直下方に延び横断面が矩形状を呈する枠体からな
る遮蔽体D75が設けられ、この遮蔽体D75の内側の上部に
整流板D76が水平に設けられており、この遮蔽体D75の上
記整流板D76より上方の位置に、清浄空気を水平方向に
吹き出すための複数の開口部91,91,…が設けられた構成
になっている。
この開口部91の大きさ及び個数は、ユーティリティ領
域D54の大きさ、清浄空気の風量、風速等種々の条件を
勘案して決定される。
上記のように構成されたクリーンルームDにおいて
は、空気は吸込口D65,D70及び外気吸込口D66によりユー
ティリティ領域D54及びこの領域の外部から空調装置DS
内に取り入れられ、温度及び湿度が最適な状態にコント
ロールされ、その後濾過材D74,D74により空気中に浮遊
する微小な粉塵が捕集されて浄化され、吹出口D73,D73
から垂直下方へ向って吹き出される。
この清浄空気は、大部分が整流板D76により均一な層
状の気流となり、遮蔽板D75により周囲の汚染空気を誘
引することなく高清浄度を保ちながら垂直下方へ流れ、
一部分が遮蔽板D75に設けられた開口部91,91,…から天
井面に沿って水平方向外方へ向って吹き出される。
開口部91から吹き出された清浄空気は、天井D51付近
から吸込口D65,D70に向けて層流状に流れ、吸込口D65,D
70により再度空調装置DS内に取り入れられ、温度及び湿
度が最適にコントロールされた清浄空気となって吹出口
D73,D73からユーティリティ領域D54へ再び吹き出される
こととなる。
以上説明した様に、このクリーンルームDにおいて
は、空気供給部D57の底部の周囲に設けられた遮蔽体D75
の整流板D76より上方の位置に、清浄空気を吹き出すた
めの複数の開口部91,91,…を設けたので、この開口部91
から水平方向外方へ向って清浄空気が吹き出すこととな
り、遮蔽体D75の外側周辺部の汚染空気を散逸させるこ
とができ、遮蔽体D75の周囲を清浄に維持することがで
きるとともに、天井面における空気の淀みを有効に解消
させることができる。したがって、遮蔽体D75の外側周
辺部の換気効率を改善し空気清浄度を向上させることが
できる。
[考案の効果] 本考案は、天井面中央部に設けた空気供給部から清浄
空気を下方に吹き出すとともに、壁面下部に設けた吸込
口から室内空気を吸い込むことで室内の空気を清浄な状
態に維持するクリーンルームであって、前記空気供給部
の底部の周囲に垂直下方に延びる遮蔽体を設けることと
したので、空気供給部から垂直下方に向って吹き出され
る清浄空気は、周囲の汚染空気と接触することなく下方
へ流れることとなる。したがって、汚染空気を誘引する
ことなく高清浄度を保ちながら下方へ流れ続けることが
できる。また、前記遮蔽体の内側に空気の流れを均一に
整流する整流板を設けることとしたので、空気供給部の
下方の領域内の気流を均一な層流にし、無影燈等の照明
器具やその他の天井設置器具類の取り付け部等の空気を
吹き出さない部分による気流の乱れを低減する。
以上により、本考案においては空気供給部の直下の領
域を局所的に特に高清浄度に維持することができ、した
がってたとえば手術室に適用した場合には手術室の中央
部に設定される手術野を特に高清浄度に維持できる。つ
まり、周辺から手術野への汚染空気の誘引防止を効果的
に行うことができ、手術野内で発生した汚染質を速やか
に手術野外に排出することによって手術野を局所的に高
清浄領域とすることができる。
したがって、ユーティリティ領域内において局所的に
高清浄域を確保することができ、特に病院の手術室等に
おいて手術野を局所的な高清浄領域とすることができる
クリーンルームを提供することができる。
しかも、本考案のクリーンルームにおいては、前記遮
蔽体の前記整流板より上方の位置に複数の開口部を設け
ることとしたので、この開口部から水平外方へ向って清
浄空気が吹き出すことにより、天井面近傍での空気の淀
みを解消させ得て遮蔽体の外側周辺部の汚染空気を散逸
させることができ、清浄領域を確保することができる。
したがって、遮蔽体の外側周辺部の換気効率を改善し空
気清浄度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の基礎となったクリーンルームを説明す
るための断面図、第2図は本考案の一実施例を示すクリ
ーンルームの断面図、第3図及び第4図は従来のクリー
ンルームを示す図であって、第3図は空調装置及び送風
装置をそれぞれ独立に壁面に取り付けたクリーンルーム
の断面図、第4図は空調装置を独立させて空調機械室等
に設置したクリーンルームの断面図である。 D……クリーンルーム、DS……空調装置、D51……天
井、D54……ユーティリティ領域、D57……空気供給部、
D65……吸込口、D66……外気吸込口、D70……吸込口、D
73……吹出口、D74……濾過材、D75……遮蔽体、D76…
…整流板、91……開口部。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】天井面中央部に設けられた空気供給部から
    清浄空気を下方に吹き出すとともに、壁面下部に設けら
    れた吸込口から室内空気を吸い込むことで室内を清浄な
    状態に維持するクリーンルームであって、前記空気供給
    部の底部の周囲に垂直下方に延びる遮蔽体を設け、該遮
    蔽体の内側に清浄空気の垂直下方への流れを均一に整流
    する整流板を設けるとともに、前記遮蔽体の前記整流板
    より上方の位置には清浄空気を天井面に沿うように水平
    方向に吹き出すための複数の開口部を設けたことを特徴
    とするクリーンルーム。
JP1990047601U 1990-05-07 1990-05-07 クリーンルーム Expired - Lifetime JP2551923Y2 (ja)

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JP1990047601U JP2551923Y2 (ja) 1990-05-07 1990-05-07 クリーンルーム

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JP1990047601U JP2551923Y2 (ja) 1990-05-07 1990-05-07 クリーンルーム

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