JP2543330B2 - 板金加工機 - Google Patents

板金加工機

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JP2543330B2
JP2543330B2 JP6149940A JP14994094A JP2543330B2 JP 2543330 B2 JP2543330 B2 JP 2543330B2 JP 6149940 A JP6149940 A JP 6149940A JP 14994094 A JP14994094 A JP 14994094A JP 2543330 B2 JP2543330 B2 JP 2543330B2
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  • Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、板金を折曲するため
の板金加工機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】板金を折曲するための板金加工機(板金
折曲機)として、従来から図11及び図12(特公平2
ー49803号公報)に示すようなものが知られてい
る。この公知の板金加工機は、上下一対の挟持ロール1
11,112を有する可動ユニット102と、両挟持ロ
ール111,112を相互に逆方向に回転せしめる回転
駆動装置104と、可動ユニット102を上下に弧回動
せしめる弧回動操作機構105とを備えている。回転駆
動装置104は、ハンドル141を操作することによ
り、両挟持ロール111,112を相互に逆方向に回転
せしめ、該両挟持ロール間に挟持している被加工板金Z
を長さ方向(図11において左右方向とは水平直交方
向)に移動せしめ得るようになっている。弧回動操作機
構105は、ハンドル151を操作することにより、上
挟持ロール111における板金挟持部の先端部を中心P
として、可動ユニット102全体を上下に弧回動せしめ
得るようになっている。又、上挟持ロール111と下挟
持ロール112とは、それぞれ適宜長さを有しており、
且つ該両挟持ロール111,112は相互に平行に設置
されているために、両挟持ロール111,112間の間
隔Wは、平面状の被加工板金Zが横方向に挿通するのに
必要な程度のごくわずか(例えば10〜30mm程度)と
なっている。
【0003】そして、この公知の板金加工機(板金折曲
機)では、両挟持ロール111,112間に平板状の被
加工板金Zの幅方向(左右方向)中間部を挟持した状態
で(被加工板金Zの反挟持側Zbは支持台106上に支
持されている)、弧回動操作機構105のハンドル15
1を操作して可動ユニット102を所定角度(例えば図
12に示す如く角度15〜20°程度)だけ傾斜させて
被加工板金における両挟持ロール111,112による
挟持部Zcの長さ方向一端側Zaを所定の角度範囲だけ
折曲させ、続いて回転駆動装置104のハンドル141
を操作して両挟持ロール111,112を傾斜させたま
まで相互に逆方向に回転させることにより、該両挟持ロ
ール間に挟持されている被加工板金Zを順次所定の角度
範囲だけ折曲させながら前後方向に移動させ、それによ
って被加工板金Zを全長に亘って所定角度(例えば15
〜20°)だけ折曲し得るようになっている。尚、上記
のような折曲操作を数回繰り返すことによって、被加工
板金Zを例えば図12において鎖線図示(符号Za′)
するように角度90°まで折曲させることができるよう
になっている。
【0004】ところで、この種の板金折曲加工において
は、平面状の板金を1箇所だけ折曲させるだけではな
く、例えば断面コ形の樋状のように1枚の板金を複数回
折曲加工する場合がある。
【0005】ところが、上記図11及び図12に示す公
知の板金加工機では、単に平面状の板金を折曲させる場
合にはなんら問題なく行えるが、被加工板金Zにおける
両挟持ロール111,112による挟持部Zcより該両
挟持ロールで挟まれた部分Zaに予め上又は下方向に折
曲させた折曲部がある場合には、該折曲部を上下両挟持
ロール111,112間の隙間W内に収容することがて
きず、従ってこの公知の板金加工機では、複雑な形状の
板金加工が行えないという問題があった。
【0006】ところで、本出願人は、上記図11及び図
12に示す公知の板金加工機の問題点に鑑み、例えば樋
状のように1枚の板金の複数箇所を折曲する場合のよう
な、複雑な形状の板金加工を行えるようにした板金加工
機を既に提案している(例えば特願平5−46769
号)。この既出願の板金加工機は、図13に示すよう
に、側面視コ形に成形した取付台221の上下横枠22
2,223の前側端部に上下一対の挟持部材211,2
12を取付け、該各挟持部材211,212の後側に、
前後及び上下にかなり大きな空間部225を形成してい
る。この空間部225は、前後長さLが400〜500
mm、板金挟持高さ位置から上下長さT1,T2がそれぞれ
約150mm程度となっている。尚、この空間部225の
大きさを大きくしようとすると、機械全体が大型化す
る。上下各挟持部材211,212は、それぞれ円盤状
のものが使用されている。そして、この各挟持部材21
1,212は、モータ241による動力式の回転駆動装
置204で相互に逆方向に回転せしめられて、両挟持部
材(挟持ユニット210)間に挟持された被加工板金Z
を図13の奥行き方向に進退せしめ得るようになってい
る。又、弧回動操作機構205は、伸縮シリンダ251
が使用されており、該伸縮シリンダ251が図13に示
す伸長状態から図14に示すように縮小すると、リンク
装置252を介して可動ユニット202が基台201に
対して図13の状態から図14に示すように角度90°
だけ上方に弧回動するようになっている。尚、基台20
1は、直接地面上に設置されていて容易には姿勢変更で
きないようになっている。
【0007】そして、この既出願の板金加工機では、平
板状の板金を所定の角度(例えば15°程度)づつ奥行
き方向の全長に亘って順次折曲し得るほか、例えば樋状
に折曲する場合のように被加工板金Zの幅方向の複数箇
所を折曲する場合には、図13及び図14に示すように
予め鉤形に折曲した折曲片Zdを取付台221の空間部
225内に収容させた状態で該被加工板金Zを奥行き方
向に進退させながら順次折曲することができるようにな
っている。
【0008】ところで、図13及び図14に示す既出願
の板金加工機では、取付台221内にかなりの大きさの
空間部225を形成して、折曲済みの折曲片Zdを該空
間部225内に収容した状態で別の箇所を折曲し得るよ
うになっているので、第1回目に折曲片Zd部分を折曲
した後、その第1回折曲済みの板金Zをそのまま(裏返
しあるいは水平旋回することなく)図13に示すように
所定長さだけ空間部225側にずらせることにより次の
所定箇所を折曲させることができるようになっている。
ところが、例えば図13において折曲片Zd部分の長さ
が符号T1の長さより長い場合、あるいは次に折曲しよ
うとしている位置から折曲片Zdまでの長さが符号Lの
長さより長い場合では、板金Zにおける折曲片Zd部分
を空間部225内に収容させることができず、従って折
曲片Zdつきの板金Zを水平面内で角度180°だけ旋
回させて、折曲片Zd部分が外側(反空間部225側)
に位置する状態で次の折曲作業を行う必要がある。
【0009】又、図13及び図14に示す既出願の板金
加工機では、被加工板金を例えば図15に示すように長
尺の樋状で且つ両立上げ片Zd,Zdの各上端にそれぞ
れ外向きの横曲げ片Ze,Zeを有するような複雑な形
状に加工することも可能である。尚、この種の被加工板
金Zとしては、幅が例えば1m程度で長さが10mを超
えるような長尺の平板を使用することがある。そして、
図13及び図14の板金加工機で被加工板金Zを図15
に示すような形状に折曲加工する場合には、図16の
(A)〜(H)の各工程を経て行われる。その作業順序
は以下の〜の通りである。
【0010】 まず図16において、工程(A)で示
すように平板状の板金Z0の幅方向一端部を板金加工機
の挟持ユニット210(上下両挟持部材211,21
2)間に挿入する。
【0011】 次に、この板金加工機を作動させて、
工程(B)で示すように板金Z1の幅方向一端部に横曲
げ片Ze1部分を折曲する。
【0012】 次に、工程(B)で示すように一端側
に横曲げ片Ze1を形成した板金Z1を人手により裏返し
且つ水平方向に角度180°だけ旋回させて、工程
(C)で示す状態に姿勢変更させる。尚、板金を工程
(B)の姿勢から工程(C)の姿勢まで姿勢変更するの
に、該板金を鉛直面内で角度180°だけ旋回させると
よいが、例えば10mもあるような長尺板金を人手によ
って鉛直面内で旋回させるのは無理である。そして、そ
の状態で工程(C)に示すように板金Z1の立上げ片形
成位置を挟持ユニット210間に挿入する。
【0013】 次に、この板金加工機を作動させて、
工程(D)で示すように板金Z2の一端側に立上げ片Z
1を折曲する。
【0014】 次に、工程(D)で示すように一端側
に立上げ片Zd1を形成した板金Z2を幅方向に裏返し
て、工程(E)で示す状態に姿勢変更させる。そして、
その状態で工程(E)に示すように立上げ片Zd1形成
側とは反対側の端部を挟持ユニット210間に挿入す
る。
【0015】 次に、この板金加工機を作動させて、
工程(F)で示すように板金Z3の反折曲側端部に横曲
げ片Ze2部分を折曲する。
【0016】 次に、工程(F)で示すように横曲げ
片Ze2を形成した板金Z3を裏返し且つ水平方向に角度
180°だけ旋回させて、工程(G)で示す状態に姿勢
変更させる。そして、その状態で工程(G)に示すよう
に立上げ片形成位置を挟持ユニット210間に挿入す
る。
【0017】 次に、この板金加工機を作動させて、
工程(H)で示すように板金Z4の他端側に立上げ片Z
2を折曲する。
【0018】このように、図13の板金加工機では、上
記〜の各作業を順次行うことによって長尺平板状の
板金Zを図15に示すような形状に加工できる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した既
出願(図13及び図14)の板金加工機では、基台20
1が地上に固定的に設置されていて、左右方向の一方側
(図示例では右側)からしか折曲加工が行えないように
なっているので、被加工板金Zが長尺(例えば10mを
超えるような長さ)で且つ例えば樋状に折曲加工するよ
うな場合には、該被加工板金Zを例えば図16の工程
(B)から工程(C)、あるいは工程(F)から工程
(G)に示す状態に姿勢変更させる際に、上記作業順序
又はに記載したように板金を裏返し且つ水平方向に
角度180°だけ旋回させなければならない。従って、
図13及び図14に示す板金加工機では、被加工板金Z
を幅方向の複数箇所で折曲(例えば樋状に折曲)させる
ことができるものの、その加工作業中に長尺の板金を姿
勢変更のために水平旋回させる必要があり、その旋回作
業が極めて面倒であるとともに、板金加工機の設置部の
近傍に広面積の遊休スペースが必要となるという問題が
あった。
【0020】本願発明は、上記の問題点を改善するため
に、板金加工機本体を水平面内で旋回可能として、左右
両側から折曲作業が行えるようにすることにより、幅方
向に複数箇所を折曲する場合であっても被加工板金を水
平旋回させることなく行えるようにした板金加工機を提
供することに目的とするものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】本願発明は、上記課題を
解決するための手段として、次の構成上の特徴を有して
いる。即ち、本願発明の板金加工機は、被加工板金を折
曲せしめ得る板金加工機本体を接地台上に回転装置を介
して載置して、該板金加工機本体を接地台に対して水平
面内で角度180°の範囲で回動せしめ得るように構成
している。
【0022】板金加工機本体は、基台と、該基台に対し
て上下弧回動自在に取付けた取付台と、該取付台の前側
端部に取付けられていて被加工板金をその表裏両側から
挟持できる挟持ユニットと、該挟持ユニットで挟持され
ている被加工板金を順次横方向に移動せしめる板金送り
機構と、挟持ユニットを板金送り方向に対してその周方
向に弧回動せしめる弧回動操作機構と、被加工板金の折
曲操作時に該被加工板金における挟持ユニットによる挟
持部とは幅方向外側部分を支持する支持台とを有して構
成されている。尚、この板金加工機本体は、基台上に、
取付台と板金送り機構と弧回動操作機構と支持台とをそ
れぞれ直接的あるいは間接的に支持して構成しており、
該基台部分を水平回動させることにより、板金加工機本
体全体を水平回動させることができるようになってい
る。
【0023】取付台は、挟持ユニットを取付けるための
ものであるが、この取付台は、上部横枠と、下部横枠
と、該上部横枠と下部横枠とをそれらの後側において連
結する縦枠とを有する側面視コ形に形成するとよい。そ
して、該上部横枠と下部横枠と縦枠とによって囲われる
部分に、挟持ユニットで挟持された被加工板金の一端部
側を収容するための空間部が形成されるようにすると好
ましい。
【0024】挟持ユニットは、外周面をそれぞれ円形と
した上下一対の挟持部材を有している。この各挟持部材
は、取付台の上部横枠と下部横枠のそれぞれ前側端部に
おいて相互に近接状態で取付けられている。又、この上
下一対の挟持部材からなる挟持ユニットは、左右に複数
セット設置してもよい。
【0025】板金送り機構は、上下各挟持部材を相互に
逆方向に回転せしめる回転駆動装置を有している。そし
て、この板金送り機構は、該回転駆動装置により上下両
挟持部材を相互に逆回転させることによって、両挟持部
材間に挟持している被加工板金を横方向に移動せしめ得
るようになっている。尚、回転駆動装置は、ハンドルに
よる手動式のものでも採用可能であるが、モータ使用に
よる電動式にするのが好ましい。
【0026】弧回動操作機構は、上下両挟持部材による
板金挟持部を中心として、挟持ユニットを該挟持ユニッ
トによる板金送り方向に対してその周方向に弧回動せし
め得るようになっている。この弧回動操作機構も、ハン
ドルによる手動式のものでも採用可能であるが、モータ
あるいは伸縮シリンダ等の動力を使用するのが好まし
い。
【0027】支持台は、挟持ユニットによる被加工板金
の折曲時に、該被加工板金の反折曲側を下方から支持し
得るものであればよい。
【0028】
【作用】本願発明の板金加工機では、両挟持部材間に被
加工板金を挟持させた状態で、弧回動操作機構により挟
持ユニットを傾動させるとともに板金送り機構で被加工
板金を横移動させることにより板金折曲加工が行えるよ
うになっている。尚、被加工板金を大きく折曲させる
(例えば角度90°まで折曲させる)場合には、所定小
角度(例えば15°)づつ数回に分けて折曲させるよう
にすればよい。
【0029】又、板金加工機本体を接地台に対して水平
面内で角度180°の範囲で回動し得るようになってい
るので、該板金加工機本体を角度180°だけ水平回動
させることにより、被加工板金をその左右両側からそれ
ぞれ折曲加工することができる。従って、被加工板金の
幅方向の複数箇所を折曲して例えば樋状に加工する場合
に、該被加工板金を幅方向に裏返す作業が必要となるこ
とがあっても該被加工板金を水平面内あるいは鉛直面内
で旋回させる作業が不要となる。
【0030】又、取付台を側面視コ形に形成してその内
部に空間部を形成しておくと、板金折曲加工時におい
て、被加工板金における板金挟持部より内側部分をコ形
の空間部内に収容させた状態で行え、例えば被加工板金
における板金挟持部より内側部分(取付台側部分)に予
め上下方向に折曲された折曲部があっても、該折曲部が
上記空間部内に収容されるため、なんら支障なく折曲加
工が行える。
【0031】
【発明の効果】本願発明の板金加工機は、板金加工機本
体を回転装置により接地台上で角度180°の範囲で水
平回動可能としているので、被加工板金の幅方向の複数
箇所を折曲する場合でも、板金加工機本体を必要に応じ
て角度180°だけ水平回動させることにより、被加工
板金を水平面内あるいは鉛直面内で旋回させる必要がな
くなる。従って、該被加工板金を幅方向に裏返す程度の
小移動(簡単な作業)のみで複雑な折曲加工が行えると
ともに、この板金加工機の設置部分の近傍にさほど広面
積の遊休スペースが必要なくなって該スペースを他の用
途に有効利用できるという効果がある。
【0032】又、取付台を側面視コ形に形成してその内
部に被加工板金に一端部側を収容し得る空間部を形成す
るようにすると、折曲加工すべき被加工板金における取
付台側に収容される部分に予め折曲部があっても、該折
曲部を空間部内に収容させた状態で折曲作業が行え、1
枚の被加工板金の幅方向複数箇所に折曲加工をすること
ができるという効果がある。
【0033】
【実施例】図1〜図10を参照して本願発明の実施例を
説明すると、この実施例の板金加工機では、被加工板金
Zに折曲加工と切断加工とを選択して行えるように構成
されている。
【0034】この板金加工機は、基台1と、該基台1に
対して上下弧回動自在に取付けた取付台21と、該取付
台21の前側端部に取付けられていて折曲加工又は切断
加工されるべき被加工板金Zをその表裏両側から挟持す
る上下一対の挟持部材11,12を有する挟持ユニット
10と、上下一対の挟持部材11,12を相互に逆方向
に回転せしめる回転駆動装置4を備え且つ該回転駆動装
置4によって両挟持部材11,12を相互に逆方向に回
転せしめることによって該両挟持部材11,12間に挟
持されている被加工板金Zを順次横方向に移動せしめる
如く構成されている板金送り機構3と、上下一対の挟持
部材11,12による板金挟持部Zcを中心Pとして挟
持ユニット10を板金送り方向(図2における矢印C−
D方向)に対してその周方向(上下方向)に弧回動せし
める弧回動操作機構5と、被加工板金Zの折曲操作時に
該被加工板金Zにおける挟持ユニット10による挟持部
Zcとは幅方向外側部分Zbを支持する支持台6と、被
加工板金Zを切断加工するための切断装置8とを有して
板金加工機本体Yを構成するとともに、該板金加工機本
体Yを地上に接地させた接地台13上に回転装置60を
介して水平面内で回動自在に載置して構成されている。
【0035】この板金加工機は、横幅方向(矢印C−D
方向)の全長が600〜700mm、前後方向(矢印A−
B方向)の全長が800〜1000mm、高さが700〜
900mm程度の比較的小型に構成されていてトラックな
どに積んで工事現場などに持ち込み可能となっている。
【0036】基台1は、平板又はフレーム材等で四角形
の箱形に組付けて構成している。又、該基台1の側板1
6の外面には制御盤17が取付けられている。
【0037】接地台13は、フレーム材及び平板等で基
台1の外形よりやや大きい四角形に組付けて構成してい
る。尚、接地台13の4隅には支持脚14,14・・が
取付けられている。又、この支持脚14は、キャスター
にすることもでき、その場合には板金加工機を手押し移
動させることができる。
【0038】挟持ユニット10及び板金送り機構3はそ
れぞれ取付台21に取付けられ、さらに該取付台21は
弧回動操作機構5を介して基台1の上方で弧回動可能に
支持されている。尚、挟持ユニット10、板金送り機構
3及び取付台21は、基台1に対して弧回動可能なる可
動ユニット2を構成する。
【0039】取付台21は、それぞれ中空の上部横枠2
2と下部横枠23と縦枠24とで側面視コ形に形成され
ている。又、該上部横枠22と下部横枠23と縦枠24
とで囲われた内部は、その前後及び上下に比較的大容積
の空間部25とされている。例えば、該空間部25は、
前後長さが400mm、上下高さが300mm程度の大きさ
を有している。
【0040】取付台21における上部横枠22の先端部
には、上挟持部材11,11を取付けるための上部台板
31が設けられている。他方、取付台21における下部
横枠23の先端部には、下挟持部材12,12を取付け
るための下部台板32が設けられている。上部台板31
と下部台板32とは、図3に示すように略長方形状で相
互に上下略対称に設置されている。又、上部台板31の
下面と下部台板32の上面はそれぞれ直線状となってお
り、且つ該上部台板31の下面と下部台板32の上面と
は加工すべき板金Zの厚さよりわずかに大きい程度の小
間隔をもたせている。尚、この実施例で使用されている
上下各台板31,32は、高さが210mm、横幅が37
0mm、厚さが40mm程度となっている。
【0041】又、上部台板31は、上部横枠22に対し
て上下スライド可能に取付けられており、しかも該上部
台板31は上下動調整装置7によって適宜高さ位置(即
ち上部台板下面と下部台板上面との間に加工される板金
を挿通させ得る間隔を設けた位置)で固定し得るように
なっている。尚、この上下動調整装置7は、図1〜図3
に示すように調整ネジ71を有しており、該調整ネジ7
1によって上部台板31の高さを調整し得るとともに、
該上部台板31を上部横枠22に対して所定高さで固定
し得るようになっている。
【0042】挟持ユニット10は、図3に示すように左
右(矢印C−D方向)2枚の上挟持部材11,11と同
じく左右2枚の下挟持部材12,12を有している。こ
の上下各挟持部材11,12は、それぞれ直径が125
mm、厚さが9mm程度の真円状の円盤が使用されている。
【0043】図4、図6、図7に示すように、上挟持部
材11と下挟持部材12の各外周面は、それぞれテーパ
ー面となっている。即ち、上挟持部材11の外周面は、
前面側(矢印A側)が大径で後面側(矢印B側)が小径
となるテーパー面となっており、他方、下挟持部材12
の外周面は、上挟持部材11とは逆に前面側が小径で後
面側が大径となるテーパー面となっている(各外周面は
それぞれ水平面に対して角度15°程度傾斜してい
る)。尚、上挟持部材11の外周面と下挟持部材12の
外周面とは、その近接部分において平行となっている。
【0044】又、上挟持部材11,11の前面側(矢印
A側)のエッジ部は、鋭利に角出しして剪断用の刃先1
1a(図6又は図7参照)としている。尚、この刃先1
1aは、後述するように切断装置8の一部を構成するも
のである。
【0045】そして、該各上挟持部材11,11と各下
挟持部材12,12をそれぞれ上下に対応させた状態で
それぞれ前記上部台板31と下部台板32に軸着してい
る。各上挟持部材11,11は、その下面が上部台板3
1の下面からわずかに突出した状態で取付けられてい
る。又、各下挟持部材12,12も、その上面が下部台
板32の上面からわずかに突出した状態で取付けられて
いる。尚、被加工板金Zは上挟持部材11,11の下面
と下挟持部材12,12の上面とで挟持されるが、該上
挟持部材11,11の下面と下挟持部材12,12の上
面との間隔は、被加工板金Zの厚さに応じて上記上下動
調整装置7で調整される。
【0046】板金送り機構3を構成する回転駆動装置4
は、この実施例では電動式のものが採用されていて、正
逆回転可能なモータ41を正又は逆回転方向に作動させ
ることによって上挟持部材11,11と下挟持部材1
2,12とを相互に逆方向に回転せしめ得るようになっ
ている。即ち、単一のモータ41からの動力で、ギヤ4
2,43を介して下部横枠23内に横向き設置された下
部軸45Aと、チエン44を介して上部横枠22内に横
向き設置された上部軸45Bとを同時に且つ相互逆回転
させるように駆動し、さらに図3及び図4に示すように
下部軸45A及び上部軸45Bの各挟持部材設置側端部
にそれぞれギヤ46A(46B)を取付けており、該各
ギヤ46A(46B)からそれぞれ別のギヤ47A,4
7A(47B,47B)及びギヤ48A,48A(48
B,48B)を介して各上挟持部材11,11と各下挟
持部材12,12とを等速度で相互に逆回転させるよう
に駆動するようになっている。尚、上下の挟持部材1
1,12を駆動させる各軸(下部軸45A,上部軸45
B)及び各ギヤ(46A〜48A,46B〜48B)
は、相互に上下対称形に配置されている。 従って、こ
の板金送り機構3は、上下両挟持部材11,11,1
2,12間で被加工板金Zを挟持した状態で上記回転駆
動装置4を作動させることにより、該被加工板金Zを矢
印C方向又は矢印D方向に移動せしめ得るようになって
いる。
【0047】弧回動操作機構5は、伸縮シリンダ(エア
シリンダ)51と、該伸縮シリンダ51からの動力を可
動ユニット2に伝達するリンク装置52とを有してい
る。リンク装置52は、第1〜第4の各リンク片53,
54,55,56(それぞれ左右一対ある)を有してお
り、該各リンク片53〜56を図1〜図3に示すように
組付けて構成している。そして、この弧回動操作機構5
は、伸縮シリンダ51が最大伸長状態では、図1又は図
4(実線図示)に示すように上下両挟持部材11,12
が鉛直姿勢を維持するようになり、又伸縮シリンダ51
が縮小するにつれて、図5に示すように上挟持部材11
における下面前縁部を中心Pとして可動ユニット2全体
を板金送り方向に対してその周方向上側に弧回動せしめ
るようになっている。
【0048】取付台21部分には、被加工板金Zの折曲
側端縁(図1における矢印B側の端縁)をガイドするガ
イド装置34が設けられている。このガイド装置34
は、図1及び図2に示すように、左右(矢印C−D方
向)に一対有する取付台35,35間に矢印C−D方向
に向けて受台36を介設し、該受台36の両端寄りの上
部にそれぞれ押え用のローラ37,37を設けている。
受台36は、各取付台35,35に対してハンドル3
8,38で上下動調整可能としており、又、別のハンド
ル39,39によって各取付台35,35ごと受台36
を前後方向(矢印A−B方向)に進退調整し得るように
なっている。このガイド装置34は、図4及び図5に示
すように、被加工板金Zの折曲側端部を受台36上面と
ローラ37とで挟んだ状態で、該被加工板金Zを矢印C
−D方向に送り移動させることにより、該被加工板金Z
に対する折り線を正確に直線状に形成するものである。
尚、このガイド装置34が不要なときには、取付台35
を図9に示す(あるいは図1に鎖線図示する)ように取
付台21の空間部25後端位置まで後退させておくと邪
魔にならない。
【0049】又、下部台板32の後面側上端部には、図
5、図6に示すようにガイド台74が着脱自在に取付け
られている。このガイド台74は、左右(矢印C−D方
向)にかなりの長さを有した四角棒状に形成されてい
る。又、このガイド台74の上面は、下挟持部材12の
外周面における上端部傾斜面と同角度で且つその延長線
上に位置するように設置されている。このガイド台74
は、被加工板金Zを上下両挟持部材11,12で挟持し
て折曲する際に、該被加工板金Zの折曲側Za下面を広
幅面積で受けることにより、被加工板金Zの下面に下挟
持部材12の後面側端縁が接触することによる筋状の接
触跡が残らないようにするためのものである。又、この
ガイド台74には、幅方向に所定間隔(例えば10mm間
隔)で複数条の縦溝75が形成されている。この各縦溝
75には、図6に示すように位置決め片76が着脱自在
に嵌挿されるようになっており、その位置決め片76の
嵌挿位置を選択することによって、被加工板金Zを所望
の幅で折曲することができる。尚、位置決め片76は、
不必要のときには縦溝75から外しておく。
【0050】支持台6は、下部台板32とほぼ同形・同
大きさを有し、且つその上面に図2に示すように小幅
(40〜50mm)の平面部が形成されている。この支持
台6の上面は、板金折曲作業時には図1に示すように下
部台板32の上面とほぼ同高さに位置決めして使用され
る。尚、この支持台6は、後述するように切断装置8の
円盤刃物81を微小高さだけ上下動せしめるための刃物
進退操作機構9により上下微調整させることができるよ
うになっている。
【0051】切断装置8は、上記各上挟持部材11,1
1と、該各上挟持部材11,11と同径の円盤刃物8
1,81(図3に示すように左右2枚ある)と、該各円
盤刃物81,81を回転させる回転駆動装置82とを有
している。各円盤刃物81,81は、各上挟持部材1
1,11間の左右方向(矢印C−D方向)の間隔と等間
隔をもってそれぞれ支持台6の側面に軸支されている。
又、回転駆動装置82は、図3に示すように支持台6の
側面に取付けたモータ83からの動力で、順次ギヤを介
してそれぞれ円盤刃物81,81を相互に同方向に回転
せしめるようになっている。又、各円盤刃物81,81
は、それらの上面が、支持台6の上面とほぼ同高さかあ
るいはそれよりごくわずかに(例えば0.5mm程度)上方
に突出するようにして取付けられている。尚、支持台6
の上面における円盤刃物81,81が対応する位置に
は、該各円盤刃物81,81を上方に臨ませるための切
欠が形成されている。
【0052】そして、この円盤刃物81つきの支持台6
は、該各円盤刃物81,81が前記下挟持部材12,1
2に近接・対向する状態で、次に説明する刃物進退操作
機構9の縦ガイド94,94に上下スライド自在に装着
されている。尚、各円盤刃物81,81は、回転駆動装
置82により前記各上挟持部材11,11とは等速度で
且つ逆方向に回転せしめられる。
【0053】刃物進退操作機構9は、ハンドル91を回
動させることにより、円盤刃物つきの支持台6全体を左
右一対の縦ガイド94,94に沿って微小高さだけ上下
動せしめ得るようになっている。各縦ガイド94,94
は、図2及び図3に示すように、基台1の左右(矢印C
−D方向)各側板16,16に固定されている。支持台
6には、左右一対のスクリューボルト93,93が螺合
されている。この各スクリューボルト93,93は、ハ
ンドル91によって駆動される各ギヤ装置92,92を
介して回転せしめられる。そして、この刃物進退操作機
構9は、ハンドル91を右又は左回転させることによ
り、各ギヤ装置92,92を介して各スクリューボルト
93,93を回転させ、それによって支持台6を各縦ガ
イド94,94に沿って上動あるいは下動せしめ得るよ
うになっている。
【0054】各縦ガイド94,94の上面と支持台6の
上面とは、ほぼ同高さに位置させている。又、各縦ガイ
ド94,94の上面には、それぞれ光電管18,19が
上向きに埋設されている。この各光電管18,19は、
その上部に被加工板金Zがあるかないかを検出するもの
であり、その各検出信号により制御盤17で回転駆動装
置4のモータ41と弧回動操作機構5の伸縮シリンダ5
1とをそれぞれ自動的に制御するようになっている。
【0055】基台1には、図1に示すように、支持台6
よりさらに外方位置に受台30を設けることができる。
この受台30は、前後方向に移動自在で且つ上下に高さ
調節可能とするとよい。又、この受台30は基台1に対
して取外し自在とすることもできる。
【0056】板金加工機本体Yを水平回転自在に支持し
ている回転装置60は、この実施例では、図1〜図3に
示すように基台1側に取付けた下向きの環状突壁61
と、接地台13側に取付けた合計4つの受ローラ62,
62・・とを有している。環状突壁61は、その中心が
板金加工機本体Yの重心近くに位置するようにして基台
1の下部に固定している。又、接地台13側の各受ロー
ラ62,62・・は、環状突壁61の下端を角度90°
間隔をもって支持し得るように配置されている。そし
て、この回転装置60は、環状突壁61が各受ローラ6
2,62・・上で水平回転し得ることにより、人力で板
金加工機本体Yを接地台13上で水平回転せしめ得るよ
うにしている。尚、他の実施例では、回転装置60とし
てベアリング装置を使用することもできる。
【0057】基台1と接地台13との間には、板金加工
機本体Yの回動を禁止するロック機構が設けられてい
る。この実施例のロック機構は、基台1側のピン受6
4,64と接地台13側のピン受65,65にピン6
6,66を差し込むことによって板金加工機本体Yをロ
ックし得るようになっている。又、このロック機構は、
各ピン66,66を抜外せば板金加工機本体Yが水平回
転可能となり、該板金加工機本体Yを角度180°だけ
水平回転させた位置で基台1側の別のピン受64,64
が接地台13側のピン受65,65と合致するようにな
っている。そして、その両ピン受64,65にピン66
を差し込むことにより、板金加工機本体Yを角度180
°変位させた位置で再ロックすることができるようにな
っている。
【0058】又、接地台13側には、該接地台13上で
板金加工機本体Yを回転させたときに、板金加工機本体
Yを所定の位置で位置決めするための自動ピン67が設
けられている。この自動ピン67は、バネで内方側に付
勢されていて、板金加工機本体Yが接地台13に対して
所定位置まで回動したときに、該自動ピン67が基台1
側のピン穴に自動的に嵌入するようになっている。
【0059】図示実施例の板金加工機は次のようにして
使用される。又、この実施例では、2つの光電管18,
19からの信号を受けて、制御盤17により回転駆動装
置4のモータ41と弧回動操作機構5の伸縮シリンダ5
1とが順次以下に説明するように作動せしめられる。
【0060】被加工板金Zを折曲加工する際には、その
加工すべき板金Zの板厚さに応じて、上下動調整装置7
により上部台板31の高さを調整して、上挟持部材1
1,11の下面と下挟持部材12,12の上面との間隔
を調整するとともに、刃物進退操作機構9により支持台
6の上面高さを下部台板32の上面高さとほぼ同高さに
位置決めする。又、ガイド装置34は、その受台36が
被加工板金Zの折り幅に合致する位置及び高さにセット
しておく。尚、ガイド装置34を使用するときには、図
6に示す位置決め片76はガイド台74から外してお
く。
【0061】そして、図1に示すように可動ユニット2
を最下動させた状態で、被加工板金Zの矢印B側端縁を
受台36に沿わせながら、該板金加工機本体Yの先端側
を矢印C側から手前側の上下両挟持部材11,12間に
押し込む。すると、手前側の光電管18が板金を検出し
て、その信号により回転駆動装置4のモータ41を正回
転(板金Zを矢印D側に送る方向に回転)させ、挟持ユ
ニット10(上下両挟持部材11,12)間に挟持され
ている被加工板金Zを該挟持ユニット10の送り作用に
よって矢印D側に送るようになる。すると、上下両挟持
部材11,12の外周面が若干角度(例えば15°程
度)だけ傾斜しているので、第1回目は可動ユニット2
が最下動位置のままでも被加工板金Zを図1に示すよう
に所定角度(例えば15°)だけ折曲させることができ
る。このとき、被加工板金Zにおける反挟持側部分Zb
(図4参照)は支持台6の上面で支持されており且つ下
部台板32の上面が矢印A−B方向に適宜幅(40mm程
度)を有していることにより、板金挟持部Zcを容易に
折曲させることができる。そして、被加工板金Zが折曲
されながら矢印D側に送られ、該被加工板金Zの後端部
が手前側の光電管18を通過した時点で、該光電管18
からの信号でモータ41が停止される。このとき、板金
Zの矢印C側端部は左右各挟持ユニット10,10に挟
持されたままである。
【0062】次に、その状態で弧回動操作機構5の伸縮
シリンダ51が所定長さ(第1段)だけ縮小されて、可
動ユニット2を所定角度(例えば15°)だけ起こす。
このとき、可動ユニット2の弧回動中心Pは、板金挟持
部Zcにおける上挟持部材11の下面先端部11aにあ
るので、比較的小さい曲げ力でもスムーズに折曲させる
ことができ、しかもシャープな角出しができる。続いて
モータ41が逆回転して被加工板金Zをさらに深く折曲
させながら矢印C側に送るようになる。そして、該被加
工板金Zの矢印D側端部が奥側の光電管19を通過した
時点でモータ41が停止され、続いて伸縮シリンダ51
がさらに所定長さだけ縮小されて可動ユニット2をさら
に所定角度(例えば15°)だけ起こす。このような動
作が数回繰り返されて、図4に鎖線図示する状態あるい
は図5の実線図示状態を経て、被加工板金Zを所望の角
度まで折曲させる。尚、被加工板金Zは、最大で図5に
鎖線図示するように角度90°を若干超える角度まで折
曲させることができる。
【0063】又、被加工板金Zを切断加工する場合に
は、刃物進退操作機構9のハンドル91を操作して、図
7に示すように円盤刃物81の上面を上挟持部材11の
下面と同高さかそれよりごく僅かに高い高さまで上動せ
しめ、その状態で上記折曲加工作業と同様に上下両挟持
部材11,12間に被加工板金Zにおける切断すべき位
置の先端部を差し込めば、回転駆動装置4及び切断装置
8の各モータ41,83がそれぞれ作動される。する
と、該被加工板金Zは、上下両挟持部材11,12及び
円盤刃物81等の送り作用により矢印D側に移動せしめ
られるにつれて、該被加工板金の挟持部近傍を上挟持部
材11と円盤刃物81との剪断作用により順次直線状に
切断するようになる。
【0064】このように、この実施例の板金加工機で
は、1台の機械で板金の折曲機能と切断機能を兼備して
おり、しかも折曲作業時と切断作業時の切換えを刃物進
退操作機構9による円盤刃物81の進退操作のみで行え
るので使い勝手が良好であるとともに、挟持ユニット1
0の上挟持部材11を板金の折曲用と切断用とに兼用す
ることができる、という利点がある。
【0065】又、被加工板金Zを幅方向の複数箇所で折
曲する場合(例えば樋状に折曲する場合)は、被加工板
金Zの一側を折曲した後、図8に示すように板金加工機
本体Yを接地台13に対して角度180°だけ水平方向
に旋回させて、一側折曲済みの被加工板金Zの幅方向他
側を上記と同様に折曲させればよい。この場合、被加工
板金Zが例えば10mを超えるような長尺のものであっ
ても、該被加工板金Zを水平面内あるいは鉛直面内等で
大きく旋回させることなくそのままの姿勢で折曲作業が
行える。従って、被加工板金Zを複雑な形状(例えば樋
状)に折曲させる場合であっても、被加工板金Zの取り
扱いが容易となるとともに、板金加工機設置付近に被加
工板金Zの姿勢変更のための遊休スペースが不要とな
る。
【0066】さらに、この板金加工機では、図9に示す
ようにガイド装置34の取付台35を後側端部(矢印B
側)までずらせておくと、コ形の取付台21内の空間部
25を大きく開放させることができ、該空間部25内に
被加工板金Zの既に折曲した折曲片を通すことによって
複雑な形状に折曲することができる。
【0067】又、この板金加工機を使用して、被加工板
金Zを例えば図15に示すように樋状でしかも両端部に
横曲げ片Zeを形成した形状に折曲する場合には、図1
0の工程(A)〜(H)に示すようにして行うことがで
きる。尚、この場合は、ガイド装置34の取付台35を
図9に示すように後側にずらせておく。
【0068】 まず図10において、工程(A)で示
すように平板状の板金Z0の幅方向一端部を板金加工機
の挟持ユニット10(上下両挟持部材11,12)間に
挿入する。
【0069】 次に、この板金加工機を作動させて、
工程(B)で示すように板金Z1の幅方向一端部に横曲
げ片Ze1を折曲する。
【0070】 次に、工程(C)で示すように、板金
加工機本体Yを接地台13に対して角度180°だけ水
平旋回させ、被加工板金Z1の他端側を挟持ユニット1
0間に挿入する。
【0071】 次に、この板金加工機を作動させて、
工程(D)で示すように板金Z1の幅方向他端部に横曲
げ片Ze2を折曲する。
【0072】 次に、工程(E)で示すように、板金
2′を幅方向に裏返した後、板金Z2′の立上げ片形成
位置を挟持ユニット10間に挿入する。尚、被加工板金
は、長尺であってもその幅は比較的短く(例えば1m程
度)、該被加工板金を幅方向に裏返す作業は容易に行え
る。
【0073】 次に、この板金加工機を作動させて、
工程(F)で示すように板金Z3の一端側に立上げ片Z
2を折曲する。
【0074】 次に、工程(G)で示すように、板金
加工機本体Yを接地台13に対して角度180°だけ水
平旋回させ、被加工板金Z3の一端側(横曲げ片Ze
1側)の立上げ片形成位置を挟持ユニット10間に挿入
する。
【0075】 次に、この板金加工機を作動させて、
工程(H)で示すように板金Z4の一端側に立上げ片Z
1を折曲する。
【0076】このように、この板金加工機では、上記
〜の各作業を順次行うことによって長尺平板状の板金
Zを図15に示すような形状に加工できるが、板金加工
機本体Yが接地台13に対して水平旋回できるようにな
っているので、全作業工程中、被加工板金を姿勢変更さ
せる必要があるのは、工程(D)から工程(E)に移る
場合の1回のみであり、しかもその姿勢変更作業は被加
工板金を幅方向に裏返しするだけでよい。従って、図1
5に示すように複雑な折曲加工する場合に、図13及び
図14に示す板金加工機で行う図16の工程に比してそ
の作業が簡単に行え、しかも水平旋回等による姿勢変更
作業が不要となるので、その姿勢変更のための遊休スペ
ースは小さくてよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施例にかかる板金加工機の側面図
である。
【図2】図1の板金加工機の平面図である。
【図3】図1のIII−III矢視図である。
【図4】図1の板金加工機の一部拡大断面図である。
【図5】図1の板金加工機における板金折曲時の状態変
化図である。
【図6】図1の板金加工機の他の使用例を示す一部断面
図である。
【図7】図1の板金加工機における板金切断時の使用状
態を示す一部断面図である。
【図8】図1の板金加工機の状態変化図である。
【図9】図1の板金加工機の他の使用例を示す側面図で
ある。
【図10】図1の板金加工機を使用して被加工板金を図
15に示す形状に加工するための作業工程図である。
【図11】公知の板金加工機(板金折曲機)の側面図で
ある。
【図12】図11の板金加工機の作用説明図である。
【図13】本出願人の既出願にかかる板金加工機の側面
図である。
【図14】図13の板金加工機の状態変化図である。
【図15】折曲加工済みの板金の斜視図である。
【図16】図13の板金加工機を使用して被加工板金を
図15に示す形状に加工するための作業工程図である。
【符号の説明】
1は基台、2は可動ユニット、3は板金送り機構、4は
回転駆動装置、5は弧回動操作機構、6は支持台、10
は挟持ユニット、11は上挟持部材、12は下挟持部
材、13は接地台、21は取付台、22は上部横枠、2
3は下部横枠、24は縦枠、25は空間部、60は回転
装置、Pは弧回動中心、Yは板金加工機本体、Zは被加
工板金、Zaは板金折曲側端部、Zbは板金外側部分、
Zcは板金挟持部である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基台(1)と、該基台(1)に対して上
    下弧回動自在に取付けた取付台(21)と、該取付台
    (21)の前側端部に取付けられていて折曲加工される
    べき被加工板金(Z)をその表裏両側から挟持でき且つ
    外周面をそれぞれ円形とした上下一対の挟持部材(1
    1,12)を有する挟持ユニット(10)と、前記上下
    一対の挟持部材(11,12)を相互に逆方向に回転せ
    しめる回転駆動装置(4)を備え且つ該回転駆動装置
    (4)により両挟持部材(11,12)を相互に逆方向
    に回転せしめることによって該両挟持部材(11,1
    2)間に挟持されている被加工板金(Z)を順次横方向
    に移動せしめる如く構成されている板金送り機構(3)
    と、前記上下一対の挟持部材(11,12)による板金
    挟持部(Zc)を中心(P)として前記挟持ユニット
    (10)を前記板金送り方向に対してその周方向に弧回
    動せしめる弧回動操作機構(5)と、前記被加工板金
    (Z)の折曲操作時に該被加工板金(Z)における前記
    挟持ユニット(10)による挟持部(Zc)とは幅方向
    外側部分(Zb)を支持する支持台(6)とを有する板
    金加工機本体(Y)を備えるとともに、 前記板金加工機本体(Y)を地上に接地した接地台(1
    3)の上に回転装置(60)を介して載置して、該板金
    加工機本体(Y)を接地台(13)に対して水平面内で
    角度180°の範囲で回動せしめ得るようにした、 ことを特徴とする板金加工機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の板金加工機において、取
    付台(21)は、挟持ユニット(10)の上挟持部材
    (11)を取付けた上部横枠(22)と、挟持ユニット
    (10)の下挟持部材(12)を取付けた下部横枠(2
    3)と、該上部横枠(22)と下部横枠(23)とをそ
    れらの後側において連結する縦枠(24)とを有する側
    面視コ形に形成するとともに、取付台(21)における
    上部横枠(22)と下部横枠(23)と縦枠(24)と
    によって囲われる部分を、挟持ユニット(10)で挟持
    された被加工板金(Z)の一端部側(Za)を収容する
    ための空間部(25)としたことを特徴とする板金加工
    機。
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