JP2662375B2 - 板金加工機 - Google Patents

板金加工機

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JP2662375B2
JP2662375B2 JP2183495A JP2183495A JP2662375B2 JP 2662375 B2 JP2662375 B2 JP 2662375B2 JP 2183495 A JP2183495 A JP 2183495A JP 2183495 A JP2183495 A JP 2183495A JP 2662375 B2 JP2662375 B2 JP 2662375B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、長尺の板金をその長
さ方向の全長に亘って折曲し得るようにした板金加工機
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】長尺板金を折曲するための板金加工機と
して、図11及び図12に示すようなものが知られてい
る(特開平6−262457号公報)が、この公知の板
金加工機は、例えば幅が50〜100mm程度で長さが1
0mを超えるような長尺の平板からなる被加工板金Z
を、例えば軒先に使用する樋状に加工する場合のよう
に、長さ方向の全長に亘って直線状に折曲加工するのに
適したものである。この図11及び図12に示す公知の
板金加工機は、上下一対の挟持部材11,12を有する
可動ユニット2と、両挟持部材11,12を相互に逆方
向に回転せしめる回転駆動装置4と、可動ユニット2を
上下に弧回動せしめる弧回動操作機構5とを備えてい
る。
【0003】可動ユニット2は、側面視コ形に成形した
取付台21の上下横枠22,23の前側端部に上下一対
の挟持部材11,12を取付けている。上下各挟持部材
11,12は、それぞれ円盤状のものが使用されてい
る。又、上下各挟持部材11,12からなる挟持ユニッ
ト10は左右一対有している。
【0004】回転駆動装置4は、モータ41によって各
種動力伝達装置を介して上下両挟持部材11,12を相
互に逆方向に回転せしめ、該両挟持部材間に挟持してい
る被加工板金Zを長さ方向(図11において左右方向と
は水平直交方向)に移動せしめ得るようになっている。
尚、モータ41は可逆的に作動されるようになってお
り、上下両挟持部材11,12をそれぞれ可逆的に回転
せしめることにより、被加工板金Zを水平往復移動せし
め得るようになっている。
【0005】下挟持部材12の前面には、板金折曲時に
該被加工板金Zの一側下面を支持する支持台6が設けら
れている。又、この支持台6側には、被加工板金Zを切
断する際に、上挟持部材11と協同して断剪作用を行う
円盤刃物81が設けられている。この円盤刃物81はモ
ータ83によって上挟持部材11とは逆方向に回転せし
められる。
【0006】弧回動操作機構5は、伸縮シリンダ51を
伸縮させることにより、上挟持部材11における板金挟
持部の先端部を中心Pとして、可動ユニット2全体を上
下に弧回動せしめ得るようになっている。即ち、該伸縮
シリンダ51を伸長状態から順次縮小させることによ
り、リンク装置52を介して可動ユニット2が基台1に
対して例えば符号2′で示すように上方に弧回動するよ
うになっている。尚、可動ユニット2は、角度略90°
の範囲で弧回動せしめられるが、板金折曲時には、所定
の角度(例えば15°程度)づつ数回に分けて折曲され
る。
【0007】そして、図11及び図12に示す公知の板
金加工機を使用して長尺の被加工板金Zを折曲加工する
には、弧回動操作機構5により可動ユニット2を所定角
度(例えば15°程度)だけ弧回動させ、且つ回転駆動
装置4により上下両挟持部材11,12を回転せしめた
状態で、被加工板金Zの長さ方向一端を上下両挟持部材
11,12間に挿入する。すると、該被加工板金Zが奥
行き方向(図12の左方向)に移動されながらその全長
に亘って折曲され、続いて弧回動操作機構5で可動ユニ
ット2をさらに大きく弧回動(例えば当初から角度30
°程度だけ弧回動)させた後、モータ41を逆回転させ
て、被加工板金Zを手前方向(図12の右方向)に移動
させる。順次同様にして被加工板金Zをその全長に亘っ
て所定角度(例えば角度90°)だけ折曲させる。この
ように、この公知の板金加工機では、長尺の被加工板金
Zを前後に移動させながら折曲加工し得るようになって
おり、比較的小型のもので長尺物を折曲加工できる。
尚、被加工板金Zを切断するには、上下挟持部材11,
12を鉛直姿勢に維持(可動ユニット2を図11の実線
図示状態に維持)させた状態で、切断用の円盤刃物81
を上動させて該円盤刃物81と上挟持部材11とで被加
工板金Zを剪断させるようにするとよい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した公
知の板金加工機では、長尺の被加工板金Zを折曲させる
際に、被加工板金Zを上下両挟持部材11,12で挟持
しながら前方に移動させていくが、そのとき図12に示
すように被加工板金Zが前方に移動するにつれて、該被
加工板金Zの前方側Zdが自重で下方に撓むようにな
り、被加工板金Zに折り目線が形成されることにより、
該被加工板金Zが湾曲したままの状態で成形されるよう
になる。このように、この公知の板金加工機では、被加
工板金を例えば図13に示すように樋状に折曲させた場
合に、該被加工板金Zが図13に実線図示するように長
さ方向に湾曲形状で成形されてしまい、被加工板金を符
号Z′で示す直線状態のままで折曲成形することが難し
いという問題があった。尚、被加工板金の折曲加工時に
おける上記撓み量(湾曲率)は、板金の厚さや長さ等に
よって変化するようになる。又、特殊な加工形状とし
て、被加工板金を所望の曲率で強制的に湾曲させたい場
合があるが、その場合、上記した公知の板金加工機で
は、被加工板金の自重による一定の曲率でしか湾曲させ
ることができず、被加工板金を所望の湾曲率で成形する
ことはできなかった。
【0009】本願発明は、上記した公知の板金加工機の
問題点に鑑み、長尺の被加工板金をその長さ方向全長に
亘って折曲する際に該被加工板金が自重で湾曲するのを
補正し得るようにするとともに、特殊加工として被加工
板金を強制的に所望の曲率で湾曲成形し得るようにした
板金加工機を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願発明は、上記課題を
解決するための手段として、次の構成上の特徴を有して
いる。
【0011】先ず、本願請求項1の発明の板金加工機
は、基台と、該基台に対して上下弧回動自在に取付けた
取付台と、該取付台の前側端部に取付けられていて折曲
加工されるべき被加工板金をその表裏両側から挟持でき
且つ外周面をそれぞれ円形とした上下一対の挟持部材を
有する挟持ユニットと、前記上下一対の挟持部材を相互
に逆方向に回転せしめる回転駆動装置を備え且つ該回転
駆動装置により両挟持部材を相互に逆方向に回転せしめ
ることによって該両挟持部材間に挟持されている被加工
板金を順次横方向に移動せしめる如く構成されている板
金送り機構と、前記上下一対の挟持部材による板金挟持
部を中心として前記挟持ユニットを前記板金送り方向に
対してその周方向に弧回動せしめる弧回動操作機構と、
前記被加工板金の折曲操作時に該被加工板金における前
記挟持ユニットによる挟持部とは幅方向外側部分を支持
する支持台とを備えるとともに、前記上下一対の挟持部
材による板金挟持位置から前記板金送り方向に離間した
位置に、前記被加工板金の下面側から該被加工板金を前
記挟持ユニットによる板金挟持高さより上方に押圧し得
る上向き押圧装置を取付け、さらに該上向き押圧装置の
設置高さを位置変更手段により上下に変更可能としたこ
とを特徴としている。
【0012】取付台は、挟持ユニットを取付けるための
ものであるが、この取付台は、上部横枠と、下部横枠
と、該上部横枠と下部横枠とをそれらの後側において連
結する縦枠とを有する側面視コ形に形成するとよい。そ
して、該上部横枠と下部横枠と縦枠とによって囲われる
部分に、挟持ユニットで挟持された被加工板金の一端部
側を収容するための空間部が形成されるようにすると好
ましい。
【0013】挟持ユニットは、外周面をそれぞれ円形と
した上下一対の挟持部材を有している。この各挟持部材
は、取付台の上部横枠と下部横枠のそれぞれ前側端部に
おいて相互に近接状態で取付けられている。又、この上
下一対の挟持部材からなる挟持ユニットは、左右に複数
セット設置してもよい。
【0014】板金送り機構は、上下各挟持部材を相互に
逆方向に回転せしめる回転駆動装置を有している。そし
て、この板金送り機構は、該回転駆動装置により上下両
挟持部材を相互に逆回転させることによって、両挟持部
材間に挟持している被加工板金を横方向に移動せしめ得
るようになっている。尚、回転駆動装置は、ハンドルに
よる手動式のものでも採用可能であるが、モータ使用に
よる電動式にするのが好ましい。
【0015】弧回動操作機構は、上下両挟持部材による
板金挟持部を中心として、挟持ユニットを該挟持ユニッ
トによる板金送り方向に対してその周方向に弧回動せし
め得るようになっている。この弧回動操作機構も、ハン
ドルによる手動式のものでも採用可能であるが、モータ
あるいは伸縮シリンダ等の動力を使用するのが好まし
い。
【0016】支持台は、挟持ユニットによる被加工板金
の折曲時に、該被加工板金の反折曲側を下方から支持し
得るものであればよい。
【0017】上向き押圧装置は、被加工板金が上下両挟
持部材間に挟持された状態で前方(又は後方)に移動さ
れるときに、該被加工板金を下面側から上方に押圧する
ものであり、該被加工板金の下面が上向き押圧装置の上
面に摺動しながら前方又は後方に移動する。尚、長尺の
被加工板金を長さ方向に往復させることによってそれぞ
れ折曲させるようにしたものでは、挟持ユニットによる
板金挟持位置から板金送り方向の両側にそれぞれ上向き
押圧装置を設けるとよい。
【0018】位置変更手段は、上向き押圧装置の設置高
さを上下に調整するものであり、例えば該上向き押圧装
置の一端側を軸で枢支して他端側を上下に弧回動せしめ
得るようにしたものや、該上向き押圧装置全体を上下に
スライドせしめ得るようにしたもの等を使用できる。
【0019】又、本願請求項2の発明では、上記請求項
1の板金加工機において、上向き押圧装置として回転自
在なローラを使用している。
【0020】さらに、本願請求項3の発明では、上記請
求項1又は2の板金加工機において、上下一対の挟持部
材による板金挟持位置から板金送り方向に離間した位置
に、前記両挟持部材による板金挟持高さより被加工板金
の上面側から該被加工板金を下方に押圧し得る下向き押
圧装置を取付け、さらに該下向き押圧装置の設置高さを
位置変更手段により上下に変更可能としている。尚、こ
の下向き押圧装置も、ローラを使用することが好まし
く、又位置変更手段としては、例えば下向き押圧装置の
一端側を軸で枢支して他端側を上下に弧回動せしめ得る
ようにしたものや、該下向き押圧装置全体を上下にスラ
イドせしめ得るようにしたもの等を使用できる。
【0021】
【作用】本願各発明の板金加工機では、両挟持部材間に
被加工板金を挟持させた状態で、弧回動操作機構により
挟持ユニットを傾動させるとともに板金送り機構で被加
工板金を横移動させることにより板金折曲加工が行える
ようになっている。尚、被加工板金を大きく折曲させる
(例えば角度90°まで折曲させる)場合には、所定小
角度(例えば15°)づつ数回に分けて折曲させるよう
にすればよい。
【0022】又、長尺の被加工板金を折曲させる場合に
は、該被加工板金の全長に亘って挟持ユニット部分を移
動させるが、そのとき、被加工板金の先行側部分が自重
によって下方に撓むように作用する。
【0023】ところで、本願の板金加工機では、挟持ユ
ニットによる板金挟持位置から板金送り方向に離間した
位置に上向き押圧装置を有しており、該上向き押圧装置
によって被加工板金をその下面側から上方に押圧するよ
うにしている。従って、上記のように被加工板金の先行
側部分が自重で下方に撓もうとしているのを、該上向き
押圧装置による上方への押圧力で補正することができ
る。この場合、上向き押圧装置の設置高さを位置変更手
段で調整し得るようになっているので、上記自重による
下方撓み量分だけ上向きに付勢すると、加工される被加
工板金を直線状に成形できる。又、被加工板金を特に湾
曲状態の特殊形状に成形する場合には、該上向き押圧装
置を上記自重による下方撓み量分を超えてさらに上方に
位置させるとよい。即ち、その場合には、挟持ユニット
部分から送り出される被加工板金が上向き押圧装置によ
って板金挟持高さより大幅に上方に押圧されて、板金先
行側が上方に反り返る(湾曲する)ようになる。尚、こ
の場合の湾曲率も、位置変更手段による上向き押圧装置
の高さ調節によって調整できる。
【0024】又、本願請求項2の発明では、上向き押圧
装置としてローラを使用しているので、被加工板金が上
向き押圧装置上を摺動したときに該ローラが転動して、
被加工板金の下面と上向き押圧装置の上面との間に摩擦
が発生しなくなる。
【0025】さらに、本願請求項3の発明では、被加工
板金の上面側から該被加工板金を下方に押圧する下向き
押圧装置を有しているので、被加工板金を所定曲率で湾
曲させた特殊形状に成形する場合に、該下向き押圧装置
で被加工板金を所定高さまで押下げるようにすることに
より、所望の湾曲率の被加工板金に成形し得る。この場
合には、被加工板金の長さ方向両端部が下方に反り返る
ように湾曲せしめられる。尚、この場合、上向き押圧装
置は、下向き押圧装置で押下げられた被加工板金が接触
しない適宜下方位置まで下動させておくか、あるいは該
上向き押圧装置と下向き押圧装置とで被加工板金を挟持
し得る位置に設定しておくとよい。
【0026】
【発明の効果】本願請求項1の発明の板金加工機では、
被加工板金を折曲加工する際の板金送り時において、該
被加工板金の端部側の自重による下方撓み分を上向き押
圧装置により強制的に補正することができるので、被加
工板金をその全長に亘って湾曲することなく直線状に成
形することができ、品質の良好な加工が行えるという効
果がある。又、上向き押圧装置の設置高さを位置変更手
段によって調整することができるので、被加工板金を特
に所望の曲率で湾曲成形させるという特殊加工を行う場
合に、該上向き押圧装置の設置高さを調節するという簡
単な調整だけで達成できるという効果がある。
【0027】又、本願請求項2の発明では、請求項1の
板金加工機の効果に加えて、上向き押圧装置にローラを
使用しているので、被加工板金の摺接移動時に該ローラ
が転動し、該被加工板金の移動がスムーズになるととも
に、該被加工板金に摺動傷が生じないという効果があ
る。
【0028】さらに、本願請求項3の発明では、請求項
1又は2の板金加工機の効果に加えて、上向き押圧装置
とは別に下向き押圧装置を設けているので、被加工板金
をその両端部側を下方に反り返らせた状態で湾曲成形さ
せるという特殊加工を容易に行えるという効果がある。
【0029】
【実施例】図1〜図10を参照して本願発明の実施例を
説明すると、図1〜図9には本願第1実施例、図10に
は同第2実施例の板金加工機が示されている。この各実
施例の板金加工機では、被加工板金Zに折曲加工と切断
加工とを選択して行えるように構成されている。
【0030】図1〜図9に示す第1実施例の板金加工機
は、基台1と、該基台1に対して上下弧回動自在に取付
けた取付台21と、該取付台21の前側端部に取付けら
れていて折曲加工又は切断加工されるべき被加工板金Z
をその表裏両側から挟持する上下一対の挟持部材11,
12を有する挟持ユニット10と、上下一対の挟持部材
11,12を相互に逆方向に回転せしめる回転駆動装置
4を備え且つ該回転駆動装置4によって両挟持部材1
1,12を相互に逆方向に回転せしめることによって該
両挟持部材11,12間に挟持されている被加工板金Z
を順次横方向に移動せしめる如く構成されている板金送
り機構3と、上下一対の挟持部材11,12による板金
挟持部Zcを中心Pとして挟持ユニット10を板金送り
方向(図2における矢印C−D方向)に対してその周方
向(上下方向)に弧回動せしめる弧回動操作機構5と、
被加工板金Zの折曲操作時に該被加工板金Zにおける挟
持ユニット10による挟持部Zcとは幅方向外側部分Z
bを支持する支持台6と、被加工板金Zを切断加工する
ための切断装置8と、支持台6の上面とほぼ同高さ位置
で該支持台6における板金送り方向(矢印C−D方向)
の各端部にあって折曲加工される被加工板金Zを下面側
から上方に向けて押圧する一対の上向き押圧装置60
A,60Aとを有して構成されている。
【0031】この板金加工機は、横幅方向(矢印C−D
方向)の全長が600〜800mm、前後方向(矢印A−
B方向)の全長が800〜1100mm、高さが700〜
900mm程度の比較的小型に構成されていて、トラック
などに積んで工事現場などに持ち込み可能となってい
る。
【0032】基台1は、平板又はフレーム材等で四角形
の箱形に組付けて構成している。又、該基台1の側板1
6の外面には制御盤17が取付けられている。
【0033】挟持ユニット10及び板金送り機構3はそ
れぞれ取付台21に取付けられ、さらに該取付台21は
弧回動操作機構5を介して基台1の上方で弧回動可能に
支持されている。尚、挟持ユニット10、板金送り機構
3及び取付台21は、基台1に対して弧回動可能なる可
動ユニット2を構成する。
【0034】取付台21は、それぞれ中空の上部横枠2
2と下部横枠23と縦枠24とで側面視コ形に形成され
ている。又、該上部横枠22と下部横枠23と縦枠24
とで囲われた内部は、その前後及び上下に比較的大容積
の空間部25とされている。例えば、該空間部25は、
前後長さが400mm、上下高さが300mm程度の大きさ
を有している。
【0035】取付台21における上部横枠22の先端部
には、上挟持部材11,11を取付けるための上部台板
31が設けられている。他方、取付台21における下部
横枠23の先端部には、下挟持部材12,12を取付け
るための下部台板32(図1参照)が設けられている。
上部台板31と下部台板32とは、略長方形状で相互に
上下略対称に設置されている。又、上部台板31の下面
と下部台板32の上面はそれぞれ直線状となっており、
且つ該上部台板31の下面と下部台板32の上面とは加
工すべき板金Zの厚さよりわずかに大きい程度の小間隔
をもたせている。尚、この実施例で使用されている上下
各台板31,32は、高さが210mm、横幅が370m
m、厚さが40mm程度となっている。
【0036】又、上部台板31は、上部横枠22に対し
て上下スライド可能に取付けられており、しかも該上部
台板31は上下動調整装置7によって適宜高さ位置(即
ち上部台板下面と下部台板上面との間に加工される板金
を挿通させ得る間隔を設けた位置)で固定し得るように
なっている。この上下動調整装置7は、図1〜図3に示
すように調整ネジ71を有しており、該調整ネジ71に
よって上部台板31の高さを調整し得るとともに、該上
部台板31を上部横枠22に対して所定高さで固定し得
るようになっている。
【0037】挟持ユニット10は、上下各挟持部材1
1,12で構成されているが、この実施例では図3又は
図8に示すように挟持ユニット10を左右(矢印C−D
方向)に2セット使用している。この上下各挟持部材1
1,12は、それぞれ直径が125mm、厚さが9mm程度
の真円状の円盤が使用されている。
【0038】図4、図6、図7に示すように、上挟持部
材11と下挟持部材12の各外周面は、それぞれテーパ
ー面となっている。即ち、上挟持部材11の外周面は、
前面側(矢印A側)が大径で後面側(矢印B側)が小径
となるテーパー面となっており、他方、下挟持部材12
の外周面は、上挟持部材11とは逆に前面側が小径で後
面側が大径となるテーパー面となっている(各外周面は
それぞれ水平面に対して角度15°程度傾斜してい
る)。尚、上挟持部材11の外周面と下挟持部材12の
外周面とは、その近接部分において平行となっている。
【0039】又、上挟持部材11,11の前面側(矢印
A側)のエッジ部は、鋭利に角出しして剪断用の刃先1
1a(図6又は図7参照)としている。尚、この刃先1
1aは、後述するように切断装置8の一部を構成するも
のである。
【0040】そして、該各上挟持部材11,11と各下
挟持部材12,12をそれぞれ上下に対応させた状態で
それぞれ前記上部台板31と下部台板32に軸着してい
る。各上挟持部材11,11は、その下面が上部台板3
1の下面からわずかに突出した状態で取付けられてい
る。又、各下挟持部材12,12も、その上面が下部台
板32の上面からわずかに突出した状態で取付けられて
いる。尚、被加工板金Zは上挟持部材11,11の下面
と下挟持部材12,12の上面とで挟持されるが、該上
挟持部材11,11の下面と下挟持部材12,12の上
面との間隔は、被加工板金Zの厚さに応じて上記上下動
調整装置7で調整される。
【0041】板金送り機構3を構成する回転駆動装置4
は、この実施例では電動式のものが採用されていて、正
逆回転可能なモータ41を正又は逆回転方向に作動させ
ることによって上挟持部材11,11と下挟持部材1
2,12とを相互に逆方向に回転せしめ得るようになっ
ている。即ち、図1に示すように単一のモータ41から
の動力で、ギヤ42,43を介して下部横枠23内に横
向き設置された下部軸45Aと、チエン44を介して上
部横枠22内に横向き設置された上部軸45Bとを同時
に且つ相互逆回転させるように駆動し、さらに図3及び
図4に示すように下部軸45A及び上部軸45Bの各挟
持部材設置側端部にそれぞれギヤ46A(46B)を取
付けており、該各ギヤ46A(46B)からそれぞれ別
のギヤ47A,47A(47B,47B)及びギヤ48
A,48A(48B,48B)を介して各上挟持部材1
1,11と各下挟持部材12,12とを等速度で相互に
逆回転させるように駆動するようになっている。尚、上
下の挟持部材11,12を駆動させる各軸(下部軸45
A,上部軸45B)及び各ギヤ(46A〜48A,46
B〜48B)は、相互に上下対称形に配置されている。
従って、この板金送り機構3は、上下両挟持部材11,
11,12,12間で被加工板金Zを挟持した状態で上
記回転駆動装置4を作動させることにより、該被加工板
金Zを矢印C方向又は矢印D方向に移動せしめ得るよう
になっている。
【0042】弧回動操作機構5は、伸縮シリンダ(エア
シリンダ)51と、該伸縮シリンダ51からの動力を可
動ユニット2に伝達するリンク装置52とを有してい
る。リンク装置52は、第1〜第4の各リンク片53,
54,55,56(それぞれ左右一対ある)を有してお
り、該各リンク片53〜56を図1〜図3に示すように
組付けて構成している。そして、この弧回動操作機構5
は、伸縮シリンダ51が最大伸長状態では、図1又は図
4(実線図示)に示すように上下両挟持部材11,12
が鉛直姿勢を維持するようになり、又伸縮シリンダ51
が縮小するにつれて、図5に示すように上挟持部材11
における下面前縁部を中心Pとして可動ユニット2全体
を板金送り方向に対してその周方向上側に弧回動せしめ
るようになっている。
【0043】取付台21部分には、被加工板金Zの折曲
側端縁(図1における矢印B側の端縁)をガイドするガ
イド装置34が設けられている。このガイド装置34
は、図1及び図2に示すように、左右(矢印C−D方
向)に一対有する取付台35,35間に矢印C−D方向
に向けて受台36を介設し、該受台36の両端寄りの上
部にそれぞれ押え用のローラ37,37を設けている。
受台36は、各取付台35,35に対してハンドル3
8,38で上下動調整可能としており、又、別のハンド
ル39,39によって各取付台35,35ごと受台36
を前後方向(矢印A−B方向)に進退調整し得るように
なっている。このガイド装置34は、図4及び図5に示
すように、被加工板金Zの折曲側(符号Za側)端部を
受台36上面とローラ37とで挟んだ状態で、該被加工
板金Zを矢印C−D方向に送り移動させることにより、
該被加工板金Zに対する折り線を正確に直線状に形成す
るものである。尚、このガイド装置34が不要なときに
は、取付台35を図1に鎖線図示(符号35′)するよ
うに取付台21の空間部25後端位置まで後退させてお
くと邪魔にならない。
【0044】又、下部台板32の後面側上端部には、図
5、図6に示すようにガイド台74が着脱自在に取付け
られている。このガイド台74は、左右(矢印C−D方
向)にかなりの長さを有した四角棒状に形成されてい
る。又、このガイド台74の上面は、下挟持部材12の
外周面における上端部傾斜面と同角度で且つその延長線
上に位置するように設置されている。このガイド台74
は、被加工板金Zを上下両挟持部材11,12で挟持し
て折曲する際に、該被加工板金Zの折曲側Za下面を広
幅面積で受けることにより、被加工板金Zの下面に下挟
持部材12の後面側端縁が接触することによる筋状の接
触跡が残らないようにするためのものである。又、この
ガイド台74には、幅方向に所定間隔(例えば10mm間
隔)で複数条の縦溝75が形成されている。この各縦溝
75には、図6に示すように位置決め片76が着脱自在
に嵌挿されるようになっており、その位置決め片76の
嵌挿位置を選択することによって、被加工板金Zを所望
の幅で折曲することができるようになっている。尚、位
置決め片76は、不必要のときには縦溝75から外して
おく。
【0045】支持台6は、下部台板32とほぼ同形・同
大きさを有し、且つその上面に図2に示すように小幅
(40〜50mm)の平面部が形成されている。この支持
台6の上面は、板金折曲作業時には下部台板32の上面
とほぼ同高さに位置決めして使用される。尚、この支持
台6は、後述するように切断装置8の円盤刃物81を微
小高さだけ上下動せしめるための刃物進退操作機構9に
より上下微調整させることができるようになっている。
【0046】切断装置8は、上記各上挟持部材11,1
1と、該各上挟持部材11,11と同径の円盤刃物8
1,81(図3に示すように左右2枚ある)と、該各円
盤刃物81,81を回転させる回転駆動装置82とを有
している。各円盤刃物81,81は、各上挟持部材1
1,11間の左右方向(矢印C−D方向)の間隔と等間
隔をもってそれぞれ支持台6の側面に軸支されている。
又、回転駆動装置82は、図3に示すように支持台6の
側面に取付けたモータ83からの動力で、順次ギヤを介
してそれぞれ円盤刃物81,81を相互に同方向に回転
せしめるようになっている。又、各円盤刃物81,81
は、それらの上面が、支持台6の上面とほぼ同高さかあ
るいはそれよりごく僅かに(例えば0.5mm程度)上方に
突出するようにして取付けられている。尚、支持台6の
上面における円盤刃物81,81が対応する位置には、
該各円盤刃物81,81を上方に臨ませるための切欠が
形成されている。
【0047】そして、この円盤刃物81つきの支持台6
は、該各円盤刃物81,81が前記下挟持部材12,1
2に近接・対向する状態で、次に説明する刃物進退操作
機構9の縦ガイド94,94に上下スライド自在に装着
されている。尚、各円盤刃物81,81は、回転駆動装
置82により前記各上挟持部材11,11とは等速度で
且つ逆方向に回転せしめられる。
【0048】刃物進退操作機構9は、ハンドル91を回
動させることにより、円盤刃物つきの支持台6全体を左
右一対の縦ガイド94,94に沿って微小高さだけ上下
動せしめ得るようになっている。各縦ガイド94,94
は、図3に示すように、基台1の左右(矢印C−D方
向)各側板16,16に固定されている。支持台6に
は、左右一対のスクリューボルト93,93が螺合され
ている。この各スクリューボルト93,93は、ハンド
ル91によって駆動される各ギヤ装置92,92を介し
て回転せしめられる。そして、この刃物進退操作機構9
は、ハンドル91を右又は左回転させることにより、各
ギヤ装置92,92を介して各スクリューボルト93,
93を回転させ、それによって支持台6を各縦ガイド9
4,94に沿って上動あるいは下動せしめ得るようにな
っている。
【0049】支持台6の上面には、該支持台6の左右
(矢印C−D方向)両端付近にそれぞれ光電管18,1
9が上向きに埋設されている(図2参照)。この各光電
管18,19は、その上部に被加工板金Zがあるかない
かを検出するものであり、その各検出信号により制御盤
17で回転駆動装置4のモータ41と弧回動操作機構5
の伸縮シリンダ51とをそれぞれ自動的に制御するよう
になっている。
【0050】基台1には、図1に示すように、支持台6
よりさらに外方位置に受台30を設けることができる。
この受台30は、前後方向(矢印A−B方向)に移動自
在で且つ上下に高さ調節可能とするとよい。又、この受
台30は基台1に対して取外し自在とすることもでき
る。
【0051】支持台6の上端部分における左右方向(矢
印C−D方向)両端部には、それぞれ被加工板金Zの下
面を上方に押圧する上向き押圧装置60A,60Aが設
置されている。この各上向き押圧装置60A,60A
は、挟持ユニット10による板金挟持位置から板金送り
方向にそれぞれ所定小距離だけ離間した位置にある。
尚、この実施例の板金加工機では、被加工板金Zを矢印
C−D方向に往復移動させるようになっているので、上
向き押圧装置60Aも各側に1セットづつ設置してい
る。この各上向き押圧装置60Aは、2枚の側板61間
に合計3つづつのローラ62,62,62を転動自在に
取付けて構成している。各ローラ62の上面は側板61
の上面より僅かに上方に突出している。そして、この上
向き押圧装置60Aは、側板61を支持台6の前面及び
後面に軸64で枢着して、ローラ62部分が上下に弧回
動し得るようにして設置されている。
【0052】又、この上向き押圧装置60Aは、図8又
は図9に示すように、位置変更手段63によって高さ調
節を行えるようにしている。位置変更手段63は、側板
61に軸64部分を中心とする円弧穴65を形成し、該
円弧穴65に締付ボルト66を挿通して該円弧穴65の
範囲内でローラ62,62,62の設置高さを調整し得
るようになっている。即ち、上向き押圧装置60A(ロ
ーラ62)の高さ調節は、締付ボルト66を緩めて側板
61を適宜位置に上下弧回動させた後、締付ボルト66
を締付けることによって行えるようになっている。この
上向き押圧装置60Aの高さ(ローラ62の上面高さ)
は、上下各挟持部材11,12による板金挟持高さの上
下に跨がる範囲で調整可能となっており、ローラ62の
上面高さを該板金挟持高さより高位置に設置したときに
は、移動してくる被加工板金Zの下面をローラ62で上
方に押圧し得るようになっている。
【0053】この各上向き押圧装置60A,60Aは、
長尺の被加工板金Zを折曲加工する際に、被加工板金の
先行側端部側Zdが自重で下方に撓んだまま成形される
のを補正するためのもので、該下方撓み量分を上向き押
圧装置60Aで予め上方に押圧することにより被加工板
金Zを直線状に加工するものである。尚、被加工板金Z
の下方撓み量の補正を必要としない場合は、ローラ62
の高さを挟持ユニット10による板金挟持高さと同高さ
かあるいはそれより低位置に設定しておくとよい。
【0054】第1実施例の板金加工機は次のようにして
使用されるが、この実施例では、2つの光電管18,1
9からの信号を受けて、制御盤17により回転駆動装置
4のモータ41と弧回動操作機構5の伸縮シリンダ51
とが順次以下に説明するように自動で作動せしめられ
る。
【0055】被加工板金Zを折曲加工する際には、その
加工すべき板金Zの板厚さに応じて、上下動調整装置7
により上部台板31の高さを調整して、上挟持部材1
1,11の下面と下挟持部材12,12の上面との間隔
を調整するとともに、刃物進退操作機構9により支持台
6の上面高さを下部台板32の上面高さとほぼ同高さに
位置決めする。又、ガイド装置34は、その受台36が
被加工板金Zの折り幅に合致する位置及び高さにセット
しておく。尚、ガイド装置34を使用するときには、図
6に示す位置決め片76はガイド台74から外してお
く。さらに、被加工板金Zの性状(例えば厚さ、長さ、
幅等)によって折曲加工時における板金先行側Zdの自
重による下方撓み量が変化するが、その下方撓み量に応
じて各上向き押圧装置60A(ローラ62)の設定高さ
を調整しておく。
【0056】そして、図1に示すように可動ユニット2
を最下動させた状態で、被加工板金Zの矢印B側端縁を
受台36に沿わせながら、該被加工板金Zの先端側を矢
印C側から手前側の上下両挟持部材11,12間に押し
込む。尚、そのとき、被加工板金Zの先端側を手前側の
上向き押圧装置60Aのローラ62上に乗せて差し込
む。すると、手前側の光電管18が板金を検出して、そ
の信号により回転駆動装置4のモータ41を正回転(板
金Zを矢印D側に送る方向に回転)させ、挟持ユニット
10(上下両挟持部材11,12)間に挟持されている
被加工板金Zを該挟持ユニット10の送り作用によって
矢印D側に送るようになる。すると、上下両挟持部材1
1,12の外周面が若干角度(例えば15°程度)だけ
傾斜しているので、第1回目は可動ユニット2が最下動
位置のままでも被加工板金Zを図1に示すように所定角
度(例えば15°)だけ折曲させることができる。この
とき、被加工板金Zにおける反挟持側部分Zb(図4参
照)は支持台6の上面で支持されており且つ下部台板3
2の上面が矢印A−B方向に適宜幅(40mm程度)を有
していることにより、板金挟持部Zcを容易に折曲させ
ることができる。そして、被加工板金Zが折曲されなが
ら矢印D側に送られると、図8又は図9に示すように、
該被加工板金Zの先行側Zd下面が矢印D側の上向き押
圧装置60Aのローラ62上面に乗り上げて、被加工板
金のローラ乗り上げ部分Zeが所定量だけ強制的に上方
側に撓ませられる。この上方撓曲量は、被加工板金の先
行側Zdの自重による下方撓み量に対応させている。従
って、該被加工板金Zの終端部まで移動させたときに
は、被加工板金Zが上下に湾曲することなく直線状に折
曲加工されるようになる。又、被加工板金Zが移動する
際には、該被加工板金の下面が前後各上向き押圧装置6
0A,60Aのローラ62上に乗り上げているが、この
とき各ローラ62が転動するので、被加工板金Zの移動
がスムーズとなり且つ被加工板金Zの下面に擦り傷が付
くことがない。そして、該被加工板金Zの後端部が手前
側の光電管18を通過した時点で、該光電管18からの
信号でモータ41が停止される。このとき、板金Zの矢
印C側端部は左右各挟持ユニット10,10に挟持され
たままである。
【0057】次に、その状態で弧回動操作機構5の伸縮
シリンダ51が所定長さ(第1段)だけ縮小されて、可
動ユニット2を所定角度(例えば15°)だけ起こす。
このとき、可動ユニット2の弧回動中心Pは、板金挟持
部Zcにおける上挟持部材11の下面先端部11aにあ
るので、比較的小さい曲げ力でもスムーズに折曲させる
ことができ、しかもシャープな角出しができる。続いて
モータ41が逆回転して被加工板金Zをさらに深く折曲
させながら矢印C側に送るようになる。このとき、被加
工板金Zの先行側(矢印C側)下面が、矢印C側の上向
き押圧装置60Aのローラ62上面に乗り上げて、上記
と同様に被加工板金の自重による下方撓み量分だけ上方
に撓ませるように作用する。そして、該被加工板金Zの
矢印D側端部が奥側の光電管19を通過した時点でモー
タ41が停止され、続いて伸縮シリンダ51がさらに所
定長さだけ縮小されて可動ユニット2をさらに所定角度
(例えば15°)だけ起こす。このような動作が数回繰
り返されて、図4に鎖線図示する状態あるいは図5の実
線図示状態を経て、被加工板金Zを所望の角度まで折曲
させる。尚、被加工板金Zは、最大で図5に鎖線図示す
るように角度90°を若干超える角度まで折曲させるこ
とができる。
【0058】又、特殊な折曲加工方法として、被加工板
金Zの長さ方向両端側を中央部より高くした状態で湾曲
成形したい場合があるが、その場合には、各側の上向き
押圧装置60A,60Aのローラ62の高さを例えば図
9に鎖線図示(符号62′)するように、さらに高位置
に設定して行う。この場合、上向き押圧装置60Aのロ
ーラ上に乗り上げた板金先行側部分は、符号Zd′(図
9)で示すように自重による下方撓み量より大きく上方
に撓ませられるようになり、その結果として被加工板金
Zを上方に反り返えらせた形状に成形できる。
【0059】又、被加工板金Zを切断加工する場合に
は、刃物進退操作機構9のハンドル91を操作して、図
7に示すように円盤刃物81の上面を上挟持部材11の
下面と同高さかそれよりごく僅かに高い高さまで上動せ
しめ、その状態で上記折曲加工作業と同様に上下両挟持
部材11,12間に被加工板金Zにおける切断すべき位
置の先端部を差し込めば、光電管18からの信号で回転
駆動装置4及び切断装置8の各モータ41,83がそれ
ぞれ作動される。すると、該被加工板金Zは、上下両挟
持部材11,12及び円盤刃物81等の送り作用により
矢印D側に移動せしめられるにつれて、該被加工板金の
挟持部近傍を上挟持部材11と円盤刃物81との剪断作
用により順次直線状に切断するようになる。尚、被加工
板金の切断加工の場合は、上向き押圧装置60Aのロー
ラ62の高さを挟持ユニット10による板金挟持高さ付
近にセットして該ローラ62で被加工板金の下面を受け
るようにしておけば、ローラ62が転動するので、被加
工板金の移動がスムーズとなるとともに被加工板金の下
面に擦り傷がつかない。
【0060】このように、この実施例の板金加工機で
は、1台の機械で板金の折曲機能と切断機能を兼備して
おり、しかも折曲作業時と切断作業時の切換えを刃物進
退操作機構9による円盤刃物81の進退操作のみで行え
るので使い勝手が良好であるとともに、挟持ユニット1
0の上挟持部材11を板金の折曲用と切断用とに兼用す
ることができる、という利点がある。
【0061】又、被加工板金Zを幅方向の複数箇所で折
曲する場合(例えば樋状に折曲する場合)は、被加工板
金Zの一側を折曲した後、該被加工板金の他側を折曲さ
せればよい。その場合、ガイド装置34を図1の符号3
4′で示す位置まで後退させて空間部25を大きく開放
させ、該空間部25に先に折曲させた側を挿通させるよ
うにするとよい。
【0062】図10に示す第2実施例は、第1実施例の
板金加工機に左右2つの下向き押圧装置60B,60B
を設けたものである。この第2実施例の板金加工機は、
本願請求項3に対応するもので、挟持ユニット10によ
る板金挟持位置から板金送り方向の各側に離間した位置
に、被加工板金Zの上面側から該被加工板金Zを挟持ユ
ニット10による板金挟持高さより下方に押圧し得る下
向き押圧装置60B,60Bをそれぞれ取付けたもので
ある。この各下向き押圧装置60B,60Bは、上向き
押圧装置60Aと同構造のものを上下逆向き姿勢で、各
上向き押圧装置60A,60Aの直上方位置に対応させ
ている。即ち、この各下向き押圧装置60B,60B
は、上部台板31の前面側下端角部において、それぞれ
側板61を軸64で枢支するとともに、該各下向き押圧
装置60B,60B(ローラ62)の設置高さをそれぞ
れ位置変更手段63B,63Bにより上下に変更可能と
している。下向き押圧装置60B側の位置変更手段63
Bは、上向き押圧装置60A側の位置変更手段63Aと
同様に、側板61に円弧穴65を形成して、該円弧穴6
5に締付ボルト66を挿通させたものを採用している。
下向き押圧装置60B側の締付ボルト66は、上部台板
31の前面に螺合されている。尚、この第2実施例にお
けるその他の構成は第1実施例のものと同様に構成され
ている。
【0063】この第2実施例の板金加工機は、被加工板
金Zを所定曲率で湾曲させた特殊形状に成形する場合に
適したもので、下向き押圧装置60Bのローラ62で被
加工板金Zを所定高さまで押下げるようにすることによ
り、強制的に所望の湾曲率の被加工板金に成形し得る。
この場合は、被加工板金Zを両端側が下方に下がった形
状の湾曲形状に成形される。尚、この第2実施例の場合
には、上向き押圧装置60Aは、下向き押圧装置60B
で押下げられた被加工板金Zが接触しない適宜下方位置
まで下動させておくか、あるいは該上向き押圧装置60
Aと下向き押圧装置60Bとで被加工板金Zを挟持し得
る位置に設定しておくとよい。
【0064】上記第1及び第2の各実施例では、上向き
押圧装置60Aと下向き押圧装置60Bの各位置変更手
段63A,63Bとして、ローラ62部分を上下に弧回
動せしめ得るようにしたものを採用しているが、他の実
施例では、上向き押圧装置60A又は下向き押圧装置6
0Bを上下にスライドせしめ得るように構成したものも
採用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1実施例にかかる板金加工機の側
面図である。
【図2】図1の板金加工機の平面図である。
【図3】図1のIII−III矢視図である。
【図4】図1の板金加工機の一部拡大断面図(図3のIV
−IV拡大断面図)である。
【図5】図1の板金加工機における板金折曲時の状態変
化図である。
【図6】図1の板金加工機の他の使用例を示す一部断面
図である。
【図7】図1の板金加工機における板金切断時の使用状
態を示す一部断面図である。
【図8】図1の板金加工機における上向き押圧装置の作
用説明図である。
【図9】図8の一部拡大図である。
【図10】本願発明の第2実施例にかかる板金加工機の
図8相当図である。
【図11】公知の板金加工機の側面図である。
【図12】図11の板金加工機の作用説明図である。
【図13】図11の板金加工機で加工された被加工板金
(樋)の斜視図である。
【符号の説明】
1は基台、2は可動ユニット、3は板金送り機構、4は
回転駆動装置、5は弧回動操作機構、6は支持台、10
は挟持ユニット、11は上挟持部材、12は下挟持部
材、21は取付台、22は上部横枠、23は下部横枠、
24は縦枠、25は空間部、60Aは上向き押圧装置、
60Bは下向き押圧装置、62はローラ、63A,63
Bは位置変更手段、Pは弧回動中心、Zは被加工板金、
Zaは板金折曲側端部、Zbは板金外側部分、Zcは板
金挟持部である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基台(1)と、該基台(1)に対して上
    下弧回動自在に取付けた取付台(21)と、該取付台
    (21)の前側端部に取付けられていて折曲加工される
    べき被加工板金(Z)をその表裏両側から挟持でき且つ
    外周面をそれぞれ円形とした上下一対の挟持部材(1
    1,12)を有する挟持ユニット(10)と、前記上下
    一対の挟持部材(11,12)を相互に逆方向に回転せ
    しめる回転駆動装置(4)を備え且つ該回転駆動装置
    (4)により両挟持部材(11,12)を相互に逆方向
    に回転せしめることによって該両挟持部材(11,1
    2)間に挟持されている被加工板金(Z)を順次横方向
    に移動せしめる如く構成されている板金送り機構(3)
    と、前記挟持ユニット(10)による板金挟持部(Z
    c)を中心(P)として該挟持ユニット(10)を前記
    板金送り方向に対してその周方向に弧回動せしめる弧回
    動操作機構(5)と、前記被加工板金(Z)の折曲操作
    時に該被加工板金(Z)における前記挟持ユニット(1
    0)による挟持部(Zc)とは幅方向外側部分(Zb)
    を支持する支持台(6)とを備えるとともに、前記挟持
    ユニット(10)による板金挟持位置から前記板金送り
    方向に離間した位置に、前記被加工板金(Z)の下面側
    から該被加工板金(Z)を前記挟持ユニット(10)に
    よる板金挟持高さより上方に押圧し得る上向き押圧装置
    (60A)を取付け、さらに該上向き押圧装置(60
    A)の設置高さを位置変更手段(63A)により上下に
    変更可能としたことを特徴とする板金加工機。
  2. 【請求項2】 上向き押圧装置(60A)として回転自
    在なローラ(62)を使用したことを特徴とする請求項
    1に記載の板金加工機。
  3. 【請求項3】 挟持ユニット(10)による板金挟持位
    置から板金送り方向に離間した位置に、被加工板金
    (Z)の上面側から該被加工板金(Z)を前記挟持ユニ
    ット(10)による板金挟持高さより下方に押圧し得る
    下向き押圧装置(60B)を取付け、さらに該下向き押
    圧装置(60B)の設置高さを位置変更手段(63B)
    により上下に変更可能としたことを特徴とする請求項1
    又は2に記載の板金加工機。
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KR102124788B1 (ko) * 2020-02-28 2020-06-19 티에이치산업주식회사 변압기 코어용 금속판 가공방법

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