JP2538015B2 - 画像通信装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、メモリー送信機能を有する画像通信装置に
関する。

従来の技術 従来のこの種の装置は、原稿から読み取った画情報を
一旦蓄積する画情報メモリーと、この画情報メモリーに
蓄積された画情報を所定の通信プロトコルにしたがって
送信させる送信制御手段とを有し、ダイアル発呼やモー
ド決定などの一連の通信開始手順を行なった後、上記画
情報メモリーから入力される蓄積画情報を送信し、蓄積
画情報の送信が終了したならば、EOP（手順終了信号）
の送出および呼復旧手順などを行なって通信を終了させ
ることが行なわれていた（たとえば、特開昭61−244173
号公報、特開昭62−161274号公報参照）。

上述したメモリー送信機能によれば、原稿の読み取り
と画情報の送信を別々に行なうことができるため、オペ
レータは画情報の送信が完了するのを待たずに原稿を回
収して立ち去ることができるという便利さが得られる。
また、タイマー予約の機能を付加すれば、画情報メモリ
ーに蓄積された画情報を任意の時刻に送信させることも
できる。

発明が解決しようとする課題 しかし、かかる構成によれば、メモリー送信が一旦開
始されてしまうと、緊急の原稿を追加して送信させるこ
とが円滑に行なえなくなる、という問題があった。

上述の問題は以下の理由で生じる。

すなわち、原稿を読み取りながら送信を行なう原稿送
信では、送信中であっても、原稿を読取部に単に追加す
るだけで、その追加した原稿の画情報が読み取られて送
信されるようになるが、上述したメモリー送信では、原
稿の読み取りと画情報の送信が別々に行なわれるため、
送信中に原稿を追加しても送信されない。

メモリー送信中に原稿を追加送信する必要が生じた場
合には、まず、動作中のメモリー送信が一通り終了する
か、あるいは一旦開始されたメモリー送信の動作を強制
的にキャンセルするかして、通信を一旦終了させなけれ
ばならない。つまり、画像通信装置の状態をメモリー送
信開始前の状態に復帰させなければならない。さらに、
このあと、追加原稿の送信を行なわせるために、送信先
が同じであっても、ダイアル発呼などの一連の通信開始
手順を改めて行なわなければならなかった。

このように、上述した従来の装置では、メモリー送信
中に生じた追加送信要求に応じようとすると、送信先が
同じであっても、通信を一旦終了させて通信開始手順を
改めて行なわなければならないため、動作時間および回
線使用などの面で大きな無駄を余儀なくされる。

本発明は、上述の課題に鑑みてなされたもので、動作
時間および回線使用などに大きな無駄を生じることな
く、メモリー送信が一旦開始された後でも、緊急の原稿
を追加して送信することを円滑に行なわせることができ
る画像通信装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段 本発明は上述の課題を解決するため、原稿送信を行な
わせる制御モードとメモリー送信を行なわせる制御モー
ドを備えるとともに、メモリー送信の途中で追加送信要
求の設定操作が行なわれた場合に、メモリー送信制御モ
ードの中の通信終了手順が行なわれる前に、原稿送信制
御モードの中の原稿画情報を送信させる制御段階へ制御
状態を移行させる、という構成を備えたものである。

作用 本発明は、上述の構成によって、メモリー送信中に追
加送信要求が生じた場合に、画像通信装置の状態をメモ
リー送信開始前の状態に復帰させなくても、またダイア
ル発呼などの一連の通信開始手順を改めて実行しなくて
も、原稿による送信を行なえるようになるため、動作時
間および回線使用などに大きな無駄を生じることなく、
メモリー送信が一旦開始された後でも、緊急の原稿を追
加して送信することを円滑に行なわせることが可能とな
る。

実施例 第１図は本発明の一実施例による画像通信装置の概略
構成を示すものであって、Ｌは電話回線あるいはファク
シミリ回線などの通信回線、10は原稿、12は原稿から画
情報を読み取る読取部、14は読み取った画情報を情報圧
縮のために符号化する符号化部、16は符号化された読取
画情報を蓄積する画情報メモリー、18は通信バッファ、
20はモデム、22はダイアル発呼機能などを含むNCU（網
制御ユニット）、24は各種の操作および表示を行なうた
めの操作パネル、26および28は画情報の伝達経路を制御
する切換部、30は各部の動作を集中的に管理して制御す
る制御部（CPU）である。

ここで、制御部30には、マイクロ回路化された汎用情
報処理装置いわゆるマイクロコンピュータによって、原
稿送信を行なわせる第１の送信制御手段32、メモリー送
信を行なわせる第２の送信制御手段34、および制御状態
を切り換える制御モード切換手段36などの制御機能が組
み込まれている。

第１の送信制御手段32は、第２図に示すように、原稿
10から画情報を読み取りながら送信する原稿送信を行な
わせる。この原稿送信は、通信開始手順を行なう第１制
御段階、読取部12から入力される原稿画情報を送信させ
る第２制御段階、通信終了手順を行なう第３制御段階を
順次実行することによって行なわれる。

第２の送信制御手段34は、第３図に示すように、画情
報メモリー16に蓄積された画情報を送信するメモリー送
信を行なわせる。このメモリー送信は、通信開始手順を
行なう第１制御段階、上記画情報メモリーから入力され
る蓄積画情報を送信させる第２制御段階、通信終了手順
を行なう第３制御段階を順次実行することによって行な
われる。

制御モード切換手段36は、上記第２の送信制御手段32
によるメモリー送信の途中で追加送信要求の設定操作が
行なわれた場合に、制御状態が上記第２の送信制御手段
34による第３制御段階に移行する前に、上記第１の送信
制御手段32による第２制御段階へ制御状態を移行させ
る。追加送信要求の設定操作は、操作パネル24によって
行なわれる。

以上のように構成された画像通信装置について、以下
その動作を説明する。

第１図に示した画像通信装置は、操作パネル24によっ
て、原稿送信モード、メモリー送信モード、およびメモ
リー送信のための原稿読取と画情報蓄積を行なわせるモ
ードを任意に選択して動作させることができる。

ここで、メモリー送信が選択された場合の動作概要
を、第４図に示すフローチャートを参照しながら説明す
る。

メモリー送信が開始されると、まず、第１制御段階の
動作として、通信開始手順が実行される。この通信制御
手順によって、ダイアル発呼、モード決定、位相調整な
ど、実情報である画情報の通信の開始に先だって必要な
一連の動作が行なわれる（S1）。

通信開始手順が完了すると、第２制御段階の動作とし
て、画情報メモリー16に蓄積された画情報を読み取って
順次送信させる動作が行なわれる。

蓄積画情報が複数ページある場合には、１ページ分の
送信終了ごとにMPS（マルチページ信号）を送出する（S
2）。

蓄積画情報の全ページの送信が終了すると、追加送信
要求の設定操作が行なわれているか否かがチェックされ
る（S3,S4）。

追加送信要求の設定操作が行なわれていなかった場合
には、第３制御段階の通信終了手順が実行される。この
通信終了手順により、EOP（手順終了信号）の送出およ
び呼復旧手順などが行なわれて、通信が終了させられ
る。これにより、画像通信装置はメモリー送信を開始す
る前の状態に復帰する（S5）。

一方、追加送信要求の設定が行なわれていた場合に
は、第３制御段階の通信終了手順（S5）は実行されず
に、上記第２の送信制御手段32の第２制御段階による原
稿の読み取り送信が実行されるようになる。これによ
り、蓄積画情報の全ページの送信が終了した後も、通信
状態が引き続いて維持されて、セットされた原稿が１ペ
ージ分ずつ追加送信されるようになる（S41）。

そして、セットされた原稿の読み取り送信も全ページ
終了してから、上記第３制御段階の通信終了手順が実行
されて通信が終了させられる（S42,S5）。

以上のように、メモリー送信中に追加送信要求が生じ
た場合には、その追加送信要求を設定する操作を行なう
だけでもって、画像通信装置の状態をメモリー送信の開
始前の状態に復帰させなくても、まだダイアル発呼など
の一連の通信開始手順を改めて実行しなくても、原稿に
よる送信を行なえるようになる。これにより、動作時間
および回線使用などに大きな無駄を生じることなく、メ
モリー送信が一旦開始された後でも、緊急の原稿を追加
して送信することを円滑に行なわせることができる。

発明の効果 以上の説明から明らかなように、本発明は、原稿送信
を行なわせる制御モードとメモリー送信を行なわせる制
御モードを備えるとともに、メモリー送信の途中で追加
送信要求の設定操作が行なわれた場合に、メモリー送信
制御モードの中の通信終了手順が行なわれる前に、原稿
送信制御モードの中の原稿画情報を送信させる制御段階
へ制御状態を移行させることによって、メモリー送信中
に追加送信要求が生じた場合に、画像通信装置の状態を
メモリー送信の開始前の状態に復帰させなくても、また
ダイアル発呼などの一連の通信開始手順を改めて実行し
なくても、原稿による送信を行なえるようになるため、
動作時間および回線使用などに大きな無駄を生じること
なく、メモリー送信が一旦開始された後でも、緊急の原
稿を追加して送信することを円滑に行なわせることがで
きる、という効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例による画像通信装置の概略構
成図、第２図は原稿送信を行なう場合の装置の状態を示
すブロック図、第３図はメモリー送信を行なう場合の装
置の状態を示すブロック図、第４図は第１図に示した装
置の要部における動作概要を示すフローチャートであ
る。 Ｌ……通信回線、10……原稿、12……読取部、14……符
号化部、16……画情報メモリー、18……通信バッファ、
20……モデム、22……ダイアル発呼機能などを含むNCU
（網制御ユニット）、24……操作パネル、26および28…
…切換部、30……制御部（CPU）、32……原稿送信を行
なわせる第１の送信制御手段、34……メモリー送信を行
なわせる第２の送信制御手段、36……制御モード切換手
段。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】原稿から画情報を読み取る読取手段と、送
   信のための画情報をあらかじめ蓄積する画情報メモリー
   と、通信開始手順を行なう第１制御段階、上記読取手段
   から入力される原稿画情報を送信させる第２制御段階、
   通信終了手順を行なう第３制御段階を順次実行すること
   によって原稿送信を行なわせる第１の送信制御手段と、
   通信開始手順を行なう第１制御段階、上記画情報メモリ
   ーから入力される蓄積画情報を送信させる第２制御段
   階、通信終了手順を行なう第３制御段階を順次実行する
   ことによってメモリー送信を行なわせる第２の送信制御
   手段と、上記第２の送信制御手段によるメモリー送信の
   途中で追加送信要求の設定操作が行なわれた場合に、制
   御状態が上記第２の送信制御手段による第３制御段階に
   移行する前に、上記第１の送信制御手段による第２制御
   段階へ制御状態を移行させる制御モード切換手段とを備
   えた画像通信装置。