JP2537158Y2 - 予圧可変スピンドル装置 - Google Patents

予圧可変スピンドル装置

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JP2537158Y2
JP2537158Y2 JP1819292U JP1819292U JP2537158Y2 JP 2537158 Y2 JP2537158 Y2 JP 2537158Y2 JP 1819292 U JP1819292 U JP 1819292U JP 1819292 U JP1819292 U JP 1819292U JP 2537158 Y2 JP2537158 Y2 JP 2537158Y2
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博樹 米山
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、スピンドル軸を支承す
るころがり軸受に付与する予圧を調整する予圧調整手段
を有する予圧可変スピンドル装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】工作機械の主軸を支承する軸受の予圧
は、重切削を行う低速回転時に合せて通常高剛性となる
ように設定される。このようなスピンドル装置では、高
速回転時に軸受の回転摩擦により軸受が発熱し軸が膨張
する結果、軸受の予圧が過大となり、早期に軸受が焼付
を起こすという問題があるので軸受の予圧が過大となら
ないように軸受に加える予圧力を調整するようにした予
圧可変型のスピンドル装置が提案されている。従来、予
圧力を可変とする為に油圧を用いることも提案されてい
るが、このものは油圧ユニットが必要となりスピンドル
装置が大型化すると共に油温によりスピンドル装置の温
度上昇をもたらし又、精密な油圧のコントロールが難し
いという欠点がある。このような欠点を解消した予圧可
変スピンドル装置としては、ハウジング内に嵌合された
ころがり軸受により主軸の両端が支承され、主軸を支承
する一対のころがり軸受のうち、可動スリーブに嵌合さ
れた一方の軸受がハウジングに対して軸方向に相対移動
可能とされている。そしてハウジングの内面にはめねじ
溝が形成され、このめねじ溝に螺合してすべりねじ係合
するおねじ溝が設けられた可動スリーブが螺合され、こ
の可動スリーブに形成された歯車の歯を、モータによっ
て駆動されるピニオンの歯に噛合させ、モータを駆動す
ることによって可動スリーブを回動させ、可動スリーブ
が嵌合された一方のころがり軸受の外輪を軸方向に付勢
することによって予圧を付与するようにされている。こ
の押圧は可動スリーブを回動させることによって可動ス
リーブが軸方向に移動することによって行われる。(例
えば、特開昭61−223324号公報及び特開昭64
−40203号公報。)
【0003】また、従来の予圧可変スピンドル装置とし
ては、可動スリーブの外周にボールねじのねじ溝を形成
し、そのねじ溝に対向するねじ溝をナットの内周に形成
し、両ねじ溝の間にボールを嵌合させナットを直接モー
タで駆動することによって軸受の予圧を可変とするスピ
ンドル装置も知られている。(例えば、特開平3−79
205号公報。)
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、可動ス
リーブをすべりねじにより移動させ軸受に予圧を与える
ようにした従来の予圧可変スピンドル装置にあっては、
ねじ部の接触が面接触でありねじ部の摩擦が大きい為、
予圧を調整するとき可動スリーブがスティックスリップ
により可動スリーブの微小な調整が得られず、軸受の予
圧を増加させる調整時には可動スリーブを回動するとき
大きく動きすぎてしまい、予圧が過大となりやすく予圧
が過大となったものは早期に軸受の焼付が起きるという
問題があり軸受の予圧を減少させる調整時には同様に可
動スリーブを回転させるとき大きく動きすぎてしまい予
圧が過小となりスピンドル装置の剛性が所定の値よりも
極端にさがってしまい重切削が出来なくなるし、ビビリ
が生じてしまうという問題がある。特開平3−7920
5号公報に示されているような予圧可変スピンドル装置
は可動スリーブを軸方向に移動する手段としてすべりね
じの代りにボールねじを用い、ナットの駆動を駆動モー
タにより直接駆動するようにしているので、ボールねじ
のピッチが大きいことと相まってモータの回転角が直接
ナットの回転角となるものであるからモータの出力が大
きなものが必要となると共に予圧の微調整には高分解能
のモータが必要となる結果モータが大型化すると共にモ
ータが高価なものとなる問題がある。そして軸を支承す
る軸受の外輪は、後部側のハウジング内に嵌合された後
蓋に形成された内孔に嵌合され、同一セットによって加
工されたハウジング内面に嵌合されるのでは無いから、
主軸ハウジングと後蓋とに心ずれが生じやすく、精度の
良いスピンドル装置を製作するのは容易ではなく、又、
コストが高くなってしまうという問題が有る。
【0005】そこで本考案は、軸受の予圧調整が精密に
出来、コンパクトかつ安価な予圧可変スピンドル装置を
提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】この考案の予圧可変スピ
ンドル装置は、ハウジングの内孔に嵌合されたころがり
軸受により主軸の両端が支承され、前記ころがり軸受の
軌道輪が押圧力調整可能な押圧手段により軸方向に押圧
される予圧可変スピンドル装置において、前記押圧手段
は、ボールねじ溝を有し一方の端面が一方のころがり軸
受の軌道輪に当接された円筒状の第1の軸受間座と、該
第1の軸受間座のボールねじ溝とねじれ方向が同一方向
でピッチがわずかに異なるボールねじ溝を有し一方の端
面が他方のころがり軸受の軌道輪に当接された円筒状の
第2の軸受間座と、該第2の軸受間座のボールねじ溝と
前記第1の軸受間座のボールねじ溝にそれぞれ対向する
ボールねじ溝を有する円筒状の予圧調整間座と、前記第
1の軸受間座のボールねじ溝と前記第2の軸受間座のボ
ールねじ溝とに対向する前記予圧調整間座のボールねじ
溝のそれぞれの間に転動自在に嵌合された多数のボール
と、前記第1の軸受間座及び前記第2の軸受間座に対し
て前記予圧調整間座を相対的に回動させる予圧調整間座
駆動手段とを備えた構成とすることによって前記目的を
達成したものである。
【0007】
【作用】この考案の予圧可変スピンドル装置は第1の軸
受間座及び第2の軸受間座に同一のねじれ方向で互いに
わずかにピッチの異なるボールねじのボールねじ溝を形
成すると共に、そのボールねじ溝にそれぞれ対向するボ
ールねじ溝を有して両軸受間座にボールを介して螺合さ
れ、回動自在とされた予圧調整間座とにより差動ねじ部
を構成しこの予圧調整間座を回動させて両軸受間座同士
の相対位置を変化させる予圧調整間座駆動手段とを設け
ることとした。このような構成となっているので予圧調
整間座を回動させるとボールが両軸受間座のボールねじ
溝と予圧調整間座のボールねじ溝との間を転動しながら
移動すると共にボールの移動に応じ、第2の軸受間座に
対して第1の軸受間座は軸方向に相対移動する。軸受軌
道輪に当接する第1の軸受間座と第2の軸受間座の両端
面間の長さ寸法は、予圧調整間座の回動量に応じて変化
する。本考案の場合、両ボールねじ溝のピッチはわずか
に異なるようにしてあり、差動ねじ部は、すべりねじで
はなくボールねじである為、非常に摩擦が少なく、すべ
りねじを用いた場合に生じやすいスティックスリップが
生じないので、予圧調整間座の単位回転角度当りの両軸
受間座の端面間の寸法変化は、極めて小さく精密にする
ことが出来る。
【0008】
【実施例】以下、本考案の実施例を図と共に説明する。
図1は本考案に係る予圧可変スピンドルの一実施例の縦
断面図であり、角形ブロック状のハウジング2の内孔に
は軸方向の間隔を置いてころがり軸受3、4が介装され
ている。この軸受3、4に主軸1が挿通され、主軸1は
軸受3、4により回転自在に支承されている。軸受3、
4は夫々アンギュラ玉軸受であり前方(図1の左方)の
軸受3の内輪3Aの前側の端面は主軸1の段部1Aに当
接している。軸受4は、間座5を介して主軸1に後方よ
り嵌合され、主軸1に螺合されたナット35により間座
7を介して軸方向に締めつけられ軸受3と軸受4は主軸
1に固定されている。軸受3の外輪3Bの前側の端面は
ハウジング2の端面にボルトB1で取り付けた前蓋6に
当接している。間座7の外径部はハウジング2に形成し
た小径部2Aとごくわずかな隙間を有し軸受4に外部よ
り異物が侵入するのを防止している。軸受4の外輪4B
の後ろ側の端面はハウジング2に設けた段部8に当接し
ている。
【0009】第1の軸受間座10は段付きの円筒状部材
で大径部44の端面45は軸受3の外輪3Bの後ろ側の
端面と当接している。この大径部の外周面46は第1の
軸受間座10が軸方向に移動する際の案内面としてハウ
ジング2の内周面に滑合されており、この外周面46に
は凹部が設けられ、センサ11(歪ゲージ)が取り付け
られている。また、第1の軸受間座10の小径部47の
外周面には断面がゴシックアーチ状の溝である第1のボ
ールねじ溝12が設けられている。第2の軸受間座13
は第1の軸受間座10と同様の段付きの円筒状部材で小
径部の端面は第1の軸受間座10の小径部の端面と対向
するように配され、大径部48の端面49は軸受4の外
輪4Bの前側の端面と当接している。
【0010】第2の軸受間座13の大径部の外周面50
はハウジング2の内周面に滑合されており、この外周面
には等分割に多数の凹溝17が設けられハウジング2に
設けられた貫通穴14に嵌入された回り止めピン15を
所定の位置の凹溝17に係合させることにより回り止め
手段を形成し第2の軸受間座13は回動不能とされてい
る。図示は省略したが第1の軸受間座にも同様な回り止
め手段が設けられている。第2の軸受間座13の小径部
の外周面には断面がゴシックアーチ溝である第2のボー
ルねじ溝16が設けられ、このボールねじ溝16は第1
のボールねじみぞ12と同じねじ方向でピッチが異なる
ようにされている。
【0011】予圧調整間座20は、リング状の部材でそ
の内周面には第1のボールねじ溝12及び第2のボール
ねじ溝16に対向するボールねじ溝36,37を有し、
外周面にはナット駆動レバー21がボルトB2により固
定されている。予圧調整間座のボールねじ溝36と第1
のボールねじ溝12及び予圧調整間座のボールねじ溝3
7と第2のボールねじ溝16との間にはボール23が転
動自在に嵌合されている。ハウジング2の上部には角形
状の開口部が形成されており、その開口部中央にナット
駆動レバー21が位置している。そしてこの開口部に近
接する位置にサポートユニットハウジング25が取り付
けられている。
【0012】レバー駆動用ボールねじ軸26は段付のね
じ軸で大径部のねじ部にはレバー駆動用ボールねじナッ
ト27が螺合され中間段付部がサポートユニットハウジ
ング25内に嵌合させたころがり軸受28に挿通され、
ロックナット33によって固定され軸方向の移動不能か
つ回転自在に軸支されている。レバー駆動用ボールねじ
軸26の小径部の軸端はカップリング29を介してサポ
ートユニットハウジング25に固定された駆動モータ3
0(例えばサーボモータ)の出力軸39と連結されてい
る。レバー駆動用ボールねじナット27の対向する両側
面には軸心と直角かつ同一軸心を有して2つのレバー駆
動ピン31、31が固定されている。レバー駆動ピン3
1、31は夫々ナット駆動レバー21に設けた上部に開
口するU字型の切り欠き部32に係合しレバー駆動用ボ
ールねじナット27の直進移動によってナット駆動レバ
ー21が押され予圧調整間座20が回動される。このと
きレバー駆動ピン31はナット駆動レバー21のU溝の
平面と当接しているのでレバー駆動用ボールねじナット
27の直進運動が妨げられることは無い。
【0013】駆動モーター30により回転されるレバー
駆動用ボールねじ軸26に螺合されたレバー駆動用ボー
ルねじナット27を予圧調整間座20に固定されたナッ
ト駆動レバー21に係合させることにより予圧調整間座
20を回動させる予圧調整間座駆動手段が構成される。
第1の軸受間座10及び第2の軸受間座13と予圧調整
間座20をボール23を介して螺合することにより差動
ねじ部が構成され、予圧調整間座20を予圧調整間座駆
動手段により回動させ第2の軸受間座13に対し第1の
軸受間座10を軸方向に所定量移動させて外輪3Bの軸
方向の押圧力を調整し、その結果軸受3及び4に所定の
予圧を与える構成とされている。第1の軸受間座10及
び予圧調整間座20とボール23で構成されるボールね
じ部は右ねじでピッチは10mmであり、第2の軸受間
座13及び予圧調整間座20とボール23で構成される
ボールねじ部は右ねじでピッチは7mmとされている。
ナット駆動レバー21を図1に於いて紙面の手前側とな
る方向、すなわちスピンドルを右方から見た場合、予圧
調整間座20を左回転させる方向に、例えば1°左回転
させると、ボール23の転動を介して第1の軸受間座1
0は予圧調整間座20に対し図1に於いて左へ10mm
×1°÷360°=0.0278mm移動し、予圧調整
間座20は第2の軸受間座13に対して右へ7mm×1
°÷360°=0.0194mm移動する。それゆえ第
1の軸受間座及び第2の軸受間座の端面間の長さ寸法は
0.0278mm−0.0194mm=0.0084m
m増加する。その結果、軸受3と軸受4には夫々4.2
μmに相当する予圧量が加えられる。逆に予圧調整間座
20を1°右回転させると第1の軸受間座10は予圧調
整間座20に対して右へ0.0278mm移動し、予圧
調整間座20は第2の軸受間座13に対して左へ0.0
194mm移動し、結局第1の軸受間座と第2の軸受間
座の両端面間の寸法は0.0084mm減少する。その
結果、軸受3と軸受4には夫々4,2μmづつに相当す
る予圧量が減少することになる。ちなみに、上記の軸受
予圧を軽切削から重切削の範囲で適切に調整するにあた
っては、軸受外輪3B、4Bに加える合計軸方向移動量
として20〜50μm程度の範囲、又その移動量の精度
としては2μm程度が必要になる。この位置決め精度の
2μmは予圧調整間座の回転角度0.24゜に相当し、
特に高い位置決め精度を有する駆動モータでなくても十
分確保出来る精度である。この実施例の場合、予圧調整
間座20の駆動は予圧調整間座20に取り付けられたナ
ット駆動レバー21をボールねじで駆動する構成とされ
ている為、第1の軸受間座10を2μm移動させるのに
必要な駆動モータ30の回転角度はナット駆動レバー2
1を0.24°回転させればよく、レバー駆動用ボール
ねじナット27の移動量に換算すると0.38mmとな
り、レバー駆動用ボールねじのピッチが4mmとなって
いるので駆動モータ30の回転角度は0.38mm÷4
mm×360゜=34.2゜となるので例えば500分
割の駆動モータを使用した場合0.042μmの精度で
軸受間座の位置決めが出来ることになる。
【0014】次に軸受3、4に加えるべき予圧を得る為
の駆動モータ30の必要駆動トルクについて検討する。
この実施例のスピンドル装置に於いて、軽切削から重切
削の範囲での軸受の予圧は30〜300kgf程度の範
囲となる。300kgfの予圧を第1の軸受間座10及
び第2の軸受間座13の軸方向移動によって得るには変
換効率を0.9とすると予圧調整間座20を回転トルク
Tb=300kgf×0.3cm×0.9÷2π=1
2.9kgfcm以上で回転させる必要が有る。予圧調
整間座20を12.9kgfcm以上で回転させるには
レバー駆動ピン31がナット駆動レバー21に対して主
軸1の軸心から半径90mmの位置に作用する為、F×
9cm=12.9kgfcmよりF=1.43kgfの
力がレバー駆動ピン31によってナット駆動レバー21
に加えれば良い。1.43kgfの軸力を得るに必要な
レバー駆動用ボールねじ軸26の回転トルクはTb′=
1.43kgf×0.4cm×0.9÷2π=0.08
19kgfcmとなる。この程度の起動トルクを生じる
サーボモータは外径60mm,全長40mm位の大きさ
で十分であり、したがって予圧可変スピンドル装置自体
をコンパクトかつ安価にすることが出来る。
【0015】また、軸受3と軸受4は同一セットにより
加工されたハウジング2の内径面に嵌合されているの
で、従来のこの種のスピンドルと比べて軸受3と軸受4
の同心度が極めて容易に確保出来、安価にして精度の良
いスピンドル装置を提供出来る。更に第1の軸受間座及
び第2の軸受間座の軸方向の移動は、ボール23の転動
をを介して行われボールには予圧が付加されていると共
にころがり摩擦が非常に小さいので、従来のすべりねじ
を用いた場合のように、スティックスリップにより不具
合が生じる事がなく、軸受間座の移動による予圧調整を
精密に行なうことができる。
【0016】前蓋6はリング状の部材でハウジング2の
内径面に嵌合する小径部とハウジング2の端面に当接す
るフランジ部を有している。小径部の外面部には半径方
向のスリット38が周方向に形成され、このスリット3
8から軸方向に近接した内面部には半径方向のスリット
が周方向に形成されている。これらの半径方向のスリッ
トは前蓋6の小径部の肉厚の中心よりも深く設けられて
いる。また前蓋6の内径部は主軸1の段部1Aに続く大
径部とごくわずかな隙間を有して異物が軸受3に侵入し
ない様にされている。ハウジング2に固定した前蓋6の
小径部の端面は軸受の外輪3Bに当接している。前蓋6
の軸受3に当接する側の端部は互い違いに形成されたス
リット38、38により軸方向に所定のバネ効果を有し
て軸受3を所定のバネ力により奥側方向に押圧してい
る。軸受3に予圧を加える際、予圧調整間座20により
前蓋に加えられる力以上の力で外輪3Bを押圧すること
により外輪3Bは軸方向に移動させることができる。外
輪3Bの外周面とハウジング2の内周面の嵌合は予圧調
整時にころがり軸受の外輪が移動出来るようにわずかな
隙間が設けられているが軸受3の外輪3Bの外側の端面
は前蓋6により押圧され外輪3Bの半径方向の動きを拘
束されているので軸受3の支持剛性が大きくされてい
る。
【0017】また、軸受間座10を軸受3より遠ざかる
方向に移動して予圧を減少させるとき外輪3Bに前蓋6
による戻り力が付加されているので外輪3Bの移動が外
輪3Bとハウジング2の間の摩擦力によって妨げられる
ことが無く外輪3はスムーズに動くことが出来、軸受の
予圧調整が精密に行える。
【0018】主軸1には後端にプーリ(不図示)が取り
付けられこのプーリを主軸モータ(不図示)により回転
駆動することによって主軸1に回転が伝達される。軸受
3及び軸受4の予圧は一般に低速重切削が行なわれる場
合には、必要な高剛性を得るべく大きな予圧を付与し、
一方、高速で軽切削が行なわれる場合には、軸受の発熱
を抑えるべく小さな予圧に切換えることが行われる。ス
ピンドル使用中に軸受の発熱により予圧が変化した場合
には、圧力センサ11からの信号に応じて予め定められ
ている予圧調整指令が制御手段41から目標位置指令と
してドライブユニット40に入力される。これを受け
て、ドライブユニット40の電流制御部からパワーアン
プ回路を経てモータ駆動電流が駆動モータ30に出力さ
れ、駆動モータ30の出力軸の回転角度が制御される。
かくして駆動モータ30の出力軸にカップリング29を
介して接続されているレバー駆動用ボールねじ軸26が
所定量回転しその回転量に応じてレバー駆動用ボールね
じナット27が軸方向に移動し、ナット駆動用レバー2
1を介して所定角度、予圧調整間座20が回動される。
予圧調整間座20が回動するとボール23の転動を介し
て第1の軸受間座10が第2の軸受間座13に対して軸
方向に所定量移動し、軸受の外輪3Bが前記詳述したよ
うに第1の軸受間座10により軸方向に押圧され所定の
位置で位置決めがなされ、その結果軸受予圧が所定の値
に調整される。このとき、この予圧調整結果は圧力セン
サ11により検出され、その検出値は制御手段41に入
力される。この入力値が予圧調整指令値に対応しない場
合には、必要補正値分再び目標位置指令がドライブユニ
ット40に入力され予圧の調整が行なわれ、この調整の
繰り返しによって高精度な予圧制御が行われる。
【考案の効果】本考案は予圧可変スピンドル装置に於い
て、第1の軸受間座及び第2の軸受間座に同一のねじ方
向で互いにわずかにピッチの異なるボールねじのねじ溝
を形成すると共に、そのねじ溝に夫々対応するボールね
じ溝を有して両軸受間座にボールを介して螺合し、回動
自在とされた予圧調整間座と、この予圧調整間座を回動
させて両軸受間座を軸方向に移動させて軸受の予圧を調
整する予圧調整間座駆動手段とを設けた構成とした。そ
の結果、軸受の予圧調整がスピンドル回転中に於いても
簡単且つ精密に出来、コンパクトかつ安価にして主軸の
回転精度の良い予圧可変スピンドル装置が得られるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る予圧可変スピンドル装置の縦断面
図。
【図2】図1のC−C線断面図で右上部はレバー駆動用
ボールねじ軸の中心線に沿った断面となっている。
【符号の説明】
1 主軸 2 ハウジング 3 ころがり軸受 4 ころがり軸受 6 前蓋 10 第1の軸受間座 13 第2の軸受間座 20 予圧調整間座 23 ボール 30 駆動モータ 40 ドライブユニット 41 制御手段

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングの内孔に嵌合されたころがり
    軸受により主軸の両端が支承され、前記ころがり軸受の
    軌道輪が押圧力調整可能な押圧手段により軸方向に押圧
    される予圧可変スピンドル装置において、前記押圧手段
    は、ボールねじ溝を有し一方の端面が一方のころがり軸
    受の軌道輪に当接された円筒状の第1の軸受間座と、該
    第1の軸受間座のボールねじ溝とねじれ方向が同一方向
    でピッチがわずかに異なるボールねじ溝を有し一方の端
    面が他方のころがり軸受の軌道輪に当接された円筒状の
    第2の軸受間座と、該第2の軸受間座のボールねじ溝と
    前記第1の軸受間座のボールねじ溝にそれぞれ対向する
    ボールねじ溝を有する円筒状の予圧調整間座と、前記第
    1の軸受間座のボールねじ溝と前記第2の軸受間座のボ
    ールねじ溝とに対向する前記予圧調整間座のボールねじ
    溝のそれぞれの間に転動自在に嵌合された多数のボール
    と、前記第1の軸受間座及び前記第2の軸受間座に対し
    て前記予圧調整間座を相対的に回動させる予圧調整間座
    駆動手段とを備えて成る予圧可変スピンドル装置。
JP1819292U 1992-02-28 1992-02-28 予圧可変スピンドル装置 Expired - Lifetime JP2537158Y2 (ja)

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JP1819292U JP2537158Y2 (ja) 1992-02-28 1992-02-28 予圧可変スピンドル装置

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JP1819292U JP2537158Y2 (ja) 1992-02-28 1992-02-28 予圧可変スピンドル装置

Publications (2)

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JPH0571440U JPH0571440U (ja) 1993-09-28
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