JP2534783B2 - 安定化電源回路 - Google Patents

安定化電源回路

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JP2534783B2 JP1293172A JP29317289A JP2534783B2 JP 2534783 B2 JP2534783 B2 JP 2534783B2 JP 1293172 A JP1293172 A JP 1293172A JP 29317289 A JP29317289 A JP 29317289A JP 2534783 B2 JP2534783 B2 JP 2534783B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、過電流保護回路および短絡保護回路を備え
た安定化電源回路に関するものである。
〔従来の技術〕
制御トランジスタを用いた直列制御型の安定化電源回
路の一例を第3図に示す。
この安定化電源回路は、電圧制御トランジスタとして
PNP型のトランジスタTr21を備え、このトランジスタTr
21のエミッタ−コレクタを介して入出力間を接続した定
電圧回路であり、以下に説明するように、トランジスタ
Tr21のベース電流を制御することにより負荷抵抗RLに一
定の電圧を供給するようになっている。
トランジスタTr21は、エミッタが入力端子Cに接続さ
れ、ベースがトランジスタTr22のコレクタに接続されて
おり、さらにコレクタが出力端子Dに接続されるととも
に抵抗R21・R22からなる分圧回路21を介して接地されて
いる。この分圧回路21における抵抗R21と抵抗R22との接
続点は、差動アンプ22の反転入力端子に接続されてい
る。差動アンプ22は、非反転入力端子が基準電圧源23に
接続され、出力端子が定電流回路24を介して入力端子C
に接続されるとともに、トランジスタTr23のベースに接
続されている。また、基準電圧源23は、入力端子Cに接
続されるとともに接地されている。
トランジスタTr23は、コレクタが入力端子Cに接続さ
れ、エミッタがトランジスタTr22のベースに接続されて
いる。トランジスタTr22は、エミッタが抵抗R23および
ダイオードD21を介して接地され、エミッタ−ベース間
に抵抗R24・R25が直列に接続されている。そして、これ
ら抵抗R24と抵抗R25との接続点がトランジスタTr24のベ
ースに接続されている。
トランジスタTr24は、コレクタがトランジスタTr23
ベースに接続され、エミッタが抵抗R23とダイオードD21
のアノードとの接続点に接続されている。また、トラン
ジスタTr25は、エミッタがトランジスタTr22のベースに
接続され、コレクタが抵抗R26を介して接地されるとと
もにトランジスタTr26のベースに接続され、さらにベー
スがダイオードD22を介して分圧回路21における抵抗R21
と抵抗R22との接続点に接続されている。トランジスタT
r26は、コレクタがトランジスタTr23のベースに接続さ
れ、エミッタが接地されている。
このように構成された安定化電源回路では、出力電圧
VOが分圧回路21における抵抗R21・R22により分圧され、
差動アンプ22の反転入力端子に帰還電圧VFとして入力さ
れる。差動アンプ22は、基準電圧源23の基準電圧Vrと帰
還電圧VFとを比較し、定電流回路24から出力される定電
流IAを加減する。これにより、トランジスタTr23のベー
ス電流が調整されるので、結果としてトランジスタTr22
・Tr21のベース電流も調整される。従って、トランジス
タTr21は、ベース電流の変化に応じて出力電圧VOを制御
することになる。
このような制御は、差動アンプ22に入力される基準電
圧Vrと帰還電圧VFとの差がなくなるように行われるた
め、出力電圧VOは、結果として基準電圧Vrに応じた一定
電圧に安定化される。すなわち、出力電圧VOは、トラン
ジスタTr21、分圧回路21、差動アンプ22およびトランジ
スタTr22・Tr23からなるフィードバックループにより、
一定に保持されるように負帰還制御されているのであ
る。
また、上記の安定化電源回路においては、抵抗R23〜R
25およびトランジスタTr24により過電流保護回路25が形
成されるとともに、抵抗R26、トランジスタTr26および
ダイオードD22により短絡保護回路26が形成されてい
る。これら過電流保護回路25および短絡保護回路26の動
作を以下に説明する。
過負荷により出力電流IOが増大すると、トランジスタ
Tr21のベースに流れる電流が増大する。このベース電流
は、過電流保護回路25における抵抗R23とダイオードD21
とを通じて流れるため、過電流保護回路25におけるトラ
ンジスタTr24のベースには、主として抵抗R23の電圧降
下が加わる。この電圧降下が所定値を越えると、トラン
ジスタTr24が導通し、トランジスタTr23のベースがトラ
ンジスタTr24とダイオードD21とを介して接地されるた
め、トランジスタTr23のベース電流が減少する。これに
より、トランジスタTr23がトランジスタTr22のベース電
流を減少させ、さらにトランジスタTr22がトランジスタ
Tr21のベース電流を減少させるので、出力電流IOは、ト
ランジスタTr21の制御によりほぼ一定値に制限される。
また、出力短絡時には、出力電圧VOが接地電位まで低
下するため、短絡保護回路26におけるトランジスタTr22
のベース電流がトランジスタTr25のエミッタ−ベース、
ダイオードD22および分圧回路21における抵抗R21・R22
を通じて流れ、トランジスタTr25が導通する。これによ
り、トランジスタTr26が導通し、トランジスタTr23のベ
ースがトランジスタTr26を介して接地されるため、トラ
ンジスタTr23のベース電流が減少し、さらにトランジス
タTr23がトランジスタTr22・Tr21のベース電流を減少さ
せる。従って、出力電流IOは、トランジスタTr21の制御
によりほぼ一定の短絡電流IS1(第4図に示す)にまで
制限される。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記の過電流保護回路25および短絡保護回路26は、い
わゆるフの字形限流特性とよばれる出力電流−出力電圧
特性を有している。第4図はその特性を示すものであ
り、図中破線で示す特性曲線L′は、入力電圧VIN
立ち上がる途中で定格出力電圧VO2より低い電圧である
とともに、出力電圧VOが定格出力電圧VO2より低い低電
圧VO1である場合の特性を示している。また、図中実線
で示す特性曲線L′は、入力電圧VINが立ち上がって
出力電圧VOより高い電圧となり、出力電圧VOが定格出力
電圧VO2に立ち上がった場合の特性を示している。上記
特性曲線L′・L′に示すように、過電流保護回路
25および短絡保護回路26の動作時には、出力電流IOが急
速に制限されることがわかる。
ところで、短絡電流IS1は、安定化電源回路、安定化
電源回路に接続される入力トランス、および負荷等の故
障や、それらの過大電力損失による焼損、発火等を防止
するため、できる限り小さく設定する必要がある。しか
しながら、安定化電源回路は、上記のような出力電流−
出力電圧特性を有しているため、負荷が定抵抗負荷また
は定電流負荷の場合、入力電圧VINが投入されても、出
力電圧VOが定格出力電圧VO2に立ち上がらなくなるとい
う不都合が生じていた。
すなわち、同図に示すように、負荷が定抵抗負荷であ
る場合、出力電圧VOは、入力電圧VINが上昇するのに伴
って、特性曲線L′と図中一点鎖線で示す定抵抗負荷
線l′との交点α′を経て、特性曲線L′と定抵
抗負荷線l′との交点α′で安定し、定格出力電圧
VO2に立ち上がらない。また、負荷が定電流負荷である
場合、出力電圧VOは、入力電圧VINが上昇するのに伴っ
て、特性曲線L′と図中二点鎖線で示す定電流負荷線
l′との交点β′を経て、特性曲線L′と定電流
負荷線l′との交点β′で安定し、定格出力電圧V
O2に立ち上がらない。
これに対し、定抵抗負荷の場合では、短絡電流IS1
若干大きくするだけで出力電圧VOを定格出力電圧VO2
立ち上がらせることができるが、その反面、短絡電流I
S1を大きくすることにより保護性能が低下するという問
題点を有していた。また、定電流負荷の場合では、短絡
電流IS1を定格出力電流IO1以上に設定しないと、出力電
流IOが定格出力電流IO1より小さい領域では、出力電圧V
Oを定格出力電圧VO2に立ち上がらせることができず出力
電圧が定格出力電圧VO2まで立ち上がらないという問題
点を有していた。
〔課題を解決するための手段〕
本発明に係る安定化電源回路は、上記の課題を解決す
るために、出力電圧を制御する電圧制御トランジスタ
と、電圧制御トランジスタが出力電圧を一定に制御する
ように、出力電圧の一部を帰還させた帰還電圧に基づい
て電圧制御トランジスタの動作を制御する制御手段と、
制御手段の制御出力に基づいて電圧制御トランジスタを
駆動する駆動トランジスタを有する駆動手段と、駆動ト
ランジスタのベース電流を制限する電流制限トランジス
タを有する電流制限手段とを備えた安定化電源回路にお
いて、入力電圧が定格出力電圧より低いか否かを判別す
る入力電圧判別手段と、入力電圧が定格出力電圧より低
いとき、上記電流制限手段における電流制限トランジス
タのベース電流を制限する制限抵抗を上記電流制限トラ
ンジスタのベースに接続することにより短絡電流を定格
出力電流より大きい値に設定する一方、入力電圧が定格
出力電圧より高くなると、上記電流制限トランジスタの
ベースと上記制限抵抗との接続を遮断することにより短
絡電流を定格出力電流より小さい値に切り換える短絡電
流切換手段とを備えていることを特徴としている。
〔作 用〕
上記の構成によれば、安定化電源回路に投入される入
力電圧は、立ち上がりの途中において定格出力電圧より
低いため、このことが入力電圧判別手段により判別され
る。そして、この判別に基づいて、電流制限手段におけ
る電流制限トランジスタのベース電流は、短絡電流切換
手段により、制限抵抗が電流制限トランジスタのベース
に接続されることで制限される。このとき、上記の動作
により短絡電流が定格出力電流より大きな値に設定され
るので、安定化電源回路の出力電圧が定格値より低い電
圧で安定することない。それゆえ、負荷が定抵抗負荷や
定電流負荷である場合でも、出力電圧を定格値まで確実
に立ち上がらせることができ、特に、定電流負荷の場
合、出力電流が定格値より小さい値であっても、出力電
圧を所定の出力電圧に立ち上がらせることができる。
一方、出力電圧が立ち上がった状態では、入力電圧が
定格出力電圧より高いため、このことが入力電圧判別手
段により判別される。そして、この判別に基づいて、電
流制限トランジスタのベース電流は、短絡電流切換手段
により、電流制限トランジスタのベースと上記制限抵抗
との接続が遮断されることで制限されない。このとき、
上記の動作により短絡電流が定格出力電流より小さい値
に設定されるので、電流制限手段に過電流保護および短
絡保護に好適な動作特性を備えさせることができる。そ
れゆえ、出力電圧が定格値に立ち上がった状態で、短絡
電流が小さい値に切り換えられることになる。従って、
負荷により異なる安定化電源回路の起動特性を考慮する
必要がなくなり、短絡電流をできる限り低く設定するこ
とができる。
また、制限抵抗の電流制限トランジスタへの接続およ
び遮断を、例えば、トランジスタの導通/非導通により
実現することができるので、短絡電流切換手段を簡易な
回路で構成することができる。
〔実施例〕
本発明が直列制御型の安定化電源回路に適用された一
実施例を第1図および第2図に基づいて説明すれば、以
下の通りである。
本実施例に係る安定化電源回路は、第1図に示すよう
に、電圧制御トランジスタとしてのトランジスタTr1
制御手段としての制御回路1、駆動手段としての駆動回
路2、電流制限手段としての保護回路3、定格値電圧判
別手段としての比較回路4および短絡電流切換手段とし
ての短絡電流切換回路5を備えている。トランジスタTr
1は、エミッタが入力端子Aに接続され、ベースが駆動
回路2におけるトランジスタTr2のコレクタに接続さ
れ、コレクタが出力端子Bに接続されている。
制御回路1は、差動アンプ8に出力電圧を帰還させる
分圧回路6、一定の基準電圧Vrを発生する基準電圧源
7、分圧回路6により得られた帰還電圧VFが基準電圧Vr
と等しくなるように両電圧の差を増幅する差動アンプ8
により構成されている。この制御回路1において、分圧
回路6は、抵抗R1・R2が直列に接続されてなっており、
抵抗R1の一端がトランジスタTr1のコレクタに接続さ
れ、抵抗R2の一端が接地されている。差動アンプ8は、
反転入力端子が分圧回路6における抵抗R1と抵抗R2との
接続点に接続され、非反転入力端子が基準電圧源7に接
続されるとともに、出力端子がトランジスタTr3のベー
スに接続されている。また、基準電圧源7は、入力端子
Aに接続されるとともに接地されている。
駆動回路2は、駆動トランジスタとしてのトランジス
タTr2・Tr3、およびトランジスタTr3にベース電流を供
給する定電流回路9により構成されている。トランジス
タTr2のベースは、トランジスタTr3のエミッタに接続さ
れ、トランジスタTr3のコレクタは、トランジスタTr1
エミッタに接続されている。また、入力端子Aとトラン
ジスタTr3のベースとの間には、定電流回路9が接続さ
れている。
保護回路3は、抵抗R3〜R6、トランジスタTr4〜Tr6
よびダイオードD1・D2により構成されている。この保護
回路3において、抵抗R3・R4は、一端がともに駆動回路
2におけるトランジスタTr2のエミッタに接続されてお
り、抵抗R3の他端は、ダイオードD1を介して接地され、
抵抗R4の他端は、抵抗R5を介してトランジスタTr2のベ
ースに接続されるとともに、トランジスタTr4のベース
に接続されている。トランジスタTr4は、コレクタが駆
動回路2におけるトランジスタTr2のベースに接続さ
れ、エミッタが抵抗R3とダイオードD1のアノードとの接
続点に接続されている。
また、トランジスタTr5は、エミッタがトランジスタT
r2のベースに接続され、コレクタが電流制限トランジス
タとしてのトランジスタTr6のベースに接続されるとと
もに制限抵抗としての抵抗R6を介して接地されている。
そして、このトランジスタTr5のベースは、ダイオードD
2を介して分圧回路6における抵抗R1と抵抗R2との接続
点に接続されている。そして、トランジスタTR6は、エ
ミッタが接地され、コレクタがトランジスタTr3のベー
スに接続されている。
比較回路4は、抵抗R8・R9および比較器10により構成
されている。抵抗R8・R9は直列に接続されており、抵抗
R8の一端が入力端子Aに接続され、抵抗R9の一端が接地
されている。比較器10は、反転入力端子が抵抗R8と抵抗
R9との接続点に接続され、非反転入力端子が制御回路2
における基準電圧源7に接続され、さらに出力端子が後
述の短絡電流切換回路5におけるトランジスタTr7のベ
ースに接続されている。この比較回路4は、入力電圧V
INが定格出力電圧VO2より低いときハイレベルの信号を
出力する一方、入力電圧VINが定格出力電圧VO2より高い
ときローレベルの信号を出力するようになっている。
短絡電流切換回路5は、抵抗R7およびトランジスタTr
7により構成されている。トランジスタTr7は、エミッタ
が接地され、コレクタが抵抗R7を介して保護回路3にお
けるトランジスタTr6のベースに接続されている。この
短絡電流切換回路5は、比較回路4からハイレベルの信
号が入力されるとトランジスタTr7が導通し、保護回路
3における抵抗R6に抵抗R7を並列に接続する一方、比較
回路4からローレベルの信号が入力されると、トランジ
スタTr7が導通せず、保護回路3に抵抗R7を付加しない
ようになっている。これにより、保護回路3に抵抗R7
付加されたときに定格出力電流IOより大きい短絡電流I
S2(第2図に示す)が設定される一方、保護回路3に抵
抗R7が付加されないときに定格出力電流IOより小さい短
絡電流IS1が設定されるようになっている。
上記のように構成された安定化電源回路における電圧
制御の動作を説明する。
入力電圧VINは、入力端子Aから入力され、トランジ
スタTr1を経て出力端子Bに出力電圧VOとして出力され
ている。この出力電圧VOは、分圧回路6における抵抗R1
・R2により分圧され、次式で表される帰還電圧VFとなり
差動アンプ8の反転入力端子に入力される。
差動アンプ8は、非反転入力端子に入力される基準電
圧源7の基準電圧Vrと上記帰還電圧VFとを比較してその
差を増幅し、駆動回路2におけるトランジスタTr3のベ
ース電流を加減する。
ここで、入力変動や負荷変動等により出力電圧VOが上
昇すると、帰還電圧VFも同様に上昇するため、差動アン
プ8において、帰還電圧VFが基準電圧Vrより高くなる。
このため、差動アンプ8が、両電圧の差をなくすよう
に、定電流回路9から出力される定電流IAを通常より多
く引き込んで、駆動回路2におけるトランジスタTr3
供給されるベース電流が減少する。すると、駆動回路2
におけるトランジスタTr2およびトランジスタTr1のベー
ス電流がともに減少するので、トランジスタTr1の制御
により出力電流IOが減少して出力電圧VOが低下すること
になる。
また、出力電圧VOが低下すると、上記の場合と逆の動
作が行われる。すなわち、差動アンプ8が定電流IAを通
常より少なく引き込んで、トランジスタTr3・Tr2・Tr1
のベース電流が増加する。すると、トランジスタTr1
制御により、出力電流IOが増加して出力電圧VOが上昇す
ることになる。このように、出力電圧VOは、出力電流IO
の流量が制御されることにより、次式で表される一定の
定格出力電圧VO2(第2図に示す)に安定化される。
続いて、保護回路3の動作を説明する。
過負荷により出力電流IOが増大すると、これに伴い抵
抗R3に流れるトランジスタTr1のベース電流も増大す
る。ここで、トランジスタTr1の直流電流増幅率をhfe1
とすると、抵抗R3に流れる電流IR3は、 により示される。
IR3が増大することにより抵抗R3の電圧降下VR3(=I
R3・R3)が上昇するため、抵抗R4の電圧降下VR4と上記
電圧降下VR3との和であるトランジスタTr4のベース−エ
ミッタ間電圧が上昇する。そして、この電圧が所定値を
越えるとトランジスタTr4が導通し、駆動回路2におけ
るトランジスタTr3のベースがトランジスタTr4とダイオ
ードD1とを介して接地される。すると、駆動回路2にお
ける定電流回路9から出力される定電流IAは、一部がト
ランジスタTr4とダイオードD1とを通じて流れる。これ
により、トランジスタTr3のベース電流が減少するとと
もに、Tr2・Tr1のベース電流が減少するので、出力電流
IOは、トランジスタTr1の制御によりほぼ一定値に制限
される。
また、出力が短絡された状態では、出力電圧VOが接地
電位まで低下するので、分圧回路6により得られる帰還
電圧VFも接地電位まで低下する。すると、トランジスタ
Tr2のベース電流の一部がトランジスタTr5のエミッタ−
ベース、ダイオードD2および分圧回路6における抵抗R1
・R2を通じて流れることになる。このため、トランジス
タTr5が導通するとともに、これに伴って導通したトラ
ンジスタTr6を介してトランジスタTr3のベースが接地さ
れる。これにより、トランジスタTr3・Tr2・Tr1のベー
ス電流がさらに減少するので、出力電流IOは、ほぼ一定
の短絡電流IS1にまで制限される。
このように、保護回路3は、出力電流IOが増大して所
定の値を越えると、第2図に示すように、急激に出力電
流IOを減少させる、いわゆるフの字形限流特性で動作す
るので、安定化電源回路は、過負荷や出力短絡から保護
される。
さらに、比較回路4および短絡電流切換回路5の動作
を説明する。
安定化電源回路に入力電圧VINが投入されると、比較
回路4における比較器10には、非反転入力端子に制御回
路2における基準電圧源7の基準電圧Vrが入力されると
ともに、反転入力端子に次式で示されるように抵抗R8
R9により分圧された比較入力電圧VIが入力されている。
この比較入力電圧VIは、入力電圧VINが定格出力電圧V
O2にほぼ等しいとき、基準電圧Vrと等しくなるように、
抵抗R8・R9によりその値が設定される。
ここで、入力電圧VINが定格出力電圧VO2より低い場
合、すなわち出力電圧VVOが定格出力電圧VO2より低い場
合、比較器10の出力信号がハイレベルとなるため、短絡
電流切換回路5におけるトランジスタTr7が導通して、
抵抗R7が保護回路3における抵抗R6と並列に接続され
る。すると、トランジスタTr6のベースに流れ込む電流
が、抵抗R7を通じて分流されることにより、トランジス
タTr6のコレクタ電流が減少する。このため、トランジ
スタTr3のベース電流は、抵抗R7が保護回路3に付加さ
れない場合に比べて増加することになる。これにより、
第2図の出力電流−出力電圧特性図に示すように、定格
出力電流IO1より大きい短絡電流IS2が設定される。
従って、負荷が定抵抗負荷である場合、出力電圧V
Oは、入力電圧VINが立ち上がるのに伴って、出力電圧VO
が定格出力電圧VO2より低い低電圧VO1であるときの特性
曲線L1(図中破線で示す)と、定抵抗負荷線l1(図中一
点鎖線で示す)との交点αを経て、出力電圧VOが定格
出力電圧VO2であるときの特性曲線L2(図中実線で示
す)と、定抵抗負荷線l1との交点αで安定する。ま
た、負荷が定電流負荷である場合、出力電圧VOは、入力
電圧VINが立ち上がるのに伴って、上記特性曲線L1と定
電流負荷線l2(図中二点鎖線で示す)との交点βを経
て、上記特性曲線L2と定電流負荷線l2との交点βで安
定する。このように、負荷が定抵抗負荷または定電流負
荷であっても、短絡電流IS2が設定されることにより、
出力電圧VOを定格出力電圧VO2に立ち上がらせることが
できる。
一方、入力電圧VINが立ち上がって定格出力電圧VO2
り高くなると、比較器10の出力信号がローレベルとなる
ため、トランジスタTr7が非導通状態となり、抵抗R7
保護回路3に付加されない。すると、保護回路3におけ
るトランジスタTr6は、コレクタ電流を減少させること
なく動作するので、駆動回路2におけるトランジスタTr
3のベース電流は減少しない。これにより、第2図に示
すように、定格出力電流IO1より小さい短絡電流IS1が設
定される。このとき、出力電圧VOは定格出力電圧VO2
立ち上がっているので、短絡電流IS1をできるだけ小さ
くすることができる。
なお、本実施例では、直列制御型の安定化電源回路に
ついて説明したが、スイッチング制御型の安定化電源回
路についても、フの字形限流特性を有する保護回路が設
けられたものであれば、本実施例とほぼ同様の保護特性
を備えさせることができる。
〔発明の効果〕
本発明に係る安定化電源回路は、以上のように、出力
電圧を制御する電圧制御トランジスタと、電圧制御トラ
ンジスタが出力電圧を一定に制御するように、出力電圧
の一部を帰還させた帰還電圧に基づいて電圧制御トラン
ジスタの動作を制御する制御手段と、制御手段の制御出
力に基づいて電圧制御トランジスタを駆動する駆動トラ
ンジスタを有する駆動手段と、駆動トランジスタのベー
ス電流を制限する電流制限トランジスタを有する電流制
限手段とを備えた安定化電源回路において、入力電圧が
定格出力電圧より低いか否かを判別する入力電圧判別手
段と、入力電圧が定格出力電圧より低いとき、上記電流
制限手段における電流制限トランジスタのベース電流を
制限する制限抵抗を上記電流制限トランジスタのベース
に接続することにより短絡電流を定格出力電流より大き
い値に設定する一方、入力電圧が定格出力電圧より高く
なると、上記電流制限トランジスタのベースと上記制限
抵抗との接続を遮断することにより短絡電流を定格出力
電流より小さい値に切り換える短絡電流切換手段とを備
えている構成である。
これにより、入力電圧が定格出力電圧より低い状態で
は、短絡電流が定格出力電流より大きい値に設定される
一方、入力電圧が定格出力電圧より高い状態では、短絡
電流が定格出力電流より小さい値に切り換えられるの
で、負荷が定抵抗負荷や定電流負荷である場合に、出力
電流が定格値より小さいときでも、出力電圧を確実に定
格値に立ち上がらせることができるとともに、短絡電流
をできる限り低く設けることができる。しかも、制限抵
抗を電流制限トランジスタのベースに接続するかしない
かにより短絡電流の設定を切り換えるので、複雑な回路
を必要としない。従って、負荷により安定化電源回路の
起動特性が損なわれることなく、しかも、安定化電源回
路における保護回路の信頼性を簡易な回路構成で向上さ
せることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明の一実施例を示すものであ
る。 第1図は安定化電源回路の構成を示す回路図である。 第2図は保護回路の動作を示す出力電流−出力電圧特性
図である。 第3図および第4図は従来例を示すものである。 第3図は安定化電源回路の構成を示す回路図である。 第4図は保護回路の動作を示す出力電流−出力電圧特性
図である。 1は制御回路(制御手段)、2は駆動回路(駆動手
段)、3は保護回路(電流制限手段)、4は比較回路
(定格値判別手段)、5は短絡電流切換回路(短絡電流
切換手段)、Tr1はトランジスタ(電圧制御トランジス
タ)、Tr2・Tr3はトランジスタ(駆動トランジスタ)、
Tr6はトランジスタ(電流制限トランジスタ)、R6は抵
抗(制限抵抗)である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】出力電圧を制御する電圧制御トランジスタ
    と、電圧制御トランジスタが出力電圧を一定に制御する
    ように、出力電圧の一部を帰還させた帰還電圧に基づい
    て電圧制御トランジスタの動作を制御する制御手段と、
    制御手段の制御出力に基づいて電圧制御トランジスタを
    駆動する駆動トランジスタを有する駆動手段と、駆動ト
    ランジスタのベース電流を制限する電流制限トランジス
    タを有する電流制限手段とを備えた安定化電源回路にお
    いて、 入力電圧が定格出力電圧より低いか否かを判別する入力
    電圧判別手段と、入力電圧が定格出力電圧より低いと
    き、上記電流制限手段における電流制限トランジスタの
    ベース電流を制限する制限抵抗を上記電流制限トランジ
    スタのベースに接続することにより短絡電流を定格出力
    電流より大きい値に設定する一方、入力電圧が定格出力
    電圧より高くなると、上記電流制限トランジスタのベー
    スと上記制限抵抗との接続を遮断することにより短絡電
    流を定格出力電流より小さい値に切り換える短絡電流切
    換手段とを備えていることを特徴とする安定化電源回
    路。
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