JP2527653B2 - 表面処理における被処理材の吊付け方法及びその取外し方法 - Google Patents

表面処理における被処理材の吊付け方法及びその取外し方法

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JP2527653B2
JP2527653B2 JP3035089A JP3508991A JP2527653B2 JP 2527653 B2 JP2527653 B2 JP 2527653B2 JP 3035089 A JP3035089 A JP 3035089A JP 3508991 A JP3508991 A JP 3508991A JP 2527653 B2 JP2527653 B2 JP 2527653B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面処理における被処
理材の吊付け方法及び取外し方法に係り、特に、アルミ
ニウム又はアルミニウム合金製からなるサッシ材等の被
処理材を,支持部材を介して吊り下げて、陽極酸化工
程,メッキ工程あるいは塗装工程等の表面処理工程へ移
動するキャリアビームにて搬送される上記被処理材の表
面処理において、被処理材と支持部材の固定及び分離す
る手段としてレーザ光線を利用した表面処理における被
処理材の吊付け方法及び取外し方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、アルミニウム等の形材は、押出
成形された後に、陽極酸化,メッキあるいは塗装等の表
面処理が施される。この場合、形材(以下「被処理材」
という)は、支持部材を介してキャリアビームに吊り下
げられた状態で表面処理槽まで搬送されて槽内に浸さ
れ、いは表面処理装置内に搬送されて適宜表面処理が
施される。そして、取り出された後に当該被処理材はキ
ャリアビームから取り外される。
【0003】従来、この種の表面処理において、キャリ
アビーム支持部材と被処理材とを吊付け又は取外しする
方法としては、例えば通電性のキャリアビーム支持部材
に装着された弾性力を付勢する被処理材押圧体を有する
保持治具にて被処理材を把持する方法(特公昭55−6
119号公報参照)、あるいは、キャリアビーム支持部
材と被処理材とをミグ溶接又はティグ溶接等によって固
定する方法(特開昭53−119231号公報、特開昭
60−174898号公報参照)等が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者
(保持治具にて機械的に被処理材を吊付ける方法)にお
いては、以下のような不都合が生じていた。すなわち、 被処理材の吊付け間隔が大きく(約25〜70〔m
m〕)、そのため吊付け本数に制限があり、また、吊付
け間隔が装置によって固定化されてしまう。 被処理材をキャリアビーム支持部材に固定するのに、
多くの時間と手間がかかる。 被処理材がキャリアビーム支持部材から脱落する虞れ
がある。 キャリアビーム支持部材に固定された被処理材部分は
表面処理液内に浸すことができず、その分余計に被処理
材を切り落とす(約50〜70〔mm〕)必要があるた
め、表面処理後の切断代が大きく歩留りが悪い。
【0005】また、後者(被処理材を溶接にてキャリア
ビーム支持部材に固定する方法)においては、前述した
保持治具を用いるものに比較して確実に被処理材を固定
することができるが、以下のような不都合が生じてい
た。すなわち、 複雑な断面形状及び各種大きさの被処理材をミグ(M
IG)溶接又はティグ(TIG)溶接等で連続的に自動
溶接することは困難である。 異種形状の被処理材同志を同じキャリアビーム支持部
材に自動溶接することが困難である。 溶接固定する速度が1〔m/min〕以下と遅く、非
能率的である。 溶接の熱影響部分が生ずるため、表面処理後の切断代
(シロ)が大きく(約20〜40〔mm〕)、歩留りが
悪い。
【0006】この発明は、上記事情に鑑みて成されたも
ので、複数の被処理材を、当該被処理材の形状と大きさ
に関係なく迅速かつ確実に所定の間隔でキャリアビーム
支持部材に自由に固定し得る表面処理における被処理材
の吊付け方法と、更に、表面処理された被処理材の切断
代を可及的に少なくして迅速にキャリアビーム支持部材
から取り外すことを可能とした表面処理における被処理
材の取外し方法を提供することを、その目的とするもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明では、アルミニウム又はアルミ
ニウム合金製から成る複数の被処理材を、アルミニウム
又はアルミニウム合金製の支持部材を介して吊り下げた
後、これを陽極酸化工程,メッキ工程或いは塗装工程等
の表面処理工程へ移動するキャリアビームにて搬送し処
理する被処理材の表面処理において、支持部材として、
複数の被処理材に対する当接面が平坦な支持部材を使用
する。次に、表面処理工程の前工程で、前述した複数の
被処理材をほぼ等間隔に配置すると共に、その各一端部
の先端部端面若しくは先端部の周囲の一つの面に,支持
部材の平坦面を共通に当接するように配設する。その
後、被処理材を共通に横切るようにして、前述した支持
部材の外面側から当該支持部材の表面側である当接箇所
にレーザビームを連続して移動照射し、当該支持部材と
その背面側に位置する各被処理材の端部との当接箇所を
重ねた状態で同時に線状にレーザ溶接する、という構成
を採っている。
【0008】また、請求項2記載の発明では、アルミニ
ウム又はアルミニウム合金製から成る複数の被処理材
を、アルミニウム又はアルミニウム合金製の支持部材を
介して吊り下げた後、これを陽極酸化工程,メッキ工程
或いは塗装工程等の表面処理工程へ移動するキャリアビ
ームにて搬送し処理する被処理材の表面処理において、
支持部材として、複数の被処理材に対する当接面が平坦
支持部材を使用する。次に、表面処理工程の前工程
で、前述した複数の被処理材をほぼ等間隔に配置すると
共に、その各一端部の先端部端面若しくは先端部の周囲
の一つの面に,支持部材の平坦面を共通に当接するよう
配設する。その後、被処理材を共通に横切るようにし
て、前述した支持部材の外面側から当該支持部材の表面
側である当接箇所にレーザビームを連続して移動照射
し、当該支持部材とその背面側に位置する各被処理材の
端部との当接箇所を重ねた状態で同時に線状にレーザ溶
接する。更に、表面処理工程後に成される後工程の分離
工程にあっては、レーザ溶接に際して設定したレーザ出
力よりも高いエネルギのレーザビームを、レーザ溶接時
のレーザビームの照射箇所と同一の箇所を連続して移動
照射しながら前記支持部材と被処理材とを分離する、と
いう手法を採っている。
【0009】また、この発明において、上記レーザ溶接
における重ね溶接(重ねプラグ溶接)は、被処理材と支
持部材とを重ねた状態で支持部材の外面側からレーザビ
ームを照射して、当該支持部材と被処理材を融合溶接す
るもので、被処理材の形状,大きさに応じて1条或いは
複数条とすることができる。
【0010】上記レーザ溶接は、被処理材の材質、形状
及び大きさと溶接条件によって、最も適するレーザ溶接
を選択することが出来るが、アルミニウム等の被処理材
においては、COレーザ溶接あるいはYAG(Yit
trium Aluminium Garnet)レー
ザ溶接によって行う方が好ましい。両者ともパワー密度
10〔W/cm〕以下の条件でレーザ融合溶接を行
うことが出来る。この場合、シールドガスとしてアルゴ
ン(Ar)又はヘリウム(He)のいずれも使用するこ
とができるが、好ましくは電離電圧が高く、溶け込みの
大きいヘリウムガスである方がよい。
【0011】又、上記支持部材に固定された被処理材を
レーザビームにより分離するには、前述したように、前
段の溶接条件よりも高いエネルギーのレーザビームをレ
ーザ固定部に照射することによって行う必要がある。こ
の場合、出力を高くしてもよく、或いはレーザ溶接条件
と同じにして分離作業用の速度を遅くしてもよい。
【0012】
【作 用】上記のように構成することにより、表面処理
工程の前工程において、被処理材と支持部材とを重ねプ
ラグ溶接の継手形状に設置した状態でレーザビームを照
射することにより、被処理材と支持部材とがレーザ溶接
にて迅速かつ確実に固定される。この場合、形状一定の
支持部材の外面側から重ねプラグ溶接方式によるレーザ
溶接とすることにより、被処理材の大きさや形状が異な
っても溶接線材等の溶加材を用いずに一定のレーザ溶接
条件で操作を行うことができる。また、支持部材のキャ
リアビームへの取り付けも、被処理材に左右されず一定
となる。そして、被処理材を固定した支持部材をキャリ
アビームに取付けて、当該被処理材をキャリアビームに
吊付けた状態で、キャリアビームを搬送して、被処理材
を適宜表面処理槽に浸すことにより,或いは表面処理装
置内に搬送されることにより、被処理材に表面処理が施
される。表面処理が施された被処理材は、表面処理工程
の後工程において、そのレーザ固定部に前述した溶接固
定条件よりも高いエネルギーのレーザビームが照射され
る。これにより、被処理材は支持部材から個別に且つ容
易に分離され取り外される。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て詳細に説明する。図1は、本実施例における被処理材
の表面処理に際して実行される当該被処理材の吊付け工
程(前工程)とその取外し工程(後工程)、およびこれ
に伴って行われるレーザ溶接による被処理材吊り付け作
業,レーザビームによる被処理材分離作業の各タイミン
グを示す説明図である。この図1において、符号11は
アルミニウム又はアルミニウム合金製の押出形材(被処
理材)の押出成形工程を示す。この押出成形工程11で
形成された複数の被処理材は、後述するようにその各一
端部が断面L字状又は帯状の支持部材(即ち支持部材)
にレーザ溶接される(符号12A)。そして、この支持
部材にレーザ溶接された複数の被処理材は、支持部材を
介してキャリアビームに吊り下げられ、これによって、
被処理材の吊付け工程(前工程)12が完了する。続い
て、キャリアビームに吊り下げられた被処理材は、表面
処理工程13に付される。この表面処理工程13として
は、陽極酸化皮膜処理,メッキ処理又は塗装処理等があ
り、使用目的に応じて選択処理されるようになってい
る。この表面処理工程13が完了すると、被処理材の取
外し工程14に移される。この被処理材の取外し工程1
4は、後述するように分離用レーザビームを被処理材の
溶接箇所に照射することによって実行される(符号14
A)。
【0014】以下これを更に詳述する。まず、図2
(a),(b)に、被処理材1をアルミニウム製で平坦
面状の当接面を備えた支持部材3に固定する状態を示す
概略斜視図を示す。この内、図2(a)は、チャンネル
状(断面コ字状)の被処理材1と波形状の被処理材2と
を、アングル状(断面L字状)の支持部材3に固定する
場合を示す。そして、被処理材1,2の先端部端面と支
持部材3の曲折された一片側3Aの平坦面とを当接して
重ね合わせた状態で、当該支持部材3の外面からレーザ
ビームBを照射しつつレーザ溶接トーチ6を支持部材3
の長手方向に移動することにより、支持部材3と被処理
材1,2のアルミニウム製部材同志の当接部が溶融され
て、被処理材1,2が支持部材3に固定される。この場
合、支持部材3と被処理材1,2との当接部の隙間は、
0.1〔mm〕以下にする必要がある。当接部の隙間が
0.1〔mm〕を超えると、アンダーカットが生じ、被
処理材1,2の固定が不十分となるからである。ここ
で、支持部材3と被処理材1,2とのレーザ照射による
固定に際しては、被処理材1,2にクランプ力Pを付与
して被処理材1,2と支持部材3との当接状態を維持し
ておく必要がある。
【0015】また、図2(a)では被処理材1,2の
端部端面に支持部材3を当接固定した場合について説明
したが、図2(b)に示すように、被処理材1の先端部
の側面で開口された側に支持部材3を当接して、同図の
下側からレーザビーム5を照射してレーザ溶接すること
もできる。かかる手法を採用すると、例えばコンベア
(図示せず)上に被処理材1と支持部材3を載置した状
態で下側からレーザビーム5を照射する等のレーザ溶接
の自動化が可能となる。
【0016】ここで使用されるレーザ溶接装置は、図示
しないレーザ発振器から発せられたレーザビームを複数
の反射鏡により屈曲させた後、集光レンズを通過して直
接またはレーザ発振器から発せられたレーザビームを光
ファイバーを介して溶接点すなわち支持部材3と被処理
材1,2との当接重合点に照射するものである。具体的
には、以下のような仕様を有する。
【0017】 ◎COレーザ溶接装置の仕様 定格出力 :1600〔W〕 パルス出力 ・ピーク出力:3000〔W〕 ・設定周波数:10〜3000〔Hz〕 出力ビーム特性 ・波長 :10.6〔μm〕 ・ビーム外径:約18〔mm〕……(発振器出口) シールドガス:アルゴン(Ar)又はヘリウム(He) ◎YAGレーザ溶接装置の仕様 定格出力 :400〔W〕×3台(1.2〔KW〕) パルス出力 ・ピーク出力:5〔KW〕×3台(15〔KW〕) ・設定周波数:25〔Hz〕 出力ビーム特性 ・波長 :1.06〔μm〕 ・ビーム外径:約18〔mm〕……(発振器出口) シールドガス:アルゴン(Ar)又はヘリウム(He)
【0018】YAGレーザ溶接の場合は出力ビーム波長
が1.06〔μm〕であるので、レーザ発振器出口から
光ファイバーを利用して溶接個所の近傍までレーザビー
ムを伝送することができ、このため、溶接個所が広範囲
に設定されていても当該各溶接個所を比較的高精度にし
かも同一条件でレーザビーム溶接を実行し得るようにな
っている。
【0019】上記のようにして被処理材1,2と溶接固
定された支持部材3は、例えば約1〔m〕の長さごとに
ブロック化され、各ブロックにおける被処理材同志の間
隔は10〔mm〕に設定された状態で、キャリアビーム
7の垂下片8に図示しないスプリングを有する保持具9
により取付けられる。
【0020】従って、被処理材1,2は保持具9を介し
てキャリアビーム7に吊付けされた状態で、水平移動さ
れ、表面処理槽(図示せず)に搬送される(図3及び図
4参照)。そして、表面処理槽に浸されて被処理材1,
2の表面処理が施される。
【0021】ここで、被処理材1,2(以下、被処理材
1で代表する)と支持部材3のレーザ溶接の継手形状
は、アングル状の支持部材3の一片3Aを被処理材1の
端面に当接した後,又は被処理材1の脚部1b或いは基
部1aに支持部材3を重ね合わした後に、重ねプラグ溶
接(図5(a),(b)及び図6(a),(b)参照)
にて被処理材1と支持部材3とを固定することが望まし
い。また、図5に示す重ねプラグ溶接において、被処理
材1の形状や大きさに応じてレーザ溶接を1条,或いは
複数条(図5では二条の場合を示す)とすれば、確実な
固定ができる。
【0022】次に、上記レーザ溶接を具体的に行った結
果について説明する。 ◎溶接条件 支持部材3の材質:アルミニウム部材 支持部材3の肉厚:1〜2〔mm〕 被処理材1の肉厚:1〜4〔mm〕 溶接速度 :2000〜5000〔mm/min〕 シールドガス :アルゴン又はヘリウム として、支持部材3と被処理材1とをレーザ溶接により
固定したところ、良好な結果が得られた。即ち、微小ス
ポットで行うことができるため、加熱領域が小さく、か
つ、溶接速度も速いので、熱影響が小さく、確実な溶接
を行うことができた。
【0023】ここで、COレーザ及びYAGレーザと
も出力1000〔W〕以下では出力不足で、十分満足で
きる溶接ができなかった。また、両者とも溶接速度50
00〔mm/min〕を超える範囲では十分な溶け込み
が得られず、2000〔mm/min〕未満の溶接速度
では逆に支持部材3を切断してしまい、溶接ができなか
った。また、シールドガスとしてはアルゴンに比較して
電離電圧が高く、溶け込みの大きいヘリウムの方が良好
な結果が得られた。
【0024】次に、表面処理が施された被処理材1をキ
ャリアビーム7から取外す方法について、図7を参照し
て説明する。まず、表面処理工程から取出されたキャリ
アビーム7と支持部材3の保持部の保持具9を解除し
て、キャリアビーム7から支持部材3及び被処理材1を
取外す。そして、支持部材3と被処理材1とを所定のベ
ッド(図示せず)上に載置した状態でレーザ溶接装置か
ら溶接条件よりも高いエネルギーのレーザビーム5をレ
ーザ固定部に沿って照射すると、当該固定部が溶解さ
れ、支持部材3に固定された被処理材1が分離される。
【0025】このように被処理材1,2と支持部材3の
固定部にレーザビーム5を照射することにより、迅速に
被処理材1,2を取外すことができると共に、被処理材
1,2の切断部を少なくでき、材料の無駄を省くことが
できる。溶接箇所が二条にわたっている場合は、それぞ
れ二条の各溶接箇所に対して取外し用のレーザ照射が行
われる。上記図7は溶接箇所が二条の場合を示す。
【0026】
【発明の効果】本発明は以上のように構成され機能する
ので、これによると、以下に示すような効果が得られ
る。請求項1記載の発明によれば、表面処理工程の前工
程において、被処理材を支持部材にレーザ溶接にて固定
するため、自動化による迅速な固定作業ができ、しか
も、被処理材の先端部の端面もしくは先端部の周囲の一
部を描切るようにして、支持部材の外面側からレーザビ
ームを連続して移動照射し、当該支持部材とその背面側
に配置された各被処理材のとの当接箇所を同時にレーザ
ビームによって溶接するようにしたので、溶接箇所が線
状となり、このため、被処理材の溶接箇所の損傷を少な
くすることができ、複雑形状のサッシ材等の複数の被処
理材を、同一条件で、当該被処理材の形状と大きさに関
係なく迅速かつ確実に,そして被処理材間の間隔を比較
的小さく且つ自由に設定することができ、異種形状・大
きさの被処理材も同時に吊付けできるので、生産性の向
上を図ることができ、厚さが一定の支持部材の被処理材
に対する当接面の外側から被処理材をレーザ溶接するよ
うにしたので、レーザビームの出力を被処理材の凹凸に
合わせて且つ場所によって変化させるという煩わしさを
排除することができ、常に同一条件のもとに迅速にレー
ザ溶接を継続することがき、かかる点においても作業能
率の著しい向上を図り得るという従来にない優れた表面
処理における被処理材の吊付け方法を提供することがで
きる。
【0027】又、請求項2記載の発明によれば、上記請
求項2記載の発明と同等の作用効果を有するほか、更
に、表面処理工程の後工程において、支持部材に固定さ
れた被処理材をレーザビームによって溶接した箇所を再
びレーザビームを照射することによって溶融し分離する
ようにしたので、被処理材の切断代(シロ)を少なくし
且つ歩留りを向上させることができ、自動化が可能とな
るという従来にない優れた表面処理における被処理材の
取外し方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の概略工程を示すフローチャ
ートである。
【図2】本発明における被処理材と支持部材との固定状
態を示す説明図で、図1(a)は支持部材が断面L字状
の場合を示す斜視図、図1(b)は支持部材が帯状の場
合を示す斜視図である。
【図3】図2(a)における各被処理材の吊付け状態を
示す概略正面図である。
【図4】図3の右側からみた拡大部分説明図である。
【図5】本発明における被処理材と支持部材との他の固
定状態を示す説明図で、図5(a)は支持部材の当接面
幅の狭い断面L字状の場合を示す部分斜視図、図5
(b)は図5(a)の側面図である。
【図6】本発明における被処理材と支持部材との更に他
の固定状態を示す説明図で、図6(a)は二枚の支持部
材を使用した場合を示す一部省略した斜視図、図6
(b)は図6(a)の記号S方向からみた正面図であ
る。
【図7】― 本発明における被処理材の取外し状態の例
を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,2 被処理材 3 支持部材 5 レーザビーム 7 キャリアビーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀田 元司 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 株式会社日軽技研内 (72)発明者 望月 浩行 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 株式会社日軽技研内 審査官 酒井 美知子 (56)参考文献 特開 昭60−174898(JP,A) 特開 昭53−119231(JP,A) 特開 昭49−24842(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム又はアルミニウム合金製
    ら成る複数の被処理材を、アルミニウム又はアルミニウ
    ム合金製の支持部材を介して吊り下げた後、これを陽極
    酸化工程,メッキ工程或いは塗装工程等の表面処理工程
    へ移動するキャリアビームにて搬送し処理する被処理材
    の表面処理において、 前記支持部材として前記複数の被処理材に対する当接面
    平坦な支持部材を使用し、 前記表面処理工程の前工程で、前記複数の被処理材を
    ぼ等間隔に配置すると共に、その各一端部の先端部端面
    若しくは先端部の周囲の一つの面に,前記支持部材の平
    坦面を共通に当接するように配設し、その後、前記被処理材を共通に横切るようにして、前記
    支持部材の外面側から当該支持部材の当接箇所にレーザ
    ビームを連続して移動照射し、当該支持部材とその背面
    側に位置する各被処理材の端部との当接箇所を同時に線
    状にレーザ溶接することを特徴とした表面処理における
    被処理材の吊付け方法。
  2. 【請求項2】 アルミニウム又はアルミニウム合金製
    ら成る複数の被処理材を、アルミニウム又はアルミニウ
    ム合金製の支持部材を介して吊り下げた後、これを陽極
    酸化工程,メッキ工程或いは塗装工程等の表面処理工程
    へ移動するキャリアビームにて搬送し処理する被処理材
    の表面処理において、 前記支持部材として前記複数の被処理材に対する当接面
    平坦な支持部材を使用し、 前記表面処理工程の前工程で、前記複数の被処理材を
    ぼ等間隔に配置すると共に、その各一端部の先端部端面
    若しくは先端部の周囲の一つの面に,前記支持部材の平
    坦面を共通に当接するように配設し、その後、前記被処理材を共通に横切るようにして、前記
    支持部材の外面側から当該支持部材の当接箇所にレーザ
    ビームを連続して移動照射し、当該支持部材とその背面
    側に位置する各被処理材の端部との当接箇所を同時に線
    状にレーザ溶接 すると共に、前記表面処理工程後に成される後工程の 分離工程にあっ
    は、前記レーザ溶接に際して設定したレーザ出力より
    も高いエネルギのレーザビームを、前記レーザ溶接時の
    レーザビームの照射箇所と同一の箇所を連続して移動照
    しながら前記支持部材と被処理材とを分離することを
    特徴とした表面処理における被処理材の取外し方法。
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JPH04214898A (ja) 1992-08-05

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