JP2524684Y2 - 廻り縁の取付け構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は天井面における廻り縁の取付け構造に関す
る。

従来の技術 従来、パネルを天井面に取付ける際、その周辺部のパ
ネルと壁面との間隙に、内部を遮蔽するための廻り縁を
取付けていた。

しかし、これらの取付け構造では、廻り縁の一片を野
縁等に直接ビス止めすると共に、他片を壁面に直接アン
カーボルト等で固定するため、廻り縁をパネルに対して
正確な位置出しをしながら壁面等に固定するのはかなり
難しく、かつ高所で孔あけ等をしながら取付けるので作
業性が極めて悪かった。

考案が解決しようとする課題 本考案はこれらの欠点を改良したもので、すなわち、
あらかじめ廻り縁に固定してある金具を野縁等に取付け
るだけで、廻り縁をパネルに対して縦横の壁面で正確な
位置出しをしながら簡単に固定できる、廻り縁の取付け
構造を目的とする。

課題を解決するための手段 本考案は廻り縁の取付け構造を、折り返し片を有する
天井パネルと、起立片と底片で断面Ｌ状をなす廻り縁
と、平板状の目地板と、一片および他片でＬ状をなす廻
り縁金具と、下片を有する野縁および野縁受けとからな
り、廻り縁の起立片に底片と平行な突片を設け、廻り縁
金具の一片をその端縁又は側縁を突片に当接させつつ起
立片に固定すると共に、廻り縁金具の他片を野縁又は野
縁受けに固定し、天井パネルの折り返し片と廻り縁の底
片上に目地板を載置してなる、構成とした。

作用 本考案はこれらの構成により、廻り縁金具の一片をそ
の側縁又は端縁を廻り縁の突片に当接させつつ、あらか
じめ起立片に固定しておき、廻り縁金具の他片を、すで
に天井パネルを固定してある野縁又は野縁受けにその下
片を衝にして固定する。この際、あらかじめ突片の位置
をパネルに対して正確な位置にしてあると、廻り縁金具
の他片を野縁又は野縁受けに固定するだけで、廻り縁の
位置出しが自動的にでき、取付けが簡単、かつ正確にで
きるようになる。

実施例 本考案の実施例を図面において説明する。

第１図および第２図において、１は天井パネル、２は
廻り縁、３は目地板、４は野縁、５は野縁受け、６は廻
り縁金具である。

天井パネル１は箱型状をなし、折り返し片７を有して
いる。廻り縁２は起立片８と底片９で断面Ｌ状をなした
長尺材とし、起立片８の中央部に底片９と平行な突片10
を設け、底片９の先端縁を僅かに上方に折り曲げてあ
る。

目地板３は廻り縁２とほぼ同じ長さの平板状とし、幅
をパネル１の折り返し片７と廻り縁２の底片９の先端間
の距離より僅かに長くし、一側縁を廻り縁２の底片９の
折り曲げに対応して僅かに下方に折り曲げてある。

野縁４および野縁受け５は両側に上片11および下片12
を設けて断面コ状の長尺材としてある。

廻り縁金具６は、短寸の一片13と長寸の他片14でＬ状
をなし、一片13の幅と長さを廻り縁２の突片10から起立
片８の先端縁までの距離より僅かに小さい同寸とし、他
片14の幅をコ状の野縁４内に挿入可能な大きさとし、他
片14の先端部に軸線方向の長孔15を２個設けてある。

廻り縁２を取付けるには、まず、天井面に取付けてあ
る野縁受け５に野縁４を直交させてクリップ（図示せ
ず）等で固定し、その野縁４に保持具16と押さえ板17で
天井パネル１を挟み、ビスで固定する。次に、野縁４の
端部が対向する壁面18に、第１図のように、起立片８に
廻り縁金具６の一片13をその側縁を突片10上に当ててあ
らかじめビス止めしてある廻り縁２を対向させ、廻り縁
金具６の他片14をその下縁を下片12に当てつつ野縁４内
に挿入して起立片８を壁面18に当接し、他片14を野縁４
にビス止めする。

さらに、野縁受け５の端部が対向する壁面18′に、第
２図のように、起立片８に廻り縁金具６の一片13をその
端縁を突片10上に当ててあらかじめビス止めしてある廻
り縁２を対向させ、廻り縁金具６の他片14をその外面を
野縁受け５の下片12に当てつつ、クリップ19を長孔15に
挿入し係止して固定する。

この取付けにおいて、廻り縁金具６のビス止めの位置
を、パネル１の折り返し片７と廻り縁２の底片９の先端
が同じ高さになるようあらかじめ設定しておくと、廻り
縁金具６を野縁４又は野縁受け５に固定するだけで、自
動的に位置出しができる。

考案の効果 本考案は廻り縁にあらかじめ固定してある廻り縁金具
の他片を野縁又は野縁受けに取付けるとき、廻り縁の突
片、野縁や野縁受けの下片が衝となって、パネルに対す
る廻り縁の位置出しが縦横の壁面ともに自動的にでき、
取付けも簡単になる等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一方の壁面における実施例を示す斜視
図、第２図は第１図の壁面と対向する他方の壁面におけ
る斜視図である。 １……天井パネル、２……廻り縁、３……目地板、４…
…野縁、５……野縁受け、６……廻り縁金具、７……折
り返し片、８……起立片、９……底片、10……突片、1
2,12′……下片、13……一片、14……他片、18,18′…
…壁面。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】折り返し片（７）を有する天井パネル
   （１）と、起立片（８）と底片（９）で断面Ｌ状をなす
   廻り縁（２）と、平板状の目地板（３）と、一片（13）
   および他片（14）でＬ状をなす廻り縁金具（６）と、下
   片を有する野縁（４）および野縁受け（５）とからな
   り、 廻り縁（２）の起立片（８）に底辺（９）と平行な突片
   （10）を設け、廻り縁金具（６）の一片（13）をその端
   縁又は側縁を突片（10）に当接させつつ起立片（８）に
   固定すると共に、廻り縁金具（６）の他片（14）を野縁
   （４）又は野縁受け（５）に固定し、天井パネル（１）
   の折り返し片（７）と廻り縁（２）の底片（９）上に目
   地板（３）を載置してなる、廻り縁の取付け構造。