JP2524147B2 - エンジンのノツキング検出装置 - Google Patents

エンジンのノツキング検出装置

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JP2524147B2 JP62084463A JP8446387A JP2524147B2 JP 2524147 B2 JP2524147 B2 JP 2524147B2 JP 62084463 A JP62084463 A JP 62084463A JP 8446387 A JP8446387 A JP 8446387A JP 2524147 B2 JP2524147 B2 JP 2524147B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ノッキングの発生を検出するようにしたエ
ンジンのノッキング検出装置に関するものである。
(従来の技術) 従来より、エンジンにおいてノッキングの発生を検出
すると点火時期その他の燃焼状態を支配する制御量を制
御してノッキングの発生を抑制するノッキング制御の技
術は知られている。また、ノッキングの発生を判定する
については、例えば、特開昭58−28646号に見られるよ
うに、予めノッキングの発生していない状態でのノッキ
ングセンサ出力の平均値を求め、これに対応して各エン
ジンおよび各ノッキングセンサにおいて一定のノッキン
グ判定レベルを設定し、この判定レベルとノッキングセ
ンサ出力とを比較し、センサ出力が判定レベルを越えた
場合をノッキング発生時と判定するものがある。
(発明が解決しようとする問題点) しかして、上記のようにエンジン振動をノッキングセ
ンサによって検出し、このノッキングセンサの検出値に
基づいてノッキング判定を行う場合に、ノッキングが発
生していない状態でのノッキングセンサ出力はエンジン
の運転に伴って定常的に発生するバルブの開閉音等の振
動によるノイズを検出しているものであり、ノッキング
が発生している場合には上記バックグラウンドノイズに
ノッキング振動が重畳した状態で検出信号が出力され
る。そして、ノッキング判定レベルは両者間に精度よく
設定しないとノッキング検出精度が低下し、ひいてはノ
ッキング制御の制御精度が低下することになるものであ
る。
しかし、上記バックグラウンドノイズおよびノッキン
グ信号は個々のエンジンおよび経年変化、エンジン回転
数、雰囲気条件等の運転条件によっても異なり、さら
に、個々のノッキングセンサの検出誤差、経年変化によ
っても影響を受けて変化するものであり、前記のように
一定の値に判定レベルを設定すると、ノイズをノッキン
グの発生状態と判定したり、ノッキングの発生を検出で
きなかったりして、高い検出精度を得ることができな
い。そして、この検出に基づくノッキング制御では不必
要にエンジン出力を抑制するか、ノッキングの発生を抑
制できずにエンジンの耐久性に悪影響を与える恐れがあ
るものである。
そこで本発明は上記事情に鑑み、ノッキングセンサの
検出信号から正確なノッキング発生状態を判定しバック
グラウンドノイズ等に影響されることなく精度の高いノ
ッキング検出を行うようにしたエンジンのノッキング検
出装置を提供することを目的とするものである。
上記ノッキングセンサによるエンジン振動の検出で、
エンジン運転の少なくとも上死点近傍のノッキング発生
期間の振動における最大値Vpを所定回数検出すると、そ
の統計的処理における分布特性は、例えば第2図に示す
ようになり、ノッキングの発生していない状態での検出
信号すなわちバックグラウンドノイズは最大値Vpの大き
さに対する発生度数Miが実線のように略正規分布とな
り、一方、これにノッキングが発生すると破線で示すよ
うに検出出力のハイレベル領域での発生度数が増加し、
前記ノイズの正規分布のハイレベル側が広がるように変
化する分布特性となることが判明し、この特性に基づき
ノッキング検出精度を向上せんとするものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明のノッキング検出装置は、エンジン振動をノッ
キングセンサによって検出し、このノッキングセンサの
検出値の出力レベルとノック判定レベルを比較してノッ
キング検出を行うについて、エンジン1サイクル中の少
なくともノッキング発生期間におけるノッキングセンサ
の検出信号の最大値を所定回数求める最大値検出手段
と、この複数の検出最大値の大きさに対する発生度数の
分布特性を求める分布特性演算手段と、該分布特性にお
いて発生度数が最大となる検出最大値よりも出力レベル
が大きい域で、上記分布特性の発生度数の傾きがその前
後で急激に変化する変化点を演算する変化点演算手段
と、該変化点に対応する出力レベルに基づいてノック判
定レベルを設定する判定レベル設定手段とを備えたこと
を特徴とするものである。
第1図は本発明の構成を明示するための全体構成図で
ある。
エンジン1には該エンジン1の振動を検出するノッキ
ングセンサ2を設置し、その検出信号は最大値検出手段
3に出力される。この最大値検出手段3は、少なくとも
上死点近傍のノッキング発生期間におけるノッキングセ
ンサ2の検出信号の最大値を所定回数求めるものであ
る。この最大値検出手段3で求めた所定回数の最大値は
分布特性演算手段4に出力され、この複数の検出最大値
が統計処理されてその大きさに対する発生度数の分布特
性を求める。変化点演算手段5は上記分布特性において
発生度数が最大となる検出最大値よりも出力レベルが大
きい域で、上記分布特性の発生度数の傾きがその前後で
急激に変化する変化点を求めるものであり、この変化点
演算手段5の信号は判定レベル設定手段6に出力され、
この判定レベル設定手段6で前記変化点に対応する出力
レベルに基づいてノック判定レベルを設定する。
すなわち、第2図に示したように、ノッキングセンサ
2の所定期間の最大値Vpの分布特性は、ノッキングの発
生していない正規分布状態から、ノッキングが発生する
と検出出力のハイレベル領域での発生度数が増加し、例
えば、前記ノイズの正規分布のハイレベル側が広がるよ
うに発生度数の傾きが急に変化する変化点aが生じる
か、もしくは検出感度が高い場合には後述の第11図に示
すように別途にピーク点bが生じ、傾きが負から正に変
化する変化点a′または途中で発生度数が0となる変化
点a″が生じるものであり、これらの変化点a,a′,a″
に対応する出力レベルLjkによりノック判定レベルを設
定すると、このレベル以上に検出信号の出力レベルが増
大した場合をノッキング発生状態と検出できるものであ
る。
上記判定レベル設定手段6で設定されたノック判定レ
ベルはノッキング検出手段7に出力されて、前記ノッキ
ングセンサ2からの検出信号と該ノック判定レベルとを
比較してノッキングの発生を検出するものである。
上記ノッキング検出手段7によるノッキング検出信号
は、例えばノッキング制御に使用される。すなわち、前
記エンジン1は、例えば点火プラグ8に対する点火時期
制御により、その燃焼状態を変更制御してノッキング抑
制を行う燃焼状態制御手段9を備え、この燃焼状態制御
手段9にはノッキング検出手段7からのノッキング信号
に対応して制御信号を設定する制御量設定手段10からの
信号が出力される。上記制御量設定手段10はノッキング
発生時には例えば点火時期を遅角してノッキングを抑制
する方向に燃焼状態を移行するとともに、ノッキングが
発生していないときには例えば点火時期を進角してエン
ジン出力等の面で好ましい燃焼状態に移行するノッキン
グ制御信号を出力するものである。
(作用) 上記のようなノッキング検出装置では、エンジン振動
を検出するノッキングセンサの検出信号の最大値を所定
回数求め、この複数の検出最大値の大きさに対する発生
度数の分布特性を求め、その分布特性において発生度数
が最大となる検出最大値よりも出力レベルが大きい域で
分布特性の発生度数の傾きがその前後で急激に変化する
変化点を演算し、この変化点に対応する出力レベルに基
づいてノック判定レベルを設定してノッキング検出を行
うものであり、個々のノッキングセンサの誤差、個々の
エンジンもしくは運転状態、経年変化等に応じてバック
グラウンドノイズおよびノッキング信号が変化しても、
ノイズは略正規分布となりノッキング信号はそのハイレ
ベル側に発生する特性は変らないことから、その分布特
性において発生度数が最大となる検出最大値よりも出力
レベルが大きい域で分布特性の発生度数の傾きがその前
後で急激に変化する変化点に対応してノック判定レベル
を設定し、ノッキングの発生状態を高い精度で検出する
ようにしている。
(実施例) 以下、図面に沿って本発明の実施態様を詳細に説明す
る。
実施例1 第3図は具体例の全体構成図である。この実施例は、
前記第2図の振動検出特性に対応し、エンジンの点火時
期の制御によってノッキング制御を行う例について示
す。
エンジン1の気筒の燃焼室11に臨んで点火プラグ8が
配設され、この点火プラグ8にはディストリビュータ12
を介してイグニションコイル13からの放電電圧が印加さ
れ、該イグニションコイル13にはコントロールユニット
14からの点火信号が出力されて点火時期が調整制御され
る。
一方、エンジン1の燃焼室11に吸気弁16の開閉に対応
して吸気を供給する吸気通路17には、上流側から吸入空
気量を検出する吸気量センサ18、吸気量を制御するスロ
ットル弁19、インジェクタ20が順に介装されている。ま
た、燃焼室11からの排気ガスが排気弁21の開閉によって
排出される排気通路22には、触媒装置23が介装されてい
る。また、エンジン1にはエンジン振動を検出するノッ
キングセンサ2が配設され、さらに、前記ディストリビ
ュータ12には所定クランク角(上死点後60〜90゜)で信
号を出力する第1クランク角センサ25および他の所定ク
ランク角(上死点前30〜0゜)で信号を出力する第2ク
ランク角センサ26が設置され、これらの各種センサから
の検出信号が前記コントロールユニット14に入力され
る。
そして、上記コントロールユニット14は各種センサの
検出信号に応じて、エンジン回転数と負荷(充填量)と
から基本的な点火時期設定を行うとともに、学習値によ
るノック判定レベルに対応してノッキングセンサ2の検
出信号を判定し、ノッキング発生時には点火時期を遅角
してノッキングの発生を抑制し、ノッキングが発生して
いない場合には徐々に点火時期を進角するようにフィー
ドバック補正値を設定してフィードバック制御を行う。
また、上死点近傍のノッキング発生期間におけるノッキ
ングセンサ2出力の最大値(ピーク電圧)を所定回数入
力し、その分布曲線から傾きが大きく変化する変化点a
の出力レベルを求めて、ノック判定レベルの学習値を更
新するように制御する。実際の点火時期の設定において
は、基本的な点火時期とフィードバック補正値とによっ
て最終点火時期の設定を行い、この点火時期に点火信号
を出力して点火時期制御を行う。
第4図は上記コントロールユニット14の内部構造を示
し、このコントロールユニット14はCPU28、演算プログ
ラムを記憶したROM29、学習値等を記憶するRAM30、フリ
ーランニングカウンタ31、CPU28によって時間の設定を
行う3つのPTM32〜34(プログラムタイマ)を備えると
ともに、波形整形回路35を介して第1および第2クラン
ク角センサ25,26のクランク角信号が割り込み信号とし
て入力され、さらに、アナログバッファ36およびA/Dコ
ンバータ37を介して吸気量センサ18の吸入空気量信号お
よびノッキングセンサ2の検出信号が入力される。
上記ノッキングセンサ2の検出信号は、アナログバッ
ファ36のノック検出回路38(第5図に詳細を図示)で、
第1および第2PTM32,33からのゲート信号GA、D/Aコンバ
ータ39からのノック判定レベル信号Vre、出力ポート40
からのリセット信号R1,R2に基づいて処理され、ノッキ
ング発生期間の最大値信号Vp(ピーク電圧)および判定
レベルとの比較結果としてのノック強度信号Ik(積分電
圧)がCPU28に入力される。また、CPU28の演算結果とし
ての点火時期が第3PTM34に設定されて第1クランク角セ
ンサ25のトリガ信号で作動し、この第3PTM34の出力信号
を出力インターフェイス41を介して点火信号として前記
イグニションコイル13に出力するように構成されてい
る。
前記ノック検出回路38は、第5図に示すように、ノッ
キングセンサ2の信号を受けるBPF45(バンドパスフィ
ルタ)はノッキング周波数成分を取り出すものであり、
この信号は入力AMP46で増幅され、前記ゲート信号GAに
伴うアナログスイッチ47のゲート開閉作動でノッキング
発生期間(上死点後10〜50゜)の信号のみピークホール
ド回路48および比較器49に入力させる。ピークホールド
回路48はゲート開期間のピーク値の保持により最大値Vp
を求め、リセット信号R1によってリセットされる。一
方、比較器49にはノック判定レベル信号Vreが入力さ
れ、この判定レベルより高いレベルの信号が積分器50に
入力され、ゲート開期間の積分値Ik(ノック強度信号)
を求め、リセット信号R2によってリセットされるもので
ある。
上記コントロールユニット14の作動を、第6図ないし
第9図のフローチャートに基づいて説明する。第6図は
メインルーチンで、スタート後、ステップS1で初期化を
行い、クランク角信号に基づくTDC周期T0からエンジン
回転数Neを計算し(S2)、吸気量センサ18の出力から吸
入空気量Qaを読み込む(S3)。そして、ステップS4で上
記エンジン回転数Neと吸入空気量Qaとから負荷に相当す
る充填量Ceを計算し、ステップS5でエンジン回転数Neと
充填量Ceとの基本マップから基本点火時期Abを計算す
る。
ステップS6は運転状態がノックゾーンにあるか否かを
前記充填量Ceの値によって判定し、ノックゾーンにある
YES時には、ステップS7でノックコントロールフラグFk
を1にセットした後、エンジン回転数Neと充填量Ceのゾ
ーンマップから現在の学習ゾーンZjkを求める(S8)。
そして、ステップS9でこの現学習ゾーンZjkに対応する
学習マップから学習値Ljkを読み込み、ステップS10でこ
の学習値Ljkをノック判定レベルとして電圧Vreに変換し
てD/Aコンバータ39に出力する。そして、ステップS11で
学習ゾーンZjkが前回と同一ゾーンか否かを判定し、同
一の場合にはそのまま、異なる場合には後述の学習用メ
モリMi,Ni,Ncをクリア(S12)した後、ステップS13で前
回学習ゾーンZjkの更新を行う。
上記ゾーンマップはエンジン回転数Neと充填量Ceを各
区分に分割して縦横のゾーンZjkに設定し、学習マップ
は第10図に示すように、ゾーンマップに対応する各ゾー
ンにノック判定レベルの学習値Ljkを記憶するものであ
る。
また、前記ステップS6の判定がNOでノックゾーンにな
い場合には、ステップS14に進んでノックコントロール
フラグFkを0にクリアするとともに、学習用メモリMi,N
i,Ncをクリアする(S15)。
次に、第7図はインターラプトルーチンであり、上死
点後60゜毎に入力される信号によってスタートし、ステ
ップS16で割み込み時刻T1をフリーランニングカウンタ3
1から読み込み、前回の時刻T2とからクランク角が180゜
回転するTDC周期T0の計算を行い(S17)、前回の割り込
み時刻T2を更新する(S18)。
ステップS19は前記メインルーチンのノックコントロ
ールフラグFkからノックゾーンか否かを判定するもので
あり、ノックゾーンにあるYES時にはステップS20でノッ
ク強度Ikをノック検出回路38から読み込み、ステップS2
1でノック強度Ikをリセットするように積分器50にロー
レベルのリセット信号R2を出力する。一方、ノックゾー
ンにないステップS19のNO判定時には、ステップS22でフ
ィードバック補正値Afbを0にクリアする。
ステップS23はノック強度Ikの検出があるか否かによ
ってノッキング発生の有無を判定するものであり、ノッ
キングが発生したYES時にはステップS24でフィードバッ
ク補正値Afbをノック強度Ikに応じて遅角修正(Crは係
数)する。一方、前記ステップS23の判定がNOでノッキ
ングが発生していない場合には、ステップS25に進んで
フィードバック補正値Afbを所定値進角修正する。
上記のようにフィードバック補正値Afbを修正した
後、ステップS26で前記ピークホールド回路48から最大
値Vp(ピーク電圧)を入力し、この最大値Vpをリセット
するようにピークホールド回路48にローレベルのリセッ
ト信号R1を出力する(S27)。そして、ステップS28で最
大値Vpの分布を計算する。この分布の計算は分布計算用
メモリに対し、入力した現最大値Vpの出力レベル(電
圧)に対応する番号iのメモリ値Miをインクリメントす
るものであり、例えば、出力レベルの段階を100区分に
設定してそれぞれの区分番号iに対応してレジスタを設
け、入力した最大値Vpの出力レベルに対応する番号iの
レジスタを加算して該当出力レベルの発生度数を求める
ものであり、ステップS29で全体の加算回数Ncを計算す
る。
次に、ステップS30で学習完了か否かを加算回数Ncが
所定値(1000回)に達したか否かによって判定し、この
判定がYESとなると、ステップS31で変化点aとなる出力
レベルVthすなわちノック判定レベルを検索する。この
変化点Vthの検索の詳細は後述する。そして、この検索
によって求めた変化点の出力レベルVthにより、ステッ
プS32で現学習ゾーンZjkの学習値Ljkを更新し、学習用
レジスタMi,Ni,Ncをクリアする(S33)。上記学習値Ljk
の更新は、変化点出力レベルVthの5%を前回の学習値
の95%に加算して急激な変動を避けるようにして反映さ
せるものである。
前記のようにして求めた基本点火時期Abとフィードバ
ック補正値Afbに基づき、ステップS34で最終点火時期As
(上死点前進角度)を計算し、ステップS35で第1クラ
ンク角センサ25の信号がローレベルとなる上死点前90゜
から上記最終点火時期Asとなるまでの時間Tc(通電時
間)を計算し、この通電時間Tcを第3PTM34に設定し(S3
6)、上死点前90゜におけるクランク角信号をトリガー
として第3PTM34が作動し、設定時間Tc後に点火信号を出
力するように制御するものである。
第8図は第2のインターラプトルーチンであり、上死
点前30゜毎にスタートし、前記ノック検出回路38のアナ
ログスイッチ47に対するゲート信号GAを設定出力するた
めのものである。すなわち、ステップS37で上死点から1
0゜にアナログスイッチ47を開くまでの時間Tgoを計算す
るとともに、上死点後50゜にアナログスイッチ47が閉じ
るまでの開時間Tgcを計算する(S38)。そして、ステッ
プS39で上記時間Tgo,Tgcを第1および第2PTM32,33をに
出力し、上死点後に時間Tgo経過時にアナログスイッチ4
7を開き、その後、時間Tgc経過後にアナログスイッチ47
を閉じて吸気弁の閉作動音をピークホールド回路48およ
び比較器49に入力させないように開閉作動する。また、
上記PTM32,33への時間設定と同時に、ステップS21およ
びS27でリセット状態となっている積分器50およびピー
クホールド回路48にハイレベルのリセット信号R2,R1
出力して動作可能とする(S40,S41)。
第9図は前記ステップS31の変化点aの出力レベルVth
を検索するサブルーチンであり、スタート後、メモリ番
号i(0〜99に設定)を0に設定して(S42)から、こ
のメモリ番号iを順次インクリメントし(S43)、ステ
ップS44の判定でメモリ番号iが100に達するまでは、前
記ステップS28で計算された分布メモリの隣接するメモ
リ番号の度数値Miの差Niすなわち傾きを求めて変化点検
索用メモリの対応メモリ番号iのレジスタNiに順次書き
込む。メモリ番号iが100となってステップS44のYES判
定で分布全体の差分Niが求まると、再びメモリ番号iを
0にセットし(S46)、ステップS47の判定で変化点検索
用メモリの値Niが負となるまでメモリ番号iを順次イン
クリメントする(S48)。度数分布の最大値Vpm(第2図
参照)を越えて分布曲線の傾きが負となると、ステップ
S47のYES判定によりステップS49に進み、隣接するメモ
リ番号i間の傾きNiの差分が1.5倍以上変化する変化点
があるか否かを判定しつつ、メモリ番号iを順次インク
リメントし(S50)、ステップS49の判定がYESとなって
変化点aを検索するとステップS51で該当メモリ番号i
+1の出力レベルを変化点の出力レベルVthとして計算
するものである。
上記のような実施例では、ノッキングセンサ2の検出
信号からノッキングが発生する所定期間における最大値
Vpを求め、所定回数検出した最大値Vpを統計的処理によ
って発生度数の分布特性を求め、その分布曲線における
変化点aの出力レベルVthをノイズの分布とノッキング
発生時の分布変化を識別するノック判定レベルLjkと
し、そのノック判定レベルを学習マップに記憶し、運転
状態に対応して読み出して比較器49に出力してノッキン
グの発生状態を精度よく判定し、それに基づいて点火時
期を略ノッキング発生限界にフィードバック制御するも
のである。
実施例2 この実施例は、ノッキングセンサ2の検出感度が高
く、このノッキングセンサ2からの最大値Vpを複数回検
出してその統計的処理により最大値Vpの大きさに対する
発生度数の分布特性を求めると、第11図に示すように、
ノッキング発生時にはノイズの正規分布のハイレベル側
に一旦0になってからもしくはならずにノッキング信号
のピーク点bが生じるような振動検出特性のものについ
て、傾きが負から正となる変化点a′または度数値Miが
0となる変化点a″を求め、この変化点の出力レベルか
らノック判定レベルLjkを設定するようにした例であ
る。その基本的構成は前例と同様であり、コントロール
ユニット14の処理を第12図ないし第14図のフローチャー
トに基づいて説明する。このフローチャートにおいて
は、検出期間設定用のアナログスイッチ47に対するゲー
ト制御等については省略している。なお、この例におい
ては、ノック検出回路38には比較器49、積分器50がなく
最大値Vpからノッキングの発生を検出するようにしてい
る。
第12図はメインルーチンを示し、スタートして初期化
(S60)の後、吸入空気量Qaを読み込み(S61)、この吸
入空気量Qaとエンジン回転数Neより基本点火時期Ab(点
火進角)を算出する(S62)。そして、ステップS63で充
填量Ceが所定値Ceo以上のノックゾーンか否かを判定
し、この判定がYESでノックゾーンにある場合には、ス
テップS64でノックコントロールフラグFkを1にセット
するとともに、充填量Ceとエンジン回転数Neとから運転
ゾーンZjkを算出する(S65)。一方、前記ステップS63
の判定がNOで非ノックゾーンの場合には、ステップS66
でノックコントロールフラグFkを0にクリアする。
第13図はインタラプトルーチンであり、割り込みスタ
ート後、ステップS67で割り込み周期Toからエンジン回
転数Neを算出する。そして、ステップS68でノックゾー
ンをノックコントロールフラグFkが1にセットされてい
るか否かにより判定し、ノックゾーンにあるYES時には
ステップS69で基本点火時期Abを後述のインタラプトル
ーチンで求めたフィードバック補正値Afbでノック遅角
補正し最終点火時期Asを求める一方、非ノックゾーンに
あるNO時にはステップS70でフィードバック補正(ノッ
ク遅角補正)することなく基本点火時期Abにより最終点
火時期Asを求める。また、この最終点火時期Asを点火時
間に換算しPTM34に点火セットし(S71)、ステップS72
でピークホールドリセットの解除を行う。
さらに、第14図は第2のインターラプトルーチンであ
り、割り込みスタート後、ステップS73でノッキングセ
ンサ2出力のノッキング発生期間の最大値Vpを読み込
む。ステップS74でノックゾーンをノックコントロール
フラグFkが1にセットされているか否かにより判定し、
ノックゾーンにあるYES時には、現運転ゾーンZjkが既学
習か否かを判定し(S75)、既学習状態のYES時にはステ
ップS76で現運転ゾーンZjkのノック判定レベルLjkを学
習マップから読み出し、一方、未学習状態でNO判定時に
は、ステップS77で現運転ゾーンZjkのノック判定レベル
Ljkを初期値マップから読み出す。
そして、ステップS78で最大値Vpがノック判定レベルL
jkより大きいか否かを判定し、この判定がYESでノッキ
ング発生時には、ステップS79でフィードバック補正値A
fbをノック判定レベルLjkを越えた最大値Vpの大きさに
所定係数αを掛けた値の加算によって遅角修正し、ステ
ップS80で上記計算によるフィードバック補正値Afbが上
限値Amax以下か否かを判定し、越えている場合にはフィ
ードバック補正値Afbをこの上限値Amaxに規制する(S8
1)。また、ステップS78の判定がNOでノッキングが発生
していない時には、ステップS82でフィードバック補正
値Afbを所定値Aad減算して進角修正し、ステップS83で
上記計算によるフィードバック補正値Afbが下限値0以
上か否かを判定し、以下の場合にはフィードバック補正
値Afbを0に規制する(S84)。
ステップS85は現運転ゾーンZjkが前回と同一ゾーンか
否かを判定するものであり、同一ゾーンで定常状態にあ
るYES時にはステップS86で、最大値Vpの分布を計算する
ために、分布計算用メモリに対し入力した現最大値Vpの
出力レベルに対応する番号iのメモリ値Miをインクリメ
ントし、該当出力レベルの発生度数を求め、全体の加算
回数Ncを計算する(S87)。
次にステップS88で学習完了か否かを加算回数Ncが所
定値Noに達したか否かによって判定し、この判定がYES
となると、ステップS89で発生度数Miの最大点Mmにおけ
る最大値Vpmを前記分布計算用メモリから検索する。こ
の検索は、例えば、メモリ値Miを順次比較し、メモリ値
が最大のメモリ番号を順次更新し、全部のメモリ値を比
較して最終の最大メモリ値Mmのメモリ番号に相当する出
力レベルを最大度数値Vpmとするものである。
そして、ステップS90で上記検索により求めた最大度
数値Vpmからハイレベル側に隣接するメモリ値Miの差す
なわち分布曲線の傾きが正(メモリ値の差分は負)か否
かを判定するとともに、ステップS91でその発生度数Mi
が0か否かを判定し、両判定がNOの場合にはメモリ番号
iをインクリメントし(S92)、順次ハイレベル側に検
索する。前記最大度数値Vpmからハイレベル側における
分布曲線は第11図のように、ノイズについてはその傾き
は負であり、傾きが正もしくは0となる点はノッキング
発生域との境界であり、この変化点a′,a″における出
力レベルをノック判定レベルLjkとするものである。
すなわち、上記ステップS90またはS91の判定がYESの
場合には、そのときのメモリ番号iに対応する出力レベ
ルを変化点の出力レベルVthとして求め、この値をステ
ップS93でノック判定レベル学習マップの所定ゾーンZjk
に書き込んで学習値Ljkを更新する。そして、分布演算
用のレジスタMi、Ncをクリアし(S94)、前回ゾーンZjk
の更新を行い(S95)、ステップS96でピークホールド回
路48のリセットを行うものである。
また、途中で非ノックゾーンに移行してステップS74
の判定がNOとなったとき、また、ノックゾーンにあって
も運転ゾーンが変化してステップS85の判定がNOとなっ
た場合には、ステップS94に進んでノック判定レベルの
学習を中止する。
この実施例においては、ノッキングセンサ2からの最
大値Vpの分布特性にノッキング信号のピーク点が発生す
る場合に、分布曲線の傾きが最大度数点からハイレベル
側に負から正に変る点または度数が0となる点を変化点
として求めてノック判定レベルとし、ノッキング検出精
度を高めるようにしている。
(発明の効果) 上記のような本発明によれば、エンジン振動を検出す
るノッキングセンサの検出信号の最大値を所定回数求
め、この複数の検出最大値の大きさに対する発生度数の
分布特性を求め、その分布特性から変化点を演算し、こ
の変化点に対応する出力レベルに基づいてノック判定レ
ベルを設定するようにしたことにより、個々のノッキン
グセンサの誤差、個々のエンジンもしくは運転状態、経
年変化等に応じてバックグラウンドノイズおよびノッキ
ング信号が変化しても、その分布特性の変化に対応して
ノック判定レベルが変化し、ノッキングの発生状態を精
度よく検出することができものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を明示するための全体構成図、 第2図はノッキングセンサの検出信号から求めた最大値
の分布特性の例を示す説明図、 第3図ないし第9図は本発明の第1の実施例を示し第3
図は全体構成図、 第4図はコントロールユニットの内部構成を示すブロッ
ク図、 第5図はノック検出回路のブロック図、 第6図はメインルーチンを示すフローチャート図、 第7図および第8図はインターラプトルーチンを示すフ
ローチャート図、 第9図はサブルーチンを示すフローチャート図、 第10図は学習マップの設定例を示すマップ図、 第11図は本発明の第2の実施例における分布特性を示す
説明図、 第12図ないし第14図は本発明の第2の実施例におけるフ
ローチャート図である。 1……エンジン、2……ノッキングセンサ、3……最大
値検出手段、4……分布特性演算手段、5……変化点演
算手段、6……判定レベル設定手段、7……ノッキング
検出手段、14……コントロールユニット、38……ノック
検出回路、47……アナログスイッチ、48……ピークホー
ルド回路。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジン振動をノッキングセンサによって
    検出し、このノッキングセンサの検出値の出力レベルと
    ノック判定レベルとを比較してノッキングを検出するエ
    ンジンのノッキング検出装置であって、 エンジン1サイクル中の少なくともノッキング発生期間
    におけるノッキングセンサの検出信号の最大値を所定回
    数求める最大値検出手段と、この複数の検出最大値の大
    きさに対する発生度数の分布特性を求める分布特性演算
    手段と、該分布特性において発生度数が最大となる検出
    最大値よりも出力レベルが大きい域で、上記分布特性の
    発生度数の傾きがその前後で急激に変化する変化点を演
    算する変化点演算手段と、該変化点に対応する出力レベ
    ルに基づいてノック判定レベルを設定する判定レベル設
    定手段とを備えたことを特徴とするエンジンのノッキン
    グ検出装置。
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