JP2541970B2 - エンジンの制御装置 - Google Patents

エンジンの制御装置

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JP2541970B2 JP8446787A JP8446787A JP2541970B2 JP 2541970 B2 JP2541970 B2 JP 2541970B2 JP 8446787 A JP8446787 A JP 8446787A JP 8446787 A JP8446787 A JP 8446787A JP 2541970 B2 JP2541970 B2 JP 2541970B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、エンジンのノッキングの発生に対応してこ
のノッキングを解消するように点火時期等を制御するよ
うにしたエンジンの制御装置に関するものである。
(従来の技術) 従来より、エンジンの制御装置として、ノッキングの
発生を検出すると点火時期その他の燃焼状態を支配する
制御量を制御してノッキングの発生を抑制する技術は知
られている。また、ノッキングの発生を判定するについ
ては、例えば、特開昭58−28646号に見られるように、
予めノッキングの発生していない状態でのノッキングセ
ンサ出力の平均値を求め、これに対応して各エンジンお
よび各ノッキングセンサにおいて一定のノッキング判定
レベルを設定し、この判定レベルとノッキングセンサ出
力とを比較し、センサ出力が判定レベルを越えた場合を
ノッキング発生時と判定するものがある。
(発明が解決しようとする問題点) しかして、上記のようにエンジン振動をノッキングセ
ンサによって検出し、このノッキングセンサの検出値に
基づくノッキング判定に応じてエンジンの燃焼状態を制
御する場合に、ノッキングが発生していない状態でのノ
ッキングセンサ出力はエンジンの運転に伴って定常的に
発生するバルブの開閉音等の振動によるノイズを検出し
ているものであり、ノッキングが発生している場合には
上記バックグラウンドノイズにノッキング振動が重畳し
た状態で検出信号が出力される。そして、ノッキング判
定レベルは両者間に精度よく設定しないとノッキング検
出精度が低下し、ひいてはエンジン制御の制御精度が低
下することになるものである。
しかし、上記バックグラウンドノイズおよびノッキン
グ信号は個々のエンジンおよび経年変化、エンジン回転
数、雰囲気条件等の運転条件によっても異なり、さら
に、個々のノッキングセンサの検出誤差、経年変化によ
っても影響を受けて変化するものであり、前記のように
一定の値に判定レベルを設定すると、ノイズをノッキン
グの発生状態と判定したり、ノッキングの発生を正確に
判定できなかったりして、不必要にエンジン出力を抑制
するか、ノッキングの発生を抑制できずにエンジンの耐
久性に悪影響を与える恐れがあるものである。
そこで本発明は上記事情に鑑み、ノッキングセンサの
検出信号から正確なノッキング発生状態を判定しバック
グラウンドノイズ等に影響されることなく精度の高いエ
ンジン制御を行うようにしたエンジンの制御装置を提供
することを目的とするものである。
上記ノッキングセンサによるエンジン振動の検出で、
エンジン運転の少なくとも上死点近傍のノッキング発生
期間の振動における最大値Peを所定回数検出すると、そ
の統計的処理における分布特性は、例えば第2図に示す
ようになり、ノッキングの発生していない状態での検出
信号すなわちバックグラウンドノイズは最大値Peの大き
さに対する発生度数Miが実線のように略正規分布とな
り、一方、これにノッキングが発生すると破線で示すよ
うに検出出力のハイレベル領域での発生度数が増加し、
前記ノイズの正規分布のハイレベル側が広がるように変
化する分布特性となることが判明し、この特性に基づき
制御精度を向上せんとするものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明の制御装置は、エンジン振動をノッキングセン
サによって検出し、このノッキングセンサの検出値に基
づくノッキング判定に応じてエンジンの燃焼状態を制御
するについて、エンジン1サイクル中の少なくともノッ
キング発生期間におけるノッキングセンサの検出信号の
最大値を所定の複数サイクルにわたって求める最大値検
出手段と、この複数の検出最大値の大きさに対応し、こ
の大きさ毎にその発生度数を求める共に、複数の検出最
大値から発生度数の最大となる検出最大値を演算する最
大度数演算手段と、ノッキング発生に伴う検出最大値の
分布変化を、上記発生度数の最大となる検出最大値を中
心とした他の検出最大値の分布対称性から判別し、この
判別結果に基づいて上記燃焼状態を支配する制御手段の
ノッキング抑制のための制御量を設定する制御量制御手
段とを備えたことを特徴とするものである。
第1図は本発明の構成を明示するための全体構成図で
ある。
エンジン1は、例えば点火プラグ3に対する点火時期
制御により、その燃焼状態を変更制御してノッキング抑
制等のエンジン制御を行う燃焼状態制御手段2を備えて
いる。上記燃焼状態制御手段2は、点火時期制御のほ
か、空燃比制御、EGR制御、ノッキング抑制剤の供給制
御等の制御手段によって構成するようにしてもよい。
また、エンジン1にはエンジンの振動を検出するノッ
キングセンサ4を設置し、その検出信号は最大値検出手
段5に出力される。この最大値検出手段5は、少なくと
も上死点近傍のノッキング発生期間におけるノッキング
センサ4の検出信号の最大値を所定回数求めるものであ
る。この最大値検出手段5で求めた所定の複数サイクル
の最大値は分布特性演算手段6に出力される。この分布
特性演算手段6は、統計処理により上記複数の検出最大
値の大きさに対応し、この大きさ毎にその発生度数すな
わち分布特性を求めると共に、発生度数の最大となる検
出最大値を演算する最大度数演算手段を備えている。ま
た、上記ノッキング発生に伴う検出最大値の分布変化に
基づいて制御量設定手段7でノッキング制御等のエンジ
ン制御の制御量が設定される。この制御量設定手段7
は、前記検出最大値の分布変化を、上記発生度数の最大
となる検出最大値を中心とした他の検出最大値の分布対
称性から判別し、この判別結果に基づいて分布特性が発
生度数の最大となる検出最大値を中心として対称となる
ように制御量を設定し、前記燃焼状態制御手段2に信号
を出力して、ノッキング発生時には例えば点火時期を遅
角してノッキングを抑制する方向に燃焼状態を移行する
とともに、ノッキングが発生していないときには例えば
点火時期を進角してエンジン出力等の面で好ましい燃焼
状態に移行する信号を出力するエンジン制御を行うもの
である。
(作用) 上記のようなエンジンの制御装置では、エンジン振動
を検出するノッキングセンサの検出信号の最大値を複数
サイクルにわたって求め、この複数の検出最大値の大き
さ毎にその発生度数を求めると共に発生度数の最大とな
る検出最大値を演算し、この検出最大値の分布変化を、
上記発生度数の最大となる検出最大値を中心とした分布
対称性から判別し、この判別結果に基づいてノッキング
抑制のため制御量を設定して制御を行うものであり、個
々のノッキングセンサの誤差、個々のエンジンもしくは
運転状態、経年変化等に応じてバックグラウンドノイズ
およびノッキング信号が変化しても、ノイズは略正規分
布となりノッキング信号はそのハイレベル側に発生する
特性は変らないことから、その正規分布特性の変化に対
応してエンジン制御の制御量を設定し、ノッキングの発
生状態を正確に捕らえ、これにともなって精度の高いエ
ンジン制御を行うようにしている。
なお、従来技術として、特開昭61−201882号公報およ
び特開昭60−243369号公報には、ノッキングセンサの最
大値の分布特性を求め、この分布特性から中央値と平均
値との差に基づいてノッキング制御量を決定する技術が
開示されている。この技術では、ノッキングが発生した
とき平均値が大きくなり、中央値との差が広がることを
利用してノッキングの判定を行うものであるが、この場
合確率50%となる中央値も同時に大きくなることから特
に、小さなノッキングに対しては両者の差があまり現れ
ずノッキング制御精度が十分とは言えないという問題を
有している。
これに対し本発明では、ノッキング発生の有無を、最
大度数値を示す検出最大値を中心とした他の最大値分布
の対称性によって評価していることから、小さなノッキ
ングレベルであってもそれが分布形状の変化として正確
に現れ、これにより精度の高いノッキング検出が実現で
きるものである。
(実施例) 以下、図面に沿って本発明の実施例を説明する。第3
図は具体例の全体構成図である。この実施例は、エンジ
ンの点火時期の制御によってノッキング制御を行う例に
ついて示す。
エンジン1の気筒の燃焼室11に臨んで点火プラグ3が
配設され、この点火プラグ3にはディストリビュータ12
を介してイグニションコイル13からの放電電圧が印加さ
れ、該イグニションコイル13にはコントロールユニット
14からの点火信号が出力されて点火時期が調整制御され
る。
一方、エンジン1の燃焼室11に吸気弁16の開閉に対応
して吸気を供給する吸気通路17には、上流側から吸入空
気量を検出する吸気量センサ18、吸気量を制御するスロ
ットル弁19、インジェクタ20が順に介装されている。ま
た、燃焼室11からの排気ガスが排気弁21の開閉によって
排出される排気通路22には、触媒装置23が介装されてい
る。また、エンジン1にはエンジン振動を検出するノッ
キングセンサ4が配設され、さらに、前記ディストリビ
ュータ12には所定クランク角(上死点)で信号を出力す
る第1クランク角センサ25および他の所定クランク角
(上死点後50゜)で信号を出力する第2クランク角セン
サ26が設置され、これらの各種センサからの検出信号が
前記コントロールユニット14に入力される。
そして、上記コントロールユニット14は各種センサの
検出信号に応じて、エンジン回転数と負荷(充填量)と
から基本的な点火時期設定を行うとともに、学習値とに
よって最終点火時期の設定を行い、この点火時期に点火
信号を出力して点火時期制御を行う。また、上死点近傍
のノッキング発生期間におけるノッキングセンサ4出力
の最大値(ピーク電圧)を所定回数入力し、その分布を
求めて最大度数となった出力レベルに相当する最大度数
点を求めるとともに、信号全体の分布幅を求め、さらに
最大度数点から低レベル側の分布幅を求めてノイズ分の
全体分布幅を求め、信号全体の分布幅をノイズ分の全体
分布幅と一致させる方向に補正値を設定して前記点火時
期の学習値を更新するように制御する。
第4図は上記コントロールユニット14の内部構造を示
し、このコントロールユニット14はCPU28、演算プログ
ラムを記憶したROM29、学習値等を記憶するRAM30、CPU2
8によって時間の設定を行うPTM32(プログラムタイマ)
を備えるとともに、波形整形回路35を介して第1および
第2クランク角センサ25,26のクランク角信号が割り込
み信号として入力され、さらに、アナログバッファ36お
よびA/Dコンバータ37を介して吸気量センサ18の吸入空
気量信号およびノッキングセンサ4の検出信号が入力さ
れる。
上記ノッキングセンサ4の検出信号は、アナログバッ
ファ36のノック検出回路38(第5図に詳細を図示)で、
ゲート信号GAおよびリセット信号REに基づいて処理さ
れ、ノッキング発生期間の最大値信号Pe(ピーク電圧)
がCPU28に入力される。また、CPU28の演算結果としての
点火時期がPTM32に設定されて第1クランク角センサ25
のトリガ信号で作動し、このPTM32の出力信号を出力イ
ンターフェイス41を介して点火信号として前記イグニシ
ョンコイル13に出力するように構成されている。
前記ノック検出回路38は、第5図に示すように、ノッ
キングセンサ4の信号を受けるBPF45(バンドパスフィ
ルタ)はノッキング周波数成分を取り出すものであり、
この信号は入力AMP46で増幅され、前記ゲート信号GAに
伴うアナログスイッチ47のゲート開閉作動でノッキング
発生期間(上死点後0〜50゜)の信号のみピークホール
ド回路48に入力させる。ピークホールド回路48はゲート
開期間のピーク値の保持により最大値Peを求め、リセッ
ト信号REによってリセットされる。
上記コントロールユニット14の作動を、第6図および
第7図のフローチャートに基づいて説明する。第6図は
上死点での割り込みルーチンで、スタート後、ステップ
S1でクランク角信号に基づくTDC周期からエンジン回転
数Neを読み込むとともに、吸気量センサ18の出力からの
吸入空気量とエンジン回転数とから充填量Ceを読み込
む。そして、最大値Peを検出するために、ピークホール
ド回路48にリセット信号REを出力してリセットする(S
2)。
ステップS3は運転状態がノックゾーンにあるか否か
を、例えば前記充填量Ceの値によって判定し、ノックゾ
ーンにあるYES時には、ステップS4でノックコントロー
ルフラグFkを1にセットする一方、ステップS3の判定が
NOでノックゾーンにない場合には、ステップS5でノック
コントロールフラグFkを0にクリアする。
第7図は上死点後50゜での割り込みルーチンで、ステ
ップS6で前記ピークホールド回路48から最大値Pe(ピー
ク電圧)を読み込み、ステップS7で前記ノックコントロ
ールフラグFkからノックゾーンか否かを判定するもので
ある。この判定がNOでノックゾーンにない場合には、ス
テップS13でエンジン回転数Neと充填量Ceとから基本点
火時期マップより現ゾーンの基本点火時期Abを索引し、
この基本点火時期Abによって最終点火時期A(点火進
角)を設定し(S14)、ステップS33で最終点火時期Aに
基づいてPTM32に点火時間をセットし、所定時期に点火
信号を出力するように制御するものである。
一方、前記ステップS7の判定がYESでノックゾーンに
あるときには、ステップS8で充填量Ceとエンジン回転数
Neとから学習回数マップより現ゾーンの学習回数Nを索
引する。そして、この学習回数Nが所定回数(1000回)
に達したか否かを判定する(S9)。所定回数に達するま
でのNO判定時には、ステップS10でこの学習回数Nをイ
ンクリメントし、学習回数マップの現ゾーンの値を更新
し(S11)、ステップS12で最大値Peを分布計算用マップ
に対し、その出力レベル(電圧)に対応する番号のメモ
リ値をインクリメントして該当出力レベルの発生度数を
更新してから、前記ステップS13に進んで基本点火時期A
bに基づく点火時期の設定を行うものである。
次に前記ステップS9の判定がYESで現ゾーンの学習回
数Nが所定回数(1000回)に達すると、ステップS15で
この現ゾーンの学習回数Nを0にクリアするとともに、
ステップS16で学習終了マップからエンジン回転数Neと
充填量Ceに対応して索引した現ゾーンの学習終了フラグ
Eが1にセットされている学習終了状態か否かを判定す
る。この判定がNOで未学習状態の場合には、ステップS1
7で分布計算用マップから発生度数が最も大きい最大度
数点MPeと、最大値Peの最も大きい値Pmaxと、最大値Pe
の最も小さい値Pminとを算出する(第2図参照)。そし
て、この値に基づいて、最も大きい値Pmaxと最も小さい
値Pminとの差すなわち全体の分布幅ΔPeを計算し(S1
8)、最大度数点MPeから最も小さい値Pminを減算して中
心点からローレベル側の分布幅ΔPetを計算し(S19)、
さらに、ステップS20で全体の分布幅ΔPeからノイズの
分布幅ΔPet×2を減算してノッキング分布幅Dnすなわ
ちノック強度を求める。
ステップS21は上記ノッキング分布幅Dnが0より大き
いか否かを判定するものであり、この判定がYESでノッ
キング発生時には、ステップS22で上記ノッキング分布
幅Dnが所定値Kn以上に大きいか否かを判定し、この判定
がYESで大きなノッキング発生時にはノック限界より点
火時期が大幅に進角していることから、ステップS23で
補正値Arを遅角方向に大きな値−0.5に設定する一方、
上記ステップS22の判定がNOで比較的小さなノッキング
発生時にはステップS24で補正値Arを遅角方向に小さな
値−0.1に設定する。
一方、前記ステップS21の判定がNOで、ノッキング分
布幅Dnが0となってノッキングの非発生時にはステップ
S25に進んで、前回のノッキング分布幅がDnbが0か否か
を判定し、この判定がYESで前回もノッキング分布幅Dn
が0の場合には、ノック限界より点火時期が大幅に遅角
していることから、ステップS26で補正値Arを進角方向
に大きな値0.5に設定する一方、上記ステップS25の判定
がNOで前回はノッキング分布幅Dnbが0より大きかった
場合には、ステップS27で補正値Arを進角方向に小さな
値0.1に設定する。
上記のように補正値Arを設定した後、ステップS28で
学習マップの現ゾーンの学習値Asに上記補正値Arを加算
して学習値Asの更新を行う。ステップS29は今回の補正
値Arと前回の補正値Arbとの積が所定値0.01か否かを判
定するものであり、この積が所定値0.01の場合にはステ
ップS30で前記学習終了マップの該当ゾーンの学習完了
フラグEを1にセットしてから、NOの場合にはそのまま
ステップS31に進んで、基本点火時期マップから現ゾー
ンの基本点火時期Abを索引し、この基本点火時期Abと前
記学習値Asとによって最終点火時期Aを計算し(S3
2)、ステップS33でこの最終点火時期Aに基づいて点火
セットし、所定時期に点火信号を出力するものである。
上記のような実施例では、ノッキングセンサ4の検出
信号からノッキングが発生する所定期間における最大値
Peを求め、所定回数検出した最大値Peを統計的処理によ
って発生度数の分布特性を求め、その最大度数値MPeを
中心として分布特性が対称となるように点火時期をフィ
ードバック制御するものであり、ノッキングの発生によ
って非対称分布となると点火時期を遅角してノッキング
限界に収束させるものであり、収束状態の点火時期の補
正値を学習マップに記憶し、それに基づいて精度のよい
ノッキング制御を行うようにしている。
実施例2 この実施例は学習値に基づいてノック判定レベルを設
定し、このノック判定レベルとノッキングセンサ4から
の最大値Peとを比較したノッキング判定により点火時期
のフィードバック制御を行う一方、上記判定レベルの学
習値を、複数回の最大値Peの検出に基づく分布特性が最
大度数点MPeを中心として所定の目標値だけずれて対称
となるように更新するものである。この実施例の基本的
構成は前例と同様であり、コントロールユニット14の処
理を、第8図に沿って説明するが、上死点での割り込み
ルーチンは前記第6図と同一である。
第8図は上死点後50゜での割り込みルーチンで、ステ
ップS40でピークホールド回路48から最大値Pe(ピーク
電圧)を読み込み、ステップS41でノックコントロール
フラグFkからノックゾーンか否かを判定する。この判定
がNOでノックゾーンにない場合には、ステップS42で基
本点火時期マップより現ゾーンの基本点火時期Abを索引
し、この基本点火時期Abによって最終点火時期A(点火
進角)を設定し(S43)、ステップS79で最終点火時期A
に基づいてPTM32に点火時かをセットし、所定時期に点
火信号を出力するように制御するものである。
一方、前記ステップS41の判定がYESでノックゾーンに
あるときには、ステップS44でエンジン回転数Neと充填
量Ceを読み込むとともに、ステップS45で上記充填量Ce
とエンジン回転数Neとに基づき、学習回数マップより学
習回数N、学習終了マップから学習終了フラグE、基本
点火時期マップから基本点火時期Ab、判定レベル学習値
マップから学習値Sst、基本判定レベルマップから初期
値Sinをそれぞれ読み込むものである。
そして、ステップS46で前記判定レベルの初期値Sinと
学習値Sstとから最終判定レベルSeを求めるとともに、
この判定レベルSeと最大値Peとの差からノック強度Ikを
演算する(S47)。このノック強度Ikが0より大きいか
否かを判定し(S48)、この判定がNOでノッキングが発
生していない場合には、ステップS51で点火時期のフィ
ードバック補正値Afbに所定値加算して進角修正する。
一方、前記ステップS48の判定がYESでノッキング発生時
には、ステップS49で上記ノック強度Ikに基づいてフィ
ードバック定数テーブルから遅角定数Krを索引し、この
遅角定数Krにより点火時期のフィードバック補正遅Afb
を設定する(S50)。上記フィードバック定数テーブル
は、ノック強度Ikが大きな値となるほど遅角定数Krも大
きな値となるように設定されている。
次にステップS52は、学習終了マップから索引した現
ゾーンの学習終了フラグEが1にセットされている学習
終了状態か否かを判定するものであり、この判定がNOで
未学習状態の場合には、前記学習回数Nが所定回数(10
00回)に達したか否かを判定する(S53)。この判定がN
Oで所定回数に達するまでは、ステップS54でこの学習回
数Nをインクリメントし、学習回数マップの現ゾーンの
値を更新し(S55)、ステップS56で最大値Peを分布計算
用マップの所定ゾーンに納めて発生度数を更新する。
一方、前記ステップS53の判定がYESで現ゾーンの学習
回数Nが所定回数(1000回)に達すると、ステップS57
でこの現ゾーンの学習回数Nを0にクリアするととも
に、ステップS58で分布計算用マップから最大値Peの最
も大きい値Pmaxと、最も小さい値Pminとを算出し、この
値に基づいて全体の分布幅ΔPeを計算する(S59)。ま
た、ステップS60で前記分布計算用マップから発生度数
が最も大きい最大度数点MPeを算出し、この最大度数MPe
から最も小さい値Pminを減算して中心点からローレベル
側の分布幅ΔPetを計算し(S61)、さらに、ステップS6
2で全体の分布幅ΔPeからノイズの分布幅ΔPet×2を減
算してノッキング分布幅Dnを求める。
ステップS63は上記ノッキング分布幅Dnが0より大き
いか否かを判定するものであり、この判定がYESでノッ
キング発生時には、ステップS67で所定値Kn(目標値)
からノッキング分布幅Dnを減算して偏差αを計算し、こ
の偏差αが正か負か0かを判定する(S68)。
まず、上記偏差αが負でノッキング発生時には、ステ
ップS69で偏差αの絶対値が定数Kd以上か否かを判定
し、この判定がYESで判定レベルSeが高くノッキング分
布幅Dnが大幅に大きいときには、ステップS70で判定レ
ベルSeの学習値Sstを低レベル側に大きな値−0.2で修正
する一方、上記ステップS69の判定がNOでノッキング分
布幅Dnが所定値Knに近い場合には、ステップS71で学習
値Sstを低レベル側に小さな値−0.1で修正する。
一方、前記ステップS68による判定で、上記偏差αが
正の場合には目標状態より低いノッキング発生状態であ
り、ステップS72で偏差αを定数Kdと比較し、ずれか大
きいときにはステップS73で学習値Sstを高レベル側に大
きな値0.2で修正する一方、ずれが小さいときにはステ
ップS74で学習値Sstを小さな値0.1で修正する。さら
に、前記ステップS68による判定で、上記偏差αが0で
ノッキング分布幅Dnが所定値Knとなっている場合には、
ステップS75で前記学習終了マップの該当ゾーンの学習
完了フラグEを1にセットする。
また、前記ステップS63の判定がNOで、ノッキング分
布幅Dnが0となってノッキングの非発生時にはステップ
S64に進んで、前回のノッキング分布幅Dnbが0か否かを
判定し、この判定がYESで前回もノッキグ分布幅Dnが0
の場合には、判定レベルSeが大幅に低いときであり、ス
テップS65で学習値Sstを高レベル側に大きな値0.2で修
正する一方、上記ステップS64の判定がNOで前回はノッ
キング分布幅Dnbが0より大きかった場合には、ステッ
プS27で学習値Sstを高レベル側に小さな値0.1で修正す
る。
上記のように学習値Sstを設定した後、ステップS76で
学習マップの現ゾーンの学習値Sstの更新を行う。そし
て、ステップS77で現ゾーンの基本点火時期Abおよびフ
ィードバック補正値Afbを索引し、この基本点火時期Ab
と前記フィードバック補正値Afbとによって最終点火時
期Aを計算し(S78)、ステップS79でこの最終点火時期
Aに基づいて点火セットし所定時期に点火信号を出力す
るものである。
上記のような実施例では、ノッキングセンサ4の検出
信号からノッキングが発生する所定期間における最大値
Peを求め、所定回数検出した最大値Peを統計的処理によ
って発生度数の分布特性を求め、その最大度数値MPeを
中心として分布特性が対称となるように判定レベルを学
習制御し、この判定レベルと最大値との比較に基づいて
点火時期をフィードバック制御するものであり、ノッキ
ングの発生によって非対称分布となるのを判定レベルの
修正によって点火時期を遅角させてノッキング限界に収
束させるものであり、収束状態の判定レベルの補正値を
学習マップに記憶するようにしている。
なお、上記実施例では全くノッキングが発生していな
い状態よりも、エンジンの耐久性等に影響のない範囲で
若干のノッキングが発生している状態に制御するように
しているが、その設定は適宜変更可能である。
(発明の効果) 上記のような本発明によれば、エンジン振動を検出す
るノッキングセンサの検出信号の最大値を複数サイクル
にわたって求め、この複数の検出最大値の大きさ毎にそ
の発生度数を求めると共に発生度数の最大となる検出最
大値を演算し、この検出最大値の分布変化を、上記発生
度数の最大となる検出最大値を中心とした分布対称性か
ら判別し、この判別結果に基づいてノッキング抑制のた
めの制御量を設定してエンジン制御を行うようにしたこ
とにより、個々のノッキングセンサの誤差、個々のエン
ジンもしくは運転状態、経年変化等に応じてバックグラ
ウンドノイズおよびノッキング信号が変化しても、その
分布特性の変化に対応して制御量を設定し、ノッキング
の発生状態を正確に捕らえて精度の高いエンジン制御が
行えるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を明示するための全体構成図、 第2図はノッキングセンサの検出信号から求めた最大値
の分布特性の例を示す説明図、 第3図は本発明の具体例を示す全体構成図、 第4図はコントロールユニットの内部構成を示すブロッ
ク図、 第5図はノック検出回路のブロック図、 第6図および第7図はコントロールユニットの処理を説
明するためのフローチャート図、 第8図は他の実施例におけるコントロールユニットの処
理を説明するためのフローチャート図である。 1……エンジン、2……燃焼状態制御手段、4……ノッ
キングセンサ、5……最大値検出手段、6……分布特性
演算手段、7……制御量設定手段、14……コントロール
ユニット、38……ノック検出回路、47……アナログスイ
ッチ、48……ピークホールド回路。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジン振動を検出するノッキングセンサ
    と、このノッキングセンサの検出値に基づいてノッキン
    グ発生状態を判別すると共に、このノッキング発生状態
    に応じてエンジンの燃焼状態を支配する制御手段をノッ
    キング抑制方向に制御するエンジンのノッキング制御装
    置であって、 エンジン1サイクル中の少なくともノッキング発生期間
    におけるノッキングセンサの検出信号の最大値を所定の
    複数サイクルにわたって求める最大値検出手段と、 この複数の検出最大値の大きさに対応し、この大きさ毎
    にその発生度数を求めると共に、複数の検出最大値から
    発生度数の最大となる検出最大値を演算する最大度数演
    算手段と、 ノッキング発生に伴う検出最大値の分布変化を、上記発
    生度数の最大となる検出最大値を中心とした他の検出最
    大値の分布対称性から判別し、この判別結果に基づいて
    上記燃焼状態を支配する制御手段のノッキング抑制のた
    めの制御量を設定する制御量制御手段とを備えたことを
    特徴とするエンジンのノッキング制御装置。
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