JP2522663B2 - 液状硬化性樹脂組成物 - Google Patents

液状硬化性樹脂組成物

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JP2522663B2 JP62146823A JP14682387A JP2522663B2 JP 2522663 B2 JP2522663 B2 JP 2522663B2 JP 62146823 A JP62146823 A JP 62146823A JP 14682387 A JP14682387 A JP 14682387A JP 2522663 B2 JP2522663 B2 JP 2522663B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は液状硬化性樹脂組成物に関し、特に光ファイ
バー用被覆材料として好適な液状硬化性樹脂組成物に関
する。
〔従来の技術〕
光ファイバーの製造においては、ガラスファイバーの
熱溶融紡糸直後に保護補強を目的として樹脂被覆が施さ
れている。
この樹脂被覆として、光ファイバー表面にまず柔軟な
第1次被覆層を設けその外側により剛性の高い第2次被
覆層を設けた構造がよく知られている。
この第1次被覆層の材料としてはポリエステル(メ
タ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウ
レタン(メタ)アクリレート等を主成分とする種々の液
状硬化性樹脂組成物が知られている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところで、光ファイバーは多様な環境下で使用される
ので、例えば−40℃程度においても伝送損失が小さいこ
とが求められる。一般に、光ファイバーの被覆材料の柔
軟性が損なわれると伝送損失が増大するので、光ファイ
バーの第1次被覆層には−40℃程度の低温においてもヤ
ング率が小さく柔軟であることが求められる。一方、光
ファイバーの被覆材料はガラスファイバーを保護補強す
るものであるからその第1次被覆層にはガラスファイバ
ーとの高い密着性も要求される。
しかし、従来の第1次被覆層用の材料は、前記したも
のを含め、一般に、光ファイバーとの密着性を高めると
低温におけるヤング率が大きくなるという問題を有して
いる。
そこで、本発明の目的は、光ファイバー用被覆材料と
して用いた場合に、光ファイバーに対する密着性に優
れ、しかも−40℃程度の低温においても得られる硬化物
のヤング率が5kg/mm2以下と小さい液状硬化性樹脂組成
物を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、前記問題点を解決するものとして、 (a)炭素原子数2〜6のオキシアルキレン基2種以上
から構成されるポリオキシアルキレン構造およびエチレ
ン性不飽和基を有するポリウレタン 65〜90重量% (b)分子中にアミノ基を少なくとも1個有するエチレ
ン性不飽和モノマー〔ただし、下記式: で表わされるアクリロイルモルホリンは除く〕2〜20重
量% (c)一般式(I): 〔式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は水素原子ま
たは炭素原子数1〜12のアルキル基、R3は炭素原子数2
〜6のアルキレン基であり、nは平均値であって1〜2
である〕 で表わされる(メタ)アクリレート 2〜20重量% (d)重合開始剤 0.1〜10重量% を含有してなる液状硬化性樹脂組成物。
を提供するものである。
本発明の液状硬化性樹脂組成物(以下、「組成物」と
称す)に用いられる(a)成分であるポリウレタン(以
下、「ポリマー(a)」と称す)は、炭素数2〜6のオ
キシアルキレン基2種以上から構成されるポリオキシア
ルキレン構造(以下、「特定のポリオキシアルキレン構
造」と称す)を有するジオール、エチレン性不飽和基を
有する化合物ならびにジイソシアネートを反応させるこ
とにより得られる。
以下に、上記のポリマー(a)の製法を例示する。
〔製法1〕 特定のポリオキシアルキレン構造を有するジオールと
ジイソシアネートとを反応させて得られる重合体の官能
基に、エチレン性不飽和基を有する化合物を反応させる
方法。
〔製法2〕 ジイソシアネートとエチレン性不飽和基を有する化合
物を反応させて得られる付加体の官能基に特定のポリオ
キシアルキレン構造を有するジオールを反応させる方
法。
〔製法3〕 ジイソシアネート、特定のポリオキシアルキレン構造
を有するジオールおよびエチレン性不飽和基を有する化
合物を同時に反応させる方法。
上記の方法で用いられる特定のポリオキシアルキレン
構造を有するジオールは、例えば、エチレンオキシド、
プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン、オキセタ
ン、置換オキセタン、テトラヒドロピラン、オキセパン
から選ばれる少なくとも2種の化合物を開環共重合する
ことにより得られる。
これらの特定のポリオキシアルキレン構造を有するジ
オールのうち、プロピレンオキシドとテトラヒドロフラ
ンを重量比60:40〜5:95で共重合することにより得られ
るポリ(オキシプロピレン−オキシテトラメチレン)構
造を有するジオール、例えばポリオキシプロピレンポリ
オキシテトラメチレングリコール(以下、「PPTG」と称
する)が、特に好ましい。この場合、プロピレンオキシ
ドとテトラヒドロフランの重量比(プロピレンオキシド
/テトラヒドロフラン)が60/40を超えると、組成物の
硬化後の耐熱性が悪くなる。また、プロピレンオキシド
とテトラヒドロフランの重量比(プロピレンオキシド/
テトラヒドロフラン)が5/95より小さくなると組成物の
粘度が高くなる。
またポリマー(a)の製造に用いられるジオールとし
ては、前記特定のポリオキシアルキレン構造を有するジ
オールとフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレ
イン酸、フマール酸、アジピン酸、セバシン酸等の多塩
基酸とを反応して得られるポリエステルジオール、前記
特定のポリオキシアルキレン構造を有するジオールとε
−カプロラクトンとを反応して得られるポリカプロラク
トンジオール等を挙げることができる。
上記特定のポリオキシアルキレン構造を有するジオー
ルは、例えばユニセーフ DC 1100(日本油脂(株)
製)、ユニセーフ 1800(同)、ユニセーフ DCB 110
0(同)、ユニセーフ DCB 1800(同)、PPTG 4000
(保土ヶ谷化学)、PPTG 2000(同)、PPTG 1000
(同)等の市販品としても入手することができる。
これらのポリマー(a)は1種単独で用いても2種以
上併用してもよい。
これらの特定のポリオキシアルキレン構造を有するジ
オールには特定のポリオキシアルキレン構造を有さない
ジオールおよび/またはジアミンを、本発明の効果が失
われない程度、併用することができる。
特定のポリオキシアルキレン構造を有さないジオール
としては、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピ
レングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポ
リエーテルジオール;エチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、テトラメチレングリコール、ポリテトラメ
チレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペン
チルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールの
ような多価アルコールとフタル酸、イソフタル酸、テレ
フタル酸、マレイン酸、フマール酸、アジピン酸、セバ
シン酸のような多塩基酸とを反応して得られるポリエス
テルジオール;水酸基を1分子中に2個有する液状ポリ
ブタジエンまたはこの化合物の水添物;ε−カプロラク
トンと、エチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、テトラメチレングリコ
ール、ポリテトラメチレングリコール、1,6−ヘキサン
ジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキ
サンジメタノール、1,4−ブタンジオール等の2価のジ
オールを反応させて得られるポリカプロラクトンジオー
ル、DN−980(日本ポリウレタン(株))、DN−981
(同)、DN−982(同)、DN−983(同)、PC−8000(米
国PPG社)等の商品名で表わされるポリカーボネートジ
オール等を挙げることができる。
これらの特定のポリオキシアルキレン構造を有さない
ジオールおよびジアミンはそれぞれ1種単独で用いて
も、2種以上併用してもよい。
上記ジアミンとしては、例えばエチレンジアミン、テ
トラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、パラ
−フェニレンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルメ
タン等のジアミン;ヘテロ原子を含むジアミン;ポリエ
ーテルジアミンが挙げられる。
ジイソシアネート化合物としては、2,4−トリレンジ
イソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、1,3
−キシレンジイソシアネート、1,4−キシレンジイソシ
アネート、1、5−ナフタレンジイソシアネート、m−
フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシ
アネート、3,3′−ジメチル−4,4′−ジフェニルメタン
ジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンシイソシ
アネート、3,3′−ジチメルフェニレンジイソシアネー
ト、4,4′−ビフェニレンジイソシアネート、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネー
ト、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネー
ト)等が挙げられる。
これらのジイソシアネートは1種単独で用いても、2
種以上併用してもよい。
さらに、エチレン性不飽和基を有する化合物として
は、例えば、水酸基、酸ハライド基またはエポキシ基を
有する(メタ)アクリル系化合物を挙げることができ
る。
水酸基を有する(メタ)アクリル系化合物としては、
例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシオクチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリ
トールトリ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロ
キシペンタ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオー
ルモノ(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシシクロヘ
キシル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオール
モノ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモ
ノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールエタンジ(メ
タ)アクリレート、アルキルグリシジルエーテル、アリ
ールグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレ
ート等のグリシジル基含有化合物と(メタ)アクリル酸
との付加反応により得られる化合物、および下記の構造
式で表わされる(メタ)アクリレートを挙げることがで
きる。
(式中、R1は水素原子またはメチル基であり、nは1〜
5である) エポキシ基を有する(メタ)アクリル系化合物として
は、(メタ)アクリル酸のグリシジルエステル等が挙げ
られる。
酸ハライド基を有する(メタ)アクリル系化合物とし
ては、(メタ)アクリル酸クロライド、(メタ)アクリ
ル酸ブロマイド等の(メタ)アクリル酸ハライドを例示
することができる。これらのエチレン性不飽和基を有す
る化合物は1種単独で用いても、2種以上併用してもよ
い。
次に上記製法1の好ましい実施態様を示す。
特定のポリオキシアルキレン構造を有するジオールの
水酸基1当量あたりのジイソシアネートの使用量は、約
0.5〜2モルである。この反応においては、通常、ナフ
テン酸銅、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛、ラウ
リル酸n−ブチルスズ、トリエチルアミン等の触媒を反
応物の総量100重量部に対して0.01〜1.0重量部用いて反
応を行う。この反応における反応温度は、通常、0〜80
℃である。
このようにして得られる中間生成物の官能基に対して
エチレン性不飽和基を有する化合物を反応させるが、エ
チレン性不飽和基を有する化合物の使用量は、該中間生
成物の官能基1当量に対して約1モルであり、その反応
条件は、前記の中間生成物をつくる反応条件と同様であ
る。
次に上記製法2の好ましい実施態様を示す。
ジイソシアネート1モルに対してエチレン性不飽和基
を有する化合物約1モルを製法1と同様の反応条件で反
応させて得られる中間生成物の官能基1当量に対して特
定のポリオキシアルキレン構造を有するジオールの水酸
基が約1当量となるように使用し、製法1と同様の反応
条件で反応させる。
次に上記製法3の好ましい実施態様を示す。
特定のポリオキシアルキレン構造を有するジオール1
モルに対してジイソシアネート0.5〜2モルおよびエチ
レン性不飽和基を有する化合物0.5〜2モルを製法1と
同様の反応条件で反応させる。
上記製法1〜3の実施に際しては、ジオールに対して
二官能以外のポリオール、ジアミンに対して二官能以外
のポリアミンまたはジイソシアネートに対して二官能以
外のポリイソシアネートを生成物がゲル化しない程度に
併用することができ、通常、その併用量は、ジオール、
ジアミンまたはジイソシアネート100重量部に対して5
〜30重量部である。ここにおける二官能以外のポリオー
ルとしては、例えばグリセリンとプロピレンオキサイド
の付加生成物、グリセリン、1,2,3−ペンタントリオー
ル、1,2,3−ブタントリオール、トリ(2−ヒドロキシ
ポリオキシプロピル)ポリシロキサン、ポリカプロラク
トントリオール、ポリカプロラクトンテトラオール、1
分子中に2個を超える数の水酸基を有する液状ポリブタ
ジエンまたはこの化合物の水添物等を挙げることができ
る。二官能以外のポリアミンとしては、例えばジエチレ
ントリアミン、1,2,3−トリアミノプロパン、ポリオキ
シプロピレンアミン等を挙げることができ、二官能以外
のポリイソシアネート化合物としては、例えばポリメチ
レンポリフェニルイソシアネート、トリフェニルメタン
4,4′,4″−トリイソシアネート等を挙げることができ
る。
本発明において、ポリマー(a)の総量に対する特定
のポリオキシアルキレン構造の割合は、通常、50〜95重
量%、好ましくは70〜90重量%、エチレン性不飽和基の
割合は、通常、0.5〜10重量%、好ましくは1〜8重量
%である。
また、ポリマー(a)は、通常、数平均分子量が3000
〜10000であり、3500〜8000であることが好ましい。こ
の数平均分子量が、3000未満であると得られる硬化物の
低温におけるヤング率が上昇し、10000を超えると組成
物の粘度が上昇し光ファイバーに対する塗工性が低下す
る。また、ポリマー(a)の組成物中に占める割合は、
65〜90重量%であることが必要であり、70〜85重量%で
あることが好ましい。この組成物中に占める割合が65重
量%未満であると、低温における硬化物のヤング率が上
昇し、90重量%を超えると光ファイバーに対する塗工性
が低下する。
本発明の組成物に用いられる(b)成分の分子中にア
ミノ基を少なくとも1個有するエチレン性不飽和モノマ
ーとしては、例えばN−ビニルピロリドン、N−ビニル
カプロラクタム、アクリルアミド、N,N−ジメチルアク
リルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルア
ミド、オクチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノ
エチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルアク
リレート等の第3級アミノ基を有するモノエチレン性不
飽和モノマーが挙げられる。これらのうち、N−ビニル
ピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、比較的人間の
皮ふに対する刺戟が少ないので好ましい。
これらの分子中にアミノ基を少なくとも1個有するエ
チレン性不飽和モノマーは1種単独で用いてもよいし、
2種以上併用してもよい。
(b)成分の組成物中に占める割合は、2〜20重量%
であることが必要であり、3〜12重量%であることが好
ましい。この(b)成分の割合が2重量%未満である
と、得られる硬化物の光ファイバーに対する密着性が低
下し、20重量%を超えると、硬化物の吸水率が高くな
る。
本発明の組成物に用いられる(c)成分の(メタ)ア
クリレートを表わす一般式(I)において、R2で表わさ
れる炭素数1〜12のアルキル基としては、例えば、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、ヘキシル基、ノニル基
等、好ましくは水素原子、メチル基、エチル基等が挙げ
られ、R3で表わされる炭素数2〜6のアルキレン基とし
ては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、テトラ
メチレン基、ブチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメ
チレン基等が挙げられる。また、一般式(I)において
nが2を超えると得られる硬化物の光ファイバーに対す
る密着性が低下する。
(c)成分の一般式(I)で表わされる(メタ)アク
リレートとしては、フェノキシエチル(メタ)アクリレ
ート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリ
レート、フェノキシプロピル(メタ)アクリレート等が
挙げられ、市販品としてはアロニクスM101(東亜合成
(株)製)、アロニクスM111(東亜合成(株)製)等が
挙げられる。
これらの(c)成分のうちではフェノキシエチルアク
リレートが好ましい。
(c)成分の組成物中に占める割合は、2〜20重量%
であることが必要であり、3〜12重量%であることが好
ましい。この(c)成分の割合が2重量%未満である
と、組成物の硬化速度が遅くなり、20重量%を超える
と、硬化物の低温におけるヤング率が大きくなる。
本発明の組成物に用いられる(d)成分として用い得
る光重合開始剤は、特に限定されず、例えば、1−ヒド
ロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキ
シ−2−フェニルアセトフェノン、アセトフェノン、ベ
ンゾフェノン、キサントン、フルオレノン、ベンズアル
デヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルア
ミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−
クロロベンゾフェノン、4,4′−ジメトキシベンゾフェ
ノン、4,4′−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケト
ン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエ
ーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプ
ロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパ
ン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェ
ニルプロパン−1−オン、チオキサントン系化合物、2
−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−
モルホリノ−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチル
ベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド等が挙げ
られる。
本発明の組成物に使用される(d)成分として用い得
る熱重合開始剤も特に限定されず、種々のものを使用す
ることができ、例えば過酸化物、アゾ化合物を挙げるこ
とができ、具体例としては、ベンゾイルパーオキサイ
ド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、アゾビスイソ
ブチロニトリル等を挙げることができる。
これらの重合開始剤は、1種単独で用いてもよいし、
2種以上を併用してもよく、また光重合開始剤を用いる
場合には必要に応じてアミン系化合物等の増感剤(光重
合促進剤)を併用することができる。
(d)成分の組成物中に占める割合は、0.1〜10重量%
であることが必要であり、2〜5重量%であることが好
ましい。この(d)成分の割合が0.1重量%未満である
と、組成物の硬化速度が遅くなり、10重量%を超える
と、組成物の保存安定性、硬化後の耐熱耐汚水性が低下
する。
本発明においては前記(a)〜(d)成分以外にシラ
ンカップリング剤、例えばγ−メタクリロキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−
(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メ
ルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)ア
ミノプロピルトリエトキシシラン等を、組成物中に含ん
でいてもよい。これらのシランカップリング剤の組成物
中に占める割合は、通常、0.1〜5重量%であり、0.3〜
3重量%であることが好ましい。このシランカップリン
グ剤の割合が0.1重量%未満であると、湿度が高い場合
には得られる硬化物の光ファイバーに対する密着性が低
下し、5重量%を超えると、組成物の保存安定性が低下
する。
また、本発明の組成物には、必要に応じて他の添加剤
を使用することができ、例えば、エチレン性不飽和基を
有する前記(b),(c)成分以外の反応性希釈剤、老
化防止剤、重合禁止剤、レベリング剤等を配合すること
ができる。
エチレン性不飽和基を有する(b),(c)成分以外
の反応希釈剤は、本発明の組成物の硬化性、得られる硬
化物の力学特性等に悪影響を及ぼさない範囲で使用する
ことができる。このような反応性希釈剤は、特に制限さ
れず、例えば2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−
ヒドロキシプロピルアクリレート、テトラヒドロフルフ
リルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、エチ
ルジエチレングリコールアクリレート、イソボルニルア
クリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロ
ヘキシルアクリレート、ジシクロペンタジエンアクリレ
ート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリプロ
ピレングリコールアクリレート、メチルトリエチレング
リコールアクリレート、7−アミノ−3,7−ジメチルオ
クチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ポリプ
ロピレングリコールメタクリレート、ジエチルアミノエ
チルメタクリレート、トリメチロールプロパントリアク
リレート、エチレングリコールジアクリレート、テトラ
エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリ
コールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリ
レート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオ
ペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプ
ロパントリオキシエチルアクリレート、トリメチロール
プロパントリオキシプロピルアクリレート、ビニルフェ
ノール、アクリルアミド、酢酸ビニル、ビニルエーテ
ル、スチレン等が挙げられる。
このようにして調製される本発明の組成物の粘度は、
通常、1000〜20000cP/25℃、好ましくは2000〜10000cP/
25℃であり、硬化後のヤング率は、通常、0.01〜0.7kg/
mm2(温度23℃)である。
本発明の組成物を光ファイバーに施して第1次被覆層
を形成するには、例えば、紡糸直後にガラスファイバー
の表面に組成物を硬化後の膜厚が10〜200μm程度とな
るように適宜な方法で塗工した後、紫外線、電子線等の
放射線を照射して、または加熱して組成物を硬化させれ
ばよい。
こうして得られた柔軟な第1次被覆層の外側により剛
性の高い第2次被覆層を設ける場合には、さらに、第1
次被覆層の上にポリアミド樹脂、液晶ポリエステル樹脂
や一般の熱硬化型または紫外線ないし電子線硬化型材
料、例えば、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポ
キシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレ
ート等を塗工しこれを硬化させればよい。
実施例 以下本発明を実施例により更に具体的に説明するが、
本発明は、これら実施例に限定されるものではない。な
お、実施例中「部」は重量部を意味する。
実施例1 攪拌機を備えた反応容器に、2,4−トリレンジイソシ
アナート81.46g、ジブチル錫ジラウレート1gおよび重合
禁止剤である2,6−ジt−ブチル−4−メチルフェノー
ル1gを仕込んだ。これに数平均分子量3700のポリオキシ
プロピレンポリオキシテトラメチレングリコール(商品
名PPTG4000,保土谷化学(株)製)864.23gを内温を40〜
50℃に保持しながら2時間にわたって添加した。添加終
了後、更に、40〜50℃で1時間攪拌を続けた。その後、
ヒドロキシエチルアクリレート54.31gを内温を40〜50℃
に保持しながら添加して、(a)成分である数平均分子
量4300のポリマー(A)を得た。
次に上記ポリマー(A)75部に対しフェノキシエチル
アクリレート8部、N−ビニルピロリドン10部、ベンジ
ルジメチルケタール5部、γ−メタクリロキシプロピル
トリメトキシシラン2部を均一に混合して、25℃におけ
る粘度が7500cPの組成物を得た。
実施例2 実施例1において、フェノキシエチルアクリレートの
使用量を8部から13部に、N−ビニルピロリドンの使用
量を10部から5部に変えた以外は実施例1と同様にし
て、25℃における粘度が9500cPの組成物を得た。
実施例3 実施例1において、フェノキシエチルアクリレート8
部の代りにアローニックスM101(商品名、東亜合成化学
(株)製)8部を用いた以外は、実施例1と同様にして
25℃における粘度が10000cPの組成物を得た。
実施例4 実施例1においてN−ビニルピロリドン10部の代りに
N−ビニルカプロラクタム10部を用いた以外は、実施例
1と同様にして25℃における粘度が9000cPの組成物を得
た。
比較例1 実施例1において前記ポリマー(A)の使用量を75部
から60部に、フェノキシエチルアクリレートの使用量を
8部から23部に変えた以外は、実施例1と同様にして25
℃における粘度が3000cPの組成物を得た。
比較例2 実施例1においてフェノキシエチルアクリレート8部
の代りに式: で表わされるアローニクスM113(商品名、東亜合成化学
(株)製)8部を用いた以外は実施例1と同様にして、
25℃における粘度が14000cPの組成物を得た。
試験例 上記実施例および比較例で調製した各組成物につい
て、下記の方法で基材に対する密着性および硬化物のヤ
ング率を測定した。結果を表1に示す。
密着性の測定 (i)組成物を石英板上に硬化後の厚さが0.2mmとなる
ように塗布した後、その上に合計照射エネルギーが1J/c
m2に相当する紫外線をメタルハライドランプを用いて照
射し、硬化皮膜を得た。
(ii)石英板上の硬化皮膜を幅1cmのテープ状に石英板
上に残し、硬化皮膜の一端を石英板に対して垂直方向に
引張って剥離させ、剥離に要する力を測定しその平均値
を硬化皮膜の石英板に対する密着力として評価した。
ヤング率の測定 密着性の評価試験と同様にして石英板上に形成した硬
化皮膜を幅6mmのテープ状に残し、剥離したものを試料
とし、JIS K6911に規定の引張試験法により標線間25mm
で23℃および−40℃におけるヤング率を測定した。
〔発明の効果〕 本発明の組成物は、種々の放射線、例えば、電子線、
紫外線、可視光線等により、または加熱により硬化する
ものである。
本発明の組成物から得られる硬化物は、基材、例えば
石英に対する密着性に優れ、しかも広い温度範囲でヤン
グ率が小さく、例えば−40℃程度の低温においてもヤン
グ率が5kg/mm2以下と著しく優れたものである。
したがって、本発明の組成物は、光ァイバー用被覆材
料として優れたものであり、また種々基材の被覆材料等
としても優れたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 五十嵐 勝利 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本 合成ゴム株式会社内 (72)発明者 布施 和雄 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本 合成ゴム株式会社内 (72)発明者 クライヴ・コウデイ アメリカ合衆国,イリノイ州 60195, ハノーバー・パーク,ビクター・レイン 1875 (72)発明者 ブライアン ハンラハン アメリカ合衆国,イリノイ州 60195, シアウムブルク,エー・ピー・ティー. 2−0,イー・アルゴンキアン ロード 1304 (56)参考文献 特開 昭61−98716(JP,A) 特開 昭61−133275(JP,A) 特開 昭63−130608(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)炭素原子数2〜6のオキシアルキレ
    ン基2種以上から構成されるポリオキシアルキレン構造
    およびエチレン性不飽和基を有するポリウレタン 65〜90重量% (b)分子中にアミノ基を少なくとも1個有するエチレ
    ン性不飽和モノマー〔ただし、下記式: で表わされるアクリロイルモルホリンは除く〕2〜20重
    量% (c)一般式(I): 〔式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は水素原子ま
    たは炭素原子数1〜12のアルキル基、R3は炭素原子数2
    〜6のアルキレン基であり、nは平均値であって1〜2
    である〕 で表わされる(メタ)アクリレート 2〜20重量% (d)重合開始剤 0.1〜10重量% を含有してなる液状硬化性樹脂組成物。
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