JP2520002B2 - 振動減衰性複合金属板 - Google Patents

振動減衰性複合金属板

Info

Publication number
JP2520002B2
JP2520002B2 JP63333899A JP33389988A JP2520002B2 JP 2520002 B2 JP2520002 B2 JP 2520002B2 JP 63333899 A JP63333899 A JP 63333899A JP 33389988 A JP33389988 A JP 33389988A JP 2520002 B2 JP2520002 B2 JP 2520002B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
metal plate
vibration damping
rubber
containing acrylate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63333899A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02178037A (ja
Inventor
雅己 喜多
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daicel Evonik Ltd
Original Assignee
Daicel Huels Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daicel Huels Ltd filed Critical Daicel Huels Ltd
Priority to JP63333899A priority Critical patent/JP2520002B2/ja
Publication of JPH02178037A publication Critical patent/JPH02178037A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2520002B2 publication Critical patent/JP2520002B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は2枚の金属板の間にフィルム状、あるいはシ
ート状のブチルゴム及びポリオクテニレン樹脂からなる
ゴム組成物にオレフィン/エポキシ基含有アクリレート
共重合体を配合してなるゴム系樹脂組成物を介在させて
なり、広い温度範囲で振動減衰能を持つ振動減衰性複合
金属板に関する。
〈従来技術及び課題〉 近年、住宅、自動車等の騒音規制強化に伴い、その対
策としていろいろな方法が検討されているが、主として
音源、もしくはこれら音源の振動により発音する部品に
制振材を使用する傾向が高まっており、これまで種々の
振動減衰性複合金属板が提案されている。
例えば特公昭39−12451にはビニルアセテートとマレ
イン酸ジエステル、ビニルクロライドとエチルヘキシル
アクリレート等の共重合体を中間層とした振動減衰金属
板が開示されているが、これは粘弾性を有する樹脂を利
用して振動エネルギーを熱エネルギーとして吸収させる
という公知の事実を利用したものである。この粘弾性を
有する樹脂は、温度の変化に伴いその粘弾性が敏感に変
化してしまい、使用温度範囲では振動減衰能が消失して
しまうことも予想される。
また一般に、振動吸収性能は損失係数なる物理量で表
現可能であり、その値が0.05以上であれば振動吸収材と
しての効果があると言われている。このような材料とし
ては、ゴム系、共重合樹脂系、アスファルト系などの粘
弾性物質が有効と考えられる。しかし、これらは振動減
衰能は十分であっても、金属板との密着性が悪かった
り、2枚の金属板の間にはさみこむための加工性が悪か
ったりして、現在に至るまで完全に満足すべき材料は見
当たらない。
一方、ブチルゴムはその高ヒステレシス性のため、振
動減衰能は非常に優れており、また他材料の低温時の衝
撃強度改良などの目的にも最適であるが、成形性、相溶
性、接着性などに難点がある。
そこで本発明者は、上記粘弾性物質の諸欠点が改良さ
れた樹脂組成物を金属板の間に介在させ、高い振動減衰
能を持つ振動減衰性複合金属板を作るべく鋭意検討した
結果、本発明に到達した。
〈課題を解決するための手段〉 即ち本発明は、ブチルゴム及びポリオクテニレン樹脂
にオレフィン/エポキシ基含有アクリレート共重合体を
配合してなるゴム系樹脂組成物を中間層として2枚の金
属板の間に接着してなり、広い温度範囲で振動減衰能を
持つことを特徴とする振動減衰性複合金属板、並びにブ
チルゴム及びポリオクテニレン樹脂からなるゴム系樹脂
層とオレフィン/エポキシ基含有アクリレート共重合樹
脂層からなる多層フィルムまたはシートを中間層として
2枚の金属板の間に接着してなり、広い温度範囲で振動
減衰能を持つことを特徴とする振動減衰性複合金属板で
ある。
本発明において使用されるオレフィン/エポキシ基含
有アクリレート共重合体は、オレフィンとエポキシ基含
有アクリレートを通常用いられる公知の方法で共重合あ
るいはグラフトしてなり、エポキシ基含有アクリレート
含量は0.1〜45%の範囲にあるのが好ましく、更に好ま
しくは1〜25%の範囲である。0.1%以下では充分な接
着性が得られず、45%以上ではブチルゴム及びポリオク
テニレン樹脂との相溶性が悪く、充分な機械的強度が得
られない。
また本発明で使用されるブチルゴムは、イソブチレン
モノマーに少量のイソプレンモノマーを配合して、カチ
オン重合により共重合させて製造された化学的に安定な
ゴムである。このなかには、塩素化したクロロブチルゴ
ム、臭素化したクロロブチルゴムなども含まれる。
本発明で使用されるポリオクテニレン樹脂は、シクロ
オクテンを重合してなり、炭素原子8個当たり1個の二
重結合を持ち、かつ分子量が一万以上であることが必要
で、トランス含量が50%以上、好ましくは60%以上で、
結晶化度が10%以上の範囲にあるのが好ましい。またこ
のポリオクテニレン樹脂は、融点が通常40℃以上、好ま
しくは50℃ないし60℃の範囲にあり、ガラス転移点は−
75℃ないし−30℃の範囲にあるのが好ましい。
このポリオクテニレン樹脂を構成する基材である、シ
クロオクテンの合成法としては、種々の方法が採用でき
るが、例えばブタジエンを二量化した後、残った2個の
二重結合のうち1個を水素添加してやることにより得ら
れる。
本発明における振動減衰性複合金属板の中間層である
ゴム状樹脂組成物には、染顔料、各種安定剤、充填剤、
可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、造核剤、帯電防止
剤、難燃剤などを、必要に応じて添加することもでき
る。また、これら添加剤の中には、ブチルゴム及びポリ
オクテニレン樹脂用に過酸化物、イオウ系化合物、プロ
セスオイルなど通常のゴム用加硫剤、加硫促進剤、各種
添加剤として知られる物も含まれる。
本発明の樹脂組成物は、ロール、押出機など種々の方
法で溶融混合することにより調製される。例えばオレフ
ィン/エポキシ基含有アクリレート共重合体を溶融して
おき、そこへ残りのブチルゴム及びポリオクテニレン樹
脂を添加してもよいし、同時に3成分を混合してもよ
い。これらの任意の段階で必要に応じて前記添加剤、た
とえば充填剤、可塑剤、酸化防止剤などを添加すること
もできる。また、3成分を適当な有機溶媒に溶解し、溶
液混合してもよい。
更に本発明のオレフィン/エポキシ基含有アクリレー
ト共重合体、ブチルゴム及びポリオクテニレン樹脂から
なる樹脂からなるゴム状樹脂は、従来公知のT−ダイフ
ィルム製造装置、またはインフレーションフィルム製造
装置を用いてフィルムやシートに成形した後、2枚の金
属板にはさみ加熱圧着して接着する。また、キャスティ
ング法により、直接金属板の上にキャスティングフィル
ムを形成することもできる。それらの際のフィルムやシ
ートは、10μm〜1mm、特に20〜150μmの厚さのものが
好ましい。
また本発明の振動減衰性複合金属板の中間層であるオ
レフィン/エポキシ基含有アクリレート共重合体、ブチ
ルゴム及びポリオクテニレン樹脂からなるゴム状樹脂
は、種々の方法で溶融混合してからフィルムやシートに
成形する方法以外に、共押出し成形機を使って、2層あ
るいは多層フィルムに直接成形してもよい。その際、金
属板とブチルゴム及びポリオクテニレン樹脂からなるゴ
ム状樹脂の間に、接着層としてオレフィン/エポキシ基
含有アクリレート共重合体を介在させたほうが好まし
い。
本発明で使用される金属板としては、鉄、ニッケル、
チタン、アルミニウム、マグネシウム、銅、亜鉛、錫な
どの金属板や、前記金属板を主体とする各種の合金板、
例えばステンレススチール板などが挙げられる。これら
の金属板の厚さは、得られる振動減衰性複合金属板の曲
げやしぼりなどの二次加工ができる範囲内であれば、特
に限定はされないが、一般的には0.01〜5mmの厚さであ
ればよい。これらの金属板は市販されているが、それら
には一般に油脂が付着しているので、脱脂したものを用
いるのが好ましく、その脱脂方法としては従来公知のど
んな方法でもよい。
本発明における振動減衰性複合金属板の製造方法とし
ては、同種または異種の金属板の間にオレフィン/エポ
キシ基含有アクリレート共重合体、ブチルゴムおよびポ
リオクテニレン樹脂からなるゴム状樹脂のフィルムある
いはシートを介在させ、これを圧縮成形機やロールを用
いて加熱圧縮するものが好ましい。その際、金属板、ゴ
ム状樹脂とも次の二次加工に便利な適当な大きさ、形に
切断してから接着する方法、図1に示す連続的製造方法
など種々の方法を採用することができる。なお、図1の
連続的製造方法で製造する際は、金属板を図2に示すよ
うな工程であらかじめ脱脂しておくと、良好な接着性が
えられなお好ましい。
〈発明の効果〉 本発明によって提供される振動減衰性複合金属板は、
広い温度範囲で良好な振動減衰性を示すだけでなく、中
間層のオレフィン/エポキシ基含有アクリレート共重合
体、ブチルゴムおよびポリオクテニレン樹脂からなるゴ
ム状樹脂はフィルム化あるいはシート化が容易なため、
複合化加工が非常に簡単になり、しかも良好な密着性を
示すものである。
〈実施例〉 次に本発明を実施例により具体的に説明する。なお樹
脂と金属の間の接着性はの接着強度で評価し、T剥離強
度はJISK6854に、引張りせん断強度はJISK6850に従って
測定した。
実施例1 オレフィン/エポキシ基含有アクリレート共重合体樹
脂(日本石油化学社製レクスパール)と、ブチルゴム
(Exxon社製ブチル)及びポリオクテニレン樹脂(Hl
s製VESTENAMER8012)を、表1に示すだけ配合し、通常
のバンバリーミキサーで溶融混練後ペレット化した。こ
のペレットを用い、通常のT−ダイ押出機を使って厚さ
60μmのフィルムを成形した。接着性評価のためこのフ
ィルムを用い、通常のプレス成形機を使って200℃で2
枚の鉄板に挟みプレス成形機で貼り合わせた。これらの
試験片を23℃、50%RHの空調室で3日間放置した後T剥
離強度、引張りせん断強度および損失係数を測定した。
結果を表1、図3に示す。
実施例2 ブチルゴム(Exxon社製ブチル)及びポリオクテニレ
ン樹脂(Hls製VESTENAMER8012)を、表1に示すだけ
配合し、ロールにより混練後、通常のゴム用裁断機を使
ってペレットに成形した。このペレットを用いオレフィ
ン/エポキシ基含有アクリレート共重合体樹脂(日本石
油化学社製レクスパール)とともに、通常の多層フィル
ム用T−ダイ押出機を使って厚さ15μmのオレフィン/
エポキシ基含有アクリレート共重合体層、厚さ30μmの
ブチルゴム及びポリオクテニレン樹脂からなるゴム系樹
脂層、厚さ15μmのオレフィン/エポキシ基含有アクリ
レート共重合体層の3層からなり、オレフィン/エポキ
シ基含有アクリレート共重合体層を外層とする厚さ60μ
mの多層フィルムを形成した。次いでこの多層フィルム
を200℃で2枚の鉄板に挟みプレス成形機で貼り合わせ
た。これらの試験片を23℃、50%RHの空調室で3日間放
置した後T剥離強度、引張りせん断強度および損失係数
を測定した。結果を表1、図3に示す。
比較例1 実施例1において、ポリオクテニレン樹脂を配合しな
いこと以外は実施例1と全く同様にして、T剥離強度、
引張りせん断強度および損失係数を測定した。結果を表
1、図3に示すが、非常に成形作業性が悪かった。
比較例2 実施例2において、オレフィン/エポキシ基含有アク
リレート共重合体樹脂を配合しないこと以外は実施例2
と全く同様にして、T剥離強度、引張りせん断強度を測
定した。結果を表1、図3に示す。
実施例3 実施例2において、ブチルゴム及びポリオクテニレン
樹脂とともに多層フィルム化する際、オレフィン/エポ
キシ基含有アクリレート共重合体をあらかじめ通常のT
−ダイ押出機を使って厚さ10μmのフィルムを2種類成
形しておき、それらの間にブチルゴム及びポリオクテニ
レン樹脂からなる30μmのフィルムをはさんでラミネー
ションすることにより多層フィルム化すること以外は実
施例2と全く同様にして、T剥離強度、引張りせん断強
度および損失係数を測定した。結果を表1、図3に示
す。
【図面の簡単な説明】
図1は、振動減衰性複合金属板の連続的製造方法を、図
2は金属板の連続的脱脂工程を、図3は実施例1〜4、
比較例1〜2で使用した材料の損失係数の温度依存性を
示す結果である。 なお図1において、1,1′は金属板、2,2′,3,3′はロー
ル、4,4′,8はレベラー、5,5′は余熱工程、6,6′はロ
ール、9は再加熱工程、10は第一冷却工程、11は第二冷
却工程、12,13はスリッター、7はゴム状樹脂フィル
ム、14は製品である振動減衰性複合金属板である。また
図2において、15はロール、16,18は電解液槽、17は陽
電極板、19は陰電極板、20は電源、21は水洗工程、22は
乾燥工程、23は脱脂前の金属板、24は脱脂後の金属板を
示す。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブチルゴムおよびポリオクテニレン樹脂
    に、エポキシ含有アクリレート含量が0.1〜45%のオレ
    フィン/エポキシ含有アクリレート共重合体を配合して
    なるゴム系樹脂組成物を中間層として2枚の金属板の間
    に接着してなり、広い温度範囲で振動減衰能を持つこと
    を特徴とする振動減衰性複合金属板。
  2. 【請求項2】ブチルゴムおよびポリオクテニレン樹脂か
    らなる樹脂層と、エポキシ含有アクリレート含量が0.1
    〜45%のオレフィン/エポキシ含有アクリレート共重合
    体樹脂層からなる多層フィルムまたはシートを中間層と
    して2枚の金属板の間に接着してなり、広い温度範囲で
    振動減衰能を持つことを特徴とする振動減衰性複合金属
    板。
JP63333899A 1988-12-28 1988-12-28 振動減衰性複合金属板 Expired - Lifetime JP2520002B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63333899A JP2520002B2 (ja) 1988-12-28 1988-12-28 振動減衰性複合金属板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63333899A JP2520002B2 (ja) 1988-12-28 1988-12-28 振動減衰性複合金属板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02178037A JPH02178037A (ja) 1990-07-11
JP2520002B2 true JP2520002B2 (ja) 1996-07-31

Family

ID=18271201

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63333899A Expired - Lifetime JP2520002B2 (ja) 1988-12-28 1988-12-28 振動減衰性複合金属板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2520002B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63191881A (ja) * 1987-02-03 1988-08-09 Ube Ind Ltd 制振材組成物及びその複合材
JPS63218344A (ja) * 1987-03-09 1988-09-12 ダイセル・ヒユルス株式会社 複合金属板

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02178037A (ja) 1990-07-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS63205217A (ja) フツ化ビニリデン系樹脂積層体の製造法
US5232785A (en) Vibration damping sheet
JP2846415B2 (ja) 振動減衰性複合金属板
JP2519975B2 (ja) 振動減衰性複合金属板
JP2520002B2 (ja) 振動減衰性複合金属板
JP2520001B2 (ja) 振動減衰性複合金属板
JP2666079B2 (ja) 振動減衰性複合板
WO2017037524A1 (ja) 接着性樹脂組成物、接着剤の製造方法、接着剤、接着性積層体、及び積層体
JPH0613621B2 (ja) 制振積層体用樹脂組成物
JP3443445B2 (ja) 振動減衰性樹脂組成物
JP3867366B2 (ja) 多層積層体およびその製造方法
JP2019196496A (ja) 接着性樹脂組成物、及び接着剤
JPH01170678A (ja) ホットメルト接着剤
JPH06122182A (ja) 包装用粘着フィルム
JPH02178036A (ja) 振動減衰性複合金属板
JP6875462B2 (ja) 接着性樹脂フィルム、及び接着性樹脂積層体
JPS62187022A (ja) 耐熱性積層構造体
JP2547802B2 (ja) 複合型制振材料用組成物
JPH06340772A (ja) ポリ塩化ビニル接着複合体及びその製造方法
JPS61120732A (ja) 積層品
JPS63218344A (ja) 複合金属板
JPS63221182A (ja) ホツトメルト接着剤
JP2965678B2 (ja) 複合金属板およびその製法
WO2022166518A1 (zh) 粘合剂组合物、锂电池包材以及锂电池
JPH02273231A (ja) 常温用複合型制振材料