JP2516773B2 - タンデム型マスタシリンダ - Google Patents

タンデム型マスタシリンダ

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JP2516773B2
JP2516773B2 JP19166887A JP19166887A JP2516773B2 JP 2516773 B2 JP2516773 B2 JP 2516773B2 JP 19166887 A JP19166887 A JP 19166887A JP 19166887 A JP19166887 A JP 19166887A JP 2516773 B2 JP2516773 B2 JP 2516773B2
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  • Transmission Of Braking Force In Braking Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 A.発明の目的 (1) 産業上の利用分野 本発明は、第1及び第2油溜を備えたシリンダ本体
と、このシリンダ本体のシリンダ孔に嵌装されるスリー
ブと、このスリーブ内に摺動自在に嵌合されてシリンダ
孔の前端壁との間に前部油圧室を画成する前部プランジ
ャと、この前部プランジャとの間に後部油圧室を画成す
べくスリーブ内に摺動自在に嵌合される後部プランジャ
と、前部プランジャ後退方向へ付勢すべく前部油圧室に
縮設される前部戻しばねと、後部プランジャを後退方向
へ付勢すべく後部油圧室に縮設される後部戻しばねと、
シリンダ孔に装着されて前部プランジャの外周面にリッ
プを密接させる前部一方向シール部材と、スリーブに装
着されて後部プランジャの外周面にリップを密接させる
後部一方向シール部材とからなり、前部プランジャに
は、それが所定の後退限にあるとき前部一方向シール部
材の直後で第1油溜及び前部油圧室間を連通する前部リ
リーフポートを設け、また後部プランジャには、それが
所定の後退限にあるとき後部一方向シール部材の直後で
第2油溜及び後部油圧室間を連通する後部リリーフポー
トを設けてなるタンデム型マスタシリンダの改良に関す
る。
(2) 従来の技術 この種マスタシリンダは、例えば特開昭58−16952号
公報に開示されているように公知であり、この公知のも
のでは、組立に際し、シリンダ本体のシリンダ孔に、ス
リーブ、前部戻しばね、前部プランジャ、後部戻しばね
及び後部プランジャを順次挿入し、最後に後部プランジ
ャの抜止めのためにシリンダ本体の後端にカバーを装着
するようになっている。
(3) 発明が解決しようとする問題点 上記のようなタンデム型マスタシリンダでは、前部プ
ランジャに対する後退限規定手段が該プランジャとスリ
ーブとの間に設けられていない上、前部プランジャの後
端に連なる後部戻しばね用保持筒と、後部プランジャと
の間が接離可能に当接しているに過ぎないため、スリー
ブをシリンダ本体より分離した状態で該スリーブ内に
前、後部プランジャを定位置に纏めて小組立しておくこ
とができず、従ってマスタシリンダの組立時には、シリ
ンダ本体のシリンダ孔に、スリーブ、前部戻しばね、前
部プランジャ、後部戻しばね及び後部プランジャ等を順
次個別に挿入し、最後に後部プランジャの抜止めのため
にシリンダ本体の後端にカバーを装着しなければならな
いから、全体として組立作業能率が悪い問題があり、更
にマスタシリンダの組立完成状態において後部プランジ
ャに対する専用の抜け止め用ストッパをシリンダ本体後
端に特別に延設する必要があって、それだけシリンダ本
体の全長が長くなる等の問題もある。
本発明は上記に鑑み提案されたもので、従来のものの
上記問題を全て解決することができるタンデム型マスタ
シリンダを提供することを目的とする。
B.発明の構成 (1) 問題点を解決するための手段 上記目的を達成するために本発明は、前部プランジャ
にその外周面より突出する突片を設けると共に、この突
片がスリーブ前方から摺動自在に係合する軸方向の案内
溝と、同突片を受止めて前部プランジャの後退限を規定
するストッパ壁とをスリーブに設け、また前,後部プラ
ンジャの一方に膨大頭部付の案内軸を他方に向って突設
し、この案内軸上を摺動し得ると共にその膨大頭部に当
接して後部プランジャの後退限を規定する保持筒を前,
後部プランジャの他方にその軸線方向に相対移動不能に
係止して、スリーブ及び前、後部プランジャの小組立体
を構成し、この小組立体をシリンダ孔にその後方から挿
入したときシリンダ孔からのスリーブの抜止めをなす押
え部材をシリンダ本体に装着したことを特徴とする。
(2) 作用 マスタシリンダの量産組立時には、前部プランジャの
突片とスリーブのストッパ壁との係合、及び一方のプラ
ンジャに固設された案内軸と他方のプランジャに軸線方
向相対移動不能に係止された保持筒との当接に基づい
て、スリーブ内に前,後部プランジャを纏めて定位置に
配した小組立体を完成組立ラインとは別のラインで予め
組立ておくことができるから、この後の完成組立ライン
では、上記小組立体をシリンダ本体のシリンダ孔に挿入
して押え部材をシリンダ本体に装着するだけでよく、即
ち上記小組立と全体組立とを並行して別々に能率よく行
うことができる。
またマスタシリンダの組立完成状態においては後部プ
ランジャの後退限を前部プランジャ突片とスリーブのス
トッパ壁との係合を利用して規定することができる。
(3) 実 施 例 以下、図面により本発明の一実施例について説明す
る。
先ず第1図及び第4図において、Mは自動車の2系統
式油圧ブレーキ用のタンデム型マスタシリンダで、その
シリンダ本体1は、図示しない車体に支持される負圧ブ
ースタBのブースタシェル2前面に後端部を固着され
る。
シリンダ本体1の上側には補助油溜筒3が一体に連設
され、それに主油溜筒4が連結される。主油溜筒4は上
端にキャップ5を有し、また内部にはキャップ5に支持
される公知の油面レベルセンサ6を備えている。
補助油溜筒3の内部は隔壁7により第1及び第2油溜
81,82に区画され、これら油溜81,82はそれぞれ主油溜筒
4から作動油を補給される。
第1及び第2油溜81,82はそれぞれ前,後部通孔91,92
を介してシリンダ本体1のシリンダ孔10と連通される。
シリンダ孔10は、前端を閉じた第1孔10a,この第1孔10
aより大径でその後端に連なる第2孔10b、及びこの第2
孔10bより大径でその後端に連なり且つ後端を開放した
第3孔10cとからなっており、第2孔10b及び第3孔10c
間の段部に隔壁カラー12が嵌装され、このカラー12の後
端部に印篭嵌合するスリーブ13と、このスリーブ13の後
端に印篭嵌合する軸受14とが第3孔10cに嵌装され、そ
して軸受14の後面を押える押え部材としての環状の押え
ねじ15が第3孔10cの後方開口部に螺着される。
スリーブ13は、その外周面により、前部通孔91に連な
る前部環状油室111と、後部通孔92に連なる後部環状油
室112とを第3孔10cに画成する。
スリーブ13には前後一対のプランジャ161,162が摺動
自在に嵌合され、前部プランジャ161と第1孔10aの前端
壁間に前部油圧室171が画成され、両プランジャ161,162
間に後部油圧室172が画成される。これら油圧室171,172
は、シリンダ本体1の前,後部出力ポート181,182を介
して2系統の各ブレーキ油圧回路と連通される。
後部プランジャ162の後端は、軸受14を貫通してシリ
ンダ本体1の後方へ延び、さらにブースタシェル2内に
突入し、その後端に開口する有底の連接孔45に負圧ブー
スタBの出力杆19が挿入される。
この後部プランジャ162が貫通するブースタシェル2
の透孔20からその内部の負圧のが漏洩するのを防止する
ために、後部プランジャ162の外周面にリップを密接さ
せるシール部材21がシリンダ本体1及びブースタシェル
2間に挟持される。
後部油圧室172及び後部出力ポート182間を連通するた
めに、スリーブ13には、その内周面を前端から後端近く
まで走る3条の軸方向溝23,外周面を走る環状溝25、及
び各軸方向溝23と環状溝25間を連通する横孔24が設けら
れる。
後部プランジャ162の前端面には、該プランジャ162
後退方向に付勢する後部戻しばね302を受容する有底の
ばね保持孔312が設けられる。また、前部プランジャ161
の後端には、後部プランジャ162に向って一定長さ軸方
向に突出する案内軸32が座板46を挟んで螺着され、その
先端には膨大頭部32aが形成されている。この案内軸32
にはハット形の保持筒33が摺動自在に嵌装されており、
この保持筒33の頂壁が前記膨大頭部32aに当接して案内
軸32から抜出さないようになっている。この保持筒33の
後端に形成された外向きフランジ33aと前記座板46間に
後部戻しばね302が縮設される。
前記座板46には、前部プランジャ161の周面より放射
状に突出する3個の突片46aを備えており、これら突片4
6aが摺動自在に係合する軸方向の3条の案内溝28がスリ
ーブ13の内周壁に前記軸方向溝23と円周上交互に形成さ
れる。これら案内溝28はスリーブ13の前端から始まって
その中間部で終っており、その終端はスリーブ13と一体
のストッパ壁29で閉じられる。
第3図に明示するように、上記案内溝28は、突片46a
の前後摺動に伴い案内溝28内の油が突片33aの前後に流
通し得るように、突片46aより充分大きな横断面形状が
与えられ、また軸方向溝23は、これに突片46aが挿入さ
れるような誤組を防止するために、突片46aの挿入し得
ない横断面形状が与えられる。
第2図に明示するように、後部プランジャ162のばね
孔311は、該プランジャ162の後端面に開口し後述の係止
環48より大径孔31aと、この大径孔31aにテーパ部31bを
介して連なり後部戻しばね302よりやや大径の小径孔31c
とからなり、小径孔31cの周面には、その底面に隣接す
る環状の係止溝47が形成される。一方、後部戻しばね30
2の後端には、その端末を拡張成形して前記係止溝48に
弾力的に係合し得る係止環48が形成される。また、前記
保持筒33の外向きフランジ33aは小径孔31cよりやや小径
に形成され、その底面に当接するようになっている。
而して、後部戻しばね302を係止環48側からばね孔312
に挿入すると、係止環48は大径孔31aを通過してからテ
ーパ部31bにより縮径されて小径孔31cへ導かれ、係止溝
47に到達したとき自己の弾性により拡径して係止溝47に
係合する。このとき係止環48は小径孔31cの底面と協動
して保持筒33の外向きフランジ33aを挟持する。こうし
て保持筒33は後部プランジャ162の前記係止溝47に後部
戻しばね302の係止環48を介してプランジャ軸線方向に
相対移動不能に係止される。
尚、案内軸32を後部プランジャ162に突設し、保持筒3
3を前部プランジャ161にその軸線方向に相対移動不能に
係止するようにしてもよい。
再び第1図及び第4図において、軸受14の前端には複
数条の放射状溝342が設けられ、この放射状溝342と前記
後部環状油室112間を連通する複数条の軸方向溝40がス
リーブ13の外周面に設けられる。上記放射状溝342から
スリーブ13軸方向溝23への油の流れを許容する後部一方
向シール部材352が、そのリップを後部プランジャ162
外周面に密接させてスリーブ13後端部に装着される。
またスリーブ13の後端部には後部一方向シール部材35
2の前端部を保持するリテーナ362と、後部一方向シール
部材352及び軸受14間に挿入されるスペーサ372とが装着
される。
後部プランジャ162には、それが後退限にあるとき、
後部一方向シール部材352の直後で放射状溝342及びばね
孔312間を連通する後部リリーフポート382が穿設され
る。
また軸受14の内周面に形成された環状溝41には後部プ
ランジャ162の外周面にリップを密接させるシール部材3
92が装着される。
一方、前部プランジャ161の前端は、隔壁カラー12を
貫通して第1孔10aまで延びており、その前端面には、
前部プランジャ161を後退方向に付勢する前部戻しばね3
01を受容する有底のばね孔311が設けられる。
隔壁カラー12には、前部環状油室111に連なる放射状
溝341が設けられており、この溝341から前部油圧室171
への油の流れのみを許容する前部一方向シール部材351
が、そのリップを前部プランジャ161の外周面に密接さ
せて第2孔10bに装着される。
第2孔10bには、また、前部一方向シール部材351の前
端部を保持するリテーナ361と、該シール部材351及び隔
壁カラー12間に挿入されるスペーサ371が装着される。
前部プランジャ161には、それが後退限にあるとき、
放射状溝341及びばね孔311間を連通する前部リリーフポ
ート381が穿設される。
またスリーブ13の前端部に形成された環状凹部42に
は、前部プランジャ161の外周面にリップを密接させる
シール部材391が装着される。
次にこの実施例の作用を説明する。
いま、負圧ブースタBを作動してその出力杆19を前進
させれば、それに押圧されて両プランジャ161,162がそ
れぞれ対応する戻しばね301,302を圧縮させがら前進す
る。そして、前部プランジャ161のリリーフポート381
前部一方向シール部材351の前方に移行すると、前部プ
ランジャ161の前進力に応じて前部油圧室171に油圧が発
生し、また後部プランジャ162のリリーフポート382が後
部一方向シール部材352の前方へ移行すると、後部プラ
ンジャ162の前進力に応じて後部油圧室172に油圧が発生
する。
こうして前部及び後部油圧室171,172に発生した油圧
は対応する出力ポート181,182から出力され、2系統の
油圧ブレーキを同時に作動させ、自動車に制動をかける
ことができる。
制動を解除すべく、負圧ブースタBを不作動状態に戻
せば、各プランジャ161,162は対応する戻しばね301,302
の反発力によりそれぞれ所定の後退限に戻されるが、そ
の後退過程で各油圧室171,172が減圧すれば、対応する
一方向シール部材351,352のリップが前後の圧力差によ
りそれぞれ油圧室171,172側へ撓むため、第1油溜81
作動油が、通孔91、前部環状油室111、放射状溝341及び
前部一方向シール部材351のリップの内側を通して前部
油圧室171に補給され、また第2油溜82の作動油が、通
孔92、後部環状油室112、軸方溝40、放射状溝342、後部
一方向シール部材352のリップの内側及び軸方向溝23を
通して後部油圧室172に補給される。
このとき、各油圧室171,172に作動油の過剰補給が行
われると、その過剰分は、各プランジャ161,162が後退
限に戻ったとき、各リリーフポート381,382から油溜81,
82側へ放出される。
ところで、前部プランジャ161に固着された座板46の
突片46aは、スリーブ13の軸方向に延びる案内溝28に摺
動自在に係合しているので、前部プランジャ161と共に
座板46が前後動することは何等妨げられない。
また、前,後部プランジャ161,162の後退時には、先
ず突片46aが案内溝28終端のストッパ壁29に受止められ
ることにより前部プランジャ161の後退限が規定され、
次いで案内軸32の膨大頭部32aと保持筒33との当接によ
り後部プランジャ162の後退限が規定される。
このようなタンデム型マスタシリンダMの量産組立に
当っては、先ず第1の組立ラインにおいて、後部戻しば
ね302を挟んで対向する座板46及び保持筒33に案内軸32
を挿通し、この案内軸32を前部プランジャ161の後端に
螺着し、次いで前部プランジャ161をスリーブ13内に前
方から挿入して座板46の突片46aを案内溝28に係合した
後、保持筒33及び後部戻しばね302を後部プランジャ162
のばね孔312に挿入し、前述の要領で保持筒33を後部プ
ランジャ162に係止する。このようにしてスリーブ13及
び前,後部プランジャ161,162の小組立体を組立てる。
次に、第2の組立ラインにおいて、上記小組立体に前
部戻しばね301、隔壁カラー12、前,後部一方向シール
部材351,352及び軸受14を装着し、そしてこの小組立体
をシリンダ本体1のシリンダ孔10に嵌装し、最後にシリ
ンダ本体1に押えねじ15を螺着してマスタシリンダMを
完成する。
このように、小組立と完成組立を並行して行うことに
より、量産性を大幅に向上させることができる。
また、組立状態では、後部プランジャ162は案内軸32
及び保持筒33を介して前部プランジャ161に連結されて
いるので、メインテナンスのために押えねじ15を外して
も、後部戻しばね302の弾発力によって後部プランジャ1
62が外部に飛出すことはなく、したがって押えねじ15の
離脱を安心して行うことができ、メインテナンス性が良
好となる。
C.発明の効果 以上のように本発明によれば、前部プランジャにその
外周面より突出する突片を設けると共に、この突片がス
リーブ前方から摺動自在に係合する軸方向の案内溝と、
同突片を受止めて前部プランジャの後退限を規定するス
トッパ壁とをスリーブに設け、また前,後部プランジャ
の一方に膨大頭部付の案内軸を他方に向って突設し、こ
の案内軸上を摺動し得ると共にその膨大頭部に当接して
後部プランジャの後退限を規定する保持筒を前,後部プ
ランジャの他方にその軸線方向に相対移動不能に係止し
て、スリーブ及び前,後部プランジャの小組立体を構成
し、この小組立体をシリンダ本体のシリンダ孔にその後
方から挿入したときシリンダ孔からのスリーブの抜止め
をなす押え部材をシリンダ本体に装着したので、マスタ
シリンダの量産組立時には、前部プランジャの突片とス
リーブのストッパ壁との係合、及び一方のプランジャに
固設された案内軸と他方のプランジャに軸線方向相対移
動不能に係止された保持筒との当接に基づいて、スリー
ブ内に前,後部プランジャを纏めて定位置に配した小組
立体を、マスタシリンダの完成組立ラインとは別の小組
立ラインで予め精度良く能率的且つ集中的に組立ておく
ことができ、斯かる小組立体を完成組立ラインでは単に
シリンダ本体のシリンダ孔に挿入して押え部材をシリン
ダ本体に装着するだけで済み、従って斯かる小組立と全
体組立とを並行して別々に行うことができるから、全体
としてマスタシリンダの量産組立性が頗る良好で組立作
業の能率向上に大いに寄与することができる。
またマスタシリンダの組立完成状態において後部プラ
ンジャの後退限を前部プランジャ突片とスリーブのスト
ッパ壁との係合により規定することができるから、後部
プランジャに対する専用の後退限規定手段をシリンダ本
体の後端部に特別に延設する必要はなく、それだけ構造
の簡素化に寄与し得ると共に、シリンダ本体の軸線方向
短縮を図ることができる。
更に前、後部プランジャに対する共通の後退限規定手
段たるストッパ壁を、シリンダ本体内に挿入される前記
スリーブに設けた関係で、該後退限規定手段を設けるに
当りシリンダ本体周壁にそれを横切る貫通孔を特別に設
ける必要はなく、それだけシール構造が簡素化され油漏
れの虞れも少なくなり、しかも該後退限規定手段がシリ
ンダ本体外に離脱する虞れも全くない。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示すもので、第1図はタンダ
ム型マスタシリンダの縦断側面図、第2図は第1図の要
部の拡大図、第3図は第2図のIII−III線断面図、第4
図は第1図の要部の分解斜視図である。 M……タンデム型マスタシリンダ 1……シリンダ本体、81,82……第1,第2油溜、10……
シリンダ孔、13……スリーブ、15……押えねじ、161,16
2……前,後部プランジャ、171,172……前,後部油圧
室、181,182……前,後部出力ポート、28……案内溝、2
9……ストッパ壁、301,302……前,後部戻しばね、32…
…案内軸、32a……膨大頭部、33……保持筒、33a……外
向きフランジ、46……座板、46a……突片、47……係止
溝、48……係止環

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1及び第2油溜(81,82)を備えたシリ
    ンダ本体(1)と、このシリンダ本体(1)のシリンダ
    孔(10)に嵌装されるスリーブ(13)と、このスリーブ
    (13)内に摺動自在に嵌合されてシリンダ孔(10)の前
    端壁との間に前部油圧室(171)を画成する前部プラン
    ジャ(161)と、この前部プランジャ(161)との間に後
    部油圧室(172)を画成すべくスリーブ(13)内に摺動
    自在に嵌合される後部プランジャ(162)と、前部プラ
    ンジャ(161)を後退方向へ付勢すべく前部油圧室(1
    71)に縮設される前部戻しばね(301)と、後部プラン
    ジャ(162)を後退方向へ付勢すべく後部油圧室(172
    に縮設される後部戻しばね(302)と、シリンダ孔(1
    0)に装着されて前部プランジャ(161)の外周面にリッ
    プを密接させる前部一方向シール部材(351)と、スリ
    ーブ(13)に装着されて後部プランジャ(162)の外周
    面にリップを密接させる後部一方向シール部材(352
    とからなり、前部プランジャ(161)には、それが後退
    限にあるとき前部一方向シール部材(351)の直後で第
    1油溜(81)及び前部油圧室(171)間を連通する前部
    リリーフポート(381)を設け、また後部プランジャ(1
    62)には、それが後退限にあるとき後部一方向シール部
    材(352)の直後で第2油溜(82)及び後部油圧室(1
    72)間を連通する後部リリーフポート(382)を設けて
    なるタンデム型マスタシリンダにおいて、 前部プランジャ(161)にその外周面より突出する突片
    (46a)を設けると共に、この突片(46a)がスリーブ
    (13)前方から摺動自在に係合する軸方向の案内溝(2
    8)と、同突片(46a)を受止めて前部プランジャ(1
    61)の後退限を規定するストッパ壁(29)とをスリーブ
    (13)に設け、また前,後部プランジャ(161,162)の
    一方に膨大頭部(32a)付の案内軸(32)を他方に向っ
    て突設し、この案内軸(32)上を摺動し得ると共にその
    膨大頭部(32a)に当接して後部プランジャ(162)の後
    退限を規定する保持筒(33)を前,後部プランジャ(16
    1,162)の他方にその軸線方向に相対移動不能に係止し
    て、スリーブ(13)及び前,後部プランジャ(161,1
    62)の小組立体を構成し、この小組立体をシリンダ本体
    (1)のシリンダ孔(10)にその後方から挿入したとき
    シリンダ孔(10)からのスリーブ(13)の抜止めをなす
    押え部材(15)をシリンダ本体(1)に装着したことを
    特徴とする、タンデム型マスタシリンダ。
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