JP3696547B2 - マスタシリンダ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マスタシリンダに関し、特に、シリンダボディに嵌合、固定されるスリーブに、出力液圧室に前端を臨ませるプランジャが摺動自在に嵌合され、シリンダボディに取付けられるリザーブタンク内に常時通じるとともにプランジャの後退限位置では出力液圧室に通じる環状の補給室が、プランジャを囲繞する隔壁カラーおよびプランジャ間に形成され、該隔壁カラーの両側で前記プランジャの外周に一対のカップシールが摺接されるマスタシリンダの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、かかるマスタシリンダは、たとえば特開平3−148360号公報および特公平4ー27060号公報等で既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、特開平3−148360号公報で開示されたものでは、隔壁カラーがシリンダボディの段部と、スリーブとの間に挟持されており、隔壁カラーの一側でプランジャの外周に摺接するカップシールを避けてスリーブを隔壁カラーに当接させる必要があるので、スリーブの隔壁カラー側端部形状が複雑となる。
【0004】
また特公平4ー27060号公報で開示されたものでは、隔壁カラーがスリーブと、該スリーブとは別体にしてシリンダボディに固定される軸受部材との間に挟持されており、隔壁カラーをシリンダボディに固定するための部品点数が多くなる。
【0005】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、スリーブの形状を単純化可能とするとともに少ない部品点数で隔壁カラーをシリンダボディに固定し得るようにしたマスタシリンダを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、シリンダボディに嵌合、固定されるスリーブに、出力液圧室に前端を臨ませるプランジャが摺動自在に嵌合され、シリンダボディに取付けられるリザーブタンク内に常時通じるとともに前記プランジャの後退限位置では前記出力液圧室に通じる環状の補給室が、前記プランジャを囲繞する隔壁カラーおよび前記プランジャ間に形成され、該隔壁カラーの両側で前記プランジャの外周に一対のカップシールが摺接されるマスタシリンダにおいて、装着孔と、該装着孔よりも小径に形成されて前記装着孔の後端に連なるとともに前記プランジャの後部を摺動自在に嵌合せしめる摺動孔とが、前記装着孔および前記摺動孔間に環状の段部を形成して同軸に設けられ、前記段部に当接する前記隔壁カラーと、前記両カップシールのうちの一方のカップシールと、前記プランジャの前部を摺動可能に嵌合せしめる前記スリーブとが前記段部側から順に前記装着孔に挿入され、前記両カップシールのうち他方のカップシールが、前記摺動孔の内周に設けられる環状の装着溝に装着されて前記プランジャの後部外周に摺接され、前記段部および前記装着溝間で前記摺動孔の内周直径が拡径されることで前記シリンダボディの内周に環状かつ鍔状の係止部が形成され、前記隔壁カラーに、前記段部への該隔壁カラーの当接状態を維持するようにして前記係止部に弾発係合する係合爪が一体に設けられることを特徴とする。
【0007】
このような構成によれば、隔壁カラーをスリーブ等の他の部材とは無関係にシリンダボディに固定することができるので、隔壁カラーの一側でプランジャの外周に摺接するカップシールを避けてスリーブを隔壁カラーに当接させる必要がなく、スリーブの隔壁カラー側端部形状を単純化することができる。また隔壁カラーをシリンダボディに固定するための専用の部品は不要であり、部品点数を少なくすることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
【0009】
図1〜図5は本発明の一実施例を示すものであり、図1はタンデム型のマスタシリンダの縦断面図、図2は図1の2−2線拡大断面図、図3は後部隔壁カラーの拡大縦断面図であって図4の3−3線に沿う断面図、図4は図3の4矢視図、図5は図1の5−5線拡大断面図である。
【0010】
先ず図1において、タンデム型のマスタシリンダMのシリンダボディ11には、装着孔12と、該装着孔12よりも大径に形成されて装着孔12の前端に同軸に連なるねじ孔13と、前記装着孔12よりも小径に形成されて装着孔12の後端に同軸に連なる摺動孔14とが設けられており、ねじ孔13の前端はシリンダボディ11の前端に開口し、摺動孔14の後端はシリンダボディ11の後端に開口する。
【0011】
ねじ孔13には、装着孔12の前部に嵌入する円筒部15aを備える蓋部材15がねじ込まれる。前記円筒部15aの外周には装着孔12の前部内面に弾発的に接触する環状のシール部材たとえばOリング16が装着されており、装着孔12の前端は蓋部材15で液密的に閉じられることになる。
【0012】
装着孔12および摺動孔14間でシリンダボディ11には環状の段部17が形成される。この段部17および前記蓋部材15間で装着孔12には、前記段部17側から順に、リング状の後部隔壁カラー18、第1カップシール19、スリーブ20、第2カップシール21、リング状の前部隔壁カラー22および第3カップシール23が挿入され、後部隔壁カラー18、スリーブ20および前部隔壁カラー22は、シリンダボディ11に固定される。
【0013】
スリーブ20は、摺動孔14に対応した内径のシリンダ孔24を有して合成樹脂により円筒状に形成されるものであり、前記シリンダ孔24には、後部プランジャ25の前部が摺動可能に嵌合され、該後部プランジャ25の後部は摺動孔14に摺動可能に嵌合される。しかも摺動孔14の内面には後部プランジャ25の外周に摺接する第4カップシール26が装着される。
【0014】
前記シリンダ孔24には前部プランジャ27の後部が摺動可能に嵌合されており、後部および前部プランジャ25,27間には後部出力液圧室28が形成され、前部プランジャ27および蓋部材15間には前部出力液圧室29が形成される。
【0015】
図2において、シリンダボディ11には、装着孔12の内面に開口する小径孔部30aの外端に、該小径部30aよりも大径のねじ孔部30bが同軸に連なって成る後部出力ポート30が設けられる。この後部出力ポート30の前記小径孔部30aには、テーパ状の座面31を外端に有するパイプシート32が嵌入される。しかも後部出力ポート30に挿入される接続パイプ(図示せず)の内端部が、前記ねじ孔部30bに螺合されるボルト(図示せず)とパイプシート32の座面31との間に挟まれ、前記接続パイプが後部出力ポート30に液密に接続されることになる。
【0016】
一方、スリーブ20には、たとえば一対の連通孔33,33がその一直径線上に配置されるようにして設けられており、両連通孔33,33の一方に前記パイプシート32の内端部が嵌合することでスリーブ20がシリンダボディ11に固定される。
【0017】
図3および図4を併せて参照して、後部隔壁カラー18は、摺動孔14に対応した内周直径を有し、可撓性を有する材料たとえば合成樹脂によりリング状に形成されるものであり、段部17に当接するようにして装着孔12に挿入される。しかも段部17側で後部隔壁カラー18の内周の周方向に等間隔をあけた複数箇所たとえば4箇所には、係合爪34,34…が連設される。
【0018】
ところで第4カップシール26を装着するために摺動孔14の内周には環状の装着溝35が設けられるのであるが、該装着溝35および段部17間で摺動孔14の内周直径を拡径することにより、段部17および装着溝35間でシリンダボディ11の内周には後部プランジャ25を囲繞する環状かつ鍔状の係止部36が形成されることになる。而して前記後部隔壁カラー18は、段部17に当接するとともに係止部36の内周に各係合爪34,34…を弾発係合することで、シリンダボディ11に固定されることになる。
【0019】
この後部隔壁カラー18の内周および後部プランジャ25の外周間には環状の後部内側補給室37が形成され、後部隔壁カラー18の外周および装着孔12の内周間には、シリンダボディ11の上部に取付けられたリザーブタンク39に通じる環状の後部外側補給室38が形成される。しかも後部隔壁カラー18の段部17側の端面には、放射状に延びる複数たとえば4つの連通溝40,40…が設けられており、後部内側補給室37および後部外側補給室38間は各連通溝40,40…を介して連通する。
【0020】
第1カップシール19は、後部プランジャ25の外周に内周を摺接させるとともに外周をシリンダボディ11に弾発的に接触させるものであり、前記スリーブ20の後端に対向するようにして後部隔壁カラー18およびスリーブ20間に挟まれる。またスリーブ20の後端の周方向に等間隔をあけた複数箇所には、第1カップシール19内に突入して第1カップシール19を後部隔壁カラー18との間に挟持するための複数の支持突部41…が突設され、各支持突部41…相互間でスリーブ20の後端部には、該スリーブ20の内周側に開口するとともに第1カップシール19側に臨んでも開口するスリット状の切欠き42…が設けられる。
【0021】
而して第1カップシール19の前面には切欠き42…を介して後部出力液圧室28の液圧が作用することになり、背面側に作用する後部外側補給室38すなわちリザーブタンク39内のブレーキ液の液圧よりも前記後部出力液圧室28の液圧が低下するのに応じて、第1カップシール19は後部外側補給室38から後部出力液圧室28側へのブレーキ液の流れを許容する。
【0022】
図5において、スリーブ20の前方に間隔をあけた位置で前部プランジャ27を囲繞するように配置される前部隔壁カラー22の外周部には、該前部隔壁カラー22の一直径線上に軸線を配置するようにしてシリンダボディ11に圧入される一対のピン43,43の内端部が係合され、これにより前部隔壁カラー22がシリンダボディ11に固定される。而して前記両ピン43,43の一方は、リザーブタンク39を接続させるべくシリンダボディ11の上部に設けられた接続孔44内に外端部を臨ませるようにしてシリンダボディ11に圧入され、他方のピン43の外端部にはシリンダボディ11に螺合される盲栓45が当接される。
【0023】
前部隔壁カラー22の外周および装着孔12の内周間には環状の前部外側補給室46が形成され、また前部隔壁カラー22の内周および前部プランジャ27の外周間には環状の前部内側補給室47が形成される。しかもシリンダボディ11には前記接続孔44内を前記前部外側補給室46に通じさせる連通路48が設けられ、前部隔壁カラー22には前部内側補給室47を前部外側補給室46に連通させる複数の連通路49…が設けられており、前部外側補給室46および前部内側補給室47はリザーブタンク39内に連通する。
【0024】
第2カップシール21は、前部プランジャ27の外周に内周を摺接させるとともに外周をシリンダボディ11に弾発的に接触させるものであり、前記スリーブ20の前端に対向する位置で前部隔壁カラー22およびスリーブ20間に挟まれるようにして固定配置される。
【0025】
スリーブ20の前端の周方向に等間隔をあけた複数箇所には、第2カップシール21内に突入して第2カップシール21を前部隔壁カラー22との間に挟持するための複数の支持突部50…が突設される。
【0026】
第3カップシール23は、前部プランジャ27の外周に内周を摺接させるとともに外周をシリンダボディ11に弾発的に接触させるものであり、蓋部材15の円筒部15aおよび前部隔壁カラー22間に挟まれる。また前記円筒部15aの後端の周方向に等間隔をあけた複数箇所には、第3カップシール23内に突入して第3カップシール23を前部隔壁カラー22との間に挟持するための複数の支持突部51…が突設され、各支持突部51…相互間で前記円筒部15aの後端部には、該円筒部15aの内周側に開口するとともに第3カップシール23側に臨んでも開口するスリット状の切欠き52…が設けられる。
【0027】
而して第3カップシール23の前面には切欠き52…を介して前部出力液圧室29の液圧が作用することになり、背面側に作用する前部外側補給室46すなわちリザーバタンク39内のブレーキ液の液圧よりも前記前部出力液圧室29の液圧が低下するのに応じて、第3カップシール23は前部外側補給室46から前部出力液圧室29側へのブレーキ液の流れを許容する。
【0028】
Oリング16および第3カップシール23で挟まれる位置で、蓋部材15における円筒部15aの外周には環状溝53が設けられており、該環状溝53に通じる前部出力ポート54がシリンダボディ11に設けられる。また前記円筒部15aには、環状溝53を前部出力液圧室29に連通させる連通孔55が設けられており、前部出力ポート54は、環状溝53および連通孔55を介して前部出力液圧室29に連通する。
【0029】
ところで、後部プランジャ25の前部は円筒状に形成されており、後部プランジャ25が図1で示すように後退限位置にあるときに後部内側補給室37に後部出力液圧室28を通じさせる複数のリリーフ孔56…が後部プランジャ25の前部に設けられる。これらのリリーフ孔56…により、後部プランジャ25が後退限まで後退したときに後部出力液圧室28の液圧がリザーブタンク39側に解放され、後部プランジャ25が後退限位置から前進したときに、前記各リリーフ孔56…が第1カップシール19でシールされる。
【0030】
また前部プランジャ27の前部も円筒状に形成されており、前部プランジャ27が図1で示すように後退限位置にあるときに前部内側補給室47に前部出力液圧室29を通じさせる複数のリリーフ孔57…が前部プランジャ27の前部に設けられる。これらのリリーフ孔57…により、前部プランジャ27が後退限まで後退したときに前部出力液圧室29の液圧がリザーブタンク39側に解放され、前部プランジャ27が後退限位置から前進したときに、前記各リリーフ孔57…が第3カップシール23でシールされる。
【0031】
後部出力液圧室28に臨んで後部プランジャ25に設けられる端面25aには、円筒状に形成された第1リテーナ58が後端に備える当接鍔58aが当接される。また後部出力液圧室28に臨む前部プランジャ27の後面27aには第2リテーナ59が当接され、第1および第2リテーナ58,59間には後部戻しばね60が縮設される。この後部戻しばね60は後部および前部プランジャ25,27を相互に離間せしめる方向に後部および前部プランジャ25,27を付勢するばね力を発揮するものであり、第1および第2リテーナ58,59は後部および前部プランジャ25,27に実質的には固定される。
【0032】
第2リテーナ59の中央部には、シリンダ孔24と同軸に延びるロッド61の前端部が係合、連結されており、このロッド61の後部は、第1リテーナ58の前端部を軸方向移動可能に貫通する。しかもロッド61の後端には、第1リテーナ58の前部に後方から係合可能な係合鍔61aが設けられており、係合鍔61aが第1リテーナ58の前部に係合することで後部および前部プランジャ25,27間の最大間隔が規制される。
【0033】
蓋部材15および前部プランジャ27間には前部戻しばね62が縮設されており、前部プランジャ27は前部戻しばね62が発揮するばね力により後方側に向けて付勢される。
【0034】
ところでスリーブ20の前部寄り内面には、シリンダ孔24の軸方向に沿って延びる複数たとえば4つのガイド溝63…が設けられており、後部出力ポート30に通じてスリーブ20に設けられた連通孔33,33の内端は、それらのガイド溝63…の2つにそれぞれ開口する。
【0035】
各ガイド溝63…には、第2リテーナ59の外周に設けられた規制突部59a…がそれぞれ嵌入されており、各ガイド溝63…の後端部にそれぞれ形成された規制面64…に前記各規制突部59a…が当接することにより、前部戻しばね62で後方側に向けて付勢された前部プランジャ27の後退限位置が定まる。しかも上述のように後部および前部プランジャ25,27間の最大間隔が規制されているので、前部プランジャ27の後退限位置が定まるのに応じて後部プランジャ25の後退限位置も定まることになる。
【0036】
後部プランジャ25には、後方に延びて負圧ブースタ(図示せず)内に突入する延長筒部25bが一体かつ同軸に設けられており、負圧ブースタのブースタシェル(図示せず)および延長筒部25b間に環状のシール部材65が介装される。また負圧ブースタが備える出力ロッド66の前端が後部プランジャ25に首振り可能に連接される。
【0037】
次にこの実施例の作用について説明すると、シリンダボディ11に嵌合、固定されるスリーブ20には、前部出力液圧室29に前端を臨ませる前部プランジャ27と、該前部プランジャ27との間に後部出力液圧室28を形成する後部プランジャ25とが摺動自在に嵌合されるとともに、シリンダボディ11に設けられた後部出力ポート30に後部出力液圧室28を通じさせる一対の連通孔33,33が設けられており、後部プランジャ25の外周に内周を摺接させるとともに外周をシリンダボディ11に弾発的に接触させる第1カップシール19がスリーブ20の後端に対向して固定配置されるとともに、前部プランジャ27の外周に内周を摺接させるとともに外周をシリンダボディ11に弾発的に接触させる第2カップシール21がスリーブ20の前端に対向して固定配置されている。
【0038】
したがって第1および第2カップシール19,21で、後部出力液圧室28の軸方向両端をシールすることができ、スリーブ20の外周にシール部材を装着することを不要としてシール部材の個数を低減することができる。しかもシール部材の装着が不要となることでスリーブ20の外周形状を単純化することができ、スリーブ20の加工を容易とすることができる。またスリーブ20の内、外周面には後部出力液圧室28の液圧が作用するものであり、内、外周面に作用する圧力を同圧とすることでスリーブ20に高強度材料を用いることを不要とし、加工が容易で軽量な材料、たとえばこの実施例のように合成樹脂によりスリーブ20を形成することができ、スリーブ20の製造コストを低減することができる。
【0039】
また後部出力ポート30に嵌入されるパイプシート32の内端部が、スリーブ20に設けられた一対の連通孔33,33の一方に嵌合されており、それによりスリーブ20がシリンダボディ11に固定されるので、スリーブ20をシリンダボディ11に固定するにあたり、専用の部品を用いることを不要とし、部品点数の低減により一層寄与することができる。
【0040】
さらにシリンダボディ11には、スリーブ20を嵌合せしめる装着孔12と、該装着孔12との間に環状の段部17を形成して装着孔12よりも小径に形成される摺動孔14とが設けられており、摺動孔14の内面に装着される第4カップシール26および段部17間でシリンダボディ11には環状の係止部36が形成され、段部17に当接する後部隔壁カラー18に、係止部36の内周に弾発係合する複数の係合爪34,34…が一体に設けられている。
【0041】
したがって後部隔壁カラー18をスリーブ20等の他の部材とは無関係にシリンダボディ11に固定することができ、後部隔壁カラー18の前側で後部プランジャ25の外周に摺接する第1カップシール19を避けてスリーブ20を後部隔壁カラー18に当接させる必要がなく、スリーブ20の後部隔壁カラー18側端部すなわち後端部形状を単純化することができる。しかも後部隔壁カラー18をシリンダボディ11に固定するための専用の部品は不要であり、部品点数を少なくすることができる。
【0042】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
【0043】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、スリーブの隔壁カラー側端部形状を単純化することができ、部品点数も少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】タンデム型のマスタシリンダの縦断面図である。
【図2】図1の2−2線拡大断面図である。
【図3】後部隔壁カラーの拡大縦断面図であって図4の3−3線に沿う断面図である。
【図4】図3の4矢視図である。
【図5】図1の5−5線拡大断面図である。
【符号の説明】
11・・・シリンダボディ
12・・・装着孔
14・・・摺動孔
17・・・段部
18・・・後部隔壁カラー
19,26・・・カップシール
20・・・スリーブ
25・・・後部プランジャ
28・・・後部出力液圧室
34・・・係合爪
35・・・装着溝
36・・・係止部
37・・・補給室
39・・・リザーブタンク
M・・・マスタシリンダ

Claims (1)

  1. シリンダボディ(11)に嵌合、固定されるスリーブ(20)に、出力液圧室(28)に前端を臨ませるプランジャ(25)が摺動自在に嵌合され、シリンダボディ(11)に取付けられるリザーブタンク(39)内に常時通じるとともに前記プランジャ(25)の後退限位置では前記出力液圧室(28)に通じる環状の補給室(37)が、前記プランジャ(25)を囲繞する隔壁カラー(18)および前記プランジャ(25)間に形成され、該隔壁カラー(18)の両側で前記プランジャ(25)の外周に一対のカップシール(19,26)が摺接されるマスタシリンダにおいて、前記シリンダボディ(11)には、装着孔(12)と、該装着孔(12)よりも小径に形成されて前記装着孔(12)の後端に連なるとともに前記プランジャ(25)の後部を摺動自在に嵌合せしめる摺動孔(14)とが、前記装着孔(12)および前記摺動孔(14)間に環状の段部(17)を形成して同軸に設けられ、前記段部(17)に当接する前記隔壁カラー(18)と、前記両カップシール(19,26)のうちの一方のカップシール(19)と、前記プランジャ(25)の前部を摺動可能に嵌合せしめる前記スリーブ(20)とが前記段部(17)側から順に前記装着孔(12)に挿入され、前記両カップシール(19,26)のうち他方のカップシール(26)が、前記摺動孔(14)の内周に設けられる環状の装着溝(35)に装着されて前記プランジャ(25)の後部外周に摺接され、前記段部(17)および前記装着溝(35)間で前記摺動孔(14)の内周直径が拡径されることで前記シリンダボディ(11)の内周に環状かつ鍔状の係止部(36)が形成され、前記隔壁カラー(18)に、前記段部(17)への該隔壁カラー(18)の当接状態を維持するようにして前記係止部(36)に弾発係合する係合爪(34)が一体に設けられることを特徴とするマスタシリンダ。
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