JP2515931Y2 - オートリバース式テープレコーダの誤動作防止装置 - Google Patents

オートリバース式テープレコーダの誤動作防止装置

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JP2515931Y2
JP2515931Y2 JP10600689U JP10600689U JP2515931Y2 JP 2515931 Y2 JP2515931 Y2 JP 2515931Y2 JP 10600689 U JP10600689 U JP 10600689U JP 10600689 U JP10600689 U JP 10600689U JP 2515931 Y2 JP2515931 Y2 JP 2515931Y2
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【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、再生モード開始時におけるオートリバース
機構の誤動作防止は勿論、再生モードから早送りモード
に移行する途中での誤動作も確実に防止できるようにし
たオートリバース式テープレコーダの誤動作防止装置に
関する。
(従来の技術及び考案が解決しようとする課題) リール受けの回転力を受けている間は回転カムに係合
して揺動運動を繰り返す揺動部材、及び往動または復動
時に一対のピンチローラを対応するキャプスタンに対し
て離接切換動作させる往復動作部材を有し、該揺動部材
の回転カムからの離反に伴う揺動停止によりリール受け
が停止したことを検出してテープ走行方向を切り換える
オートリバース機構 前記往復動作部材に連動して、一対のリール受けのそ
れぞれに対応して設けられたリールギヤの一方から他方
に噛合切換動作する低速伝達ギヤ 高速切換部材に支持されて該高速切換部材の非動作時
には中立位置にあり、高速切換部材の動作によりいずれ
かのリールギヤに噛合する高速伝達ギヤ 早送り操作部材を操作位置に保持し、前記オートリバ
ース機構の往復動作部材の往動または復動によりその保
持を解き、早送りモードから再生モードに移行させる早
送りモード保持部材 前記早送り操作部材の操作位置への移動によりヘッド
取付板を再生モード位置から後退させ、且つ前記低速伝
達ギヤをいずれのリールギヤからも離反させると共に前
記高速切換部材を動作させ、前記低速伝達ギヤをいずれ
のリールギヤからも離反させた後に前記高速伝達ギヤを
いずれかのリールギヤに噛合させる早送り操作機構 を具備したオートリバース式テープレコーダは、従来よ
り良く知られている。
この種のテープレコーダにおいては、再生モードから
早送りモードに移行する途中、高速伝達ギヤが未だリー
ルギヤに噛合しないうちに、低速伝達ギヤがいずれのリ
ールギヤからも離反する過程があるので、このときモー
タの回転力はいずれのリールギヤにも伝達されず、リー
ル受けが停止して、あたかもテープが終端に達したとき
のように、オートリバース機構が働いてしまうことがあ
る。
また、停止状態やポーズ状態にあっても、揺動部材が
回転カムから離反していると、再生モード開始の瞬間、
オートリバース機構が働いてしまうおそれがある。
再生モード開始時における誤動作防止対策としては、
例えば、ヘッド取付板に連動する弾性部材を設け、ヘッ
ド取付板が再生モード位置から後退するとき、該弾性部
材で揺動部材を回転カムに押し付ける構成が、従来より
考えられている。
しかし、単に、弾性部材をヘッド取付板の後退動作に
連動させて、この弾性部材で揺動部材を押し付ける構成
では、次のような問題があった。
即ち、早送りモード時においても、テープが終端まで
巻き取られたとき、オートリバース機構を働かせてテー
プの走行方向を切り換え、再生モードに移行させる必要
がある。従って、再生モードから早送りモードに移行す
る途中で弾性部材により揺動部材をいったん押さえ付
け、早送りモードに移行した時点では、弾性部材を揺動
部材から離反させねばならないが、再生モードから早送
りモードに移行する際のヘッド取付板の移動量は極く僅
かであるため、弾性部材を大きく移動させることは難し
い。このため、再生モードから早送りモードに移行する
途中でのオートリバース機構の誤動作を確実に防止する
ことは困難であった。
本考案の目的は、簡単な構成でありながら、再生モー
ド開始時におけるオートリバース機構の誤動作防止は勿
論のこと、再生モードから早送りモードに移行する途中
での誤動作も確実に防止できるオートリバース式テープ
レコーダの誤動作防止装置を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本考案は、ヘッド取付板に、該ヘッド取付板の進退方
向と直交する方向に移動自在に支持された低速伝達ギヤ
を、再生モード時には、一対のリール受けにそれぞれ対
応して設けられたリールギヤの一方に選択的に噛合させ
ると共に、 常時は中立位置に保持され、早送りモード時には上記
中立位置より変位される高速切換部材に支持された高速
伝達ギヤを、早送りモード時には上記低速伝達ギヤに代
えて前記高速伝達ギヤを前記リールギヤの一方に噛合さ
せてなり、 前記リール受けの回転駆動時に回転される回転カム、
および前記リール受けの回転力を受けて上記回転カムに
係合して揺動すると共に、前記リール受けの回転停止に
伴って上記回転カムから離反する揺動部材を備え、該揺
動部材の前記回転カムからの離反による回転停止検出時
に前記低速伝達ギヤが噛合するリールギヤを切換えてテ
ープ走行方向を反転させるリバース機構とを具備したオ
ートリバース式テープレコーダに係り、 ばねにより一方向に付勢されて前記揺動部材に回転カ
ム方向への付勢力を与えると共に、前記ヘッド取付板が
再生モード位置にあるときには該ヘッド取付板に係合し
て前記揺動部材とは離反する位置に退避される誤動作防
止部材を設け、 更に前記高速切換部材には、前記高速伝達ギヤが前記
リールギヤの一方に噛合した状態にあるとき、前記誤動
作防止部材に係合して該誤動作防止部材を前記揺動部材
とは離反する位置に退避させる解除力付与突起を設けた
ことを特徴とするものである。
(作用) ヘッド取付板が再生モード位置にあるときのみ低速伝
達ギヤがいずれか一方のリールギヤに噛合する。また、
ヘッド取付板が再生モード位置に移動したとき該ヘッド
取付板の動作力を受けて、誤動作防止部材がばねに抗し
て反付勢方向へ退避する。更に、高速切換部材の動作に
伴い高速伝達ギヤがいずれかのリールギヤに噛合した
後、誤動作防止部材に高速切換部材の動作力が伝達され
て誤動作防止部材が反付勢方向へ退避する。
(実施例) 以下、本考案の一実施例を図面に基づき説明する。第
1図は本考案の誤動作防止装置を備えたオートリバース
式テープレコーダの平面図であり、同図中1はシャーシ
で、その略中央部には左右(図においては上下)一対の
リール受け2,3が正逆回転可能に設けられている。両リ
ール受け2,3の下端部には、リールギヤ4,5がそれぞれ固
定されている。なお、図面では簡略のため、全てのギヤ
類をピッチ円相当の単なる円で示してある。これら両リ
ールギヤ4、5は、低速(録音、再生動作時の速度)回
転用の大径リールギヤ4a,5aの下面に高速(早送り、巻
戻し動作時の速度)回転用の小径リールギヤ4b,5bを同
心状に設けてなる。両リール受け2,3には、モータ6の
回転力が歯車式回転伝達機構54(第2図参照)、一対の
伝達ギヤ7,8,低速伝達ギヤ9及び低速回転用の大径リー
ルギヤ4a,5aを介して択一的に伝達されるようになって
いる。モータ6は、シャーシ1の一側上面に固定されて
いる。一対の伝達ギヤ7,8は、両リールギヤ4,5の近傍に
位置してシャーシ1の下側に設けられており、低速回転
用の小径伝達ギヤ7a,8aの下面に高速回転用の大径伝達
ギヤ7b,8bを同心状に設けてなり、両大径伝達ギヤ7b,8b
が互いに噛合している。低速伝達ギヤ9は、シャーシ1
の上面に矢印A,B方向に所定範囲移動自在に設けられた
ヘッド取付板10の先端部下側に回転可能に軸支されてい
る。低速伝達ギヤ9の軸91は、ヘッド取付板10の先端部
に該ヘッド取付板10の移動軸線と直交する方向に穿設さ
れた長孔11内を移動可能に貫通して該ヘッド取付板10の
上側に延出し、該延出端部は低速伝達ギヤ支持部材12に
支持されている。
この低速伝達ギヤ支持部材12は、合成樹脂製で両側に
弾性アーム121,122が延出されており、往復動作部材13
の略中間部に穿設された係合孔14内に係合されている。
この往復動作部材13は、シャーシ1の上面に位置してヘ
ッド取付板10上に重ねて左右方向(ヘッド取付板10の移
動軸線と直交する矢印C,D方向)に所定範囲往復移動可
能に設けられている。往復動作部材13は、その両端部の
係合片131,132が、シャーシ1に穿設された係合孔151,1
52内に摺動可能に係合されている。そして、ヘッド取付
板10が矢印A方向に前進した状態で、往復動作部材13が
左方向(矢印C方向)に移動することにより、低速伝達
ギヤ9は、左方(図においては下方)のリール受け2の
低速回転用大径リールギヤ4aと左方の伝達ギヤ7の低速
回転用小径伝達ギヤ7aとに噛合する。これにより、一方
のリール受け2が低速回転される。このとき、低速伝達
ギヤ支持部材12の一側の弾性アーム121の先端が往復動
作部材13の係合孔14の一側縁部141に押圧されることに
より、低速伝達ギヤ9が左方のリール受け2のリールギ
ヤ4の低速回転用大径リールギヤ4aに噛合する方向に付
勢される。また、ヘッド取付板10が矢印A方向に前進し
た状態で往復動作部材13が右方向(矢印D方向)に移動
することにより、低速伝達ギヤ9は、右方のリール受け
3のリールギヤ5の低速回転用大径リールギヤ5aと右方
の伝達ギヤ8の低速回転用小径伝達ギヤ8aとに噛合す
る。更に、往復動作部材13の移動に伴い左方のピンチロ
ーラ16が左方のキャプスタン17から離反し、同時に右方
のピンチローラ18が右方のキャプスタン19に圧接するよ
うになり、右方のリール受け3が低速回転してテープ走
行方向が切り換わる。このとき、低速伝達ギヤ支持部材
12の他側の弾性アーム122が往復動作部材13の係合孔14
の他側縁部142に押圧されることにより、低速伝達ギヤ
9が右方のリール受け3のリールギヤ8の低速回転用小
径リールギヤ8aに噛合する方向に付勢される。両キャプ
スタン17、19には、モータ6の回転力が図示しないベル
ト式回転伝達機構を介して伝達されるようになってい
る。ヘッド取付板10は、その上面に磁気ヘッド20が取り
付けられ、この磁気ヘッド20は、ヘッド取付板10の移動
に伴い、テープカセット21内のテープ(図示省略)に接
離するものであり、戻しばね22により前記テープに接触
する前進方向(矢印A方向)に付勢されている。ヘッド
取付板10は早送り操作機構を構成する第1及び第2の早
送り操作部材23,24の移動に関連して移動するようにな
っている。第1及び第2の早送り操作部材23,24は、互
いに重合された状態で、シャーシ1の他側上面に、往復
動作部材13と同方向、即ち矢印E,F方向に所定範囲往復
動可能に設けられている。これら第1及び第2の早送り
操作部材23,24は、択一的に往復動し得るようになって
おり、復帰ばね25,26により復動方向(矢印E方向)に
付勢されている。これら復帰ばね25,26は、その一端が
シャーシ1の上に設けられたブラケット27のばね掛部27
aに且つ他端が第1及び第2の早送り操作部材23,24のば
ね掛部23a,24aにそれぞれ掛け止めされている。第1及
び第2の早送り操作部材23,24には、互いに合致するカ
ム孔28,29が穿設されている。これらカム孔28,29の円弧
状カム面281,291には、シャーシ1の上面に回動可能に
軸支された回動レバー30の上部係合片301が係合してい
る。そして、第1及び第2の早送り操作部材23,24の少
なくとも一方を矢印F方向に往動させることにより、そ
のカム孔28,29のカム面281,291の作用にて、回動レバー
30が第1図中時計方向に回動し、この回動レバー30の図
示しない下部係合片と当接係合しているヘッド取付板10
が戻しばね22の付勢力に抗して矢印B方向に強制的に後
退移動される。第1及び第2の早送り操作部材23,24
は、その先端部の一側に第1の押圧部231,241を、他側
に第2の押圧部232,242をそれぞれ有している。第1の
押圧部231,241は第3図に示す如く回動部材31の一端の
第1の受圧部311に当接する。また、第2の押圧部232、2
42は、回動部材31の他端の第2の受圧部312に当接す
る。回動部材31は、ブラケット27の上側に配設されてい
る。回動部材31は、その中央部下面に突設された図示し
ない軸が、ブラケット27にヘッド取付板10の移動軸線方
向に沿って穿設された図示しない長孔内に摺動可能及び
回動可能に嵌装されている。
従って、回動部材31は、前記長孔の範囲内でヘッド取
付板10と同方向に移動可能となっている。回動部材31の
略中間部は、回動アーム32を介して往復動作部材13の先
端に連結されている。この回動アーム32は、その略中間
部がシャーシ1の一側上面に正逆回動可能に軸支されて
おり、その一端の図示しない係合孔が回動部材31の前記
軸に回動可能に係合され、他端の係合片33が往復動作部
材13の嵌合孔34に回動可能に嵌合されている。そして、
往復動作部材13が右方向(矢印D方向)に移動したと
き、回動アーム32を介して回動部材31が矢印A方向に移
動して第1の位置をとる。また、往復動作部材13が左方
向(矢印C方向)に移動したとき、回動アーム32を介し
て回動部材31が矢印B方向に移動して第2の位置をと
る。
回動部材31の一端部は高速切換部材35(第4図参照)
に連結されている。高速切換部材35は、第6図に示す如
くその略中間部がヘッド取付板10より下側の下部シャー
シ(図示省略)に軸36により正逆回動可能に軸支され、
その先端下部に高速伝達ギヤ37が回転可能に軸支されて
いる。そして、回動部材31が矢印A方向に移動して第1
位置にあるときは、その第1の受圧部311が第1の早送
り操作部材23の第1の押圧部231の往動路上に位置する
と共に、その第2の受圧部312が第2の早送り操作部材2
4の第2の押圧部242上に位置する。また、回動部材31が
矢印B方向に移動して第2の位置にあるときは、その第
1の受圧部311が第2の早送り操作部材24の第1の押圧
部241の往動路上に位置すると共に、その第2の受圧部3
12が第1の早送り操作部材23の第2の押圧部232の往動
路上に位置する。そして、回動部材31が第1の位置にあ
るとき、第1の早送り操作部材23を矢印F方向へ往動す
ると、その第1の押圧部231により、第1の受圧部311
押圧されて、回動部材31は一方向に回動し、この回動に
伴い、高速切換部材35が一方向(第6図中反時計方向)
に回動し、高速伝達ギヤ37が一方のリール受け2のリー
ルギヤ4の高速回転用小径リールギヤ4bと伝達ギヤ7の
高速回転用大径伝達ギヤ7bとに噛合し、一方のリール受
け2が高速回転される。また、回動部材31が第1の位置
にあるとき、第2の早送り操作部材24を矢印F方向へ往
動すると、その第2の押圧部242により、第2の受圧部3
12が押圧されて、回動部材31は他方向に回動し、この回
動に伴い、高速切換部材35が他方向(第6図中時計方
向)に回動し、高速伝達ギヤ37が他方のリール受け3の
リールギヤ5の高速回転用小径リールギヤ5bと伝達ギヤ
8の高速回転用大径伝達ギヤ8bとに噛合し、他方のリー
ル受け3が高速回転される。
また、回動部材31が第2の位置にあるとき、第2の早
送り操作部材24を矢印F方向へ往動すると、その第1の
押圧部241により、第1の受圧部311が押圧されて、回動
部材31は一方向に回動し、上記同様に高速切換部材35が
一方向に回動して、一方のリール受け2が高速回転され
る。また、回動部材31が第2の位置にあるとき、第1の
早送り操作部材23を矢印F方向に往動すると、その第2
の押圧部232により、第2の受圧部312が押圧されて、回
動部材31は他方向に回動し、上記同様に高速切換部材35
が他方向に回動して、他方のリール受け3が高速回転さ
れる。高速切換部材35は、早送り及び巻戻し操作時以外
は図示しないばねによって中立位置に保持され、高速伝
達ギヤ37は、いずれのギヤとも噛合しない。ヘッド取付
板10の矢印A方向への移動ストロークは、高速切換部材
35が中立位置のときと、時計方向及び反時計方向に回動
したときとで変化するようになっている。即ち、高速切
換部材35には係合ピン38が突設され、この係合ピン38は
ヘッド取付板10に穿設された係合孔39に係合されてい
る。そして、高速切換部材35が中立状態のとき、ヘッド
取付板10の矢印A方向への移動終端では、ヘッド取付板
10の係合孔39の中央凹部39aを係合ピン38に係合させる
ことにより、磁気ヘッド20がテープカセット21のテープ
に接触する位置に規制れ、このときのヘッド取付板10の
移動ストロークはSとなる。また、高速切換部材35が時
計方向または反時計方向に回動した状態のとき、ヘッド
取付板10の矢印A方向への移動限界位置は、ヘッド取付
板10の係合孔39の左右対称の縁部である第1または第2
傾斜面39b,39cが係合ピン38に当接することにより、磁
気ヘッド20がテープカセット21のテープから若干離間し
た位置に規制され、このときのヘッド取付板10の移動ス
トロークはS1(<S)となる。早送り動作時、係合ピン
38がばね22の付勢力で第1または第2傾斜面39b,39cに
当接することにより、高速伝達ギヤ37を噛合相手のリー
ルギヤ4、5の高速回転用小径リールギヤ4b,5b及び伝
達ギヤ7、8の高速回転用大径伝達ギヤ7a,8aから離反
させる方向へのばね22の弾性力の分力が生じるようにな
っている。
第3図及び第4図に示す如く、回動部材31より上側に
位置してブラケット27には、早送りモード保持部材40が
軸41にて正逆回動可能に軸支されている。この早送りモ
ード保持部材40は係止片42を有し、この係止片42が、第
1、第2の早送り操作部材23、24の先端部略中間位置に
設けた係止溝23b,24bに係脱自在に係合することによ
り、第1、第2の早送り操作部材23、24が、復帰ばね2
5、26の付勢力に抗して早送り操作位置に係止保持され
る。早送りモード保持部材40はヘッド取付板10と連動す
るようになっている。即ち、早送りまたは巻戻し状態で
イジェクト操作されたとき、ヘッド取付板10と連動して
早送りモード保持部材40が一方向(第1図中反時計方
向)に回動して、その係止片42が、第1、第2の早送り
操作部材23、24の係止溝23b,24bから外れて、これらの
係止を解除する。また、早送り状態でテープ終端を検出
してオートリバース機構が働いて、往復動作部材13が矢
印A方向に移動すると、往復動作部材13の当接部13a
が、早送りモード保持部材40の当接部40aに当接係合す
ることにより、早送りモード保持部材40が第3図中反時
計方向に回動して、その係止片42が第1、第2の早送り
操作部材23、24の係止溝23b,24bから外れて、これらの
係止を解除し、再生モード状態となる。早送りモード保
持部材40はばね43により、他方向(第1図中時計方向)
に付勢されている。
第2図に示す如く往復動作部材13と共にオートリバー
ス機構を構成する揺動部材44の略中間部が軸45により回
動可能に支持されている。この揺動部材44の両端側の当
接面44a,44bには、両リール受け2、3と、これらに対
応するリールギヤ4、5との間に介装された摩擦クラッ
チ機構の摩擦板46a,46bに突設されたピン47a,47bが当接
する。揺動部材44にはカム摺接突部44cが突設されてい
る。このカム摺接突部44cは、カムギヤ48に設けられた
第1回転カム49と第2回転カム50とに摺接する。そし
て、リール受け2または3が回転している間、摩擦板46
aまたは46bが回転力を受けて、ピン47aまたは47bを揺動
部材44の当接面44aまたは44bに当接させるので、揺動部
材44は反時計方向に回動付勢されて、そのカム摺接突部
44cが第1回転カム49に圧接される。そして、テープエ
ンドになるとリール受け2または3の停止に伴い摩擦板
46aまたは46bの回転力が消失し、揺動部材44に対する反
時計方向への回動力が作用しなくなる。欠歯ギヤ52は周
方向に180°偏位して2つの欠歯部52a,52bを設けてなる
もので、シャーシ1の下面に回転可能に軸支されてい
る。欠歯ギヤ52は、カムギヤ48に噛合するもので、この
カムギヤ48には、モータ6の回転力が歯車式回転伝達機
構54を介して伝達される。欠歯ギヤ52の上面に偏心して
係合ピン55が突設され、この係合ピン55は、往復動作部
材13に設けられた係合孔56内に係合されている。そし
て、欠歯ギヤ52が初期状態(第1図の状態)から時計方
向に略180°回転することにより、往復動作部材13が矢
印C方向へ移動し、更に、欠歯ギヤ52が時計方向に略18
0°回転することにより、往復動作部材13が矢印D方向
へ移動する。揺動部材44は、誤動作防止部材57により、
そのカム摺接突部44cが第1回転カム49に圧着する方向
(第2図中反時計方向)に押圧されている。この誤動作
防止部材57は、回動中心となる円形部58の外周に放射状
に第1〜第3のアーム591,592,593を突設してなり、そ
の円形部58が軸60により、シャーシ1の上面に回動自在
に取り付けられている。誤動作防止部材57は、ばね61に
より、一方向(第2図中時計方向)に付勢されている。
ばね61は、第1アーム591とシャーシ1との間に架設さ
れている。誤動作防止部材57の第2アーム592の端部に
設けた係合部62は、ヘッド取付板10の先端部に当接係合
している。第3アーム593の先端が揺動部材44に当接す
ることにより、この揺動部材44に第2図中反時計方向へ
の押圧力が付与されている。そして、ヘッド取付板10が
再生モード位置(矢印A方向)に移動したとき、このヘ
ッド取付板10の動作力を受けて、ばね61の付勢力に抗し
て他方向(第2図中反時計方向)、即ち反付勢方向に退
避するようになっている。誤動作防止部材57の第3アー
ム593には被当接アーム63が突設されている。この被当
接アーム63は、回動アーム64の一端に当接する。この回
動アーム64は、その他端がシャーシ1に軸65にて回動自
在に取り付けられている。この回動アーム64の一側縁部
には互いに間隔を存して一対の山形状の突部66a,66bが
突設されている。これら突部66a,66bに、高速切換部材3
5の下面に突設された解除力付与突起67が択一的に当接
する。即ち、高速切換部材35が中立位置より回動して、
その高速伝達ギヤ37がいずれかのリールギヤ4、または
5に噛合した後、解除力付与突起67がいずれかの突部66
a,または66bに当接することにより、回動アーム64が回
動するため、誤動作防止部材57がばね61の付勢力に抗し
て反付勢方向に回動退避するようになっている。
次に、上記構成の誤動作防止装置の動作を第1図乃至
第6図を参照して説明する。停止状態においては、ヘッ
ド取付板10は第5図中実線で示す状態にあり、また、誤
動作防止部材57は同図中実線で示す如くばね61の付勢力
で時計方向に回動付勢され、その第3アーム593の先端
が揺動部材44に当接していることによって、この揺動部
材44に第5図中反時計方向への押圧力が付与され、その
カム摺接突部44cが第1回転カム49に確実に圧着してい
る。このような停止状態より、図示しない再生操作部材
を操作すると、ヘッド取付板10がばね22の付勢力によっ
て矢印A方向に移動して再生モード位置に達し、往復動
作部材13が矢印D方向に移動した状態にあるため、低速
伝達ギヤ9が右方のリールギヤ5の低速回転用大径リー
ルギヤ5aと右方の伝達ギヤ8の低速回転用大径伝達ギヤ
8bに噛合し、右方のピンチローラ18が右方のキャプスタ
ン19に圧着して、第1図に示す状態となる。ヘッド取付
板10が停止位置から矢印A方向、即ち再生モード位置に
移動するのに伴い、その先端が誤動作防止部材57の第2
アーム592の係合部62を押圧するため、この誤動作防止
部材が第2図及び第5図中反時計方向に回動され、第3
アーム593の先端が揺動部材44から離間して、第2図及
び第5図中二点鎖線で示す状態となり、揺動部材44に対
する押圧力が解除される。そして、テープカセット21の
テープは左方のリール受け2から右方のリール受け3に
向かって低速走行されて再生動作が開始される。このと
き、回動部材31は矢印A方向へ移動して第1位置にあ
る。
この状態において、第1の早送り操作部材23のみを矢
印F方向へ往動すると、ヘッド取付板10が矢印B方向に
移動し、低速伝達ギヤ9が右方のリール受け3のリール
ギヤ5の大径リールギヤ5aと右方の伝達ギヤ8の小径伝
達ギヤ8aとから離間する。また、第1の早送り操作部材
23の矢印F方向への往動により、その第1の押圧部231
が回動部材31の第1の受圧部311を押圧するので、この
回動部材31が第1図中反時計方向に回動する。この回動
に伴い、高速切換部材35が第5図中反時計方向に回動し
て第6図中二点鎖線で示す状態となり、その解除力付与
突起67が、回動アーム64の一方の突部66aに当接するた
め、回動アーム64が第5図中時計方向に回動され、この
回動アーム64が被当接アーム63を押圧する。これによ
り、誤動作防止部材57が第5図中反時計方向に回動さ
れ、第6図に示す如く第3アーム593の先端が揺動部材4
4から離間する。また、高速切換部材35に支持された高
速伝達ギヤ37が左方のリール受け2のリールギヤ4の小
径リールギヤ4bと左方の伝達ギヤ7の大径伝達ギヤ7bと
に噛合する。また、第1の早送り操作部材23の往動に伴
う回動レバー30の回動により、ヘッド取付板10と共に磁
気ヘッド20及びピンチローラ16,18が後退し、これによ
り、左方のリール受け2が高速回転され、右方のリール
受け3側から左方のリール受け2側に高速でテープが走
行されて、巻戻し動作が行われる。
また、上述した如く回動部材31が第2位置にあると
き、第2の早送り操作部材24のみを矢印F方向に往動す
ると、その第2の押圧部242が回動部材31の第2の受圧
部312を押圧する。これにより回動部材31が第1図中時
計方向に回動する。この回動に伴い、高速切換部材35が
第5図中時計方向に回動して第6図中実線で示す状態と
なり、高速伝達ギヤ37が右方のリール受け3の小径リー
ルギヤ5bと右方の伝達ギヤ8の大径伝達ギヤ8bとに噛合
する。また、第2の早送り操作部材24の往動に伴う回動
レバー30の回動により、ヘッド取付板10と共に磁気ヘッ
ド20及びピンチローラ16,18が後退し、これにより、右
方のリール受け3が高速回転され、左方のリール受け2
側から右方のリール受け3側に高速でテープが走行され
て早送り動作が行われる。
また、第1図の状態の往復動作部材13が矢印C方向に
移動した状態、即ち、テープが右方のリール受け3側か
ら左方のリール受け2側に向かって低速で走行されてい
る状態では、回動部材31は矢印B方向に移動して第2位
置にある。この状態において、第1の早送り操作部材23
のみを矢印F方向に往動すると、その第2の押圧部232
が回動部材31の第2の受圧部312を押圧するので、この
回動部材31が第1図中時計方向に回動し、前述と同様に
して右方のリール受け3が高速回転されて早送り動作が
行われる。
また、回動部材31が第2位置にあるとき、第2の早送
り操作部材24のみを矢印F方向に往動すると、その第1
の押圧部241が回動部材31の第2の受圧部312を押圧する
ので、この回動部材31が第1図中反時計方向に回動し、
前述と同様にして左方のリール受け2が高速回転され
る。
更に、左方のリール受け3側から右方のリール受け2
側へ、または、その逆方向へテープが低速で走行されて
いるとき、第1,第2の早送り操作部材23,24を同時に矢
印F方向に往動すると、図示しない反転機構を作動さ
せ、往復動作部材13が矢印C方向またはD方向に移動
し、テープ走行方向が切り換わる。そして、第1,第2の
早送り操作部材23,24の矢印F方向への往動を解除する
ことにより、両早送り操作部材23,24がばね25,26の付勢
力で矢印E方向に復動する。
上記実施例においては、シャーシ1に回動アーム64を
設け、誤動作防止部材57の第3アーム593に被当接アー
ム63を設けたが、これに限られることなく、回動アーム
64及び被当接アーム63を設けずに、第7図に示す如く、
誤動作防止部材57の第3アーム593の先端に、両端に突
部68a,68bを有する部材68を固定し、これら突部68a,68b
に、高速切換部材35の解除力付与突起67を択一的に当接
させることにより、高速切換部材35の動作力を誤動作防
止部材57に伝達するようにしてもよい。
また、回動アーム64を設けずに第8図に示すように、
高速切換部材35の両側部に突部69a,69bを設け、この突
部69a,69bに誤動作防止部材57の被当接アーム63を択一
的に当接させることにより、高速切換部材35の動作力を
誤動作防止部材57に伝達するようにしてもよい。
(考案の効果) 以上の如く本考案のオートリバース式テープレコーダ
の誤動作防止装置は、低速伝達ギヤを前記ヘッド取付板
に支持させて該ヘッド取付板が再生モード位置にあると
きのみ該低速伝達ギヤをいずれか一方の前記リールギヤ
に噛合させるものとし、更に、ばねで一方向に付勢され
て前記揺動部材に前記回転カム方向への押圧力を与えて
おり、前記ヘッド取付板が再生モード位置に移動したと
き該ヘッド取付板の動作力を受けて反付勢方向へ退避す
る誤動作防止部材と、前記高速切換部材に設けられ、該
高速切換部材の動作に伴い前記高速伝達ギヤがいずれか
の前記リールギヤに噛合した後、前記誤動作防止部材に
前記高速切換部材の動作力を伝達して該誤動作防止部材
を反付勢方向へ退避させる解除力付与突起とを具備した
から、簡単な構成でありながら、再生モード開始時にお
けるオートリバース機構の誤動作防止は勿論のこと、再
生モードから早送りモードに移行する途中での誤動作も
確実に防止できるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第6図は本考案の一実施例を示し、第1図は
本考案の誤動作防止装置を備えたオートリバース式テー
プレコーダの平面図、第2図は第1図のテープレコーダ
の駆動系を示す平面図、第3図は第1図のテープレコー
ダの一部拡大斜視図、第4図は第1図のテープレコーダ
の早送り動作状態を示す平面図、第5図及び第6図は動
作説明図、第7図は本考案の第2実施例を示す第6図と
同状図、第8図は本考案の第3実施例を示す第6図と同
状図である。 2,3……リール受け、4,5……リールギヤ、9……低速伝
達ギヤ、10……ヘッド取付板、13……往復動作部材、16
……ピンチローラ(左方)、17……キャプスタン(左
方)、18……ピンチローラ(右方)、19……キャプスタ
ン(右方)、23……第1の早送り操作部材、24……第2
の早送り操作部材、35……高速切換部材、37……高速伝
達ギヤ、40……早送りモード保持部材、44……揺動部
材、49……第1回転カム(回転カム)、57……誤動作防
止部材、61……ばね、67……解除力付与突起。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヘッド取付板(10)に、該ヘッド取付板の
    進退方向と直交する方向に移動自在に支持された低速伝
    達ギヤ(9)と、 常時は中立位置に保持され、早送りモード時には上記中
    立位置より変位される高速切換部材(35)に支持された
    高速伝達ギヤ(37)と、 再生モード時には前記低速伝達ギヤを、一対のリール受
    け(2,3)にそれぞれ対応して設けられたリールギヤ
    (4,5)の一方に選択的に噛合させると共に、早送りモ
    ード時には上記低速伝達ギヤに代えて前記高速伝達ギヤ
    を前記リールギヤの一方に噛合させる機構と、 前記リール受けの回転駆動時に回転される回転カム(4
    9)、および前記リール受けの回転力を受けて上記回転
    カムに係合して揺動すると共に、前記リール受けの回転
    停止に伴って上記回転カムから離反する揺動部材(44)
    を備え、該揺動部材の前記回転カムからの離反による回
    転停止検出時に前記低速伝達ギヤが噛合するリールギヤ
    を切換えてテープ走行方向を反転させるリバース機構と を具備したオートリバース式テープレコーダにおいて、 ばねにより一方向に付勢されて前記揺動部材に回転カム
    方向への付勢力を与え、且つ前記ヘッド取付板が再生モ
    ード位置にあるときには該ヘッド取付板に係合して前記
    揺動部材とは離反する位置に退避される誤動作防止部材
    (57)を設けると共に、 前記高速切換部材に、前記高速伝達ギヤが前記リールギ
    ヤの一方に噛合した状態にあるとき、前記誤動作防止部
    材に係合して該誤動作防止部材を前記揺動部材とは離反
    する位置に退避させる解除力付与突起(67)を設けたこ
    とを特徴とするオートリバース式テープレコーダの誤動
    作防止装置。
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