JP2004249969A - カーテンエアバック装着車両のピラートリム設置構造 - Google Patents

Abstract

【課題】本発明の課題は、カーテンエアバック装着車両のピラートリム設置構造に関するもので、カーテンエアバックの爆発圧力によりピラートリムが室内側に離脱されるのを未然に防止することである。
【解決手段】本発明は、カーテンエアバック装着車両のピラートリム設置構造において、ピラートリム上段背面に形成されたロゴカバー装着用ハウジングの両側表面位置に突出部を一体に成形すると同時に、この突出部の下側表面位置に垂直に延長された挟持部を一体に成形し、前記挟持部と突出部の間にピラートリム装着用ブラケットを挟みこみ、互いに密着させた前記ロゴカバー装着用ハウジングと、ピラートリム装着用ブラケットを車体パネルに締結する手段により装着させたことを特徴とする。
【選択図】図４

Description

本発明は、カーテンエアバック装着車両のピラートリム設置構造に係り、より詳細には、センターピラートリムの上段端と隣接されたヘッドライニング内部のカーテンエアバックが、その爆発時の衝撃によりセンターピラートリムが離脱することを防止できるようにしたカーテンエアバック装着車両のピラートリム設置構造に関するものである。

通常、自動車用エアバックは、運転席前面のハンドル（ｓｔｅｅｒｉｎｇ ｗｈｅｅｌ）と助手席前面のクラッシュパッド（ｃｒａｓｈ ｐａｄ）上に設置される一種の安全装置として、衝突時膨張展開され、乗客を衝撃から緩衝させる装置である。

最近では、高級車両の場合、所謂、側面エアバックと言って、センターピラートリムの上段端と隣接されているヘッドライニング内部にカーテンエアバックが設置されており、側面衝突時に爆発／展開され、衝撃から乗客を保護するようになっている。

前記カーテンエアバックは、その展開時の爆発圧力でヘッドライニングを押し出し、室内の下部方向に展開されるが、爆発時の圧力はヘッドライニングだけでなく、真下に隣接されているピラートリムの上段部にも大きく働くようになる。

従って、カーテンエアバックの爆発圧力がピラートリムの上段部に働くことにより、ピラートリムが車両の室内方向に裏返りながら、脱去・離脱される問題点があった。
また、このようなピラートリムの離脱は、展開されたカーテンエアバックの緩衝作用を妨害する原因となっている。

このようなピラートリム離脱問題を解決しようと、ピラートリムの上段部に支え構造を適用した技術が提案されている。

特開２００１−１１４０６１号公報 韓国出願番号１０−２００２−００７１６７５「名称；カーテンエアバック装置のピラートリム固定構造」

公開特許公報（特開２００１−１１４０６１）には、トヨタ自動車株式会社から出願された「自動車用乗員保護装置の配設構造」が公開されているが、ここにはカーテンエアバックの爆発圧力がピラートリムに直接的に作用しないようにし、カーテンエアバックの展開方向を制限する部材が含まれた色々な実施例が示されている。

それぞれの実施例を調べてみると、次の通りである。
（１）図１０に示すように、ピラートリム（６０）の上段端に外部方向に垂直に折り曲げた形態となるガーニッシュ（５２ｂ）を一体に延長し、ピラートリム（６０）の上段に作用するカーテンエアバックの爆発圧力がガーニッシュ（５２ｂ）により緩衝するようにした構造；
（２）図１１に示すように、ピラートリム（６０）の上段端から外部側にガーニッシュ（５２ｂ）を一体に延長して、ガーニッシュ（５２ｂ）の終端に車体パネル（３６）に挿入締結される締結端（５２ｃ）を形成し、ピラートリム（６０）の上段に作用するカーテンエアバックの爆発圧力が締結端（５２ｃ）を有するガーニッシュ（５２ｂ）により緩衝するようにした構造；
（３）図１２に示すように、ヘッドライニング（５０）内部に装着されたカーテンエアバックの下部装置（前記ピラートリム（６０）の内表面と車体パネル（３６）の間の空間）にエネルギー吸収材（６２）を配置し、ピラートリム（６０）の上段に作用するカーテンエアバックの展開圧力がエネルギー吸収材（６２）により緩衝するようにした構造；
（４）図１３に示すように、カーテンエアバックのケース底面が爆発時に展開可能であり、緩衝を規制する構造体（７０ｂ）で形成し、ピラートリム（６０）の上段に作用するカーテンエアバックの展開圧力が緩衝され、その展開を規制する構造体（７０ｂ）により緩衝するようにした構造；
（５）図１４に示すように、自体パネルの一部をカーテンエアバックの底面が支えられるよう凹部（８２）となるよう折り曲げて形成し、ピラートリム（６０）の上段に作用するカーテンエアバックの展開圧力が凹部（８２）により緩衝するようにした構造；

前記のような各実施例は、すべてその構造は異なるが、ピラートリムの上段部にカーテンエアバックの爆発圧力が直接的に働くことを防止するとともに、カーテンエアバックの展開方向を制限する効果があるが、このような構造はすべてピラートリムが堅固に固定された構造でないので、カーテンエアバックの爆発圧力によりピラートリムの上段部が室内方向側に裏返えながら、離脱される問題点が起きる。

カーテンエアバックの爆発圧力がピラートリムに直接的に作用しないようにすると同時に、カーテンエアバックの展開方向を制限する部材を含む従来のピラートリム構造について、さらに説明すると次の通りである。

図６及び図７に示すように、ヘッドライニング（５０）の内部空間にカーテンエアバック（１０）が設置された状態で、ピラートリム（６０）の上段端には、外部方向に向いて階段式に折り曲げたガーニッシュ（５２ａ）が一体に形成されている。
また、前記ピラートリム（６０）の上段部（支え段下側）には、ロゴを刻んでいるカバーが嵌められるホールが形成されており、このホールの背面側には、ロゴカバー装着用ハウジング（２０）がネジで装着されており、前記ロゴカバー装着用ハウジング（２０）を車体パネル（３６）にネジで固定している。

前記ガーニッシュ（５２ａ）は、カーテンエアバックの底面を支える役割をするとともに、カーテンエアバックの爆発時、ヘッドライニング（５０）を押し付けながら、下側方向に展開される制限役割を行うことになる。

しかし、カーテンエアバックの爆発圧力により、前記ロゴカバー装着用ハウジング（２０）が車体パネル（３６）から離脱されるか、またはロゴカバー装着用ハウジング（２０）とピラートリム（６０）とが分離される状況が発生し、ピラートリムが車室内方向に裏返って離脱され、展開されたカーテンエアバックの緩衝作用を妨害するという問題点があった。

もう一つの従来のピラートリム構造を添付した図８及び図９を参照に説明すると次の通りである。
ヘッドライニング（５０）の内部空間にカーテンエアバックが設置された状態であり、ピラートリム（６０）の上段端には外部方向に向いて上向に傾くと同時に、その終端が再び上側に折り曲げた形態のガーニッシュ（５２ｂ）が一体に形成されている。

また、下部を平らな装着板（５４）で成形され、上部を曲がった形状のフック（５６）で形成されたフック形プレート（５８）を備え、このフック形プレート（５８）の装着板（５４）をピラートリム（６０）のガーニッシュ（５２ｂ）上面に、ネジを用いて締結させると、前記ピラートリム（６０）のガーニッシュ（５２ｂ）上面とフック形プレート（５８）の底面が互いに密着された状態となり、フック形プレート（５８）のフック（５６）が上側方向にさらに延長突出された状態となる。

一方、車体パネルには引っ掛かりホール（５７）が形成され、この引っ掛かりホール（５７）に前記フック形プレート（５８）のフック（５６）をはめ込んで掛けることにより、ピラートリム（６０）を装着する。

このような従来のピラートリム構造では、カーテンエアバックの爆発圧力によりフック形プレート（５８）のフック（５６）が車体パネル（３６）から離脱されるが、本願出願人は、フックの離脱を防止するとともに、ピラートリムの離脱を防止するためにフックを自体パネルにかけられるようにした構造（韓国出願番号：１０−２００２−００７１６７５、名称；カーテンエアバック装置のピラートリム固定構造）をすでに出願している。

しかし、現状において、カーテンエアバックの爆発圧力により、ピラートリムが離脱されることを未然に防ぐことが出来る、より堅固な構造が求められている。

従って、本発明は前記のような問題点を解決するために発明されたもので、ピラートリムの上段背面に形成された、ロゴカバー装着用ハウジングの両側に突出部と、補強リブを含む挟持部を一体に成形し、この突出部と挟持部の間の空間にピラートリム装着用ブラケット挿入した後、前記ロゴカバー装着用ハウジングとピラートリム装着用ブラケットを車体パネルに密着し、ネジで締結させたカーテンエアバック装着車両のピラートリム設置構造を提供することにその目的がある。

このような本発明の構造によると、カーテンエアバックの爆発圧によりロゴカバー装着用ハウジングが破損されても、突出部と挟持部との間にはめ込んでいるピラートリム装着用ブラケットが、車体パネルとの固定状態を継続維持しているので、ピラートリムの離脱を容易に防止できる効果を得ることが出来る。

前記のような目的を達成するため本発明はカーテンエアバック装着車両のピラートリム設置構造において、前記ピラートリム（６０）上段背面に形成されたロゴカバー装着用ハウジング（２０）の両側表面位置に、突出部（１２）を一体に成形すると同時に、この突出部の下側の表面位置に垂直に延長された挟持部（１４）を一体に成形し、前記挟持部（１４）と突出部（１２）の間にピラートリム装着用ブラケット（３０）を挟みこみ、互いに密着された前記ロゴカバー装着用ハウジング（２０）とピラートリム装着用ブラケット（３０）を車体パネル（３６）に締結する手段により装着したことを特徴とする。

本発明によるカーテンエアバック装着車両のピラートリム設置構造において、ピラートリム上段背面に形成されたロゴカバー装着用ハウジングの両側に突出部と、挟持部を一体に成形し、この突出部と挟持部の間の空間にピラートリム装着用ブラケットを挿入した後、前記ロゴカバー装着用ハウジングと、ピラートリム装着用ブラケットを車体パネルに密着させて、ネジで締結させることにより、カーテンエアバックの爆発の圧力によりロゴカバー装着用ハウジングが破損しても、挟持部と突出部にはめ込まれているピラートリム装着用ブラケット自体が、パネルとその固定状態を保持し続けているので、ピラートリムの離脱を完全に防止できる。

好ましい実施例として、前記ピラートリム装着用ブラケットは、中央部分が凹部となるように、また両側部分が凸部となるように折り曲げたもので、前記凸部を挟持部と突出部の間にはめ込まれる構造とし、前記凹部をロゴカバー装着用ハウジングの後面と密着することを特徴とする。

さらに好ましい実施例として、前記挟持部の外表面には複数の補強用リブを形成していることを特徴とする。
特に、前記カーテンエアバックの底面位置に、カーテンエアバックの爆発圧力を１次的に支持できるカーテンエアバック支持用ブラケットが位置され、このカーテンエアバック支持用ブラケットの下段がピラートリム装着用ブラケットの凹部後面と、車体パネルの間にはめ込まれて締結手段で固定されたことを特徴とする。

以下、本発明の好ましい実施例について図面を参照しながら説明する。
従来の技術と同じ構成要素に対しては、同じ図面符号を用いる。

図１及び図２は、本発明によるピラートリム構造であって、ピラートリム装着用ブラケットの全ての挟みこみ状態を示す正面斜視図である。
本発明のピラートリムは構造的な面からみると、図２に示すようにピラートリム（６０）の上段背面に突出部（１２）と挟持部（１４）を一体に成形し、突出部（１２）と挟持部（１４）の間にピラートリム装着用ブラケット（３０）をはめ込んだことを特徴とする。

図２に示すように、前記ピラートリム（６０）の上段背面に円筒形のロゴカバー装着用ハウジング（２０）が一体に突出形成されており、その両側表面に一対の板体となった突出部（１２）が一体に成形されており、この突出部（１２）のすぐ下側表面には上側に垂直に折り曲げた形状の挟持部（１４）が一体に成形されている。

また、前記挟持部（１４）の外表面には複数個の補強用リブ（１６）を形成する。
ここに、ピラートリム装着用ブラケット（３０）を、前記突出部（１２）と挟持部（１４）の間に挿入装着させる。
前記ピラートリム装着用ブラケット（３０）は均一な厚さを有する板体として、中央部分が凹部（３２）となるように、また両側部分が凸部（３４）となるよう折り曲げて形成されている。

図３には、前記ピラートリム装着用ブラケット（３０）が突出部（１２）と挟持部（１４）の間にはめ込まれた状態が斜視図で示されている。
図３乃至図５に示すように、前記ピラートリム装着用ブラケット（３０）の凹部（３２）はロゴカバー装着用ハウジング（２０）の後面と密着された状態となり、実質的に前記ピラートリム装着用ブラケット（３０）の凸部（３４）が前記突出部（１２）と挟持部（１４）の間の空間で挿入された状態となる。

この時、前記ピラートリム装着用ブラケット（３０）の凹部（３２）には装着ホール（３８）が形成されており、この装着ホール（３８）が前記ロゴカバー装着用ハウジング（２０）に前後に形成されているホールと一致された状態となる。

このような状態で、前記ピラートリム装着用ブラケット（３０）を車体パネル（３６）に密着させた後、前記ロゴカバー装着用ハウジング（２０）のホールと、前記ピラートリム装着用ブラケット（３０）の装着ホール（３８）を通してネジなどの締結手段により車体パネル（３６）へ締結させることで、本発明によるピラートリムの組み立てが完了する。

一方、図４に示したように、ヘッドライニング（５０）の内部に設置された前記カーテンエアバック（１０）の底面に、カーテンエアバックの爆発の圧力を１次的に支持できるカーテンエアバック支持用ブラケット（４０）を選択的に位置させるため、その締結方法としては前記カーテンエアバック支持用ブラケット（４０）の下段をピラートリム装着用ブラケット（３０）の凹部（３２）後面と車体パネル（３６）との間にはめ込み、前記ネジなどの締結手段で一緒に固定させるとよい。

この際、前記カーテンエアバック支持用ブラケット（４０）の上部は室内側に膨らんで折り曲げた部分の上面がカーテンエアバックの爆発時に支持面となる。
このように、本発明によるピラートリムが設置された状態でカーテンエアバックの爆発展開が起こった場合の作用状態を説明すると次の通りである。

前記カーテンエアバック（１０）の爆発が起こると、その爆発時圧力によりヘッドライニング（５０）が膨らみながら、カーテンエアバックが室内側下部方向に展開される。
この時に、前記カーテンエアバックの爆発時の圧力が前記カーテンエアバック支持用ブラケット（４０）に１次的に作用し、前記ロゴカバー装着用ハウジング（２０）に２次的に作用することになると、ロゴカバー装着用ハウジング（２０）の取り付け部分が切れる損傷を受けうる。

しかし、前記ロゴカバー装着用ハウジング（２０）の一定部分が切断されても、前記ピラートリム（６０）の後面に一体に形成された突出部（１２）と挟持部（１４）との間に空間にピラートリム装着用ブラケット（３０）が嵌め込まれた状態であり、また、ピラートリム装着用ブラケット（３０）が続けて車体パネル（３６）にネジにより装着維持された状態であるため、結局ピラートリムは元の位置に固定された状態を保持することができ、従来技術のように、カーテンエアバックの爆発圧力により、ピラートリムが室内側に脱落することを容易に防止できる。

本発明によるピラートリム構造であって、ピラートリム装着用ブラケットの全ての挟みこみ状態を示す斜視図。 本発明によるピラートリム構造であって、突出部と挟持部が一体に成形された上段部背面構造を示す一部拡大斜視図。 本発明によるピラートリム構造であって、突出部と挟持部の間にピラートリム装着用ブラケットが嵌め込まれた状態を示す一部拡大斜視図。 本発明によるピラートリムが取り付けられた状態を示す縦断面図。 本発明によるピラートリムが取り付けられた状態を示す横断面図。 従来のピラートリム構造を示す斜視図。 従来のピラートリム構造を示す断面図。 従来のもう一つのピラートリム構造を示す斜視図。 従来のもう一つのピラートリム構造を示す断面図。 従来の実施例（１）のピラートリム構造を示す断面図。 従来の実施例（２）のピラートリム構造を示す断面図。 従来の実施例（３）のピラートリム構造を示す断面図。 従来の実施例（４）のピラートリム構造を示す断面図。 従来の実施例（５）のピラートリム構造を示す断面図。

符号の説明

１０ カーテンエアバック
１２ 突出部
１４ 挟持部
２０ ロゴカバー装着用ハウジング
３０ ピラートリム装着用ブラケット
３２ 凹部
３４ 凸部
３６ 車体パネル
３８ 装着ホール
４０ カーテンエアバック支持用ブラケット
５０ ヘッドライニング
６０ ピラートリム

Claims (4)

1. カーテンエアバック装着車両のピラートリム設置構造において、
   前記ピラートリム（６０）上段背面に形成されたロゴカバー装着用ハウジング（２０）の両側表面位置に突出部（１２）を一体に成形すると同時に、この突出部（１２）の下側の表面位置に垂直に延長された挟持部（１４）を一体に成形し、前記挟持部（１４）と突出部（１２）の間にピラートリム装着用ブラケット（３０）を挟みこみ、互いに密着された前記ロゴカバー装着用ハウジング（２０）とピラートリム装着用ブラケット（３０）を車体パネル（３６）に締結する手段により、装着したことを特徴とするカーテンエアバック装着車両のピラートリム設置構造。
2. 前記ピラートリム装着用ブラケット（３０）は、中央部分を凹部（３２）に、また両側部分を凸部（３４）になるように、折り曲げた形状として、前記凸部（３４）が挟持部（１４）と突出部（１２）との間にはめ込まれるように、前記凹部（３２）がロゴカバー装着用ハウジング（２０）の後面と密着されることを特徴とする、請求項１に記載のカーテンエアバック装着車両のピラートリム設置構造。
3. 前記挟持部（１４）の外表面には、複数個の補強用リブ（１６）がさらに形成されたことを特徴とする、請求項１または請求項２に記載のカーテンエアバック装着車両のピラートリム設置構造。
4. 前記カーテンエアバック（１０）の底面には、カーテンエアバックの爆発圧力を１次的に支持できるカーテンエアバック支持用ブラケット（４０）が位置され、このカーテンエアバック支持用ブラケット（４０）の下段がピラートリム装着用ブラケット（３０）の凹部（３２）後面と、車体パネル（３６）との間に嵌め込まれて、締結手段により一緒に固定されたことを特徴とする、請求項１に記載のカーテンエアバック装着車両のピラートリム設置構造。

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