JP2024063349A - コネクタシステム及びコネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】信号伝送の信頼性と、小型化との両立に有効なコネクタシステムを提供する。【解決手段】コネクタシステム1は、コネクタ2と、コネクタ3とを備える。コネクタ2は、絶縁ハウジング100と、コンタクト200と、シェル300と、を有する。コネクタ3は、相手絶縁ハウジング520と、相手コンタクト530と、シェル300と協働して、嵌合方向D12に沿った軸線まわりにコンタクト200及び相手コンタクト530を包囲する包囲体900を構成する相手シェル600と、を有する。周方向において、相手シェル600と重ならずにシェル300が包囲体900を構成する部分と、シェル300と重ならずに相手シェル600が包囲体900を構成する部分とのそれぞれの長さが、シェル300と相手シェル600とが重なって包囲体900を構成する部分の全長よりも長い。【選択図】図15

Description

本開示は、コネクタシステム及びコネクタに関する。
特許文献1には、プラグコネクタと連結されるリセプタクルコネクタが開示されている。プラグコネクタは、ケーブルの内部導体に接続される導電性のシグナルコンタクト部材と、シグナルコンタクト部材を包囲する導電性のシェル部とを有する。リセプタクルコネクタは、プラグコネクタのシグナルコンタクト部材に接続される導電性のコンタクト部材と、コンタクト部材を包囲し、プラグコネクタのシェル部に接続される導電性のシェル部とを有する。
特開2019-075315号公報
本開示は、信号伝送の信頼性と、小型化との両立に有効なコネクタシステムを提供する。
本開示の一側面に係るコネクタシステムは、絶縁ハウジングと、絶縁ハウジングに保持される導電性のコンタクトと、コンタクトの周囲に配置されるように絶縁ハウジングに保持される導電性のシェルと、を有するコネクタと、嵌合方向に沿って絶縁ハウジングと嵌合する相手絶縁ハウジングと、相手絶縁ハウジングに保持され、相手絶縁ハウジングが絶縁ハウジングに嵌合した状態にて、コンタクトと接触する導電性の相手コンタクトと、相手絶縁ハウジングに保持され、相手絶縁ハウジングが絶縁ハウジングに嵌合した状態にて、シェルと協働して、嵌合方向に沿った軸線まわりにコンタクト及び相手コンタクトを包囲する包囲体を構成する導電性の相手シェルと、を有する相手コネクタと、を備え、軸線まわりの周方向において、相手シェルと重ならずにシェルが包囲体を構成する部分と、シェルと重ならずに相手シェルが包囲体を構成する部分とのそれぞれの長さが、シェルと相手シェルとが重なって包囲体を構成する部分の全長よりも長い。
シェルと相手シェルとが重なる部分を減らしつつ、コンタクト及び相手コンタクトを包囲する包囲体を構成することができる。従って、信号伝送の信頼性と、小型化との両立に有効である。
コネクタは、嵌合方向に垂直な配列方向に沿ってコンタクトと並ぶように絶縁ハウジングに保持される導電性の第二コンタクトと、第二コンタクトの周囲に配置されるように絶縁ハウジングに保持される導電性の第二シェルと、を更に有し、相手コネクタは、配列方向に沿って相手コンタクトと並ぶように相手絶縁ハウジングに保持され、相手絶縁ハウジングが絶縁ハウジングに嵌合した状態にて、第二コンタクトと接触する導電性の相手第二コンタクトと、相手絶縁ハウジングに保持され、相手絶縁ハウジングが絶縁ハウジングに嵌合した状態にて、第二シェルと協働して、嵌合方向に沿った軸線まわりに第二コンタクト及び相手第二コンタクトを包囲する第二包囲体を構成する導電性の相手第二シェルと、を更に有し、軸線まわりの周方向において、相手第二シェルと重ならずに第二シェルが第二包囲体を構成する部分と、第二シェルと重ならずに相手第二シェルが第二包囲体を構成する部分とのそれぞれの長さが、第二シェルと相手第二シェルとが重なって第二包囲体を構成する部分の全長よりも長くてもよい。第二コンタクト及び相手第二コンタクトに対しても、第二シェルと相手第二シェルとが重なる部分を減らしつつ第二包囲体を構成することができる。従って、信号伝送の信頼性と、小型化との両立に更に有効である。
コンタクト及び第二コンタクトは回路基板における第一信号ライン及び第二信号ラインに電気的に接続され、相手コンタクト及び相手第二コンタクトは一以上のケーブルの第一信号導体及び第二信号導体に電気的に接続されてもよい。回路基板が搭載される機器の小型化に有効である。
絶縁ハウジングは回路基板に対向する対向面を有し、配列方向及び嵌合方向は対向面に平行であってもよい。回路基板に対するコネクタの小型化に有効である。
シェルは、シェルと相手シェルとが重なって包囲体を構成する部分において相手シェルに接触する接触部を含んでもよい。シェルと相手シェルとの接触によって、信号伝送の信頼性を更に向上させることができる。
包囲体は、切れ目なくコンタクト及び相手コンタクトを包囲してもよい。シェルと相手シェルとの接触によって、信号伝送の信頼性を更に向上させることができる。
相手シェルと重ならずにシェルが包囲体を構成する部分の長さと、シェルと重ならずに相手シェルが包囲体を構成する部分の長さとのそれぞれが、包囲体の全周の1/4以上を占めてもよい。小型化に更に有効である。
相手シェルと重ならずにシェルが包囲体を構成する部分は、嵌合方向に垂直な対向方向において互いに対向する一対の側部と、一対の側部をつなぐベース部とを含み、シェルと重ならずに相手シェルが包囲体を構成する部分は、ベース部と対向する相手ベース部を含んでもよい。小型化に更に有効である。
シェルは、一対の側部にそれぞれ連なる一対の重複部を有し、相手シェルは、対向方向において互いに対向し、一対の重複部に対して内方からそれぞれ重なって、シェルと接触した状態に保たれる一対の相手重複部を有してもよい。信号伝送の信頼性と、小型化との両立に更に有効である。
シェルは、軸線まわりの周方向に沿って相手シェルと重なってもよい。小型化に更に有効である。
シェルは、嵌合方向に沿ったスリットが形成された壁部を有し、相手シェルは、壁部に交差してスリットにはまり込むことで、周方向に沿ってシェルと接触した状態に保たれる相手壁部を有してもよい。信号伝送の信頼性と、小型化との両立に更に有効である。
相手シェルは、相手壁部に交差する相手交差壁部を更に有し、相手交差壁部には嵌合方向に沿った相手スリットが形成され、シェルは、相手交差壁部に交差して相手スリットにはまり込むことで、周方向に沿って相手シェルと接触した状態に保たれる交差壁部を有してもよい。信号伝送の信頼性と、小型化との両立に更に有効である。
本開示の他の側面に係るコネクタは、相手絶縁ハウジングと、相手絶縁ハウジングに保持される導電性の相手コンタクトと、相手コンタクトの周囲に配置されるように相手絶縁ハウジングに保持される導電性の相手シェルと、を有する相手コネクタと接続されるコネクタであって、嵌合方向に沿って相手絶縁ハウジングと嵌合する絶縁ハウジングと、絶縁ハウジングに保持され、絶縁ハウジングが相手絶縁ハウジングに嵌合した状態にて、相手コンタクトと接触する導電性のコンタクトと、絶縁ハウジングに保持され、絶縁ハウジングが相手絶縁ハウジングに嵌合した状態にて、相手シェルと協働して、嵌合方向に沿った軸線まわりにコンタクト及び相手コンタクトを包囲する包囲体を構成する導電性のシェルと、を備え、軸線まわりの周方向において、相手シェルと重ならずにシェルが包囲体を構成する部分と、シェルと重ならずに相手シェルが包囲体を構成する部分とのそれぞれの長さが、シェルと相手シェルとが重なって包囲体を構成する部分の全長よりも長い。
本開示によれば、信号伝送の信頼性と、小型化との両立に有効なコネクタシステムを提供することができる。
コネクタシステムを例示する斜視図である。 図1のコネクタシステムを下方から見た斜視図である。 図1中のIII-III線に沿った断面図である。 図3中の相手コネクタをコネクタに嵌合させた状態を示す断面図である。 図1中のコネクタを下方から見た斜視図である。 図5におけるコネクタを分解して示す斜視図である。 図6の部分拡大図である。 コネクタのシェルを上方から見た拡大図である。 コネクタのシェルを下方から見た拡大図である。 図1中の相手コネクタを分解して示す斜視図である。 図10の部分拡大図である。 相手コネクタの相手シェルを上方から見た拡大図である。 相手コネクタの相手シェルを下方から見た拡大図である。 シェルと相手シェルとの組み合わせを例示する斜視図である。 包囲体を例示する断面図である。 シェルと相手シェルとの変形例を示す斜視図である。 包囲体の変形例を示す斜視図である。
以下、実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
〔コネクタシステム〕
図1及び図2に示すコネクタシステム1は、高周波信号を低い劣化で伝送することと、低背化とが求められる用途において、回路基板10(図3に示される)と、複数のケーブル20との接続に用いられる。このような用途の一例として、回路基板10上のプリント配線の代わりに、複数のケーブル20によって回路基板10上の信号伝送を行う情報処理システムが挙げられる。複数のケーブル20のそれぞれをシールドケーブルとすること等によって、プリント配線よりも高い信号伝送特性で信号を伝送することができる。信号伝送特性とは、信号伝送における信号劣化の少なさを意味し、信号伝送特性が高いとは、信号伝送における信号劣化が少ないことを意味する。信号劣化の具体例としては、クロストーク等によるノイズの混入及び信号の減衰等が挙げられる。
複数のケーブル20による信号伝送特性を更に高めるためには、回路基板10と複数のケーブル20との接続箇所を、回路基板10上の回路素子(例えばプロセッサ)に近付けることが必要となる。回路基板10と複数のケーブル20との接続箇所を回路素子の近傍に設けるためには、回路素子に設けられるヒートシンク等との干渉を避ける必要がある。このため、コネクタシステム1の低背化が必要とされる。
コネクタシステム1は、コネクタ2と、コネクタ3とを備える。コネクタ2は、例えばリセプタクルコネクタであり、回路基板10に接続される。コネクタ3は、例えばプラグコネクタであり、複数のケーブル20に接続される。コネクタ3をコネクタ2に接続可能である。コネクタ3をコネクタ2に接続することによって、複数のケーブル20が回路基板10に電気的に接続される。コネクタ2とコネクタ3とは、回路基板10に平行な嵌合方向D12に沿って互いに嵌合する。以下、コネクタ3をコネクタ2に対する「相手コネクタ」と称する場合があるが、必ずしもコネクタ3のみが「相手コネクタ」に該当するわけではなく、コネクタ2はコネクタ3に対する「相手コネクタ」である。
コネクタ2は、複数のコンタクト200と、複数のシェル300と、絶縁ハウジング100とを備える。複数のコンタクト200は、回路基板10の主面に平行で嵌合方向D12に垂直な配列方向D11に沿って並ぶように絶縁ハウジング100に保持される。複数のコンタクト200のそれぞれは、回路基板10に電気的に接続され、相手コネクタ(コネクタ3)の信号コンタクトに接触する。複数のシェル300のそれぞれは、少なくとも一つのコンタクト200の周囲に配置されるように絶縁ハウジング100に保持される。例えば複数のシェル300のそれぞれは、嵌合方向D12に沿った軸線まわりに少なくとも一つのコンタクト200を包囲するように絶縁ハウジング100に保持される。
複数のコンタクト200は複数種類の信号を伝送する。複数のシェル300は、複数種類の信号ごとに設けられていてもよい。この場合、複数のシェル300のそれぞれが包囲する領域においては、一種類の信号のみが伝送され、他の信号は伝送されない。一例として、複数のコンタクト200のそれぞれが、グランド電位を基準とする一種類の信号を伝送してもよい。この場合、複数のシェル300は複数のコンタクト200ごとに設けられる。複数のシェル300のそれぞれは一つのコンタクト200のみを包囲し、他のコンタクト200を包囲しない。複数のコンタクト200は、複数種類の差動信号をそれぞれ伝送する複数対のコンタクト200を含んでいてもよい。この場合、複数のシェル300は複数対のコンタクト200ごとに設けられる。複数のシェル300のそれぞれは、一対のコンタクト200のみを包囲し、他のコンタクト200を包囲しない。
絶縁ハウジング100は、複数のコンタクト200と、複数のシェル300とを一体的に保持する。絶縁ハウジング100は、複数のコンタクト200同士を互いに絶縁された状態に保ち、複数のシェル300同士を互いに絶縁された状態に保ち、複数のコンタクト200と複数のシェル300とを互いに絶縁された状態に保つ。
コネクタ3は、図1及び図10に示されるように、ベースユニット500と、複数のシェル600とを備える。ベースユニット500は、コネクタベース510と、絶縁性の複数の絶縁ハウジング520と、導電性の複数のコンタクト530とを有する。コネクタベース510は、配列方向D11(D21)に沿って延びる。複数の絶縁ハウジング520は配列方向D11に沿って並び、それぞれ嵌合方向D12(D22)に沿ってコネクタベース510から互いに同じ方向に向かって突出している。
複数のコンタクト530は、配列方向D11に沿って並ぶように複数の絶縁ハウジング520に保持される。複数のコンタクト530のそれぞれは、複数のケーブル20のいずれかに電気的に接続され、相手コネクタ(コネクタ2)のコンタクト200に接触する。複数の絶縁ハウジング520のそれぞれは、少なくとも一つのコンタクト530を保持する。
複数のコンタクト530は上述の複数種類の信号を伝送し、複数の絶縁ハウジング520は、複数種類の信号ごとに設けられていてもよい。この場合、複数の絶縁ハウジング520においては、一種類の信号のみが伝送され、他の信号は伝送されない。一例として、複数のコンタクト530のそれぞれが、グランド電位を基準とする一種類の信号を伝送してもよい。この場合、複数の絶縁ハウジング520は複数のコンタクト530ごとに設けられる。複数の絶縁ハウジング520のそれぞれは一つのコンタクト530のみを保持し、他のコンタクト530を保持しない。複数のコンタクト530は、複数種類の差動信号をそれぞれ伝送する複数対のコンタクト530を含んでいてもよい。この場合、複数の絶縁ハウジング520は複数対のコンタクト530ごとに設けられる。複数の絶縁ハウジング520のそれぞれは、一対のコンタクト530のみを保持し、他のコンタクト530を保持しない。
複数のシェル600は、複数の絶縁ハウジング520にそれぞれ対応する。複数のシェル600のそれぞれは、対応する絶縁ハウジング520を嵌合方向D12(D22)に沿った軸線まわりに包囲する。
複数の絶縁ハウジング520は、複数のシェル300にそれぞれ対応する。図3及び図4に示すように、複数の絶縁ハウジング520のそれぞれは、嵌合方向D12に沿って、対応するシェル300に挿入される。複数のシェル600のそれぞれは、嵌合方向D12に沿って、対応するシェル300に嵌合する。複数のコンタクト530のそれぞれは、対応するシェル300内において、対応するコンタクト200に接触する。これにより、複数のケーブル20が回路基板10に電気的に接続される。
このコネクタシステム1によれば、複数のコンタクト200に個別のシェル300を設けることによって、コンタクト200とシェル300との関係を個別に最適化することができる。また、シェル300は、回路基板10に平行な嵌合方向D12に沿った軸線まわりにコンタクト200を包囲する。これにより、コネクタ2に対するコネクタ3の嵌合方向が、回路基板10に平行な方向に規制される。このため、コネクタ2とコネクタ3とにより構成される接続部の低背化(回路基板10の表面に対する低背化)を図ることができる。従って、信号伝送特性の向上と、低背化との両立に有効である。
低背化によって、例えば図3及び図4に示すように、ヒートシンク12等との干渉を避け、回路素子11の近傍にコネクタ2を配置することが可能となるので、信号伝送特性の更なる向上を図ることができる。
複数のシェル300のそれぞれは、対応するシェル600による絶縁ハウジング520の包囲を補完してもよい。例えば、絶縁ハウジング520の周囲のうち、シェル600により包囲されていない部分をシェル300が包囲してもよい。これにより、シェル600とシェル300との重複を削減することで、更なる低背化が可能となる。
以下、コネクタ2及びコネクタ3のそれぞれの構成をより詳細に例示する。
〔第一コネクタ〕
コネクタ2の説明においては、便宜上、回路基板の表面に向かう方向を「下方」とし、回路基板の表面から離れる方向を「上方」とする。図5は、コネクタ2を下方から見た斜視図であり、図6は、図5中のコネクタ2を分解して示す斜視図である。図5に示すように、コネクタ2は、絶縁性の絶縁ハウジング100と、導電性の複数のコンタクト200と、導電性の複数のシェル300とを有する。
図6及び図7に示されるように、絶縁ハウジング100は、対向面101と、後退面102と、複数の凸部110とを有する。対向面101は、回路基板10に対向する。配列方向D11及び嵌合方向D12は対向面101に平行である。後退面102は、対向面101が回路基板10に対向した状態にて、回路基板10から離れた位置で回路基板10に対向する。複数の凸部110は、対向面101に平行な配列方向D11に沿って並び、それぞれ後退面102から突出している。
複数の凸部110は、複数のシェル300にそれぞれ対応する。複数のシェル300のそれぞれは、対応する凸部110に保持される。また、複数のシェル300のそれぞれが包囲する少なくとも一つのコンタクト200も凸部110に保持される。例えば、複数のシェル300のそれぞれが包囲する一対のコンタクト200が、配列方向D11に沿って並ぶように凸部110に保持される。絶縁ハウジング100は、樹脂材料の成型等により形成される。
一箇所の凸部110と、これに対応するシェル300及び一対のコンタクト200は、一セットの信号伝送部TP1を構成する。コネクタ2は、複数の凸部110にそれぞれ対応する複数セットの信号伝送部TP1を含む。複数セットの信号伝送部TP1は、配列方向D11に沿って並び、上述した複数種類の信号をそれぞれ伝送する。以下、複数セットの信号伝送部TP1を代表して、図示左側から一番目と二番目の二セットの信号伝送部TP1について、より詳細に構成を例示する。
複数セットの信号伝送部TP1の構成は共通であるが、説明の便宜上、図示左側から一番目の信号伝送部TP1に属する凸部110、コンタクト200及びシェル300を第一凸部110A、第一コンタクト200A及び第一シェル300Aとし、図示左側から二番目の信号伝送部TP1に属する凸部110、コンタクト200及びシェル300を第二凸部110B、第二コンタクト200B及び第二シェル300Bとして互いに区別する。
特に図7に示すように、第一コンタクト200Aと、第二コンタクト200Bとは、配列方向D11に沿って並ぶように絶縁ハウジング100に保持される。第一コンタクト200Aと第二コンタクト200Bとは、回路基板10における一対の信号ライン13に電気的に接続される。第一コンタクト200Aと第二コンタクト200Bとがそれぞれ接続される「一対の信号ライン13」は、互いに別の信号を伝送する。第一凸部110Aが一対の第一コンタクト200Aを含み、第二凸部110Bが一対の第二コンタクト200Bを含む場合には、例えば、一対の第一コンタクト200Aが配列方向D11に沿って並ぶように第一凸部110Aに保持され、一対の第二コンタクト200Bが配列方向D11に沿って並ぶように第二凸部110Bに保持され、第一凸部110Aと第二凸部110Bとの配列に対応して、一対の第一コンタクト200Aと一対の第二コンタクト200Bとが配列方向D11に沿って並んでいる。
一対の第一コンタクト200Aは、回路基板10において第一差動信号を伝送する一対の信号ライン13Aに電気的に接続される。一対の第二コンタクト200Bは、回路基板10において第一差動信号とは別の第二差動信号を伝送する一対の信号ライン13Bに電気的に接続される。
一対の第一コンタクト200Aのそれぞれは、接続部201(第一接続部)と、接触部202(第一接触部)とを有する。接続部201は、回路基板10に電気的に接続される。例えば接続部201は、回路基板10に形成された導電性の信号ターミナルに半田付け等によって接続される。接触部202は、対向面101に平行で配列方向D11に垂直な嵌合方向D12に沿って接続部201から突出している。以下、説明の便宜上、接続部201に対する接触部202の突出方向を「前方」といい、その反対方向を「後方」という。 第一コンタクト200Aは、接触部202が回路基板10から離れて位置するように、接続部201と接触部202との間でクランク状に屈曲している。第一コンタクト200Aは、例えば金属の薄板材の打ち抜き及び曲げ加工等により形成される。
一対の第二コンタクト200Bのそれぞれは、第一コンタクト200Aと同様に構成され、接続部201(第二接続部)と、接触部202(第二接続部)とを有する。第二コンタクト200Bの接続部201は、第一コンタクト200Aの接続部201が接続される信号ターミナルとは別個に回路基板10に形成された導電性の信号ターミナルに半田付け等によって接続される。
第一シェル300Aは、一対の第一コンタクト200Aの周囲に配置されるように絶縁ハウジング100に保持される。例えば第一シェル300Aは、嵌合方向D12に沿った軸線まわりに一対の第一コンタクト200Aを包囲するように絶縁ハウジング100に保持され、対向面101が回路基板10に対向した状態にて、回路基板10に電気的に接続される。
嵌合方向D12において、第一シェル300Aは一対の第一コンタクト200Aを部分的に包囲していてもよい。例えば第一シェル300Aは、少なくとも一対の第一コンタクト200Aの接触部202を包囲する。
第一シェル300A内においては、少なくとも一つの第一コンタクト200Aにより伝送される一種類の信号以外の信号は伝送されない。当該一種類の信号が、第一シェル300A内で伝送される唯一の信号である。例えば、第一シェル300A内においては、上記第一差動信号のみが伝送され、他の信号は伝送されない。第一シェル300Aは一対の第一コンタクト200Aのみを包囲し、他のコンタクト200を包囲しない。
一対の第一コンタクト200Aを包囲する形状に特に制限はない。第一シェル300Aは、一対の第一コンタクト200Aを円形状に包囲してもよく、一対の第一コンタクト200Aを多角形状に包囲してもよい。一例として、第一シェル300Aは、第一コンタクト200Aを矩形状に包囲してもよい。例えば第一シェル300Aは、一対の側壁部310(第一側壁部)と、ベース部320(第一ベース部)とを有する(図8参照)。
一対の側壁部310は、配列方向D11に沿って互いに対向する。一対の第一コンタクト200Aの接触部202は、一対の側壁部310の間に位置する。ベース部320は、対向面101に平行に広がって一対の側壁部310を連結する。対向面101が回路基板10に対向した状態にて、ベース部320は接触部202と回路基板10との間に位置してもよい。
図6に示されるように、一対の側壁部310の間には、受入空間IS(第一受入空間)が形成される。受入空間ISには、嵌合方向D12に沿って、相手コネクタ(コネクタ3)の相手第一ハウジング(複数の絶縁ハウジング520のいずれか一つ)が挿入される。相手コネクタの相手シェル(シェル600A)が第一シェル300Aに嵌合し、相手第一ハウジングに保持された相手信号コンタクト(コンタクト530A)が第一コンタクト200Aの接触部202に接触する(図4参照)。例えば、一対のコンタクト530Aが、一対の第一コンタクト200Aの接触部202にそれぞれ接触する。
図8に示されるように、第一シェル300Aは、後方に向かって一対の側壁部310からそれぞれ張り出した一対の張出部340(第一張出部)を更に有してもよい。一対の第一コンタクト200Aの接続部201は、一対の張出部340の間に位置する。
第一シェル300Aは、対向面101が回路基板10に対向した状態にて、回路基板10に電気的に接続されるように一対の張出部340にそれぞれ形成された一対のシェル接続部341(第一シェル接続部)を更に有してもよい。例えば一対のシェル接続部341のそれぞれは、対応する張出部340の下縁に形成され、上述の信号ターミナルとは別個に回路基板10に形成された導電性のグランドターミナルに半田付け等によって接続される。回路基板10において、グランドターミナルにはグランド電位が付与される。以下、シェル接続部341の他の部分が接続されるグランドターミナルについても同様である。
第一シェル300Aは、アンカー部350(第一アンカー部)と、中間接続部360(第一中間接続部)とを更に有してもよい(図9参照)。アンカー部350は、ベース部320から後方に向かって張り出して第一凸部110Aに保持される。中間接続部360は、対向面101が回路基板10に対向した状態にて、回路基板10に電気的に接続されるようにベース部320に形成されている。例えば中間接続部360は、アンカー部350の後端部に形成されており、後退面102から離れる方向に向かってアンカー部350の後端部から突出している。一例として、中間接続部360は、アンカー部350の後端部から後方及び下方に向かって突出し、回路基板10に形成されたグランドターミナルに半田付け等によって接続される。
第一シェル300Aは、例えば金属の薄板の打ち抜き及び曲げ加工により形成される。
第二シェル300Bは、一対の第二コンタクト200Bの周囲に配置されるように絶縁ハウジング100に保持される。第二シェル300Bは、嵌合方向D12に沿った軸線まわりに一対の第二コンタクト200Bを包囲するように絶縁ハウジング100に保持され、対向面101が回路基板10に対向した状態にて、回路基板10に電気的に接続される。例えば第二シェル300Bは、少なくとも一対の第二コンタクト200Bの接触部202を包囲する。第二シェル300B内においては、少なくとも一つの第二コンタクト200Bにより伝送される一種類の信号以外の信号は伝送されない。当該一種類の信号が、第二シェル300B内で伝送される唯一の信号である。例えば、第二シェル300B内においては、上記第二差動信号のみが伝送され、他の信号は伝送されない。第二シェル300Bは一対の第二コンタクト200Bのみを包囲し、他のコンタクト200を包囲しない。
第二シェル300Bは、第一シェル300Aと同様に構成され、一対の側壁部310(第二側壁部)と、ベース部320(第二ベース部)とを有する。一対の第二コンタクト200Bの接触部202は、一対の側壁部310の間に位置する。
一対の側壁部310の間には、受入空間IS(第二受入空間)が形成される。受入空間ISには、嵌合方向D12に沿って、相手コネクタ(コネクタ3)の相手第二ハウジング(複数の絶縁ハウジング520のいずれか一つ)が挿入される。相手第二ハウジングを包囲する相手シェル(シェル600B)が第二シェル300Bに嵌合し、相手第二ハウジングに保持された相手信号コンタクト(コンタクト530B)が第二コンタクト200Bの接触部202に接触する(図4参照)。例えば、一対のコンタクト530Bが、一対の第二コンタクト200Bの接触部202にそれぞれ接触する。
第一シェル300Aと同様に、第二シェル300Bは、一対の張出部340(第二張出部)と、一対のシェル接続部341を更に有してもよい。一対の第二コンタクト200Bの接続部201は、一対の張出部340の間に位置する。第一シェル300Aの一対のシェル接続部341と同様に、第二シェル300Bの一対のシェル接続部341は、回路基板10に形成されたグランドターミナルに半田付け等によって接続される。
第一シェル300Aと同様に、第二シェル300Bは、アンカー部350と、中間接続部360とを更に有してもよい。アンカー部350は、ベース部320から後方に張り出して第二凸部110Bに保持される。中間接続部360は、回路基板10に形成されたグランドターミナルに半田付け等によって接続される。
図7に示されるように、第一凸部110Aは、後退面102から突出して 第一シェル300Aの一対の張出部340の間に位置し、一対の第一コンタクト200Aと第一シェル300Aとを保持する。例えば第一凸部110Aは、一対のコンタクト保持孔111(第一凸部110Aの上方に位置する)と、アンカー孔112とを有する。一対のコンタクト保持孔111は、配列方向D11に沿って並び、それぞれ嵌合方向D12に沿って第一凸部110Aを貫通している。一対のコンタクト保持孔111には、後方から一対の第一コンタクト200Aの接触部202がそれぞれ挿入される。一対の第一コンタクト200Aの接触部202の端部は、第一凸部110Aから前方に突出し、第一シェル300Aに包囲される。アンカー孔112は、一対のコンタクト保持孔111よりも下方に位置し、嵌合方向D12に沿って第一凸部110Aを貫通している。アンカー孔112には、前方から第一シェル300Aのアンカー部350が挿入される。
第一凸部110Aには、スリット113(第一スリット)が形成されていてもよい。スリット113は、嵌合方向D12に沿った中間接続部360の変位を許容する。例えばスリット113は、嵌合方向D12に沿い、アンカー孔112の下部の全長に亘って形成されており、スリット113内に中間接続部360が配置される。スリット113が嵌合方向D12に沿って延びているため、嵌合方向D12に沿った中間接続部360の変位が許容される。
絶縁ハウジング100は、第一支持部114Aを更に有してもよい。第一支持部114Aは、第一凸部110Aから前方に向かって張り出して接触部202とベース部320との間に位置する。例えば第一支持部114Aは、一対のコンタクト保持孔111とアンカー孔112との間において、第一凸部110Aから前方に向かって張り出している。
第二凸部110Bは、後退面102から突出して第二シェル300Bの一対の張出部340の間に位置し、一対の第二コンタクト200Bと第二シェル300Bとを保持する。例えば第二凸部110Bは、第一凸部110Aと同様に、一対のコンタクト保持孔111(第二凸部110Bの上方に位置する)と、アンカー孔112とを有する。一対のコンタクト保持孔111には、後方から一対の第二コンタクト200Bの接触部202がそれぞれ挿入される。一対の第二コンタクト200Bの接触部202の端部は、第二凸部110Bから前方に突出し、第二シェル300Bに包囲される。アンカー孔112には、前方から第二シェル300Bのアンカー部350が挿入される。第一凸部110Aと同様に、第二凸部110Bにはスリット113(第二スリット)が形成されていてもよい。スリット113内には、第二シェル300Bの中間接続部360が配置される。
絶縁ハウジング100は、第一支持部114Aと同様の第二支持部114Bを更に有してもよい。第二支持部114Bは、第二凸部110Bから前方に向かって張り出して接触部202とベース部320との間に位置する。例えば第二支持部114Bは、一対のコンタクト保持孔111とアンカー孔112との間において、第二凸部110Bから前方に向かって張り出している。
図5及び図6に戻り、コネクタ2は、導電性のアウターシェル400を更に備えてもよい。絶縁ハウジング100は、対向面101の裏面103を有し、アウターシェル400は裏面103を覆う。
例えばアウターシェル400は、主板部410と、一対のアウター側壁部420と、一対のアンカー部430とを有し、金属の薄板材の打ち抜き及び曲げ加工等により形成される。主板部410は、裏面103の少なくとも一部を覆うように広がっている。一対のアウター側壁部420は、配列方向D11における主板部410の両端部にそれぞれ設けられている。例えば一対のアウター側壁部420は、主板部410の両端部において、主板部410に対して下方に屈曲し、配列方向D11に沿って互いに対向している。一対のアンカー部430も、配列方向D11における主板部410の両端部にそれぞれ設けられており、一対のアウター側壁部420よりも後方に位置している。例えば一対のアンカー部430は、主板部410の両端部において、主板部410に対して下方に屈曲し、配列方向D11に沿って互いに対向している。前方から見て、複数のシェル300は、一対のアウター側壁部420の間に位置し、一対のアンカー部430の間にも位置する。
一対のアンカー部430は、絶縁ハウジング100に保持される。例えば絶縁ハウジング100は、一対のアンカー部430にそれぞれ対応する一対のアウター保持孔121を更に有する。一対のアウター保持孔121のそれぞれは、絶縁ハウジング100を上下に貫通している。一対のアンカー部430は、上方から一対のアウター保持孔121にそれぞれ挿入される。
一対のアウター側壁部420は、絶縁ハウジング100の前面よりも前方に張り出していてもよい。これにより、嵌合方向D12に沿ってコネクタ3がスムーズにガイドされる。
主板部410の両端部には、絶縁ハウジング100の前面よりも前方に張り出す一対の張出部412がそれぞれ形成されており、一対の張出部412には一対のロック開口411がそれぞれ形成されている。一対のロック開口411のそれぞれは、下方から見て、複数のシェル300と、一対のアウター側壁部420との間にそれぞれ位置している。一対のロック開口411には、後述するコネクタ3の一対のロック爪814がそれぞれ係合する。
アウターシェル400は、一対のアウター接続部421を更に有してもよい。一対のアウター接続部421は、対向面101が回路基板10に対向した状態にて、回路基板10に電気的に接続されるように、一対のアウター側壁部420にそれぞれ形成されている。例えば一対のアウター接続部421のそれぞれは、対応するアウター側壁部420の下縁に形成され、回路基板10に形成されたグランドターミナルに半田付け等によって接続される。
〔第二コネクタ〕
上述したように、コネクタ3は、複数のケーブル20に接続される。特に図11に示されるように、複数のケーブル20のそれぞれは、少なくとも一本の信号導体24を有する。一本のケーブル20は、一種類の信号を伝送する。例えばケーブル20は、一種類の差動信号を伝送する。例えば、一本のケーブル20は、一対の電線21と、外部導体22と、絶縁性のアウターシース23とを有する。一対の電線21のそれぞれは、一本の信号導体24と、信号導体24を被覆する絶縁性のインナーシース25とを有する。以下、一対の電線21の信号導体24を、一対の信号導体24という。一対の信号導体24によって、上述の差動信号が伝送される。外部導体22は、一対の電線21を包囲し、アウターシース23は外部導体22を被覆する。
図10は、コネクタ3を分解して示す斜視図であり、図11は、図10の部分拡大図である。図10に示すように、コネクタ3は、ベースユニット500と、複数のシェル600とを有する。図11に示すように、ベースユニット500は、コネクタベース510と、絶縁性の複数の絶縁ハウジング520と、導電性の複数のコンタクト530とを有する。
コネクタベース510は、対向面511を有する。対向面511は、配列方向D21に沿って配列された複数のケーブル20の端部の外周に対向する。複数の絶縁ハウジング520は、複数のケーブル20にそれぞれ対応する。複数の絶縁ハウジング520は、配列方向D21に沿って並び、それぞれ対向面511に平行で配列方向D21に垂直な嵌合方向D22に沿って、対応するケーブル20の端部から遠ざかる方向に突出する。複数の絶縁ハウジング520は、嵌合方向D12と嵌合方向D22とが一致した状態にて、配列方向D11,嵌合方向D22に沿って絶縁ハウジング100と嵌合する。例えば複数の絶縁ハウジング520は、複数の凸部110と後退面102との間の空間にそれぞれ嵌合する。
以下、説明の便宜上、対向面511が面する方向を「上方」とし、その反対方向を「下方」とする。また、複数の絶縁ハウジング520がコネクタベース510から突出する方向を「前方」とし、その反対方向を「後方」とする。この定義によれば、複数のケーブル20が、コネクタベース510から後方に延びることとなる。コネクタ3がコネクタ2に嵌合した状態において、コネクタ2の説明における上下と、コネクタ3の説明における上下とは一致することとなる。また、コネクタ3の説明における前方はコネクタ2の説明における後方に対応し、コネクタ3の説明における後方はコネクタ2の説明における前方に対応する。
複数のコンタクト530は、複数の絶縁ハウジング520にそれぞれ対応する複数対のコンタクト530を含む。複数対のコンタクト530のそれぞれは、対応する絶縁ハウジング520に保持され、絶縁ハウジング520が絶縁ハウジング100に嵌合した状態にて、複数対のコンタクト200とそれぞれ接触する。複数対のコンタクト530のそれぞれには、上述した一対の信号導体24がそれぞれ接続される。
複数のシェル600は、複数の絶縁ハウジング520にそれぞれ対応する。複数のシェル600のそれぞれは、絶縁ハウジング520に保持され、絶縁ハウジング520が絶縁ハウジング100に嵌合した状態にて、シェル300と協働して、嵌合方向D12,D22に沿った軸線まわりにコンタクト200及びコンタクト530を包囲する包囲体を構成する。包囲体についてはより詳細に後述する。
コネクタ3は、複数の絶縁ハウジング520にそれぞれ対応する複数セットの信号伝送部TP2を含む。複数セットの信号伝送部TP2は、配列方向D21に沿って並び、上述した複数種類の信号をそれぞれ伝送する。以下、複数セットの信号伝送部TP2を代表して、図示(図10及び図11における図示)の右側から一番目と二番目の二セットの信号伝送部TP2について、より詳細に構成を例示する。なお、図示右側から一番目の信号伝送部TP2は、図7における左側から一番目の信号伝送部TP1に対応する。図示右側から二番目の信号伝送部TP2は、図7における左側から二番目の信号伝送部TP2に対応する。
複数の信号伝送部TP2の構成は共通であるが、説明の便宜上、図11における右側から一番目の信号伝送部TP2に属する絶縁ハウジング520、コンタクト530及びシェル600を第一絶縁ハウジング520A、第一コンタクト530A及び第一シェル600Aとし、右側から二番目の信号伝送部TP2に属する絶縁ハウジング520、コンタクト530及びシェル600を第二絶縁ハウジング520B、第二コンタクト530B及び第二シェル600Bとして互いに区別する。また、右側から一番目の信号伝送部TP2に対応するケーブル20を第一ケーブル20Aとし、右側から二番目の信号伝送部TP2に属するケーブル20を第二ケーブル20Bとして互いに区別する。
第一絶縁ハウジング520A及び第二絶縁ハウジング520Bは、配列方向D21に沿って並び、嵌合方向D22に沿ってコネクタベース510から前方に向かって突出している。
図11に示されるように、第一コンタクト530Aと第二コンタクト530Bとは、一対の電線21に電気的に接続される。例えば第一コンタクト530Aは、第一ケーブル20Aの電線21の信号導体24に電気的に接続され、第二コンタクト530Bは、第二ケーブル20Bの電線21の信号導体24に電気的に接続される。一対の第一コンタクト530Aは、第一絶縁ハウジング520Aに保持され、第一ケーブル20Aの一対の電線21の信号導体24にそれぞれ接続される。一対の第一コンタクト530Aのそれぞれは、前方に向かって順に並ぶ接続部531(第一接続部)と接触部532(第一接触部)とを有する。
第一絶縁ハウジング520Aは、接続部531を上方に露出させ、接触部532を下方に露出させるように、一対の第一コンタクト530Aを保持する(図3参照)。これにより、接続部531に対して上方から信号導体24を接続することが可能であり、接触部532は相手コネクタ(コネクタ2)の第一コンタクト200Aに上方から接触可能である(図4参照)。
第一ケーブル20Aの先端部のうち、接続部531に対応する部分においては、アウターシース23、外部導体22及びインナーシース25が除去され、露出した一対の信号導体24が接続部531にそれぞれ接続される。
第一コンタクト530Aは、例えば金属の薄板材の打ち抜き及び曲げ加工等により形成される。
一対の第二コンタクト530Bは、配列方向D21に沿って一対の第一コンタクト530Aと並ぶように第二絶縁ハウジング520Bに保持され、第二ケーブル20Bの一対の電線21の信号導体24にそれぞれ接続される。一対の第二コンタクト530Bのそれぞれは、第一絶縁ハウジング520Aと同様に、接続部531(第二接続部)と接触部532(第二接触部)とを有する。
第二絶縁ハウジング520Bは、接続部531を上方に露出させ、接触部532を下方に露出させるように、一対の第二コンタクト530Bを保持する(図3参照)。これにより、接続部531に対して上方から信号導体24を接続することが可能であり、接触部532は相手コネクタ(コネクタ2)の第二コンタクト200Bに上方から接触可能である(図4参照)。
第二ケーブル20Bの先端部のうち、接続部531に対応する部分においては、アウターシース23、外部導体22及びインナーシース25が除去され、露出した一対の信号導体24が接続部531にそれぞれ接続される。
第一シェル600Aは、嵌合方向D22に沿った軸線まわりに第一絶縁ハウジング520Aを包囲するようにコネクタベース510に固定される。例えば第一シェル600Aは、ケーブル保持部610(第一ケーブル保持部)と、嵌合部620(第一嵌合部)とを有する。
ケーブル保持部610は、第一ケーブル20Aを包囲してコネクタベース510に固定される。第一ケーブル20Aの先端部のうち、ケーブル保持部610に対応する部分においては、アウターシース23が除去される。ケーブル保持部610は、アウターシース23の除去により露出した外部導体22を包囲する。外部導体22を包囲する形状に特に制限はない。ケーブル保持部610は、外部導体22を円形状に包囲してもよく、外部導体22を多角形状に包囲してもよい。一例として、ケーブル保持部610は、外部導体22を矩形状に包囲してもよい。例えばケーブル保持部610は、一対の側壁部611(第一ベース側壁部)と、ベース部612(第一ベース部)とを有する。一対の側壁部611は、配列方向D21に沿って互いに対向する。第一ケーブル20Aの外部導体22は、第一シェル600Aの一対の側壁部611の間に位置する。ベース部612は、対向面511に平行に広がって一対の側壁部611を連結する。
嵌合部620は、嵌合方向D22に沿ってケーブル保持部610から前方に延びて第一絶縁ハウジング520Aを包囲する。第一絶縁ハウジング520Aを包囲する形状に特に制限はない。嵌合部620は、第一絶縁ハウジング520Aを円形状に包囲してもよく、第一絶縁ハウジング520Aを多角形状に包囲してもよい。一例として、嵌合部620は、第一絶縁ハウジング520Aを矩形状に包囲してもよい。例えば嵌合部620は、一対の側壁部621(第一側壁部)と、ベース部622(第一ベース部)とを有する。一対の側壁部621は、一対の側壁部611に連なる。ベース部622は、ベース部612に連なり、一対の側壁部621を連結する。
一対の側壁部611の間隔614に比較して、一対のベース部622の間隔623は小さい(図12参照)。ケーブル保持部610内には第一ケーブル20Aの外部導体22が存在するのに対し、嵌合部620内には第一ケーブル20Aの外部導体22が存在しない。外部導体22が存在する位置における間隔614に比較して、外部導体22が存在しない位置の間隔623を小さくすることによって、一対の信号導体24と、一対の信号導体24を包囲するグランド電位の金属体との配置関係の均一性を向上させ、信号伝送特性を更に向上させることができる。
図11に戻り、嵌合部620Aは、第一シェル300Aの上側部分に嵌合する。例えば、一対の側壁部621が、第一シェル300Aの一対の側壁部310の内面にそれぞれ重なる。このように嵌合部620Aが第一シェル300Aに嵌合すると、嵌合部620Aによる第一絶縁ハウジング520Aの包囲が第一シェル300Aにより補完される。例えば、嵌合部620Aによっては包囲されない第一絶縁ハウジング520Aの下側部分が、第一シェル300Aにより包囲される。
一対の側壁部621のそれぞれは、弾性接触部624(第一弾性接触部)を有してもよい(図12及び図13参照)。弾性接触部624は、外力の付与によって第一絶縁ハウジング520Aに近付き、外力の除去によって第一絶縁ハウジング520Aから離れる。一対の側壁部621の弾性接触部624は、第一シェル300Aの一対の側壁部310の内面にそれぞれ接触する。これにより、嵌合部620Aによる第一絶縁ハウジング520Aの包囲が、第一シェル300Aによって更に強固に補完される。
第二シェル600Bは、嵌合方向D22に沿った軸線まわりに第二絶縁ハウジング520Bを包囲するようにコネクタベース510に固定される。例えば第二シェル600Bは、第一シェル600Aと同様に、ケーブル保持部610(第二ベース部)と、嵌合部620(第二エンド部)とを有する。
ケーブル保持部610は、第二ケーブル20Bを包囲してコネクタベース510に固定される。第二シェル600Bのケーブル保持部610は、第一シェル600Aのケーブル保持部610と同様に、一対の側壁部611(第二ベース側壁部)と、ベース部612(第二ベースベース部)とを有する。第二ケーブル20Bの先端部のうち、ケーブル保持部610に対応する部分においては、アウターシース23が除去される。ケーブル保持部610は、アウターシース23の除去により露出した外部導体22を包囲する。
嵌合部620は、嵌合方向D22に沿ってケーブル保持部610から前方に延びて第二絶縁ハウジング520Bを包囲する。第二シェル600Bの嵌合部620は、第一シェル600Aのケーブル保持部610と同様に、一対の側壁部621(第二エンド側壁部)と、ベース部622(第二エンドベース部)とを有する。
嵌合部620Bは、第二シェル300Bの上側部分に嵌合する。例えば、一対の側壁部621が、第二シェル300Bの一対の側壁部310の内面にそれぞれ重なる。このように、嵌合部620Bが第二シェル300Bに嵌合すると、嵌合部620Bによる第二絶縁ハウジング520Bの包囲が第二シェル300Bにより補完される。例えば、嵌合部620Bによっては包囲されない第二絶縁ハウジング520Bの下側部分が、第二シェル300Bにより包囲される。
第一シェル600Aの一対の側壁部621と同様に、第二シェル600Bの一対の側壁部621のそれぞれは、弾性接触部624(第二弾性接触部)を有してもよい。
コネクタベース510は、導電性のベースプレート512と、絶縁性のベースハウジング513とを有してもよい。ベースプレート512は対向面に沿って広がり、複数のケーブル20を下方から支持する。ベースハウジング513は、ベースプレート512と、第一絶縁ハウジング520Aと、第二絶縁ハウジング520Bとを保持する。ベースユニット500は、ベースプレート512と、複数のコンタクト530とを配置した状態で行うインサート成型により、ベースハウジング513及び複数の絶縁ハウジング520を樹脂材料で成型すること等によって形成される。
第一シェル600Aのケーブル保持部610は、一対の側壁部611と、ベース部612と、ベースプレート512とによって第一ケーブル20Aの外部導体22を包囲し、ベースプレート512に固定される。第二シェル600Bのケーブル保持部610は、一対の側壁部611と、ベース部612と、ベースプレート512とによって第二ケーブル20Bの外部導体22を包囲し、ベースプレート512に固定される。ベースプレート512は、第一シェル600Aのケーブル保持部610と、第二シェル600Bのケーブル保持部610とを電気的に接続する。
第一シェル600Aのケーブル保持部610内においては、第一ケーブル20Aの外部導体22が、ベースプレート512に電気的に接続される。例えば外部導体22は、半田付け等によってベースプレート512に固定される。第二シェル600Bのケーブル保持部610内においては、第二ケーブル20Bの外部導体22が、ベースプレート512に電気的に接続される。例えば外部導体22は、半田付け等によってベースプレート512に固定される。
ベースプレート512は、複数のケーブル20にそれぞれ対応する複数の固定孔514を有してもよい。複数の固定孔514は、配列方向D11に沿って並び、対向面511に垂直な上下方向に沿ってベースプレート512を貫通する。複数の固定孔514のそれぞれは、対応するケーブル20の外部導体22を下方に露出させる。
複数の固定孔514は、第一ケーブル20Aに対応する第一固定孔514Aと、第二ケーブル20Bに対応する第二固定孔514Bとを含む。第一固定孔514Aは第一ケーブル20Aの外部導体22を下方に露出させ、第二固定孔514Bは第二ケーブル20Bの外部導体22を下方に露出させる。
第一シェル600A及び第二シェル600Bについて上述したように、複数のシェル600のそれぞれが一対の側壁部611を有するので、コネクタ3は配列方向D21に沿って並ぶ複数対の側壁部611を備えることとなる。これに対し、ベースプレート512は、複数対の側壁部611にそれぞれ対応する複数対のシェル固定孔515を有してもよい。
複数の固定孔514と、複数対のシェル固定孔515とは、配列方向D21に沿って一列に並んでいる。この配列において、複数対のシェル固定孔515のそれぞれの間には、一つの固定孔514が配置される。複数対のシェル固定孔515のそれぞれは、上下方向に沿ってベースプレート512を貫通し、対応する一対の側壁部611をそれぞれ下方に露出させる。これにより、複数対の側壁部611と、複数のケーブル20の外部導体22とが、一列に並んだ状態で下方に露出することとなる。このため、複数対の側壁部611と、複数のケーブル20の外部導体22とを、下方からまとめて半田付け等によってベースプレート512に固定することができる。
複数対のシェル固定孔515は、第一シェル600Aの一対の側壁部611にそれぞれ対応する一対の第一シェル固定孔515Aと、第二シェル600Bの一対の側壁部611にそれぞれ対応する一対の第二シェル固定孔515Bとを含む。第一固定孔514Aは、一対の第一シェル固定孔515Aの間に位置し、第二固定孔514Bは一対の第二シェル固定孔515Bの間に位置する。
複数対の側壁部611のそれぞれは、対応するシェル固定孔515に挿入される固定片613を有してもよい。例えば、第一シェル600Aの一対の側壁部611のそれぞれは、対応する第一シェル固定孔515Aに挿入される固定片613(第一固定片)を有してもよい。第二シェル600Bの一対の側壁部611のそれぞれは、対応する第二シェル固定孔515Bに挿入される固定片613(第二固定片)を有してもよい。これにより、半田付け等による固定の前に、複数のシェル600をベースプレート512に対して位置決め及び仮止めすることができるので、複数対の側壁部611と、複数のケーブル20の外部導体22とをベースプレート512に固定する際の作業性が向上する。固定片613は、対応するシェル固定孔515に挿入された状態で半田付け等によってベースプレート512に固定される。
図10に戻り、コネクタ3は、絶縁性のアウターハウジング700を更に備えてもよい。アウターハウジング700は、第一シェル600A及び第二シェル600Bを含む複数のシェル600が固定されたコネクタベース510を収容する。アウターハウジング700は、嵌合方向D22に垂直な前壁部710を有してもよい。前壁部710は、複数の絶縁ハウジング520にそれぞれ対応する複数の開口711を有してもよい。複数の絶縁ハウジング520のそれぞれは、シェル600に包囲された状態で、対応する開口711を経てアウターハウジング700から前方に突出する。
複数の開口711は、第一絶縁ハウジング520Aに対応する第一開口711Aと、第二絶縁ハウジング520Bに対応する第二開口711Bとを含む。第一絶縁ハウジング520Aは、第一シェル600Aに包囲された状態で、第一開口711Aを経てアウターハウジング700から前方に突出する。第二絶縁ハウジング520Bは、第二シェル600Bに包囲された状態で、第二開口711Bを経てアウターハウジング700から前方に突出する。
コネクタ3は、アウターハウジング700に固定され、第一ケーブル20Aと第二ケーブル20Bとの間隔を含む複数のケーブル20の間隔を規制する絶縁性のセパレータ730を更に備えてもよい。セパレータ730は、コネクタベース510よりも後方において、複数のケーブル20をアウターシース23の外から保持する。コネクタベース510は、前壁部710とセパレータ730との間に配置される。セパレータ730は、複数のケーブル20にそれぞれ対応する複数の開口731を有する(図2及び図3参照)。複数の開口731は、配列方向D21に沿って並ぶ。複数の開口731のそれぞれは、嵌合方向D22に沿ってセパレータ730を貫通する。複数のケーブル20のそれぞれは、対応する開口731内に保持される。セパレータ730によって、ケーブル20間の距離を適切に保ち、信号伝送特性を更に向上させることができる。また、セパレータ730によって、コネクタ3に対する複数のケーブル20の固定強度を高めることもできる。
セパレータ730は、複数のケーブル20の端部にベースユニット500、複数のシェル600及びアウターハウジング700を取り付けた状態で行う樹脂の二色成型により形成される。セパレータ730は、ポッティングによる樹脂封止により形成されてもよい。予め成形されたセパレータ730を複数のケーブル20に装着した状態で、複数のケーブル20の端部にベースユニット500、複数のシェル600及びアウターハウジング700を取り付けてもよい。この場合、複数の開口731を中心に、セパレータ730を上部材と下部材とに分けて成形し、複数のケーブル20を挟むように上部材と下部材とを組み合わせてもよい。セパレータ730を、ベースユニット500に取り付けてもよく、ベースユニット500と一体的に成形してもよい。これにより、コネクタ3に対する複数のケーブル20の固定強度を更に高めることができる。
コネクタ3は、ロック部材800を更に備えてもよい。ロック部材800は、コネクタ2に嵌合したコネクタ3の外れを防止する。ロック部材800は、一対のロック部810と、ロックノブ820とを有する。一対のロック部810は、コネクタ2の複数のロック開口411(図5参照)にそれぞれ対応するように、アウターハウジング700に保持される。アウターハウジング700は、配列方向D11における両端部に、上方及び後方に開口する一対のロック収容部720と、一対のロック収容部720にそれぞれ対応する一対のホールドバー721とを更に有し、一対のロック部810は、一対のロック収容部720にそれぞれ収容される。一対のホールドバー721のそれぞれは、対応するロック収容部720の後端部の上方に位置し、ロック部810をロック収容部720内に保持する。
一対のロック部810のそれぞれは、ロックベース811と、ロックプレート812と、弾性連結部813とを有する。ロックベース811は、嵌合方向D22に沿って延び、ロック収容部720の底面に接する。ロックプレート812は、ロック収容部720の底面から離れた位置にて嵌合方向D22に沿って延び、上下方向においてロックベース811と対向する。ロックプレート812の上面には、コネクタ2のロック開口411に係合するロック爪814が形成されている。弾性連結部813は、上下方向に沿ってロック爪814を弾性変位させることを可能とするように、ロックベース811の前端部とロックプレート812の前端部とを連結する。
ロック部810によれば、ロック爪814がロック開口411に係合するロック状態と、ロック爪814がロック開口411に係合しない解除状態とを切り替えることが可能である。例えば、ロックプレート812に上方から外力を作用させ、ロックプレート812をロックベース811に接近させると、ロック爪814が主板部410よりも下方まで下降し、上記解除状態となる。この状態でコネクタ3をコネクタ2に嵌合させ、ロック爪814をロック開口411の下方に配置し、ロックプレート812に対する外力を除去し、ロックベース811から離れる方向にロックプレート812を弾性復帰させることで、ロック爪814がロック開口411に配置される。これにより、ロック爪814がロック開口411の内周に係合し、解除状態がロック状態に切り替わる。再度ロックプレート812に上方から外力を作用させ、ロックプレート812をロックベース811に接近させ、ロック爪814を下降させることで、ロック状態が再度解除状態に切り替わる。
ロックノブ820は、ロック状態を解除状態に切り替えるための外力を、一対のロック部810のロックプレート812に同時に作用させるための操作部である。ロックノブ820は、配列方向D21に沿って延びて一対のロック部810のロックプレート812を連結し、複数のケーブル20の上方にかかるように後方に張り出している。ロックノブ820を、複数のケーブル20に向かって押し下げることで、上方からの外力を一対のロック部810のロックプレート812に同時に作用させ、ロック状態を解除状態に切り替えることができる。ロック部材800は、金属の薄板材の打ち抜き及び曲げ加工等により形成される。
一対のロック収容部720が、配列方向D21におけるアウターハウジング700の両端部に設けられるので、前方から見て、複数の絶縁ハウジング520は一対のロック部810の間に配置されることとなる。複数の絶縁ハウジング520と重複しない位置に一対のロック部810を配置することによって、コネクタ2に対するコネクタ3の接続の信頼性と、コネクタシステム1の低背化との両立が図られている。
〔第二コネクタの組立手順〕
続いて、コネクタの組立方法の一例として、コネクタ3の組立手順を例示する。この手順は、対向面511に、第一ケーブル20Aの外周を対向させ、第一ケーブル20Aの信号導体24を第一コンタクト530Aに接続することと、対向面511に、第二ケーブル20Bの外周を対向させ、第二ケーブル20Bの信号導体24を第二コンタクト530Bに接続することと、第一ケーブル20Aの信号導体24が第一コンタクト530Aに接続された状態にて、嵌合方向D22に沿った軸線まわりに第一絶縁ハウジング520Aを包囲するように第一シェル600Aを配置することと、第一シェル600Aをコネクタベース510に固定することと、第二ケーブル20Bの信号導体24が第二コンタクト530Bに接続された状態にて、嵌合方向D22に沿った軸線まわりに第二絶縁ハウジング520Bを包囲するように第二シェル600Bを配置することと、第二シェル600Bをコネクタベース510に固定することと、を含む。
第一コンタクト530Aに対する第一ケーブル20Aの信号導体24の接続と、第二コンタクト530Bに対する第二ケーブル20Bの信号導体24の接続とを同時に行ってもよい。コネクタベース510に対する第一シェル600Aの固定と、コネクタベース510に対する第二シェル600Bの固定とを同時に行ってもよい。
コネクタ3の組立手順は、第一シェル600A及び第二シェル600Bが固定されたコネクタベース510を、絶縁性のアウターハウジング700に収容することを更に含んでもよい。
第一シェル600Aをコネクタベース510に固定することは、第一シェル固定孔515Aを介して第一シェル600Aをベースプレート512に半田付けすることと、第一固定孔514Aを介して第一ケーブル20Aの外部導体22をベースプレート512に半田付けすることと、を含み、第二シェル600Bをコネクタベース510に固定することは、第二シェル固定孔515Bを介して第二シェル600Bをベースプレート512に半田付けすることと、第二シェル固定孔515Bを介して第二ケーブル20Bの外部導体22をベースプレート512に半田付けすることと、を含んでもよい。
ベースプレート512に対する第一シェル600Aの半田付けと、ベースプレート512に対する第一ケーブル20Aの外部導体22の半田付けと、ベースプレート512に対する第二シェル600Bの半田付けと、ベースプレート512に対する第二ケーブル20Bの外部導体22の半田付けとを同時に行ってもよい。
〔包囲体〕
図14及び図15に示すように、シェル600は、シェル300と協働して、嵌合方向D12,D22に沿った軸線Ax1まわりにコンタクト200及びコンタクト530を包囲する包囲体900を構成する。例えば第一シェル600Aは、第一シェル300Aと協働して第一包囲体900Aを構成し、第二シェル600Bは、第二シェル300Bと協働して第二包囲体900Bを構成する。第一包囲体900Aは、嵌合方向D12,D22に沿った第一軸線Ax11まわりに第一コンタクト200A及び第一コンタクト530Aを包囲する。第二包囲体900Bは、嵌合方向D12,D22に沿った第二軸線Ax12まわりに第二コンタクト200B及び第二コンタクト530Bを包囲する。
軸線Ax1まわりの周方向において、シェル600と重ならずにシェル300が包囲体900を構成する部分(以下、「非重複部分912」という。)と、シェル300と重ならずにシェル600が包囲体900を構成する部分(以下、「非重複部分913」という。)とのそれぞれの長さは、シェル300とシェル600とが重なって包囲体900を構成する部分(以下、「重複部分911」という。)の全長よりも長い。
図15に示すように、非重複部分912は、上述したベース部320と、一対の側壁部310の一部(一対の側部311)とを含む。一対の側部311は、嵌合方向D12,D22に垂直な対向方向(例えば配列方向D11,配列方向D21)において互いに対向する。ベース部320は一対の側部311をつなぐ。非重複部分913は、上述したベース部622を含む。ベース部622はベース部320と対向する。
重複部分911においては、一対の側壁部310の一部(一対の側部311にそれぞれ連なる一対の重複部312)と、一対の側壁部621(一対の相手重複部)とが、配列方向D11に並ぶ二箇所でそれぞれ重なる。例えば一対の側壁部621は、上記対向方向において互いに対向し、一対の重複部312に対して内方からそれぞれ重なって、シェル300と接触した状態に保たれる。例えば一対の側壁部621は、弾性接触部624が内方に弾性変位した状態で重複部312に接触することによって、シェル300と接触した状態に保たれる。これにより、シェル300は、重複部分911においてシェル600に接触する接触部313(弾性接触部624と接触する部分)を含むこととなる。
包囲体900は、切れ目なくコンタクト200及びコンタクト530を包囲してもよいが、周方向において包囲体900に切れ目が形成されていてもよい。
配列方向D11に並ぶ二箇所において、重複部分911は、周方向に沿って長さL1及び長さL2を有する。非重複部分912は周方向に沿って長さL3を有する。非重複部分913は周方向に沿って長さL4を有する。長さL3は、長さL1と長さL2との合計よりも長く、長さL4は、長さL1と長さL2との合計よりも長い。図示のように、長さL3と、長さL4とのそれぞれが、包囲体900の全周のコネクタシステム1/4以上を占めていてもよい。
以上においては、シェル300が、周方向に交差(例えば直交)する配列方向D11,配列方向D21においてシェル600と重なる構成を例示した。図16及び図17に示すように、シェル300は、周方向に沿ってシェル600と重なるように構成されていてもよい。
図16及び図17に示すシェル300は、一対の側壁部310の一方に対応する壁部371と、ベース部320に対応する壁部372とを有し、壁部371に対向する壁部を有しない。壁部371には、配列方向D11に沿ったスリット373が形成されている。スリット373は、シェル600に向かって開いている。
シェル600は、ベース部622に対応する壁部632と、周方向に沿って壁部632に連なる壁部631とを有する。壁部631は、壁部632に対して垂直である。壁部631には、配列方向D21に沿ったスリット633が形成されている。スリット633は、シェル300に向かって開いている。
壁部632は、壁部372と対向し、壁部371のスリット373にはまり込むことで、周方向に沿ってシェル300と接触した状態に保たれる。壁部372は、壁部631のスリット633にはまり込むことで、周方向に沿ってシェル300と接触した状態に保たれる。壁部632がスリット373にはまり込んだ部分と、壁部372がスリット633にはまり込んだ部分とにおいて、シェル300が周方向に沿ってシェル600と重なることとなる。シェル300とシェル600とが周方向に重なる部分は包囲体900の一部を構成するので、壁部632がスリット373にはまり込んだ部分と、壁部372がスリット633にはまり込んだ部分とはいずれも重複部分911に相当する。周方向における重複部分911の長さは実質的にゼロである。
図16に示すように、スリット373の内側縁には、内方に突出して壁部632に接触する(例えば壁部632の外面に接触する)接触凸部374が形成されていてもよい。同様に、スリット633の内側縁には、内方に突出して壁部372に接触する(壁部372の外面に接触する)接触凸部634が形成されていてもよい。
〔まとめ〕
以上に例示した実施形態は、以下の構成を含む。
(1) 絶縁ハウジング100と、絶縁ハウジング100に保持される導電性のコンタクト200と、コンタクト200の周囲に配置されるように絶縁ハウジング100に保持される導電性のシェル300と、を有するコネクタ2と、嵌合方向D12に沿って絶縁ハウジング100と嵌合する相手絶縁ハウジング520と、相手絶縁ハウジング520に保持され、相手絶縁ハウジング520が絶縁ハウジング100に嵌合した状態にて、コンタクト200と接触する導電性の相手コンタクト530と、相手絶縁ハウジング520に保持され、相手絶縁ハウジング520が絶縁ハウジング100に嵌合した状態にて、シェル300と協働して、嵌合方向D12に沿った軸線まわりにコンタクト200及び相手コンタクト530を包囲する包囲体900を構成する導電性の相手シェル600と、を有する相手コネクタ3と、を備え、軸線まわりの周方向において、相手シェル600と重ならずにシェル300が包囲体900を構成する部分と、シェル300と重ならずに相手シェル600が包囲体900を構成する部分とのそれぞれの長さが、シェル300と相手シェル600とが重なって包囲体900を構成する部分の全長よりも長い、コネクタシステム1。
シェル300と相手シェル600とが重なる部分を減らしつつ、コンタクト200及び相手コンタクト530を包囲する包囲体900を構成することができる。従って、信号伝送の信頼性と、小型化との両立に有効である。
(2) コネクタ2は、嵌合方向D12に垂直な配列方向D11に沿ってコンタクト200と並ぶように絶縁ハウジング100に保持される導電性の第二コンタクト200Bと、第二コンタクト200Bの周囲に配置されるように絶縁ハウジング100に保持される導電性の第二シェル300Bと、を更に有し、相手コネクタ3は、配列方向D11に沿って相手コンタクト530と並ぶように相手絶縁ハウジング520に保持され、相手絶縁ハウジング520が絶縁ハウジング100に嵌合した状態にて、第二コンタクト200Bと接触する導電性の相手第二コンタクト530Bと、相手絶縁ハウジング520に保持され、相手絶縁ハウジング520が絶縁ハウジング100に嵌合した状態にて、第二シェル300Bと協働して、嵌合方向D12に沿った軸線まわりに第二コンタクト200B及び相手第二コンタクト530Bを包囲する第二包囲体900Bを構成する導電性の相手第二シェル300Bと、を更に有し、軸線まわりの周方向において、相手第二シェル300Bと重ならずに第二シェル300Bが第二包囲体900Bを構成する部分と、第二シェル300Bと重ならずに相手第二シェル300Bが第二包囲体900Bを構成する部分とのそれぞれの長さが、第二シェル300Bと相手第二シェル300Bとが重なって第二包囲体900Bを構成する部分の全長よりも長い、(1)記載のコネクタシステム1。
第二コンタクト200B及び相手第二コンタクト530Bに対しても、第二シェル300Bと相手第二シェル300Bとが重なる部分を減らしつつ第二包囲体900Bを構成することができる。従って、信号伝送の信頼性と、小型化との両立に更に有効である。
(3) コンタクト200及び第二コンタクト200Bは回路基板における第一信号ライン及び第二信号ラインに電気的に接続され、相手コンタクト530及び相手第二コンタクト530Bは一以上のケーブルの第一信号導体及び第二信号導体に電気的に接続される、(2)記載のコネクタシステム1。
回路基板が搭載される機器の小型化に有効である。
(4) 絶縁ハウジング100は回路基板に対向する対向面101を有し、配列方向D11及び嵌合方向D12は対向面101に平行である、(3)記載のコネクタシステム1。
回路基板に対するコネクタ2の小型化に有効である。
(5) シェル300は、シェル300と相手シェル600とが重なって包囲体900を構成する部分において相手シェル600に接触する接触部313を含む、(1)~(4)のいずれか記載のコネクタシステム1。
シェル300と相手シェル600との接触によって、信号伝送の信頼性を更に向上させることができる。
(6) 包囲体900は、切れ目なくコンタクト200及び相手コンタクト530を包囲する、(1)~(5)のいずれか記載のコネクタシステム1。
シェル300と相手シェル600との接触によって、信号伝送の信頼性を更に向上させることができる。
(7) 相手シェル600と重ならずにシェル300が包囲体900を構成する部分の長さと、シェル300と重ならずに相手シェル600が包囲体900を構成する部分の長さとのそれぞれが、包囲体900の全周の1/4以上を占める、(1)~(6)のいずれか記載のコネクタシステム1。
小型化に更に有効である。
(8) 相手シェル600と重ならずにシェル300が包囲体900を構成する部分は、嵌合方向D12に垂直な対向方向において互いに対向する一対の側部311と、一対の側部311をつなぐベース部とを含み、シェル300と重ならずに相手シェル600が包囲体900を構成する部分は、ベース部と対向する相手ベース部を含む、(7)記載のコネクタシステム1。
小型化に更に有効である。
(9) シェル300は、一対の側部311にそれぞれ連なる一対の重複部312を有し、相手シェル600は、対向方向において互いに対向し、一対の重複部312に対して内方からそれぞれ重なって、シェル300と接触した状態に保たれる一対の相手重複部621を有する、(8)記載のコネクタシステム1。
信号伝送の信頼性と、小型化との両立に更に有効である。
(10) シェル300は、軸線まわりの周方向に沿って相手シェル600と重なる、(9)記載のコネクタシステム1。
小型化に更に有効である。
(11) シェル300は、嵌合方向D12に沿ったスリット373が形成された壁部371を有し、相手シェル600は、壁部371に交差してスリット373にはまり込むことで、周方向に沿ってシェル300と接触した状態に保たれる相手壁部631を有する、(10)記載のコネクタシステム1。
信号伝送の信頼性と、小型化との両立に更に有効である。
(12) 相手シェル600は、相手壁部631に交差する相手交差壁部632を更に有し、相手交差壁部632には嵌合方向D12に沿った相手スリット633が形成され、シェル300は、相手交差壁部632に交差して相手スリット633にはまり込むことで、周方向に沿って相手シェル600と接触した状態に保たれる交差壁部372を有する、(11)記載のコネクタシステム1。
信号伝送の信頼性と、小型化との両立に更に有効である。
(13) 相手絶縁ハウジング520と、相手絶縁ハウジング520に保持される導電性の相手コンタクト530と、相手コンタクト530の周囲に配置されるように相手絶縁ハウジング520に保持される導電性の相手シェル600と、を有する相手コネクタ3と接続されるコネクタ2であって、嵌合方向D12に沿って相手絶縁ハウジング520と嵌合する絶縁ハウジング100と、絶縁ハウジング100に保持され、絶縁ハウジング100が相手絶縁ハウジング520に嵌合した状態にて、相手コンタクト530と接触する導電性のコンタクト200と、絶縁ハウジング100に保持され、絶縁ハウジング100が相手絶縁ハウジング520に嵌合した状態にて、相手シェル600と協働して、嵌合方向D12に沿った軸線まわりにコンタクト200及び相手コンタクト530を包囲する包囲体900を構成する導電性のシェル300と、を備え、軸線まわりの周方向において、相手シェル600と重ならずにシェル300が包囲体900を構成する部分と、シェル300と重ならずに相手シェル600が包囲体900を構成する部分とのそれぞれの長さが、シェル300と相手シェル600とが重なって包囲体900を構成する部分の全長よりも長い、コネクタ2。
以上、実施形態について説明したが、本発明は必ずしも例示した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1…コネクタシステム、2…コネクタ、200…コンタクト、100…絶縁ハウジング、101…対向面、D11…配列方向、D12…嵌合方向、200B…第二コンタクト、300B…第二シェル、3…相手コネクタ、520…相手絶縁ハウジング、530…相手コンタクト、530B…相手第二コンタクト、900…包囲体、900B…第二包囲体、311…側部、312…重複部、621…相手重複部、313…接触部、371…壁部、373…スリット、372…交差壁部、631…相手壁部、632…相手交差壁部、633…相手スリット。

Claims (13)

  1. 絶縁ハウジングと、
    前記絶縁ハウジングに保持される導電性のコンタクトと、
    前記コンタクトの周囲に配置されるように前記絶縁ハウジングに保持される導電性のシェルと、
    を有するコネクタと、
    嵌合方向に沿って前記絶縁ハウジングと嵌合する相手絶縁ハウジングと、
    前記相手絶縁ハウジングに保持され、前記相手絶縁ハウジングが前記絶縁ハウジングに嵌合した状態にて、前記コンタクトと接触する導電性の相手コンタクトと、
    前記相手絶縁ハウジングに保持され、前記相手絶縁ハウジングが前記絶縁ハウジングに嵌合した状態にて、前記シェルと協働して、前記嵌合方向に沿った軸線まわりに前記コンタクト及び前記相手コンタクトを包囲する包囲体を構成する導電性の相手シェルと、
    を有する相手コネクタと、
    を備え、
    前記軸線まわりの周方向において、前記相手シェルと重ならずに前記シェルが前記包囲体を構成する部分と、前記シェルと重ならずに前記相手シェルが前記包囲体を構成する部分とのそれぞれの長さが、前記シェルと前記相手シェルとが重なって前記包囲体を構成する部分の全長よりも長い、コネクタシステム。
  2. 前記コネクタは、
    前記嵌合方向に垂直な配列方向に沿って前記コンタクトと並ぶように前記絶縁ハウジングに保持される導電性の第二コンタクトと、
    前記第二コンタクトの周囲に配置されるように前記絶縁ハウジングに保持される導電性の第二シェルと、
    を更に有し、
    前記相手コネクタは、
    前記配列方向に沿って前記相手コンタクトと並ぶように前記相手絶縁ハウジングに保持され、前記相手絶縁ハウジングが前記絶縁ハウジングに嵌合した状態にて、前記第二コンタクトと接触する導電性の相手第二コンタクトと、
    前記相手絶縁ハウジングに保持され、前記相手絶縁ハウジングが前記絶縁ハウジングに嵌合した状態にて、前記第二シェルと協働して、前記嵌合方向に沿った前記軸線まわりに前記第二コンタクト及び前記相手第二コンタクトを包囲する第二包囲体を構成する導電性の相手第二シェルと、
    を更に有し、
    前記軸線まわりの前記周方向において、前記相手第二シェルと重ならずに前記第二シェルが前記第二包囲体を構成する部分と、前記第二シェルと重ならずに前記相手第二シェルが前記第二包囲体を構成する部分とのそれぞれの長さが、前記第二シェルと前記相手第二シェルとが重なって前記第二包囲体を構成する部分の全長よりも長い、
    請求項1記載のコネクタシステム。
  3. 前記コンタクト及び前記第二コンタクトは回路基板における第一信号ライン及び第二信号ラインに電気的に接続され、
    前記相手コンタクト及び前記相手第二コンタクトは一以上のケーブルの第一信号導体及び第二信号導体に電気的に接続される、
    請求項2記載のコネクタシステム。
  4. 前記絶縁ハウジングは前記回路基板に対向する対向面を有し、
    前記配列方向及び前記嵌合方向は前記対向面に平行である、
    請求項3記載のコネクタシステム。
  5. 前記シェルは、前記シェルと前記相手シェルとが重なって前記包囲体を構成する部分において前記相手シェルに接触する接触部を含む、
    請求項1記載のコネクタシステム。
  6. 前記包囲体は、切れ目なく前記コンタクト及び前記相手コンタクトを包囲する、
    請求項1記載のコネクタシステム。
  7. 前記相手シェルと重ならずに前記シェルが前記包囲体を構成する部分の長さと、前記シェルと重ならずに前記相手シェルが前記包囲体を構成する部分の長さとのそれぞれが、前記包囲体の全周の1/4以上を占める、
    請求項1記載のコネクタシステム。
  8. 前記相手シェルと重ならずに前記シェルが前記包囲体を構成する部分は、前記嵌合方向に垂直な対向方向において互いに対向する一対の側部と、前記一対の側部をつなぐベース部とを含み、
    前記シェルと重ならずに前記相手シェルが前記包囲体を構成する部分は、前記ベース部と対向する相手ベース部を含む、
    請求項7記載のコネクタシステム。
  9. 前記シェルは、前記一対の側部にそれぞれ連なる一対の重複部を有し、
    前記相手シェルは、対向方向において互いに対向し、前記一対の重複部に対して内方からそれぞれ重なって、前記シェルと接触した状態に保たれる一対の相手重複部を有する、
    請求項8記載のコネクタシステム。
  10. 前記シェルは、前記軸線まわりの前記周方向に沿って前記相手シェルと重なる、
    請求項9記載のコネクタシステム。
  11. 前記シェルは、前記嵌合方向に沿ったスリットが形成された壁部を有し、
    前記相手シェルは、前記壁部に交差して前記スリットにはまり込むことで、前記周方向に沿って前記シェルと接触した状態に保たれる相手壁部を有する、
    請求項10記載のコネクタシステム。
  12. 前記相手シェルは、前記相手壁部に交差する相手交差壁部を更に有し、
    前記相手交差壁部には前記嵌合方向に沿った相手スリットが形成され、
    前記シェルは、前記相手交差壁部に交差して前記相手スリットにはまり込むことで、前記周方向に沿って前記相手シェルと接触した状態に保たれる交差壁部を有する、
    請求項11記載のコネクタシステム。
  13. 相手絶縁ハウジングと、
    前記相手絶縁ハウジングに保持される導電性の相手コンタクトと、
    前記相手コンタクトの周囲に配置されるように前記相手絶縁ハウジングに保持される導電性の相手シェルと、
    を有する相手コネクタと接続されるコネクタであって、
    嵌合方向に沿って前記相手絶縁ハウジングと嵌合する絶縁ハウジングと、
    前記絶縁ハウジングに保持され、前記絶縁ハウジングが前記相手絶縁ハウジングに嵌合した状態にて、前記相手コンタクトと接触する導電性のコンタクトと、
    前記絶縁ハウジングに保持され、前記絶縁ハウジングが前記相手絶縁ハウジングに嵌合した状態にて、前記相手シェルと協働して、前記嵌合方向に沿った軸線まわりに前記コンタクト及び前記相手コンタクトを包囲する包囲体を構成する導電性のシェルと、
    を備え、
    前記軸線まわりの周方向において、前記相手シェルと重ならずに前記シェルが前記包囲体を構成する部分と、前記シェルと重ならずに前記相手シェルが前記包囲体を構成する部分とのそれぞれの長さが、前記シェルと前記相手シェルとが重なって前記包囲体を構成する部分の全長よりも長い、コネクタ。

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