JP2023536602A - リンパ腫のための診断及び治療方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様若しくは活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性若しくは脾臓辺縁帯リンパ腫))の治療のための診断方法、治療方法及び組成物を提供する。本発明は、マクロファージバイオマーカー及びTh2バイオマーカーが、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療の治療有効性を同定、診断又は予測する方法において有用であるという発見に少なくとも部分的に基づく。【選択図】図9

Description

配列表
本出願は、ASCII形式で電子的に提出された配列表を含み、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。2021年8月3日に作成された当該ASCIIコピーの名称は50474_212WO2_Sequence_Listing_08_03_21_ST25であり、サイズは15,672バイトである。
発明の分野
本発明は、抗CD20抗体を使用してリンパ腫を治療するための診断方法及び治療方法に関する。関連アッセイ及びキットも提供される。
発明の背景
米国では、リンパ腫は約20,000人の死亡を引き起こし、2020年には約85,000人の新規癌症例を占めると予測されている。リンパ腫の治療において著しい進歩があったが、5年生存率はわずか約73%である。
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)は、最も一般的な種類の侵襲性非ホジキンリンパ腫(NHL)である。I型抗CD20モノクローナル抗体、リツキシマブ+シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン及びプレドニゾン(CHOP)の組み合わせを用いた免疫化学療法は、進行期疾患を呈する以前に治療されていない患者に対する標準治療処置である。DLBCLの第一選択治療は潜在的に治癒的であるが、多くの患者は応答しないか、又は最終的に再発する。
したがって、DLBCL患者の治療のための改善された診断方法及び治療方法に対する満たされていない必要性がある。
発明の概要
本発明は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を、抗CD20抗体(例えば、II型(例えば、オビヌツズマブ)又はI型(例えば、リツキシマブ)抗CD20抗体)による治療のための診断方法、治療方法及び組成物で治療することの治療有効性を同定、診断又は予測する方法におけるマクロファージバイオマーカー又はTh2バイオマーカーの使用に関する。
第1の態様では、本発明は、リンパ腫を有する患者が抗CD20抗体を含む治療から利益を得ることができるかどうかを同定、診断、及び/又は予測する方法であって、方法が、患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーを測定することを含み、試料における基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、患者を、抗CD20抗体を含む治療から利益を得ることができる者として同定、診断、及び/又は予測する、方法を特徴とする。
第2の態様では、本発明は、リンパ腫を有する患者に対する治療法を選択する方法であって、方法が、患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーを測定することを含み、試料における基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、患者を、抗CD20抗体を含む治療から利益を得ることができる者として同定する、方法を特徴とする。
第1又は第2の態様の幾つかの実施形態では、患者は、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーを試料中に有し、方法は、有効量の抗CD20抗体を患者に投与することを更に含む。
第3の態様では、本発明は、リンパ腫を有する患者を治療する方法であって、該方法は、(a)患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーを測定することであって、試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルが基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超える、患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーを測定すること、及び(b)工程(a)で測定されたマクロファージバイオマーカーに基づいて有効量の抗CD20抗体を患者に投与することを含む。
第4の態様では、本発明は、リンパ腫を有する患者を治療する方法であって、方法が、有効量の抗CD20抗体を患者に投与することを含み、治療前に、患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルが基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えると決定されている、方法を特徴とする。
第5の態様では、本発明は、リンパ腫を有し、患者からの試料において基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法であって、有効量の抗CD20抗体を患者に投与することを含む、方法を特徴とする。
第1、第2、第3、第4及び第5の態様のいずれかのいくつかの実施形態では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、事前に割り当てられたマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである。
第1、第2、第3、第4及び第5の態様のいずれかのいくつかの実施形態では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである。いくつかの実施形態では、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、基準集団のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの中央値である。いくつかの実施形態では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、基準集団の25パーセンタイルにあるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである。いくつかの実施形態では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、基準集団の50パーセンタイルにあるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである。いくつかの実施形態では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、基準集団の75パーセンタイルにあるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである。いくつかの実施形態では、基準集団はリンパ腫を有する患者の集団である。いくつかの実施形態では、リンパ腫を有する患者の集団は、抗CD20抗体で以前に治療されていた。いくつかの実施形態では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、抗CD20抗体による治療を開始する前の基準集団のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである。いくつかの実施形態では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、基準集団を、抗CD20抗体による治療から利益を受けたことがある第1の患者セットと、抗CD20抗体による治療から利益を受けたことがない第2の患者セットとに有意に分離する。
第1、第2、第3、第4及び第5の態様のいずれかのいくつかの実施形態では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、遺伝子発現によって測定されるマクロファージの量である。いくつかの実施形態では、マクロファージの量は、約0%~約30.7%の間である。
第1又は第2の態様のいくつかの実施形態では、利益は、無増悪生存期間(PFS)の延長である。
第1又は第2の態様のいくつかの実施形態では、利益は全生存(OS)の増加である。
第3、第4、及び第5の態様のいずれかのいくつかの実施形態では、方法は、PFS又はOSの改善を達成することを更に含む。
第1、第2、第3、第4及び第5の態様のいずれかのいくつかの実施形態では、マクロファージバイオマーカーは、1つ以上のM1マクロファージ遺伝子シグネチャセットのM1マクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアの平均である。いくつかの実施形態では、各M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアは、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットの1つ以上の遺伝子の発現レベルの平均である。いくつかの実施形態では、各M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアは、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットの1つ以上の遺伝子の正規化された発現レベルの平均である。いくつかの実施形態では、1つ以上のM1マクロファージ遺伝子シグネチャセットは、(a)ACP2、ABCD1、C1QA、FDX1、CCL22、CD163、SCAMP2、ADAMDEC1、ARL8B、及びHAMP;(b)ACP2、ABCD1、FDX1、CCL8、CCL22、CD163、ADAMDEC1、TREM2、及びHAMP;(c)ACP2、ADRA2B、ALCAM、ABCD1、ATOX1、ATP6V0C、ATP6V1E1、BLVRA、C1QA、CD48、CD63、CLCN7、TPP1、CLTC、CCR1、CMKLR1、SLC31A1、COX5B、FCER1G、FDX1、FOLR2、FPR3、FTL、HEXB、HK3、IL10、IL12B、ITGAE、LAIR1、CXCL9、MMP19、NARS、NDUFS2、P2RX7、PDCL、MAPK13、PTGIR、PTPRA、RELA、CCL7、CCL8、CCL19、CCL22、SRC、STX4、TCEB1、TFRC、AGPS、MARCO、SNX3、CD84、USP14、ITGB1BP1、ATP6V1F、TRIP4、CD163、CIAO1、WTAP、ARHGEF11、ABI1、SCAMP2、ACTR2、BCAP31、ZMPSTE24、BCKDK、EXOC5、STIP1、UQCR11、SDS、LILRB4、OGFR、TFEC、FKBP15、DNAJC13、TDRD7、STX12、IL17RA、ABTB2、FAM32A、SIGLEC7、SIGLEC9、ADAMDEC1、CECR5、SLC25A24、NRBP1、MS4A4A、TREM2、OTUD4、PQLC2、HAUS2、ARL8B、NECAP2、WDR11、ZC3H15、CCDC47、UTP3、MRS2、HAMP、MRPL40、VPS33A、CORO7、LIMD2、TMX1、DOT1L、ADO、及びADCK2;(d)ACP2、ADRA2B、ALCAM、TSPO、C3AR1、DAGLA、CALR、CHIT1、CYBB、CYC1、CYP19A1、DLAT、FCER1G、GP1BA、GPD1、IFNAR1、IL10、KCNJ5、KIFC3、MT2A、MYBPH、MYH11、MYO7A、P2RX7、PRDX1、RAB3IL1、RNH1、MRPL12、CCL1、CCL7、CCL8、CCL24、SRC、VIM、RRP1、MARCO、S1PR2、AP1M2、ACTR3、LILRB1、AFG3L2、SDS、LILRB4、EMILIN1、VSIG4、HSPB7、COQ2、ADAMDEC1、CECR5、WSB2、SLAMF8、DNASE2B、CLPB、MFSD7、及びADCK2;(e)ACP2、ADCY3、ADRA2B、ALCAM、TSPO、C1QA、C1QB、C3AR1、DAGLA、CD63、CHIT1、CMKLR1、SLC31A1、CSF1、CSF1R、CYBB、CYC1、CYP19A1、FANCE、FCER1G、FDX1、FPR3、FTL、GP1BA、GPD1、HEXB、IL10、KCNJ1、KCNJ5、KIFC3、LAMP1、MMP19、MSR1、MT2A、MYBPH、MYO7A、P2RX7、PRDX1、RAB3IL1、MRPL12、CCL1、CCL7、CCL8、CCL18、CCL19、CCL24、SLC6A12、SPR、SRC、RRP1、MARCO、PKD2L1、S1PR2、CD163、LONP1、AP1M2、IGSF6、LILRB1、SDS、LILRB4、EMILIN1、VSIG4、TFEC、PHLDB1、CYFIP1、FKBP15、NCAPH、MYOF、HSPB7、ADAMDEC1、GLRX2、NDUFAF1、SPG21、MS4A4A、ATP6V1D、ATP6V1H、TREM2、PQLC2、TMEM70、PLEKHB2、TMEM33、SLAMF8、HAMP、DNASE2B、MYOZ1、LONRF3、CLPB、MFSD7、及びADCK2;並びに/又は(f)ACP2、ADCY3、ADRA2B、ALCAM、ABCD1、ANXA2、ATP6V1A、C1QA、C1QB、C3AR1、DAGLA、CD80、CD63、CHIT1、CMKLR1、SLC31A1、CSF1、CSF1R、CYBB、CYC1、CYP19A1、FANCE、FDX1、FPR2、FPR3、GPD1、HEXB、KCNJ1、KCNJ5、KIFC3、MMP19、MSR1、MT2A、MYBPH、P2RX7、MAPK13、S100A11、CCL1、CCL7、CCL8、CCL18、CCL19、CCL22、CCL24、SLC1A2、SLC6A12、SLC11A1、SIGLEC1、SRC、TIE1、MARCO、HYAL2、CD163、LONP1、IGSF6、LILRB1、CD300C、SDS、LILRB4、EMILIN1、VSIG4、PHLDB1、NCAPH、CLEC4E、MYOF、HSPB7、ADAMDEC1、GLRX2、MS4A4A、ATP6V1H、TREM2、TMEM70、TMEM33、KCNK13、SLAMF8、HAMP、DNASE2B、MYOZ1、MFSD7、ADO、ADCK2、及びTBC1D16である。
第1、第2、第3、第4及び第5の態様のいずれかのいくつかの実施形態では、マクロファージバイオマーカーは、1つ以上のマクロファージ遺伝子シグネチャセットのマクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアの平均である。いくつかの実施形態では、各マクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアは、マクロファージ遺伝子シグネチャセットの1つ以上の遺伝子の発現レベルの平均である。いくつかの実施形態では、各マクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアは、マクロファージ遺伝子シグネチャセットの1つ以上の遺伝子の正規化された発現レベルの平均である。いくつかの実施形態では、1つ以上のマクロファージ遺伝子シグネチャセットは、表2のマクロファージ遺伝子シグネチャセットのいずれかである。
第1、第2、第3、第4及び第5の態様のいずれかのいくつかの実施形態では、マクロファージバイオマーカーは遺伝子発現値である。いくつかの実施形態では、遺伝子発現値は、遺伝子発現値の中央値である。いくつかの実施形態では、遺伝子発現値は、遺伝子シグネチャマトリックスを使用して測定される。いくつかの実施形態では、遺伝子シグネチャマトリックスは、以下の遺伝子:CD200、KLHL14、TCL1A、NRG1、EOMES、PPP2R2B、RNF165、WNT7A、CCR4、PDGFD、EBF1、FCGBP、PCDH9、MLC1、TSHZ2、S1PR5、NCALD、LAYN、GCNT4、FASLG、TRAT1、ADAM6、GUCY1A3、LRRC4、TSPAN18、SBK1、ICOS、BTNL8、WNT5B、AUTS2、SH2D2A、ADGRG3、PNOC、SPIB、VPREB3、DPEP3、MME、ZBTB16、FOXP3、SEMA3G、CD8A、TOGARAM2、COLGALT2、ABCB1、STAP1、SAMD3、FAM46C、BLK、CTLA4、CD19、REPS2、RTKN2、POU2AF1、DAPK2、PYHIN1、NLRC3、GATM、KLRD1、AFF3、FCRLA、AATBC、REM2、YPEL1、TXK、CD8B、P2RX5、CEACAM1、BCL11A、ABCB4、CD5、HPGD、BLNK、PLCL1、HPSE、SLFN13、HOPX、CD1D、GNG7、TCF4、BANK1、FHIT、FCMR、GNG2、GFRA2、KBTBD11、RALGPS2、TSPOAP1、PLEKHF1、MEF2C、MAOA、TTYH2、HLA-DOB、DGAT2、FXYD6、TMCC3、MGAM、TTC38、LRRC32、ARHGAP24、STAT4、SLC7A8、CD72、FZD1、GK5、DYSF、PLTP、SMARCD3、FAM160B1、PDPN、AKAP2、ACVRL1、KCNJ15、ALDH1A2、ENPP2、COLEC12、PTGS1、TMEM170B、TREM2、ECM1、SLC1A3、ABHD5、MS4A4A、CLIC2、IL1R1、SLC2A6、GAS7、RNF144B、SLC6A12、FPR2、ADAM28、GRK3、KDM1B、MATK、LMO2、CFB、CCRL2、CLEC4A、LILRA2、ACE、NUPR1、CISH、EREG、ADAMDEC1、RNASE6、CXCL3、VSIG4、CXCL2、CD86、LILRB4、SERPING1、SQOR、INHBA、及びICAM1;又はCD200、KLHL14、TCL1A、NRG1、CYP4F3、EOMES、PPP2R2B、RNF165、WNT7A、CCR4、PDGFD、EBF1、FCGBP、PCDH9、MLC1、TSHZ2、S1PR5、NCALD、LAYN、CD248、GCNT4、FASLG、TRAT1、ADAM6、GUCY1A3、LRRC4、TSPAN18、SBK1、ICOS、BTNL8、WNT5B、AUTS2、SH2D2A、ADGRG3、PNOC、SPIB、VPREB3、DPEP3、MME、ZBTB16、FOXP3、SEMA3G、CD8A、TOGARAM2、COLGALT2、ABCB1、STAP1、SAMD3、FAM46C、BLK、CTLA4、CD19、REPS2、RTKN2、POU2AF1、DAPK2、PYHIN1、NLRC3、GATM、KLRD1、AFF3、FCRLA、AATBC、REM2、YPEL1、TXK、CD8B、P2RX5、CEACAM1、BCL11A、NINJ2、ABCB4、CD5、HAL、HPGD、BLNK、PLCL1、CEP19、HPSE、SLFN13、HOPX、CD1D、GNG7、TMEM154、TCF4、BANK1、FHIT、FCMR、GNG2、GFRA2、KBTBD11、TECPR2、RALGPS2、TSPOAP1、PLEKHF1、MEF2C、MAOA、TTYH2、HLA-DOB、NRGN、DGAT2、FXYD6、TMCC3、MGAM、TTC38、LRRC32、ARHGAP24、PPP1R3B、STAT4、SLC7A8、CD72、FZD1、GK5、DYSF、PLTP、SMARCD3、FAM160B1、PDPN、AKAP2、ACVRL1、KCNJ15、CD36、ALDH1A2、ENPP2、COLEC12、PTGS1、TMEM170B、DOCK5、TREM2、C5AR2、ECM1、SLC1A3、ABHD5、MS4A4A、CLIC2、IL1R1、SLC2A6、GAS7、RNF144B、SLC6A12、FPR2、ADAM28、GRK3、KDM1B、MATK、LMO2、CFB、CCRL2、CLEC4A、TLR4、LILRA2、ACE、TLR1、LRRK2、LY96、NUPR1、CISH、CSTA、EREG、ADAMDEC1、RNASE6、CXCL3、VSIG4、CXCL2、CD86、LILRB4、SERPING1、SQOR、INHBA、及びICAM1を含む。いくつかの実施形態では、遺伝子シグネチャマトリックスは、以下の遺伝子:CD200、KLHL14、TCL1A、NRG1、EOMES、PPP2R2B、RNF165、WNT7A、CCR4、PDGFD、EBF1、FCGBP、PCDH9、MLC1、TSHZ2、S1PR5、NCALD、LAYN、GCNT4、FASLG、TRAT1、ADAM6、GUCY1A3、LRRC4、TSPAN18、SBK1、ICOS、BTNL8、WNT5B、AUTS2、SH2D2A、ADGRG3、PNOC、SPIB、VPREB3、DPEP3、MME、ZBTB16、FOXP3、SEMA3G、CD8A、TOGARAM2、COLGALT2、ABCB1、STAP1、SAMD3、FAM46C、BLK、CTLA4、CD19、REPS2、RTKN2、POU2AF1、DAPK2、PYHIN1、NLRC3、GATM、KLRD1、AFF3、FCRLA、AATBC、REM2、YPEL1、TXK、CD8B、P2RX5、CEACAM1、BCL11A、ABCB4、CD5、HPGD、BLNK、PLCL1、HPSE、SLFN13、HOPX、CD1D、GNG7、TCF4、BANK1、FHIT、FCMR、GNG2、GFRA2、KBTBD11、RALGPS2、TSPOAP1、PLEKHF1、MEF2C、MAOA、TTYH2、HLA-DOB、DGAT2、FXYD6、TMCC3、MGAM、TTC38、LRRC32、ARHGAP24、STAT4、SLC7A8、CD72、FZD1、GK5、DYSF、PLTP、SMARCD3、FAM160B1、PDPN、AKAP2、ACVRL1、KCNJ15、ALDH1A2、ENPP2、COLEC12、PTGS1、TMEM170B、TREM2、ECM1、SLC1A3、ABHD5、MS4A4A、CLIC2、IL1R1、SLC2A6、GAS7、RNF144B、SLC6A12、FPR2、ADAM28、GRK3、KDM1B、MATK、LMO2、CFB、CCRL2、CLEC4A、LILRA2、ACE、NUPR1、CISH、EREG、ADAMDEC1、RNASE6、CXCL3、VSIG4、CXCL2、CD86、LILRB4、SERPING1、SQOR、INHBA、及びICAM1からなる。いくつかの実施形態では、遺伝子シグネチャマトリックスを使用して、マクロファージの数を決定する。いくつかの実施形態では、遺伝子シグネチャマトリックスを使用して、M1マクロファージの数を決定する。
第1、第2、第3、第4及び第5の態様のいずれかのいくつかの実施形態では、マクロファージバイオマーカーはM1マクロファージの量である。いくつかの実施形態では、M1マクロファージの量は、直接的又は間接的に測定される。いくつかの実施形態では、M1マクロファージの量は、フローサイトメトリー、空間的トランスクリプトミクス、空間プロテオミクス、又はそれらの組み合わせを使用して直接的に測定される。いくつかの実施形態では、M1マクロファージの量は、核酸又はタンパク質を使用して間接的に測定される。いくつかの実施形態では、核酸は、RNA-seq、RT-qPCR、qPCR、マルチプレックスqPCR又はRT-qPCR、マイクロアレイ解析、SAGE、MassARRAY技術、ISH、又はそれらの組み合わせを使用して測定される。いくつかの実施形態では、M1マクロファージの量は、マーカー遺伝子アプローチ又はデコンボリューションアプローチを用いて測定される。いくつかの実施形態では、マーカー遺伝子アプローチはxCellを使用する。いくつかの実施形態では、デコンボリューションアプローチは、quanTIseqを使用する。
第1、第2、第3、第4及び第5の態様のいずれかのいくつかの実施形態では、患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーは、核酸又はタンパク質を使用して測定される。いくつかの実施形態では、患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーは、核酸発現レベルを使用して決定される。いくつかの実施形態では、核酸発現レベルは、RNA-seq、RT-qPCR、qPCR、マルチプレックスqPCR若しくはRT-qPCR、マイクロアレイ解析、SAGE、MassARRAY技術、ISH、又はそれらの組み合わせにより決定される。いくつかの実施形態では、核酸発現レベルは、mRNA発現レベルである。いくつかの実施形態では、mRNA発現レベルは、RNA-seqによって決定される。
第1、第2、第3、第4、及び第5の態様のいずれかのいくつかの実施形態では、試料は、組織試料、腫瘍試料、全血試料、血漿試料、血清試料、又はそれらの組み合わせである。いくつかの実施形態では、試料は組織試料である。いくつかの実施形態では、組織試料は、腫瘍組織試料である。いくつかの実施形態では、腫瘍組織試料は、腫瘍細胞、腫瘍浸潤免疫細胞、間質細胞、正常隣接組織(NAT)細胞、又はそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、腫瘍組織試料は生検材料である。いくつかの実施形態では、試料は、アーカイブ試料、新鮮試料、又は凍結試料である。
第1、第2、第3、第4及び第5の態様のいずれかのいくつかの実施形態では、リンパ腫は低悪性度リンパ腫である。
第1、第2、第3、第4及び第5の態様のいずれかのいくつかの実施形態では、リンパ腫はB細胞リンパ腫である。いくつかの実施形態では、B細胞リンパ腫は胚中心由来B細胞リンパ腫である。いくつかの実施形態では、B細胞リンパ腫は非ホジキンリンパ腫(NHL)である。第1、第2、第3、第4及び第5の態様のいずれかのいくつかの実施形態では、リンパ腫は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、又は辺縁帯リンパ腫(MZL)である。いくつかの実施形態では、リンパ腫はDLBCLである。いくつかの実施形態では、DLBCLは、DLBCLの胚中心B細胞様(GCB)起源細胞サブグループ又は活性化B細胞様(ABC)起源細胞サブグループである。第1、第2、第3、第4及び第5の態様のいずれかのいくつかの実施形態では、リンパ腫はCD20陽性リンパ腫である。第1、第2、第3、第4及び第5の態様のいずれかのいくつかの実施形態では、抗CD20抗体はI型抗CD20抗体又はII型抗CD20抗体である。いくつかの実施形態では、抗CD20抗体はII型抗CD20抗体である。いくつかの実施形態では、II型抗CD20抗体は、以下の相補性決定領域(CDR):(a)配列番号1のアミノ酸配列を有するCDR-H1;(b)配列番号2のアミノ酸配列を有するCDR-H2;(c)配列番号3のアミノ酸配列を有するCDR-H3;(d)配列番号4のアミノ酸配列を有するCDR-L1;(e)配列番号5のアミノ酸配列を有するCDR-L2;及び(f)配列番号6のアミノ酸配列を有するCDR-L3を含む。いくつかの実施形態では、II型抗CD20抗体は、配列番号7のアミノ酸配列を含むVHドメイン及び配列番号8のアミノ酸配列を含むVLドメインを含む。いくつかの実施形態では、II型抗CD20抗体は、以下のCDR:(a)配列番号27のアミノ酸配列を有するCDR-H1;(b)配列番号28のアミノ酸配列を有するCDR-H2;(c)配列番号3のアミノ酸配列を有するCDR-H3;(d)配列番号4のアミノ酸配列を有するCDR-L1;(e)配列番号5のアミノ酸配列を有するCDR-L2;及び(f)配列番号6のアミノ酸配列を有するCDR-L3を含む。いくつかの実施形態では、II型抗CD20抗体は、配列番号7のアミノ酸配列を含むVHドメイン及び配列番号8のアミノ酸配列を含むVLドメインを含む。いくつかの実施形態では、II型抗CD20抗体はオビヌツズマブである。いくつかの実施形態では、抗CD20抗体はI型抗CD20抗体である。いくつかの実施形態では、I型抗CD20抗体が、以下のCDR:(a)配列番号11のアミノ酸配列を有するCDR-H1;(b)配列番号12のアミノ酸配列を有するCDR-H2;(c)配列番号13のアミノ酸配列を有するCDR-H3;(d)配列番号14のアミノ酸配列を有するCDR-L1;(e)配列番号15のアミノ酸配列を有するCDR-L2;及び(f)配列番号16のアミノ酸配列を有するCDR-L3を含む。いくつかの実施形態では、I型抗CD20抗体は、配列番号25のアミノ酸配列を含むVHドメイン及び配列番号26のアミノ酸配列を含むVLドメインを含む。いくつかの実施形態では、I型抗CD20抗体は、リツキシマブである。
第3、第4、及び第5の態様のいずれかのいくつかの実施形態では、方法は、有効量の追加の治療剤を患者に投与することを更に含む。いくつかの実施形態では、追加の治療剤は、化学療法剤、抗新生物剤、成長阻害剤、抗血管新生剤、放射線療法、細胞傷害剤、又はそれらの組み合わせのうちの1つ以上である。いくつかの実施形態では、追加の治療剤は化学療法剤である。いくつかの実施形態では、化学療法剤は、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン又はプレドニゾンである。いくつかの実施形態では、化学療法剤は、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン及びプレドニゾンである。
第1、第2、第3、第4、及び第5の態様のいずれかのいくつかの実施形態では、患者はリンパ腫について以前に治療されたことがない。
第1、第2、第3、第4及び第5の態様のいずれかのいくつかもの実施形態では、患者には抗CD20抗体が以前に投与されたことがない。
第6の態様では、本発明は、リンパ腫の治療のための医薬品の製造における、患者からの試料において基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療するための、抗CD20抗体の使用を特徴とする。
第6の態様のいくつかの実施形態では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、事前に割り当てられたマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである。
第6の態様のいくつかの実施形態では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである。いくつかの実施形態では、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、基準集団のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの中央値である。いくつかの実施形態では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、基準集団の25パーセンタイルにあるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである。いくつかの実施形態では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、基準集団の50パーセンタイルにあるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである。いくつかの実施形態では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、基準集団の75パーセンタイルにあるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである。いくつかの実施形態では、基準集団はリンパ腫を有する患者の集団である。いくつかの実施形態では、リンパ腫を有する患者の集団は、抗CD20抗体で以前に治療されていた。いくつかの実施形態では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、抗CD20抗体による治療を開始する前の基準集団のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである。いくつかの実施形態では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、基準集団を、抗CD20抗体による治療から利益を受けたことがある第1の患者セットと、抗CD20抗体による治療から利益を受けたことがない第2の患者セットとに有意に分離する。いくつかの実施形態では、マクロファージの量は、約0%~約30.7%の間である。
第6の態様のいくつかの実施形態では、治療はPFS又はOSの改善を達成する。
第6の態様のいくつかの実施形態では、マクロファージバイオマーカーは、1つ以上のM1マクロファージ遺伝子シグネチャセットのM1マクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアの平均である。いくつかの実施形態では、各M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアは、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットの1つ以上の遺伝子の発現レベルの平均である。いくつかの実施形態では、各M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアは、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットの1つ以上の遺伝子の正規化された発現レベルの平均である。いくつかの実施形態では、1つ以上のM1マクロファージ遺伝子シグネチャセットは、(a)ACP2、ABCD1、C1QA、FDX1、CCL22、CD163、SCAMP2、ADAMDEC1、ARL8B、及びHAMP;(b)ACP2、ABCD1、FDX1、CCL8、CCL22、CD163、ADAMDEC1、TREM2、及びHAMP;(c)ACP2、ADRA2B、ALCAM、ABCD1、ATOX1、ATP6V0C、ATP6V1E1、BLVRA、C1QA、CD48、CD63、CLCN7、TPP1、CLTC、CCR1、CMKLR1、SLC31A1、COX5B、FCER1G、FDX1、FOLR2、FPR3、FTL、HEXB、HK3、IL10、IL12B、ITGAE、LAIR1、CXCL9、MMP19、NARS、NDUFS2、P2RX7、PDCL、MAPK13、PTGIR、PTPRA、RELA、CCL7、CCL8、CCL19、CCL22、SRC、STX4、TCEB1、TFRC、AGPS、MARCO、SNX3、CD84、USP14、ITGB1BP1、ATP6V1F、TRIP4、CD163、CIAO1、WTAP、ARHGEF11、ABI1、SCAMP2、ACTR2、BCAP31、ZMPSTE24、BCKDK、EXOC5、STIP1、UQCR11、SDS、LILRB4、OGFR、TFEC、FKBP15、DNAJC13、TDRD7、STX12、IL17RA、ABTB2、FAM32A、SIGLEC7、SIGLEC9、ADAMDEC1、CECR5、SLC25A24、NRBP1、MS4A4A、TREM2、OTUD4、PQLC2、HAUS2、ARL8B、NECAP2、WDR11、ZC3H15、CCDC47、UTP3、MRS2、HAMP、MRPL40、VPS33A、CORO7、LIMD2、TMX1、DOT1L、ADO、及びADCK2;(d)ACP2、ADRA2B、ALCAM、TSPO、C3AR1、DAGLA、CALR、CHIT1、CYBB、CYC1、CYP19A1、DLAT、FCER1G、GP1BA、GPD1、IFNAR1、IL10、KCNJ5、KIFC3、MT2A、MYBPH、MYH11、MYO7A、P2RX7、PRDX1、RAB3IL1、RNH1、MRPL12、CCL1、CCL7、CCL8、CCL24、SRC、VIM、RRP1、MARCO、S1PR2、AP1M2、ACTR3、LILRB1、AFG3L2、SDS、LILRB4、EMILIN1、VSIG4、HSPB7、COQ2、ADAMDEC1、CECR5、WSB2、SLAMF8、DNASE2B、CLPB、MFSD7、及びADCK2;(e)ACP2、ADCY3、ADRA2B、ALCAM、TSPO、C1QA、C1QB、C3AR1、DAGLA、CD63、CHIT1、CMKLR1、SLC31A1、CSF1、CSF1R、CYBB、CYC1、CYP19A1、FANCE、FCER1G、FDX1、FPR3、FTL、GP1BA、GPD1、HEXB、IL10、KCNJ1、KCNJ5、KIFC3、LAMP1、MMP19、MSR1、MT2A、MYBPH、MYO7A、P2RX7、PRDX1、RAB3IL1、MRPL12、CCL1、CCL7、CCL8、CCL18、CCL19、CCL24、SLC6A12、SPR、SRC、RRP1、MARCO、PKD2L1、S1PR2、CD163、LONP1、AP1M2、IGSF6、LILRB1、SDS、LILRB4、EMILIN1、VSIG4、TFEC、PHLDB1、CYFIP1、FKBP15、NCAPH、MYOF、HSPB7、ADAMDEC1、GLRX2、NDUFAF1、SPG21、MS4A4A、ATP6V1D、ATP6V1H、TREM2、PQLC2、TMEM70、PLEKHB2、TMEM33、SLAMF8、HAMP、DNASE2B、MYOZ1、LONRF3、CLPB、MFSD7、及びADCK2;並びに/又は(f)ACP2、ADCY3、ADRA2B、ALCAM、ABCD1、ANXA2、ATP6V1A、C1QA、C1QB、C3AR1、DAGLA、CD80、CD63、CHIT1、CMKLR1、SLC31A1、CSF1、CSF1R、CYBB、CYC1、CYP19A1、FANCE、FDX1、FPR2、FPR3、GPD1、HEXB、KCNJ1、KCNJ5、KIFC3、MMP19、MSR1、MT2A、MYBPH、P2RX7、MAPK13、S100A11、CCL1、CCL7、CCL8、CCL18、CCL19、CCL22、CCL24、SLC1A2、SLC6A12、SLC11A1、SIGLEC1、SRC、TIE1、MARCO、HYAL2、CD163、LONP1、IGSF6、LILRB1、CD300C、SDS、LILRB4、EMILIN1、VSIG4、PHLDB1、NCAPH、CLEC4E、MYOF、HSPB7、ADAMDEC1、GLRX2、MS4A4A、ATP6V1H、TREM2、TMEM70、TMEM33、KCNK13、SLAMF8、HAMP、DNASE2B、MYOZ1、MFSD7、ADO、ADCK2、及びTBC1D16である。
第6の態様のいくつかの実施形態では、マクロファージバイオマーカーは、1つ以上のマクロファージ遺伝子シグネチャセットのマクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアの平均である。いくつかの実施形態では、各マクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアは、マクロファージ遺伝子シグネチャセットの1つ以上の遺伝子の発現レベルの平均である。いくつかの実施形態では、各マクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアは、マクロファージ遺伝子シグネチャセットの1つ以上の遺伝子の正規化された発現レベルの平均である。いくつかの実施形態では、1つ以上のマクロファージ遺伝子シグネチャセットは、表2のマクロファージ遺伝子シグネチャセットのいずれかである。
第6の態様のいくつかの実施形態では、マクロファージバイオマーカーは遺伝子発現値である。いくつかの実施形態では、遺伝子発現値は、遺伝子発現値の中央値である。いくつかの実施形態では、遺伝子発現値は、遺伝子シグネチャマトリックスを使用して測定される。いくつかの実施形態では、遺伝子シグネチャマトリックスは、以下の遺伝子:CD200、KLHL14、TCL1A、NRG1、EOMES、PPP2R2B、RNF165、WNT7A、CCR4、PDGFD、EBF1、FCGBP、PCDH9、MLC1、TSHZ2、S1PR5、NCALD、LAYN、GCNT4、FASLG、TRAT1、ADAM6、GUCY1A3、LRRC4、TSPAN18、SBK1、ICOS、BTNL8、WNT5B、AUTS2、SH2D2A、ADGRG3、PNOC、SPIB、VPREB3、DPEP3、MME、ZBTB16、FOXP3、SEMA3G、CD8A、TOGARAM2、COLGALT2、ABCB1、STAP1、SAMD3、FAM46C、BLK、CTLA4、CD19、REPS2、RTKN2、POU2AF1、DAPK2、PYHIN1、NLRC3、GATM、KLRD1、AFF3、FCRLA、AATBC、REM2、YPEL1、TXK、CD8B、P2RX5、CEACAM1、BCL11A、ABCB4、CD5、HPGD、BLNK、PLCL1、HPSE、SLFN13、HOPX、CD1D、GNG7、TCF4、BANK1、FHIT、FCMR、GNG2、GFRA2、KBTBD11、RALGPS2、TSPOAP1、PLEKHF1、MEF2C、MAOA、TTYH2、HLA-DOB、DGAT2、FXYD6、TMCC3、MGAM、TTC38、LRRC32、ARHGAP24、STAT4、SLC7A8、CD72、FZD1、GK5、DYSF、PLTP、SMARCD3、FAM160B1、PDPN、AKAP2、ACVRL1、KCNJ15、ALDH1A2、ENPP2、COLEC12、PTGS1、TMEM170B、TREM2、ECM1、SLC1A3、ABHD5、MS4A4A、CLIC2、IL1R1、SLC2A6、GAS7、RNF144B、SLC6A12、FPR2、ADAM28、GRK3、KDM1B、MATK、LMO2、CFB、CCRL2、CLEC4A、LILRA2、ACE、NUPR1、CISH、EREG、ADAMDEC1、RNASE6、CXCL3、VSIG4、CXCL2、CD86、LILRB4、SERPING1、SQOR、INHBA、及びICAM1;又はCD200、KLHL14、TCL1A、NRG1、CYP4F3、EOMES、PPP2R2B、RNF165、WNT7A、CCR4、PDGFD、EBF1、FCGBP、PCDH9、MLC1、TSHZ2、S1PR5、NCALD、LAYN、CD248、GCNT4、FASLG、TRAT1、ADAM6、GUCY1A3、LRRC4、TSPAN18、SBK1、ICOS、BTNL8、WNT5B、AUTS2、SH2D2A、ADGRG3、PNOC、SPIB、VPREB3、DPEP3、MME、ZBTB16、FOXP3、SEMA3G、CD8A、TOGARAM2、COLGALT2、ABCB1、STAP1、SAMD3、FAM46C、BLK、CTLA4、CD19、REPS2、RTKN2、POU2AF1、DAPK2、PYHIN1、NLRC3、GATM、KLRD1、AFF3、FCRLA、AATBC、REM2、YPEL1、TXK、CD8B、P2RX5、CEACAM1、BCL11A、NINJ2、ABCB4、CD5、HAL、HPGD、BLNK、PLCL1、CEP19、HPSE、SLFN13、HOPX、CD1D、GNG7、TMEM154、TCF4、BANK1、FHIT、FCMR、GNG2、GFRA2、KBTBD11、TECPR2、RALGPS2、TSPOAP1、PLEKHF1、MEF2C、MAOA、TTYH2、HLA-DOB、NRGN、DGAT2、FXYD6、TMCC3、MGAM、TTC38、LRRC32、ARHGAP24、PPP1R3B、STAT4、SLC7A8、CD72、FZD1、GK5、DYSF、PLTP、SMARCD3、FAM160B1、PDPN、AKAP2、ACVRL1、KCNJ15、CD36、ALDH1A2、ENPP2、COLEC12、PTGS1、TMEM170B、DOCK5、TREM2、C5AR2、ECM1、SLC1A3、ABHD5、MS4A4A、CLIC2、IL1R1、SLC2A6、GAS7、RNF144B、SLC6A12、FPR2、ADAM28、GRK3、KDM1B、MATK、LMO2、CFB、CCRL2、CLEC4A、TLR4、LILRA2、ACE、TLR1、LRRK2、LY96、NUPR1、CISH、CSTA、EREG、ADAMDEC1、RNASE6、CXCL3、VSIG4、CXCL2、CD86、LILRB4、SERPING1、SQOR、INHBA、及びICAM1を含む。いくつかの実施形態では、遺伝子シグネチャマトリックスは、以下の遺伝子:CD200、KLHL14、TCL1A、NRG1、EOMES、PPP2R2B、RNF165、WNT7A、CCR4、PDGFD、EBF1、FCGBP、PCDH9、MLC1、TSHZ2、S1PR5、NCALD、LAYN、GCNT4、FASLG、TRAT1、ADAM6、GUCY1A3、LRRC4、TSPAN18、SBK1、ICOS、BTNL8、WNT5B、AUTS2、SH2D2A、ADGRG3、PNOC、SPIB、VPREB3、DPEP3、MME、ZBTB16、FOXP3、SEMA3G、CD8A、TOGARAM2、COLGALT2、ABCB1、STAP1、SAMD3、FAM46C、BLK、CTLA4、CD19、REPS2、RTKN2、POU2AF1、DAPK2、PYHIN1、NLRC3、GATM、KLRD1、AFF3、FCRLA、AATBC、REM2、YPEL1、TXK、CD8B、P2RX5、CEACAM1、BCL11A、ABCB4、CD5、HPGD、BLNK、PLCL1、HPSE、SLFN13、HOPX、CD1D、GNG7、TCF4、BANK1、FHIT、FCMR、GNG2、GFRA2、KBTBD11、RALGPS2、TSPOAP1、PLEKHF1、MEF2C、MAOA、TTYH2、HLA-DOB、DGAT2、FXYD6、TMCC3、MGAM、TTC38、LRRC32、ARHGAP24、STAT4、SLC7A8、CD72、FZD1、GK5、DYSF、PLTP、SMARCD3、FAM160B1、PDPN、AKAP2、ACVRL1、KCNJ15、ALDH1A2、ENPP2、COLEC12、PTGS1、TMEM170B、TREM2、ECM1、SLC1A3、ABHD5、MS4A4A、CLIC2、IL1R1、SLC2A6、GAS7、RNF144B、SLC6A12、FPR2、ADAM28、GRK3、KDM1B、MATK、LMO2、CFB、CCRL2、CLEC4A、LILRA2、ACE、NUPR1、CISH、EREG、ADAMDEC1、RNASE6、CXCL3、VSIG4、CXCL2、CD86、LILRB4、SERPING1、SQOR、INHBA、及びICAM1からなる。いくつかの実施形態では、遺伝子シグネチャマトリックスを使用して、マクロファージの数を決定する。いくつかの実施形態では、遺伝子シグネチャマトリックスを使用して、M1マクロファージの数を決定する。
第6の態様のいくつかの実施形態では、マクロファージバイオマーカーは、M1マクロファージの量である。いくつかの実施形態では、M1マクロファージの量は、直接的又は間接的に測定される。いくつかの実施形態では、M1マクロファージの量は、フローサイトメトリー、空間的トランスクリプトミクス、空間プロテオミクス、又はそれらの組み合わせを使用して直接的に測定される。いくつかの実施形態では、M1マクロファージの量は、核酸又はタンパク質を使用して間接的に測定される。いくつかの実施形態では、核酸は、RNA-seq、RT-qPCR、qPCR、マルチプレックスqPCR又はRT-qPCR、マイクロアレイ解析、SAGE、MassARRAY技術、ISH、又はそれらの組み合わせを使用して測定される。いくつかの実施形態では、M1マクロファージの量は、マーカー遺伝子アプローチ又はデコンボリューションアプローチを用いて測定される。いくつかの実施形態では、マーカー遺伝子アプローチはxCellを使用する。いくつかの実施形態では、デコンボリューションアプローチは、quanTIseqを使用する。
第6の態様のいくつかの実施形態では、患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーは、核酸又はタンパク質を使用して測定される。いくつかの実施形態では、患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーは、核酸発現レベルを使用して決定される。いくつかの実施形態では、核酸発現レベルは、RNA-seq、RT-qPCR、qPCR、マルチプレックスqPCR若しくはRT-qPCR、マイクロアレイ解析、SAGE、MassARRAY技術、ISH、又はそれらの組み合わせにより決定される。いくつかの実施形態では、核酸発現レベルは、mRNA発現レベルである。いくつかの実施形態では、mRNA発現レベルは、RNA-seqによって決定される。
第6の態様のいくつかの実施形態では、試料は、組織試料、腫瘍試料、全血試料、血漿試料、血清試料、又はそれらの組み合わせである。いくつかの実施形態では、試料は組織試料である。いくつかの実施形態では、組織試料は、腫瘍組織試料である。いくつかの実施形態では、腫瘍組織試料は、腫瘍細胞、腫瘍浸潤免疫細胞、間質細胞、NAT細胞、又はそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、腫瘍組織試料は生検材料である。いくつかの実施形態では、試料は、アーカイブ試料、新鮮試料、又は凍結試料である。
第6の態様のいくつかの実施形態では、リンパ腫は低悪性度リンパ腫である。
第6の態様のいくつかの実施形態では、リンパ腫はB細胞リンパ腫である。いくつかの実施形態では、B細胞リンパ腫はNHLである。
第6の態様のいくつかの実施形態では、リンパ腫は、DLBCL、FL、CLL又はMZLである。いくつかの実施形態では、リンパ腫はDLBCLである。いくつかの実施形態では、DLBCLは、DLBCLのGCB起源細胞サブグループ又はABC起源細胞サブグループである。
第6の態様のいくつかの実施形態では、リンパ腫はCD20陽性リンパ腫である。
第6の態様のいくつかの実施形態では、抗CD20抗体は、I型抗CD20抗体又はII型抗CD20抗体である。いくつかの実施形態では、抗CD20抗体はII型抗CD20抗体である。いくつかの実施形態では、II型抗CD20抗体は、以下の相補性決定領域(CDR):(a)配列番号1のアミノ酸配列を有するCDR-H1;(b)配列番号2のアミノ酸配列を有するCDR-H2;(c)配列番号3のアミノ酸配列を有するCDR-H3;(d)配列番号4のアミノ酸配列を有するCDR-L1;(e)配列番号5のアミノ酸配列を有するCDR-L2;及び(f)配列番号6のアミノ酸配列を有するCDR-L3を含む。いくつかの実施形態では、II型抗CD20抗体は、以下のCDR:(a)配列番号27のアミノ酸配列を有するCDR-H1;(b)配列番号28のアミノ酸配列を有するCDR-H2;(c)配列番号3のアミノ酸配列を有するCDR-H3;(d)配列番号4のアミノ酸配列を有するCDR-L1;(e)配列番号5のアミノ酸配列を有するCDR-L2;及び(f)配列番号6のアミノ酸配列を有するCDR-L3を含む。いくつかの実施形態では、II型抗CD20抗体は、配列番号7のアミノ酸配列を含むVHドメイン及び配列番号8のアミノ酸配列を含むVLドメインを含む。いくつかの実施形態では、II型抗CD20抗体はオビヌツズマブである。いくつかの実施形態では、抗CD20抗体はI型抗CD20抗体である。特定の実施形態では、抗CD20抗体は、以下のCDR、(a)配列番号11のアミノ酸配列を有するCDR-H1;(b)配列番号12のアミノ酸配列を有するCDR-H2;(c)配列番号13のアミノ酸配列を有するCDR-H3;(d)配列番号14のアミノ酸配列を有するCDR-L1;(e)配列番号15のアミノ酸配列を有するCDR-L2;及び(f)配列番号16のアミノ酸配列を有するCDR-L3を含む。いくつかの実施形態では、I型抗CD20抗体は、配列番号25のアミノ酸配列を含むVHドメイン及び配列番号26のアミノ酸配列を含むVLドメインを含む。いくつかの実施形態では、抗CD20抗体は、リツキシマブである。
第6の態様のいくつかの実施形態では、医薬は、有効量の追加の治療剤と組み合わせて患者に投与される。いくつかの実施形態では、追加の治療剤は、化学療法剤、抗新生物剤、成長阻害剤、抗血管新生剤、放射線療法、細胞傷害剤、又はそれらの組み合わせのうちの1つ以上である。いくつかの実施形態では、追加の治療剤は化学療法剤である。いくつかの実施形態では、化学療法剤は、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン又はプレドニゾンである。いくつかの実施形態では、化学療法剤は、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン及びプレドニゾンである。
第6の態様のいくつかの実施形態では、患者は、リンパ腫について以前に治療されたことがない。
第6の態様のいくつかの実施形態では、患者は、抗CD20抗体を以前に投与されたことがない。
第7の態様では、本発明は、リンパ腫を有し、患者からの試料において基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者の治療における使用のための抗CD20抗体を特徴とする。いくつかの実施形態では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、事前に割り当てられたマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである。
第7の態様のいくつかの実施形態では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである。いくつかの実施形態では、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、基準集団のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの中央値である。いくつかの実施形態では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、基準集団の25パーセンタイルにあるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである。いくつかの実施形態では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、基準集団の50パーセンタイルにあるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである。いくつかの実施形態では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、基準集団の75パーセンタイルにあるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである。いくつかの実施形態では、基準集団はリンパ腫を有する患者の集団である。いくつかの実施形態では、リンパ腫を有する患者の集団は、抗CD20抗体で以前に治療されていた。いくつかの実施形態では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、抗CD20抗体による治療を開始する前の基準集団のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである。いくつかの実施形態では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、基準集団を、抗CD20抗体による治療から利益を受けたことがある第1の患者セットと、抗CD20抗体による治療から利益を受けたことがない第2の患者セットとに有意に分離する。
第7の態様のいくつかの実施形態では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、遺伝子発現によって測定されるマクロファージの量である。いくつかの実施形態では、マクロファージの量は、約0%~約30.7%の間である。
第7の態様のいくつかの実施形態では、治療はPFS又はOSの改善を達成する。
第7の態様のいくつかの実施形態では、マクロファージバイオマーカーは、1つ以上のM1マクロファージ遺伝子シグネチャセットのM1マクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアの平均である。いくつかの実施形態では、各M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアは、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットの1つ以上の遺伝子の発現レベルの平均である。いくつかの実施形態では、各M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアは、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットの1つ以上の遺伝子の正規化された発現レベルの平均である。いくつかの実施形態では、1つ以上のM1マクロファージ遺伝子シグネチャセットは、(a)ACP2、ABCD1、C1QA、FDX1、CCL22、CD163、SCAMP2、ADAMDEC1、ARL8B、及びHAMP;(b)ACP2、ABCD1、FDX1、CCL8、CCL22、CD163、ADAMDEC1、TREM2、及びHAMP;(c)ACP2、ADRA2B、ALCAM、ABCD1、ATOX1、ATP6V0C、ATP6V1E1、BLVRA、C1QA、CD48、CD63、CLCN7、TPP1、CLTC、CCR1、CMKLR1、SLC31A1、COX5B、FCER1G、FDX1、FOLR2、FPR3、FTL、HEXB、HK3、IL10、IL12B、ITGAE、LAIR1、CXCL9、MMP19、NARS、NDUFS2、P2RX7、PDCL、MAPK13、PTGIR、PTPRA、RELA、CCL7、CCL8、CCL19、CCL22、SRC、STX4、TCEB1、TFRC、AGPS、MARCO、SNX3、CD84、USP14、ITGB1BP1、ATP6V1F、TRIP4、CD163、CIAO1、WTAP、ARHGEF11、ABI1、SCAMP2、ACTR2、BCAP31、ZMPSTE24、BCKDK、EXOC5、STIP1、UQCR11、SDS、LILRB4、OGFR、TFEC、FKBP15、DNAJC13、TDRD7、STX12、IL17RA、ABTB2、FAM32A、SIGLEC7、SIGLEC9、ADAMDEC1、CECR5、SLC25A24、NRBP1、MS4A4A、TREM2、OTUD4、PQLC2、HAUS2、ARL8B、NECAP2、WDR11、ZC3H15、CCDC47、UTP3、MRS2、HAMP、MRPL40、VPS33A、CORO7、LIMD2、TMX1、DOT1L、ADO、及びADCK2;(d)ACP2、ADRA2B、ALCAM、TSPO、C3AR1、DAGLA、CALR、CHIT1、CYBB、CYC1、CYP19A1、DLAT、FCER1G、GP1BA、GPD1、IFNAR1、IL10、KCNJ5、KIFC3、MT2A、MYBPH、MYH11、MYO7A、P2RX7、PRDX1、RAB3IL1、RNH1、MRPL12、CCL1、CCL7、CCL8、CCL24、SRC、VIM、RRP1、MARCO、S1PR2、AP1M2、ACTR3、LILRB1、AFG3L2、SDS、LILRB4、EMILIN1、VSIG4、HSPB7、COQ2、ADAMDEC1、CECR5、WSB2、SLAMF8、DNASE2B、CLPB、MFSD7、及びADCK2;(e)ACP2、ADCY3、ADRA2B、ALCAM、TSPO、C1QA、C1QB、C3AR1、DAGLA、CD63、CHIT1、CMKLR1、SLC31A1、CSF1、CSF1R、CYBB、CYC1、CYP19A1、FANCE、FCER1G、FDX1、FPR3、FTL、GP1BA、GPD1、HEXB、IL10、KCNJ1、KCNJ5、KIFC3、LAMP1、MMP19、MSR1、MT2A、MYBPH、MYO7A、P2RX7、PRDX1、RAB3IL1、MRPL12、CCL1、CCL7、CCL8、CCL18、CCL19、CCL24、SLC6A12、SPR、SRC、RRP1、MARCO、PKD2L1、S1PR2、CD163、LONP1、AP1M2、IGSF6、LILRB1、SDS、LILRB4、EMILIN1、VSIG4、TFEC、PHLDB1、CYFIP1、FKBP15、NCAPH、MYOF、HSPB7、ADAMDEC1、GLRX2、NDUFAF1、SPG21、MS4A4A、ATP6V1D、ATP6V1H、TREM2、PQLC2、TMEM70、PLEKHB2、TMEM33、SLAMF8、HAMP、DNASE2B、MYOZ1、LONRF3、CLPB、MFSD7、及びADCK2;並びに/又は(f)ACP2、ADCY3、ADRA2B、ALCAM、ABCD1、ANXA2、ATP6V1A、C1QA、C1QB、C3AR1、DAGLA、CD80、CD63、CHIT1、CMKLR1、SLC31A1、CSF1、CSF1R、CYBB、CYC1、CYP19A1、FANCE、FDX1、FPR2、FPR3、GPD1、HEXB、KCNJ1、KCNJ5、KIFC3、MMP19、MSR1、MT2A、MYBPH、P2RX7、MAPK13、S100A11、CCL1、CCL7、CCL8、CCL18、CCL19、CCL22、CCL24、SLC1A2、SLC6A12、SLC11A1、SIGLEC1、SRC、TIE1、MARCO、HYAL2、CD163、LONP1、IGSF6、LILRB1、CD300C、SDS、LILRB4、EMILIN1、VSIG4、PHLDB1、NCAPH、CLEC4E、MYOF、HSPB7、ADAMDEC1、GLRX2、MS4A4A、ATP6V1H、TREM2、TMEM70、TMEM33、KCNK13、SLAMF8、HAMP、DNASE2B、MYOZ1、MFSD7、ADO、ADCK2、及びTBC1D16である。
第7の態様のいくつかの実施形態では、マクロファージバイオマーカーは、1つ以上のマクロファージ遺伝子シグネチャセットのマクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアの平均である。いくつかの実施形態では、各マクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアは、マクロファージ遺伝子シグネチャセットの1つ以上の遺伝子の発現レベルの平均である。いくつかの実施形態では、各マクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアは、マクロファージ遺伝子シグネチャセットの1つ以上の遺伝子の正規化された発現レベルの平均である。いくつかの実施形態では、1つ以上のマクロファージ遺伝子シグネチャセットは、表2のマクロファージ遺伝子シグネチャセットのいずれかである。
第7の態様のいくつかの実施形態では、マクロファージバイオマーカーは遺伝子発現値である。いくつかの実施形態では、遺伝子発現値は、遺伝子発現値の中央値である。いくつかの実施形態では、遺伝子発現値は、遺伝子シグネチャマトリックスを使用して測定される。いくつかの実施形態では、遺伝子シグネチャマトリックスは、以下の遺伝子:CD200、KLHL14、TCL1A、NRG1、EOMES、PPP2R2B、RNF165、WNT7A、CCR4、PDGFD、EBF1、FCGBP、PCDH9、MLC1、TSHZ2、S1PR5、NCALD、LAYN、GCNT4、FASLG、TRAT1、ADAM6、GUCY1A3、LRRC4、TSPAN18、SBK1、ICOS、BTNL8、WNT5B、AUTS2、SH2D2A、ADGRG3、PNOC、SPIB、VPREB3、DPEP3、MME、ZBTB16、FOXP3、SEMA3G、CD8A、TOGARAM2、COLGALT2、ABCB1、STAP1、SAMD3、FAM46C、BLK、CTLA4、CD19、REPS2、RTKN2、POU2AF1、DAPK2、PYHIN1、NLRC3、GATM、KLRD1、AFF3、FCRLA、AATBC、REM2、YPEL1、TXK、CD8B、P2RX5、CEACAM1、BCL11A、ABCB4、CD5、HPGD、BLNK、PLCL1、HPSE、SLFN13、HOPX、CD1D、GNG7、TCF4、BANK1、FHIT、FCMR、GNG2、GFRA2、KBTBD11、RALGPS2、TSPOAP1、PLEKHF1、MEF2C、MAOA、TTYH2、HLA-DOB、DGAT2、FXYD6、TMCC3、MGAM、TTC38、LRRC32、ARHGAP24、STAT4、SLC7A8、CD72、FZD1、GK5、DYSF、PLTP、SMARCD3、FAM160B1、PDPN、AKAP2、ACVRL1、KCNJ15、ALDH1A2、ENPP2、COLEC12、PTGS1、TMEM170B、TREM2、ECM1、SLC1A3、ABHD5、MS4A4A、CLIC2、IL1R1、SLC2A6、GAS7、RNF144B、SLC6A12、FPR2、ADAM28、GRK3、KDM1B、MATK、LMO2、CFB、CCRL2、CLEC4A、LILRA2、ACE、NUPR1、CISH、EREG、ADAMDEC1、RNASE6、CXCL3、VSIG4、CXCL2、CD86、LILRB4、SERPING1、SQOR、INHBA、及びICAM1;又はCD200、KLHL14、TCL1A、NRG1、CYP4F3、EOMES、PPP2R2B、RNF165、WNT7A、CCR4、PDGFD、EBF1、FCGBP、PCDH9、MLC1、TSHZ2、S1PR5、NCALD、LAYN、CD248、GCNT4、FASLG、TRAT1、ADAM6、GUCY1A3、LRRC4、TSPAN18、SBK1、ICOS、BTNL8、WNT5B、AUTS2、SH2D2A、ADGRG3、PNOC、SPIB、VPREB3、DPEP3、MME、ZBTB16、FOXP3、SEMA3G、CD8A、TOGARAM2、COLGALT2、ABCB1、STAP1、SAMD3、FAM46C、BLK、CTLA4、CD19、REPS2、RTKN2、POU2AF1、DAPK2、PYHIN1、NLRC3、GATM、KLRD1、AFF3、FCRLA、AATBC、REM2、YPEL1、TXK、CD8B、P2RX5、CEACAM1、BCL11A、NINJ2、ABCB4、CD5、HAL、HPGD、BLNK、PLCL1、CEP19、HPSE、SLFN13、HOPX、CD1D、GNG7、TMEM154、TCF4、BANK1、FHIT、FCMR、GNG2、GFRA2、KBTBD11、TECPR2、RALGPS2、TSPOAP1、PLEKHF1、MEF2C、MAOA、TTYH2、HLA-DOB、NRGN、DGAT2、FXYD6、TMCC3、MGAM、TTC38、LRRC32、ARHGAP24、PPP1R3B、STAT4、SLC7A8、CD72、FZD1、GK5、DYSF、PLTP、SMARCD3、FAM160B1、PDPN、AKAP2、ACVRL1、KCNJ15、CD36、ALDH1A2、ENPP2、COLEC12、PTGS1、TMEM170B、DOCK5、TREM2、C5AR2、ECM1、SLC1A3、ABHD5、MS4A4A、CLIC2、IL1R1、SLC2A6、GAS7、RNF144B、SLC6A12、FPR2、ADAM28、GRK3、KDM1B、MATK、LMO2、CFB、CCRL2、CLEC4A、TLR4、LILRA2、ACE、TLR1、LRRK2、LY96、NUPR1、CISH、CSTA、EREG、ADAMDEC1、RNASE6、CXCL3、VSIG4、CXCL2、CD86、LILRB4、SERPING1、SQOR、INHBA、及びICAM1を含む。いくつかの実施形態では、遺伝子シグネチャマトリックスは、以下の遺伝子:CD200、KLHL14、TCL1A、NRG1、EOMES、PPP2R2B、RNF165、WNT7A、CCR4、PDGFD、EBF1、FCGBP、PCDH9、MLC1、TSHZ2、S1PR5、NCALD、LAYN、GCNT4、FASLG、TRAT1、ADAM6、GUCY1A3、LRRC4、TSPAN18、SBK1、ICOS、BTNL8、WNT5B、AUTS2、SH2D2A、ADGRG3、PNOC、SPIB、VPREB3、DPEP3、MME、ZBTB16、FOXP3、SEMA3G、CD8A、TOGARAM2、COLGALT2、ABCB1、STAP1、SAMD3、FAM46C、BLK、CTLA4、CD19、REPS2、RTKN2、POU2AF1、DAPK2、PYHIN1、NLRC3、GATM、KLRD1、AFF3、FCRLA、AATBC、REM2、YPEL1、TXK、CD8B、P2RX5、CEACAM1、BCL11A、ABCB4、CD5、HPGD、BLNK、PLCL1、HPSE、SLFN13、HOPX、CD1D、GNG7、TCF4、BANK1、FHIT、FCMR、GNG2、GFRA2、KBTBD11、RALGPS2、TSPOAP1、PLEKHF1、MEF2C、MAOA、TTYH2、HLA-DOB、DGAT2、FXYD6、TMCC3、MGAM、TTC38、LRRC32、ARHGAP24、STAT4、SLC7A8、CD72、FZD1、GK5、DYSF、PLTP、SMARCD3、FAM160B1、PDPN、AKAP2、ACVRL1、KCNJ15、ALDH1A2、ENPP2、COLEC12、PTGS1、TMEM170B、TREM2、ECM1、SLC1A3、ABHD5、MS4A4A、CLIC2、IL1R1、SLC2A6、GAS7、RNF144B、SLC6A12、FPR2、ADAM28、GRK3、KDM1B、MATK、LMO2、CFB、CCRL2、CLEC4A、LILRA2、ACE、NUPR1、CISH、EREG、ADAMDEC1、RNASE6、CXCL3、VSIG4、CXCL2、CD86、LILRB4、SERPING1、SQOR、INHBA、及びICAM1からなる。いくつかの実施形態では、遺伝子シグネチャマトリックスを使用して、マクロファージの数を決定する。いくつかの実施形態では、遺伝子シグネチャマトリックスを使用して、M1マクロファージの数を決定する。
第7の態様のいくつかの実施形態では、マクロファージバイオマーカーは、M1マクロファージの量である。いくつかの実施形態では、M1マクロファージの量は、直接的又は間接的に測定される。いくつかの実施形態では、M1マクロファージの量は、フローサイトメトリー、空間的トランスクリプトミクス、空間プロテオミクス、又はそれらの組み合わせを使用して直接的に測定される。いくつかの実施形態では、M1マクロファージの量は、核酸又はタンパク質を使用して間接的に測定される。いくつかの実施形態では、核酸は、RNA-seq、RT-qPCR、qPCR、マルチプレックスqPCR又はRT-qPCR、マイクロアレイ解析、SAGE、MassARRAY技術、ISH、又はそれらの組み合わせを使用して測定される。いくつかの実施形態では、M1マクロファージの量は、マーカー遺伝子アプローチ又はデコンボリューションアプローチを用いて測定される。いくつかの実施形態では、マーカー遺伝子アプローチはxCellを使用する。いくつかの実施形態では、デコンボリューションアプローチは、quanTIseqを使用する。
第7の態様のいくつかの実施形態では、患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーは、核酸又はタンパク質を使用して測定される。いくつかの実施形態では、患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーは、核酸発現レベルを使用して決定される。いくつかの実施形態では、核酸発現レベルは、RNA-seq、RT-qPCR、qPCR、マルチプレックスqPCR若しくはRT-qPCR、マイクロアレイ解析、SAGE、MassARRAY技術、ISH、又はそれらの組み合わせにより決定される。いくつかの実施形態では、核酸発現レベルは、mRNA発現レベルである。いくつかの実施形態では、mRNA発現レベルは、RNA-seqによって決定される。
第7の態様のいくつかの実施形態では、試料は、組織試料、腫瘍試料、全血試料、血漿試料、血清試料、又はそれらの組み合わせである。いくつかの実施形態では、試料は組織試料である。いくつかの実施形態では、組織試料は、腫瘍組織試料である。いくつかの実施形態では、腫瘍組織試料は、腫瘍細胞、腫瘍浸潤免疫細胞、間質細胞、NAT細胞、又はそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、腫瘍組織試料は生検材料である。いくつかの実施形態では、試料は、アーカイブ試料、新鮮試料、又は凍結試料である。
第7の態様のいくつかの実施形態では、リンパ腫は低悪性度リンパ腫である。
第7の態様のいくつかの実施形態では、リンパ腫はB細胞リンパ腫である。いくつかの実施形態では、B細胞リンパ腫はNHLである。
第7の態様のいくつかの実施形態では、リンパ腫は、DLBCL、FL、CLL又はMZLである。いくつかの実施形態では、リンパ腫はDLBCLである。いくつかの実施形態では、DLBCLは、DLBCLのGCB起源細胞サブグループ又はABC起源細胞サブグループである。
第7の態様のいくつかの実施形態では、リンパ腫はCD20陽性リンパ腫である。
第7の態様のいくつかの実施形態では、抗CD20抗体は、I型抗CD20抗体又はII型抗CD20抗体である。いくつかの実施形態では、抗CD20抗体はII型抗CD20抗体である。いくつかの実施形態では、II型抗CD20抗体は、以下の相補性決定領域(CDR):(a)配列番号1のアミノ酸配列を有するCDR-H1;(b)配列番号2のアミノ酸配列を有するCDR-H2;(c)配列番号3のアミノ酸配列を有するCDR-H3;(d)配列番号4のアミノ酸配列を有するCDR-L1;(e)配列番号5のアミノ酸配列を有するCDR-L2;及び(f)配列番号6のアミノ酸配列を有するCDR-L3を含む。いくつかの実施形態では、II型抗CD20抗体は、以下のCDR:(a)配列番号27のアミノ酸配列を有するCDR-H1;(b)配列番号28のアミノ酸配列を有するCDR-H2;(c)配列番号3のアミノ酸配列を有するCDR-H3;(d)配列番号4のアミノ酸配列を有するCDR-L1;(e)配列番号5のアミノ酸配列を有するCDR-L2;及び(f)配列番号6のアミノ酸配列を有するCDR-L3を含む。いくつかの実施形態では、II型抗CD20抗体は、配列番号7のアミノ酸配列を含むVHドメイン及び配列番号8のアミノ酸配列を含むVLドメインを含む。いくつかの実施形態では、II型抗CD20抗体はオビヌツズマブである。いくつかの実施形態では、抗CD20抗体はI型抗CD20抗体である。特定の実施形態では、抗CD20抗体は、以下のCDR:(a)配列番号11のアミノ酸配列を有するCDR-H1;(b)配列番号12のアミノ酸配列を有するCDR-H2;(c)配列番号13のアミノ酸配列を有するCDR-H3;(d)配列番号14のアミノ酸配列を有するCDR-L1;(e)配列番号15のアミノ酸配列を有するCDR-L2;及び(f)配列番号16のアミノ酸配列を有するCDR-L3を含む。いくつかの実施形態では、I型抗CD20抗体は、配列番号25のアミノ酸配列を含むVHドメイン及び配列番号26のアミノ酸配列を含むVLドメインを含む。いくつかの実施形態では、抗CD20抗体は、リツキシマブである。
第7の態様のいくつかの実施形態では、治療は、有効量の追加の治療剤の使用を更に含む。いくつかの実施形態では、追加の治療剤は、化学療法剤、抗新生物剤、成長阻害剤、抗血管新生剤、放射線療法、細胞傷害剤、又はそれらの組み合わせのうちの1つ以上である。いくつかの実施形態では、追加の治療剤は化学療法剤である。いくつかの実施形態では、化学療法剤は、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン又はプレドニゾンである。いくつかの実施形態では、化学療法剤は、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン及びプレドニゾンである。
第7の態様のいくつかの実施形態では、患者は、リンパ腫について以前に治療されたことがない。
第7の態様のいくつかの実施形態では、患者は、抗CD20抗体を以前に投与されたことがない。
第8の態様では、本発明は、リンパ腫を有する患者が抗CD20抗体を含む治療から利益を得ることができるかどうかを同定、診断、及び/又は予測する方法であって、方法が、患者からの試料におけるTh2バイオマーカーを測定することを含み、試料において基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルが、患者を、抗CD20抗体を含む治療から利益を得ることができる者として同定、診断、及び/又は予測する、方法を特徴とする。
第9の態様では、本発明は、リンパ腫を有する患者に対する治療法を選択する方法であって、方法が、患者からの試料におけるTh2バイオマーカーを測定することを含み、試料において基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルが、患者を、抗CD20抗体を含む治療から利益を得ることができる者として同定する、方法を特徴とする。
第8又は第9の態様のいくつかの実施形態では、患者は、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーを試料中に有し、方法は、有効量の抗CD20抗体を患者に投与することを更に含む。
第10の態様では、本発明は、リンパ腫を有する患者を治療する方法であって、(a)患者からの試料におけるTh2バイオマーカーを測定することであって、試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルが基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超える、患者からの試料におけるTh2バイオマーカーを測定すること、及び(b)工程(a)で測定されたTh2バイオマーカーに基づいて有効量の抗CD20抗体を患者に投与することを含む、方法を特区長とする。
第11の態様では、本発明は、リンパ腫を有する患者を治療する方法であって、方法が、有効量の抗CD20抗体を患者に投与することを含み、治療前に、患者からの試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルが基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えると決定されている、方法を特徴とする。
第12の態様では、本発明は、リンパ腫を有し、患者からの試料において基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法であって、有効量の抗CD20抗体を患者に投与することを含む、方法を特徴とする。
第8、第9、第10、第11及び第12の態様のいずれかのいくつかの実施形態では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルは、事前に割り当てられたTh2バイオマーカーの量又はレベルである。
第8、第9、第10、第11及び第12の態様のいずれかのいくつかの実施形態では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルは、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルである。いくつかの実施形態では、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルが、基準集団のTh2バイオマーカーの量又はレベルの中央値である。いくつかの実施形態では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルは、基準集団の25パーセンタイルにあるTh2バイオマーカーの量又はレベルである。いくつかの実施形態では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルは、基準集団の50パーセンタイルにあるTh2バイオマーカーの量又はレベルである。いくつかの実施形態では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルは、基準集団の75パーセンタイルにあるTh2バイオマーカーの量又はレベルである。いくつかの実施形態では、基準集団はリンパ腫を有する患者の集団である。いくつかの実施形態では、リンパ腫を有する患者の集団は、抗CD20抗体で以前に治療されていた。いくつかの実施形態では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルは、抗CD20抗体による治療を開始する前の基準集団のTh2バイオマーカーの量又はレベルである。いくつかの実施形態では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルは、基準集団を、抗CD20抗体による治療から利益を受けたことがある第1の患者セットと、抗CD20抗体による治療から利益を受けたことがない第2の患者セットとに有意に分離する。
第8、第9、第10、第11及び第12の態様のいずれかのいくつかの実施形態では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルは、遺伝子発現によって測定されるTh2細胞の量である。
第8又は第9の態様のいくつかの実施形態では、利点はPFSの延長である。
第8又は第9の態様のいくつかの実施形態では、利益はOSの増加である。
第10、第11、及び第12の態様のいずれかのいくつかの実施形態では、PFS又はOSの改善を達成することを含む。
第8、第9、第10、第11及び第12の態様のいずれかのいくつかの実施形態では、Th2バイオマーカーは、1つ以上のTh2遺伝子シグネチャセットのTh2遺伝子シグネチャセットスコアの平均である。いくつかの実施形態では、各Th2遺伝子シグネチャセットスコアは、Th2遺伝子シグネチャセットの1つ以上の遺伝子の発現レベルの平均である。いくつかの実施形態では、各Th2遺伝子シグネチャセットスコアは、Th2遺伝子シグネチャセットの1つ以上の遺伝子の正規化された発現レベルの平均である。いくつかの実施形態では、1つ以上のTh2遺伝子シグネチャセットは、表5のTh2遺伝子シグネチャセットのいずれかである。
第8、第9、第10、第11及び第12の態様のいずれかのいくつかの実施形態では、Th2バイオマーカーはTh2細胞の量である。いくつかの実施形態では、Th2細胞の量は、直接的又は間接的に測定される。いくつかの実施形態では、Th2細胞の量は、フローサイトメトリー、空間的トランスクリプトミクス、空間プロテオミクス、又はそれらの組み合わせを使用して直接的に測定される。いくつかの実施形態では、Th2細胞の量は、核酸又はタンパク質を使用して間接的に測定される。いくつかの実施形態では、核酸は、RNA-seq、RT-qPCR、qPCR、マルチプレックスqPCR又はRT-qPCR、マイクロアレイ解析、SAGE、MassARRAY技術、ISH、又はそれらの組み合わせを使用して測定される。いくつかの実施形態では、Th2細胞の量は、マーカー遺伝子アプローチ又はデコンボリューションアプローチを用いて測定される。いくつかの実施形態では、マーカー遺伝子アプローチはxCellを使用する。いくつかの実施形態では、デコンボリューションアプローチは、quanTIseqを使用する。
第8、第9、第10、第11及び第12の態様のいずれかのいくつかの実施形態では、患者からの試料におけるTh2バイオマーカーは、核酸又はタンパク質を使用して測定される。いくつかの実施形態では、患者からの試料におけるTh2バイオマーカーは、核酸発現レベルを使用して決定される。いくつかの実施形態では、核酸発現レベルは、RNA-seq、RT-qPCR、qPCR、マルチプレックスqPCR若しくはRT-qPCR、マイクロアレイ解析、SAGE、MassARRAY技術、ISH、又はそれらの組み合わせにより決定される。いくつかの実施形態では、核酸発現レベルは、mRNA発現レベルである。いくつかの実施形態では、mRNA発現レベルは、RNA-seqによって決定される。
第8、第9、第10、第11、及び第12の態様のいずれかのいくつかの実施形態では、試料は、組織試料、腫瘍試料、全血試料、血漿試料、血清試料、又はそれらの組み合わせである。いくつかの実施形態では、試料は組織試料である。いくつかの実施形態では、組織試料は、腫瘍組織試料である。いくつかの実施形態では、腫瘍組織試料は、腫瘍細胞、腫瘍浸潤免疫細胞、間質細胞、NAT細胞、又はそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、腫瘍組織試料は生検材料である。いくつかの実施形態では、試料は、アーカイブ試料、新鮮試料、又は凍結試料である。
第8、第9、第10、第11、及び第12の態様のいずれかのいくつかの実施形態では、リンパ腫は低悪性度リンパ腫である。
第8、第9、第10、第11、及び第12の態様のいずれかのいくつかの実施形態では、リンパ腫はB細胞リンパ腫である。いくつかの実施形態では、B細胞リンパ腫は胚中心由来B細胞リンパ腫である。いくつかの実施形態では、B細胞リンパ腫はNHLである。
第8、第9、第10、第11、及び第12の態様のいずれかのいくつかの実施形態では、リンパ腫は、DLBCL、FL、CLL、又はMZLである。いくつかの実施形態では、リンパ腫はDLBCLである。いくつかの実施形態では、DLBCLは、DLBCLのGCB起源細胞サブグループ又はABC起源細胞サブグループである。
第8、第9、第10、第11、及び第12の態様のいずれかのいくつかの実施形態では、リンパ腫はCD20陽性リンパ腫である。
第8、第9、第10、第11及び第12の態様のいずれかのいくつかの実施形態ではて、抗CD20抗体は、I型抗CD20抗体又はII型抗CD20抗体である。いくつかの実施形態では、抗CD20抗体はII型抗CD20抗体である。いくつかの実施形態では、II型抗CD20抗体は、以下の相補性決定領域(CDR):(a)配列番号1のアミノ酸配列を有するCDR-H1;(b)配列番号2のアミノ酸配列を有するCDR-H2;(c)配列番号3のアミノ酸配列を有するCDR-H3;(d)配列番号4のアミノ酸配列を有するCDR-L1;(e)配列番号5のアミノ酸配列を有するCDR-L2;及び(f)配列番号6のアミノ酸配列を有するCDR-L3を含む。いくつかの実施形態では、II型抗CD20抗体は、以下の相補性決定領域(CDR):(a)配列番号27のアミノ酸配列を有するCDR-H1;(b)配列番号28のアミノ酸配列を有するCDR-H2;(c)配列番号3のアミノ酸配列を有するCDR-H3;(d)配列番号4のアミノ酸配列を有するCDR-L1;(e)配列番号5のアミノ酸配列を有するCDR-L2;及び(f)配列番号6のアミノ酸配列を有するCDR-L3を含む。いくつかの実施形態では、II型抗CD20抗体は、配列番号7のアミノ酸配列を含むVHドメイン及び配列番号8のアミノ酸配列を含むVLドメインを含む。いくつかの実施形態では、II型抗CD20抗体はオビヌツズマブである。いくつかの実施形態では、抗CD20抗体はI型抗CD20抗体である。特定の実施形態では、抗CD20抗体は、以下のCDR:(a)配列番号11のアミノ酸配列を有するCDR-H1;(b)配列番号12のアミノ酸配列を有するCDR-H2;(c)配列番号13のアミノ酸配列を有するCDR-H3;(d)配列番号14のアミノ酸配列を有するCDR-L1;(e)配列番号15のアミノ酸配列を有するCDR-L2;及び(f)配列番号16のアミノ酸配列を有するCDR-L3を含む。いくつかの実施形態では、I型抗CD20抗体は、配列番号25のアミノ酸配列を含むVHドメイン及び配列番号26のアミノ酸配列を含むVLドメインを含む。いくつかの実施形態では、抗CD20抗体は、リツキシマブである。
第10、第11、及び第12の態様のいずれかのいくつかの実施形態では、有効量の追加の治療剤を患者に投与することを更に含む。
図1は、第一選択(1L)DLBCL患者におけるグローバル非盲検無作為化第III相臨床試験(NCT01287741)の研究計画を示す概略図である。G-CHOPは、オビヌツズマブ(G)+シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン及びプレドニゾン(CHOP)であり、R-CHOPは、リツキシマブ(R)+CHOPである。 図2は、マーカー遺伝子由来マクロファージバイオマーカーの二分された患者サブグループにおける改善された生存を示す一対のグラフである。治験責任医師の無増悪生存期間(PFS)(左)及び全生存期間(OS)(右)カプラン・マイヤー曲線を、xCellを活用した推定高/低M1マクロファージシグネチャ試料について示す。黒色は高M1群を示し、灰色は低い。 図3は、マーカー遺伝子由来(xCell)及びデコンボリューション由来(Quantiseq)バイオマーカーの二分された患者サブグループにおけるハザード比を示す表である。バイオマーカー細胞亜集団には、マクロファージ、M1マクロファージ、M2マクロファージ、肥満細胞及びメモリーB細胞が含まれる。単変量及び多変量フォレストプロットは、ハザード比及び95%信頼区間を含むマクロファージの高/低群について示される。左列は、治験責任医師が評価したPFSに関する関連する統計値である。右列は、OSに関する関連する統計である。 図4は、xCellにおけるリンパ腫マーカー遺伝子スコアとPFSとの関連を示すグラフである。 図5は、quanTIseqによって推定された患者試料に存在するM1マクロファージ組成を示すグラフである。各バーは、範囲(x軸)内のM1マクロファージ組成を有する患者試料の数(y軸)を表す。破線は、M1マクロファージ組成物の中央値(0.03346)を示す。 図6は、R/G-CHOPで治療された患者からの604個のde novo DLBCL生検でquanTIseqによって生成された免疫デコンボリューションスコア(カラムでスケーリング)を示すヒートマップである。 図7は、デコンボリューション由来マクロファージバイオマーカーの二分された患者サブグループにおける改善された生存を示す一対のグラフである。治験責任医師のPFS(左)及びOS(右)のカプラン-マイヤー曲線を、quanTIseqを活用した推定高/低M1マクロファージシグネチャ試料について示す。黒色は高M1群を示し、灰色は低い。 図8は、quanTIseqにおけるリンパ腫浸潤デコンボリューションスコアとPFSとの関連を示すグラフである。 図9は、quanTIseqに基づく高M1マクロファージ濃縮及び低M1マクロファージ濃縮を有する患者のPFSを示すグラフである。
発明の詳細な説明
I.一般的技術
本明細書に記載又は参照される技術及び手順は、一般によく理解されており、例えば、Sambrook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual 3d edition(2001)Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.;Current Protocols in Molecular Biology(F.M.Ausubel,et al.eds.,(2003));Methods in Enzymologyのシリーズ(Academic Press,Inc.):PCR 2:A Practical Approach(M.J.MacPherson,B.D.Hames and G.R.Taylor eds.(1995)),Harlow and Lane,eds.(1988)Antibodies,A Laboratory Manual,and Animal Cell Culture(R.I.Freshney,ed.(1987));Oligonucleotide Synthesis(M.J.Gait,ed.,1984);Methods in Molecular Biology,Humana Press;Cell Biology:A Laboratory Notebook(J.E.Cellis,ed.,1998)Academic Press;Animal Cell Culture(R.I.Freshney),ed.,1987);Introduction to Cell and Tissue Culture(J.P.Mather and P.E.Roberts,1998)Plenum Press;Cell and Tissue Culture:Laboratory Procedures(A.Doyle,J.B.Griffiths,and D.G.Newell,eds.,1993-8)J.Wiley and Sons;Handbook of Experimental Immunology(D.M.Weir and C.C.Blackwell,eds.);Gene Transfer Vectors for Mammalian Cells(J.M.Miller and M.P.Calos,eds.,1987);PCR:The Polymerase Chain Reaction,(Mullis et al.,eds.,1994);Current Protocols in Immunology(J.E.Coligan et al.,eds.,1991);Short Protocols in Molecular Biology(Wiley and Sons,1999);Immunobiology(C.A.Janeway and P.Travers,1997);Antibodies(P.Finch,1997);Antibodies:A Practical Approach(D.Catty.,ed.,IRL Press,1988-1989);Monoclonal Antibodies:A Practical Approach(P.Shepherd and C.Dean,eds.,Oxford University Press,2000);Using Antibodies:A Laboratory Manual(E.Harlow and D.Lane(Cold Spring Harbor Laboratory Press,1999);The Antibodies(M.Zanetti and J.D.Capra,eds.,Harwood Academic Publishers,1995);及びCancer:Principles and Practice of Oncology(V.T.DeVita et al.,eds.,J.B.Lippincott Company,1993)に記載される広く利用されている方法論等の従来の方法論を使用して当業者によって一般的に用いられる。
II.定義
本明細書に記載の本発明の態様及び実施形態は、態様及び実施形態の「を含む」、「からなる」、及び「から本質的になる」を含むことが理解される。本明細書で使用される場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」は、特に指示されない限り、複数のものを含む。
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、この技術分野の当業者であれば容易に理解する、それぞれの値の通常の誤差範囲を指す。本明細書における「約」に続く値又はパラメータへの言及は、その値又はパラメータ自体を対象とする実施形態を含む(且つ説明する)。例えば、「約X」について言及する記述は、「X」の記述を含む。いくつかの実施形態では、「約」は、当業者によって理解されるように、±15%、±10%、±5%、又は±1%を指し得る。
本明細書で互換的に使用される、バイオマーカーの「量」、「レベル」、又は「発現レベル」は、生物学的試料(例えば、血液試料又は生検材料)において検出可能なレベルである。「発現」とは、一般に、情報(例えば、遺伝子コード情報及び/又はエピジェネティック情報)が、細胞中に存在し、そこで機能する構造に変換されるプロセスを指す。したがって、本明細書で使用される場合、「発現」とは、ポリヌクレオチドへの転写、ポリペプチドへの翻訳、又は更にポリヌクレオチド及び/若しくはポリペプチド修飾(例えば、ポリペプチドの翻訳後修飾)を指す場合がある。転写されたポリヌクレオチド、翻訳されたポリペプチド、又はポリヌクレオチド及び/若しくはポリペプチド修飾(例えば、ポリペプチドの翻訳後修飾)の断片も、それらが選択的スプライシングによって生成された転写物若しくは分解された転写物に由来するか、又は例えばタンパク質分解によるポリペプチドの翻訳後プロセシングに由来するかどうかにかかわらず、発現されたものと見なされるべきである。「発現した遺伝子」とは、mRNAとしてポリヌクレオチドに転写され、その後、ポリペプチドに翻訳されるもの、及びまたRNAに転写されるが、ポリペプチドに翻訳されないもの(例えば、転移及びリボソームRNA)を含む。発現レベルは、当業者に知られており、本明細書にも開示される方法によって測定され得る。バイオマーカーの発現レベル又は量を、特定の治療法(例えば、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)の1つ以上の投薬サイクルを含む治療法)に応答するか又はそれから利益を得る可能性があるリンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する対象を同定/特徴付けるために使用することができる。
試料(例えば、血液試料又は生検材料)における本明細書に記載の様々なバイオマーカーの存在及び/又は発現レベル/量は、いくつかの方法論によって分析され得、これらの多くは、当該技術分野で知られ、当業者に理解されており、免疫組織化学(「IHC」)、ウェスタンブロット分析、免疫沈降、分子結合アッセイ、ELISA、ELIFA、フローサイトメトリー、蛍光活性化細胞選別(「FACS」)、空間的トランスクリプトミクス、空間プロテオミクス、MassARRAY、プロテオミクス、定量的血液ベースアッセイ(例えば、血清ELISA)、生化学的酵素活性アッセイ、in situハイブリダイゼーション(ISH)、蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)、サザン分析、ノーザン分析、全ゲノム配列決定、大規模並列DNA配列決定(例えば、次世代配列決定)、NANOSTRING(登録商標)、例えば、分岐状DNA、SISBA、TMA等の、定量的リアルタイムPCR(qRT-PCR)及び他の増幅型検出方法を含むポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、RNA-Seq、マイクロアレイ解析、遺伝子発現プロファイリング、及び/又は遺伝子発現連鎖解析(「SAGE」)、並びにタンパク質、遺伝子、及び/又は組織アレイ分析によって行われ得る多種多様なアッセイのうちのいずれか1つを含むが、これらに限定されない。遺伝子及び遺伝子生成物の状態を評価するための典型的なプロトコルは、例えば、Ausubel et al.,eds.,1995,Current Protocols In Molecular Biologyの第2部(ノーザンブロット法)、第4部(サザンブロット法)、第15部(免疫ブロット法)、及び第18部(PCR分析)において見出される。Rules Based Medicine又はMeso Scale Discovery(「MSD」)から入手可能なアッセイ等の多重化免疫アッセイも使用され得る。
「アンタゴニスト」という用語は、最も広義に使用され、本明細書に開示される天然ポリペプチドの生物活性を部分的又は完全に遮断、阻害、又は中和する任意の分子を含む。適切なアンタゴニスト分子としては、具体的には、アンタゴニスト抗体又は抗体断片(例えば、抗原結合断片)、天然ポリペプチドの断片又はアミノ酸配列バリアント、ペプチド、アンチセンスオリゴヌクレオチド、有機小分子等が挙げられる。ポリペプチドのアンタゴニストを同定するための方法は、ポリペプチドを候補アンタゴニスト分子と接触させること、及びポリペプチドに通常関連する1つ以上の生物学的活性の検出可能な変化を測定することを含み得る。
「I型」及び「II型」抗CD20抗体の意味は当技術分野で周知である。一般に、抗CD20モノクローナル抗体は、リンパ腫細胞を根絶する際のそれらの作用機序に基づいて2つの異なるカテゴリーに分類される。「タイプI」抗CD20抗体は主に補体を利用して標的細胞を死滅させるが、「II型」抗CD20抗体は主にアポトーシスという異なる機序によって作用する。リツキシマブ(例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国特許第5,736,137号)及び1F5はI型抗CD20抗体の例であり、オビヌツズマブ(例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる国際公開第2005/044859号及び米国特許出願公開第2005/0123546号を参照)及びB1はII型抗体の例である。例えば、全内容が参照により本明細書に組み込まれる、Cragg(Blood 103(7),2004,2738-2743);Teeling(Blood 104(6),2004,1793-1800);欧州特許第2380910号、及び国際公開第2005/044859号を参照。
本明細書で使用される場合、「投与する」は、化合物(例えば、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ))又は組成物(例えば、医薬組成物、例えば、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む医薬組成物)の投与量を対象に与える方法を意味する。本明細書に記載される方法に用いられる化合物及び/又は組成物は、例えば、静脈内(例えば、静脈内注入による)、皮下、筋肉内、皮内、経皮的、動脈内、腹腔内、病巣内、頭蓋内、関節内、前立腺内、胸膜内、気管内、鼻腔内、硝子体内、膣内、直腸内、局所的(topically)、腫瘍内、腹膜内、結膜下、小胞内、経粘膜、心膜内、臍帯内、眼球内、経口、局所的(topically)、局所的(locally)、吸入、注射、注入、持続注入、標的細胞に直接的に流す局所灌流、カテーテル、洗浄、クリーム、又は脂質組成物で投与することができる。投与方法は、様々な因子(例えば、投与される化合物又は組成物、及び治療される状態、疾患、又は障害の重症度)に応じて変化し得る。
本明細書における治療剤(例えば、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ))の「固定」又は「フラット」用量は、患者の体重又は体表面積(BSA)に関係なく患者に投与される用量を指す。したがって、この固定用量又は一定用量は、mg/kg用量又はmg/m用量としてではなく、むしろ治療剤の絶対量(例えば、mg)として提供される。
本明細書で使用される場合、「治療」又は「治療すること」という用語は、臨床的病変の経過中に治療される個体又は細胞の自然経過を変化させるように設計された臨床的介入を指す。治療の望ましい効果としては、疾患進行速度の遅延又は低減、疾患状態の回復又は緩和、及び予後の寛解又は改善が挙げられる。例えば、癌性細胞の増殖の低減(若しくはその破壊)、疾患から生じる症状の減少、疾患を患うものの生活の質の向上、疾患を治療するのに必要な他の医薬品の用量の減少、疾患の進行の遅延、及び/又は個体の生存期間の延長を含むがこれらに限定されない、癌(例えば、リンパ腫、例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))と関連する1つ以上の症状が軽減又は排除された場合に、個体の「治療」に成功したことになる。
本明細書で使用される場合、「と組み合わせて」又は「と併せて」とは、ある治療様式を、別の治療様式と共に投与することを意味する。したがって、「組み合わせて」又は「と併せて」とは、個体への1つの治療様式の施行前、施行中、又は施行後の別の治療様式の施行を指す。同時投与は、同時であっても連続的であってもよく、好ましくは、両方又は全ての活性剤が同時にそれらの生物学的活性を発揮する期間が存在する。当該抗体及び当該更なる薬剤(複数可)は、同時に又は連続的に(例えば、静脈内(i.v.))、例えば連続注入によって同時投与される。両方の治療剤が連続的に同時投与される場合、用量は2回の別々の投与で同じ日に投与されるか、又は薬剤の1つが1日目に投与されてもよく、2番目が2日目~7日目、好ましくは2日目~4日目に同時投与されてもよい。したがって、一実施形態では、「順次」という用語は、第1の成分の服用後(約)7日以内、好ましくは、第1の成分の服用後(約)4日以内を意味し、「同時に」という用語は同じ時を意味する。抗体及び/又は更なる薬剤の維持用量に関する「同時投与」という用語は、治療サイクルが両方の薬物に適切である場合、例えば毎週、又は更なる薬剤が例えば1日から3日ごとに投与され、当該抗体が毎週投与される場合、維持用量を同時に同時投与することができることを意味する。又は、維持用量は、1日以内又は数日以内のいずれかで連続的に同時投与される。好ましい実施形態では、本明細書に記載の抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ、リツキシマブ、又はそれらの機能的等価物)は、化学療法、例えばCHOP化学療法又はCHOP化学療法の変形(例えば、CHOEP化学療法、CHOP-14化学療法又はACVBP化学療法(例えば、実施例並びに欧州特許第2380910号B1、国際公開第2005/044859号、並びにScott,2014 and 2015,loc.cit.))と組み合わせて投与され得る。したがって、好ましい実施形態では、同時投与される追加の化学療法剤は、シクロホスファミド、ヒドロキシダウノルビシン、癌静脈、プレドニゾン又はプレドニゾロン及び任意にエトポシドからなる群から選択される。
「障害」又は「疾患」は、ある程度の異常な細胞増殖、例えば癌、例えばリンパ腫に関連する障害を含むがこれらに限定されない治療から利益を得る任意の状態である。
「癌」及び「癌性」という用語は、制御されていない細胞成長を典型的に特徴とする哺乳動物における生理学的状態を指すか、又は説明する。癌の例としては、リンパ腫、癌腫、芽細胞腫、肉腫及び白血病又はリンパ性悪性腫瘍が挙げられるが、これらに限定されない。そのような癌のより具体的な例には、多発性骨髄腫及びB細胞リンパ腫(低悪性度/濾胞性非ホジキンリンパ腫(NHL);小リンパ球性(SL)NHL;中間グレード/濾胞性NHL;中間グレードのびまん性NHL;高悪性度免疫芽球性NHL;高悪性度リンパ芽球性NHL;高悪性度の小型非切断細胞NHL;巨大腫瘤病変NHL;マントル細胞リンパ腫;AIDS関連リンパ腫;及びワルデンシュトレームマクログロブリン血症);慢性リンパ性白血病(CLL);急性リンパ芽球性白血病(ALL);急性筋原性白血病(AML);有毛細胞白血病;慢性骨髄芽球性白血病(CML);移植後リンパ増殖性障害(PTLD);及び骨髄異形成症候群(MDS)、並びに関連する転移が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、癌はリンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))である。いくつかの実施形態では、リンパ腫は低悪性度リンパ腫である。いくつかの実施形態では、リンパ腫はB細胞リンパ腫である。いくつかの実施形態では、B細胞リンパ腫は胚中心由来B細胞リンパ腫である。いくつかの実施形態では、B細胞リンパ腫はNHLである。幾つかの実施形態では、リンパ腫は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、又は辺縁帯リンパ腫(MZL)である。いくつかの実施形態では、リンパ腫はDLBCLである。いくつかの実施形態では、DLBCLは、DLBCLの胚中心B細胞様(GCB)起源細胞サブグループ又は活性化B細胞様(ABC)起源細胞サブグループである。いくつかの実施形態では、リンパ腫はCD20陽性リンパ腫である。いくつかの実施形態では、リンパ腫は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫)である。
「腫瘍」という用語は、悪性又は良性にかかわらず、全ての腫瘍性細胞の成長及び増殖、並びに全ての前癌性及び癌性の細胞及び組織を指す。「癌」、「癌性」、「細胞増殖性障害」、「増殖性障害」、及び「腫瘍」という用語は、本明細書で言及される場合、相互排他的ではない。
本明細書で使用される場合、「転移」は、癌(例えば、リンパ腫、例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))のその原発部位から体内の他の場所への広がりを意味する。癌細胞は、原発腫瘍から離脱し、リンパ管及び血管に浸透し、血流を通じて循環し、体内の他の場所の正常組織内の遠位焦点で成長する(転移する)場合がある。転移は、局所的又は遠位であり得る。転移は、腫瘍細胞が原発腫瘍から離脱し、血流を通じて移動し、遠位部位で停止することを条件とする逐次プロセスである。新たな部位で、細胞は、血液供給を確立し、成長して、生命を脅かす塊を形成し得る。腫瘍細胞内の刺激性と阻害性との両方の分子経路がこの挙動を制御し、遠隔部位における腫瘍細胞と宿主細胞との間の相互作用もまた重要である。
「抗癌療法」という用語は、癌(例えば、リンパ腫、例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を治療するのに有用な治療法を指す。抗癌治療剤の例としては、限定されないが、例えば、免疫調節剤、又は1つ以上の免疫共刺激受容体を増加又は活性化する薬剤、化学療法剤、増殖阻害剤、細胞傷害剤、放射線療法で使用される薬剤、抗血管新生剤、アポトーシス剤、抗チューブリン剤、及び癌を治療するための他の薬剤が挙げられる。これらの組み合わせも本発明に含まれる。いくつかの実施形態では、抗癌療法には、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン及びプレドニゾン(CHOP)又はその変形(例えば、CHOEP化学療法、CHOP-14化学療法又はACVBP化学療法(例えば、実施例及び欧州特許第2380910号B1、国際公開第2005/044859号、並びにScott,2014及び2015,loc.cit.))が含まれる。
本明細書で使用される場合、「細胞傷害剤」という用語は、細胞機能を阻害若しくは防止し、及び/又は細胞死若しくは破壊を引き起こす物質を指す。細胞毒性剤としては、放射性同位体(例えば、At211、I131、I125、Y90、Re186、Re188、Sm153、Bi212、P32、Pb212、及びLuの放射性同位体);化学療法剤又は薬物(例えば、メトトレキサート、アドリアマイシン、ビンカアルカロイド(ビンクリスチン、ビンブラスチン、エトポシド)、ドキソルビシン、メルファラン、マイトマイシンC、クロラムブシル、ダウノルビシン又は他の挿入剤);成長阻害剤;酵素及びその断片、例えば核分解酵素;抗生物質;細菌、真菌、植物又は動物由来の低分子毒素又は酵素的活性毒素等の毒素(その断片及び/又はバリアントを含む);並びに下記に開示される様々な抗腫瘍剤又は抗癌剤が挙げられるが、これらに限定されない。
「化学療法剤」は、癌の治療に有用な化学化合物を含む。化学療法剤の例としては、エルロチニブ(TARCEVA(登録商標)、Genentech/OSI Pharm)、ボルテゾミブ(VELCADE(登録商標)、Millennium Pharm.)、ジスルフィラム、エピガロカテキンガレート、サリノスポラミドA、カーフィルゾミブ、17-AAG(ゲルダナマイシン)、ラジコール、乳酸脱水素酵素A(LDH-A)、フルベストラント(FASLODEX(登録商標)AstraZeneca)、スニチブ(SUTENT(登録商標)、Pfizer/Sugen))、レトロゾール(FEMARA(登録商標)、Novartis)、メシル酸イマチニブ(GLEEVEC(登録商標)、ノバルティス)、フィナサン酸塩(VATALANIB(登録商標)、Novartis)、オキサリプラチン(ELOXATIN(登録商標)、Sanofi)、5-FU(5-フルオロウラシル)、ロイコボリン、ラパマイシン(シロリムス、RAPAMUNE(登録商標)、Wyeth)、ラパチニブ(TYKERB(登録商標)、GSK572016、Glaxo Smith Kline)、ロナファミブ(SCH 66336)、ソラフェニブ(NEXAVAR(登録商標)、Bayer Labs)、ゲフィチニブ(IRESSA(登録商標)、AstraZeneca)、AG1478、チオテパ及びCYTOXAN(登録商標)シクロホスファミド等のアルキル化剤;ブスルファン、インプロスルファン及びピポスルファン等のアルキルスルホン酸塩;ベンゾドパ、カルボクロン、メトレドパ及びウレドパ等のアジリジン類;アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスファミド、トリエチレンチオホスファミド及びトリメチルメラミン等のエチレンイミン類及びメチルメラミン類;アセトジェニン類(特にブラータシン及びブラータシノン);カンプトテシン類(トポテカン及びイリノテカン);ブリオスタチン;カリースタチン;CC-1065(そのアドゼレシン、カルゼレシン及びビゼレシンの合成アナログを含む);クリプトフィシン類(特にクリプトフィシン1及びクリプトフィシン8);副腎皮質ステロイド(プレドニゾン及びプレドニゾロンを含む);酢酸シプロテロン;フィナステリド及びデュタステリドを含む5α-レダクターゼ);ボリノスタット、ロミデプシン、パノビノスタット、バルプロ酸、モセチノスタットドラスタチン;アルデスロイキン、タルクデュオカルマイシン(合成アナログ、KW-2189及びCB1-TM1を含む);エレタロビン;パンクラチスタチン;サルコジクチン;スポンギスタチン、クロラムブシル、クロマファジン、クロロホスファミド、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレスタミン、メクロレスタミンオキシド塩酸塩、メルファラン、ノベンビチン、フェネステリン、プレドニムスチン、トロフォスファミド、ウラシルマスタード等の窒素マスタード;カルムスチン、クロロゾトシン、フォテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、及びラニムスチン等のニトロソウレア類;エンジエン系抗生物質等の抗生物質(例えば、カリチェマイシン、特にカリチェマイシンγ1I及びカリチェマイシンω1I(Angew Chem.Intl.Ed.Engl.1994 33:183-186);ダイネマイシンAを含むダイネマイシン;クロドロネート等のビスホスホネート類;エスパーマイシン;同様に、ネオカルジノスタチン発色団及び関連する発色団エンジイン抗生物質発色団)、アクラシノマイシン類、アクチノマイシン、オートラマイシン、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カラビシン、カミノマイシン、カルジノフィリン、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6-ジアゾ-5-オキソ-L-ノルロイシン、アドリアマイシン(登録商標)(ドキソルビシン)、モルホリノドキソルビシン、シアノモルホリノ-ドキソルビシン、2-ピロリノ-ドキソルビシン及びデオキシドキソルビシン)、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシンC等のマイトマイシン類、マイコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポルフィロマイシン、ピュロマイシン、ケラマイシン、ロドルビシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメックス、ジノスタチン、ゾルビシン;メトトレキサート及び5-フルオロウラシル(5-FU)等の代謝アンタゴニスト;デノプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキサート等の葉酸類縁体;フルダラビン、6-メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニン等のプリン類縁体;アンシタビン、アザシチジン、6-アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフリジン、エノシタビン、フロクスリジン等のピリミジン類縁体;カルステロン、ドロモスタノロンプロピオン酸塩、エピチオスタノール、メピチオステイン、テストラクトン等のアンドロゲン類;アミノグルテチミド、ミトタン、トリロステイン等の抗副腎剤;フロリン酸等の葉酸補充剤;アセグラトン;アルドホスファミド配糖体;アミノレブリン酸;エニルラシル;アムサクリン;ベストラブシル;ビサントレン;エダトラキサート;デフォファミン;デメコルシン;ジアジキオン;エルフォミチン;酢酸エリプチニウム;エポチロン;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシウレア;レンチナン;ロニダイニン;マイタンシン及びアンサミトシン等のマイタンシノイド;ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダンモル;ニトラエリン;ペントスタチン;フェナメト;ピラルビシン;ロソキサントロン;ポドフィリン酸;2-エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK(登録商標)多糖複合体(JHS Natural Products,Eugene,Oreg.);ラゾキサン;リゾキシン;シゾフラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジキオン;2,2’,2’’-トリクロロトリエチルアミン;トリコテセン(特にT-2毒素、ベラキュリンA、ロリジンA及びアングイジン);ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;マイトブロニトール;マイトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン;アラビノシド(「Ara-C」);シクロホスファミド;チオテパ;タキソイド、例えば、タクソール(パクリタキセル;Bristol-Myers Squibb Oncology,Princeton,N.J.)、ABRAXANE(登録商標)(クレモホールを含まない)、アルブミン操作されたパクリタキセルのナノ粒子製剤(American Pharmaceutical Partners,Schaumberg,Ill.)、及びTAXOTERE(登録商標)(パクリタキセル;Sanofi-Aventis):クロラムブシル、GEMZAR(登録商標)(ゲムシタビン)、6-チオグアニン、メルカプトプリン;メトトレキサート;シスプラチン及びカルボプラチン等の白金類縁体;ビンブラスチン;エトポシド(VP-16);イホスファミド;マイトキサントロン;ビンクリスチン;NAVELBINE(登録商標)(ビノレルビン);ノバンドロン;テニポシド;エダトレキサート;ダウノマイシン;アミノプテリン;カペシタビン(XELODA(登録商標));イバンドロネート;CPT-11;トポイソメラーゼ阻害剤RFS 2000;ジフルオロメチルオルニチン(DMFO);レチノイン酸等のレチノイド類、並びに上記のいずれかの薬学的に許容され得る塩、酸及び誘導体が挙げられる。
また、化学療法剤としては、以下が挙げられる:(i)抗エストロゲン及び選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)等、腫瘍に対するホルモン作用を調節又は阻害するように作用する抗ホルモン剤、例えば、タモキシフェン(NOLVADEX(登録商標)を含む;クエン酸タモキシフェン)、ラロキシフェン、ドロキシフェン、ヨードキシフェン、4-ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LY117018、オナプリストン、及びFARESTON(登録商標)(クエン酸トレミフィン);(ii)副腎においてエストロゲン産生を調節する酵素アロマターゼを阻害するアロマターゼ阻害剤、例えば、4(5)-イミダゾール、アミノグルテチミド、MEGASE(登録商標)(酢酸メグストロール)、AROMASIN(登録商標)(エキセメスタン;Pfizer)、フォルメスタニー、ファドロゾール、RIVISOR(登録商標)(ボルゾール)、FEMARA(登録商標)(レトロゾール;Novartis)、ARIMIDEX(登録商標)(アナストロゾール;AstraZeneca)等の抗アンドロゲン剤、(iii)フルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、リュープロライド、及びゴセレレリン等の抗アンドロゲン剤;ブセレリン、トリプレリン、メドロキシプロゲステロンアセテート、ジエチルスチルベストロール、プレマリン、フルオキシメステロン、全てのトランスレチオン酸、フェンレチニドと並んでトロキサシタビン(1,3-ジオキソランヌクレオシドシトシン類縁体);(iv)プロテインキナーゼ阻害剤(例えば、未分化リンパ腫キナーゼ(Alk)阻害剤、例えばAF-802(CH-5424802又はアレクチニブとしても知られる);(v)脂質キナーゼ阻害剤;(vi)アンチセンスオリゴヌクレオチド、特に異常細胞増殖に関与するシグナル伝達経路の遺伝子の発現を阻害するもの、例えばPKC-α、Ralf及びH-Ras;;(vii)VEGF発現阻害剤(例えば、ANGIOZYME(登録商標))及びHER2発現阻害剤等のリボザイム;(viii)遺伝子治療ワクチン、例えば、ALLOVECTIN(登録商標)、LEUVECTIN(登録商標)及びVAXID(登録商標)等のワクチン;PROLEUKIN(登録商標)、rIL-2;LURTOTECAN(登録商標)等のトポイソメラーゼ1阻害剤;ABARELIX(登録商標)rmRH;並びに(ix)上記のいずれかの薬学的に許容され得る塩、酸及び誘導体。
化学療法剤としては、抗体、例えば、アレムツズマブ(Campath)、ベバシズマブ(AVASTIN(登録商標)、Genentech)、セツキシマブ(ERBITUX(登録商標)、Imclone)、パニツムマブ(VECTIBIX(登録商標)、Amgen)、リツキシマブ(RITUXAN(登録商標)、Genentech/Biogen Idec)、ペルツズマブ(OMNITARG(登録商標)、2C4、Genentech)、トラスツズマブ(HERCEPTIN(登録商標)、Genentech)、トシツモマブ(Bexxar、Corixia)、及び抗体-薬物コンジュゲート、ゲムツズマブオゾガマイシン(MYLOTARG(登録商標)、Wyeth)も挙げられる。記載される化合物と組み合わせた薬剤としての治療可能性を有する追加のヒト化モノクローナル抗体としては、アポリズマブ、アセリズマブ、アトリズマブ、バピヌズマブ、ビバツズマブメルタンシン、カンツズマブメルタンシン、セデリズマブ、セロリズマブペゴール、シドフシツズマブ、シドツズマブ、ダクリズマブ、エクリズマブ、エファリズマブ、エプラツズマブ、エルリズマブ、フェルビズマブ、フォントリズマブ、ゲムツズマブオゾガマイシン、イノツズマブオゾガマイシン、イピリムマブ、ラベツズマブ、リンツズマブ、マッツズマブ、メポリズマブ、モタビズマブ、モトビズマブ、ナタリズマブ、ニモツズマブ、ノロビズマブ、ヌマビズマブ、オクレリズマブ、オマリズマブ、パリビズマブ、パスコリズマブ、ペクフシツズマブ、ペクセリズマブ、ペクセリズマブ、ラリビズマブ、ラニビズマブ、レスリビズマブ、レスリズマブ、レスリビズマブ、ロベリズマブ、ルピズマブ、シブロツズマブ、シプリズマブ、ソンツズマブ、タカタツズマブテトラキセタン、タドキシズマブ、タリズマブ、テフィバズマブ、トシリズマブ、トラリズマブ、ツコツズマブセルモレウキン、ツクシツズマブ、ウマビズマブ、ウルトキサズマブ、ウステキヌマブ、ビジリズマブ、及びインターロイキン-12 p40タンパク質を認識するように遺伝子組換えされた、ヒト配列のみの完全長IgG1λ抗体である抗インターロイキン-12(ABT-874/J695、Wyeth Research及びAbbott Laboratories)が挙げられる。
化学療法剤としては、それに結合するか、又はさもなければそれと直接相互作用し、そのシグナル伝達活性を阻止又は低減する化合物を指し、代替的に「EGFRアンタゴニスト」とも称される「EGFR阻害剤」も挙げられる。このような薬剤の例としては、EGFRに結合する抗体や低分子が挙げられる。EGFRに結合する抗体の例としては、以下のものが挙げられる:MAb 579(ATCC CRL HB 8506)、MAb 455(ATCC CRL HB8507)、MAb 225(ATCC CRL 8508)、MAb 528(ATCC CRL 8509)(米国特許第4,943,533号、Mendelsohn et al.を参照)及びそのバリアント、例えばキメラ化225(C225又はセツキシマブ;ERBUTIX(登録商標))及びリシェイプヒト225(H225)(国際公開第96/40210号、Imclone Systems Inc.を参照);完全ヒトEGFR標的化抗体IMC-11F8(Imclone);II型突然変異体EGFRを結合する抗体(米国特許第5,212,290号);米国特許第5,891,996号に記載されているようなEGFRを結合するヒト化抗体及びキメラ抗体;及びABX-EGF又はPanitumumabのようなEGFRと結合するヒト抗体(国際公開第98/50433号、Abgenix/Amgenを参照);EMD 55900(Stragliotto et al.Eur.J.Cancer 32A:636-640(1996));EGFR結合のためにEGF及びTGF-αの両方と競合するEGFRに対するヒト化EGFR抗体であるEMD7200(マツズマブ)(EMD/Merck);ヒトEGFR抗体、HuMax-EGFR(GenMab);E1.1、E2.4、E2.5、E6.2、E6.4、E2.11、E6.3及びE7.6.3として知られており米国特許第6,235,883号に記載される完全ヒト抗体;MDX-447(Medarex Inc);及びmAb 806又はヒト化mAb 806(Johns et al.,J.Biol.Chem.279(29):30375-30384(2004))。抗EGFR抗体は、細胞毒性剤にコンジュゲートされ、それによりイムノコンジュゲートを生成し得る(例えば、欧州特許出願公開第659,439号A2、Merck Patent GmbHを参照)。EGFRアンタゴニストとしては、米国特許第5,616,582号、同第5,457,105号、同第5,475,001号、同第5,654,307号、同第5,679,683号、同第6,084,095号、同第6,265,410号、同第6,455,534号、同第6,521,620号、同第6,596,726号、同第6,713,484号、同第5,770,599号、同第6,140,332号、同第5,866,572号、同第6,399,602号、同第6,344,459号、同第6,602,863号、同第6,391,874号、同第6,344,455号、同第5,760,041号、同第6,002,008号、及び同第5,747,498号、並びに以下のPCT公報:国際公開第98/14451号、同第98/50038号、同第99/09016号、及び同第99/24037号に記載の化合物等の小分子が挙げられる。特定の低分子EGFRアンタゴニストとしては、OSI-774(CP-358774、エルロチニブ、TARCEVA(登録商標)、Genentech/OSI Pharmaceuticals)、PD183805(CI1033、2-プロペンアミド、N-[4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-7-[3-(4-モルホリニル)プロポキシ]-6-キナゾリニル]-、ジヒドロクロリド、Pfizer Inc.)、ZD1839、ゲフィチニブ(IRESSA(登録商標))4-(3’-クロロ-4’-フルオロアニリノ)-7-メトキシ-6-(3-モルホリノプロポキシ)キナゾリン、AstraZeneca)、ZM105180((6-アミノ-4-(3-メチルフェニル-アミノ)-キナゾリン、Zeneca)、BIBX-1382(N8-(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)-N2-(1-メチル-ピペリジン-4-イル)-ピリミド[5,4-d]ピリミジン-2,8-ジアミン、Boehringer Ingelheim)、PKI-166((R)-4-[4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-1H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル]-フェノール)、(R)-6-(4-ヒドロキシフェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン)、CL-387785(N-[4-[(3-ブロモフェニル)アミノ]-6-キナゾリニル]-2-ブチンアミド)、EKB-569(N-[4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-3-シアノ-7-エトキシ-6-キノリニル]-4-(ジメチルアミノ)-2-ブチンアミド)(Wyeth)、AG1478(Pfizer)、AG1571(SU5271、Pfizer)、及び二重EGFR/HER2チロシンキナーゼ阻害剤、例えば、ラパチニブ(TYKERB(登録商標)、GSK572016又はN-[3-クロロ-4-[(3-フルオロフェニル)メトキシ]フェニル]-6[5[[[2メチルスルホニル)エチル]アミノ]メチル]-2-フラニル]-4-キナゾリンアミン)が挙げられる。
化学療法剤としては、「チロシンキナーゼ阻害剤」、例えば、前段落に記載のEGFR標的薬物;インスリン受容体チロシンキナーゼの阻害剤、例えば、未分化リンパ腫キナーゼ(Alk)阻害剤、例えば、AF-802(CH-5424802又はアレクチニブとしても知られる)、ASP3026、X396、LDK378、AP26113、クリゾチニブ(XALKORI(登録商標))及びセリチニブ(ZYKADIA(登録商標))等;小分子HER2チロシンキナーゼ阻害剤、例えば、Takedaから入手可能なTAK165;ErbB2受容体チロシンキナーゼの経口選択的阻害剤であるCP-724,714(Pfizer及びOSI);二重HER阻害剤、例えば、EGFRに優先的に結合するが、HER2及びEGFR過剰発現細胞の両方を阻害するEKB-569(Wyethから入手可能);ラパチニブ(GSK572016、Glaxo-SmithKlineから入手可能);経口HER2及びEGFRチロシンキナーゼ阻害剤;PKI-166(Novartisから入手可能);pan-HER阻害剤、例えば、カネルチニブ(CI-1033、Pharmacia);Raf-1阻害剤、例えば、Raf-1シグナル伝達を阻害するISIS Pharmaceuticalsから入手可能なアンチセンス薬剤ISIS-5132;非HER標的TK阻害剤、例えば、メシル酸イマチニブ(GLEEVEC(登録商標)、Glaxo SmithKlineから入手可能);多標的チロシンキナーゼ阻害剤、例えば、スニチニブ(SUTENT(登録商標)、Pfizerから入手可能);VEGF受容体チロシンキナーゼ阻害剤、例えば、バタラニブ(PTK787/ZK222584、Novartis/Schering AGから入手可能);MAPK細胞外制御キナーゼI阻害剤CI-1040(Pharmaciaから入手可能);キナゾリン、例えば、PD 153035,4-(3-クロロアニリノ)キナゾリン;ピリドピリミジン;ピリミドピリミジン;ピロロピリミジン、例えば、CGP 59326、CGP 60261、及びCGP 62706;ピラゾロピリミジン、4-(フェニルアミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;クルクミン(ジフェルロイルメタン、4,5-ビス(4-フルオロアニリノ)フタルイミド);ニトロチオフェン部分を含有するチルホスチン;PD-0183805(Warner-Lamber);アンチセンス分子(例えば、HERコード核酸に結合するもの);キノキサリン(米国特許第5,804,396号);トリホスチン(tryphostin)(米国特許第5,804,396号);ZD6474(Astra Zeneca);PTK-787(Novartis/Schering AG);pan-HER阻害剤、例えば、CI-1033(Pfizer);Affinitac(ISIS 3521;Isis/Lilly);メシル酸イマチニブ(GLEEVEC(登録商標));PKI 166(Novartis);GW2016(Glaxo SmithKline);CI-1033(Pfizer);EKB-569(Wyeth);セマキシニブ(Pfizer);ZD6474(AstraZeneca);PTK-787(Novartis/Schering AG);INC-1C11(Imclone)、ラパマイシン(シロリムス、RAPAMUNE(登録商標);又は以下の特許公報:米国特許第5,804,396号、国際公開第1999/09016号(American Cyanamid)、同第1998/43960号(American Cyanamid)、同第1997/38983号(Warner Lambert)、同第1999/06378号(Warner Lambert)、同第1999/06396号(Warner Lambert)、同第1996/30347号(Pfizer,Inc)、同第1996/33978号(Zeneca)、同第1996/3397号(Zeneca)及び同第1996/33980号(Zeneca)のいずれかに記載されるものが挙げられる。
化学療法剤としてはまた、デキサメタゾン、インターフェロン、コルヒチン、メトプリン、シクロスポリン、アンホテリシン、メトロニダゾール、アレムツズマブ、アリトレチノイン、アロプリノール、アミホスチン、三酸化ヒ素、アスパラギナーゼ、生BCG、ベバクジマブ、ベキサロテン、クラドリビン、クロファラビン、ダルベポエチンアルファ、デニロイキン、デクスラゾキサン、エポエチンアルファ、エロチニブ、フィルグラスチム、酢酸ヒストレリン、イブリツモマブ、インターフェロンアルファ-2a、インターフェロンアルファ-2b、レナリドミド、レバミゾール、メスナ、メトキサレン、ナンドロロン、ネララビン、ノフェツモマブ、オプレルベキン、パリフェルミン、パミドロネート、ペガデマーゼ、ペグアスパラガーゼ、ペグフィルグラスチム、ペメトレキセド二ナトリウム、プリカマイシン、ポルフィマーナトリウム、キナクリン、ラスブリカーゼ、サルグラモスチム、テモゾロミド、VM-26、6-TG、トレミフェン、トレチノイン、ATRA、バルルビシン、ゾレドロネート、及びゾレドロン酸、ならにそれらの薬学的に許容され得る塩も挙げられる。
化学療法剤としては、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、酢酸コルチゾン、ピバリン酸チクソコルトール、トリアムシノロンアセトニド、トリアムシノロンアルコール、モメタゾン、アムシノニド、ブデソニド、デソニド、フルオシノニド、フルオシノロンアセトニド、ベタメタゾン、リン酸ベタメタゾンナトリウム、デキサメタゾン、リン酸デキサメタゾンナトリウム、フルオコルトロン、ヒドロコルチゾン-17-ブチレート、ヒドロコルチゾン-17-バレレート、ジプロピオン酸アクロメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、ジプロピオン酸ベタメタゾン、プレドニカルベート、クロベタゾン-17-ブチレート、クロベタゾン-17-プロピオネート、カプロン酸フルオコルトロン、ピバリン酸フルオコルトロン及び酢酸フルプレドニデン;フェニルアラニン-グルタミン-グリシン(FEG)及びそのD体形態(feG)(IMULAN BioTherapeutics,LLC)等の免疫選択的抗炎症ペプチド(ImSAID);アザチオプリン、シクロスポリン(シクロスポリンA)、D-ペニシラミン、金塩、ヒドロキシクロロキン、レフルノミドミノシクリン、スルファサラジン等の抗リウマチ薬、エタネルセプト(エンブレル)、インフリキシマブ(レミケード)、アダリムマブ(ヒュミラ)、セトリズマブペゴール(シムジア)、ゴリムマブ(シンポニー)等の腫瘍壊死因子アルファ(TNFα)遮断剤、アナキンラ(キネレット)等のインターロイキン1(IL-1)遮断剤、アバタセプト(オレンンシア)等のT細胞共刺激遮断剤、トシリズマブ(ACTEMERA(登録商標))等のインターロイキン6(IL-6)遮断剤;レブリキズマブ等のインターロイキン13(IL-13)遮断剤;ロンタリズマブ等のインターフェロンアルファ(IFN)遮断剤;rhuMAb Beta7等のベータ7インテグリン遮断剤;抗M1プライム等のIgE経路遮断剤;抗リンホトキシンアルファ(LTa)等の分泌ホモ三量体LTa3及び膜結合ヘテロ三量体LTa1/β2遮断剤;放射性同位体(例えば、At211、I131、I125、Y90、Re186、Re188、Sm153、Bi212、P32、Pb212、及びLuの放射性同位体);チオプラチン、PS-341、フェニルブチレート、ET-18-OCH3、及びファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤(L-739749、L-744832)等の種々の治験薬;ポリフェノール類、例えばケルセチン、レスベラトロール、ピセアタンノール、没食子酸エピガロカテキン、テアフラビン、フラバノール、プロシアニジン、ベツリン酸及びその誘導体;クロロキン等のオートファジー阻害剤;デルタ-9-テトラヒドロカンナビノール(ドロナビノール、MARINOL(登録商標));ベータ-ラパコン;ラパコール;コルチシン;ベツリン酸;アセチルカンプトテシン、スコポレクチン、及び9-アミノカンプトテシン);ポドフィロトキシン;テガフール(UFTORAL(登録商標));ベキサロテン(TARGRETIN(登録商標));クロドロネート(例えば、BONEFOS(登録商標)又はOSTAC(登録商標))、エチドロネート(DIDROCAL(登録商標))、NE-58095、ゾレドロン酸/ゾレドロネート(ZOMETA(登録商標))、アレンドロネート(FOSAMAX(登録商標))、パミドロネート(AREDIA(登録商標))、チルドロネート(SKELID(登録商標))、又はリセドロネート(ACTONEL(登録商標))等のビスホスホネート類;並びに上皮成長因子受容体(EGF-R);THERATOPE(登録商標)ワクチン等のワクチン類;ペリフォシン、COX-2阻害剤(例えば、セレコキシブ又はエトリコキシブ)、プロテオソーム阻害剤(例えば、PS341);CCI-779;チピファニブ(R11577);オラフェニブ、ABT510;オブリメルセンナトリウム(GENASENSE(登録商標))等のBcl-2阻害剤;ピクサントロン;ロナファルニブ(SCH6636、SARASARTM)等のファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤;並びに上記のうちのいずれかの薬学的に許容され得る塩、酸、又は誘導体;並びにシクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、及びプレドニゾロン(プレドニゾン)の併用療法の略語であるCHOP、5-FU及びロイコボリンと組み合わせたオキサリプラチン(ELOXATIN(商標))を用いた治療レジメンの略語)であるFOLFOXのうち2つ以上の組み合わせが挙げられる。
また、化学療法剤には、鎮痛作用、解熱作用、抗炎症作用を有する非ステロイド性抗炎症剤も含まれる。NSAIDには、酵素シクロオキシゲナーゼの非選択的阻害剤を含む。NSAIDの具体的な例としては、アスピリン、イブプロフェン、フェノプロフェン、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、オキサプロジン、及びナプロキセン等のプロピオン酸誘導体、インドメタシン、スリンダク、エトドラク、ジクロフェナク等の酢酸誘導体、ピロキシカム、メロキシカム、テノキシカム、ドロキシカム、ロルノキシカム、及びイソキシカム等のエノール酸誘導体、メフェナム酸、メクロフェナム酸、フルフェナム酸、トルフェナム酸等のフェナム酸誘導体、セレコキシブ、エトリコキシブ、ルミラコキシブ、パレコキシブ、ロフェコキシブ、ロフェコキシブ、及びバルデコキシブ等のCOX-2阻害剤が挙げられる。NSAIDは、リウマチ性関節炎、変形性関節炎、炎症性関節症、強直性脊椎症、乾癬性関節炎、ライター症候群、急性痛風、月経困難症、転移性骨痛、頭痛、及び片頭痛、術後痛、炎症及び組織傷害に起因する軽度から中度の疼痛、発熱、腸閉塞、及び腎疝痛等の病態の症状緩和のために示され得る。
化合物、例えば、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ))又はその組成物(例えば、医薬組成物)の「有効量」は、少なくとも、所望の治療結果、例えば、特定の疾患又は障害(例えば、リンパ腫、例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))の全生存又は無増悪生存の測定可能な増加を達成するために必要な最小量である。本明細書における有効量は、患者の疾患状態、年齢、性別、及び体重、並びに対象における所望の応答を誘発する抗体の能力等の要因に応じて異なり得る。有効量は、治療上有益な作用が治療の任意の毒性作用又は有害作用を上回るものでもある。予防的使用のための有益な又は所望の結果には、疾患の生化学的、組織学的及び/又は行動学的症状、その合併症、及び疾患の発症中に現れる中間的な病理学的表現型を含む、リスクの除去又は軽減、重症度の軽減、又は疾患の発症の遅延等の結果が含まれる。治療的使用のために、有益な又は所望の結果には、疾患に起因する1つ以上の症状の減少(EORT CQLQ-C30、例えば、疲労、悪心、嘔吐、疼痛、呼吸困難、不眠症、食欲不振、便秘、下痢、又は身体的感情、認知若しくは社会的機能の一般的レベル)、癌治療リンパ腫の機能評価(FACT-Lym)サブスケールスコアにおけるベースラインからの増加、疾患を治療するために必要な他の医薬の用量の減少、標的化等による別の医薬の効果の増強、疾患の進行の遅延(例えば、無増悪生存、明確な臨床的進行の遅延(例えば、癌関連疼痛の進行、米国東海岸癌臨床試験グループ(ECOG)パフォーマンスステータス(PS)の悪化(例えば、疾患が患者の日常生活能力にどのように影響するか)、及び/又は次の全身抗癌療法の開始、及び/又は生存期間の延長等の臨床結果が含まれる。癌又は腫瘍の場合、有効量の薬物は、癌細胞の数を減少させ、腫瘍サイズを低減させ、癌細胞の末梢器官への浸潤を阻害し(すなわち、ある程度遅らせるか又は望ましくは停止し)、腫瘍転移を阻害し(すなわち、ある程度遅らせるか又は望ましくは停止し)、腫瘍成長をある程度阻害し、及び/又は障害に関連する症状のうちの1つ以上をある程度軽減する効果を有し得る。有効量を1回以上の投与で投与することができる。本発明の目的のために、薬物、化合物、又は医薬組成物の有効量は、予防的治療又は治療的処置を直接又は間接的に達成するのに十分な量である。臨床分野において理解されるように、薬物、化合物、又は医薬組成物の有効量は、別の薬物、化合物、又は医薬組成物と併せて達成されてもされなくてもよい。したがって、「有効量」は、1つ以上の治療剤の投与との関連で考慮され得、単剤は、1つ以上の他の薬剤と併せて、望ましい結果が達成され得るか、又は達成される場合、有効量で与えられると見なされ得る。
「免疫原性」とは、免疫応答を誘発する特定の物質の能力を指す。腫瘍は、免疫原性であり、腫瘍免疫原性を増強させることは、免疫応答による腫瘍細胞の排除を助ける。腫瘍免疫原性を増強する例としては、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療が挙げられるが、これらに限定されない。
「個体応答」又は「応答」は、(1)疾患進行(例えば、癌、例えばリンパ腫の進行)のある程度の阻害(停止の減速及び完全な停止を含む);(2)腫瘍サイズの縮小;(3)隣接する末梢臓器及び/又は組織への癌細胞浸潤の抑制(すなわち、減少、減速又は完全停止);(4)転移の阻害(すなわち、減少、減速又は完全停止);(5)疾患又は障害(例えば、リンパ腫、例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))に関連する1つ以上の症状のある程度の軽減;(6)全生存及び無増悪生存を含む生存期間の増加又は延長;及び/又は(9)治療後の所与の時点での死亡率の低下を含むが、これらに限定されない、対象に対する利益を示す任意のエンドポイントを使用して評価することができる。
医薬を用いる治療に対する対象の「有効な応答」又は対象の「応答性」及び類似の単語は、癌等の疾患若しくは障害の危険性があるか又はそれを患う対象に付与される臨床的又は治療的有益性を指す。一実施形態では、そのような利益としては、生存期間(全生存期間及び無増悪生存期間を含む)を延長すること、客観的奏効(完全奏効若しくは部分奏効を含む)をもたらすこと、又は癌の徴候若しくは症状を改善することのいずれか1つ以上が挙げられる。
治療に「有効な応答を示さない」対象とは、生存期間(全体的な生存及び無増悪生存期間を含む)が延長すること、客観的奏効(完全奏効若しくは部分奏効を含む)がもたらされること、又は癌の兆候又は症状が改善されることのうちのいずれも有しない対象を指す。
本明細書で使用される場合、「生存」という用語は、患者が生存していることを指し、全生存、及び無増悪生存を含む。
本明細書で使用される場合、「全生存」(OS)は、研究への登録から任意の原因による死亡までの時間を指す。本明細書で使用される場合、「全生存率」は、特定の期間、例えば診断又は治療の時点から6ヵ月、1年又は5年後に生存している群の対象の割合を指す。
本明細書で使用される場合、「完全奏効」又は「CR」とは、疾患の全ての証拠の消失のことを指す。
本明細書で使用される場合、「部分奏効」又は「PR」は、症状の測定可能な軽減、リンパ腫の直接的又は間接的な病理学的結果の縮小、疾患進行速度の低下、疾患状態の改善若しくは緩和、又は疾患の全ての証拠を排除しない転移の予防を指す。
本明細書で使用される場合、「無増悪生存期間」(PFS)は、治療中及び治療後に、治療されている疾患(例えば、癌、例えば、リンパ腫、例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))が悪化(例えば、リンパ腫の進行又は何らかの原因の結果としての死)しない時間の長さを指す。PFSは、患者が完全奏効又は部分奏効を経験した時間、及び患者が安定した疾患を経験した時間を含み得る。
本明細書で使用される場合、「生存を延長する」とは、治療されていない患者と比較して(例えば、医薬で治療されていない患者と比較して)、又は指定されたレベルのバイオマーカーを発現しない患者と比較して、及び/又は承認された抗腫瘍剤で治療された患者と比較して、治療された患者の全生存又は進行のない生存を増加させることを指す。客観的応答は、完全奏効(CR)又は部分奏効(PR)を含む測定可能な応答を指す。
当業者は、所与の臨床成績が本発明に従って改善されるかどうかを容易に決定することができる(例えば、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)によらない治療と比較して改善された)。例えば、この状況において「改善」は、臨床成績(特に化学療法と組み合わせた、特にCHOP化学療法と組み合わせた、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ/オビヌツズマブ又はリツキシマブの機能的等価物)による治療から生じる)が、特に化学療法と組み合わせた、特にCHOP化学療法と組み合わせた抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない同等の治療から得られる臨床成績と比較して、少なくとも3%高い、少なくとも5%高い、少なくとも7%高い、少なくとも10%高い、少なくとも15%高い、少なくとも20%高い、少なくとも25%高い、少なくとも30%高い、少なくとも40%高い、少なくとも50%高い、少なくとも75%高い、少なくとも100%高い、又は少なくとも120%高いことを意味する。
臨床成績/臨床エンドポイントが評価される時間は、当業者によって容易に決定され得る。原則として、2つの治療(例えば、オビヌツズマブ治療対リツキシマブ治療)間の臨床成績/臨床エンドポイントの差が明らかになった時点で決定される。この時間は、例えば、治療開始後少なくとも1ヶ月、少なくとも2ヶ月、少なくとも3ヶ月、少なくとも6ヶ月、少なくとも12ヶ月、少なくとも18ヶ月、少なくとも24ヶ月、少なくとも30ヶ月、少なくとも36ヶ月、少なくとも42ヶ月、又は少なくとも48ヶ月であり得る。
本明細書で使用される場合、障害又は疾患の「進行を遅延させる」とは、疾患又は障害(例えば、癌、例えばリンパ腫、例えばB細胞リンパ腫、例えば非ホジキンリンパ腫、例えばびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))の発症を延期、妨害、遅延、安定化、及び/又は延期することを意味する。この遅延は、病歴及び/又は治療されている対象に応じて様々な期間のものであり得る。当業者に明らかであるように、十分又は著しい遅延は、対象が疾患を発症しないという点で、予防を事実上包含し得る。
本明細書で使用される場合、「癌再発を低減又は阻害する」という用語は、腫瘍若しくは癌の再発、又は腫瘍若しくは癌の進行を低減又は阻害することを意味する。
「低減又は阻害する」とは、20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、又はそれ以上の全体的な減少をもたらす能力を意味する。軽減又は阻害は、治療されている障害(例えば、リンパ腫、例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))の症状、転移の存在若しくはサイズ、又は原発腫瘍のサイズを指し得る。
本明細書で使用される場合、「対象」又は「個体」は、ヒト又は非ヒト哺乳動物、例えば、ウシ、ウマ、イヌ、ヒツジ、又はネコ等を含むがこれらに限定されない、哺乳動物を意味する。いくつかの実施形態では、対象はヒトである。患者は、本明細書ではヒトでもある。
「検出する」及び「検出」という用語は、標的分子の質的測定及び量的測定の両方を含むために本明細書で最も広義に使用される。検出は、単に試料中の標的分子の存在を同定すること、並びに標的分子が検出可能なレベルで試料に存在するかを決定することを含む。検出は、直接的であっても間接的であってもよい。
「腫瘍浸潤免疫細胞」とは、本明細書で使用される場合、腫瘍又はその試に存在する任意の免疫細胞を指す。腫瘍浸潤免疫細胞としては、腫瘍内免疫細胞、腫瘍周辺免疫細胞、他の腫瘍間質細胞(例えば、線維芽細胞)、又はこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。そのような腫瘍浸潤免疫細胞は、例えば、マクロファージ(例えば、M1マクロファージ又はM2マクロファージ)、単球、Tリンパ球(例えば、CD8+Tリンパ球及び/又はCD4+Tリンパ球)、Bリンパ球、又は顆粒球(例えば、好中球、好酸球及び好塩基球)、樹状細胞(例えば、指状嵌入樹状細胞)、組織球、及びナチュラルキラー細胞を含む他の骨髄系細胞であり得る。
本明細書で使用される場合、「バイオマーカー」という用語は、試料(例えば、腫瘍組織試料(例えば、リンパ腫腫瘍組織試料、例えば、B細胞リンパ腫腫瘍組織試料、例えば、非ホジキンリンパ腫腫瘍組織試料、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)腫瘍組織試料)、血液試料、又は生検材料)で検出することができる指標、例えば、予測、診断、及び/又は予後を指す。バイオマーカーは、特定の、分子的、病理学的、組織学的及び/又は臨床的特徴を特徴とする疾患又は障害(例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫))の特定のサブタイプの指標として役立ち得る。いくつかの態様では、バイオマーカーは遺伝子(例えば、本明細書に記載される遺伝子のいずれか)である。バイオマーカーとしては、ポリペプチド、ポリヌクレオチド(例えば、DNA、及び/又はRNA)、ポリヌクレオチドコピー数の変更(例えば、DNAコピー数)、ポリペプチド及びポリヌクレオチド修飾(例えば、翻訳後修飾)、炭水化物、及び/又は糖脂質ベースの分子マーカーが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、バイオマーカーは遺伝子発現値である。いくつかの実施形態では、バイオマーカーは、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアである。いくつかの実施形態では、バイオマーカーは細胞(例えば、免疫細胞、例えばマクロファージ、例えばM1マクロファージ又はM2マクロファージ)である。いくつかの実施形態では、バイオマーカーはマクロファージの量である。いくつかの実施形態では、バイオマーカーはM1マクロファージの量である。
本明細書で使用される場合、「マクロファージバイオマーカー」という用語は、試料(例えば、腫瘍組織試料(例えば、リンパ腫腫瘍組織試料、例えば、B細胞リンパ腫腫瘍組織試料、例えば、非ホジキンリンパ腫腫瘍組織試料、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)腫瘍組織試料)、血液試料、又は生検材料)内のマクロファージの量、レベル、特徴、又は表現型を示すバイオマーカーを指す。いくつかの態様では、マクロファージバイオマーカーは遺伝子(例えば、本明細書に記載される遺伝子のいずれか)である。いくつかの態様では、マクロファージバイオマーカーは、ポリペプチド、ポリヌクレオチド(例えば、DNA、及び/又はRNA)、ポリヌクレオチドコピー数の変更(例えば、DNAコピー数)、ポリペプチド及びポリヌクレオチド修飾(例えば、翻訳後修飾)、炭水化物、及び/又は糖脂質ベースの分子マーカーである。いくつかの実施形態では、マクロファージバイオマーカーは、1つ以上の遺伝子(例えば、本明細書に記載される1つ以上の遺伝子)を反映し得る遺伝子発現値である。いくつかの実施形態では、マクロファージバイオマーカーは、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアである。いくつかの実施形態では、マクロファージバイオマーカーは細胞(例えば、免疫細胞、例えばマクロファージ、例えばM1マクロファージ又はM2マクロファージ)である。いくつかの実施形態では、マクロファージバイオマーカーは、マクロファージの量(例えば、ある量のM1マクロファージ又はある量のM2マクロファージ)である。いくつかの実施形態では、マクロファージバイオマーカーは、ある量のM1マクロファージである。
本明細書で使用される場合、「Th2バイオマーカー」という用語は、試料(例えば、腫瘍組織試料(例えば、リンパ腫腫瘍組織試料、例えば、B細胞リンパ腫腫瘍組織試料、例えば、非ホジキンリンパ腫腫瘍組織試料、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)腫瘍組織試料)、血液試料、又は生検材料)内のCD4+2型ヘルパーT細胞の量、レベル、特徴、又は表現型を示すバイオマーカーを指す。いくつかの態様では、Th2バイオマーカーは遺伝子である。いくつかの態様では、Th2バイオマーカーは、ポリペプチド、ポリヌクレオチド(例えば、DNA、及び/又はRNA)、ポリヌクレオチドコピー数の変更(例えば、DNAコピー数)、ポリペプチド及びポリヌクレオチド修飾(例えば、翻訳後修飾)、炭水化物、及び/又は糖脂質ベースの分子マーカーである。いくつかの態様では、Th2バイオマーカーは、1つ以上の遺伝子を反映し得る遺伝子発現値である。いくつかの態様では、Th2バイオマーカーは遺伝子シグネチャセットスコアである。いくつかの実施形態では、Th2バイオマーカーは細胞(例えば免疫細胞、例えばT細胞、例えばヘルパーT細胞、例えばTh2細胞)である。いくつかの実施形態では、Th2バイオマーカーはT細胞の量(例えば、Th2細胞の量)である。いくつかの実施形態では、Th2バイオマーカーはTh2細胞の量である。
バイオマーカーは、本明細書で(任意に1つ以上の他のバイオマーカーと組み合わせて)定義される患者、例えば、(特に化学療法と組み合わせた、特にCHOP化学療法と組み合わせた)抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブまたはリツキシマブ)による治療に応答する患者を同定するために使用することができる場合、本発明に従って「予測的」である。いくつかの実施形態では、バイオマーカーは、バイオマーカーで定義された患者のサブグループ間で治療効果が異なる場合に予測的である。これに関連して、予測バイオマーカーが本明細書の他の箇所で定義されるバイオマーカーであることが好ましい。本発明の状況で評価される予測バイオマーカーの特定の例は、本明細書に記載のマクロファージバイオマーカーである。
「抗体」という用語は、モノクローナル抗体(免疫グロブリンFc領域を有する完全長抗体を含む)、ポリエピトープ特異性を有する抗体組成物、多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体、ダイアボディ、及び一本鎖分子、並びにFab、F(ab’)、及びFv等の抗原結合断片を含む抗体断片を含む。「免疫グロブリン」(Ig)という用語は、本明細書において「抗体」と互換的に使用される。
基本的な4本の鎖の抗体ユニットは、2本の同一な軽鎖(L)と2本の同一な重鎖(H)とから構成されるヘテロ四量体糖タンパク質である。IgM抗体は、5つの基本的なヘテロ四量体ユニットと併せて、J鎖と呼ばれる追加のポリペプチドからなり、10個の抗原結合部位を含有しているが、一方でIgA抗体は、2~5個の基本的な4本鎖ユニットから構成されており、このユニットは、重合してJ鎖と組み合わさった多価集合体を形成することができる。IgGの場合、4本鎖ユニットは、一般に、約150,000ダルトンである。各L鎖は、1つのジスルフィド共有結合によってH鎖に連結されているが、一方で2本のH鎖は、H鎖アイソタイプに応じて1つ以上のジスルフィド結合によって互いに連結されている。H鎖及びL鎖はそれぞれ、規則的に離間した鎖間ジスルフィド架橋も有する。各H鎖は、N末端に可変ドメイン(V)を有し、続いてα鎖及びγ鎖のそれぞれについては3つの定常ドメイン(C)、並びにμ及びεアイソタイプについては4つのCドメインを有する。各L鎖は、N末端に可変ドメイン(V)を有し、続いてその反対側の端部に定常ドメインを有する。Vは、Vと整列しており、Cは、重鎖の第1の定常ドメイン(C1)と整列している。特定のアミノ酸残基は、軽鎖可変ドメインと重鎖可変ドメインとの間に界面を形成すると考えられている。VとVとが一緒に対合することにより、単一の抗原結合部位を形成する。様々なクラスの抗体の構造及び特性については、例えば、Basic and Clinical Immunology,8th Edition,Daniel P.Sties,Abba I.Terr and Tristram G.Parsolw(eds),Appleton&Lange,Norwalk,CT,1994の71頁及び第 6章を参照されたい。任意の脊椎動物種に由来するL鎖は、それらの定常ドメインのアミノ酸配列に基づいて、カッパ及びラムダと呼ばれる2つの明確に異なる種類のうちの1つに割り当てられ得る。それらの重鎖(CH)の定常ドメインのアミノ酸配列に応じて、免疫グロブリンは、異なるクラス又はアイソタイプに割り当てることができる。免疫グロブリンには、IgA、IgD、IgE、IgG、及びIgMの5つのクラスがあり、それぞれ、α、δ、ε、γ、及びμと表記される重鎖を有する。γ及びαクラスは、更に、CH配列及び機能における比較的わずかな相違に基づいて更にサブクラスに分けられ、例えば、ヒトは、以下のサブクラス:IgG1、IgG2A、IgG2B、IgG3、IgG4、IgA1、及びIgA2を発現する。
本明細書で使用される場合、「超可変領域」又は「HVR」という用語は、配列が超可変であり、及び/又は構造的に定義されたループを形成する抗体可変ドメインの各領域を指す。一般的に、抗体は、VHに3つ(H1、H2、H3)及びVLに3つ(L1、L2、L3)の、6つのHVRを含む。天然抗体において、H3及びL3が6つのHVRのうち最も高い多様性を呈し、特にH3が抗体に優れた特異性を与える上で特有の役割を果たすと考えられる。例えば、Xu et al.,Immunity 13:37-45(2000);Johnson and Wu,in Methods in Molecular Biology 248:1-25(Lo,ed.,Human Press,Totowa,NJ,2003)を参照されたい。実際には、重鎖のみからなる天然に存在するラクダ抗体は、軽鎖の不在下で機能的であり、安定している。例えば、Hamers-Casterman et al.,Nature 363:446-448(1993);Sheriff et al.,Nature Struct.Biol.3:733-736(1996)を参照されたい。
いくつかのHVR描写が本明細書で使用され、本明細書に包含されている。Kabat相補性決定領域(CDR)は、配列可変性に基づくものであり、最も一般的に使用されている(Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,5th Ed.Public Health Service,National Institutes of Health,Bethesda,MD.(1991))。代わりに、Chothiaは、構造的ループの位置を指す(Chothia and Lesk,J.Mol.Biol.196:901-917(1987))。AbM HVRは、KabatのHVRとChothiaの構造的ループとの間の折衷物を表し、Oxford MolecularのAbM抗体モデリングソフトウェアによって使用されている。「接触」HVRは、利用可能な複合体結晶構造の分析に基づく。これらHVRの各々に由来する残基を、以下に示す。
ループ Kabat AbM Chothia 接触
L1 L24-L34 L24-L34 L26-L32 L30-L36
L2 L50-L56 L50-L56 L50-L52 L46-L55
L3 L89-L97 L89-L97 L91-L96 L89-L96
H1 H31-H35B H26-H35B H26-H32 H30-H35B(Kabatナンバリング)
H1 H31-H35 H26-H35 H26-H32 H30-H35(Chothiaナンバリング)
H2 H50-H65 H50-H58 H53-H55 H47-H58
H3 H95-H102 H95-H102 H96-H101 H93-H101
HVRは、以下の「伸長HVR」を含み得る:VLにおいて、24~36又は24~34(L1)、46~56又は50~56(L2)、及び89~97又は89~96(L3)、並びにVHにおいて、26~35(H1)、50~65又は49~65(H2)、及び93~102、94~102、又は95~102(H3)。可変ドメイン残基は、これらの定義の各々について、Kabat et al.(上記)に従ってナンバリングされる。
「Kabatにあるような可変ドメイン残基付番」又は「Kabatにあるようなアミノ酸位置付番」という表現、及びそれらの変形形態は、上記のKabat et al.,における抗体の編成において重鎖可変ドメイン又は軽鎖可変ドメインに使用されているナンバリング方式を指す。このナンバリング方式を使用して、実際の直鎖状アミノ酸配列は、可変ドメインのFR若しくはHVRの短縮、又はそれへの挿入に対応する、より少ないアミノ酸又は追加のアミノ酸を含み得る。例えば、重鎖可変ドメインは、H2の残基52の後に単一のアミノ酸挿入(Kabatに従った残基52a)を含み、重鎖FR残基82の後に挿入された残基(例えば、Kabatに従った残基82a、82b、及び82c等)を含み得る。残基のKabatナンバリングは、所与の抗体に対して、抗体の配列と「標準の」Kabatによってナンバリングされた配列との相同領域での整列によって決定され得る。
「可変」という用語は、可変ドメインの特定のセグメントが、配列において抗体間で広範囲にわたって異なるという事実を指す。Vドメインは、抗原結合を媒介し、特定の抗体の、その特定の抗原に対する特異性を定義する。しかしながら、可変性は、可変ドメイン全体に均等に分布しているわけではない。むしろ、それは、軽鎖及び重鎖の両方の可変ドメインにおいて、超可変領域(HVR)と呼ばれる3つのセグメントに集中している。可変ドメインのより高度に保存された部分は、フレームワーク領域(FR)と呼ばれる。天然の重鎖及び軽鎖の可変ドメインはそれぞれ、ベータ-シート構造を接続し、且ついくつかの場合では、ベータ-シート構造の一部を形成するループを形成する3つのHVRによって接続されたベータシート立体配置を大いに採用する4つのFR領域を含む。各鎖内のHVRは、FR領域によって近接して互いに結び付いており、他方の鎖のHVRと共に、抗体の抗原結合部位の形成に寄与する(Kabat et al.,Sequences of Immunological Interest,Fifth Edition,National Institute of Health,Bethesda,MD(1991)を参照)。定常ドメインは、抗原への抗体の結合に直接関与しないが、抗体依存性細胞毒性における抗体の関与等、様々なエフェクター機能を示す。
抗体の「可変領域」又は「可変ドメイン」とは、抗体の重鎖又は軽鎖のアミノ末端ドメインを指す。重鎖及び軽鎖の可変ドメインは、それぞれ、「VH」及び「VL」と称されてもよい。これらのドメインは、一般に、抗体の最も可変性の高い部分であり(同じクラスの他の抗体と比べて)、抗原結合部位を含有する。
「フレームワーク」又は「FR」は、超可変領域(hypervariable region:HVR)残基以外の可変ドメイン残基を指す。可変ドメインのFRは、概して、FR1、FR2、FR3及びFR4の4つのFRドメインからなる。したがって、HVR及びFR配列は、一般的に、VH(又はVL)中において以下の配列で現れる:FR1-H1(L1)-FR2-H2(L2)-FR3-H3(L3)-FR4。
「完全長抗体」、「インタクトな抗体」、及び「全抗体」という用語は、抗体断片とは対照的に、その実質的にインタクトな形態にある抗体を指して互換的に使用される。具体的には、全抗体は、Fc領域を含む重鎖及び軽鎖を有するものを含む。定常ドメインは、天然配列の定常ドメイン(例えば、ヒト天然配列の定常ドメイン)又はそのアミノ酸配列バリアントであり得る。一部の場合では、インタクトな抗体は、1つ以上のエフェクター機能を有し得る。
「抗体断片」は、インタクトな抗体の一部分、好ましくは、インタクトな抗体の抗原結合領域及び/又は可変領域を含む。抗体断片の例として、Fab、Fab’、F(ab’);ダイアボディ;線状抗体(米国特許第5,641,870号の実施例2;Zapata et al.,Protein Eng.8(10):1057-1062(1995)
を参照されたい);一本鎖抗体分子;及び抗体断片から形成される多重特異性抗体が挙げられるが、これらに限定されない。抗体のパパイン消化により、「Fab」断片と呼ばれる2つの同一な抗原結合断片と、容易に結晶化する能力を反映して表記される残りの「Fc」断片とが得られた。Fab断片は、L鎖全体と共にH鎖の可変領域ドメイン(V)、並びに1つの重鎖の第1の定常ドメイン(C1)からなる。各Fab断片は、抗原結合に関しては一価である、すなわち、単一の抗原結合部位を有する。抗体のペプシン処理により、単一の大きなF(ab’)断片が得られ、これは、異なる抗原結合活性を有する2つのFab断片がジスルフィド結合したものにほぼ相当し、依然として抗原に架橋することが可能である。Fab’断片は、抗体のヒンジ領域由来の1つ以上のシステインを含め、C1ドメインのカルボキシ末端に数個の追加の残基を有することが、Fab断片とは異なる。Fab’-SHは、定常ドメインのシステイン残基(複数可)が、遊離チオール基を持つFab’の本明細書での呼称である。F(ab’)抗体断片は、元来、間にヒンジシステインを有するFab’断片の対として産生されたものであった。抗体断片の他の化学的カップリングも公知である。
Fc断片は、ジスルフィドによって一緒に保持された両方のH鎖のカルボキシ末端を含む。抗体のエフェクター機能は、Fc領域における配列によって決定され、この領域はまた、ある特定の細胞型に見られるFc受容体(FcR)によって認識される。
記載される抗体の「機能性断片」は、インタクトな抗体の一部分を含み、これには、概して、インタクトな抗体の抗原結合領域若しくは可変領域、又はFcR結合能力を保持するか若しくは修飾されたFcR結合能力を有する抗体のFc領域が含まれる。抗体断片の例としては、線形抗体、一本鎖抗体分子、及び抗体断片から形成された多重特異性抗体が挙げられる。
「Fv」とは、完全な抗原認識及び抗原結合部位を含む最小抗体断片である。この断片は1つの重鎖可変領域ドメインと1つの軽鎖可変領域ドメインが、非共有結合で緊密に結合した二量体からなる。これらの2つのドメインの折り畳みにより、抗原結合のためのアミノ酸残基を提供し、且つ抗原結合特異性を抗体に与える6つの超可変ループ(H鎖及びL鎖から各3つループ)が生じる。しかし、単一の可変ドメイン(又は抗原に特異的なHVRを3つしか含まないFvの半分)であっても、全結合部位よりも低い親和性であるが、抗原を認識し、それに結合する能力を有する。
「sFv」又は「scFv」とも略される「一本鎖Fv」は、接続されて単一のポリペプチド鎖となったV及びV抗体ドメインを含む抗体断片である。好ましくは、sFvポリペプチドは、VドメインとVドメインとの間にポリペプチドリンカーを更に含んでおり、このリンカーにより、sFvが抗原結合に望ましい構造を成すことが可能となっている。sFvに関する概説については、例えば、Pluckthun in The Pharmacology of Monoclonal Antibodies,vol.113,Rosenburg and Moore eds.,Springer-Verlag,New York,pp.269-315(1994)を参照されたい。
本明細書における「Fc領域」という用語は、ネイティブ配列Fc領域及びバリアントFc領域を含む、免疫グロブリン重鎖のC末端領域を定義するために使用される。免疫グロブリン重鎖のFc領域の境界は異なるかもしれないが、ヒトIgG重鎖のFc領域は、通常、Cys226の位置にあるアミノ酸残基から、又はPro230の位置にあるアミノ酸残基から、そのカルボキシル末端まで伸びるように定義される。Fc領域のC末端リジン(EUナンバリング方式による残基447)は、例えば、抗体の製造又は精製中に、又は抗体の重鎖をコードする核酸を組換えエンジニアリングすることによって、除去されてもよい。したがって、インタクト抗体の組成物は、全K447残基が除去された抗体集団、除去されたK447残基がない抗体集団、及びK447残基を有する抗体と有さない抗体との混合物を有する抗体集団を含んでもよい。記載される抗体における使用に好適な天然配列のFc領域には、ヒトIgG1、IgG2(IgG2A、IgG2B)、IgG3、及びIgG4が挙げられる。本明細書で特に明記されない限り、Fc領域又は定常領域におけるアミノ酸残基のナンバリングは、Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,5th Ed.Public Health Service,National Institutes of Health,Bethesda,MD,1991に記載されるような、EUナンバリング方式(EUインデックスとも呼ばれる)に従う。
「Fc受容体」又は「FcR」は、抗体のFc領域に結合する受容体を表す。好ましいFcRは、天然配列ヒトFcRである。さらに、好ましいFcRは、IgG抗体(ガンマ受容体)に結合するものであり、これには、FcγRI、FcγRII、及びFcγRIIIサブクラスの受容体(これらの受容体のアレルバリアント及び代替的にはスプライス型を含む)が含まれ、FcγRII受容体には、FcγRIIA(「活性化受容体」)及びFcγRIIB(「阻害受容体」)が含まれ、これらは、主にそれらの細胞質ドメインが異なる、同様のアミノ酸配列を有する。活性化受容体FcγRIIAは、その細胞質側ドメイン内に免疫受容体チロシンベース活性化モチーフ(ITAM)を含有する。阻害受容体FcγRIIBは、その細胞質ドメインに免疫受容体チロシンベース阻害モチーフ(ITIM)を含有する(M.Daeron,Annu.Rev.Immunol.15:203-234(1997)を参照)。FcRは、Ravetch and Kinet,Annu.Rev.Immunol.9:457-92(1991);Capel et al.,Immunomethods 4:25-34(1994);及び、de Haas et al.,J.Lab.Clin.Med.126:330-41(1995)に総説されている。今後特定されるものを含む他のFcRは、本明細書において「FcR」という用語により包含されている。
「ダイアボディ」という用語は、鎖内ではなく鎖間のVドメイン対合を達成し、それによって二価断片、すなわち、2つの抗原結合部位を有する断片が得られるように、VドメインとVドメインとの間に短いリンカー(約5~10個の残基)を用いてsFv断片(前の段落を参照されたい)を構築することによって調製された小さな抗体断片を指す。二重特異性ダイアボディは、2つの抗体のVドメイン及びVドメインが異なるポリペプチド鎖に存在している、2つの「交差」sFv断片のヘテロ二量体である。ダイアボディは、例えば、欧州特許第404,097号、国際公開第93/11161号;Hollinger et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:6444-6448(1993)により詳細に記載されている。
本明細書におけるモノクローナル抗体には、具体的には、重鎖及び/又は軽鎖の一部分が、特定の種に由来するか又は特定の抗体クラス若しくはサブクラスに属する抗体内の対応する配列と同一又は相同である一方で、鎖(複数可)の残りの部分が、別の種に由来するか又は別の抗体クラス若しくはサブクラスに属する抗体内の対応する配列と同一又は相同である「キメラ」抗体(免疫グロブリン)、並びに所望の生物学的活性を呈する限り、そのような抗体の断片が含まれる(米国特許第4,816,567号;Morrison et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,81:6851-6855(1984))。本明細書における目的のキメラ抗体としては、PRIMATIZED(登録商標)抗体が含まれ、ここで、この抗体の抗原結合領域は、例えば、マカクザルに目的の抗原で免疫付与を行うことによって産生される抗体に由来する。本明細書で使用される場合、「ヒト化抗体」は、「キメラ抗体」のサブセットとして使用される。
抗体の「クラス」は、その重鎖によって保有される定常ドメイン又は定常領域の型を指す。抗体の5つの主要なクラスがあり、すなわち、IgA、IgD、IgE、IgG、及びIgMがあり、これらのいくつかは、更にサブクラス(アイソタイプ)、例えば、IgG、IgG、IgG、IgG、IgA、及びIgAに分けることができる。免疫グロブリンの異なるクラスに対応する重鎖定常ドメインは、それぞれ、α、δ、ε、γ、及びμと呼ばれる。
「親和性」は、分子(例えば、抗体)の単一の結合部位とその結合相手(例えば、抗原、例えばCD20)との間の、合計の非共有性相互作用の強度を指す。別途示されない限り、本明細書で使用される場合、「結合親和性」は、結合対のメンバー(例えば、抗体及び抗原)間の1:1の相互作用を反映する固有の結合親和性を指す。分子Xの、そのパートナーYに対する親和性は一般に、解離定数(K)によって表し得る。親和性は、本明細書に記載するものを含め、当技術分野で一般的な方法によって測定することができる。結合親和性を測定するための具体的な説明的且つ例示的な実施形態が以下に記載される。
「ヒト抗体」は、ヒトによって産生された抗体のアミノ酸配列に対応するアミノ酸配列を有する抗体、及び/又は本明細書に開示されるヒト抗体を作製する技法の内の任意のものを用いて作製された抗体である。このヒト抗体の定義は、非ヒト抗原結合残基を含むヒト化抗体を明確に除外する。ヒト抗体は、ファージディスプレイライブラリ等の当該技術分野で既知の様々な技法を使用して産生され得る。Hoogenboom and Winter,J.Mol.Biol.,227:381(1991);Marks et al.,J.Mol.Biol.,222:581(1991)。Cole et al.,Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy,Alan R.Liss,p.77(1985);Boerner et al.,J.Immunol.,147(1):86-95(1991)に記載されている方法もまた、ヒトモノクローナル抗体の調製に利用可能である。van Dijk and van de Winkel,Curr.Opin.Pharmacol.,5:368-74(2001)も参照されたい。ヒト抗体は、抗原投与に応答してこのような抗体を産生するよう改変されているが、その内在性遺伝子座は無能になっているトランスジェニック動物、例えば免疫化ゼノマウスに抗原を投与することによって調製することが可能である(例えば、XENOMOUSE(商標)技術に関する米国特許第6,075,181号及び同第6,150,584号を参照)。また、ヒトB細胞ハイブリドーマ技術により産生されるヒト抗体については、例えば、Li et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,103:3557-3562(2006)を参照されたい。
「ヒト化」型の非ヒト(例えば、マウス)抗体は、非ヒト免疫グロブリンに由来する最小の配列を含有するキメラ抗体である。一実施形態では、ヒト化抗体は、レシピエントのHVR(以下に定義される)からの残基が、所望される特異性、親和性、及び/又は能力を有するマウス、ラット、ウサギ、又は非ヒト霊長類等の非ヒト種(ドナー抗体)のHVRからの残基で置き換えられている、ヒト免疫グロブリン(レシピエント抗体)である。いくつかの例では、ヒト免疫グロブリンのフレームワーク(「FR」)残基は、対応する非ヒト残基で置き換えられている。さらに、ヒト化抗体は、レシピエント抗体又はドナー抗体には見られない残基を含み得る。これらの修飾は、結合親和性等、抗体の性能を更に改良するために行われ得る。一般に、ヒト化抗体は、少なくとも1つ、典型的には2つの可変ドメインの実質的に全てを含むものとし、超可変ループの全て又は実質的に全てが、非ヒト免疫グロブリン配列のものに対応し、FR領域の全て又は実質的に全てが、ヒト免疫グロブリン配列のものに対応するが、FR領域には、結合親和性、異性体化、免疫原性等の抗体の性能を向上させる1つ以上の個々のFR残基置換が含まれてもよい。FRにおけるこれらのアミノ酸置換の数は、典型的には、H鎖では6以下であり、L鎖では3以下である。ヒト化抗体は、任意に、免疫グロブリン定常領域(Fc)、典型的には、ヒト免疫グロブリンのFcの少なくとも一部も含む。更なる詳細については、例えば、Jones et al.,Nature 321:522-525(1986);Riechmann et al.,Nature 332:323-329(1988);及びPresta,Curr.Op.Struct.Biol.2:593-596(1992)を参照されたい。例えば、Vaswani and Hamilton,Ann.Allergy,Asthma&Immunol.1:105-115(1998);Harris,Biochem.Soc.Transactions 23:1035-1038(1995);Hurle and Gross,Curr.Op.Biotech.5:428-433(1994);並びに米国特許第6,982,321号及び同第7,087,409号を参照されたい。
「単離された抗体」という用語は、本明細書に開示される様々な抗体を説明するために使用されるとき、抗体が発現された細胞又は細胞培養物から特定され、分離及び/又は回収された抗体を意味する。その天然環境の混入成分は、典型的にはポリペプチドの診断的又は治療的使用を妨害する材料であり、酵素、ホルモン、及び他のタンパク質性又は非タンパク質性溶質を含み得る。いくつかの実施形態では、抗体は、例えば、電気泳動(例えば、SDS-PAGE、等電点電気泳動(IEF)、キャピラリー電気泳動)又はクロマトグラフ(例えば、イオン交換又は逆相HPLC)によって決定される、95%超又は99%超の純度まで精製される。抗体純度の評価のための方法の総説については、例えば、Flatman et al.,J.Chromatogr.B 848:79-87(2007)を参照されたい。好ましい実施形態では、抗体は、(1)スピニングカップシークエネーター(spinning cup sequenator)を使用してN末端若しくは内部アミノ酸配列の少なくとも15個の残基を得るのに十分な程度まで、又は(2)クマシーブルー若しくは好ましくは銀染色を使用して非還元条件又は還元条件下でSDS-PAGEによって均質になるまで精製される。単離された抗体としては、組換え細胞内のin situの抗体が挙げられるが、これは、ポリペプチド天然環境の少なくとも1つの成分が存在しないためである。しかしながら、通常、単離されたポリペプチドは、少なくとも1つの精製工程により調製される。
本明細書で使用される場合「モノクローナル抗体」という用語は、実質的に同種の抗体集団から得られる抗体を指す、すなわち、その集団に含まれる個々の抗体は、微量で存在し得る可能性のある自然に発生する変異及び/又は翻訳後修飾(例えば、異性化、アミド化)を除き、同一である。モノクローナル抗体は非常に特異的であり、単一の抗原部位に向けられる。異なる決定基(エピトープ)を対象とする異なる抗体を典型的に含むポリクローナル抗体調製物とは対照的に、各モノクローナル抗体は、抗原上の単一の決定基を対象としている。それらの特異性に加えて、モノクローナル抗体は、ハイブリドーマ培養により合成され、他の免疫グロブリンが混入されていないという点で、有利である。「モノクローナル」という修飾語は、実質的に同種の抗体集団から得られるという抗体の特徴を示し、任意の特定の方法による抗体の産生を必要とするものと解釈されるべきではない。例えば、本発明に従って使用されるモノクローナル抗体は、例えば、ハイブリドーマ法(例えば、Kohler and Milstein.,Nature,256:495-97(1975);Hongo et al.,Hybridoma,14(3):253-260(1995),Harlow et al.,Antibodies:A Laboratory Manual,(Cold Spring Harbor Laboratory Press,2nd ed.1988);Hammerling et al.,in:Monoclonal Antibodies and T-Cell Hybridomas 563-681(Elsevier,N.Y.,1981)),recombinant DNA methods(see,e.g.,U.S.Patent No.4,816,567),phage-display technologies(see,e.g.,Clackson et al.,Nature,352:624-628(1991);Marks et al.,J.Mol.Biol.222:581-597(1992);Sidhu et al.,J.Mol.Biol.338(2):299-310(2004);Lee et al.,J.Mol.Biol.340(5):1073-1093(2004);Fellouse,Proc.Natl.Acad.Sci.USA101(34):12467-12472(2004);and Lee et al.,J.Immunol.Methods 284(1-2):119-132(2004)、及びヒト免疫グロブリン遺伝子座又はヒト免疫グロブリン配列をコードする遺伝子の一部又は全てを有する動物において、ヒト又はヒト様抗体を産生するための技術(例えば、国際公開第1998/24893号、国際公開第1996/34096号、国際公開第1996/33735号、国際公開第1991/10741号、Jakobovits et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:2551(1993);Jakobovits et al.,Nature 362:255-258(1993);Bruggemann et al.,Year in Immunol.7:33(1993)、米国特許第5,545,807号、同第5,545,806号、同第5,569,825号、同第5,625,126号、同第5,633,425号、及び同第5,661,016号、Marks et al.,Bio/Technology 10:779-783(1992);Lonberg et al.,Nature 368:856-859(1994);Morrison,Nature 368:812-813(1994);Fishwild et al.,Nature Biotechnol.14:845-851(1996);Neuberger,Nature Biotechnol.14:826(1996);並びにLonberg and Huszar,Intern.Rev.Immunol.13:65-93(1995)を参照されたい)を含む多様な技術によって作製され得る。
本明細書で使用される場合、「結合する」、「~に特異的に結合する」、又は「~に特異的である」という用語は、標的と抗体との間の結合等、測定可能且つ再生可能な相互作用を指し、これは、生体分子を含む分子の異種集団の存在下において、標的の存在を決定づけるものである。例えば、標的(これはエピトープであり得る)に特異的に結合する抗体は、他の標的に結合するよりも高い親和性、結合力で、より容易に、及び/又はより長い持続時間でこの標的に結合する、抗体である。一実施形態では、抗体が無関係の標的に結合する程度は、放射免疫測定法(RIA)によって測定した場合に、標的に対する抗体の結合の約10%未満である。特定の実施形態では、標的に特異的に結合する抗体は、≦1μM、≦100nM、≦10nM、≦1nM、又は≦0.1nMの解離定数(K)を有する。特定の実施形態では、抗体は、異なる種由来のタンパク質間で保存されるタンパク質上のエピトープに特異的に結合する。別の実施形態では、特異的結合は排他的結合を含むことができるが、これを必要としない。本明細書で使用される用語は、例えば、標的に対して10-4M以下、あるいは10-5M以下、あるいは10-6M以下、あるいは10-7M以下、あるいは10-8M以下、あるいは10-9M以下、あるいは10-10M以下、あるいは10-11M以下、あるいは10-12M以下のK、又は10-4M~10-6M、若しくは10-6M~10-10M、若しくは10-7M~10-9Mの範囲Kを有する分子によって示され得る。当業者によって理解されるように、親和性とK値は逆相関する。抗原に対する高い親和性は、低いK値により測定される。一実施形態では、「特異的結合」という用語は、分子が、いずれの他のポリペプチド又はポリペプチドエピトープにも実質的に結合することなく、特定のポリペプチド上の特定のポリペプチド又はエピトープに結合する場合の結合を指す。
「実質的に低減された」又は「実質的に異なる」という表現は、本明細書で使用される場合、2つの数値(一般に、一方がある分子と関連付けられており、他方が参照/比較分子と関連付けられている)の間の十分に高い相違を表し、結果として、当業者であれば、これら2つの値の間の相違が、そのような値(例えば、K値)によって測定される生物学的特徴に関して、統計学的に有意なものであると見なすであろう。そのような2つの値の間の相違は、例えば、参照/比較分子の値の関数として、約10%超、約20%超、約30%超、約40%超、及び/又は約50%超である。
「実質的に同様の」又は「実質的に同じ」という用語は、本明細書で使用される場合、2つの数値(一般に、一方が分子と関連付けられており、他方が基準/比較分子と関連付けられている)の間の十分に高い類似性を示し、結果として、当業者であれば、これら2つの値の間の相違が、そのような値(例えば、K値)によって測定される生物学的特徴に関して、生物学的及び/又は統計的有意性がほとんどない、又は全くないと見なすであろう。そのような2つの値の間の相違は、例えば、基準/比較対象の値の関数として、約50%未満、約40%未満、約30%未満、約20%未満、及び/又は約10%である。
基準ポリペプチド配列に関する「アミノ酸配列同一性パーセント(%)」は、配列を整列させ、最大のパーセント配列同一性を得るために必要ならば間隙を導入した後、いかなる保存的置換も配列同一性の一部と考えないとした場合の、基準ポリペプチドのアミノ酸残基と同一である候補配列中のアミノ酸残基のパーセンテージとして定義される。アミノ酸配列同一性パーセントを決定する目的のための整列は、当該技術分野における技術の範囲内にある種々の方法において、例えば、BLAST、BLAST-2、ALIGN、又はMegalign(DNASTAR)ソフトウェア等の公的に入手可能なコンピュータソフトウェアを用いて達成され得る。当業者であれば、比較される配列の全長にわたって最大のアラインメントを達成するために必要な任意のアルゴリズムを含む、配列のアラインメントのための適切なパラメータを決定することができる。しかしながら、本明細書での目的のために、アミノ酸配列同一性%値は、配列比較コンピュータプログラムALIGN-2を用いて生成している。ALIGN-2配列比較コンピュータプログラムは、Genentech,Inc.が作成したものであり、ソースコードは、使用者用書類と共に、米国著作権局、Washington D.C.、20559に提出され、米国著作権登録番号TXU510087として登録されている。ALIGN-2プログラムは、Genentech,Inc.(South San Francisco,California)から公的に入手可能であり、又はそのソースコードからコンパイルし得る。ALIGN-2プログラムは、デジタルUNIX V4.0Dを含め、UNIXオペレーティングシステムで使用するためにコンパイルされるべきである。全ての配列比較パラメータは、ALIGN-2プログラムによって設定されており、変わらない。
ALIGN-2がアミノ酸配列比較に用いられる状況では、所与のアミノ酸配列Bへの、アミノ酸配列Bとの、又はアミノ酸配列Bに対する、所与のアミノ酸配列Aのアミノ酸配列同一性%(あるいは、所与のアミノ酸配列Bへの、アミノ酸配列Bとの、又はアミノ酸配列Bに対する、特定のアミノ酸配列同一性%を有する又は含む、所与のアミノ酸配列Aとして記述され得る)は、以下のように計算される:
100 × 分数X/Y
このとき、Xは配列アラインメントプログラムALIGN-2により、AとBのそのプログラムのアラインメントにおいて同一であるとして一致したスコアのアミノ酸残基の数であり、YはBの全アミノ酸残基数である。アミノ酸配列Aの長さがアミノ酸配列Bの長さと異なる場合、AのBに対する%アミノ酸配列同一性は、BのAに対する%アミノ酸配列同一性とは異なることは理解されるであろう。特に明記しない限り、本明細書で使用される場合、全ての%アミノ酸配列同一性値は、ALIGN-2コンピュータプログラムを使用して、直前の段落で説明したように得られる。
本明細書で使用される場合、「試料」という用語は、例えば、物理的、生化学的、化学的、及び/又は生理学的特性に基づいて、特徴づけ及び/又は特定される細胞及び/又は他の分子の実体を含有する、目的とする対象及び/若しくは個体から得られるか、又はそれ由来の組成物を指す。例えば、「腫瘍試料」、「疾患試料」という語句及びその変化形は、特徴付けられる細胞及び/又は分子実体を含有することが予期されるか又は含有することが既知である、目的の対象から得られた任意の試料(例えば、生検材料又は血液試料)を指す。いくつかの実施形態では、試料は腫瘍組織試料(例えば、リンパ腫腫瘍組織試料、例えば、B細胞リンパ腫腫瘍組織試料、例えば、非ホジキンリンパ腫腫瘍組織試料、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)腫瘍組織試料)である。他の試料としては、初代又は培養細胞又は細胞株、細胞上清、細胞溶解物、血小板、血清、血漿、硝子体液、リンパ液、滑液、卵胞液、***、羊水、乳、全血、血液由来の細胞、尿、脳脊髄液、唾液、痰、涙、汗、粘液、大便、腫瘍溶解物、及び組織培養培地、組織抽出物、例えば、均質化組織、細胞抽出物、並びにそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。試料は新鮮であってもよく、又は保存のために処理(例えば、凍結、固定、又はホルマリン固定、パラフィン包埋(FFPE))されてもよい。
「組織試料」又は「細胞試料」は、対象又は個体の組織から得られた同様の細胞の集合体を意味する。組織又は細胞試料の供給源は、新鮮な、凍結した、及び/又は保存された器官、組織試料、生検材料、及び/又は吸引液から等の固形組織;血漿等の血液又は任意の血液構成物;脳脊髄液、羊水、腹水、又は間質液等の体液;対象の妊娠又は発育における任意の時期の細胞であってもよい。組織試料は、初代細胞又は培養細胞又は細胞株でもあり得る。任意に、組織又は細胞試料は、疾患組織/器官から得られる。組織試料は、保存剤、抗凝固剤、緩衝液、固定剤、ワックス、栄養剤、又は抗生物質等の天然の組織と天然では混合しない化合物を含有し得る。
本明細書で使用される場合、「基準試料」、「基準細胞」、「基準組織」、「対照試料」、「対照細胞」、又は「対照組織」は、比較目的のために使用される試料、細胞、組織、標準物、又はレベルを指す。一実施形態では、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞、又は対照組織は、同じ対象の身体の健康な及び/又は罹患していない部分(例えば、組織又は細胞)から得られる。例えば、罹患細胞又は組織に隣接する健康な及び/又は罹患していない細胞又は組織(例えば、腫瘍に隣接する細胞又は組織)。別の実施形態では、基準試料は、同じ対象の身体の治療されていない組織及び/又は細胞から得られる。更に別の実施形態では、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞、又は対照組織は、対象ではない、対象の身体の健康な及び/又は罹患していない部分(例えば、組織又は細胞)から得られる。更に別の実施形態では、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞、又は対照組織は、対象ではない、個体の身体の治療されていない組織及び/又は細胞から得られる。
一般に、本発明の状況で使用される場合、「対照」の非限定的な例は、好ましくは「ノンレスポンダー」対照、例えば、本明細書で定義される特定のリンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))に罹患しておらず(「本明細書で定義される患者」ではない)、(特に化学療法と組み合わせた、より具体的にはCHOP化学療法と組み合わせた)本発明による抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)に有利に応答しないことが知られている1人以上の患者から得られた試料/細胞/組織である。「ノンレスポンダー」対照の別の例は、ex vivo試験において(特に化学療法と組み合わせた、特にCHOP化学療法と組み合わせた)抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)に対する改善された応答を示さない細胞株/試料/細胞/組織である。「対照」の別の非限定的な例は、「内部標準」、例えば精製又は合成的に生成されたタンパク質、ペプチド、DNA及び/若しくはRNA、又はそれらの混合物であり、各タンパク質/ペプチド/DNA/RNAの量は、本明細書に記載の「ノンレスポンダー」対照を使用して計測される。原則として、本発明の状況において治療される患者は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))患者であると想定される。言い換えれば、患者は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する/罹患している患者である。したがって、態様/実施形態のいずれかに関して定義される患者もまた、それぞれリンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))患者、及びリンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する/罹患している患者であることが特に想定される。しかしながら、所与の患者が、例えば、本明細書で定義される、特に1つ以上の態様/実施形態ので定義される患者であるとの決定/同定/診断の前(又は後)に、リンパ腫患者であると診断されることは必ずしも必要ではない。しかしながら、本発明に従って治療される患者は、第1の工程において、リンパ腫患者であると診断され、第2の工程において、本明細書で定義される患者、特に態様/実施形態の1つ以上で定義される患者であると決定/同定/診断されることが好ましい。原則として、本発明によれば、所与の患者は、第1の工程において、本明細書で定義される患者であると決定/同定/診断され、第2の工程において、リンパ腫患者であると診断され得る。しかしながら、後者の選択肢はあまり好ましくなく、上述のように、治療される患者がリンパ腫(例えば、DLBCL)患者であるかどうかを診断する(前述又は後続の)工程も省略することができる。
本明細書で使用される場合、「タンパク質」という用語は、別段の指示がない限り、霊長類(例えば、ヒト)並びにげっ歯類(例えば、マウス及びラット)等の哺乳類を含む、任意の脊椎動物源からの任意の天然タンパク質を指す。この用語は、「完全長」、未処理のタンパク質及び細胞内での処理から生じるタンパク質の任意の形態も含む。この用語は、タンパク質の天然に存在するバリアント、例えば、スプライスバリアント又は対立遺伝子バリアントも包含する。
本明細書で同義に使用される「ポリヌクレオチド」又は「核酸」とは、任意の長さのヌクレオチドのポリマーを指し、DNA及びRNAを含む。ヌクレオチドは、デオキシリボヌクレオチド、リボヌクレオチド、修飾ヌクレオチド若しくは塩基、及び/若しくはそれらの類縁体であっても、又はDNA若しくはRNAポリメラーゼによって若しくは合成反応によってポリマーに組み込まれ得る任意の基質であってもよい。したがって、例えば、本明細書で定義されるポリヌクレオチドとしては、一本鎖及び二本鎖DNA、一本鎖及び二本鎖領域を含むDNA、一本鎖及び二本鎖RNA、並びに一本鎖及び二本鎖領域を含むRNA、一本鎖若しくはより典型的には二本鎖を含むか又は一本鎖及び二本鎖領域を含み得るDNA及びRNAを含むハイブリッド分子が挙げられるが、これらに限定されない。加えて、本明細書で使用される場合、「ポリヌクレオチド」という用語は、RNA若しくはDNA、又はRNA及びDNAの両方を含む三本鎖領域を指す。このような領域内の鎖は、同じ分子由来であっても、又は異なる分子由来であってもよい。これらの領域は、これらの分子のうちの1つ以上の全てを含み得るが、より典型的には、これらの分子のうちのいくつかの領域のみを含む。三重らせん領域の分子のうちの1つは、多くの場合、オリゴヌクレオチドである。「ポリヌクレオチド」及び「核酸」という用語は、具体的にはmRNA及びcDNAを含む。
ポリヌクレオチドは、メチル化ヌクレオチド及びそれらの類縁体等の修飾されたヌクレオチドを含んでもよい。存在する場合には、ヌクレオチド構造に対する修飾は、ポリマーのアセンブリの前に付与されても、又は後に付与されてもよい。ヌクレオチドの配列は、非ヌクレオチド成分によって遮られ得る。ポリヌクレオチドは、標識との複合等によって、合成後に更に修飾されてもよい。修飾の他の種類としては、天然に存在するヌクレオチドのうちの1つ以上の類縁体での置換、ヌクレオチド間修飾、例えば、非電荷性結合(例えば、メチルホスホン酸塩、ホスホトリエステル、ホスホアミデート、カルバメート等)によるもの、及び電荷性結合(例えば、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート等)によるもの、懸垂部分、例えばタンパク質(例えば、ヌクレアーゼ、毒素、抗体、シグナルペプチド、ポリ-L-リシン等)等を含むもの、挿入剤(例えば、アクリジン、ソラーレン等)によるもの、キレート剤(例えば、金属、放射活性金属、ホウ素、酸化金属等)を含むもの、アルキル化剤を含むもの、修飾結合(例えば、アルファアノマー核酸等)によるもの、並びにポリヌクレオチド(複数可)の未修飾形態等が挙げられる。さらに、糖内に通常存在するヒドロキシル基のうちのいずれかは、例えば、ホスホン酸基、リン酸基により代置されるか、標準的な保護基により保護されるか、若しくは活性化されて追加のヌクレオチドへの追加の結合を準備してもよく、又は固体若しくは半固体支持体にコンジュゲートされてもよい。5’及び3’末端OHは、リン酸化され得るか又はアミン若しくは1~20個の炭素原子の有機キャッピング基部分で置換され得る。他のヒドロキシルもまた、標準的な保護基に誘導体化されてもよい。ポリヌクレオチドは、例えば、2’-O-メチル-、2’-O-アリル-、2’-フルオロ-、又は2’-アジド-リボース、炭素環糖の類縁体、α-アノマ-糖、エピマー糖、例えば、アラビノース、キシロース、又はリキソース、ピラノース糖、フラノース糖、セドヘプツロース、アクリル酸類縁体、及び脱塩基ヌクレオシド類縁体、例えば、メチルリボシドを含む、当該技術分野で一般的に知られているリボース糖又はデオキシリボース糖の類似形態も含み得る。1つ以上のホスホジエステル結合は、代替的な連結基によって置き換えられてもよい。これらの代替的な連結基としては、ホスフェートがP(O)S(「チオエート」)、P(S)S(「ジチオエート」)、’’(O)NR(「アミデート」)、P(O)R、P(O)OR’、CO、又はCH(「ホルムアセタール」)に置き換えられる実施形態が挙げられるが、これらに限定されず、各R又はR’は独立して、Hであるか、又は置換若しくは非置換アルキル(1-20C)(任意に、エーテル(-O-)結合を含む)、アリール、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、若しくはアラルジルである。ポリヌクレオチドにおける結合全てが同一である必要はない。前述の説明は、RNA及びDNAを含む本明細書で言及される全てのポリヌクレオチドに適用される。
本明細書で使用される場合、「担体」には、用いられる投与量及び濃度でそれに曝露されている細胞又は哺乳動物にとって無毒である、薬学的に許容され得る担体、賦形剤、又は安定剤が含まれる。多くの場合、生理学的に許容され得る担体はpH緩衝水溶液である。生理学的に許容され得る担体の例としては、リン酸、クエン酸、及び他の有機酸等の緩衝液;アスコルビン酸を含む抗酸化剤;低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;血清アルブミン、ゼラチン、若しくは免疫グロブリン等のタンパク質;ポリビニルピロリドン等の親水性ポリマー;グリシン、グルタミン、アスパラギン、アルギニン、若しくはリジン等のアミノ酸;グルコース、マンノース、若しくはデキストリンを含む、単糖類、二糖類、及び他の炭水化物;EDTA等のキレート剤;マンニトール若しくはソルビトール等の糖アルコール;ナトリウム等の塩形成対イオン;並びに/又はTWEEN(商標)、ポリエチレングリコール(PEG)、及びPLURONICS(商標)等の非イオン性界面活性剤が挙げられる。
「薬学的に許容され得る」という語句は、物質又は組成物が、製剤を構成する他の成分及び/又はそれを用いて治療されている哺乳動物と、化学的及び/又は毒物学的に適合しなければならないことを示す。
「医薬製剤」という用語は、調製物中に含有される有効成分の生物学的活性が有効になるような形態であり、且つ製剤を投与する対象にとって許容できないほど有毒である追加の構成成分を含有しない調製物を指す。
「製品」は、少なくとも1つの試薬、例えば疾患又は障害(例えば、リンパ腫、例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を治療するための医薬、及び添付文書を含む、任意の製品(例えば、パッケージ又は容器)又はキットである。特定の実施形態では、製造物又はキットは、本明細書に記載される方法を実施するための単位として販売促進、配給、又は販売される。
「添付文書」は、医薬品の商用パッケージに通例含まれる、適応症、使用量、投与量、投与、禁忌症、パッケージイングされた製品と組み合わされる他の医薬品、及び/又はかかる医薬品の使用に関する警告に関する情報を含む指示書を指す。
III.診断方法及びアッセイ
リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者が抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得ることができるかどうかを同定、診断、及び/又は予測するための方法及びアッセイが本明細書で提供される。本明細書に記載の方法及びアッセイは、患者からの試料(例えば組織試料、例えば腫瘍組織試料、例えば生検材料等)におけるマクロファージバイオマーカー(例えば、遺伝子発現値(例えば、本明細書に記載される遺伝子シグネチャセットのいずれかに由来する遺伝子発現値(例えば、表1及び表2の例示的な遺伝子シグネチャセットのいずれか))若しくはマクロファージの量(例えば、M1マクロファージ))、又はTh2バイオマーカーの量又はレベル(例えば、Th2細胞の量)を使用して、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得ることができる者として患者を同定、診断、及び/又は予測することができるという知見に基づいている。本明細書で提供される方法のいずれも、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を患者に投与することを更に含み得る。
A.マクロファージバイオマーカー
特定の例では、本明細書に提供される方法及びアッセイを使用して、マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを決定することができる。マクロファージバイオマーカーの量又はレベルの決定に基づく様々な診断方法を以下に更に記載する。
一態様では、リンパ腫を有する患者が抗CD20抗体を含む治療から利益を得ることができるかどうかを同定、診断、及び/又は予測する方法であって、方法が、患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーを測定することを含み、試料における基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、患者を、抗CD20抗体を含む治療から利益を得ることができる者として同定、診断、及び/又は予測する、方法が本明細書で提供される。いくつかの例では、該方法は、抗CD20抗体を投与することを更に含む。あるいは、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを下回る試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、患者を、抗CD20抗体を含む治療から利益を得られない可能性がある者として同定、診断、及び/又は予測する。
別の態様では、リンパ腫を有する患者に対する治療法を選択するための方法であって、方法が、患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーを測定することを含み、試料における基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、患者を、抗CD20抗体を含む治療から利益を得ることができる者として同定する、方法が本明細書で提供される。いくつかの例では、該方法は、抗CD20抗体を投与することを更に含む。あるいは、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを下回る試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、患者を、抗CD20抗体を含む治療から利益を得られない可能性がある者として同定する。
(i)マクロファージバイオマーカーの増加
基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるリンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得ることができる者として患者を同定、診断及び/又は予測することができる。
例えば、いくつかの例では、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの上位約99パーセンタイル(約1%以上の有病率レベル)、上位約95パーセンタイル(約5%以上の有病率レベル)、上位約90パーセンタイル(約10%以上の有病率レベル)、上位約85パーセンタイル(約15%以上の有病率レベル)、上位約80パーセンタイル(約20%以上の有病率レベル)、上位約75パーセンタイル(約25%以上の有病率レベル)、上位約70パーセンタイル(約30%以上の有病率レベル)、上位約65パーセンタイル(約35%以上の有病率レベル)、上位約60パーセンタイル(約40%以上の有病率レベル)、上位約55パーセンタイル(約10%以上の有病率レベル)、上位約50パーセンタイル(約50%以上の有病率レベル)、上位約45パーセンタイル(約55%以上の有病率レベル)、上位約40パーセンタイル(約60%以上の有病率レベル)、上位約35パーセンタイル(約65%以上の有病率レベル)、上位約30パーセンタイル(約70%以上の有病率レベル)、上位約25パーセンタイル(約75%以上の有病率レベル)、上位約20パーセンタイル(約80%以上の有病率レベル)、上位約15パーセンタイル(約85%以上の有病率レベル)、上位約10パーセンタイル(約90%以上の有病率レベル)、上位約5パーセンタイル(約95%以上の有病率レベル)、又は上位約1パーセンタイル(約99%以上の有病率レベル)にある、試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、個体を、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得ることができる者として同定する。
いくつかの例では、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの上位約10~上位約90パーセンタイル、上位約20~上位約80パーセンタイル、上位約30~上位約70パーセンタイル、上位約40~上位約60パーセンタイル、上位約45~上位約55パーセンタイル、上位約48~上位約52パーセンタイル、上位約49.5~上位約50.5パーセンタイル、上位約49.9~上位約50.1パーセンタイル、又は上位約50パーセンタイルである、試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、個体を、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得ることができる者として同定する。例えば、いくつかの例では、基準集団において約10%~約90%の間の有病率、約15%~約85%の間の有病率、約20%~約80%の間の有病率、約25%~約75%の間の有病率、約30%~約70%の間の有病率、約35%~約65%の間の有病率、約40%~約60%の間の有病率、約45%~約55%の間の有病率、約48%~約52%の間の有病率、約49.5%~約50.5%の間の有病率、約49.9%~約50.1%の間の有病率、又は約50%の有病率である、試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、個体を、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得る者として同定する。
いくつかの例では、基準集団の上位約80パーセンタイル(すなわち、20%以上の有病率レベル)にある試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、個体を、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得ることができる者として同定する。いくつかの例では、基準集団の上位約75パーセンタイル(すなわち、25%以上の有病率レベル)にある試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、個体を、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得ることができる者として同定する。いくつかの例では、基準集団の上位約50パーセンタイル(すなわち、50%以上の有病率レベル)にある試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、個体を、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得ることができる者として同定する。いくつかの例では、基準集団の上位約25パーセンタイル(すなわち、75%以上の有病率レベル)にある試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、個体を、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得ることができる者として同定する。いくつかの例では、基準集団の上位約20パーセンタイル(すなわち、80%以上の有病率レベル)にある試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、個体を、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得ることができる者として同定する。
いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞又は対照組織におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルと比較して、本明細書に記載されるもの等の標準的な当技術分野で公知の方法によって検出されるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%又はそれを超える全体的な増加を指す。特定の例では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの増加を指し、この増加は、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞又は対照組織におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの少なくとも約1.5倍、1.75倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、25倍、50倍、75倍又は100倍である。いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞又は対照組織におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルと比較して、約1.5倍、約1.75倍、約2倍、約2.25倍、約2.5倍、約2.75倍、約3.0倍又は約3.25倍を超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの全体的な増加を指す。
いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、事前に割り当てられたマクロファージバイオマーカーの量又はレベルと比較して、本明細書に記載されるもの等の標準的な当技術分野で公知の方法によって検出されるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%又はそれを超える全体的な増加を指す。特定の例では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの増加を指し、増加は、少なくとも約1.5倍、1.75倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、25倍、50倍、75倍又は100倍の、マクロファージバイオマーカーの事前に割り当てられた量又はレベルである。いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、マクロファージバイオマーカーの事前に割り当てられた量又はレベルと比較して、約1.5倍、約1.75倍、約2倍、約2.25倍、約2.5倍、約2.75倍、約3.0倍、又は約3.25倍を超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの全体的な増加を指す。
(ii)マクロファージバイオマーカーの減少
基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを下回るリンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得ることができない者として患者を同定、診断及び/又は予測することができる。
いくつかの例では、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの下位約99パーセンタイル(約99%以下の有病率レベル)、下位約95パーセンタイル(約95%以下の有病率レベル)、下位約90パーセンタイル(約90%以下の有病率レベル)、下位約85パーセンタイル(約85%以下の有病率レベル)、下位約80パーセンタイル(約80%以下の有病率レベル)、下位約75パーセンタイル(約75%以下の有病率レベル)、下位約70パーセンタイル(約70%以下の有病率レベル)、下位約65パーセンタイル(約65%以下の有病率レベル)、下位約60パーセンタイル(約60%以下の有病率レベル)、下位約55パーセンタイル(約55%以下の有病率レベル)、下位約50パーセンタイル(約50%以下の有病率レベル)、下位約45パーセンタイル(約45%以下の有病率レベル)、下位約40パーセンタイル(約40%以下の有病率レベル)、下位約35パーセンタイル(約35%以下の有病率レベル)、下位約30パーセンタイル(約30%以下の有病率レベル)、下位約25パーセンタイル(約25%以下の有病率レベル)、下位約20パーセンタイル(約20%以下の有病率レベル)、下位約15パーセンタイル(約15%以下の有病率レベル)、下位約10パーセンタイル(約10%以下の有病率レベル)、下位約5パーセンタイル(約5%以下の有病率レベル)、又は下位約1パーセンタイル(約1%以下の有病率レベル)にある試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、個体を、抗CD20抗体(例えばオビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得る可能性が低い者として同定する。
いくつかの例では、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの下位約10~下位約90パーセンタイル、下位約20~下位約80パーセンタイル、下位約30~下位約70パーセンタイル、下位約40~下位約60パーセンタイル、下位約45~下位約55パーセンタイル、下位約48~下位約52パーセンタイル、下位約49.5~下位約50.5パーセンタイル、下位約49.9~下位約50.1パーセンタイル又は下位約50パーセンタイルである試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、個体を、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得る可能性が低い者として同定する。例えば、いくつかの例では、基準集団において約10%~約90%の間の有病率、約15~約85%の間の有病率、約20%~約80%の間の有病率、約25%~約75%の間の有病率、約30%~約70%の間の有病率、約35%~約65%の間の有病率、約40%~約60%の間の有病率、約45%~約55%の間の有病率、約48%~約52%の間の有病率、約49.5%~約50.5%の間の有病率、約49.9%~約50.1%の間の有病率、又は約50%の有病率である、試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、個体を、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得可能性が低い者として同定する。
いくつかの例では、マクロファージバイオマーカーの基準量又はレベルよりも低いマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞又は対照組織におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルと比較して、本明細書に記載のもの等の標準的な当技術分野で公知の方法によって検出されるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%又はそれを超える減少を指す。特定の例では、マクロファージバイオマーカーの基準量又はレベルよりも低いマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの減少を指し、減少は、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞又は対照組織中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの少なくとも約1.5倍、1.75倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、25倍、50倍、75倍又は100倍である。いくつかの例では、マクロファージバイオマーカーの基準量又はレベルよりも低いマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞又は対照組織におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルと比較して、約1.5倍、約1.75倍、約2倍、約2.25倍、約2.5倍、約2.75倍、約3.0倍又は約3.25倍を超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの減少を指す。
いくつかの例では、マクロファージバイオマーカーの基準量又はレベルよりも低いマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、事前に割り当てられたマクロファージバイオマーカーの量又はレベルと比較して、本明細書に記載されるもの等の標準的な当技術分野で公知の方法によって検出されるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、又は99%又はそれを超える全体的な減少を指す。特定の例では、マクロファージバイオマーカーの基準量又はレベルよりも低いマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの減少を指し、減少は、マクロファージバイオマーカーの事前に割り当てられた量又はレベルの少なくとも約1.5倍、1.75倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、25倍、50倍、75倍又は100倍である。いくつかの例では、マクロファージバイオマーカーの基準量又はレベルよりも低いマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、マクロファージバイオマーカーの事前に割り当てられた量又はレベルと比較して、約1.5倍、約1.75倍、約2倍、約2.25倍、約2.5倍、約2.75倍、約3.0倍、又は約3.25倍を超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの全体的な減少を指す。
(iii)基準マクロファージバイオマーカー
基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、事前に割り当てられたマクロファージバイオマーカーの量又はレベルであり得る。いくつかの例では、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの中央値である。いくつかの例では、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの平均である。
いくつかの例では、事前に割り当てられたマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージである。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは、約0%~40%の間(例えば、0%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、又は40%)である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは、約0%~10%の間(例えば、0%、0.5%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、4.5%、5%、5.5%、6%、6.5%、7%、7.5%、8%、8.5%、9%、9.5%、又は10%)である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは10%未満(例えば、0%、0.5%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、4.5%、5%、5.5%、6%、6.5%、7%、7.5%、8%、8.5%、9%、9.5%、又は10%)である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約6%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約5%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約4.74%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約4%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約3.35%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約3%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約2.5%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約2%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約1.67%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約1%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約0%である。
本明細書に記載のマクロファージバイオマーカーの基準量又はレベルは、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルに基づいてもよい。いくつかの例では、本明細書に記載の基準マクロファージバイオマーカーは、患者の2つ以上(例えば、2つ以上、3つ以上、4つ以上、又は5つ以上)のサブセットを含む基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである。
いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーは、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーは、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)の1つ以上の用量(例えば、少なくとも1回、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、又は10回以上の投与)を投与されたことがある、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーは、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、単剤療法として抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療を受けたことがある、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーは、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、併用療法(例えば、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)及び追加の治療剤(例えば、抗癌療法(例えば、細胞傷害剤、成長阻害剤、放射線療法、抗血管新生剤、又はそれらの組み合わせ)、例えばCHOP)を含む併用療法として抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療を受けたことがある、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーは、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、抗CD20抗体を含まず(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)、抗癌療法(例えば、細胞傷害剤、成長阻害剤、放射線療法、抗血管新生剤、又はそれらの組み合わせ)、例えばCHOPを含む治療法による治療を受けたことがある、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
例えば、いくつかの例では、基準集団は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)で治療されたことがある患者の第1のサブセット、及び抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)で治療されたことがない患者の第2のサブセットを含む。
いくつかの例では、マクロファージバイオマーカーの基準量又はレベルは、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性(例えば、PFS又はOS)と、基準マクロファージバイオマーカーを超える抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性との間の有意差に基づいて、患者の第1及び第2のサブセットの各々を有意に分離し、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性と比較して有意に改善される。例えば、いくつかの例では、マクロファージバイオマーカーの基準量又はレベルは、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性(例えば、PFS又はOS)と、基準マクロファージバイオマーカーを超える抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性との間の最大差に基づいて、患者の第1及び第2のサブセットの各々を最適に分離し、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性と比較して有意に改善される。
いくつかの例では、マクロファージバイオマーカーの基準量又はレベルは、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性(例えば、PFS又はOS)と、基準マクロファージバイオマーカーを下回る抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性との間の有意差に基づいて、患者の第1及び第2のサブセットの各々を有意に分離し、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性と比較して有意に改善される。例えば、いくつかの例では、マクロファージバイオマーカーの基準量又はレベルは、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性(例えば、PFS又はOS)と、基準マクロファージバイオマーカーを下回る抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性との間の最大差に基づいて、患者の第1及び第2のサブセットの各々を最適に分離し、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性と比較して有意に改善される。
いくつかの例では、最適な分離又は有意な分離は、患者の第1及び第2のサブセットにおけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの分析から決定されるハザード比(HR)に基づくことができ、HRは1未満、例えば約0.95、約0.9、約0.8、約0.7、約0.6、約0.5、約0.4、約0.3、約0.2、約0.1以下のHRである。例えば、特定の例では、最適な分離又は有意な分離は、患者の第1及び第2のサブセットにおけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの分析から決定されるハザード比(HR)に基づくことができ、HRの95%信頼区間の上限は1未満であり、例えば、約0.95、約0.9、約0.8、約0.7、約0.6、約0.5、約0.4、約0.3、約0.2、約0.1以下のHRの95%信頼区間の上限である。
追加的又は代替的に、基準マクロファージバイオマーカーは、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルであってもよく、基準集団は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有さないか、又はリンパ腫を有するが治療未経験である患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
(iv)適応症
本明細書に記載される方法は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対するリンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する個体の治療応答を予測するために有用である。
いくつかの例では、リンパ腫は低悪性度リンパ腫であり得る。いくつかの例では、リンパ腫は、B細胞リンパ腫、例えば非ホジキンリンパ腫、例えばびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)であり得る。いくつかの例では、リンパ腫は濾胞性リンパ腫(FL)であり得る。いくつかの例では、リンパ腫は慢性リンパ性白血病(CLL)であり得る。いくつかの例では、リンパ腫はCD20陽性リンパ腫であり得る。
特定の例では、癌は、B細胞リンパ腫であり得る。例えば、B細胞リンパ腫は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫)を含む非ホジキンリンパ腫であり得るが、これらに限定されない。例えば、本明細書に記載される方法は、B細胞リンパ腫(例えば、非ホジキンリンパ腫(例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫)))を有する患者が抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得ることができるかどうかを同定、診断及び/又は予測するために使用され得、該方法は、患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーを測定することを含み、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超える試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、患者を抗CD20抗体を含む治療から利益を得る者として同定、診断及び/又は予測する。あるいは、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを下回る試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、患者を、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得られない可能性がある者として同定、診断、及び/又は予測する。
いくつかの例では、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する個体は、リンパ腫について以前に治療されたことがない(治療未経験)。例えば、いくつかの例では、リンパ腫を有する個体は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を以前に受けたことがない。
いくつかの例では、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する個体は、リンパ腫の治療を以前に受けたことがある。いくつかの例では、リンパ腫を有する個体は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療を以前に受けたことがある。
(v)治療上の利点
抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療を受けることによって利益を得る患者は、例えば、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))の発生若しくは再発の遅延若しくは予防、症状の緩和、癌の直接的若しくは間接的な病理学的帰結の縮小、転移の予防、疾患進行速度の低下、病状の改善若しくは緩和、又は寛解若しくは予後の改善を経験し得る。いくつかの例では、本明細書に記載される治療は、癌の発症を遅延させるために、又はリンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))の進行を遅延させるために使用される。いくつかの例では、利益は、全生存期間(OS)、無増悪生存(PFS)、完全寛解(CR)、部分寛解(PR)、又はこれらの組み合わせの増加であり得る。
いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベル(例えば、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベル)を超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、個体を、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得ることができる者として同定し、利益は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含まない治療と比較したOSの増加(例えば、20%以上、25%以上、30%以上、35%以上、40%以上、45%以上、50%以上、55%以上、60%以上、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、又は99%以上)である。
いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベル(例えば、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベル)を超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、個体を、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得ることができる者として同定し、利益は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含まない治療と比較したPFSの増加(例えば、20%以上、25%以上、30%以上、35%以上、40%以上、45%以上、50%以上、55%以上、60%以上、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、又は99%以上)である。
B.Th2バイオマーカー
特定の例では、本明細書に提供される方法及びアッセイを使用して、Th2バイオマーカーの量又はレベルを決定することができる。Th2バイオマーカーの量又はレベルの決定に基づく様々な診断方法を以下に更に記載する。
一態様では、リンパ腫を有する患者が抗CD20抗体を含む治療から利益を得ることができるかどうかを同定、診断、及び/又は予測する方法であって、方法が、患者からの試料におけるTh2バイオマーカーを測定することを含み、試料における基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルが、患者を、抗CD20抗体を含む治療から利益を得ることができる者として同定、診断、及び/又は予測する、方法が本明細書で提供される。いくつかの例では、該方法は、抗CD20抗体を投与することを更に含む。あるいは、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを下回る試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、患者を、抗CD20抗体を含む治療から利益を得られない可能性がある者として同定、診断、及び/又は予測する。
別の態様では、リンパ腫を有する患者に対する治療法を選択するための方法であって、方法が、患者からの試料におけるTh2バイオマーカーを測定することを含み、試料における基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルが、患者を、抗CD20抗体を含む治療から利益を得ることができる者として同定する、方法が本明細書で提供される。いくつかの例では、該方法は、抗CD20抗体を投与することを更に含む。あるいは、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを下回る試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、患者を、抗CD20抗体を含む治療から利益を得られない可能性がある者として同定する。
(i)Th2バイオマーカーの増加
基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるリンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者からの試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、患者を、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得ることができる者として同定、診断及び/又は予測することができる。
例えば、いくつかの例では、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルの上位約99パーセンタイル(約1%以上の有病率レベル)、上位約95パーセンタイル(約5%以上の有病率レベル)、上位約90パーセンタイル(約10%以上の有病率レベル)、上位約85パーセンタイル(約15%以上の有病率レベル)、上位約80パーセンタイル(約20%以上の有病率レベル)、上位約75パーセンタイル(約25%以上の有病率レベル)、上位約70パーセンタイル(約30%以上の有病率レベル)、上位約65パーセンタイル(約35%以上の有病率レベル)、上位約60パーセンタイル(約40%以上の有病率レベル)、上位約55パーセンタイル(約10%以上の有病率レベル)、上位約50パーセンタイル(約50%以上の有病率レベル)、上位約45パーセンタイル(約55%以上の有病率レベル)、上位約40パーセンタイル(約60%以上の有病率レベル)、上位約35パーセンタイル(約65%以上の有病率レベル)、上位約30パーセンタイル(約70%以上の有病率レベル)、上位約25パーセンタイル(約75%以上の有病率レベル)、上位約20パーセンタイル(約80%以上の有病率レベル)、上位約15パーセンタイル(約85%以上の有病率レベル)、上位約10パーセンタイル(約90%以上の有病率レベル)、上位約5パーセンタイル(約95%以上の有病率レベル)、又は上位約1stパーセンタイル(約99%以上の有病率レベル)にある、試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、個体を、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得ることができる者として同定する。
いくつかの例では、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルの上位約10~上位約90パーセンタイル、上位約20~上位約80パーセンタイル、上位約30~上位約70パーセンタイル、上位約40~上位約60パーセンタイル、上位約45~上位約55パーセンタイル、上位約48~上位約52パーセンタイル、上位約49.5~上位約50.5パーセンタイル、上位約49.9~上位約50.1パーセンタイル、又は上位約50パーセンタイルである、試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、個体を、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得ることができる者として同定する。例えば、いくつかの例では、基準集団において約10%~約90%の間の有病率、約15%~約85%の間の有病率、約20%~約80%の間の有病率、約25%~約75%の間の有病率、約30%~約70%の間の有病率、約35%~約65%の間の有病率、約40%~約60%の間の有病率、約45%~約55%の間の有病率、約48%~約52%の間の有病率、約49.5%~約50.5%の間の有病率、約49.9%~約50.1%の間の有病率、又は約50%の有病率である、試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、個体が、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得る者として同定する。
いくつかの例では、基準集団の上位約80パーセンタイル(すなわち、20%以上の有病率レベル)にある試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、個体を、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得ることができる者として同定する。いくつかの例では、基準集団の上位約75パーセンタイル(すなわち、25%以上の有病率レベル)にある試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、個体を、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得ることができる者として同定する。いくつかの例では、基準集団の上位約50パーセンタイル(すなわち、50%以上の有病率レベル)にある試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、個体を、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得ることができる者として同定する。いくつかの例では、基準集団の上位25パーセンタイル(すなわち、75%以上の有病率レベル)にある試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、個体を、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得ることができる者として同定する。いくつかの例では、基準集団の上位約20パーセンタイル(すなわち、80%以上の有病率レベル)にある試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、個体を、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得ることができる者として同定する。
いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞又は対照組織におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルと比較して、本明細書に記載されるもの等の標準的な当技術分野で公知の方法によって検出されるTh2バイオマーカーの量又はレベルの約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%又はそれを超える全体的な増加を指す。特定の例では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルの増加を指し、この増加は、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞又は対照組織におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルの少なくとも約1.5倍、1.75倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、25倍、50倍、75倍又は100倍である。いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞又は対照組織におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルと比較して、約1.5倍、約1.75倍、約2倍、約2.25倍、約2.5倍、約2.75倍、約3.0倍又は約3.25倍を超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルの全体的な増加を指す。
いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、事前に割り当てられたTh2バイオマーカーの量又はレベルと比較して、本明細書に記載されるもの等の標準的な当技術分野で公知の方法によって検出されるTh2バイオマーカーの量又はレベルの約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%又はそれを超える全体的な増加を指す。特定の例では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルの増加を指し、増加は、少なくとも約1.5倍、1.75倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、25倍、50倍、75倍又は100倍の、Th2バイオマーカーの事前に割り当てられた量又はレベルである。いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、Th2バイオマーカーの事前に割り当てられた量又はレベルと比較して、約1.5倍、約1.75倍、約2倍、約2.25倍、約2.5倍、約2.75倍、約3.0倍、又は約3.25倍を超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルの全体的な増加を指す。
(ii)基準Th2バイオマーカー
基準Th2バイオマーカーの量又はレベルは、事前に割り当てられたTh2バイオマーカーの量又はレベルであり得る。いくつかの例では、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルが、基準集団のTh2バイオマーカーの量又はレベルの中央値である。いくつかの例では、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルが、基準集団のTh2バイオマーカーの量又はレベルの平均である。
いくつかの例では、事前に割り当てられたTh2バイオマーカーの量又はレベルは、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージである。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは、約0%~40%の間(例えば、0%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、又は40%)である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは、約0%~10%の間(例えば、0%、0.5%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、4.5%、5%、5.5%、6%、6.5%、7%、7.5%、8%、8.5%、9%、9.5%、又は10%)である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは10%未満(例えば、0%、0.5%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、4.5%、5%、5.5%、6%、6.5%、7%、7.5%、8%、8.5%、9%、9.5%、又は10%)である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約0%である。
本明細書に記載のTh2バイオマーカーの基準量又はレベルは、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルに基づいてもよい。いくつかの例では、本明細書に記載の基準Th2バイオマーカーは、患者の2つ以上(例えば、2つ以上、3つ以上、4つ以上、又は5つ以上)のサブセットを含む基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルである。
いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーは、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーは、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)の1つ以上の用量(例えば、少なくとも1回、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、又は10回以上の投与)を投与されたことがある、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーは、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、単剤療法として抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療を受けたことがある、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーは、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、併用療法(例えば、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)及び追加の治療剤(例えば、抗癌療法(例えば、細胞傷害剤、成長阻害剤、放射線療法、抗血管新生剤、又はそれらの組み合わせ)、例えばCHOP)を含む併用療法として抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療を受けたことがある、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーは、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、抗CD20抗体を含まず(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)、抗癌療法(例えば、細胞傷害剤、成長阻害剤、放射線療法、抗血管新生剤、又はそれらの組み合わせ)、例えばCHOPを含む治療法による治療を受けたことがある、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
例えば、いくつかの例では、基準集団は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)で治療されたことがある患者の第1のサブセット、及び抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)で治療されたことがない患者の第2のサブセットを含む。
いくつかの例では、Th2バイオマーカーの基準量又はレベルは、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性(例えば、PFS又はOS)と、基準Th2バイオマーカーを超える抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性との間の有意差に基づいて、患者の第1及び第2のサブセットの各々を有意に分離し、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性と比較して有意に改善される。例えば、いくつかの例では、Th2バイオマーカーの基準量又はレベルは、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性(例えば、PFS又はOS)と、基準Th2バイオマーカーを超える抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性との間の最大差に基づいて、患者の第1及び第2のサブセットの各々を最適に分離し、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性と比較して有意に改善される。
いくつかの例では、Th2バイオマーカーの基準量又はレベルは、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性(例えば、PFS又はOS)と、基準Th2バイオマーカーを下回る抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性との間の有意差に基づいて、患者の第1及び第2のサブセットの各々を有意に分離し、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性と比較して有意に改善される。例えば、いくつかの例では、Th2バイオマーカーの基準量又はレベルは、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性(例えば、PFS又はOS)と、基準Th2バイオマーカーを下回る抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)によらない治療に対する患者の応答性との間の最大差に基づいて、患者の第1及び第2のサブセットの各々を最適に分離し、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)によらない治療に対する患者の応答性は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性と比較して有意に改善される。
いくつかの例では、最適な分離又は有意な分離は、患者の第1及び第2のサブセットにおけるTh2バイオマーカーの量又はレベルの分析から決定されるハザード比(HR)に基づくことができ、HRは1未満、例えば約0.95、約0.9、約0.8、約0.7、約0.6、約0.5、約0.4、約0.3、約0.2、約0.1以下のHRである。例えば、特定の例では、最適な分離又は有意な分離は、患者の第1及び第2のサブセットにおけるマTh2バイオマーカーの量又はレベルの分析から決定されるハザード比(HR)に基づくことができ、HRの95%信頼区間の上限は1未満であり、例えば、約0.95、約0.9、約0.8、約0.7、約0.6、約0.5、約0.4、約0.3、約0.2、約0.1以下のHRの95%信頼区間の上限である。
追加的又は代替的に、基準Th2バイオマーカーは、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルであってもよく、基準集団は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有さないか、又はリンパ腫を有するが治療未経験である患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
(iii)適応症
本明細書に記載される方法は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対するリンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する個体の治療応答を予測するために有用である。
いくつかの例では、リンパ腫は低悪性度リンパ腫であり得る。いくつかの例では、リンパ腫は、B細胞リンパ腫、例えば非ホジキンリンパ腫、例えばびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)であり得る。いくつかの例では、リンパ腫は濾胞性リンパ腫(FL)であり得る。いくつかの例では、リンパ腫は慢性リンパ性白血病(CLL)であり得る。いくつかの例では、リンパ腫はCD20陽性リンパ腫であり得る。
特定の例では、癌は、B細胞リンパ腫であり得る。例えば、B細胞リンパ腫は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫)を含む非ホジキンリンパ腫であり得るが、これらに限定されない。例えば、本明細書に記載される方法は、B細胞リンパ腫(例えば、非ホジキンリンパ腫(例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫)))を有する患者が抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得ることができるかどうかを同定、診断及び/又は予測するために使用され得、該方法は、患者からの試料におけるTh2バイオマーカーを測定することを含み、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超える試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、患者を抗CD20抗体を含む治療から利益を得る者として同定、診断及び/又は予測する。あるいは、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを下回る試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、患者を、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得られない可能性がある者として同定、診断、及び/又は予測する。
いくつかの例では、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する個体は、リンパ腫について以前に治療されたことがない(治療未経験)。例えば、いくつかの例では、リンパ腫を有する個体は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を以前に受けたことがない。
いくつかの例では、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する個体は、リンパ腫の治療を以前に受けたことがある。いくつかの例では、リンパ腫を有する個体は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療を以前に受けたことがある。
(iv)治療上の利点
抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療を受けることによって利益を得る患者は、例えば、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))の発生若しくは再発の遅延若しくは予防、症状の緩和、癌の直接的若しくは間接的な病理学的帰結の縮小、転移の予防、疾患進行速度の低下、病状の改善若しくは緩和、又は寛解若しくは予後の改善を経験し得る。いくつかの例では、本明細書に記載される治療は、癌の発症を遅延させるために、又はリンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))の進行を遅延させるために使用される。いくつかの例では、利益は、全生存期間(OS)、無増悪生存(PFS)、完全寛解(CR)、部分寛解(PR)、又はこれらの組み合わせの増加であり得る。
いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベル(例えば、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベル)を超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、個体を、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得ることができる者として同定し、利益は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含まない治療と比較したOSの増加(例えば、20%以上、25%以上、30%以上、35%以上、40%以上、45%以上、50%以上、55%以上、60%以上、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、又は99%以上)である。
いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベル(例えば、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベル)を超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、個体を、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得ることができる者として同定し、利益は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含まない治療と比較したPFSの増加(例えば、20%以上、25%以上、30%以上、35%以上、40%以上、45%以上、50%以上、55%以上、60%以上、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、又は99%以上)である。
C.マクロファージバイオマーカーの決定
(i)検出方法
本明細書に記載のマクロファージバイオマーカーは、核酸(例えば、mRNA)、タンパク質、又は細胞(例えばマクロファージ、例えばM1マクロファージ)の量又は発現レベルに基づいてもよい。本明細書(例えば、表1~4を参照)に記載される遺伝子の存在及び/又は発現レベル/量は、DNA、mRNA、cDNA、タンパク質、タンパク質断片及び/又は遺伝子コピー数を含むがこれらに限定されない、当技術分野で知られている任意の適切な基準に基づいて、定性的及び/又は定量的に決定することができる。本明細書に記載の細胞の存在及び/又はレベル/量は、顕微鏡検査、サイトメトリー、DNA、mRNA、cDNA、タンパク質、タンパク質断片、及び/又は遺伝子コピー数を含むがこれらに限定されない、当技術分野で公知の任意の適切な基準に基づいて定性的及び/又は定量的に決定することができる。
いくつかの例では、本明細書に記載される遺伝子の核酸発現レベルは、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に基づくアッセイ、例えば定量的PCR、リアルタイムPCR、定量的リアルタイムPCR(qRT-PCR)、逆転写酵素PCR(RT-PCR)、及び逆転写酵素定量的PCR(RT-qPCR)によって測定され得る。定量的PCRアッセイを実施するためのプラットフォームには、Fluidigm(例えば、BIOMARK(商標)HD System)が含まれる。他の増幅ベースの方法には、例えば、転写媒介増幅(TMA)、鎖置換増幅(SDA)、核酸配列ベース増幅(NASBA)、及びシグナル増幅法、例えばbDNAが含まれる。
いくつかの例では、本明細書に記載される遺伝子の核酸発現レベルはまた、例えばRNA-seq、遺伝子発現連鎖解析(SAGE、ハイスループットシーケンシング技術(例えば、大規模並列シーケンシング)、及びSequenom MassARRAY(登録商標)技術等の配列決定に基づく技術によって測定され得る。核酸発現レベルはまた、例えば、NanoString nCounter及び高カバレッジ発現プロファイリング(HiCEP)によって測定され得る。遺伝子及び遺伝子生成物の状態を評価するための追加的なプロトコルは、例えば、Ausubel et al.,eds.,1995,Current Protocols In Molecular Biologyの第2部(ノーザンブロット法)、第4部(サザンブロット法)、第15部(免疫ブロット法)、及び第18部(PCR分析)において見出される。
本明細書に記載の遺伝子の核酸レベルを検出するための他の方法には、マイクロアレイ技術によって組織又は細胞試料において標的mRNA等のmRNAを検査又は検出するプロトコルが含まれる。核酸マイクロアレイを使用して、試験及び対照組織試料からの試験及び対照mRNA試料を逆転写し、標識して、cDNAプローブを生成する。その後、プローブを、固体支持体に固定した核酸のアレイにハイブリダイズする。アレイは、アレイの各メンバーの配列及び位置が分かるように構成される。特定のアレイメンバーとの標識されたプローブのハイブリダイゼーションは、プローブが由来する試料がその遺伝子を発現することを示す。
プライマー及びプローブは、例えば、放射性同位体、蛍光化合物、生物発光化合物、化学発光化合物、金属キレート剤、又は酵素等の検出可能なマーカーで標識されてもよい。かかるプローブ及びプライマーを使用して、発現遺伝子(例えば、本明細書に記載される遺伝子)の存在を検出することができる。当業者であれば理解するように、多くの異なるプライマー及びプローブを、本明細書において提供される配列(又は、ゲノムDNAの場合、それらの隣接配列)に基づいて調製し、本明細書に記載の遺伝子の存在及び/又は発現レベルを効果的に増幅、クローニング、及び/又は決定するために使用することができる。
本明細書に記載される遺伝子の核酸発現レベルを検出するための他の方法には、電気泳動、ノーザンブロット分析及びサザンブロット分析、in situハイブリダイゼーション(例えば、単一又は多重核酸in situハイブリダイゼーション)、RNAse保護アッセイ及びマイクロアレイ(例えば、Illumina BEADARRAY(商標)技術;遺伝子発現(BADGE)を検出するためのビーズアレイ)が含まれる。
いくつかの例では、マクロファージバイオマーカーを、RNA-seq、PCR、RT-qPCR、qPCR、マルチプレックスqPCR、マルチプレックスRT-qPCR、NANOSTRING(登録商標)nCOUNTER(登録商標)遺伝子発現アッセイ、マイクロアレイ解析、遺伝子発現連鎖解析(SAGE)、ノーザンブロット分析、MassARRAY、ISH、全ゲノム配列決定、FACS、空間的トランスクリプトミクス、空間プロテオミクス、ウェスタンブロット、ELISA、免疫沈降、免疫組織化学、免疫蛍光法、ラジオイムノアッセイ、ドットブロッティング、免疫検出法、表面プラズモン共鳴、光学分光法、質量分析及びHPLC、又はそれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない多くの方法論によって分析することができる。
(ii)RT-qPCR
いくつかの例では、本明細書に記載される遺伝子(例えば、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセット内の遺伝子又は遺伝子シグネチャマトリックス内の遺伝子)の核酸発現レベルは、逆転写定量的ポリメラーゼ連鎖反応(RT-qPCR)を使用して検出することができる。RT-qPCRの技法は、増幅される核酸が最初にcDNAに逆転写されるRNAであり、PCR反応の各工程でPCR産物の量が測定されるPCRの一形態である。RNAはPCRのテンプレートとして使用できないため、PCRによる遺伝子発現プロファイリングの第1の工程は、RNAテンプレートのcDNAへの逆転写であり、続いてPCR反応においてその増幅が行われる。例えば、逆転写酵素には、アビロ(avilo)骨髄芽球症ウイルス逆転写酵素(AMY-RT)又はモロニーマウス白血病ウイルス逆転写酵素(MMLV-RT)が含まれ得る。逆転写工程は、典型的には、状況と発現プロファイリングの目標に応じて、特異的プライマー、ランダムヘキサマー、又はオリゴ-dTプライマーを使用してプライミングされる。例えば、抽出されたRNAは、製造者の指示に従ってGENEAMP(商標)RNA PCRキット(Perkin Elmer、米国カリフォルニア州)を使用して逆転写することができる。得られたcDNAは次いで、その後のPCR反応におけるテンプレートとして使用することができる。
PCR技法の一変形形態は定量的リアルタイムPCR(qRT-PCR)であり、これは、二重標識蛍光性プローブ(即ち、TAQMAN(登録商標)プローブ)を通してPCR産物の蓄積を測定する。定量的リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応の技術は、PCR産物の量がPCR反応の各工程で測定されるPCRの形態を指す。この技術は、Cronin et al.,Am.J.Pathol.164(l):35-42(2004);and Ma et al.,Cancer Cell5:607-616(2004)を含む、様々な出版物に記載されている。リアルタイムPCRは、各標的配列の内部の競合相手を正規化に使用する定量的競合PCR、及び/又は試料内部に含まれる正規化遺伝子、又はPCR用のハウスキーピング遺伝子を使用する定量的比較PCRの療法と適合性である。更なる詳細については、例えばHeld et al.,Genome Research 6:986-994(1996)を参照されたい。
RNA源として固定パラフィン包埋組織を使用して遺伝子発現をプロファイリングするための代表的なプロトコルの工程、例えば、mRNA単離、精製、プライマー伸長、及び増幅が、様々な公開された雑誌論文(例えば、Godfrey et al.,Malec.Diagnostics 2:84-91(2000);Specht et al.,Am.J.Pathol.158:419-29(2001)に提供されている。簡潔には、代表的なプロセスは、パラフィン包埋腫瘍組織試料の切片(例えば、10マイクログラムの切片)の切断から始まる。その後、RNAが抽出され、タンパク質及びDNAが除去される。RNA濃度を分析した後に、RNA修復及び/又は増幅工程が必要に応じて含まれてよく、RNAが遺伝子特異的プロモーターを使用して逆転写され、その後、PCRが行われる。
増幅ベースの方法(例えば、RT-qPCR)によって決定される核酸発現レベルは、サイクル閾値(Ct)として表現され得る。この値から、各遺伝子の正規化された発現レベルを、例えば、以下のようなデルタCt(dCt)方法を使用して決定することができる:Ct(対照/参照遺伝子)-Ct(目的の遺伝子/標的遺伝子)=dCt(目的の遺伝子/標的遺伝子)。当業者であれば、得られたdCt値が負のdCt値又は正のdCt値であり得ることを理解するであろう。本明細書において定義されるように、dCt値が高い程、対照遺伝子と比較して目的の遺伝子の発現レベルが高いことが示される。逆に、dCt値が低い程、対照遺伝子と比較して目的の遺伝子の発現レベルが低いことが示される。複数の遺伝子の発現レベルが決定された場合、例えばdCt値として表される各遺伝子の発現レベルを使用して、複数の遺伝子の凝集体又は複合体発現レベルを表す単一の値を決定することができる(例えば、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセット内の遺伝子)。凝集体又は複合体の発現レベルは、各標的遺伝子/目的の遺伝子について決定されたdCtの平均値又は中央値であり得る。本明細書において定義されるように、dCt平均値又はdCt中央値が高い程、対照遺伝子(又は複数の対照遺伝子)と比較して、複数の標的遺伝子の集計発現レベルが高いことが示される。dCt平均値又はdCt中央値が低い程、対照遺伝子(又は複数の対照遺伝子)と比較して、複数の標的遺伝子の集計発現レベルが低いことが示される。発現レベルを基準レベルと比較することができる。
特定の一例では、本明細書に記載の核酸発現レベルは、以下を含む方法を使用して決定され得る:
(a)個体由来の試料を取得又は提供すること(試料には、腫瘍組織試料(例えば、パラフィン包埋、ホルマリン固定腫瘍組織試料が含まれる);
(b)mRNAを当該試料から単離すること;
(c)mRNAのcDNAへの逆転写を行うこと(例えば、本明細書に記載される遺伝子の少なくとも1つについて(例えば、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセット内の遺伝子又は遺伝子シグネチャマトリックス内の遺伝子));
(d)PCRを使用してcDNA(例えば、本明細書に記載される遺伝子の少なくとも1つについて(例えば、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセット内の遺伝子又は遺伝子シグネチャマトリックス内の遺伝子))を増幅させること;及び
(e)核酸発現レベルを定量すること(例えば、本明細書に記載される遺伝子の少なくとも1つについて(例えば、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセット内の遺伝子又は遺伝子シグネチャマトリックス内の遺伝子))。
使用されるプライマー又はプローブに応じて、1つ以上の遺伝子(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10個又はそれ以上の遺伝子(例えば、55、82、89、106、153又は170個の遺伝子))を単一のアッセイで検出することができる。さらに、アッセイは、1つ以上チューブ(例えば、1本、2本、3本、4本、5本、6本、7本、8本、9本、10本以上のチューブ(例えば、55、82、89、106、153又は170本のチューブ))にわたって実施することができる。
いくつかの例では、該方法は、(f)当該試料における遺伝子(例えば、本明細書に記載される遺伝子の少なくとも1つ(例えば、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセット内の遺伝子又は遺伝子シグネチャマトリックス内の遺伝子))の核酸発現レベルを1つ以上の基準遺伝子(例えば、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個又はそれを超える参照遺伝子、例えばハウスキーピング遺伝子(例えば、β-アクチン))の発現レベルに正規化することを更に含む。例えば、RT-qPCRを使用して、本明細書に記載の遺伝子の発現レベルを分析して(例えば、本明細書に記載される遺伝子の少なくとも1つ(例えば、M1マクロファージ胞遺伝子シグネチャセット内の遺伝子又は遺伝子シグネチャマトリックス内の遺伝子))、分析した遺伝子の正規化された平均dCT値を反映する発現レベルを生成することができる。
(iii)RNA-seq及びマイクロアレイ
いくつかの例では、本明細書に記載される遺伝子(例えば、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセット内の遺伝子又は遺伝子シグネチャマトリックス内の遺伝子)の核酸発現レベルは、RNA-seqを使用して検出することができる。全トランスクリプトームショットガン配列決定(WTSS)とも呼ばれるRNA-seqは、試料のRNA含有量に関する情報を得るためにcDNAを配列決定及び/又は定量するためのハイスループットシーケンシング技術の使用を指す。RNA-Seqを記載している刊行物としては、以下のものが挙げられる:Wang et al.’’RNA-Seq:a revolutionary tool for transcriptomics’’Nature Reviews Genetics10(1):57-63(January 2009);Ryan et al BioTechniques 45(1):81-94(2008);及びMaher et al.’’Transcriptome sequencing to detect gene fusions in cancer’’.Nature 458(7234):97-101(January 2009).いくつかの例では、配列決定の品質管理が行われる。いくつかの例では、カウントは、トランスクリプトパーミリオン(TPM)に対して正規化される。
(a)マーカー遺伝子アプローチ
マーカー遺伝子アプローチは、マクロファージバイオマーカー(例えば、試料における多数のM1マクロファージ)を決定するために遺伝子シグネチャセット(例えば、表1及び表2を参照)内の1つ以上の遺伝子の発現を使用する。いくつかの例では、マーカー遺伝子アプローチは、xCell(例えば、Aran et al.Genome Biol.18(1):220(2017)を参照)を使用する。
表1に例示される遺伝子シグネチャセットは、遺伝子を除去、置換又は付加するように改変され得る。いくつかの例では、例示された遺伝子シグネチャセットのいずれかにおける遺伝子の数は、1つ以上の遺伝子(例えば、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個又はそれを超える遺伝子)によって増加又は減少させることができる。いくつかの例では、例示された遺伝子シグネチャセットのいずれかにおける遺伝子の数は、約5%~約20%の間(例えば、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は20%)増加又は減少し得る。いくつかの例では、例示された遺伝子シグネチャセットのいずれかからの遺伝子は、同じシグナル伝達経路内の遺伝子で置換され得る。いくつかの例では、例示された遺伝子シグネチャセットのいずれかからの遺伝子を異なる例示された遺伝子シグネチャセット(例えば、遺伝子シグネチャセット1(例えば、C1QA)からの遺伝子を遺伝子シグネチャセット2に加えることができる)に追加して、遺伝子シグネチャセットを生成することができる。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットは、全ての例示された遺伝子シグネチャセット(すなわち、ACP2及びADAMDEC1)又はほとんどの例示された遺伝子シグネチャセット(例えば、FDX1、CD163、HAMP、ABCD1、C1QA、CCL22、及びTREM2)に存在する遺伝子を含み得る。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットは、ACP2及びADAMDEC1を含む。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットは、ACP2、ADAMDEC1、及びFDX1を含む。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットは、ACP2、ADAMDEC1、及びCD163を含む。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットは、ACP2、ADAMDEC1、及びHAMPを含む。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットは、ACP2、ADAMDEC1、FDX1、及びCD163を含む。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットは、ACP2、ADAMDEC1、FDX1、及びHAMPを含む。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットは、ACP2、ADAMDEC1、CD163、及びHAMPを含む。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットは、ACP2、ADAMDEC1、FDX1、CD163、及びHAMPを含む。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットは、ACP2、ADAMDEC1、FDX1、CD163、HAMP、及びABCD1を含む。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットは、ACP2、ADAMDEC1、FDX1、CD163、HAMP、及びCCL22を含む。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットは、ACP2、ADAMDEC1、FDX1、CD163、HAMP、及びC1QAを含む。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットは、ACP2、ADAMDEC1、FDX1、CD163、HAMP、及びTREM2を含む。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットは、ACP2、ADAMDEC1、FDX1、CD163、HAMP、ABCD1、及びCCL22を含む。
表2に例示される遺伝子シグネチャセットは、遺伝子を除去、置換又は付加するように改変され得る。いくつかの例では、例示された遺伝子シグネチャセットのいずれかにおける遺伝子の数は、1つ以上の遺伝子(例えば、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個又はそれを超える遺伝子)によって増加又は減少させることができる。いくつかの例では、例示された遺伝子シグネチャセットのいずれかにおける遺伝子の数は、約5%~約20%の間(例えば、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は20%)増加又は減少し得る。いくつかの例では、例示された遺伝子シグネチャセットのいずれかからの遺伝子は、同じシグナル伝達経路内の遺伝子で置換され得る。いくつかの例では、例示された遺伝子シグネチャセットのいずれかからの遺伝子を異なる例示された遺伝子シグネチャセット(例えば、遺伝子シグネチャセット1(例えば、CD48)からの遺伝子を遺伝子シグネチャセット4に加えることができる)に追加して、遺伝子シグネチャセットを生成することができる。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットは、最も例示された遺伝子シグネチャセット(例えば、ACP2、FDX1、HK3、MSR1、CD84、SDS、VSIG4、CLEC5A、ADAMDEC1、HAMP、DNASE2B及びCYBB)に存在する遺伝子を含み得る。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットは、ACP2を含む。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットはFDX1を含む。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットはHK3を含む。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットはMSR1を含む。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットは、CD84を含む。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットは、SDSを含む。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットはVSIG4を含む。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットは、CLEC5Aを含む。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットはADAMDEC1を含む。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットはHAMPを含む。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットは、DNASE2Bを含む。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットは、CYBBを含む。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットは、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個又は11個のACP2、FDX1、HK3、MSR1、CD84、SDS、VSIG4、CLEC5A、ADAMDEC1、HAMP、DNASE2B及びCYBBを含む。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットは、ACP2、FDX1、HK3、MSR1、CD84、SDS、VSIG4、CLEC5A、ADAMDEC1、HAMP、DNASE2B、及びCYBBを含む。
RNA-seqマーカー遺伝子アプローチを使用してマクロファージの数(例えば、M1マクロファージ)を決定するための代表的なプロトコルの工程は、Aran et al.Genome Biol.18(1):220(2017)に見出すことができる。簡潔には、試料から得られた配列スコア(例えば、前処理された生の配列リード)を、試料に存在する細胞型の予想される存在量に基づく範囲(例えば、0.8%~25.6%)内の細胞型(例えば、M1マクロファージ)及び対照細胞型(例えば、多能性前駆細胞又は内皮細胞)の合成混合物から誘導された検出力関数に基づいて変換する。変換されたスコアは、細胞型(例えば、M1マクロファージ)の25%及び対照細胞タイプ(例えば、多能性前駆細胞又は内皮細胞)の75%の合成混合物から導出されたスピルオーバー補償行列(対角線から0.5に制限を使用して更に調整される。最終的に調整されたスコアは、試料に存在する細胞型の割合を表す。
(b)デコンボリューションアプローチ
デコンボリューションアプローチは、マクロファージバイオマーカー(例えば、試料における多数のM1マクロファージ)を決定するために、遺伝子シグネチャマトリックス(例えば、表3及び表4を参照されたい。)内の1つ以上の遺伝子の発現を使用する。いくつかの例では、デコンボリューションアプローチは、quanTIseq(例えば、Finotello et al.Genome Med.11(1):34(2019)を参照)を使用する。
RNA-seqデコンボリューションアプローチを使用してM1マクロファージの数を決定するための代表的なプロトコルの工程は、Finotello et al.Genome Med.11(1):34(2019)に見いだされる。簡潔には、試料から得られた配列スコア(例えば、前処理された生の配列リード)を正規化し、遺伝子シグネチャマトリックス(例えば、表3及び表4を参照)を使用してデコンボリューションして、拘束最小二乗回帰を使用して試料に存在する細胞型(例えば、M1マクロファージ、M2マクロファージ、B細胞、単球、好中球、NK細胞、非制御性CD4T細胞、CD8T細胞、制御性T細胞、樹状細胞、又は他の細胞型)の割合を計算する。
(iv)免疫組織化学
いくつかの例では、マクロファージ(例えば、M1マクロファージ)は、免疫組織化学(IHC)を用いて検出することができる。いくつかの例では、本明細書に記載される遺伝子(例えば、CD68、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセット内の遺伝子又は遺伝子シグネチャマトリックス内の遺伝子)のいずれかを使用して、マクロファージ(例えば、M1マクロファージ)を同定するか、又はマクロファージを他の細胞型と区別することができる。いくつかの例では、本明細書に記載される遺伝子のいずれかに特異的な抗体(例えば、CD68、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセット内の遺伝子、又は遺伝子シグネチャマトリックス内の遺伝子)をIHCアッセイにおける一次抗体として使用する。いくつかの例では、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)コンジュゲート化二次抗体がIHCアッセイにおいて使用される。いくつかの例では、IHCアッセイからのシグナルを、陰性対照抗体を用いて実施したIHCアッセイと比較する。いくつかの例では、マクロファージ(例えば、M1マクロファージ)は、CD68に結合する抗体を使用して検出することができる。
(v)フローサイトメトリー
いくつかの例では、マクロファージ(例えば、M1マクロファージ)は、フローサイトメトリーを使用して検出することができる。いくつかの例では、本明細書に記載される遺伝子(例えば、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセット内の遺伝子又は遺伝子シグネチャマトリックス内の遺伝子)のいずれかを使用して、マクロファージ(例えば、M1マクロファージ)を同定するか、又はマクロファージを他の細胞型と区別することができる。いくつかの例では、本明細書に記載される遺伝子(例えば、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセット内の遺伝子又は遺伝子シグネチャマトリックス内の遺伝子)のいずれかに特異的な抗体を使用して、マクロファージ(例えば、M1マクロファージ)を標識する。
(vi)試料
試料は、リンパ腫を有すると疑われるか、又はリンパ腫を有すると診断され、したがって治療を必要とする可能性が高い個体から、又はリンパ腫を有すると疑われないか、又はリンパ腫を有さないがリンパ腫の家族歴を有する健常個体から採取され得る。遺伝子発現のアセスメントの場合、細胞、又はこれらの細胞によって産生されるタンパク質若しくは核酸を含有するもの等の試料が、本発明の方法で使用されてもよい。遺伝子の発現レベルは、試料(例えば、組織試料、例えば、生検材料等の腫瘍組織試料)中のマーカーの量(例えば、絶対量又は濃度)を評価することによって決定することができる。加えて、遺伝子のレベルは、検出可能なレベルの遺伝子を含有する体液又は分泌物中で評価することができる。本発明において試料として有用な体液又は分泌物としては、例えば、血液、尿、唾液、便、胸水、リンパ液、痰、腹水、前立腺液、脳脊髄液(CSF)、又は任意の他の体分泌物若しくはその派生物が挙げられる。血液という語は、全血、血漿、血清、又は任意の血液派生物を含むように意味される。このような体液又は分泌物中の遺伝子のアセスメントは、侵襲的な試料採取法が不適切であるか、又は不便である状況において好ましい場合があり得る。他の実施形態では、腫瘍組織試料が好ましい。
試料は、凍結、新鮮、固定(例えばホルマリン固定)、遠心分離、及び/又は包埋(例えばパラフィン包埋)等であり得る。細胞試料は、試料におけるマーカーの量を評価する前に、種々の周知の収集後調製及び保管技法(例えば、核酸及び/又はタンパク質抽出、固定、保管、冷凍、超濾過、濃縮、蒸発、遠心分離等)に供され得る。同様に、生検を、収集後調製及び保管技法、例えば、ホルマリン固定等の固定化に供し得る。
特定の一例では、試料は臨床試料である。別の例では、試料は、診断アッセイ、例えば本発明の診断アッセイ又は診断方法において使用される。いくつかの例では、試料は、原発性腫瘍又は転移性腫瘍から得られる。組織生検は、多くの場合、腫瘍組織の代表的な小片を得るために使用される。代替的に、腫瘍細胞は、目的とする腫瘍細胞を含有することで知られているか、又はそのように考えられている組織又は流体の形態で間接的に得られ得る。例えば、リンパ腫病変の試料は、切除、細針吸引、胸水又は血液によって得ることができる。遺伝子又は遺伝子産物は、癌若しくは腫瘍組織から、又は他の身体試料、例えば、尿、痰、血清、若しくは血漿から検出することができる。癌性試料における標的遺伝子又は遺伝子産物の検出について上で考察された同じ技法が他の身体試料に適用され得る。癌細胞が癌病変から脱落し、このような身体試料に現れ得る。このような身体試料をスクリーニングすることにより、これらの癌の簡単な早期診断を達成することができる。加えて、治療法の進展を、このような身体試料を標的遺伝子又は遺伝子産物について試験することによってより容易にモニタリングすることができる。
いくつかの例では、個体由来の試料は、組織試料、全血試料、血漿試料、血清試料、又はこれらの組み合わせである。いくつかの例では、試料は、組織試料である。いくつかの例では、試料は、腫瘍組織試料である。いくつかの例では、試料は治療前に得られる。いくつかの例では、組織試料は、ホルマリン固定及びパラフィン包埋(FFPE)試料、アーカイブ試料、新鮮試料、又は凍結試料である。いくつかの例では、個体由来の試料は組織試料である。いくつかの例では、組織試料は、腫瘍組織試料(例えば、生検組織)である。いくつかの例では、腫瘍組織試料は、腫瘍細胞、腫瘍浸潤免疫細胞、間質細胞、正常隣接組織(NAT)細胞、又はそれらの組み合わせを含む。いくつかの例では、組織試料は生検材料である。いくつかの例では、組織試料は、血球、リンパ節、又は骨/骨髄である。
いくつかの例では、腫瘍組織試料は、悪性癌性腫瘍(即ち、癌)から抽出される。いくつかの例では、癌は、固形腫瘍、又は非固形若しくは軟組織腫瘍である。いくつかの例では、腫瘍組織試料はリンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))試料である。
(vii)RNA抽出
核酸のレベルを検出することに先立ち、mRNAは、標的試料から単離され得る。いくつかの例では、mRNAは、腫瘍若しくは腫瘍細胞株、又は代替的に、正常組織又は細胞株から単離された全RNAである。mRNAのソースが原発腫瘍である場合、mRNAは、例えば、凍結又は保管された、パラフィン包埋及び固定(例えばホルマリン固定)した組織試料から抽出することができる。mRNA抽出のための一般的な方法は、当技術分野で周知であり、Ausubel et al.,Current Protocols of Molecular Biology,John Wiley and Sons(1997)を含む、分子生物学の標準的な教科書に開示されている。パラフィン包埋組織からのRNA抽出のための方法は、例えば、Rupp and Locker,Lab Invest.56:A67(1987),and De Andres et al.,Bio Techniques 18:42044(1995)に開示されている。特に、RNAの単離は、Qiagenといった民間の製造者からの精製キット、緩衝剤セット、及びプロテアーゼを製造者の指示に従って使用して実施することができる。例えば、培養物中の細胞由来の全RNAは、Qiagen RNeasyミニカラムを使用して単離することができる。他の市販のRNA単離キットは、MASTERPURE(登録商標)Complete DNA及びRNA精製キット(EPICENTRE(登録商標)、ウィスコンシン州マディソン)、及びParaffin Block RNA Isolation Kit(Ambion,Inc.)を含む。組織試料由来の全RNAは、例えば、RNA Stat-60(TelTest)を使用することにより、単離することができる。腫瘍組織試料から調製されたRNAは、例えば、塩化セシウム密度勾配遠心分離によって単離することもできる。
(viii)発現レベル
発現レベルは、本明細書に記載の1つ以上の遺伝子(例えば、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセット内の1つ以上の遺伝子又は遺伝子シグネチャマトリックス内の1つ以上の遺伝子)の発現レベルを反映し得る。特定の例では、各遺伝子の検出された発現レベルは、当技術分野で既知の標準的な正規化方法のうちのいずれか1つを使用して正規化される。当業者であれば、使用される正規化方法は、使用される遺伝子発現方法論に応じて使用され得ることを理解するであろう(例えば、1つ以上のハウスキーピング遺伝子が、RT-qPCR方法論の観点から正規化のために使用され得るが、RNA-seq方法論の観点からは全ゲノム又は実質的に全ゲノムが正規化ベースラインとして使用され得る)。例えば、各アッセイされた遺伝子の検出された発現レベルは、アッセイされた遺伝子(複数可)の量の差、使用される試料の品質のばらつき、及び/又はアッセイ実行回間のばらつきの両方について正規化することができる。
いくつかの例では、正規化は、基準遺伝子(複数可)(例えば、ハウスキーピング遺伝子(例えば、β-アクチン))を含む、特定の1つ以上の正規化遺伝子の発現を検出することによって達成され得る。例えば、いくつかの例では、本明細書に記載される方法(例えば、本明細書に記載される遺伝子の少なくとも1つについて(例えば、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセット内の遺伝子又は遺伝子シグネチャマトリックス内の遺伝子))を使用して検出される核酸発現レベルは、1つ以上の基準遺伝子(例えば、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個又はそれを超える参照遺伝子、例えばハウスキーピング遺伝子(例えば、β-アクチン))の発現レベルに対して正規化され得る。代替的に、正規化は、アッセイ済み遺伝子全てのシグナルの平均値又は中央値に基づいて行うことができる。遺伝子ごとに、測定された正規化されたmRNAの量を、参照発現レベルで見出される量と比較することができる。分析される特定の対象試料における測定された存在及び/又は発現レベル/量がこの範囲内のある百分位で表されるが、これは、当技術分野で周知の方法によって決定され得る。
他の例では、発現レベルを決定するために、各アッセイされた遺伝子の検出された発現レベルは正規化されない。
発現レベルは、本明細書に記載の単一遺伝子又は複数の遺伝子の凝集体又は複合体発現レベルを反映し得る(例えば、本明細書に記載される遺伝子の少なくとも1つについて(例えば、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセット内の遺伝子又は遺伝子シグネチャマトリックス内の遺伝子))。当技術分野で公知の任意の統計的手法を使用して、発現レベルを決定することができる。
例えば、発現レベルは、発現レベルの中央値、平均発現レベル、又はアッセイされた遺伝子の組み合わせについての集約されたZスコア発現レベルを反映する数値(例えば、本明細書に記載される遺伝子の少なくとも1つについて(例えば、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセット内の遺伝子又は遺伝子シグネチャマトリックス内の遺伝子))を反映し得る。
いくつかの例では、発現レベルは、正規化された発現レベルの中央値、正規化された発現レベルの平均値、又はアッセイされた遺伝子の組み合わせについての集約されたZスコア正規化発現レベルを反映する数値を反映する(例えば、本明細書に記載される遺伝子の少なくとも1つについて(例えば、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセット内の遺伝子又は遺伝子シグネチャマトリックス内の遺伝子))。
D.Th2バイオマーカーの決定
(i)検出方法
本明細書に記載のTh2バイオマーカーは、核酸(例えば、mRNA)、タンパク質又は細胞(例えば、T細胞、例えば、Th2細胞)の量又は発現レベルに基づくものであり得る。本明細書(例えば、表5を参照)に記載される遺伝子の存在及び/又は発現レベル/量は、DNA、mRNA、cDNA、タンパク質、タンパク質断片及び/又は遺伝子コピー数を含むがこれらに限定されない、当技術分野で知られている任意の適切な基準に基づいて、定性的及び/又は定量的に決定することができる。本明細書に記載の細胞の存在及び/又はレベル/量は、顕微鏡検査、サイトメトリー、DNA、mRNA、cDNA、タンパク質、タンパク質断片、及び/又は遺伝子コピー数を含むがこれらに限定されない、当技術分野で公知の任意の適切な基準に基づいて定性的及び/又は定量的に決定することができる。
いくつかの例では、本明細書に記載される遺伝子の核酸発現レベルは、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に基づくアッセイ、例えば定量的PCR、リアルタイムPCR、定量的リアルタイムPCR(qRT-PCR)、逆転写酵素PCR(RT-PCR)、及び逆転写酵素定量的PCR(RT-qPCR)によって測定され得る。定量的PCRアッセイを実施するためのプラットフォームには、Fluidigm(例えば、BIOMARK(商標)HD System)が含まれる。他の増幅ベースの方法には、例えば、転写媒介増幅(TMA)、鎖置換増幅(SDA)、核酸配列ベース増幅(NASBA)、及びシグナル増幅法、例えばbDNAが含まれる。
いくつかの例では、本明細書に記載される遺伝子の核酸発現レベルはまた、例えばRNA-seq、遺伝子発現連鎖解析(SAGE)、ハイスループットシーケンシング技術(例えば、大規模並列シーケンシング)、及びSequenom MassARRAY(登録商標)技術等の配列決定に基づく技術によって測定され得る。核酸発現レベルはまた、例えば、NanoString nCounter及び高カバレッジ発現プロファイリング(HiCEP)によって測定され得る。遺伝子及び遺伝子生成物の状態を評価するための追加的なプロトコルは、例えば、Ausubel et al.,eds.,1995,Current Protocols In Molecular Biologyの第2部(ノーザンブロット法)、第4部(サザンブロット法)、第15部(免疫ブロット法)、及び第18部(PCR分析)において見出される。
本明細書に記載の遺伝子の核酸レベルを検出するための他の方法には、マイクロアレイ技術によって組織又は細胞試料において標的mRNA等のmRNAを検査又は検出するプロトコルが含まれる。核酸マイクロアレイを使用して、試験及び対照組織試料からの試験及び対照mRNA試料を逆転写し、標識して、cDNAプローブを生成する。その後、プローブを、固体支持体に固定した核酸のアレイにハイブリダイズする。アレイは、アレイの各メンバーの配列及び位置が分かるように構成される。特定のアレイメンバーとの標識されたプローブのハイブリダイゼーションは、プローブが由来する試料がその遺伝子を発現することを示す。
プライマー及びプローブは、例えば、放射性同位体、蛍光化合物、生物発光化合物、化学発光化合物、金属キレート剤、又は酵素等の検出可能なマーカーで標識されてもよい。そのようなプローブ及びプライマーを使用して、発現遺伝子(例えば、本明細書に記載される遺伝子)の存在を検出することができる。当業者であれば理解するように、多くの異なるプライマー及びプローブを、本明細書において提供される配列(又は、ゲノムDNAの場合、それらの隣接配列)に基づいて調製し、本明細書に記載の遺伝子の存在及び/又は発現レベルを効果的に増幅、クローニング、及び/又は決定するために使用することができる。
本明細書に記載される遺伝子の核酸発現レベルを検出するための他の方法には、電気泳動、ノーザンブロット分析及びサザンブロット分析、in situハイブリダイゼーション(例えば、単一又は多重核酸in situハイブリダイゼーション)、RNAse保護アッセイ及びマイクロアレイ(例えば、Illumina BEADARRAY(商標)技術;遺伝子発現(BADGE)を検出するためのビーズアレイ)が含まれる。
いくつかの例では、Th2バイオマーカーを、RNA-seq、PCR、RT-qPCR、qPCR、マルチプレックスqPCR、マルチプレックスRT-qPCR、NANOSTRING(登録商標)nCOUNTER(登録商標)遺伝子発現アッセイ、マイクロアレイ解析、遺伝子発現連鎖解析(SAGE)、ノーザンブロット分析、MassARRAY、ISH、全ゲノム配列決定、FACS、空間的トランスクリプトミクス、空間プロテオミクス、ウェスタンブロット、ELISA、免疫沈降、免疫組織化学、免疫蛍光法、ラジオイムノアッセイ、ドットブロッティング、免疫検出法、表面プラズモン共鳴、光学分光法、質量分析及びHPLC、又はそれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない多くの方法論によって分析することができる。
(ii)RT-qPCR
いくつかの例では、本明細書に記載される遺伝子(例えば、Th2細胞遺伝子シグネチャセット内の遺伝子又は遺伝子シグネチャマトリックス内の遺伝子)の核酸発現レベルは、逆転写定量的ポリメラーゼ連鎖反応(RT-qPCR)を使用して検出することができる。RT-qPCRの技法は、増幅される核酸が最初にcDNAに逆転写されるRNAであり、PCR反応の各工程でPCR産物の量が測定されるPCRの一形態である。RNAはPCRのテンプレートとして使用できないため、PCRによる遺伝子発現プロファイリングの第1の工程は、RNAテンプレートのcDNAへの逆転写であり、続いてPCR反応においてその増幅が行われる。例えば、逆転写酵素には、アビロ(avilo)骨髄芽球症ウイルス逆転写酵素(AMY-RT)又はモロニーマウス白血病ウイルス逆転写酵素(MMLV-RT)が含まれ得る。逆転写工程は、典型的には、状況と発現プロファイリングの目標に応じて、特異的プライマー、ランダムヘキサマー、又はオリゴ-dTプライマーを使用してプライミングされる。例えば、抽出されたRNAは、製造者の指示に従ってGENEAMP(商標)RNA PCRキット(Perkin Elmer、米国カリフォルニア州)を使用して逆転写することができる。得られたcDNAは次いで、その後のPCR反応におけるテンプレートとして使用することができる。
PCR技法の一変形形態は定量的リアルタイムPCR(qRT-PCR)であり、これは、二重標識蛍光性プローブ(即ち、TAQMAN(登録商標)プローブ)を通してPCR産物の蓄積を測定する。定量的リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応の技術は、PCR産物の量がPCR反応の各工程で測定されるPCRの形態を指す。この技術は、Cronin et al.,Am.J.Pathol.164(l):35-42(2004);and Ma et al.,Cancer Cell5:607-616(2004)を含む、様々な出版物に記載されている。リアルタイムPCRは、各標的配列の内部の競合相手を正規化に使用する定量的競合PCR、及び/又は試料内部に含まれる正規化遺伝子、又はPCR用のハウスキーピング遺伝子を使用する定量的比較PCRの療法と適合性である。更なる詳細については、例えばHeld et al.,Genome Research 6:986-994(1996)を参照されたい。
RNA源として固定パラフィン包埋組織を使用して遺伝子発現をプロファイリングするための代表的なプロトコルの工程、例えば、mRNA単離、精製、プライマー伸長、及び増幅が、様々な公開された雑誌論文(例えば、Godfrey et al.,Malec.Diagnostics 2:84-91(2000);Specht et al.,Am.J.Pathol.158:419-29(2001)に提供されている。簡潔には、代表的なプロセスは、パラフィン包埋腫瘍組織試料の切片(例えば、10マイクログラムの切片)の切断から始まる。その後、RNAが抽出され、タンパク質及びDNAが除去される。RNA濃度を分析した後に、RNA修復及び/又は増幅工程が必要に応じて含まれてよく、RNAが遺伝子特異的プロモーターを使用して逆転写され、その後、PCRが行われる。
増幅ベースの方法(例えば、RT-qPCR)によって決定される核酸発現レベルは、サイクル閾値(Ct)として表現され得る。この値から、各遺伝子の正規化された発現レベルを、例えば、以下のようなデルタCt(dCt)方法を使用して決定することができる:Ct(対照/基準遺伝子)-Ct(目的の遺伝子/標的遺伝子)=dCt(目的の遺伝子/標的遺伝子)。当業者であれば、得られたdCt値が負のdCt値又は正のdCt値であり得ることを理解するであろう。本明細書において定義されるように、dCt値が高い程、対照遺伝子と比較して目的の遺伝子の発現レベルが高いことが示される。逆に、dCt値が低い程、対照遺伝子と比較して目的の遺伝子の発現レベルが低いことが示される。複数の遺伝子の発現レベルが決定された場合、例えばdCt値として表される各遺伝子の発現レベルを使用して、複数の遺伝子の凝集体又は複合体発現レベルを表す単一の値を決定することができる(例えば、Th2細胞遺伝子シグネチャセット内の遺伝子)。凝集体又は複合体の発現レベルは、各標的遺伝子/目的の遺伝子について決定されたdCtの平均値又は中央値であり得る。本明細書において定義されるように、dCt平均値又はdCt中央値が高い程、対照遺伝子(又は複数の対照遺伝子)と比較して、複数の標的遺伝子の集計発現レベルが高いことが示される。dCt平均値又はdCt中央値が低い程、対照遺伝子(又は複数の対照遺伝子)と比較して、複数の標的遺伝子の集計発現レベルが低いことが示される。発現レベルを基準レベルと比較することができる。
特定の一例では、本明細書に記載の核酸発現レベルは、以下を含む方法を使用して決定され得る:
(a)個体由来の試料を取得又は提供すること(試料には、腫瘍組織試料(例えば、パラフィン包埋、ホルマリン固定腫瘍組織試料が含まれる);
(b)mRNAを当該試料から単離すること;
(c)mRNAのcDNAへの逆転写を行うこと(例えば、本明細書に記載される遺伝子の少なくとも1つについて(例えば、Th2細胞遺伝子シグネチャセット内の遺伝子又は遺伝子シグネチャマトリックス内の遺伝子));
(d)PCRを使用してcDNA(例えば、本明細書に記載される遺伝子の少なくとも1つについて(例えば、Th2細胞遺伝子シグネチャセット内の遺伝子又は遺伝子シグネチャマトリックス内の遺伝子))を増幅させること;及び
(e)核酸発現レベルを定量すること(例えば、本明細書に記載される遺伝子の少なくとも1つについて(例えば、Th2細胞遺伝子シグネチャセット内の遺伝子又は遺伝子シグネチャマトリックス内の遺伝子))。
使用されるプライマー又はプローブに応じて、1つ以上の遺伝子(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10個又はそれ以上の遺伝子(例えば、55、82、89、106、153又は170個の遺伝子))を単一のアッセイで検出することができる。さらに、アッセイは、1つ以上チューブ(例えば、1本、2本、3本、4本、5本、6本、7本、8本、9本、10本以上のチューブ(例えば、55、82、89、106、153又は170本のチューブ))にわたって実施することができる。
いくつかの例では、該方法は、(f)当該試料における遺伝子(例えば、本明細書に記載される遺伝子の少なくとも1つ(例えば、Th2細胞遺伝子シグネチャセット内の遺伝子又は遺伝子シグネチャマトリックス内の遺伝子))の核酸発現レベルを1つ以上の基準遺伝子(例えば、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個又はそれを超える参照遺伝子、例えばハウスキーピング遺伝子(例えば、β-アクチン))の発現レベルに正規化することを更に含む。例えば、RT-qPCRを使用して、本明細書に記載の遺伝子の発現レベルを分析して(例えば、本明細書に記載される遺伝子の少なくとも1つ(例えば、Th2細胞遺伝子シグネチャセット内の遺伝子又は遺伝子シグネチャマトリックス内の遺伝子))、分析した遺伝子の正規化された平均dCT値を反映する発現レベルを生成することができる。
(iii)RNA-seq及びマイクロアレイ
いくつかの例では、本明細書に記載される遺伝子(例えば、Th2細胞遺伝子シグネチャセット内の遺伝子又は遺伝子シグネチャマトリックス内の遺伝子)の核酸発現レベルは、RNA-seqを使用して検出することができる。全トランスクリプトームショットガン配列決定(WTSS)とも呼ばれるRNA-seqは、試料のRNA含有量に関する情報を得るためにcDNAを配列決定及び/又は定量するためのハイスループットシーケンシング技術の使用を指す。RNA-Seqを記載している刊行物としては、以下のものが挙げられる:Wang et al.’’RNA-Seq:a revolutionary tool for transcriptomics’’Nature Reviews Genetics 10(1):57-63(January 2009);Ryan et al.BioTechniques 45(1):81-94(2008);及びMaher et al.’’Transcriptome sequencing to detect gene fusions in cancer’’.Nature 458(7234):97-101(January 2009).いくつかの例では、配列決定の品質管理が行われる。いくつかの例では、カウントは、トランスクリプトパーミリオン(TPM)に対して正規化される。
(c)マーカー遺伝子アプローチ
マーカー遺伝子アプローチは、Th2バイオマーカー(例えば、試料におけるTh2細胞の数)を決定するために遺伝子シグネチャセット内の1つ以上の遺伝子の発現を使用する。いくつかの例では、マーカー遺伝子アプローチは、xCell(例えば、Aran et al.Genome Biol.18(1):220(2017)を参照)を使用する。
表5に例示される遺伝子シグネチャセットは、遺伝子を除去、置換又は付加するように改変され得る。いくつかの例では、例示された遺伝子シグネチャセットのいずれかにおける遺伝子の数は、1つ以上の遺伝子(例えば、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個又はそれを超える遺伝子)によって増加又は減少させることができる。いくつかの例では、例示された遺伝子シグネチャセットのいずれかにおける遺伝子の数は、約5%~約20%の間(例えば、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は20%)増加又は減少し得る。いくつかの例では、例示された遺伝子シグネチャセットのいずれかからの遺伝子は、同じシグナル伝達経路内の遺伝子で置換され得る。いくつかの例では、例示された遺伝子シグネチャセットのいずれかからの遺伝子を異なる例示された遺伝子シグネチャセット(例えば、遺伝子シグネチャセット1(例えば、GZMK)からの遺伝子を遺伝子シグネチャセット2に加えることができる)に追加して、遺伝子シグネチャセットを生成することができる。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットは、最も例示された遺伝子シグネチャセット(例えば、IL5、IL13、BAG2及びCXCR6)に存在する遺伝子を含み得る。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットは、IL5及びIL13を含む。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットは、BAG2及びIL13を含む。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットは、BAG2及びCXCR6を含む。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットは、IL5、IL13及びBAG2を含む。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットは、IL5、IL13及びCXCR6を含む。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットは、IL13、BAG2及びCXCR6を含む。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットは、IL13、BAG2及びCXCR6を含む。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットは、IL5、IL13、BAG2及びCXCR6を含む。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットは、IL5、IL13、MAD2L1、BAG2、CXCR6及びCEP55を含む。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットは、IL5、IL13、MAD2L1、RRM2、BAG2、CXCR6及びCEP55を含む。いくつかの例では、遺伝子シグネチャセットは、GZMK、IL5、IL13、MAD2L1、BAG2、CXCR6及びCEP55を含む。
RNA-seqマーカー遺伝子アプローチを使用してTh2細胞の数を決定するための代表的なプロトコルの工程は、Aran et al.Genome Biol.18(1):220(2017)に見出される。簡潔には、試料から得られた配列スコア(例えば、前処理された生の配列リード)を、試料に存在する細胞型の予想される存在量に基づく範囲(例えば、0.8%~25.6%)内の細胞型(例えば、Th2細胞)及び対照細胞型(例えば、多能性前駆細胞又は内皮細胞)の合成混合物から誘導された検出力関数に基づいて変換する。変換されたスコアは、細胞型(例えば、Th2細胞)の25%及び対照細胞タイプ(例えば、多能性前駆細胞又は内皮細胞)の75%の合成混合物から導出されたスピルオーバー補償行列(対角線から0.5に制限を使用して更に調整される。最終的に調整されたスコアは、試料に存在する細胞型の割合を表す。
(d)デコンボリューションアプローチ
デコンボリューションアプローチは、Th2バイオマーカー(例えば、試料におけるTh2細胞の数)を決定するために遺伝子シグネチャマトリックス内の1つ以上の遺伝子の発現を使用する。いくつかの例では、デコンボリューションアプローチは、quanTIseq(例えば、Finotello et al.Genome Med.11(1):34(2019)を参照)を使用する。
RNA-seqデコンボリューションアプローチを使用してTh2細胞の数を決定するための代表的なプロトコルの工程は、Finotello et al.Genome Med.11(1):34(2019)に見いだされる。簡潔には、試料から得られた配列スコア(例えば、前処理された生の配列リード)を正規化し、遺伝子シグネチャマトリックスを使用してデコンボリューションして、拘束最小二乗回帰を使用して試料に存在する細胞型(例えば、Th2細胞、マクロファージ、M2マクロファージ、B細胞、単球、好中球、NK細胞、非制御性CD4T細胞、CD8T細胞、制御性T細胞、樹状細胞、又は他の細胞型)の割合を計算する。
(iv)免疫組織化学
いくつかの例では、T細胞(例えば、Th2細胞)は、免疫組織化学(IHC)を使用して検出され得る。いくつかの例では、本明細書に記載される遺伝子のいずれか(例えば、Th2細胞遺伝子シグネチャセット内の遺伝子又は遺伝子シグネチャマトリックス内の遺伝子)を使用して、T細胞(例えば、Th2細胞)を同定するか、又はT細胞を他の細胞型と区別することができる。いくつかの例では、本明細書に記載される遺伝子のいずれかに特異的な抗体が、IHCアッセイにおいて一次抗体として使用される。いくつかの例では、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)コンジュゲート化二次抗体がIHCアッセイにおいて使用される。いくつかの例では、IHCアッセイからのシグナルを、陰性対照抗体を用いて実施したIHCアッセイと比較する。
(v)フローサイトメトリー
いくつかの例では、フローサイトメトリーを使用してT細胞(例えば、Th2細胞)を検出することができる。いくつかの例では、本明細書に記載される遺伝子のいずれか(例えば、Th2細胞遺伝子シグネチャセット内の遺伝子又は遺伝子シグネチャマトリックス内の遺伝子)を使用して、T細胞(例えば、Th2細胞)を同定するか、又はT細胞を他の細胞型と区別することができる。いくつかの例では、本明細書に記載される遺伝子のいずれかに特異的な抗体を使用して、T細胞(例えば、Th2細胞)を標識する。
(vi)試料
試料は、リンパ腫を有すると疑われるか、又はリンパ腫を有すると診断され、したがって治療を必要とする可能性が高い個体から、又はリンパ腫を有すると疑われないか、又はリンパ腫を有さないがリンパ腫の家族歴を有する健常個体から採取され得る。遺伝子発現のアセスメントの場合、細胞、又はこれらの細胞によって産生されるタンパク質若しくは核酸を含有するもの等の試料が、本発明の方法で使用されてもよい。遺伝子の発現レベルは、試料(例えば、組織試料、例えば、生検材料等の腫瘍組織試料)中のマーカーの量(例えば、絶対量又は濃度)評価することによって決定することができる。加えて、遺伝子のレベルは、検出可能なレベルの遺伝子を含有する体液又は分泌物中で評価することができる。本発明において試料として有用な体液又は分泌物としては、例えば、血液、尿、唾液、便、胸水、リンパ液、痰、腹水、前立腺液、脳脊髄液(CSF)、又は任意の他の体分泌物若しくはその派生物が挙げられる。血液という語は、全血、血漿、血清、又は任意の血液派生物を含むように意味される。このような体液又は分泌物中の遺伝子のアセスメントは、侵襲的な試料採取法が不適切であるか、又は不便である状況において好ましい場合があり得る。他の実施形態では、腫瘍組織試料が好ましい。
試料は、凍結、新鮮、固定(例えばホルマリン固定)、遠心分離、及び/又は包埋(例えばパラフィン包埋)等であり得る。細胞試料は、試料におけるマーカーの量を評価する前に、種々の周知の収集後調製及び保管技法(例えば、核酸及び/又はタンパク質抽出、固定、保管、冷凍、超濾過、濃縮、蒸発、遠心分離等)に供され得る。同様に、生検を、収集後調製及び保管技法、例えば、ホルマリン固定等の固定化に供し得る。
特定の一例では、試料は臨床試料である。別の例では、試料は、診断アッセイ、例えば本発明の診断アッセイ又は診断方法において使用される。いくつかの例では、試料は、原発性腫瘍又は転移性腫瘍から得られる。組織生検は、多くの場合、腫瘍組織の代表的な小片を得るために使用される。代替的に、腫瘍細胞は、目的とする腫瘍細胞を含有することで知られているか、又はそのように考えられている組織又は流体の形態で間接的に得られ得る。例えば、リンパ腫病変の試料は、切除、細針吸引、胸水又は血液によって得ることができる。遺伝子又は遺伝子産物は、癌若しくは腫瘍組織から、又は他の身体試料、例えば、尿、痰、血清、若しくは血漿から検出することができる。癌性試料における標的遺伝子又は遺伝子産物の検出について上で考察された同じ技法が他の身体試料に適用され得る。癌細胞が癌病変から脱落し、このような身体試料に現れ得る。このような身体試料をスクリーニングすることにより、これらの癌の簡単な早期診断を達成することができる。加えて、治療法の進展を、このような身体試料を標的遺伝子又は遺伝子産物について試験することによってより容易にモニタリングすることができる。
いくつかの例では、個体由来の試料は、組織試料、全血試料、血漿試料、血清試料、又はこれらの組み合わせである。いくつかの例では、試料は、組織試料である。いくつかの例では、試料は、腫瘍組織試料である。いくつかの例では、試料は治療前に得られる。いくつかの例では、組織試料は、ホルマリン固定及びパラフィン包埋(FFPE)試料、アーカイブ試料、新鮮試料、又は凍結試料である。いくつかの例では、個体由来の試料は組織試料である。いくつかの例では、組織試料は、腫瘍組織試料(例えば、生検組織)である。いくつかの例では、腫瘍組織試料は、腫瘍細胞、腫瘍浸潤免疫細胞、間質細胞、正常隣接組織(NAT)細胞、又はそれらの組み合わせを含む。いくつかの例では、組織試料は生検材料である。いくつかの例では、組織試料は、血球、リンパ節、又は骨/骨髄である。
いくつかの例では、腫瘍組織試料は、悪性癌性腫瘍(即ち、癌)から抽出される。いくつかの例では、癌は、固形腫瘍、又は非固形若しくは軟組織腫瘍である。いくつかの例では、腫瘍組織試料はリンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))試料である。
(vii)RNA抽出
核酸のレベルを検出することに先立ち、mRNAは、標的試料から単離され得る。いくつかの例では、mRNAは、腫瘍若しくは腫瘍細胞株、又は代替的に、正常組織又は細胞株から単離された全RNAである。mRNAのソースが原発腫瘍である場合、mRNAは、例えば、凍結又は保管された、パラフィン包埋及び固定(例えばホルマリン固定)した組織試料から抽出することができる。mRNA抽出のための一般的な方法は、当技術分野で周知であり、Ausubel et al.,Current Protocols of Molecular Biology,John Wiley and Sons(1997)を含む、分子生物学の標準的な教科書に開示されている。パラフィン包埋組織からのRNA抽出のための方法は、例えば、Rupp and Locker,Lab Invest.56:A67(1987),and De Andres et al.,Bio Techniques 18:42044(1995)に開示されている。特に、RNAの単離は、Qiagenといった民間の製造者からの精製キット、緩衝剤セット、及びプロテアーゼを製造者の指示に従って使用して実施することができる。例えば、培養物中の細胞由来の全RNAは、Qiagen RNeasyミニカラムを使用して単離することができる。他の市販のRNA単離キットは、MASTERPURE(登録商標)Complete DNA及びRNA精製キット(EPICENTRE(登録商標)、ウィスコンシン州マディソン)、及びParaffin Block RNA Isolation Kit(Ambion,Inc.)を含む。組織試料由来の全RNAは、例えば、RNA Stat-60(TelTest)を使用することにより、単離することができる。腫瘍組織試料から調製されたRNAは、例えば、塩化セシウム密度勾配遠心分離によって単離することもできる。
(viii)発現レベル
発現レベルは、本明細書に記載の1つ以上の遺伝子(例えば、Th2細胞遺伝子シグネチャセット内の1つ以上の遺伝子又は遺伝子シグネチャマトリックス内の1つ以上の遺伝子)の発現レベルを反映し得る。特定の例では、各遺伝子の検出された発現レベルは、当技術分野で既知の標準的な正規化方法のうちのいずれか1つを使用して正規化される。当業者であれば、使用される正規化方法は、使用される遺伝子発現方法論に応じて使用され得ることを理解するであろう(例えば、1つ以上のハウスキーピング遺伝子が、RT-qPCR方法論の観点から正規化のために使用され得るが、RNA-seq方法論の観点からは全ゲノム又は実質的に全ゲノムが正規化ベースラインとして使用され得る)。例えば、各アッセイされた遺伝子の検出された発現レベルは、アッセイされた遺伝子(複数可)の量の差、使用される試料の品質のばらつき、及び/又はアッセイ実行回間のばらつきの両方について正規化することができる。
いくつかの例では、正規化は、基準遺伝子(複数可)(例えば、ハウスキーピング遺伝子(例えば、β-アクチン))を含む、特定の1つ以上の正規化遺伝子の発現を検出することによって達成され得る。例えば、いくつかの例では、本明細書に記載される方法(例えば、本明細書に記載される遺伝子の少なくとも1つについて(例えば、Th2細胞遺伝子シグネチャセット内の遺伝子又は遺伝子シグネチャマトリックス内の遺伝子))を使用して検出される核酸発現レベルは、1つ以上の基準遺伝子(例えば、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個又はそれを超える参照遺伝子、例えばハウスキーピング遺伝子(例えば、β-アクチン))の発現レベルに対して正規化され得る。代替的に、正規化は、アッセイ済み遺伝子全てのシグナルの平均値又は中央値に基づいて行うことができる。遺伝子ごとに、測定された正規化されたmRNAの量を、参照発現レベルで見出される量と比較することができる。分析される特定の対象試料における測定された存在及び/又は発現レベル/量がこの範囲内のある百分位で表されるが、これは、当技術分野で周知の方法によって決定され得る。
他の例では、発現レベルを決定するために、各アッセイされた遺伝子の検出された発現レベルは正規化されない。
発現レベルは、本明細書に記載の単一遺伝子又は複数の遺伝子の凝集体又は複合体発現レベルを反映し得る(例えば、本明細書に記載される遺伝子の少なくとも1つについて(例えば、Th2細胞遺伝子シグネチャセット内の遺伝子又は遺伝子シグネチャマトリックス内の遺伝子))。当技術分野で公知の任意の統計的手法を使用して、発現レベルを決定することができる。
例えば、発現レベルは、発現レベルの中央値、平均発現レベル、又はアッセイされた遺伝子の組み合わせについての集約されたZスコア発現レベルを反映する数値(例えば、本明細書に記載される遺伝子の少なくとも1つについて(例えば、Th2細胞遺伝子シグネチャセット内の遺伝子又は遺伝子シグネチャマトリックス内の遺伝子))を反映し得る。
いくつかの例では、発現レベルは、正規化された発現レベルの中央値、正規化された発現レベルの平均値、又はアッセイされた遺伝子の組み合わせについての集約されたZスコア正規化発現レベルを反映する数値を反映する(例えば、本明細書に記載される遺伝子の少なくとも1つについて(例えば、Th2細胞遺伝子シグネチャセット内の遺伝子又は遺伝子シグネチャマトリックス内の遺伝子))。
IV.治療方法、組成物及び使用
リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者を治療するためのその方法、組成物及び使用が本明細書で提供され、該方法は、患者からの試料(例えば組織試料、例えば腫瘍組織試料、例えば生検材料等)において決定されたマクロファージバイオマーカー(例えば、遺伝子発現値(例えば、本明細書に記載される遺伝子シグネチャセットのいずれかに由来する遺伝子発現値(例えば、表1及び表2の例示的な遺伝子シグネチャセットのいずれか))、又はマクロファージの量(例えば、M1マクロファージ))若しくはTh2バイオマーカー(例えば、Th2細胞の量)に基づく有効量の抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を患者に投与することを含む。
いくつかの例では、抗CD20抗体は第一選択療法として投与され得る。あるいは、抗CD20抗体は、第二選択療法として投与され得る。
以下のセクションのいずれにおいても、リンパ腫はB細胞リンパ腫であり得る。いくつかの例では、B細胞リンパ腫は非ホジキンリンパ腫である。いくつかの例では、非ホジキンリンパ腫はDLBCLである。いくつかの例では、DLBCLは、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫である。いくつかの例では、非ホジキンリンパ腫は辺縁帯リンパ腫である。いくつかの例では、辺縁帯リンパ腫は、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫である。いくつかの例では、リンパ腫は低悪性度リンパ腫である。いくつかの例では、リンパ腫は濾胞性リンパ腫(FL)である。いくつかの例では、リンパ腫は慢性リンパ性白血病(CLL)である。いくつかの例では、リンパ腫はCD20陽性リンパ腫である。
以下のセクションのいずれにおいても、患者はヒトである。いくつかの例では、患者は以前に治療を受けたことがない。いくつかの例では、患者は以前に治療を受けたことがある。いくつかの例では、患者は抗CD20抗体で以前に治療されていた。いくつかの例では、患者は抗CD20抗体で以前に治療されたことがない。
以下のセクションのいずれにおいても、試料は、組織試料、腫瘍試料、全血試料、血漿試料又は血清試料であり得る。いくつかの例では、組織試料は腫瘍組織試料である。いくつかの例では、腫瘍組織試料は、腫瘍細胞、腫瘍浸潤免疫細胞、間質細胞、正常隣接組織(NAT)細胞、又はそれらの組み合わせを含む。いくつかの例では、腫瘍組織試料は生検材料である。いくつかの例では、試料は、アーカイブ試料、新鮮試料、又は凍結試料である。
以下のセクションのいずれにおいても、マクロファージバイオマーカーを直接的又は間接的に測定することができる。いくつかの例では、マクロファージバイオマーカーは、細胞、核酸、タンパク質、脂質、又は炭水化物である。いくつかの例では、マクロファージバイオマーカーは遺伝子発現値である。いくつかの例では、マクロファージバイオマーカーはマクロファージの量である。いくつかの例では、マクロファージの量はM1マクロファージの量である。
以下のセクションのいずれにおいても、Th2バイオマーカーを直接的又は間接的に測定することができる。いくつかの例では、Th2バイオマーカーは、細胞、核酸、タンパク質、脂質、又は炭水化物である。いくつかの例では、Th2バイオマーカーは遺伝子発現値である。いくつかの例ではでは、Th2バイオマーカーはT細胞の量(例えば、Th2細胞の量)である。いくつかの例では、T細胞の量はTh2細胞の量である。
A.治療方法に使用するためのマクロファージバイオマーカー
特定の例では、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者を有効量の抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)で治療する方法は、患者からの試料(例えば組織試料、例えば腫瘍組織試料、例えば生検材料等)において決定されたマクロファージバイオマーカー(例えば、遺伝子発現値(例えば、本明細書に記載される遺伝子シグネチャセットのいずれかに由来する遺伝子発現値(例えば、表1及び表2の例示的な遺伝子シグネチャセットのいずれか))、又はマクロファージの量(例えば、M1マクロファージ))に基づく。
一態様では、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者を治療する方法が本明細書で提供され、該方法は、(a)患者からの試料(例えば組織試料、例えば腫瘍組織試料、例えば生検材料等)におけるマクロファージバイオマーカー(例えば、遺伝子発現値(例えば、本明細書に記載される遺伝子シグネチャセットのいずれかに由来する遺伝子発現値(例えば、表1及び表2の例示的な遺伝子シグネチャセットのいずれか))、又はマクロファージの量(例えば、M1マクロファージ))を測定することであって、試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルが基準マクロファージバイオマーカー量又はレベルを超える、測定すること、並びに(b)工程(a)で測定されたマクロファージバイオマーカーに基づいて有効量の抗CD20抗体を患者に投与することを含む。
別の態様では、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者を治療する方法が本明細書で提供され、該方法は、患者に有効量の抗CD20抗体を投与することを含み、治療前に、患者からの試料(例えば組織試料、例えば腫瘍組織試料、例えば生検材料等)におけるマクロファージバイオマーカー(例えば、遺伝子発現値(例えば、本明細書に記載される遺伝子シグネチャセットのいずれかに由来する遺伝子発現値(例えば、表1及び表2の例示的な遺伝子シグネチャセットのいずれか))、又はマクロファージの量(例えば、M1マクロファージ))の量又はレベルが、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えることが決定されている。
別の態様では、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超える患者からの試料(例えば組織試料、例えば腫瘍組織試料、例えば生検材料等)におけるマクロファージバイオマーカー(例えば、遺伝子発現値(例えば、本明細書に記載される遺伝子シグネチャセットのいずれかに由来する遺伝子発現値(例えば、表1及び表2の例示的な遺伝子シグネチャセットのいずれか))、又はマクロファージの量(例えば、M1マクロファージ))の量又はレベルを有する患者を治療する方法であって、有効量の抗CD20抗体を患者に投与することを含む方法が本明細書で提供される。
本明細書に記載の様々な方法を決定するマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを以下に更に記載する。
(i)マクロファージバイオマーカーの増加
基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるリンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、患者に抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を投与することを決定し得る。
例えば、いくつかの例では、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの上位約99パーセンタイル(約1%以上の有病率レベル)、上位約95パーセンタイル(約5%以上の有病率レベル)、上位約90パーセンタイル(約10%以上の有病率レベル)、上位約85パーセンタイル(約15%以上の有病率レベル)、上位約80パーセンタイル(約20%以上の有病率レベル)、上位約75パーセンタイル(約25%以上の有病率レベル)、上位約70パーセンタイル(約30%以上の有病率レベル)、上位約65パーセンタイル(約35%以上の有病率レベル)、上位約60パーセンタイル(約40%以上の有病率レベル)、上位約55パーセンタイル(約10%以上の有病率レベル)、上位約50パーセンタイル(約50%以上の有病率レベル)、上位約45パーセンタイル(約55%以上の有病率レベル)、上位約40パーセンタイル(約60%以上の有病率レベル)、上位約35パーセンタイル(約65%以上の有病率レベル)、上位約30パーセンタイル(約70%以上の有病率レベル)、上位約25パーセンタイル(約75%以上の有病率レベル)、上位約20パーセンタイル(約80%以上の有病率レベル)、上位約15パーセンタイル(約85%以上の有病率レベル)、上位約10パーセンタイル(約90%以上の有病率レベル)、上位約5パーセンタイル(約95%以上の有病率レベル)、or上位約1パーセンタイル(約99%以上の有病率レベル)にある、試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を投与することを含む。
いくつかの例では、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの上位約10~上位約90パーセンタイル、上位約20~上位約80パーセンタイル、上位約30~上位約70パーセンタイル、上位約40~上位約60パーセンタイル、上位約45~上位約55パーセンタイル、上位約48~上位約52パーセンタイル、上位約49.5~上位約50.5パーセンタイル、上位約49.9~上位約50.1パーセンタイル、又は上位約50パーセンタイルである、試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を投与することを含む。例えば、いくつかの例では、基準集団において約10%~約90%の間の有病率、約15%~約85%の間の有病率、約20%~約80%の間の有病率、約25%~約75%の間の有病率、約30%~約70%の間の有病率、約35%~約65%の間の有病率、約40%~約60%の間の有病率、約45%~約55%の間の有病率、約48%~約52%の間の有病率、約49.5%~約50.5%の間の有病率、約49.9%~約50.1%の間の有病率、又は約50%の有病率である、試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を投与することを含む。
いくつかの例では、基準集団の上位80パーセンタイル(すなわち、20%の有病率レベル以上)にある試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルで患者を治療する方法は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を投与することを含む。いくつかの例では、基準集団の上位75パーセンタイル(すなわち、25%の有病率レベル以上)にある試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルで患者を治療する方法は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を投与することを含む。いくつかの例では、基準集団の上位50パーセンタイル(すなわち、50%の有病率レベル以上)にある試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルで患者を治療する方法は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を投与することを含む。いくつかの例では、基準集団の上位25パーセンタイル(すなわち、75%の有病率レベル以上)にある試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルで患者を治療する方法は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を投与することを含む。いくつかの例では、基準集団の上位20パーセンタイル(すなわち、80%の有病率レベル以上)にある試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルで患者を治療する方法は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を投与することを含む。
いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞又は対照組織におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルと比較して、本明細書に記載されるもの等の標準的な当技術分野で公知の方法によって検出されるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%又はそれを超える全体的な増加を指す。特定の例では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの増加を指し、この増加は、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞又は対照組織におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの少なくとも約1.5倍、1.75倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、25倍、50倍、75倍又は100倍である。いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞又は対照組織におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルと比較して、約1.5倍、約1.75倍、約2倍、約2.25倍、約2.5倍、約2.75倍、約3.0倍又は約3.25倍を超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの全体的な増加を指す。
いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、事前に割り当てられたマクロファージバイオマーカーの量又はレベルと比較して、本明細書に記載されるもの等の標準的な当技術分野で公知の方法によって検出されるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%又はそれを超える全体的な増加を指す。特定の例では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの増加を指し、増加は、少なくとも約1.5倍、1.75倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、25倍、50倍、75倍又は100倍の、マクロファージバイオマーカーの事前に割り当てられた量又はレベルである。いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、マクロファージバイオマーカーの事前に割り当てられた量又はレベルと比較して、約1.5倍、約1.75倍、約2倍、約2.25倍、約2.5倍、約2.75倍、約3.0倍、又は約3.25倍を超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの全体的な増加を指す。
(ii)マクロファージバイオマーカーの減少
基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを下回るリンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、患者に抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を投与しないことを決定し得る。
いくつかの例では、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの下位約99パーセンタイル(約99%以下の有病率レベル)、下位約95パーセンタイル(約95%以下の有病率レベル)、下位約90パーセンタイル(約90%以下の有病率レベル)、下位約85パーセンタイル(約85%以下の有病率レベル)、下位約80パーセンタイル(約80%以下の有病率レベル)、下位約75パーセンタイル(約75%以下の有病率レベル)、下位約70パーセンタイル(約70%以下の有病率レベル)、下位約65パーセンタイル(約65%以下の有病率レベル)、下位約60パーセンタイル(約60%以下の有病率レベル)、下位約55パーセンタイル(約55%以下の有病率レベル)、下位約50パーセンタイル(約50%以下の有病率レベル)、下位約45パーセンタイル(約45%以下の有病率レベル)、下位約40パーセンタイル(約40%以下の有病率レベル)、下位約35パーセンタイル(約35%以下の有病率レベル)、下位約30パーセンタイル(約30%以下の有病率レベル)、下位約25パーセンタイル(約25%以下の有病率レベル)、下位約20パーセンタイル(約20%以下の有病率レベル)、下位約15パーセンタイル(約15%以下の有病率レベル)、下位約10パーセンタイル(約10%以下の有病率レベル)、下位約5パーセンタイル(約5%以下の有病率レベル)、又は下位約1パーセンタイル(約1%以下の有病率レベル)にある試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法は、抗CD20抗体(例えばオビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含まない治療法を投与することを含む。
いくつかの例では、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの下位約10~下位約90パーセンタイル、下位約20~下位約80パーセンタイル、下位約30~下位約70パーセンタイル、下位約40~下位約60パーセンタイル、下位約45~下位約55パーセンタイル、下位約48~下位約52パーセンタイル、下位約49.5~下位約50.5パーセンタイル、下位約49.9~下位約50.1パーセンタイル又は下位約50パーセンタイルである試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含まない治療法を投与することを含む。例えば、いくつかの例では、基準集団において約10%~約90%の間の有病率、約15~約85%の間の有病率、約20%~約80%の間の有病率、約25%~約75%の間の有病率、約30%~約70%の間の有病率、約35%~約65%の間の有病率、約40%~約60%の間の有病率、約45%~約55%の間の有病率、約48%~約52%の間の有病率、約49.5%~約50.5%の間の有病率、約49.9%~約50.1%の間の有病率、又は約50%の有病率である、試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含まない治療法を投与することを含む。
いくつかの例では、マクロファージバイオマーカーの基準量又はレベルよりも低いマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞又は対照組織におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルと比較して、本明細書に記載のもの等の標準的な当技術分野で公知の方法によって検出されるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%又はそれを超える減少を指す。特定の例では、マクロファージバイオマーカーの基準量又はレベルよりも低いマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの減少を指し、減少は、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞又は対照組織中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの少なくとも約1.5倍、1.75倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、25倍、50倍、75倍又は100倍である。いくつかの例では、マクロファージバイオマーカーの基準量又はレベルよりも低いマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞又は対照組織におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルと比較して、約1.5倍、約1.75倍、約2倍、約2.25倍、約2.5倍、約2.75倍、約3.0倍又は約3.25倍を超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの減少を指す。
いくつかの例では、マクロファージバイオマーカーの基準量又はレベルよりも低いマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、事前に割り当てられたマクロファージバイオマーカーの量又はレベルと比較して、本明細書に記載されるもの等の標準的な当技術分野で公知の方法によって検出されるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、又は99%又はそれを超える全体的な減少を指す。特定の例では、マクロファージバイオマーカーの基準量又はレベルよりも低いマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの減少を指し、減少は、マクロファージバイオマーカーの事前に割り当てられた量又はレベルの少なくとも約1.5倍、1.75倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、25倍、50倍、75倍又は100倍である。いくつかの例では、マクロファージバイオマーカーの基準量又はレベルよりも低いマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、マクロファージバイオマーカーの事前に割り当てられた量又はレベルと比較して、約1.5倍、約1.75倍、約2倍、約2.25倍、約2.5倍、約2.75倍、約3.0倍、又は約3.25倍を超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの全体的な減少を指す。
(iii)基準マクロファージバイオマーカー
基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、事前に割り当てられたマクロファージバイオマーカーの量又はレベルであり得る。いくつかの例では、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの中央値である。いくつかの例では、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの平均である。
いくつかの例では、事前に割り当てられたマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージである。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは、約0%~40%の間(例えば、0%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、又は40%)である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは、約0%~10%の間(例えば、0%、0.5%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、4.5%、5%、5.5%、6%、6.5%、7%、7.5%、8%、8.5%、9%、9.5%、又は10%)である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは10%未満(例えば、0%、0.5%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、4.5%、5%、5.5%、6%、6.5%、7%、7.5%、8%、8.5%、9%、9.5%、又は10%)である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約6%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約5%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約4.74%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約4%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約3.35%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約3%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約2.5%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約2%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約1.67%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約1%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約0%である。
本明細書に記載のマクロファージバイオマーカーの基準量又はレベルは、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルに基づいてもよい。いくつかの例では、本明細書に記載の基準マクロファージバイオマーカーは、患者の2つ以上(例えば、2つ以上、3つ以上、4つ以上、又は5つ以上)のサブセットを含む基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである。
いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーは、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーは、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)の1つ以上の用量(例えば、少なくとも1回、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、又は10回以上の投与)を投与されたことがある、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーは、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、単剤療法として抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療を受けたことがある、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーは、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、併用療法(例えば、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)及び追加の治療剤(例えば、抗癌療法(例えば、細胞傷害剤、成長阻害剤、放射線療法、抗血管新生剤、又はそれらの組み合わせ)、例えばCHOP)を含む併用療法として抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療を受けたことがある、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーは、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、抗CD20抗体を含まず(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)、抗癌療法(例えば、細胞傷害剤、成長阻害剤、放射線療法、抗血管新生剤、又はそれらの組み合わせ)、例えばCHOPを含む治療法による治療を受けたことがある、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
例えば、いくつかの例では、基準集団は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)で治療されたことがある患者の第1のサブセット、及び抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)で治療されたことがない患者の第2のサブセットを含む。
いくつかの例では、マクロファージバイオマーカーの基準量又はレベルは、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性(例えば、PFS又はOS)と、基準マクロファージバイオマーカーを超える抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性との間の有意差に基づいて、患者の第1及び第2のサブセットの各々を有意に分離し、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性と比較して有意に改善される。例えば、いくつかの例では、マクロファージバイオマーカーの基準量又はレベルは、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性(例えば、PFS又はOS)と、基準マクロファージバイオマーカーを超える抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性との間の最大差に基づいて、患者の第1及び第2のサブセットの各々を最適に分離し、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性と比較して有意に改善される。
いくつかの例では、マクロファージバイオマーカーの基準量又はレベルは、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性(例えば、PFS又はOS)と、基準マクロファージバイオマーカーを下回る抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性との間の有意差に基づいて、患者の第1及び第2のサブセットの各々を有意に分離し、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性と比較して有意に改善される。例えば、いくつかの例では、マクロファージバイオマーカーの基準量又はレベルは、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性(例えば、PFS又はOS)と、基準マクロファージバイオマーカーを下回る抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性との間の最大差に基づいて、患者の第1及び第2のサブセットの各々を最適に分離し、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性と比較して有意に改善される。
いくつかの例では、最適な分離又は有意な分離は、患者の第1及び第2のサブセットにおけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの分析から決定されるハザード比(HR)に基づくことができ、HRは1未満、例えば約0.95、約0.9、約0.8、約0.7、約0.6、約0.5、約0.4、約0.3、約0.2、約0.1以下のHRである。例えば、特定の例では、最適な分離又は有意な分離は、患者の第1及び第2のサブセットにおけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの分析から決定されるハザード比(HR)に基づくことができ、HRの95%信頼区間の上限は1未満であり、例えば、約0.95、約0.9、約0.8、約0.7、約0.6、約0.5、約0.4、約0.3、約0.2、約0.1以下のHRの95%信頼区間の上限である。
追加的又は代替的に、基準マクロファージバイオマーカーは、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルであってもよく、基準集団は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有さないか、又はリンパ腫を有するが治療未経験である患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
(iv)適応症
本明細書に記載の方法は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)でリンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者を治療するのに有用である。
いくつかの例では、リンパ腫は低悪性度リンパ腫であり得る。いくつかの例では、リンパ腫は、B細胞リンパ腫、例えば非ホジキンリンパ腫、例えばびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)であり得る。いくつかの例では、リンパ腫は濾胞性リンパ腫(FL)であり得る。いくつかの例では、リンパ腫は慢性リンパ性白血病(CLL)であり得る。いくつかの例では、リンパ腫はCD20陽性リンパ腫であり得る。
特定の例では、癌は、B細胞リンパ腫であり得る。例えば、B細胞リンパ腫は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫)を含む非ホジキンリンパ腫であり得るが、これらに限定されない。例えば、本明細書に記載の方法は、B細胞リンパ腫(例えば、非ホジキンリンパ腫(例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫)))を有する患者を抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)で治療するために使用することができ、該方法は、患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーが、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超える量又はレベルであると決定することを含む。あるいは、基準マクロファージバイオマーカー量を下回ると決定された試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、患者が抗CD20抗体を含まない治療法(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を投与されるべきであることを示す。
いくつかの例では、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する個体は、リンパ腫について以前に治療されたことがない(治療未経験)。例えば、いくつかの例では、リンパ腫を有する個体は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を以前に受けたことがない。
いくつかの例では、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する個体は、リンパ腫の治療を以前に受けたことがある。いくつかの例では、リンパ腫を有する個体は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療を以前に受けたことがある。
(v)治療上の利点
抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療を受けることによって利益を得る患者は、例えば、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))の発生若しくは再発の遅延若しくは予防、症状の緩和、癌の直接的若しくは間接的な病理学的帰結の縮小、転移の予防、疾患進行速度の低下、病状の改善若しくは緩和、又は寛解若しくは予後の改善を経験し得る。いくつかの例では、本明細書に記載される治療は、癌の発症を遅延させるために、又はリンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))の進行を遅延させるために使用される。いくつかの例では、利益は、OS、PFS、CR、PR、又はそれらの組み合わせの増加であり得る。
いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベル(例えば、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベル)を超える試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者を治療する方法は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を投与することを含み、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含まない治療と比較してOSの改善(例えば、20%以上、25%以上、30%以上、35%以上、40%以上、45%以上、50%以上、55%以上、60%以上、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、又は99%以上)を達成する。
いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベル(例えば、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベル)を超える試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者を治療する方法は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を投与することを含み、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含まない治療と比較してPFSの改善(例えば、20%以上、25%以上、30%以上、35%以上、40%以上、45%以上、50%以上、55%以上、60%以上、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、又は99%以上)を達成する。
B.治療方法に使用するためのTh2バイオマーカー
特定の例では、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者を有効量の抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)で治療する方法は、患者からの試料(例えば組織試料、例えば腫瘍組織試料、例えば生検材料等)において決定されたTh2バイオマーカー(例えば、遺伝子発現値)又はT細胞(例えば、Th2細胞)の量に基づく。
一態様では、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者を治療する方法が本明細書で提供され、該方法は、(a)患者からの試料(例えば組織試料、例えば腫瘍組織試料、例えば生検材料等)におけるTh2バイオマーカー(例えば、遺伝子発現値)又はT細胞(例えば、Th2細胞)の量を測定することであって、試料におけるTh2バイオマーカーの記量又はレベルが基準Th2バイオマーカー量又はレベルを超える、測定すること、及び(b)工程(a)で測定されたTh2バイオマーカーに基づいて有効量の抗CD20抗体を患者に投与することを含む。
別の態様では、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者を治療する方法であって、有効量の抗CD20抗体を患者に投与することを含み、治療前に、患者からの試料(例えば組織試料、例えば腫瘍組織試料、例えば生検材料等)におけるTh2バイオマーカーTh2バイオマーカーの量若しくはレベル(例えば、遺伝子発現値)、又はT細胞(例えば、Th2細胞)の量が、基準Th2バイオマーカー量若しくはレベルを超えると決定されている方法が本明細書で提供される。
別の態様では、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、患者からの試料(例えば組織試料、例えば腫瘍組織試料、例えば生検材料等)におけるTh2バイオマーカーTh2バイオマーカーの量若しくはレベル(例えば、遺伝子発現値)、又はT細胞(例えば、Th2細胞)の量が基準Th2バイオマーカー量若しくはレベルを超える患者を治療する方法であって、有効量の抗CD20抗体を患者に投与することを含む方法が本明細書で提供される。
本明細書に記載の様々な方法を決定するTh2バイオマーカーの量又はレベルを以下に更に記載する。
(i)Th2バイオマーカーの増加
基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるリンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者からの試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、患者に抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を投与することを決定し得る。
例えば、いくつかの例では、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルの上位約99パーセンタイル(約1%以上の有病率レベル)、上位約95パーセンタイル(約5%以上の有病率レベル)、上位約90パーセンタイル(約10%以上の有病率レベル)、上位約85パーセンタイル(約15%以上の有病率レベル)、上位約80パーセンタイル(約20%以上の有病率レベル)、上位約75パーセンタイル(約25%以上の有病率レベル)、上位約70パーセンタイル(約30%以上の有病率レベル)、上位約65パーセンタイル(約35%以上の有病率レベル)、上位約60パーセンタイル(約40%以上の有病率レベル)、上位約55パーセンタイル(約10%以上の有病率レベル)、上位約50パーセンタイル(約50%以上の有病率レベル)、上位約45パーセンタイル(約55%以上の有病率レベル)、上位約40パーセンタイル(約60%以上の有病率レベル)、上位約35パーセンタイル(約65%以上の有病率レベル)、上位約30パーセンタイル(約70%以上の有病率レベル)、上位約25パーセンタイル(約75%以上の有病率レベル)、上位約20パーセンタイル(約80%以上の有病率レベル)、上位約15パーセンタイル(約85%以上の有病率レベル)、上位約10パーセンタイル(約90%以上の有病率レベル)、上位約5パーセンタイル(約95%以上の有病率レベル)、or上位約1パーセンタイル(約99%以上の有病率レベル)にある、試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を投与することを含む。
いくつかの例では、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルの上位約10~上位約90パーセンタイル、上位約20~上位約80パーセンタイル、上位約30~上位約70パーセンタイル、上位約40~上位約60パーセンタイル、上位約45~上位約55パーセンタイル、上位約48~上位約52パーセンタイル、上位約49.5~上位約50.5パーセンタイル、上位約49.9~上位約50.1パーセンタイル、又は上位約50パーセンタイルである、試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を投与することを含む。例えば、いくつかの例では、基準集団において約10%~約90%の間の有病率、約15%~約85%の間の有病率、約20%~約80%の間の有病率、約25%~約75%の間の有病率、約30%~約70%の間の有病率、約35%~約65%の間の有病率、約40%~約60%の間の有病率、約45%~約55%の間の有病率、約48%~約52%の間の有病率、約49.5%~約50.5%の間の有病率、約49.9%~約50.1%の間の有病率、又は約50%の有病率である、試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を投与することを含む。
いくつかの例では、基準集団の上位80パーセンタイル(すなわち、20%の有病率レベル以上)にある試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルで患者を治療する方法は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を投与することを含む。いくつかの例では、基準集団の上位75パーセンタイル(すなわち、25%の有病率レベル以上)にある試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルで患者を治療する方法は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を投与することを含む。いくつかの例では、基準集団の上位50パーセンタイル(すなわち、50%の有病率レベル以上)にある試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルで患者を治療する方法は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を投与することを含む。いくつかの例では、基準集団の上位25パーセンタイル(すなわち、75%の有病率レベル以上)にある試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルで患者を治療する方法は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を投与することを含む。いくつかの例では、基準集団の上位20パーセンタイル(すなわち、80%の有病率レベル以上)にある試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルで患者を治療する方法は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を投与することを含む。
いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞又は対照組織におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルと比較して、本明細書に記載されるもの等の標準的な当技術分野で公知の方法によって検出されるTh2バイオマーカーの量又はレベルの約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%又はそれを超える全体的な増加を指す。特定の例では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルの増加を指し、この増加は、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞又は対照組織におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルの少なくとも約1.5倍、1.75倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、25倍、50倍、75倍又は100倍である。いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞又は対照組織におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルと比較して、約1.5倍、約1.75倍、約2倍、約2.25倍、約2.5倍、約2.75倍、約3.0倍又は約3.25倍を超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルの全体的な増加を指す。
いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、事前に割り当てられたTh2バイオマーカーの量又はレベルと比較して、本明細書に記載されるもの等の標準的な当技術分野で公知の方法によって検出されるTh2バイオマーカーの量又はレベルの約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%又はそれを超える全体的な増加を指す。特定の例では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルの増加を指し、増加は、少なくとも約1.5倍、1.75倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、25倍、50倍、75倍又は100倍の、Th2バイオマーカーの事前に割り当てられた量又はレベルである。いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、Th2バイオマーカーの事前に割り当てられた量又はレベルと比較して、約1.5倍、約1.75倍、約2倍、約2.25倍、約2.5倍、約2.75倍、約3.0倍、又は約3.25倍を超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルの全体的な増加を指す。
(ii)基準Th2バイオマーカー
基準Th2バイオマーカーの量又はレベルは、事前に割り当てられたTh2バイオマーカーの量又はレベルであり得る。いくつかの例では、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルが、基準集団のTh2バイオマーカーの量又はレベルの中央値である。いくつかの例では、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルが、基準集団のTh2バイオマーカーの量又はレベルの平均である。
いくつかの例では、事前に割り当てられたTh2バイオマーカーの量又はレベルは、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージである。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは、約0%~40%の間(例えば、0%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、又は40%)である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは、約0%~10%の間(例えば、0%、0.5%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、4.5%、5%、5.5%、6%、6.5%、7%、7.5%、8%、8.5%、9%、9.5%、又は10%)である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは10%未満(例えば、0%、0.5%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、4.5%、5%、5.5%、6%、6.5%、7%、7.5%、8%、8.5%、9%、9.5%、又は10%)である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約0%である。
本明細書に記載のTh2バイオマーカーの基準量又はレベルは、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルに基づいてもよい。いくつかの例では、本明細書に記載の基準Th2バイオマーカーは、患者の2つ以上(例えば、2つ以上、3つ以上、4つ以上、又は5つ以上)のサブセットを含む基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルである。
いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーは、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーは、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)の1つ以上の用量(例えば、少なくとも1回、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、又は10回以上の投与)を投与されたことがある、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーは、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、単剤療法として抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療を受けたことがある、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーは、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、併用療法(例えば、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)及び追加の治療剤(例えば、抗癌療法(例えば、細胞傷害剤、成長阻害剤、放射線療法、抗血管新生剤、又はそれらの組み合わせ)、例えばCHOP)を含む併用療法として抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療を受けたことがある、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーは、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、抗CD20抗体を含まず(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)、抗癌療法(例えば、細胞傷害剤、成長阻害剤、放射線療法、抗血管新生剤、又はそれらの組み合わせ)、例えばCHOPを含む治療法による治療を受けたことがある、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
例えば、いくつかの例では、基準集団は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)で治療されたことがある患者の第1のサブセット、及び抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)で治療されたことがない患者の第2のサブセットを含む。
いくつかの例では、Th2バイオマーカーの基準量又はレベルは、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性(例えば、PFS又はOS)と、基準Th2バイオマーカーを超える抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性との間の有意差に基づいて、患者の第1及び第2のサブセットの各々を有意に分離し、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性と比較して有意に改善される。例えば、いくつかの例では、Th2バイオマーカーの基準量又はレベルは、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性(例えば、PFS又はOS)と、基準Th2バイオマーカーを超える抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性との間の最大差に基づいて、患者の第1及び第2のサブセットの各々を最適に分離し、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性と比較して有意に改善される。
いくつかの例では、Th2バイオマーカーの基準量又はレベルは、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性(例えば、PFS又はOS)と、基準Th2バイオマーカーを下回る抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性との間の有意差に基づいて、患者の第1及び第2のサブセットの各々を有意に分離し、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性と比較して有意に改善される。例えば、いくつかの例では、Th2バイオマーカーの基準量又はレベルは、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性(例えば、PFS又はOS)と、基準Th2バイオマーカーを下回る抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性との間の最大差に基づいて、患者の第1及び第2のサブセットの各々を最適に分離し、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)によらない治療に対する患者の応答性は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性と比較して有意に改善される。
いくつかの例では、最適な分離又は有意な分離は、患者の第1及び第2のサブセットにおけるTh2バイオマーカーの量又はレベルの分析から決定されるハザード比(HR)に基づくことができ、HRは1未満、例えば約0.95、約0.9、約0.8、約0.7、約0.6、約0.5、約0.4、約0.3、約0.2、約0.1以下のHRである。例えば、特定の例では、最適な分離又は有意な分離は、患者の第1及び第2のサブセットにおけるマTh2バイオマーカーの量又はレベルの分析から決定されるハザード比(HR)に基づくことができ、HRの95%信頼区間の上限は1未満であり、例えば、約0.95、約0.9、約0.8、約0.7、約0.6、約0.5、約0.4、約0.3、約0.2、約0.1以下のHRの95%信頼区間の上限である。
追加的又は代替的に、基準Th2バイオマーカーは、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルであってもよく、基準集団は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有さないか、又はリンパ腫を有するが治療未経験である患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
(iii)適応症
本明細書に記載の方法は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)でリンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者を治療するのに有用である。
いくつかの例では、リンパ腫は低悪性度リンパ腫であり得る。いくつかの例では、リンパ腫は、B細胞リンパ腫、例えば非ホジキンリンパ腫、例えばびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)であり得る。いくつかの例では、リンパ腫は濾胞性リンパ腫(FL)であり得る。いくつかの例では、リンパ腫は慢性リンパ性白血病(CLL)であり得る。いくつかの例では、リンパ腫はCD20陽性リンパ腫であり得る。
特定の例では、癌は、B細胞リンパ腫であり得る。例えば、B細胞リンパ腫は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫)を含む非ホジキンリンパ腫であり得るが、これらに限定されない。例えば、本明細書に記載の方法は、B細胞リンパ腫(例えば、非ホジキンリンパ腫(例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫)))を有する患者を抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)で治療するために使用することができ、該方法は、患者からの試料におけるTh2バイオマーカーが、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超える量又はレベルであると決定することを含む。あるいは、基準Th2バイオマーカー量を下回ると決定された試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、患者が抗CD20抗体を含まない治療法(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を投与されるべきであることを示す。
いくつかの例では、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する個体は、リンパ腫について以前に治療されたことがない(治療未経験)。例えば、いくつかの例では、リンパ腫を有する個体は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を以前に受けたことがない。
いくつかの例では、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する個体は、リンパ腫の治療を以前に受けたことがある。いくつかの例では、リンパ腫を有する個体は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療を以前に受けたことがある。
(iv)治療上の利点
抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療を受けることによって利益を得る患者は、例えば、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))の発生若しくは再発の遅延若しくは予防、症状の緩和、癌の直接的若しくは間接的な病理学的帰結の縮小、転移の予防、疾患進行速度の低下、病状の改善若しくは緩和、又は寛解若しくは予後の改善を経験し得る。いくつかの例では、本明細書に記載される治療は、癌の発症を遅延させるために、又はリンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))の進行を遅延させるために使用される。いくつかの例では、利益は、OS、PFS、CR、PR、又はそれらの組み合わせの増加であり得る。
いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベル(例えば、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベル)を超える試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルを有する、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者を治療する方法は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を投与することを含み、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含まない治療と比較してOSの改善(例えば、20%以上、25%以上、30%以上、35%以上、40%以上、45%以上、50%以上、55%以上、60%以上、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、又は99%以上)を達成する。
いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベル(例えば、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベル)を超える試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルを有する、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者を治療する方法は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を投与することを含み、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含まない治療と比較してPFSの改善(例えば、20%以上、25%以上、30%以上、35%以上、40%以上、45%以上、50%以上、55%以上、60%以上、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、又は99%以上)を達成する。
C.医薬の製造における抗CD20抗体の使用
更なる態様では、本発明は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者を治療するための医薬の製造又は調製における抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)の使用を提供する。いくつかの例では、医薬は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超える患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法に使用するためのものである。いくつかの例では、医薬は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超える患者からの試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法に使用するためのものである。
本明細書に記載の様々な使用を決定するマクロファージバイオマーカー又はTh2バイオマーカーの量又はレベルを以下に更に記載する。
(i)マクロファージバイオマーカーの増加
いくつかの例では、医薬は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)、又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの99パーセンタイル(約1%以上の有病率レベル)、上位約95パーセンタイル(約5%以上の有病率レベル)、上位約90パーセンタイル(約10%以上の有病率レベル)、上位約85パーセンタイル(約15%以上の有病率レベル)、上位約80パーセンタイル(約20%以上の有病率レベル)、上位約75パーセンタイル(約25%以上の有病率レベル)、上位約70パーセンタイル(約30%以上の有病率レベル)、上位約65パーセンタイル(約35%以上の有病率レベル)、上位約60パーセンタイル(約40%以上の有病率レベル)、上位約55パーセンタイル(約10%以上の有病率レベル)、上位約50パーセンタイル(約50%以上の有病率レベル)、上位約45パーセンタイル(約55%以上の有病率レベル)、上位約40パーセンタイル(約60%以上の有病率レベル)、上位約35パーセンタイル(約65%以上の有病率レベル)、上位約30パーセンタイル(約70%以上の有病率レベル)、上位約25パーセンタイル(約75%以上の有病率レベル)、上位約20パーセンタイル(約80%以上の有病率レベル)、上位約15パーセンタイル(約85%以上の有病率レベル)、上位約10パーセンタイル(約90%以上の有病率レベル)、上位約5パーセンタイル(約95%以上の有病率レベル)、又は上位約1パーセンタイル(約99%以上の有病率レベル)にある、患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法において使用するためのものである。
いくつかの例では、医薬は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの上位約10~上位約90パーセンタイル、上位約20~上位約80パーセンタイル、上位約30~上位約70パーセンタイル、上位約40~上位約60パーセンタイル、上位約45~上位約55パーセンタイル、上位約48~上位約52パーセンタイル、上位約49.5~上位約50.5パーセンタイル、上位約49.9~上位約50.1パーセンタイル、又は上位約50パーセンタイルである、患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法で使用するためのものである。例えば、いくつかの例では、医薬は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準集団において約10%~約90%の間の有病率、約15%~約85%の間の有病率、約20%~約80%の間の有病率、約25%~約75%の間の有病率、約30%~約70%の間の有病率、約35%~約65%の間の有病率、約40%~約60%の間の有病率、約45%~約55%の間の有病率、約48%~約52%の間の有病率、約49.5%~約50.5%の間の有病率、約49.9%~約50.1%の間の有病率、又は約50%の有病率である患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法において使用するためのものである。
いくつかの例では、医薬は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準集団の上位80パーセンタイル(すなわち、20%以上の有病率レベル)にある患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法に使用するためのものである。いくつかの例では、医薬は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準集団の上位75パーセンタイル(すなわち、25%以上の有病率レベル)にある患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法に使用するためのものである。いくつかの例では、医薬は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準集団の上位50パーセンタイル(すなわち、50%以上の有病率レベル)にある患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法に使用するためのものである。いくつかの例では、医薬は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準集団の上位25パーセンタイル(すなわち、75%以上の有病率レベル)にある患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法に使用するためのものである。いくつかの例では、医薬は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準集団の上位20パーセンタイル(すなわち、80%以上の有病率レベル)にある患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法に使用するためのものである。
いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞又は対照組織におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルと比較して、本明細書に記載されるもの等の標準的な当技術分野で公知の方法によって検出されるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%又はそれを超える全体的な増加を指す。特定の例では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの増加を指し、この増加は、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞又は対照組織におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの少なくとも約1.5倍、1.75倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、25倍、50倍、75倍又は100倍である。いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞又は対照組織におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルと比較して、約1.5倍、約1.75倍、約2倍、約2.25倍、約2.5倍、約2.75倍、約3.0倍又は約3.25倍を超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの全体的な増加を指す。
いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、事前に割り当てられたマクロファージバイオマーカーの量又はレベルと比較して、本明細書に記載されるもの等の標準的な当技術分野で公知の方法によって検出されるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%又はそれを超える全体的な増加を指す。特定の例では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの増加を指し、増加は、少なくとも約1.5倍、1.75倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、25倍、50倍、75倍又は100倍の、マクロファージバイオマーカーの事前に割り当てられた量又はレベルである。いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、マクロファージバイオマーカーの事前に割り当てられた量又はレベルと比較して、約1.5倍、約1.75倍、約2倍、約2.25倍、約2.5倍、約2.75倍、約3.0倍、又は約3.25倍を超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの全体的な増加を指す。
(ii)基準マクロファージバイオマーカー
基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、事前に割り当てられたマクロファージバイオマーカーの量又はレベルであり得る。いくつかの例では、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの中央値である。いくつかの例では、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの平均である。
いくつかの例では、事前に割り当てられたマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージである。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは、約0%~40%の間(例えば、0%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、又は40%)である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは、約0%~10%の間(例えば、0%、0.5%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、4.5%、5%、5.5%、6%、6.5%、7%、7.5%、8%、8.5%、9%、9.5%、又は10%)である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは10%未満(例えば、0%、0.5%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、4.5%、5%、5.5%、6%、6.5%、7%、7.5%、8%、8.5%、9%、9.5%、又は10%)である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約6%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約5%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約4.74%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約4%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約3.35%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約3%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約2.5%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約2%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約1.67%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約1%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約0%である。
本明細書に記載のマクロファージバイオマーカーの基準量又はレベルは、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルに基づいてもよい。いくつかの例では、本明細書に記載の基準マクロファージバイオマーカーは、患者の2つ以上(例えば、2つ以上、3つ以上、4つ以上、又は5つ以上)のサブセットを含む基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである。
いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーは、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーは、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)の1つ以上の用量(例えば、少なくとも1回、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、又は10回以上の投与)を投与されたことがある、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーは、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、単剤療法として抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療を受けたことがある、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーは、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、併用療法(例えば、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)及び追加の治療剤(例えば、抗癌療法(例えば、細胞傷害剤、成長阻害剤、放射線療法、抗血管新生剤、又はそれらの組み合わせ)、例えばCHOP)を含む併用療法として抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療を受けたことがある、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーは、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、抗CD20抗体を含まず(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)、抗癌療法(例えば、細胞傷害剤、成長阻害剤、放射線療法、抗血管新生剤、又はそれらの組み合わせ)、例えばCHOPを含む治療法による治療を受けたことがある、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
例えば、いくつかの例では、基準集団は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)で治療されたことがある患者の第1のサブセット、及び抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)で治療されたことがない患者の第2のサブセットを含む。
いくつかの例では、マクロファージバイオマーカーの基準量又はレベルは、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性(例えば、PFS又はOS)と、基準マクロファージバイオマーカーを超える抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性との間の有意差に基づいて、患者の第1及び第2のサブセットの各々を有意に分離し、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性と比較して有意に改善される。例えば、いくつかの例では、マクロファージバイオマーカーの基準量又はレベルは、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性(例えば、PFS又はOS)と、基準マクロファージバイオマーカーを超える抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性との間の最大差に基づいて、患者の第1及び第2のサブセットの各々を最適に分離し、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性と比較して有意に改善される。
いくつかの例では、マクロファージバイオマーカーの基準量又はレベルは、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性(例えば、PFS又はOS)と、基準マクロファージバイオマーカーを下回る抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性との間の有意差に基づいて、患者の第1及び第2のサブセットの各々を有意に分離し、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性と比較して有意に改善される。例えば、いくつかの例では、マクロファージバイオマーカーの基準量又はレベルは、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性(例えば、PFS又はOS)と、基準マクロファージバイオマーカーを下回る抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性との間の最大差に基づいて、患者の第1及び第2のサブセットの各々を最適に分離し、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性と比較して有意に改善される。
いくつかの例では、最適な分離又は有意な分離は、患者の第1及び第2のサブセットにおけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの分析から決定されるハザード比(HR)に基づくことができ、HRは1未満、例えば約0.95、約0.9、約0.8、約0.7、約0.6、約0.5、約0.4、約0.3、約0.2、約0.1以下のHRである。例えば、特定の例では、最適な分離又は有意な分離は、患者の第1及び第2のサブセットにおけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの分析から決定されるハザード比(HR)に基づくことができ、HRの95%信頼区間の上限は1未満であり、例えば、約0.95、約0.9、約0.8、約0.7、約0.6、約0.5、約0.4、約0.3、約0.2、約0.1以下のHRの95%信頼区間の上限である。
追加的又は代替的に、基準マクロファージバイオマーカーは、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルであってもよく、基準集団は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有さないか、又はリンパ腫を有するが治療未経験である患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
(iii)Th2バイオマーカーの増加
いくつかの例では、医薬は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)、又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルの99パーセンタイル(約1%以上の有病率レベル)、上位約95パーセンタイル(約5%以上の有病率レベル)、上位約90パーセンタイル(約10%以上の有病率レベル)、上位約85パーセンタイル(約15%以上の有病率レベル)、上位約80パーセンタイル(約20%以上の有病率レベル)、上位約75パーセンタイル(約25%以上の有病率レベル)、上位約70パーセンタイル(約30%以上の有病率レベル)、上位約65パーセンタイル(約35%以上の有病率レベル)、上位約60パーセンタイル(約40%以上の有病率レベル)、上位約55パーセンタイル(約10%以上の有病率レベル)、上位約50パーセンタイル(約50%以上の有病率レベル)、上位約45パーセンタイル(約55%以上の有病率レベル)、上位約40パーセンタイル(約60%以上の有病率レベル)、上位約35パーセンタイル(約65%以上の有病率レベル)、上位約30パーセンタイル(約70%以上の有病率レベル)、上位約25パーセンタイル(約75%以上の有病率レベル)、上位約20パーセンタイル(約80%以上の有病率レベル)、上位約15パーセンタイル(約85%以上の有病率レベル)、上位約10パーセンタイル(約90%以上の有病率レベル)、上位約5パーセンタイル(約95%以上の有病率レベル)、又は上位約1パーセンタイル(約99%以上の有病率レベル)にある、患者からの試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法において使用するためのものである。
いくつかの例では、医薬は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルの上位約10~上位約90パーセンタイル、上位約20~上位約80パーセンタイル、上位約30~上位約70パーセンタイル、上位約40~上位約60パーセンタイル、上位約45~上位約55パーセンタイル、上位約48~上位約52パーセンタイル、上位約49.5~上位約50.5パーセンタイル、上位約49.9~上位約50.1パーセンタイル、又は上位約50パーセンタイルである、患者からの試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法で使用するためのものである。例えば、いくつかの例では、医薬は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準集団において約10%~約90%の間の有病率、約15%~約85%の間の有病率、約20%~約80%の間の有病率、約25%~約75%の間の有病率、約30%~約70%の間の有病率、約35%~約65%の間の有病率、約40%~約60%の間の有病率、約45%~約55%の間の有病率、約48%~約52%の間の有病率、約49.5%~約50.5%の間の有病率、約49.9%~約50.1%の間の有病率、又は約50%の有病率である患者からの試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法において使用するためのものである。
いくつかの例では、医薬は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準集団の上位80パーセンタイル(すなわち、20%以上の有病率レベル)にある患者からの試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法に使用するためのものである。いくつかの例では、医薬は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準集団の上位75パーセンタイル(すなわち、25%以上の有病率レベル)にある患者からの試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法に使用するためのものである。いくつかの例では、医薬は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準集団の上位50パーセンタイル(すなわち、50%以上の有病率レベル)にある患者からの試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法に使用するためのものである。いくつかの例では、医薬は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準集団の上位25パーセンタイル(すなわち、75%以上の有病率レベル)にある患者からの試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法に使用するためのものである。いくつかの例では、医薬は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準集団の上位20パーセンタイル(すなわち、80%以上の有病率レベル)にある患者からの試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法に使用するためのものである。
いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞又は対照組織におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルと比較して、本明細書に記載されるもの等の標準的な当技術分野で公知の方法によって検出されるTh2バイオマーカーの量又はレベルの約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%又はそれを超える全体的な増加を指す。特定の例では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルの増加を指し、この増加は、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞又は対照組織におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルの少なくとも約1.5倍、1.75倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、25倍、50倍、75倍又は100倍である。いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞又は対照組織におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルと比較して、約1.5倍、約1.75倍、約2倍、約2.25倍、約2.5倍、約2.75倍、約3.0倍又は約3.25倍を超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルの全体的な増加を指す。
いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、事前に割り当てられたTh2バイオマーカーの量又はレベルと比較して、本明細書に記載されるもの等の標準的な当技術分野で公知の方法によって検出されるTh2バイオマーカーの量又はレベルの約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%又はそれを超える全体的な増加を指す。特定の例では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルの増加を指し、増加は、少なくとも約1.5倍、1.75倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、25倍、50倍、75倍又は100倍の、Th2バイオマーカーの事前に割り当てられた量又はレベルである。いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、Th2バイオマーカーの事前に割り当てられた量又はレベルと比較して、約1.5倍、約1.75倍、約2倍、約2.25倍、約2.5倍、約2.75倍、約3.0倍、又は約3.25倍を超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルの全体的な増加を指す。
(iv)基準Th2バイオマーカー
基準Th2バイオマーカーの量又はレベルは、事前に割り当てられたTh2バイオマーカーの量又はレベルであり得る。いくつかの例では、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルが、基準集団のTh2バイオマーカーの量又はレベルの中央値である。いくつかの例では、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルが、基準集団のTh2バイオマーカーの量又はレベルの平均である。
いくつかの例では、事前に割り当てられたTh2バイオマーカーの量又はレベルは、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージである。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは、約0%~40%の間(例えば、0%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、又は40%)である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは、約0%~10%の間(例えば、0%、0.5%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、4.5%、5%、5.5%、6%、6.5%、7%、7.5%、8%、8.5%、9%、9.5%、又は10%)である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは10%未満(例えば、0%、0.5%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、4.5%、5%、5.5%、6%、6.5%、7%、7.5%、8%、8.5%、9%、9.5%、又は10%)である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約0%である。
本明細書に記載のTh2バイオマーカーの基準量又はレベルは、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルに基づいてもよい。いくつかの例では、本明細書に記載の基準Th2バイオマーカーは、患者の2つ以上(例えば、2つ以上、3つ以上、4つ以上、又は5つ以上)のサブセットを含む基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルである。
いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーは、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーは、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)の1つ以上の用量(例えば、少なくとも1回、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、又は10回以上の投与)を投与されたことがある、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーは、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、単剤療法として抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療を受けたことがある、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーは、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、併用療法(例えば、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)及び追加の治療剤(例えば、抗癌療法(例えば、細胞傷害剤、成長阻害剤、放射線療法、抗血管新生剤、又はそれらの組み合わせ)、例えばCHOP)を含む併用療法として抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療を受けたことがある、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーは、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、抗CD20抗体を含まず(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)、抗癌療法(例えば、細胞傷害剤、成長阻害剤、放射線療法、抗血管新生剤、又はそれらの組み合わせ)、例えばCHOPを含む治療法による治療を受けたことがある、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
例えば、いくつかの例では、基準集団は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)で治療されたことがある患者の第1のサブセット、及び抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)で治療されたことがない患者の第2のサブセットを含む。
いくつかの例では、Th2バイオマーカーの基準量又はレベルは、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性(例えば、PFS又はOS)と、基準Th2バイオマーカーを超える抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性との間の有意差に基づいて、患者の第1及び第2のサブセットの各々を有意に分離し、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性と比較して有意に改善される。例えば、いくつかの例では、Th2バイオマーカーの基準量又はレベルは、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性(例えば、PFS又はOS)と、基準Th2バイオマーカーを超える抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性との間の最大差に基づいて、患者の第1及び第2のサブセットの各々を最適に分離し、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性と比較して有意に改善される。
いくつかの例では、Th2バイオマーカーの基準量又はレベルは、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性(例えば、PFS又はOS)と、基準Th2バイオマーカーを下回る抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性との間の有意差に基づいて、患者の第1及び第2のサブセットの各々を有意に分離し、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性と比較して有意に改善される。例えば、いくつかの例では、Th2バイオマーカーの基準量又はレベルは、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性(例えば、PFS又はOS)と、基準Th2バイオマーカーを下回る抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性との間の最大差に基づいて、患者の第1及び第2のサブセットの各々を最適に分離し、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)によらない治療に対する患者の応答性は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性と比較して有意に改善される。
いくつかの例では、最適な分離又は有意な分離は、患者の第1及び第2のサブセットにおけるTh2バイオマーカーの量又はレベルの分析から決定されるハザード比(HR)に基づくことができ、HRは1未満、例えば約0.95、約0.9、約0.8、約0.7、約0.6、約0.5、約0.4、約0.3、約0.2、約0.1以下のHRである。例えば、特定の例では、最適な分離又は有意な分離は、患者の第1及び第2のサブセットにおけるマTh2バイオマーカーの量又はレベルの分析から決定されるハザード比(HR)に基づくことができ、HRの95%信頼区間の上限は1未満であり、例えば、約0.95、約0.9、約0.8、約0.7、約0.6、約0.5、約0.4、約0.3、約0.2、約0.1以下のHRの95%信頼区間の上限である。
追加的又は代替的に、基準Th2バイオマーカーは、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルであってもよく、基準集団は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有さないか、又はリンパ腫を有するが治療未経験である患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
(v)適応症
本明細書に記載の医薬は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者を治療するのに有用である。
いくつかの例では、リンパ腫は低悪性度リンパ腫であり得る。いくつかの例では、リンパ腫は、B細胞リンパ腫、例えば非ホジキンリンパ腫、例えばびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)であり得る。いくつかの例では、リンパ腫は濾胞性リンパ腫(FL)であり得る。いくつかの例では、リンパ腫は慢性リンパ性白血病(CLL)であり得る。いくつかの例では、リンパ腫はCD20陽性リンパ腫であり得る。
特定の例では、癌は、B細胞リンパ腫であり得る。例えば、B細胞リンパ腫は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫)を含む非ホジキンリンパ腫であり得るが、これらに限定されない。例えば、本明細書に記載の方法は、B細胞リンパ腫(例えば、非ホジキンリンパ腫(例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫)))を有する患者を抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)で治療するために使用することができ、該方法は、患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーが、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超える量又はレベルであると決定することを含む。あるいは、基準マクロファージバイオマーカー量を下回ると決定された試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、患者が抗CD20抗体を含まない治療法(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を投与されるべきであることを示す。例えば、本明細書に記載の方法は、B細胞リンパ腫(例えば、非ホジキンリンパ腫(例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫)))を有する患者を抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)で治療するために使用することができ、該方法は、患者からの試料におけるTh2バイオマーカーが、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超える量又はレベルであると決定することを含む。あるいは、基準Th2バイオマーカー量を下回ると決定された試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、患者が抗CD20抗体を含まない治療法(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を投与されるべきであることを示す。
いくつかの例では、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する個体は、リンパ腫について以前に治療されたことがない(治療未経験)。例えば、いくつかの例では、リンパ腫を有する個体は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を以前に受けたことがない。
いくつかの例では、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する個体は、リンパ腫の治療を以前に受けたことがある。いくつかの例では、リンパ腫を有する個体は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療を以前に受けたことがある。
(vi)治療上の利点
医薬による治療を受けることによって利益を得る患者は、例えば、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))の発生若しくは再発の遅延若しくは予防、症状の緩和、癌の直接的若しくは間接的な病理学的帰結の縮小、転移の予防、疾患進行速度の低下、病状の改善若しくは緩和、又は寛解若しくは予後の改善を経験し得る。いくつかの例では、本明細書に記載される医薬は、癌の発症を遅延させるために、又はリンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))の進行を遅延させるために使用される。いくつかの例では、利益は、OS、PFS、CR、PR、又はそれらの組み合わせの増加であり得る。
いくつかの例では、医薬は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベル(例えば、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベル)を超える試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法で使用するためのものであり、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含まない治療と比較してOSの改善(例えば、20%以上、25%以上、30%以上、35%以上、40%以上、45%以上、50%以上、55%以上、60%以上、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、又は99%以上)を達成する。
いくつかの例では、医薬は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベル(例えば、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベル)を超える試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法で使用するためのものであり、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含まない治療と比較してPFSの改善(例えば、20%以上、25%以上、30%以上、35%以上、40%以上、45%以上、50%以上、55%以上、60%以上、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、又は99%以上)を達成する。
いくつかの例では、医薬は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準Th2バイオマーカーの量又はレベル(例えば、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベル)を超える試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法で使用するためのものであり、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含まない治療と比較してOSの改善(例えば、20%以上、25%以上、30%以上、35%以上、40%以上、45%以上、50%以上、55%以上、60%以上、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、又は99%以上)を達成する。
いくつかの例では、医薬は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準Th2バイオマーカーの量又はレベル(例えば、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベル)を超える試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法で使用するためのものであり、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含まない治療と比較してPFSの改善(例えば、20%以上、25%以上、30%以上、35%以上、40%以上、45%以上、50%以上、55%以上、60%以上、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、又は99%以上)を達成する。
D.抗CD20抗体の治療的使用
更なる態様では、本発明は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者を治療する際の抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)の使用を提供する。
いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)は、リンパ腫を有し、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超える患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者の治療に使用するためのものである。
いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)は、リンパ腫を有し、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超える患者からの試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルを有する患者の治療に使用するためのものである。
本明細書に記載の様々な使用を決定するマクロファージバイオマーカー又はTh2バイオマーカーの量又はレベルを以下に更に記載する。
(i)マクロファージバイオマーカーの増加
いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)、又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの上位約99パーセンタイル(約1%以上の有病率レベル)、上位約95パーセンタイル(約5%以上の有病率レベル)、上位約90パーセンタイル(約10%以上の有病率レベル)、上位約85パーセンタイル(約15%以上の有病率レベル)、上位約80パーセンタイル(約20%以上の有病率レベル)、上位約75パーセンタイル(約25%以上の有病率レベル)、上位約70パーセンタイル(約30%以上の有病率レベル)、上位約65パーセンタイル(約35%以上の有病率レベル)、上位約60パーセンタイル(約40%以上の有病率レベル)、上位約55パーセンタイル(約10%以上の有病率レベル)、上位約50パーセンタイル(約50%以上の有病率レベル)、上位約45パーセンタイル(約55%以上の有病率レベル)、上位約40パーセンタイル(約60%以上の有病率レベル)、上位約35パーセンタイル(約65%以上の有病率レベル)、上位約30パーセンタイル(約70%以上の有病率レベル)、上位約25パーセンタイル(約75%以上の有病率レベル)、上位約20パーセンタイル(約80%以上の有病率レベル)、上位約15パーセンタイル(約85%以上の有病率レベル)、上位約10パーセンタイル(約90%以上の有病率レベル)、上位約5パーセンタイル(約95%以上の有病率レベル)、又は上位約1パーセンタイル(約99%以上の有病率レベル)にある、患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法において使用するためのものである。
いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの上位約10~上位約90パーセンタイル、上位約20~上位約80パーセンタイル、上位約30~上位約70パーセンタイル、上位約40~上位約60パーセンタイル、上位約45~上位約55パーセンタイル、上位約48~上位約52パーセンタイル、上位約49.5~上位約50.5パーセンタイル、上位約49.9~上位約50.1パーセンタイル、又は上位約50パーセンタイルである、患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法で使用するためのものである。例えば、いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者であって、基準集団中の約10%~約90%の間の有病率、約15%~約85%の間の有病率、約20%~約80%の間の有病率、約25%~約75%の間の有病率、約30%~約70%の間の有病率、約35%~約65%の間の有病率、約40%~約60%の間の有病率、約45%~約55%の間の有病率、約48%~約52%の間の有病率、約49.5%~約50.5%の間の有病率、約49.9%~約50.1%の間の有病率、又は約50%の有病率である患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法において使用されるためのものである。
いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準集団の上位80パーセンタイル(すなわち、20%の有病率レベル以上)にある患者由来の試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法に使用するためのものである。いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準集団の上位75パーセンタイル(すなわち、25%の有病率レベル以上)にある患者由来の試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法に使用するためのものである。いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準集団の上位50パーセンタイル(すなわち、50%の有病率レベル以上)にある患者由来の試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法に使用するためのものである。いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準集団の上位25パーセンタイル(すなわち、75%の有病率レベル以上)にある患者由来の試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法に使用するためのものである。いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準集団の上位20パーセンタイル(すなわち、80%の有病率レベル以上)にある患者由来の試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法に使用するためのものである。
いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞又は対照組織におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルと比較して、本明細書に記載されるもの等の標準的な当技術分野で公知の方法によって検出されるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%又はそれを超える全体的な増加を指す。特定の例では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの増加を指し、この増加は、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞又は対照組織におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの少なくとも約1.5倍、1.75倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、25倍、50倍、75倍又は100倍である。いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞又は対照組織におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルと比較して、約1.5倍、約1.75倍、約2倍、約2.25倍、約2.5倍、約2.75倍、約3.0倍又は約3.25倍を超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの全体的な増加を指す。
いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、事前に割り当てられたマクロファージバイオマーカーの量又はレベルと比較して、本明細書に記載されるもの等の標準的な当技術分野で公知の方法によって検出されるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%又はそれを超える全体的な増加を指す。特定の例では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの増加を指し、増加は、少なくとも約1.5倍、1.75倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、25倍、50倍、75倍又は100倍の、マクロファージバイオマーカーの事前に割り当てられた量又はレベルである。いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、マクロファージバイオマーカーの事前に割り当てられた量又はレベルと比較して、約1.5倍、約1.75倍、約2倍、約2.25倍、約2.5倍、約2.75倍、約3.0倍、又は約3.25倍を超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの全体的な増加を指す。
(ii)基準マクロファージバイオマーカー
基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、事前に割り当てられたマクロファージバイオマーカーの量又はレベルであり得る。いくつかの例では、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの中央値である。いくつかの例では、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの平均である。
いくつかの例では、事前に割り当てられたマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージである。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは、約0%~40%の間(例えば、0%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、又は40%)である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは、約0%~10%の間(例えば、0%、0.5%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、4.5%、5%、5.5%、6%、6.5%、7%、7.5%、8%、8.5%、9%、9.5%、又は10%)である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは10%未満(例えば、0%、0.5%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、4.5%、5%、5.5%、6%、6.5%、7%、7.5%、8%、8.5%、9%、9.5%、又は10%)である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約6%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約5%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約4.74%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約4%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約3.35%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約3%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約2.5%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約2%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約1.67%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約1%である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約0%である。
本明細書に記載のマクロファージバイオマーカーの基準量又はレベルは、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルに基づいてもよい。いくつかの例では、本明細書に記載の基準マクロファージバイオマーカーは、患者の2つ以上(例えば、2つ以上、3つ以上、4つ以上、又は5つ以上)のサブセットを含む基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである。
いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーは、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーは、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)の1つ以上の用量(例えば、少なくとも1回、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、又は10回以上の投与)を投与されたことがある、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーは、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、単剤療法として抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療を受けたことがある、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーは、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、併用療法(例えば、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)及び追加の治療剤(例えば、抗癌療法(例えば、細胞傷害剤、成長阻害剤、放射線療法、抗血管新生剤、又はそれらの組み合わせ)、例えばCHOP)を含む併用療法として抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療を受けたことがある、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
いくつかの例では、基準マクロファージバイオマーカーは、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、抗CD20抗体を含まず(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)、抗癌療法(例えば、細胞傷害剤、成長阻害剤、放射線療法、抗血管新生剤、又はそれらの組み合わせ)、例えばCHOPを含む治療法による治療を受けたことがある、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
例えば、いくつかの例では、基準集団は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)で治療されたことがある患者の第1のサブセット、及び抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)で治療されたことがない患者の第2のサブセットを含む。
いくつかの例では、マクロファージバイオマーカーの基準量又はレベルは、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性(例えば、PFS又はOS)と、基準マクロファージバイオマーカーを超える抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性との間の有意差に基づいて、患者の第1及び第2のサブセットの各々を有意に分離し、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性と比較して有意に改善される。例えば、いくつかの例では、マクロファージバイオマーカーの基準量又はレベルは、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性(例えば、PFS又はOS)と、基準マクロファージバイオマーカーを超える抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性との間の最大差に基づいて、患者の第1及び第2のサブセットの各々を最適に分離し、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性と比較して有意に改善される。
いくつかの例では、マクロファージバイオマーカーの基準量又はレベルは、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性(例えば、PFS又はOS)と、基準マクロファージバイオマーカーを下回る抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性との間の有意差に基づいて、患者の第1及び第2のサブセットの各々を有意に分離し、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性と比較して有意に改善される。例えば、いくつかの例では、マクロファージバイオマーカーの基準量又はレベルは、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性(例えば、PFS又はOS)と、基準マクロファージバイオマーカーを下回る抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性との間の最大差に基づいて、患者の第1及び第2のサブセットの各々を最適に分離し、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性と比較して有意に改善される。
いくつかの例では、最適な分離又は有意な分離は、患者の第1及び第2のサブセットにおけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの分析から決定されるHRに基づくことができ、HRは1未満、例えば約0.95、約0.9、約0.8、約0.7、約0.6、約0.5、約0.4、約0.3、約0.2、約0.1以下のHRである。例えば、特定の例では、最適な分離又は有意な分離は、患者の第1及び第2のサブセットにおけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの分析から決定されるHRに基づくことができ、HRの95%信頼区間の上限は1未満であり、例えば、約0.95、約0.9、約0.8、約0.7、約0.6、約0.5、約0.4、約0.3、約0.2、約0.1以下のHRの95%信頼区間の上限である。
追加的又は代替的に、基準マクロファージバイオマーカーは、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルであってもよく、基準集団は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有さないか、又はリンパ腫を有するが治療未経験である患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
(iii)Th2バイオマーカーの増加
いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)、又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準集団中の2バイオマーカーの量又はレベルの上位約99パーセンタイル(約1%以上の有病率レベル)、上位約95パーセンタイル(約5%以上の有病率レベル)、上位約90パーセンタイル(約10%以上の有病率レベル)、上位約85パーセンタイル(約15%以上の有病率レベル)、上位約80パーセンタイル(約20%以上の有病率レベル)、上位約75パーセンタイル(約25%以上の有病率レベル)、上位約70パーセンタイル(約30%以上の有病率レベル)、上位約65パーセンタイル(約35%以上の有病率レベル)、上位約60パーセンタイル(約40%以上の有病率レベル)、上位約55パーセンタイル(約10%以上の有病率レベル)、上位約50パーセンタイル(約50%以上の有病率レベル)、上位約45パーセンタイル(約55%以上の有病率レベル)、上位約40パーセンタイル(約60%以上の有病率レベル)、上位約35パーセンタイル(約65%以上の有病率レベル)、上位約30パーセンタイル(約70%以上の有病率レベル)、上位約25パーセンタイル(約75%以上の有病率レベル)、上位約20パーセンタイル(約80%以上の有病率レベル)、上位約15パーセンタイル(約85%以上の有病率レベル)、上位約10パーセンタイル(約90%以上の有病率レベル)、上位約5パーセンタイル(約95%以上の有病率レベル)、又は上位約1パーセンタイル(約99%以上の有病率レベル)にある、患者からの試料における2バイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法において使用するためのものである。
いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルの上位約10~上位約90パーセンタイル、上位約20~上位約80パーセンタイル、上位約30~上位約70パーセンタイル、上位約40~上位約60パーセンタイル、上位約45~上位約55パーセンタイル、上位約48~上位約52パーセンタイル、上位約49.5~上位約50.5パーセンタイル、上位約49.9~上位約50.1パーセンタイル、又は上位約50パーセンタイルである、患者からの試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法で使用するためのものである。例えば、いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者であって、基準集団中の約10%~約90%の間の有病率、約15%~約85%の間の有病率、約20%~約80%の間の有病率、約25%~約75%の間の有病率、約30%~約70%の間の有病率、約35%~約65%の間の有病率、約40%~約60%の間の有病率、約45%~約55%の間の有病率、約48%~約52%の間の有病率、約49.5%~約50.5%の間の有病率、約49.9%~約50.1%の間の有病率、又は約50%の有病率である患者からの試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法において使用されるためのものである。
いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準集団の上位80パーセンタイル(すなわち、20%の有病率レベル以上)にある患者からの試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法に使用するためのものである。いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準集団の上位75パーセンタイル(すなわち、25%の有病率レベル以上)にある患者からの試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法に使用するためのものである。いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準集団の上位50パーセンタイル(すなわち、50%の有病率レベル以上)にある患者からの試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法に使用するためのものである。いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準集団の上位25パーセンタイル(すなわち、75%の有病率レベル以上)にある患者からの試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法に使用するためのものである。いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準集団の上位20パーセンタイル(すなわち、80%の有病率レベル以上)にある患者からの試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法に使用するためのものである。
いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞又は対照組織におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルと比較して、本明細書に記載されるもの等の標準的な当技術分野で公知の方法によって検出されるTh2バイオマーカーの量又はレベルの約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%又はそれを超える全体的な増加を指す。特定の例では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルの増加を指し、この増加は、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞又は対照組織におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルの少なくとも約1.5倍、1.75倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、25倍、50倍、75倍又は100倍である。いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、基準試料、基準細胞、基準組織、対照試料、対照細胞又は対照組織におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルと比較して、約1.5倍、約1.75倍、約2倍、約2.25倍、約2.5倍、約2.75倍、約3.0倍又は約3.25倍を超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルの全体的な増加を指す。
いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、事前に割り当てられたTh2バイオマーカーの量又はレベルと比較して、本明細書に記載されるもの等の標準的な当技術分野で公知の方法によって検出されるTh2バイオマーカーの量又はレベルの約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%又はそれを超える全体的な増加を指す。特定の例では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルの増加を指し、増加は、少なくとも約1.5倍、1.75倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、25倍、50倍、75倍又は100倍の、Th2バイオマーカーの事前に割り当てられた量又はレベルである。いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、Th2バイオマーカーの事前に割り当てられた量又はレベルと比較して、約1.5倍、約1.75倍、約2倍、約2.25倍、約2.5倍、約2.75倍、約3.0倍、又は約3.25倍を超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルの全体的な増加を指す。
(iv)基準Th2バイオマーカー
基準Th2バイオマーカーの量又はレベルは、事前に割り当てられたTh2バイオマーカーの量又はレベルであり得る。いくつかの例では、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルが、基準集団のTh2バイオマーカーの量又はレベルの中央値である。いくつかの例では、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルが、基準集団のTh2バイオマーカーの量又はレベルの平均である。
いくつかの例では、事前に割り当てられたTh2バイオマーカーの量又はレベルは、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージである。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは、約0%~40%の間(例えば、0%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、又は40%)である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは、約0%~10%の間(例えば、0%、0.5%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、4.5%、5%、5.5%、6%、6.5%、7%、7.5%、8%、8.5%、9%、9.5%、又は10%)である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは10%未満(例えば、0%、0.5%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、4.5%、5%、5.5%、6%、6.5%、7%、7.5%、8%、8.5%、9%、9.5%、又は10%)である。いくつかの例では、試料内の細胞サブタイプのパーセンテージは約0%である。
本明細書に記載のTh2バイオマーカーの基準量又はレベルは、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルに基づいてもよい。いくつかの例では、本明細書に記載の基準Th2バイオマーカーは、患者の2つ以上(例えば、2つ以上、3つ以上、4つ以上、又は5つ以上)のサブセットを含む基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルである。
いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーは、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーは、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)の1つ以上の用量(例えば、少なくとも1回、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、又は10回以上の投与)を投与されたことがある、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーは、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、単剤療法として抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療を受けたことがある、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーは、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、併用療法(例えば、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)及び追加の治療剤(例えば、抗癌療法(例えば、細胞傷害剤、成長阻害剤、放射線療法、抗血管新生剤、又はそれらの組み合わせ)、例えばCHOP)を含む併用療法として抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療を受けたことがある、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
いくつかの例では、基準Th2バイオマーカーは、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルであり、基準集団は、抗CD20抗体を含まず(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)、抗癌療法(例えば、細胞傷害剤、成長阻害剤、放射線療法、抗血管新生剤、又はそれらの組み合わせ)、例えばCHOPを含む治療法による治療を受けたことがある、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
例えば、いくつかの例では、基準集団は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)で治療されたことがある患者の第1のサブセット、及び抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)で治療されたことがない患者の第2のサブセットを含む。
いくつかの例では、Th2バイオマーカーの基準量又はレベルは、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性(例えば、PFS又はOS)と、基準Th2バイオマーカーを超える抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性との間の有意差に基づいて、患者の第1及び第2のサブセットの各々を有意に分離し、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性と比較して有意に改善される。例えば、いくつかの例では、Th2バイオマーカーの基準量又はレベルは、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性(例えば、PFS又はOS)と、基準Th2バイオマーカーを超える抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性との間の最大差に基づいて、患者の第1及び第2のサブセットの各々を最適に分離し、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性と比較して有意に改善される。
いくつかの例では、Th2バイオマーカーの基準量又はレベルは、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性(例えば、PFS又はOS)と、基準Th2バイオマーカーを下回る抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性との間の有意差に基づいて、患者の第1及び第2のサブセットの各々を有意に分離し、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性と比較して有意に改善される。例えば、いくつかの例では、Th2バイオマーカーの基準量又はレベルは、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性(例えば、PFS又はOS)と、基準Th2バイオマーカーを下回る抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を用いない治療に対する患者の応答性との間の最大差に基づいて、患者の第1及び第2のサブセットの各々を最適に分離し、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)によらない治療に対する患者の応答性は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療に対する患者の応答性と比較して有意に改善される。
いくつかの例では、最適な分離又は有意な分離は、患者の第1及び第2のサブセットにおけるTh2バイオマーカーの量又はレベルの分析から決定されるHRに基づくことができ、HRは1未満、例えば約0.95、約0.9、約0.8、約0.7、約0.6、約0.5、約0.4、約0.3、約0.2、約0.1以下のHRである。例えば、特定の例では、最適な分離又は有意な分離は、患者の第1及び第2のサブセットにおけるTh2バイオマーカーの量又はレベルの分析から決定されるHRに基づくことができ、HRの95%信頼区間の上限は1未満であり、例えば、約0.95、約0.9、約0.8、約0.7、約0.6、約0.5、約0.4、約0.3、約0.2、約0.1以下のHRの95%信頼区間の上限である。
追加的又は代替的に、基準Th2バイオマーカーは、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルであってもよく、基準集団は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有さないか、又はリンパ腫を有するが治療未経験である患者の少なくとも1つのサブセットを含む。
(v)適応症
本明細書に記載の抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ及びリツキシマブ)は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者を治療する方法に有用である。
いくつかの例では、リンパ腫は低悪性度リンパ腫であり得る。いくつかの例では、リンパ腫は、B細胞リンパ腫、例えば非ホジキンリンパ腫、例えばびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)であり得る。いくつかの例では、リンパ腫は濾胞性リンパ腫(FL)であり得る。いくつかの例では、リンパ腫は慢性リンパ性白血病(CLL)であり得る。いくつかの例では、リンパ腫はCD20陽性リンパ腫であり得る。
特定の例では、癌は、B細胞リンパ腫であり得る。例えば、B細胞リンパ腫は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫)を含む非ホジキンリンパ腫であり得るが、これらに限定されない。例えば、本明細書に記載の方法は、B細胞リンパ腫(例えば、非ホジキンリンパ腫(例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫)))を有する患者を抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)で治療するために使用することができ、該方法は、患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーが、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超える量又はレベルであると決定することを含む。あるいは、基準マクロファージバイオマーカー量を下回ると決定された試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルは、患者が抗CD20抗体を含まない治療法(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を投与されるべきであることを示す。例えば、本明細書に記載の方法は、B細胞リンパ腫(例えば、非ホジキンリンパ腫(例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫)))を有する患者を抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)で治療するために使用することができ、該方法は、患者からの試料におけるTh2バイオマーカーが、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超える量又はレベルであると決定することを含む。あるいは、基準Th2バイオマーカー量を下回ると決定された試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルは、患者が抗CD20抗体を含まない治療法(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を投与されるべきであることを示す。
いくつかの例では、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する個体は、リンパ腫について以前に治療されたことがない(治療未経験)。例えば、いくつかの例では、リンパ腫を有する個体は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を以前に受けたことがない。
いくつかの例では、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する個体は、リンパ腫の治療を以前に受けたことがある。いくつかの例では、リンパ腫を有する個体は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療を以前に受けたことがある。
(vi)治療上の利点
抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)による治療を受けることによって利益を得る患者は、例えば、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))の発生若しくは再発の遅延若しくは予防、症状の緩和、癌の直接的若しくは間接的な病理学的帰結の縮小、転移の予防、疾患進行速度の低下、病状の改善若しくは緩和、又は寛解若しくは予後の改善を経験し得る。いくつかの例では、本明細書に記載される抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ及びリツキシマブ)は、癌の発症を遅延させるために、又はリンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))の進行を遅延させるために使用される。いくつかの例では、利益は、OS、PFS、CR、PR、又はそれらの組み合わせの増加であり得る。
いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベル(例えば、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベル)を超える試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法で使用するためのものであり、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含まない治療と比較してOSの改善(例えば、20%以上、25%以上、30%以上、35%以上、40%以上、45%以上、50%以上、55%以上、60%以上、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、又は99%以上)を達成する。
いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベル(例えば、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベル)を超える試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法で使用するためのものであり、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含まない治療と比較してPFSの改善(例えば、20%以上、25%以上、30%以上、35%以上、40%以上、45%以上、50%以上、55%以上、60%以上、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、又は99%以上)を達成する。
いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準Th2バイオマーカーの量又はレベル(例えば、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベル)を超える試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法で使用するためのものであり、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含まない治療と比較してOSの改善(例えば、20%以上、25%以上、30%以上、35%以上、40%以上、45%以上、50%以上、55%以上、60%以上、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、又は99%以上)を達成する。
いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有し、基準Th2バイオマーカーの量又はレベル(例えば、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベル)を超える試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法で使用するためのものであり、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含まない治療と比較してPFSの改善(例えば、20%以上、25%以上、30%以上、35%以上、40%以上、45%以上、50%以上、55%以上、60%以上、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、又は99%以上)を達成する。
E.例示的な抗CD20抗体
II型抗CD20抗体
いくつかの例では、上記の方法、組成物及び使用は、II型抗CD20抗体の投与又は使用を含む。いくつかの例では、II型抗CD20抗体は、CD20を発現する細胞の死を媒介する。いくつかの例では、II型抗CD20抗体はモノクローナル抗体である。いくつかの例では、II型抗CD 20抗体は、Fab、Fab’-SH、Fv、scFv、及び(Fab’)断片からなる群から選択される抗体断片である。いくつかの例では、II型抗CD20抗体はヒト化抗体である。いくつかの例では、II型抗CD20抗体はヒト抗体である。いくつかの例では、本明細書に記載されるII型抗CD20抗体は、ヒトCD20に結合する。いくつかの特定の例では、II型抗CD20抗体はオビヌツズマブ(例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる国際公開第2005/044859号及び米国特許出願公開第2005/0123546号を参照)、これは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)。オビヌツズマブ(Genentech)は、GAZYVA(商標)/GAZYVARO(商標)及びGA101としても知られている。
いくつかの例では、II型抗CD20抗体は、HVR-H1配列、HVR-H2配列及びHVR-H3配列を含む重鎖可変領域(HVR-H)を含み、
(a)HVR-H1配列はGYAFSY(配列番号1)であり、
(b)HVR-H2配列はFPGDGDTD(配列番号2)であり、
(c)HVR-H3配列は、NVFDGYWLVY(配列番号3)である。
いくつかの例では、II型抗CD20抗体は、HVR-H1配列、HVR-H2配列及びHVR-H3配列を含む重鎖可変領域(HVR-H)を含み、
(a)HVR-H1配列はGYAFSY(配列番号27)であり、
(b)HVR-H2配列はFPGDGDTD(配列番号28)であり、
(c)HVR-H3配列は、NVFDGYWLVY(配列番号3)である。
いくつかの例では、II型抗CD20抗体は、HVR-L1、HVR-L2、及びHVR-L3配列を含む軽鎖可変領域(HVR-L)を更に含み、
(a)HVR-L1配列は、RSSKSLLHSNGITYLY(配列番号4)であり、
(b)HVR-L2配列は、QMSNLVS(配列番号5)であり、
(c)HVR-L3配列は、AQNLELPYT(配列番号6)である。
いくつかの例では、II型抗CD20抗体は、重鎖及び軽鎖配列を含み、
(a)重鎖可変(VH)領域配列は、アミノ酸配列:QVQLVQSGAEVKKPGSSVKVSCKASGYAFSYSWINWVRQAPGQGLEWMGRIFPGDGDTDYNGKFKGRVTITADKSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCARNVFDGYWLVYWGQGTLVTVSS(配列番号7)を含み、
(b)軽鎖可変(VL)領域配列は、アミノ酸配列:DIVMTQTPLSLPVTPGEPASISCRSSKSLLHSNGITYLYWYLQKPGQSPQLLIYQMSNLVSGVPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCAQNLELPYTFGGGTKVEIKRTV(配列番号8)を含む。
いくつかの例では、II型抗CD20抗体は、重鎖及び軽鎖配列を含み、
(a)重鎖は、アミノ酸配列:QVQLVQSGAEVKKPGSSVKVSCKASGYAFSYSWINWVRQAPGQGLEWMGRIFPGDGDTDYNGKFKGRVTITADKSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCARNVFDGYWLVYWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSRDELTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPG(配列番号9)を含み、
(b)軽鎖は、アミノ酸配列:DIVMTQTPLSLPVTPGEPASISCRSSKSLLHSNGITYLYWYLQKPGQSPQLLIYQMSNLVSGVPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCAQNLELPYTFGGGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC(配列番号10)を含む。
いくつかの例では、抗CD20抗体は、(a)(配列番号7)の配列に対して少なくとも95%の配列同一性(例えば、少なくとも95%、96%、97%、98%、又は99%の配列同一性)を有するアミノ酸配列を含むVHドメイン;(b)(配列番号8)の配列に対して少なくとも95%の配列同一性(例えば、少なくとも95%、96%、97%、98%、又は99%の配列同一性)を有するアミノ酸配列を含むVLドメイン;又は(c)(a)のVHドメイン及び(b)のVLドメインを含む。
別の例では、II型抗CD20抗体が提供され、抗体は、上記いずれかの例のようなVH及び上記いずれかの例のようなVLを含み、可変ドメイン配列の一方又は両方が翻訳後修飾を含む。
特定の例では、II型抗CD20抗体は、リンパ腫細胞の表面上のCD20に結合し、アポトーシスを誘導し得る。特定の例では、CD20に結合するII型抗CD20抗体は、≦1μM、≦100nM、≦10nM、≦1nM、≦0.1nM、≦0.01nM又は≦0.001nM(例えば、10-8M以下、例えば10-8M~10-13M、例えば10-9M~10--13M)の解離定数(K)を有する。特定の例では、CD20に結合するII型抗CD20抗体は、50nM未満のKを有する。特定の例では、CD20に結合するII型抗CD20抗体は、20nM未満のKを有する。特定の例では、CD20に結合するII型抗CD20抗体は、10nM未満のKを有する。特定の例では、結合は、7.5nM未満、5nM未満、1nM~5nM又は1nM未満のKである。特定の例では、II型抗CD20抗体は、ヒトCD20とカニクイザルCD20の両方に結合し得る。
いくつかの例では、本明細書に記載される方法又は使用は、CD20への結合について上記で記載されるII型抗CD20抗体のいずれかと競合する単離された抗CD20抗体を使用すること、又は、投与することを含む場合がある。例えば、この方法は、以下の6つのHVRを有するII型抗CD20抗体とCD20への結合について競合する単離された抗CD20抗体を投与することを含み得る:(a)GYAFSYのアミノ酸配列を含むHVR-H1(配列番号1);(b)FPGDGDTD(配列番号2)のアミノ酸配列を含むHVR-H2;(c)NVFDGYWLVYのアミノ酸配列を含むHVR-H3(配列番号3);(d)RSSKSLLHSNGITYLY(配列番号4)のアミノ酸配列を含むHVR-L1、(e)QMSNLVS(配列番号5)のアミノ酸配列を含むHVR-L2;及び(f)AQNLELPYTのアミノ酸配列を含むHVR-L3(配列番号6)。別の例では、この方法は、以下の6つのHVRを有するII型抗CD20抗体とCD20への結合について競合する単離された抗CD20抗体を投与することを含み得る:(a)YSWINのアミノ酸配列を含むHVR-H1(配列番号27);(b)RIFPGDGDTDYNGKFKのアミノ酸配列を含むHVR-H2(配列番号28);(c)NVFDGYWLVYのアミノ酸配列を含むHVR-H3(配列番号3);(d)RSSKSLLHSNGITYLY(配列番号4)のアミノ酸配列を含むHVR-L1、(e)QMSNLVS(配列番号5)のアミノ酸配列を含むHVR-L2;(f)AQNLELPYTのアミノ酸配列を含むHVR-L3(配列番号6)。本明細書に記載の方法はまた、上記のII型抗CD20抗体と同じエピトープに結合する単離された抗CD20抗体を投与することを含み得る。
I型抗CD20抗体
いくつかの例では、上記の方法、組成物及び使用は、I型抗CD20抗体の投与又は使用を含む。いくつかの例では、I型抗CD20抗体は、CD20を発現する細胞の死を媒介する。いくつかの例では、I型抗CD20抗体はモノクローナル抗体である。いくつかの例では、I型抗CD20抗体は、Fab、Fab’-SH、Fv、scFv、及び(Fab’)断片からなる群から選択される抗体断片である。いくつかの例では、I型抗CD20抗体はヒト化抗体である。いくつかの例では、I型抗CD20抗体はヒト抗体である。いくつかの例では、本明細書に記載されるI型抗CD20抗体は、ヒトCD20に結合する。いくつかの特定の例では、I型抗CD20抗体はリツキシマブ(RITUXAN(登録商標))である。
本明細書における「リツキシマブ」又は「RITUXAN(登録商標)」という用語は、CD20抗原に対する遺伝子操作されたキメラマウス/ヒトモノクローナル抗体を指し、の全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,736,137号において「C2B8」と命名されている。抗体は、マウス軽鎖及び重鎖可変領域配列並びにヒト定常領域配列を含むIgGlカッパ免疫グロブリンである。リツキシマブは、約8.0nMのCD20抗原に対する結合親和性を有する。
特定の例では、I型抗CD20抗体は、以下のものから選択される少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ又は6つのHVRを含む:(a)SYNMH(配列番号11)のアミノ酸配列を含むHVR-H1;(b)AIYPGNGDTSYNQKFKG(配列番号12)のアミノ酸配列を含むHVR-H2;(c)STYYGGDWYFNV(配列番号13)のアミノ酸配列を含むHVR-H3;(d)RASSSVSYIHのアミノ酸配列(配列番号14)を含むHVR-L1、(e)ATSNLAS(配列番号15)のアミノ酸配列を含むHVR-L2;及び/又は(f)QQWTSNPPT(配列番号16)のアミノ酸配列を含むHVR-L3、又は上記HVRの1つ以上の組み合わせ、並びに配列番号11~16のいずれか1つと少なくとも約90%の配列同一性(例えば、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の同一性)を有する1つ以上のそのバリアント。
いくつかの例では、上記のI型抗CD20抗体のいずれかは、(a)SYNMH(配列番号11)のアミノ酸配列を含むHVR-H1;(b)AIYPGNGDTSYNQKFKG(配列番号12)のアミノ酸配列を含むHVR-H2;(c)STYYGGDWYFNV(配列番号13)のアミノ酸配列を含むHVR-H3;(d)RASSSVSYIH(配列番号14)のアミノ酸配列を含むHVR-L1;(e)ATSNLAS(配列番号15)のアミノ酸配列を含むHVR-L2;及び(f)QQWTSNPPT(配列番号16)のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む。
いくつかの例では、I型抗CD20抗体は、以下の1つ、2つ、3つ又は4つの軽鎖可変領域フレームワーク領域(FR)を更に含む:QIVLSQSPAILSASPGEKVTMTC(配列番号17)のアミノ酸配列を含むFR-L1;WFQQKPGSSPKPWIY(配列番号18)のアミノ酸配列を含むFR-L2;GVPVRFSGSGSGTSYSLTISRVEAEDAATYYC(配列番号19)のアミノ酸配列を含むFR-L3;及び/又はFGGGTKLEIK(配列番号20)のアミノ酸配列を含むFR-L4、又は上記FRの1つ以上の組み合わせ、並びに配列番号17~20のいずれか1つと少なくとも約90%の配列同一性(例えば、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の同一性)を有するの1つ以上のそのバリアント。いくつかの例では、例えば、抗体は、QIVLSQSPAILSASPGEKVTMTC(配列番号17)のアミノ酸配列を含むFR-L1;WFQQKPGSSPKPWIY(配列番号18)のアミノ酸配列を含むFR-L2;GVPVRFSGSGSGTSYSLTISRVEAEDAATYYC(配列番号19)のアミノ酸配列を含むFR-L3;FGGGTKLEIK(配列番号20)のアミノ酸配列を含むFR-L4を更に含む。
いくつかの例では、I型抗CD20抗体は、以下の重鎖可変領域FRの少なくとも1つ、2つ、3つ、又は4つを更に含む:QVQLQQPGAELVKPGASVKMSCKASGYTFTのアミノ酸配列を含むFR-H1(配列番号21);WVKQTPGRGLEWIGのアミノ酸配列を含むFR-H2(配列番号22);KATLTADKSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCAR(配列番号23)のアミノ酸配列を含むFR-H3;及び/又はWGAGTTVTVSA(配列番号24)のアミノ酸配列を含むFR-H4、又は上記FRの1つ以上の組み合わせ、並びに配列番号21~24のいずれか1つと少なくとも約90%の配列同一性(例えば、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の同一性)を有する1つ以上のそのバリアント。いくつかの例では、I型抗CD20抗体は、QVQLQQPGAELVKPGASVKMSCKASGYTFT(配列番号21)のアミノ酸配列を含むFR-H1;WVKQTPGRGLEWIG(配列番号22)のアミノ酸配列を含むFR-H2;KATLTADKSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCAR(配列番号23)のアミノ酸配列を含むFR-H3;及びWGAGTTVTVSA(配列番号24のアミノ酸配列を含むFR-H4を含む。
いくつかの例では、I型抗CD20抗体は、QVQLQQPGAELVKPGASVKMSCKASGYTFTSYNMHWVKQTPGRGLEWIGAIYPGNGDTSYNQKFKGKATLTADKSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCARSTYYGGDWYFNVWGAGTTVTVSA(配列番号25)の配列若しくはその配列と少なくとも90%の配列同一性(例えば、少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列同一性)を有するアミノ酸配列を含むVHドメイン、又はQIVLSQSPAILSASPGEKVTMTCRASSSVSYIHWFQQKPGSSPKPWIYATSNLASGVPVRFSGSGSGTSYSLTISRVEAEDAATYYCQQWTSNPPTFGGGTKLEIK(配列番号26)の配列若しくはその配列と少なくとも90%の配列同一性(例えば、少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列同一性)を有するアミノ酸配列を含むVLドメインを有する。
別の例では、I型抗CD20抗体が提供され、抗体は、上記いずれかの例のようなVH及び上記いずれかの例のようなVLを含み、可変ドメイン配列の一方又は両方が翻訳後修飾を含む。
特定の例では、I型抗CD20抗体は、リンパ腫細胞の表面上のCD20に結合し、補体依存性溶解、抗体依存性細胞傷害(ADCC)及びFc架橋によって媒介されるアポトーシスの活性化を介して細胞溶解を媒介し得る。特定の例では、CD20に結合するI型抗CD20抗体は、≦1μM、≦100nM、≦10nM、≦1nM、≦0.1nM、≦0.01nM又は≦0.001nM(例えば、10-8M以下、例えば10-8M~10-13M、例えば10-9M~10--13M)の解離定数(K)を有する。特定の例では、CD20に結合するI型抗CD20抗体は、10nM未満のKを有する。特定の例では、結合は、7.5nM未満、5nM未満、1nM~5nM又は1nM未満のKである。特定の例では、I型抗CD20抗体は、ヒトCD20とカニクイザルCD20の両方に結合し得る。
いくつかの例では、本明細書に記載される方法又は使用は、CD20への結合について上記で記載されるI型抗CD20抗体のいずれかと競合する単離された抗CD20抗体を使用すること、又は、投与することを含む場合がある。例えば、この方法は、以下の6つのHVRを有するI型抗CD20抗体とCD20への結合について競合する単離された抗CD20抗体を投与することを含み得る:(a)SYNMH(配列番号11)のアミノ酸配列を含むHVR-H1;(b)AIYPGNGDTSYNQKFKG(配列番号12)のアミノ酸配列を含むHVR-H2;(c)STYYGGDWYFNV(配列番号13)のアミノ酸配列を含むHVR-H3;(d)RASSSVSYIH(配列番号14)のアミノ酸配列を含むHVR-L1;(e)ATSNLAS(配列番号15)のアミノ酸配列を含むHVR-L2;及び(f)QQWTSNPPT(配列番号16)のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む。本明細書に記載の方法はまた、上記のI型抗CD20抗体と同じエピトープに結合する単離された抗CD20抗体を投与することを含み得る。
更なる例では、上記の例(例えば、II型抗CD20抗体又はI型抗CD20抗体)のいずれかによる抗CD20抗体は、下記のセクション(i)~(v)に記載されるように、任意の特徴を単独で又は組み合わせて組み込むことができる。
(i)置換、挿入、及び欠失バリアント
特定の例では、1つ以上のアミノ酸置換を有する抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)バリアントは、本発明の方法、組成物及び/又はキットにおける使用のために提供される。置換による突然変異誘発に関して目的の部位には、HVR及びFRが含まれる。保存的置換は、表6において、「好ましい置換」の見出しの下に示される。より実質的な変化は、表6において、「例示的な置換」の見出しの下に提供され、またアミノ酸側鎖クラスを参照して以下に更に記載される通りである。アミノ酸置換は、目的の抗体中に導入され得、その産物は、所望の活性、例えば、保持/改善された抗原結合、減少した免疫原性、又は改善されたADCC若しくはCDCについてスクリーニングされ得る。
アミノ酸は、一般的な側鎖特性に従って分類され得る。
(1)疎水性:ノルロイシン、Met、Ala、Val、Leu、Ile;
(2)中性親水性:Cys、Ser、Thr、Asn、Gln;
(3)酸性:Asp、Glu;
(4)塩基性:His、Lys、Arg;
(5)鎖配向に影響を及ぼす残基:Gly、Pro;
(6)芳香族:Trp、Tyr、Phe。
非保存的置換は、これらのクラスの1つのメンバーを別のクラスと交換することを伴うであろう。
1つの種類の置換型バリアントは、親抗体(例えば、ヒト化抗体又はヒト抗体)の1つ以上の超可変領域残基を置換することを伴う。一般に、更なる試験ために選択される結果として生じるバリアント(複数可)は、親抗体と比較して特定の生物学的特性(例えば、親和性の増加、免疫原性の低減)の修正(例えば、改善)を有し、及び/又は実質的に保持された親抗体の特定の生物学的特性を有する。例示的な置換型バリアントは、親和性成熟した抗体であり、例えば、本明細書に記載されるようなファージディスプレイに基づく親和性成熟技法を使用して、簡便に生成され得る。要するに、1つ以上のHVR残基が変異され、バリアント抗体がファージにディスプレイされ、特定の生物活性(例えば、結合親和性)についてスクリーニングされる。
変更(例えば、置換)は、抗体親和性を改善するために、例えば、HVRにおいて行われてもよい。そのような変更は、HVR「ホットスポット」、すなわち、体細胞成熟プロセス中に高頻度で突然変異を受けるコドンによってコードされる残基(例えば、Chowdhury,Methods Mol.Biol.207:179-196(2008)を参照)、及び/又は抗原と接触する残基内で行われ得、結果として得られるバリアントVH又はVLが結合親和性について試験される。二次ライブラリからの構築と再選択による親和性成熟化はここに記載されている。(例えば、Hoogenboom et al.in Methods in Molecular Biology 178:1-37(O’Brien et al.,ed.,Human Press,Totowa,NJ,(2001))親和性成熟のいくつかの実施形態では、多様性が、様々な方法(例えば、エラー.プローンPCR、鎖シャフリング、又はオリゴヌクレオチド指向性変異誘発)のうちのいずれかによって、成熟させるために選択された可変遺伝子に導入される。その後、二次ライブラリが作製される。その後、このライブラリがスクリーニングされて、所望の親和性を有する任意の抗体バリアントを同定する。多様性を導入するための別の方法は、いくつかのHVR残基(例えば、一度に4~6個の残基)をランダム化する、HVR指向性アプローチを含む。抗原結合に関与するHVR残基は、例えば、アラニンスキャニング変異誘発又はモデリングを使用して、特異的に同定され得る。特にCDR-H3及びCDR-L3が標的とされることが多い。
特定の実施形態では、置換、挿入、又は欠失は、このような変更が抗原に結合する抗体の能力を実質的に低下させない限り、1つ以上のHVR内で生じ得る。例えば、結合親和性を実質的に低下させない保存的変更(例えば、本明細書に提供される保存的置換)が、HVR中に作られてもよい。そのような変更は、例えば、HVR内の抗原接触残基の外側であり得る。上に提供されるバリアントVH及びVL配列の特定の実施形態では、各HVRは、変化していないか、又は1つ、2つ若しくは3つ以下のアミノ酸置換を含有するかのいずれかである。
変異導入の標的となり得る抗体の残基又は領域を同定するための有用な方法は、Cunningham and Wells(1989)Science,244:1081-1085に記載されているように「アラニンスキャニング変異導入」と呼ばれる。この方法では、抗体と抗原との相互作用が影響を受けるかどうかを決定するために、残基又は標的残基群(例えば、荷電残基、例えば、Arg、Asp、His、Lys及びGlu)が同定され、中性又は負に荷電したアミノ酸(例えば、アラニン又はポリアラニン)によって置き換えられる。更なる置換が、初期置換に対する機能的感受性を示すアミノ酸位置に導入されてもよい。あるいは、又は加えて、抗体と抗原との間の接点を同定するための抗原-抗体複合体の結晶構造。そのような接触残基及び隣接残基は、置換の候補として標的とされるか又は除去されてもよい。バリアントは、所望の特性を有するか否かを決定するためにスクリーニングされてもよい。
アミノ酸配列挿入には、1個の残基から100個以上の残基を含むポリペプチドまでの長さの範囲のアミノ末端及び/又はカルボキシル末端融合、並びに1個又は複数のアミノ酸残基の配列内挿入が含まれる。末端挿入の例には、N末端メチオニル残基を有する抗体が含まれる。抗体分子の他の挿入バリアントとしては、抗体の血清半減期を増加させる酵素(例えば、ADEPTのための)又はポリペプチドへの抗体のN末端又はC末端の融合が挙げられる。
(ii)グリコシル化バリアント
いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)バリアントは、二重特異性抗体がグリコシル化される程度を増加又は減少させるように改変されている。抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)へのグリコシル化部位の付加又は欠失は、1つ以上のグリコシル化部位が作製又は除去されるようにアミノ酸配列を変更することによって都合よく達成され得る。
二重特異性抗体がFc領域を含む場合、それに付着した炭水化物が改変され得る。哺乳動物細胞によって産生された天然抗体は、典型的には、N結合によってFc領域のCH2ドメインのAsn297に一般に付着される分岐状の二分岐オリゴ糖を含む。例えば、Wright et al.TIBTECH 15:26-32(1997)を参照されたい。オリゴ糖には、様々な炭水化物、例えば、マンノース、N-アセチルグルコサミン(GlcNAc)、ガラクトース、及びシアル酸、並びに二分岐オリゴ糖構造の「幹」のGlcNAcに結合したフコースが含まれ得る。いくつかの実施形態では、本発明の抗体中のオリゴ糖の改変は、特定の改良された特性を有する抗体バリアントを作成するために行われてもよい。
いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)バリアントは、Fc領域に(直接的又は間接的に)結合したフコースを欠く炭水化物構造を有する。例えば、そのような抗体内のフコースの量は、1%~80%、1%~65%、5%~65%又は20%~40%であり得る。フコースの量は、例えば、国際公開第2008/077546号に記載されるMALDI-TOF質量分析法によって測定される、Asn297に結合した全ての糖構造(例えば、複合体、ハイブリッド、及び高マンノース構造)の合計に対する、Asn297での糖鎖内のフコースの平均量を計算することによって決定される。Asn297とは、Fc領域内のおよそ297位(Fc領域残基のEUナンバリング)に位置するアスパラギン残基を指すが、Asn297は、抗体のわずかな配列のバリエーションに起因して、297位から上流又は下流に±3アミノ酸、すなわち294位から300位の間に位置する場合もある。このようなフコシル化バリアントは、改善されたADCC機能を有し得る。例えば、米国特許出願公開第2003/0157108号(Presta,L.);同第2004/0093621号(Kyowa Hakko Kogyo Co.,Ltd)を参照されたい。「脱フコシル化」又は「フコース欠乏」抗体バリアントに関する刊行物の例としては:米国特許出願公開第2003/0157108号;国際公開第2000/61739号;同第2001/29246号;米国特許出願公開第2003/0115614号;同第2002/0164328号;同第2004/0093621号;同第2004/0132140号;同第2004/0110704号;同第2004/0110282号;同第2004/0109865号;国際公開第2003/085119号;同第2003/084570号;同第2005/035586号;同第2005/035778号;同第2005/053742号;同第2002/031140号;Okazaki et al.J.Mol.Biol.336:1239-1249(2004);Yamane-Ohnuki et al.Biotech.Bioeng.87:614(2004)が挙げられる。デフコシル化抗体を産生することができる細胞株の例としては、タンパク質フコシル化を欠損するLec13 CHO細胞(Ripka et al.Arch.Biochem.Biophys.249:533-545(1986));米国特許出願公開第2003/0157108号A1,Presta,L;及び国際公開第2004/056312号A1、Adams et al.,特に実施例11)、及びノックアウト細胞株、例えばα-1,6-フコシルトランスフェラーゼ遺伝子、FUT8、ノックアウトCHO細胞(例えば、Yamane-Ohnuki et al.Biotech.Bioeng.87:614(2004);Kanda,Y.et al.,Biotechnol.Bioeng.,94(4):680-688(2006);及び国際公開第2003/085107号を参照)。
上記を考慮して、いくつかの例では、本発明の方法は、アグリコシル化部位変異を含む抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)バリアントを分割用量漸増投薬レジメンの状況で対象に投与することを含む。いくつかの例では、アグリコシル化部位変異は、二重特異性抗体のエフェクター機能を低下させる。いくつかの例では、アグリコシル化部位の突然変異は、置換突然変異である。いくつかの例では、二重特異性抗体は、エフェクター機能を低下させるFc領域における置換変異を含む。いくつかの例では、置換突然変異は、アミノ酸残基N297、L234、L235、及び/又はD265(EUナンバリング)におけるものである。いくつかの例では、置換突然変異は、N297G、N297A、L234A、L235A、D265A、及びP329G(EUナンバリング)からなる群から選択される。いくつかの例では、置換変異は、アミノ酸残基N297(EUナンバリング)にある。好ましい実施形態では、置換変異は、N297A(EUナンバリング)である。
他の例では、二分されたオリゴ糖を含む二重特異性抗体のバリアントは、本発明の方法に従い、例えば、抗体のFc領域に付着している二分岐オリゴ糖がGlcNAcによって二分されることに使用される。そのような抗体バリアントは、低減されたフコシル化及び/又は改善されたADCC機能を有し得る。そのような抗体バリアントの例は、例えば、国際公開第2003/011878(Jean-Mairet et al.);米国特許第6,602,684号(Umana et al.);及び米国特許出願公開第2005/0123546号(Umana et al)に記載されている。Fc領域に付着したオリゴ糖中に少なくとも1つのガラクトース残基を持つ抗体バリアントも提供される。そのような抗体バリアントは、改善されたCDC機能を有し得る。このような抗体バリアントは、例えば、国際公開第1997/30087号(Patel et al.);国際公開第1998/58964号(Raju,S.);及び国際公開第1999/22764号(Raju,S.)に記載されている。
(iii)Fc領域バリアント
いくつかの例では、二重特異性抗体のFc領域(すなわち、Fc領域バリアント(例えば、米国特許出願公開第2012/0251531号を参照))に導入された1つ以上のアミノ酸修飾を有する抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)バリアントを、本発明の方法に従ってリンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する対象に投与することができる。Fc領域バリアントは、1つ以上のアミノ酸位置にアミノ酸修飾(例えば、置換)を含むヒトFc領域配列(例えば、ヒトIgG1、IgG2、IgG3、又はIgG4 Fc領域)を含み得る。
いくつかの例では、二重特異性Fc領域抗体のバリアントは、全てではないがいくつかのエフェクター機能を有し、且つin vivoでの抗体の半減期が重要であるが、特定のエフェクター機能(補体及びADCC等)が不要又は有害である用途に望ましい候補にする。CDC及び/又はADCC活性の低下/消失を確認するために、in vitro及び/又はin vivoの細胞傷害性アッセイを実施することができる。例えば、Fc受容体(FcR)結合アッセイを実行して、抗体がFcγR結合を欠いている(そのため、ADCC活性を欠いている可能性が高い)が、FcRn結合能力を保持することを確認することができる。ADCCを媒介する主要な細胞であるNK細胞がFcγRIIIのみを発現させるのに対し、単球はFcγRI、FcγRII、及びFcγRIIIを発現させる。造血細胞におけるFcRの発現については、Ravetch and Kinet,Annu.Rev.Immunol.9:457-492(1991)の464頁の表3に要約されている。目的の分子のADCC活性を評定するためのin vitroアッセイの非限定的な例は、米国特許第5,500,362号(例えば、Hellstrom,I.et al.Proc.Nat’l Acad.Sci.USA 83:7059-7063(1986)を参照)及びHellstrom,I et al.,Proc.Nat’l Acad.Sci.USA 82:1499-1502(1985);5,821,337(Bruggemann,M.et al.,J.Exp.Med.166:1351-1361(1987)を参照)に記載されている。代替的に、非放射性アッセイ法を採用してもよい(ACTI(商標)フローサイトメトリー用非放射性細胞傷害性試験法(CellTechnology,Inc.、カリフォルニア州マウンテンビュー)、及びCYTOTOX96(登録商標)非放射性細胞傷害性試験法(Promega、ウィスコンシン州マディソン))。そのようなアッセイに有用なエフェクター細胞としては、末梢血単核球(PBMC:peripheral blood mononuclear cell)及びナチュラルキラー(Natural Killer:NK)細胞が挙げられる。あるいは、又は加えて、目的とする分子のADCC活性は、例えばClynes et al.Proc.Nat’l Acad.Sci.USA 95:652-656(1998)に開示されるような動物モデルにおいて、in vivoで評価することができる。また、抗体がC1qに結合することができず、CDC活性を欠いていることを確認するために、C1q結合アッセイを実施してもよい。例えば、国際公開第2006/029879号及び国際公開第2005/100402号における、C1q及びC3c結合ELISAを参照されたい。補体活性化を評定するため、CDCアッセイを実施してもよい(例えば、Gazzano-Santoro et al.J.Immunol.Methods 202:163(1996);Cragg,M.S.et al.Blood.101:1045-1052(2003);及びCragg,M.S.and M.J.Glennie Blood.103:2738-2743(2004)を参照)。FcRn結合及びin vivoクリアランス/半減期の決定はまた、当該技術分野で知られている方法を用いて行うことができる(例えば、Petkova,S.B.et al.Int’l.Immunol.18(12):1759-1769(2006)を参照)。
エフェクター機能が低下した抗体には、Fc領域残基238、265、269、270、297、327及び329の1つ以上が置換されたものが含まれる(米国特許第6,737,056号及び同第8,219,149号)。このようなFc突然バリアントとしては、アラニンへの残基265及び297の置換を有するいわゆる「DANA」Fc突然バリアントを含む、アミノ酸265位、269位、270位、297位、及び327位のうちの2つ以上において置換を有するFc突然バリアントが挙げられる(米国特許第7,332,581号及び同第8,219,149号)。
特定の例では、抗体中の野生型ヒトFc領域の位置329のプロリンは、Fcのプロリン329とFcgRIII(Sondermann et al.Nature.406,267-273,2000)のトリプトファン残基Trp87及びTrp110との間に形成される Fc/Fcγ受容体界面内のプロリンサンドイッチを破壊するのに十分な大きさのアミノ酸残基、又はグリシン若しくはアルギニンで置換される。特定の実施形態では、二重特異性抗体は、少なくとも1つの更なるアミノ酸置換を有する。一実施形態では、更なるアミノ酸置換は、S228P、E233P、L234A、L235A、L235E、N297A、N297D、又はP331S(EUナンバリング)であり、更に別の実施形態では、少なくとも1つの更なるアミノ酸置換は、ヒトIgG1 Fc領域のL234A及びL235A(EUナンバリング)、又はヒトIgG4 Fc領域のS228P及びL235E(EUナンバリング)(例えば、米国特許出願公開第2012/0251531号を参照)であり、また更に別の実施形態では、少なくとも1つの更なるアミノ酸置換は、ヒトIgG1 Fc領域のL234A及びL235A及びP329G(EUナンバリング)である。
FcRへの結合が改善又は減少した特定の抗体バリアントが記載されている(例えば、米国特許第6,737,056号;国際公開第2004/056312号,及びShields et al.,J.Biol.Chem.9(2):6591-6604(2001)を参照)。
特定の例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)は、ADCCを改善する1つ以上のアミノ酸置換、例えば、Fc領域の298、333、及び/又は334位(残基のEUナンバリング)での置換を有するFc領域を含む。
いくつかの例では、例えば米国特許第6,194,551号、国際公開第99/51642号、及びIdusogie et al.J.Immunol.164:4178-4184(2000)に記載されているように、C1q結合及び/又は補体依存性細胞傷害(CDC)の変化(すなわち、向上又は低下のいずれか)をもたらす変更が、Fc領域内で行われる。
半減期が増加し、母体IgGを胎児に移入する役割を果たす新生児型Fc受容体(FcRn)(Guyer et al.,J.Immunol.117:587(1976)及びKim et al.,J.Immunol.24:249(1994))への結合が向上した抗体が、米国特許出願公開第2005/0014934号A1(Hinton et al.)に記載されている。それらの抗体は、Fc領域とFcRnとの結合を改善する1つ以上の置換をその中に有するFc領域を含む。かかるFcバリアントは、1つ以上のFc領域残基:238、256、265、272、286、303、305、307、311、312、317、340、356、360、362、376、378、380、382、413、424又は434のうちの1つ又は複数での置換、例えば、Fc領域残基434の置換を有するバリアントを含む(米国特許第7,371,826号)。
Fc領域のバリアントの他の例に関して、Duncan&Winter,Nature 322:738-40(1988);米国特許第5,648,260号;米国特許第5,624,821号;及び国際公開第94/29351号も参照されたい。
(iv)システイン操作抗体バリアント
特定の実施形態では、システイン操作抗CD20抗体、例えば抗体の1つ以上の残基がシステイン残基により置換されている「thioMAb」を作製するのが望ましい場合がある。特定の実施形態では、置換された残基は、抗体のアクセス可能な部位に存在する。これらの残基をシステインで置換することにより、反応性チオール基は、それによって抗体のアクセス可能な部位に配置され、本明細書に更に記載されるように、抗体を薬物部位又はリンカー薬物部位等のような他の部位に抱合させてイムノコンジュゲートを作製するために使用することができる。特定の実施形態では、以下の残基のうちのいずれか1つ以上がシステインで置換されていてもよい。軽鎖のV205(Kabatナンバリング)、重鎖のA118(EUナンバリング)、及び重鎖Fc領域のS400(EUナンバリング)。システイン操作抗体は、例えば、米国特許第7,521,541号に記載されるように生成され得る。
(v)他の抗体誘導体
いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)は、当技術分野で既知であり、容易に入手され、本明細書に記載の方法に従って対象に投与される追加の非タンパク質性部分を含むように修飾され得る。抗体の誘導体化に適した部位としては、水溶性ポリマーが挙げられるが、これらに限定されるものではない。水溶性ポリマーの非限定的な例としては、限定されるものではないが、ポリエチレングリコール(PEG)、エチレングリコール/プロピレングリコールのコポリマー、カルボキシメチルセルロース、デキストラン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ-1,3-ジオキソラン、ポリ-1,3,6-トリオキサン、エチレン/無水マレイン酸コポリマー、ポリアミノ酸(ホモポリマー又はランダムコポリマーのいずれか)、及びデキストラン又はポリ(n-ビニルピロリドン)ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールホモポリマー、ポリプロピレンオキシド/エチレンオキシドコポリマー、ポリオキシエチル化ポリオール(例えば、グリセロール)、ポリビニルアルコール、及びこれらの混合物が挙げられる。ポリエチレングリコールプロピオンアルデヒドは、水中でのその安定性のため、製造時に有利であり得る。ポリマーは、任意の分子量であってもよく、分岐していても、分岐していなくてもよい。抗体に付着しているポリマーの数は様々であり、複数のポリマーが付着している場合には、それらは同じ分子であっても、異なった分子であってもよい。一般に、誘導体化のために使用されるポリマーの数及び/又は種類は、限定するものではないが、改良される抗体の特定の特性又は機能、抗体誘導体が定義される条件下で治療に使用されるかどうか等を含む考慮事項に基づいて決定することができる。
F.投与
いくつかの例では、本明細書に記載される方法、使用、アッセイ及びキットにおいて利用される抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)又はその組成物は、投与のために製剤化することができ、又は任意の好適な方法によって投与することができ、そのような方法には、例えば、静脈内に、筋肉内に、皮下に、皮内に、経皮的に、動脈内に、腹腔内に、病変内に、頭蓋内に、関節内に、前立腺内に、胸膜内に、気管内に、髄腔内に、鼻腔内に、膣内に、直腸内に、局所に、腫瘍内に、腹膜に、結膜下に、小胞内に、粘膜に、心膜内に、臍帯内に、眼内に、眼窩内に、経口で、局所に、経皮的に、硝子体内に(例えば、硝子体内注射により)、点眼により、吸入により、注射により、移植により、注入により、持続注入により、標的細胞を直接的に浸す局所灌流により、カテーテルにより、洗浄により、クリームに入れて、又は脂質組成物に入れて製剤化又は投与することが含まれる。本明細書に記載の方法で利用される組成物はまた、全身的又は局所的に投与することができる。投与方法は、様々な因子(例えば、投与される化合物又は組成物、及び治療される状態、疾患、又は障害の重症度)に応じて変化し得る。いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)は、静脈内、筋肉内、皮下、局所、経口、経皮、腹腔内、眼窩内、移植、吸入、髄腔内、脳室内、又は鼻腔内に投与される。投薬は、その投与が短期か又は長期かに部分的に依存して、任意の適切な経路、例えば、静脈内又は皮下注射等の注射により行うことができる。本明細書では、単回投与又は様々な時点にわたる複数回投与、ボーラス投与、パルス注入を含むがこれらに限定されない様々な投薬スケジュールが想定される。
いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)及び任意の追加の治療剤は、適正な医療行為と一致する様式で製剤化され、投薬され、投与され得る。これに関連して考慮すべき因子としては治療される特定の障害、治療される特定の哺乳動物、個々の患者の臨床状態、障害の原因、薬剤の送達部位、投与方法、投与スケジュール、及び医療従事者に既知であるその他の因子が挙げられる。いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)は、問題の障害を予防又は治療するために現在使用されている1つ以上の薬剤である必要はないが、任意に、1つ以上の薬剤と共に製剤化され、及び/又は1つ以上の薬剤と同時に投与される。そのような他の薬剤の有効量は、製剤中に存在する抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)の量、障害又は治療の種類、及び上記の他の要因に依存する。これらは、一般に、本明細書に記載のものと同投与量及び投与経路によって、又は本明細書に記載の投与量の約1~99%、又は適切であると経験的/臨床的に判断される任意の投与量及び任意の経路で使用される。
リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))の予防又は治療のため、本明細書に記載される抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)の適切な投与量(単独で又は1つ以上の他の追加の治療剤と組み合わせて使用される場合)は、治療される疾患の種類、疾患の重症度及び経過、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)が予防目的又は治療目的で投与されるかどうか、以前の治療、患者の病歴、及び抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)に対する応答、並びに主治医の裁量に依存する。いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)は、一度に又は一連の治療にわたって患者に適切に投与される。1つの典型的な1日投与量は、上で言及した因子に応じて、約1μg/kg~100mg/kg、又はそれ以上の範囲であり得る。数日間又はそれ以上にわたる反復投与の場合、治療は通常、状態に応じて、疾患症状の所望の抑制が生じるまで続けられる。そのような用量は、断続的に、例えば、毎週、毎月、又は2ヶ月ごとに投与され得る。最初のより高い負荷用量とそれに続く1つ以上のより低い用量を投与し得る。しかしながら、他の投与レジメンが有用であってもよい。この治療法の進行は、従来の技術及びアッセイによって容易にモニターされる。
いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)の有効量は、約60mg~約5000mgの間(例えば、約60mg~約4500mgの間、約60mg~約4000mgの間、約60mg~約3500mgの間、約60mg~約3000mgの間、約60mg~約2500mgの間、約650mg~約2000mgの間、約60mg~約1500mgの間、約100mg~約1500mgの間、約300mg~約1500mgの間、約500mg~約1500mgの間、約600mg~約1400mgの間、約700mg~約1300mgの間、約800mg~約1200mgの間、約900mg~約1100mgの間、約950mg~約1050mgの間、約975mg~約1025mgの間、又は約990mg~約1010mgの間、例えば、約1000mg±5mg、約1000±2.5mg、約1000±1.0mg、約1000±0.5mg、約1000±0.2mg、又は約1000±0.1mg)であり得る。いくつかの例では、方法は、個体に抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を約1000mg(例えば、約1000mgの固定用量)で投与することを含む。
いくつかの態様では、有効量の抗CD20抗体(例えば、リツキシマブ又はオビヌツズマブ)は、250mg/m~約500mg/mの間(例えば、約250mg/m~約450mg/mの間、例えば、約250mg/m~約400mg/mの間、例えば、約300mg/m~約400mg/mの間、例えば、約325mg/m~約400mg/mの間、例えば、約350mg/m~約400mg/mの間、例えば、約350mg/m~約375mg/mの間、例えば、約375±2mg/m、約375±1mg/m、約375±0.5mg/m、約375±0.2mg/m、又は約375±0.1mg/m、例えば、約375mg/m)の用量である。いくつかの態様では、抗CD20抗体(例えば、リツキシマブ又はオビヌツズマブ)の有効量は約375mg/mの用量である。
いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を個体(例えば、ヒト)に、サイクル1の1日目、8日目及び15日目に1000mg、サイクル2~6又はサイクル2~8の1日目に1000mg、次いで最大2年間2ヶ月ごとに1000mgで静脈内投与する。いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、リツキシマブ又はオビヌツズマブ)を個体(例えば、ヒト)に375mg/mで、サイクル1~8の1日目に静脈内投与する。用量は、注入物等の、単回用量として、又は複数回用量(例えば、2、3、4、5、6、7回、又は7回より多くの用量)として投与され得る。いくつかの例では、個体(例えば、ヒト)に投与される抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)は、単独で、又は本明細書に記載される追加の治療剤(例えば、CHOP)と組み合わせて、4~6の用量で投与され得る。併用療法において投与される抗体の用量は、単剤治療と比較して減らされる場合がある。この治療の進行は、従来の技術によって容易にモニタリングされる。一例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を治療するために個体に単剤療法として投与される。他の例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)は、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を治療するために、本明細書に記載される併用療法として個体に投与される。
いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)は、CHOPとの併用療法として投与される。いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を個体(例えば、ヒト)に、サイクル1の1日目、8日目及び15日目に1000mg、サイクル2~6又はサイクル2~8の1日目に1000mg、次いで2ヶ月ごとに1000mgで最長2年間静脈内投与し、CHOPを6又は8サイクル、以下の用量で投与する:シクロホスファミド750mg/m2IV(1日目);ドキソルビシン50mg/m IV(1日目);ビンクリスチン1.4mg/m IV(1日目、最大2.0mg);及びプレドニゾン100mg/日を経口投与(1~5日目)。いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、リツキシマブ又はオビヌツズマブ)を個体(例えば、ヒト)に375mg/mでサイクル1~8の1日目に静脈内投与し、CHOPを以下の用量で6又は8サイクル投与する:シクロホスファミド750mg/m2IV(1日目);ドキソルビシン50mg/mIV(1日目);ビンクリスチン1.4mg/mIV(1日目、最大2.0mg);及びプレドニゾン100mg/日を経口投与(1~5日目)。
G.適応症
本明細書に記載される方法及び組成物は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を投与することによってリンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者を治療するために有用である。いくつかの例では、リンパ腫は低悪性度リンパ腫であり得る。いくつかの例では、リンパ腫は、B細胞リンパ腫、例えば非ホジキンリンパ腫、例えばびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)であり得る。いくつかの例では、リンパ腫は濾胞性リンパ腫(FL)であり得る。いくつかの例では、リンパ腫は慢性リンパ性白血病(CLL)であり得る。いくつかの例では、リンパ腫はCD20陽性リンパ腫であり得る。特定の例では、癌は、B細胞リンパ腫であり得る。例えば、B細胞リンパ腫は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫)を含む非ホジキンリンパ腫であり得るが、これらに限定されない。
いくつかの例では、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する個体は、リンパ腫について以前に治療されたことがない(治療未経験)。例えば、いくつかの例では、リンパ腫を有する個体は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を以前に受けたことがない。
いくつかの例では、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する個体は、リンパ腫の治療を以前に受けたことがある。いくつかの例では、リンパ腫を有する個体は、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療を以前に受けたことがある。
H.併用療法
本明細書における方法又は使用のいずれにおいても、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)は、有効量の1つ以上の追加の治療剤と組み合わせて投与され得る。適切な追加の治療剤には、例えば、抗腫瘍剤、化学療法剤、増殖阻害剤、細胞傷害性剤、放射線療法、又はこれらの組み合わせが含まれる。
いくつかの例では、方法は、患者に、有効量の1つ以上の追加の治療剤を投与することを更に含む。いくつかの例では、追加の治療剤は、細胞傷害性剤、化学療法剤、増殖阻害剤、放射線療法剤、血管新生阻害剤、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)は、化学療法剤又は化学療法剤と併せて投与され得る。いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)は、放射線療法剤と併せて投与され得る。いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)は、標的化された治療法又は標的化された治療剤と併せて投与され得る。いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)は、免疫療法又は免疫療法剤、例えばモノクローナル抗体と組み合わせて投与され得る。いくつかの例では、追加の治療剤は、活性化共刺激分子に対して指向されるアゴニストである。いくつかの例では、追加の治療剤は、阻害性共刺激分子に対して指向されるアンタゴニストである。
上述のそのような併用療法は、併用投与(同じ又は別個の製剤中に2つ以上の治療剤が含まれる)及び別個の投与を包含し、別個の投与の場合、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)の投与は、追加の1つ以上の治療剤合の投与前、投与と同時に、及び/又は投与後に行われ得る。一例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)の投与及び追加の治療剤の投与は、互いの約1カ月以内、又は約1週間、2週間、若しくは3週間以内、又は約1、2日、3日、4日、5日、若しくは6日以内に発生する。
いくつかの例では、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)は、CHOP化学療法又はCHOP化学療法の変形(例えば、CHOEP化学療法、CHOP-14化学療法、又はACVBP化学療法)と組み合わせて投与され得る。
V.医薬組成物及び製剤
本明細書に記載の医薬組成物及び製剤は、所望の度合の純度を有する有効成分(複数可)(例えば、抗CD20抗体と、1つ以上の任意の薬学的に許容され得る担体(Remington’s Pharmaceutical Sciences 16th edition,Osol,A.Ed.(1980))とを、凍結乾燥製剤又は水溶液の形態において混合することにより調製することができる。薬学的に許容され得る担体は、一般に、用いられる投与量及び濃度ではレシピエントに非毒性であり、それらとしては、リン酸、クエン酸、及び他の有機酸等の緩衝剤;アスコルビン酸及びメチオニンを含む抗酸化物質;防腐剤(例えば、塩化オクタデシルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ヘキサメトニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム;フェノール、ブチル、若しくはベンジルアルコール;メチル若しくはプロピルパラベン等のアルキルパラベン;カテコール;レゾルシノール;シクロヘキサノール;3-ペンタノール;及びm-クレゾール);低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;血清アルブミン、ゼラチン、又は免疫グロブリン等のタンパク質;ポリビニルピロリドン等の親水性ポリマー;グリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニン、若しくはリジン等のアミノ酸;単糖類、二糖類、及びグルコース、マンノース、若しくはデキストリンを含む他の炭水化物;EDTA等のキレート剤;スクロース、マンニトール、トレハロース、若しくはソルビトール等の糖類;ナトリウム等の塩形成対イオン;金属錯体(例えば、Zn-タンパク質錯体);並びに/又はポリエチレングリコール(PEG)等の非イオン性界面活性剤が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書における例示的な薬学的に許容され得る担体は、可溶性の中性活性ヒアルロニダーゼ糖タンパク質(sHASEGP)、例えば、rHuPH20(HYLENEX(登録商標)、Baxter International,Inc.)等のヒト可溶性PH-20ヒアルロニダーゼ糖タンパク質等の介在性薬物分散剤を更に含む。rHuPH20を含むいくつかの例示的なsHASEGPと使用方法は、米国特許出願公開第2005/0260186号及び同第2006/0104968号に記載されている。一態様では、sHASEGPは、1つ以上の追加のグリコサミノグリカナーゼ、例えばコンドロイチナーゼと組み合わされる。上記の医薬組成物又は製剤のいずれも、抗CD20抗体の代わりに、又はそれに加えて、本明細書に記載のイムノコンジュゲートを含み得ることが理解される。
例示的な凍結乾燥抗体製剤は、米国特許第6,267,958号に記載されている。水性抗体製剤としては、米国特許第6,171,586号及び国際公開第2006/044908号に記載されるものが挙げられ、後者の製剤は、酢酸ヒスチジン緩衝液を含む。
本明細書の組成物及び製剤は、治療されている特定の適応症に対して必要に応じて1つを超える有効成分、好ましくは、互いに悪影響を及ぼさない相補的活性を有する有効成分も含有してもよい。例えば、追加の治療剤(例えば、化学療法剤、細胞傷害剤、成長阻害剤、及び/又は抗ホルモン剤、例えば、本明細書において上記で言及されたもの)を更に提供することが望ましい場合がある。そのような有効成分は、意図される目的に有効な量で組み合わせて好適に存在する。
有効成分はまた、例えば、コアセルベーション技術によって、又は界面重合によって調製されたマイクロカプセル、例えば、それぞれ、ヒドロキシメチルセルロース若しくはゼラチンマイクロカプセル及びポリ-(メチルメタクリレート)マイクロカプセルにより、コロイド薬物送達系(例えば、リポソーム、アルブミンマイクロスフェア、マイクロ乳濁液、ナノ粒子、及びナノカプセル)内、又はマクロ乳濁液中にも取り込まれ得る。そのような技術が、Remington’s Pharmaceutical Sciences 16th edition,Osol,A.Ed.(1980)に開示されている。
徐放性製剤が調製されてもよい。徐放性製剤の好適な例としては、抗体を含有する固体疎水性ポリマーの半透性マトリクスが含まれ、これらのマトリクスは、成形物品、例えば、フィルム又はマイクロカプセルの形態である。in vivo投与に使用される製剤は一般に、滅菌される。滅菌性は、例えば、滅菌濾過膜を通した濾過によって容易に達成され得る。
VI.製品及びキット
本発明の別の態様では、患者の治療、予防及び/又は診断に有用な材料を含む製品又はキットが提供される。
いくつかの例では、そのような製品又はキットを使用して、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得ることができるリンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)、又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者を同定することができる。そのような製品又はキットは、(a)個体からの試料におけるマクロファージバイオマーカーを決定するための試薬、(b)抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得ることができるリンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)、又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者を同定するための試薬を使用するための説明書を備え得る。そのような製品又はキットは、(a)個体からの試料におけるTh2バイオマーカーを決定するための試薬、(b)抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得ることができるリンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)、又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者を同定するための試薬を使用するための説明書を備え得る。
いくつかの例では、そのような製品又はキットは、抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を含む治療から利益を得ることができるリンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)、又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者を治療するための抗CD20抗体例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)を備える。いくつかの例では、製品又はキットは、(a)抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)、及び(b)リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)、又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者への抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)の投与のための説明書を含む添付文書を備え、治療前に、患者由来の試料においてマクロファージバイオマーカーが基準マクロファージバイオマーカー量又はレベルを超えると決定されている。いくつかの例では、製品又はキットは、(a)抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)、及び(b)リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様又は活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)、又は辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性、結節性又は脾臓辺縁帯リンパ腫))を有する患者への抗CD20抗体(例えば、オビヌツズマブ又はリツキシマブ)の投与のための説明書を含む添付文書を備え、治療前に、患者由来の試料においてTh2バイオマーカーが基準Th2バイオマーカー量又はレベルを超えると決定されている。
記載される製品又はキットのいずれもが、厳重な管理下で、バイアル、管等の1つ以上の容器手段を受容するように区分化された担体手段を備えてよく、容器手段のそれぞれは、この方法において用いられる別個の要素のうちの1つを含み得る。この製品又はキットが核酸ハイブリダイゼーションを利用して標的核酸を検出する場合、このキットは、標的核酸配列の増幅のためのヌクレオチド(複数可)を含む容器、及び/又は酵素、蛍光、若しくは放射性同位元素標識等のレポーター手段を備える容器も有してもよい。
いくつかの例では、この製品又はキットは、上述の容器と、緩衝液、希釈剤、フィルタ、針、シリンジ、及び使用説明書を含む添付文書を備える、商業的観点及びユーザの観点から望ましい材料を含む1つ以上の他の容器とを備える。標識は、組成物が特定の用途に使用されることを示すために容器上に提示され得、上記のもの等のin vivo使用又はin vitro使用のいずれかに関する指示も示し得る。例えば、この製品又はキットは、注射用静菌水(BWFI)、リン酸干渉食塩水、リンガー溶液、及びデキストロース溶液等の薬学的に許容され得る希釈緩衝液を含む容器を更に備えてもよい。
本明細書に記載の製品又はキットは、多数の実施形態を有し得る。一例では、製品又はキットは、容器、当該容器上のラベル、及び当該容器内に含まれる組成物を備え、組成物は、ストリンジェントな条件下で本明細書に記載の遺伝子の相補体にハイブリダイズする1つ以上のポリヌクレオチドを含み、当該容器上のラベルは、組成物を使用して試料において本明細書に記載される遺伝子の存在又はレベルを評価することができることを示し、キットは、特定の種類の試料における遺伝子RNA若しくはDNAの存在を評価するためにポリヌクレオチド(複数可)を使用するための説明書を備える。
オリゴヌクレオチドに基づく製品又はキットに関しては、この製品又はキットは、例えば:(1)オリゴヌクレオチド、例えば、タンパク質をコードする核酸配列にハイブリダイズする、検出可能に標識されたオリゴヌクレオチド、又は(2)核酸分子を増幅させるために有用な一対のプライマーを備えてもよい。この製品又はキットはまた、例えば、緩衝剤、防腐剤、又はタンパク質安定化剤を備えることができる。この製品又はキットは、検出可能な標識(例えば、酵素又は基質)を検出するのに必要な構成要素を更に備えることができる。この製品又はキットはまた、アッセイして試験試料と比較することのできる、対照試料又は一連の対照試料を含むことができる。この製品又はキットの各構成要素は、個別の容器内に封入することができ、様々な容器の全ては、キットを使用して行われたアッセイの結果の解釈のための説明書と共に単一のパッケージ中にあってもよい。
タンパク質ベースの製品又はキットの場合、製品又はキットは、例えば、本明細書に記載される遺伝子のいずれかに結合する抗体を含むことができる。この製品又はキットは、検出可能な標識(例えば、酵素又は基質)を検出するのに必要な構成要素を更に備えることができる。いくつかの例では、抗体は酵素(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP))にコンジュゲートされる。いくつかの例では、抗体はフルオロフォアにコンジュゲートされる。この製品又はキットはまた、アッセイして試験試料と比較することのできる、対照試料又は一連の対照試料を含むことができる。この製品又はキットの各構成要素は、個別の容器内に封入することができ、様々な容器の全ては、キットを使用して行われたアッセイの結果の解釈のための説明書と共に単一のパッケージ中にあってもよい。
VII.実施例
以下は、本発明の方法の実施例である。上記の一般的な説明を所与として、他の様々な実施形態が実施され得ることが理解される。
実施例1.DLBCL患者のマーカー遺伝子由来マクロファージバイオマーカーで定義されたサブセットは、抗CD20抗体治療に対してより応答性である
GOYA試験(臨床試験ID番号NCT01287741)は、大規模非盲検無作為化第III相臨床試験であり、分化抗原群20(CD20)陽性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の以前に治療されていない参加者において、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、及びプレドニゾロン又はプレドニゾン(CHOP)化学療法と組み合わせたオビヌツズマブと、CHOPとのリツキシマブ(MabThera/Rituxan)の有効性及び安全性を比較した(図1)。MAIN臨床試験(臨床試験ID番号NCT00486759)は、以前に治療されていないCD20陽性DLBCL患者におけるリツキシマブ及びCHOPと組み合わせたベバシズマブの有効性(R-CHOP+ベバシズマブ)対リツキシマブ及びCHOP(R-CHOP)を比較した多施設無作為化二重盲検プラセボ対照第III相試験である。この分析の目的は、患者を高マクロファージバイオマーカーサブセットと低マクロファージバイオマーカーサブセットに二分するマクロファージバイオマーカーによって定義されるサブグループにおける臨床成績を評価することであった。
データセット
生検試料、臨床成績(全生存期間(OS)、無増悪生存期間(PFS))及びハイスルートランスクリプトーム配列決定データは、GOYA試験からの553人の患者について利用可能であった(NCT01287741;ITT=1418;オビヌツズマブ(G)-CHOP対リツキシマブ(R)-CHOP)。データカットオフは2018年1月31日に行われ、追跡調査の中央値は3.9年であった。
生検試料、臨床成績(OS及びPFS)、及びハイスルートランスクリプトームシーケンシングデータは、MAIN臨床試験からの患者に利用可能であった(臨床試験ID番号NCT00486759)。
RNA-Seq処理
ハイスループットトランスクリプトームシーケンシング品質管理の適用を行った。アダプタは、ea-utils関数fastq-mcf(パラメータ:--max-ns4--qual-mean25-H-p5-q7-l25-l25)を使用してトリミングした。トリミングされたリードを、GSNAPバージョン2013-10-10(パラメータ:-M2-n10-B2-i1-N1-w200000-E1--pairmax-rna=200000--clip-overlap)を使用してヒトゲノム参照GRCh38にアラインメントした。RNA-Seqパイプラインスクリプトを利用して、各試料についてエクソン遺伝子カウントを決定した。
遺伝子及び試料を、内部RNA-Seq処理パッケージrnaseqTools(パラメータ:デフォルト)を使用してフィルタにかけた。配列決定のばらつきを説明するため、カウントをトランスクリプトパーミリオン(transcripts per million)(TPMに)対して正規化した。GOYA試験からの553個の試料から、合計538個が品質管理に合格し、下流の分析に使用した。MAIN臨床試験からのR-CHOP治療患者からの追加の66個の試料をGOYA試験の538個の試料と組み合わせ、別個の下流分析に使用した。
細胞組成の推定
試料の細胞組成を推定するため、試料ウントマトリックスによって複数のバルクRNA-Seqデコンボリューションアプローチを最終遺伝子に適用した。特に、マーカー遺伝子(xCell)ベースのアプローチ(例えば、Aran et al.Genome Biol.18(1):220(2017))を使用して、バルクRNA-Seq患者試料の細胞組成を推定した。マーカー遺伝子法は、試料内/試料全体で、マクロファージ、M1マクロファージ、M2マクロファージ、肥満細胞、及びメモリーB細胞を含む多数の細胞型の相対組成を同定した。特に、シグネチャ内の遺伝子、例えばM1マクロファージの発現を推定し、試料内の濃縮について統計的に試験する。
マーカー遺伝子アプローチxCellを使用して、6つの配列決定及びマイクロアレイソースの概要から得られるシグネチャを構築した:FANTOM 5プロジェクト(例えば、Lizio M,et al.Genome Biol.16:22(2015)),ENCODEプロジェクト(例えば、ENCODE Project Consortium.Nature.489(7414):57-74(2012)を参照)、Blueprintプロジェクト(例えば、Fernandez et al.Cell Syst.3(5):491-495.e5(2016)を参照)、IRISプロジェクト(例えば、Abbas et al.Genes Immun.6(4):319-31(2005)を参照)、Novershtern et al.の研究(Novershtern et al.Cell.144(2):296-309(2011)を参照)、及びHuman Primary Cells Atlas(HPCA)(例えば、Uhlen.Science.347(6220):1260419(2015)を参照)。様々なシグネチャに含まれる遺伝子の詳細を表1に列挙する。複数の免疫デコンボリューション法に対して統一されたインターフェースとしてはたらくRパッケージimmunedeconv(例えば、Sturm et al.Bioinformatics.35(14):i436-i445(2019)を参照)を使用して、xCellを適用した。
xCellによって決定される患者試料に存在するM1マクロファージの推定パーセンテージは、0%~約15.477%の範囲、約2.896%の第1四分位、約5.171%の中央値、及び約7.951%の第3四分位を有していた。
統計分析
ITTとのバイオマーカー評価可能集団比較
バイオマーカー評価可能集団がITT集団の特徴であることを確実にするために、最初の分析を行った。ベースライン臨床変数は、GOYA試験のITT集団と同様であると決定された(表7)。
生存分析
GOYA試験からの本発明者らのバルクRNA-Seq患者試料にxCellを使用した遺伝子シグネチャ値の推定後、カットオフ中央値(5.171%)を適用して、患者を高バイオマーカーサブセット及び低バイオマーカーサブセットに二分した。xCellによって推定されたM1シグネチャについての関連する無増悪生存期間及び全生存期間のカプラン・マイヤー曲線を図2にプロットする。マクロファージ、M1マクロファージ、M2マクロファージ、肥満細胞及びメモリーB細胞についてのハザード比及び95%信頼区間のフォレストプロットをPFS及びOSについて図3に提示する。多変量モデルを、年齢(>60)、治療(オビヌツズマブ対リツキシマブ)、国際予後指標(IPI)及び性別について調整する。マクロファージバイオマーカー、マクロファージ及びM1マクロファージによって二分された高バイオマーカー患者サブセットは、抗CD20抗体を含む治療によりOSが改善され、マクロファージバイオマーカー、M1マクロファージによって二分された高バイオマーカー患者サブセットは、抗CD20抗体を含む治療によりPFSが改善された。
GOYA試験とMAIN試験の組み合わせデータに対して同様の分析を行った。分析された浸潤細胞型のうち、xCellによって定量されたM1マクロファージシグネチャは、進行のリスクの低下(PFS:HR、0.627;95%CI:0.465~0.844;24ヶ月PFS:80%[M1高]対70%[M1低];図4)及び全生存の改善(OS:HR、0.527;95%CI:0.365~0.762)と最も強く関連していた。この予後傾向は、G治療患者の間でR治療患者よりも強く、GがRに対してより高いADCCを示すという以前の所見と一致した(Moessner et al.Blood.115(22):4393-402(2010))。PFSが24ヶ月を超える患者は、PFSが24ヶ月未満の患者よりも有意に高いレベルのM1マクロファージスコアを有していた。疾患進行遅延との相関にもかかわらず、治療終了時又は国際予後指数に依存して、完全奏効患者対非奏効患者におけるM1マクロファージの差次的濃縮はなかった。M1スコアは、起源の細胞に応じて有意に異ならなかったが、胚中心B細胞DLBCLにおいてより高いM1マクロファージスコアの傾向があった。M1マクロファージの他に、CD4+Th2細胞は、DLBCLにおいて最も強い予後傾向を示した(PFS;HR、0.745;95%CI:0.553~1.000;図4)。M1マクロファージとは対照的に、M2マクロファージ浸潤を有する患者は、より短いPFS及びOSを有する傾向があったが、これらのシグネチャについては比較的低いレベルが観察された(図4)。これは、リンパ腫浸潤マクロファージが古典的に活性化されたM1分極表現型によりよく似ており、長期のPFSに関連する一方で、代替的に活性化されたM2マクロファージは、その頻度はDLBCLでは低いが、より短いPFSに関連することを示唆する。プログラム死リガンド1(PD-L1)レベルがDLBCL(McCord et al.Blood Adv.3(4):531-540(2019))、M1におけるマクロファージシグネチャと相関するがM2では相関しないことを示す以前の研究と一致して、マクロファージ浸潤はPD-L1 mRNA発現と相関した。
実施例2.デコンボリューション由来マクロファージバイオマーカーによって定義されるDLBCL患者のサブセットは、抗CD20抗体治療に対してより応答性である
GOYA試験(臨床試験ID番号NCT01287741)及びMAIN臨床試験(臨床試験ID番号NCT00486759)のデータを収集し、実施例1で上述したように処理した。
細胞組成の推定
試料の細胞組成を推定するため、試料ウントマトリックスによって複数のバルクRNA-Seqデコンボリューションアプローチを最終遺伝子に適用した。特に、デコンボリューション(quanTIseq)ベースのアプローチ(例えば、Finotello et al.Genome Med.11(1):34(2019))を使用して、バルクRNA-Seq患者試料の細胞組成を推定した。デコンボリューション法は、試料内/試料全体で、M1マクロファージ及びM2マクロファージを含む多数の細胞型の相対組成を同定した。特に、デコンボリューションベースの手法は、シグネチャのセットに対して制約付き最小二乗を使用して解かれる連立方程式として問題を明確にする。
デコンボリューションベースのアプローチは、模擬、フローサイトメトリー、及び免疫組織化学データを使用して血液及び腫瘍試料を活用して、quanTIseqを適用した。デコンボリューションシグネチャ法で使用される遺伝子を表3及び表4に列挙する。複数の免疫デコンボリューション法に対して統一されたインターフェースとしてはたらく、Rパッケージimmunedeconv(例えば、Sturm et al.Bioinformatics.35(14):i436-i445(2019)を参照)を使用して、quanTIseqを適用した。
quanTIseqによって決定したGOYA患者試料に存在するM1マクロファージの推定パーセンテージは、0%~約30.678%の範囲、約1.664%の第1四分位値、約3.346%の中央値、約4.738%の平均及び約6.178%の第3四分位値を有していた(図5)。デコンボリューション分析によって強調されたリンパ腫微小環境の不均一性の程度は、以前の研究と一致していた(図6)。
統計分析
ITTとのバイオマーカー評価可能集団比較
バイオマーカー評価可能集団がITT集団の特徴であることを確実にするために、最初の分析を行った。ベースライン臨床変数は、GOYA試験のITT集団と同様であると決定された(表7)。
生存分析
GOYA試験からの本発明者らのバルクRNA-Seq患者試料にquanTIseqを使用した遺伝子シグネチャ値の推定後、カットオフ中央値(3.346%)を適用して、患者を高バイオマーカーサブセット及び低バイオマーカーサブセットに二分した。quanTIseqによって推定されたM1シグネチャについての関連する無増悪生存期間及び全生存期間のカプラン・マイヤー曲線を図7にプロットする。PFS及びOSについてのハザード比及び95%信頼区間のフォレストプロットを、M1マクロファージ及びM2マクロファージについて図3に示す。多変量モデルを、年齢(>60)、治療(オビヌツズマブ対リツキシマブ)、IPI及び性別について調整する。マクロファージバイオマーカーであるM1マクロファージによって二分された高バイオマーカー患者サブセットは、抗CD20抗体を含む治療により改善されたOS及びPFSを有していた。
GOYA試験とMAIN試験の組み合わせデータに対して同様の分析を行った。分析された浸潤細胞型のうち、quanTIseqによって定量化されたM1マクロファージシグネチャは、進行のリスクの低下(PFS:HR、0.596;95%CI:0.441~0.805;24ヶ月のPFS:82%[M1高]対68%[M1低];図8及び図9)及び全生存の改善(OS:HR、0.465;95%CI:0.318~0.679)と最も強く関連していた。この予後傾向は、G治療患者の間でR治療患者よりも強く、GがRに対してより高いADCCを示すという以前の所見と一致した(Moessner et al.Blood.115(22):4393-402(2010))。PFSが24ヶ月を超える患者は、PFSが24ヶ月未満の患者よりも有意に高いレベルのM1マクロファージスコアを有していた。疾患進行遅延との相関にもかかわらず、治療終了時又は国際予後指数に依存して、完全奏効患者対非奏効患者におけるM1マクロファージの差次的濃縮はなかった。M1スコアは、起源の細胞に応じて有意に異ならなかったが、胚中心B細胞DLBCLにおいてより高いM1マクロファージスコアの傾向があった。M1マクロファージとは対照的に、M2マクロファージ浸潤を有する患者は、より短いPFS及びOSを有する傾向があったが、これらのシグネチャについては比較的低いレベルが観察された(図8)。これは、リンパ腫浸潤マクロファージが古典的に活性化されたM1分極表現型によりよく似ており、長期のPFSに関連する一方で、代替的に活性化されたM2マクロファージは、その頻度はDLBCLでは低いが、より短いPFSに関連することを示唆する。プログラム死リガンド1(PD-L1)レベルがDLBCL(McCord et al.Blood Adv.3(4):531-540(2019))、M1におけるマクロファージシグネチャと相関するがM2では相関しないことを示す以前の研究と一致して、マクロファージ浸潤はPD-L1 mRNA発現と相関した。M1の濃縮は、DLBCLにおいてCD8+T細胞シグネチャ(セントラルメモリーCD8+T細胞及びエフェクターメモリーCD8+T細胞を含む)と高度に相関していた。
VIII.他の実施形態
本明細書に記載の技術のいくつかの実施形態は、以下の番号付き実施形態のいずれかに従って定義することができる。
1.リンパ腫を有する患者が抗CD20抗体を含む治療から利益を得ることができるかどうかを同定、診断、及び/又は予測する方法であって、方法が、患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーを測定することを含み、試料における基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、患者を、抗CD20抗体を含む治療から利益を得ることができる者として同定、診断、及び/又は予測する、方法。
2.リンパ腫を有する患者に対する治療法を選択する方法であって、方法が、患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーを測定することを含み、試料における基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、患者を、抗CD20抗体を含む治療から利益を得ることができる者として同定する、方法。
3.患者が、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーを試料中に有し、方法が、有効量の抗CD20抗体を患者に投与することを更に含む、実施形態1又は2に記載の方法。
4.リンパ腫を有する患者を治療する方法であって、方法が、
(a)患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーを測定することであって、試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルが基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超える、患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーを測定すること、及び
(b)工程(a)で測定されたマクロファージバイオマーカーに基づいて有効量の抗CD20抗体を患者に投与すること
を含む、方法。
5.リンパ腫を有する患者を治療する方法であって、方法が、有効量の抗CD20抗体を患者に投与することを含み、治療前に、患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルが基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えると決定されている、方法。
6.リンパ腫を有し、患者からの試料において基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法であって、有効量の抗CD20抗体を患者に投与することを含む、方法。
7.基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、事前に割り当てられたマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、実施形態1~6のいずれか一項に記載の方法。
8.基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、実施形態1~7のいずれか一項に記載の方法。
9.基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの中央値である、実施形態8に記載の方法。
10.基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団の25パーセンタイルにあるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、実施形態8に記載の方法。
11.基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団の50パーセンタイルにあるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、実施形態8に記載の方法。
12.基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団の75パーセンタイルにあるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、実施形態8に記載の方法。
13.基準集団が、リンパ腫を有する患者の集団である、実施形態8~12のいずれか一項に記載の方法。
14.リンパ腫を有する患者の集団が、抗CD20抗体で以前に治療された、実施形態13に記載の方法。
15.基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、抗CD20抗体による治療を開始する前の基準集団のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、実施形態14に記載の方法。
16.基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団を、抗CD20抗体による治療から利益を受けたことがある第1の患者セットと、抗CD20抗体による治療から利益を受けたことがない第2の患者セットとに有意に分離する、実施形態14又は15に記載の方法。
17.基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、遺伝子発現によって測定されるマクロファージの量である、実施形態1~16のいずれか一項に記載の方法。
18.マクロファージの量が、約0%~約30.7%の間である、実施形態17に記載の方法。
19.利益が、無増悪生存期間(PFS)の延長である、実施形態1~3のいずれか一項に記載の方法。
20.利益が、全生存(OS)の増加である、実施形態1~3のいずれか一項に記載の方法。
21.PFS又はOSの改善を達成することを更に含む、実施形態4~6のいずれか一項に記載の方法。
22.マクロファージバイオマーカーが、1つ以上のM1マクロファージ遺伝子シグネチャセットのM1マクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアの平均である、実施形態1~21のいずれか一項に記載の方法。
23.各M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアが、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットの1つ以上の遺伝子の発現レベルの平均である、実施形態22に記載の方法。
24.各M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアが、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットの1つ以上の遺伝子の正規化された発現レベルの平均である、実施形態23に記載の方法。
25.1つ以上のM1マクロファージ遺伝子シグネチャセットが、
(a)ACP2、ABCD1、C1QA、FDX1、CCL22、CD163、SCAMP2、ADAMDEC1、ARL8B、及びHAMP;
(b)ACP2、ABCD1、FDX1、CCL8、CCL22、CD163、ADAMDEC1、TREM2、及びHAMP;
(c)ACP2、ADRA2B、ALCAM、ABCD1、ATOX1、ATP6V0C、ATP6V1E1、BLVRA、C1QA、CD48、CD63、CLCN7、TPP1、CLTC、CCR1、CMKLR1、SLC31A1、COX5B、FCER1G、FDX1、FOLR2、FPR3、FTL、HEXB、HK3、IL10、IL12B、ITGAE、LAIR1、CXCL9、MMP19、NARS、NDUFS2、P2RX7、PDCL、MAPK13、PTGIR、PTPRA、RELA、CCL7、CCL8、CCL19、CCL22、SRC、STX4、TCEB1、TFRC、AGPS、MARCO、SNX3、CD84、USP14、ITGB1BP1、ATP6V1F、TRIP4、CD163、CIAO1、WTAP、ARHGEF11、ABI1、SCAMP2、ACTR2、BCAP31、ZMPSTE24、BCKDK、EXOC5、STIP1、UQCR11、SDS、LILRB4、OGFR、TFEC、FKBP15、DNAJC13、TDRD7、STX12、IL17RA、ABTB2、FAM32A、SIGLEC7、SIGLEC9、ADAMDEC1、CECR5、SLC25A24、NRBP1、MS4A4A、TREM2、OTUD4、PQLC2、HAUS2、ARL8B、NECAP2、WDR11、ZC3H15、CCDC47、UTP3、MRS2、HAMP、MRPL40、VPS33A、CORO7、LIMD2、TMX1、DOT1L、ADO、及びADCK2;
(d)ACP2、ADRA2B、ALCAM、TSPO、C3AR1、DAGLA、CALR、CHIT1、CYBB、CYC1、CYP19A1、DLAT、FCER1G、GP1BA、GPD1、IFNAR1、IL10、KCNJ5、KIFC3、MT2A、MYBPH、MYH11、MYO7A、P2RX7、PRDX1、RAB3IL1、RNH1、MRPL12、CCL1、CCL7、CCL8、CCL24、SRC、VIM、RRP1、MARCO、S1PR2、AP1M2、ACTR3、LILRB1、AFG3L2、SDS、LILRB4、EMILIN1、VSIG4、HSPB7、COQ2、ADAMDEC1、CECR5、WSB2、SLAMF8、DNASE2B、CLPB、MFSD7、及びADCK2;
(e)ACP2、ADCY3、ADRA2B、ALCAM、TSPO、C1QA、C1QB、C3AR1、DAGLA、CD63、CHIT1、CMKLR1、SLC31A1、CSF1、CSF1R、CYBB、CYC1、CYP19A1、FANCE、FCER1G、FDX1、FPR3、FTL、GP1BA、GPD1、HEXB、IL10、KCNJ1、KCNJ5、KIFC3、LAMP1、MMP19、MSR1、MT2A、MYBPH、MYO7A、P2RX7、PRDX1、RAB3IL1、MRPL12、CCL1、CCL7、CCL8、CCL18、CCL19、CCL24、SLC6A12、SPR、SRC、RRP1、MARCO、PKD2L1、S1PR2、CD163、LONP1、AP1M2、IGSF6、LILRB1、SDS、LILRB4、EMILIN1、VSIG4、TFEC、PHLDB1、CYFIP1、FKBP15、NCAPH、MYOF、HSPB7、ADAMDEC1、GLRX2、NDUFAF1、SPG21、MS4A4A、ATP6V1D、ATP6V1H、TREM2、PQLC2、TMEM70、PLEKHB2、TMEM33、SLAMF8、HAMP、DNASE2B、MYOZ1、LONRF3、CLPB、MFSD7、及びADCK2;並びに/又は
(f)ACP2、ADCY3、ADRA2B、ALCAM、ABCD1、ANXA2、ATP6V1A、C1QA、C1QB、C3AR1、DAGLA、CD80、CD63、CHIT1、CMKLR1、SLC31A1、CSF1、CSF1R、CYBB、CYC1、CYP19A1、FANCE、FDX1、FPR2、FPR3、GPD1、HEXB、KCNJ1、KCNJ5、KIFC3、MMP19、MSR1、MT2A、MYBPH、P2RX7、MAPK13、S100A11、CCL1、CCL7、CCL8、CCL18、CCL19、CCL22、CCL24、SLC1A2、SLC6A12、SLC11A1、SIGLEC1、SRC、TIE1、MARCO、HYAL2、CD163、LONP1、IGSF6、LILRB1、CD300C、SDS、LILRB4、EMILIN1、VSIG4、PHLDB1、NCAPH、CLEC4E、MYOF、HSPB7、ADAMDEC1、GLRX2、MS4A4A、ATP6V1H、TREM2、TMEM70、TMEM33、KCNK13、SLAMF8、HAMP、DNASE2B、MYOZ1、MFSD7、ADO、ADCK2、及びTBC1D16
である、実施形態23又は24に記載の方法。
26.マクロファージバイオマーカーが、遺伝子発現値である、実施形態1~21のいずれか一項に記載の方法。
27.遺伝子発現値が、遺伝子発現値の中央値である、実施形態26に記載の方法。
28.遺伝子発現値が、遺伝子シグネチャマトリックスを使用して測定される、実施形態26又は27に記載の方法。
29.遺伝子シグネチャマトリックスが、以下の遺伝子:
(a)CD200、KLHL14、TCL1A、NRG1、EOMES、PPP2R2B、RNF165、WNT7A、CCR4、PDGFD、EBF1、FCGBP、PCDH9、MLC1、TSHZ2、S1PR5、NCALD、LAYN、GCNT4、FASLG、TRAT1、ADAM6、GUCY1A3、LRRC4、TSPAN18、SBK1、ICOS、BTNL8、WNT5B、AUTS2、SH2D2A、ADGRG3、PNOC、SPIB、VPREB3、DPEP3、MME、ZBTB16、FOXP3、SEMA3G、CD8A、TOGARAM2、COLGALT2、ABCB1、STAP1、SAMD3、FAM46C、BLK、CTLA4、CD19、REPS2、RTKN2、POU2AF1、DAPK2、PYHIN1、NLRC3、GATM、KLRD1、AFF3、FCRLA、AATBC、REM2、YPEL1、TXK、CD8B、P2RX5、CEACAM1、BCL11A、ABCB4、CD5、HPGD、BLNK、PLCL1、HPSE、SLFN13、HOPX、CD1D、GNG7、TCF4、BANK1、FHIT、FCMR、GNG2、GFRA2、KBTBD11、RALGPS2、TSPOAP1、PLEKHF1、MEF2C、MAOA、TTYH2、HLA-DOB、DGAT2、FXYD6、TMCC3、MGAM、TTC38、LRRC32、ARHGAP24、STAT4、SLC7A8、CD72、FZD1、GK5、DYSF、PLTP、SMARCD3、FAM160B1、PDPN、AKAP2、ACVRL1、KCNJ15、ALDH1A2、ENPP2、COLEC12、PTGS1、TMEM170B、TREM2、ECM1、SLC1A3、ABHD5、MS4A4A、CLIC2、IL1R1、SLC2A6、GAS7、RNF144B、SLC6A12、FPR2、ADAM28、GRK3、KDM1B、MATK、LMO2、CFB、CCRL2、CLEC4A、LILRA2、ACE、NUPR1、CISH、EREG、ADAMDEC1、RNASE6、CXCL3、VSIG4、CXCL2、CD86、LILRB4、SERPING1、SQOR、INHBA、及びICAM1;又は
(b)CD200、KLHL14、TCL1A、NRG1、CYP4F3、EOMES、PPP2R2B、RNF165、WNT7A、CCR4、PDGFD、EBF1、FCGBP、PCDH9、MLC1、TSHZ2、S1PR5、NCALD、LAYN、CD248、GCNT4、FASLG、TRAT1、ADAM6、GUCY1A3、LRRC4、TSPAN18、SBK1、ICOS、BTNL8、WNT5B、AUTS2、SH2D2A、ADGRG3、PNOC、SPIB、VPREB3、DPEP3、MME、ZBTB16、FOXP3、SEMA3G、CD8A、TOGARAM2、COLGALT2、ABCB1、STAP1、SAMD3、FAM46C、BLK、CTLA4、CD19、REPS2、RTKN2、POU2AF1、DAPK2、PYHIN1、NLRC3、GATM、KLRD1、AFF3、FCRLA、AATBC、REM2、YPEL1、TXK、CD8B、P2RX5、CEACAM1、BCL11A、NINJ2、ABCB4、CD5、HAL、HPGD、BLNK、PLCL1、CEP19、HPSE、SLFN13、HOPX、CD1D、GNG7、TMEM154、TCF4、BANK1、FHIT、FCMR、GNG2、GFRA2、KBTBD11、TECPR2、RALGPS2、TSPOAP1、PLEKHF1、MEF2C、MAOA、TTYH2、HLA-DOB、NRGN、DGAT2、FXYD6、TMCC3、MGAM、TTC38、LRRC32、ARHGAP24、PPP1R3B、STAT4、SLC7A8、CD72、FZD1、GK5、DYSF、PLTP、SMARCD3、FAM160B1、PDPN、AKAP2、ACVRL1、KCNJ15、CD36、ALDH1A2、ENPP2、COLEC12、PTGS1、TMEM170B、DOCK5、TREM2、C5AR2、ECM1、SLC1A3、ABHD5、MS4A4A、CLIC2、IL1R1、SLC2A6、GAS7、RNF144B、SLC6A12、FPR2、ADAM28、GRK3、KDM1B、MATK、LMO2、CFB、CCRL2、CLEC4A、TLR4、LILRA2、ACE、TLR1、LRRK2、LY96、NUPR1、CISH、CSTA、EREG、ADAMDEC1、RNASE6、CXCL3、VSIG4、CXCL2、CD86、LILRB4、SERPING1、SQOR、INHBA、及びICAM1
を含む、実施形態28に記載の方法。
30.遺伝子シグネチャマトリックスが、以下の遺伝子:CD200、KLHL14、TCL1A、NRG1、EOMES、PPP2R2B、RNF165、WNT7A、CCR4、PDGFD、EBF1、FCGBP、PCDH9、MLC1、TSHZ2、S1PR5、NCALD、LAYN、GCNT4、FASLG、TRAT1、ADAM6、GUCY1A3、LRRC4、TSPAN18、SBK1、ICOS、BTNL8、WNT5B、AUTS2、SH2D2A、ADGRG3、PNOC、SPIB、VPREB3、DPEP3、MME、ZBTB16、FOXP3、SEMA3G、CD8A、TOGARAM2、COLGALT2、ABCB1、STAP1、SAMD3、FAM46C、BLK、CTLA4、CD19、REPS2、RTKN2、POU2AF1、DAPK2、PYHIN1、NLRC3、GATM、KLRD1、AFF3、FCRLA、AATBC、REM2、YPEL1、TXK、CD8B、P2RX5、CEACAM1、BCL11A、ABCB4、CD5、HPGD、BLNK、PLCL1、HPSE、SLFN13、HOPX、CD1D、GNG7、TCF4、BANK1、FHIT、FCMR、GNG2、GFRA2、KBTBD11、RALGPS2、TSPOAP1、PLEKHF1、MEF2C、MAOA、TTYH2、HLA-DOB、DGAT2、FXYD6、TMCC3、MGAM、TTC38、LRRC32、ARHGAP24、STAT4、SLC7A8、CD72、FZD1、GK5、DYSF、PLTP、SMARCD3、FAM160B1、PDPN、AKAP2、ACVRL1、KCNJ15、ALDH1A2、ENPP2、COLEC12、PTGS1、TMEM170B、TREM2、ECM1、SLC1A3、ABHD5、MS4A4A、CLIC2、IL1R1、SLC2A6、GAS7、RNF144B、SLC6A12、FPR2、ADAM28、GRK3、KDM1B、MATK、LMO2、CFB、CCRL2、CLEC4A、LILRA2、ACE、NUPR1、CISH、EREG、ADAMDEC1、RNASE6、CXCL3、VSIG4、CXCL2、CD86、LILRB4、SERPING1、SQOR、INHBA、及びICAM1
からなる、実施形態29に記載の方法。
31.遺伝子シグネチャマトリックスが、M1マクロファージの数を決定するために使用される、実施形態28~30のいずれか一項に記載の方法。
32.マクロファージバイオマーカーが、M1マクロファージの量である、実施形態1~31のいずれか一項に記載の方法。
33.M1マクロファージの量が、直接的又は間接的に測定される、実施形態32に記載の方法。
34.M1マクロファージの量が、フローサイトメトリー、空間的トランスクリプトミクス、空間的プロテオミクス、又はそれらの組み合わせを使用して直接的に測定される、実施形態33に記載の方法。
35.M1マクロファージの量が、核酸又はタンパク質を使用して間接的に測定される、実施形態33に記載の方法。
36.核酸が、RNA-seq、RT-qPCR、qPCR、マルチプレックスqPCR若しくはRT-qPCR、マイクロアレイ解析、SAGE、MassARRAY技術、ISH、又はそれらの組み合わせを使用して測定される、実施形態35に記載の方法。
37.M1マクロファージの量が、マーカー遺伝子アプローチ又はデコンボリューションアプローチを使用して測定される、実施形態36に記載の方法。
38.マーカー遺伝子アプローチが、xCellを使用する、実施形態37に記載の方法。
39.デコンボリューションアプローチが、quanTIseqを使用する、実施形態37に記載の方法。
40.患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーが、核酸又はタンパク質を使用して測定される、実施形態1~21のいずれか一項に記載の方法。
41.患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーが、核酸発現レベルを使用して決定される、実施形態40に記載の方法。
42.核酸発現レベルが、RNA-seq、RT-qPCR、qPCR、マルチプレックスqPCR若しくはRT-qPCR、マイクロアレイ解析、SAGE、MassARRAY技術、ISH、又はそれらの組み合わせによって決定される、実施形態41に記載の方法。
43.核酸発現レベルがmRNA発現レベルである、実施形態41又は42に記載の方法。
44.mRNA発現レベルが、RNA-seqによって決定される、実施形態43に記載の使用。
45.試料が、組織試料、腫瘍試料、全血試料、血漿試料、血清試料、又はそれらの組み合わせである、実施形態1~44のいずれか一項に記載の方法。
46.試料が、組織試料である、実施形態45に記載の方法。
47.組織試料が腫瘍組織試料である、実施形態46に記載の方法。
48.腫瘍組織試料が、腫瘍細胞、腫瘍浸潤免疫細胞、間質細胞、正常隣接組織(NAT)細胞、又はそれらの組み合わせを含む、実施形態47に記載の方法。
49.腫瘍組織試料が、生検材料である、実施形態47又は48に記載の方法。
50.試料が、アーカイブ試料、新鮮試料、又は凍結試料である、実施形態45~49のいずれか一項に記載の方法。
51.リンパ腫が、低悪性度リンパ腫である、実施形態1~50のいずれか一項に記載の方法。
52.リンパ腫が、B細胞リンパ腫である、実施形態1~51のいずれか一項に記載の方法。
53.B細胞リンパ腫が、胚中心由来B細胞リンパ腫である、実施形態52に記載の方法。
54.B細胞リンパ腫が、非ホジキンリンパ腫(NHL)である、実施形態52又は53に記載の方法。
55.リンパ腫が、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、又は辺縁帯リンパ腫(MZL)である、実施形態1~54のいずれか一項に記載の方法。
56.リンパ腫が、DLBCLである、実施形態55に記載の方法。
57.DLBCLが、DLBCLの胚中心B細胞様(GCB)起源細胞サブグループ又は活性化B細胞様(ABC)起源細胞サブグループである、実施形態56に記載の方法。
58.リンパ腫が、CD20陽性リンパ腫である、実施形態1~57のいずれか一項に記載の方法。
59.抗CD20抗体が、I型抗CD20抗体又はII型抗CD20抗体である、実施形態1~58のいずれか一項に記載の方法。
60.抗CD20抗体がII型抗CD20抗体である、実施形態59に記載の方法。
61.II型抗CD20抗体が、以下の相補性決定領域(CDR):
(a)配列番号27のアミノ酸配列を有するCDR-H1;
(b)配列番号28のアミノ酸配列を有するCDR-H2;
(c)配列番号3のアミノ酸配列を有するCDR-H3;
(d)配列番号4のアミノ酸配列を有するCDR-L1;
(e)配列番号5のアミノ酸配列を有するCDR-L2;及び
(f)配列番号6のアミノ酸配列を有するCDR-L3
を含む、実施形態60に記載の方法。
62.II型抗CD20抗体が、配列番号7のアミノ酸配列を含むVHドメイン及び配列番号8のアミノ酸配列を含むVLドメインを含む、実施形態61に記載の方法。
63.II型抗CD20抗体が、オビヌツズマブである、実施形態62に記載の方法。
64.抗CD20抗体がI型抗CD20抗体である、実施形態59に記載の方法。
65.I型抗CD20抗体が、以下のCDR:
(a)配列番号11のアミノ酸配列を有するCDR-H1;
(b)配列番号12のアミノ酸配列を有するCDR-H2;
(c)配列番号13のアミノ酸配列を有するCDR-H3;
(d)配列番号14のアミノ酸配列を有するCDR-L1;
(e)配列番号15のアミノ酸配列を有するCDR-L2;及び
(f)配列番号16のアミノ酸配列を有するCDR-L3
を含む、実施形態64に記載の方法。
66.I型抗CD20抗体が、配列番号25のアミノ酸配列を含むVHドメイン及び配列番号26のアミノ酸配列を含むVLドメインを含む、実施形態65に記載の方法。
67.I型抗CD20抗体がリツキシマブである、実施形態66に記載の方法。
68.有効量の追加の治療剤を患者に投与することを更に含む、実施形態3~67のいずれか一項に記載の方法。
69.追加の治療剤が、化学療法剤、抗新生物剤、成長阻害剤、抗血管新生剤、放射線療法、細胞傷害剤、又はそれらの組み合わせのうちの1つ以上である、実施形態68に記載の方法。
70.追加の治療剤が、化学療法剤である、実施形態69に記載の方法。
71.化学療法剤が、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン又はプレドニゾンである、実施形態69又は70に記載の方法。
72.化学療法剤が、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン及びプレドニゾンである、実施形態69又は70に記載の方法。
73.患者が、リンパ腫について以前に治療されたことがない、実施形態1~72のいずれか一項に記載の方法。
74.患者が、抗CD20抗体を以前に投与されたことがない、実施形態1~73のいずれか一項に記載の方法。
75.リンパ腫の治療のための医薬品の製造における、患者からの試料において基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療するための、抗CD20抗体の使用。
76.基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、事前に割り当てられたマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、実施形態75に記載の使用。
77.基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、実施形態75又は76に記載の使用。
78.基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの中央値である、実施形態77に記載の使用。
79.基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団の25パーセンタイルにあるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、実施形態77に記載の使用。
80.基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団の50パーセンタイルにあるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、実施形態77に記載の使用。
81.基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団の75パーセンタイルにあるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、実施形態77に記載の使用。
82.基準集団が、リンパ腫を有する患者の集団である、実施形態77~81のいずれか一項に記載の使用。
83.リンパ腫を有する患者の集団が、抗CD20抗体で以前に治療された、実施形態82に記載の使用。
84.基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、抗CD20抗体による治療を開始する前の基準集団のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、実施形態83に記載の使用。
85.基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団を、抗CD20抗体による治療から利益を受けたことがある第1の患者セットと、抗CD20抗体による治療から利益を受けたことがない第2の患者セットとに有意に分離する、実施形態83又は84に記載の使用。
86.基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、遺伝子発現によって測定されるマクロファージの量である、実施形態75~85のいずれか一項に記載の使用。
87.マクロファージの量が、約0%~約30.7%の間である、実施形態86に記載の使用。
88.治療が、PFS又はOSの改善を達成する、実施形態75に記載の使用。
89.マクロファージバイオマーカーが、1つ以上のM1マクロファージ遺伝子シグネチャセットのM1マクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアの平均である、実施形態75~88のいずれか一項に記載の使用。
90.各M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアが、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットの1つ以上の遺伝子の発現レベルの平均である、実施形態89に記載の使用。
91.各M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアが、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットの1つ以上の遺伝子の正規化された発現レベルの平均である、実施形態90に記載の使用。
92.1つ以上のM1マクロファージ遺伝子シグネチャセットが、
(a)ACP2、ABCD1、C1QA、FDX1、CCL22、CD163、SCAMP2、ADAMDEC1、ARL8B、及びHAMP;
(b)ACP2、ABCD1、FDX1、CCL8、CCL22、CD163、ADAMDEC1、TREM2、及びHAMP;
(c)ACP2、ADRA2B、ALCAM、ABCD1、ATOX1、ATP6V0C、ATP6V1E1、BLVRA、C1QA、CD48、CD63、CLCN7、TPP1、CLTC、CCR1、CMKLR1、SLC31A1、COX5B、FCER1G、FDX1、FOLR2、FPR3、FTL、HEXB、HK3、IL10、IL12B、ITGAE、LAIR1、CXCL9、MMP19、NARS、NDUFS2、P2RX7、PDCL、MAPK13、PTGIR、PTPRA、RELA、CCL7、CCL8、CCL19、CCL22、SRC、STX4、TCEB1、TFRC、AGPS、MARCO、SNX3、CD84、USP14、ITGB1BP1、ATP6V1F、TRIP4、CD163、CIAO1、WTAP、ARHGEF11、ABI1、SCAMP2、ACTR2、BCAP31、ZMPSTE24、BCKDK、EXOC5、STIP1、UQCR11、SDS、LILRB4、OGFR、TFEC、FKBP15、DNAJC13、TDRD7、STX12、IL17RA、ABTB2、FAM32A、SIGLEC7、SIGLEC9、ADAMDEC1、CECR5、SLC25A24、NRBP1、MS4A4A、TREM2、OTUD4、PQLC2、HAUS2、ARL8B、NECAP2、WDR11、ZC3H15、CCDC47、UTP3、MRS2、HAMP、MRPL40、VPS33A、CORO7、LIMD2、TMX1、DOT1L、ADO、及びADCK2;
(d)ACP2、ADRA2B、ALCAM、TSPO、C3AR1、DAGLA、CALR、CHIT1、CYBB、CYC1、CYP19A1、DLAT、FCER1G、GP1BA、GPD1、IFNAR1、IL10、KCNJ5、KIFC3、MT2A、MYBPH、MYH11、MYO7A、P2RX7、PRDX1、RAB3IL1、RNH1、MRPL12、CCL1、CCL7、CCL8、CCL24、SRC、VIM、RRP1、MARCO、S1PR2、AP1M2、ACTR3、LILRB1、AFG3L2、SDS、LILRB4、EMILIN1、VSIG4、HSPB7、COQ2、ADAMDEC1、CECR5、WSB2、SLAMF8、DNASE2B、CLPB、MFSD7、及びADCK2;
(e)ACP2、ADCY3、ADRA2B、ALCAM、TSPO、C1QA、C1QB、C3AR1、DAGLA、CD63、CHIT1、CMKLR1、SLC31A1、CSF1、CSF1R、CYBB、CYC1、CYP19A1、FANCE、FCER1G、FDX1、FPR3、FTL、GP1BA、GPD1、HEXB、IL10、KCNJ1、KCNJ5、KIFC3、LAMP1、MMP19、MSR1、MT2A、MYBPH、MYO7A、P2RX7、PRDX1、RAB3IL1、MRPL12、CCL1、CCL7、CCL8、CCL18、CCL19、CCL24、SLC6A12、SPR、SRC、RRP1、MARCO、PKD2L1、S1PR2、CD163、LONP1、AP1M2、IGSF6、LILRB1、SDS、LILRB4、EMILIN1、VSIG4、TFEC、PHLDB1、CYFIP1、FKBP15、NCAPH、MYOF、HSPB7、ADAMDEC1、GLRX2、NDUFAF1、SPG21、MS4A4A、ATP6V1D、ATP6V1H、TREM2、PQLC2、TMEM70、PLEKHB2、TMEM33、SLAMF8、HAMP、DNASE2B、MYOZ1、LONRF3、CLPB、MFSD7、及びADCK2;並びに/又は
(f)ACP2、ADCY3、ADRA2B、ALCAM、ABCD1、ANXA2、ATP6V1A、C1QA、C1QB、C3AR1、DAGLA、CD80、CD63、CHIT1、CMKLR1、SLC31A1、CSF1、CSF1R、CYBB、CYC1、CYP19A1、FANCE、FDX1、FPR2、FPR3、GPD1、HEXB、KCNJ1、KCNJ5、KIFC3、MMP19、MSR1、MT2A、MYBPH、P2RX7、MAPK13、S100A11、CCL1、CCL7、CCL8、CCL18、CCL19、CCL22、CCL24、SLC1A2、SLC6A12、SLC11A1、SIGLEC1、SRC、TIE1、MARCO、HYAL2、CD163、LONP1、IGSF6、LILRB1、CD300C、SDS、LILRB4、EMILIN1、VSIG4、PHLDB1、NCAPH、CLEC4E、MYOF、HSPB7、ADAMDEC1、GLRX2、MS4A4A、ATP6V1H、TREM2、TMEM70、TMEM33、KCNK13、SLAMF8、HAMP、DNASE2B、MYOZ1、MFSD7、ADO、ADCK2、及びTBC1D16
である、実施形態90又は91に記載の使用。
93.マクロファージバイオマーカーが、遺伝子発現値である、実施形態75~88のいずれか一項に記載の使用。
94.遺伝子発現値が、遺伝子発現値の中央値である、実施形態93に記載の使用。
95.遺伝子発現値が、遺伝子シグネチャマトリックスを使用して測定される、実施形態93又は94に記載の使用。
96.遺伝子シグネチャマトリックスが、以下の遺伝子:
(a)CD200、KLHL14、TCL1A、NRG1、EOMES、PPP2R2B、RNF165、WNT7A、CCR4、PDGFD、EBF1、FCGBP、PCDH9、MLC1、TSHZ2、S1PR5、NCALD、LAYN、GCNT4、FASLG、TRAT1、ADAM6、GUCY1A3、LRRC4、TSPAN18、SBK1、ICOS、BTNL8、WNT5B、AUTS2、SH2D2A、ADGRG3、PNOC、SPIB、VPREB3、DPEP3、MME、ZBTB16、FOXP3、SEMA3G、CD8A、TOGARAM2、COLGALT2、ABCB1、STAP1、SAMD3、FAM46C、BLK、CTLA4、CD19、REPS2、RTKN2、POU2AF1、DAPK2、PYHIN1、NLRC3、GATM、KLRD1、AFF3、FCRLA、AATBC、REM2、YPEL1、TXK、CD8B、P2RX5、CEACAM1、BCL11A、ABCB4、CD5、HPGD、BLNK、PLCL1、HPSE、SLFN13、HOPX、CD1D、GNG7、TCF4、BANK1、FHIT、FCMR、GNG2、GFRA2、KBTBD11、RALGPS2、TSPOAP1、PLEKHF1、MEF2C、MAOA、TTYH2、HLA-DOB、DGAT2、FXYD6、TMCC3、MGAM、TTC38、LRRC32、ARHGAP24、STAT4、SLC7A8、CD72、FZD1、GK5、DYSF、PLTP、SMARCD3、FAM160B1、PDPN、AKAP2、ACVRL1、KCNJ15、ALDH1A2、ENPP2、COLEC12、PTGS1、TMEM170B、TREM2、ECM1、SLC1A3、ABHD5、MS4A4A、CLIC2、IL1R1、SLC2A6、GAS7、RNF144B、SLC6A12、FPR2、ADAM28、GRK3、KDM1B、MATK、LMO2、CFB、CCRL2、CLEC4A、LILRA2、ACE、NUPR1、CISH、EREG、ADAMDEC1、RNASE6、CXCL3、VSIG4、CXCL2、CD86、LILRB4、SERPING1、SQOR、INHBA、及びICAM1;又は
(b)CD200、KLHL14、TCL1A、NRG1、CYP4F3、EOMES、PPP2R2B、RNF165、WNT7A、CCR4、PDGFD、EBF1、FCGBP、PCDH9、MLC1、TSHZ2、S1PR5、NCALD、LAYN、CD248、GCNT4、FASLG、TRAT1、ADAM6、GUCY1A3、LRRC4、TSPAN18、SBK1、ICOS、BTNL8、WNT5B、AUTS2、SH2D2A、ADGRG3、PNOC、SPIB、VPREB3、DPEP3、MME、ZBTB16、FOXP3、SEMA3G、CD8A、TOGARAM2、COLGALT2、ABCB1、STAP1、SAMD3、FAM46C、BLK、CTLA4、CD19、REPS2、RTKN2、POU2AF1、DAPK2、PYHIN1、NLRC3、GATM、KLRD1、AFF3、FCRLA、AATBC、REM2、YPEL1、TXK、CD8B、P2RX5、CEACAM1、BCL11A、NINJ2、ABCB4、CD5、HAL、HPGD、BLNK、PLCL1、CEP19、HPSE、SLFN13、HOPX、CD1D、GNG7、TMEM154、TCF4、BANK1、FHIT、FCMR、GNG2、GFRA2、KBTBD11、TECPR2、RALGPS2、TSPOAP1、PLEKHF1、MEF2C、MAOA、TTYH2、HLA-DOB、NRGN、DGAT2、FXYD6、TMCC3、MGAM、TTC38、LRRC32、ARHGAP24、PPP1R3B、STAT4、SLC7A8、CD72、FZD1、GK5、DYSF、PLTP、SMARCD3、FAM160B1、PDPN、AKAP2、ACVRL1、KCNJ15、CD36、ALDH1A2、ENPP2、COLEC12、PTGS1、TMEM170B、DOCK5、TREM2、C5AR2、ECM1、SLC1A3、ABHD5、MS4A4A、CLIC2、IL1R1、SLC2A6、GAS7、RNF144B、SLC6A12、FPR2、ADAM28、GRK3、KDM1B、MATK、LMO2、CFB、CCRL2、CLEC4A、TLR4、LILRA2、ACE、TLR1、LRRK2、LY96、NUPR1、CISH、CSTA、EREG、ADAMDEC1、RNASE6、CXCL3、VSIG4、CXCL2、CD86、LILRB4、SERPING1、SQOR、INHBA、及びICAM1
を含む、実施形態95に記載の使用。
97.遺伝子シグネチャマトリックスが、以下の遺伝子:CD200、KLHL14、TCL1A、NRG1、EOMES、PPP2R2B、RNF165、WNT7A、CCR4、PDGFD、EBF1、FCGBP、PCDH9、MLC1、TSHZ2、S1PR5、NCALD、LAYN、GCNT4、FASLG、TRAT1、ADAM6、GUCY1A3、LRRC4、TSPAN18、SBK1、ICOS、BTNL8、WNT5B、AUTS2、SH2D2A、ADGRG3、PNOC、SPIB、VPREB3、DPEP3、MME、ZBTB16、FOXP3、SEMA3G、CD8A、TOGARAM2、COLGALT2、ABCB1、STAP1、SAMD3、FAM46C、BLK、CTLA4、CD19、REPS2、RTKN2、POU2AF1、DAPK2、PYHIN1、NLRC3、GATM、KLRD1、AFF3、FCRLA、AATBC、REM2、YPEL1、TXK、CD8B、P2RX5、CEACAM1、BCL11A、ABCB4、CD5、HPGD、BLNK、PLCL1、HPSE、SLFN13、HOPX、CD1D、GNG7、TCF4、BANK1、FHIT、FCMR、GNG2、GFRA2、KBTBD11、RALGPS2、TSPOAP1、PLEKHF1、MEF2C、MAOA、TTYH2、HLA-DOB、DGAT2、FXYD6、TMCC3、MGAM、TTC38、LRRC32、ARHGAP24、STAT4、SLC7A8、CD72、FZD1、GK5、DYSF、PLTP、SMARCD3、FAM160B1、PDPN、AKAP2、ACVRL1、KCNJ15、ALDH1A2、ENPP2、COLEC12、PTGS1、TMEM170B、TREM2、ECM1、SLC1A3、ABHD5、MS4A4A、CLIC2、IL1R1、SLC2A6、GAS7、RNF144B、SLC6A12、FPR2、ADAM28、GRK3、KDM1B、MATK、LMO2、CFB、CCRL2、CLEC4A、LILRA2、ACE、NUPR1、CISH、EREG、ADAMDEC1、RNASE6、CXCL3、VSIG4、CXCL2、CD86、LILRB4、SERPING1、SQOR、INHBA、及びICAM1
からなる、実施形態96に記載の使用。
98.遺伝子シグネチャマトリックスが、M1マクロファージの数を決定するために使用される、実施形態95~97のいずれか一項に記載の使用。
99.マクロファージバイオマーカーが、M1マクロファージの量である、実施形態75~98のいずれか一項に記載の使用。
100.M1マクロファージの量が、直接的又は間接的に測定される、実施形態99に記載の使用。
101.M1マクロファージの量が、フローサイトメトリー、空間的トランスクリプトミクス、空間的プロテオミクス、又はそれらの組み合わせを使用して直接的に測定される、実施形態100に記載の使用。
102.M1マクロファージの量が、核酸又はタンパク質を使用して間接的に測定される、実施形態100に記載の使用。
103.核酸が、RNA-seq、RT-qPCR、qPCR、マルチプレックスqPCR若しくはRT-qPCR、マイクロアレイ解析、SAGE、MassARRAY技術、ISH、又はそれらの組み合わせを使用して測定される、実施形態102に記載の使用。
104.M1マクロファージの量が、マーカー遺伝子アプローチ又はデコンボリューションアプローチを使用して測定される、実施形態103に記載の使用。
105.マーカー遺伝子アプローチが、xCellを使用する、実施形態104に記載の使用。
106.デコンボリューションアプローチが、quanTIseqを使用する、実施形態104に記載の使用。
107.患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーが、核酸又はタンパク質を使用して測定される、実施形態75~88のいずれか一項に記載の使用。
108.患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーが、核酸発現レベルを使用して決定される、実施形態107に記載の使用。
109.核酸発現レベルが、RNA-seq、RT-qPCR、qPCR、マルチプレックスqPCR若しくはRT-qPCR、マイクロアレイ解析、SAGE、MassARRAY技術、ISH、又はそれらの組み合わせによって決定される、実施形態108に記載の使用。
110.核酸発現レベルが、mRNA発現レベルである、実施形態108又は109に記載の使用。
111.mRNA発現レベルが、RNA-seqによって決定される、実施形態110に記載の使用。
112.試料が、組織試料、腫瘍試料、全血試料、血漿試料、血清試料、又はそれらの組み合わせである、実施形態75~111のいずれか一項に記載の使用。
113.試料が、組織試料である、実施形態112に記載の使用。
114.組織試料が、腫瘍組織試料である、実施形態113に記載の使用。
115.腫瘍組織試料が、腫瘍細胞、腫瘍浸潤免疫細胞、間質細胞、NAT細胞、又はそれらの組み合わせを含む、実施形態114に記載の使用。
116.腫瘍組織試料が、生検材料である、実施形態114又は115に記載の使用。
117.試料が、アーカイブ試料、新鮮試料、又は凍結試料である、実施形態112~116のいずれか一項に記載の使用。
118.リンパ腫が、低悪性度リンパ腫である、実施形態75~117のいずれか一項に記載の使用。
119.リンパ腫が、B細胞リンパ腫である、実施形態75~118のいずれか一項に記載の使用。
120.B細胞リンパ腫が、NHLである、実施形態118又は119に記載の使用。
121.リンパ腫が、DLBCL、FL、CLL又はMZLである、実施形態75~120のいずれか一項に記載の使用。
122.リンパ腫が、DLBCLである、実施形態121に記載の使用。
123.DLBCLが、DLBCLのGCB起源細胞サブグループ又はABC起源細胞サブグループである、実施形態122に記載の使用。
124.リンパ腫が、CD20陽性リンパ腫である、実施形態75~123のいずれか一項に記載の使用。
125.抗CD20抗体が、I型抗CD20抗体又はII型抗CD20抗体である、実施形態75~124のいずれか一項に記載の使用。
126.抗CD20抗体が、II型抗CD20抗体である、実施形態125に記載の使用。
127.II型抗CD20抗体が、以下のCDR:
(a)配列番号27のアミノ酸配列を有するCDR-H1;
(b)配列番号28のアミノ酸配列を有するCDR-H2;
(c)配列番号3のアミノ酸配列を有するCDR-H3;
(d)配列番号4のアミノ酸配列を有するCDR-L1;
(e)配列番号5のアミノ酸配列を有するCDR-L2;及び
(f)配列番号6のアミノ酸配列を有するCDR-L3
を含む、実施形態126に記載の使用。
128.II型抗CD20抗体が、配列番号7のアミノ酸配列を含むVHドメイン及び配列番号8のアミノ酸配列を含むVLドメインを含む、実施形態127に記載の使用。
129.II型抗CD20抗体が、オビヌツズマブである、実施形態128に記載の使用。
130.抗CD20抗体が、I型抗CD20抗体である、実施形態125に記載の使用。
131.I型抗CD20抗体が、以下のCDR:
(a)配列番号11のアミノ酸配列を有するCDR-H1;
(b)配列番号12のアミノ酸配列を有するCDR-H2;
(c)配列番号13のアミノ酸配列を有するCDR-H3;
(d)配列番号14のアミノ酸配列を有するCDR-L1;
(e)配列番号15のアミノ酸配列を有するCDR-L2;及び
(f)配列番号16のアミノ酸配列を有するCDR-L3
を含む、実施形態130に記載の使用。
132.I型抗CD20抗体が、配列番号25のアミノ酸配列を含むVHドメイン及び配列番号26のアミノ酸配列を含むVLドメインを含む、実施形態131に記載の使用。
133.I型抗CD20抗体がリツキシマブである、実施形態132に記載の使用。
134.医薬が、有効量の追加の治療剤と組み合わせて患者に投与される、実施形態75~133のいずれか一項に記載の使用。
135.追加の治療剤が、化学療法剤、抗新生物剤、成長阻害剤、抗血管新生剤、放射線療法、細胞傷害剤、又はそれらの組み合わせのうちの1つ以上である、実施形態134に記載の使用。
136.追加の治療剤が化学療法剤である、実施形態135に記載の使用。
137.化学療法剤が、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン又はプレドニゾンである、実施形態135又は136に記載の使用。
138.化学療法剤が、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン及びプレドニゾンである、実施形態135又は136に記載の使用。
139.患者が、リンパ腫について以前に治療されたことがない、実施形態75~138のいずれか一項に記載の使用。
140.患者が、抗CD20抗体を以前に投与されたことがない、実施形態75~139のいずれか一項に記載の使用。
141.リンパ腫を有し、患者からの試料において基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者の治療における使用のための抗CD20抗体。
142.基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、事前に割り当てられたマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、実施形態141に記載の使用のための抗CD20抗体。
143.基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、実施形態141又は142に記載の使用のための抗CD20抗体。
144.基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの中央値である、実施形態143に記載の使用のための抗CD20抗体。
145.基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団の25パーセンタイルにあるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、実施形態143に記載の使用のための抗CD20抗体。
146.基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団の50パーセンタイルにあるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、実施形態143に記載の使用のための抗CD20抗体。
147.基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団の75パーセンタイルにあるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、実施形態143に記載の使用のための抗CD20抗体。
148.基準集団が、リンパ腫を有する患者の集団である、実施形態143~147のいずれか一項に記載の使用のための抗CD20抗体。
149.リンパ腫を有する患者の集団が、抗CD20抗体で以前に治療された、実施形態148に記載の使用のための抗CD20抗体。
150.基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、抗CD20抗体による治療を開始する前の基準集団のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、実施形態149に記載の使用のための抗CD20抗体。
151.基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団を、抗CD20抗体による治療から利益を受けたことがある第1の患者セットと、抗CD20抗体による治療から利益を受けたことがない第2の患者セットとに有意に分離する、実施形態149又は150に記載の使用のための抗CD20抗体。
152.基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、遺伝子発現によって測定されるマクロファージの量である、実施形態141~151のいずれか一項に記載の使用のためのCD20抗体。
153.マクロファージの量が、約0%~約30.7%の間である、実施形態152に記載の使用のための抗CD20抗体。
154.治療が、PFS又はOSの改善を達成する、実施形態141に記載の使用のための抗CD20抗体。
155.マクロファージバイオマーカーが、1つ以上のM1マクロファージ遺伝子シグネチャセットのM1マクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアの平均である、実施形態141~154のいずれか一項に記載の使用のための抗CD20抗体。
156.各M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアが、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットの1つ以上の遺伝子の発現レベルの平均である、実施形態155に記載の使用のための抗CD20抗体。
157.各M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアが、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットの1つ以上の遺伝子の正規化された発現レベルの平均である、実施形態156に記載の使用のための抗CD20抗体。
158.1つ以上のM1マクロファージ遺伝子シグネチャセットが、
(a)ACP2、ABCD1、C1QA、FDX1、CCL22、CD163、SCAMP2、ADAMDEC1、ARL8B、及びHAMP;
(b)ACP2、ABCD1、FDX1、CCL8、CCL22、CD163、ADAMDEC1、TREM2、及びHAMP;
(c)ACP2、ADRA2B、ALCAM、ABCD1、ATOX1、ATP6V0C、ATP6V1E1、BLVRA、C1QA、CD48、CD63、CLCN7、TPP1、CLTC、CCR1、CMKLR1、SLC31A1、COX5B、FCER1G、FDX1、FOLR2、FPR3、FTL、HEXB、HK3、IL10、IL12B、ITGAE、LAIR1、CXCL9、MMP19、NARS、NDUFS2、P2RX7、PDCL、MAPK13、PTGIR、PTPRA、RELA、CCL7、CCL8、CCL19、CCL22、SRC、STX4、TCEB1、TFRC、AGPS、MARCO、SNX3、CD84、USP14、ITGB1BP1、ATP6V1F、TRIP4、CD163、CIAO1、WTAP、ARHGEF11、ABI1、SCAMP2、ACTR2、BCAP31、ZMPSTE24、BCKDK、EXOC5、STIP1、UQCR11、SDS、LILRB4、OGFR、TFEC、FKBP15、DNAJC13、TDRD7、STX12、IL17RA、ABTB2、FAM32A、SIGLEC7、SIGLEC9、ADAMDEC1、CECR5、SLC25A24、NRBP1、MS4A4A、TREM2、OTUD4、PQLC2、HAUS2、ARL8B、NECAP2、WDR11、ZC3H15、CCDC47、UTP3、MRS2、HAMP、MRPL40、VPS33A、CORO7、LIMD2、TMX1、DOT1L、ADO、及びADCK2;
(d)ACP2、ADRA2B、ALCAM、TSPO、C3AR1、DAGLA、CALR、CHIT1、CYBB、CYC1、CYP19A1、DLAT、FCER1G、GP1BA、GPD1、IFNAR1、IL10、KCNJ5、KIFC3、MT2A、MYBPH、MYH11、MYO7A、P2RX7、PRDX1、RAB3IL1、RNH1、MRPL12、CCL1、CCL7、CCL8、CCL24、SRC、VIM、RRP1、MARCO、S1PR2、AP1M2、ACTR3、LILRB1、AFG3L2、SDS、LILRB4、EMILIN1、VSIG4、HSPB7、COQ2、ADAMDEC1、CECR5、WSB2、SLAMF8、DNASE2B、CLPB、MFSD7、及びADCK2;
(e)ACP2、ADCY3、ADRA2B、ALCAM、TSPO、C1QA、C1QB、C3AR1、DAGLA、CD63、CHIT1、CMKLR1、SLC31A1、CSF1、CSF1R、CYBB、CYC1、CYP19A1、FANCE、FCER1G、FDX1、FPR3、FTL、GP1BA、GPD1、HEXB、IL10、KCNJ1、KCNJ5、KIFC3、LAMP1、MMP19、MSR1、MT2A、MYBPH、MYO7A、P2RX7、PRDX1、RAB3IL1、MRPL12、CCL1、CCL7、CCL8、CCL18、CCL19、CCL24、SLC6A12、SPR、SRC、RRP1、MARCO、PKD2L1、S1PR2、CD163、LONP1、AP1M2、IGSF6、LILRB1、SDS、LILRB4、EMILIN1、VSIG4、TFEC、PHLDB1、CYFIP1、FKBP15、NCAPH、MYOF、HSPB7、ADAMDEC1、GLRX2、NDUFAF1、SPG21、MS4A4A、ATP6V1D、ATP6V1H、TREM2、PQLC2、TMEM70、PLEKHB2、TMEM33、SLAMF8、HAMP、DNASE2B、MYOZ1、LONRF3、CLPB、MFSD7、及びADCK2;並びに/又は
(f)ACP2、ADCY3、ADRA2B、ALCAM、ABCD1、ANXA2、ATP6V1A、C1QA、C1QB、C3AR1、DAGLA、CD80、CD63、CHIT1、CMKLR1、SLC31A1、CSF1、CSF1R、CYBB、CYC1、CYP19A1、FANCE、FDX1、FPR2、FPR3、GPD1、HEXB、KCNJ1、KCNJ5、KIFC3、MMP19、MSR1、MT2A、MYBPH、P2RX7、MAPK13、S100A11、CCL1、CCL7、CCL8、CCL18、CCL19、CCL22、CCL24、SLC1A2、SLC6A12、SLC11A1、SIGLEC1、SRC、TIE1、MARCO、HYAL2、CD163、LONP1、IGSF6、LILRB1、CD300C、SDS、LILRB4、EMILIN1、VSIG4、PHLDB1、NCAPH、CLEC4E、MYOF、HSPB7、ADAMDEC1、GLRX2、MS4A4A、ATP6V1H、TREM2、TMEM70、TMEM33、KCNK13、SLAMF8、HAMP、DNASE2B、MYOZ1、MFSD7、ADO、ADCK2、及びTBC1D16
である、実施形態156又は157に記載の使用のための抗CD20抗体。
159.マクロファージバイオマーカーが、遺伝子発現値である、実施形態141~154のいずれか一項に記載の使用のための抗CD20抗体。
160.遺伝子発現値が、遺伝子発現値の中央値である、実施形態159に記載の使用のための抗CD20抗体。
161.遺伝子発現値が、遺伝子シグネチャマトリックスを使用して測定される、実施形態159又は160に記載の使用のための抗CD20抗体。
162.遺伝子シグネチャマトリックスが、以下の遺伝子:
(a)CD200、KLHL14、TCL1A、NRG1、EOMES、PPP2R2B、RNF165、WNT7A、CCR4、PDGFD、EBF1、FCGBP、PCDH9、MLC1、TSHZ2、S1PR5、NCALD、LAYN、GCNT4、FASLG、TRAT1、ADAM6、GUCY1A3、LRRC4、TSPAN18、SBK1、ICOS、BTNL8、WNT5B、AUTS2、SH2D2A、ADGRG3、PNOC、SPIB、VPREB3、DPEP3、MME、ZBTB16、FOXP3、SEMA3G、CD8A、TOGARAM2、COLGALT2、ABCB1、STAP1、SAMD3、FAM46C、BLK、CTLA4、CD19、REPS2、RTKN2、POU2AF1、DAPK2、PYHIN1、NLRC3、GATM、KLRD1、AFF3、FCRLA、AATBC、REM2、YPEL1、TXK、CD8B、P2RX5、CEACAM1、BCL11A、ABCB4、CD5、HPGD、BLNK、PLCL1、HPSE、SLFN13、HOPX、CD1D、GNG7、TCF4、BANK1、FHIT、FCMR、GNG2、GFRA2、KBTBD11、RALGPS2、TSPOAP1、PLEKHF1、MEF2C、MAOA、TTYH2、HLA-DOB、DGAT2、FXYD6、TMCC3、MGAM、TTC38、LRRC32、ARHGAP24、STAT4、SLC7A8、CD72、FZD1、GK5、DYSF、PLTP、SMARCD3、FAM160B1、PDPN、AKAP2、ACVRL1、KCNJ15、ALDH1A2、ENPP2、COLEC12、PTGS1、TMEM170B、TREM2、ECM1、SLC1A3、ABHD5、MS4A4A、CLIC2、IL1R1、SLC2A6、GAS7、RNF144B、SLC6A12、FPR2、ADAM28、GRK3、KDM1B、MATK、LMO2、CFB、CCRL2、CLEC4A、LILRA2、ACE、NUPR1、CISH、EREG、ADAMDEC1、RNASE6、CXCL3、VSIG4、CXCL2、CD86、LILRB4、SERPING1、SQOR、INHBA、及びICAM1;又は
(b)CD200、KLHL14、TCL1A、NRG1、CYP4F3、EOMES、PPP2R2B、RNF165、WNT7A、CCR4、PDGFD、EBF1、FCGBP、PCDH9、MLC1、TSHZ2、S1PR5、NCALD、LAYN、CD248、GCNT4、FASLG、TRAT1、ADAM6、GUCY1A3、LRRC4、TSPAN18、SBK1、ICOS、BTNL8、WNT5B、AUTS2、SH2D2A、ADGRG3、PNOC、SPIB、VPREB3、DPEP3、MME、ZBTB16、FOXP3、SEMA3G、CD8A、TOGARAM2、COLGALT2、ABCB1、STAP1、SAMD3、FAM46C、BLK、CTLA4、CD19、REPS2、RTKN2、POU2AF1、DAPK2、PYHIN1、NLRC3、GATM、KLRD1、AFF3、FCRLA、AATBC、REM2、YPEL1、TXK、CD8B、P2RX5、CEACAM1、BCL11A、NINJ2、ABCB4、CD5、HAL、HPGD、BLNK、PLCL1、CEP19、HPSE、SLFN13、HOPX、CD1D、GNG7、TMEM154、TCF4、BANK1、FHIT、FCMR、GNG2、GFRA2、KBTBD11、TECPR2、RALGPS2、TSPOAP1、PLEKHF1、MEF2C、MAOA、TTYH2、HLA-DOB、NRGN、DGAT2、FXYD6、TMCC3、MGAM、TTC38、LRRC32、ARHGAP24、PPP1R3B、STAT4、SLC7A8、CD72、FZD1、GK5、DYSF、PLTP、SMARCD3、FAM160B1、PDPN、AKAP2、ACVRL1、KCNJ15、CD36、ALDH1A2、ENPP2、COLEC12、PTGS1、TMEM170B、DOCK5、TREM2、C5AR2、ECM1、SLC1A3、ABHD5、MS4A4A、CLIC2、IL1R1、SLC2A6、GAS7、RNF144B、SLC6A12、FPR2、ADAM28、GRK3、KDM1B、MATK、LMO2、CFB、CCRL2、CLEC4A、TLR4、LILRA2、ACE、TLR1、LRRK2、LY96、NUPR1、CISH、CSTA、EREG、ADAMDEC1、RNASE6、CXCL3、VSIG4、CXCL2、CD86、LILRB4、SERPING1、SQOR、INHBA、及びICAM1
を含む、実施形態161に記載の使用のための抗CD20抗体。
163.遺伝子シグネチャマトリックスが、以下の遺伝子:CD200、KLHL14、TCL1A、NRG1、EOMES、PPP2R2B、RNF165、WNT7A、CCR4、PDGFD、EBF1、FCGBP、PCDH9、MLC1、TSHZ2、S1PR5、NCALD、LAYN、GCNT4、FASLG、TRAT1、ADAM6、GUCY1A3、LRRC4、TSPAN18、SBK1、ICOS、BTNL8、WNT5B、AUTS2、SH2D2A、ADGRG3、PNOC、SPIB、VPREB3、DPEP3、MME、ZBTB16、FOXP3、SEMA3G、CD8A、TOGARAM2、COLGALT2、ABCB1、STAP1、SAMD3、FAM46C、BLK、CTLA4、CD19、REPS2、RTKN2、POU2AF1、DAPK2、PYHIN1、NLRC3、GATM、KLRD1、AFF3、FCRLA、AATBC、REM2、YPEL1、TXK、CD8B、P2RX5、CEACAM1、BCL11A、ABCB4、CD5、HPGD、BLNK、PLCL1、HPSE、SLFN13、HOPX、CD1D、GNG7、TCF4、BANK1、FHIT、FCMR、GNG2、GFRA2、KBTBD11、RALGPS2、TSPOAP1、PLEKHF1、MEF2C、MAOA、TTYH2、HLA-DOB、DGAT2、FXYD6、TMCC3、MGAM、TTC38、LRRC32、ARHGAP24、STAT4、SLC7A8、CD72、FZD1、GK5、DYSF、PLTP、SMARCD3、FAM160B1、PDPN、AKAP2、ACVRL1、KCNJ15、ALDH1A2、ENPP2、COLEC12、PTGS1、TMEM170B、TREM2、ECM1、SLC1A3、ABHD5、MS4A4A、CLIC2、IL1R1、SLC2A6、GAS7、RNF144B、SLC6A12、FPR2、ADAM28、GRK3、KDM1B、MATK、LMO2、CFB、CCRL2、CLEC4A、LILRA2、ACE、NUPR1、CISH、EREG、ADAMDEC1、RNASE6、CXCL3、VSIG4、CXCL2、CD86、LILRB4、SERPING1、SQOR、INHBA、及びICAM1
からなる、実施形態162に記載の使用のための抗CD20抗体。
164.遺伝子シグネチャマトリックスが、M1マクロファージの数を決定するために使用される、実施形態161~163のいずれか一項に記載の使用のための抗CD20抗体。
165.マクロファージバイオマーカーが、M1マクロファージの量である、実施形態141~164のいずれか一項に記載の使用のための抗CD20抗体。
166.M1マクロファージの量が、直接的又は間接的に測定される、実施形態165に記載の使用のための抗CD20抗体。
167.M1マクロファージの量が、フローサイトメトリー、空間的トランスクリプトミクス、空間的プロテオミクス、又はそれらの組み合わせを使用して直接的に測定される、実施形態166に記載の使用のための抗CD20抗体。
168.M1マクロファージの量が、核酸又はタンパク質を使用して間接的に測定される、実施形態166に記載の使用のための抗CD20抗体。
169.核酸が、RNA-seq、RT-qPCR、qPCR、マルチプレックスqPCR若しくはRT-qPCR、マイクロアレイ解析、SAGE、MassARRAY技術、ISH、又はそれらの組み合わせを使用して測定される、実施形態168に記載の使用のための抗CD20抗体。
170.M1マクロファージの量が、マーカー遺伝子アプローチ又はデコンボリューションアプローチを使用して測定される、実施形態169に記載の使用のための抗CD20抗体。
171.マーカー遺伝子アプローチが、xCellを使用する、実施形態170に記載の使用のための抗CD20抗体。
172.デコンボリューションアプローチが、quanTIseqを使用する、実施形態170に記載の使用のための抗CD20抗体。
173.デコンボリューションアプローチが、quanTIseqを使用する、実施形態141~154のいずれか一項に記載の使用のための抗CD20抗体。
174.患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーが、核酸発現レベルを使用して決定される、実施形態173に記載の使用のための抗CD20抗体。
175.核酸発現レベルが、RNA-seq、RT-qPCR、qPCR、マルチプレックスqPCR若しくはRT-qPCR、マイクロアレイ解析、SAGE、MassARRAY技術、ISH、又はそれらの組み合わせによって決定される、実施形態174に記載の使用のための抗CD20抗体。
176.核酸発現レベルが、mRNA発現レベルである、実施形態174又は175に記載の使用のための抗CD20抗体。
177.mRNA発現レベルが、RNA-seqによって決定される、実施形態177に記載の使用のための抗CD20抗体。
178.試料が、組織試料、腫瘍試料、全血試料、血漿試料、血清試料、又はそれらの組み合わせである、実施形態141~177のいずれか一項に記載の使用のための抗CD20抗体。
179.試料が、組織試料である、実施形態178に記載の使用のための抗CD20抗体。
180.組織試料が、腫瘍組織試料である、実施形態179に記載の使用のための抗CD20抗体。
181.腫瘍組織試料が、腫瘍細胞、腫瘍浸潤免疫細胞、間質細胞、NAT細胞、又はそれらの組み合わせを含む、実施形態180に記載の使用のための抗CD20抗体。
182.腫瘍組織試料が、生検材料である、実施形態180又は181に記載の使用のための抗CD20抗体。
183.試料が、アーカイブ試料、新鮮試料、又は凍結試料である、実施形態178~182のいずれか一項に記載の使用のための抗CD20抗体。
184.リンパ腫が、低悪性度リンパ腫である、実施形態141~183のいずれか一項に記載の使用のための抗CD20抗体。
185.リンパ腫が、B細胞リンパ腫である、実施形態141~184のいずれか一項に記載の使用のための抗CD20抗体。
186.B細胞リンパ腫が、NHLである、実施形態184又は185に記載の使用のための抗CD20抗体。
187.リンパ腫が、DLBCL、FL、CLL又はMZLである、実施形態141~186のいずれか一項に記載の使用のための抗CD20抗体。
188.リンパ腫が、DLBCLである、実施形態187に記載の使用のための抗CD20抗体。
189.DLBCLが、DLBCLのGCB起源細胞サブグループ又はABC起源細胞サブグループである、実施形態188に記載の使用のための抗CD20抗体。
190.リンパ腫が、CD20陽性リンパ腫である、実施形態141~189のいずれか一項に記載の使用のための抗CD20抗体。
191.抗CD20抗体が、I型抗CD20抗体又はII型抗CD20抗体である、実施形態141~190のいずれか一項に記載の使用のための抗CD20抗体。
192.抗CD20抗体が、II型抗CD20抗体である、実施形態191に記載の使用のための抗CD20抗体。
193.II型抗CD20抗体が、以下のCDR:
(a)配列番号27のアミノ酸配列を有するCDR-H1;
(b)配列番号28のアミノ酸配列を有するCDR-H2;
(c)配列番号3のアミノ酸配列を有するCDR-H3;
(d)配列番号4のアミノ酸配列を有するCDR-L1;
(e)配列番号5のアミノ酸配列を有するCDR-L2;及び
(f)配列番号6のアミノ酸配列を有するCDR-L3
を含む、実施形態192に記載の使用のための抗CD20抗体。
194.II型抗CD20抗体が、配列番号7のアミノ酸配列を含むVHドメイン及び配列番号8のアミノ酸配列を含むVLドメインを含む、実施形態193に記載の使用のための抗CD20抗体。
195.II型抗CD20抗体が、オビヌツズマブである、実施形態194に記載の使用のための抗CD20抗体。
196.抗CD20抗体が、I型抗CD20抗体である、実施形態191に記載の使用のための抗CD20抗体。
197.I型抗CD20抗体が、以下のCDR:
(a)配列番号11のアミノ酸配列を有するCDR-H1;
(b)配列番号12のアミノ酸配列を有するCDR-H2;
(c)配列番号13のアミノ酸配列を有するCDR-H3;
(d)配列番号14のアミノ酸配列を有するCDR-L1;
(e)配列番号15のアミノ酸配列を有するCDR-L2;及び
(f)配列番号16のアミノ酸配列を有するCDR-L3
を含む、実施形態196に記載の使用のための抗CD20抗体。
198.I型抗CD20抗体が、配列番号25のアミノ酸配列を含むVHドメイン及び配列番号26のアミノ酸配列を含むVLドメインを含む、実施形態197に記載の使用のための抗CD20抗体。
199.I型抗CD20抗体が、リツキシマブである、実施形態198に記載の使用のための抗CD20抗体。
200.治療が、有効量の追加の治療剤の使用を更に含む、実施形態141~199のいずれか一項に記載の使用のための抗CD20抗体。
201.追加の治療剤が、化学療法剤、抗新生物剤、成長阻害剤、抗血管新生剤、放射線療法、細胞傷害剤、又はそれらの組み合わせのうちの1つ以上である、実施形態200に記載の使用のための抗CD20抗体。
202.追加の治療剤が、化学療法剤である、実施形態201に記載の使用のための抗CD20抗体。
203.化学療法剤が、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン又はプレドニゾンである、実施形態201又は202に記載の使用のための抗CD20抗体。
204.化学療法剤が、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン及びプレドニゾンである、実施形態201又は202に記載の使用のための抗CD20抗体。
205.患者が、リンパ腫について以前に治療されたことがない、実施形態141~204のいずれか一項に記載の使用のための抗CD20抗体。
206.患者が、抗CD20抗体を以前に投与されたことがない、実施形態141~205のいずれか一項に記載の使用のための抗CD20抗体。
207.リンパ腫を有する患者が抗CD20抗体を含む治療から利益を得ることができるかどうかを同定、診断、及び/又は予測する方法であって、方法が、患者からの試料におけるTh2バイオマーカーを測定することを含み、試料において基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルが、患者を、抗CD20抗体を含む治療から利益を得ることができる者として同定、診断、及び/又は予測する、方法。
208.リンパ腫を有する患者に対する治療法を選択する方法であって、方法が、患者からの試料におけるTh2バイオマーカーを測定することを含み、試料において基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルが、患者を、抗CD20抗体を含む治療から利益を得ることができる者として同定する、方法。
209.患者が、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーを試料中に有し、方法が、有効量の抗CD20抗体を患者に投与することを更に含む、実施形態207又は208に記載の方法。
210.リンパ腫を有する患者を治療する方法であって、方法が、
(a)患者からの試料におけるTh2バイオマーカーを測定することであって、試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルが、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超える、患者からの試料におけるTh2バイオマーカーを測定すること、及び
(b)工程(a)で測定されたTh2バイオマーカーに基づいて有効量の抗CD20抗体を患者に投与すること
を含む、方法。
211.リンパ腫を有する患者を治療する方法であって、方法が、有効量の抗CD20抗体を患者に投与することを含み、治療前に、患者からの試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルが、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えると決定されている、方法。
212.リンパ腫を有し、患者からの試料において基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法であって、有効量の抗CD20抗体を患者に投与することを含む、方法。
213.基準Th2バイオマーカーの量又はレベルが、事前に割り当てられたTh2バイオマーカーの量又はレベルである、実施形態207~212のいずれか一項に記載の方法。
214.基準Th2バイオマーカーの量又はレベルが、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルである、実施形態207~213のいずれか一項に記載の方法。
215.基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルが、基準集団のTh2バイオマーカーの量又はレベルの中央値である、実施形態214に記載の方法。
216.基準Th2バイオマーカーの量又はレベルが、基準集団の25パーセンタイルにあるTh2バイオマーカーの量又はレベルである、実施形態214に記載の方法。
217.基準Th2バイオマーカーの量又はレベルが、基準集団の50パーセンタイルにあるTh2バイオマーカーの量又はレベルである、実施形態214に記載の方法。
218.基準Th2バイオマーカーの量又はレベルが、基準集団の75パーセンタイルにあるTh2バイオマーカーの量又はレベルである、実施形態214に記載の方法。
219.基準集団が、リンパ腫を有する患者の集団である、実施形態214~218のいずれか一項に記載の方法。
220.リンパ腫を有する患者の集団が、抗CD20抗体で以前に治療された、実施形態219に記載の方法。
221.基準Th2バイオマーカーの量又はレベルが、抗CD20抗体による治療を開始する前の基準集団のTh2バイオマーカーの量又はレベルである、実施形態220に記載の方法。
222.基準Th2バイオマーカーの量又はレベルが、基準集団を、抗CD20抗体による治療から利益を受けたことがある第1の患者セットと、抗CD20抗体による治療から利益を受けたことがない第2の患者セットとに有意に分離する、実施形態220又は221に記載の方法。
223.基準Th2バイオマーカーの量又はレベルが、遺伝子発現によって測定されるTh2細胞の量である、実施形態207~222のいずれか一項に記載の方法。
224.利益が、PFSの延長である、実施形態207~209のいずれか一項に記載の方法。
225.利益が、OSの増加である、実施形態207~209のいずれか一項に記載の方法。
226.PFS又はOSの改善を達成することを更に含む、実施形態210~212のいずれか一項に記載の方法。
227.Th2バイオマーカーがTh2細胞の量である、実施形態207~226のいずれか一項に記載の方法。
228.Th2細胞の量が、直接的又は間接的に測定される、実施形態227に記載の方法。
229.Th2細胞の量が、フローサイトメトリー、空間的トランスクリプトミクス、空間的プロテオミクス、又はそれらの組み合わせを使用して直接的に測定される、実施形態228に記載の方法。
230.Th2細胞の量が、核酸又はタンパク質を使用して間接的に測定される、実施形態228に記載の方法。
231.核酸が、RNA-seq、RT-qPCR、qPCR、マルチプレックスqPCR若しくはRT-qPCR、マイクロアレイ解析、SAGE、MassARRAY技術、ISH、又はそれらの組み合わせを使用して測定される、実施形態230に記載の方法。
232.Th2細胞の量が、マーカー遺伝子アプローチ又はデコンボリューションアプローチを使用して測定される、実施形態231に記載の方法。
233.マーカー遺伝子アプローチが、xCellを使用する、実施形態232に記載の方法。
234.デコンボリューションアプローチが、quanTIseqを使用する、実施形態232に記載の方法。
235.患者からの試料におけるTh2バイオマーカーが、核酸又はタンパク質を使用して測定される、実施形態207~226のいずれか一項に記載の方法。
236.患者からの試料におけるTh2バイオマーカーが、核酸発現レベルを使用して決定される、実施形態235に記載の方法。
237.核酸発現レベルが、RNA-seq、RT-qPCR、qPCR、マルチプレックスqPCR若しくはRT-qPCR、マイクロアレイ解析、SAGE、MassARRAY技術、ISH、又はそれらの組み合わせによって決定される、実施形態236に記載の方法。
238.核酸発現レベルが、mRNA発現レベルである、実施形態236又は237に記載の方法。
239.mRNA発現レベルが、RNA-seqによって決定される、実施形態238に記載の使用。
240.試料が、組織試料、腫瘍試料、全血試料、血漿試料、血清試料、又はそれらの組み合わせである、実施形態207~239のいずれか一項に記載の方法。
241.試料が、組織試料である、実施形態240に記載の方法。
242.組織試料が腫瘍組織試料である、実施形態241に記載の方法。
243.腫瘍組織試料が、腫瘍細胞、腫瘍浸潤免疫細胞、間質細胞、NAT細胞、又はそれらの組み合わせを含む、実施形態242に記載の方法。
244.腫瘍組織試料が、生検材料である、実施形態242又は243に記載の方法。
245.試料が、アーカイブ試料、新鮮試料、又は凍結試料である、実施形態240~244のいずれか一項に記載の方法。
246.リンパ腫が、低悪性度リンパ腫である、実施形態207~245のいずれか一項に記載の方法。
247.リンパ腫が、B細胞リンパ腫である、実施形態207~246のいずれか一項に記載の方法。
248.B細胞リンパ腫が、胚中心由来B細胞リンパ腫である、実施形態247に記載の方法。
249.B細胞リンパ腫が、NHLである、実施形態247又は248に記載の方法。
250.リンパ腫が、DLBCL、FL、CLL又はMZLである、実施形態207~249のいずれか一項に記載の方法。
251.リンパ腫が、DLBCLである、実施形態250に記載の方法。
252.DLBCLが、DLBCLのGCB起源細胞サブグループ又はABC起源細胞サブグループである、実施形態251に記載の方法。
253.リンパ腫が、CD20陽性リンパ腫である、実施形態207~252のいずれか一項に記載の方法。
254.抗CD20抗体が、I型抗CD20抗体又はII型抗CD20抗体である、実施形態207~253のいずれか一項に記載の方法。
255.抗CD20抗体がII型抗CD20抗体である、実施形態254に記載の方法。
256.II型抗CD20抗体が、以下のCDR:
(a)配列番号27のアミノ酸配列を有するCDR-H1;
(b)配列番号28のアミノ酸配列を有するCDR-H2;
(c)配列番号3のアミノ酸配列を有するCDR-H3;
(d)配列番号4のアミノ酸配列を有するCDR-L1;
(e)配列番号5のアミノ酸配列を有するCDR-L2;及び
(f)配列番号6のアミノ酸配列を有するCDR-L3
を含む、実施形態255に記載の方法。
257.II型抗CD20抗体が、配列番号7のアミノ酸配列を含むVHドメイン及び配列番号8のアミノ酸配列を含むVLドメインを含む、実施形態256に記載の方法。
258.II型抗CD20抗体が、オビヌツズマブである、実施形態257に記載の方法。
259.抗CD20抗体がI型抗CD20抗体である、実施形態254に記載の方法。
260.I型抗CD20抗体が、以下のCDR:
(a)配列番号11のアミノ酸配列を有するCDR-H1;
(b)配列番号12のアミノ酸配列を有するCDR-H2;
(c)配列番号13のアミノ酸配列を有するCDR-H3;
(d)配列番号14のアミノ酸配列を有するCDR-L1;
(e)配列番号15のアミノ酸配列を有するCDR-L2;及び
(f)配列番号16のアミノ酸配列を有するCDR-L3
を含む、実施形態259に記載の方法。
261.I型抗CD20抗体が、配列番号25のアミノ酸配列を含むVHドメイン及び配列番号26のアミノ酸配列を含むVLドメインを含む、実施形態260に記載の方法。
262.I型抗CD20抗体がリツキシマブである、実施形態261に記載の方法。
263.有効量の追加の治療剤を患者に投与することを更に含む、実施形態209~262のいずれか一項に記載の方法。
理解を明確にするために、上記発明は図示及び例示によって程度詳細に説明されているが、これらの説明及び例示は、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。本明細書に引用される全ての特許及び科学文献の開示は、参照によりその全体が明示的に組み込まれる。

Claims (263)

  1. リンパ腫を有する患者が抗CD20抗体を含む治療から利益を得ることができるかどうかを同定、診断、及び/又は予測する方法であって、方法が、患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーを測定することを含み、試料における基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、患者を、抗CD20抗体を含む治療から利益を得ることができる者として同定、診断、及び/又は予測する、方法。
  2. リンパ腫を有する患者に対する治療法を選択する方法であって、方法が、患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーを測定することを含み、試料における基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、患者を、抗CD20抗体を含む治療から利益を得ることができる者として同定する、方法。
  3. 患者が、基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーを試料中に有し、方法が、有効量の抗CD20抗体を患者に投与することを更に含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. リンパ腫を有する患者を治療する方法であって、方法が、
    (a)患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーを測定することであって、試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルが基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超える、患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーを測定すること、及び
    (b)工程(a)で測定されたマクロファージバイオマーカーに基づいて有効量の抗CD20抗体を患者に投与すること
    を含む、方法。
  5. リンパ腫を有する患者を治療する方法であって、方法が、有効量の抗CD20抗体を患者に投与することを含み、治療前に、患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルが基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えると決定されている、方法。
  6. リンパ腫を有し、患者からの試料において基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法であって、有効量の抗CD20抗体を患者に投与することを含む、方法。
  7. 基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、事前に割り当てられたマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの中央値である、請求項8に記載の方法。
  10. 基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団の25パーセンタイルにあるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、請求項8に記載の方法。
  11. 基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団の50パーセンタイルにあるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、請求項8に記載の方法。
  12. 基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団の75パーセンタイルにあるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、請求項8に記載の方法。
  13. 基準集団が、リンパ腫を有する患者の集団である、請求項8~12のいずれか一項に記載の方法。
  14. リンパ腫を有する患者の集団が、抗CD20抗体で以前に治療された、請求項13に記載の方法。
  15. 基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、抗CD20抗体による治療を開始する前の基準集団のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、請求項14に記載の方法。
  16. 基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団を、抗CD20抗体による治療から利益を受けたことがある第1の患者セットと、抗CD20抗体による治療から利益を受けたことがない第2の患者セットとに有意に分離する、請求項14又は15に記載の方法。
  17. 基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、遺伝子発現によって測定されるマクロファージの量である、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法。
  18. マクロファージの量が、約0%~約30.7%の間である、請求項17に記載の方法。
  19. 利益が、無増悪生存期間(PFS)の延長である、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  20. 利益が、全生存(OS)の増加である、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  21. PFS又はOSの改善を達成することを更に含む、請求項4~6のいずれか一項に記載の方法。
  22. マクロファージバイオマーカーが、1つ以上のM1マクロファージ遺伝子シグネチャセットのM1マクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアの平均である、請求項1~21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 各M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアが、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットの1つ以上の遺伝子の発現レベルの平均である、請求項22に記載の方法。
  24. 各M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアが、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットの1つ以上の遺伝子の正規化された発現レベルの平均である、請求項23に記載の方法。
  25. 1つ以上のM1マクロファージ遺伝子シグネチャセットが、
    (a)ACP2、ABCD1、C1QA、FDX1、CCL22、CD163、SCAMP2、ADAMDEC1、ARL8B、及びHAMP;
    (b)ACP2、ABCD1、FDX1、CCL8、CCL22、CD163、ADAMDEC1、TREM2、及びHAMP;
    (c)ACP2、ADRA2B、ALCAM、ABCD1、ATOX1、ATP6V0C、ATP6V1E1、BLVRA、C1QA、CD48、CD63、CLCN7、TPP1、CLTC、CCR1、CMKLR1、SLC31A1、COX5B、FCER1G、FDX1、FOLR2、FPR3、FTL、HEXB、HK3、IL10、IL12B、ITGAE、LAIR1、CXCL9、MMP19、NARS、NDUFS2、P2RX7、PDCL、MAPK13、PTGIR、PTPRA、RELA、CCL7、CCL8、CCL19、CCL22、SRC、STX4、TCEB1、TFRC、AGPS、MARCO、SNX3、CD84、USP14、ITGB1BP1、ATP6V1F、TRIP4、CD163、CIAO1、WTAP、ARHGEF11、ABI1、SCAMP2、ACTR2、BCAP31、ZMPSTE24、BCKDK、EXOC5、STIP1、UQCR11、SDS、LILRB4、OGFR、TFEC、FKBP15、DNAJC13、TDRD7、STX12、IL17RA、ABTB2、FAM32A、SIGLEC7、SIGLEC9、ADAMDEC1、CECR5、SLC25A24、NRBP1、MS4A4A、TREM2、OTUD4、PQLC2、HAUS2、ARL8B、NECAP2、WDR11、ZC3H15、CCDC47、UTP3、MRS2、HAMP、MRPL40、VPS33A、CORO7、LIMD2、TMX1、DOT1L、ADO、及びADCK2;
    (d)ACP2、ADRA2B、ALCAM、TSPO、C3AR1、DAGLA、CALR、CHIT1、CYBB、CYC1、CYP19A1、DLAT、FCER1G、GP1BA、GPD1、IFNAR1、IL10、KCNJ5、KIFC3、MT2A、MYBPH、MYH11、MYO7A、P2RX7、PRDX1、RAB3IL1、RNH1、MRPL12、CCL1、CCL7、CCL8、CCL24、SRC、VIM、RRP1、MARCO、S1PR2、AP1M2、ACTR3、LILRB1、AFG3L2、SDS、LILRB4、EMILIN1、VSIG4、HSPB7、COQ2、ADAMDEC1、CECR5、WSB2、SLAMF8、DNASE2B、CLPB、MFSD7、及びADCK2;
    (e)ACP2、ADCY3、ADRA2B、ALCAM、TSPO、C1QA、C1QB、C3AR1、DAGLA、CD63、CHIT1、CMKLR1、SLC31A1、CSF1、CSF1R、CYBB、CYC1、CYP19A1、FANCE、FCER1G、FDX1、FPR3、FTL、GP1BA、GPD1、HEXB、IL10、KCNJ1、KCNJ5、KIFC3、LAMP1、MMP19、MSR1、MT2A、MYBPH、MYO7A、P2RX7、PRDX1、RAB3IL1、MRPL12、CCL1、CCL7、CCL8、CCL18、CCL19、CCL24、SLC6A12、SPR、SRC、RRP1、MARCO、PKD2L1、S1PR2、CD163、LONP1、AP1M2、IGSF6、LILRB1、SDS、LILRB4、EMILIN1、VSIG4、TFEC、PHLDB1、CYFIP1、FKBP15、NCAPH、MYOF、HSPB7、ADAMDEC1、GLRX2、NDUFAF1、SPG21、MS4A4A、ATP6V1D、ATP6V1H、TREM2、PQLC2、TMEM70、PLEKHB2、TMEM33、SLAMF8、HAMP、DNASE2B、MYOZ1、LONRF3、CLPB、MFSD7、及びADCK2;並びに/又は
    (f)ACP2、ADCY3、ADRA2B、ALCAM、ABCD1、ANXA2、ATP6V1A、C1QA、C1QB、C3AR1、DAGLA、CD80、CD63、CHIT1、CMKLR1、SLC31A1、CSF1、CSF1R、CYBB、CYC1、CYP19A1、FANCE、FDX1、FPR2、FPR3、GPD1、HEXB、KCNJ1、KCNJ5、KIFC3、MMP19、MSR1、MT2A、MYBPH、P2RX7、MAPK13、S100A11、CCL1、CCL7、CCL8、CCL18、CCL19、CCL22、CCL24、SLC1A2、SLC6A12、SLC11A1、SIGLEC1、SRC、TIE1、MARCO、HYAL2、CD163、LONP1、IGSF6、LILRB1、CD300C、SDS、LILRB4、EMILIN1、VSIG4、PHLDB1、NCAPH、CLEC4E、MYOF、HSPB7、ADAMDEC1、GLRX2、MS4A4A、ATP6V1H、TREM2、TMEM70、TMEM33、KCNK13、SLAMF8、HAMP、DNASE2B、MYOZ1、MFSD7、ADO、ADCK2、及びTBC1D16
    である、請求項23又は24に記載の方法。
  26. マクロファージバイオマーカーが、遺伝子発現値である、請求項1~21のいずれか一項に記載の方法。
  27. 遺伝子発現値が、遺伝子発現値の中央値である、請求項26に記載の方法。
  28. 遺伝子発現値が、遺伝子シグネチャマトリックスを使用して測定される、請求項26又は27に記載の方法。
  29. 遺伝子シグネチャマトリックスが、以下の遺伝子:
    (a)CD200、KLHL14、TCL1A、NRG1、EOMES、PPP2R2B、RNF165、WNT7A、CCR4、PDGFD、EBF1、FCGBP、PCDH9、MLC1、TSHZ2、S1PR5、NCALD、LAYN、GCNT4、FASLG、TRAT1、ADAM6、GUCY1A3、LRRC4、TSPAN18、SBK1、ICOS、BTNL8、WNT5B、AUTS2、SH2D2A、ADGRG3、PNOC、SPIB、VPREB3、DPEP3、MME、ZBTB16、FOXP3、SEMA3G、CD8A、TOGARAM2、COLGALT2、ABCB1、STAP1、SAMD3、FAM46C、BLK、CTLA4、CD19、REPS2、RTKN2、POU2AF1、DAPK2、PYHIN1、NLRC3、GATM、KLRD1、AFF3、FCRLA、AATBC、REM2、YPEL1、TXK、CD8B、P2RX5、CEACAM1、BCL11A、ABCB4、CD5、HPGD、BLNK、PLCL1、HPSE、SLFN13、HOPX、CD1D、GNG7、TCF4、BANK1、FHIT、FCMR、GNG2、GFRA2、KBTBD11、RALGPS2、TSPOAP1、PLEKHF1、MEF2C、MAOA、TTYH2、HLA-DOB、DGAT2、FXYD6、TMCC3、MGAM、TTC38、LRRC32、ARHGAP24、STAT4、SLC7A8、CD72、FZD1、GK5、DYSF、PLTP、SMARCD3、FAM160B1、PDPN、AKAP2、ACVRL1、KCNJ15、ALDH1A2、ENPP2、COLEC12、PTGS1、TMEM170B、TREM2、ECM1、SLC1A3、ABHD5、MS4A4A、CLIC2、IL1R1、SLC2A6、GAS7、RNF144B、SLC6A12、FPR2、ADAM28、GRK3、KDM1B、MATK、LMO2、CFB、CCRL2、CLEC4A、LILRA2、ACE、NUPR1、CISH、EREG、ADAMDEC1、RNASE6、CXCL3、VSIG4、CXCL2、CD86、LILRB4、SERPING1、SQOR、INHBA、及びICAM1;又は
    (b)CD200、KLHL14、TCL1A、NRG1、CYP4F3、EOMES、PPP2R2B、RNF165、WNT7A、CCR4、PDGFD、EBF1、FCGBP、PCDH9、MLC1、TSHZ2、S1PR5、NCALD、LAYN、CD248、GCNT4、FASLG、TRAT1、ADAM6、GUCY1A3、LRRC4、TSPAN18、SBK1、ICOS、BTNL8、WNT5B、AUTS2、SH2D2A、ADGRG3、PNOC、SPIB、VPREB3、DPEP3、MME、ZBTB16、FOXP3、SEMA3G、CD8A、TOGARAM2、COLGALT2、ABCB1、STAP1、SAMD3、FAM46C、BLK、CTLA4、CD19、REPS2、RTKN2、POU2AF1、DAPK2、PYHIN1、NLRC3、GATM、KLRD1、AFF3、FCRLA、AATBC、REM2、YPEL1、TXK、CD8B、P2RX5、CEACAM1、BCL11A、NINJ2、ABCB4、CD5、HAL、HPGD、BLNK、PLCL1、CEP19、HPSE、SLFN13、HOPX、CD1D、GNG7、TMEM154、TCF4、BANK1、FHIT、FCMR、GNG2、GFRA2、KBTBD11、TECPR2、RALGPS2、TSPOAP1、PLEKHF1、MEF2C、MAOA、TTYH2、HLA-DOB、NRGN、DGAT2、FXYD6、TMCC3、MGAM、TTC38、LRRC32、ARHGAP24、PPP1R3B、STAT4、SLC7A8、CD72、FZD1、GK5、DYSF、PLTP、SMARCD3、FAM160B1、PDPN、AKAP2、ACVRL1、KCNJ15、CD36、ALDH1A2、ENPP2、COLEC12、PTGS1、TMEM170B、DOCK5、TREM2、C5AR2、ECM1、SLC1A3、ABHD5、MS4A4A、CLIC2、IL1R1、SLC2A6、GAS7、RNF144B、SLC6A12、FPR2、ADAM28、GRK3、KDM1B、MATK、LMO2、CFB、CCRL2、CLEC4A、TLR4、LILRA2、ACE、TLR1、LRRK2、LY96、NUPR1、CISH、CSTA、EREG、ADAMDEC1、RNASE6、CXCL3、VSIG4、CXCL2、CD86、LILRB4、SERPING1、SQOR、INHBA、及びICAM1
    を含む、請求項28に記載の方法。
  30. 遺伝子シグネチャマトリックスが、以下の遺伝子:
    CD200、KLHL14、TCL1A、NRG1、EOMES、PPP2R2B、RNF165、WNT7A、CCR4、PDGFD、EBF1、FCGBP、PCDH9、MLC1、TSHZ2、S1PR5、NCALD、LAYN、GCNT4、FASLG、TRAT1、ADAM6、GUCY1A3、LRRC4、TSPAN18、SBK1、ICOS、BTNL8、WNT5B、AUTS2、SH2D2A、ADGRG3、PNOC、SPIB、VPREB3、DPEP3、MME、ZBTB16、FOXP3、SEMA3G、CD8A、TOGARAM2、COLGALT2、ABCB1、STAP1、SAMD3、FAM46C、BLK、CTLA4、CD19、REPS2、RTKN2、POU2AF1、DAPK2、PYHIN1、NLRC3、GATM、KLRD1、AFF3、FCRLA、AATBC、REM2、YPEL1、TXK、CD8B、P2RX5、CEACAM1、BCL11A、ABCB4、CD5、HPGD、BLNK、PLCL1、HPSE、SLFN13、HOPX、CD1D、GNG7、TCF4、BANK1、FHIT、FCMR、GNG2、GFRA2、KBTBD11、RALGPS2、TSPOAP1、PLEKHF1、MEF2C、MAOA、TTYH2、HLA-DOB、DGAT2、FXYD6、TMCC3、MGAM、TTC38、LRRC32、ARHGAP24、STAT4、SLC7A8、CD72、FZD1、GK5、DYSF、PLTP、SMARCD3、FAM160B1、PDPN、AKAP2、ACVRL1、KCNJ15、ALDH1A2、ENPP2、COLEC12、PTGS1、TMEM170B、TREM2、ECM1、SLC1A3、ABHD5、MS4A4A、CLIC2、IL1R1、SLC2A6、GAS7、RNF144B、SLC6A12、FPR2、ADAM28、GRK3、KDM1B、MATK、LMO2、CFB、CCRL2、CLEC4A、LILRA2、ACE、NUPR1、CISH、EREG、ADAMDEC1、RNASE6、CXCL3、VSIG4、CXCL2、CD86、LILRB4、SERPING1、SQOR、INHBA、及びICAM1
    からなる、請求項29に記載の方法。
  31. 遺伝子シグネチャマトリックスが、M1マクロファージの数を決定するために使用される、請求項28~30のいずれか一項に記載の方法。
  32. マクロファージバイオマーカーが、M1マクロファージの量である、請求項1~31のいずれか一項に記載の方法。
  33. M1マクロファージの量が、直接的又は間接的に測定される、請求項32に記載の方法。
  34. M1マクロファージの量が、フローサイトメトリー、空間的トランスクリプトミクス、空間的プロテオミクス、又はそれらの組み合わせを使用して直接的に測定される、請求項33に記載の方法。
  35. M1マクロファージの量が、核酸又はタンパク質を使用して間接的に測定される、請求項33に記載の方法。
  36. 核酸が、RNA-seq、RT-qPCR、qPCR、マルチプレックスqPCR若しくはRT-qPCR、マイクロアレイ解析、SAGE、MassARRAY技術、ISH、又はそれらの組み合わせを使用して測定される、請求項35に記載の方法。
  37. M1マクロファージの量が、マーカー遺伝子アプローチ又はデコンボリューションアプローチを使用して測定される、請求項36に記載の方法。
  38. マーカー遺伝子アプローチが、xCellを使用する、請求項37に記載の方法。
  39. デコンボリューションアプローチが、quanTIseqを使用する、請求項37に記載の方法。
  40. 患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーが、核酸又はタンパク質を使用して測定される、請求項1~21のいずれか一項に記載の方法。
  41. 患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーが、核酸発現レベルを使用して決定される、請求項40に記載の方法。
  42. 核酸発現レベルが、RNA-seq、RT-qPCR、qPCR、マルチプレックスqPCR若しくはRT-qPCR、マイクロアレイ解析、SAGE、MassARRAY技術、ISH、又はそれらの組み合わせによって決定される、請求項41に記載の方法。
  43. 核酸発現レベルが、mRNA発現レベルである、請求項41又は42に記載の方法。
  44. mRNA発現レベルが、RNA-seqによって決定される、請求項43に記載の方法。
  45. 試料が、組織試料、腫瘍試料、全血試料、血漿試料、血清試料、又はそれらの組み合わせである、請求項1~44のいずれか一項に記載の方法。
  46. 試料が、組織試料である、請求項45に記載の方法。
  47. 組織試料が、腫瘍組織試料である、請求項46に記載の方法。
  48. 腫瘍組織試料が、腫瘍細胞、腫瘍浸潤免疫細胞、間質細胞、正常隣接組織(NAT)細胞、又はそれらの組み合わせを含む、請求項47に記載の方法。
  49. 腫瘍組織試料が、生検材料である、請求項47又は48に記載の方法。
  50. 試料が、アーカイブ試料、新鮮試料、又は凍結試料である、請求項45~49のいずれか一項に記載の方法。
  51. リンパ腫が、低悪性度リンパ腫である、請求項1~50のいずれか一項に記載の方法。
  52. リンパ腫が、B細胞リンパ腫である、請求項1~51のいずれか一項に記載の方法。
  53. B細胞リンパ腫が、胚中心由来B細胞リンパ腫である、請求項52に記載の方法。
  54. B細胞リンパ腫が、非ホジキンリンパ腫(NHL)である、請求項52又は53に記載の方法。
  55. リンパ腫が、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、又は辺縁帯リンパ腫(MZL)である、請求項1~54のいずれか一項に記載の方法。
  56. リンパ腫が、DLBCLである、請求項55に記載の方法。
  57. DLBCLが、DLBCLの胚中心B細胞様(GCB)起源細胞サブグループ又は活性化B細胞様(ABC)起源細胞サブグループである、請求項56に記載の方法。
  58. リンパ腫が、CD20陽性リンパ腫である、請求項1~57のいずれか一項に記載の方法。
  59. 抗CD20抗体が、I型抗CD20抗体又はII型抗CD20抗体である、請求項1~58のいずれか一項に記載の方法。
  60. 抗CD20抗体が、II型抗CD20抗体である、請求項59に記載の方法。
  61. II型抗CD20抗体が、以下の相補性決定領域(CDR):
    (a)配列番号27のアミノ酸配列を有するCDR-H1;
    (b)配列番号28のアミノ酸配列を有するCDR-H2;
    (c)配列番号3のアミノ酸配列を有するCDR-H3;
    (d)配列番号4のアミノ酸配列を有するCDR-L1;
    (e)配列番号5のアミノ酸配列を有するCDR-L2;及び
    (f)配列番号6のアミノ酸配列を有するCDR-L3
    を含む、請求項60に記載の方法。
  62. II型抗CD20抗体が、配列番号7のアミノ酸配列を含むVHドメイン及び配列番号8のアミノ酸配列を含むVLドメインを含む、請求項61に記載の方法。
  63. II型抗CD20抗体が、オビヌツズマブである、請求項62に記載の方法。
  64. 抗CD20抗体が、I型抗CD20抗体である、請求項59に記載の方法。
  65. I型抗CD20抗体が、以下のCDR:
    (a)配列番号11のアミノ酸配列を有するCDR-H1;
    (b)配列番号12のアミノ酸配列を有するCDR-H2;
    (c)配列番号13のアミノ酸配列を有するCDR-H3;
    (d)配列番号14のアミノ酸配列を有するCDR-L1;
    (e)配列番号15のアミノ酸配列を有するCDR-L2;及び
    (f)配列番号16のアミノ酸配列を有するCDR-L3
    を含む、請求項64に記載の方法。
  66. I型抗CD20抗体が、配列番号25のアミノ酸配列を含むVHドメイン及び配列番号26のアミノ酸配列を含むVLドメインを含む、請求項65に記載の方法。
  67. I型抗CD20抗体が、リツキシマブである、請求項66に記載の方法。
  68. 有効量の追加の治療剤を患者に投与することを更に含む、請求項3~67のいずれか一項に記載の方法。
  69. 追加の治療剤が、化学療法剤、抗新生物剤、成長阻害剤、抗血管新生剤、放射線療法、細胞傷害剤、又はそれらの組み合わせのうちの1つ以上である、請求項68に記載の方法。
  70. 追加の治療剤が、化学療法剤である、請求項69に記載の方法。
  71. 化学療法剤が、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン又はプレドニゾンである、請求項69又は70に記載の方法。
  72. 化学療法剤が、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン及びプレドニゾンである、請求項69又は70に記載の方法。
  73. 患者が、リンパ腫について以前に治療されたことがない、請求項1~72のいずれか一項に記載の方法。
  74. 患者が、抗CD20抗体を以前に投与されたことがない、請求項1~73のいずれか一項に記載の方法。
  75. リンパ腫の治療のための医薬品の製造における、患者からの試料において基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療するための、抗CD20抗体の使用。
  76. 基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、事前に割り当てられたマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、請求項75に記載の使用。
  77. 基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、請求項75又は76に記載の使用。
  78. 基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの中央値である、請求項77に記載の使用。
  79. 基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団の25パーセンタイルにあるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、請求項77に記載の使用。
  80. 基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団の50パーセンタイルにあるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、請求項77に記載の使用。
  81. 基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団の75パーセンタイルにあるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、請求項77に記載の使用。
  82. 基準集団が、リンパ腫を有する患者の集団である、請求項77~81のいずれか一項に記載の使用。
  83. リンパ腫を有する患者の集団が、抗CD20抗体で以前に治療された、請求項82に記載の使用。
  84. 基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、抗CD20抗体による治療を開始する前の基準集団のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、請求項83に記載の使用。
  85. 基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団を、抗CD20抗体による治療から利益を受けたことがある第1の患者セットと、抗CD20抗体による治療から利益を受けたことがない第2の患者セットとに有意に分離する、請求項83又は84に記載の使用。
  86. 基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、遺伝子発現によって測定されるマクロファージの量である、請求項75~85のいずれか一項に記載の使用。
  87. マクロファージの量が、約0%~約30.7%の間である、請求項86に記載の使用。
  88. 治療が、PFS又はOSの改善を達成する、請求項75に記載の使用。
  89. マクロファージバイオマーカーが、1つ以上のM1マクロファージ遺伝子シグネチャセットのM1マクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアの平均である、請求項75~88のいずれか一項に記載の使用。
  90. 各M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアが、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットの1つ以上の遺伝子の発現レベルの平均である、請求項89に記載の使用。
  91. 各M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアが、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットの1つ以上の遺伝子の正規化された発現レベルの平均である、請求項90に記載の使用。
  92. 1つ以上のM1マクロファージ遺伝子シグネチャセットが、
    (a)ACP2、ABCD1、C1QA、FDX1、CCL22、CD163、SCAMP2、ADAMDEC1、ARL8B、及びHAMP;
    (b)ACP2、ABCD1、FDX1、CCL8、CCL22、CD163、ADAMDEC1、TREM2、及びHAMP;
    (c)ACP2、ADRA2B、ALCAM、ABCD1、ATOX1、ATP6V0C、ATP6V1E1、BLVRA、C1QA、CD48、CD63、CLCN7、TPP1、CLTC、CCR1、CMKLR1、SLC31A1、COX5B、FCER1G、FDX1、FOLR2、FPR3、FTL、HEXB、HK3、IL10、IL12B、ITGAE、LAIR1、CXCL9、MMP19、NARS、NDUFS2、P2RX7、PDCL、MAPK13、PTGIR、PTPRA、RELA、CCL7、CCL8、CCL19、CCL22、SRC、STX4、TCEB1、TFRC、AGPS、MARCO、SNX3、CD84、USP14、ITGB1BP1、ATP6V1F、TRIP4、CD163、CIAO1、WTAP、ARHGEF11、ABI1、SCAMP2、ACTR2、BCAP31、ZMPSTE24、BCKDK、EXOC5、STIP1、UQCR11、SDS、LILRB4、OGFR、TFEC、FKBP15、DNAJC13、TDRD7、STX12、IL17RA、ABTB2、FAM32A、SIGLEC7、SIGLEC9、ADAMDEC1、CECR5、SLC25A24、NRBP1、MS4A4A、TREM2、OTUD4、PQLC2、HAUS2、ARL8B、NECAP2、WDR11、ZC3H15、CCDC47、UTP3、MRS2、HAMP、MRPL40、VPS33A、CORO7、LIMD2、TMX1、DOT1L、ADO、及びADCK2;
    (d)ACP2、ADRA2B、ALCAM、TSPO、C3AR1、DAGLA、CALR、CHIT1、CYBB、CYC1、CYP19A1、DLAT、FCER1G、GP1BA、GPD1、IFNAR1、IL10、KCNJ5、KIFC3、MT2A、MYBPH、MYH11、MYO7A、P2RX7、PRDX1、RAB3IL1、RNH1、MRPL12、CCL1、CCL7、CCL8、CCL24、SRC、VIM、RRP1、MARCO、S1PR2、AP1M2、ACTR3、LILRB1、AFG3L2、SDS、LILRB4、EMILIN1、VSIG4、HSPB7、COQ2、ADAMDEC1、CECR5、WSB2、SLAMF8、DNASE2B、CLPB、MFSD7、及びADCK2;
    (e)ACP2、ADCY3、ADRA2B、ALCAM、TSPO、C1QA、C1QB、C3AR1、DAGLA、CD63、CHIT1、CMKLR1、SLC31A1、CSF1、CSF1R、CYBB、CYC1、CYP19A1、FANCE、FCER1G、FDX1、FPR3、FTL、GP1BA、GPD1、HEXB、IL10、KCNJ1、KCNJ5、KIFC3、LAMP1、MMP19、MSR1、MT2A、MYBPH、MYO7A、P2RX7、PRDX1、RAB3IL1、MRPL12、CCL1、CCL7、CCL8、CCL18、CCL19、CCL24、SLC6A12、SPR、SRC、RRP1、MARCO、PKD2L1、S1PR2、CD163、LONP1、AP1M2、IGSF6、LILRB1、SDS、LILRB4、EMILIN1、VSIG4、TFEC、PHLDB1、CYFIP1、FKBP15、NCAPH、MYOF、HSPB7、ADAMDEC1、GLRX2、NDUFAF1、SPG21、MS4A4A、ATP6V1D、ATP6V1H、TREM2、PQLC2、TMEM70、PLEKHB2、TMEM33、SLAMF8、HAMP、DNASE2B、MYOZ1、LONRF3、CLPB、MFSD7、及びADCK2;並びに/又は
    (f)ACP2、ADCY3、ADRA2B、ALCAM、ABCD1、ANXA2、ATP6V1A、C1QA、C1QB、C3AR1、DAGLA、CD80、CD63、CHIT1、CMKLR1、SLC31A1、CSF1、CSF1R、CYBB、CYC1、CYP19A1、FANCE、FDX1、FPR2、FPR3、GPD1、HEXB、KCNJ1、KCNJ5、KIFC3、MMP19、MSR1、MT2A、MYBPH、P2RX7、MAPK13、S100A11、CCL1、CCL7、CCL8、CCL18、CCL19、CCL22、CCL24、SLC1A2、SLC6A12、SLC11A1、SIGLEC1、SRC、TIE1、MARCO、HYAL2、CD163、LONP1、IGSF6、LILRB1、CD300C、SDS、LILRB4、EMILIN1、VSIG4、PHLDB1、NCAPH、CLEC4E、MYOF、HSPB7、ADAMDEC1、GLRX2、MS4A4A、ATP6V1H、TREM2、TMEM70、TMEM33、KCNK13、SLAMF8、HAMP、DNASE2B、MYOZ1、MFSD7、ADO、ADCK2、及びTBC1D16
    である、請求項90又は91に記載の使用。
  93. マクロファージバイオマーカーが、遺伝子発現値である、請求項75~88のいずれか一項に記載の使用。
  94. 遺伝子発現値が、遺伝子発現値の中央値である、請求項93に記載の使用。
  95. 遺伝子発現値が、遺伝子シグネチャマトリックスを使用して測定される、請求項93又は94に記載の使用。
  96. 遺伝子シグネチャマトリックスが、以下の遺伝子:
    (a)CD200、KLHL14、TCL1A、NRG1、EOMES、PPP2R2B、RNF165、WNT7A、CCR4、PDGFD、EBF1、FCGBP、PCDH9、MLC1、TSHZ2、S1PR5、NCALD、LAYN、GCNT4、FASLG、TRAT1、ADAM6、GUCY1A3、LRRC4、TSPAN18、SBK1、ICOS、BTNL8、WNT5B、AUTS2、SH2D2A、ADGRG3、PNOC、SPIB、VPREB3、DPEP3、MME、ZBTB16、FOXP3、SEMA3G、CD8A、TOGARAM2、COLGALT2、ABCB1、STAP1、SAMD3、FAM46C、BLK、CTLA4、CD19、REPS2、RTKN2、POU2AF1、DAPK2、PYHIN1、NLRC3、GATM、KLRD1、AFF3、FCRLA、AATBC、REM2、YPEL1、TXK、CD8B、P2RX5、CEACAM1、BCL11A、ABCB4、CD5、HPGD、BLNK、PLCL1、HPSE、SLFN13、HOPX、CD1D、GNG7、TCF4、BANK1、FHIT、FCMR、GNG2、GFRA2、KBTBD11、RALGPS2、TSPOAP1、PLEKHF1、MEF2C、MAOA、TTYH2、HLA-DOB、DGAT2、FXYD6、TMCC3、MGAM、TTC38、LRRC32、ARHGAP24、STAT4、SLC7A8、CD72、FZD1、GK5、DYSF、PLTP、SMARCD3、FAM160B1、PDPN、AKAP2、ACVRL1、KCNJ15、ALDH1A2、ENPP2、COLEC12、PTGS1、TMEM170B、TREM2、ECM1、SLC1A3、ABHD5、MS4A4A、CLIC2、IL1R1、SLC2A6、GAS7、RNF144B、SLC6A12、FPR2、ADAM28、GRK3、KDM1B、MATK、LMO2、CFB、CCRL2、CLEC4A、LILRA2、ACE、NUPR1、CISH、EREG、ADAMDEC1、RNASE6、CXCL3、VSIG4、CXCL2、CD86、LILRB4、SERPING1、SQOR、INHBA、及びICAM1;又は
    (b)CD200、KLHL14、TCL1A、NRG1、CYP4F3、EOMES、PPP2R2B、RNF165、WNT7A、CCR4、PDGFD、EBF1、FCGBP、PCDH9、MLC1、TSHZ2、S1PR5、NCALD、LAYN、CD248、GCNT4、FASLG、TRAT1、ADAM6、GUCY1A3、LRRC4、TSPAN18、SBK1、ICOS、BTNL8、WNT5B、AUTS2、SH2D2A、ADGRG3、PNOC、SPIB、VPREB3、DPEP3、MME、ZBTB16、FOXP3、SEMA3G、CD8A、TOGARAM2、COLGALT2、ABCB1、STAP1、SAMD3、FAM46C、BLK、CTLA4、CD19、REPS2、RTKN2、POU2AF1、DAPK2、PYHIN1、NLRC3、GATM、KLRD1、AFF3、FCRLA、AATBC、REM2、YPEL1、TXK、CD8B、P2RX5、CEACAM1、BCL11A、NINJ2、ABCB4、CD5、HAL、HPGD、BLNK、PLCL1、CEP19、HPSE、SLFN13、HOPX、CD1D、GNG7、TMEM154、TCF4、BANK1、FHIT、FCMR、GNG2、GFRA2、KBTBD11、TECPR2、RALGPS2、TSPOAP1、PLEKHF1、MEF2C、MAOA、TTYH2、HLA-DOB、NRGN、DGAT2、FXYD6、TMCC3、MGAM、TTC38、LRRC32、ARHGAP24、PPP1R3B、STAT4、SLC7A8、CD72、FZD1、GK5、DYSF、PLTP、SMARCD3、FAM160B1、PDPN、AKAP2、ACVRL1、KCNJ15、CD36、ALDH1A2、ENPP2、COLEC12、PTGS1、TMEM170B、DOCK5、TREM2、C5AR2、ECM1、SLC1A3、ABHD5、MS4A4A、CLIC2、IL1R1、SLC2A6、GAS7、RNF144B、SLC6A12、FPR2、ADAM28、GRK3、KDM1B、MATK、LMO2、CFB、CCRL2、CLEC4A、TLR4、LILRA2、ACE、TLR1、LRRK2、LY96、NUPR1、CISH、CSTA、EREG、ADAMDEC1、RNASE6、CXCL3、VSIG4、CXCL2、CD86、LILRB4、SERPING1、SQOR、INHBA、及びICAM1
    を含む、請求項95に記載の使用。
  97. 遺伝子シグネチャマトリックスが、以下の遺伝子:
    CD200、KLHL14、TCL1A、NRG1、EOMES、PPP2R2B、RNF165、WNT7A、CCR4、PDGFD、EBF1、FCGBP、PCDH9、MLC1、TSHZ2、S1PR5、NCALD、LAYN、GCNT4、FASLG、TRAT1、ADAM6、GUCY1A3、LRRC4、TSPAN18、SBK1、ICOS、BTNL8、WNT5B、AUTS2、SH2D2A、ADGRG3、PNOC、SPIB、VPREB3、DPEP3、MME、ZBTB16、FOXP3、SEMA3G、CD8A、TOGARAM2、COLGALT2、ABCB1、STAP1、SAMD3、FAM46C、BLK、CTLA4、CD19、REPS2、RTKN2、POU2AF1、DAPK2、PYHIN1、NLRC3、GATM、KLRD1、AFF3、FCRLA、AATBC、REM2、YPEL1、TXK、CD8B、P2RX5、CEACAM1、BCL11A、ABCB4、CD5、HPGD、BLNK、PLCL1、HPSE、SLFN13、HOPX、CD1D、GNG7、TCF4、BANK1、FHIT、FCMR、GNG2、GFRA2、KBTBD11、RALGPS2、TSPOAP1、PLEKHF1、MEF2C、MAOA、TTYH2、HLA-DOB、DGAT2、FXYD6、TMCC3、MGAM、TTC38、LRRC32、ARHGAP24、STAT4、SLC7A8、CD72、FZD1、GK5、DYSF、PLTP、SMARCD3、FAM160B1、PDPN、AKAP2、ACVRL1、KCNJ15、ALDH1A2、ENPP2、COLEC12、PTGS1、TMEM170B、TREM2、ECM1、SLC1A3、ABHD5、MS4A4A、CLIC2、IL1R1、SLC2A6、GAS7、RNF144B、SLC6A12、FPR2、ADAM28、GRK3、KDM1B、MATK、LMO2、CFB、CCRL2、CLEC4A、LILRA2、ACE、NUPR1、CISH、EREG、ADAMDEC1、RNASE6、CXCL3、VSIG4、CXCL2、CD86、LILRB4、SERPING1、SQOR、INHBA、及びICAM1
    からなる、請求項96に記載の使用。
  98. 遺伝子シグネチャマトリックスが、M1マクロファージの数を決定するために使用される、請求項95~97のいずれか一項に記載の使用。
  99. マクロファージバイオマーカーが、M1マクロファージの量である、請求項75~98のいずれか一項に記載の使用。
  100. M1マクロファージの量が、直接的又は間接的に測定される、請求項99に記載の使用。
  101. M1マクロファージの量が、フローサイトメトリー、空間的トランスクリプトミクス、空間的プロテオミクス、又はそれらの組み合わせを使用して直接的に測定される、請求項100に記載の使用。
  102. M1マクロファージの量が、核酸又はタンパク質を使用して間接的に測定される、請求項100に記載の使用。
  103. 核酸が、RNA-seq、RT-qPCR、qPCR、マルチプレックスqPCR若しくはRT-qPCR、マイクロアレイ解析、SAGE、MassARRAY技術、ISH、又はそれらの組み合わせを使用して測定される、請求項102に記載の使用。
  104. M1マクロファージの量が、マーカー遺伝子アプローチ又はデコンボリューションアプローチを使用して測定される、請求項103に記載の使用。
  105. マーカー遺伝子アプローチが、xCellを使用する、請求項104に記載の使用。
  106. デコンボリューションアプローチが、quanTIseqを使用する、請求項104に記載の使用。
  107. 患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーが、核酸又はタンパク質を使用して測定される、請求項75~88のいずれか一項に記載の使用。
  108. 患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーが、核酸発現レベルを使用して決定される、請求項107に記載の使用。
  109. 核酸発現レベルが、RNA-seq、RT-qPCR、qPCR、マルチプレックスqPCR若しくはRT-qPCR、マイクロアレイ解析、SAGE、MassARRAY技術、ISH、又はそれらの組み合わせによって決定される、請求項108に記載の使用。
  110. 核酸発現レベルが、mRNA発現レベルである、請求項108又は109に記載の使用。
  111. mRNA発現レベルが、RNA-seqによって決定される、請求項110に記載の使用。
  112. 試料が、組織試料、腫瘍試料、全血試料、血漿試料、血清試料、又はそれらの組み合わせである、請求項75~111のいずれか一項に記載の使用。
  113. 試料が、組織試料である、請求項112に記載の使用。
  114. 組織試料が、腫瘍組織試料である、請求項113に記載の使用。
  115. 腫瘍組織試料が、腫瘍細胞、腫瘍浸潤免疫細胞、間質細胞、NAT細胞、又はそれらの組み合わせを含む、請求項114に記載の使用。
  116. 腫瘍組織試料が、生検材料である、請求項114又は115に記載の使用。
  117. 試料が、アーカイブ試料、新鮮試料、又は凍結試料である、請求項112~116のいずれか一項に記載の使用。
  118. リンパ腫が、低悪性度リンパ腫である、請求項75~117のいずれか一項に記載の使用。
  119. リンパ腫が、B細胞リンパ腫である、請求項75~118のいずれか一項に記載の使用。
  120. B細胞リンパ腫が、NHLである、請求項118又は119に記載の使用。
  121. リンパ腫が、DLBCL、FL、CLL又はMZLである、請求項75~120のいずれか一項に記載の使用。
  122. リンパ腫が、DLBCLである、請求項121に記載の使用。
  123. DLBCLが、DLBCLのGCB起源細胞サブグループ又はABC起源細胞サブグループである、請求項122に記載の使用。
  124. リンパ腫が、CD20陽性リンパ腫である、請求項75~123のいずれか一項に記載の使用。
  125. 抗CD20抗体が、I型抗CD20抗体又はII型抗CD20抗体である、請求項75~124のいずれか一項に記載の使用。
  126. 抗CD20抗体が、II型抗CD20抗体である、請求項125に記載の使用。
  127. II型抗CD20抗体が、以下のCDR:
    (a)配列番号27のアミノ酸配列を有するCDR-H1;
    (b)配列番号28のアミノ酸配列を有するCDR-H2;
    (c)配列番号3のアミノ酸配列を有するCDR-H3;
    (d)配列番号4のアミノ酸配列を有するCDR-L1;
    (e)配列番号5のアミノ酸配列を有するCDR-L2;及び
    (f)配列番号6のアミノ酸配列を有するCDR-L3
    を含む、請求項126に記載の使用。
  128. II型抗CD20抗体が、配列番号7のアミノ酸配列を含むVHドメイン及び配列番号8のアミノ酸配列を含むVLドメインを含む、請求項127に記載の使用。
  129. II型抗CD20抗体が、オビヌツズマブである、請求項128に記載の使用。
  130. 抗CD20抗体が、I型抗CD20抗体である、請求項125に記載の使用。
  131. I型抗CD20抗体が、以下のCDR:
    (a)配列番号11のアミノ酸配列を有するCDR-H1;
    (b)配列番号12のアミノ酸配列を有するCDR-H2;
    (c)配列番号13のアミノ酸配列を有するCDR-H3;
    (d)配列番号14のアミノ酸配列を有するCDR-L1;
    (e)配列番号15のアミノ酸配列を有するCDR-L2;及び
    (f)配列番号16のアミノ酸配列を有するCDR-L3
    を含む、請求項130に記載の使用。
  132. I型抗CD20抗体が、配列番号25のアミノ酸配列を含むVHドメイン及び配列番号26のアミノ酸配列を含むVLドメインを含む、請求項131に記載の使用。
  133. I型抗CD20抗体がリツキシマブである、請求項132に記載の使用。
  134. 医薬が、有効量の追加の治療剤と組み合わせて患者に投与される、請求項75~133のいずれか一項に記載の使用。
  135. 追加の治療剤が、化学療法剤、抗新生物剤、成長阻害剤、抗血管新生剤、放射線療法、細胞傷害剤、又はそれらの組み合わせのうちの1つ以上である、請求項134に記載の使用。
  136. 追加の治療剤が化学療法剤である、請求項135に記載の使用。
  137. 化学療法剤が、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン又はプレドニゾンである、請求項135又は136に記載の使用。
  138. 化学療法剤が、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン及びプレドニゾンである、請求項135又は136に記載の使用。
  139. 患者が、リンパ腫について以前に治療されたことがない、請求項75~138のいずれか一項に記載の使用。
  140. 患者が、抗CD20抗体を以前に投与されたことがない、請求項75~139のいずれか一項に記載の使用。
  141. リンパ腫を有し、患者からの試料において基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルを超えるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルを有する患者の治療における使用のための抗CD20抗体。
  142. 基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、事前に割り当てられたマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、請求項141に記載の使用のための抗CD20抗体。
  143. 基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、請求項141又は142に記載の使用のための抗CD20抗体。
  144. 基準集団中のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルの中央値である、請求項143に記載の使用のための抗CD20抗体。
  145. 基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団の25パーセンタイルにあるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、請求項143に記載の使用のための抗CD20抗体。
  146. 基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団の50パーセンタイルにあるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、請求項143に記載の使用のための抗CD20抗体。
  147. 基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団の75パーセンタイルにあるマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、請求項143に記載の使用のための抗CD20抗体。
  148. 基準集団が、リンパ腫を有する患者の集団である、請求項143~147のいずれか一項に記載の使用のための抗CD20抗体。
  149. リンパ腫を有する患者の集団が、抗CD20抗体で以前に治療された、請求項148に記載の使用のための抗CD20抗体。
  150. 基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、抗CD20抗体による治療を開始する前の基準集団のマクロファージバイオマーカーの量又はレベルである、請求項149に記載の使用のための抗CD20抗体。
  151. 基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、基準集団を、抗CD20抗体による治療から利益を受けたことがある第1の患者セットと、抗CD20抗体による治療から利益を受けたことがない第2の患者セットとに有意に分離する、請求項149又は150に記載の使用のための抗CD20抗体。
  152. 基準マクロファージバイオマーカーの量又はレベルが、遺伝子発現によって測定されるマクロファージの量である、請求項141~151のいずれか一項に記載の使用のためのCD20抗体。
  153. マクロファージの量が、約0%~約30.7%の間である、請求項152に記載の使用のための抗CD20抗体。
  154. 治療が、PFS又はOSの改善を達成する、請求項141に記載の使用のための抗CD20抗体。
  155. マクロファージバイオマーカーが、1つ以上のM1マクロファージ遺伝子シグネチャセットのM1マクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアの平均である、請求項141~154のいずれか一項に記載の使用のための抗CD20抗体。
  156. 各M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアが、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットの1つ以上の遺伝子の発現レベルの平均である、請求項155に記載の使用のための抗CD20抗体。
  157. 各M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットスコアが、M1マクロファージ遺伝子シグネチャセットの1つ以上の遺伝子の正規化された発現レベルの平均である、請求項156に記載の使用のための抗CD20抗体。
  158. 1つ以上のM1マクロファージ遺伝子シグネチャセットが、
    (a)ACP2、ABCD1、C1QA、FDX1、CCL22、CD163、SCAMP2、ADAMDEC1、ARL8B、及びHAMP;
    (b)ACP2、ABCD1、FDX1、CCL8、CCL22、CD163、ADAMDEC1、TREM2、及びHAMP;
    (c)ACP2、ADRA2B、ALCAM、ABCD1、ATOX1、ATP6V0C、ATP6V1E1、BLVRA、C1QA、CD48、CD63、CLCN7、TPP1、CLTC、CCR1、CMKLR1、SLC31A1、COX5B、FCER1G、FDX1、FOLR2、FPR3、FTL、HEXB、HK3、IL10、IL12B、ITGAE、LAIR1、CXCL9、MMP19、NARS、NDUFS2、P2RX7、PDCL、MAPK13、PTGIR、PTPRA、RELA、CCL7、CCL8、CCL19、CCL22、SRC、STX4、TCEB1、TFRC、AGPS、MARCO、SNX3、CD84、USP14、ITGB1BP1、ATP6V1F、TRIP4、CD163、CIAO1、WTAP、ARHGEF11、ABI1、SCAMP2、ACTR2、BCAP31、ZMPSTE24、BCKDK、EXOC5、STIP1、UQCR11、SDS、LILRB4、OGFR、TFEC、FKBP15、DNAJC13、TDRD7、STX12、IL17RA、ABTB2、FAM32A、SIGLEC7、SIGLEC9、ADAMDEC1、CECR5、SLC25A24、NRBP1、MS4A4A、TREM2、OTUD4、PQLC2、HAUS2、ARL8B、NECAP2、WDR11、ZC3H15、CCDC47、UTP3、MRS2、HAMP、MRPL40、VPS33A、CORO7、LIMD2、TMX1、DOT1L、ADO、及びADCK2;
    (d)ACP2、ADRA2B、ALCAM、TSPO、C3AR1、DAGLA、CALR、CHIT1、CYBB、CYC1、CYP19A1、DLAT、FCER1G、GP1BA、GPD1、IFNAR1、IL10、KCNJ5、KIFC3、MT2A、MYBPH、MYH11、MYO7A、P2RX7、PRDX1、RAB3IL1、RNH1、MRPL12、CCL1、CCL7、CCL8、CCL24、SRC、VIM、RRP1、MARCO、S1PR2、AP1M2、ACTR3、LILRB1、AFG3L2、SDS、LILRB4、EMILIN1、VSIG4、HSPB7、COQ2、ADAMDEC1、CECR5、WSB2、SLAMF8、DNASE2B、CLPB、MFSD7、及びADCK2;
    (e)ACP2、ADCY3、ADRA2B、ALCAM、TSPO、C1QA、C1QB、C3AR1、DAGLA、CD63、CHIT1、CMKLR1、SLC31A1、CSF1、CSF1R、CYBB、CYC1、CYP19A1、FANCE、FCER1G、FDX1、FPR3、FTL、GP1BA、GPD1、HEXB、IL10、KCNJ1、KCNJ5、KIFC3、LAMP1、MMP19、MSR1、MT2A、MYBPH、MYO7A、P2RX7、PRDX1、RAB3IL1、MRPL12、CCL1、CCL7、CCL8、CCL18、CCL19、CCL24、SLC6A12、SPR、SRC、RRP1、MARCO、PKD2L1、S1PR2、CD163、LONP1、AP1M2、IGSF6、LILRB1、SDS、LILRB4、EMILIN1、VSIG4、TFEC、PHLDB1、CYFIP1、FKBP15、NCAPH、MYOF、HSPB7、ADAMDEC1、GLRX2、NDUFAF1、SPG21、MS4A4A、ATP6V1D、ATP6V1H、TREM2、PQLC2、TMEM70、PLEKHB2、TMEM33、SLAMF8、HAMP、DNASE2B、MYOZ1、LONRF3、CLPB、MFSD7、及びADCK2;並びに/又は
    (f)ACP2、ADCY3、ADRA2B、ALCAM、ABCD1、ANXA2、ATP6V1A、C1QA、C1QB、C3AR1、DAGLA、CD80、CD63、CHIT1、CMKLR1、SLC31A1、CSF1、CSF1R、CYBB、CYC1、CYP19A1、FANCE、FDX1、FPR2、FPR3、GPD1、HEXB、KCNJ1、KCNJ5、KIFC3、MMP19、MSR1、MT2A、MYBPH、P2RX7、MAPK13、S100A11、CCL1、CCL7、CCL8、CCL18、CCL19、CCL22、CCL24、SLC1A2、SLC6A12、SLC11A1、SIGLEC1、SRC、TIE1、MARCO、HYAL2、CD163、LONP1、IGSF6、LILRB1、CD300C、SDS、LILRB4、EMILIN1、VSIG4、PHLDB1、NCAPH、CLEC4E、MYOF、HSPB7、ADAMDEC1、GLRX2、MS4A4A、ATP6V1H、TREM2、TMEM70、TMEM33、KCNK13、SLAMF8、HAMP、DNASE2B、MYOZ1、MFSD7、ADO、ADCK2、及びTBC1D16
    である、請求項156又は157に記載の使用のための抗CD20抗体。
  159. マクロファージバイオマーカーが、遺伝子発現値である、請求項141~154のいずれか一項に記載の使用のための抗CD20抗体。
  160. 遺伝子発現値が、遺伝子発現値の中央値である、請求項159に記載の使用のための抗CD20抗体。
  161. 遺伝子発現値が、遺伝子シグネチャマトリックスを使用して測定される、請求項159又は160に記載の使用のための抗CD20抗体。
  162. 遺伝子シグネチャマトリックスが、以下の遺伝子:
    (a)CD200、KLHL14、TCL1A、NRG1、EOMES、PPP2R2B、RNF165、WNT7A、CCR4、PDGFD、EBF1、FCGBP、PCDH9、MLC1、TSHZ2、S1PR5、NCALD、LAYN、GCNT4、FASLG、TRAT1、ADAM6、GUCY1A3、LRRC4、TSPAN18、SBK1、ICOS、BTNL8、WNT5B、AUTS2、SH2D2A、ADGRG3、PNOC、SPIB、VPREB3、DPEP3、MME、ZBTB16、FOXP3、SEMA3G、CD8A、TOGARAM2、COLGALT2、ABCB1、STAP1、SAMD3、FAM46C、BLK、CTLA4、CD19、REPS2、RTKN2、POU2AF1、DAPK2、PYHIN1、NLRC3、GATM、KLRD1、AFF3、FCRLA、AATBC、REM2、YPEL1、TXK、CD8B、P2RX5、CEACAM1、BCL11A、ABCB4、CD5、HPGD、BLNK、PLCL1、HPSE、SLFN13、HOPX、CD1D、GNG7、TCF4、BANK1、FHIT、FCMR、GNG2、GFRA2、KBTBD11、RALGPS2、TSPOAP1、PLEKHF1、MEF2C、MAOA、TTYH2、HLA-DOB、DGAT2、FXYD6、TMCC3、MGAM、TTC38、LRRC32、ARHGAP24、STAT4、SLC7A8、CD72、FZD1、GK5、DYSF、PLTP、SMARCD3、FAM160B1、PDPN、AKAP2、ACVRL1、KCNJ15、ALDH1A2、ENPP2、COLEC12、PTGS1、TMEM170B、TREM2、ECM1、SLC1A3、ABHD5、MS4A4A、CLIC2、IL1R1、SLC2A6、GAS7、RNF144B、SLC6A12、FPR2、ADAM28、GRK3、KDM1B、MATK、LMO2、CFB、CCRL2、CLEC4A、LILRA2、ACE、NUPR1、CISH、EREG、ADAMDEC1、RNASE6、CXCL3、VSIG4、CXCL2、CD86、LILRB4、SERPING1、SQOR、INHBA、及びICAM1;又は
    (b)CD200、KLHL14、TCL1A、NRG1、CYP4F3、EOMES、PPP2R2B、RNF165、WNT7A、CCR4、PDGFD、EBF1、FCGBP、PCDH9、MLC1、TSHZ2、S1PR5、NCALD、LAYN、CD248、GCNT4、FASLG、TRAT1、ADAM6、GUCY1A3、LRRC4、TSPAN18、SBK1、ICOS、BTNL8、WNT5B、AUTS2、SH2D2A、ADGRG3、PNOC、SPIB、VPREB3、DPEP3、MME、ZBTB16、FOXP3、SEMA3G、CD8A、TOGARAM2、COLGALT2、ABCB1、STAP1、SAMD3、FAM46C、BLK、CTLA4、CD19、REPS2、RTKN2、POU2AF1、DAPK2、PYHIN1、NLRC3、GATM、KLRD1、AFF3、FCRLA、AATBC、REM2、YPEL1、TXK、CD8B、P2RX5、CEACAM1、BCL11A、NINJ2、ABCB4、CD5、HAL、HPGD、BLNK、PLCL1、CEP19、HPSE、SLFN13、HOPX、CD1D、GNG7、TMEM154、TCF4、BANK1、FHIT、FCMR、GNG2、GFRA2、KBTBD11、TECPR2、RALGPS2、TSPOAP1、PLEKHF1、MEF2C、MAOA、TTYH2、HLA-DOB、NRGN、DGAT2、FXYD6、TMCC3、MGAM、TTC38、LRRC32、ARHGAP24、PPP1R3B、STAT4、SLC7A8、CD72、FZD1、GK5、DYSF、PLTP、SMARCD3、FAM160B1、PDPN、AKAP2、ACVRL1、KCNJ15、CD36、ALDH1A2、ENPP2、COLEC12、PTGS1、TMEM170B、DOCK5、TREM2、C5AR2、ECM1、SLC1A3、ABHD5、MS4A4A、CLIC2、IL1R1、SLC2A6、GAS7、RNF144B、SLC6A12、FPR2、ADAM28、GRK3、KDM1B、MATK、LMO2、CFB、CCRL2、CLEC4A、TLR4、LILRA2、ACE、TLR1、LRRK2、LY96、NUPR1、CISH、CSTA、EREG、ADAMDEC1、RNASE6、CXCL3、VSIG4、CXCL2、CD86、LILRB4、SERPING1、SQOR、INHBA、及びICAM1
    を含む、請求項161に記載の使用のための抗CD20抗体。
  163. 遺伝子シグネチャマトリックスが、以下の遺伝子:
    CD200、KLHL14、TCL1A、NRG1、EOMES、PPP2R2B、RNF165、WNT7A、CCR4、PDGFD、EBF1、FCGBP、PCDH9、MLC1、TSHZ2、S1PR5、NCALD、LAYN、GCNT4、FASLG、TRAT1、ADAM6、GUCY1A3、LRRC4、TSPAN18、SBK1、ICOS、BTNL8、WNT5B、AUTS2、SH2D2A、ADGRG3、PNOC、SPIB、VPREB3、DPEP3、MME、ZBTB16、FOXP3、SEMA3G、CD8A、TOGARAM2、COLGALT2、ABCB1、STAP1、SAMD3、FAM46C、BLK、CTLA4、CD19、REPS2、RTKN2、POU2AF1、DAPK2、PYHIN1、NLRC3、GATM、KLRD1、AFF3、FCRLA、AATBC、REM2、YPEL1、TXK、CD8B、P2RX5、CEACAM1、BCL11A、ABCB4、CD5、HPGD、BLNK、PLCL1、HPSE、SLFN13、HOPX、CD1D、GNG7、TCF4、BANK1、FHIT、FCMR、GNG2、GFRA2、KBTBD11、RALGPS2、TSPOAP1、PLEKHF1、MEF2C、MAOA、TTYH2、HLA-DOB、DGAT2、FXYD6、TMCC3、MGAM、TTC38、LRRC32、ARHGAP24、STAT4、SLC7A8、CD72、FZD1、GK5、DYSF、PLTP、SMARCD3、FAM160B1、PDPN、AKAP2、ACVRL1、KCNJ15、ALDH1A2、ENPP2、COLEC12、PTGS1、TMEM170B、TREM2、ECM1、SLC1A3、ABHD5、MS4A4A、CLIC2、IL1R1、SLC2A6、GAS7、RNF144B、SLC6A12、FPR2、ADAM28、GRK3、KDM1B、MATK、LMO2、CFB、CCRL2、CLEC4A、LILRA2、ACE、NUPR1、CISH、EREG、ADAMDEC1、RNASE6、CXCL3、VSIG4、CXCL2、CD86、LILRB4、SERPING1、SQOR、INHBA、及びICAM1
    からなる、請求項162に記載の使用のための抗CD20抗体。
  164. 遺伝子シグネチャマトリックスが、M1マクロファージの数を決定するために使用される、請求項161~163のいずれか一項に記載の使用のための抗CD20抗体。
  165. マクロファージバイオマーカーが、M1マクロファージの量である、請求項141~164のいずれか一項に記載の使用のための抗CD20抗体。
  166. M1マクロファージの量が、直接的又は間接的に測定される、請求項165に記載の使用のための抗CD20抗体。
  167. M1マクロファージの量が、フローサイトメトリー、空間的トランスクリプトミクス、空間的プロテオミクス、又はそれらの組み合わせを使用して直接的に測定される、請求項166に記載の使用のための抗CD20抗体。
  168. M1マクロファージの量が、核酸又はタンパク質を使用して間接的に測定される、請求項166に記載の使用のための抗CD20抗体。
  169. 核酸が、RNA-seq、RT-qPCR、qPCR、マルチプレックスqPCR若しくはRT-qPCR、マイクロアレイ解析、SAGE、MassARRAY技術、ISH、又はそれらの組み合わせを使用して測定される、請求項168に記載の使用のための抗CD20抗体。
  170. M1マクロファージの量が、マーカー遺伝子アプローチ又はデコンボリューションアプローチを使用して測定される、請求項169に記載の使用のための抗CD20抗体。
  171. マーカー遺伝子アプローチが、xCellを使用する、請求項170に記載の使用のための抗CD20抗体。
  172. デコンボリューションアプローチが、quanTIseqを使用する、請求項170に記載の使用のための抗CD20抗体。
  173. 患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーが、核酸又はタンパク質を使用して測定される、請求項141~154のいずれか一項に記載の使用のための抗CD20抗体。
  174. 患者からの試料におけるマクロファージバイオマーカーが、核酸発現レベルを使用して決定される、請求項173に記載の使用のための抗CD20抗体。
  175. 核酸発現レベルが、RNA-seq、RT-qPCR、qPCR、マルチプレックスqPCR若しくはRT-qPCR、マイクロアレイ解析、SAGE、MassARRAY技術、ISH、又はそれらの組み合わせによって決定される、請求項174に記載の使用のための抗CD20抗体。
  176. 核酸発現レベルが、mRNA発現レベルである、請求項174又は175に記載の使用のための抗CD20抗体。
  177. mRNA発現レベルが、RNA-seqによって決定される、請求項176に記載の使用のための抗CD20抗体。
  178. 試料が、組織試料、腫瘍試料、全血試料、血漿試料、血清試料、又はそれらの組み合わせである、請求項141~177のいずれか一項に記載の使用のための抗CD20抗体。
  179. 試料が、組織試料である、請求項178に記載の使用のための抗CD20抗体。
  180. 組織試料が、腫瘍組織試料である、請求項179に記載の使用のための抗CD20抗体。
  181. 腫瘍組織試料が、腫瘍細胞、腫瘍浸潤免疫細胞、間質細胞、NAT細胞、又はそれらの組み合わせを含む、請求項180に記載の使用のための抗CD20抗体。
  182. 腫瘍組織試料が、生検材料である、請求項180又は181に記載の使用のための抗CD20抗体。
  183. 試料が、アーカイブ試料、新鮮試料、又は凍結試料である、請求項178~182のいずれか一項に記載の使用のための抗CD20抗体。
  184. リンパ腫が、低悪性度リンパ腫である、請求項141~183のいずれか一項に記載の使用のための抗CD20抗体。
  185. リンパ腫が、B細胞リンパ腫である、請求項141~184のいずれか一項に記載の使用のための抗CD20抗体。
  186. B細胞リンパ腫が、NHLである、請求項184又は185に記載の使用のための抗CD20抗体。
  187. リンパ腫が、DLBCL、FL、CLL又はMZLである、請求項141~186のいずれか一項に記載の使用のための抗CD20抗体。
  188. リンパ腫が、DLBCLである、請求項187に記載の使用のための抗CD20抗体。
  189. DLBCLが、DLBCLのGCB起源細胞サブグループ又はABC起源細胞サブグループである、請求項188に記載の使用のための抗CD20抗体。
  190. リンパ腫が、CD20陽性リンパ腫である、請求項141~189のいずれか一項に記載の使用のための抗CD20抗体。
  191. 抗CD20抗体が、I型抗CD20抗体又はII型抗CD20抗体である、請求項141~190のいずれか一項に記載の使用のための抗CD20抗体。
  192. 抗CD20抗体が、II型抗CD20抗体である、請求項191に記載の使用のための抗CD20抗体。
  193. II型抗CD20抗体が、以下のCDR:
    (a)配列番号27のアミノ酸配列を有するCDR-H1;
    (b)配列番号28のアミノ酸配列を有するCDR-H2;
    (c)配列番号3のアミノ酸配列を有するCDR-H3;
    (d)配列番号4のアミノ酸配列を有するCDR-L1;
    (e)配列番号5のアミノ酸配列を有するCDR-L2;及び
    (f)配列番号6のアミノ酸配列を有するCDR-L3
    を含む、請求項192に記載の使用のための抗CD20抗体。
  194. II型抗CD20抗体が、配列番号7のアミノ酸配列を含むVHドメイン及び配列番号8のアミノ酸配列を含むVLドメインを含む、請求項193に記載の使用のための抗CD20抗体。
  195. II型抗CD20抗体が、オビヌツズマブである、請求項194に記載の使用のための抗CD20抗体。
  196. 抗CD20抗体が、I型抗CD20抗体である、請求項191に記載の使用のための抗CD20抗体。
  197. I型抗CD20抗体が、以下のCDR:
    (a)配列番号11のアミノ酸配列を有するCDR-H1;
    (b)配列番号12のアミノ酸配列を有するCDR-H2;
    (c)配列番号13のアミノ酸配列を有するCDR-H3;
    (d)配列番号14のアミノ酸配列を有するCDR-L1;
    (e)配列番号15のアミノ酸配列を有するCDR-L2;及び
    (f)配列番号16のアミノ酸配列を有するCDR-L3
    を含む、請求項196に記載の使用のための抗CD20抗体。
  198. I型抗CD20抗体が、配列番号25のアミノ酸配列を含むVHドメイン及び配列番号26のアミノ酸配列を含むVLドメインを含む、請求項197に記載の使用のための抗CD20抗体。
  199. I型抗CD20抗体が、リツキシマブである、請求項198に記載の使用のための抗CD20抗体。
  200. 治療が、有効量の追加の治療剤の使用を更に含む、請求項141~199のいずれか一項に記載の使用のための抗CD20抗体。
  201. 追加の治療剤が、化学療法剤、抗新生物剤、成長阻害剤、抗血管新生剤、放射線療法、細胞傷害剤、又はそれらの組み合わせのうちの1つ以上である、請求項200に記載の使用のための抗CD20抗体。
  202. 追加の治療剤が、化学療法剤である、請求項201に記載の使用のための抗CD20抗体。
  203. 化学療法剤が、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン又はプレドニゾンである、請求項201又は202に記載の使用のための抗CD20抗体。
  204. 化学療法剤が、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン及びプレドニゾンである、請求項201又は202に記載の使用のための抗CD20抗体。
  205. 患者が、リンパ腫について以前に治療されたことがない、請求項141~204のいずれか一項に記載の使用のための抗CD20抗体。
  206. 患者が、抗CD20抗体を以前に投与されたことがない、請求項141~205のいずれか一項に記載の使用のための抗CD20抗体。
  207. リンパ腫を有する患者が抗CD20抗体を含む治療から利益を得ることができるかどうかを同定、診断、及び/又は予測する方法であって、方法が、患者からの試料におけるTh2バイオマーカーを測定することを含み、試料において基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルが、患者を、抗CD20抗体を含む治療から利益を得ることができる者として同定、診断、及び/又は予測する、方法。
  208. リンパ腫を有する患者に対する治療法を選択する方法であって、方法が、患者からの試料におけるTh2バイオマーカーを測定することを含み、試料において基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルが、患者を、抗CD20抗体を含む治療から利益を得ることができる者として同定する、方法。
  209. 患者が、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーを試料中に有し、方法が、有効量の抗CD20抗体を患者に投与することを更に含む、請求項207又は208に記載の方法。
  210. リンパ腫を有する患者を治療する方法であって、方法が、
    (a)患者からの試料におけるTh2バイオマーカーを測定することであって、試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルが、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超える、患者からの試料におけるTh2バイオマーカーを測定すること、及び
    (b)工程(a)で測定されたTh2バイオマーカーに基づいて有効量の抗CD20抗体を患者に投与すること
    を含む、方法。
  211. リンパ腫を有する患者を治療する方法であって、方法が、有効量の抗CD20抗体を患者に投与することを含み、治療前に、患者からの試料におけるTh2バイオマーカーの量又はレベルが、基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えると決定されている、方法。
  212. リンパ腫を有し、患者からの試料において基準Th2バイオマーカーの量又はレベルを超えるTh2バイオマーカーの量又はレベルを有する患者を治療する方法であって、有効量の抗CD20抗体を患者に投与することを含む、方法。
  213. 基準Th2バイオマーカーの量又はレベルが、事前に割り当てられたTh2バイオマーカーの量又はレベルである、請求項207~212のいずれか一項に記載の方法。
  214. 基準Th2バイオマーカーの量又はレベルが、基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルである、請求項207~213のいずれか一項に記載の方法。
  215. 基準集団中のTh2バイオマーカーの量又はレベルが、基準集団のTh2バイオマーカーの量又はレベルの中央値である、請求項214に記載の方法。
  216. 基準Th2バイオマーカーの量又はレベルが、基準集団の25パーセンタイルにあるTh2バイオマーカーの量又はレベルである、請求項214に記載の方法。
  217. 基準Th2バイオマーカーの量又はレベルが、基準集団の50パーセンタイルにあるTh2バイオマーカーの量又はレベルである、請求項214に記載の方法。
  218. 基準Th2バイオマーカーの量又はレベルが、基準集団の75パーセンタイルにあるTh2バイオマーカーの量又はレベルである、請求項214に記載の方法。
  219. 基準集団が、リンパ腫を有する患者の集団である、請求項214~218のいずれか一項に記載の方法。
  220. リンパ腫を有する患者の集団が、抗CD20抗体で以前に治療された、請求項219に記載の方法。
  221. 基準Th2バイオマーカーの量又はレベルが、抗CD20抗体による治療を開始する前の基準集団のTh2バイオマーカーの量又はレベルである、請求項220に記載の方法。
  222. 基準Th2バイオマーカーの量又はレベルが、基準集団を、抗CD20抗体による治療から利益を受けたことがある第1の患者セットと、抗CD20抗体による治療から利益を受けたことがない第2の患者セットとに有意に分離する、請求項220又は221に記載の方法。
  223. 基準Th2バイオマーカーの量又はレベルが、遺伝子発現によって測定されるTh2細胞の量である、請求項207~222のいずれか一項に記載の方法。
  224. 利益が、PFSの延長である、請求項207~209のいずれか一項に記載の方法。
  225. 利益が、OSの増加である、請求項207~209のいずれか一項に記載の方法。
  226. PFS又はOSの改善を達成することを更に含む、請求項210~212のいずれか一項に記載の方法。
  227. Th2バイオマーカーがTh2細胞の量である、請求項207~226のいずれか一項に記載の方法。
  228. Th2細胞の量が、直接的又は間接的に測定される、請求項227に記載の方法。
  229. Th2細胞の量が、フローサイトメトリー、空間的トランスクリプトミクス、空間的プロテオミクス、又はそれらの組み合わせを使用して直接的に測定される、請求項228に記載の方法。
  230. Th2細胞の量が、核酸又はタンパク質を使用して間接的に測定される、請求項228に記載の方法。
  231. 核酸が、RNA-seq、RT-qPCR、qPCR、マルチプレックスqPCR若しくはRT-qPCR、マイクロアレイ解析、SAGE、MassARRAY技術、ISH、又はそれらの組み合わせを使用して測定される、請求項230に記載の方法。
  232. Th2細胞の量が、マーカー遺伝子アプローチ又はデコンボリューションアプローチを使用して測定される、請求項231に記載の方法。
  233. マーカー遺伝子アプローチが、xCellを使用する、請求項232に記載の方法。
  234. デコンボリューションアプローチが、quanTIseqを使用する、請求項232に記載の方法。
  235. 患者からの試料におけるTh2バイオマーカーが、核酸又はタンパク質を使用して測定される、請求項207~226のいずれか一項に記載の方法。
  236. 患者からの試料におけるTh2バイオマーカーが、核酸発現レベルを使用して決定される、請求項235に記載の方法。
  237. 核酸発現レベルが、RNA-seq、RT-qPCR、qPCR、マルチプレックスqPCR若しくはRT-qPCR、マイクロアレイ解析、SAGE、MassARRAY技術、ISH、又はそれらの組み合わせによって決定される、請求項236に記載の方法。
  238. 核酸発現レベルが、mRNA発現レベルである、請求項236又は237に記載の方法。
  239. mRNA発現レベルが、RNA-seqによって決定される、請求項238に記載の方法。
  240. 試料が、組織試料、腫瘍試料、全血試料、血漿試料、血清試料、又はそれらの組み合わせである、請求項207~239のいずれか一項に記載の方法。
  241. 試料が、組織試料である、請求項240に記載の方法。
  242. 組織試料が、腫瘍組織試料である、請求項241に記載の方法。
  243. 腫瘍組織試料が、腫瘍細胞、腫瘍浸潤免疫細胞、間質細胞、NAT細胞、又はそれらの組み合わせを含む、請求項242に記載の方法。
  244. 腫瘍組織試料が、生検材料である、請求項242又は243に記載の方法。
  245. 試料が、アーカイブ試料、新鮮試料、又は凍結試料である、請求項240~244のいずれか一項に記載の方法。
  246. リンパ腫が、低悪性度リンパ腫である、請求項207~245のいずれか一項に記載の方法。
  247. リンパ腫が、B細胞リンパ腫である、請求項207~246のいずれか一項に記載の方法。
  248. B細胞リンパ腫が、胚中心由来B細胞リンパ腫である、請求項247に記載の方法。
  249. B細胞リンパ腫が、NHLである、請求項247又は248に記載の方法。
  250. リンパ腫が、DLBCL、FL、CLL又はMZLである、請求項207~249のいずれか一項に記載の方法。
  251. リンパ腫が、DLBCLである、請求項250に記載の方法。
  252. DLBCLが、DLBCLのGCB起源細胞サブグループ又はABC起源細胞サブグループである、請求項251に記載の方法。
  253. リンパ腫が、CD20陽性リンパ腫である、請求項207~252のいずれか一項に記載の方法。
  254. 抗CD20抗体が、I型抗CD20抗体又はII型抗CD20抗体である、請求項207~253のいずれか一項に記載の方法。
  255. 抗CD20抗体がII型抗CD20抗体である、請求項254に記載の方法。
  256. II型抗CD20抗体が、以下のCDR:
    (a)配列番号27のアミノ酸配列を有するCDR-H1;
    (b)配列番号28のアミノ酸配列を有するCDR-H2;
    (c)配列番号3のアミノ酸配列を有するCDR-H3;
    (d)配列番号4のアミノ酸配列を有するCDR-L1;
    (e)配列番号5のアミノ酸配列を有するCDR-L2;及び
    (f)配列番号6のアミノ酸配列を有するCDR-L3
    を含む、請求項255に記載の方法。
  257. II型抗CD20抗体が、配列番号7のアミノ酸配列を含むVHドメイン及び配列番号8のアミノ酸配列を含むVLドメインを含む、請求項256に記載の方法。
  258. II型抗CD20抗体が、オビヌツズマブである、請求項257に記載の方法。
  259. 抗CD20抗体が、I型抗CD20抗体である、請求項254に記載の方法。
  260. I型抗CD20抗体が、以下のCDR:
    (a)配列番号11のアミノ酸配列を有するCDR-H1;
    (b)配列番号12のアミノ酸配列を有するCDR-H2;
    (c)配列番号13のアミノ酸配列を有するCDR-H3;
    (d)配列番号14のアミノ酸配列を有するCDR-L1;
    (e)配列番号15のアミノ酸配列を有するCDR-L2;及び
    (f)配列番号16のアミノ酸配列を有するCDR-L3
    を含む、請求項259に記載の方法。
  261. I型抗CD20抗体が、配列番号25のアミノ酸配列を含むVHドメイン及び配列番号26のアミノ酸配列を含むVLドメインを含む、請求項260に記載の方法。
  262. I型抗CD20抗体がリツキシマブである、請求項261に記載の方法。
  263. 有効量の追加の治療剤を患者に投与することを更に含む、請求項209~262のいずれか一項に記載の方法。
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