JP2023183492A - 交流回転機の制御装置、及び車両用発電電動機装置 - Google Patents

交流回転機の制御装置、及び車両用発電電動機装置 Download PDF

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Abstract

【課題】交流回転機が接続された機械機構の特性の影響を受けずに、回転センサにより検出したセンサ角度を補正する角度オフセットの設定値の異常の有無を判定することができる交流回転機の制御装置、及び車両用発電電動機装置を提供する。【解決手段】電機子電流指令値を異常判定用の電流設定値に設定し、異常判定用の電流設定値に設定してから判定期間の経過後の前記界磁電流の検出値の変化量を検出し、界磁電流の検出値の変化量に基づいて、角度オフセットの設定値の異常の有無を判定する交流回転機の制御装置。【選択図】図2

Description

本願は、交流回転機の制御装置、及び車両用発電電動機装置に関するものである。
回転センサにより検出したセンサ角度には、オフセット的な誤差(角度オフセットと称す)が生じる場合があり、角度オフセットを補正する必要がある。特許文献1の技術では、角度オフセットが所望の値の場合に、d軸電流を流すとモータが回転しないことを利用して、角度オフセットを増加減させたときのモータの回転の有無に基づいて角度オフセットを学習している。
特開2021-40376号公報
しかし、特許文献1の技術では、角度オフセットが所望の値の場合にd軸電流を流してもモータは回転しないが、角度オフセットがπ/2である場合にd軸電流を流すと実際にはq軸電流のみが流れるため、高トルクが発生する。また、モータに接続されている回転体のイナーシャで回転速度が変化するため、ギヤのかみ合い状態によって回転速度の変化が異なり、角度オフセットの学習精度が悪化する。角度オフセットが一定値以内の場合には、摺動抵抗によってモータは回転しないため、学習可能な角度オフセットの不感帯が生じる。また、それらの影響を無視できるほどの大きなd軸電流を流すと、角度オフセットがπ/2である場合に、高トルクが発生して、大きな駆動力が生じるおそれがある。すなわち、特許文献1の技術では、モータが接続された機械機構の特性の影響を受けて、角度オフセットの設定誤差の影響が変動する。
そこで、本願は、交流回転機が接続された機械機構の特性の影響を受けずに、回転センサにより検出したセンサ角度を補正する角度オフセットの設定値の異常の有無を判定することができる交流回転機の制御装置、及び車両用発電電動機装置を提供することを目的とする。
本願に係る交流回転機の制御装置は、
界磁巻線及び電機子巻線を有する交流回転機を制御する交流回転機の制御であって、
前記界磁巻線に流れる界磁電流を検出する界磁電流検出部と、
前記電機子巻線に流れる電機子電流を検出する電機子電流検出部と、
回転センサの出力情報に基づいて、前記交流回転機のロータの電気角での角度であるセンサ角度を検出する角度検出部と、
角度オフセットを設定する角度オフセット設定部と、
前記角度オフセットにより前記センサ角度を補正して、制御用の角度を演算する角度演算部と、
前記制御用の角度を用い、前記電機子電流の検出値が電機子電流指令値に追従するように電機子電圧指令値を演算する電機子電流制御部と、
前記電機子電圧指令値に基づいて前記電機子巻線に電圧を印加する電機子電圧印加部と、
前記電機子電流指令値を異常判定用の電流設定値に設定し、前記異常判定用の電流設定値に設定してから判定期間の経過後の前記界磁電流の検出値の変化量を検出し、前記界磁電流の検出値の変化量に基づいて、前記角度オフセットの設定値の異常の有無を判定する角度オフセット異常判定部と、
を備えたものである。
本願に係る車両用発電電動機装置は、
上記の交流回転機の制御装置と、
駆動力が車両の車輪に伝達される発電電動機である前記交流回転機と、を備えたものである。
本願に係る交流回転機の制御装置、及び車両用発電電動機装置によれば、電機子巻線と界磁巻線の間の相互インダクタンスにより、d軸電流の変化により、界磁電流が変化することを利用し、異常判定用の電流設定値に設定したときの界磁電流の検出値の変化量を検出する。真の角度オフセットに対する角度オフセットの設定誤差に応じて、界磁電流の検出値の変化量が変動する。よって、界磁電流の検出値の変化量に基づいて、角度オフセットの設定誤差を判定し、角度オフセットの設定値の異常の有無を判定することができる。よって、交流回転機が接続された機械機構の特性の影響を受けずに、交流回転機の電気的特性を用いて、角度オフセットの設定値の異常の有無を判定することができ、異常判定の精度を向上させることができる。
実施の形態1に係る交流回転機、インバータ、コンバータ、及び制御装置の概略構成図である。 実施の形態1に係る制御装置の概略ブロック図である。 実施の形態1に係る制御装置のハードウェア構成図である。 実施の形態1に係る角度オフセットの設定誤差を説明するための図である。 実施の形態1に係る異常判定用の電流設定値の設定時の挙動を説明するタイムチャートである。 実施の形態1に係る車両用発電電動機装置の概略構成図である。 実施の形態2に係る異常判定用の電流設定値の設定時の挙動を説明するタイムチャートである。
1.実施の形態1
実施の形態1に係る交流回転機の制御装置30(以下、単に、制御装置30と称す)について図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態に係る交流回転機1、インバータ5、コンバータ9、及び制御装置30の概略構成図である。
1-1.交流回転機1
交流回転機1は、界磁巻線4及び電機子巻線12を備えている。交流回転機1は、ステータ18と、ステータ18の径方向内側に配置されたロータ14と、を備えている。交流回転機1は、界磁巻線型の同期回転機とされている。ステータ18の鉄心に、複数相の電機子巻線12が巻装されている。ロータ14の鉄心に界磁巻線4が巻装され、電磁石が設けられている。ロータ14には永久磁石も設けられている。なお、永久磁石が設けられなくてもよい。
本実施の形態では、複数相の電機子巻線12は、U相、V相、及びW相の3相の電機子巻線Cu、Cv、Cwとされている。3相の電機子巻線Cu、Cv、Cwは、スター結線とされてもよいし、デルタ結線とされてもよい。
ロータ14には、ロータ14の角度(センサ角度)を検出する回転センサ15が設けられている。回転センサ15の出力信号は、制御装置30に入力される。回転センサ15には、ホール素子、レゾルバ、又はエンコーダ等の各種のセンサが用いられる。
1-2.直流電源2
直流電源2は、インバータ5及びコンバータ9に直流電圧Vdcを出力する。直流電源2として、バッテリー、DC-DCコンバータ、ダイオード整流器、PWM整流器等、直流電圧を出力する任意の機器が用いられる。直流電源2には、平滑コンデンサ3が並列接続されている。
1-3.インバータ5
インバータ5は、複数のスイッチング素子を有し、直流電源2と電機子巻線12との間で電力変換を行う。インバータ5は、各相について、直流電源2の高電位側に接続される高電位側のスイッチング素子SPと、直流電源2の低電位側に接続される低電位側のスイッチング素子SNと、が直列接続された直列回路を設けている。各直列回路における2つのスイッチング素子の接続点が、対応する相の電機子巻線に接続される。3相各相の電機子巻線に対応して、3セットの直列回路が設けられている。
具体的には、U相の直列回路では、U相の高電位側のスイッチング素子SPuとU相の低電位側のスイッチング素子SNuとが直列接続され、2つのスイッチング素子SPu、SNuの接続点がU相の電機子巻線Cuに接続されている。V相の直列回路では、V相の高電位側のスイッチング素子SPvとV相の低電位側のスイッチング素子SNvとが直列接続され、2つのスイッチング素子SPv、SNvの接続点がV相の電機子巻線Cvに接続されている。W相の直列回路では、Wの高電位側のスイッチング素子SPwとW相の低電位側のスイッチング素子SNwとが直列接続され、2つのスイッチング素子SPw、SNwの接続点がW相の電機子巻線Cwに接続されている。
インバータ5の各スイッチング素子は、逆並列接続されたダイオードの機能を有している。例えば、各スイッチング素子には、ダイオードが逆並列接続されたIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、ダイオードが逆並列接続されたバイポーラトランジスタ、逆並列接続された寄生ダイオードを有するMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)等が用いられる。各スイッチング素子のゲート端子は、ゲート駆動回路等を介して、制御装置30に接続されている。よって、各スイッチング素子は、制御装置30から出力されるスイッチング信号によりオン又はオフされる。
電機子電流センサ8は、各相の電機子巻線Cu、Cv、Cwに流れる電流を検出する電流検出回路である。本実施の形態では、電機子電流センサ8は、各相のスイッチング素子の直列回路と電機子巻線とをつなぐ電線上に備えられている。各相の電機子電流センサ8の出力信号は、制御装置30に入力される。電機子電流センサ8は、ホール素子、シャント抵抗等の電流センサとされている。なお、電機子電流センサ8は、各相のスイッチング素子の直列回路に直列接続されてもよい。
1-4.コンバータ9
コンバータ9は、スイッチング素子を有し、直流電源2と界磁巻線4との間で電力変換を行う。本実施の形態では、コンバータ9は、直流電源2の高電位側に接続される高電位側のスイッチング素子SPと直流電源2の低電位側に接続される低電位側のスイッチング素子SNとが直列接続された直列回路を2組設けたHブリッジ回路とされている。第1組の直列回路28における高電位側のスイッチング素子SP1と低電位側のスイッチング素子SN1との接続点が、界磁巻線4の一端に接続され、第2組の直列回路29における高電位側のスイッチング素子SP2と低電位側のスイッチング素子SN2との接続点が、界磁巻線4の他端に接続される。
コンバータ9のスイッチング素子には、ダイオードが逆並列接続されたIGBT、ダイオードが逆並列接続されたバイポーラトランジスタ、MOSFET等が用いられる。各スイッチング素子のゲート端子は、ゲート駆動回路等を介して、制御装置30に接続されている。よって、各スイッチング素子は、制御装置30から出力されるスイッチング信号によりオン又はオフされる。
なお、第1組の直列回路28の低電位側のスイッチング素子SN1をダイオードに置き換えたり、第2組の直列回路29の高電位側のスイッチング素子SP2をダイオードに置き換えたりする等、コンバータ9を他の構成としてもよい。
界磁電流センサ6は、界磁巻線4を流れる電流である界磁電流Ifを検出する電流検出回路である。本実施の形態では、界磁電流センサ6は、第2組の直列回路29の低電位側のスイッチング素子SN2の低電位側の電線上に設けられている。界磁電流センサ6は、界磁電流Ifを検出可能な他の個所に設けられてもよい。界磁電流センサ6の出力信号は、制御装置30に入力される。界磁電流センサ6は、ホール素子、シャント抵抗等の電流センサとされている。
1-5.制御装置30
制御装置30は、インバータ5及びコンバータ9を介して、交流回転機1を制御する。制御装置30は、図2に示すように、界磁電流検出部31、電機子電流検出部32、角度検出部33、角度オフセット設定部34、角度演算部35、電機子電流制御部36、電機子電圧印加部37、界磁巻線電圧印加部38、及び角度オフセット異常判定部39等の機能部を備えている。制御装置30の各機能は、制御装置30が備えた処理回路により実現される。具体的には、制御装置30は、図3に示すように、処理回路として、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置90(コンピュータ)、演算処理装置90とデータのやり取りする記憶装置91、演算処理装置90に外部の信号を入力する入力回路92、演算処理装置90から外部に信号を出力する出力回路93、及び外部装置とデータ通信を行う通信回路94等を備えている。
演算処理装置90として、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、IC(Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、各種の論理回路、及び各種の信号処理回路等が備えられてもよい。また、演算処理装置90として、同じ種類のもの又は異なる種類のものが複数備えられ、各処理が分担して実行されてもよい。記憶装置91として、演算処理装置90からデータを読み出し及び書き込みが可能に構成されたRAM(Random Access Memory)、及び演算処理装置90からデータを読み出し可能に構成されたROM(Read Only Memory)等が備えられている。入力回路92は、回転センサ15、電機子電流センサ8、界磁電流センサ6等の各種のセンサ及びスイッチが接続され、これらセンサ及びスイッチの出力信号を演算処理装置90に入力するA/D変換器等を備えている。出力回路93は、インバータ5及びコンバータ9のスイッチング素子をオンオフ駆動するゲート駆動回路等の電気負荷が接続され、これら電気負荷に演算処理装置90から制御信号を出力する駆動回路等を備えている。通信回路94は、外部装置と通信を行う。
そして、制御装置30が備える各制御部31~39等の各機能は、演算処理装置90が、ROM等の記憶装置91に記憶されたソフトウェア(プログラム)を実行し、記憶装置91、入力回路92、及び出力回路93等の制御装置30の他のハードウェアと協働することにより実現される。なお、各制御部31~39等が用いる角度オフセットθofs、異常判定用の電流設定値、判定期間Tj、異常判定値Thj等の設定データは、ソフトウェア(プログラム)の一部として、ROM等の記憶装置91に記憶されている。以下、制御装置30の各機能について詳細に説明する。
1-5-1.界磁電流検出部31
界磁電流検出部31は、界磁電流センサ6の出力信号に基づいて、界磁巻線4に流れる電流である界磁電流If_detを検出する。
1-5-2.電機子電流検出部32
電機子電流検出部32は、電機子巻線に流れる電機子電流を検出する。本実施の形態では、電機子電流センサ8の出力信号に基づいて、3相の電機子巻線に流れる3相の電機子電流Iu_det、Iv_det、Iw_detを検出する。なお、2相の電機子電流が検出され、残りの1相の電機子電流が、2相の電機子電流の検出値に基づいて算出されてもよい。
1-5-3.角度検出部33
角度検出部33は、回転センサ15の出力情報に基づいて、交流回転機のロータの電気角での角度であるセンサ角度θsを検出する。センサ角度θsは、U相の電機子巻線Cuを基準にした、電気角でのロータの磁極(N極)の位置(角度)である。また、角度検出部33は、センサ角度θsに基づいて、電気角でのロータの角速度ωを検出する。なお、電気角は、ロータの機械角に磁石の極対数を乗算した角度になる。しかし、センサ角度θsには、オフセット的な誤差があり、後述するように角度オフセットθofsにより補正される。
1-5-4.角度オフセット設定部34
角度オフセット設定部34は、角度オフセットθofsを設定する。角度オフセットθofsは、ROM等の記憶装置91に予め記憶されており、角度オフセット設定部34は、記憶装置91から角度オフセットθofsを読み出す。
1-5-5.角度演算部35
角度演算部35は、角度オフセットθofsによりセンサ角度θsを補正して、制御用の角度θcntを演算する。本実施の形態では、次式に示すように、角度演算部35は、センサ角度θsに角度オフセットθofsを加算して制御用の角度θcntを演算する。
Figure 2023183492000002
1-5-6.電機子電流制御部36
電機子電流制御部36は、制御用の角度θcntを用い、電機子電流の検出値が電機子電流指令値に追従するように電機子電圧指令値を演算する。
電機子電流制御部36は、公知の各種の方法を用いて、d軸の電流指令値Ido及びq軸の電流指令値Iqoを算出する。例えば、電機子電流制御部36は、公知のベクトル制御が用い、トルク指令値及び角速度ω等に基づいて、d軸及びq軸の電流指令値Ido、Iqoを算出する。トルク指令値は、制御装置30の内部で演算されてもよいし、外部の制御装置から伝達されてもよい。
後述する角度オフセットの異常判定が行われる場合は、角度オフセット異常判定部39により設定されたd軸の電流指令値Ido及びq軸の電流指令値Iqoが用いられる。
d軸は、正の界磁電流Ifを流したときに生じる磁束の方向(磁石のN極の方向)に定められ、q軸は、d軸に対して電気角で位相がπ/2異なる方向に定められる。本実施の形態では、制御用の角度θcntが磁石のN極の方向を表すため、d軸は、制御用の角度θcntの方向に設定され、q軸は、d軸に対して回転方向に電気角で位相がπ/2進んだ方向に設定される。
電機子電流制御部36は、3相の電機子電流の検出値Iu_det、Iv_det、Iw_detを、制御用の角度θcnt(制御用の磁極位置θcnt)に基づいて、公知の3相2相変換及び回転座標変換を行って、d軸の電流Id_det及びq軸の電流Iq_detに変換する。
電機子電流制御部36は、それぞれ、d軸及びq軸の電流の検出値Id_det、Iq_detがd軸及びq軸の電流指令値Ido、Iqoに追従するように、公知のフィードバック制御によりd軸及びq軸の電機子電圧指令値Vdo、Vqoを演算する。
そして、電機子電流制御部36は、d軸及びq軸の電機子電圧指令値Vdo、Vqoを、制御用の角度θcnt(制御用の磁極位置θcnt)に基づいて、公知の固定座標変換及び2相3相変換を行って、3相の電機子電圧指令値Vuo、Vvo、Vwoを演算する。3相の電機子電圧指令値Vuo、Vvo、Vwoに対して空間ベクトル変調、2相変調等の公知の変調が加えられてもよい。
なお、電機子電流制御部36は、制御用の角度θcntを用い、3相の電機子電流指令値Iuo、Ivo、Iwoを演算し、それぞれ、3相の電機子電流の検出値Iu_det、Iv_det、Iw_detが3相の電機子電流指令値Iuo、Ivo、Iwoに追従するように、フィードバック制御により3相の電機子電圧指令値Vuo、Vvo、Vwoを演算してもよい。
1-5-7.電機子電圧印加部37
電機子電圧印加部37は、電機子電圧指令値に基づいて電機子巻線に電圧を印加する。電機子電圧印加部37は、3相の電機子電圧指令値Vuo、Vvo、Vwoに基づいて、インバータが有する複数のスイッチング素子をオンオフして、3相の電機子巻線Cu、Cv、Cwに電圧を印加する。電機子電圧印加部37は、公知のキャリア比較PWM又は空間ベクトルPWMを用いる。
キャリア比較PWMが用いられる場合は、電機子電圧印加部37は、キャリア波と3相の電機子電圧指令値Vuo、Vvo、Vwoのそれぞれとを比較し、比較結果に基づいて、複数のスイッチング素子をオンオフするスイッチング信号を生成する。
空間ベクトルPWMが用いられる場合は、電機子電圧印加部37は、3相の電機子電圧指令値Vuo、Vvo、Vwoから電圧指令ベクトルを生成し、電圧指令ベクトルに基づいて、PWM周期における7つの基本電圧ベクトルの出力時間配分を決定し、7つの基本電圧ベクトルの出力時間配分に基づいて、PWM周期において各スイッチング素子をオンオフするスイッチング信号を生成する。
1-5-8.界磁巻線電圧印加部38
界磁巻線電圧印加部38は、界磁巻線4に電圧を印加する。界磁巻線電圧印加部38は、コンバータ9が有するスイッチング素子をオンオフして、界磁巻線4に電圧を印加する。本実施の形態では、電機子電圧印加部37は、トルク指令値及び角速度ω等に基づいて界磁電流指令値Ifoを設定し、界磁電流の検出値If_detが界磁電流指令値Ifoに追従するように、界磁電圧指令値Vfoを演算し、界磁電圧指令値Vfoに基づいて、PWM制御によりコンバータ9の複数のスイッチング素子をオンオフ制御する。
本実施の形態では、角度オフセット異常判定部39により異常判定が行われる場合は、界磁巻線電圧印加部38は、界磁電圧指令値Vfoを0に設定するなどして、界磁巻線7に印加される界磁電圧Vfを0に設定する。
1-5-9.角度オフセット異常判定部39
<電圧方程式を用いた式導出>
以下で、角度オフセットθofsの異常判定原理について説明する。交流回転機の電圧方程式は、式(2)で与えられる。なお、式(2)は、角度オフセットθofsの設定誤差が無い真のdq軸についての式である。
Figure 2023183492000003
ここで、ωは、電気角での角速度であり、Raは、電機子巻線の抵抗値であり、sは、ラプラス演算子であり、Ldは、d軸の電機子巻線の自己インダクタンスであり、Lqは、q軸の電機子巻線の自己インダクタンスであり、Lmdは、電機子巻線と界磁巻線の間の相互インダクタンスであり、Rfは、界磁巻線の抵抗値であり、Lfは、界磁巻線のインダクタンスであり、φf0は、永久磁石による鎖交磁束である。Vdは、電機子巻線に印加されるd軸の電機子電圧であり、Vqは、電機子巻線に印加されるq軸の電機子電圧であり、Vfは、界磁巻線に印加される界磁電圧である。Idは、電機子巻線に流れるd軸の電流であり、Iqは、電機子巻線に流れるq軸の電流であり、Ifは、界磁巻線に流れる界磁電流である。
角速度ωが低い場合は、誘起電圧成分に係る角速度ωの項を無視できるので、式(2)は式(3)のように簡素化できる。
Figure 2023183492000004
真のdq軸における真のd軸及びq軸の電流指令値Idot、Iqotに対するd軸及びq軸の電流Id、Iqの応答は、式(4)で与えられる。
Figure 2023183492000005
ここで、ωcは、d軸及びq軸の電流指令値Ido、Iqoからd軸及びq軸の電流の検出値Id_det、Iq_detまでの電流制御系の伝達関数のカットオフ周波数(応答周波数ともいう)であり、時定数Tcの逆数である(ωc=1/Tc)。
界磁電圧Vfを0に設定し、式(4)を式(3)に代入し、界磁電流Ifについて整理すると、式(5)が得られる。例えば、界磁電圧Vfを0に設定するために、コンバータ9の高電位側のスイッチング素子SP1及びSP2がオフにされ、低電位側のスイッチング素子SN1及びSN2がオフされる。なお、多くの場合において、界磁電流の電流制御系のカットオフ周波数は、電機子電流の電流制御系のカットオフ周波数ωcよりも低いため、コンバータ9のスイッチング素子のオンオフ状態を長期間保持することは必須では無い。
Figure 2023183492000006
式(5)に示すように、電機子巻線と界磁巻線の間の相互インダクタンスLmdにより、d軸の電流の変化により、界磁電流Ifが変化する。
<異常判定用のd軸の電流設定値Id1の設定による界磁電流の検出値の変化量ΔIf1>
真の角度オフセットδに対する角度オフセットθofsの設定値の誤差がΔθerrである場合には、図4に示すように、真のdq軸と制御用のdq軸が誤差Δθerrだけずれる。制御用のdq軸におけるd軸及びq軸の電流指令値Ido、Iqoと、真のdq軸における真のd軸及びq軸の電流指令値Idot、Iqotとの関係は、式(6)の第2式及び第3式のようになる。このとき、d軸の電流指令値Idoを、異常判定用のd軸の電流設定値Id1に設定し、q軸の電流指令値Iqoを、異常判定用のq軸の電流設定値Iq1としての0に設定すると、真のdq軸における真のd軸の電流指令値Idotは、式(6)の第5式になる。
Figure 2023183492000007
式(6)の第5式の真のd軸の電流指令値Idotを式(5)に代入すると、式(7)が得られる。したがって、角度オフセットの設定誤差Δθerrがある場合には、界磁電流Ifは、式(7)のように、角度オフセットの設定誤差Δθerr、及び異常判定用のd軸の電流設定値Id1を用いて表すことができる。
Figure 2023183492000008
d軸の電流指令値Idoを0からId1にステップ変化させたときの界磁電流Ifの時間応答は、式(8)で与えられる。
Figure 2023183492000009
よって、異常判定用のd軸の電流設定値Id1にステップ変化させてから判定期間Tjの経過後の界磁電流の検出値の変化量ΔIf1は、式(9)で与えられる。
Figure 2023183492000010
一方、次式に示すように、角度オフセットの設定誤差Δθerrが0である場合の界磁電流の検出値の変化量ΔIf10は、式(10)で与えられる。
Figure 2023183492000011
式(9)及び式(10)に示すように、異常判定用のd軸の電流設定値Id1を設定した場合に、設定誤差が無い場合の界磁電流の検出値の変化量ΔIf10に対して、角度オフセットの設定誤差Δθerrがある場合の界磁電流の検出値の変化量ΔIf1は、cosΔθerr倍に変化する。
図5に、角度オフセットの設定誤差Δθerrがπ/6であり、Id1が-150[A]であり、ωcが100[rad/s]である場合の、各d軸電流、各q軸電流、及び界磁電流の変化を示したものである。判定開始タイミングである時間t=0で、d軸の電流指令値Idoが、0から-150[A](Id1)にステップ変化されている。q軸の電流指令値Iqoは、d軸のステップ変化にかかわらず0[A]に設定されている。d軸の電流の検出値Id_detは、ステップ変化後、電機子電流制御系のカットオフ周波数ωcの応答性で、d軸の電流指令値Idoに追従している。なお、ここでは、d軸の電流指令値Idoを、0からステップ変化させているが、0では無い初期の異常判定用のd軸電流値Id10から異常判定用のd軸の電流設定値Id1にステップ変化させてもよい。この場合は、式(10)の右辺第1式の異常判定用のd軸の電流設定値Id1の代わりに、式(10)の右辺第2式に示すように、d軸の電流指令値Idoを初期の異常判定用のd軸電流値Id10から異常判定用のd軸の電流設定値Id1にステップ変化させた場合のステップ変化量ΔId1(以下、異常判定用のd軸電流のステップ変化量ΔId1と称す)(ΔId1=Id1-Id10)が用いられる。
一方、真のd軸の電流Idtは、d軸の電流の検出値Id_detにcosΔθerrを乗算した値になっており、真のq軸の電流Iqtは、d軸の電流の検出値Id_detに-sinΔθerrを乗算した値になっている。
界磁電流の検出値If_detは、ステップ変化後、約0.02[s]経過するまでは単調増加するが、それ以降は減少に転じる。これは、式(8)及び式(9)の第2項の影響が大きくなってくるためである。第2項に係る界磁巻線のインダクタンスLfは、界磁電流Ifの大きさによって変化するため、第2項の影響が大きくなる前の界磁電流の検出値の変化量ΔIfを検出することが望ましい。よって、界磁電流の検出値の変化量ΔIfを演算する判定期間Tjが、電機子電流制御系のカットオフ周波数ωcの逆数である時定数Tc(Tc=1/ωc)よりも短い期間に設定されるとよい。
角度オフセットの設定誤差Δθerrが0であると仮定した場合の界磁電流If0は、界磁電流の検出値If_detに、1/cosΔθerrを乗算した値になる。よって、角度オフセットの設定誤差Δθerrが0で無い場合は、界磁電流の検出値If_detは、設定誤差が無い場合の界磁電流If0よりも小さくなる。よって、判定期間Tjの経過後の界磁電流の検出値の変化量ΔIf1が、設定誤差が無い場合の界磁電流の検出値の変化量ΔIf10よりも小さくなれば、角度オフセットの設定誤差Δθerrが0でないと判定できる。
<異常判定>
そこで、角度オフセット異常判定部39は、電機子電流指令値を異常判定用の電流設定値に設定し、異常判定用の電流設定値に設定してから判定期間Tjの経過後の界磁電流の検出値の変化量ΔIf1を検出し、界磁電流の検出値の変化量ΔIf1に基づいて、角度オフセットθofsの設定値の異常の有無を判定する。
この構成によれば、電機子巻線と界磁巻線の間の相互インダクタンスLmdにより、d軸電流の変化により、界磁電流Ifが変化することを利用し、異常判定用の電流設定値に設定したときの界磁電流の検出値の変化量ΔIf1を検出する。真の角度オフセットδに対する角度オフセットθofsの設定誤差Δθerrの余弦値に応じて、界磁電流の検出値の変化量ΔIf1が変動する。よって、界磁電流の検出値の変化量ΔIf1に基づいて、角度オフセットの設定誤差Δθerrの大きさを判定し、角度オフセットθofsの設定値の異常の有無を判定することができる。
角度オフセット異常判定部39は、判定期間Tjの経過後の界磁電流の検出値の変化量ΔIf1の絶対値が、異常判定値Thjより小さい場合に、角度オフセットθofsの設定値に異常があると判定し、判定期間Tjの経過後の界磁電流の検出値の変化量ΔIf1の絶対値が、異常判定値Thj以上である場合に、角度オフセットθofsの設定値に異常がないと判定する。
この構成によれば、界磁電流の検出値の変化量ΔIf1の絶対値を、異常判定値Thjと比較する簡単な処理により、異常の有無を判定できる。
異常判定値Thjは、角度オフセットθofsの設定値に誤差が無い場合の界磁電流の検出値の変化量ΔIf10の絶対値よりも小さい値に設定されている。
この構成によれば、設定誤差が無い場合の界磁電流の検出値の変化量ΔIf10を基準に異常判定値Thjを設定することにより、異常判定の精度を高めることができる。
例えば、式(9)及び式(10)から、式(11)に示すように、異常判定値Thjは、異常と判定したい角度オフセットの設定誤差Δθerrjdgの余弦値を、設定誤差が無い場合の界磁電流の検出値の変化量ΔIf10の絶対値に乗算した値に予め設定されればよい。なお、各種のばらつきも考慮されて異常判定値Thjが設定されてもよい。
Figure 2023183492000012
異常判定用のd軸の電流設定値Id1が可変である場合は、角度オフセット異常判定部39は、設定した異常判定用のd軸の電流設定値Id1に基づいて、式(10)を用い設定誤差が無い場合の界磁電流の検出値の変化量ΔIf10を算出し、式(11)を用いて、異常判定値Thjを設定してもよい。
本実施の形態では、角度オフセット設定部34は、異常判定用の電流設定値として固定値を用いる。この構成によれば、電機子電流指令値をステップ変化させた後の、界磁電流の検出値の変化量ΔIf1を検出することができ、異常判定の精度を高めることができる。
本実施の形態では、角度オフセット異常判定部39は、判定開始タイミングで、d軸の電流指令値Idoを、初期の異常判定用のd軸電流値Id10から、異常判定用の電流設定値としての固定値の異常判定用のd軸の電流設定値Id1にステップ的に変化させ、q軸の電流指令値Iqoを0のまま変化させない。角度オフセット異常判定部39は、異常判定用のd軸の電流設定値Id1にステップ的に変化させてから判定期間Tjの経過後の界磁電流の検出値の変化量ΔIf1を検出する。
そして、角度オフセット異常判定部39は、界磁電流の検出値の変化量ΔIf1に基づいて、角度オフセットθofsの設定値の異常の有無を判定する。
式(10)に示したように、d軸の電流指令値Idoをステップ変化量ΔId1だけステップ変化させた場合に、角度オフセットの設定誤差Δθerrにより、設定誤差が無い場合の界磁電流の検出値の変化量ΔIf10に対して、実際の界磁電流の検出値の変化量ΔIf1が、cosΔθerr倍に変化する。よって、界磁電流の検出値の変化量ΔIf1により、角度オフセットの設定誤差Δθerrの大きさを判定し、角度オフセットθofsの設定値の異常の有無を判定することができる。
また、q軸の電流指令値Iqoが0に設定されているので、真のq軸の電流Iqtの絶対値が0から大きくなることを抑制し、真のq軸の電流Iqtに比例する出力トルクの絶対値が0から増加することを抑制できる。なお、異常判定用のq軸の電流設定値が0以外の値に設定されてもよい。
ここで、初期の異常判定用のd軸電流値Id10が0に設定されるとよい。0に設定することで、異常判定時の電流消費量、トルクの発生量を少なくすることができる。なお、初期の異常判定用のd軸電流値Id10は0以外の値に設定されてもよい。
角度オフセット異常判定部39は、異常判定用のd軸の電流設定値Id1として負の固定値を設定する。この構成によれば、図5に示したように、界磁電流Ifを、通常制御と同じ正の方向に変化させることができる。よって、通常制御の界磁電流の検出構成を用いて、界磁電流の検出値の変化量ΔIf1を精度よく検出できる。
角度オフセット異常判定部39は、判定期間Tjを、電機子電流指令値から電機子電流の検出値までの伝達関数のカットオフ周波数ωcの逆数である時定数Tcよりも短い期間に設定する。
図5を用いて説明したように、ステップ変化後の経過時間が時定数Tcよりも長くなると、界磁巻線のインダクタンスLfの影響が大きくなり、界磁巻線のインダクタンスLfは、界磁電流Ifにより変動する。よって、判定期間Tjを時定数Tcよりも短い期間に設定することにより、界磁巻線のインダクタンスLfの影響が大きくなる前の界磁電流の検出値の変化量ΔIf1を検出することができ、異常判定の精度を高めることができる。
角度オフセット異常判定部39は、交流回転機が回転停止状態である場合に、電機子電流指令値を異常判定用の電流設定値に設定し、角度オフセットθofsの設定値の異常の有無を判定する。
この構成によれば、式(3)を用いて説明したように、交流回転機の角速度ωが低い場合に、誘起電圧成分に係る角速度ωの項を無視できるので、界磁電流の検出値の変化量ΔIf1の検出精度、及び異常判定値Thjの設定精度を向上できる。なお、交流回転機が回転停止状態でなくてもよく、角速度ωが判定角速度よりも低い場合に、異常判定が行われてもよい。
角度オフセット異常判定部39は、界磁電圧Vf(本例では、界磁電圧指令値Vfo)を0に設定している状態で、電機子電流指令値を異常判定用の電流設定値に設定し、角度オフセットθofsの設定値の異常の有無を判定する。
この構成よれば、界磁電圧Vfによる界磁電流Ifの変化が無いので、界磁電流の検出値の変化量ΔIf1の検出精度を高め、異常判定の精度を向上できる。
角度オフセット異常判定部39は、電機子電圧指令値の変調率が1未満である場合に、電機子電流指令値を異常判定用の電流設定値に設定し、角度オフセットθofsの設定値の異常の有無を判定する。
電機子電圧指令値の変調率が1以上になり、直流電圧Vdcに対して電機子電圧指令値の電圧飽和が生じると、角度オフセットの設定誤差Δθerrの大きさに応じて、電流制御系のカットオフ周波数ωc及び時定数Tcが変動する。そのため、電機子電圧指令値の変調率が1未満である場合に、角度オフセットθofsの設定値の異常の有無を判定することにより、判定精度を向上できる。
角度オフセット異常判定部39は、角度オフセットθofsの設定値の異常の有無の情報を制御装置30の他の機能部、又は外部の制御装置に伝達する。例えば、異常が有る場合は、制御装置30は、交流回転機1の制御を停止したり、交流回転機1の出力トルクを低下させたり、角度オフセットθofsを再設定したりする。また、ユーザは、異常情報により、交流回転機1をメンテナンスすることができる。
<車両用発電電動機装置>
本実施の形態に係る交流回転機1の用途は、特に限定されるものではないが、例えば、交流回転機1が、車両用発電電動機装置を構成する場合を説明する。車両用発電電動機装置は、交流回転機の制御装置30と、駆動力が車両の車輪に伝達される発電電動機である交流回転機1とを備えている。
例えば、図6に示すように、車両は、内燃機関102を備えており、交流回転機1は、プーリ及びベルト機構105を介して、内燃機関102のクランク軸に連結されている。交流回転機1の回転軸は、内燃機関102及び変速装置104を介して車輪103に連結される。交流回転機1は、電動機として機能し、内燃機関102の補機として、車輪103の駆動力源となると共に、発電機として機能し、内燃機関102の回転を利用して発電を行う。交流回転機1は、内燃機関102と変速装置104との間に設けられてもよいし、変速装置104内に設けられてもよい。また、内燃機関102が設けられなくてもよい。
また、アイドルリングストップ車においては、交流回転機1の駆動トルクによって内燃機関100の再始動を行う。角度オフセット異常判定部は、角度オフセットの設定値に異常があると判定した場合は、内燃機関の制御装置に、異常情報を伝達し、アイドリングストップの実行を停止させる。
2.実施の形態2
実施の形態2に係る制御装置30について図面を参照して説明する。上記の実施の形態1と同様の構成部分は説明を省略する。本実施の形態に係る交流回転機1、及び制御装置30等の基本的な構成は実施の形態1と同様である。しかし、実施の形態2では、角度オフセット異常判定部39における異常判定用の電流設定値の設定方法が実施の形態1と異なる。
本実施の形態では、角度オフセット設定部は、異常判定用の電流設定値として固定の傾きで変化する値を用いる。すなわち、電機子電流指令値にランプ入力を与える。
異常判定用の電流設定値として、d軸の電流指令値Idoを、異常判定用のd軸の電流傾きRId1で変化する値に設定し、q軸の電流指令値Iqoを、0に設定すると、真のdq軸における真のd軸の電流指令値Idotは、式(12)の第2式になる。
Figure 2023183492000013
よって、判定期間Tjの経過後の界磁電流の検出値の変化量ΔIf1は、式(9)を変形した式(13)で与えられる。
Figure 2023183492000014
また、角度オフセットの設定誤差Δθerrが0である場合の界磁電流の検出値の変化量ΔIf10は、式(10)を変形した式(14)で与えられる。
Figure 2023183492000015
図7に、角度オフセットの設定誤差Δθerrがπ/6であり、RId1が-3000[A/s]であり、ωcが100[rad/s]である場合の、各d軸電流、各q軸電流、及び界磁電流の変化を示したものである。判定開始タイミングである時間t=0で、d軸の電流指令値Idoが、0から、異常判定用のd軸の電流傾きRId1でランプ変化されている。q軸の電流指令値Iqoは、d軸のランプ変化にかかわらず0[A]に設定されている。ステップ変化する図5に対して電流制御系の時定数Tcを大きくしたような波形になり、界磁電流Ifが単調増加する期間が長くなっている。なお、ここでは、d軸の電流指令値Idoを、0からランプ変化させているが、0では無い初期の異常判定用のd軸電流値Id10から、異常判定用のd軸の電流傾きRId1でランプ変化させても同様に考えられる。
本実施の形態では、角度オフセット異常判定部39は、異常判定用の電流設定値として固定の傾きで変化する値を用いる。この構成によれば、電機子電流指令値をランプ変化させた後、緩やかに変化する界磁電流の検出値の変化量ΔIf1を検出することができ、異常判定の精度を高めることができる。
本実施の形態では、角度オフセット異常判定部39は、判定開始タイミングで、d軸の電流指令値Idoを、初期の異常判定用のd軸電流値Id10から、異常判定用の電流設定値としての固定の異常判定用のd軸の電流傾きRId1で変化する値に変化させ、q軸の電流指令値Iqoを0のまま変化させない。角度オフセット異常判定部39は、d軸の電流指令値Idoを異常判定用のd軸の電流傾きRId1で変化させ始めてから判定期間Tjの経過後の界磁電流の検出値の変化量ΔIf1を検出する。
そして、角度オフセット異常判定部39は、界磁電流の検出値の変化量ΔIf1に基づいて、角度オフセットθofsの設定値の異常の有無を判定する。
式(14)に示したように、異常判定用のd軸の電流傾きRId1を設定した場合に、角度オフセットの設定誤差Δθerrにより、設定誤差が無い場合の界磁電流の検出値の変化量ΔIf10に対して、実際の界磁電流の検出値の変化量ΔIf1が、cosΔθerr倍に変化する。よって、界磁電流の検出値の変化量ΔIf1により、角度オフセットの設定誤差Δθerrの大きさを判定し、角度オフセットθofsの設定値の異常の有無を判定することができる。
ここで、初期の異常判定用のd軸電流値Id10が0に設定されるとよい。0に設定することで、異常判定時の電流消費量、トルクの発生量を少なくすることができる。なお、初期の異常判定用のd軸電流値Id10は0以外の値に設定されてもよい。
また、q軸の電流指令値Iqoが0に設定されているので、真のq軸の電流Iqtの絶対値が0から大きくなることを抑制し、真のq軸の電流Iqtに比例する出力トルクの絶対値が0から増加することを抑制できる。なお、異常判定用のq軸の電流設定値が0以外の値に設定されてもよい。
角度オフセット異常判定部39は、異常判定用のd軸の電流傾きRId1として負の固定値を設定する。この構成によれば、図7に示したように、界磁電流Ifを、通常制御と同じ正の方向に変化させることができる。よって、通常制御の界磁電流の検出構成を用いて、界磁電流の検出値の変化量ΔIf1を精度よく検出できる。
角度オフセット異常判定部39は、判定期間Tjを、電機子電流指令値から電機子電流の検出値までの伝達関数のカットオフ周波数ωcの逆数である時定数Tcよりも長い期間に設定してもよい。ランプ変化させているので、界磁電流Ifが単調変化する期間を、時定数Tcよりも長くすることができ、判定期間Tjを時定数Tcよりも長い期間に設定できる。
実施の形態1と同様に、角度オフセット異常判定部39は、交流回転機が回転停止状態である場合に、電機子電流指令値を異常判定用の電流設定値に設定し、角度オフセットθofsの設定値の異常の有無を判定する。なお、交流回転機が回転停止状態でなくてもよく、角速度ωが判定角速度よりも低い場合に、異常判定が行われてもよい。
実施の形態1と同様に、角度オフセット異常判定部39は、界磁電圧Vf(本例では、界磁電圧指令値Vfo)を0に設定している状態で、電機子電流指令値を異常判定用の電流設定値に設定し、角度オフセットθofsの設定値の異常の有無を判定する。
角度オフセット異常判定部39は、電機子電圧指令値の変調率が1未満である場合に、電機子電流指令値を異常判定用の電流設定値に設定し、角度オフセットθofsの設定値の異常の有無を判定する。
<転用例>
(1)上記の各実施の形態では、交流回転機は、車両用の発電電動機である場合を例に説明した。しかし、交流回転電機は、車両以外の各種の装置の駆動力源に用いられてもよい。
(2)上記の各実施の形態では、3相の電機子巻線が設けられる場合を例として説明した。しかし、電機子巻線の相数は、複数相であれば、2相、4相等の任意の数に設定されてもよい。
(3)上記の各実施の形態では、1組の3相の電機子巻線及びインバータが設けられる場合を例として説明した。しかし、2組以上の複数相の電機子巻線及びインバータが設けられてもよい。例えば、いずれか1つの組の複数相の電機子巻線及びインバータについて、電機子電流指令値が異常判定用の電流設定値に設定され、角度オフセットθofsの設定値の異常の有無が判定されてもよい。
<本願の諸態様のまとめ>
以下、本願の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)
界磁巻線及び電機子巻線を有する交流回転機を制御する交流回転機の制御であって、
前記界磁巻線に流れる界磁電流を検出する界磁電流検出部と、
前記電機子巻線に流れる電機子電流を検出する電機子電流検出部と、
回転センサの出力情報に基づいて、前記交流回転機のロータの電気角での角度であるセンサ角度を検出する角度検出部と、
角度オフセットを設定する角度オフセット設定部と、
前記角度オフセットにより前記センサ角度を補正して、制御用の角度を演算する角度演算部と、
前記制御用の角度を用い、前記電機子電流の検出値が電機子電流指令値に追従するように電機子電圧指令値を演算する電機子電流制御部と、
前記電機子電圧指令値に基づいて前記電機子巻線に電圧を印加する電機子電圧印加部と、
前記電機子電流指令値を異常判定用の電流設定値に設定し、前記異常判定用の電流設定値に設定してから判定期間の経過後の前記界磁電流の検出値の変化量を検出し、前記界磁電流の検出値の変化量に基づいて、前記角度オフセットの設定値の異常の有無を判定する角度オフセット異常判定部と、
を備えた交流回転機の制御装置。
(付記2)
前記角度オフセット異常判定部は、前記界磁電流の検出値の変化量の絶対値が、異常判定値より小さい場合に、前記角度オフセットの設定値に異常があると判定し、前記界磁電流の検出値の変化量の絶対値が、前記異常判定値以上である場合に、前記角度オフセットの設定値に異常がないと判定する付記1に記載の交流回転機の制御装置。
(付記3)
前記異常判定値は、前記角度オフセットの設定値に誤差が無い場合の前記界磁電流の検出値の変化量の絶対値よりも小さい値に設定されている付記2に記載の交流回転機の制御装置。
(付記4)
前記角度オフセット異常判定部は、前記異常判定用の電流設定値として固定値を用いる付記1から3のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
(付記5)
正の前記界磁電流を流したときに生じる磁束の方向をd軸とし、前記d軸に対して電気角で位相がπ/2異なる方向をq軸とし、
前記電機子電流制御部は、前記制御用の角度に基づいて前記d軸及び前記q軸を設定し、前記電機子電流指令値として、d軸の電流指令値及びq軸の電流指令値を設定し、
前記角度オフセット異常判定部は、前記d軸の電流指令値を、初期の異常判定用のd軸電流値から、前記異常判定用の電流設定値としての固定値の異常判定用のd軸の電流設定値にステップ的に変化させ、前記q軸の電流指令値を0のまま変化させず、
前記d軸の電流指令値を、前記異常判定用のd軸の電流設定値にステップ的に変化させてから前記判定期間の経過後の前記界磁電流の検出値の変化量を検出し、前記界磁電流の検出値の変化量に基づいて、前記角度オフセットの設定値の異常の有無を判定する付記1から4のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
(付記6)
前記角度オフセット異常判定部は、前記異常判定用のd軸の電流設定値として負の固定値を設定する付記5に記載の交流回転機の制御装置。
(付記7)
前記角度オフセット異常判定部は、前記判定期間を、前記電機子電流指令値から前記電機子電流の検出値までの伝達関数のカットオフ周波数の逆数である時定数よりも短い期間に設定する付記4から6のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
(付記8)
前記角度オフセット異常判定部は、前記異常判定用の電流設定値として固定の傾きで変化する値を用いる付記1から3のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
(付記9)
正の前記界磁電流を流したときに生じる磁束の方向をd軸とし、前記d軸に対して電気角で位相がπ/2異なる方向をq軸とし、
前記電機子電流制御部は、前記制御用の角度に基づいて前記d軸及び前記q軸を設定し、前記電機子電流指令値として、d軸の電流指令値及びq軸の電流指令値を設定し、
前記角度オフセット異常判定部は、前記d軸の電流指令値を、初期の異常判定用のd軸電流値から、前記異常判定用の電流設定値としての固定の異常判定用のd軸の電流傾きで変化する値に変化させ、前記q軸の電流指令値を0のまま変化させず、
前記d軸の電流指令値を、前記異常判定用のd軸の電流傾きで変化させ始めてから前記判定期間の経過後の前記界磁電流の検出値の変化量を検出し、前記界磁電流の検出値の変化量に基づいて、前記角度オフセットの設定値の異常の有無を判定する付記1から3、及び8のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
(付記10)
前記角度オフセット異常判定部は、前記異常判定用のd軸の電流傾きとして負の固定値を設定する付記9に記載の交流回転機の制御装置。
(付記11)
前記界磁巻線に電圧を印加する界磁巻線電圧印加部を更に備え、
前記角度オフセット異常判定部は、前記界磁巻線電圧印加部が前記界磁巻線への印加電圧を0に設定している状態で、前記電機子電流指令値を前記異常判定用の電流設定値に設定し、異常の有無を判定する付記1から10のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
(付記12)
前記角度オフセット異常判定部は、前記電機子電圧指令値の変調率が1未満である場合に、前記電機子電流指令値を前記異常判定用の電流設定値に設定する付記1から11のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
(付記13)
前記角度オフセット異常判定部は、前記交流回転機が回転停止状態である場合に、前記電機子電流指令値を前記異常判定用の電流設定値に設定する付記1から12のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
(付記14)
前記初期の異常判定用のd軸電流値は、0に設定される付記5又は9に記載の交流回転機の制御装置。
(付記15)
付記1から14のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置と、
駆動力が車両の車輪に伝達される発電電動機である前記交流回転機と、を備えた車両用発電電動機装置。
(付記16)
前記交流回転機の駆動力により内燃機関の再始動が行われ、
前記角度オフセット異常判定部は、前記角度オフセットの設定値に異常があると判定した場合は、前記内燃機関の制御装置に、アイドリングストップの実行を停止させる付記15に記載の車両用発電電動機装置。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1 交流回転機、4 界磁巻線、12 電機子巻線、15 回転センサ、30 交流回転機の制御装置、31 界磁電流検出部、32 電機子電流検出部、33 角度検出部、34 角度オフセット設定部、35 角度演算部、36 電機子電流制御部、37 電機子電圧印加部、38 界磁巻線電圧印加部、39 角度オフセット異常判定部、Id1 異常判定用のd軸の電流設定値、Ido d軸の電流指令値、If_det 界磁電流の検出値、Iqo q軸の電流指令値、Tc 時定数、Tj 判定期間、ΔIf1 界磁電流の検出値の変化量、θcnt 制御用の角度、θofs 角度オフセット、θs センサ角度、ωc カットオフ周波数

Claims (16)

  1. 界磁巻線及び電機子巻線を有する交流回転機を制御する交流回転機の制御であって、
    前記界磁巻線に流れる界磁電流を検出する界磁電流検出部と、
    前記電機子巻線に流れる電機子電流を検出する電機子電流検出部と、
    回転センサの出力情報に基づいて、前記交流回転機のロータの電気角での角度であるセンサ角度を検出する角度検出部と、
    角度オフセットを設定する角度オフセット設定部と、
    前記角度オフセットにより前記センサ角度を補正して、制御用の角度を演算する角度演算部と、
    前記制御用の角度を用い、前記電機子電流の検出値が電機子電流指令値に追従するように電機子電圧指令値を演算する電機子電流制御部と、
    前記電機子電圧指令値に基づいて前記電機子巻線に電圧を印加する電機子電圧印加部と、
    前記電機子電流指令値を異常判定用の電流設定値に設定し、前記異常判定用の電流設定値に設定してから判定期間の経過後の前記界磁電流の検出値の変化量を検出し、前記界磁電流の検出値の変化量に基づいて、前記角度オフセットの設定値の異常の有無を判定する角度オフセット異常判定部と、
    を備えた交流回転機の制御装置。
  2. 前記角度オフセット異常判定部は、前記界磁電流の検出値の変化量の絶対値が、異常判定値より小さい場合に、前記角度オフセットの設定値に異常があると判定し、前記界磁電流の検出値の変化量の絶対値が、前記異常判定値以上である場合に、前記角度オフセットの設定値に異常がないと判定する請求項1に記載の交流回転機の制御装置。
  3. 前記異常判定値は、前記角度オフセットの設定値に誤差が無い場合の前記界磁電流の検出値の変化量の絶対値よりも小さい値に設定されている請求項2に記載の交流回転機の制御装置。
  4. 前記角度オフセット異常判定部は、前記異常判定用の電流設定値として固定値を用いる請求項1に記載の交流回転機の制御装置。
  5. 正の前記界磁電流を流したときに生じる磁束の方向をd軸とし、前記d軸に対して電気角で位相がπ/2異なる方向をq軸とし、
    前記電機子電流制御部は、前記制御用の角度に基づいて前記d軸及び前記q軸を設定し、前記電機子電流指令値として、d軸の電流指令値及びq軸の電流指令値を設定し、
    前記角度オフセット異常判定部は、前記d軸の電流指令値を、初期の異常判定用のd軸電流値から、前記異常判定用の電流設定値としての固定値の異常判定用のd軸の電流設定値にステップ的に変化させ、前記q軸の電流指令値を0のまま変化させず、
    前記d軸の電流指令値を、前記異常判定用のd軸の電流設定値にステップ的に変化させてから前記判定期間の経過後の前記界磁電流の検出値の変化量を検出し、前記界磁電流の検出値の変化量に基づいて、前記角度オフセットの設定値の異常の有無を判定する請求項1に記載の交流回転機の制御装置。
  6. 前記角度オフセット異常判定部は、前記異常判定用のd軸の電流設定値として負の固定値を設定する請求項5に記載の交流回転機の制御装置。
  7. 前記角度オフセット異常判定部は、前記判定期間を、前記電機子電流指令値から前記電機子電流の検出値までの伝達関数のカットオフ周波数の逆数である時定数よりも短い期間に設定する請求項4に記載の交流回転機の制御装置。
  8. 前記角度オフセット異常判定部は、前記異常判定用の電流設定値として固定の傾きで変化する値を用いる請求項1に記載の交流回転機の制御装置。
  9. 正の前記界磁電流を流したときに生じる磁束の方向をd軸とし、前記d軸に対して電気角で位相がπ/2異なる方向をq軸とし、
    前記電機子電流制御部は、前記制御用の角度に基づいて前記d軸及び前記q軸を設定し、前記電機子電流指令値として、d軸の電流指令値及びq軸の電流指令値を設定し、
    前記角度オフセット異常判定部は、前記d軸の電流指令値を、初期の異常判定用のd軸電流値から、前記異常判定用の電流設定値としての固定の異常判定用のd軸の電流傾きで変化する値に変化させ、前記q軸の電流指令値を0のまま変化させず、
    前記d軸の電流指令値を、前記異常判定用のd軸の電流傾きで変化させ始めてから前記判定期間の経過後の前記界磁電流の検出値の変化量を検出し、前記界磁電流の検出値の変化量に基づいて、前記角度オフセットの設定値の異常の有無を判定する請求項1に記載の交流回転機の制御装置。
  10. 前記角度オフセット異常判定部は、前記異常判定用のd軸の電流傾きとして負の固定値を設定する請求項9に記載の交流回転機の制御装置。
  11. 前記界磁巻線に電圧を印加する界磁巻線電圧印加部を更に備え、
    前記角度オフセット異常判定部は、前記界磁巻線電圧印加部が前記界磁巻線への印加電圧を0に設定している状態で、前記電機子電流指令値を前記異常判定用の電流設定値に設定し、異常の有無を判定する請求項1から10のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
  12. 前記角度オフセット異常判定部は、前記電機子電圧指令値の変調率が1未満である場合に、前記電機子電流指令値を前記異常判定用の電流設定値に設定する請求項1から10のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
  13. 前記角度オフセット異常判定部は、前記交流回転機が回転停止状態である場合に、前記電機子電流指令値を前記異常判定用の電流設定値に設定する請求項1から10のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
  14. 前記初期の異常判定用のd軸電流値は、0に設定される請求項5又は9に記載の交流回転機の制御装置。
  15. 請求項1から10のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置と、
    駆動力が車両の車輪に伝達される発電電動機である前記交流回転機と、を備えた車両用発電電動機装置。
  16. 前記交流回転機の駆動力により内燃機関の再始動が行われ、
    前記角度オフセット異常判定部は、前記角度オフセットの設定値に異常があると判定した場合は、前記内燃機関の制御装置に、アイドリングストップの実行を停止させる請求項15に記載の車両用発電電動機装置。
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