JP6949165B2 - 交流回転機の制御装置 - Google Patents

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Description

本願は、交流回転機の制御装置に関するものである。
一般的に、非特許文献1の式(4―9)に記載されているように、電機子電流のフィードバック制御系では、フィードバック制御系の応答角周波数をωcとし、d軸インダクタンスをLdとし、q軸インダクタンスをLqとし、抵抗をRaとして、d軸電流の比例積分制御の比例ゲインを、ωc×Ldに設定し、q軸電流の比例積分制御の比例ゲインを、ωc×Lqに設定し、d軸電流およびq軸電流の比例積分制御の積分ゲインを、ωc×Raに設定している。応答角周波数ωcは、フィードバック制御系の時定数τcの逆数である。
「省エネモータの原理と設計法」、森本茂雄著、丸善出版、2018年1月28日、p.101
ロータに界磁巻線を有し、ステータに電機子巻線を有する交流回転機の場合には、ロータにおいて磁気飽和が発生する。磁気飽和領域では電流の増加に比べて磁束の増加が小さくなるが、ロータの磁束は、アンペアターンすなわち界磁巻線を流れる電流と界磁巻線の巻回数の積に応じて決定されるため、小型と高出力を両立したい場合、磁気飽和領域まで用いることで高出力を得る。
界磁電流制御では、少しでも磁束を稼ぐために積極的に磁気飽和領域を用いるので、界磁巻線のインダクタンスは1/10倍以下まで変化する。非磁気飽和領域のインダクタンスに合わせて、比例ゲインを設定すると、磁気飽和領域では比例ゲインが大きすぎ、ハンチングが生じる可能性がある。逆に、磁気飽和領域のインダクタンスに合わせて、比例ゲインを設定すると、非磁気飽和領域では比例ゲインが小さすぎ、制御応答が緩慢になる。
そこで、本願は、界磁巻線型のロータにおいて磁気飽和が生じる場合でも、磁気飽和の有無により、界磁電流のフィードバック制御系の制御応答が変化することを抑制できる交流回転機の制御装置を提供することを目的とする。
本願に係る交流回転機の制御装置は、界磁巻線を設けたロータと電機子巻線を設けたステータとを有する交流回転機を制御する交流回転機の制御装置であって、
前記界磁巻線に流れる電流である界磁電流を検出し、前記界磁電流の検出値が界磁電流指令値に追従するように、前記界磁電流指令と前記界磁電流の検出値との偏差に対して比例積分制御を行って、界磁電圧指令値を算出し、前記界磁電圧指令値に基づいて、前記界磁巻線に電圧を印加し、
前記界磁電流の各動作点における、前記界磁電流の変化に対する前記ロータの磁束の変化の比を、微分インダクタンスとし、
前記比例積分制御の比例ゲインが、前記界磁電流に応じて変化する前記微分インダクタンスに比例して変化するように、前記界磁電流の情報に基づいて、前記比例ゲインを設定するものである。
本願に係る交流回転機の制御装置によれば、ロータが磁気飽和する領域まで、界磁電流が増加されても、比例ゲインを、界磁電流に応じて変化する微分インダクタンスに比例して変化するように設定でき、界磁電流のフィードバック制御系の応答周波数が変化することを抑制できる。よって、磁気飽和の有無にかかわらず、界磁電流のフィードバック制御系を安定化させることができる。
実施の形態1に係る交流回転機及び交流回転機の制御装置の概略構成図である。 実施の形態1に係る制御装置の概略ブロック図である。 実施の形態1に係る制御装置のハードウェア構成図である。 実施の形態1に係るインバータのスイッチング素子のオンオフ制御挙動を説明するタイムチャートである。 実施の形態1に係るインバータのスイッチング素子のオンオフ制御挙動を説明するタイムチャートである。 実施の形態1に係る界磁搬送波の周波数とは、界磁電流のフィードバック制御系の応答周波数との関係を説明するための図である。 実施の形態1に係る界磁電流のフィードバック制御系のブロック図である。 実施の形態1に係る界磁電流と磁束、インダクタンス、及び微分インダクタンスとの関係特性図である。 実施の形態1に係る界磁電流と微分インダクタンスとの関係が設定されたテーブルデータを説明する図である。 実施の形態1に係る車両用の発電電動機とされた交流回転機の模式図である。 実施の形態2に係る交流回転機及び交流回転機の制御装置の概略構成図である。 実施の形態2に係る界磁電流及びd軸電流と微分インダクタンスとの関係特性図である。 実施の形態2に係る界磁電流及びd軸電流と微分インダクタンスとの関係が設定されたテーブルデータを説明する図である。 実施の形態2に係る換算合計電流値と微分インダクタンスとの関係が設定されたテーブルデータを説明する図である。
1.実施の形態1
実施の形態1に係る交流回転機の制御装置11(以下、単に、制御装置11と称す)について図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態に係る交流回転機1及び制御装置11の概略構成図である。
1−1.交流回転機1
交流回転機1は、ステータ18と、ステータ18の径方向内側に配置されたロータ14と、を備えている。交流回転機1は、界磁巻線型の同期回転機とされている。ステータ18の鉄心に、電機子巻線12が巻装されている。ロータ14の鉄心に界磁巻線4が巻装され、電磁石が設けられている。
本実施の形態では、電機子巻線12は、U相、V相、及びW相の3相の電機子巻線Cu、Cv、Cwとされている。3相の電機子巻線Cu、Cv、Cwは、スター結線とされてもよいし、デルタ結線とされてもよい。
ロータ14には、ロータ14の回転角度(回転角度)を検出する回転センサ15が設けられている。回転センサ15の出力信号は、制御装置11に入力される。回転センサ15には、ホール素子、レゾルバ、又はエンコーダ等の各種のセンサが用いられる。回転センサ15が設けられず、後述する電流指令値に高調波成分を重畳することによって得られる電流情報等に基づいて、回転角度(磁極位置)を推定するように構成されてもよい(いわゆる、センサレス方式)。
1−2.直流電源2
直流電源2は、インバータ5及びコンバータ9に電源電圧Vdcを出力する。直流電源2として、バッテリー、DC−DCコンバータ、ダイオード整流器、PWM整流器等、直流電圧を出力する任意の機器が用いられる。直流電源2には、平滑コンデンサ3が並列接続されている。
1−3.インバータ5
インバータ5は、複数のスイッチング素子を有し、直流電源2と電機子巻線12との間で電力変換を行う。インバータ5は、直流電源2の正極側に接続される正極側のスイッチング素子SPと、直流電源2の負極側に接続される負極側のスイッチング素子SNと、が直列接続された直列回路を、3相各相の電機子巻線に対応して3組設けている。各直列回路における2つのスイッチング素子の接続点が、対応する相の電機子巻線に接続される。
具体的には、U相の直列回路では、U相の正極側のスイッチング素子SPuとU相の負極側のスイッチング素子SNuとが直列接続され、2つのスイッチング素子の接続点がU相の電機子巻線Cuに接続されている。V相の直列回路では、V相の正極側のスイッチング素子SPvとV相の負極側のスイッチング素子SNvとが直列接続され、2つのスイッチング素子の接続点がV相の電機子巻線Cvに接続されている。W相の直列回路では、Wの正極側のスイッチング素子SPwとW相の負極側のスイッチング素子SNwとが直列接続され、2つのスイッチング素子の接続点がW相の電機子巻線Cwに接続されている。
インバータ5のスイッチング素子には、ダイオードが逆並列接続されたIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、ダイオードが逆並列接続されたバイポーラトランジスタ、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)等が用いられる。各スイッチング素子のゲート端子は、ゲート駆動回路等を介して、制御装置11に接続されている。よって、各スイッチング素子は、制御装置11から出力されるスイッチング信号によりオン又はオフされる。
電機子電流センサ8は、各相の電機子巻線Cu、Cv、Cwに流れる電流を検出する電流検出回路である。本実施の形態では、電機子電流センサ8は、各相のスイッチング素子の直列回路と電機子巻線とをつなぐ電線上に備えられている。各相の電機子電流センサ8の出力信号は、制御装置11に入力される。電機子電流センサ8は、ホール素子、シャント抵抗等の電流センサとされている。なお、電機子電流センサ8は、各相のスイッチング素子の直列回路に直列接続されてもよい。
1−4.コンバータ9
コンバータ9は、スイッチング素子を有し、直流電源2と界磁巻線4との間で電力変換を行う。本実施の形態では、コンバータ9は、直流電源2の正極側に接続される正極側のスイッチング素子SPと直流電源2の負極側に接続される負極側のスイッチング素子SNとが直列接続された直列回路を2組設けたHブリッジ回路とされている。第1組の直列回路28における正極側のスイッチング素子SP1と負極側のスイッチング素子SN1との接続点が、界磁巻線4の一端に接続され、第2組の直列回路29における正極側のスイッチング素子SP2と負極側のスイッチング素子SN2との接続点が、界磁巻線4の他端に接続される。
コンバータ9のスイッチング素子には、ダイオードが逆並列接続されたIGBT、ダイオードが逆並列接続されたバイポーラトランジスタ、MOSFET等が用いられる。各スイッチング素子のゲート端子は、ゲート駆動回路等を介して、制御装置11に接続されている。よって、各スイッチング素子は、制御装置11から出力されるスイッチング信号によりオン又はオフされる。
なお、第1組の直列回路28の負極側のスイッチング素子SN1をダイオードに置き換えたり、第2組の直列回路29の負極側のスイッチング素子SN2をダイオードに置き換えたりする等、コンバータ9を他の構成としてもよい。
界磁電流センサ6は、界磁巻線4を流れる電流である界磁電流Ifを検出する電流検出回路である。本実施の形態では、界磁電流センサ6は、第2組の直列回路29の負極側のスイッチング素子SN2の負極側の電線上に設けられている。界磁電流センサ6は、界磁電流Ifを検出可能な他の個所に設けられてもよい。界磁電流センサ6の出力信号は、制御装置11に入力される。界磁電流センサ6は、ホール素子、シャント抵抗等の電流センサとされている。
1−5.制御装置11
制御装置11は、インバータ5及びコンバータ9を介して、交流回転機1を制御する。制御装置11は、図2に示すように、回転検出部31、電機子電流検出部32、電機子電流制御部33、界磁電流検出部34、及び界磁電流制御部35等の機能部を備えている。制御装置11の各機能は、制御装置11が備えた処理回路により実現される。具体的には、制御装置11は、図3に示すように、処理回路として、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置90(コンピュータ)、演算処理装置90とデータのやり取りする記憶装置91、演算処理装置90に外部の信号を入力する入力回路92、演算処理装置90から外部に信号を出力する出力回路93、及び外部装置とデータ通信を行う通信回路94等を備えている。
演算処理装置90として、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、IC(Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、各種の論理回路、及び各種の信号処理回路等が備えられてもよい。また、演算処理装置90として、同じ種類のもの又は異なる種類のものが複数備えられ、各処理が分担して実行されてもよい。記憶装置91として、演算処理装置90からデータを読み出し及び書き込みが可能に構成されたRAM(Random Access Memory)、及び演算処理装置90からデータを読み出し可能に構成されたROM(Read Only Memory)等が備えられている。入力回路92は、回転センサ15、電機子電流センサ8、界磁電流センサ6等の各種のセンサ及びスイッチが接続され、これらセンサ及びスイッチの出力信号を演算処理装置90に入力するA/D変換器等を備えている。出力回路93は、インバータ5及びコンバータ9のスイッチング素子をオンオフ駆動するゲート駆動回路等の電気負荷が接続され、これら電気負荷に演算処理装置90から制御信号を出力する駆動回路等を備えている。通信回路94は、外部装置と通信を行う。
そして、制御装置11が備える各制御部31〜35等の各機能は、演算処理装置90が、ROM等の記憶装置91に記憶されたソフトウェア(プログラム)を実行し、記憶装置91、入力回路92、及び出力回路93等の制御装置11の他のハードウェアと協働することにより実現される。なお、各制御部31〜35等が用いるテーブルデータ等の設定データは、ソフトウェア(プログラム)の一部として、ROM等の記憶装置91に記憶されている。以下、制御装置11の各機能について詳細に説明する。
<電機子電流の制御>
回転検出部31は、電気角でのロータの磁極位置θ(ロータの回転角度θ)及び回転角速度ωを検出する。本実施の形態では、回転検出部31は、回転センサ15の出力信号に基づいて、ロータの磁極位置θ(回転角度θ)及び回転角速度ωを検出する。磁極位置は、ロータに設けられた電磁石のN極の向きに設定される。なお、回転検出部31は、電流指令値に高調波成分を重畳することによって得られる電流情報等に基づいて、回転センサを用いずに、回転角度(磁極位置)を推定するように構成されてもよい(いわゆる、センサレス方式)。
電機子電流検出部32は、電機子電流センサ8の出力信号に基づいて、3相の巻線に流れる電機子電流Iur、Ivr、Iwrを検出する。ここで、Iurが、U相の電機子電流Iuの検出値であり、Ivrが、V相の電機子電流Ivの検出値であり、Iwrが、W相の電機子電流Iwの検出値である。なお、電機子電流センサ8が2相の電機子電流を検出するように構成され、残りの1相の電機子電流が、2相の電機子電流の検出値に基づいて算出されてもよい。例えば、電機子電流センサ8が、V相及びW相の電機子電流Ivr、Iwrを検出し、U相の電機子電流Iurが、Iur=−Ivr−Iwrにより算出されてもよい。
電機子電流制御部33は、電機子電流の検出値が電機子電流指令値に近づくように、電機子電流指令と電機子電流の検出値とに基づいて電機子電圧指令値を算出し、電機子電圧指令値に基づいて、電機子巻線に電圧を印加する。
本実施の形態では、図2に示すように、電機子電流制御部33は、電流座標変換部331、電流指令値算出部332、電圧指令値算出部333、電圧座標変換部334、及びスイッチング制御部335を備えている。
電流座標変換部331は、3相の電機子電流の検出値Iur、Ivr、Iwrを、d軸及びq軸の回転座標系上のd軸電流の検出値Idr及びq軸電流の検出値Iqrに変換する。d軸及びq軸の回転座標系は、検出した磁極位置θの方向に定めたd軸及びd軸より電気角で90°進んだ方向に定めたq軸からなる2軸の回転座標であり、ロータの磁極位置θの回転に同期して回転する。具体的には、電機子電流検出部32は、3相の電機子電流の検出値Iur、Ivr、Iwrを、磁極位置θに基づいて3相2相変換及び回転座標変換を行って、d軸電流の検出値Idr及びq軸電流の検出値Iqrに変換する。
電流指令値算出部332は、電機子電流指令値を算出する。本実施の形態では、電流指令値算出部332は、d軸の電流指令値Ido及びq軸の電流指令値Iqoを算出する。本実施の形態では、電流指令値算出部332は、Id=0制御によりd軸及びq軸の電流指令値Ido、Iqoを算出する。例えば、電流指令値算出部332は、d軸の電流指令値Idoを0に設定し、q軸の電流指令値Iqoを、トルク指令値Toに応じて設定する。
電圧指令値算出部333は、電機子電流の検出値が電機子電流指令値に近づくように、電機子電流指令値と電機子電流の検出値との偏差に対して比例積分制御を行って、電機子電圧指令値を算出する。本実施の形態では、電圧指令値算出部333は、d軸電流の検出値Idrがd軸の電流指令値Idoに近づくように、d軸の電流指令値Idoとd軸電流の検出値Idrとの偏差ΔIdに対して比例積分制御を行って、d軸の電圧指令値Vdoを算出し、q軸電流の検出値Iqrがq軸の電流指令値Iqoに近づくように、q軸の電流指令値Iqoとq軸電流の検出値Iqrとの偏差ΔIqに対して比例積分制御を行って、q軸の電圧指令値Vqoを算出する。また、d軸電流とq軸電流の非干渉化のための公知のフィードフォワード制御が行われてもよい。
或いは、電圧指令値算出部333は、電流検出値を用いず、d軸及びq軸の電流指令値に基づいて、交流回転機の諸元を用い、d軸及びq軸の電圧指令値を変化させるフィードフォワード制御を実行してもよい。
電圧座標変換部334は、d軸及びq軸の電圧指令値Vdo、Vqoを、磁極位置θに基づいて、固定座標変換及び2相3相変換を行って、3相の電圧指令値Vuo、Vvo、Vwoに変換する。なお、電圧座標変換部334は、3相の電圧指令値に対して、2相変調、空間ベクトル変調等の線間電圧が変化しないような変調を加えてもよい。
スイッチング制御部335は、電圧指令値に基づいて、PWM制御(Pulse Width Modulation)によりインバータ5の複数のスイッチング素子をオンオフ制御する。本実施の形態では、図4に示すように、スイッチング制御部335は、3相の電圧指令値Vuo、Vvo、Vwoのそれぞれと電機子搬送波の周期Tssで振動する電機子搬送波Csとを比較することにより、複数のスイッチング素子をオンオフ制御する。電機子搬送波Csは、電機子搬送波の周期Tssで0を中心に電源電圧の半分値Vdc/2の振幅で振動する三角波とされている。電源電圧Vdcは、電圧センサにより検出されてもよい。
スイッチング制御部335は、各相について、電機子搬送波Csが電圧指令値を下回った場合は、正極側のスイッチング素子のスイッチング信号QPをオン(本例では、1)して、正極側のスイッチング素子をオンし、電機子搬送波Csが電圧指令値を上回った場合は、正極側のスイッチング素子のスイッチング信号QPをオフ(本例では、0)して、正極側のスイッチング素子をオフする。一方、スイッチング制御部335は、各相について、電機子搬送波Csが電圧指令値を下回った場合は、負極側のスイッチング素子のスイッチング信号QNをオフ(本例では、0)して、負極側のスイッチング素子をオフして、負極側のスイッチング素子をオフし、電機子搬送波Csが電圧指令値を上回った場合は、負極側のスイッチング素子のスイッチング信号QNをオン(本例では、1)して、負極側のスイッチング素子をオンする。なお、各相について、正極側のスイッチング素子のオン期間と負極側のスイッチング素子のオン期間との間には、正極側及び負極側のスイッチング素子の双方をオフにする短絡防止期間(デッドタイム)が設けられてもよい。
<界磁電流の制御>
界磁電流検出部34は、界磁電流センサ6の出力信号に基づいて、界磁巻線4に流れる電流である界磁電流Ifrを検出する。ここで、Ifrは、界磁電流Ifの検出値である。
界磁電流制御部35は、界磁電流の検出値Ifrが界磁電流指令値Ifoに近づくように、界磁電流指令値Ifoと界磁電流の検出値Ifrとの偏差ΔIfに対して比例積分制御を行って、界磁電圧指令値Vfを算出し、界磁電圧指令値Vfに基づいて、界磁巻線4に電圧を印加する。
本実施の形態では、図2に示すように、界磁電流制御部35は、電流指令値算出部351、電圧指令値算出部352、及びスイッチング制御部353を備えている。
電流指令値算出部351は、界磁電流指令値Ifoを設定する。例えば、電流指令値算出部351は、トルク指令値To等に基づいて、界磁電流指令値Ifoを設定する。
そして、電圧指令値算出部352は、次式に示すように、界磁電流指令値Ifoと界磁電流の検出値Ifrとの偏差ΔIfに対して比例積分制御を行って、界磁電圧指令値Vfを算出する。
Figure 0006949165
ここで、Kpfは、比例ゲインであり、Kifは、積分ゲインであり、sは、ラプラス演算子であり、1/sは、積分を表す。比例ゲインKpf及び積分ゲインKifの設定方法については後述する。なお、式(1)は、連続系で表しているが、実際には、式(1)を演算周期で離散化した演算式を用いて、演算周期毎に演算処理が実行される。本実施の形態では、演算周期は、後述する界磁搬送波の周期Tsfと同じに設定されている。
スイッチング制御部353は、界磁電圧指令値Vfに基づいて、PWM制御によりコンバータ9の複数のスイッチング素子をオンオフ制御する。
例えば、図5に示すように、スイッチング制御部353は、界磁電圧指令値Vfと、界磁搬送波の周期Tsfで振動する界磁搬送波信号Cfとを比較することにより、複数のスイッチング素子をオンオフ制御する。界磁搬送波信号Cfは、界磁搬送波の周期Tsfで0から電源電圧Vdcの間を振動する三角波とされている。電源電圧Vdcは、電圧センサにより検出されてもよい。
スイッチング制御部353は、電機子搬送波Csが界磁電圧指令値Vfを下回った場合は、第1組の正極側のスイッチング素子SP1のスイッチング信号QP1をオン(本例では、1)して、正極側のスイッチング素子SP1をオンすると共に、第1組の負極側のスイッチング素子SN1のスイッチング信号QN1をオフ(本例では、0)して、負極側のスイッチング素子SP1をオフする。一方、スイッチング制御部353は、電機子搬送波Csが界磁電圧指令値Vfを上回った場合は、第1組の正極側のスイッチング素子SP1のスイッチング信号QP1をオフ(0)して、正極側のスイッチング素子SP1をオフすると共に、第1組の負極側のスイッチング素子SN1のスイッチング信号QN1をオン(1)して、負極側のスイッチング素子SN1をオンする。
スイッチング制御部353は、第2組の正極側のスイッチング素子SP2のスイッチング信号QP2をオフ(0)して、正極側のスイッチング素子SP2をオフすると共に、第2組の負極側のスイッチング素子SN2のスイッチング信号QN2をオン(1)して、負極側のスイッチング素子SN2をオンする。
<各電流制御系の応答周波数>
インバータ5及びコンバータ9における発熱量は、導通損失とスイッチング損失との和によって決定されるため、発熱量を低下するためには導通抵抗を低下させる、又はスイッチング回数を減らしてスイッチング損失を低減させるといった手法がとられる。廉価なスイッチング素子で発熱量を低下させる場合には、スイッチング回数を減らす、すなわち搬送波の周波数を下げる対策が取られる。
界磁巻線のインダクタンスは、電機子巻線のインダクタンスに比べて大きく、界磁電流のフィードバック制御系の応答周波数fcfは、電機子電流のフィードバック制御系の応答周波数fcsに比べて低く設定されており、次式が成り立つ。
Figure 0006949165
ここで、界磁電流のフィードバック制御系の応答周波数fcfは、界磁電流指令値Ifoから界磁電流の検出値Ifrまでの閉ループ伝達関数の応答周波数であり、当該閉ループ伝達関数のカットオフ周波数及び時定数の逆数に相当する。また、電機子電流のフィードバック制御系の応答周波数fcsは、d軸及びq軸の電流指令値からd軸及びq軸電流の検出値までの閉ループ伝達関数の応答周波数であり、当該閉ループ伝達関数のカットオフ周波数及び時定数の逆数に相当する。
界磁電流のフィードバック制御系が安定的に動作するためには、次式及び図6のハッチング領域に示すように、界磁搬送波の周波数fsfは、界磁電流のフィードバック制御系の応答周波数fcfよりも大きく設定される必要がある。電機子電流のフィードバック制御系についても同様である。なお、界磁搬送波の周波数fsfは、界磁搬送波の周期Tsfの逆数である。
Figure 0006949165
本実施の形態では、界磁電流制御及び電機子電流制御のそれぞれにおいて、電流のフィードバック制御の演算周期は、搬送波の周期と同じに設定されている。しかし、演算周期が搬送波の周期と異なる場合であっても、同様に考えられる。
また、応答周波数が比較的高い電機子電流のフィードバック制御系では、電機子搬送波の周期Tssが短くなるため、正極側及び負極側のスイッチング素子の双方をオフにする短絡防止期間(デッドタイム)が長くならないようにする必要がある。しかし、応答周波数が比較的低い巻線電流のフィードバック制御系では、電機子搬送波の周期Tsfが長くなるため、短絡防止期間(デッドタイム)の設定可能範囲が広くなる。
廉価なスイッチング素子を用いる場合は、デッドタイムを長くする必要があり、1回あたりのスイッチング損失が大きくなる。よって、廉価なスイッチング素子を用い、コスト低減を図るためには、界磁搬送波の周波数fsfを低く設定する必要がある。
<比較例の界磁電流のフィードバック制御系>
図7は、界磁電流のフィードバック制御系のブロック図である。比較例として、電機子電流のフィードバック制御系と同様に設計する場合を説明する。界磁巻線は、界磁巻線のインダクタンスLfを用い、次式で示す電圧方程式で表現される。ここで、Rfは、界磁巻線の抵抗であり、Vfは、界磁巻線の印加電圧である。
Figure 0006949165
式(4)をラプラス変換し、界磁巻線の印加電圧Vfを入力とし、界磁電流Ifを出力とする界磁巻線の伝達関数Gpf(s)は、次式のようになる。
Figure 0006949165
また、比例積分制御の伝達関数Gcf(s)は、次式のようになる。ここで、Kpfは、比例ゲインであり、Kifは、積分ゲインである。
Figure 0006949165
比較例として、この式(5)及び式(6)を用いると、閉ループ伝達関数Gfb(s)は、次式のようになり、閉ループ伝達関数Gfb(s)が応答周波数fcf(カットオフ周波数、時定数×2πの逆数)になるように、比例ゲインKpf及び積分ゲインKifが設定される。
Figure 0006949165
このように、電機子電流のフィードバック制御系と同様に、界磁巻線のインダクタンスLfを用いた電圧方程式に基づいて設計すると、比例ゲインKpfは、界磁巻線のインダクタンスLfに比例するように設定される。
<界磁巻線のインダクタンスLfに基づく比例ゲイン設定の課題>
図8の(a)に、界磁電流Ifとロータの磁束ψfとの関係特性、図8の(b)に、界磁電流Ifと界磁巻線のインダクタンスLfとの関係特性を示す。図8の(b)の界磁巻線のインダクタンスLfは、次式に示すように、ロータの磁束ψfを界磁電流Ifで除算して算出されている。
Figure 0006949165
図8の(a)に示すように、界磁電流Ifが動作点Aよりも小さい領域では、ロータに磁気飽和が生じておらず、界磁電流Ifに比例して、ロータの磁束ψfが増加しており、界磁巻線のインダクタンスLfは一定値になっている。一方、界磁電流Ifが動作点Aよりも大きくなると、ロータの鉄心に磁気飽和が生じ、界磁電流Ifの増加に対するロータの磁束ψfの増加の傾きが減少している。そのため、界磁電流Ifが増加するに従って、界磁巻線のインダクタンスLfは減少する。
交流回転機の出力トルクは、次式のように、与えられるので、出力トルクを大きくするにはロータの磁束ψf又はq軸電流Iqを大きくすればよい。
Figure 0006949165
一般的に、界磁巻線型のロータでは、ロータの鉄心を小型化しつつ、出力トルクを増加したいので、磁気飽和の領域まで界磁電流Ifが増加され、ロータの磁束ψfが増加される。磁気飽和の領域においても、界磁電流のフィードバック制御系の応答周波数fcfを一定に保つためには、式(7)から比例ゲインKpfを、界磁巻線のインダクタンスLfに応じて変化させることが考えられる。しかし、式(4)の電圧方程式は、磁気飽和しない領域で界磁巻線のインダクタンスLfが時不変であることを前提にしており、それでは不十分である。
<ロータの磁気飽和を考慮した制御系設計>
そこで、界磁巻線型のロータでは、磁気飽和する領域まで界磁電流Ifが増加されることを前提に式導出する必要がある。そこで、界磁巻線の電圧方程式を、ロータの磁束ψfを用い次式で表す。
Figure 0006949165
式(10)を変形すると、次式を得る。ここで、ロータの磁束ψfを界磁電流Ifについて微分したものを、微分インダクタンスdLfと定義する。微分インダクタンスdLfは、界磁電流Ifの各動作点における、界磁電流Ifの変化に対するロータの磁束ψfの変化の比とも表現できる。
Figure 0006949165
この式(11)を用いると、界磁巻線の伝達関数Gpf(s)は、次式のようになる。
Figure 0006949165
この式(12)及び式(6)を用いると、次式のように、閉ループ伝達関数Gfb(s)が応答周波数fcf(カットオフ周波数、時定数×2πの逆数)になるように、比例ゲインKpf及び積分ゲインKifを設定すればよい。
Figure 0006949165
従って、ロータの磁気飽和を考えると、比例ゲインKpfを、微分インダクタンスdLfに比例するように設定すればよいことがわかる。微分インダクタンスdLfは、図8の(c)に示すように、図8の(b)のインダクタンスLfよりも急峻に変化する。
例えば、図8の動作点A、動作点B、及び動作点Cの場合について比較説明する。動作点Bでは、動作点Aに対して磁束φfが1.9倍となる一方で、磁気飽和によってインダクタンスLfが0.4倍、微分インダクタンスdLfが0.1倍となる。d軸電流Idが0であり、q軸電流Iqが同じである条件では、動作点Bでは動作点Aの1.9倍の出力トルクを得られる。動作点BのインダクタンスLfに基づき比例ゲインKpfを設定すると、本来設定したい微分インダクタンスdLfに基づいた値の4倍になり、応答周波数fcfが目標周波数の4倍となる。その結果、図6のハッチング領域からはみ出して、界磁電流のフィードバック制御系が不安定化する可能性がある。
さらに、動作点Cでは、動作点Aに対して磁束φが2倍となる一方で、磁気飽和によってインダクタンスLfが0.2倍、微分インダクタンスdLfが0.02倍となる。d軸電流Idが0であり、q軸電流Iqが同じである条件では、動作点Cでは動作点Aの2倍の出力トルクを得られる。動作点CのインダクタンスLfに基づき比例ゲインKpfを設定すると、本来設定したい微分インダクタンスdLfに基づいた値の10倍になり、応答周波数fcfが目標周波数の10倍となる。その結果、図6のハッチング領域からはみ出して、界磁電流のフィードバック制御系が、動作点Bよりさらに不安定化する可能性がある。
また、界磁電流Ifの動作領域を動作点Cまでとすると、動作点Aでの微分インダクタンスdLfに基づいて固定の比例ゲインKpfを設定すると、動作点Cでは応答周波数fcfが、目標周波数の50倍になるため、界磁電流のフィードバック制御系が不安定化する。一方、動作点Cでの微分インダクタンスdLfに基づいて固定の比例ゲインKpfを設定すると、動作点Aでは応答周波数fcfが、目標周波数の0.02倍になるため、界磁電流のフィードバック制御系は緩慢な応答となる。
つまり、磁気飽和領域まで積極的に利用する界磁電流制御において、界磁電流Ifの動作領域の全域に亘って、目標とする応答周波数fcfを実現するためには、比例ゲインKpfが、界磁電流Ifに応じて変化する微分インダクタンスdLfに比例して変化するように設定する必要がある。
<比例ゲインの設定>
以上の導出結果に基づき、界磁電流の制御系が設計されている。すなわち、電圧指令値算出部352は、比例積分制御の比例ゲインKpfが、界磁電流Ifに応じて変化する微分インダクタンスdLfに比例して変化するように、界磁電流の情報に基づいて、比例ゲインKpfを設定する。ここで、微分インダクタンスdLfは、式(11)を用いて上述したように、界磁電流Ifの各動作点における、界磁電流Ifの変化に対するロータの磁束ψfの変化の比である。
この構成によれば、ロータが磁気飽和する領域まで、界磁電流Ifが増加されても、比例ゲインKpfを、界磁電流Ifに応じて変化する微分インダクタンスdLfに比例して変化するように設定でき、界磁電流のフィードバック制御系の応答周波数fcfが変化することを抑制できる。よって、界磁電流のフィードバック制御系を、界磁電流Ifの動作領域の全域に亘って安定化させることができる。
本実施の形態では、電圧指令値算出部352は、界磁電流の情報に基づいて、微分インダクタンスdLfを算出する。電圧指令値算出部352は、界磁電流の情報として、界磁電流の検出値Ifrを用いる。そして、電圧指令値算出部352は、図8の(c)に示すような、界磁電流Ifと微分インダクタンスdLfとの関係が予め設定された設定データを用いて、現在の界磁電流の検出値Ifrに対応する微分インダクタンスdLfを算出する。この設定データには、図9に示すような、テーブルデータが用いられてもよいし、多項式などの高次の近似式が用いられてもよい。
或いは、電圧指令値算出部352は、界磁電流の情報として、界磁電流指令値Ifoに対して、界磁電流指令値Ifoから界磁電流の検出値Ifrまでの閉ループ伝達関数Gfb(s)に相当する応答遅れ処理を行って算出した、界磁電流の推定値を用いてもよい。例えば、この応答遅れ処理には、式(12)の第1式に示したような、応答周波数fcfの一次遅れが用いられる。なお、一次遅れの時定数は、fcf×2πの逆数になる。このように構成すれば、界磁電流の検出誤差の影響を受け難くなる。
そして、電圧指令値算出部352は、次式に示すように、微分インダクタンスdLfに、予め設定された換算係数Kcを乗算して、比例ゲインKpfを算出する。
Figure 0006949165
換算係数Kcは、式(13)のように、2π×fcfに設定されてもよいが、以下で説明するように、実際の演算処理に生じる演算周期Tsfのむだ時間の影響を考慮して設定される。上述したように、界磁電流制御の演算周期Tsfは、できるだけ長く設定されるので、影響は無視できない。この演算周期Tsfのむだ時間要素の伝達関数Gd(s)を、次式に示すように、1次のパデ近似で近似して表現する。ここでは、むだ時間を演算周期Tsfとして説明するが、界磁電流を検出してから界磁電圧指令値が出力に反映されるまでの時間とすればよい。
Figure 0006949165
この式(15)を用いると、閉ループ伝達関数Gfb(s)は、次式のようになる。
Figure 0006949165
この式(16)の閉ループ伝達関数Gfb(s)の応答周波数(カットオフ周波数)が、目標の応答周波数fcfになるためには、目標の応答周波数fcfにおけるゲインが、次式の関係を満たすように、比例ゲインKpf及び積分ゲインKifが設定されればよい。なお、比例積分制御の伝達関数Gcf(s)には、式(6)が用いられ、界磁巻線の伝達関数Gpf(s)には、式(12)が用いられる。
Figure 0006949165
式(17)を満たす、比例ゲインKpf及び積分ゲインKifは次式のようになる。ここで、Klは、式(17)が満たされるように、1以下の正の値に設定される調整ゲインであり、演算周期Tsfに応じて変化する。
Figure 0006949165
よって、電圧指令値算出部352は、式(18)の第1式を用い、比例ゲインKpfを算出する。また、電圧指令値算出部352は、式(18)の第2式を用い、積分ゲインKifを設定する。なお、電圧指令値算出部352は、目標の応答周波数fcfを、運転状態に応じて変化してもよい。なお、むだ時間要素を式(19)として、式(20)と式(17)から調整ゲインKlを算出してもよい。
Figure 0006949165
或いは、電圧指令値算出部352は、界磁電流Ifと比例ゲインKpfとの関係が予め設定された設定データを用いて、現在の界磁電流の検出値Ifrに対応する比例ゲインKpfを算出してもよい。この設定データは、図8の(c)の特性及び式(18)の第1式を用いて、比例ゲインKpfが、界磁電流Ifに応じて変化する微分インダクタンスdLfに比例して変化するように、予め設定される。
<比例ゲインおよび積分ゲインの設定>
上述の式(14)では比例ゲインKpfの算出において換算係数Kcを乗算したが、式(20)に示すように、比例ゲインKpfと同様に、界磁巻線の抵抗Rfに、換算係数Kcを乗算して、積分ゲインKifを算出してもよい。
Figure 0006949165
式(19)および式(17)から、比例ゲインKpf及び積分ゲインKifは式(21)のようになる。
Figure 0006949165
むだ時間をTLとしたとき、調整ゲインKlは、式(22)で与えられ、むだ時間TL及び応答周波数fcfで決定される。
Figure 0006949165
つまり、調整ゲインKlは、式(23)のように、むだ時間TLの分だけ見かけ上大きくなる応答周波数を低減する1以下の正の係数である。
Figure 0006949165
比例ゲインKpfおよび積分ゲインKifを式(21)で与える場合、閉ループ伝達関数Gfb(s)において、厳密に極零相殺が可能なため、微分インダクタンスdLfおよび抵抗Rfが調整ゲインKlに関与しない。つまり、微分インダクタンスdLf及び抵抗Rfの双方又は一方の変化幅が大きい場合であっても、調整ゲインKlを一定値で与えることが可能である。また、調整ゲインKlが極零相殺に影響を与えないため、調整ゲインKlと1との差が大きい場合であっても、オーバーシュートを抑制することができる。
<車両の発電電動機として用いられる場合>
本実施の形態の交流回転機の制御装置を、車両用の発電電動機に使用する場合、図10のような構成となる。交流回転機1のロータの回転軸は、プーリ及びベルト機構101を介して、内燃機関100のクランク軸に連結されている。交流回転機1の回転軸は、内燃機関100及び変速装置102を介して車輪103に連結される。交流回転機1は、電動機として機能し、内燃機関100の補機として、車輪103の駆動力源となると共に、発電機として機能し、内燃機関100の回転を利用して発電を行う。電機子巻線の電流指令値算出部332及び界磁巻線の電流指令値算出部351は、トルク指令値To等の制御指令値に基づいて、電機子電流指令値Ido、Iqo及び界磁電流指令値Ifoを算出する。
近年は、アイドルストップ車が増加しており、交流回転機1の駆動トルクにより内燃機関を再始動させる際の、駆動トルクの立ち上がり時間の短縮が求められている。界磁電流の立ち上がり時間は、駆動トルクの立ち上がり時間に大きく影響するため、界磁電流制御の応答周波数を高くしたい。上述したように、微分インダクタンスdLfを考慮して比例ゲインKpfを適切に設定することで、広範囲の界磁電流に対して所望の応答周波数を実現し、駆動トルクの立ち上がり時間を短縮することができる。
また、燃費改善のために、交流回転機1の駆動トルクにより内燃機関のトルクをアシストする場合においても、比例ゲインKpfを適切に設定することで、加速時の駆動トルクの立ち上がりを向上することが可能である。さらに、駆動側での利用頻度が増えるほど、電力収支を確保するために効率的な発電が要求されるようになるが、比例ゲインKpfを適切に設定することで、広範囲の界磁電流に対して所望の応答周波数を実現し、磁束の立ち上がり時間を短縮することができ、発電量の応答を向上させることができる。
2.実施の形態2
次に、実施の形態2に係る交流回転機1及び制御装置11について説明する。上記の実施の形態1と同様の構成部分は説明を省略する。本実施の形態に係る交流回転機1及び制御装置11の基本的な構成は実施の形態1と同様であるが、比例ゲインKpfの設定方法が実施の形態1と異なる。図11に、本実施の形態に係る制御装置11のブロック図を示す。
実施の形態1では、Id=0制御が行われており、界磁電流の情報に基づいて、比例ゲインKpfが設定されていた。しかし、本実施の形態では、電機子電流におけるロータの磁極方向の成分であるd軸電流Idが0から変化される。そのため、電圧指令値算出部352は、界磁電流の情報に加えて、d軸電流の情報に基づいて、比例ゲインKpfを設定する。
本実施の形態では、電機子電流制御部33の電流指令値算出部332は、d軸の電流指令値Idoを0から変化させる。電流指令値算出部332は、最大トルク電流制御又は弱め磁束制御等により、d軸の電流指令値Idoを0から減少させる。或いは、電流指令値算出部332は、ロータの磁束を強めるために、d軸の電流指令値Idoを0から増加させてもよい。実施の形態1で説明したように、d軸電流の検出値Idrは、d軸の電流指令値Idoに追従するように制御される。
d軸電流Idが0から増加されると、ロータの磁束ψfが増加し、Id=0の状態よりも、より小さい界磁電流Ifでロータに磁気飽和が生じる。一方、d軸電流Idが0から減少されると、ロータの磁束ψfが減少し、Id=0の状態よりも、より大きい界磁電流Ifでロータに磁気飽和が生じる。よって、d軸電流Idの0からの増減により、同じ界磁電流Ifにおいても、磁気飽和の程度が増減し、図12に示すように、微分インダクタンスdLfが増減する。
図12において、実線はd軸電流Idが0であり、破線はd軸電流Idが0より大きく、一点鎖線はd軸電流Idが0より小さい場合の、界磁電流Ifと微分インダクタンスdLfとの関係を表す。このように、d軸電流Idが0から変化される場合は、微分インダクタンスdLfは、界磁電流If及びd軸電流Idに応じて変化する。
そこで、本実施の形態では、電圧指令値算出部352は、界磁電流の情報及びd軸電流の情報に基づいて、比例ゲインKpfを設定する。電圧指令値算出部352は、比例ゲインKpfが、界磁電流If及びd軸電流Idに応じて変化する微分インダクタンスdLfに比例して変化するように、界磁電流の情報及びd軸電流の情報に基づいて、比例ゲインKpfを設定する。
この構成によれば、d軸電流Idが0から変化されることにより、同じ界磁電流Ifにおいて、ロータの磁束ψfが変化し、ロータの磁気飽和の程度が変化し、微分インダクタンスdLfが変化する場合でも、比例ゲインKpfを、界磁電流If及びd軸電流Idに応じて変化する微分インダクタンスdLfに比例して変化するように設定でき、界磁電流のフィードバック制御系の応答周波数fcfが変化することを抑制できる。よって、d軸電流Idが0から変化されても、界磁電流のフィードバック制御系を、界磁電流Ifの動作領域の全域に亘って安定化させることができる。
本実施の形態では、電圧指令値算出部352は、界磁電流の情報及びd軸電流の情報に基づいて、微分インダクタンスdLfを算出する。実施の形態1と同様に、電圧指令値算出部352は、界磁電流の情報として、界磁電流の検出値Ifr又は界磁電流の推定値を用いる。
電圧指令値算出部352は、d軸電流の情報として、d軸電流の検出値Idrを用いる。或いは、電圧指令値算出部352は、d軸電流の情報として、d軸の電流指令値Idoを用いてもよい。式(2)を用いて説明したように、界磁電流指令値Ifoから界磁電流の検出値Ifrまでのフィードバック制御系(閉ループ伝達関数)の応答周波数fcfは、電機子電流指令値から電機子電流の検出値までのフィードバック制御系(閉ループ伝達関数)の応答周波数fcsよりも低くされている。そのため、界磁電流の応答に比べて、実際のd軸電流Idとd軸の電流指令値Idoとの応答差は小さいため、d軸電流の情報として、d軸の電流指令値Idoを用いても、実用上許容できる。
電圧指令値算出部352は、界磁電流If及びd軸電流Idと微分インダクタンスdLfとの関係が予め設定された設定データを用いて、現在の界磁電流の検出値Ifr又は界磁電流の推定値、及びd軸電流の検出値Idr又はd軸の電流指令値Idoに対応する微分インダクタンスdLfを算出する。この設定データには、図13に示すような、界磁電流If及びd軸電流Idを検索軸とするテーブルデータが用いられてもよいし、高次の近似式が用いられてもよい。また、d軸電流Idが大きいほど微分インダクタンスdLfの低下が進むことから、微分インダクタンスdLfの算出に、d軸電流の検出値Idrとd軸の電流指令値Idoとのいずれか大きい方を選択して、使用してもよい。
<微分インダクタンスdLfの設定データ量の低減>
図12に示すように、界磁電流Ifの変化に対して微分インダクタンスdLfが大きく変化する屈曲点の界磁電流Ifは、d軸電流Idに応じて変化する。従って、図13のようなテーブルデータにおいて、微分インダクタンスdLfの設定精度を上げるためには屈曲点付近の検索軸の刻み幅を細かくする必要がある。しかし、d軸電流Idに応じて屈曲点が変化するため、全てのd軸電流Idにおいて精度を上げようとすると、界磁電流Ifの検索軸の刻み幅、及びd軸電流Idの検索軸の刻み幅を細かくする必要があり、データ量が増加する。
そこで、微分インダクタンスdLfの設定データ量を低減する方法を検討する。ロータの合計の磁束は、次式で与えられる。
Figure 0006949165
界磁巻線に対する電機子巻線の巻数比Knを、式(25)で与えると、ロータの合計磁束は、式(26)で表現できる。なお、巻数比Knは、磁気飽和が生じていない場合の、界磁巻線のインダクタンスLfに対する電機子巻線のd軸インダクタンスLdの比になる。
Figure 0006949165
Figure 0006949165
つまり、ロータの合計磁束は、巻数比Knにd軸電流Idを乗算した値に、界磁電流Ifを加算した値である換算合計電流値によって表現できる。よって、微分インダクタンスdLfは、換算合計電流値を用いて表現できる。
そこで、電圧指令値算出部352は、巻数比Knにd軸電流Idを乗算した値に、界磁電流Ifを加算した値である換算合計電流値に基づいて、微分インダクタンスdLfを算出する。例えば、電圧指令値算出部352は、換算合計電流値と微分インダクタンスとの関係が予め設定された設定データを参照し、現在の換算合計電流値に対応する微分インダクタンスdLfを算出する。この設定データには、図14に示すような、換算合計電流値を検索軸とするテーブルデータを用いることができる。すなわち、換算合計電流値における1つの屈曲点において、刻み幅を細かくすればよいので、データ量を低減できる。
<転用例>
上記の各実施の形態では。ステータに1組の3相の電機子巻線が設けられる場合を例に説明した。しかし、ステータに複数組(例えば2組)の電機子巻線が設けられ、各組の電機子巻線に対応してインバータ及び制御装置の電機子電流制御部が設けられてもよい。この場合も、実施の形態2において、複数組の電機子巻線の電流の合計のd軸電流が用いられればよい。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
4 界磁巻線、11 交流回転機の制御装置、12 電機子巻線、14 ロータ、18 ステータ、Id d軸電流、If 界磁電流、Ifo 界磁電流指令値、Ifr 界磁電流の検出値、Kn 巻数比、Kc 換算係数、Kpf 比例ゲイン、Ld d軸インダクタンス、dLf 微分インダクタンス、fcf 応答周波数

Claims (16)

  1. 界磁巻線を設けたロータと電機子巻線を設けたステータとを有する交流回転機を制御する交流回転機の制御装置であって、
    前記界磁巻線に流れる電流である界磁電流を検出し、前記界磁電流の検出値が界磁電流指令値に近づくように、前記界磁電流指令値と前記界磁電流の検出値との偏差に対して比例積分制御を行って、界磁電圧指令値を算出し、前記界磁電圧指令値に基づいて、前記界磁巻線に電圧を印加し、
    前記界磁電流の各動作点における、前記界磁電流の変化に対する前記ロータの磁束の変化の比を、微分インダクタンスとし、
    前記比例積分制御の比例ゲインが、前記界磁電流に応じて変化する前記微分インダクタンスに比例して変化するように、前記界磁電流の情報に基づいて、前記比例ゲインを設定する交流回転機の制御装置。
  2. 前記界磁電流の情報に基づいて、前記微分インダクタンスを算出し、
    前記微分インダクタンスに、予め設定された換算係数を乗算して、前記比例ゲインを算出する請求項1に記載の交流回転機の制御装置。
  3. 前記界磁電流の情報に基づいて、前記微分インダクタンスを算出し、
    前記比例ゲインをKpfとし、前記界磁電流指令値から前記界磁電流の検出値までのフィードバック制御系の応答周波数をfcfとし、前記微分インダクタンスをdLfとし、1以下の正の値に予め設定された調整ゲインをKLとし、
    Kpf=KL×2π×fcf×dLf
    の算出式を用い、前記比例ゲインを算出する請求項1又は2に記載の交流回転機の制御装置。
  4. 前記界磁電流の情報に基づいて、前記微分インダクタンスを算出し、
    前記比例ゲインをKpfとし、前記比例積分制御の積分ゲインをKifとし、前記界磁電流指令値から前記界磁電流の検出値までのフィードバック制御系の応答周波数をfcfとし、前記微分インダクタンスをdLfとし、前記界磁巻線の抵抗をRfとし、1以下の正の値に予め設定された調整ゲインをKLとし、
    Kpf=KL×2π×fcf×dLf
    Kif=KL×2π×fcf×Rf
    の算出式を用い、前記比例ゲインおよび前記積分ゲインを算出する請求項1又は2に記載の交流回転機の制御装置。
  5. 前記調整ゲインは、前記界磁電流の制御系におけるむだ時間と前記応答周波数とに基づいて決定されている請求項4に記載の交流回転機の制御装置。
  6. 前記電機子巻線に交流電圧を印加して、前記電機子巻線に流れる電流である電機子電流を制御し、前記電機子電流における前記ロータの磁極方向の成分であるd軸電流を0から変化させ、
    前記比例ゲインが、前記界磁電流及び前記d軸電流に応じて変化する前記微分インダクタンスに比例して変化するように、前記界磁電流の情報及び前記d軸電流の情報に基づいて、前記比例ゲインを設定する請求項1から5のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
  7. 前記界磁電流の各動作点における、前記界磁電流の変化に対する前記ロータの磁束の変化の比を、微分インダクタンスとし、
    前記界磁電流の情報及び前記d軸電流の情報に基づいて、前記微分インダクタンスを算出し、
    前記微分インダクタンスに、予め設定された換算係数を乗算して、前記比例ゲインを算出する請求項に記載の交流回転機の制御装置。
  8. 前記界磁電流の各動作点における、前記界磁電流の変化に対する前記ロータの磁束の変化の比を、微分インダクタンスとし、
    前記d軸電流の値に、前記界磁巻線に対する前記電機子巻線の巻数比を乗算した値に、前記界磁電流の値を加算した値である換算合計電流値に基づいて、前記微分インダクタンスを算出する請求項に記載の交流回転機の制御装置。
  9. 前記巻数比は、磁気飽和が生じていない場合の前記界磁巻線のインダクタンスに対する、磁気飽和が生じていない場合の前記電機子巻線のインダクタンスにおける前記ロータの磁極方向の成分の比である請求項に記載の交流回転機の制御装置。
  10. 前記換算合計電流値と前記微分インダクタンスとの関係が予め設定された設定データを参照し、現在の前記換算合計電流値に対応する前記微分インダクタンスを算出する請求項又はに記載の交流回転機の制御装置。
  11. 前記電機子巻線に流れる電流である電機子電流を検出し、前記電機子電流の検出値が電機子電流指令値に近づくように、前記電機子電流指令値と前記電機子電流の検出値とに基づいて電機子電圧指令値を算出し、前記電機子電圧指令値に基づいて、前記電機子巻線に電圧を印加し、
    前記d軸電流の情報として、前記電機子電流指令値又は前記電機子電流の検出値における前記ロータの磁極方向の成分を用いる請求項6から10のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
  12. 前記d軸電流の情報として、前記電機子電流指令値における前記ロータの磁極方向の成分と、前記電機子電流の検出値における前記ロータの磁極方向の成分とのいずれか大きい方を用いる請求項11に記載の交流回転機の制御装置。
  13. 前記界磁電流指令値から前記界磁電流の検出値までのフィードバック制御系の応答周波数は、前記電機子電流指令値から前記電機子電流の検出値までのフィードバック制御系の応答周波数よりも低く、前記界磁電流の制御周期は、前記電機子電流の制御周期よりも長い請求項11又は12に記載の交流回転機の制御装置。
  14. 前記界磁電流の情報として、前記界磁電流の検出値を用いる請求項1から13のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
  15. 前記界磁電流の情報として、前記界磁電流指令値に対して、前記界磁電流指令値から前記界磁電流の検出値までのフィードバック制御系に相当する応答遅れ処理を行って算出した、前記界磁電流の推定値を用いる請求項1から13のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
  16. 前記交流回転機は、車両用の発電電動機である請求項1から15のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
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