JP2023169405A - ホームドア洗浄装置及びホームドア洗浄方法 - Google Patents

ホームドア洗浄装置及びホームドア洗浄方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ホームドアを多くの人手を要することなく、短時間で効率良く、且つ、安全に洗浄することができるホームドア洗浄装置及びホームドア洗浄方法を提供すること。【解決手段】駅のホームに立設されたホームドア100を洗浄するホームドア洗浄装置1を、自走式の台車2に、垂直なブラシ軸3A,4Aによって回転可能に支持された洗浄ブラシ3,4と、該洗浄ブラシ3,4を回転駆動する電動モータ(駆動源)5,6と、該電動モータ5,6の駆動を制御するECU(制御手段)7を設置して構成する。ここで、洗浄ブラシ3は、ホームドア100の内側を洗浄する第1の洗浄ブラシであり、洗浄ブラシ4は、ホームドア100の外側を洗浄する可動式の第2の洗浄ブラシである。また、ホームドア洗浄装置1を用いたホームドア洗浄方法は、台車2を駅のホームのホームドア100の内側に沿って走行させながら洗浄ブラシ3,4によってホームドアを洗浄する方法である。【選択図】図4

Description

本発明は、駅のホーム(プラットホーム)に設置されたホームドアを洗浄するためのホームドア洗浄装置及びこれを用いたホームドア洗浄方法に関する。
駅のホームには、列車を待つ乗客の線路内への転落を防止するためのホームドアが垂直に起立した状態で設置されている。このホームドアは、ホーム端の内側20~30cmの箇所にホームの長手方向(レールの敷設方向)に沿って設置されており、列車のドア部分の外側でスライドして開閉する開閉扉と、開いた開閉扉を収納するための戸袋として機能する垂直壁とを備えている。
ところで、ホームドアを構成する開閉扉は、透明なガラス板や樹脂板で構成されているため、所定の期間(例えば、半年程度)が経過すると表面に汚れが蓄積して曇るため、この汚れた表面を定期的に清掃する必要がある。この開閉扉の清掃は、安全を考慮して列車が運行していない限られた時間帯において行われる必要がある。このホームドアの洗浄においては、開閉扉のホーム側の表面は、ホーム側から作業者が容易に清掃することができるが、その反対側である線路側には作業者が立ち入ることができないため、開閉扉の線路側の表面を清掃することは困難である。
そこで、特許文献1には、ホームドアの開閉扉の線路側の表面も安全に清掃することができる清掃装置が提案されている。この清掃装置は、ホームドアの上縁部に沿って水平方向にスライド可能なスライド部と、該スライド部と共に水平方向に移動しながらホームドアの開閉扉の表面を清掃する清掃部と、該清掃部を固定する固定部とを備えている。このような清掃装置によってホームドアの開閉扉の線路側(立入制限領域側)の表面の清掃は、次のようになされる。
すなわち、開閉扉の上縁部に清掃装置のスライド部を作業者が水平に装着し、このスライド部を回転させてこれを清掃部と共に水平姿勢から垂直姿勢へと移し、該スライド部を清掃部と共に開閉扉の表面に沿って水平にスライドさせることによって、作業者が線路側(立入制限領域側)に立ち入ることなく開閉扉の線路側の表面を安全に清掃することができる。
特許第5946175号公報
しかしながら、特許文献1において提案された清掃装置による清掃は、作業者の手作業に頼っているため、作業効率が悪く、多くの時間と人手を要するという問題がある。また、この清掃装置は、ホームドアの開閉扉のみを清掃するためのものであって、ホームドアの垂直壁の清掃は、専ら作業者による手作業に頼っているため、ホームドア全体の清掃に多くの手間と時間及び人手を要する。そして、ホームドアの開閉扉と垂直壁との境目(コーナー部)の清掃も作業者による手作業に頼っているため、同様の問題がある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、その目的は、ホームドアを多くの人手を要することなく、短時間で効率良く、且つ、安全に洗浄することができるホームドア洗浄装置及びホームドア洗浄方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、駅のホームに立設されたホームドアを洗浄するホームドア洗浄装置であって、自走式の台車に、垂直なブラシ軸によって回転可能に支持された洗浄ブラシと、該洗浄ブラシを回転駆動する駆動源と、該駆動源の駆動を制御する制御手段を設置して構成されることを第1の特徴とする。
請求項2に記載の発明は、前記第1の特徴に加えて、前記洗浄ブラシは、前記台車に対して着脱可能に設置されていることを第2の特徴とする。
請求項3に記載の発明は、前記第1または第2の特徴に加えて、前記洗浄ブラシとして、前記ホームドアの内側を洗浄する第1の洗浄ブラシと、前記台車の走行方向に直交する方向に移動可能で前記ホームドアの外側を洗浄する可動式の第2の洗浄ブラシを備えることを第3の特徴とする。
請求項4に記載の発明は、前記第1~第3の何れかの特徴に加えて、前記洗浄ブラシは、所定の角度範囲で水平方向に揺動可能または/及び前記ホームドアの内面に対して接離可能に支持されており、前記洗浄ブラシを揺動方向中立位置に付勢する付勢手段と、同洗浄ブラシを前記ホームドアに対して接離させる接離機構を設けたことを第4の特徴とする。
請求項5に記載の発明は、前記第1~第4の何れかの特徴に加えて、前記走行台車には、安全バーと、該安全バーへの人の接触を検知する接触検知手段が設置されており、該接触検知手段が前記安全バーへの人の接触を検知すると、前記制御手段が前記台車の自走と前記洗浄ブラシの回転を停止させるよう構成したことを第5の特徴とする。
請求項6に記載の発明は、前記第1~第5の何れかの特徴に加えて、前記台車には操作レバーが設けられており、前記制御手段は、前記操作レバーのON/OFF操作によって前記台車の走行/停止または/及び前記洗浄ブラシの回転/停止を行うことを第6の特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1~6の何れかに記載のホームドア洗浄装置を用いたホームドア洗浄方法であって、前記台車を駅のホームの前記ホームドアの内側に沿って走行させながら前記洗浄ブラシを回転させて該洗浄ブラシによって前記ホームドアを洗浄することを第7の特徴とする。
請求項8に記載の発明は、前記第7の特徴に加えて、前記ホームドアの開閉扉を開けて前記第2の洗浄ブラシを前記ホームドアの外側に配置した後、前記開閉扉を閉めて前記第1の洗浄ブラシと前記第2の洗浄ブラシを前記ホームドアの内面と外面にそれぞれ所定の面圧で押圧した状態で、前記台車を前記ホームの前記ホームドアに沿って移動させながら前記第1の洗浄ブラシと前記第2洗浄ブラシをそれぞれ回転させて前記ホームドアの内面と外面を同時に洗浄することを第8の特徴とする。
請求項9に記載の発明は、前記第7または8の特徴に加えて、前記制御手段は、前記駆動源への供給電流に応じて前記洗浄ブラシの前記ホームドアの洗浄面に対する面圧を調整することを第9の特徴とする。
請求項10に記載の発明は、前記第7~第9の何れかの特徴に加えて、前記制御手段は、センサが前記ホームドアのコーナー部を検知すると、前記台車の走行速度を遅くし、或いは前記台車の自走と前記洗浄ブラシの回転を自動停止させることを第10の特徴とする。
請求項11に記載の発明は、前記第7~第10の何れかの特徴に加えて、前記ホームドア洗浄装置を複数の部品に分解してホームのエレベータによってホームへと搬送した後、該ホームドア洗浄装置を組み立てて前記ホームドアへと洗浄時の速度よりも速い速度で走行させることを第11の特徴とする。
請求項1及び7に記載の発明によれば、ホームドアに沿って駅のホームを自走する台車と共に移動する洗浄ブラシの回転によってホームドアの開閉扉と垂直壁が洗浄されるため、ホームドアの全体を多くの人手を要することなく、短時間で効率良く、且つ、安全に洗浄することができる。
請求項2に記載の発明によれば、洗浄ブラシによるホームドアの洗浄後に該洗浄ブラシを拭取用の乾燥ブラシと交換し、該乾燥ブラシを回転させながら台車をホームドアに沿って自走させることによって、ホームドアの洗浄後の洗浄面に残留する洗浄剤を乾燥ブラシによって拭き取って洗浄面を乾燥させることができる。
請求項3及び8に記載の発明によれば、第1の洗浄ブラシによってホームドアの内側を洗浄するとともに、第2の洗浄ブラシによってホームドアの外側を洗浄することができるため、ホームドアの内側と外側を同時に洗浄することができ、ホームドアの全体を一層効率良く短時間で、且つ、安全に洗浄することができる。
請求項4に記載の発明によれば、洗浄ブラシは、所定の角度範囲で水平方向に揺動可能、且つ、ホームドアの内面に対して接離可能に支持されているため、該洗浄ブラシがホームドアの段差(開閉扉と垂直壁との境界であるコーナー部)を乗り越える際に該洗浄ブラシに過大な負荷が作用した場合には、この洗浄ブラシが水平方向に揺動或いはホームドアに対して移動することによって、該洗浄ブラシに作用する過大な負荷が緩和される。このため、洗浄ブラシの過負荷により損傷などの不具合の発生が防がれる。
請求項5に記載の発明によれば、洗浄作業中に台車に設置された安全バーに人や物体が接触すると、そのことがセンサによって検知されて台車の自走と洗浄ブラシの回転が停止するため、人の安全が確保される。
請求項6に記載の発明によれば、作業者は、台車に設けられた操作レバーのON/OFF操作によって台車の走行/停止を簡単に行うことができ、洗浄作業に高度な熟練を要することがない。
請求項9に記載の発明によれば、駆動源への供給電流に応じて洗浄ブラシのホームドアの洗浄面に対する面圧が最適に調整されるため、ホームドアの洗浄面が洗浄ブラシによって効果的に洗浄される。
請求項10に記載の発明によれば、センサがホームドアのコーナー部を検知すると、制御手段は、台車の走行速度を遅くし、或いは台車の自走と洗浄ブラシの回転を自動停止させるようにしたため、洗浄ブラシがホームドアのコーナー部から受ける負荷を小さく抑えて該洗浄ブラシの損傷を未然に防ぐことができる。
請求項11に記載の発明によれば、ホームドア洗浄装置を駅のホームへと搬送する際には、これを複数の部品に分解してホームのエレベータを用いて洗浄現場であるホームへと容易に搬送することができる。そして、ホームに搬送した複数の部品によってホームドア洗浄装置を組み立て、このホームドア洗浄装置を洗浄時の速度よりも速い速度でホームドアへと短時間に走行(自走)させてホームドアの洗浄に供することができる。
ホームドアの開閉扉が閉じている状態を示すホームの部分斜視図である。 ホームドアの開閉扉が開いている状態を示すホームの部分斜視図である。 本発明の実施の形態1に係るホームドア洗浄装置の正面図である。 本発明の実施の形態1に係るホームドア洗浄装置の平面図である。 本発明の実施の形態1に係るホームドア洗浄装置の側面図(図3の矢視5方向の図)である。 本発明の実施の形態1に係るホームドア洗浄装置の側面図(図3の矢視6方向の図)である。 図5の7部拡大詳細図である。 (a),(b)は図5の8部拡大詳細図である。 図6の9部拡大詳細図である。 図3の10部拡大詳細図である。 本発明の実施の形態1に係るホームドア洗浄装置のシステム構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係るホームドア洗浄方法をその工程順に示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係るホームドア洗浄方法における洗浄作業をその工程順に示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係るホームドア洗浄方法における洗浄ブラシの移動軌跡を示す模式的平面図である。 本発明の実施の形態2に係るホームドア洗浄装置の正面図である。 本発明の実施の形態2に係るホームドア洗浄装置の平面図である。 図15の矢視17方向の図である。 本発明の実施の形態2に係るホームドア洗浄装置のシステム構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2に係るホームドア洗浄方法をその工程順に示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係るホームドア洗浄方法における洗浄作業をその工程順に示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1の図4に対応させた、本発明の実施の形態3に係るホームドア洗浄装置の平面図である。 本発明の実施の形態3に係るホームドアの洗浄の終了方法を示す模式的平面図である。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
[ホームドア]
まず、本発明に係るホームドア洗浄装置1(図3~図7参照)による洗浄対象であるホームドア100を図1及び図2に基づいて以下に説明する。
図1はホームドアの開閉扉が閉じている状態を示すホームの部分斜視図、図2はホームドアの開閉扉が開いた状態を示すホームの部分斜視図であり、これらの図に示すように、駅のホームには、ホームドア100が垂直に起立した状態で設置されている。
上記ホームドア100は、列車200(図2参照)を待つ乗客の線路内への転落を防止するためのものであって、ホーム端の内側20~30cmの箇所にホームの長手方向(レールの敷設方向)に沿って垂直に起立した状態で設置されており、列車200のドア部分の外側でスライドして開閉する一対の開閉扉100Aと、開いた各開閉扉100Aをそれぞれ収納するための戸袋として機能する垂直壁100Bを備えている。
上記開閉扉100Aは、隣接する2つの垂直壁100Bの間の矩形の空間(乗客が昇降するための空間)S(図2参照)を開閉する一対の矩形プレート状部材であって、透明なガラス板や樹脂板で構成されている。この各一対の開閉扉100Aは、互いに近接する方向にスライドして空間Sを閉じ(図1参照)、互いに離間する方向にスライドして空間Sを図2に示すように開く(開放する)が、列車200(図2参照)がホームに到着する前及びホームに到着した列車200のドアが開くまでの間は、図1に示すように、空間Sを閉じて乗客の線路への転落を防ぐ。そして、図2に示すように、各開閉扉100Aは、列車200がホームに到着して該列車200のドアが開く前にスライドして空間Sを開き、その後、列車200のドアが開くと、乗客の列車200に対する乗降を可能とする。このようにして乗客の列車200に対する乗降が完了すると、列車200のドアが閉じられ、その後に各開閉扉100Aがスライドして空間Sが再び閉じられ、その後に列車200が出発する。
ところで、ホームドア100を構成する複数の開閉扉100Aと垂直壁100Bは、所定の期間(例えば、半年程度)が経過すると表面に汚れが蓄積するため、これらの開閉扉100Aや垂直壁100Bの各表面を定期的にそれぞれ洗浄する必要があるが、これらの洗浄は、本発明に係るホームドア洗浄装置によって効率良く且つ安全になされる。
<実施の形態1>
[ホームドア洗浄装置]
次に、本発明の実施の形態1に係るホームドア洗浄装置の構成の詳細を図3~図11に基づいて以下に説明する。
図3は本発明の実施の形態1に係るホームドア洗浄装置の正面図、図4は同ホームドア洗浄装置の平面図、図5は同ホームドア洗浄装置の側面図(図3の矢視5方向の図)、図6は同ホームドア洗浄装置の側面図(図3の矢視6方向の図)、図7は図5の7部拡大詳細図、図8(a),(b)は図5の8部拡大詳細図、図9は図6の9部拡大詳細図、図10は図3の10部拡大詳細図、図11は同ホームドア洗浄装置のシステム構成を示すブロック図である。
本実施の形態に係るホームドア洗浄装置1は、図1及び図2に示す駅のホームに立設されたホームドア100を洗浄するものであって、図3~図6に示すように、自走式の台車2に、垂直なブラシ軸3A,4Aによってそれぞれ回転可能に支持された第1の洗浄ブラシ3及び第2の洗浄ブラシ4と、これらの第1及び第2の洗浄ブラシ3,4をそれぞれ回転駆動する駆動源としての電動モータ5,6と、これらの電動モータ5,6の駆動を制御する制御手段である電子制御ユニット(以下、ECU(Electronic Control Unit)と略
称する)7と、後述のように第1及び第2の洗浄ブラシ3,4をそれぞれ回転させてホームドア100を洗浄している間に該ホームドア100の洗浄面に洗浄剤(洗浄液やコーティング液)を噴射する噴射手段8、前記電動モータ5,6に電力をそれぞれ供給する電源としてのバッテリ9などを設置して構成されている。
(台車)
自走式の前記台車2は、矩形枠状のフレーム2Aを備えており、このフレーム2Aの下部の前後左右の四隅には、回転可能なキャスタ10がそれぞれ転向可能に取り付けられており、台車2、つまりはホームドア洗浄装置1は、4つのキャスタ10によって駅のホームに沿って走行可能に支持されている。ここで、図4に示すように、台車2の走行方向を「前後」方向(図4の左右方向)とし、台車2の走行方向に直交する方向(図4の上下方向)を「左右」方向とする。
また、図3に示すように、フレーム2Aの下部の前後方向中央部には、左右一対の駆動輪11がそれぞれ回転可能に支持されており、これらの駆動輪11は、図11に示す一対の走行モータ12によってそれぞれ独立に回転駆動される。ここで、各走行モータ12は、図11に示すように、ECU7を介して前記バッテリ9にそれぞれ電気的に接続されており、ECU7によってバッテリ9から左右の走行モータ12への通電がそれぞれ個別に制御される。このため、左右の駆動輪11の回転方向と回転速度がそれぞれ独立に制御される。例えば、左右の駆動輪11を同速度で正転または逆転させると台車2(ホームドア洗浄装置1)を真っ直ぐ前進または後進させることができ、左右の駆動輪11を速度差をもって回転させることによって、台車2(ホームドア洗浄装置1)を所望の方向に旋回させながらこれを前進または後進させることができる。
(第1の洗浄ブラシ)
前記第1の洗浄ブラシ3は、ホームドア100(図1及び図2参照)の内面(ホーム側の面)を洗浄するためのものであって、台車2に対して着脱可能に設置されている。そして、この第1の洗浄ブラシ3は、台車2のフレーム2Aの前端部のホームドア100の内側(ホーム側)に回転可能に支持された垂直なブラシ軸3Aと、該ブラシ軸3Aに取り付けられたブラシ本体3Bとで構成されている。ここで、ブラシ本体3Bは、多数の帯状の布片またはブラシ毛によって全体として円柱状に構成されており、これが回転することによって遠心力によって径方向外方へと広がって後述のようにホームドア100の内面を洗浄する。
ところで、第1の洗浄ブラシ3は、駆動源である電動モータ5によって回転駆動されるが、この電動モータ5は、ブラシアーム18の上部に固設されており、図7に詳細に示すように、電動モータ5の垂直下方に延びる出力軸5aにはスプロケット13が取り付けられている。また、ブラシ軸3Aは、その上端部が上下のピローブロック14,15によって回転可能に支持されており、該ブラシ軸3Aの上下のピローブロック14,15の間にはスプロケット16が取り付けられている。そして、このスプロケット16と電動モータ5の出力軸5aに取り付けられた前記スプロケット13には、無端状のチェーン17が巻装されており、2つのスプロケット13,16とチェーン17は、動力伝達機構としてのチェーン伝動機構を構成している。
したがって、電動モータ5の出力軸5aの回転は、チェーン伝動機構を経てブラシ軸3Aへと伝達され、これによって第1の洗浄ブラシ3が所定の速度で回転駆動されてホームドア100(開閉扉100Aと垂直壁100B)の内面の洗浄に供される。ここで、図11に示すように、電動モータ5は、ECU7を介してバッテリ9に電気的に接続されており、ECU7によってバッテリ9から電動モータ5への供給電力(供給電流)が制御され、これによって第1の洗浄ブラシ3の回転速度が制御される。なお、この第1の洗浄ブラシ3は、垂直壁100B(図1及び図2参照)の上面と内側面を洗浄可能であって、ブラシ本体3Bを構成する布片やブラシ毛は、上部側の部位の長さがそれよりも下方の部位の長さよりも長くなっている。
また、図4に示すように、第1の洗浄ブラシ3は、ブラシアーム18によって回転軸19を中心として水平方向に所定の角度範囲内で揺動可能、且つ、ホームドア100の内面に対して接離可能に支持されている。ここで、ブラシアーム18からは揺動軸20が左方に向かって延びており、この揺動軸20の前後両側には、第1の洗浄ブラシ3を揺動方向中立位置に付勢する付勢手段を構成する中立スプリング21,22が配置されている。したがって、第1の洗浄ブラシ3は、これに負荷(外力)が作用していない状態においては、中立スプリング21,22によって図4に示す揺動方向中立位置に保持されている。そして、図4に示すように、中立スプリング21,22の近傍には、第1の洗浄ブラシ3の振れを検出するための振れ安全スイッチ23が設けられている。なお、この振れ安全スイッチ23は、図11に示すように、ECU7に電気的に接続されている。
また、図8に詳細に示すように、ブラシアーム18の端部と台車2のフレーム2Aとの間には、第1の洗浄ブラシ3の接離機構を構成する伸縮シリンダ24が介設されており、この伸縮シリンダ24が図8(a)に示す圧縮状態と図8(b)に示す伸長状態の間を図示のストロークxの範囲内で変位することによって、第1の洗浄ブラシ3が前述のようにホームドア100の内面に対して接離可能に支持されている。なお、伸縮シリンダ24は、図11に示すように、ECU7に電気的に接続されている。
(第2の洗浄ブラシ)
前記第2の洗浄ブラシ4は、ホームドア100(図1及び図2参照)の外面(線路側の面)を洗浄するためのものであって、台車2に対して着脱可能に設置されている。この第2の洗浄ブラシ4は、台車2のフレーム2Aの後端部に回転可能に配置されており、垂直なブラシ軸4Aと、該ブラシ軸4Aに取り付けられたブラシ本体4Bとで構成されている。ここで、ブラシ本体4Bは、第1の洗浄ブラシ3のブラシ本体3Bと同様に、多数の帯状の布片またはブラシ毛によって全体として円柱状に構成されており、これが回転することによって遠心力によって径方向外方へと広がって後述のようにホームドア100の外面を洗浄する。なお、この第2の洗浄ブラシ4は、ホームドア100の垂直壁100B(図1及び図2参照)の上面と外側面を洗浄可能であって、ブラシ本体4Bを構成する布片やブラシ毛は、上部側の部位の長さがそれよりも下方の部位の長さよりも長くなっている。
この第2の洗浄ブラシ4は、駆動源である電動モータ6によって回転駆動されるが、電動モータ6は、ロングブラシアーム30のリンク30Aの上部に固設されており、図9に詳細に示すように、電動モータ6の垂直下方に延びる出力軸6aにはスプロケット25が取り付けられている。また、ブラシ軸4Aは、その上端部が上下のピローブロック26,27によって回転可能に支持されており、該ブラシ軸4Aの上下のピローブロック26,27の間にはスプロケット28が取り付けられている。そして、このスプロケット28と電動モータ6の出力軸6aに取り付けられた前記スプロケット25には、無端状のチェーン29が巻装されており、2つのスプロケット25,28とチェーン29は、動力伝達機構であるチェーン伝動機構を構成している。
したがって、電動モータ6の出力軸6aの回転は、チェーン伝動機構を経てブラシ軸4Aへと伝達され、これによって第2の洗浄ブラシ4が所定の速度で回転駆動されてホームドア100(開閉扉100Aと垂直壁100B)の外面の洗浄に供される。ここで、電動モータ6は、図11に示すように、ECU7を介してバッテリ9に電気的に接続されており、ECU7によってバッテリ9から電動モータ6への供給電力(供給電流)が制御され、これによって第2の洗浄ブラシ4の回転速度が制御される。
ところで、図4に示すように、第2の洗浄ブラシ4は、左右方向に移動可能な可動式のものであって、鎖線にて示す初期位置からホームドア100の外側の実線位置へと移動することができる。すなわち、第2の洗浄ブラシ4は、くの字状に屈曲可能なロングブラシアーム30によって左右方向に移動可能に支持されている。ここで、ロングブラシアーム30は、軸31によって回動可能に枢着された2つのリンク30A,30Bによって構成されており、一方のリンク30Aの先端に第2の洗浄ブラシ4が回転可能に支持されている。そして、他方のリンク30Bの端部に結着された軸32には、スプロケット33が取り付けられている(図4参照)。
そして、ロングブラシアーム30の一方のリンク30Aからは揺動軸34が左方に向かって延びており、この揺動軸34の前後両側には、第2の洗浄ブラシ4を揺動方向中立位置に付勢する付勢手段を構成する中立スプリング35,36が配置されている。したがって、第2の洗浄ブラシ4は、これに負荷(外力)が作用していない状態においては、中立スプリング35,36によって揺動方向中立位置に保持されている。そして、図4に示すように、中立スプリング35,36の近傍には、第2の洗浄ブラシ4の振れを検出するための振れ安全スイッチ37が設けられている。なお、この振れ安全スイッチ37は、図11に示すように、ECU7に電気的に接続されている。
上記ロングブラシアーム30は、図6に示す開閉モータ38によって屈曲(開閉)動作するが、この開閉モータ38の垂直に起立する出力軸38aの上端にはスプロケット39が取り付けられている。そして、このスプロケット39とリンク30Bの一端に取り付けられたスプロケット40との間には無端状のチェーン41が巻装されており、これらのスプロケット39,40とチェーン41は、動力伝達機構であるチェーン伝動機構を構成している。ここで、開閉モータ38は、図11に示すように、ECU7を介してバッテリ9に電気的に接続されており、ECU7によって開閉モータ38の正逆転と回転量が制御されると、該開閉モータ38の回転がチェーン伝動機構を経てロングブラシアーム30のリンク30Bへと伝達される。すると、ロングブラシアーム30が図4に鎖線にて示す初期位置から実線にて示す洗浄位置へと変位し、洗浄前に図4に鎖線にて示す初期位置にあった第2の洗浄ブラシ4が右方へと実線にて示す洗浄位置まで移動し、該第2の洗浄ブラシ4がホームドア100の上面と外面に当接してこれらの上面と外面の洗浄に供される。なお、図4に示すように、開閉モータ38の近傍には、閉じ確認スイッチ42が設けられており、この閉じ確認スイッチ42は、図11に示すように、ECU7に電気的に接続されている。
(噴射手段)
前記噴射手段8は、第1及び第2の洗浄ブラシ3,4をそれぞれ回転させてホームドア100の洗浄面である内面と外面を同時に洗浄している際に、該ホームドア100の洗浄面に洗浄剤を噴射するものである。ここで、洗浄剤としては、洗浄液とコーティング液とがあり、これらの洗浄液とコーティング液は、タンク43(図5及び図6参照)にそれぞれ区分けされた状態で貯留されている。
而して、噴射手段8は、タンク43と、洗浄液を噴射するための各一対の2組の洗浄液噴射管44,45と、コーティング液を噴射するための長さの短い各一対の2組のコーティング液噴射管46,47と、タンク43に貯留された洗浄液を各一対の2組の洗浄液噴射管44,45に圧送するための洗浄液用ポンプ48と、タンク43に洗浄液とは区分けして貯留されたコーティング液を各一対の2組のコーティング液噴射管46,47に圧送するためのコーティング液用ポンプ49を含んで構成されている。なお、洗浄液用ポンプ48とコーティング液用ポンプ49は、不図示の電動モータによって駆動される電動式のものである。
なお、図示しないが、タンク43からは1本のホースが延びており、このホースからは4本のホースが分岐しており、分岐した各ホースは、一対の洗浄液噴射管44,45と一対のコーティング液噴射管にそれぞれ接続されている。そして、タンク43から延びる1本のホースの分岐点には、流路切替電磁弁50(図11参照)が設けられており、洗浄液用ポンプ48が駆動されてタンク43から送り出される洗浄液は、流路切替電磁弁50によって流路が切り替えられて一対の洗浄液噴射管44,45へと供給される。また、コーティング液用ポンプ49が駆動されてタンク43から送り出されるコーティング液は、流路切替電磁弁50によって流路が切り替えられて一対のコーティング液噴射管46,47へと供給される。ここで、図11に示すように、洗浄液用ポンプ48とコーティング液用ポンプ49及び流路切替電磁弁50は、ECU7に電気的に接続されている。
図3~図6に示すように、一方の組の各一対の洗浄液噴射管44と各一対のコーティング液噴射管46とは、第1の洗浄ブラシ3の前後に垂直に起立した状態でそれぞれ立設されている。そして、各洗浄液噴射管44には、複数(図示例では5つ)の円孔状の噴射口44aが上下方向に等間隔でホームドア100の内面に向かってそれぞれ開口しており、各コーティング液噴射管46には、上下方向に細長い矩形の1つの噴射口46a(図3参照)が開口している。また、他方の組の一対の洗浄液噴射管45と各一対のコーティング液噴射管47は、第2の洗浄ブラシ4の前後に垂直に起立した状態でそれぞれ立設されている。そして、各洗浄液噴射管45には、複数(図示例では5つ)の円孔状の噴射口45aが上下方向に等間隔でホームドア100の外面に向かって開口しており、各コーティング液噴射管47には、上下方向に細長い矩形の1つの噴射口47a(図3参照)が開口している。
(ECU)
ECU7は、左右一対の駆動輪11(図3参照)をそれぞれ独立に回転駆動する一対の走行モータ12(図11参照)と、第1及び第2の洗浄ブラシ3,4の駆動源である電動モータ5,6と、接離手段である伸縮シリンダ24と、ロングブラシアーム30を揺動させるための開閉モータ38と、各一対の洗浄液噴射管44,45に洗浄液を圧送するための洗浄液用ポンプ48と、各一対のコーティング液噴射管46,47にコーティング液を圧送するためのコーティング液用ポンプ49と、流路切替電磁弁50(図11参照)をそれぞれ駆動制御するものである。具体的には、後述の操作レバー52に設けられたON/OFFスイッチ53や安全バースイッチ55、距離センサ56などの他、振れ安全スイッチ23,37、閉じ確認スイッチ42、カメラ58などからの信号を受けてバッテリ9から走行モータ12、電動モータ5,6、伸縮シリンダ24、開閉モータ38、洗浄液用ポンプ48、コーティング液用ポンプ49、流路切替制御弁50への供給電流を制御するものである。
ここで、図3及び図4に示すように、台車2のフレーム2Aの前後における中間高さ位置には、左右方向に延びる丸棒状の把手51がそれぞれ取り付けられており、各把手51には、上下に回動操作することができる操作レバー52がそれぞれ設けられている。ここで、各操作レバー52には、これを回動操作することによってON/OFFするON/OFFスイッチ53(図11参照)がそれぞれ設けられており、これらのON/OFFスイッチ53は、図11に示すように、ECU7に電気的に接続されている。
ところで、図3及び図4に示すように、台車2のフレーム2Aの前後左右の4箇所には、垂直に起立する安全バー54がそれぞれ取り付けられており、各安全バー54には、当該安全バー54に人や想定外の物体が接触するとこれを検知する安全バースイッチ55がそれぞれ設けられている。また、台車2のフレーム2Aの前後の右側(清掃中にホームドア100に対向する側)の下部には、清掃中のホームドア100との距離を検出するための距離センサ56がそれぞれ設置されている。そして、各安全バースイッチ55と各距離センサ56は、図11に示すように、ECU7に電気的に接続されている。
さらに、図3及び図4に示すように、台車2のフレーム2Aの上端前後の左右方向中央よりも左寄り部分には、垂直に起立した後に直角に折り曲げられて右方(図4の下方)に向かって斜め前方と斜め後方に水平に延びるアーム57がそれぞれ設けられており、各アーム57の先端には、カメラ58がそれぞれ取り付けられている。ここで、各カメラ58は、ホームドア100の端部や該ホームドア100の開閉扉100Aと垂直壁100Bとの境界などを撮像するものであって、これらのカメラ58は、図11に示すように、ECU7に電気的に接続されている。
ここで、図5及び図6に示すように、ECU7には、手動操作するための複数のスイッチを備えた操作部59が設けられている。この操作部59には、作業者によって任意に操作入力可能な各種の操作キーが設けられている。各種の操作キーとしては、例えば、電源のON/OFFキー、洗浄の開始/停止キー、当該ホームドア洗浄装置1の移動開始/停止キー、移動方向を設定するキー、自動/半自動を設定するキー、ブラシアーム18やロングブラシアーム30を駆動/停止するためのキーなどが設けられている。
また、ECU7には、ホームドア洗浄装置1の走行を遠隔で制御するためのリモコン60(図11参照)が着脱可能に設けられている。このリモコン60には、左右一対の走行モータ12(図11参照)を個別に駆動制御することによって、ホームドア洗浄装置1の前後進や方向転換を行うための操作入力部が設けられており、作業者は、ホームドア洗浄装置1の傍らを歩行しながらリモコン60を操作してホームドア洗浄装置1を目的とする位置まで移動させることができる。なお、このリモコン60は、有線式或いは無線式の何れであっても良い。
[ホームドア洗浄方法]
次に、以上のように構成されたホームドア洗浄装置1を用いた本発明の実施の形態1に係るホームドア洗浄方法を図12~図14を参照しながら以下に説明する。
図12は本発明の実施の形態1に係るホームドア洗浄方法をその工程順に示すフローチャート、図13は同ホームドア洗浄方法における洗浄作業をその工程順に示すフローチャート、図14は同ホームドア洗浄方法における洗浄ブラシの移動軌跡を示す模式的平面図である。
先ず、ホームドア100の洗浄に先立ち、ホームドア洗浄装置1をホームに設置された人用(乗降客が利用する)の不図示のエレベータで駅のホームへと運搬する(図12のステップS1)。この場合、エレベータが小型である場合には、例えば、第1及び第2の洗浄ブラシ3,4を台車2から取り外すことによって当該ホームドア洗浄装置1を分解して運搬する。ここで、第1及び第2の洗浄ブラシ3,4は、前述のように台車2に対して着脱可能に設置されているため、これらを容易に台車2から取り外すことができる。
上述のようにホームドア洗浄装置1を駅のホームへと搬送すると、該ホームドア洗浄装置1に設置された操作部59(図5及び図6参照)において「電源ON」を選択する(ステップS2)。なお、例えば、第1及び第2の洗浄ブラシ3,4を取り外した状態でホームドア洗浄装置1をホームへと運搬した場合には、取り外した第1及び第2の洗浄ブラシ3,4を台車2に取り付けてホームドア洗浄装置1を組み立てる。このように、ホームドア洗浄装置1を分解することによって、エレベータが小型である場合であっても、この小型のエレベータを利用してホームドア洗浄装置1をホームまで容易に搬送すること駕できる。
次に、操作部59において「移動」を選択する(ステップS3)。すると、ホームドア洗浄装置1の左右一対の走行モータ12(図11参照)が起動され、これらの走行モータ12によって左右一対の駆動輪11がそれぞれ回転駆動されて当該ホームドア洗浄装置1がホーム上を走行する。なお、この場合、ホームドア洗浄装置1の走行速度を洗浄時の速度よりも速く設定することができる。
また、同時に操作部59において「移動方向」を選択する(ステップS4)。なお、この「移動方向」の選択は、リモコン60(図11参照)によっても可能である。すると、左右一対の走行モータ12の回転に速度差が生じてホームドア洗浄装置1の移動方向が設定され、該ホームドア洗浄装置1が洗浄対象であるホームドア100に向かって自走する。そして、ホームドア洗浄装置1がホームドア100へと移動すると、作業者は、ボタン操作によってホームドア100の開閉扉100Aを開く(ステップS5)。
次に、作業者は、操作部59において「洗浄準備」を選択し(ステップS6)、その後、「ロングブラシアーム」を選択する(ステップS7)。すると、開閉モータ38(図4及び図6参照)が起動され、その回転がチェーン伝動機構を経てロングブラシアーム30のリンク30Bへと伝達されるため、該ロングブラシアーム30が図4に鎖線にて示す初期状態から実線にて示す洗浄状態へと延び、該ロングブラシアーム30に回転可能に支持された第2の洗浄ブラシ4がホームドア100の開いている開閉扉100Aを通過してホームドア100の外側(線路側)へと移動する。つまり、第2の洗浄ブラシ4が図4に示す初期位置から実線にて示す洗浄位置へと移動する。そして、その後に作業者は、ボタン操作によってホームドア100の開閉扉100Aを閉じる(ステップS8)。その後、作業者は、「ブラシアーム」を選択する(ステップS9)。すると、ブラシアーム18(図4参照)がホームドア100に近づき、該ブラシアーム18に回転可能に支持された第1の洗浄ブラシ3がホームドア100の内面に所定圧で押圧されて接触する。
その後、ホームドア洗浄装置1をホームドア100の洗浄開始位置へと移動させ(ステップS10)、洗浄開始位置を認識する(ステップS11)。この洗浄開始位置の認識においては、ホームドア洗浄装置1に設置された距離センサ56によって当該ホームドア洗浄装置1とホームドア100との距離が認識されるとともに、カメラ58によって撮像される画像によって洗浄開始位置が認識される。ここで、図14に示すように、例えば、ホームドア100の開閉扉100Aと垂直壁100Bとの境界部分がカメラ58によって画像認識される。
上記画像認識によって第1及び第2の洗浄ブラシ3,4が洗浄開始位置にある場合には、操作部59に「OK」が表示される(ステップS12)。この状態から、作業者は、操作部59において「洗浄」または「コーティング」を選択し(ステップS13)、洗浄モードとして「半自動」または「全自動」を選択する(ステップS14)。そして、その後に作業者は、操作部59において「洗浄開始」を選択する(ステップS15)。
その後、ステップS14において洗浄モードとして「半自動」が選択されたか「全自動」が選択されたかが判定され(ステップS16)、「半自動」が選択された場合には、作業者は、把手51を握り、操作レバー52を図10の矢印方向(反時計方向)に実線位置から鎖線位置へと回動させてこれをON操作する(ステップS17)。すると、操作レバー52に設けられたON/OFFスイッチ53(図11参照)がONし、このON信号がECU7に送信されると、該ECU7は、洗浄作業を実行する(ステップS18)。
他方、ステップS16での判定の結果、ステップS14において「全自動」が選択された場合には、操作レバー52のON操作(ステップS17)を行うことなく、洗浄作業が実行される(ステップS18)。
ここで、ステップS18における洗浄作業の流れを図13に基づいて以下に説明する。
洗浄作業が開始されると、ロングブラシアーム30を縮めて第2の洗浄ブラシ4をホームドア100の線路側の外面に所定圧で接触させ、走行モータ12を駆動して洗浄装置1を低速で走行させるとともに、電動モータ5,6を駆動して第1及び第2の洗浄ブラシ3,4をそれぞれ回転駆動しながら、洗浄液用ポンク48を駆動して洗浄液をタンク43から各一対の洗浄液噴射管44,45に供給する(ステップS18-1)。この場合、ホームドア洗浄装置1に設置された距離センサ56によって当該ホームドア洗浄装置1とホームドア100との距離が検出され、両者の距離を一定に保った状態でホームドア洗浄装置1が低速で自走する。
すると、各一対の洗浄液噴射管44,45にそれぞれ開口する複数の噴射口44a,45a(図3参照)から洗浄液がホームドア100の内外面に噴射されつつ、回転する第1及び第2の洗浄ブラシ3,4によってホームドア100(開閉扉100Aと垂直壁100B)の内外面と上面が同時に洗浄されて汚れが除去される。ここで、洗浄作業時の第1の洗浄ブラシ3の移動軌跡を図14に鎖線にて示すが、第1の洗浄ブラシ3は、前述のように所定の角度範囲で水平方向に揺動可能であるとともに、伸縮シリンダ24によってホームドア100に対して図8に示すストロークxだけ接離可能であるため、図14に示すように、第1の洗浄ブラシ3は、ホームドア100の開閉扉100Aと垂直壁100Bとの境部分(コーナー部)においては段差分だけ変位して図示のような軌跡を描いて移動する。このため、第1の洗浄ブラシ3は、段差を容易に乗り越えることができ、これに過負荷が作用して電動モータ5に過電流が発生することがなく、これらの第1の洗浄ブラシ3や電動モータ5の損傷が防がれる。或いは、第1及び第2の洗浄ブラシ3,4に作用する負荷は、これらの洗浄ブラシ3,4を回転駆動する電動モータ5,6への供給電流によって検出することができるため、電動モータ5,6への供給電流を制御することによって第1及び第2の洗浄ブラシ3,4のホームドア100の洗浄面に対する面圧を最適に調整することができる。この結果、ホームドア100の洗浄面を第1及び第2の洗浄ブラシ3,4によって効果的に洗浄することができる。
上記洗浄作業においては、洗浄モードとして「半自動」が選択されたか「全自動」が選択されたかが判定され(ステップS18-2)、「半自動」が選択された場合には、第1及び第2の洗浄ブラシ3,4をそれぞれ回転駆動する電動モータ5,6の電流値がモニタされ(ステップS18-3)、ブラシアーム18とロングブラシアーム30の振れがモニタされ(ステップS18-4)、安全バー54がモニタされる(ステップS18-5)。これに対して、洗浄モードとして「全自動」が選択された場合には、安全バー54のモニタのみがなされる(ステップS18-5)。
そして、ステップS18-6においては、ステップS18-3においてモニタされる電動モータ5,6の電流値が適正であるか否かが判定され、例えば、電動モータ5の電流値が適正値を超える過電流である場合(ステップS18-6:No)である場合には、ブラシアーム18を縮ませて第1の洗浄ブラシ3をホームドア100の内面から離して該第1の洗浄ブラシ3のホームドア100の内面への接触圧を下げる(ステップS18-7)。また、電動モータ6の電流値が適正値を超える過電流である場合(ステップS18-6:No)である場合には、ロングブラシアーム30を伸ばして第2の洗浄ブラシ4をホームドア100の外面から離して該第2の洗浄ブラシ4のホームドア100の外面への接触圧を下げる(ステップS18-7)。そして、その後に洗浄作業が終了したか否かが判定され(ステップS18-8)、洗浄作業が終了していない場合(ステップS18-8:No)には、ステップS18-6~S18-8の処理が繰り返され、洗浄作業が終了した場合(ステップS18-8:Yes)には、一連の処理が終了する(ステップS18-9)。なお、洗浄作業の完了は、洗浄モードが「半自動」に設定されている場合には、作業者が目視によって判断し、作業モードが「全自動」に設定されている場合には、カメラ58によって自動的に判断される。
他方、電動モータ5,6の電流値が何れも所定値以下の適正値を示す場合(ステップS18-6:Yes)には、洗浄作業が終了したか否かが判定される(ステップS18-8)。
また、ステップS18-10においては、ステップS18-4においてブラシアーム18またはロングブラシアーム30の振れを検知したか否かが判定され(ステップS18-10)、これらのブラシアーム18とロングブラシアーム30の少なくとも一方の振れを検知した場合(ステップS18-10:Yes)には、ホームドア洗浄装置1の走行を停止する(ステップS18-11)。そして、例えば、ブラシアーム18の振れが検知された場合には、該ブラシアーム18を縮ませて第1の洗浄ブラシ3をホームドア100の内面から離して該第1の洗浄ブラシ3のホームドア100の内面への接触圧を下げる(ステップS18-12)。また、ロングブラシ30の振れを検知した場合には、該ロングブラシアーム30を伸ばして第2の洗浄ブラシ4をホームドア100の外面から離して該第2の洗浄ブラシ4のホームドア100の外面への接触圧を下げる(ステップS18-12)。
以上のように、ブラシアーム18またはロングブラシアーム30の振れを検知したために第1及び第2の洗浄ブラシ3,4の少なくとも一方の面圧を下げた後には、ホームドア洗浄装置1の走行を再開する(ステップS18-13)。その後、洗浄作業が終了したか否かが判定され(ステップS18-14)、洗浄作業が終了した場合(ステップS18-14:Yes)には、一連の処理が終了する(ステップS18-9)。これに対して、洗浄作業が未だ終了していない場合(ステップS18-14:No)には、ステップS18-10~S18-14が繰り返される。
他方、ブラシアーム18とロングブラシアーム30の何れの振れも検知しない場合(ステップS18-10:No)には、処理はステップS18-14に進み、洗浄作業が終了したか否かが判定される。
また、ステップS18-15においては、ステップS18-5での安全バー54のモニタにおいて該安全バー54に人や物体が接触したか否かが判定される。この判定の結果、安全バー54に人や物体が接触した場合(ステップS18-15:Yes)には、安全のためにホームドア洗浄装置1を一時停止させる(ステップS18-16)。この一時停止においては、安全バー54に設けられた安全バースイッチ55(図11参照)によって安全バー54に人が接触したことが検知されると、その検知信号を受けたECU7は、ホームドア洗浄装置1の動作(走行や第1及び第2の洗浄ブラシ3,4の回転、洗浄液の噴射など)を一時停止させる。
そして、その後に安全が確認されたか否かが判定され(ステップS18-17)、安全が確認された場合(ステップS18-17:Yes)には、作業者が操作部59において「再スタート」を選択すると(ステップS18-18)、ホームドア洗浄装置1によるホームドア100の洗浄作業が再開され、処理はステップS18-1に戻り、以後は以上説明した一連の処理が繰り返される。これに対して、安全が確認されない場合(ステップS18-17:No)には、ホームドア洗浄装置1の一時停止が維持される(ステップS18-16)。
他方、安全バー54に人も物体も接触しない場合(ステップS18-15:No)には、洗浄作業が終了したか否かが判定され(ステップS18-19)、作業が終了した場合(ステップS18-19:Yes)には、一連の処理が終了する(ステップS18-9)。これに対して、洗浄作業が未だ終了していない場合(ステップS18-19:No)には、処理はステップS18-15に戻り、以後、前述と同様の処理がなされる。
ここで、図12に示すフローチャートに戻って説明する。
図13に従って説明した洗浄作業が終了すると、ホームドア洗浄装置1の走行が停止される(ステップS19)。このホームドア洗浄装置1の走行停止は、走行モードが「半自動」に設定されている場合には、作業者が把手51に設けられた操作レバー52を握ってこれを操作することによってなされ、洗浄モードが「全自動」に設定されている場合には、ECU7からの指令によって自動的になされる。
上述のように、ホームドア洗浄装置1の走行が停止すると、洗浄後のホームドア100に汚れが確認されるか否かが判定される(ステップS20)。この汚れの確認は、作業者による目視によってなされる。
上記判定の結果、洗浄後のホームドア100に汚れが確認された場合(ステップS20:Yes)には、ステップS18の洗浄作業が再び実行される。この場合、最初(第1回目)の洗浄作業がホームドア洗浄装置1を前進させながら行った場合には、ホームドア洗浄装置1と後進させながら洗浄作業が行われる。なお、この場合、ホームドア洗浄装置1の走行速度を下げてホームドア100の汚れた箇所の洗浄をゆっくりと丁寧に行うようにしても良い。或いは、その汚れた箇所を、ホームドア洗浄装置1を複数回前後進させながら行うようにしても良い。
また、洗浄液を噴射しながらのホームドア100の内外面の洗浄が終了すると、今まで使用していた第1及び第2の洗浄ブラシ3,4を拭取用の不図示の乾燥ブラシに取り替え、ホームドア100の内外面にコーティング液を噴射しながら乾燥ブラシによってホームドア100の内外面に残留する洗浄液を拭き取るとともに、ホームドア100の内外面にコーティング液を吹き付けるようにしても良い。すなわち、ホームドア洗浄装置1をホームドア100に沿って自走させながら電動モータ5,6によって2つの乾燥ブラシをホームドア100の内外でそれぞれ回転駆動するとともに、コーティング液用ポンプ49を駆動してタンク43に貯留されているコーティング液を各一対のコーテイング液噴射管46,47へとそれぞれ圧送し、これらのコーティング液噴射管46,47にそれぞれ開口する噴射口46a,47aからコーティング液をホームドア100の内外面に向けてそれぞれ噴射する。すると、洗浄液が拭き取られて乾燥したホームドア100の洗浄面に吹き付けられたコーティング液によって、ホームドア100の洗浄面への汚れの付着が抑えられ、洗浄面が長期に亘って清浄に保たれる。なお、洗浄液を噴射しながらの洗浄ブラシ3,4による洗浄が終了した後、コーティング液をホームドア100の内外面に噴射してそのまま作業を終了しても良く、或いは、その後に前述のように洗浄ブラシ3,4を乾燥ブラシに取り替えて乾燥作業を行っても良い。
他方、ステップS20での判定の結果、ホームドア100の洗浄面に汚れが確認されない場合(ステップS20:No)には、操作部59において「洗浄完了」を選択し(ステップS21)、続いて操作部59の「ブラシアーム」を選択する(ステップS22)。すると、ブラシアーム18が収縮して該ブラシアーム18に回転可能に支持されている第1の洗浄ブラシ3が初期位置(洗浄前の位置)へと復帰する。
そして、ホームドア洗浄装置1をホームドア100の開閉扉100Aの場所まで移動させる。次に作業者によるボタン操作によってホームドア100の開閉扉100Aを開き(ステップS23)、操作部59において「ロングブラシアーム」を選択する(ステップS24)。すると、ロングブラシアーム30が屈曲して該ロングブラシアーム30に回転可能に支持された第2の洗浄ブラシ4が図4に実線にて示す洗浄位置から鎖線にて示す待機位置へと復帰する。
その後、作業者が操作部59において「移動」を選択し(ステップS25)、把手51に設けられた操作レバー52を操作してホームドア洗浄装置1の一対の走行モータ12を駆動し、ホームドア洗浄装置1をホームドア100から移動させると、ホームドア100に対する一連の洗浄作業の全てが終了する。
以上のように、本実施の形態においては、ホームドア100に沿って駅のホームを自走する台車2と共に移動する第1及び第2の洗浄ブラシ3,4の回転によってホームドア100の開閉扉100Aと垂直壁100Bの内外面及び上面が同時に洗浄されるため、ホームドア100の全体を多くの人手を要することなく、短時間で効率良く、且つ、安全に洗浄することができる。
そして、本実施の形態では、第1の洗浄ブラシ3は、所定の角度範囲で水平方向に揺動可能、且つ、ホームドア100の内面に対して接離可能に支持されているため、該第1の洗浄ブラシ3がホームドア100の段差(開閉扉100Aと垂直壁100Bとの境界であるコーナー部)を乗り越える際に該第1の洗浄ブラシ3に過大な負荷が作用した場合には、この第1の洗浄ブラシ3が水平方向に揺動或いはホームドア100の内面に対して移動することによって、該第1の洗浄ブラシ3に作用する過大な負荷が緩和される。このため、第1の洗浄ブラシ3やこれを回転駆動する電動モータ5の過負荷による損傷などの不具合の発生が防がれる。
また、第1及び第2の洗浄ブラシ3,4によるホームドア100の洗浄後に該洗浄ブラシ3,4を拭取用の乾燥ブラシと交換し、該乾燥ブラシを回転させながら台車2をホームドア100に沿って自走させることによって、ホームドア100の洗浄後の洗浄面に残留する洗浄液を乾燥ブラシによって拭き取って洗浄面を乾燥させることができる。
さらに、本実施の形態においては、洗浄作業中に台車2に設置された安全バー54に人や物体が接触すると、そのことが安全バースイッチ55によって検知されて台車2の自走と第1及び第2の洗浄ブラシ3,4の回転が停止するため、人の安全が確保される。
その他、本実施の形態では、走行モードとして「半自動」が設定されている場合には、作業者は、台車2に設けられた操作レバー52のON/OFF操作によって台車2(ホームドア洗浄装置1)の走行/停止を簡単に行うことができ、洗浄作業に高度な熟練を要することがない。なお、台車2の走行を停止した状態においても、第1及び第2の洗浄ブラシ3,4の回転を継続させても良い。
なお、本実施の形態においては、第1及び第2の洗浄ブラシ3,4として、各ブラシ軸3A,4Aとこれらのブラシ軸3A,4Aにそれぞれ取り付けられたブラシ本体3B,4Bとで構成される円柱状のものを使用したが、これらに代えてベルトコンベアを縦型にして構成される回転ブラシを用いても良い。
また、本実施の形態では、洗浄剤として洗浄液とコーティング液の2つを使用したが、これらの洗浄液やコーティング液に加えてリンス水を用いても良い。
<実施の形態2>
[ホームドア洗浄装置]
次に、本発明の実施の形態2に係るホームドア洗浄装置の構成の詳細を図15~図18に基づいて以下に説明する。
図15は本発明の実施の形態2に係るホームドア洗浄装置の正面図、図16は同ホームドア洗浄装置の平面図、図17は図15の矢視17方向の図、図18は同ホームドア洗浄装置のシステム構成を示すブロック図である。
本実施の形態に係るホームドア洗浄装置1′は、ホームドア100(図1及び図2参照)の内面のみを洗浄するものであって、その基本構成は、1つの洗浄ブラシ3(前記実施の形態1における第1の洗浄ブラシ3)を備えている以外は前記実施の形態1に係るホームドア洗浄装置1の構成と同じであるため、図15~図18においては、図3~図11に示したものと同一要素には同一符号を付しており、以下、それらについての再度の説明は省略する。
本実施の形態に係るホームドア洗浄装置1′は、図15~図17に示すように、自走式の台車2に1つの洗浄ブラシ3と、この洗浄ブラシ3を回転駆動する駆動源としての電動モータ5と、この電動モータ5の駆動を制御する制御手段であるECU7と、洗浄ブラシ3を回転させてホームドア100を洗浄している間に該ホームドア100の洗浄面(内面)に洗浄剤(洗浄液とコーティング液)を噴射する噴射手段8と、電動モータ5に電力をそれぞれ供給する電源としてのバッテリ9などを設置して構成されている。
ここで、図18に示すように、ECU7の入力側には、リモコン60、ON/OFFスイッチ53、安全バースイッチ55、距離センサ56、カメラ58及び振れ安全スイッチ23が電気的に接続されており、出力側には、走行モータ12、電動モータ5、伸縮シリンダ24、流路切替電磁弁50、洗浄液用ポンプ48及びコーティング液用ポンプ49が電気的に接続されている。
[ホームドア洗浄方法]
次に、以上のように構成されたホームドア洗浄装置1′を用いた本発明の実施の形態2に係るホームドア洗浄方法を図19及び図20を参照しながら以下に説明する。
図19は本発明の実施の形態2に係るホームドア洗浄方法をその工程順に示すフローチャート、図20は同ホームドア洗浄方法における洗浄作業をその工程順に示すフローチャートである。
先ず、ホームドア100の洗浄に先立ち、ホームドア洗浄装置1′をホームに設置された人用(乗降客が利用する)の不図示のエレベータで駅のホームへと運搬する(図19のステップS31)。この場合、エレベータが小型である場合には、例えば、洗浄ブラシ3を台車2から取り外して当該ホームドア洗浄装置1′を分解して運搬する。この場合、洗浄ブラシ3は、台車2に対して着脱可能に設置されているため、これを容易に台車2から取り外すことができる。
上述のようにホームドア洗浄装置1′を駅のホームへと搬送すると、該ホームドア洗浄装置1′に設置された操作部59(図17参照)において「電源ON」を選択する(ステップS32)。なお、洗浄ブラシ3を取り外した状態でホームドア洗浄装置1′をホームへと運搬した場合には、取り外した洗浄ブラシ3を台車2に取り付けてホームドア洗浄装置1′を組み立てる。
次に、操作部59において「移動」を選択する(ステップS33)。すると、ホームドア洗浄装置1′の左右一対の走行モータ12(図18参照)が起動され、これらの走行モータ12によって左右一対の駆動輪11がそれぞれ回転駆動されて当該ホームドア洗浄装置1′がホーム上を走行する。なお、この場合、ホームドア洗浄装置1′の走行速度を洗浄時の速度よりも速く設定することができる。
また、同時に操作部59において「移動方向」を選択する(ステップS34)。なお、この「移動方向」の選択は、リモコン60(図18参照)で行っても良い。すると、左右一対の走行モータ12の回転に速度差が生じてホームドア洗浄装置1′の移動方向が設定され、該ホームドア洗浄装置1′が洗浄対象であるホームドア100に向かって自走する。そして、ホームドア洗浄装置1′がホームドア100へと移動すると、作業者は、操作部59において「洗浄準備」を選択し(ステップS35)、その後、「ブラシアーム」を選択する(ステップS36)。すると、ブラシアーム18(図16参照)がホームドア100に近づき、該ブラシアーム18に回転可能に支持された洗浄ブラシ3がホームドア100の内面に所定圧で押圧されて接触する。
その後、ホームドア洗浄装置1′をホームドア100の洗浄開始位置へと移動させ(ステップS37)、洗浄開始位置を認識する(ステップS38)。この洗浄開始位置の認識においては、ホームドア洗浄装置1′に設置された距離センサ56によって当該ホームドア洗浄装置1′とホームドア100との距離が認識されるとともに、カメラ58によって撮像される画像によって洗浄開始位置が認識される。
上記画像認識によって洗浄ブラシ3が洗浄開始位置にある場合には、操作部59に「OK」が表示される(ステップS39)。この状態から、作業者は、操作部59において「洗浄」または「コーティング」を選択し(ステップS40)、洗浄モードとして「半自動」または「全自動」を選択する(ステップS41)。そして、その後に作業者は、操作部59において「洗浄開始」を選択する(ステップS42)。
その後、ステップS41において洗浄モードとして「半自動」が選択されたか「全自動」が選択されたかが判定され(ステップS43)、「半自動」が選択された場合には、作業者は、把手51を握り、操作レバー52をON操作する(ステップS44)。すると、操作レバー52に設けられたON/OFFスイッチ53(図18参照)がONし、このON信号がECU7に送信されると、ECU7は、洗浄作業を実行する(ステップS45)。
他方、ステップS43での判定の結果、ステップS41において「全自動」が選択された場合には、操作レバー52の操作(ステップS44)を行うことなく、洗浄作業が実行される(ステップS45)。
ここで、ステップS45における洗浄作業の流れを図20に基づいて以下に説明する。
洗浄作業が開始されると、走行モータ12を駆動してホームドア洗浄装置1′を低速で走行させるとともに、電動モータ5を駆動しての洗浄ブラシ3を回転駆動しながら、洗浄液用ポンプ48を駆動して洗浄液をタンク43から一対の洗浄液噴射管44に供給する(ステップS45-1)。この場合、ホームドア洗浄装置1′に設置された距離センサ56によって当該ホームドア洗浄装置1′とホームドア100との距離が検出され、両者の距離を一定に保った状態でホームドア洗浄装置1′が低速で自走する。
すると、一対の洗浄液噴射管44にそれぞれ開口する複数の噴射口44a(図15参照)から洗浄液がホームドア100の内面に噴射されつつ、回転する洗浄ブラシ3によってホームドア100(開閉扉100Aと垂直壁100B)の内面と上面が同時に洗浄されて汚れが除去される。
上記洗浄作業においては、洗浄モードとして「半自動」が選択されたか「全自動」が選択されたかが判定され(ステップS45-2)、「半自動」が選択された場合には、洗浄ブラシ3を回転駆動する電動モータ5の電流値がモニタされ(ステップS45-3)、ブラシアーム18の振れがモニタされ(ステップS45-4)、安全バー54がモニタされる(ステップS45-5)。これに対して、洗浄モードとして「全自動」が選択された場合には、安全バー54のモニタのみがなされる(ステップS45-5)。
そして、ステップS45-6においては、ステップS45-3においてモニタされる電動モータ5の電流値が適正であるか否かが判定され、電動モータ5の電流が適正値を超える過電流である場合(ステップS45-6:No)である場合には、ブラシアーム18を縮ませて洗浄ブラシ3をホームドア100の内面から離して該洗浄ブラシ3のホームドア100の内面への接触圧を下げる(ステップS45-7)。
その後、洗浄作業が終了したか否かが判定され(ステップS45-8)、洗浄作業が終了していない場合(ステップS45-8:No)には、S45-6~S45-8の処理が繰り返され、洗浄作業が終了した場合(ステップS45-8:Yes)には、一連の処理が終了する(ステップS45-9)。なお、洗浄作業の完了は、洗浄モードが「半自動」に設定されている場合には、作業者が目視によって判断し、作業モードが「全自動」に設定されている場合には、カメラ58によって自動的に判断される。
他方、電動モータ5の電流が所定値以下の適正値を示す場合(ステップS45-6:Yes)には、洗浄作業が終了したか否かが判定される(ステップS45-8)。
また、ステップS45-10においては、ステップS45-4においてブラシアーム18の振れを検知したか否かが判定され、ブラシアーム18の振れを検知した場合(ステップS45-10:Yes)には、ホームドア洗浄装置1′の走行を停止する(ステップS45-11)。そして、ブラシアーム18の振れが検知された場合には、該ブラシアーム18を縮ませて洗浄ブラシ3をホームドア100の内面から離して該洗浄ブラシ3のホームドア100の内面への接触圧を下げる(ステップS45-12)。
以上のように、ブラシアーム18の振れを検知したために洗浄ブラシ3の面圧を下げた後は、ホームドア洗浄装置1の走行を再開する(ステップS45-13)。その後、洗浄作業が終了したか否かが判定され(ステップS45-14)、洗浄作業が終了した場合(ステップS45-14:Yes)には、一連の処理が終了する(ステップS45-9)。これに対して、洗浄作業が未だ終了していない場合(ステップS45-14:No)には、ステップS45-10~S45-14の処理が繰り返される。
他方、ブラシアーム18の振れを検知しない場合(ステップS45-10:No)には、処理はステップS45-14に進み、洗浄作業が終了したか否かが判定される。
また、ステップS45-15においては、ステップS45-5での安全バー54のモニタにおいて該安全バー54に人や物体が接触したか否かが判定される。この判定の結果、安全バー54に人や物体が接触した場合(ステップS45-15:Yes)には、安全のためにホームドア洗浄装置1′を一時停止させる(ステップS45-16)。この一時停止においては、安全バー54に設けられた安全バースイッチ55(図18参照)によって安全バー54に人や物体が接触したことが検知されると、その検知信号を受けたECU7は、ホームドア洗浄装置1′の動作(走行や洗浄ブラシ3の回転、洗浄液の噴射など)を一時停止させる。
そして、その後に安全が確認されたか否かが判定され(ステップS45-17)、安全が確認された場合(ステップS45-17:Yes)には、作業者が操作部59において「再スタート」を選択すると(ステップS45-18)、ホームドア洗浄装置1′によるホームドア100の洗浄作業が再開され、処理はステップS45-1に戻り、以後は以上説明した一連の処理が繰り返される。これに対して、安全が確認されない場合(ステップS45-17:No)には、ホームドア洗浄装置1′の一時停止が継続する(ステップS45-16)。
他方、安全バー54に人も物体も接触しない場合(ステップS45-15:No)には、洗浄作業が終了したか否かが判定され(ステップS45-19)、作業が終了した場合(ステップS45-19:Yes)には、一連の処理が終了する(ステップS45-9)。これに対して、洗浄作業が未だ終了していない場合(ステップS45-19:No)には、処理はステップS45-15に戻り、以後、前述と同様の処理がなされる。
ここで、図19に示すフローチャートに戻って説明する。
図20に従って説明した洗浄作業が終了すると、ホームドア洗浄装置1′の走行が停止される(ステップS46)。このホームドア洗浄装置1′の走行の停止は、走行モードが「半自動」に設定されている場合には、作業者が把手51に設けられた操作レバー52を握ってこれを操作することによってなされ、洗浄モードが「全自動」に設定されている場合には、ECU7からの指令によって自動的になされる。
上述のように、ホームドア洗浄装置1′の走行が停止すると、洗浄後のホームドア100に汚れが確認されるか否かが判定される(ステップS47)。この汚れの確認は、作業者による目視によってなされる。
上記判定の結果、洗浄後のホームドア100に汚れが確認された場合(ステップS47:Yes)には、ステップS45の洗浄作業が再び実行される。この場合、最初(第1回目)の洗浄作業がホームドア洗浄装置1′を前進させながら行った場合には、ホームドア洗浄装置1′を後進させながら洗浄作業が行われる。なお、この場合、ホームドア洗浄装置1′の走行速度を下げてホームドア100の汚れた箇所の洗浄をゆっくりと丁寧に行うようにしても良い。或いは、その汚れた箇所をホームドア洗浄装置1′を複数回前後進させながら繰り返し行うようにしても良い。
また、洗浄液を噴射しながらのホームドア100の内面の洗浄が終了すると、今まで使用していた洗浄ブラシ3を拭取用の不図示の乾燥ブラシに取り替え、ホームドア100の内面にコーティング液を噴射しながら乾燥ブラシによってホームドア100の内面に残留する洗浄液を拭き取るとともに、ホームドア100の内面にコーティング液を吹き付けるようにしても良い。すなわち、ホームドア洗浄装置1′をホームドア100に沿って自走させながら電動モータ5によって乾燥ブラシを回転駆動するとともに、コーティング液用ポンプ49を駆動してタンク43に貯留されているコーティング液を一対のコーティング液噴射管46へとそれぞれ圧送し、このコーティング液噴射管46に開口する噴射口46a(図15参照)からコーティング液をホームドア100の内面に向けて噴射する。すると、洗浄液が拭き取られて乾燥したホームドア100の洗浄面(内面)に吹き付けられたコーティング液によって、ホームドア100の洗浄面(内面)への汚れの付着が抑えられ、洗浄面(内面)が長期に亘って清浄に保たれる。なお、洗浄液を噴射しながらの洗浄ブラシ3による洗浄が終了した後、コーティング液をホームドア100の内外面に噴射してそのまま作業を終了しても良く、或いは、その後に前述のように洗浄ブラシ3を乾燥ブラシに取り替えて乾燥作業を行っても良い。
他方、ステップS47での判定の結果、ホームドア100の洗浄面(内面)に汚れが確認されない場合(ステップS47:No)には、操作部59において「洗浄完了」を選択し(ステップS48)、続いて操作部59の「ブラシアーム」を選択する(ステップS49)。すると、ブラシアーム18が収縮して該ブラシアーム18に回転可能に支持されている洗浄ブラシ3が初期位置(洗浄前の位置)へと復帰する。
そして、次に作業者は、操作部59において「移動」を選択し(ステップS50)、把手51に設けられた操作レバー52を操作してホームドア洗浄装置1′の一対の走行モータ12を駆動し、ホームドア洗浄装置1′をホームドア100から移動させると、ホームドア100に対する一連の洗浄作業の全てが終了する。
以上のように、本実施の形態においては、ホームドア100に沿って駅のホームを自走する台車2と共に移動する洗浄ブラシ3の回転によってホームドア100の開閉扉100Aと垂直壁100Bの各内面と上面が洗浄されるため、ホームドア100の内面と上面を多くの人手を要することなく、短時間で効率良く、且つ、安全に洗浄することができるという効果が得られる。
また、洗浄ブラシ3によるホームドア100の洗浄後に該洗浄ブラシ3を拭取用の乾燥ブラシと交換し、該乾燥ブラシを回転させながら台車2をホームドア100に沿って自走させることによって、ホームドア100の洗浄後の洗浄面に残留する洗浄剤を乾燥ブラシによって拭き取って洗浄面を乾燥させることができる。その他、本実施の形態においても、前記実施の形態1において得られたと同様の効果が得られる。
なお、本実施の形態においては、洗浄ブラシ3として、ブラシ軸3Aとこのブラシ軸3Aに取り付けられたブラシ本体3Bとで構成される円柱状のものを使用したが、この洗浄ブラシ3に代えてベルトコンベアを縦型にして構成される回転ブラシを用いても良い。
<実施の形態3>
次に、本発明の実施の形態3に係るホームドア洗浄装置の構成の詳細を図21,図22に基づいて以下に説明する。
本実施の形態3のホームドア洗浄装置1″は、実施の形態1,2のホームドア洗浄装置1,1′におけるアーム57およびカメラ58を省略したものであり、そのホームドア洗浄装置1″の平面図を実施の形態1の図4に対応させた図21に示すように、その基本構成は、アーム57およびカメラ58が無い点を除けば実施の形態1,2に係るホームドア洗浄装置1,1′の構成と同じである。そのため、図21,図22においては、図3~図14,図15~図20に示したものと同一要素には同一符号を付しており、以下、それらについての再度の説明は省略する。
さて、実施の形態1,2においては、ホームドア洗浄装置1,1′がカメラ58を有していることで、ホームドア洗浄装置1,1′をホームドア100の洗浄開始位置へと移動させた後の洗浄開始位置の認識については、その洗浄開始位置が、カメラ58によって撮像される画像によって認識されるのであるが、本実施の形態3においては、ホームドア洗浄装置1″をホームドア100の洗浄開始位置へと移動させた後の洗浄開始位置の認識については、作業者の目視によって行われる。
そして洗浄開始位置を認識した状態で、作業者が操作部59において「洗浄」または「コーティング」を選択し、更に「全自動」または「半自動」の洗浄モードを選択した後に「洗浄開始」を選択することでホームドア100の洗浄が開始され、実施の形態1,2と同様の手順でホームドア100の洗浄が行われるが、本実施の形態3では洗浄の終了が以下のように行われる点で実施の形態1,2と異なっている。
即ち、図22の模式的平面図に本実施の形態3のホームドア100の洗浄の終了方法を示すように、本実施の形態3においては、ホームドア100を洗浄する洗浄終了位置に洗浄終了ボードBoが配置されている。そしてホームドア100の洗浄が進んで、洗浄終了ボードBoとホームドア洗浄装置1″との距離を認識するためにホームドア洗浄装置1″に設置された距離センサ56′が、洗浄終了ボードBoとの特定の距離を認識したとき、又はホームドア洗浄装置1″の安全バー54が、該洗浄終了ボードBoに当接したときに、ECU7によって洗浄作業の終了が判定される。なお、前記距離センサ56′としては、実施の形態1,2の距離センサ56を、ホームドアとの距離の計測と、ホームドアに沿った方向にある物体との距離の計測とを同時に行い得るようにして用いてもよく、或いは、実施の形態1,2の距離センサ56とは別個の距離センサを用いてもよい。
また、洗浄またはコーティング作業の別の終了方法として、ホームドア洗浄装置1″の洗浄移動距離を操作パネルで任意に設定出来るようにしておき、ホームドア洗浄装置1″を洗浄スタート位置に移動させた段階でその洗浄移動距離を設定し、設定距離まで来たら走行を一時停止すると共に、さらに洗浄が必要であれば再設定を行う事により、洗浄を継続したり、手動制御で最後まで洗浄を行うようにすることも可能である。
本実施の形態においては、カメラ58を用いなくても自動的にホームドア100の洗浄作業を終了することができるので、部品点数を減らして、安価に「全自動」または「半自動」洗浄を行うことが可能となるという効果が得られる。
なお、本発明は、以上説明した実施の形態に適用が限定されるものではなく、特許請求の範囲および明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内で種々の変形が可能であることは勿論であり、更に、本発明の洗浄装置を用いて作業員による手動の洗浄を行うことも可能である。
1,1′,1″ ホームドア洗浄装置
2 台車
3 第1の洗浄ブラシ
3A 第1の洗浄ブラシのブラシ軸
4 第2の洗浄ブラシ
4A 第2の洗浄ブラシのブラシ軸
5,6 電動モータ(駆動源)
7 ECU(制御手段)
8 噴射手段
9 バッテリ
11 駆動輪
18 ブラシアーム
21,22 中立スプリング(付勢手段)
24 伸縮シリンダ(接離機構)
30 ロングブラシアーム
35,36 中立スプリング(付勢手段)
38 開閉モータ
43 タンク
44,45 洗浄液噴射管
46,47 コーティング液噴射管
48 洗浄液用ポンプ
49 コーティング液用ポンプ
51 把手
52 操作レバー
53 ON/OFFスイッチ
54 安全バー
55 安全バースイッチ(接触検知手段)
56,56′ 距離センサ
58 カメラ
59 操作部
60 リモコン
100 ホームドア
100A ホームドアの開閉扉
100B ホームドアの垂直壁

Claims (11)

  1. 駅のホームに立設されたホームドアを洗浄するホームドア洗浄装置であって、
    自走式の台車に、垂直なブラシ軸によって回転可能に支持された洗浄ブラシと、該洗浄ブラシを回転駆動する駆動源と、該駆動源の駆動を制御する制御手段を設置して構成されることを特徴とするホームドア洗浄装置。
  2. 前記洗浄ブラシは、前記台車に対して着脱可能に設置されていることを特徴とする請求項1に記載のホームドア洗浄装置。
  3. 前記洗浄ブラシとして、前記ホームドアの内側を洗浄する第1の洗浄ブラシと、前記台車の走行方向に直交する方向に移動可能で前記ホームドアの外側を洗浄する可動式の第2の洗浄ブラシを備えることを特徴とする請求項1または2に記載のホームドア洗浄装置。
  4. 前記洗浄ブラシは、所定の角度範囲で水平方向に揺動可能または/及び前記ホームドアの内面に対して接離可能に支持されており、前記洗浄ブラシを揺動方向中立位置に付勢する付勢手段と、同洗浄ブラシを前記ホームドアに対して接離させる接離機構を備えることを特徴とする請求項1~3の何れかに記載のホームドア洗浄装置。
  5. 前記走行台車には、安全バーと、該安全バーへの人の接触を検知する接触検知手段が設置されており、該接触検知手段が前記安全バーへの人の接触を検知すると、前記制御手段が前記台車の自走と前記洗浄ブラシの回転を停止させるよう構成したことを請求項1~4の何れかに記載のホームドア洗浄装置。
  6. 前記台車には操作レバーが設けられており、前記制御手段は、前記操作レバーのON/OFF操作によって前記台車の走行/停止または/及び前記洗浄ブラシの回転/停止を行うことを特徴とする請求項1~5の何れかに記載のホームドア洗浄装置。
  7. 請求項1~6の何れかに記載のホームドア洗浄装置を用いたホームドア洗浄方法であって、
    前記台車を駅のホームの前記ホームドアの内側に沿って走行させながら前記洗浄ブラシを回転させて該洗浄ブラシによって前記ホームドアを洗浄することを特徴とするホームドア洗浄方法。
  8. 前記ホームドアの開閉扉を開けて前記第2の洗浄ブラシを前記ホームドアの外側に配置した後、前記開閉扉を閉めて前記第1の洗浄ブラシと前記第2の洗浄ブラシを前記ホームドアの内面と外面にそれぞれ所定の面圧で押圧した状態で、前記台車を前記ホームの前記ホームドアに沿って移動させながら前記第1の洗浄ブラシと前記第2洗浄ブラシをそれぞれ回転させて前記ホームドアの内面と外面を同時に洗浄することを特徴とする請求項7に記載のホームドア洗浄方法。
  9. 前記制御手段は、前記駆動源への供給電流に応じて前記洗浄ブラシの前記ホームドアの洗浄面に対する面圧を調整することを特徴とする請求項7または8に記載のホームドア洗浄方法。
  10. 前記制御手段は、センサが前記ホームドアのコーナー部を検知すると、前記台車の走行速度を遅くし、或いは前記台車の自走と前記洗浄ブラシの回転を自動停止させることを特徴とする請求項7~9の何れかに記載のホームドア洗浄方法。
  11. 前記ホームドア洗浄装置を複数の部品に分解してホームのエレベータによってホームへと搬送した後、該ホームドア洗浄装置を組み立てて前記ホームドアへと洗浄時の速度よりも速い速度で走行させることを特徴とする請求項7~10の何れかに記載のホームドア洗浄方法。
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