JP2023143381A - 防水シート用接着剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の接着剤組成物は、塩化ビニル樹脂に対する接着性を向上するため、粘着付与樹脂が用いられている。粘着付与樹脂としてフェノール系樹脂を用いると、塩化ビニル樹脂と被着体との接着性を高めることができるものの、塩化ビニル樹脂シートが変色してしまうことがあった。本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、接着性が損なわれず、防水シートの変色を抑制できる防水シート用接着剤組成物を目的とする。【解決手段】ニトリルゴムと、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体とを含む、防水シート用接着剤組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、防水シート用接着剤組成物に関する。
コンクリート建造物の屋上防水工事の1工法として、シート防水接着工法が知られている。シート防水接着工法は、防水シートを接着剤又は金具等でコンクリート等の下地材に接合する工法である。防水シートとしては、塩化ビニル樹脂シートが広く使用されている。
シート防水接着工法で使用される接着剤としては、例えば、ブチルゴムやクロロプレンゴムを含むゴム系接着剤組成物が知られている。ゴム系接着剤組成物には、防水シートとの接着性を向上するために、アルキルフェノール樹脂やテルペンフェノール樹脂等のフェノール系樹脂が粘着付与樹脂として用いられる(例えば、特許文献1参照)。
特開2005-239981号公報
しかしながら、特許文献1のゴム系接着剤組成物は、粘着付与樹脂としてフェノール系樹脂を含むため、建造物の屋上等に用いると、直射日光に曝され、防水シートが変色してしまう。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、接着性が損なわれず、防水シートの変色を抑制できる防水シート用接着剤組成物を目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の態様を有する。
[1]ニトリルゴムと、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体とを含む、防水シート用接着剤組成物。
[2]前記ニトリルゴム100質量部に対して、前記塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体を5~50質量部含有する、[1]に記載の防水シート用接着剤組成物。
本発明の防水シート用接着剤組成物によれば、接着性が損なわれず、防水シートの変色を抑制できる。
[防水シート用接着剤組成物]
本発明の防水シート用接着剤組成物(以下、単に「接着剤組成物」ともいう。)は、ニトリルゴムと、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体とを含む溶液型組成物である。
接着剤組成物の23℃における粘度は、例えば、1000~10000mPa・sが好ましく、1500~8000mPa・sがより好ましく、2000~4000mPa・sがさらに好ましい。接着剤組成物の23℃における粘度が上記数値範囲内であると、被着体に塗布しやすく、作業性をより高められる。
接着剤組成物の粘度は、測定サンプルの温度を23℃とし、ブルックフィールド型粘度計(BMII型、東機産業(株)製、ローターNo.3)を用いて、回転速度12rpmの条件で測定できる。
≪ニトリルゴム≫
ニトリルゴムは、本実施形態の接着剤組成物の基体となる。ニトリルゴムは、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)とも呼ばれるもので、ブタジエンとアクリロニトリルとの共重合体である。
ニトリルゴムとしては特に限定されず、一般的なものを使用できる。また、ニトリルゴムは、カルボキシル基等の官能基が導入されていてもよいし、加硫剤、加硫促進剤、軟化剤、充填剤等が配合されていてもよい。
ニトリルゴムは、結合するアクリロニトリルの質量によって、極高ニトリル(アクリロニトリル43質量%以上)、高ニトリル(アクリロニトリル36質量%以上43質量%未満)、中高ニトリル(アクリロニトリル31質量%以上36質量%未満)、中ニトリル(アクリロニトリル25質量%以上31質量%未満)、低ニトリル(アクリロニトリル25質量%未満)に分類される。
ニトリルゴムとしては、極性ポリマーとの相溶性が良好で、耐油性、耐熱性及び弾性のバランスに優れることから、高ニトリル、中高ニトリル、中ニトリルが好ましく、中高ニトリルがより好ましい。
ニトリルゴムは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ニトリルゴムの市販品としては、例えば、日本ゼオン株式会社製のNBR、JSR株式会社製のNBR等が挙げられる。
日本ゼオン株式会社製のNBRとしては、いずれも商品名で、例えば、Nipol(登録商標)1042、Nipol(登録商標)1052J、Nipol(登録商標)DN202、Nipol(登録商標)DN212、Nipol(登録商標)DN219、Nipol(登録商標)DN225、Nipol(登録商標)DN3335、Nipol(登録商標)DN3350、Nipol(登録商標)DN3390、Nipol(登録商標)1043、Nipol(登録商標)DN302、Nipol(登録商標)DN302H、Nipol(登録商標)DN306、Nipol(登録商標)DN2950、Nipol(登録商標)DN401、Nipol(登録商標)DN401L、Nipol(登録商標)DN406、Nipol(登録商標)DN407等が挙げられる。
JSR株式会社製のNBRとしては、いずれも商品名で、例えば、N238H、N232SH、N237H、N230S、N232S、N237、N233、N230SL、N231L、N230SV、N239SV、N241H、N242S、N250S、N260S、N250SL等が挙げられる。
≪塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体≫
本実施形態の接着剤組成物は、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体を含有することで、防水シートに対する接着性を高められる。加えて、防水シートの変色を抑制できる。
塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体は、塩化ビニルと酢酸ビニルとの共重合体である。
塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体において、塩化ビニルに由来する構成単位の割合は、60~99質量%が好ましく、70~95質量%がより好ましい。塩化ビニルに由来する構成単位の割合が上記数値範囲内であると、防水シートとの接着性をより高められる。なお、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体は、塩化ビニルと酢酸ビニルに由来する構成単位のみの共重合体である必要はなく、本発明の目的を妨げない範囲のビニルアルコールやヒドロキシアルキルアクリレート、ジカルボン酸等に由来する構成単位を含むものであってもよい。
塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体の数平均分子量(Mn)は、例えば、1,000~200,000が好ましく、5,000~100,000がより好ましい。塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体の数平均分子量が上記下限値以上であると、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体の凝集力を高められ、接着剤組成物の接着力をより高められる。塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体の数平均分子量が上記上限値以下であると、接着剤組成物の粘度を低減でき、作業性をより高められる。
塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体の数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した値を、標準ポリスチレンによる較正曲線に基づき換算することで求められる。
塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体の平均重合度は、例えば、100~1,000が好ましく、150~900がより好ましく、200~800がさらに好ましい。塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体の平均重合度が上記下限値以上であると、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体の凝集力を高められ、接着剤組成物の接着力をより高められる。塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体の平均重合度が上記上限値以下であると、接着剤組成物の粘度を低減でき、作業性をより高められる。
塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体の平均重合度は、JIS K6720-2:1999の附属書「塩化ビニル樹脂試験方法」に準じて測定した平均重合度を意味する。
塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体の含有量は、例えば、ニトリルゴム100質量部に対して、5~50質量部が好ましく、10~40質量部がより好ましく、15~30質量部がさらに好ましい。塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体の含有量が上記下限値以上であると、防水シートとの接着性をより高められる。塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体の含有量が上記上限値以下であると、作業性をより高められる。
≪任意成分≫
本実施形態の接着剤組成物は、ニトリルゴム、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体以外の他の成分(任意成分)を含有してもよい。任意成分としては、接着剤組成物に通常用いられる成分を配合することができる。
任意成分としては、例えば、粘着付与樹脂、溶剤、各種添加剤等が挙げられる。これらの任意成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<粘着付与樹脂>
粘着付与樹脂は、防水シートに対する接着性を向上するための樹脂である。特に、防水シートが塩化ビニル樹脂の場合、接着剤組成物は、粘着付与樹脂を含有することが好ましい。なお、上述した塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体は、粘着付与樹脂の一種である。
粘着付与樹脂としては、例えば、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、石油樹脂系、フェノール樹脂、クマロン-インデン樹脂、熱可塑性ウレタン樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。ニトリルゴムや塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体に対する相溶性が良好で、粘着性が良好であることから、粘着付与樹脂としては、クマロン-インデン樹脂やフェノール樹脂が好ましい。なお、粘着付与樹脂としてフェノール樹脂を用いた場合、防水シートが変色しやすくなる。このため、粘着付与樹脂としては、フェノール樹脂を用いないことが好ましい。これは、粘着付与樹脂としてフェノール樹脂を用いると、ニトリルゴムの存在下において、フェノール樹脂が、光や熱により変色するためであると考えられる。
クマロン-インデン樹脂は、クマロン、インデン、スチレンを主成分とする共重合体である。
クマロン-インデン樹脂の市販品としては、いずれも商品名で、例えば、ニットレジン(登録商標)クマロンG-90、ニットレジン(登録商標)クマロンG-100N、ニットレジン(登録商標)クマロンV-120、ニットレジン(登録商標)クマロンV-120S(以上、日塗化学(株)製)等が挙げられる。
接着剤組成物が粘着付与樹脂を含有する場合、粘着付与樹脂の含有量は、例えば、ニトリルゴム100質量部に対して、10~100質量部が好ましく、20~90質量部がより好ましく、30~80質量部がさらに好ましい。粘着付与樹脂の含有量が上記下限値以上であると、防水シートに対する接着性をより高められる。粘着付与樹脂の含有量が上記上限値以下であると、接着剤組成物の粘度を低減でき、作業性をより高められる。
<溶剤>
溶剤としては、接着剤組成物に通常用いられる溶剤を用いることができる。
溶剤としては、例えば、n-ヘキサン(7.3)、酢酸ブチル(8.5)、キシレン(8.8)、トルエン(8.8)、酢酸エチル(9.0)、ベンゼン(9.2)、ジブチルフタレート(9.4)、アセトン(10.0)、イソプロパノール(11.5)、アセトニトリル(11.9)、ジメチルホルムアミド(12.0)、酢酸(12.6)、エタノール(12.7)、クレゾール(13.3)、ギ酸(13.5)、エチレングリコール(14.2)、フェノール(14.5)、メタノール(14.5~14.8)等が挙げられる。ただし、カッコ内は、溶剤の溶解度パラメータ(SP値ともいう。(cal/cm1/2)を表す。
溶剤の溶解度パラメータは、ヒルデブラント(Hildebrand)の溶解度パラメータを意味する。
溶剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
溶剤の溶解度パラメータは、例えば、7.0~11.5が好ましく、7.5~11.0がより好ましく、8.0~10.5がさらに好ましい。溶剤の溶解度パラメータが上記数値範囲内であると、ニトリルゴムとの相溶性をより高められる。
溶剤の含有量は、例えば、接着剤組成物の総質量に対して、30~90質量%が好ましく、40~85質量%がより好ましく、50~80質量%がさらに好ましい。溶剤の含有量が上記下限値以上であると、接着剤組成物の粘度を低減でき、作業性をより高められる。溶剤の含有量が上記上限値以下であると、接着性をより高められる。
溶剤の含有量は、例えば、ニトリルゴム100質量部に対して、100~800質量部が好ましく、200~700質量部がより好ましく、300~600質量部がさらに好ましい。溶剤の含有量が上記下限値以上であると、接着剤組成物の粘度を低減でき、作業性をより高められる。溶剤の含有量が上記上限値以下であると、接着性をより高められる。
<添加剤>
各種添加剤としては、例えば、充填剤、可塑剤、安定剤、帯電防止剤、難燃剤、滑剤、顔料、発泡剤、防カビ剤、架橋剤等が挙げられる。架橋剤としては、例えば、酸化亜鉛、サリチル酸、水等が挙げられる。
[接着剤組成物の製造方法]
本実施形態の接着剤組成物は、従来公知の方法により、ニトリルゴムと、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体と、必要に応じて任意成分とを混合することにより得られる。例えば、上記した成分を配合し、ミキサー、ロール、ニーダー等を用いて常温又は加熱下で混練したり、適した溶剤を使用して成分を溶解させ、混合したりする等の方法を適用できる。
各成分は、合成によって得られたものを用いてもよく、市販されたものを用いてもよい。
[接着剤組成物の使用方法]
接着剤の使用方法としては、例えば、接着剤組成物を一方又は両方の被着体へ塗布し、接合しようとする被着体間に接着剤組成物が配置されるように被着体同士を突き合わせ、接着剤組成物を硬化する方法が挙げられる。
本実施形態の接着剤組成物は、任意の方法によって塗布可能である。室温程度の低温(例えば、5~35℃)で塗布可能であり、必要に応じて加温して塗布することも可能である。
接着剤組成物は、塗布ロボットを使用してビード状、モノフィラメント状、又はスワール状に被着体の上に押し出して塗布できる。コーキングガン等の機械的な塗布方法や他の手動塗布手段を用いることもできる。また、ジェットスプレー法又はストリーミング法を用いて接着剤組成物を被着体へ塗布することもできる。
本実施形態の接着剤組成物は、接着性に優れ、防水シートの変色を抑制できる。このため、コンクリート建造物の屋上に用いられる防水シートと、コンクリート等との接着に好適に用いられる。
本発明の効果がより顕著に得られることから、防水シートとしては、塩化ビニル製の防水シートが好ましい。
すなわち、本実施形態の接着剤組成物は、塩化ビニル製の防水シート用であることが好ましい。
本実施形態の接着剤組成によれば、接着性に優れるため、コンクリート建造物の屋上等に設けられる防水シートを交換せずに長期間使用できる。
本実施形態の接着剤組成物によれば、防水シートの変色を抑制できるため、コンクリート建造物の屋上等の景観を長期間保持できる。
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
本実施例において使用した原料は、下記の[使用原料]に示す通りである。
[使用原料]
≪ニトリルゴム≫
・アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR):中高ニトリル、アクリロニトリル含有割合35質量%、商品名「N230S」、JSR(株)製。
≪塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体≫
・塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体:平均重合度680、商品名「カネビニール(登録商標)MB1008」、(株)カネカ製。
≪任意成分≫
<粘着付与樹脂>
・クマロン-インデン樹脂:商品名「ニットレジン(登録商標)クマロンV-120」、日塗化学(株)製。
・アルキルフェノール樹脂:商品名「CKM-908」、アイカ工業(株)製。
・アジピン酸ジヒドラジド:ホルムアルデヒドキャッチャー剤、商品名「ケムキャッチ(登録商標)H-6000HS」、大塚化学(株)製。
[実施例1~4、比較例1~3]
表1に示す質量部数の各成分を配合し、混合し、撹拌することで接着剤組成物を調製した。各例の接着剤組成物を以下に示す性能試験に供し、接着性、防水シートの変色の程度(PVCシート汚染性)及び作業性を評価した。表中、組成の欄の「-」は、その成分を含有しないことを意味する。
<粘度>
各例で得られた接着剤組成物について、23℃の環境下で、ブルックフィールド型粘度計(BMII型、東機産業(株)製、ローターNo.3)を用いて、回転速度12rpmの条件で粘度を測定した。結果を表1に示す。
<接着強さ試験>
(180度はく離接着強さ試験)
JIS K6854-2:1999「接着剤-はく離接着強さ試験方法-第2部:180度はく離」に準拠し、180度はく離接着強さを測定した。なお、測定に用いる試験体のサイズは下記の通りとした。
・下地材:モルタル、70mm×150mm×10mm。
・防水シート:PVC(ポリ塩化ビニル樹脂)シート、25mm×200mm×2mm。
各例で得られた接着剤組成物を、JIS A5536:2015「床仕上げ材用接着剤」に規定するくし目ごてを用いて下地材及び防水シートのそれぞれの接着面に塗布し、オープンタイム(貼り合わせ時間)を20分取った後、くし目が十字になるように貼り合せた。下地材及び防水シートを、ハンドローラーを用いて圧着させ、23℃、50%RHの環境下(常態)で168時間養生した。その後、試験速度200mm/minで、180度はく離接着強さ試験を行った。下記評価基準に基づいて、接着強さを評価した。結果を表1に示す。
《評価基準》
○:180度はく離接強度が1.5N/mm以上。
×:180度はく離接強度が1.5N/mm未満。
<PVCシート汚染性>
各例で得られた接着剤組成物を、JIS A5536:2015「床仕上げ材用接着剤」に規定するくし目ごてを用いて下地材及び防水シートのそれぞれの接着面に塗布し、オープンタイムを20分取った後、くし目が十字になるように貼り合せた。下地材及び防水シートを、ハンドローラーを用いて圧着させ、23℃、50%RHの環境下(常態)で168時間養生した。その後、下記暴露試験を行った。なお、試験体のサイズは下記の通りとした。
・下地材:ステンレス、70mm×150mm×0.8mm。
・防水シート:PVCシート、70mm×150mm×2mm。
(サンシャインウェザーメーター暴露試験)
各例の試験体をサンシャインウェザーメーター(S80B、スガ試験機(株)製)にセットして、暴露試験を行った。
暴露条件は、JIS A1415:2013「高分子系建築材料の実験室光源による暴露試験方法」の「6.2オープンフレームカーボンアークランプによる暴露試験方法」に記載のWS-A法に準じた。暴露時間は312時間とした。
PVCシートの暴露前後のL値、a値、b値を測定し、下記式(2)に基づいて色差△Eの平均値を算出し、下記評価基準に基づいてPVCシート汚染性を評価した。△Eの値が小さいほど、PVCシートの汚染が少なく、防水シートの変色を抑制できる。結果を表1に示す。
《評価基準》
○:△Eの値が2.00未満。
×:△Eの値が2.00以上。
△E=[(△L+(△a+(△b1/2 ・・・(2)
式(2)中、△Lは、暴露前後のPVCシートのL値の差を表す。△aは、暴露前後のPVCシートのa値の差を表す。△bは、暴露前後のPVCシートのb値の差を表す。
<作業性>
各例で得られた接着剤組成物を、JIS A5536:2015「床仕上げ材用接着剤」に規定するくし目ごてを用いて下地材及び防水シートのそれぞれの接着面に塗布し、下記評価基準に基づいて、作業のしやすさ(作業性)を評価した。結果を表1に示す。
《評価基準》
◎:スムーズに塗布できる。
○:粘度が高いが塗布できる。
×:塗布できない。
Figure 2023143381000001
表1に示すように、本発明を適用した実施例1~4は、接着強さおよびPVCシート汚染性に優れることが確認できた。
これに対し、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体を含有しない比較例1~3は、接着強さおよびPVCシート汚染性の少なくとも一方が、実施例1~4よりも劣ることが確認できた。
これらの結果から、本発明の防水シート用接着剤組成物によれば、接着性が損なわれず、防水シートの変色を抑制できることが確認できた。

Claims (2)

  1. ニトリルゴムと、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体とを含む、防水シート用接着剤組成物。
  2. 前記ニトリルゴム100質量部に対して、前記塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体を5~50質量部含有する、請求項1に記載の防水シート用接着剤組成物。
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