JP2023109276A - 加工装置、及び近接センサの異常検出方法 - Google Patents

加工装置、及び近接センサの異常検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】フレームユニットの検出に使用される近接センサの状態を監視し、被加工物の加工中の近接センサの機能停止を防止する加工装置及び異常検出方法を提供する。【解決手段】環状のフレーム9と、被加工物と、を含むフレームユニット11を収容するカセットが載置されるカセットステージと、一対のフレームガイドレール8を有する仮置きユニット10と、フレームユニット11を保持して仮置きユニット10に搬送する第1の搬送ユニット14と、各構成要素を制御する制御ユニットと、を備える加工装置であって、仮置きユニット10は、非接触の近接センサ8dを有する。制御ユニットは、フレームガイドレール8にフレームユニット11を搬送するとき、近接センサ8dがフレームユニット11を検知した時点における検知距離8fを特定する距離特定部と、検知距離8fが判定閾値8eよりも短いとき、近接センサ8dが異常であると判定する判定部と、を有する。【選択図】図5

Description

本発明は、半導体等の材料で形成されたウエーハ等の被加工物を加工しデバイスチップを製造するデバイスチップの製造方法に使用可能な加工装置、及び該加工装置で使用される近接センサの異常検出方法に関する。
携帯電話やパソコン等の電子機器に使用されるデバイスチップの製造工程では、まず、半導体等の材料からなるウエーハの表面に互いに交差する複数の分割予定ライン(ストリート)を設定する。そして、分割予定ラインで区画される各領域にIC(Integrated Circuit)、LSI(Large-scale Integration)等のデバイスを形成する。その後、ウエーハを裏面側から研削して薄化し、分割予定ラインに沿って分割すると、個々のデバイスチップが形成される。
ウエーハの分割は、例えば、円環状の切削ブレードが装着された切削装置で実施される。切削装置は、被加工物となるウエーハを保持できるチャックテーブルと、切削ブレードを備えチャックテーブルに保持されたウエーハを切削できる切削ユニットと、を備える。または、ウエーハの分割は、ウエーハをレーザ加工できるレーザ加工装置で実施される。
切削装置やレーザ加工装置等の加工装置にウエーハを搬入する際には、予め、ウエーハの裏面側にダイシングテープと呼ばれるウエーハよりも大径なテープを貼着し、ウエーハよりも大径な開口部を有する環状のフレームに該テープの外周部を貼着する。すなわち、ウエーハ、テープ、及びフレームを一体化してフレームユニットを形成する(特許文献1参照)。そして、加工装置では、フレームユニットの状態となったウエーハが搬入され、加工される。
加工装置で複数のウエーハを連続的に加工するために、加工装置には複数のフレームユニットが格納されたカセットが搬入される。そして、加工装置では、フレームユニットがカセットから一枚ずつ引き出され、位置が調整されつつチャックテーブルに搬送される。そして、加工装置は一対のフレームガイドレールを有する仮置きユニットと、カセットに収容されたフレームユニットを把持して仮置きユニットに引き出す搬出入ユニットと、仮置きユニットに置かれたフレームユニットを搬送する搬送ユニットと、を備える。
仮置きユニットの一対のフレームガイドレールは、互いの間隔を広げたり狭めたりする方向に移動可能である。そして、仮置きユニットは、一対のフレームガイドレールでフレームユニットを挟み込むことによりフレームユニットの位置を調整する(特許文献2参照)。また、仮置きユニットは、仮置きされたフレームユニットの有無を検出するために、反射型光電センサ等で構成される近接センサを備える。そして、加工装置では、近接センサによるフレームユニットの有無の検出結果が参照されて各ユニットが動作する。
特開平11-330008号公報 特開2001-7058号公報
近接センサは、加工装置の稼働を繰り返す間に劣化し、必要とされる水準の機能を最終的に発揮できなくなる。また、近接センサは、故障する場合や、付着物により正常な動作ができない状態となる場合がある。これらの場合、近接センサがフレームユニットの有無を適切に検知できないため、被加工物を加工する間に加工装置が正常な動作を続行できなくなり停止してしまう。
近接センサの不具合により加工装置が停止したときには、近接センサの交換や清掃を実施することで不具合を解消できる。しかしながら、作業が完了するまでの間は加工装置を停止しなければならないため、加工装置における被加工物の加工効率が低下して生産性が悪化するとの問題が生じる。例えば、近接センサの状態を監視し、不具合が実際に発生する前に加工装置の定期的なメンテナンス作業時等に合わせて近接センサの交換等を実施できれば、被加工物の加工中に加工装置が停止することはない。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、フレームユニットの検出に使用される近接センサの状態を監視することで、近接センサの不具合に起因する機能停止が被加工物の加工中に生じない加工装置、及び近接センサの異常検出方法を提供することである。
本発明の一態様によれば、環状のフレームと、該フレームの開口部を塞ぐように該フレームに貼着されたテープと、該フレームの該開口部中で該テープが貼着された被加工物と、を含むフレームユニットを並べて棚状に収容するカセットが載置されるカセットステージと、該カセットステージから遠ざかる方向に延在する一対のフレームガイドレールを有し、該フレームガイドレールの上に該フレームユニットが載せられる仮置きユニットと、該カセットステージに載置された該カセットから該フレームユニットを搬出し該仮置きユニットに仮置きする、または、該仮置きユニットに仮置きされた該フレームユニットを該カセットステージに載置された該カセットに搬入する搬出入ユニットと、該フレームユニットを保持できるチャックテーブルと、該仮置きユニットに仮置きされた該フレームユニットを保持して該チャックテーブルに搬送する、または、該フレームユニットを保持して該仮置きユニットに搬送する搬送ユニットと、該チャックテーブルが保持した該フレームユニットに含まれる該被加工物を加工する加工ユニットと、各構成要素を制御する制御ユニットと、を備える加工装置であって、該仮置きユニットは、該フレームガイドレールに該フレームユニットが仮置きされているか否かを検知するための非接触の近接センサを有し、該搬送ユニットは、該フレームガイドレールの上方で昇降できるように昇降ユニットに支持されており、該制御ユニットは、該フレームユニットを保持する該搬送ユニットを該昇降ユニットにより下降させて該フレームガイドレールに該フレームユニットを搬送するとき、該近接センサが該フレームユニットを検知した時点における該近接センサ及び該フレームユニットの検知距離を特定する距離特定部と、該搬送ユニットが保持する該フレームユニットを該近接センサが検知可能な距離に設定された判定閾値を記憶する閾値記憶部と、該距離特定部で特定された該検知距離が該閾値記憶部で記憶された該判定閾値よりも短いとき、該近接センサが異常であると判定する判定部と、を有することを特徴とする加工装置が提供される。
好ましくは、報知ユニットをさらに備え、該制御ユニットは、該近接センサが異常であると該判定部が判定したときに該報知ユニットに警告を発出させる警告部をさらに備える。
また、好ましくは、近接センサは、該フレームに光を照射し該フレームによって反射した該光を検出することで該フレームガイドレールに該フレームユニットが仮置きされているか否かを検知する反射型光電センサである。
本発明の他の一態様によれば、加工装置において、近接センサの異常の有無を判定する異常検出方法であって、該加工装置は、環状のフレームと、該フレームの開口部を塞ぐように該フレームに貼着されたテープと、該フレームの該開口部中で該テープが貼着された被加工物と、を含むフレームユニットを並べて棚状に収容するカセットが載置されるカセットステージと、該カセットステージから遠ざかる方向に延在する一対のフレームガイドレールを有し、該フレームガイドレールの上に該フレームユニットが載せられる仮置きユニットと、該カセットステージに載置された該カセットから該フレームユニットを搬出し該仮置きユニットに仮置きする、または、該仮置きユニットに仮置きされた該フレームユニットを該カセットステージに載置された該カセットに搬入する搬出入ユニットと、該フレームユニットを保持できるチャックテーブルと、該仮置きユニットに仮置きされた該フレームユニットを保持して該チャックテーブルに搬送する、または、該フレームユニットを保持して該仮置きユニットに搬送する搬送ユニットと、該チャックテーブルが保持した該フレームユニットに含まれる該被加工物を加工する加工ユニットと、を備え、該仮置きユニットは、該フレームガイドレールに該フレームユニットが仮置きされているか否かを検知するための非接触の該近接センサを有し、該搬送ユニットに該フレームを保持させるフレーム保持ステップと、該フレーム保持ステップの後、該フレームガイドレールの上方から該搬送ユニットを下降させる下降ステップと、該下降ステップ中に、該近接センサに該フレームの検出動作を実施させ、該近接センサが該フレームを検出した際の該フレームの該近接センサからの距離を特定する検出距離特定ステップと、該検出距離特定ステップで特定された該近接センサが該フレームを検出した際の該フレームの該近接センサからの該距離が判定閾値よりも短い場合、該近接センサに異常があると判定する判定ステップと、を含むことを特徴とする異常検出方法が提供される。
本発明の一態様に係る加工装置及び異常検出方法では、仮置きユニットの近接センサの異常の有無を判定する。近接センサが劣化等に起因して感度が低下すると、近接センサがフレームユニットのフレームの有無を検出できる距離が短くなる。そのため、近接センサがフレームを検出できる距離を監視すると、該近接センサの劣化等の傾向を判定できる。そして、近接センサがフレームを検出する距離が判定閾値を下回ったとき、近接センサに異常があると判定する。
この場合、近接センサが仮置きユニットに置かれたフレームユニットのフレームを検出できなくなる前に、対処が可能となる。例えば、加工装置で定期的に実施されるメンテナンス等のタイミングで近接センサを清掃または交換することで、近接センサの不具合に起因する被加工物の加工中における加工装置の機能停止を防止できる。
したがって、本発明の一態様によると、フレームユニットの検出に使用される近接センサの状態を監視することで、近接センサの不具合に起因する機能停止が被加工物の加工中に生じない加工装置、及び近接センサの異常検出方法が提供される。
フレームユニットを模式的に示す斜視図である。 加工装置を模式的に示す斜視図である。 仮置きユニットと、カセットと、搬出入ユニットと、を模式的に示す斜視図である。 搬送ユニットで搬送されるフレームユニットを模式的に示す斜視図である。 図5(A)は、仮置きユニットに仮置きされたフレームユニットを模式的に示す断面図であり、図5(B)は、下降ステップを模式的に示す断面図である。 近接センサの異常検出方法の各ステップの流れを示すフローチャートである。
添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。本実施形態に係る加工装置は、半導体ウエーハ等の被加工物を加工する。まず、加工装置で加工される被加工物について説明する。図1は、フレームユニット11を模式的に示す斜視図である。フレームユニット11には、被加工物1が含まれる。
被加工物1は、例えば、Si(シリコン)、SiC(シリコンカーバイド)、GaN(ガリウムナイトライド)、GaAs(ヒ化ガリウム)、若しくは、その他の半導体等の材料からなる略円板状のウエーハである。または、被加工物1は、サファイア、ガラス、石英等の材料からなる基板等である。また、被加工物1は、モールド樹脂等で封止された複数のデバイスチップが含まれるパッケージ基板等でもよい。
被加工物1の表面1aは、例えば、互いに交差する複数のストリートと呼ばれる分割予定ライン3で区画されている。被加工物1の表面1aの分割予定ライン3で区画された各領域にはIC(Integrated Circuit)、LSI(Large-Scale Integrated circuit)等のデバイス5が形成されている。被加工物1を分割予定ライン3に沿って分割すると、個々のデバイスチップを形成できる。
ただし、本実施形態に係る加工装置で加工される被加工物1はこれに限定されず、表面1aにデバイスが形成されていなくてもよい。以下、複数のデバイス5が形成され、分割予定ライン3に沿って分割されるウエーハが被加工物1である場合を例に説明する。
被加工物1が加工装置に搬入される前に、図1に示す通り、被加工物1は、環状のフレーム9と、該フレーム9の開口部9aを塞ぐように貼られたテープ7と、と一体化され、フレームユニット11が形成される。フレーム9は、アルミニウムやステンレス鋼等の金属材料により形成され、開口部9aの径は、被加工物1の径よりも大きい。テープ7は、基材層と、基材層の上に設けられた粘着層と、を有し、ダイシングテープとも呼ばれる。
フレームユニット11は、フレーム9の開口部9a中に露出するテープ7に被加工物1の裏面1b側を貼着することで形成される。このとき、被加工物1の表面1a側が上方に露出する。テープ7に貼着され、該テープ7を介してフレーム9に装着された被加工物1は、この状態で加工装置に搬入され加工される。被加工物1を加工装置で分割する場合、形成された個々のチップはテープ7により支持される。フレームユニット11を形成すると、被加工物1及びチップの取り扱いが容易となる。
個々のチップに分割された被加工物1を含むフレームユニット11を加工装置の外に搬出し、フレーム9の開口部9aの内部においてテープ7を径方向外側に拡張すると、個々のチップの間隔が広げられ、チップのピックアップが容易となる。加工装置の各構成要素は、フレームユニット11を扱えるように構成され、フレームユニット11の一部となった被加工物1を加工する。
次に、本実施形態に係る加工装置の構成について説明する。本実施形態に係る加工装置2は、フレームユニット11の状態となった被加工物1を切削する切削装置、または、被加工物1をレーザ加工するレーザ加工装置等の加工装置である。以下、本実施形態に係る加工装置が切削装置である場合を例に、本実施形態に係る加工装置について説明する。
図2は、加工装置(切削装置)2を模式的に示す斜視図である。加工装置2の基台4の角部には、複数のフレームユニット11が収容されたカセット6aが載置されるカセットステージ6が設けられている。カセットステージ6は、上下方向(Z軸方向)に昇降可能である。
図2では、カセットステージ6に載置されたカセット6aの輪郭を二点鎖線で示している。また、図3には、カセット6aを模式的に示す斜視図が含まれている。カセット6aは、内部に収容空間を備える箱型の収容ケースである。カセット6aには、複数のフレームユニット11が収容される。フレームユニット11は、カセット6aに収容された状態で加工装置2に搬入され、また、加工装置2から搬出される。
カセット6aの両側壁6bの内面には、カセット6aの搬出入口6cから水平に伸長した複数の収容レール6dがそれぞれ配設されている。カセット6aの両側壁6bでは、収容レール6dがそれぞれ対応する同じ高さに形成されている。フレームユニット11のフレーム9の端部を同じ高さの一対の収容レール6dに載せると、フレームユニット11をカセット6aに収容できる。そして、フレームユニット11は、搬出入口6cから搬出入される。
基台4の上面のカセットステージ6に隣接する位置には、カセット6aから引き出されたフレームユニット11が一時的に載せ置かれる仮置きユニット10が設けられている。仮置きユニット10は、カセットステージ6から遠ざかる方向(Y軸方向)に延在する一対のフレームガイドレール8を有し、一対のフレームガイドレール8の上にフレームユニット11が載せ置かれる。
一対のフレームガイドレール8は、それぞれ、略L字状の断面形状を有する。そして、フレームガイドレール8の上面は、フレームユニット11のフレーム9が載る載置面8aとなる。また、それぞれのフレームガイドレール8は、延在方向に垂直な方向(X軸方向)の外側に立設部8bを有する。
フレームガイドレール8は、Y軸方向に平行な状態を維持しながら互いに接近、離隔される。フレームガイドレール8の載置面8aにフレームユニット11を載せ、一対のフレームガイドレール8を互いに近づく方向に移動させることでフレーム9をフレームガイドレール8の立設部8bで挟むと、フレーム9の位置を調整できる。
基台4の上面の仮置きユニット10に隣接する位置には、カセットステージ6に載置されたカセット6aに収容されたフレームユニット11をカセット6aから搬出する搬出入ユニット12が設けられている。搬出入ユニット12は、Y軸方向に沿って移動可能な本体部12aと、本体部12aのカセットステージ6に向いた面に設けられた把持部12bと、を備える。
搬出入ユニット12は、把持部12bでフレームユニット11のフレーム9を把持しながら本体部12aを移動させることにより、カセット6aと、仮置きユニット10と、の間でフレームユニット11を移動できる。
例えば、本体部12aをカセット6aに近づけ、カセットステージ6に載置されたカセット6aに収容されたフレームユニット11を把持部12bで把持する。そして、本体部12aをカセット6aから離れる方向に移動させることにより、搬出入ユニット12は、カセット6aからフレームユニット11を搬出して仮置きユニット10に仮置きできる。
また、例えば、仮置きユニット10に仮置きされたフレームユニット11のフレーム9を把持部12bで把持し、本体部12aをカセット6aに向けて移動させることにより、フレームユニット11をカセットステージ6に載置されたカセット6aに搬入できる。なお、フレームユニット11の搬出入の対象となる収容レール6dの高さが搬出入ユニット12の高さに合うように、カセット6aの高さは、予めカセットステージ6を昇降させることで調整される。
基台4の上面のカセットステージ6に隣接する位置には、X軸方向(前後方向、加工送り方向)に長い開口4aが形成されている。開口4a内には、図示しないボールねじ式のX軸移動機構(加工送りユニット)と、X軸移動機構の上部を覆う蛇腹状の防塵防滴カバー26と、が配設されている。
X軸移動機構は、X軸移動テーブル16の下部に接続されており、このX軸移動テーブル16をX軸方向に移動させる機能を有する。例えば、X軸移動テーブル16は、カセットステージ6に近接する搬出入領域と、後述の加工ユニット32の下方の加工領域と、の間を移動する。
X軸移動テーブル16上には、テーブルベース18と、該テーブルベース18に載るチャックテーブル20と、が設けられている。チャックテーブル20は、フレームユニット11に含まれる被加工物1が加工される間、フレームユニット11を保持する機能を有する。
チャックテーブル20の上部には、ポーラス板(不図示)が設けられており、該ポーラス板には、チャックテーブル20内に形成された吸引路(不図示)の一端が接続されている。吸引路の他端には、吸引源(不図示)が接続されている。吸引源を動作させると、ポーラス板の表面に負圧が生じる。これにより、ポーラス板の表面は、テープ7を介して被加工物1を吸引して保持する保持面22として機能する。
チャックテーブル20の下方には、チャックテーブル20を所定の回転軸の周りに回転させる回転駆動機構(不図示)が設けられている。また、チャックテーブル20の径方向外側には、フレーム9を把持するクランプ24が設けられている。チャックテーブル20は、上述したX軸移動機構によってX軸方向に移動する。
仮置きユニット10からチャックテーブル20へのフレームユニット11の搬送は、基台4の上面の仮置きユニット10及び開口4aに隣接する位置に設けられた第1の搬送ユニット14により実施される。すなわち、第1の搬送ユニット14は、仮置きユニット10に仮置きされたフレームユニット11を保持してチャックテーブル20に搬送する機能有する。さらに、第1の搬送ユニット14は、チャックテーブル20に載るフレームユニット11を保持して仮置きユニット10に搬送する機能を有する。
図4に示すように、第1の搬送ユニット14は、基台4の上面から上方に突き出た昇降可能であるとともに回転可能な軸部14aと、軸部14aの上端から水平方向に伸長した腕部14bと、腕部14bの先端下方に設けられた保持部14cと、を有する。基台4の内部には、軸部14aを昇降させる昇降ユニットと、軸部14aを回転させる回転ユニットと、の機能を兼ねた搬送駆動源14dが収容されている。保持部14cの下端は図示しない吸引機構に接続されており、保持部14cはフレーム9を上方から吸引保持する機能を有する。
搬送駆動源14dを作動させて軸部14aを回転させると、保持部14cが仮置きユニット10のフレームガイドレール8の上方と、搬出入領域に位置付けられたチャックテーブル20の上方と、の間を移動できる。また、搬送駆動源14dを作動させて軸部14aを昇降させると、保持部14cを昇降できる。別の言い方をすると、第1の搬送ユニット14は、フレームガイドレール8の上方及びチャックテーブル20の上方で昇降できるように昇降ユニットとして機能する搬送駆動源14dに支持されている。
第1の搬送ユニット14で仮置きユニット10からチャックテーブル20へフレームユニット11を搬送する際には、X軸移動テーブル16を移動させてチャックテーブル20を搬出入領域に位置付ける。そして、搬送駆動源14dを作動させて軸部14aを回転させ、仮置きユニット10に仮置きされているフレームユニット11の上方に保持部14cを移動させ、軸部14aを下降させて保持部14cをフレーム9に接触させる。
次に、保持部14cに接続された吸引機構を作動させ、フレームユニット11(フレーム9)を上方から吸引保持する。その後、再び搬送駆動源14dを作動させて軸部14aを上昇させると、保持部14cに吸引保持されたフレームユニット11が持ち上がる。そして、軸部14aを回転させてフレームユニット11をチャックテーブル20の上方に移動させ、軸部14aを下降させてフレームユニット11をチャックテーブル20に載せる。
そして、クランプ24でフレーム9を固定するとともに、チャックテーブル20でフレームユニット11のテープ7を介して被加工物1を吸引保持する。そして、保持部14cによるフレーム9の吸引保持を解除し、保持部14cを移動させる。このように、カセット6aから引き出され、仮置きユニット10に仮置きされ、位置が調整されたフレームユニット11は、フレームユニット11を保持できるチャックテーブル20に搬送される。
加工装置2は、X軸移動テーブル16の搬出入領域から加工領域への移動経路の上方に、開口4aを横切るように配設された支持構造28を備える。そして、支持構造28には下方に向いた撮像ユニット30が設けられている。撮像ユニット30は、例えば、CMOSセンサやCCDセンサ等の撮像素子を備え、フレームユニット11に含まれる被加工物1を上方から撮影し、被加工物1の表面1aに設定された分割予定ライン3の位置及び向きを検出する。
被加工物1の加工(切削)が実施される加工領域には、チャックテーブル20に保持されたフレームユニット11の被加工物1を加工(切削)する加工ユニット(切削ユニット)32が設けられている。以下、加工ユニット32が被加工物1の切削を実施する切削ユニットである場合を例に説明するが、加工ユニット32はこれに限定されない。
被加工物1を切削する加工ユニット32は、円環状の切り刃を外周に備える切削ブレード34と、先端部に切削ブレード34が装着され該切削ブレード34の回転軸となるY軸方向に沿ったスピンドル36と、を備える。
スピンドル36の基端側には、モータ等の回転駆動源(不図示)が連結されており、スピンドル36の一端部に装着された切削ブレード34は、この回転駆動源が生じる力によって回転する。切削ブレード34は、アルミニウム等で形成された環状の基台と、該基台の外周部に固定された環状の切り刃と、を備える。切り刃は、例えば、ダイヤモンド等の砥粒を樹脂や金属等の結合材で固定することによって形成される。
また、加工装置2は、加工送り方向(X軸方向)に直交する割り出し送り方向(Y軸方向)に沿って加工ユニット32を移動させる割り出し送りユニット(不図示)を支持構造28の内部に備える。加工送りユニットと、割り出し送りユニットと、を作動させると被加工物1を吸引保持するチャックテーブル20と、加工ユニット32と、を相対的に移動できる。
切削ブレード34を回転させ、分割予定ライン3に沿って被加工物1に切削ブレード34を切り込ませると、被加工物1が切削されて分割溝が形成される。すべての分割予定ライン3に沿って被加工物1を切削すると、被加工物1が分割されて個々のデバイスチップが形成される。その後、チャックテーブル20は、X軸移動機構により搬出入領域に移動される。
基台4の上面の仮置きユニット10及び開口4aに隣接する位置には開口4bが形成されており、開口4bには加工後のフレームユニット11を洗浄する洗浄ユニット38が収容されている。洗浄ユニット38は、フレームユニット11を保持するスピンナテーブルを備えている。
加工装置2は、搬出入領域に位置付けられたチャックテーブル20から洗浄ユニット38にフレームユニット11を搬送する第2の搬送ユニット40を備える。第2の搬送ユニット40は、Y軸方向に沿って移動可能な腕部と、腕部の先端下方に設けられた保持部と、を有する。
第2の搬送ユニット40でチャックテーブル20から洗浄ユニット38へフレームユニット11を搬送する際には、まず、フレームユニット11を該保持部で保持する。そして、腕部をY軸方向に沿って移動させ、フレームユニット11を洗浄ユニット38のスピンナテーブルの上に載せる。その後、スピンナテーブルでフレームユニット11を保持して被加工物1を洗浄する。
洗浄ユニット38で被加工物1を洗浄する際には、スピンナテーブルを回転させながら被加工物1の表面に向けて洗浄用の流体(代表的には、水とエアーとを混合した混合流体)を噴射する。そして、スピンナテーブルの回転を続けながら洗浄用の流体の供給を停止すると、フレームユニット11を乾燥できる。洗浄ユニット38で洗浄されたフレームユニット11は、第1の搬送ユニット14により洗浄ユニット38から仮置きユニット10に移される。
すなわち、第1の搬送ユニット14は、搬送駆動源14dを作動させて洗浄ユニット38のスピンナテーブルに載るフレームユニット11のフレーム9に保持部14cを接触させ、保持部14cでフレームユニット11を吸引保持する。そして、搬送駆動源14dを作動させて、フレームユニット11を仮置きユニット10に搬送する。その後、保持部14cによるフレーム9の吸引保持を解除する。すると、フレームユニット11は仮置きユニット10に仮置きされる。
仮置きユニット10に戻され仮置きされたフレームユニット11は、カセットステージ6に載置されたカセット6aに搬出入ユニット12により搬入される。以上に説明する通り、加工装置2では、カセット6aに収容されて加工装置2に搬入されたフレームユニット11は、カセット6aから引き出されてチャックテーブル20に移される。そして、加工ユニット32で被加工物1が加工され、洗浄ユニット38で洗浄された後、フレームユニット11がカセット6aに戻される。
加工装置2は、制御ユニット42を備える。制御ユニット42は、加工装置2の各構成要素に接続されており、各構成要素を制御する機能を有する。制御ユニット42は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の処理装置と、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の主記憶装置と、フラッシュメモリ等の補助記憶装置と、を含むコンピュータによって構成されている。補助記憶装置に記憶されるソフトウェアに従い処理装置等を動作させることによって、制御ユニット42の機能が実現される。
制御ユニット42には、被加工物1を加工するための加工条件が予め入力され登録される。そして、制御ユニット42は、該加工条件に従って各構成要素を制御する。加工条件は、被加工物の種別や所望の加工結果に合わせて適宜設定される。そして、制御ユニット42は、各構成要素から送られた情報を参照しつつ各構成要素を制御して被加工物1を所定の手順で加工する。
ここで、仮置きユニット10は、図3等に示す通り、フレームガイドレール8にフレームユニット11(フレーム9)が仮置きされているか否かを検知するための非接触の近接センサ8dを有する。
図5(A)は仮置きユニット10に仮置きされたフレームユニット11を模式的に示す断面図であり、図5(A)には仮置きユニット10の片側のフレームガイドレール8を模式的に示す側面図が含まれている。さらに、図5(A)には、フレームガイドレール8に形成された貫通孔8cと、フレームガイドレール8の載置面8aに載るフレームユニット11(フレーム9)を貫通孔8cを通して検出する近接センサ8dと、が破線により示されている。
近接センサ8dは、例えば、フレームユニット11のフレーム9に光を照射しフレーム9によって反射した光を検出することでフレームガイドレール8にフレームユニット11が仮置きされているか否かを検知する反射型光電センサである。近接センサ8dは、フレームユニット11のフレーム9に向けて光を照射する投光部(不図示)と、フレームユニット11のフレーム9によって反射される光を受光する受光部(不図示)と、を有する。
好ましくは、近接センサ8dは、限定反射型光電センサである。限定反射型光電センサでは、投光部は所定の角度で光を発し、受光部は所定の角度で光を受光するため、検出対象となるフレームユニット11(フレーム9)が近接センサ8dから所定の距離に位置するときにフレーム9が近接センサ8dに検出されやすい。そして、近接センサ8dは、フレームガイドレール8の載置面8aに置かれたフレームユニット11(フレーム9)を検出しやすい位置に固定される。
近接センサ8dは、フレームユニット11(フレーム9)が所定の距離まで近づくと該フレームユニット11を検知し、該所定の距離よりもフレームユニット11が離れると該フレームユニット11を検知しなくなる。近接センサ8dは、制御ユニット42に接続されており、フレームユニット11の検出状況を示す電気信号を制御ユニット42に送り続ける。制御ユニット42は、近接センサ8dがフレームユニット11を検出しているか否かに関する情報を参照しつつ各構成要素を制御してフレームユニット11の搬送作業等を遂行する。
ここで、近接センサ8dは、使用開始の初期においては比較的距離の遠いフレームユニット11(フレーム9)を検出できる。すなわち、未使用の近接センサ8dの検出限界距離は、比較的長い。そして、近接センサ8dは、加工装置2の稼働を繰り返す間に劣化してフレーム9の検出限界距離が徐々に短くなる。最終的には、フレームユニット11(フレーム9)がフレームガイドレール8の載置面8aに載せられていても、近接センサ8dがフレームユニット11を検出できなくなる。
また、近接センサ8dは、使用の途上で故障して機能しなくなる場合がある。また、発光部や受光部に水滴や加工屑等が付着し、フレームユニット11(フレーム9)がフレームガイドレール8に載っていないときでも近接センサ8dがフレームユニット11を誤検出し続けてしまう。これらの場合、近接センサ8dがフレームユニット11の有無の検出を適切に実施できないため、被加工物1を加工する間に加工装置2が正常な動作を続行できなくなり停止してしまう。
近接センサ8dの不具合により加工装置2が停止したときには、近接センサ8dを新品に交換したり、エアーガン等を使用して近接センサ8dを清掃したりすることで不具合を解消できる。しかしながら、作業が完了するまでの間は加工装置2を停止しなければならないため、加工装置2における被加工物1の加工効率が低下して生産性が悪化するとの新たな問題が生じる。
そこで、本実施形態に係る加工装置2は、フレームユニット11の検出に使用される近接センサ8dの状態を監視することで、近接センサ8dの不具合に起因する機能停止が被加工物1の加工中に生じることを防止する。例えば、近接センサ8dが機能不全に陥る前に近接センサ8dの異常を検知し、加工装置2の定期的なメンテナンス作業中に近接センサ8dを交換する。この場合、被加工物1の加工中において近接センサ8dの不具合を理由に加工装置2の稼働を停止しなくてもよく、加工効率が低下することがない。
以下、近接センサ8dの状態の監視に関連する構成を中心に、加工装置2の説明を続ける。近接センサ8dの状態の監視は、主に制御ユニット42の機能により実現される。図2には、制御ユニット42の近接センサ8dの状態の監視に寄与する構成がブロック図で示されている。
制御ユニット42は、近接センサ8dがフレームユニット11(フレーム9)を検知した時点における近接センサ8d及びフレームユニット11の検知距離を特定する距離特定部42bを備える。距離特定部42bは、昇降ユニットとして機能する搬送駆動源14dの稼働状況から、第1の搬送ユニット14の保持部14cで保持されたフレームユニット11の高さを特定できる。
図5(B)は、第1の搬送ユニット14でフレームガイドレール8に搬送されるフレームユニット11を模式的に示す断面図である。例えば、近接センサ8dは、フレームユニット11を保持する第1の搬送ユニット14を昇降ユニットとして機能する搬送駆動源14dにより下降させてフレームガイドレール8にフレームユニット11を搬送するときにフレームユニット11を検知する。
そして、距離特定部42bは、近接センサ8dがフレームユニット11を検知した時点における近接センサ8d及びフレームユニット11の検知距離を特定する。図5(B)には、近接センサ8dがフレームユニット11を検知したときの検知距離8fが矢印により模式的に示されている。距離特定部42bは、この検知距離8fを特定する。
制御ユニット42は、この検知距離8fを用いて近接センサ8dの異常の有無を判定する。すなわち、検知距離8fには、近接センサ8dの異常の有無を判定するための判定閾値が設定される。図5(B)には、判定閾値8eが破線矢印により模式的に示されている。
制御ユニット42は、第1の搬送ユニット14が保持するフレームユニット11(フレーム9)を近接センサ8dが検知可能な距離に設定された判定閾値8eを記憶する閾値記憶部42aを有する。そして、制御ユニット42は、距離特定部42bで特定された検知距離8fが閾値記憶部42aで記憶された判定閾値8eよりも短いとき、近接センサ8dが異常であると判定する判定部42cを有する。
例えば、フレームガイドレール8の載置面8aは、近接センサ8dよりも3mm程度高い位置に設定される。そのため、近接センサ8dの検知距離8fが3mmよりも短くなると、近接センサ8dはフレームガイドレール8にフレームユニット11が載っていてもフレームユニット11を検知できなくなる。
そして、例えば、未使用の近接センサ8dの検知距離8fは、11mm程度である。すなわち、使用開始直後の近接センサ8dは、第1の搬送ユニット14の保持部14cに保持されたフレームユニット11がフレームガイドレール8の載置面8aよりも8mm程度上方の高さ位置にまで近づいたときにフレームユニット11(フレーム9)を検知する。
この場合において、例えば、近接センサ8dが検知可能な距離に設定される判定閾値8eは、7mmとされるとよい。すなわち、判定部42cは、距離特定部42bで特定された検知距離8fが判定閾値8eである7mmより下回るときに近接センサ8dが異常であると判定するとよい。換言すると、フレームユニット11が載置面8aに4mmの距離まで近づいても近接センサ8dがフレームユニット11を検知しなかった場合、判定部42cは近接センサ8dが異常であると判定する。
そして、近接センサ8dが異常であると判定された場合、その後に最初に加工装置2に実施されるメンテナンス作業時に近接センサ8dの清掃や交換を実施することで、被加工物1の加工中に近接センサ8dの機能不全に起因して加工装置2が停止することを防止できる。そのため、加工装置2の稼働時間が低下することはなく、加工装置2における被加工物1の加工効率が維持される。
なお、加工装置2は、使用者や管理者に各種の警告を報知する報知ユニット(不図示)を有していてもよく、制御ユニット42は、近接センサ8dが異常であると判定部42cが判定したときに報知ユニットに警告を発出させる警告部42dをさらに備えてもよい。
例えば、報知ユニットは、加工装置2の外装に設けられ各種の情報を表示できるとともに各種の指令の入力に使用されるタッチパネル付きディスプレイである。または、報知ユニットは、加工装置2の外装に設けられた警報ランプや、警告音を発することのできるスピーカーでもよい。ただし、報知ユニットはこれに限定されない。
警告部42dは、近接センサ8dが異常であると判定部42cが判定したとき、例えば、報知ユニットとして機能するタッチパネル付きディスプレイに警告情報を表示させる。または、警告部42dは、報知ユニットとして機能する警報ランプに異常を知らせるランプを点灯させる。または、警告部42dは、報知ユニットとして機能するスピーカーに警報音を発出させる。
そして、加工装置2の使用者や管理者は、報知ユニットからの警告を受けた場合、次に加工装置2に実施されるメンテナンスの際に近接センサ8dの交換または清掃を実施できるように準備する。そして、メンテナンスの際に所定の措置を実施することで、近接センサ8dの機能不全に起因する加工装置2の稼働停止を防止できる。
最後に、加工装置2において近接センサ8dの異常の有無を判定する異常検出方法の手順についてまとめる。図6は、加工装置2における近接センサ8dの異常の有無を判定する異常検出方法の各ステップの流れを示すフローチャートである。
まず、搬送ユニット(第1の搬送ユニット14)にフレーム9を保持させるフレーム保持ステップS10を実施する。例えば、チャックテーブル20に置かれたフレームユニット11のフレーム9を第1の搬送ユニット14の保持部14cに保持させる。または、フレームガイドレール8に載置されたフレームユニット11のフレーム9を第1の搬送ユニット14の保持部14cに保持させる。
そして、フレーム保持ステップS10の後、昇降ユニットとして機能する搬送駆動源14dを作動させてフレームガイドレール8の上方から搬送ユニット(第1の搬送ユニット14)を下降させる下降ステップS20を実施する。さらに、下降ステップS20中に、近接センサ8dにフレーム9の検出動作を実施させ、近接センサ8dがフレーム9を検出した際のフレーム9の近接センサ8dからの距離を特定する検出距離特定ステップS30を実施する。
図5(B)は、下降ステップS20及び検出距離特定ステップS30を模式的に示す断面図である。例えば、フレームガイドレール8の上方からフレームユニット11を毎秒0.5mm程度の速度で下降させつつ近接センサ8dの検出動作を実施する。そして、近接センサ8dがフレームユニット11のフレーム9を検出したときのフレーム9の近接センサ8dからの距離を特定する。
次に、検出距離特定ステップS30で特定された近接センサ8dがフレーム9を検出した際のフレーム9の近接センサ8dからの距離を基に近接センサ8dの異常の有無を判定する判定ステップS40を実施する。そして、フレーム9の近接センサ8dからの距離が判定閾値よりも短い場合、近接センサ8dに異常があると判定する。その一方で、フレーム9の近接センサ8dからの距離が判定閾値以上である場合、近接センサ8dに異常がないと判定する。
そして、判定ステップS40で近接センサ8dに異常があると判定される場合、加工装置2が備える報知ユニットにより判定結果を報知する警告ステップS50が実施されるとよい。この場合、加工装置2の使用者又は管理者は、近接センサ8dに異常があることを知ることができるため、対応策を検討でき、近接センサ8dが機能不全に陥る前に対応できる。
なお、本発明は上記実施形態の記載に限定されず、種々変更して実施可能である。例えば、上述の実施形態においては、第1の搬送ユニット14の保持部14cに保持されたフレームユニット11を徐々に下降させて近接センサ8dの検出距離を特定する場合について説明した。しかしながら、本発明の一態様はこれに限定されない。
すなわち、本発明の一態様に係る加工装置及び近接センサの異常検出方法では、搬送ユニットとして第1の搬送ユニット14に代えて第2の搬送ユニット40にフレームユニット11を保持させて近接センサ8dの検出距離を特定してもよい。すなわち、フレームユニット11を保持する搬送ユニットに制限はない。
また、上記実施形態では、フレームガイドレール8に上方からフレームユニット11を下降させて近接センサ8dがフレーム9を検知する検知距離を特定していたが、本発明の一態様はこれに限定されない。例えば、フレームガイドレール8に載置されていたフレームユニット11を第1の搬送ユニット14の保持部14cで把持して上昇させるとき、近接センサ8dがフレーム9を検知しなくなる距離が検知距離として特定されてもよい。
さらに、上記実施形態では、判定部42cが近接センサ8dに異常があると判定した場合、加工装置2で次にメンテナンス作業のために加工装置2の稼働を停止する際に近接センサ8dの清掃または交換を実施する場合について説明した。しかしながら、本発明の一態様はこれに限定されない。
すなわち、近接センサ8dの異常が検出された直後に実施されるメンテナンス時に近接センサ8dの交換等の措置が実施されなくてもよい。例えば、制御ユニット42が異常状態の進行傾向を評価し、近接センサ8dが使用に耐えられると判定される期間で近接センサ8dの使用が継続されてもよい。
また、上記実施形態では、仮置きユニット10が一つの近接センサ8dを備える場合について説明したが、本発明の一態様はこれに限定されない。すなわち、仮置きユニット10は、2以上の近接センサ8dを備えてもよい。そして、各近接センサ8dは、それぞれ個別に異常の有無が判定されてもよい。
さらに、上記実施形態では、近接センサ8dが異常であるか否かを判定する際、フレームユニット11を第1の搬送ユニット14に保持させ、近接センサ8dにフレームユニット11を検出させる場合について説明した。そして、フレームユニット11はカセット6aに収容されて搬送され、フレームユニット11に含まれる被加工物1が加工ユニット32で加工される場合について説明した。しかしながら、本発明の一態様はこれに限定されない。
フレームユニット11は、被加工物1の加工が完了した後、カセット6aに収容されて加工装置2から搬出される。そして、加工後の被加工物1がテープ7から剥離され、フレームユニット11が解体される。ここで、フレームユニット11に含まれていたフレーム9は、新たな被加工物1の加工のために再利用が可能であり、所定の清掃作業の後に新たなフレームユニット11の形成に使用される。
しかしながら、フレーム9は、繰り返し利用される間に表面に細かな傷等が形成される場合や、僅かな捻れや歪みが生じる場合がある。また、フレームユニット11を形成して被加工物1を加工する間に、フレーム9に汚れが付着することがある。さらに、フレーム9を再利用する際に、フレーム9に付着した汚れを除去しきれないことがある。そのため、フレームユニット11に含まれるフレーム9を近接センサ8dで検出しようとする際に、近接センサ8dから受けた光を各フレーム9が同様に反射するとは限らない。
そのため、近接センサ8dの検知距離は、検知対象となるフレーム9の状態次第で変動する。そこで、近接センサ8dが異常であるか否かをより安定的かつ高精度に判定するために、本発明の一態様では、近接センサ8dの異常の有無を判定する目的のためだけに使用される判定用フレームが準備され使用されてもよい。
この場合、判定用フレームは、カセット6aに収容されて加工装置2に搬入されてもよい。または、加工装置2の近傍で判定用フレームが保管され、加工装置2の使用者または管理者が必要に応じて判定用フレームを第1の搬送ユニット14の保持部14cに保持させてもよい。例えば、判定用フレームを加工装置2の近傍に保管しておくと、加工装置2が被加工物1を加工していない僅かな空き時間を利用して、判定用フレームを使用した近接センサ8dの異常の有無の判定を実施できる。
ここで、判定用フレームは、被加工物と、テープと、と一体化されてもよく、判定用フレームユニットが形成されてもよい。または、判定用フレームは、被加工物1及びテープ7と一体化されていない状態で使用されてもよい。
判定用フレームを使用して近接センサ8dの異常の有無を判定する場合、フレーム9の状態に起因した近接センサ8dの検知距離の変動は生じず、制御ユニット42の判定部42cの判定結果がフレーム9の状態に左右されることはない。そのため、判定部42cの判定結果の信頼度が増し、異常がないと判定された近接センサ8dを信頼して継続使用できる。そして、近接センサ8dの清掃・交換の計画をより緻密に策定できる。
その他、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
1 被加工物
1a 表面
1b 裏面
3 分割予定ライン
5 デバイス
7 テープ
9 フレーム
9a 開口部
11 フレームユニット
2 加工装置
4 基台
4a,4b 開口
6 カセットステージ
6a カセット
6b 側壁
6c 搬出入口
6d 収容レール
8 フレームガイドレール
8a 載置面
8b 立設部
8c 貫通孔
8d 近接センサ
8e 判定閾値
8f 検知距離
10 仮置きユニット
12 搬出入ユニット
12a 本体部
12b 把持部
14 第1の搬送ユニット
14a 軸部
14b 腕部
14c 保持部
14d 搬送駆動源
16 X軸移動テーブル
18 テーブルベース
20 チャックテーブル
22 保持面
24 クランプ
26 防塵防滴カバー
28 支持構造
30 撮像ユニット
32 加工ユニット
34 切削ブレード
36 スピンドル
38 洗浄ユニット
40 第2の搬送ユニット
42 制御ユニット
42a 閾値記憶部
42b 距離特定部
42c 判定部
42d 警告部

Claims (4)

  1. 環状のフレームと、該フレームの開口部を塞ぐように該フレームに貼着されたテープと、該フレームの該開口部中で該テープが貼着された被加工物と、を含むフレームユニットを並べて棚状に収容するカセットが載置されるカセットステージと、
    該カセットステージから遠ざかる方向に延在する一対のフレームガイドレールを有し、該フレームガイドレールの上に該フレームユニットが載せられる仮置きユニットと、
    該カセットステージに載置された該カセットから該フレームユニットを搬出し該仮置きユニットに仮置きする、または、該仮置きユニットに仮置きされた該フレームユニットを該カセットステージに載置された該カセットに搬入する搬出入ユニットと、
    該フレームユニットを保持できるチャックテーブルと、
    該仮置きユニットに仮置きされた該フレームユニットを保持して該チャックテーブルに搬送する、または、該フレームユニットを保持して該仮置きユニットに搬送する搬送ユニットと、
    該チャックテーブルが保持した該フレームユニットに含まれる該被加工物を加工する加工ユニットと、
    各構成要素を制御する制御ユニットと、を備える加工装置であって、
    該仮置きユニットは、該フレームガイドレールに該フレームユニットが仮置きされているか否かを検知するための非接触の近接センサを有し、
    該搬送ユニットは、該フレームガイドレールの上方で昇降できるように昇降ユニットに支持されており、
    該制御ユニットは、
    該フレームユニットを保持する該搬送ユニットを該昇降ユニットにより下降させて該フレームガイドレールに該フレームユニットを搬送するとき、該近接センサが該フレームユニットを検知した時点における該近接センサ及び該フレームユニットの検知距離を特定する距離特定部と、
    該搬送ユニットが保持する該フレームユニットを該近接センサが検知可能な距離に設定された判定閾値を記憶する閾値記憶部と、
    該距離特定部で特定された該検知距離が該閾値記憶部で記憶された該判定閾値よりも短いとき、該近接センサが異常であると判定する判定部と、を有することを特徴とする加工装置。
  2. 報知ユニットをさらに備え、
    該制御ユニットは、該近接センサが異常であると該判定部が判定したときに該報知ユニットに警告を発出させる警告部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の加工装置。
  3. 該近接センサは、該フレームに光を照射し該フレームによって反射した該光を検出することで該フレームガイドレールに該フレームユニットが仮置きされているか否かを検知する反射型光電センサであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の加工装置。
  4. 加工装置において、近接センサの異常の有無を判定する異常検出方法であって、
    該加工装置は、
    環状のフレームと、該フレームの開口部を塞ぐように該フレームに貼着されたテープと、該フレームの該開口部中で該テープが貼着された被加工物と、を含むフレームユニットを並べて棚状に収容するカセットが載置されるカセットステージと、
    該カセットステージから遠ざかる方向に延在する一対のフレームガイドレールを有し、該フレームガイドレールの上に該フレームユニットが載せられる仮置きユニットと、
    該カセットステージに載置された該カセットから該フレームユニットを搬出し該仮置きユニットに仮置きする、または、該仮置きユニットに仮置きされた該フレームユニットを該カセットステージに載置された該カセットに搬入する搬出入ユニットと、
    該フレームユニットを保持できるチャックテーブルと、
    該仮置きユニットに仮置きされた該フレームユニットを保持して該チャックテーブルに搬送する、または、該フレームユニットを保持して該仮置きユニットに搬送する搬送ユニットと、
    該チャックテーブルが保持した該フレームユニットに含まれる該被加工物を加工する加工ユニットと、を備え、
    該仮置きユニットは、該フレームガイドレールに該フレームユニットが仮置きされているか否かを検知するための非接触の該近接センサを有し、
    該搬送ユニットに該フレームを保持させるフレーム保持ステップと、
    該フレーム保持ステップの後、該フレームガイドレールの上方から該搬送ユニットを下降させる下降ステップと、
    該下降ステップ中に、該近接センサに該フレームの検出動作を実施させ、該近接センサが該フレームを検出した際の該フレームの該近接センサからの距離を特定する検出距離特定ステップと、
    該検出距離特定ステップで特定された該近接センサが該フレームを検出した際の該フレームの該近接センサからの該距離が判定閾値よりも短い場合、該近接センサに異常があると判定する判定ステップと、を含むことを特徴とする異常検出方法。
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