JP2023088000A - 顕微鏡対物レンズ - Google Patents
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Abstract
【課題】適度な倍率で高い開口数と長い作動距離とを実現する対物レンズを提供する。【解決手段】顕微鏡対物レンズ1は、物体側に凹面を向けた複数のメニスカスレンズを含む正の第1レンズ群G1と、最も物体側に正レンズと負レンズからなる第1接合レンズを含む第2レンズ群G2と、正の単レンズからなる第3レンズ群G3と、物体側に凹面を向けた第1接合メニスカスレンズを含む第4レンズ群G4と、正レンズと負レンズからなる像側に凹面を向けた第2接合メニスカスレンズからなる第5レンズ群G5と、正レンズと負レンズからなる物体側に凹面を向けた第3接合メニスカスレンズを含む第6レンズ群G6からなり、以下の条件式を満たす。0<|f/f5|<0.15 ・・・(1)但し、fは、顕微鏡対物レンズ1の焦点距離、f5は、第5レンズ群G5の焦点距離である。【選択図】図1
Description
本明細書の開示は、顕微鏡対物レンズに関する。
ウェハの検査などの産業用途で用いられる対物レンズには、高い分解能を実現するために高い開口数(以降、NAと記す。)が要求される。また、高いスループットを実現するため、広い視野とともに、被験物と対物レンズとの衝突リスクを回避しながら搬送速度を向上させるための長い作動距離(以降、WDと記す。)も要求される。
例えば、特許文献1には、20倍でNA0.7の対物レンズが開示されているが、この対物レンズは、WDが1mmと短く、十分ではない。
以上のような実情を踏まえ、本発明の一側面に係る目的は、適度な倍率で高い開口数と長い作動距離とを実現する対物レンズを提供することである。
本発明の一態様に係る顕微鏡対物レンズは、物体側から順に配置された、前記物体側に凹面を向けた複数のメニスカスレンズを含む正の屈折力を有する第1レンズ群と、最も前記物体側に第1接合レンズを含む第2レンズ群であって、前記第1接合レンズは正レンズと負レンズからなる第2レンズ群と、正の単レンズからなる第3レンズ群と、前記物体側に凹面を向けた第1接合メニスカスレンズを含む第4レンズ群と、像側に凹面を向けた第2接合メニスカスレンズからなる第5レンズ群であって、前記第2接合メニスカスレンズは正レンズと負レンズからなる第5レンズ群と、前記物体側に凹面を向けた第3接合メニスカスレンズを含む第6レンズ群であって、前記第3接合メニスカスレンズは正レンズと負レンズからなる第6レンズ群と、からなる。前記顕微鏡対物レンズは、以下の条件式を満たす。
0<|f/f5|<0.15 ・・・(1)
但し、fは、前記顕微鏡対物レンズの焦点距離である。f5は、前記第5レンズ群の焦点距離である。
0<|f/f5|<0.15 ・・・(1)
但し、fは、前記顕微鏡対物レンズの焦点距離である。f5は、前記第5レンズ群の焦点距離である。
上記の態様によれば、適度な倍率で高い開口数と長い作動距離とを実現する対物レンズを提供することができる。
本願の一実施形態に係る顕微鏡対物レンズについて説明する。本実施形態に係る顕微鏡対物レンズ(以降、単に顕微鏡対物レンズと記す)は、結像レンズと組み合わせて使用される無限遠補正型の顕微鏡対物レンズである。
顕微鏡対物レンズは、物体側から順に配置された、第1レンズ群から第6レンズ群までからなる。第1レンズ群は、正の屈折力を有し、物体側に凹面を向けた複数のメニスカスレンズを含む。第2レンズ群は、最も物体側に正レンズと負レンズからなる接合レンズ(以降、第1接合レンズと記す。)を含む。第3レンズ群は、正の単レンズからなる。第4レンズ群は、物体側に凹面を向けた全体としてメニスカス形状を有する接合メニスカスレンズ(以降、第1接合メニスカスレンズと記す。)を含む。第5レンズ群は、像側に凹面を向けた全体としてメニスカス形状を有する接合メニスカスレンズ(以降、第2接合メニスカスレンズと記す。)からなる。第6レンズ群は、物体側に凹面を向けた全体としてメニスカス形状を有する接合メニスカスレンズ(以降、第3接合メニスカスレンズと記す。)を含む。なお、第2接合メニスカスレンズと第3接合メニスカスレンズは、それぞれ正レンズと負レンズからなる。
物点からの光は、第1レンズ群から第3レンズ群には、発散光として入射し、第3レンズ群が発散光を収斂光に変換して、第4レンズ群に入射させる。第4レンズ群から第6レンズ群は、第3レンズ群からの収斂光を平行光に変換する。第1レンズ群から第3レンズ群が物点からの発散光を一旦収斂光に変換してから第4レンズ群に入射させることにより、第4レンズ群以降でのマージナル光線高さを第1レンズ群内部でのマージナル光線高さよりも低くすることができる。これにより、ガウス群を構成する第5レンズ群と第6レンズ群でペッツバール和を効果的に補正することが可能となり、その結果、広視野に亘り像面湾曲を良好に補正することが可能となっている。
さらに、最も光線高の高い第3レンズ群の周辺領域(第2レンズ群、第4レンズ群)に接合レンズ(第1接合レンズ、第1接合メニスカスレンズ)を配置することで、色収差を補正することができる。特に、これらの接合レンズを低分散の正レンズと高分散の負レンズからなる色消しレンズとして構成することで良好な色収差が可能となる。
また、顕微鏡対物レンズは、以下の条件式(1)を満たすように構成されている。
0<|f/f5|<0.15 ・・・(1)
但し、fは、顕微鏡対物レンズの焦点距離である。f5は、第5レンズ群の焦点距離である。
0<|f/f5|<0.15 ・・・(1)
但し、fは、顕微鏡対物レンズの焦点距離である。f5は、第5レンズ群の焦点距離である。
条件式(1)は、第5レンズ群のパワーを規定したものであり、主にコマ収差を良好に補正するための条件式である。|f/f5|が上限値(0.15)を上回ると、焦点距離に対して第5レンズ群のパワーが大きくなりすぎる。その結果、大きなコマ収差が発生して、コマ収差の対称性が悪化してしまう。
以上のように構成された顕微鏡対物レンズによれば、適度な倍率で高い開口数と長い作動距離とを実現することができる。
なお、対物レンズは、条件式(1)の代わりに下記の条件式(1-1)を満たすように構成されてもよい。
-0.15<f/f5<0 ・・・(1-1)
条件式(1-1)は条件式(1)における第5レンズ群のパワーを更に規定したものであり、結像レンズ10で発生する微弱なコマ収差も合せて良好に補正するための条件式である。
-0.15<f/f5<0 ・・・(1-1)
条件式(1-1)は条件式(1)における第5レンズ群のパワーを更に規定したものであり、結像レンズ10で発生する微弱なコマ収差も合せて良好に補正するための条件式である。
以下、顕微鏡対物レンズの望ましい構成について説明する。
第1レンズ群は、物体側に凹面を向けた第1メニスカスレンズと、物体側に凹面を向けた第2メニスカスレンズと、からなることが望ましい。第1レンズ群を物体側に凹面を向けた2枚のメニスカスレンズのみで構成することで、球面収差の発生を低減しつつ、光線を収斂させてゆくことができる。
第1レンズ群は、物体側に凹面を向けた第1メニスカスレンズと、物体側に凹面を向けた第2メニスカスレンズと、からなることが望ましい。第1レンズ群を物体側に凹面を向けた2枚のメニスカスレンズのみで構成することで、球面収差の発生を低減しつつ、光線を収斂させてゆくことができる。
第2レンズ群は、第1接合レンズからなることが望ましい。第2レンズ群を第1接合レンズだけで構成することで、第1レンズ群で発生した色収差を補正しつつ、光線を収斂させてゆくことができる。
第4レンズ群は、第1接合メニスカスレンズからなることが望ましい。第4レンズ群を第1接合メニスカスレンズだけで構成することで、色収差を低減しつつ高次の球面収差の発生を低減することができる。
第6レンズ群は、第3接合メニスカスレンズからなることが望ましい。第6レンズ群を第3接合メニスカスレンズだけで構成することで、ペッツバール和を効果的に補正しつつ、倍率色収差を良好に補正することができる。
また、顕微鏡対物レンズは、以下の条件式(2)から条件式(4)の少なくとも1つを満たすことが望ましい。
0.5<f/f1<1.0 ・・・(2)
3.4<n1+n2<4.0 ・・・(3)
60<ν3<90 ・・・(4)
但し、f1は、第1レンズ群の焦点距離である。n1は、第1レンズ群に含まれる複数のメニスカスレンズのうち最も物体側に配置されたメニスカスレンズのe線に対する屈折率である。n2は、第1レンズ群に含まれる複数のメニスカスレンズのうち2番目に物体側に配置されたメニスカスレンズのe線に対する屈折率である。ν3は、第3レンズ群を構成する単レンズのアッベ数である。
0.5<f/f1<1.0 ・・・(2)
3.4<n1+n2<4.0 ・・・(3)
60<ν3<90 ・・・(4)
但し、f1は、第1レンズ群の焦点距離である。n1は、第1レンズ群に含まれる複数のメニスカスレンズのうち最も物体側に配置されたメニスカスレンズのe線に対する屈折率である。n2は、第1レンズ群に含まれる複数のメニスカスレンズのうち2番目に物体側に配置されたメニスカスレンズのe線に対する屈折率である。ν3は、第3レンズ群を構成する単レンズのアッベ数である。
条件式(2)は、第1レンズ群のパワーを規定したものであり、主に球面収差を効果的に補正するための条件式である。f/f1が下限値(0.5)を下回ると、第1レンズ群のパワーが弱すぎるため、ペッツバール和についてバランスを取りづらくなってしまう。その結果、光学系全体の性能が劣化してしまう。f/f1が上限値(1.0)を上回ると、第1レンズ群のパワーが大きすぎるため、大きな負の球面収差が第1レンズ群で発生してしまう。その結果、他のレンズ群で球面収差を補正しきれず、良好な収差補正が困難となる。
条件式(3)は、第1レンズ群に含まれるメニスカスレンズのうち物体側から2枚分の屈折率の和を規定したものであり、主に高NAの顕微鏡対物レンズを実現しながらペッツバール和を小さくするための条件式である。n1+n2が下限値(3.4)を下回ると、第1レンズ群のパワーを稼ぐためにメニスカスレンズの曲率半径を小さくする必要があり、その結果、光学系全体でペッツバール和を補正しきれなくなってしまう。n1+n2が上限値(4.0)を上回ると、各色間の屈折力差が大きくなりすぎてしまい、軸上色収差を良好に補正することが困難になる。
条件式(4)は、第3レンズ群のアッベ数を規定したものであり、主に色収差を良好の補正するための条件式である。ν3が下限値(60)を下回ると、軸上色収差が増加し、軸上色収差を良好に補正することが困難になる。ν3が上限値(90)を上回ると、倍率色収差の補正が困難になる。
なお、上述した構成の顕微鏡対物レンズは、20倍程度で高NA長WDの顕微鏡対物レンズである。より具体的には、顕微鏡対物レンズは、8mm以上10mm以下の焦点距離を有し、さらに、3mm以上6mm以下のWDを有する。
以下、上述した顕微鏡対物レンズの実施例について具体的に説明する。
[実施例1]
図1は、本実施例に係る顕微鏡対物レンズ1の断面図である。顕微鏡対物レンズ1は、物体側から順に配置された、物体側に凹面を向けた複数のメニスカスレンズを含む正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、最も物体側に第1接合レンズを含む第2レンズ群G2と、正の単レンズからなる第3レンズ群G3と、物体側に凹面を向けた第1接合メニスカスレンズを含む第4レンズ群G4と、像側に凹面を向けた第2接合メニスカスレンズからなる第5レンズ群G5と、物体側に凹面を向けた第3接合メニスカスレンズを含む第6レンズ群G6と、からなる。
[実施例1]
図1は、本実施例に係る顕微鏡対物レンズ1の断面図である。顕微鏡対物レンズ1は、物体側から順に配置された、物体側に凹面を向けた複数のメニスカスレンズを含む正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、最も物体側に第1接合レンズを含む第2レンズ群G2と、正の単レンズからなる第3レンズ群G3と、物体側に凹面を向けた第1接合メニスカスレンズを含む第4レンズ群G4と、像側に凹面を向けた第2接合メニスカスレンズからなる第5レンズ群G5と、物体側に凹面を向けた第3接合メニスカスレンズを含む第6レンズ群G6と、からなる。
第1レンズ群G1は、物体側から順に配置された、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL1と、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL2と、からなる。
第2レンズ群G2は、第1接合レンズである接合レンズCL1からなる。接合レンズCL1は、2枚接合レンズであり、物体側から順に配置された、両凸レンズであるレンズL3と、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL4と、からなる。レンズL4は、負レンズである。
第3レンズ群G3は、正の単レンズ、より具体的には両凸レンズである、レンズL5からなる。
第4レンズ群G4は、第1接合メニスカスレンズである接合レンズCL2からなる。接合レンズCL2は、物体側から順に配置された、両凹レンズであるレンズL6と、両凸レンズであるレンズL7からなる。
第5レンズ群G5は、第2接合メニスカスレンズである接合レンズCL3からなる。接合レンズCL3は、物体側から順に配置された、両凸レンズであるレンズL8と、両凹レンズであるレンズL9からなる。
第6レンズ群G6は、第3接合メニスカスレンズである接合レンズCL4からなる。接合レンズCL4は、物体側から順に配置された、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL10と、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL11からなる。レンズL10は負レンズであり、レンズL11は正レンズである。
顕微鏡対物レンズ1の各種データは、以下のとおりである。なお、NAobは、顕微鏡対物レンズ1の物体側の開口数である。WDは、顕微鏡対物レンズ1の作動距離である。f2、f3、f4、f6は、それぞれ第2レンズ群G2の焦点距離、第3レンズ群G3の焦点距離、第4レンズ群G4の焦点距離、第6レンズ群G6の焦点距離である。その他のパラメータは上述したとおりである。
NAob=0.6、WD=3.6004m、f=8.9968mm、f1=13.5880mm、f2=1789.8mm、f3=26.2961mm、f4=-104.3538mm、f5=-63.4877mm、f6=-98.2662mm、n1=1.88815、n2=1.75844、ν3=71.3
NAob=0.6、WD=3.6004m、f=8.9968mm、f1=13.5880mm、f2=1789.8mm、f3=26.2961mm、f4=-104.3538mm、f5=-63.4877mm、f6=-98.2662mm、n1=1.88815、n2=1.75844、ν3=71.3
顕微鏡対物レンズ1のレンズデータは、以下のとおりである。なお、レンズデータ中のINFは無限大(∞)を示している。
顕微鏡対物レンズ1
s r d ne νd
1 INF 3.6004
2 -10.6173 9 1.88815 40.76
3 -12.4513 0.3
4 -534.4304 2.5576 1.75844 52.32
5 -17.5195 0.9526
6 90.9109 4.8718 1.43986 94.66
7 -11.2089 1.2 1.61664 44.49
8 -54.4275 0.7449
9 43.0506 3.2787 1.57098 71.3
10 -22.4173 0.3
11 -93.0246 1.2 1.62409 36.26
12 11.0585 4.9999 1.43986 94.66
13 -34.4567 0.2664
14 9.5094 4.971 1.62033 63.33
15 -33.7076 1.5 1.67717 38.26
16 6.3158 4.7868
17 -6.5289 1.2 1.7434 32.33
18 -282.4159 3.5697 1.81643 22.76
19 -10.2299 120
顕微鏡対物レンズ1
s r d ne νd
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14 9.5094 4.971 1.62033 63.33
15 -33.7076 1.5 1.67717 38.26
16 6.3158 4.7868
17 -6.5289 1.2 1.7434 32.33
18 -282.4159 3.5697 1.81643 22.76
19 -10.2299 120
ここで、sは面番号を、rは曲率半径(mm)を、dは面間隔(mm)を、neはe線に対する屈折率を、νdはアッベ数を示す。これらの記号は、以降の実施例でも同様である。なお、面番号s1が示す面は、標本面である。面番号s2,s19が示す面は、それぞれ顕微鏡対物レンズ1の最も物体側のレンズ面、最も像側のレンズ面である。また、例えば、面間隔d1は、面番号s1が示す面から面番号s2が示す面までの光軸上の距離を示している。なお、面間隔d19は、面番号s19が示す面から結像レンズまでの光軸上の距離(120mm)を示している。
顕微鏡対物レンズ1は、以下で示されるように、条件式(1)から(4)を満たしている。
(1)|f/f5|=|-0.142|=0.142
(2)f/f1=0.66
(3)n1+n2=3.65
(4)ν3=71.3
(1)|f/f5|=|-0.142|=0.142
(2)f/f1=0.66
(3)n1+n2=3.65
(4)ν3=71.3
図2は、顕微鏡対物レンズ1と組み合わせて使用される結像レンズ10の断面図である。結像レンズ10は、無限遠補正型の対物レンズと組み合わせて物体の拡大像を形成する顕微鏡結像レンズである。結像レンズ10は、物体側から順に配置された、接合レンズTCL1と、接合レンズTCL2からなる。接合レンズTCL1は、物体側から順に配置された、両凸レンズであるレンズTL1と、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズTL2と、からなる。接合レンズTCL2は、物体側から順に配置された、両凸レンズであるレンズTL3と、両凹レンズであるレンズTL4と、からなる。結像レンズ10は、顕微鏡対物レンズ1の最も像側のレンズ面(面番号s19)から結像レンズ10の最も物体側のレンズ面(面番号s1)までの光軸上の距離が120mmになるように、配置されている。なお、結像レンズ10の焦点距離は180mmである。
結像レンズ10のレンズデータは、以下のとおりである。
結像レンズ10
s r d ne νd
1 68.7541 7.7321 1.48915 70.23
2 -37.5679 3.4742 1.81078 40.92
3 -102.8477 0.6973
4 84.3099 6.0238 1.83932 37.16
5 -50.7100 3.0298 1.64824 40.82
6 40.6619
結像レンズ10
s r d ne νd
1 68.7541 7.7321 1.48915 70.23
2 -37.5679 3.4742 1.81078 40.92
3 -102.8477 0.6973
4 84.3099 6.0238 1.83932 37.16
5 -50.7100 3.0298 1.64824 40.82
6 40.6619
図3は、顕微鏡対物レンズ1と結像レンズ10からなる光学系の収差図であり、顕微鏡対物レンズ1と結像レンズ10が光学像を形成する像面における収差を示している。図3(a)は球面収差図である。図3(b)は正弦条件違反量を示した図である。図3(c)は非点収差図である。図3(d)は像高比8割(像高10.60mm)でのコマ収差図である。なお、図中の“M”はメリディオナル成分、“S”はサジタル成分を示している。図3に示されるように、本実施例では、広い視野に渡って収差が良好に補正されている。
[実施例2]
図4は、本実施例に係る顕微鏡対物レンズ2の断面図である。顕微鏡対物レンズ2は、物体側から順に配置された、物体側に凹面を向けた複数のメニスカスレンズを含む正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、最も物体側に第1接合レンズを含む第2レンズ群G2と、正の単レンズからなる第3レンズ群G3と、物体側に凹面を向けた第1接合メニスカスレンズを含む第4レンズ群G4と、像側に凹面を向けた第2接合メニスカスレンズからなる第5レンズ群G5と、物体側に凹面を向けた第3接合メニスカスレンズを含む第6レンズ群G6と、からなる。
図4は、本実施例に係る顕微鏡対物レンズ2の断面図である。顕微鏡対物レンズ2は、物体側から順に配置された、物体側に凹面を向けた複数のメニスカスレンズを含む正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、最も物体側に第1接合レンズを含む第2レンズ群G2と、正の単レンズからなる第3レンズ群G3と、物体側に凹面を向けた第1接合メニスカスレンズを含む第4レンズ群G4と、像側に凹面を向けた第2接合メニスカスレンズからなる第5レンズ群G5と、物体側に凹面を向けた第3接合メニスカスレンズを含む第6レンズ群G6と、からなる。
第1レンズ群G1は、物体側から順に配置された、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL1と、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL2と、からなる。
第2レンズ群G2は、第1接合レンズである接合レンズCL1からなる。接合レンズCL1は、2枚接合レンズであり、物体側から順に配置された、両凸レンズであるレンズL3と、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL4と、からなる。レンズL4は、負レンズである。
第3レンズ群G3は、正の単レンズ、より具体的には両凸レンズである、レンズL5からなる。
第4レンズ群G4は、第1接合メニスカスレンズである接合レンズCL2からなる。接合レンズCL2は、物体側から順に配置された、両凹レンズであるレンズL6と、両凸レンズであるレンズL7からなる。
第5レンズ群G5は、第2接合メニスカスレンズである接合レンズCL3からなる。接合レンズCL3は、物体側から順に配置された、両凸レンズであるレンズL8と、両凹レンズであるレンズL9からなる。
第6レンズ群G6は、第3接合メニスカスレンズである接合レンズCL4からなる。接合レンズCL4は、物体側から順に配置された、物体側に凹面を向けた平凹レンズであるレンズL10と、像側に凸面を向けた平凸レンズであるレンズL11からなる。
顕微鏡対物レンズ2の各種データは、以下のとおりである。
NAob=0.55、WD=3.4666m、f=8.9970mm、f1=13.8127mm、f2=106.4855mm、f3=29.9445mm、f4=-60.8870mm、f5=-65.0208mm、f6=-122.8208mm、n1=1.88815、n2=1.75844、ν3=81.54
NAob=0.55、WD=3.4666m、f=8.9970mm、f1=13.8127mm、f2=106.4855mm、f3=29.9445mm、f4=-60.8870mm、f5=-65.0208mm、f6=-122.8208mm、n1=1.88815、n2=1.75844、ν3=81.54
顕微鏡対物レンズ2のレンズデータは、以下のとおりである。
顕微鏡対物レンズ2
s r d ne νd
1 INF 3.4666
2 -11.5092 9.9104 1.88815 40.76
3 -13.0336 0.371
4 -88.3803 2.5 1.75844 52.32
5 -16.0029 0.7708
6 33.9655 5.0365 1.43986 94.66
7 -11.6881 1.5715 1.61669 44.27
8 -54.1718 1.603
9 57.8054 2.6729 1.49846 81.54
10 -19.8121 0.4311
11 -54.2778 1.502 1.62409 36.26
12 11.0436 3.8454 1.43986 94.66
13 -40.0417 0.317
14 9.2998 4.925 1.62033 63.33
15 -21.2324 1.5 1.67717 38.26
16 6.2637 4.2895
17 -6.2403 1.2064 1.7434 32.33
18 INF 3.3809 1.81643 22.76
19 -9.5936 120
顕微鏡対物レンズ2
s r d ne νd
1 INF 3.4666
2 -11.5092 9.9104 1.88815 40.76
3 -13.0336 0.371
4 -88.3803 2.5 1.75844 52.32
5 -16.0029 0.7708
6 33.9655 5.0365 1.43986 94.66
7 -11.6881 1.5715 1.61669 44.27
8 -54.1718 1.603
9 57.8054 2.6729 1.49846 81.54
10 -19.8121 0.4311
11 -54.2778 1.502 1.62409 36.26
12 11.0436 3.8454 1.43986 94.66
13 -40.0417 0.317
14 9.2998 4.925 1.62033 63.33
15 -21.2324 1.5 1.67717 38.26
16 6.2637 4.2895
17 -6.2403 1.2064 1.7434 32.33
18 INF 3.3809 1.81643 22.76
19 -9.5936 120
顕微鏡対物レンズ2は、以下で示されるように、条件式(1)から(4)を満たしている。
(1)|f/f5|=|-0.138|=0.138
(2)f/f1=0.65
(3)n1+n2=3.65
(4)ν3=81.5
(1)|f/f5|=|-0.138|=0.138
(2)f/f1=0.65
(3)n1+n2=3.65
(4)ν3=81.5
図5は、顕微鏡対物レンズ2と結像レンズ10からなる光学系の収差図であり、顕微鏡対物レンズ2と結像レンズ10が光学像を形成する像面における収差を示している。図5(a)は球面収差図である。図5(b)は正弦条件違反量を示した図である。図5(c)は非点収差図である。図5(d)は像高比8割(像高10.60mm)でのコマ収差図である。図5に示されるように、本実施例では、広い視野に渡って収差が良好に補正されている。
[実施例3]
図6は、本実施例に係る顕微鏡対物レンズ3の断面図である。顕微鏡対物レンズ3は、物体側から順に配置された、物体側に凹面を向けた複数のメニスカスレンズを含む正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、最も物体側に第1接合レンズを含む第2レンズ群G2と、正の単レンズからなる第3レンズ群G3と、物体側に凹面を向けた第1接合メニスカスレンズを含む第4レンズ群G4と、像側に凹面を向けた第2接合メニスカスレンズからなる第5レンズ群G5と、物体側に凹面を向けた第3接合メニスカスレンズを含む第6レンズ群G6と、からなる。
図6は、本実施例に係る顕微鏡対物レンズ3の断面図である。顕微鏡対物レンズ3は、物体側から順に配置された、物体側に凹面を向けた複数のメニスカスレンズを含む正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、最も物体側に第1接合レンズを含む第2レンズ群G2と、正の単レンズからなる第3レンズ群G3と、物体側に凹面を向けた第1接合メニスカスレンズを含む第4レンズ群G4と、像側に凹面を向けた第2接合メニスカスレンズからなる第5レンズ群G5と、物体側に凹面を向けた第3接合メニスカスレンズを含む第6レンズ群G6と、からなる。
第1レンズ群G1は、物体側から順に配置された、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL1と、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL2と、からなる。
第2レンズ群G2は、第1接合レンズである接合レンズCL1からなる。接合レンズCL1は、2枚接合レンズであり、物体側から順に配置された、両凸レンズであるレンズL3と、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL4と、からなる。レンズL4は、負レンズである。
第3レンズ群G3は、正の単レンズ、より具体的には両凸レンズである、レンズL5からなる。
第4レンズ群G4は、第1接合メニスカスレンズである接合レンズCL2からなる。接合レンズCL2は、物体側から順に配置された、両凹レンズであるレンズL6と、両凸レンズであるレンズL7からなる。
第5レンズ群G5は、第2接合メニスカスレンズである接合レンズCL3からなる。接合レンズCL3は、物体側から順に配置された、両凸レンズであるレンズL8と、両凹レンズであるレンズL9からなる。
第6レンズ群G6は、第3接合メニスカスレンズである接合レンズCL4からなる。接合レンズCL4は、物体側から順に配置された、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL10と、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL11からなる。レンズL10は負レンズであり、レンズL11は正レンズである。
顕微鏡対物レンズ3の各種データは、以下のとおりである。
NAob=0.65、WD=3.4661m、f=8.9970mm、f1=15.6389mm、f2=109.3313mm、f3=29.0448mm、f4=-101.9587mm、f5=-67.4160mm、f6=-128.6295mm、n1=1.8976、n2=1.82017、ν3=71.3
NAob=0.65、WD=3.4661m、f=8.9970mm、f1=15.6389mm、f2=109.3313mm、f3=29.0448mm、f4=-101.9587mm、f5=-67.4160mm、f6=-128.6295mm、n1=1.8976、n2=1.82017、ν3=71.3
顕微鏡対物レンズ3のレンズデータは、以下のとおりである。
顕微鏡対物レンズ3
s r d ne νd
1 INF 3.4661
2 -10.2076 8.4722 1.8976 37.13
3 -12.167 0.2237
4 -59.6793 2.7935 1.82017 46.62
5 -16.7783 1.3465
6 61.0527 5.457 1.43986 94.66
7 -11.0138 1 1.64132 42.41
8 -31.8199 0.2295
9 87.9055 3.3187 1.57098 71.3
10 -20.1597 0.2007
11 -500 1 1.62409 36.26
12 10.6634 4.9398 1.43986 94.66
13 -53.6246 0.2
14 9.3665 5.4442 1.6052 65.44
15 -36.3792 1.541 1.67717 38.26
16 6.284 5.506
17 -6.3324 1.1255 1.7434 32.33
18 -40.2859 3.2353 1.81643 22.76
19 -9.4276 120
顕微鏡対物レンズ3
s r d ne νd
1 INF 3.4661
2 -10.2076 8.4722 1.8976 37.13
3 -12.167 0.2237
4 -59.6793 2.7935 1.82017 46.62
5 -16.7783 1.3465
6 61.0527 5.457 1.43986 94.66
7 -11.0138 1 1.64132 42.41
8 -31.8199 0.2295
9 87.9055 3.3187 1.57098 71.3
10 -20.1597 0.2007
11 -500 1 1.62409 36.26
12 10.6634 4.9398 1.43986 94.66
13 -53.6246 0.2
14 9.3665 5.4442 1.6052 65.44
15 -36.3792 1.541 1.67717 38.26
16 6.284 5.506
17 -6.3324 1.1255 1.7434 32.33
18 -40.2859 3.2353 1.81643 22.76
19 -9.4276 120
顕微鏡対物レンズ3は、以下で示されるように、条件式(1)から(4)を満たしている。
(1)|f/f5|=|-0.133|=0.133
(2)f/f1=0.58
(3)n1+n2=3.72
(4)ν3=71.3
(1)|f/f5|=|-0.133|=0.133
(2)f/f1=0.58
(3)n1+n2=3.72
(4)ν3=71.3
図7は、顕微鏡対物レンズ3と結像レンズ10からなる光学系の収差図であり、顕微鏡対物レンズ3と結像レンズ10が光学像を形成する像面における収差を示している。図7(a)は球面収差図である。図7(b)は正弦条件違反量を示した図である。図7(c)は非点収差図である。図7(d)は像高比8割(像高10.60mm)でのコマ収差図である。図7に示されるように、本実施例では、広い視野に渡って収差が良好に補正されている。
1、2、3 ・・・顕微鏡対物レンズ
10 ・・・結像レンズ
G1 ・・・第1レンズ群
G2 ・・・第2レンズ群
G3 ・・・第3レンズ群
G4 ・・・第4レンズ群
G5 ・・・第5レンズ群
G6 ・・・第6レンズ群
L1~L11、TL1~TL4 ・・・レンズ
CL1~CL4、CTL1、CTL2 ・・・接合レンズ
10 ・・・結像レンズ
G1 ・・・第1レンズ群
G2 ・・・第2レンズ群
G3 ・・・第3レンズ群
G4 ・・・第4レンズ群
G5 ・・・第5レンズ群
G6 ・・・第6レンズ群
L1~L11、TL1~TL4 ・・・レンズ
CL1~CL4、CTL1、CTL2 ・・・接合レンズ
Claims (8)
- 顕微鏡対物レンズであって、物体側から順に配置された、
前記物体側に凹面を向けた複数のメニスカスレンズを含む正の屈折力を有する第1レンズ群と、
最も前記物体側に第1接合レンズを含む第2レンズ群であって、前記第1接合レンズは正レンズと負レンズからなる第2レンズ群と、
正の単レンズからなる第3レンズ群と、
前記物体側に凹面を向けた第1接合メニスカスレンズを含む第4レンズ群と、
像側に凹面を向けた第2接合メニスカスレンズからなる第5レンズ群であって、前記第2接合メニスカスレンズは正レンズと負レンズからなる第5レンズ群と、
前記物体側に凹面を向けた第3接合メニスカスレンズを含む第6レンズ群であって、前記第3接合メニスカスレンズは正レンズと負レンズからなる第6レンズ群と、からなり、
以下の条件式を満たすことを特徴とする顕微鏡対物レンズ。
0<|f/f5|<0.15 ・・・(1)
但し、fは、前記顕微鏡対物レンズの焦点距離である。f5は、前記第5レンズ群の焦点距離である。 - 請求項1に記載の顕微鏡対物レンズにおいて、
前記第6レンズ群は、前記第3接合メニスカスレンズからなる
ことを特徴とする顕微鏡対物レンズ。 - 請求項1又は請求項2に記載の顕微鏡対物レンズにおいて、
前記第1レンズ群は、
前記物体側に凹面を向けた第1メニスカスレンズと、
前記物体側に凹面を向けた第2メニスカスレンズと、からなる
ことを特徴とする顕微鏡対物レンズ。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の顕微鏡対物レンズにおいて、
前記第2レンズ群は、前記第1接合レンズからなる
ことを特徴とする顕微鏡対物レンズ。 - 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の顕微鏡対物レンズにおいて、
前記第4レンズ群は、前記第1接合メニスカスレンズからなる
ことを特徴とする顕微鏡対物レンズ。 - 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の顕微鏡対物レンズにおいて、
以下の条件式を満たすことを特徴とする顕微鏡対物レンズ。
0.5<f/f1<1.0 ・・・(2)
但し、f1は、前記第1レンズ群の焦点距離である。 - 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の顕微鏡対物レンズにおいて、
以下の条件式を満たすことを特徴とする顕微鏡対物レンズ。
3.4<n1+n2<4.0 ・・・(3)
但し、n1は、前記第1レンズ群に含まれる前記複数のメニスカスレンズのうち最も前記物体側に配置されたメニスカスレンズのe線に対する屈折率である。n2は、前記第1レンズ群に含まれる前記複数のメニスカスレンズのうち2番目に前記物体側に配置されたメニスカスレンズのe線に対する屈折率である。 - 請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の顕微鏡対物レンズにおいて、
以下の条件式を満たすことを特徴とする顕微鏡対物レンズ。
60<ν3<90 ・・・(4)
但し、ν3は、前記第3レンズ群を構成する前記単レンズのアッベ数である。
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