JP2023075479A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤ周方向の面内収縮を抑制できる空気入りタイヤを提供する。【解決手段】トレッドにタイヤ周方向に沿って延びるように形成される複数の主溝のうち、タイヤ幅方向の最も外側に配置されるショルダー主溝と、ショルダー主溝からタイヤ幅方向外側へ向かって延びるショルダー横溝と、を備え、ショルダー主溝は、ショルダー横溝との交差部にショルダー主溝の溝底を***させた第1底上げ部を備え、ショルダー横溝は、ショルダー主溝との接続端にショルダー横溝の溝底を***させた第2底上げ部を備えている。【選択図】図3

Description

本開示は、空気入りタイヤに関する。
下記特許文献1には、スノートラクション性能を維持しつつ、転がり抵抗の低減と低騒音化を図ることのできる空気入りタイヤが開示されている。この空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延びるショルダー主溝と、ショルダー主溝に対してタイヤ幅方向外側から接続される複数のショルダーラグ溝とを備え、ショルダー主溝とショルダーラグ溝の溝底に底上げ部が形成されている。
ところで、空気入りタイヤにおいて、トレッドゴムは、路面に接地されると、曲面状であった表面が平面状となるように変形する。これにより、路面に接地している接地面には、タイヤ周方向の両側から中央側に向かう面内収縮力が作用するため、トレッドゴムは、タイヤ周方向に沿って変形(面内収縮)する。面内収縮は、接地性の悪化に繋がり、それに伴い操縦安定性および摩耗性能が悪化する傾向がある。
特許文献1の空気入りタイヤは、雪柱せん断力を確保するためにショルダー主溝とショルダーラグ溝との交差部に底上げ部を設けない構成としているが、この構成は、タイヤ周方向の面内収縮の抑制に効果的ではない。
特開2018-34698号公報
本開示の目的は、タイヤ周方向の面内収縮を抑制できる空気入りタイヤを提供することである。
本開示の空気入りタイヤは、トレッドにタイヤ周方向に沿って延びるように形成される複数の主溝のうち、タイヤ幅方向の最も外側に配置されるショルダー主溝と、
前記ショルダー主溝からタイヤ幅方向外側へ向かって延びるショルダー横溝と、を備え、
前記ショルダー主溝は、前記ショルダー横溝との交差部に前記ショルダー主溝の溝底を***させた第1底上げ部を備え、
前記ショルダー横溝は、前記ショルダー主溝との接続端に前記ショルダー横溝の溝底を***させた第2底上げ部を備えている。
本実施形態に係る空気入りタイヤのタイヤ子午面における要部断面図 本実施形態に係る空気入りタイヤの平面図 図2のIII領域拡大図 図3のIV-IV線の要部拡大断面図 図3のV-V線の要部拡大断面図
以下、空気入りタイヤにおける一実施形態について、図1~図5を参照しながら説明する。なお、各図において、図面の寸法比と実際の寸法比とは、必ずしも一致しておらず、また、各図面の間での寸法比も、必ずしも一致していない。
各図において、第1の方向D1は、空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」ともいう)1の回転中心であるタイヤ回転軸と平行であるタイヤ幅方向D1であり、第2の方向D2は、タイヤ1の直径方向であるタイヤ径方向D2であり、第3の方向D3は、タイヤ回転軸周りのタイヤ周方向D3である。
タイヤ幅方向D1において、内側は、タイヤ赤道面S1に近い側となり、外側は、タイヤ赤道面S1から遠い側となる。なお、タイヤ幅方向D1のうち、第1側D11は、第1幅方向側D11ともいい、第2側D12は、第2幅方向側D12ともいう。また、タイヤ径方向D2において、内側は、タイヤ回転軸に近い側となり、外側は、タイヤ回転軸から遠い側となる。
タイヤ赤道面S1とは、タイヤ回転軸に直交する面で且つタイヤ1のタイヤ幅方向D1の中心に位置する面のことであり、タイヤ子午面とは、タイヤ回転軸を含む面で且つタイヤ赤道面S1と直交する面のことである。また、タイヤ赤道線とは、タイヤ1のタイヤ径方向D2の外表面(後述する、トレッド面2a)とタイヤ赤道面S1とが交差する線のことである。
図1に示すように、本実施形態に係るタイヤ1は、ビードコアを有する一対のビード1aと、各ビード1aからタイヤ径方向D2の外側に延びるサイドウォール1bと、一対のサイドウォール1bのタイヤ径方向D2の外端に連接され、タイヤ径方向D2の外表面が路面に接地するトレッド2とを備えている。本実施形態においては、タイヤ1は、内部に空気が入れられる空気入りタイヤ1であって、リム20に装着される。
また、タイヤ1は、一対のビードコアの間に架け渡されるカーカス1cと、カーカス1cの内側に配置され、空気圧を保持するために、気体の透過を阻止する機能に優れるインナーライナ1dとを備えている。カーカス1c及びインナーライナ1dは、ビード1a、サイドウォール1b、及びトレッド2に亘って、タイヤ内周に沿って配置されている。
トレッド2は、路面に接地するトレッド面2aを有するトレッドゴム2bと、トレッドゴム2bとカーカス1cとの間に配置されるベルト2cとを備えている。そして、トレッド面2aは、実際に路面に接地する接地面を有しており、当該接地面のうち、タイヤ幅方向D1の外端は、接地端2d,2eという。なお、該接地面は、タイヤ1を正規リム20にリム組みし、正規内圧を充填した状態でタイヤ1を平坦な路面に垂直に置き、正規荷重を加えたときの路面に接地するトレッド面2aを指す。
正規リム20は、タイヤ1が基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ1ごとに定めるリム20であり、例えば、JATMAであれば標準リム、TRAであれば「Design Rim」、ETRTOであれば「Measuring Rim」となる。
正規内圧は、タイヤ1が基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ1ごとに定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に記載の最大値、ETRTOであれば「INFLATION PRESSURE」であるが、タイヤ1が乗用車用である場合には180kPaとする。
正規荷重は、タイヤ1が基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ1ごとに定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば上記の表に記載の最大値、ETRTOであれば「LOAD CAPACITY」であるが、タイヤ1が乗用車用である場合には内圧180kPaの対応荷重の85%とする。
図1及び図2に示すように、トレッドゴム2bは、タイヤ周方向D3に延びる複数の主溝3a,3bを備えている。主溝3a,3bは、タイヤ周方向D3に連続して延びている。主溝3a,3bは、屈折を繰り返してジグザグ状に延びている。ただし、主溝3a,3bは、ストレート状に延びている、という構成でもよい。なお、主溝3a,3bの数は、特に限定されないが、本実施形態においては、二つとしている。
主溝3a,3bは、例えば、摩耗するにしたがって露出することで摩耗度合が分かるように、溝を浅くしてある部分、所謂、トレッドウエアインジケータ(図示していない)を備えていてもよい。また、例えば、主溝3a,3bは、接地端2d,2e間の距離(タイヤ幅方向D1の寸法)の3.5%以上の溝幅を有していてもよい。また、例えば、主溝3a,3bは、5.0mm以上の溝幅を有していてもよい。
複数の主溝3a,3bのうちタイヤ幅方向D1の最も外側に配置される一対の主溝3a,3bは、ショルダー主溝3a,3bという。なお、主溝を三つ以上設ける場合には、一対のショルダー主溝3a,3b間に配置される主溝は、センター主溝という。センター主溝は、ストレート状又はジグザグ状に延びている、という構成でもよい。さらに、センター主溝とショルダー主溝との間にメディエイト主溝を配置して、主溝を五つ以上設けてもよい。メディエイト主溝はセンター主溝同様、ストレート状又はジグザグ状に延びている、という構成でもよい。
トレッドゴム2bは、複数の主溝3a,3b及び一対の接地端2d,2eによって区画される複数の陸4a~4cを備えている。なお、陸4a~4cの数は、特に限定されないが、本実施形態においては、三つとしている。
ショルダー主溝3a,3bと接地端2d,2eによって区画される陸4a,4bは、ショルダー陸4a,4bといい、ショルダー主溝3a,3bによって区画される陸4cは、センター陸4cという。
ショルダー陸4aは、ショルダー主溝3aから第1幅方向側D11へ向かって延びる複数のショルダー横溝51,52を備える。ショルダー横溝51は、ショルダー主溝3aの屈曲部に開口し、ショルダー横溝52は、ショルダー主溝3aの直線部に開口している。ショルダー陸4aは、複数のショルダー横溝51,52によってタイヤ周方向D3に分割された複数のショルダーブロック41を有する。
ショルダー横溝51,52の溝幅は例えば4.5~8.5mmである。また、ショルダー横溝51,52の溝深さは例えばショルダー主溝3aの溝深さd3(図4及び図5を参照)の80~95%である。ショルダー横溝51,52の溝深さは、ショルダー主溝3aの溝深さd3よりも小さい。本実施形態において、ショルダー横溝51,52の溝深さは8.5mmである。
センター陸4cは、ショルダー主溝3aから第2幅方向側D12へ向かって延びる複数のセンター横溝61,62を備える。センター横溝61,62は、いずれもショルダー主溝3aの直線部に開口している。また、センター横溝62のショルダー主溝3aへの開口は、ショルダー横溝52のショルダー主溝3aへの開口とショルダー主溝3aを挟んで対向しており、センター横溝62は、ショルダー横溝52と連続するように延びている。センター陸4cは、複数のセンター横溝61,62によってタイヤ周方向D3に分割された複数のセンターブロック42を有する。
センター横溝61,62の溝幅は例えば3.0~6.0mmである。また、センター横溝61,62の溝深さは例えばショルダー主溝3aの溝深さd3の50~65%である。センター横溝61,62の溝深さは、ショルダー主溝3aの溝深さd3よりも小さい。すなわち、本実施形態において、センター横溝61,62の溝深さは5.5mmである。
ショルダー主溝3aは、図3に示すように、溝底30と、第1幅方向側D11の溝壁31と、第2幅方向側D12の溝壁32と、を備える。
ショルダー主溝3aは、ショルダー横溝51との交差部33に第1底上げ部71を備えている。ここで、交差部33は、ショルダー横溝51がショルダー主溝3aの第2幅方向側D12の溝壁32に達するまで延びていると仮定したとき(図3に二点鎖線で示す)、ショルダー主溝3aとショルダー横溝51とが重なる部分である。
第1底上げ部71は、ショルダー主溝3aの溝底30の一部が***されて形成されている。第1底上げ部71は、全体が均一に***されており、第1底上げ部71の頂面71aはトレッド面2aと平行である。
ショルダー主溝3aとショルダー横溝51の交差部33に第1底上げ部71を設けることで、面内収縮力が大きくなりやすい交差部33の剛性を高めることができる。これにより、タイヤ周方向D3の面内収縮を抑制することができる。
第1底上げ部71は、交差部33の一部のみに設けられるのが好ましい。交差部33の全部に第1底上げ部71を設けると、雪柱せん断力が低下する。第1底上げ部71は、交差部33の面積の50%以上に設けられるのが好ましい。第1底上げ部71が交差部33の面積の50%より小さいと、タイヤ周方向D3の面内収縮を十分に抑制することが難しい。また、第1底上げ部71は、交差部33の面積の75%以下に設けられるのが好ましい。第1底上げ部71が交差部33の面積の75%より大きいと、雪柱せん断力が低下するおそれがある。
図4に示すように、第1底上げ部71の溝底30からの高さh71(底上げ高さh71ともいう)は、ショルダー主溝3aの溝深さd3の30%以下である。第1底上げ部71の溝底30からの高さh71は、好ましくは、ショルダー主溝3aの溝深さd3の20%以下であり、より好ましくは、ショルダー主溝3aの溝深さd3の15%以下である。
第1底上げ部71を設けると、ショルダー主溝3aの溝容積が減少し、雪柱せん断力の低下が懸念されるが、第1底上げ部71の底上げ高さh71をショルダー主溝3aの溝深さd3の30%以下とすることで、雪柱せん断力の低下を抑制することができる。これにより、雪柱せん断力を確保しつつタイヤ周方向D3の面内収縮を抑制できる。
また、第1底上げ部71の底上げ高さh71は、ショルダー主溝3aの溝深さd3の10%以上が好ましく、15%以上がより好ましい。第1底上げ部71の底上げ高さh71がショルダー主溝3aの溝深さd3の10%より小さいと、タイヤ周方向D3の面内収縮を十分に抑制することが難しい。
本実施形態において、ショルダー主溝3aの溝深さd3は9.5mm、第1底上げ部71の底上げ高さh71は1.0mmであり、第1底上げ部71の底上げ高さh71が、ショルダー主溝3aの溝深さd3の約10%である。
第1底上げ部71は、ショルダー主溝3aのうちショルダー横溝51から遠い側(第2幅方向側D12)に設けられている。第1底上げ部71は、平面視で略台形状であり、タイヤ周方向D3に沿って延びる互いに対向する第1辺71b及び第2辺71cを有する。第1辺71bは、ショルダー主溝3aの一方の溝壁32の延長線上に位置している。第2辺71cは、ショルダー主溝3aの溝幅方向中央部に位置している。第1底上げ部71のタイヤ周方向長さは、第1幅方向側D11の第2辺71cで最も長く、第2辺71cから第2幅方向側D12の第1辺71bへ向かって徐々に短くなっている。言い換えると、第1底上げ部71のタイヤ周方向長さは、ショルダー横溝51から離れるにつれて短くなっている。
ショルダー主溝3aは、ショルダーブロック41の角部に隣接するように、溝底30を***させた***部72を備える。本実施形態において、***部72のショルダー主溝3aの溝底30からの高さは、1.8mmである。
ショルダー横溝51は、ショルダー主溝3aとの接続端に第2底上げ部73を備える。第2底上げ部73は、ショルダー横溝51の溝底51aの一部が***されて形成されている。第2底上げ部73は、全体が均一に***されており、第2底上げ部73の頂面73aはトレッド面2aと平行である。ショルダー横溝51で分割されたショルダーブロック41の角部では、剛性が低いためタイヤ周方向D3の面内収縮が発生しやすいが、第2底上げ部73を設けてショルダーブロック41の角部の剛性を高めることで、タイヤ周方向D3の面内収縮を抑制できる。
第2底上げ部73は、平面視で略平行四辺形状である。第2底上げ部73は、第2幅方向側D12を向いた側壁73bと、第1幅方向側D11を向いた側壁73cと、を有する。第2底上げ部73の側壁73bは、ショルダー主溝3aに面している。
第2底上げ部73のショルダー主溝3aの溝底30からの高さh73(底上げ高さh73ともいう)は、第1底上げ部71の底上げ高さh71よりも高いことが好ましい。第1底上げ部71を低くすることで、ショルダー主溝3aの排水性能への悪影響を小さくしつつ、第2底上げ部73を高くすることで、ショルダーブロック41の角部の剛性を効果的に高めることができる。本実施形態において、第2底上げ部73の底上げ高さh73は、7.5mmである。
また、ショルダー横溝51は、第2底上げ部73の側壁73cからタイヤ幅方向D1の外側へ向かって延びる傾斜部731を備える。傾斜部731は、ショルダー横溝51の幅全体に設けられる。傾斜部731は、第2底上げ部73の頂面73aとショルダー横溝51の溝底51aとを繋ぐ傾斜面731aを有する。傾斜面731aは、第2底上げ部73の頂面73aとショルダー横溝51の溝底51aに滑らかに接続される。
第2底上げ部73を設けることで、溝容積の減少および排水抵抗の増大による排水性能の悪化が懸念されるが、第2底上げ部73に隣接する傾斜部731を設けることで、第2底上げ部73による排水抵抗を小さくして、排水性能を維持することができる。また、第2底上げ部73を設けた部分から第2底上げ部73を設けない部分への剛性変化を小さくできる。
傾斜面731aは、第2底上げ部73の頂面73aに対して一定の傾斜角度θで延びる平坦面となっている。傾斜角度θは、15~45°であるのが好ましく、25~35°であるのがより好ましい。傾斜角度θが15°よりも小さいと、傾斜部731が大きくなり過ぎて溝容積が減少するため、却って排水性能が悪化する排水性能が悪化するおそれがある。一方、傾斜角度θが45°よりも大きいと、排水抵抗を小さくする効果が得られにくい。
第1底上げ部71は、第1底上げ部71に隣接するショルダー主溝3aの溝底30の一部を、***部72及び第2底上げ部73とともに取り囲んで凹部74を形成している。このような凹部74を形成することで、ショルダー主溝3aに入り込んだ雪が抜けにくくなるため、雪柱せん断力を確保することができる。
ショルダー主溝3aは、ショルダー横溝52との交差部34に第1底上げ部75を備えている。ここで、交差部34は、ショルダー横溝52がショルダー主溝3aの第2幅方向側D12の溝壁32に達するまで延びていると仮定したとき(図3に二点鎖線で示す)、ショルダー主溝3aとショルダー横溝52とが重なる部分である。
第1底上げ部75は、ショルダー主溝3aの溝底30の一部が***されて形成されている。第1底上げ部75は、全体が均一に***されており、第1底上げ部75の頂面75aはトレッド面2aと平行である。
ショルダー主溝3aとショルダー横溝52の交差部34に第1底上げ部75を設けることで、面内収縮力が大きくなりやすい交差部34の剛性を高めることができる。これにより、タイヤ周方向D3の面内収縮を抑制することができる。
また、第1底上げ部75は、センター横溝62内に延設された延設部75dを備える。延設部75dを設けることで、センターブロック42の角部の剛性を高めることができる。これにより、タイヤ周方向D3の面内収縮をさらに抑制することができる。
第1底上げ部75は、交差部34の一部のみに設けられるのが好ましい。交差部34の全部に第1底上げ部75を設けると、雪柱せん断力が低下する。第1底上げ部75は、交差部34の面積の30%以上に設けられるのが好ましい。第1底上げ部75が交差部34の面積の30%より小さいと、タイヤ周方向D3の面内収縮を十分に抑制することが難しい。また、第1底上げ部75は、交差部34の面積の75%以下に設けられるのが好ましい。第1底上げ部75が交差部34の面積の75%より大きいと、雪柱せん断力が低下するおそれがある。
図5に示すように、第1底上げ部75の溝底30からの高さh75(底上げ高さh75ともいう)は、ショルダー主溝3aの溝深さd3の30%以下である。第1底上げ部75の溝底30からの高さh75は、好ましくは、ショルダー主溝3aの溝深さd3の20%以下であり、より好ましくは、ショルダー主溝3aの溝深さd3の15%以下である。
第1底上げ部75を設けると、ショルダー主溝3aの溝容積が減少し、雪柱せん断力の低下が懸念されるが、第1底上げ部75の底上げ高さh75をショルダー主溝3aの溝深さd3の30%以下とすることで、雪柱せん断力の低下を抑制することができる。これにより、雪柱せん断力を確保しつつタイヤ周方向D3の面内収縮を抑制できる。
また、第1底上げ部75の底上げ高さh75は、ショルダー主溝3aの溝深さd3の10%以上が好ましく、15%以上がより好ましい。第1底上げ部75の底上げ高さh75がショルダー主溝3aの溝深さd3の10%より小さいと、タイヤ周方向D3の面内収縮を十分に抑制することが難しい。
本実施形態において、ショルダー主溝3aの溝深さd3は9.5mm、第1底上げ部75の底上げ高さh75は1.0mmであり、第1底上げ部75の底上げ高さh75が、ショルダー主溝3aの溝深さd3の約10%である。
第1底上げ部75は、ショルダー主溝3aのうちショルダー横溝52から遠い側(第2幅方向側D12)に設けられている。第1底上げ部75は、平面視で略L字状であり、タイヤ周方向D3に沿って延びる互いに対向する第1縁75b及び第2縁75cを有する。第1縁75bは、第2幅方向側D12に位置し、第2縁75cは、第1幅方向側D11に位置する。第1底上げ部75のタイヤ周方向長さは、第1幅方向側D11の第2縁75cで最も長く、第2縁75cから第2幅方向側D12の第1縁75bへ向かって徐々に短くなっている。言い換えると、第1底上げ部75のタイヤ周方向長さは、ショルダー横溝52から離れるにつれて短くなっている。
ショルダー主溝3aは、ショルダーブロック41の角部に隣接するように、溝底30を***させた***部72を備える。本実施形態において、***部72のショルダー主溝3aの溝底30からの高さは、1.8mmである。
ショルダー横溝52は、ショルダー主溝3aとの接続端に第2底上げ部73を備える。第2底上げ部73は、ショルダー横溝52の溝底52aの一部が***されて形成されている。第2底上げ部73は、全体が均一に***されており、第2底上げ部73の頂面73aはトレッド面2aと平行である。ショルダー横溝52で分割されたショルダーブロック41の角部では、剛性が低いためタイヤ周方向D3の面内収縮が発生しやすいが、第2底上げ部73を設けてショルダーブロック41の角部の剛性を高めることで、タイヤ周方向D3の面内収縮を抑制できる。
第2底上げ部73は、平面視で略平行四辺形状である。第2底上げ部73は、第2幅方向側D12を向いた側壁73bと、第1幅方向側D11を向いた側壁73cと、を有する。第2底上げ部73の側壁73bは、ショルダー主溝3aに面している。
第2底上げ部73のショルダー主溝3aの溝底30からの高さh73(底上げ高さh73ともいう)は、第1底上げ部71の底上げ高さh71よりも高いことが好ましい。第1底上げ部71を低くすることで、ショルダー主溝3aの排水性能への悪影響を小さくしつつ、第2底上げ部73を高くすることで、ショルダーブロック41の角部の剛性を効果的に高めることができる。本実施形態において、第2底上げ部73の底上げ高さh73は、7.5mmである。
また、ショルダー横溝52は、第2底上げ部73の側壁73cからタイヤ幅方向D1の外側へ向かって延びる傾斜部731を備える。傾斜部731は、ショルダー横溝52の幅全体に設けられる。傾斜部731は、第2底上げ部73の頂面73aとショルダー横溝52の溝底52aとを繋ぐ傾斜面731aを有する。傾斜面731aは、第2底上げ部73の頂面73aとショルダー横溝52の溝底52aに滑らかに接続される。
第2底上げ部73を設けることで、溝容積の減少および排水抵抗の増大による排水性能の悪化が懸念されるが、第2底上げ部73に隣接する傾斜部731を設けることで、第2底上げ部73による排水抵抗を小さくして、排水性能を維持することができる。また、第2底上げ部73を設けた部分から第2底上げ部73を設けない部分への剛性変化を小さくできる。
傾斜面731aは、第2底上げ部73の頂面73aに対して一定の傾斜角度θで延びる平坦面となっている。傾斜角度θは、15~45°であるのが好ましく、25~35°であるのがより好ましい。傾斜角度θが15°よりも小さいと、傾斜部731が大きくなり過ぎて溝容積が減少するため、却って排水性能が悪化する排水性能が悪化するおそれがある。一方、傾斜角度θが45°よりも大きいと、排水抵抗を小さくする効果が得られにくい。
第1底上げ部75は、第1底上げ部75に隣接するショルダー主溝3aの溝底30の一部を、2つの***部72及び第2底上げ部73とともに取り囲んで凹部76を形成している。このような凹部76を形成することで、ショルダー主溝3aに入り込んだ雪が抜けにくくなるため、雪柱せん断力を確保することができる。
センター横溝62は、第1底上げ部75の延設部75dに接続される***部751を有する。本実施形態において、***部751のショルダー主溝3aの溝底30からの高さは、4mmである。
以上のように、本実施形態に係る空気入りタイヤ1は、トレッド2にタイヤ周方向D3に沿って延びるように形成される複数の主溝3a,3bのうち、タイヤ幅方向D1の最も外側に配置されるショルダー主溝3aと、ショルダー主溝3aからタイヤ幅方向外側へ向かって延びるショルダー横溝51,52と、を備え、ショルダー主溝3aは、ショルダー横溝51,52との交差部33,34にショルダー主溝3aの溝底30を***させた第1底上げ部71,75を備え、ショルダー横溝51,52は、ショルダー主溝3aとの接続端にショルダー横溝51,52の溝底51a,52aを***させた第2底上げ部73を備えているものである。
この構成によれば、面内収縮力が大きくなりやすい交差部33,34の剛性を第1底上げ部71,75によって高めることができるため、タイヤ周方向D3の面内収縮を抑制できる。また、面内収縮が発生しやすいショルダーブロック41の角部の剛性を第2底上げ部73によって高めることができるため、タイヤ周方向D3の面内収縮をさらに抑制できる。
また、本実施形態に係る空気入りタイヤ1においては、第2底上げ部73のショルダー主溝3aの溝底30からの高さh73は、第1底上げ部71,75のショルダー主溝3aの溝底30からの高さh71,h75よりも高い、という構成である。
この構成によれば、第1底上げ部71,75を低くすることで、ショルダー主溝3aの排水性能への悪影響を小さくしつつ、第2底上げ部73を高くすることで、ショルダーブロック41の角部の剛性を効果的に高めることができる。
また、本実施形態に係る空気入りタイヤ1においては、ショルダー横溝51,52は、第2底上げ部73の側壁73cからタイヤ幅方向D1外側へ向かって延びて、第2底上げ部73の頂面73aとショルダー横溝51,52の溝底51a,52aとを繋ぐ傾斜面731aを有する傾斜部731を備える、という構成である。
この構成によれば、第2底上げ部73による排水抵抗を小さくして、排水性能を維持することができる。
なお、空気入りタイヤ1は、上記した実施形態の構成に限定されるものではなく、また、上記した作用効果に限定されるものではない。また、空気入りタイヤ1は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記した複数の実施形態の各構成や各方法等を任意に採用して組み合わせてもよく、さらに、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に一つ又は複数選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
(1)上記実施形態に係る空気入りタイヤ1においては、第2底上げ部73のショルダー主溝3aの溝底30からの高さh73は、第1底上げ部71,75のショルダー主溝3aの溝底30からの高さh71,h75よりも高い、という構成である。しかしながら、空気入りタイヤ1は、かかる構成に限られない。例えば、第2底上げ部73の底上げ高さh73を第1底上げ部71,75の底上げ高さh71,h75と同程度としてもよい。
(2)上記実施形態に係る空気入りタイヤ1においては、ショルダー横溝51,52は、第2底上げ部73の側壁73cからタイヤ幅方向D1外側へ向かって延びて、第2底上げ部73の頂面73aとショルダー横溝51,52の溝底51a,52aとを繋ぐ傾斜面731aを有する傾斜部731を備える、という構成である。しかしながら、空気入りタイヤ1は、かかる構成に限られない。例えば、第2底上げ部73の底上げ高さh73によっては、傾斜部731を設けなくとも排水性能をある程度維持することができる。
(3)上記実施形態に係る空気入りタイヤ1においては、第1底上げ部71,75は、ショルダー主溝3aのうちショルダー横溝51,52から遠い側に設けられており、第1底上げ部71,75のタイヤ周方向長さは、ショルダー横溝51,52から離れるにつれて短くなっている、という構成である。しかしながら、空気入りタイヤ1は、かかる構成に限られない。例えば、第1底上げ部71,75は、ショルダー主溝3aのうちショルダー横溝51,52に近い側に設けられてもよく、また、第1底上げ部71,75のタイヤ周方向長さは、タイヤ幅方向D1に一定でもよい。
(4)上記実施形態に係る空気入りタイヤ1においては、第1底上げ部71,75は、交差部33,34の一部のみに設けられる、という構成である。しかしながら、空気入りタイヤ1は、かかる構成に限られない。例えば、第1底上げ部71,75は、交差部33,34の全部に設けられてもよい。
(5)なお、上記実施形態では、ショルダー主溝3aについて説明を行ったが、本実施形態のタイヤ1は、車両への装着向きを指定されないタイヤであり、ショルダー主溝3bとショルダー主溝3aは同じ形状である。したがって、第1底上げ部71,75もショルダー主溝3a、3b両方に同形状に設けられるのが好適である。ただし、本実施形態は車両への装着向きが指定されたいわゆる非対称パターンを有するタイヤにも適用可能であり、その際、第1底上げ部71,75はショルダー主溝3a、3bのいずれかに設けてもよいし、またショルダー主溝3a、3bで第1底上げ部71,75の形状を異ならせてもよいし、第1底上げ部71,75の溝底30からの高さh71,h75をショルダー主溝3a、3bで異ならせてもよい。
1…空気入りタイヤ(タイヤ)、2…トレッド、2a…トレッド面、2d…接地端、2e…接地端、3a…主溝(ショルダー主溝)、3b…主溝(ショルダー主溝)、4a…陸(ショルダー陸)、4b…陸(ショルダー陸)、4c…陸(センター陸)、30…ショルダー主溝の溝底、33…ショルダー主溝のショルダー横溝との交差部、34…ショルダー主溝のショルダー横溝との交差部、41…ショルダーブロック、42…センターブロック、51…ショルダー横溝、51a…ショルダー横溝の溝底、52…ショルダー横溝、52a…ショルダー横溝の溝底、61…センター横溝、62…センター横溝、71…第1底上げ部、72…***部、73…第2底上げ部、73a…第2底上げ部の頂面、73c…第2底上げ部の側壁、74…凹部、75…第1底上げ部、76…凹部、731…傾斜部、731a…傾斜面、d3…ショルダー主溝の溝深さ、h71…第1底上げ部の底上げ高さ、h73…第2底上げ部の底上げ高さ、h75…第1底上げ部の底上げ高さ、D1…タイヤ幅方向、D11…タイヤ幅方向第1側、D12…タイヤ幅方向第2側、D2…タイヤ径方向、D3…タイヤ周方向、S1…タイヤ赤道面

Claims (3)

  1. トレッドにタイヤ周方向に沿って延びるように形成される複数の主溝のうち、タイヤ幅方向の最も外側に配置されるショルダー主溝と、
    前記ショルダー主溝からタイヤ幅方向外側へ向かって延びるショルダー横溝と、を備え、
    前記ショルダー主溝は、前記ショルダー横溝との交差部に前記ショルダー主溝の溝底を***させた第1底上げ部を備え、
    前記ショルダー横溝は、前記ショルダー主溝との接続端に前記ショルダー横溝の溝底を***させた第2底上げ部を備えている、空気入りタイヤ。
  2. 前記第2底上げ部の前記ショルダー主溝の溝底からの高さは、前記第1底上げ部の前記ショルダー主溝の溝底からの高さよりも高い、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記ショルダー横溝は、前記第2底上げ部の側壁からタイヤ幅方向外側へ向かって延びて、前記第2底上げ部の頂面と前記ショルダー横溝の溝底とを繋ぐ傾斜面を有する傾斜部を備える、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。




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