JP2023058760A - 光学装置、レーザ光出力システム、及びレーザ加工機 - Google Patents

光学装置、レーザ光出力システム、及びレーザ加工機 Download PDF

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Abstract

【課題】光ファイバに入射され光ファイバから出射される波長の異なる複数のレーザ光それぞれの集光位置の位置関係を調整しやすくする。【解決手段】光学装置100は、第1波長を有する第1レーザ光LB1及び第1波長とは異なる第2波長を有する第2レーザ光LB2を、光ファイバ50の入射端面501へ入射する光学装置である。光ファイバ50は、それぞれが入射端面501を含む第1コア51及び第2コア52を備える。光学装置100は、第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2の両方が入射される光学素子10を備える。光学装置100は、光学素子10を通った第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2を、第1コア51及び第2コア52に向けてそれぞれ出射する。【選択図】図1

Description

本開示は一般に光学装置、レーザ光出力システム、及びレーザ加工機に関し、より詳細には、レーザ光を光ファイバへ入射するための光学装置、光学装置を備えるレーザ光出力システム、及びレーザ光出力システムを備えるレーザ加工機に関する。
特許文献1は、レーザ加工装置を開示する。このレーザ加工装置は、第1のレーザビームを発生する第1のレーザ光生成手段と、第1のレーザビームとは異なる第2のレーザビームを発生する第2のレーザ光生成手段と、第1のレーザビームと第2のレーザビームの双方を伝送する光伝送手段と、を備える。第1のレーザビームと第2のレーザビームとは、波長が異なる。光伝送手段は、光ファイバである。
第1のレーザビームは、ダイクロイックミラーを通って光ファイバ入射端面に入射される。第2のレーザビームは、ダイクロイックミラーで反射されて光ファイバ入射端面に入射される。第1のレーザビーム及び第2のレーザビームは、光ファイバ内を伝搬し、ファイバ出射端面から出射される。ファイバ出射端面から出射される出射レーザ光は、第1のレーザビームと第2のレーザビームとが混合されたレーザ光となっている。出射レーザ光は、集光光学系により集光され、移動ステージ上に保持された部品上に照射される。
特開平11-309594
波長の異なる第1のレーザビームと第2のレーザビームとが混合された出射レーザ光を、集光光学系によって集光する場合、集光光学系により色収差が発生するため、第1のレーザビームの集光位置と第2のレーザビームの集光位置との間にずれが生じ得る。
本開示は、上記事由に鑑みてなされており、光ファイバに入射され光ファイバから出射される波長の異なる複数のレーザ光それぞれの集光位置の位置関係を、調整しやすい光学装置、及びそれを備えたレーザ光出力システム及びレーザ加工機を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る光学装置は、第1波長を有する第1レーザ光及び前記第1波長とは異なる第2波長を有する第2レーザ光を、光ファイバの入射端面へ入射する光学装置である。前記光ファイバは、第1コア及び第2コアを備える。前記第1コア及び前記第2コアそれぞれは、前記入射端面を含む。前記光学装置は、前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光の両方が入射される光学素子を備える。前記光学装置は、前記光学素子を通った前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光を、前記第1コア及び前記第2コアに向けてそれぞれ出射する。
本開示の一態様に係るレーザ光出力システムは、前記光学装置と、前記第1レーザ光を出力する第1レーザ発振器と、前記第2レーザ光を出力する第2レーザ発振器と、を備える。
本開示の一態様に係るレーザ加工機は、前記レーザ光出力システムと、前記光ファイバと、前記光ファイバを伝搬した前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光を加工対象物へ照射するためのヘッドと、を備える。
本開示によれば、光ファイバに入射され光ファイバから出射される波長の異なる複数のレーザ光それぞれの集光位置の位置関係を調整しやすい光学装置、及びそれを備えたレーザ光出力システム及びレーザ加工機を提供することが可能となる、という利点がある。
図1は、一実施形態に係る光学装置及び光ファイバの、光ファイバへの入射側の概略を示す側面図である。 図2は、同上の光学装置とともに用いられる光ファイバの、光ファイバからの出射側の概略を示す側面図である。 図3は、同上の光学装置とともに用いられる光ファイバの断面図である。 図4は、同上の光学装置を備えるレーザ加工機の概略図である。 図5は、比較例1の光学装置とともに用いられる光ファイバの断面図である。 図6は、比較例1の光学装置及び光ファイバの、光ファイバへの入射側の概略を示す側面図である。 図7は、比較例2の光学装置とともに用いられる光ファイバの、光ファイバからの出射側の概略を示す側面図である。
以下、実施形態に係る光学装置100、レーザ光出力システム200、及びレーザ加工機300について、添付の図面を参照して説明する。ただし、下記の実施形態は、本開示の様々な実施形態の1つに過ぎない。下記の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、下記の実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
(1)概要
図1に示すように、本実施形態に係る光学装置100は、第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2を光ファイバ50の入射端面501(入射側の端面)へ入射するための光学装置である。第1レーザ光LB1は、第1波長を有する。第2レーザ光LB2は、第1波長とは異なる第2波長を有する。光ファイバ50は、複数のコアを備える。複数のコアは、第1コア51及び第2コア52を含む。複数のコア(第1コア51及び第2コア52)は、それぞれ入射端面501、より詳細には入射端面501の一部を含む。
光学装置100は、光学素子10を備えている。光学素子10には、第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2の両方が入射される。光学素子10は、ここでは凸レンズ11である。
光学装置100では、光学素子10を通った第1レーザ光LB1が光ファイバ50の第1コア51に向けて出射され、同じく光学素子10を通った第2レーザ光LB2が光ファイバ50の第2コア52に向けて出射される。
本実施形態の光学装置100によれば、光ファイバ50の入射端面501において、第1レーザ光LB1は第1コア51に入射され、第2レーザ光LB2は第2コア52に入射される。そして、光ファイバ50の出射端面502(出射側の端面:図2参照)において、第1レーザ光LB1は第1コア51から出射され、第2レーザ光LB2は第2コア52から出射される。第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2とは、光ファイバ50の出射端面502において、異なる角度で異なる位置から出射される。そのため、第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2とが同一のコアに入射される場合と比較して、光ファイバ50から出射された後での第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2との色収差の補正が容易になる。そのため、本実施形態の光学装置100には、光ファイバ50に入射され光ファイバ50から出射される第1レーザ光LB1の集光位置と第2レーザ光LB2の集光位置との位置関係を調整しやすい(例えば、第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2の両方を図2に示す点P10に集光させやすい)、という利点がある。
本実施形態に係るレーザ光出力システム200は、図4に示すように、光学装置100と、第1レーザ発振器211と、第2レーザ発振器212と、を備えている。第1レーザ発振器211は、第1レーザ光LB1を出力する。第2レーザ発振器212は、第2レーザ光LB2を出力する。本実施形態のレーザ光出力システム200は、光学装置100を備えているため、光ファイバ50に入射され光ファイバ50から出射される第1レーザ光LB1の集光位置と第2レーザ光LB2の集光位置との位置関係を調整しやすい、という利点がある。
本実施形態に係るレーザ加工機300は、図4に示すように、レーザ光出力システム200と、光ファイバ50と、ヘッド40と、を備えている。ヘッド40は、光ファイバ50を伝搬した第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2を、ワーク400へ照射する。本実施形態のレーザ加工機300によれば、光ファイバ50から出射される第1レーザ光LB1の集光位置と第2レーザ光LB2の集光位置との位置関係を、ヘッド40に含まれる光学系にて調整しやすい。
特に、レーザ加工機300のように高出力のレーザ光を用いる装置では、光学系の光学素子の材料として使用可能な硝材の種類が限られる。そのため、レーザ加工機300では、同じ経路(光路)を通る波長の異なるレーザ光を、アッベ数の異なる硝材からなる複数の光学素子を光学系に用いて色収差を補正する、という方法を採用することは、難しい。本実施形態に係るレーザ加工機300では、第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2とは、光ファイバ50の出射端面502から異なる角度で異なる位置から出射される。そのため、例えば、光学素子において第1レーザ光LB1が通る位置と第2レーザ光LB2が通る位置とをそれぞれ調整する等のように、光ファイバ50から出射された後にヘッド40の光学系にて第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2との色収差の補正を個別に行うこともできる。要するに、本実施形態に係るレーザ加工機300では、光ファイバ50に入射され光ファイバ50から出射される第1レーザ光LB1の集光位置と第2レーザ光LB2の集光位置との位置関係を調整しやすい、という利点がある。
(2)詳細
以下、本実施形態の光学装置100、レーザ光出力システム200及びレーザ加工機300について、図面を参照してより詳細に説明する。
(2.1)レーザ加工機
まず、本実施形態の光学装置100を備えたレーザ光出力システム200及びレーザ加工機300について、図4を参照して説明する。
レーザ加工機300は、図4に示すように、レーザ光出力システム200と、ヘッド40(レーザ光出射ヘッド)と、光ファイバ50(伝送ファイバ)と、制御部60と、電源70と、を備えている。
レーザ光出力システム200は、複数(ここでは4つ)のレーザ発振器210と、光結合器220と、集光ユニット230と、筐体240と、を備えている。
レーザ光出力システム200と光ファイバ50でのレーザ光の光路において、レーザ光出力システム200よりレーザ光が出射される端部とレーザ光出力システム200より光ファイバ50にレーザ光が入射される端部とは、筐体240に収容されている。
複数のレーザ発振器210のうちの少なくとも一つは、第1レーザ光LB1を出力する第1レーザ発振器211である。複数のレーザ発振器210のうちの少なくとも一つは、第2レーザ光LB2を出力する第2レーザ発振器212である。すなわち、レーザ光出力システム200は、第1レーザ発振器211と第2レーザ発振器212とを備える。ここでは、4つのレーザ発振器210のうちの2つが第1レーザ発振器211であり、4つのレーザ発振器210のうちの残りの2つが第2レーザ発振器212である。
第1レーザ光LB1は、ここでは紫外~青色のレーザ光である。第1波長は、例えば350~450nmの第1波長帯に含まれる波長である。第1波長帯の下限は、350nmに限られず、例えば、360nm、370nm、380nm、390nm、400nm、410nm、420nmのいずれかであってもよい。
第2レーザ光LB2は、ここでは赤色~赤外のレーザ光である。第2波長は、例えば800~1000nmの第2波長帯に含まれる波長である。第2波長帯の下限は、800nmに限られず、例えば、810nm、820nm、830nm、840nm、850nm、860nm、870nm、880nmのいずれかであってもよい。第2波長帯の上限は、1000nmに限られず、例えば、990nmであってもよい。すなわち、第1波長(第1レーザ光LB1の波長)は、第2波長(第2レーザ光LB2の波長)よりも短波長である。
各レーザ発振器210からは、単一の波長のレーザ光(第1レーザ光LB1又は第2レーザ光LB2のいずれか)が出力される。各レーザ発振器210は、例えば、同一の波長のレーザ光を出力する一又は複数のレーザモジュールを備えている。
各レーザモジュールとしては、レーザ光を出力可能な任意の構成が用いられ得る。レーザモジュールは、例えば半導体レーザであってもよいし、ファイバレーザであってもよいし、他のレーザモジュールであってもよい。なお、本開示での「レーザ光」とは、誘導放射に起因した電磁波であって、可干渉性(コヒーレンス)を有するものを意味する。
光結合器220は、複数のレーザ発振器210からそれぞれ出射されたレーザ光を結合して、集光ユニット230(光学装置100)にレーザ光LB40(図1参照)として出射する。上記のように、複数のレーザ発振器210から出射されるレーザ光は、波長の異なる複数のレーザ光(ここでは、第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2)を含んでいる。そのため、光結合器220から出射されるレーザ光LB40も、波長の異なる複数のレーザ光(第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2)を含んでいる。光結合器220からは、第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2とが互いに平行かつ互いに異なる空間領域を通るように(すなわち交差しないように)、レーザ光LB40が出射される。
集光ユニット230は、光学装置100と、筐体231(図4参照)と、を備えている。光学装置100は、光結合器220から入射されたレーザ光LB40を集光する集光レンズ(凸レンズ11)を備えている。集光レンズにより集光されたレーザ光LB40(第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2)は、光ファイバ50に入射される。光学装置100の詳細については、後述する。
また、集光ユニット230の筐体231はコネクタを有しており、コネクタには光ファイバ50の入射側の端部が接続されている。
レーザ光出力システム200をこのような構成とすることで、レーザ光出力が数kWを超える高出力のレーザ加工機300を得ることができる。
なお、本実施形態では、レーザ光出力システム200は、複数のレーザ発振器210として4つのレーザ発振器210を備えているが、特にこれに限定されない。例えば、レーザ光出力システム200は、レーザ発振器210を2つ(1つの第1レーザ発振器211及び1つの第2レーザ発振器212)のみ備えてもよい。或いは、レーザ出力システム200は、第1レーザ光LB1を出力するレーザモジュール及び第2レーザ光LB2を出力するレーザモジュールを含む一つのレーザ発振器210を備えていてもよい。レーザ発振器210の個数は、レーザ加工機300に要求される出力仕様や、個々のレーザ発振器210の出力仕様によって適宜変更され得る。
光ファイバ50は、集光ユニット230(光学装置100)の集光レンズに光学的に結合される。光ファイバ50は、集光レンズを介してレーザ光出力システム200から受け取ったレーザ光LB40を、ヘッド40に導光する。
図3に示すように、光ファイバ50は、複数のコアを備える。複数のコアそれぞれは、光ファイバ50の入射端面501を含む。複数のコアは、ここでは第1コア51と第2コア52とを含む。第1コア51と第2コア52とは、異なる領域に形成されている。光ファイバ50では、第1コア51の方が、第2コア52よりも中心側にある。
第1コア51は、光ファイバ50の径方向の中心に位置する断面円形状のセンターコアである。第1コア51は、光ファイバ50の長さ方向に延在する。第1コア51の材料は、例えば石英である。第1コア51では、ゲルマニウム、リン等の屈折率を高めるためのドーパントが、石英に添加されていてもよい。第2コア52は、第1コア51と同心の断面リング状のリングコアである。第2コア52は、光ファイバ50の長さ方向に延在する。第2コア52の材料は、例えば石英である。第2コア52では、ゲルマニウム、リン等の屈折率を高めるためのドーパントが、石英に添加されていてもよい。
また、光ファイバ50は、第1フッ素ドープ層53と、第2フッ素ドープ層54と、クラッド55と、を更に備えている。
第1フッ素ドープ層53は、第1コア51と第2コア52との間に位置する断面リング状である。第1フッ素ドープ層53は、光ファイバ50の長さ方向に延在する。第1フッ素ドープ層53の材料は、例えばフッ素が添加された石英である。第1フッ素ドープ層53の屈折率は、第1コア51の屈折率よりも小さい。第1フッ素ドープ層53の屈折率は、第2コア52の屈折率よりも小さい。
第2フッ素ドープ層54は、第2コア52の外側に位置する断面リング状である。第2フッ素ドープ層54は、光ファイバ50の長さ方向に延在する。第2フッ素ドープ層54の材料は、例えばフッ素が添加された石英である。第2フッ素ドープ層54の屈折率は、第2コア52の屈折率よりも小さい。
クラッド55は、第2フッ素ドープ層54の外側に位置する断面リング状である。クラッド55は、光ファイバ50の長さ方向に延在する。クラッド55の材料は、例えば、フッ素又はホウ素が添加された石英である。クラッド55の屈折率は、第2コア52の屈折率よりも小さい。また、クラッド55の周りは、保護樹脂56で被覆されている。
光ファイバ50では、入射端面501(図1参照)において第1コア51に入射された第1レーザ光LB1は、第1コア51内に閉じ込められながら第1コア51内を伝搬し、出射端面502(図2参照)から出射される。また、光ファイバ50では、入射端面501において第2コア52に入射された第2レーザ光LB2は、第2コア52内に閉じ込められながら第2コア52内を伝搬し、出射端面502から出射される。
図1に示すように、光ファイバ50は、入射端面501の前方に、入射端面501を覆うようにコアレスのエンドキャップ503を備えている。エンドキャップ503は、例えば、入射端面501に入射される第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2の反射の低減、及び入射端面501の保護等のために設けられている。また、図2に示すように、光ファイバ50は、出射端面502の後方に、出射端面502を覆うようにコアレスのエンドキャップ504を備えている。エンドキャップ504は、例えば、出射端面502から出射される第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2の反射の低減、及び出射端面502の保護等のために設けられている。光ファイバ50は、エンドキャップ503,504を備えていなくてもよい。
ヘッド40は、光ファイバ50で導光された後のレーザ光LB50を外部に向けて照射する。例えば、図4に示すレーザ加工機300では、所定の位置に配置された加工対象物であるワーク400に向けて、ヘッド40によりレーザ光LB50を出射する。またレーザ加工機300は、ヘッド40及びワーク400の間の相対位置を変化させるための移動機構を備えている。移動機構によりヘッド40及び/又はワーク400を移動させながらレーザ光LB50をヘッド40からワーク400に照射させることで、ワーク400がレーザ加工される。
制御部60は、レーザ光出力システム200のレーザ発振を制御する。具体的には、制御部60は、レーザ光出力システム200に接続された電源70に対して複数種類の制御信号を供給することにより、各々のレーザ発振器210のレーザ発振制御を行う。具体的には、制御信号は指令電圧値を含む。そして制御部60は、フォトダイオード25の出力信号に基づいて、制御対象のレーザ発振器210により出射されるレーザ光LB1又はレーザ光LB2のレーザ出力が所定の目標値となるように、電源70に出力する指令電圧値を生成するフィードバック制御を行う。電源70によってレーザ発振器210に供給される供給電流の値は、当該指令電圧値に応じた値となる。
(2.2)光学装置
次に、光学装置100について、図1を参照して説明する。
上記のように、光学装置100は、集光ユニット230に含まれる。集光ユニット230には、光結合器220から、第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2が入射される。光学装置100を含む集光ユニット230は、入射された第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2を、光ファイバ50へ出射する。
図1に示すように、光学装置100は、光学素子10(第1光学素子)としての凸レンズ11を備えている。また、光学装置100は、第2光学素子として、凹レンズ12を更に備えている。
凸レンズ11(光学素子10)は、ここでは両凸レンズである。凸レンズ11は、正のパワーを有する。凸レンズ11の材料は、例えば石英である。凸レンズ11の屈折率は1.5よりも小さい。凸レンズ11は、その屈折率が素子内(凸レンズ11内)で均一である。凸レンズ11は、光結合器220と光ファイバ50の入射端面501との間に配置される。すなわち凸レンズ11は、光ファイバ50の前方に配置される。凸レンズ11は、光ファイバ50の入射端面501と距離D1を空けて、入射端面501と平行に(凸レンズ11の後側主平面H11が入射端面501と平行となるように)配置される。ここでの距離D1は、凸レンズ11の後側主平面H11と入射端面501との間の距離である。
凹レンズ12(第2光学素子)は、ここでは平凹レンズである。凹レンズ12は、負のパワーを有する。凹レンズ12は、光ファイバ50側の面(凸レンズ11側の面:後面)が凹面である。また、凹レンズ12は、光ファイバ50と反対側の面(前面)が平面状である。凹レンズ12の材料は、例えば石英である。凹レンズ12の屈折率は1.5よりも小さい。凹レンズ12は、その屈折率が素子内(凹レンズ12内)で均一である。凹レンズ12は、光結合器220と凸レンズ11との間に配置される。すなわち凹レンズ12は、凸レンズ11の前方に配置される。凹レンズ12は、凸レンズ11と距離D2を空けて、凸レンズ11と平行に(凹レンズ12の後側主平面H21が凸レンズ11の前側主平面H12と平行となるように)配置される。ここでの距離D2は、凹レンズ12の後側主平面H21と凸レンズ11の前側主平面H12との間の距離である。なお、図1では、凸レンズ11の前側主平面H12と後側主平面H11とが一致するように図示してある。光学装置100では、例えば、凸レンズ11と凹レンズ12との合成焦点距離が、50mm以下である。
光学装置100では、光結合器220からの第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2が、凹レンズ12の前面(入射面)に入射される。第1レーザ光LB1は、凹レンズ12の中心付近であって中心からずれた位置(中心の周りの位置)において凹レンズ12に入射される。第2レーザ光LB2は、凹レンズ12の中心から離れた位置において凹レンズ12に入射される。すなわち、凹レンズ12の入射面において、第1レーザ光LB1の入射位置と第2レーザ光LB2の入射位置とは、互いに異なる。また、図1に示すように、凹レンズ12の入射面において、第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2とは、互いに平行である。ここでの「平行」とは、第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2とが完全に平行な場合に限られず、許容範囲内の誤差を含み得る。
凹レンズ12の前面に入射された第1レーザ光LB1は、凹レンズ12内を通って凹レンズ12の後面(出射面)から出射される。第1レーザ光LB1は、凹レンズ12によって、凹レンズ12の焦点距離(後側焦点距離)と第1レーザ光LB1のビーム径とに応じた角度で屈折される。ここでは、第1レーザ光LB1は、凹レンズ12から出射された後に徐々に径が大きくなるように屈折される。また、第1レーザ光LB1は、凹レンズ12によって、凹レンズ12への入射位置及び入射角度と凹レンズ12の焦点距離(後側焦点距離)とに応じた角度で、外側に屈折される。すなわち、凹レンズ12は、第1レーザ光LB1の角度を変換する(角度変換機能)。凹レンズ12から出射された第1レーザ光LB1は、凸レンズ11の前面において凸レンズ11の中心付近に入射される。
また、凹レンズ12の前面において中心から離れた位置に入射された第2レーザ光LB2は、凹レンズ12内を通って凹レンズ12の後面から出射される。第2レーザ光LB2は、凹レンズ12によって、凹レンズ12の焦点距離(後側焦点距離)と第2レーザ光LB2のビーム径とに応じた角度で屈折される。ここでは、第2レーザ光LB2は、凹レンズ12から出射された後に徐々に径が大きくなるように屈折される。また、第2レーザ光LB2は、凹レンズ12によって、凹レンズ12への入射位置及び入射角度と凹レンズ12の焦点距離(後側焦点距離)とに応じた角度で、外側に屈折される。すなわち、凹レンズ12は、第2レーザ光LB2の角度を変換する(角度変換機能)。凹レンズ12から出射された第2レーザ光LB2は、凸レンズ11の前面において中心から離れた位置に入射される。
図1に示すように、凸レンズ11(光学素子10)の前面(入射面)において、第1レーザ光LB1の入射位置と第2レーザ光LB2の入射位置とは、互いに異なっている。また、凸レンズ11の前面において、第1レーザ光LB1の入射角度と第2レーザ光LB2の入射角度とは、互いに異なっている。
凸レンズ11の前面に入射された第1レーザ光LB1は、凸レンズ11内を通って凸レンズ11の後面(出射面)から出射される。第1レーザ光LB1は、凸レンズ11によって、凸レンズ11の焦点距離(前側焦点距離、後側焦点距離)と第1レーザ光LB1のビーム径とに応じた角度で屈折される。ここでは、第1レーザ光LB1は、凸レンズ11から出射された後に徐々に径が小さくなるように屈折される。凸レンズ11から出射された第1レーザ光LB1は、後方に配置された光ファイバ50の入射端面501の第1コア51の中心に入射される。第1レーザ光LB1は、例えば、入射端面501において一点(例えば図1に示す点P1)で収束する(最も径が小さくなる)。
凸レンズ11の前面に入射された第2レーザ光LB2は、凸レンズ11内を通って凸レンズ11の後面から出射される。第2レーザ光LB2は、凸レンズ11によって、凸レンズ11の焦点距離(前側焦点距離、後側焦点距離)と第2レーザ光LB2のビーム径とに応じた角度で屈折される。ここでは、第2レーザ光LB2は、凸レンズ11から出射された後に徐々に径が小さくなるように屈折される。また、第2レーザ光LB2は、凸レンズ11によって、凸レンズ11への入射位置及び入射角度と凸レンズ11の焦点距離(前側焦点距離及び後側焦点距離)とに応じた角度で、内側又は外側(ここでは内側)に屈折される。凸レンズ11から出射された第2レーザ光LB2は、後方に配置された光ファイバ50の第2コア52に、入射端面501において一点(例えば図1に示す点P2)で収束する(最も径が小さくなる)よう入射される。
図1に示すように、光ファイバ50の入射端面501において、第1レーザ光LB1の入射角度と第2レーザ光LB2の入射角度とは、互いに異なっている。また、光ファイバ50の入射端面501において、第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2とは、互いに異なる位置に(第1コア51と第2コア52とそれぞれに)入射される。仮に、凸レンズ11の入射面において第1レーザ光LB1の入射角度と第2レーザ光LB2の入射角度とが同じである場合、凸レンズ11の入射面での入射位置が異なっていたとしても、第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2とは、凸レンズ11の光軸上で集光される。言い換えれば、この場合、第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2とは、図1の上下方向において同じ高さ位置で集光される。そのため、第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2の集光位置に入射端面501が位置するように光ファイバ50を配置すると、第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2とが同じコア(例えば第1コア51)に入射することとなる。これに対し、本実施形態の光学装置100では、凹レンズ12によって、第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2との凸レンズ11への入射角度を変えることで、第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2とを異なる高さ位置で集光させることができる。これにより、第1レーザ光LB1を第1コア51へ、第2レーザ光LB2を第2コア52へ、それぞれ集光させることが可能となる。
このように、光学装置100は、光学素子10(凸レンズ11)を通った第1レーザ光LB1を第1コア51に向けて出射し、光学素子10(凸レンズ11)を通った第2レーザ光LB2を第2コア52に向けて出射する。光学素子10(凸レンズ11)は、第1レーザ光LB1を第1コア51に集光し第2レーザ光LB2を第2コア52に集光する集光機能を有している。また、光学装置100は、集光機能の前に、第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2を個別に角度変換する角度変換機能を有する。角度変換機能は、負のパワーを有する凹レンズ12で実現されている。
さらに、光学装置100では、第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2とのうちで波長の短いレーザ光(ここでは第1レーザ光LB1)の方が、第1コア51と第2コア52とのうちで光ファイバ50の中心に近いコア(ここでは第1コア51)に入射される。
また、光学装置100は、第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2とが互いに交差しないように、第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2とを第1コア51と第2コア52とにそれぞれ入射させる。これにより、光ファイバ50から出射された後の第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2との分離が容易となる。
凹レンズ12の入射面における異なる位置へ入射された平行な第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2とを、光ファイバ50の入射端面501において異なる位置で集光させることは、凸レンズ11及び凹レンズ12の光学設計により実現可能である。また、本実施形態の光学装置100では、第1レーザ光LB1の第1波長と第2レーザ光LB2の第2波長とのみを考慮して光学設計を行えばよい。
入射端面501において光ファイバ50の第1コア51及び第2コア52にそれぞれ入射された第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2は、第1コア51及び第2コア52をそれぞれ通り、出射端面502から出射される。図2に示すように、光ファイバ50の出射端面502において、第1レーザ光LB1の出射角度と第2レーザ光LB2の出射角度とは、互いに異なっている。また、光ファイバ50の出射端面502において、第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2とは、互いに異なる位置から(第1コア51と第2コア52とそれぞれから)出射される。図2に示すように、第1レーザ光LB1は、出射端面502において第1コア51に対応する領域から出射され、第2レーザ光LB2は、出射端面502において第2コア52に対応する領域から出射される。出射端面502から出射されるレーザ光LB50(第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2とを含む)は、ヘッド40を介してワーク400に向けて照射される。第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2の両方は、ヘッド40内の光学系(図2に示すレンズ41等)によって、ワーク400において略一点(図2に示す点P10)に集光される。すなわち、第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2は、光ファイバ50を伝搬して光ファイバ50から出射された後の集光位置が互いに一致するように、光ファイバ50から出射される。言い換えれば、光学装置100は、光ファイバ50を伝搬して光ファイバ50から出射された後の第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2の集光位置が互いに一致するように、第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2を光ファイバ50へ入射する。なお、ヘッド40内の光学系は、レンズ41以外の適宜の光学素子を更に含み得る。
(2.3)利点
以下、本実施形態の光学装置100及びそれを備えたレーザ光出力システム200、レーザ加工機300の利点について、比較例1,2との比較を交えて説明する。
比較例1のレーザ光出力システム及びレーザ加工機では、図5に示すように、光ファイバ550が、単一のコア(センターコア)551を備えている。なお、光ファイバ550は、コア551の周りに、第1クラッド層552と、第2クラッド層553と、保護被覆554と、を備えている。また、図6に示すように、比較例1の光学装置600は、光学素子として凸レンズ611のみを備えている。そして、第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2は、光結合器によって結合されて(同一の経路に結合されて)光学装置600(凸レンズ611)へ入射され、光学装置600で集光されて光ファイバ550のコア551へ入射される。比較例1では、第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2は、凸レンズ611の中心を通っている。
このように、比較例1の光学装置600及びそれを備えたレーザ光出力システム、レーザ加工機では、第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2とが、同一の経路を通って、凸レンズ611により光ファイバ550へ集光される。そのため、図6に示すように、第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2とで色収差(軸上色収差)が発生し、光ファイバ550の入射端面5501において、第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2との両方を集光させることが難しい。そして、光ファイバ550の出射端面においてコア551から出射される第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2とは、異なる広がり角を持つこととなる。また、第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2とは、光ファイバ550から出射された後においても同一の経路を通ることとなる。そのため、比較例1の光学装置600では、光ファイバ550の後方の光学系で、光ファイバ550から出射された後の第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2との色収差を個別に補正することが難しい。そのため、比較例1のレーザ加工機では、第1レーザ光LB1が集光する点と第2レーザ光LB2が集光する点とが、光ファイバ550の後方の光学系の光軸上において、ずれることとなる。
比較例2のレーザ加工機は、比較例1のレーザ加工機と同様、単一のコア(センターコア)551を備えた光ファイバ550を備えている。比較例2のレーザ加工機では、第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2とが、光ファイバ550のコア551から出射される。ただし、比較例2のレーザ加工機では、図7に示すように、光ファイバ550の出射端面5502において、第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2とが同じ広がり角で出射されている。この比較例2のレーザ加工機であっても、光ファイバ550から出射された後の第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2とは、同一の経路を通る。そのため、比較例2のレーザ加工機であっても、光ファイバ550の後方の光学系で、光ファイバ550から出射された後の第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2との色収差を個別に補正することが難しい。そのため、比較例2のレーザ加工機でも、図7に示すように、第1レーザ光LB1の集光位置P101と第2レーザ光LB2の集光位置P102とが、光軸上でずれることとなる。
一方、光学装置100及びそれを備えたレーザ光出力システム200、レーザ加工機300では、図1に示すように、第1レーザ光LB1が第1コア51に入射され、第2レーザ光LB2が第2コア52に入射される。そして、図2に示すように、第1レーザ光LB1が第1コア51から出射され、第2レーザ光LB2が第2コア52から出射される。そのため、比較例1,2の場合と比較して、光ファイバ50から出射された後での第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2との色収差の補正が容易になる。そのため、本実施形態の光学装置100及びそれを備えたレーザ光出力システム200、レーザ加工機300によれば、光ファイバ50に入射され光ファイバ50から出射される第1レーザ光LB1の集光位置と第2レーザ光LB2の集光位置との位置関係を調整しやすい(例えば、第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2の両方を図2に示す点P10に集光させやすい)、という利点がある。
さらに、本実施形態の光学装置100は、第1レーザ光LB1を光ファイバ50の入射端面501において第1コア51に集光し、第2レーザ光LB2を光ファイバ50の入射端面501において第2コア52に集光している。これにより、光ファイバ50から出射される第1レーザ光LB1の集光位置と第2レーザ光LB2の集光位置との位置関係を更に調整しやすい。
(3)変形例
上述の実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上述の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、上述の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、上述の実施形態と適宜組み合わせて適用可能である。
一変形例において、光学装置100は、集光機能及び角度変換機能の両方を有する単体の光学素子10を備えていてもよい。光学素子10は、例えば非球面レンズであってもよい。
一変形例において、光学装置100は、凹レンズ12に代えて或いは加えて、角度変換機能を有するミラーを備えていてもよい。
一変形例において、光ファイバ50の外側のコア(第2コア52)に短波長側の光が入射され、内側のコア(第1コア51)に長波長側の光が入射されてもよい。
一変形例において、第1コア51の断面形状は円形状に限られず、多角形状等他の形状であってもよい。また、第2コア52の断面形状はリング(円環)状に限られず、多角の枠状等の他の形状であってもよい。
一変形例において、第1コア51及び第2コア52の材料は、石英に限られず、樹脂等であってもよい。
一変形例において、光ファイバ50は、第1コア51の中心が光ファイバ50の中心からずれた偏心コアを有していてもよい。
一変形例において、光ファイバ50の第2コア52は、リングコアに限られず、第1コア51とは中心の位置が異なる断面円形状であってもよい。
一変形例において、光学装置100に、異なる光路を通る複数の第2レーザ光LB2(及び/又は複数の第1レーザ光LB1)が入射されてもよい。
一変形例において、光ファイバ50の複数のコアは、入射端面501を含む第3コアを更に備え、光学装置100は、光学素子10を通った第3レーザ光を第3コアに向けて出射する構成であってもよい。第3レーザ光は、第1波長及び第2波長とは異なる第3波長を有する。この場合、例えば、第2波長が800nm、第3波長が900nmであってもよい。
一変形例において、光学素子10と光ファイバ50との間に、第1レーザ光LB1を第1コア51へ導光するコアと第2レーザ光LB2を第2コア52へ導光するコアとを備える光結合器が、配置されていてもよい。光結合器は、例えば、上記の複数のコアと、コアを包囲するガラス材料(クラッド)と、を備えていてもよい。
(4)態様
以上説明した実施形態及び変形例等から以下の態様が開示されている。
第1の態様の光学装置(100)は、第1波長を有する第1レーザ光(LB1)及び第1波長とは異なる第2波長を有する第2レーザ光(LB2)を、光ファイバ(50)の入射端面(501)へ入射する光学装置である。光ファイバ(50)は、それぞれが入射端面(501)を含む第1コア(51)及び第2コア(52)を備える。光学装置(100)は、第1レーザ光(LB1)及び第2レーザ光(LB2)の両方が入射される光学素子(10)を備える。光学装置(100)は、光学素子(10)を通った第1レーザ光(LB1)及び第2レーザ光(LB2)を、第1コア(51)及び第2コア(52)に向けてそれぞれ出射する。
この態様によれば、光ファイバ(50)に入射され光ファイバ(50)から出射される第1レーザ光(LB1)の集光位置及び第2レーザ光(LB2)の集光位置の位置関係を、調整しやすい、という利点がある。
第2の態様の光学装置(100)では、第1の態様において、光学素子(10)は、第1レーザ光(LB1)を第1コア(51)に集光し第2レーザ光(LB2)を第2コア(52)に集光する集光機能を有する。
この態様によれば、光ファイバ(50)に入射され光ファイバ(50)から出射される第1レーザ光(LB1)の集光位置及び第2レーザ光(LB2)の集光位置の位置関係を、調整しやすい、という利点がある。
第3の態様の光学装置(100)では、第2の態様において、光学装置は、集光機能の前に、第1レーザ光(LB1)及び第2レーザ光(LB2)を個別に角度変換する角度変換機能を有する。
この態様によれば、光ファイバ(50)に入射され光ファイバ(50)から出射される第1レーザ光(LB1)の集光位置及び第2レーザ光(LB2)の集光位置の位置関係を、調整しやすい、という利点がある。
第4の態様の光学装置(100)では、第3の態様において、角度変換機能は、負のパワーを有する凹レンズ(12)で実現される。
この態様によれば、集光機能を有する光学素子(10)とは別の凹レンズ(12)で角度変換機能を実現することで、光学設計が容易になる。
第5の態様の光学装置(100)では、第4の態様において、凹レンズ(12)の入射面において、第1レーザ光(LB1)の入射位置と第2レーザ光(LB2)の入射位置とが、互いに異なる。
この態様によれば、凹レンズ(12)の入射面において第1レーザ光(LB1)の入射位置と第2レーザ光(LB2)の入射位置とが同じ場合に比べて、光ファイバ(50)から出射された後の第1レーザ光(LB1)と第2レーザ光(LB2)とを分離させやすくなる。
第6の態様の光学装置(100)では、第5の態様において、凹レンズ(12)の入射面において、第1レーザ光(LB1)と第2レーザ光(LB2)とは、互いに平行である。
この態様によれば、光ファイバ(50)に入射され光ファイバ(50)から出射される第1レーザ光(LB1)の集光位置及び第2レーザ光(LB2)の集光位置の位置関係を、調整しやすい、という利点がある。
第7の態様の光学装置(100)では、第4~第6のいずれか1つの態様において、光学素子(10)の入射面において、第1レーザ光(LB1)の入射位置と第2レーザ光(LB2)の入射位置とが互いに異なる。また、光学素子(10)の入射面において、第1レーザ光(LB1)の入射角度と第2レーザ光(LB2)の入射角度とが互いに異なる。
この態様によれば、光ファイバ(50)に入射され光ファイバ(50)から出射される第1レーザ光(LB1)の集光位置及び第2レーザ光(LB2)の集光位置の位置関係を、調整しやすい、という利点がある。
第8の態様の光学装置(100)では、第3の態様において、光学装置(100)は、集光機能及び角度変換機能の両方を有する単体の光学素子を備える。
この態様によれば、光学装置(100)のコンパクト化を図ることが可能となる。
第9の態様の光学装置(100)では、第1~第8のいずれか1つの態様において、第1波長は、第2波長よりも短波長である。光ファイバ(50)では、第1コア(51)の方が第2コア(52)よりも中心側にある。
この態様によれば、光ファイバ(50)に入射され光ファイバ(50)から出射される第1レーザ光(LB1)の集光位置及び第2レーザ光(LB2)の集光位置の位置関係を、調整しやすい、という利点がある。
第10の態様の光学装置(100)では、第1~第9のいずれか1つの態様において、第1コア(51)は、光ファイバ(50)の中心に位置する断面円形状である。第2コア(52)は、第1コア(51)と同心の断面リング状である。
この態様によれば、光ファイバ(50)に入射され光ファイバ(50)から出射される第1レーザ光(LB1)の集光位置及び第2レーザ光(LB2)の集光位置の位置関係を、調整しやすい、という利点がある。
第11の態様の光学装置(100)では、第1~第10のいずれか1つの態様において、光学装置(100)は、第1レーザ光(LB1)と第2レーザ光(LB2)とが互いに交差しないように第1レーザ光(LB1)と第2レーザ光(LB2)とを第1コア(51)と第2コア(52)とにそれぞれ入射させる。
この態様によれば、光ファイバ(50)から出射された後の第1レーザ光(LB1)と第2レーザ光(LB2)との分離が容易となる。
第12の態様の光学装置(100)では、第1~第11のいずれか1つの態様において、第1レーザ光(LB1)及び第2レーザ光(LB2)は、光ファイバ(50)を伝搬して光ファイバ(50)から出射された後の集光位置が互いに一致するように、光ファイバ(50)から出射される。
この態様によれば、光ファイバ(50)に入射され光ファイバ(50)から出射される第1レーザ光(LB1)の集光位置及び第2レーザ光(LB2)の集光位置の位置関係を、調整しやすい、という利点がある。
第13の態様のレーザ光出力システム(200)は、第1~第12のいずれか1つの態様の光学装置(100)と、第1レーザ光(LB1)光を出力する第1レーザ発振器(211)と、第2レーザ光(LB2)を出力する第2レーザ発振器(212)と、を備える。
この態様によれば、光ファイバ(50)に入射され光ファイバ(50)から出射される第1レーザ光(LB1)の集光位置及び第2レーザ光(LB2)の集光位置の位置関係を、調整しやすい、という利点がある。
第14の態様のレーザ加工機(300)は、第13の態様のレーザ光出力システム(200)と、光ファイバ(50)と、光ファイバ(50)を伝搬した第1レーザ光(LB1)及び第2レーザ光(LB2)を加工対象物(ワーク400)へ照射するヘッド(40)と、を備える。
この態様によれば、光ファイバ(50)に入射され光ファイバ(50)から出射される第1レーザ光(LB1)の集光位置及び第2レーザ光(LB2)の集光位置の位置関係を、調整しやすい、という利点がある。
10 光学素子
12 凹レンズ
40 ヘッド
50 光ファイバ
51 第1コア
52 第2コア
100 光学装置
200 レーザ光出力システム
211 第1レーザ発振器
212 第2レーザ発振器
300 レーザ加工機
400 ワーク(加工対象物)
LB1 第1レーザ光
LB2 第2レーザ光

Claims (14)

  1. 第1波長を有する第1レーザ光及び前記第1波長とは異なる第2波長を有する第2レーザ光を、光ファイバの入射端面へ入射する光学装置であって、前記光ファイバは、それぞれが前記入射端面を含む第1コア及び第2コアを備え、
    前記光学装置は、前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光の両方が入射される光学素子を備え、
    前記光学装置は、前記光学素子を通った前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光を、前記第1コア及び前記第2コアに向けてそれぞれ出射する、
    光学装置。
  2. 前記光学素子は、前記第1レーザ光を前記第1コアに集光し前記第2レーザ光を前記第2コアに集光する集光機能を有する、
    請求項1に記載の光学装置。
  3. 前記光学装置は、前記集光機能の前に、前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光を個別に角度変換する角度変換機能を有する、
    請求項2に記載の光学装置。
  4. 前記角度変換機能は、負のパワーを有する凹レンズで実現される、
    請求項3に記載の光学装置。
  5. 前記凹レンズの入射面において、前記第1レーザ光の入射位置と前記第2レーザ光の入射位置とが、互いに異なる、
    請求項4に記載の光学装置。
  6. 前記凹レンズの前記入射面において、前記第1レーザ光と前記第2レーザ光とは、互いに平行である、
    請求項5に記載の光学装置。
  7. 前記光学素子の入射面において、前記第1レーザ光の入射位置と前記第2レーザ光の入射位置とが互いに異なり、前記第1レーザ光の入射角度と前記第2レーザ光の入射角度とが互いに異なる、
    請求項4~6のいずれか1項に記載の光学装置。
  8. 前記光学装置は、前記集光機能及び前記角度変換機能の両方を有する単体の前記光学素子を備える、
    請求項3に記載の光学装置。
  9. 前記第1波長は、前記第2波長よりも短波長であり、
    前記光ファイバでは、前記第1コアの方が前記第2コアよりも中心側にある、
    請求項1~8のいずれか1項に記載の光学装置。
  10. 前記第1コアは、前記光ファイバの中心に位置する断面円形状であり、
    前記第2コアは、前記第1コアと同心の断面リング状である、
    請求項1~9のいずれか1項に記載の光学装置。
  11. 前記光学装置は、前記第1レーザ光と前記第2レーザ光とが互いに交差しないように前記第1レーザ光と前記第2レーザ光とを前記第1コアと前記第2コアとにそれぞれ入射させる、
    請求項1~10のいずれか1項に記載の光学装置。
  12. 前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光は、前記光ファイバを伝搬して前記光ファイバから出射された後の集光位置が互いに一致するように、前記光ファイバから出射される、
    請求項1~11のいずれか1項に記載の光学装置。
  13. 請求項1~12のいずれか1項に記載の光学装置と、
    前記第1レーザ光を出力する第1レーザ発振器と、
    前記第2レーザ光を出力する第2レーザ発振器と、
    を備える、
    レーザ光出力システム。
  14. 請求項13に記載のレーザ光出力システムと、
    前記光ファイバと、
    前記光ファイバを伝搬した前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光を加工対象物へ照射するためのヘッドと、
    を備える、
    レーザ加工機。
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