JP2022514183A - シュープレスベルト - Google Patents

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Abstract

本発明はシュープレスのためのシュープレスベルトに関する。シュープレスベルト(10)は内面(11)及び外面(12)を有するエンドレスループ状の物体であり、シュープレスベルトは、エラストマー体と、エラストマー体のための支持構造(20、21、22、23)と、を含む。エラストマー体は、シュープレスベルト(10)の外面(12)上にある複数の平行な脱水溝(50、50a、50b)を含み、2つの隣接する脱水溝(50a、50b)の間にリッジ(53)が設けられ、脱水溝(50、50a、50b)のうちの少なくとも第1の脱水溝は、脱水溝(50、50a、50b)の第1の壁(60)と、脱水溝(50、50a、50b)の第2の壁(70)と、脱水溝(50、50a、50b)の第1の壁(60)と第2の壁(70)との間の脱水溝の底部(80)と、を含む。脱水溝(50、50a、50b)の第1の壁(60)は前記脱水溝の複数の平行な補助溝(100、100a、100b)を含む。さらに、本発明はシュープレスベルト(10)を含む抄紙機、パルプ乾燥機又は段ボール機及びシュープレスベルト(10)を取り付けるための方法に関する。

Description

本発明はプレスベルトに関する。さらに、本発明は、プレスベルトを含む抄紙機、段ボール機(board machine)、パルプ乾燥機に関する。本発明は、抄紙機、パルプ乾燥機又は段ボール機にプレスベルトを設置する方法にも関する。
シュープレスは、例えば抄紙機のプレス部で用いられている。一般的に、それらの機能は繊維ウェブから水を取り除くことである。通常、シュープレスはループ状のエンドレスプレスベルトで囲まれた固定プレスシューを含む。そのようなプレスベルトは、シュープレスベルトと呼ばれることがある。
本発明に係るプレスベルトは、請求項1の特徴部で提示される特徴を有する。本発明に係るプレスベルトの取り付けるための方法は、請求項15に提示される特徴を有する。本発明に係る抄紙機、段ボール機又はパルプ乾燥機は、本発明に係るプレスベルトを少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つ含むことを特徴とする。
シュープレスのためのプレスベルトは、内面及び外面を有するエンドレスループ状の物体である。シュープレスベルトは、プレスベルトの外面にいくつの整列された脱水溝を含むエラストマー体を含むことが好ましい。そのため、2つの隣接する脱水溝の間にはリッジが設けられる。脱水溝のうちの少なくとも第1の脱水溝は、
-脱水溝の第1の壁と、
-脱水溝の第2の壁と、
-脱水溝の第1の壁と第2の壁との間の脱水溝の底部と、
を含む。
さらに、プレスベルトはエラストマー体のための支持構造を含むことが好ましい。支持構造は、エラストマー体に埋め込まれたいくつかの補強ヤーンを含むことが好ましい。エラストマー体は、少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも70重量%のポリウレタンを含み得る。
プレスベルトの脱水溝の第1の壁は、プレスベルトの外面に延びる、脱水溝のいくつかの平行な補助溝を含み得る。さらに、脱水溝の第2の壁は、プレスベルトの外面に延びる脱水溝のいくつかの平行な補助溝を含み得る。
脱水溝の補助溝の数は、脱水溝の長手方向における1つの脱水溝から測定した場合、少なくとも200/mであり得る。脱水溝の補助溝の数は、1つの脱水溝の1つの壁から脱水溝の長手方向に測定した場合、少なくとも200/mであることがより有利である。脱水溝の補助溝の合計数は、1つの脱水溝の両方の壁から脱水溝の長手方向に測定した場合、少なくとも400/mであることが好ましい。脱水溝の複数の補助溝は、ウェブからの水の除去を促進し、それらの機能は脱水溝内の補助溝の数を増やすことで高めることができ、脱水溝の補助溝の数が1つの脱水溝の両方の壁から脱水溝の長手方向に測定した場合に少なくとも400/mである場合に最良の結果を得ることができる。
脱水溝の少なくとも1つの補助溝は、該少なくとも1つの補助溝の曲率半径100Rが少なくとも10mmになるようにわずかに湾曲した形状を有し得る。わずかに湾曲した形状を有する補助溝の数は、1つの脱水溝から脱水溝の長手方向に測定した場合に、少なくとも100/mであることが有利であり、少なくとも200/mであることがより有利であり、少なくとも400/mであることが好ましい。わずかに湾曲した形状は、脱水すべき繊維ウェブからの水の除去を促進し得る。
プレスベルトの回転方向と直角な方向(direction transverse to the direction of rotation)で測定した場合、好ましくはプレスベルトの外面に延びる補助溝を壁が含む脱水溝の数は少なくとも140/mである。脱水溝における補助溝の効果は、補助溝を含む脱水溝の数が増えると通常高まる。
脱水溝の複数の平行な補助溝は、各補助溝が、脱水溝の底部に対して少なくとも5°の角度αを形成する方向に延びるように配置され得る。さらに、脱水溝の2つの隣接する補助溝の中心線の間の距離は少なくとも1mmであり且つ5mm以下であることが好ましい。
脱水溝の補助溝の幅は、脱水溝の幅の少なくとも0.1%であり且つ6.5%以下であり得る。さらに、脱水溝の補助溝の深さは、脱水溝の深さの少なくとも0.1%であり且つ6.5%以下であり得る。第1の脱水溝の深さは少なくとも0.4mmであり、好ましくは2.0mm以下である。深さ方向における脱水溝の補助溝の寸法は、脱水溝の深さに対して少なくとも60%であることが好ましい。脱水溝は、シュープレスベルトの回転方向に実質的に延びることが好ましい。
本発明のプレスベルトは、抄紙機、パルプ乾燥機、段ボール機にプレスベルトを取り付ける方法では、本発明に係るシュープレスが提供され、シュープレスに関連して取り付けられることが好ましい。
脱水溝の壁に上述の補助溝があるおかげで、とりわけ、繊維ウェブから脱水溝に水を取り除くのを促進し、それによって繊維ウェブのより高い乾燥分(dry content)を実現できる。より高い繊維ウェブの乾燥分は、補助溝のおかげで、繊維ウェブから脱水溝に水を取り除くことを促進することだけでなく、脱水溝から水を取り除くことを促進することによっても実現できる。このように、プレスベルトをウェブの脱水のために再度用いる前に、プレスベルトから水を効率的に取り除くことができるため、より高い繊維ウェブの乾燥分を実現するために脱水プロセスに対して間接的な影響を及ぼすことができる。
以下では、添付の図面を参照しながら本発明をより詳細に説明する。
図1はシュープレス設置されたシュープレスベルトの一例を示す。 図2aはシュープレスベルトの一例を示す。 図2bはシュープレスベルトの脱水溝の一例を断面で示す。 図3aはシュープレスベルトの内部構造の一例を示す。 図3bはシュープレスベルトの内部構造の一例を示す。 図4aはシュープレスベルトの脱水溝に対する補助溝の一例を示す。 図4bはシュープレスベルトの脱水溝に対する補助溝の一例を示す。 図4cはシュープレスベルトの脱水溝に対する補助溝の一例を示す。 図5aは脱水溝に対する補助溝の一例を断面で示す。 図5bは脱水溝に対する補助溝の一例を断面で示す。 図面のイラストは縮尺どおりに書かれたものではない。
本願では下記の参照番号を用いる。
1 シュープレス
2 プレスシュー
3 カウンターロール
4 プレス領域
6 抄紙機用ファブリック、例えばプレスフェルト
7 秒抄紙機織物、
8 繊維ウェブ、
10 シュープレス用プレスベルト、即ちシュープレスベルト
10a シュープレスベルトの厚さ
D1 シュープレスベルトの回転方向、即ち第1の長手方向
D2 シュープレスベルトの第2の長手方向
11 シュープレスベルト内面
12 シュープレスベルト外面
20 シュープレスベルトのための支持構造
21 シュープレスベルトのための支持構造の第1の層
22 シュープレスベルトのための支持構造の第2の層
23 シュープレスベルトのための支持構造の第3の層
50、50a、50b シュープレスベルトの脱水溝
51 脱水溝の幅
52 脱水溝の深さ
53 2つの隣接する脱水溝50a、50bの間のリッジ
53b 脱水溝間のリッジ53の幅
54 2つの隣接する脱水溝の中心線間の距離
60 脱水溝の第1の壁
70 脱水溝の第2の壁
80 脱水溝の底部
100、100a、100b シュープレスベルトの脱水溝の補助溝、即ち、シュープレスベルトの脱水溝の壁内の補助溝
100R 補助溝の曲率半径
101 補助溝100、100a、100bの幅
102 補助溝100、100a、100bの深さ
103 補助溝100、100a、100bの長さ
104 脱水溝のための補助溝100、100a、100bの底部
105 2つの隣接する補助溝の間のリッジ
105b 2つの隣接する補助溝の間のリッジの幅
106 2つの隣接する補助溝の中心線間の距離
107 脱水溝の深さ52に対する脱水溝の深さ方向への脱水溝に対する補助溝の寸法
108 脱水溝に対する補助溝の第1の壁
109 脱水溝に対する補助溝の第2の壁
α 脱水溝50、50a、50bの底部に対する補助溝の傾斜
ω プレスベルトの第1の方向に対する補助溝の傾斜
β 垂直方向に対する脱水溝の傾斜
本願では、プレスベルトの第1の方向D1及び第2の方向D2という用語を用いる。第1の方向D1は、プレスベルト10の回転方向を意味する。第2の方向D2は、プレスベルト10の回転方向D1と交差する方向の長手方向を意味する。さらに、プレスベルト10の厚さ10aという用語を用い、プレスベルトの深さ方向、即ち、プレスベルトの内面の法線方向におけるプレスベルトの厚さを意味する。
さらに、本願では機械方向(MD)及び横方向(CD)という用語を用いる。機械方向MDは、繊維ウェブの走行方向を意味する。この方向は、実質的にプレスベルト10の回転方向、すなわち、繊維ウェブ8に対向するプレスベルト10の点での第1の方向D1に対応する。
横方向CDは、繊維ウェブ8の走行方向、すなわち機械方向MDと直交する長手方向を意味する。横方向CDは、シュープレスベルト10の第2の方向D2、すなわち、シュープレスベルトの走行方向D1と直交する長手方向に対応する。
本出願において、機械方向MDと実質的に平行とは、方向が機械方向MDから10度を超えて、より有利には5度を超えて、好ましくは3度を超えて逸れていないことを意味する。本願では、プレスベルトの第1の方向D1と実質的に平行とは、方向が第1の方向D1から10度を超えて、より有利には5度を超えて、好ましくは3度を超えて逸れていないことを意味する。本願では、横方向CDに実質的に平行で、第2の方向D2に実質的に平行とは、方向が、横方向CDから、即ち、第2の方向D2から10度を超えて、より有利には5度を超えて、好ましくは3度を超えて逸れていないことを意味する。本願において、実質的に斜めに配置されているとは、方向が横方向から30~60度、好ましくは40~50度逸れていることを意味する。
一般的に、シュープレス1は抄紙機、パルプ乾燥機又は段ボール機のプレス部で用いられる。図1は、シュープレス1におけるシュープレスベルト10の配置の縮小図を示す。
シュープレスベルト10を備えたシュープレス1は、繊維ウェブ8を脱水するのに用いることができる。一般的に、シュープレス1はカウンターロール3及びプレスシュー2を含み、これらの間にプレス領域4が形成される。そのため、プレスシュー2とカウンターロール3との間に伸長されたプレス領域、すなわち、いわゆるロングニップが形成される。一般的に、シュープレス1の機能は繊維ウェブ8から水を取り除くことである。
シュープレスベルト10、少なくとも一つの抄紙機ファブリック6、7(好ましくは2つの抄紙機ファブリック6、7)及び脱水すべき繊維ウェブ8は機械方向にプレス領域4を通過するように配置される。そのため、繊維ウェブ8はフェルト及び/又はワイヤ等の少なくとも1つの抄紙機ファブリック6、7により支持される。
シュープレスベルト10は、その外面12が繊維ウェブ8に面し、その内面11がプレスシュー2に面するようにシュープレス1に対して配置されるか又は配置できる。湿式繊維ウェブ8の一方の面は回転するカウンターロール3によって通常圧迫され、繊維ウェブ8の他方の面は可撓性の本体を有するループ状のシュープレスベルト10によって囲まれた固定プレスシュー2によって圧迫される。
動作の際、シュープレスベルト10は、一般的に、少なくとも1つのカウンターロール3とプレスシュー2との間のプレス領域4を通過する。抄紙機ファブリック6、好ましくはプレスフェルトはシュープレスベルト10に嵌合するか又は嵌合するように構成されていることが有利である。シュープレスベルト10の外面12が抄紙機ファブリック6、好ましくはプレスフェルトに直接接触し、シュープレスベルト10の内面11がプレスシュー2の摺動面に対して摺動するように繊維ウェブ8がシュープレス1を介してプレスフェルト又は対応する抄紙機ファブリック6、7の上で搬送される。
通常、プレスシュー2及びカウンターロール3は、全てがプレスシュー2とカウンターロール3との間のニップ内を通るシュープレスベルト10、少なくとも1つの抄紙機ファブリック6、7及び脱水されるべき繊維ウェブ8が圧迫されるように、プレス領域内で互いに押圧される。例えば、プレスフェルトは、プレス領域内で圧迫され、圧迫後に実質的にその初期の厚さに戻るように通常構成されている。
図2aは、シュープレスベルト10の一例を示す。本願では、シュープレスのためのプレスベルト、即ち、シュープレスベルト10は、シュープレス1に関連して用いることを意図した、エンドレスループ状のプレスベルトを意味する。シュープレスベルト10は、抄紙機、パルプ乾燥機及び/又は段ボール機のプレス部におけるシュープレスでの使用に好適であることが好ましい。
シュープレスベルト10は内面11及び外面12を有する。シュープレスベルトの外面12には脱水溝50とその間のリッジが設けられている。
シュープレスベルト10は、シュープレスベルト10の内面11にパターンを有していてもいいし、有してなくてもよい。シュープレスベルトの内面11は、わずかなパターン、即ち、いわゆるバフを含むことが好ましい。バフの深さは、例えば、0~5μm又は0.05~2.00μmであり得る。バフの深さは5μm以下であることが有利であり、2.00μm以下であることがより有利であり、0.99μm以下であることが好ましい。さらに、バフの深さは少なくとも0.01μmであることが有利であり、少なくとも0.05μmであることがより有利であり、少なくとも0.10μmであることが好ましい。シュープレスベルトの内面の粗さは、シュープレスベルトの耐久性に対して実質的な影響を及ぼし得る。例えば、内側の潤滑油膜の均一性が破壊されると、シュープレスの滑らかな金属面とシュープレスベルトの粗い内面との組み合せは、シュープレスの滑らかな金属面とシュープレスの滑らかな内面との組み合せほど減速に対して敏感ではない。このような場合、バフ付きの内面11を有するシュープレスベルトは、滑らかな内面を有するシュープレスベルトほど容易には損傷しない。すなわち、内面11のバフがないと、シュープレスベルトの一点は潤滑油膜の均一性が破壊された後に滑らかな面により減速効果が強く働く一方で、他の部分は以前の速度で動き得る。これは、シュープレスベルトの永久的な変形をもたらし得る。
シュープレスベルトの外面12は、わずかなパターン、即ち、いわゆるバフを含むことが好ましい。シュープレスベルト10の外面12上のバフの深さは、例えば、0~50μm又は0.05~10.00μmであり得る。シュープレスベルトの外面12上のバフの深さは50μm以下又は40μm以下であることが好適であり、20μm以下又は10μm以下であることがより有利であり、5μm以下又は3μm以下であることが好ましい。さらに、シュープレスベルト10の外面12上のバフの深さは少なくとも0.01μmであることが好適であり、少なくとも0.05μmであることがより有利であり、少なくとも0.10μmであることが好ましい。シュープレスベルトの外面の好適な粗さは、抄紙機ファブリックと共にその作用に有利な効果を有し得る。
シュープレスベルト10は、圧迫された後にその初期形状を戻る能力を有する弾性体を含むことが好ましい。シュープレスベルト10は、その主原料としてエラストマー材料を含むことが好ましい。エラストマー材料はポリウレタンからなるか又は主にポリウレタンを含有することが好ましい。好適には、シュープレスベルトは、シュープレスベルトの総重量から計算される少なくとも50重量%の、より有利には少なくとも70重量%の、好ましくは少なくとも80重量%のポリウレタンを含む。さらに、シュープレスベルトは、シュープレスベルトの総重量から計算される99.9重量%以下の、より有利には97重量%以下の、好ましくは95重量%以下のポリウレタンを含み得る。ポリウレタンは、シュープレスベルトの特性を改善し、(例えば、図4a~図5bに示す)シュープレスの脱水溝に対する補助溝との組み合わせで用いるのにとりわけ好適である。
ポリウレタンがエラストマー材料として用いられる場合、ポリウレタンは従来技術の方法によって製造され得る。ポリウレタンは、末端イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを鎖延長剤、好ましくはアミン基(HN2-)、OH基又はこれらの混合物を含む鎖延長剤と混合することによって製造されることが好ましい。
シュープレスベルト10の外周は、動作中のシュープレスベルト10の内径が使用に好適になるように決定される。動作中のシュープレスベルト10の内径は0.7~2.5mであることが好適であり、1.0~1.9mであることがより有利であり、1.09~1.82mであることが好ましい.
シュープレスベルト10の外周、即ち、1回転の長さは少なくとも2.2mであることが好適であり、少なくとも3.0mであることがより有利であり、少なくとも3.4mであることが好ましい。さらに、シュープレスベルトの外周は6.3m以下であることが好適であり、6.0m以下であることがより有利であり、5.8m以下であることが好ましい。横方向のシュープレスベルトの長さは機械の幅に応じて決定され、例えば1.5~12.6mであり得る。
シュープレスベルト10は、シュープレスベルトの外面12上に脱水溝50、50a、50bを含む。シュープレスベルト1の脱水溝50、50a、50bをとりわけ図2a、図2b、図3a、図3bに示す。
繊維ウェブ8がカウンターロール3及びプレスシュー2により形成されるプレス領域4を通って搬送されると、繊維ウェブから水が押し出される。一般的に、該水の少なくとも一部は、プレスフェルト6のような抄紙機ファブリックを通って、シュープレスベルト10の外面12の脱水溝50、50a、50bに移る。脱水溝50、50a、50bの機能は、シュープレスベルト10により脱水される繊維ウェブ8からの水の除去を高めることにより、繊維ウェブ8の乾燥分を増やすことである。シュープレスベルト10は、シュープレスベルト10の外面12上にいくつかの平行な脱水溝50、50a、50bを含むことが好ましい。
脱水溝50、50a、50bは「エンドレス」であり、シュープレスベルト10の第1の方向D1と実質的に平行であることが好ましい。すなわち、脱水溝50、50a、50bは動作中のシュープレスベルト10の回転方向に実質的に延びる。すなわち、使用時に、シュープレスベルト10は、脱水溝50、50a、50bが繊維ウェブに対向した場合に繊維ウェブの走行方向、即ち、いわゆる機械方向MDに延びるか又は少なくとも実質的に機械方向に延びるように、抄紙機のプレス部等のターゲットに嵌合するか又は嵌合することを意図している。第1の方向に対する脱水溝の角度、すなわちシュープレスベルトの回転方向は、2°以下、例えば0~2°であることが有利であり、1°以下であることがより有利であり、0.5°以下、例えば0.0~0.5°であることが好ましい。このようにして、脱水溝の補助溝が設けられた場合、脱水がとりわけ効果的なものとなる。
脱水溝50、50a、50bはシュープレスベルト10の周囲に延びる別個の溝であってもよいし、連続した螺旋状の溝であってもよい。また、第1の方向、即ち、シュープレスベルトの回転方向に対する螺旋状の脱水溝の角度は、2°以下、例えば0~2°であることが有利であり、1°以下であることがより有利であり、0.5°以下、例えば0.0~0.5°であることが好ましい。なぜなら、そのようにすることで、脱水溝内に補助溝が設けられた場合に脱水がとりわけ効果的になるからである。
シュープレスベルト10の脱水溝50、50a、50bのそれぞれは、脱水溝50、50a、50bの第1の壁60、脱水溝の第2の壁70及び脱水溝の底部80を含む。幅53bを有するリッジ53が2つの隣接する脱水溝50a、50bの間に設けられる。さらに、2つの隣接する脱水溝50a、50bの中心線間の距離54を決定できる。
脱水溝50、50a、50bの深さ52は、脱水溝の最も深い点から測定した場合に、少なくとも0.4mmであることが有利であり、少なくとも0.7mmであることがより有利であり、少なくとも1.0mmであることが好ましく、2.0mm以下であることが有利であり、1.7mm以下であるあることがより有利であり、1.5mm以下であることが好ましい。脱水溝50、50a、50bの幅51は、少なくとも0.5mmであることが有利であり、少なくとも0.7mmであることがより有利であり、少なくとも0.8mmであることが好ましく、2.0mm以下であることが有利であり、1.8mm以下であることがより有利であり、1.6mm以下であることが好ましい。2つの平行な隣接する脱水溝50a、50bの中心線間の距離54は、少なくとも1.5mmであることが有利であり、少なくとも1.8mmであることがより有利であり、少なくとも2.0mmであることが好ましく、7.0mm以下であることが有利であり、6.0mm以下であることがより有利であり、4.5mm以下であることが好ましい。2つの脱水溝50a、50bの間のリッジ53の幅53bは、少なくとも1.0mmであることが有利であり、少なくとも1.1mmであることがより有利であり、少なくとも1.2mmであることが好ましく、5.0mm以下であることが有利であり、3.5mm以下であることがより有利であり、2.5mm以下であることが好ましい。脱水溝50、50a、50bの全水量は100~800g/mであることが有利であり、200~700g/mであることがより有利であり、300~600g/mであることが好ましい。シュープレスベルトの外面の水量に影響を与える要因としては、脱水溝の断面及び脱水溝の密度(横方向における数/m)が挙げられる。好ましくは、脱水溝50、50a、50bの数は、第2の方向、即ち、横方向に見た場合に少なくとも140/mであり、少なくとも200/mであることがより有利であり、少なくとも230/mであることが好ましく、670/m以下であることが有利であり、560/m以下であることがより有利であり、500/mであることが好ましい。
脱水溝50、50a、50bの上述の特徴(深さ、幅、中心線間の距離、リッジの幅、水量、脱水溝の数)により、脱水溝50、50a、50bを介してウェブから水をより効率的に取り除くことができる。さらに、このような構造はプレスフェルトにより適合した特徴を有し得る。一般に、これらの利点がより良好に実現されるほど、上述の特徴のより多くがシュープレスベルト10で実施される。さらに、上述の酒類の脱水溝は、(例えば、図4a~図4c、図5a~図5cに示す)脱水溝の壁にある補助溝100、100a、100bと共にとりわけ良好に作用し、抄紙機、段ボール機等の機械の生産効率を明らかに向上させる効果を有し得る。
脱水溝50、50a、50bは、実質的にU字状又はV字状断面の上方開口を有するように設計されることが好ましい。脱水溝50、50a、50bの底部80の丸みを帯びた及び/又は傾斜した形状は、脱水溝50、50a、50bの使用時の耐久性を実質的に改善するとともに、その脱水特性を改善し得る。さらに、脱水溝50の補助溝100、100a、100bは、脱水溝50、50a、50bのこのような形状ととりわけ良好に作用し得る。
シュープレスベルト10は支持構造20、有利にはヤーンで形成された支持構造を備えることが好ましい。図3a及び図3bは、ヤーンで形成された支持構造の第1の層21と、支持構造の第2の層22と、支持構造の第3の層23とを含む、一例に係る支持構造20を示す。ヤーンで形成された支持構造20は、前記弾性体にいくつかの補強ヤーンを埋め込むことにより形成されることが好ましい。補強ヤーンは、弾性体内の1つ、2つ、3つ又は4つの層に配置されることが好ましい。少なくとも1つの、例えば1つ又は2つの補強ヤーン層21、23が弾性体内で第1の方向に配置されることが好ましい。さらに、少なくとも1つの、例えば、1つ又は2つの補強ヤーン層22は、弾性体内の第2の方向、即ち、横方向に配置されることが好ましい。合計で3つの補強ヤーン層21、22、23が設けられることが好ましい。異なる層内のヤーンは隣の層のヤーンと接触しているか又はそれらに接合されていてもよく又はそれらは互いに離間されていてもよい。補強ヤーン層21、22、23はそれぞれの上にあり互いに離間されていることが好ましい。
前記補強ヤーンは互いに隣接する別々のヤーンであってもよいし、それらは螺旋状に平行に配置された1つ以上のヤーンで形成されていてもよい。単一の補強ヤーン層21、22、23の隣接する補強ヤーンは、補強ヤーン間の領域が弾性体材料で形成されるように例えば1~3mm離間され得る。補強ヤーンは厚さが等しくても異なってもよい。補強ヤーンの厚さは、例えば0.2~2.0mmであり得る。シュープレスベルトの支持構造20の別々の補強ヤーンは同じ材料又は異なる材料で作られ得る。ヤーンはモノフィラメント及び/又はマルチフィラメントヤーンを含むことが好ましい。シュープレスベルトの支持構造は、ポリマー、好ましくはポリアミド(PA)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエステル(PET)、ポリビニルアルコール(PVA、PVOH)、ポリアラミド、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、液晶プラスチック(LCP)、ポリエチレンナフタレート(PEN)及び/又はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)で作られたヤーンを含むことが好ましい。
シュープレスベルト10は、脱水溝50、50a、50bの壁60、70に補助溝100、100a、100bを含む。シュープレスベルト10の脱水溝50、50a、50b内の補助溝100、100a、100bは、とりわけ図4a~図4c、図5a~図5bに示す。図4a~図4cは、補助溝100、100a、100bを含む脱水溝50、50a、50bの壁60、70の一部を示す。図5a~図5bは、補助溝100、100a、100bのあり得る溝構造を示す。図5aは図2bの点Vaの一例を示し、図5bは図2bの点Vbの一例を示す。
補助溝100、100a、100bは、脱水溝50、50a、50bの第1の壁60が脱水溝内の補助溝100、100a、100bを含むようにシュープレスベルト10に配置されることが好ましい。脱水溝の第2の壁70も脱水溝内の前記補助溝100、100a、100bを含むことが好ましい。
本願では、シュープレスベルト10の脱水溝50、50a、50bの補助溝100は、脱水溝50、50a、50bの第1の壁60及び/又は第2の壁70に配置され、脱水溝50、50a、50bより明らかに小さい溝を意味する。脱水溝50、50a、50b内の補助溝100、100a、100bは、第1の壁108、第2の壁109及び壁108、109の間の底部104を有する。さらに、補助溝100、100a、100bの幅101、長さ103及び深さ102、脱水溝の2つの隣接する補助溝100a、100bの間のリッジ105並びに脱水溝の2つの隣接する補助溝100a、100bの中心線間の距離106を決定できる。
脱水溝の補助溝100、100a、100bの深さ102は、脱水溝50、50a、50bの深さ52の少なくとも0.1%であり、少なくとも0.3%がより有利であり、少なくとも0.5%であることが好ましい。さらに、脱水溝の補助溝100、100a、100bの深さ102は、脱水溝50、50a、50bの深さ52の6.5%以下であり、4.0%以下であることがより有利であり、2.5%以下であることが好ましい。脱水溝の補助溝100、100a、100bの幅101は、脱水溝50、50a、50bの幅51の少なくとも0.1%であり、少なくとも0.3%がより有利であり、少なくとも0.5%であることが好ましい。さらに、脱水溝の補助溝100、100a、100bの幅101は、脱水溝50、50a、50bの幅51の6.5%以下であり、4.0%以下であることがより有利であり、2.5%以下であることが好ましい。2つの隣接する補助溝100、100a、100bの中心線間の距離106は少なくとも1mmであることが有利であり、少なくとも1.3mmであることがより有利であり、少なくとも1.5mmであることが好ましく、5mm以下であることが有利であり、4.5mm以下であることがより有利であり、4.0mm以下であることが好ましい。
補助溝100、100a、100bの前記特性(深さ、幅、中心線間の距離)のおかげで、シュープレスベルト10の脱水特性はかなり改善され得る。さらに、補助溝100、100a、100bを有するシュープレスベルト10は、製造される製品(繊維ウェブ)のの表面の平滑性を改善するのに役立つ。これにより、製造される繊維ウェブ8の特性は後処理に関して通常よりも良好であり、これにより、繊維ウェブ8のより良好なコーティング結果又はカレンダー結果等の最終製品のより良好な特性がより容易に実現され得る。さらに、補助溝100、100a、100bを有するシュープレスベルト10は、例えば、改善されたバルク特性及び/又は良好な水分プロファイルを含み得る、製造される繊維ウェブ8にとって望ましい特性をより容易に実現し得る。
脱水溝の補助溝100、100a、100bの全水量(g/m)は、脱水溝50、50a、50bの全水量の少なくとも0.1%であり、少なくとも0.3%であることがより有利であり、少なくとも0.5%であることが好ましい。さらに、脱水溝の補助溝100、100a、100bの全水量は、脱水溝50、50a、50bの全水量の6.5%以下であることが有利であり、4.0%以下であることがより有利であり、2.5%以下であることが好ましい。そのため、脱水すべき繊維ウェブ8の最も効果的な脱水を実現できる。脱水溝の壁60、70の補助溝100、100a、100bの前記水量に影響を及ぼす要因としては、補助溝100、100a、100bの断面及び前記壁の前記補助溝の密度(脱水溝の壁60、70の長手方向における数/m)が挙げられる。
脱水溝50、50a、50bの壁60、70の補助溝100、100a、100bの深さ102は少なくとも8μmであることが有利であり、少なくとも10μmであることがより有利であり、少なくとも15μmであることが好ましく、110μm以下であることが有利であり、80μm以下であることがより有利であり、50μm以下であることが好ましい。そのため、脱水溝の壁の補助溝100、100a、100bの幅101は少なくとも6μmであることが有利であり、少なくとも10μmであることがより有利であり、110μm以下であることが有利であり、80μm以下であることがより有利であり、50μm以下であることが好ましい。脱水溝50、50a、50bの壁60、70の補助溝の上記特性により、シュープレスベルト10の脱水特性を実質的に改善できる。
脱水溝50、50a、50bの壁60、70の補助溝100、100a、100bは実質的に平行であることが好ましい。すなわち、1つの脱水溝の一方の壁の補助溝100、100a、100b又は少なくとも補助溝の大半は有利には互いに15度よりも小さい角度で、より有利には互いに5度より小さい角度で、好ましくは互いに2度よりも小さい角度で延在する。このように、脱水溝をこれまでよりもより正確に空にすることができ及び/又はこれまでよりも効果的に水をウェブから脱水溝に取り除くことができ、双方の特徴は製造される繊維ウェブ8の乾燥分の増加に寄与する。すなわち、脱水溝の補助溝100、100a、100bのおかげで、水はより効果的に脱水溝50、50a、50bを出ることができ、フェルト又はウェブが再び濡れることがより少なくなる。
補助溝100、100a、100bを含む脱水溝50、50a、50bの壁60、70は、(図2bに示す)シュープレスベルト10の表面の法線に対して0~25度の角度βであることが有利であり、脱水溝50、50a、50bの壁60、70はシュープレスベルト10の内面1の法線に対して少なくとも5度の角度βであることがより有利であり、少なくとも10度の角度βであることが好ましく、角度βはシュープレスベルト10の内面11の法線に対して20度以下であることがより有利であり、15度以下であることが好ましい。そのため、繊維ウェブに対する補助溝100、100a、100bの乾燥効果が高められ得る。
脱水溝50、50a、50bの壁60、70の補助溝100、100a、100bは、脱水溝50、50a、50bの底部に対して少なくとも5°の角度αであり、少なくとも6°の角度αであることが有利であり、少なくとも7°の角度αであることが好ましい。さらに、脱水溝50、50a、50bの壁60、70の補助溝100、100a、100bは、脱水溝50、50a、50bの底部に対して30°以下の角度αであり、27°以下の角度αであることが有利であり、23°以下の角度αであることが好ましい。そのため、補助溝100、100a、100bの向きは、シュープレスベルトにより水を効果的に繊維ウェブから取り除くことができるよう繊維ウェブを脱水するのにとりわけ適している。
有利な効果を高めるために、1つの脱水溝は1メートル当たり少なくとも200個の前記補助溝100を含むことが好ましい。1つの脱水溝の壁60、70の補助溝100、100a、100bの数は少なくとも200/mであることが有利であり、少なくとも230/mであることがより有利であり、少なくとも250/mであることが好ましい。さらに、1つの脱水溝の壁60、70の補助溝100、100a、100bの数は壁60、70の長手方向、即ち、脱水溝50、50a、50bの長手方向に見た場合に、1000/m以下であることが有利であり、800/m以下であることがより有利であり、670/m以下であることが好ましい。
補助溝100、100a、100bは上述の有利な特徴を有するため、脱水溝の補助溝100、100a、100bは、繊維ウェブ8から脱水溝50、50a、50bに水を効果的に移すために及び/又は脱水溝50、50a、50bに蓄積された水を脱水溝からより制御されより良好な形で取り除くために用いることができる。繊維ウェブ8からシュープレスベルト10の脱水溝50、50a、50bにより多くの水が取り除かれるほど、繊維ウェブ8の乾燥分が高くなる。さらに、脱水溝が水で再び満たされる前に脱水溝に蓄積された水が脱水溝からより効果的に取り除かれるほど、繊維ウェブ8の脱水及び乾燥分が高くなる。より高い脱水能力は、抄紙機、段ボール機又はパルプ乾燥機等のウェブ製造機全体の運転性を実質的に改善し、機械の生産効率を改善し得る。
脱水溝の補助溝100、100a、100bは、補助溝の曲率半径100Rが少なくとも10mm、より有利には少なくとも30mm、好ましくは少なくとも45mmになるようにわずかに湾曲した形状を有することが有利である。さらに、補助溝の曲率半径100Rは250mm以下であることが有利であり、150mm以下であることがより有利であり、100mm以下であることが好ましい。(図4bに示す)補助溝のわずかな湾曲は、シュープレスベルトから水を表面に対して接線方向ではなく、表面に垂直方向な方向に取り除くことを促進し得る。
脱水溝の壁にある補助溝100、100a、100bのおかげで、脱水溝50、50a、50bに入った水の流れは、従来技術のシュープレスベルト10ほどは脱水溝内で通常減速されず、脱水溝内での水流量は高いままであるため、脱水溝からの水の除去が高められる。
脱水溝の壁の補助溝は、ポリウレタンポリマーを含むシュープレスベルトにとりわけ有用である。したがって、シュープレスベルトの有利には少なくとも50重量%、より有利には少なくとも70重量%、好ましくは少なくとも80重量%はポリウレタンからなる。ポリウレタンの含有量は、例えば、シュープレスベルトの99.9重量%以下であり、より有利には95重量%以下であり得る。
シュープレスベルト10の脱水溝50、50a、50bの壁60、70の補助溝100、100a、100bは、第1の方向又は実質的に第1の方向に延びる脱水溝50、50a、50bに関連して用いられた場合に脱水効率を高め、ひいては抄紙機、段ボール機又はパルプ乾燥機の等の機械のプレス部の生産効率を高め得る。したがって、シュープレスベルト10は、脱水溝50、50a、50bの壁60、70に補助溝100、100a、100bを含む、第1の方向に又は実質的に第1の方向(機械方向)に延びる少なくとも脱水溝を含むことが好ましい。脱水溝の補助溝は、例えばレーザ技術によって作成できる。
脱水溝の壁に補助溝100、100a、100bを含むシュープレスベルト10の厚さ10aは、ベルトの最も太い箇所で測定した場合に3~6mmであることが好ましい。
シュープレスベルト10は、機械方向又は実質的に機械方向の脱水溝以外にも溝を含み得る。例えば、シュープレスベルト10は、横方向CD又は実質的に横方向の溝を含み得る。シュープレスベルト10は、斜めに又は実質的に斜めに配置された溝も含み得る。
有利な実施形態では、本質的なアイデアは、シュープレスベルトの外面が、一方向にのみ延びるエンドレス脱水溝と、同じ方向に延びる、前記平行なエンドレス溝の間のリッジとを含むことである。
シュープレスベルトは、パルプ乾燥機、段ボール機又は製紙機のような機械のシュープレスに、好ましくはプレス部に取り付けられることを意図している。シュープレスは、例えば、シュープレスに関連してプレスベルトから水を取り除くための1つ以上の水抽出装置及び/又は水収集トラフ及び/又はドクターブレード及び/又はシュープレスベルトの溝から水を取り除くための他の手段等の当業者に知られた多くの様々な装置を備え得る。さらに、プレス部は当業者に知られた多数の様々な装置を通常含む。
シュープレスベルト10の取り付け方向により、シュープレスベルト10の補助溝100、100a、100bの効率及び作動方法に、ひいてはシュープレスベルト10の効率及び作動方法に影響を与えることができる。
シュープレスベルト10は、第1及び/又は第2の取り付け方向に設置され得るか又は設置することを意図し得る。第1の取り付け方向では、とりわけウェブから脱水溝50、50a、50bへの水の抽出を促進し得る。(図4aに示す)第1の取り付け方向では、壁の補助溝100、100a、100bは、シュープレスベルトの回転方向D1に対して90°未満の角度ωを形成し、水を脱水溝50に効果的に運び得る。そのため、補助溝は、繊維ウェブ8から脱水溝への水の抽出をとりわけ促進し得る。て繊維ウェブ8の含水量が通常比較的高いプレス部の上流端部でシュープレスベルト10が用いられる場合、第1の取り付け方向はとりわけ好ましい。
1つの例では、シュープレスベルトの回転方向D1に対するシュープレスベルトの補助溝の第1の取り付け方向における角度ωは、方程式ω=αから求めることができる。
第2の取り付け方向(図4b)では、脱水溝50、50a、50bで集められた水を脱水溝50、50a、50bから取り除くことをとりわけ促進できる。第2の取り付け方向では、壁の補助溝100は、シュープレスベルトの回転方向D1に対して90°より大きい角度ωを形成する。そのため、補助溝は、脱水溝50、50a、50bから水を取り除くことにとりわけ寄与し、それにより脱水溝に集められた水をシュープレスベルト10からの取り除くことが強化され得る。このような解決法は、繊維ウェブ8の乾燥分が既にある程度多くなっているプレス部の下流端部でシュープレスベルト10が用いられる場合とりわけ有利である。1つの例では、シュープレスベルトの第2の取り付け方向における補助溝の角度ωは、方程式ω=180-αから求めることができる。
すなわち、脱水溝50、50a、50bの底部に対する補助溝100の傾きを表す角度αは、シュープレスベルトの回転方向、すなわち、取り付け方向に依存しないのに対して、角度ωは製品の取り付け方向に従って決定される。角度ωが分かっている場合には角度αを求めることができる。そのため、第1の取り付け方向ではα=ωであり、第2の取り付け方向では、式α=180-ωから角度αを計算できる。
好ましくは、脱水溝の壁に補助溝100、100a、100bを有するシュープレスベルト10が取り付けられるパルプ乾燥機、抄紙機又は段ボール機等の機械は、一方が第1の取り付け方向に取り付けられ、他方が第2の取り付け方向に取り付けられる2つのシュープレスベルトを含むことが好ましい。そのため、ウェブの走行方向において、第1のシュープレスベルト10は、脱水溝の補助溝100、100a、100bが脱水溝50、50a、50bから水を取り除くのを促進するように取り付けられることが有利である。さらに、ウェブの走行方向における後者のシュープレスベルト10は、脱水溝50の壁の補助溝100が脱水溝の方に水が取り除かれるのに寄与するように取り付けられることが好ましい。2つのシュープレスと、脱水溝に補助溝100、100a、100bを有する2つのシュープレスベルト10とを含むそのようなシステムは、抄紙機、パルプ乾燥機、段ボール機等の機械のプレス部の脱水能力に対して、ひいては機械の生産効率の向上にとりわけ有利な効果を及ぼし得る。
上述のように、脱水溝の壁の補助溝は、シュープレスベルトの動作に対して多くの有利な効果を有し得る。それらは、例えば水の除去を高め、脱水溝の壁に上述の種類の補助溝を有する機械における生産効率及びウェブ速度を高めることに寄与し得る。
本願で提示した特徴は互いに独立した別個の例ではなく、様々な組み合わせでそれらを組み合わせることができる。それらに関する図面及び説明は本発明の概念を説明することを意図したものであるが、当業者であれば、様々な方法で本発明の基本概念を実施できることを理解するであろう。そのため、本発明及びその実施形態は、上述した例に限定されず、特許請求の範囲内で変更することができる。

Claims (15)

  1. 内面及び外面を有するエンドレスループ状の物体であるシュープレスベルトであって、当該シュープレスベルトは、
    エラストマー体と、
    前記エラストマー体のための支持構造と、
    を含み、
    前記エラストマー体は、
    当該シュープレスベルトの外面上にある複数の平行な脱水溝であって、2つの隣接する脱水溝の間にはリッジが設けられる、脱水溝、
    を含み、
    前記脱水溝のうちの少なくとも第1の脱水溝は、
    脱水溝の第1の壁と、
    脱水溝の第2の壁と、
    脱水溝の第1の壁と第2の壁との間の脱水溝の底部と、
    を含み、
    前記脱水溝の第1の壁は、好ましくは当該シュープレスベルトの外面に延びる前記脱水溝の複数の平行な補助溝を含む、シュープレスベルト。
  2. 前記脱水溝の第2の壁は、前記シュープレスベルトの外面に延びる前記脱水溝の複数の平行な補助溝を含む、請求項1に記載のシュープレスベルト。
  3. 前記脱水溝の補助溝の数は、前記脱水溝の長手方向における1つの脱水溝から測定した場合、少なくとも200/mである、請求項1又は2に記載のシュープレスベルト。
  4. 脱水溝の少なくとも1つの補助溝は、該少なくとも1つの補助溝の曲率半径が少なくとも10mmになるようにわずかに湾曲した形状を有する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のシュープレスベルト。
  5. 前記シュープレスベルトは、前記シュープレスベルトの回転方向に対して横方向に測定した場合、前記シュープレスベルトの外面に延びる補助溝を壁が有する少なくとも140/mの脱水溝を含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のシュープレスベルト。
  6. 前記脱水溝の複数の平行な補助溝は、各補助溝が、前記脱水溝の底部に対して少なくとも5°の角度αを形成する方向に延びるように配置されている、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のシュープレスベルト。
  7. 前記脱水溝の補助溝の幅は、前記脱水溝の幅の少なくとも0.1%であり且つ6.5%以下である、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のシュープレスベルト。
  8. 前記脱水溝の補助溝の深さは、前記脱水溝の深さの少なくとも0.1%であり且つ6.5%以下である、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のシュープレスベルト。
  9. 前記脱水溝の深さ方向における前記脱水溝の補助溝の寸法は、前記脱水溝の深さに対して少なくとも60%である、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のシュープレスベルト。
  10. 前記脱水溝の2つの隣接する補助溝の中心線の間の距離は少なくとも1mmであり且つ5mm以下である、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のシュープレスベルト。
  11. 前記第1の脱水溝の深さは少なくとも0.4mmであり、好ましくは2.0mm以下である、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のシュープレスベルト。
  12. 前記複数の脱水溝は、前記シュープレスベルトの回転方向に実質的に延びる、請求項1乃至11のいずれか一項に記載のシュープレスベルト。
  13. 前記エラストマー体は、少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも70重量%のポリウレタンを含む、請求項1乃至12のいずれか一項に記載のシュープレスベルト。
  14. 請求項1乃至13のいずれか一項に記載のシュープレスベルトを少なくとも1つ含む抄紙機、段ボール機又はパルプ乾燥機。
  15. 抄紙機、パルプ乾燥機又は段ボール機にシュープレスベルトを取り付けるための方法であって、当該方法は、
    請求項1乃至13のいずれか一項に記載のシュープレスベルトを提供するステップと、
    前記シュープレスベルトをシュープレスに取り付けるステップと、
    を含む、方法。
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