JP7161569B2 - 非水性インク組成物、それを用いた記録方法、及び記録物の製造方法 - Google Patents

非水性インク組成物、それを用いた記録方法、及び記録物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、非水性インク組成物、それを用いた記録方法、及び記録物の製造方法に関する。
インク組成物として、水、又は水と有機溶剤との混合液に色材を溶解又は分散させた水性インク組成物や水を含有しない有機溶剤に色材を溶解又は分散させた非水性インク組成物が広く用いられている。
例えば、特許文献1には、所定の引火点を有する複数の有機溶剤を含有する非水性インク組成物に関する技術が記載されている。特許文献1には、この非水性インク組成物は、引火点が異なる複数の有機溶剤を含有することにより、記録面の一部を溶解して、記録媒体の内部にインク組成物を浸透させ、画像の耐擦性を向上させることができることが記載されている。
特許6256039号
さて、有機溶剤の引火点は、特許文献1にも記載されている通り、その有機溶剤の乾燥性に影響し、有機溶剤の引火点が低いほど揮発性の高い高揮発溶剤である。このため、複数の有機溶剤を含有する非水性インク組成物は、引火点が低い有機溶剤が先に揮発することとなる。
一方、このような引火点が低い高揮発溶剤が先に揮発すると、引火点が高い低揮発有機溶剤が基材表面の上に濡れ広がる。このように基材表面の上に濡れ広がると、印字の滲みが発生することが本発明者の研究により明らかとなった。
また、このような印字の滲みを抑制するために、静的表面張力の大きい有機溶剤を含有させると、インクジェット記録装置のノズルからインクジェット吐出する際に液切れが悪くなって安定した吐出が困難となる場合があった。
本発明は、インクジェットの吐出安定性が高く、印字の滲みを効果的に抑制することのできる非水性インク組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討をした結果、所定の静的表面張力を有する複数の有機溶剤を含有する非水性インク組成物であれば、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明では、以下のようなものを提供する。
(1)有機溶剤を含有し、インクジェット法によって吐出される非水性インク組成物であって、前記有機溶剤は、静的表面張力が35mN/m未満、且つ引火点が80℃以下の有機溶剤(a)と、静的表面張力が35mN/m以上、且つ引火点が80℃以上の有機溶剤(b)と、を含有する、非水性インク組成物。
(2)前記有機溶剤(a)と、前記有機溶剤(b)の含有量の質量比(有機溶剤(a):有機溶剤(b))は99:1~70:30の範囲内である(1)に記載の非水性インク組成物。
(3) 前記有機溶剤(a)は、アミド系溶剤、グリコールエーテルジアルキル、グリコールエーテルモノアルキル、アセテート、二塩基酸エステル及び乳酸エステルからなる群より選択される少なくとも1つを含有する(1)又は(2)に記載の非水性インク組成物。
(4)前記有機溶剤(a)は、アミド系溶剤としてアルキルアミド系溶剤を含有する、(3)に記載の非水性インク組成物。
(5)前記有機溶剤(b)は、炭酸エステル、環状エステル、アミド系溶剤、グリコールエーテルモノアルキルからなる群より選択される少なくとも1つを含有する(1)から(4)のいずれかに記載の非水性インク組成物。
(6)さらに樹脂を含有し、前記樹脂は、25℃における固有粘度が90mL/g以上の樹脂が樹脂全量中5質量%以下の範囲である(1)から(5)のいずれかに記載の非水性インク組成物。
(7)加温機構と、基材を固定する固定機構と、を備えるインクジェット記録装置を使用してインクジェット法によって吐出される(1)から(6)のいずれかに記載の非水性インク組成物。
(8)プラスティックチューブを備えるインクジェット記録装置を使用して、該プラスティックチューブを通じてインクジェット法によって吐出される(1)から(7)のいずれかに記載の非水性インク組成物。
(9)樹脂基材に用いられる(1)から(8)のいずれかに記載の非水性インク組成物。
(10)(1)から(9)のいずれかに記載の非水性インク組成物を、インクジェット方式にて基材の表面に吐出する記録方法。
(11)(1)から(9)のいずれかに記載の非水性インク組成物を、インクジェット方式にて基材の表面に吐出する記録物の製造方法。
(12)(1)から(9)のいずれかに記載の非水性インク組成物の記録層が基材の表面に形成された記録物。
本発明の非水性インク組成物は、インクジェットの吐出安定性が高く、印字の滲みを効果的に抑制することができる。
以下、本発明の具体的な実施形態について、詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。また、本明細書において、「~」との表記は、「以上」「以下」を意味し、「X:Y~A:B」との表記は「X:Y」及び「A:B」そのものを含み、「X:Y」と「A:B」との間の範囲を意味する。
<1.非水性インク組成物>
本実施の形態に係る非水性インク組成物は、有機溶剤を含有し、インクジェット法によって吐出される非水性インク組成物であって、有機溶剤として、静的表面張力が35mN/m未満、且つ引火点が80℃以下の有機溶剤(a)と、静的表面張力が35mN/m以上、且つ引火点が80℃以上の有機溶剤(b)と、を含有することを特徴としている。
このような非水性インク組成物であれば、インクジェットの吐出安定性が高く、印字の滲みを効果的に抑制することができる。
ここで、「非水性インク組成物」とは、水を含有しないインク組成物(油性インク組成物)であることを意味し、水、又は水と有機溶剤との混合液に色材を溶解又は分散させた水性インク組成物とは異なる。なお、本明細書において、「水を含有しない」との文言は、大気中の水分や、添加物等に由来するような不可避的に含まれる水は考慮しない。
なお、本実施の形態に係る非水性インク組成物は、色材(有色の色材やブラックホワイトの色材を含む。)を含有する着色インクであってもよく、記録物(被体)をメタリック調にするための光輝性顔料(鱗片状金属粒子)を含むインクであってもよく、色材を含有しないクリアインクであってもよい。色材を含有しないクリアインクである場合には、所望の機能を有する層を形成するためのインクが挙げられる。このようなインクとしては、例えば、記録物(被体)を保護するオーバーコート層を形成するためのオーバーコートインク組成物や記録物(被体)の艶を消す艶消しインク組成物や耐候層を形成するための紫外線吸収剤や光安定化剤等を含むインク等が挙げられる。
本明細書において、有機溶剤の引火点とは、タグ密閉式引火点試験器による引火点が80℃以下では無い場合はクリーブランド開放式引火点試験器による引火点とし、タグ密閉式引火点試験器による引火点が80℃以下の場合は、当該引火点における溶剤の動粘度が10cSt未満の場合はタグ密閉式引火点試験器による引火点とし、当該引火点における溶剤の動粘度が10cSt以上の場合はセタ密閉式引火点試験器による引火点とする。
以下、本実施の形態に係る非水性インク組成物に含まれる各成分について説明する。
[有機溶剤]
有機溶媒は、静的表面張力が35mN/m未満、且つ引火点が80℃以下の有機溶剤(a)と、静的表面張力が35mN/m以上、且つ引火点が80℃以上の有機溶剤(b)と、を含有する。
(有機溶剤(a))
有機溶剤(a)とは、静的表面張力が35mN/m未満、且つ引火点が80℃以下の有機溶剤である。このような有機溶剤(a)を含有することにより、非水性インク組成物の吐出安定性を向上させることができる。
そして、非水性インク組成物がインクジェット吐出され、基材(記録媒体)に着弾した後は、引火点がより低い有機溶剤(a)が先に揮発するため、低い静的表面張力の有機溶剤(a)が印字の滲みの発生に影響を与えず、後述する静的表面張力が35mN/m以上、且つ引火点が80℃以上の有機溶剤(b)によって印字の滲みを効果的に抑制することができる。
有機溶剤(a)の静的表面張力は、34mN/m未満の範囲であることが好ましく、33mN/m未満の範囲であることがより好ましく、32mN/m未満の範囲であることがさらに好ましい。また、有機溶剤(a)の静的表面張力の下限は、特に制限されないが、20mN/m以上の範囲であることが好ましく、23N/m以上の範囲であることがより好ましく、25N/m以上の範囲であることがさらに好ましい。
なお、本明細書において、静的表面張力とは、測定温度25℃にてWilhelmy法(協和界面科学製 型式:DY-300)で測定された値である。
有機溶剤(a)の引火点の上限は、有機溶剤(a)の種類にもよるが、79℃以下の範囲であることが好ましく、78℃以下の範囲であることがより好ましく、75℃以下の範囲であることがさらに好ましい。有機溶剤(a)の引火点の下限は、有機溶剤(a)の種類にもよるが、40℃以上の範囲であることが好ましく、45℃以上の範囲であることがより好ましく、50℃以上の範囲であることがさらに好ましい。
このような有機溶剤(a)としては、アミド系溶剤、グリコールエーテルジアルキル、グリコールエーテルモノアルキル、アセテート、二塩基酸エステル及び乳酸エステルが好ましく、これらの中でもアミド系溶剤としてアルキルアミド系溶剤を含有することが特に好ましい。アルキルアミド系溶剤とは、アルキル基(C2n+1-)と-C(=O)-N-基(アミド結合)を有する化合物であって、水素若しくはアルキル基と-C(=O)-N-基から構成された化合物からなる溶剤である。
アルキルアミド系溶剤は、基材面上の乾燥性が早いものである。このため、アルキルアミド系溶剤を含有することにより表面乾燥性に優れた記録物を得ることができる。さらに、アルキルアミド系溶剤(a)は主に表面が樹脂からなる基材(記録媒体)に対してある程度浸透する。このため、アルキルアミド系溶剤(a)と、後述する有機溶剤(b)を含有することによって印字の滲みをより効果的に抑制することが可能となるので、印字がより鮮明となる。
アルキルアミド系溶剤は、例えば以下の構造を有するものを好ましく用いることができる。
Figure 0007161569000001
(式(1)中、Rは、水素若しくは炭素数1以上4以下のアルキル基であり、Rは、それぞれ独立して、水素もしくは炭素数1以上4以下のアルキル基を表す。)
なお、式(1)中のR及びRは、炭素数1以上4以下のアルキル基であることが好ましく、炭素数2以上4以下のアルキル基であることがより好ましい。
アルキルアミド系溶剤としては、具体的には、N,N-ジメチルアセトアミド(32.4N/m)、N,N-ジエチルホルムアミド(31.7mN/m)、N,N-ジエチルアセトアミド(29.1mN/m)、N,N-ジエチルプロパンアミド(26.1mN/m)等が挙げられる。この中でも、本発明の効果を特に奏するという観点から、N,N-ジエチルホルムアミド、N,N-ジエチルプロパンアミド及びN,N-ジエチルアセトアミドからなる群より選択される少なくとも1つを含有することが好ましい。
グリコールエーテルジアルキルとしては、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル(27.7mN/m)、ジエチレングリコールジエチルエーテル(27.0mN/m)、ジプロピレングリコールジメチルエーテル(21.0mN/m)、エチレングリコールジメチルエーテル(23.5mN/m)、エチレングリコールジエチルエーテル(24.5mN/m)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(25.6mN/m)等を挙げることができる。
グリコールエーテルモノアルキルとしては、ジプロピレングリコール モノメチルエーテル(29.0mN/m)、エチレングリコールモノメチルエーテル(27.7mN/m)、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル(27.8mN/m)、エチレングリコールモノブチルエーテル(27.7mN/m)等を挙げることができる。
アセテートとしては、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(27.0mN/m)、プロピレングリコール モノメチルエーテルアセテート(27.0mN/m)、3-メトキシブチル アセテート(28.0mN/m等を挙げることができる。
二塩基酸エステルとしては、シュウ酸ジエチル(32.2mN/m)等を挙げることができる。
乳酸エステルとしては、乳酸メチル(31.0mN/m)、乳酸エチル(29.0mN/m)等を挙げることができる。
有機溶剤(a)の含有量は、特に限定されないが、有機溶剤(a)の含有量の下限は、非水性インク組成物全量中30質量%以上であることが好ましく60質量%以上であることがより好ましく、75質量%以上であることがさらに好ましい。有機溶剤(a)の含有量の上限は、非水性インク組成物全量中95質量%以下であることが好ましく、90質量%以下であることがより好ましく、88質量%以下であることがさらに好ましい。
(有機溶剤(b))
有機溶剤(b)とは、静的表面張力が35mN/m以上、且つ引火点が80℃以上の有機溶剤である。このような有機溶剤(b)を含有することにより、基材表面の上に濡れ広がることによる印字の滲みを効果的に抑制することができる。
有機溶剤(b)の静的表面張力の下限は、は、37mN/m以上であることが好ましく、38mN/m以上であることがより好ましく、40mN/m以上であることがさらに好ましい。また、有機溶剤(a)の静的表面張力の上限は、特に制限されないが、60mN/m以下であることが好ましく、55N/m以下であることがより好ましく、50N/m以下であることがさらに好ましい。
有機溶剤(b)の引火点の下限は、有機溶剤(b)の種類にもよるが、90℃以上であることが好ましく95℃以上であることがより好ましく、100℃以上であることがさらに好ましい。有機溶剤(b)の引火点の上限は、有機溶剤(b)の種類にもよるが、170℃以下であることが好ましく、160℃以下であることがより好ましく、150℃以下であることがさらに好ましい。
このような有機溶剤(b)としては、炭酸エステル、アミド系溶剤、グリコールエーテルモノアルキルが好ましく、これらの中でも炭酸エステルを含有することが特に好ましい。
炭酸エステルとしては、具体的には、プロピレンカーボネート(41.6mN/m)等が挙げられる。
環状エステルとしては、具体的には、γ-ブチロラクトン(44.1mN/m)、ε-カプロラクトン(42.0mN/m)等が挙げられる。
アミド系溶剤としては、具体的には、3-メチル-2-オキサゾリジノン(46.8mN/m)等が挙げられる。
グリコールエーテルモノアルキルとしては、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル(39.0mN/m)、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル(44.9mN/m)等が挙げられる。
有機溶剤(b)の含有量は、特に限定されないが、有機溶剤(b)の含有量の下限は、非水性インク組成物全量中1質量%以上の範囲であることが好ましく2質量%以上の範囲であることがより好ましく、3質量%以上の範囲であることがさらに好ましい。有機溶剤(b)の含有量の上限は、非水性インク組成物全量中35質量%以下の範囲であることが好ましく、30質量%以下の範囲であることがより好ましく、25質量%以下の範囲であることがさらに好ましい。
(有機溶剤(a)と、有機溶剤(b)の含有量の質量比)
有機溶剤(a)と、有機溶剤(b)の含有量の質量比(有機溶剤(a):有機溶剤(b))は99:1~70:30の範囲内であることが好ましく、99:1~75:25の範囲内であることがより好ましく、99:1~80:20の範囲内であることがさらに好ましい。このような範囲にすることで、インクジェットの吐出安定性が高く、印字の滲みを効果的に抑制することができるという本発明の効果をより効果的に享受することができる。
(その他の有機溶剤)
有機溶媒には、上記の有機溶剤(a)及び有機溶剤(b)以外の有機溶剤を含有していてもよい。なお、このその他の有機溶剤は、引火点、表面張力に特段制限はされない。
具体的には、メチルアルコール、エチルアルコール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチル-n-プロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチル-n-ブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル-n-アミルケトン、メチルイソアミルケトン、ジエチルケトン、エチル-n-プロピルケトン、エチルイソプロピルケトン、エチル-n-ブチルケトン、エチルイソブチルケトン、ジ-n-プロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、イソホロン、アセチルケトン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸-n-プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸-n-ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ヘキシル、酢酸オクチル等の酢酸エステル類、乳酸ブチル、乳酸プロピル、乳酸エチルヘキシル、乳酸アミル、乳酸イソアミル等の乳酸エステル類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等のグリコール類、2-メチルブチルアセテート、シクロヘキシルアセテート等のアセテート類、n-ヘキサン、イソヘキサン、n-ノナン、イソノナン、ドデカン、イソドデカン等の飽和炭水素類、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン等の不飽和炭化水素類、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロデカン、デカリン等の環状飽和炭化水素類、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、1,1,3,5,7-シクロオクタテトラエン、シクロドデセン等の環状不飽和炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、N-メチルモルホリン、N-エチルモルホリン、N-ホルミルモルホリンなどのモルホリン類、テルペン系溶剤、およびトリエチレングリコールモノ-n-ブチルエーテル等のエーテル系溶剤、N.N-ジメチル-β-メトキシプロパンアミド等のアミド系溶剤など、一般的な有機溶剤を挙げることができる。組み合わせる樹脂や分散剤などに応じて、適切なHLB値の溶剤を選択することが好ましい。
その他の有機溶剤を含有する場合、その他の有機溶剤の含有量は、特に制限されないが、その他の有機溶剤の含有量の下限は、非水性インク組成物全量中1質量%以上の範囲であることが好ましく、2質量%以上の範囲であることがより好ましく、3質量%以上の範囲であることがさらに好ましい。その他の有機溶剤の含有量の上限は、10質量%以下の範囲であることが好ましく、9質量%以下の範囲であることがより好ましく、8質量%以下の範囲であることがさらに好ましい。
[樹脂]
本実施の形態に係る非水性インク組成物は樹脂を含有しなくともよいが、樹脂を含有していてもよい。樹脂を含有することにより、非水性インク組成物により形成される記録層の定着性、耐水性並びに延伸性を向上させることができる。さらに、得られる記録物の光沢性を向上させることができる。
樹脂としては、特に限定されないが、例えば、アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ロジン変性樹脂、フェノール系樹脂、テルペン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ビニルトルエン-α-メチルスチレン共重合体、エチレン-酢酸ビニル系共重合体、セルロース系樹脂、シリコーン(シリコン)系樹脂、アクリルアミド系樹脂、エポキシ系樹脂、あるいはこれらの共重合樹脂や混合物を用いることができる。この中でも、アクリル系樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、またはポリウレタン系樹脂を含むものが好ましい。
アクリル系樹脂は、(メタ)アクリル酸エステルモノマーを構成するモノマーの主成分として含むものであれば特に限定されるものではない。アクリル系樹脂は、1種のラジカル重合性モノマーの単独重合体であってもよいし、ラジカル重合性モノマーを2種以上選択して用いた共重合体のいずれであってもよく、特に、本実施の形態に係る油性インク組成物として好ましいアクリル系樹脂は、メタクリル酸メチル単独の重合体、或いは、メタクリル酸メチルと、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸エトキシエチル、及びメタクリル酸ベンジルよりなる群から選ばれる少なくとも1つ以上の化合物との共重合体である。又、市販の(メタ)アクリル樹脂としては、例えばロームアンドハース社の「パラロイドB99N」「パラロイドB60」「パラロイドB66」「パラロイドB82」等が例示される。
塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂は、塩化ビニル単量体及び酢酸ビニル単量体の重合物である。塩化ビニル酢酸ビニル系共重合樹脂としては、例えば、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル/マレイン酸共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル/ヒドロキシアルキルアクリレート共重合体など、及びそれらの混合物が挙げられる。上記の塩化ビニル酢酸ビニル系共重合樹脂としては、日信化学工業(株)社から「ソルバインC」、「ソルバインCL」、「ソルバインCNL」、「ソルバインCLL」、「ソルバインCLL2」、「ソルバインC5R」、「ソルバインTA2」、「ソルバインTA3」、「ソルバインA」、「ソルバインAL」、「ソルバインTA5R」、「ソルバインM5」等の商品名で入手して本発明で使用することができる。
塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂は塩化ビニル単量体及び酢酸ビニル単量体の重合することにより得ることができる。重合する方法は、従来公知の重合方法であればよい。重合する方法は、乳化重合または懸濁重合であることが好ましく、懸濁重合であることがより好ましい。
セルロース系樹脂とは、セルロースを原料として生物的または化学的に官能基を導入して得られるセルロース骨格を有する樹脂である。例えば、セルロース系樹脂としては、例えばセルロースアセテートブチレート樹脂、セルロースアセテートプロピオネート樹脂、セルロースアセテートプロピオネートブチレート樹脂などのセルロースアセテートアルキレート樹脂、セルロースアセテート樹脂、ニトロセルロース樹脂及びそれらの混合物が挙げられる。上記セルロース樹脂としてはEASTMAN社の「CAB551-0.01」「CAB551-0.2」「CAB553-0.4」「CAB531-1」「CAB381-0.1」「CAB381-0.5」「CAB381-2」「CAB381-20」「CAP504「CAP482-0.5」等の商品名で入手して使用することができる。
ポリエステル系樹脂とは、アルコール成分とカルボン酸成分とを重縮合させて得られる構成単位を少なくとも含むものである。ポリエステル系樹脂は、変性されたポリエステル系樹脂を含んでもよい。上記のポリエステル系樹脂としては、東洋紡社の「VYLON226」、「VYLON270」、「VYLON560」、「VYLON600」、「VYLON630」、「VYLON660」、「VYLON885」、「VYLONGK250」、「VYLONGK810」、「VYLON GK890」等やユニチカ社の「elitleUE-3200」「elitleUE-3285」、「elitleUE-3320」、「elitleUE-9800」、「elitleUE-9885」等の商品名で入手して使用することができる。
ポリウレタン系樹脂とは、アルコール成分とイソシアネート成分を共重合させて得られる構成単位を少なくとも含むものである。ポリウレタン系樹脂は、ポリエステルやポリエーテルやカプロラクトンにより変性されたポリウレタン系樹脂を含んでもよい。上記のポリウレタン系樹脂としては、荒川化学工業社の「ユリアーノKL-424」、「ユリアーノKL-564」、「ユリアーノKL-593」、「ユリアーノ3262」等やDIC社の「パンデックス372E」、「パンデックス390E」、「パンデックス394E」、「パンデックス304」、「パンデックス305E」、「パンデックスP-870」、「パンデックスP-910」、「パンデックスP-895」、「パンデックス4030」、「パンデックス4110」等の商品名で入手して使用することができる。
また、これらのアクリル系樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、およびポリウレタン系樹脂は、単独で使用してもよいが、2種を混合して使用することが好ましく、アクリル系樹脂と塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂と、を混合した樹脂を使用することがより好ましい。アクリル系樹脂と塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂との含有比率により、非水性インクに要求される発色、乾燥性、塗膜物性、印字適性などの要求を満たすように制御することができる。アクリル系樹脂と塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂と、を混合する場合、混合比は特に制限されるものではなく、適宜変更することができる。
樹脂の重量平均分子量(相対分子質量)は、特に限定されるものではないが、5000以上であることが好ましく、15000以上であることがより好ましい。重量平均分子量(相対分子質量)は、100000以下であることが好ましく、50000以下であることがより好ましい。樹脂の相対分子量は、通常のGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)により測定することができる。
非水性インク組成物に含有される樹脂は、非水性インク組成物全量中0.05質量%以上の割合で含有することが好ましく、0.1質量%以上の割合で含有することがより好ましく、0.5質量%以上の割合で含有することがさらに好ましい。非水性インク組成物に含有される樹脂は、非水性インク組成物全量中20.0質量%以下の割合で含有することが好ましく、15.0質量%以下の割合で含有することがより好ましく、10.0質量%以下の割合で含有することがさらに好ましい。
また、本実施の形態に係る非水性インク組成物に含有される樹脂は、25℃における固有粘度が90mL/g以上の樹脂が樹脂全量中5質量%以下の範囲であることが好ましい。本実施の形態に係る非水性インク組成物は、所定の静的表面張力を有する複数の有機溶剤を含有することでインクジェットの吐出安定性の高いものであり、さらに固有粘度が90mL/g以上の樹脂が樹脂全量中5質量%以下の範囲であることにより、インクジェットの吐出安定性を極めて高いものにすることができる。
なお、本明細書において、固有粘度とは、対象となる樹脂を展開溶媒に分散させGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)における粒状ゲルを充填したカラムにより樹脂に含まれる分子を分離した後の比粘度〔ηSP〕((η-η)/η(η:溶媒粘度、η:溶液粘度))及び濃度Cを求め、式Lim(〔ηSP〕/C)において、濃度Cを0に外挿(C→0)することにより求めることができる。なお、展開溶媒は特に限定されるものではないが、例えばテトラヒドロフランを使用することができる。
なお、25℃における固有粘度が90mL/g以上の樹脂の含有量は樹脂全量中4.0質量%以下であることが好ましく、3.5質量%以下であることがより好ましく、2.5質量%以下であることがさらになお好ましい。
[色材]
本実施の形態に係るの非水性インク組成物は、色材を含有してもよい。色材は、特に限定されるものではなく、染料系であってもよいし、顔料系であってもよいが、記録物の耐水性や耐光性等の耐性が良好であるという観点から顔料(顔料系色材)を使用することが好ましい。本実施の形態に係る非水性インク組成物において、用いることのできる顔料は特に限定されず、従来のインク組成物に使用されている有機顔料又は無機顔料等が挙げられる。これらは1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、本実施の形態に係るの非水性インク組成物は、色材を含有しなくともよい。
本実施の形態に係る非水性インク組成物において顔料を用いる場合には、後述する分散剤や分散助剤(顔料誘導体)を使用することで、顔料の分散安定性を向上させることができる。
具体的な有機顔料としては、例えば、不溶性アゾ顔料、溶性アゾ顔料、染料からの誘導体、フタロシアニン系有機顔料、キナクリドン系有機顔料、ペリレン系有機顔料、ペリノン系有機顔料、アゾメチン系有機顔料、アントラキノン系有機顔料(アントロン系有機顔料)、キサンテン系有機顔料、ジケトピロロピロール系有機顔料、ジオキサジン系有機顔料、ニッケルアゾ系顔料、イソインドリノン系有機顔料、ピランスロン系有機顔料、チオインジゴ系有機顔料、縮合アゾ系有機顔料、ベンズイミダゾロン系有機顔料、キノフタロン系有機顔料、イソインドリン系有機顔料、キナクリドン系固溶体顔料、ペリレン系固溶体顔料等の有機固溶体顔料、その他の顔料として、レーキ顔料やカーボンブラック等が挙げられる。
有機顔料をカラーインデックス(C.I.)ナンバーで例示すると、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、12、13、14、16、17、20、24、73、74、75、83、93、95、97、98、109、110、114、117、120、125、128、129、130、137、138、139、147、148、150、151、153、154、155、166、168、180、185、213、214、C.I.ピグメントレッド5、7、9、12、48、49、52、53、57:1、97、112、122、123、146、149、150、168、177、180、184、192、202、206、208、209、215、216、217、220、223、224、226、227、228、238、240、254、255、269、291、C.I.ピグメントオレンジ16、36、43、51、55、59、61、64、71、73、C.I.ピグメントバイオレット19、23、29、30、37、40、50、C.I.ピグメントブルー15、15:1、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64、C.I.ピグメントグリーン7、36、58、59、62、63、C.I.ピグメントブラウン23、25、26、C.I.ピグメントブラック7等が挙げられる。
本実施の形態に係る非水性インク組成物において、用いることのできる染料の具体例としては、アゾ系染料、ベンゾキノン系染料、ナフトキノン系染料、アントラキノン系染料、シアニン系染料、スクアリリウム系染料、クロコニウム系染料、メロシアニン系染料、スチルベン系染料、ジアリールメタン系染料、トリアリールメタン系染料、フルオラン系染料、スピロピラン系染料、フタロシアニン系染料、インジゴイド等のインジゴ系染料、フルギド系染料、ニッケル錯体系染料、及びアズレン系染料が挙げられる。
本実施の形態に係る非水性インク組成物において、用いることのできる無機顔料の具体例としては、酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、炭酸バリウム、シリカ、タルク、クレー、合成マイカ、アルミナ、亜鉛華、硫酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、群青、紺青、酸化クロム緑、コバルト緑、アンバー、チタンブラック、アルミニウム、チタン、インジウム、合成鉄黒、無機固溶体顔料等を挙げることができる。
本実施の形態に係る非水性インク組成物において、含有することのできる顔料の平均分散粒径は、所望の発色が可能なものであればよく、特に限定されない。用いる顔料の種類によっても異なるが、顔料の分散性及び分散安定性が良好で、充分な着色力を得る点から、体積平均粒子径が5nm以上の範囲内であることが好ましく、20nm以上であることがより好ましく、30nm以上であることが更に好ましい。体積平均粒子径が上記の下限値以上であることで、非水性インク組成物の耐光性を向上させることができる。体積平均粒子径が300nm以下の範囲内であることが好ましく、200nm以下であることがより好ましく、150nm以下であることが更に好ましい。本実施の形態に係る非水性インク組成物は、所定の静的表面張力を有する複数の有機溶剤を含有することでインクジェットの吐出安定性の高いものであり、さらに顔料の体積平均粒子径が上記の上限値以下であることで、インクジェットの吐出安定性を極めて高いものにすることができる。なお、本実施形態において、顔料の体積平均粒子径は、粒子径分布測定装置(マイクロトラックベル(株)製粒度分析計NANOTRACWAVE)を用いて25℃の条件下で測定した体積平均粒子径(D50)である。
また、本実施の形態に係る複数の非水性インク組成物を含むインクセットにおいて、それぞれの非水性インク組成物に含まれる顔料の体積平均粒子径は同一であってもいいし、異なる関係であってもよい。例えば、本実施の形態に係る非水性インク組成物のシアンインクとマゼンタインクを含むインクセットである場合、シアンインクに含まれる顔料の体積平均粒子径と、マゼンタインクに含まれる顔料の体積平均粒子径と、が同一であってもよく、異なるものであってもよい。
本実施の形態に係る非水性インク組成物において、顔料の含有量としては、所望の画像を形成可能であれば特に限定されるものではなく適宜調整されるものである。具体的には、顔料の種類によっても異なるが、非水性インク組成物全量中0.05質量%以上の範囲であることが好ましく、0.1質量%以上の範囲であることがより好ましい。非水性インク組成物全量中20質量%以下の範囲であることが好ましく、10質量%以下の範囲であることがより好ましい。顔料の含有量が0.05質量%以上の範囲、又は20質量%以下の範囲内であることにより、顔料の分散安定性と着色力のバランスに優れたものとすることができる。
また、本実施の形態に係る非水性インク組成物は記録(印刷)する色は特に制限はされず、目的に色に応じて色材を選択し、組み合わせて使用してもよい。色は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックなどの各色のインクや、ライトマゼンタ、ライトシアン、ライトブラック、オレンジ、グリーン、レッド、ホワイトなどにも使用することができる。この際、本実施の形態に係る非水性インク組成物を含むインクセットにおいて、同一種類の色の色材を選択してもよい。
[分散剤]
本実施の形態に係る非水性インク組成物において必要に応じて分散剤を用いてもよい。分散剤としては、非水性インク組成物において用いられている任意の分散剤を用いることができる。分散剤としては、高分子分散剤を用いるとよい。こうした分散剤としては、主鎖がポリエステル系、ポリアクリル系、ポリウレタン系、ポリアミン系、ポリカプロラクトン系などからなり、側鎖としてアミノ基、カルボキシル基、スルホン基、ヒドロキシル基などの極性基を有するものである。ポリアクリル系分散剤では、例えば、Disperbyk-2000、2001、2008、2009、2010、2020、2020N、2022、2025、2050、2070、2095、2150、2151、2155、2163、2164、BYKJET-9130、9131,9132,9133,9151(ビック・ケミー社製)、EfkaPX4310、PX4320、PX4330、PA4401、4402、PA4403、4570、7411、7477、PX4700、PX4701(BASF社製)、TREPLUS D-1200、D-1410、D-1420、MD-1000(大塚化学社製)、フローレンDOPA-15BHFS、17HF、22、G-700、900、NC-500、GW-1500(共栄社化学(株)製)、などが用いられる。ポリカプロラクトン系分散剤では、例えば、アジスパーPB821、PB822、PB881(味の素ファインテクノ(株)製)、ヒノアクトKF-1000、T-6000、T-7000、T-8000、T-8000E、T-9050(川研ファインケミカル(株)製)、Solsperse20000、24000、32000、32500、32550、32600、33000、33500、34000、35200、36000、37500、39000、71000、76400、76500、86000、88000、J180、J200(ルーブリゾール社製)、TEGO Dispers652、655、685、688、690(エボニック・ジャパン社製)などが用いられる。好ましい分散剤としては、BYKJET-9130、9131,9132,9133,9151、EfkaPX4310、PX4320、PX4330、PX4700、PX4701、Solsperse20000、24000、32000、33000、33500、34000、35200、39000、71000、76500、86000、88000、J180、J200、TEGO Dispers655、685、688、690などが用いられる。これらの単独、又はそれらの混合物を用いることができる。
[分散助剤]
本実施の形態に係る非水性インク組成物において必要に応じて分散助剤を用いてもよい。分散助剤は色材(顔料)の表面に吸着し、官能基が非水性インク組成物中の有機溶剤や分散剤との親和力を高め、分散安定性を向上させる。分散助剤としては、有機顔料残基に酸性基、塩基性基、中性基などの官能基を有する公知の顔料誘導体を用いることができる。
分散剤の含有量は、特に制限されないが、分散剤の含有量の下限は、非水性インク組成物全量中0.1質量%以上の範囲であることが好ましく、0.5質量%以上の範囲であることがより好ましく、0.8質量%以上の範囲であることがさらに好ましい。分散剤の含有量は、特に制限されないが、分散剤の含有量の下限は、非水性インク組成物全量中5.0質量%以上の範囲であることが好ましく、4.0質量%以上の範囲であることがより好ましく、3.0質量%以上の範囲であることがさらに好ましい。
[界面活性剤]
本実施の形態に係る非水性インク組成物においては、界面活性剤を含有してもよい。特に、本実施の形態に係る非水性インク組成物は、界面活性剤を含有することは必須の構成ではないが、所定の静的表面張力を有する複数の有機溶剤を含有するものであり、界面活性剤を含有することで、ノズル部やチューブ内等の機器内でのインク組成物の揮発抑制、固化防止、又、固化した際の再溶解性を可能にして吐出安定性をさらに向上させることができる。また、界面活性剤を含有することで、表面張力を低下させ、印字に滲みが生じない程度に記録媒体(基材)との濡れ性をほどよく向上させることができる。
このような界面活性剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類であるノニオンP-208、P-210、P-213、E-202S、E-205S、E-215、K-204、K-220、S-207、S-215、A-10R、A-13P、NC-203、NC-207(日本油脂(株)製)、エマルゲン106、108、707、709、A-90、A-60(花王(株)製)、フローレンG-70、D-90、TG-740W(共栄社化学(株)製)、ポエムJ-0081HV(理研ビタミン(株)製)、アデカトールNP-620、NP-650、NP-660、NP-675、NP-683、NP-686、アデカコールCS-141E、TS-230E((株)アデカ製)等、ソルゲン30V、40、TW-20、TW-80、ノイゲンCX-100(第一工業製薬(株)製)等、フッ素系界面活性剤としては、フッ素変性ポリマーを用いることが好ましく、具体例としては、BYK-340(ビックケミー・ジャパン社製)等、シリコン系界面活性剤としては、ポリエステル変性シリコンやポリエーテル変性シリコンを用いることが好ましく、具体例としては、BYK-313、315N、322、326、331、347、348、BYK-UV3500、3510、3530、3570(いずれもビックケミー・ジャパン社製)等、アセチレングリコール系界面活性剤としては、具体例として、サーフィノール(登録商標)82、104、465、485、TG(いずれもエアープロダクツジャパン社製)、オルフィン(登録商標)STG、E1010(いずれも日信化学株式会社製)等が例示される。
界面活性剤としては、上記に限られずアニオン系、カチオン系、両性又は非イオン系のいずれの界面活性剤も用いることができ、添加目的に合わせて適宜選択されればよい。
本実施の形態に係る非水性インク組成物において、界面活性剤の含有量としては、特に限定されないが、界面活性剤の含有量の下限としては、非水性インク組成物全量中0.01質量%以上の範囲であることが好ましく、0.05質量%以上の範囲であることがより好ましく、0.1質量%以上の範囲であることがさらに好ましい。界面活性剤の含有量が非水性インク組成物全量中0.01質量%以上であることで、吐出安定性をさらに向上させることができる。界面活性剤の含有量の下限としては、非水性インク組成物全量中5.0質量%以下の範囲であることが好ましく、1.0質量%以下の範囲であることがより好ましく、0.5質量%以下の範囲であることがさらに好ましい。界面活性剤の含有量が非水性インク組成物全量中5.0質量%以下の範囲であることで非水性インク組成物が濡れ広がりすぎることによる印字の滲みを抑制できるようになり印字の滲みを効果的に抑制することができる。
[その他の成分]
本実施の形態に係る非水性インク組成物は、酸化防止剤や紫外線吸収剤等の安定剤、エポキシ化物等、多価カルボン酸、表面調整剤、スリップ剤、レベリング剤(アクリル系やシリコン系等)、消泡剤、pH調整剤、殺菌剤、防腐剤、防臭剤、電荷調整剤、湿潤剤等の公知の添加剤を任意成分として含んでもよい。酸化防止剤の具体例としては、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、ヒドラジン系酸化防止剤等が挙げられる。具体的には、BHA(2,3-ブチル-4-オキシアニソール)、BHT(2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール)等が例示される。また、紫外線吸収剤としてはベンゾフェノン系化合物、又はベンゾトリアゾール系化合物を用いることができる。また、エポキシ化物の具体例としては、エポキシグリセリド、エポキシ脂肪酸モノエステル、およびエポキシヘキサヒドロフタレートなどが例示され、具体的にはアデカサイザーO-130P、アデカサイザーO-180A(ADEKA社製)等が例示される。多価カルボン酸の具体例としては、クエン酸、マレイン酸などが例示される。
<2.インク組成物の製造方法>
本実施の形態に係るインク組成物の製造方法は、静的表面張力が35mN/m未満、且つ引火点が80℃以下の有機溶剤(a)と、静的表面張力が35mN/m以上、且つ引火点が80℃以上の有機溶剤(b)と、各主成分(例えば樹脂や色材等)をペイントシェイカーを用いて混合することにより製造することができる。この際、ジルコニアビーズにて各成分を分散させてもよい。
なお、本実施の形態に係る非水性インク組成物は、必要に応じて脱気処理するなどして所望の溶存酸素量や溶存窒素量に調整してもよい。また、本実施の形態に係る非水性インク組成物の引火点が60℃以上であることで、非水性インク組成物に含まれる有機溶剤の揮発を抑制することができる。
また、有機溶剤を予め乾燥させておくことが好ましい。有機溶剤を予め乾燥させておくことで、非水性インク組成物に含まれる水分量を軽減することができる。有機溶剤を乾燥させる方法としては、例えば窒素等の不活性ガス雰囲気下で乾燥させた不活性ガス(例えば、窒素ガス)を所定時間吹き付ける方法や、有機溶剤を蒸留精製する方法や、水を選択的に透過する半透過膜に有機溶剤を透過させる方法や、水を吸着する水吸着剤に有機溶剤に混入した水を選択的に吸着させる方法等を挙げることができる。
<3.インク組成物を用いた記録方法>
本実施の形態に係る記録方法は、上記の非水性インク組成物を、インクジェット方式にて基材の表面に吐出する記録方法である。上記の非水性インク組成物は、インクジェットの吐出安定性が高く、印字の滲みを効果的に抑制することができるものであり、本実施の形態に係る記録方法においてもインクジェットの吐出安定性が高く、印字の滲みを効果的に抑制することができる。インクジェット法により吐出する方式は、圧電素子を用いたピエゾ方式であっても、発熱体を用いたサーマル方式であってもよく、特に限定されない。
そして、インクジェット記録装置に備えられる加温機構によって基材(記録媒体)に着弾した非水性インク組成物を加温することが好ましい。これにより、基材(記録媒体)に着弾した非水性インク組成物を加温させることで、非水性インク組成物に含有される有機溶剤(a)を優先的に揮発させることが可能となって、静的表面張力が高く濡れ広がりにくい有機溶剤(b)が後からゆっくり揮発されるようになるので、印字の滲みをより効果的に抑制することが可能となる。後述する印刷物の製造方法においても同様である。
<4.印刷物の製造方法>
上記のインク組成物を用いた記録方法は、印刷物の製造方法と定義することもできる。本実施の形態に係る印刷物の製造方法においてもインクジェットの吐出安定性が高く、印字の滲みを効果的に抑制することができる。
<5.記録物>
上述した実施形態の記録物の製造方法により製造された記録物を構成する各層について説明する。
[媒体(記録媒体)]
本実施の形態に係る記録方法に使用することのできる基材(記録媒体)としては、特に限定はされず、樹脂基材(表面が主として樹脂からなるものを含む。)、金属板ガラスなどの非吸収性基材であっても、紙や布帛などの吸収性基材であっても、受容層を備える基材のような表面塗工が施された基材であってもよく、種々の基材を使用することができる。
これらの中でも、上記の非水性インク組成物は、水を含有しない非水性インク組成物であるため、表面が主として樹脂からなるものが好ましい。特に、表面が主として樹脂からなる基材や金属板ガラスなどの非吸収性基材上に非水性インク組成物が濡れ広がると印字の滲みが発生することがあるが、所定の静的表面張力を有する複数の有機溶剤を含有する上記の非水性インク組成物であれば、樹脂基材のような非吸収性基材であっても印字の滲みを効果的に抑制することができる。このような非吸収性基材を構成する樹脂としては、ポリ塩化ビニル系重合体やアクリル、PET、ポリカーボネート、PE、PP等が挙げられる。また、記録物の記録表面に対してフィルムを張り合わせことを前提とするような樹脂基材(いわゆるラミネート用の樹脂基材)に用いられてもよい。特に、表面が硬質又は軟質ポリ塩化ビニル系重合体からなる基材(記録媒体)が好ましい。表面がポリ塩化ビニル重合体からなる基材(記録媒体)としては、ポリ塩化ビニル基材(フィルム又はシート)等が例示できる。
[記録層]
記録層とは、上記の非水性インク組成物に含まれる溶媒が揮発することにより形成される層であり、所望の画像を形成する層である。上記の非水性インク組成物を吐出することで記録物の表面乾燥性に優れ、滲みのない鮮明な画像を示す記録物を得ることができる。
なお、上記の非水性インク組成物に含まれる溶媒が揮発することにより形成される層は、複数の層から形成されていてもよく、例えば、上記の非水性インク組成物のホワイトインクの層上に上記の非水性インク組成物のカラーインク(例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の層が形成されていてもよい。
[その他の層]
本実施の形態に係る記録物は、さらに、記録層の上表面に所望の機能を有する層を備えてもよい。例えば、記録物に耐擦性や光沢性をさらに付与する目的で、樹脂、ワックスの少なくとも1つを含有するオーバーコート層が形成されていてもよい。また、フィラーを含有させ、又は膜厚をピクセル単位で変化させること等により、表面に凹凸感(マット面)を表現された層が形成されていてもよい。また、記録物に耐候性を付与するために、紫外線吸収剤や光安定化剤等を含む耐候層や光輝性顔料を含む光輝性層等が形成されていてもよい。
なお、本実施の形態に係る記録物においては、上記の非水性インク組成物により形成された記録層を含む記録物を説明したが、例えば、従来公知のインク組成物により形成された記録層上に、上記の非水性インク組成物を吐出して所望の機能を有する層を形成してもよい。また、上記の非水性インク組成物により形成された記録層上に、上記の非水性インク組成物を吐出して所望の機能を有する層を形成してもよい。
<6.インクジェット記録装置>
上記の非水性インク組成物をインクジェット法により吐出するインクジェット記録装置は、従来公知のものを使用することができる。例えば、VersaArt RE-640、ローランドDG(株)製のようなインクジェットプリンターなどを使用することができる。
インクジェット記録装置の構成の一例として、オンキャリッジタイプであってシリアルプリンタータイプのインクジェット記録装置を説明するが、本実施の形態に係る記録方法を実施することのできるインクジェット記録装置は、インクカートリッジが外部に固定されたオフキャリッジタイプのインクジェット記録装置であってもよく、インクジェットヘッドヘッドが移動せずに記録媒体(基材)上にインク組成物を吐出するラインプリンタータイプのインクジェット記録装置であってもよい。
また、インクジェット記録装置は、加温機構と、基材を固定する固定機構と、を備えていることが好ましい。インクジェット記録装置に備えられる加温機構によって基材表面温度を制御して、基材(記録媒体)に着弾した非水性インク組成物を乾燥させることで、非水性インク組成物に含有される有機溶剤(a)を優先的に揮発させることが可能となって、静的表面張力が高く濡れ広がりにくい有機溶剤(b)が後からゆっくり揮発されるようになるので、印字の滲みをより効果的に抑制することが可能となる。
さらに、基材を固定する固定機構によって、基材(記録媒体)を固定した状態で非水性インク組成物を乾燥させることが可能となり、加温により基材がたわむことにより熱のかかり方が不均一になることを抑制できる。これにより、基材(記録媒体)に着弾した非水性インク組成物を効果的に乾燥させることが可能となる。これにより、印字の滲みをより効果的に抑制することが可能となる。
インクジェット記録装置に備えられる加温機構は、プレヒーター、プラテンヒーター、アフターヒーター等であってもよく、記録物に温風を送風する機構であってもよい。また、これらの加温機構を複数組み合わせるものであってもよい。
加温機構により加温される基材の表面温度としては、非水性インク組成物に含まれる有機溶剤を揮発させることができれば特に制限はされず、基材の表面温度の下限は、20℃以上であることが好ましく、30℃以上であることがより好ましく、40℃以上であることがさらに好ましい。基材の表面温度の上限は、70℃以下であることが好ましく、60℃以下であることがより好ましく、50℃以下であることがさらに好ましい。
基材を固定する固定機構としては、基材を所定の治具により固定する固定機構であっても、負圧により基材を吸引して吸着する固定機構であってもよく特に制限されない。
非水性インク組成物は乾燥性が高すぎると、インクジェット吐出する段階で非水性インク組成物に含有される有機溶剤の成分量が変わってしまい、所望する特性が得られないことがある。そこで、上記の非水性インク組成物引火点が60℃以上であることが好ましい。
上記の非水性インク組成物を吐出するインクジェットヘッドは、圧電素子を用いたピエゾ方式のインクジェットヘッドであっても、発熱体を用いたサーマル方式のインクジェットヘッドであってもよく、特に制限はされない。
また、インクジェット記録装置は、上記の非水性インク組成物を貯蔵する容器(インクカートリッジやボトル等)と上記の非水性インク組成物を吐出するインクジェットヘッドとを接続するプラスティックチューブを備え、上記の非水性インク組成物がこのプラスティックチューブを通じてインクジェットヘッドに供給され、インクジェット法によって吐出されるように構成されていてもよい。非水性インク組成物がプラスティックチューブに存在すると、非水性インク組成物に含有される有機溶剤の一部が揮発することがある。すると、インクジェット吐出する段階で非水性インク組成物に含有される有機溶剤の成分量が変わってしまい、所望する特性が得られないことがある。
特に、アルキルアミド系溶剤は、プラスティックチューブ内に存在しても他の有機溶剤と比較して相対的に少ない。プラスティックチューブ内での有機溶剤の揮発量は、有機溶剤の沸点や引火点、蒸発エンタルピーなどの有機溶剤自体の揮発性のパラメータとは必ずしも相関が無い。これが有機溶剤の種類によりプラスティックに対する透過性が異なっており、密閉された低密度ポリエチレンチューブ内での揮発率は、むしろプラスティックに対する透過性に起因し、具体的には、有機溶剤の化学構造、分子量、相溶性等に起因するパラメータである。
アルキルアミド系溶剤は、プラスティックチューブ内での揮発量が相対的に少ない溶剤であるため、アルキルアミド系溶剤を含有する非水性インク組成物であれば、非水性インク組成物に含有される有機溶剤の成分量を保持した状態でインクジェット吐出することが可能となる。
低密度ポリエチレンチューブ(アズワン社製のポリエチレンチューブホース(型番:6-608-03 内径3mm、外径5mmの低密度ポリエチレン(PE-LD))を12センチに切断したチューブ)に有機溶剤を充填して密閉し、50℃、1週間保管し、保管後の揮発量を測定することにより求めることができる。例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテルの揮発量は68質量%、ジエチレングリコールメチルエチルエーテルは58質量%、ジエチレングリコールジエチルエーテルは54質量%、ジプロピレングリコールジメチルエーテルは59質量%であるのに対し、N,N-ジエチルホルムアミドは11質量%、N,N-ジエチルプロパンアミドは12質量%、N,N-ジエチルアセトアミドは13質量%であり、アルキルアミド系溶剤はプラスティックチューブ内での揮発量が少ない溶剤であることが分かる。
プラスティックチューブの材質としては、特に限定されるものではないが、ポリエチレン樹脂、エチレンプロピレンジエンゴム等が挙げられ、ポリエチレン樹脂を使用することが好ましく、この中でも低密度ポリエチレン樹脂を使用することが特に好ましい。
プラスティックチューブの材質としては、特に限定されるものではないが、ポリエチレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、エチレンプロピレンジエンゴム、ナイロン、ポリウレタン、PTFE等が挙げられる。この中でも、ポリエチレン系樹脂及びエチレンプロピレンジエンゴムであることが好ましい。
また、本実施の形態に係るインクジェット記録装置は、上述したようにイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックなどの各色のインクや、ライトマゼンタ、ライトシアン、ライトブラック、オレンジ、グリーン、レッド、ホワイトなどにも使用することができ、印刷する色の順序やヘッドの位置や構成は特に制限されない。また、本実施の形態に係るインクジェット記録装置は、記録媒体(基材)の巻き取り機構や基材表面を乾燥させる乾燥機構、インクの循環機構を備えていても備えていなくともよい。
以下、実施例により、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの記載に何ら制限を受けるものではない。
1.樹脂の作製
(1)アクリル系樹脂
100℃に保たれたジエチレングリコールジエチルエーテル300g中に、メタクリル酸メチル150g及びメタクリル酸ブチル50gと所定量のt-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート(重合開始剤)との混合物を1.5時間かけて滴下した。滴下終了後、100℃で2時間反応させた後冷却して、無色透明のメタクリル酸メチルの重合体溶液を得た。その後、重合体溶液から溶媒を留去して、メタクリル酸メチルの重合体を得た。このとき重合開始剤であるt-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエートの量を変更して、メタクリル酸メチル(アクリル系樹脂)の重合平均分子量を30000~105000になるように制御した(このとき使用した重合開始剤の質量を下記表1に記載した。表1中「開始剤量」と表記した。)。
(2)塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂
撹拌装置を備えたオートクレーブに、窒素置換後、脱イオン水100部、メタノール40部、塩化ビニル32部、酢酸ビニル5部、グリシジルメタクリレート0.2部、ヒドロキシプロピルアクリレート3.55部、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(懸濁剤)を0.1部、ジ-2-エチルヘキシルパーオキシジカーボネート(重合開始剤)を0.026部、ジ-3,5,5-トリメチルヘキサノールパーオキサイド(重合開始剤)を所定量仕込み、窒素ガス雰囲気下に撹拌しながら63℃に昇温し、63℃に到達直後に塩化ビニル48部を6時間で、グリシジルメタクリレート0.6部、ヒドロキシプロピルアクリレート10.65部を混合したものを5.4時間で連続圧入し、共重合反応させた。オートクレーブ内圧が0.3MPaになった時点で残圧を抜き、冷却して樹脂スラリーを取り出し、ろ過、乾燥して塩化ビニル系共重合樹脂を得た。このとき重合開始剤であるジ-3,5,5-トリメチルヘキサノールパーオキサイドの量を変更して、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂の重合平均分子量を40000~75000になるように制御した(このとき使用した重合開始剤の質量を下記表1に記載した。表1中「開始剤量」と表記した。)。
表1に各樹脂(アクリル系樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂)の重量平均分子量(相対分子質量)、並びに25℃における固有粘度が90mL/g以上の樹脂の割合を示す。なお、重量平均分子量(相対分子質量)はGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)により測定した。また、固有粘度が90mL/g以上の樹脂の割合は、島津製作所SEC(GPC)システムに粘度検出器(WYATT社製ViscoStarIII)と屈折率検出器(WYATT社製Optilab T-rEX)を接続し、展開溶媒にテトラヒヂロフランを用いて、まず島津製作所SEC(GPC)システムでは試料を40℃に加温したカラムを通過させ、その後25℃に冷却した通過物を粘度検出器により比粘度〔ηSP〕を求め、屈折率検出器により濃度Cを求めLim(〔ηSP〕/C)において、濃度Cを0に外挿することにより固有粘度を求めた。
Figure 0007161569000002
2.非水性インク組成物の調製
それぞれの有機溶剤、樹脂、分散剤、顔料(色材)下記表の割合になるように各成分のように実施例及び比較例の非水性インク組成物を作製した。具体的には、ペイントシェイカーを用いてジルコニアビーズにて各成分を分散させて非水性インク組成物を調製した。単位は質量%である。
3.評価1
(滲み性)
実施例及び比較例の非水性インク組成物について滲み性を評価した。具体的には、実施例及び比較例の非水性インク組成物をインクジェットプリンター(商品名 VersaArt RE-640、ローランドDG(株)製)を使用)を用いたインクジェット方式にて記録媒体(糊付きポリ塩化ビニルフィルム(IMAGin JT5829R:MACtac社製))に高品質印刷モード(1440x720dpi)、基材表面温度40℃で各色のベタ部中にベタ部と異なる色の6ptの文字がある画像を印刷し、得られた印字物を60℃のオーブンで5分間乾燥後、当該印字物の滲みを目視・ルーペ(x10)で観察した(表中、「滲み性」と表記)。
評価基準
評価5:ルーペの観察でインクの滲みが観察されない。
評価4:目視でインクの滲みが観察されず、6ptの文字が鮮明である。
評価3:目視でインクの滲みがわずかに観察されたが、意匠性は損なわれない。
評価2:目視でインクの滲みが観察されたが、6ptの文字は識別可能である。
評価1:目視でインクの滲みが顕著に観察され、6ptの文字は視認できなかった。
(表面乾燥性)
実施例及び比較例の非水性インク組成物について表面乾燥性を評価した。具体的には、上記滲み性評価と同様にして記録媒体(糊付きポリ塩化ビニルフィルム(IMAGin JT5829R:MACtac社製))に高品質印刷モード(1440x720dpi)でベタ画像の印刷を行い、40℃で乾燥するまでの時間を計測した(表中、「表面乾燥性」と表記)。
評価基準
評価5:2分未満で乾燥する。
評価4:2分以上4分未満で乾燥する。
評価3:4分以上6分未満で乾燥する。
評価2:6分以上8分未満で乾燥する。
評価1:8分以上で乾燥する。
(吐出安定性)
実施例及び比較例の非水性インク組成物について吐出安定性を評価した。具体的には、上記滲み評価と同様にして記録媒体(糊付きポリ塩化ビニルフィルム(IMAGin JT5829R:MACtac社製))に双方向の高速印刷モード(360x720dpi)、基材表面温度40℃にて連続印刷でベタ及び細線を印刷し、ドット抜け、飛行曲がり、インクの飛び散りの有無を目視により観察し、発生回数を計測した(表中、「吐出安定性」と表記)。
評価5:24時間の試験期間内で、ドット抜け、飛行曲がり又はインクの飛び散りの発生が10回未満であった。
評価4:24時間の試験期間内で、ドット抜け、飛行曲がり又はインクの飛び散りの発生が10回以上20回未満であった。
評価3:24時間の試験期間内で、ドット抜け、飛行曲がり又はインクの飛び散りの発生が20回以上30回未満であった。
評価2:24時間の試験期間内で、ドット抜け、飛行曲がり又はインクの飛び散りの発生が30回以上40回未満であった。
評価1:24時間の試験期間内で、ドット抜け、飛行曲がり又はインクの飛び散りの発生が40回以上であった。
Figure 0007161569000003
Figure 0007161569000004
Figure 0007161569000005
Figure 0007161569000006
Figure 0007161569000007
Figure 0007161569000008
Figure 0007161569000009
Figure 0007161569000010
表中、「MEDG」とは、ジエチレングリコールメチルエチルエーテルである。
表中、「DEDG」とは、ジエチレングリコールジエチルエーテルである。
表中、「DMFDG」とは、ジプロピレングリコールジメチルエーテルである。
表中、「MFDG」とは、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルである。
表中、「DEF」とは、N,N-ジエチルホルムアミドである。
表中、「DEPA」とは、N,N-ジエチルプロパンアミドである。
表中、「DEAA」とは、N,N-ジエチルアセトアミドである。
表中、「EGMBEA」とは、エチレングリコール モノブチルエーテルアセテートである。
表中、「PMA」とは、プロピレングリコール モノメチルエーテルアセテートである。
表中、「3-MBA」とは、3-メトキシブチルアセテートである。
表中、「DEOX」とは、シュウ酸ジエチルである。
表中、「ML」とは、乳酸メチルである。
表中、「EL」とは、乳酸エチルである。
表中、「PC」とは、プロピレンカーボネートである。
表中、「GBL」とは、γ-ブチロラクトンである。
表中、「ECL」とは、ε-カプロラクトンである。
表中、「MOZ」とは、3-メチル-2-オキサゾリジノンである。
表中、「PhDG」とは、ジエチレングリコールモノフェニルエーテルである。
表中、「BTeG」とは、テトラエチレングリコールモノ-n-ブチルエーテルである。
表中、「BTG」とは、トリエチレングリコールモノ-n-ブチルエーテルである。
表中、「M100」とは、N.N-ジメチル-β-メトキシプロパンアミドである。
表中、「Solsperse32000」とはルーブリゾール社製のポリカプロラクトン系分散剤である。
表中、「Solsperse33000」とはルーブリゾール社製のポリカプロラクトン系分散剤である。
表2~9から分かるように、静的表面張力が35mN/m未満、且つ引火点が80℃以下の有機溶剤(a)と、静的表面張力が35mN/m以上、且つ引火点が80℃以上の有機溶剤(b)と、を含有する実施例の非水性インク組成物であれば、インクジェットの吐出安定性が高く、印字の滲みを効果的に抑制することができることが分かる。
特に、有機溶剤(a)と有機溶剤(b)含有量の質量比を変更した実施例1~5の非水性インク組成物において、有機溶剤(a)と、有機溶剤(b)の含有量の質量比(有機溶剤(a):有機溶剤(b))は99:1~70:30の範囲内にある実施例1~4の非水性インク組成物は、印字の滲みをより効果的に抑制することができた。また、実施例2~5の非水性インク組成物は、インクジェットの吐出安定性が特に高いものであった。
また、静的表面張力が35mN/m以上、且つ引火点が80℃以上の有機溶剤(b)の種類を変更した実施例3、6~10の非水性インク組成物において、実施例3の非水性インク組成物の炭酸エステルをアミド系溶剤、グリコールエーテルモノアルキルに置き換えても本発明の効果を奏していることが分かる。
また、有機溶剤(a)の種類を変更した実施例3、11~22の非水性インク組成物において、いずれも本発明の効果を享受できており、この中でも、アミド系溶剤としてアルキルアミド系溶剤を含有する実施例14~16の非水性インク組成物は、印字の滲みを特に効果的に抑制することができた。
また、25℃における固有粘度が90mL/g以上の樹脂の含有量を変更した実施例33~44の非水性インク組成物において、25℃における固有粘度が90mL/g以上の樹脂が樹脂全量中5質量%以下の範囲にある実施例の非水性インク組成物は、5質量%超の範囲にある実施例の非水性インク組成物と比べても、インクジェットの吐出安定性が特に高いものであった。
一方、静的表面張力が35mN/m以上、且つ引火点が80℃以上の有機溶剤(b)を含有しない比較例1、2の非水性インク組成物や静的表面張力が35mN/m未満、且つ引火点が80℃以下の有機溶剤(a)を含有しない比較例3の非水性インク組成物は、本発明の効果を奏するものとはなっていない。
4.評価2
上記の実施例14の非水性インク組成物をインクジェット法によって吐出して、上記同様に「滲み性」と、以下のように「ベタ埋まり」を評価した。このときインクジェット記録装置に備えられる加温機構及び基材を固定する固定機構のオン/オフを下記表4のように切り替えて行った。なお、加温装置を使用しない場合には、室温(23℃~25℃)で印刷を行い、吸着機構を使用しない場合は、エア吸引をオフにして印刷を行った。
(ベタ埋まり)
上記滲み性評価と同様にして記録媒体(糊付きポリ塩化ビニルフィルム(IMAGin JT5829R:MACtac社製))に双方向の高速印刷モード(360x720dpi)、ベタ印字を行った部分の埋まり(白抜け)を確認した(表中、「ベタ埋まり」と表記)。
評価基準
評価4:均一なベタが形成できている
評価3:目視でわずかに色ムラが確認できるが意匠性は損なわれていない
評価2:目視で色ムラが確認できる
評価1:ムラが発生し意匠性が顕著に損なわれている
Figure 0007161569000011
表10から分かるように、加温機構と、基材を固定する固定機構と、を備えるインクジェット記録装置を使用して、それぞれの機構を「オン」にして、基材を固定する固定機構によって、基材(記録媒体)を固定した状態で非水性インク組成物を乾燥させて、有機溶剤(a)と有機溶剤(b)とを含有する非水性インク組成物をインクジェット法により吐出することで、得られる記録物の「滲み性」及び「ベタ埋まり」が良好となることが分かる。

Claims (11)

  1. 有機溶剤を含有し、インクジェット法によって吐出される非水性インク組成物であって、
    前記有機溶剤は、
    静的表面張力が35mN/m未満、且つ引火点が80℃以下の有機溶剤(a)と、
    静的表面張力が35mN/m以上、且つ引火点が80℃以上の有機溶剤(b)と、
    を含有
    前記有機溶剤(a)は、アミド系溶剤としてアルキルアミド系溶剤を含有する、
    非水性インク組成物。
  2. 前記有機溶剤(a)と、前記有機溶剤(b)の含有量の質量比(有機溶剤(a):有機溶剤(b))は99:1~70:30の範囲内である
    請求項1に記載の非水性インク組成物。
  3. 前記有機溶剤(a)は、アミド系溶剤、グリコールエーテルジアルキル、グリコールエーテルモノアルキル、アセテート、二塩基酸エステル及び乳酸エステルからなる群より選択される少なくとも1つを含有する
    請求項1又は2に記載の非水性インク組成物。
  4. 前記有機溶剤(b)は、炭酸エステル、環状エステル、アミド系溶剤、グリコールエーテルモノアルキルからなる群より選択される少なくとも1つを含有する
    請求項1からのいずれかに記載の非水性インク組成物。
  5. さらに樹脂を含有し、
    前記樹脂は、25℃における固有粘度が90mL/g以上の樹脂が樹脂全量中5質量%以下の範囲である
    請求項1からのいずれかに記載の非水性インク組成物。
  6. 加温機構と、基材を固定する固定機構と、を備えるインクジェット記録装置を使用してインクジェット法によって吐出される
    請求項1からのいずれかに記載の非水性インク組成物。
  7. プラスティックチューブを備えるインクジェット記録装置を使用して、該プラスティックチューブを通じてインクジェット法によって吐出される
    請求項1からのいずれかに記載の非水性インク組成物。
  8. 樹脂基材に用いられる
    請求項1からのいずれかに記載の非水性インク組成物。
  9. 請求項1からのいずれかに記載の非水性インク組成物を、インクジェット方式にて基材の表面に吐出する
    記録方法。
  10. 請求項1からのいずれかに記載の非水性インク組成物を、インクジェット方式にて基材の表面に吐出する
    記録物の製造方法。
  11. 請求項1からのいずれかに記載の非水性インク組成物の記録層が基材の表面に形成された
    記録物。
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