JP2022052229A - 一方向クラッチおよび逆入力防止クラッチ - Google Patents

一方向クラッチおよび逆入力防止クラッチ Download PDF

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Abstract

【課題】係合子となる転動体を互いに当接する状態で組み込み、転動体の配列よりも径方向内側で転動体と係合する内方部材にカム面を形成した一方向クラッチにおいて、転動体のロールオーバーを防止する。【解決手段】内輪(内方部材)2に一端を係止されたC形ばね5の他端を、互いに当接するころ(転動体)4の配列の一方の列端に配されたころ4に当接させて、各ころ4を外輪(外方部材)1および内輪2と係合させるようにし、その配列の他方の列端に配されたころ4と対向する内輪2のカム面2aの係合側端A1Lにおける半径R1Lを、その配列の他のころ4と対向する内輪2のカム面2aの係合側端A1における半径R1よりも大きくして、ころ4が内輪2のカム面2aの係合側端A1、A1Lを乗り越えにくくすることにより、ころ4のロールオーバーを防止できるようにした。【選択図】図3

Description

本発明は、係合子となる転動体を互いに当接する状態で組み込んだ一方向クラッチと逆入力防止クラッチに関する。
一方向クラッチは、外方部材の内周面と内方部材の外周面の一方に、所定の一方向に傾斜するカム面を複数設け、他方を円筒面として、外方部材と内方部材の間に周方向の一側で狭小となる楔形空間を複数形成し、各楔形空間に収容した係合子となる転動体を、弾性部材で楔形空間の狭小部に押し込んで外方部材および内方部材と係合させることにより、外方部材と内方部材のうちの一方の部材が所定方向に回転するときに、両部材がロックして他方の部材にトルクが伝達され、一方の部材が逆方向に回転するときには、両部材のロック状態が解除されて一方の部材のみが空転するようにしたものが多い。
また、上記のような一方向クラッチには、転動体の配置数を多くしてトルク伝達能力を大きくするために、すべての転動体を互いに当接する状態で組み込んだものがある(転動体がころの場合は総ころ形式と呼ばれる)。そして、総ころ形式の一方向クラッチにおいて、弾性部材としてのC形ばねを外方部材と内方部材の間でころの配列に沿って延びるように配して、その一端のフック部を外方部材または内方部材に係止し、他端のフック部をころの配列の一方の列端に配されたものに当接させることにより、その押圧力をすべてのころに伝達して、各ころを楔形空間の狭小部に押し込むようにしたものが提案されている(特許文献1参照。)。
一方、逆入力防止クラッチは、入力部材に入力トルクが加えられたときは、その回転を出力部材に伝達し、出力部材に逆入力トルクが加えられたときは、入力部材が回転しないようにする機能を有するクラッチである。
この逆入力防止クラッチの具体的な構成としては、例えば、同一軸心のまわりに回転する入力部材と出力部材との間に、入力部材の回転を僅かな角度遅れをもって出力部材に伝達するトルク伝達手段を設け、出力部材の外周面に所定の一方向に傾斜するカム面と他方向に傾斜するカム面をそれぞれ連続して複数設け、これらの各カム面と対向する円筒面を有する固定部材を設けて、出力部材と固定部材の間に、周方向の一側で狭小となる第1の楔形空間と周方向の他側で狭小となる第2の楔形空間をそれぞれ連続して複数形成し、各楔形空間に係合子となる転動体としてのころを互いに当接する状態で収容し、ころの配列に沿って延びるC形ばね(弾性部材)の両端のフック部をそれぞれ互いに当接するころの配列の一方の列端に配されたものに当接させることにより、各ころを第1または第2の楔形空間の狭小部に押し込んで固定部材および出力部材と係合させ、第1の楔形空間の狭小部と第2の楔形空間の狭小部が周方向で対向する位置に、入力部材と一体回転するように連結された保持器の柱部を挿入したものがある(特許文献2参照。)。
上記特許文献2に記載された逆入力防止クラッチでは、各ころがC形ばねの弾性力で第1または第2の楔形空間の狭小部に押し込まれて、固定部材および出力部材と係合しているので、出力部材にいずれの方向の逆入力トルクが加えられても、出力部材が固定部材にロックされ、入力部材も回転しない。一方、入力部材に入力トルクが加えられたときには、入力部材がいずれの方向に回転しても、入力部材と一体に回転する保持器の柱部が、回転方向で対向するころをC形ばねの弾性力に抗して第1または第2の楔形空間の広大側へ押し出すことにより、出力部材がロック状態から解放された後、入力部材と出力部材との間に設けられたトルク伝達手段によって出力部材へのトルク伝達が行われ、出力部材が回転するようになっている。
特許第3989702号公報 特許第6633277号公報
ところで、上記特許文献1、2のようにころを互いに当接させた構造のクラッチでは、ころの周方向ピッチに合わせて形成されるカム面の周方向長さが短くなる。このため、特にころの配列よりも径方向内側でころと係合する部材(一方向クラッチの内方部材、逆入力防止クラッチの出力部材)の外周面にカム面を形成する場合に、その内側の部材の軸心から楔形空間の広大側端までの寸法(カム面の係合解除側端における半径)と楔形空間の狭小側端までの寸法(カム面の係合側端における半径)との差が小さくなる。すなわち、連続する2つのカム面の間の段差が小さくなる。
その結果、ころを介して係合する内外の両部材に、ころを相対的に楔形空間の狭小部へ押し込む方向の大きなトルクが加わると、ころがカム面の係合側端を乗り越えて隣接する楔形空間へ移動してしまうことがある(この現象をころの「ロールオーバー」と称する。)。ころのロールオーバーが生じたときには内外の両部材がロック状態とならないので、一方向クラッチではトルク伝達動作が不安定になり、逆入力防止クラッチでは逆入力トルクによって入力部材が回転してしまう。
そこで、本発明は、係合子となる転動体を互いに当接する状態で組み込み、転動体の配列よりも径方向内側で転動体と係合する部材にカム面を形成した一方向クラッチおよび逆入力防止クラッチにおいて、転動体のロールオーバーを防止することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、外方部材の内周面を円筒面とし、外方部材の内側に配される内方部材の外周面に、所定の一方向に傾斜するカム面を連続して複数設けて、前記外方部材と内方部材の間に周方向の一側で狭小となる楔形空間を連続して複数形成し、前記各楔形空間に転動体を互いに当接する状態で収容し、前記外方部材または内方部材に係止された弾性部材を前記互いに当接する転動体の配列の一方の列端に配された転動体に当接させることにより、前記各転動体を楔形空間の狭小部に押し込んで外方部材および内方部材と係合させるようにした一方向クラッチにおいて、前記内方部材は、前記互いに当接する転動体の配列の他方の列端に配された転動体と対向するカム面の係合側端における半径を、その配列の他の転動体と対向するカム面の係合側端における半径よりも大きくした構成を採用した。
上記構成の一方向クラッチでは、外方部材と内方部材の一方に転動体を相対的に楔形空間の狭小部へ押し込む方向の大きな入力トルクが加えられる場合でも、転動体がカム面の係合側端を乗り越えにくくなっているので、効果的に転動体のロールオーバーを防止することができる。
ここで、前記内方部材のカム面を径方向外側に向かって凸となる円弧面で形成する場合には、前記互いに当接する転動体の配列の他方の列端に配された転動体と対向するカム面の円弧半径を、その配列の他の転動体と対向するカム面の円弧半径よりも大きくすればよい。また、その場合、前記互いに当接する転動体の配列の他方の列端に配された転動体と対向するカム面の円弧半径は、その配列の他の転動体と対向するカム面の円弧半径の1.5倍以上とすることが望ましい。
あるいは、前記内方部材のカム面のうち、前記互いに当接する転動体の配列の他方の列端に配された転動体と対向するカム面は、平面または径方向外側に向かって凹となる円弧面で形成するようにしてもよい。
また、本発明は、同一軸心のまわりに回転する入力部材と出力部材との間に、入力部材の回転を僅かな角度遅れをもって出力部材に伝達するトルク伝達手段を設け、前記出力部材の外周面に所定の一方向に傾斜するカム面と他方向に傾斜するカム面をそれぞれ連続して複数設け、これらの各カム面と対向する円筒面を有する固定部材を設けて、前記出力部材と固定部材の間に、周方向の一側で狭小となる第1の楔形空間と周方向の他側で狭小となる第2の楔形空間をそれぞれ連続して複数形成し、前記各楔形空間に転動体を互いに当接する状態で収容し、前記互いに当接する転動体の配列の一方の列端に配された転動体に当接する弾性部材を設け、この弾性部材の弾性力により前記各転動体を前記第1または第2の楔形空間の狭小部に押し込んで固定部材および出力部材と係合させ、前記第1の楔形空間の狭小部と第2の楔形空間の狭小部が周方向で対向する位置に、前記入力部材と一体回転するように連結された保持器の柱部を挿入した逆入力防止クラッチにおいて、前記出力部材は、前記互いに当接する転動体の配列の他方の列端に配された転動体と対向するカム面の係合側端における半径を、その配列の他の転動体と対向するカム面の係合側端における半径よりも大きくした構成を採用した。
上記構成の逆入力防止クラッチでは、出力部材に大きな逆入力トルクが加えられる場合でも、転動体がカム面の係合側端を乗り越えにくくなっているので、効果的に転動体のロールオーバーを防止することができる。
ここで、前記出力部材のカム面を径方向外側に向かって凸となる円弧面で形成する場合には、前記互いに当接する転動体の配列の他方の列端に配された転動体と対向するカム面の円弧半径を、その配列の他の転動体と対向するカム面の円弧半径よりも大きくすればよい。また、その場合、前記互いに当接する転動体の配列の他方の列端に配された転動体と対向するカム面の円弧半径は、その配列の他の転動体と対向するカム面の円弧半径の1.5倍以上とすることが望ましい。
あるいは、前記出力部材のカム面のうち、前記互いに当接する転動体の配列の他方の列端に配された転動体と対向するカム面は、平面または径方向外側に向かって凹となる円弧面で形成するようにしてもよい。
本発明は、上述したように、一方向クラッチおよび逆入力防止クラッチにおける転動体のロールオーバーを防止できるようにしたので、一方向クラッチでは、大きな入力トルクが加えられた場合でも安定したトルク伝達動作が得られ、逆入力防止クラッチでは、大きな逆入力トルクが加えられた場合でも確実に入力部材の回転を阻止することができる。
第1実施形態の一方向クラッチの縦断正面図 図1のII-II線に沿った断面図 図1の要部を拡大して示す縦断正面図 a、bは、それぞれ図1の内輪のカム面の変形例を示す縦断正面図 第2実施形態の逆入力防止クラッチの縦断正面図 図5のVI-VI線に沿った断面図 図5の要部を拡大して示す縦断正面図
以下、図面に基づき本発明の実施形態を説明する。図1乃至図3は第1実施形態の一方向クラッチを示す。この一方向クラッチは、図1および図2に示すように、外輪(外方部材)1の内周面を円筒面とし、外輪1に通される内輪(内方部材)2の外周面に所定の一方向に傾斜するカム面2aを連続して複数設けて、外輪1と内輪2の間に周方向の一側で狭小となる楔形空間3を連続して複数形成し、各楔形空間3にころ(係合子となる転動体)4を互いに当接する状態で収容し、外輪1と内輪2の間でころ4の配列に沿って延びるように配置したC形ばね5で各ころ4を楔形空間3の狭小部に押し込むようにした総ころ形式のものである。
前記外輪1は、その外周面に軸方向に延びる複数の突条1aがトルク伝達手段として一体形成されている。前記内輪2は、キー6を介して回転軸7の外周に固定されており、その外周面の周方向の1箇所に、後述するようにC形ばね5の一端を係止するための係止溝2bが設けられている。また、内輪2のカム面2aは、径方向外側に向かって凸となる円弧面で形成されている。
前記C形ばね5は、丸線材で形成されており、その一端にはクラッチ径方向内側へ直線的に延びるフック部5aが、他端にはクラッチ軸方向に延びる略くの字状のフック部5bがそれぞれ設けられている。
そして、このC形ばね5は、弾性縮径した状態で、その一端のフック部5aが内輪2の係止溝2bの一側壁で係止され、他端のフック部5bが、内輪2の係止溝2bの他側壁の近傍で、互いに当接するころ4の配列の一方の列端に配されたころ4に当接するように組み込まれている。これにより、C形ばね5の弾性力による押圧力が、C形ばね5と当接するころ4からそれ以外の全てのころ4に伝達され、各ころ4が楔形空間3の狭小部に押し込まれて外輪1および内輪2と係合するようになっている。
また、図3に示すように、前記内輪2は、互いに当接するころ4の配列の他方の列端に配されたころ4と対向するカム面(以下、「最後のカム面」と称する。)2aの円弧半径を、その配列の他のころ4と対向するカム面(以下、「その他のカム面」と称する。)2aの円弧半径の1.5倍以上とすることにより、最後のカム面2aの係合側端A1における半径R1を、その他のカム面2aの係合側端A1における半径R1よりも大きくしている。
この一方向クラッチは、上記の構成であり、外輪1に入力トルクが加えられる場合に、図1において外輪1が時計回りに回転すると、ころ4を介して外輪1と内輪2とがロックして外輪1のトルクが内輪2に伝達され、外輪1が反時計回りに回転するときは、外輪1と内輪2のロック状態が解除されて外輪1のみが空転する。逆に、回転軸7からキー6を介して内輪2に入力トルクが加えられる場合は、内輪2が反時計回りに回転すると外輪1にトルクが伝達され、内輪2が時計回りに回転するときは、内輪2と各ころ4とC形ばね5が一体に空転する。
ここで、この一方向クラッチでは、内輪2の最後のカム面2aの係合側端A1における半径R1が、その他のカム面2aの係合側端A1における半径R1よりも大きく形成されているので、ころ4が内輪2のカム面2aの係合側端A1、A1を乗り越えにくくなっている。これにより、外輪1と内輪2の一方にころ4を相対的に楔形空間3の狭小部へ押し込む方向(外輪1と内輪2の間でトルクが伝達される方向)の大きな入力トルクが加えられる場合でも、ころ4のロールオーバーを防止することができ、安定したトルク伝達動作が得られる。
なお、内輪2のカム面2aは、上述した図1乃至図3の例のように径方向外側に向かって凸となる円弧面で形成し、その最後のカム面2aの円弧半径をその他のカム面2aの円弧半径の1.5倍以上とすることが好ましいが、これに限らず、最後のカム面2aの係合側端A1における半径R1がその他のカム面2aの係合側端A1における半径R1よりも大きくなるように形成されていればよい。
したがって、例えば、内輪2の最後のカム面2aを、図4(a)に示すように平面で形成したり、図4(b)に示すように径方向外側に向かって凹となる円弧面で形成したりすることもできる。
図5乃至図7は、第2実施形態の逆入力防止クラッチを示す。この逆入力防止クラッチは、図5および図6に示すように、入力軸(入力部材)11と、出力軸12および内輪13からなる出力部材14と、ハウジング15、外輪16および押え蓋17からなる固定部材18と、内輪13と外輪16との間に挿入される2本の柱部19aを有する保持器19と、保持器19の両柱部19a間に組み込まれるころ(係合子となる転動体)20と、内輪13と外輪16の間でころ20の配列に沿って延びるように配置される2つのC形ばね21とを備えている。
前記入力軸11は、その先端付近に二面幅部を有する係合部11aが設けられ、この係合部11aが内輪13の中央に設けられた係合穴13aに挿入されるとともに、小径先端部11bが出力軸12の端面中央に設けられた軸穴12aに嵌めこまれて、出力軸12と同一軸心のまわりに回転するようになっている。
前記出力部材14は、出力軸12と内輪13とを一体回転するように連結したものである。そして、その内輪13の係合穴13aには、入力軸11の係合部11aの二面幅部と僅かな隙間をおいて対向する二面幅部が形成され、入力軸11の回転が僅かな角度遅れをもって内輪13および出力軸12に伝達されるようになっている。
前記固定部材18は、ハウジング15の内周に外輪16と押え蓋17を順に嵌めこんだものである。その外輪16は、ハウジング15によって回転不能に拘束され、押え蓋17によって抜け止めされている。
前記保持器19は、入力軸11を通す円板部19bの周縁の相対する位置に柱部19aを設けたもので、その円板部19bが入力軸11の係合部11aの外周に嵌合固定されて、入力軸11と一体に回転するようになっている。
また、前記内輪13の外周面には、所定の一方向に傾斜するカム面13bと他方向に傾斜するカム面13cがそれぞれ連続して複数設けられており、これにより、内輪13と外輪16の間に、周方向の一側で狭小となる第1の楔形空間22aと周方向の他側で狭小となる第2の楔形空間22bがそれぞれ連続して複数形成されている。その内輪13のカム面13b、13cは、それぞれ径方向外側に向かって凸となる円弧面で形成されている。そして、連続する楔形空間22a、22bには、ころ20が互いに当接する状態で収容され、第1の楔形空間22aの狭小部と第2の楔形空間22bの狭小部が周方向で対向する位置に、保持器19の柱部19aが挿入されている。
また、前記各C形ばね21は、丸線材で形成されており、その両端にクラッチ軸方向に延びる略くの字状のフック部21aが設けられている。そして、弾性縮径した状態で、一端のフック部21aが、連続する第1の楔形空間22aに収容されて互いに当接するころ20の配列の一方の列端に配されたころ20に当接し、他端のフック部21aが、連続する第2の楔形空間22bに収容されて互いに当接するころ20の配列の一方の列端に配されたころ20に当接するように組み込まれている。これにより、各C形ばね21が、その弾性力で、各ころ20を第1または第2の楔形空間22a、22bの狭小部に押し込むようになっている。
また、図7に示すように、前記内輪13は、互いに当接するころ20の配列の他方の列端に配されたころ20と対向するカム面(最後のカム面)13b、13cの円弧半径を、その配列の他のころ20と対向するカム面(その他のカム面)13b、13cの円弧半径の1.5倍以上とすることにより、最後のカム面13b、13cの係合側端A2における半径R2を、その他のカム面13b、13cの係合側端A2における半径R2よりも大きくしている。
この逆入力防止クラッチは、上記の構成であり、各ころ20がC形ばね21の弾性力で第1または第2の楔形空間22a、22bの狭小部に押し込まれて、外輪16および内輪13と係合しているので、出力軸12にいずれの方向の逆入力トルクが加えられても、出力部材14が固定部材18にロックされ、入力軸11も回転しない。
一方、入力軸11に入力トルクが加えられたときには、入力軸11がいずれの方向に回転しても、入力軸11と一体に回転する保持器19の柱部19aが、回転方向で対向するころ20をC形ばね21の弾性力に抗して第1または第2の楔形空間22a、22bの広大側へ押し出すことにより、出力部材14がロック状態から解放される。そして、入力軸11がさらに回転してその係合部11aの二面幅部が内輪13の係合穴13aの二面幅部と係合すると、入力軸11の回転が内輪13を介して出力軸12に伝達される。
ここで、この逆入力防止クラッチでは、内輪13の最後のカム面13b、13cの係合側端A2における半径R2が、その他のカム面13b、13cの係合側端A2における半径R2よりも大きく形成されているので、ころ20が内輪13のカム面13b、13cの係合側端A2、A2を乗り越えにくくなっている。これにより、出力部材14に大きな逆入力トルクが加えられる場合でも、ころ20のロールオーバーを防止することができ、確実に入力軸11の回転を阻止することができる。
なお、この逆入力防止クラッチでも、第1実施形態の一方向クラッチと同様、内輪13のカム面13b、13cは図5乃至図7の例のものに限らず、内輪13の最後のカム面13b、13cを平面や径方向外側に向かって凹となる円弧面で形成することもできる(図示省略)。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、上述した各実施形態では、ころを楔形空間の狭小部に押し込む弾性部材としてC形ばねを用いたが、その弾性部材にはコイルばねや板ばね(S形、Z形、V形等)を使用してもよい。
また、本発明は、実施形態のようなころを転動体として用いた一方向クラッチや逆入力防止クラッチに限らず、転動体としてころ以外のボール等を用いた一方向クラッチや逆入力防止クラッチにももちろん適用することができる。
1 外輪(外方部材)
2 内輪(内方部材)
2a カム面
3 楔形空間
4 ころ(転動体)
5 C形ばね
5a、5b フック部
6 キー
7 回転軸
11 入力軸(入力部材)
12 出力軸
13 内輪
13b、13c カム面
14 出力部材
15 ハウジング
16 外輪
17 押え蓋
18 固定部材
19 保持器
19a 柱部
20 ころ(転動体)
21 C形ばね
21a フック部
22a 第1の楔形空間
22b 第2の楔形空間
A1、A2 (その他のカム面の)係合側端
A1、A2 (最後のカム面の)係合側端

Claims (8)

  1. 外方部材の内周面を円筒面とし、外方部材の内側に配される内方部材の外周面に、所定の一方向に傾斜するカム面を連続して複数設けて、前記外方部材と内方部材の間に周方向の一側で狭小となる楔形空間を連続して複数形成し、前記各楔形空間に転動体を互いに当接する状態で収容し、前記外方部材または内方部材に係止された弾性部材を前記互いに当接する転動体の配列の一方の列端に配された転動体に当接させることにより、前記各転動体を楔形空間の狭小部に押し込んで外方部材および内方部材と係合させるようにした一方向クラッチにおいて、
    前記内方部材は、前記互いに当接する転動体の配列の他方の列端に配された転動体と対向するカム面の係合側端における半径を、その配列の他の転動体と対向するカム面の係合側端における半径よりも大きくしたことを特徴とする一方向クラッチ。
  2. 前記内方部材のカム面は、径方向外側に向かって凸となる円弧面で形成されており、前記互いに当接する転動体の配列の他方の列端に配された転動体と対向するカム面の円弧半径を、その配列の他の転動体と対向するカム面の円弧半径よりも大きくしたことを特徴とする請求項1に記載の一方向クラッチ。
  3. 前記互いに当接する転動体の配列の他方の列端に配された転動体と対向するカム面の円弧半径を、その配列の他の転動体と対向するカム面の円弧半径の1.5倍以上としたことを特徴とする請求項2に記載の一方向クラッチ。
  4. 前記内方部材のカム面のうち、前記互いに当接する転動体の配列の他方の列端に配された転動体と対向するカム面を、平面または径方向外側に向かって凹となる円弧面で形成したことを特徴とする請求項1に記載の一方向クラッチ。
  5. 同一軸心のまわりに回転する入力部材と出力部材との間に、入力部材の回転を僅かな角度遅れをもって出力部材に伝達するトルク伝達手段を設け、前記出力部材の外周面に所定の一方向に傾斜するカム面と他方向に傾斜するカム面をそれぞれ連続して複数設け、これらの各カム面と対向する円筒面を有する固定部材を設けて、前記出力部材と固定部材の間に、周方向の一側で狭小となる第1の楔形空間と周方向の他側で狭小となる第2の楔形空間をそれぞれ連続して複数形成し、前記各楔形空間に転動体を互いに当接する状態で収容し、前記互いに当接する転動体の配列の一方の列端に配された転動体に当接する弾性部材を設け、この弾性部材の弾性力により前記各転動体を前記第1または第2の楔形空間の狭小部に押し込んで固定部材および出力部材と係合させ、前記第1の楔形空間の狭小部と第2の楔形空間の狭小部が周方向で対向する位置に、前記入力部材と一体回転するように連結された保持器の柱部を挿入した逆入力防止クラッチにおいて、
    前記出力部材は、前記互いに当接する転動体の配列の他方の列端に配された転動体と対向するカム面の係合側端における半径を、その配列の他の転動体と対向するカム面の係合側端における半径よりも大きくしたことを特徴とする逆入力防止クラッチ。
  6. 前記出力部材のカム面は、径方向外側に向かって凸となる円弧面で形成されており、前記互いに当接する転動体の配列の他方の列端に配された転動体と対向するカム面の円弧半径を、その配列の他の転動体と対向するカム面の円弧半径よりも大きくしたことを特徴とする請求項5に記載の逆入力防止クラッチ。
  7. 前記互いに当接する転動体の配列の他方の列端に配された転動体と対向するカム面の円弧半径を、その配列の他の転動体と対向するカム面の円弧半径の1.5倍以上としたことを特徴とする請求項6に記載の逆入力防止クラッチ。
  8. 前記出力部材のカム面のうち、前記互いに当接する転動体の配列の他方の列端に配された転動体と対向するカム面を、平面または径方向外側に向かって凹となる円弧面で形成したことを特徴とする請求項5に記載の逆入力防止クラッチ。
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