JP2022046283A - 粘着シート貼付品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022046283000001
【課題】被着体への貼合わせ後に粘着剤層の少なくとも一部を変色可能であって、当該粘着剤層の変色部分の劣化を抑制するのに適した、粘着シート貼付品の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の粘着シート貼付品の製造方法は、粘着シートSを被着体Wに貼り合わせる工程を含む。粘着シートSの粘着剤層10は、第1活性光線の照射により変色と硬化が可能で、第2活性光線の照射により硬化可能である。本方法は、第2活性光線の照射により粘着剤層10を硬化させる工程と、粘着剤層10の少なくとも一部に対する第1活性光線の照射により粘着剤層10に変色部分を形成する工程を含むか、第1活性光線の照射により粘着剤層10を変色及び硬化させる工程を含むか、又は、第1活性光線の照射により粘着剤層10の第1部分を変色及び硬化させる工程と、第2活性光線の照射により粘着剤層10の第2部分を硬化させる工程を含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、粘着シート貼付品の製造方法に関する。
有機ELパネルなどのディスプレイパネルは、画素パネルおよびカバー部材などを含む積層構造を有する。そのようなディスプレイパネルの製造過程では、積層構造に含まれる要素どうしの貼り合わせのために、例えば、透明な粘着シートが用いられる。
また、ディスプレイパネルにおける画素パネルの光出射側(画像表示側)に配置される透明粘着シートとして、同シートの所定箇所に意匠性、遮蔽性、反射防止性などを付与するための着色部分が予め形成されている粘着シートを用いることが、提案されている。そのような粘着シートは、例えば下記の特許文献1に記載されている。特許文献1には、具体的には、カーボンブラック顔料を含有する着色部分を有する粘着シートが記載されている。
特開2017-203810号公報
しかしながら、ディスプレイパネルなどの物品の製造過程において、着色部分が予め形成されている粘着シートを用いる場合、被着体に対する当該粘着シートの貼り合わせの後に、被着体と粘着シートの着色部分との間における異物および気泡の有無を適切に検査できない。物品の製造過程における粘着シートの貼り合わせには、当該貼り合わせ後に被着体と粘着シートとの間における異物および気泡の有無を適切に検査できることが求められる。
一方、例えばディスプレイパネル用の透明粘着シートに設けられる着色部分(変色部分)の機能確保の観点からは、着色部分の劣化が抑制されることが求められる。着色部分の劣化としては、例えば、粘着剤層の変形による着色部分の変形が挙げられる。変色部分の劣化としては、例えば、着色部分に含まれる着色成分の拡散に起因する着色部分の滲み、退色、および、色味の不均一化も挙げられる。
本発明は、被着体への貼合わせ後の粘着シートの少なくとも一部を変色可能であって、当該変色部分の劣化を抑制するのに適した、粘着シート貼付品の製造方法を提供する。
本発明[1]は、第1活性光線の照射によって変色可能かつ硬化可能であり、且つ第2活性光線の照射によって硬化可能である粘着剤層を、備える粘着シートを、被着体に貼り合わせる貼合せ工程を含む、粘着シート貼付品の製造方法であって、前記被着体上の前記粘着剤層に対する前記第2活性光線の照射によって当該粘着剤層を硬化させる第1の硬化工程と、当該硬化工程より後の、前記粘着剤層の少なくとも一部に対する前記第1活性光線の照射によって前記粘着剤層に変色部分を形成する変色工程とを更に含む、または、前記被着体上の前記粘着剤層に対する前記第1活性光線の照射によって前記粘着剤層を変色させ且つ硬化させる第1の変色硬化工程を更に含む、または、前記被着体上の前記粘着剤層における第1部分に対する前記第1活性光線の照射によって前記第1部分を変色させ且つ硬化させる第2の変色硬化工程と、当該変色硬化工程より後の、前記粘着剤層における第2部分に対する前記第2活性光線の照射によって当該第2部分を硬化させる第2の硬化工程とを更に含む、粘着シート貼付品の製造方法を含む。
本発明[2]は、前記粘着剤層は、重合性化合物と、光重合開始剤と、酸との反応により発色する化合物と、光酸発生剤とを含有する、上記[1]に記載の粘着シート貼付品の製造方法を含む。
本発明[3]は、前記粘着剤層は、前記光酸発生剤の吸光度Xに対する前記光重合開始剤の吸光度Yの比率が2以上である波長領域を、波長300nm以上500nm以下の範囲内に有する、上記[2]に記載の粘着シート貼付品の製造方法を含む。
本発明[4]は、前記硬化工程における前記第2活性光線は、300nm未満の波長の光を実質的に含まない、上記[1]から[3]のいずれか一つに記載の粘着シート貼付品の製造方法を含む。
本発明[5]は、前記硬化工程では、前記第2活性光線の光源として、UV-LEDランプ、ブラックライト、高圧水銀ランプ、およびメタルハライドランプからなる群より選択される少なくとも一つの光源が使用され、且つ、前記光源からの光が波長カットフィルターを介して前記粘着剤層に照射される、上記[1]から[4]のいずれか一つに記載の粘着シート貼付品の製造方法を含む。
本発明[6]は、前記変色工程および/または前記変色硬化工程における前記第1活性光線は、300nm未満の波長の光を含む、上記[1]から[5]のいずれか一つに記載の粘着シート貼付品の製造方法を含む。
本発明[7]は、前記変色工程および/または前記変色硬化工程では、前記第1活性光線の光源として、UV-LEDランプ、ブラックライト、高圧水銀ランプ、およびメタルハライドランプからなる群より選択される少なくとも一つの光源が使用される、上記[1]から[6]のいずれか一つに記載の粘着シート貼付品の製造方法を含む。
本発明の粘着シート貼付品の製造方法では、貼合せ工程において、第1活性光線の照射によって変色可能な粘着剤層を備える粘着シートが、被着体に貼り合わせられる。そのため、当該貼合せ工程より後に、粘着剤層における変色予定部分に対する第1活性光線の照射により、当該粘着剤層の少なくとも一部を変色させることができる(変色工程、第1の変色硬化工程、または第2の変色硬化工程)。このような製造方法によると、被着体に対する粘着シートの貼合せ後であって、粘着剤層の変色部分形成前に、粘着シートと被着体との間における異物および気泡の有無を検査できる。
また、本製造方法において、変色工程とその後の第1の硬化工程とを実施する上記構成は、粘着剤層の変色を抑制しつつ粘着剤層を硬化させ、且つ、粘着剤層に所望のパターン形状の変色部分を形成するのに適する。第1の変色硬化工程を実施する上記構成は、粘着剤層の全体を効率よく変色および硬化させるのに適する。第2の変色硬化工程とその後の第2の硬化工程とを実施する上記構成は、粘着剤層に所望のパターン形状の変色部分を形成し、且つ、粘着剤層における変色部分以外の変色を抑制しつつ粘着剤層を硬化させるのに適する。そして、貼合せ工程後に、粘着剤層の少なくとも一部に変色部分を形成し且つ粘着剤層の全体を硬化させるのに適するこれら構成は、被着体に対する貼り合わせに適した柔らかさを粘着剤層(硬化前)において貼り合わせ時に確保しつつ、製造される粘着シート貼付品の粘着剤層(硬化後)において、変色部分の劣化を抑制するのに適する。
本発明の粘着シート貼付品の製造方法の一実施形態における一部の工程を表す。図1Aは、粘着シートおよび第1部材を用意する工程を表し、図1Bは、粘着シートを第1部材に貼り合わせる工程(貼合せ工程)を表し、図1Cは、第1部材と第2部材とを粘着シートを介して接合する工程(接合工程)を表す。 図1に示す工程の後に続く工程を表す。図2Aは、粘着シートの粘着剤層を硬化させる工程(第1の硬化工程)を表し、図2Bは、粘着シートの粘着剤層の一部を変色させる工程(変色工程)を表す。 図1に示す工程の後に続く他の工程を表す。具体的には、粘着剤層を変色および硬化させる工程(第1の変色硬化工程)を表す。 図1に示す工程の後に続く他の工程を表す。図4Aは、粘着シートの粘着剤層の一部を変色および硬化させる工程(第2の変色硬化工程)を表し、粘着シートの粘着剤層を硬化させる工程(第2の硬化工程)を表す。 本発明の粘着シート貼付品の製造方法に用いられる粘着シートの断面模式図である。 本発明の粘着シート貼付品の製造方法に用いられる粘着シートの変形例(粘着シートが基材付き片面粘着シートである場合)の断面模式図である。 図6に示す粘着シートを用いて製造される粘着シート貼付品を表す。
図1および図2は、本発明の粘着シート貼付品の製造方法の一実施形態を表す。本製造方法は、用意工程と、貼合せ工程と、第1の硬化工程と、変色工程とを含む。
まず、用意工程では、図1Aに示すように、粘着シートSと、第1部材M1(被着体)とを用意する。
粘着シートSは、粘着剤層10を備える。粘着シートSは、所定の厚さのシート形状を有し、厚さ方向と直交する方向(面方向)に延びる。粘着剤層10は、粘着性組成物から形成された感圧接着剤層である。粘着剤層10は、透明性(可視光透過性)を有する。また、粘着剤層10は、後述の第1活性光線の照射によって変色可能かつ硬化可能であり、且つ、第1活性光線とは異なる後述の第2活性光線の照射によって硬化可能である。粘着性組成物は、本実施形態では、ベースポリマーと、重合性化合物と、光重合開始剤とを含有する。光重合開始剤は、第1活性光線を受けて重合性化合物の重合反応を開始させる。また、本実施形態では、粘着性組成物において、光酸発生剤と、発色性化合物とが用いられる。光酸発生剤は、第2活性光線を受けて酸を発生させる。発色性化合物は、酸との反応によって発色する。粘着性組成物の成分は、より具体的には、例えば後述のとおりである。
第1部材M1は、例えば、有機ELパネルなどのディスプレイパネルである。第1部材M1は、他の電子デバイス、および、光学デバイスであってもよい。
次に、貼合せ工程では、図1Bに示すように、第1部材M1に粘着シートSを貼り合わせる。本実施形態では、第1部材M1の厚さ方向一方面に粘着シートSを貼り合わせる。これにより、第1部材M1の厚さ方向一方面上に粘着シートSが配置される。
貼合せ工程の後、必要に応じて、部材31と粘着シートSとの間における異物および気泡の有無を検査する。
本実施形態では、次に、図1Cに示すように、粘着シートSを介して第1部材M1および第2部材M2を接合する(接合工程)。第2部材M2は、例えば透明基材である。透明基材としては、透明プラスチック基材および透明ガラス基材が挙げられる。本工程により、積層体Zが得られる。積層体Zにおいて、粘着シートSは、第1部材M1の厚さ方向一方面に接触するように配置され、第2部材M2は、その粘着シートSの厚さ方向一方面に接触するように配置されている。
接合工程の後、必要に応じて、部材31,32と粘着シートSとの間における異物および気泡の有無を検査する。
次に、第1の硬化工程では、図2Aに示すように、粘着シートSの粘着剤層10を硬化させる。具体的には、積層体Zにおける粘着剤層10に第2活性光線を照射して粘着剤層10を硬化させる。第2活性光線は、透明な第2部材M2の側から粘着剤層10に対して照射される。第2活性光線照射用の光源としては、例えば、紫外線LEDライト、ブラックライト、高圧水銀ランプ、およびメタルハライドランプが挙げられる。また、第2活性光線の照射においては、光源から出射される光線における一部の波長領域をカットするための波長カットフィルターを、必要に応じて用いてもよい。第2活性光線の光源の種類、および、第2活性光線照射時の波長カットフィルターの利用については、後述の第2の硬化工程においても同様である。
第2活性光線は、第1活性光線とは波長範囲が異なる。第2活性光線は、本実施形態では、光酸発生剤において実質的に酸を発生させない波長を有する。第2活性光線は、好ましくは、300nm未満の波長の光を実質的に含まない。第2活性光線の波長範囲の下限は、好ましくは300nm、より好ましくは320nm、一層好ましくは340nm、より一層好ましくは360nm、更に好ましくは380nm、こと更に好ましくは390nm、特に好ましくは395nmである。本実施形態では、好ましくは、このような波長の光照射を受けることによって重合性化合物の重合反応を開始させる光重合開始剤が、粘着性組成物において用いられる。第2活性光線の波長に関する以上の構成については、後述の第2の硬化工程で用いられる第2活性光線においても同様である。
本工程では、第2活性光線の照射を受けた粘着剤層10において、光重合開始剤によって重合性化合物の重合反応が開始され、当該重合反応が進行する。これにより、粘着剤層10の弾性率が上昇する。
粘着剤層10は、用いられる光酸発生剤の吸光度Xに対する光重合開始剤の吸光度Yの比率が2以上である波長領域(波長領域R)を、波長300nm以上500nm以下の範囲内に有するのが好ましい。波長領域Rにおける前記比率(Y/X)は、好ましくは3以上、より好ましくは10以上、更に好ましくは100以上である。好ましくは、第2活性光線の波長の少なくとも一部が波長領域R内にある。より好ましくは、第2活性光線の波長の全てが波長領域R内にある。このような波長領域内の波長を有する第2活性光線を粘着剤層10に照射する構成は、硬化工程において、粘着剤層10での変色を抑制しつつ粘着剤層10を硬化させるのに適する。硬化工程において、粘着剤層10での変色を抑制しつつ粘着剤層10を硬化させる観点からは、光酸発生剤の吸光度Xに対する光重合開始剤の吸光度Yの上記比率は、より大きい方が好ましい。
硬化後の粘着剤層10が、周波数1Hzおよび昇温速度5℃/分の条件での動的粘弾性測定で示す、25℃でのせん断貯蔵弾性率(第1せん断貯蔵弾性率)は、好ましくは0.2×10Pa以上、より好ましくは2×10Pa以上、更に好ましくは5×10Pa以上である。当該せん断貯蔵弾性率は、好ましくは100×10Pa以下、より好ましくは50×10Pa以下、更に好ましくは25×10Pa以下である。また、硬化前の粘着剤層10が、周波数1Hzおよび昇温速度5℃/分の条件での動的粘弾性測定で示す、25℃でのせん断貯蔵弾性率(第2せん断貯蔵弾性率)は、好ましくは0.1×10Pa以上、より好ましくは0.2×10Pa以上、更に好ましくは0.3×10Pa以上である。第1せん断貯蔵弾性率は、好ましくは10×10Pa以下、より好ましくは5×10Pa以下、更に好ましくは3×10Pa以下である。第2せん断貯蔵弾性率に対する第1せん断貯蔵弾性率の比率は、好ましくは2以上、より好ましくは5以上、更に好ましくは10以上である。同比率は、好ましくは100以下、より好ましくは50以下、更に好ましくは30以下である。せん断貯蔵弾性率に関する以上の構成は、粘着剤層10に形成される変色部分の後述の劣化を抑制するのに適する。
次に、変色工程では、図2Bに示すように、粘着シートSの粘着剤層10の少なくとも一部を変色させる。具体的には、積層体Zにおける粘着剤層10の少なくとも一部に対する第1活性光線の照射によって、粘着剤層10に変色部分11を形成する(図2Bには、粘着剤層10の一部に変色部分11を形成する場合を例示的に図示する)。本工程において、粘着剤層10の一部に変色部分11を形成する場合、透明な第2部材M2の側から、粘着剤層10における所定領域をマスクするためのマスクパターン(図示略)を介して、粘着剤層10に対して第1活性光線を照射する。これにより、粘着剤層10における当該マスクパターンでマスクされていない部分を変色させる。
第1活性光線照射用の光源としては、例えば、紫外線LEDライト、ブラックライト、高圧水銀ランプ、およびメタルハライドランプが挙げられる。また、第1活性光線の照射においては、光源から出射される第1活性光線における一部の波長領域をカットするための波長カットフィルターを、必要に応じて用いてもよい。第1活性光線の光源の種類、および、第1活性光線照射時の波長カットフィルターの利用については、後述の第1の変色硬化工程および第2の変色硬化工程においても同様である。
第1活性光線は、第2活性光線とは波長範囲が異なる。第1活性光線の波長範囲は、好ましくは、少なくとも第2活性光線の波長範囲より小さい範囲(短波長側の波長範囲)を含む(第1活性光線の波長範囲は、第2活性光線の波長範囲と重複する範囲を含んでもよい)。すなわち、第1活性光線は、好ましくは、第2活性光線には含まれない高エネルギーの光線を含む。例えば、第1活性光線は、300nm未満の波長の光を含む。
第1活性光線が波長範囲に下限を有する場合、または、例えば波長カットフィルターを用いて第1活性光線の波長範囲に下限を設ける場合、当該第1活性光線の波長範囲の下限は、好ましくは200nm、より好ましくは220nm、一層好ましくは240nm、より一層好ましくは250nm、更に好ましくは260nm、こと更に好ましくは270nm、特に好ましくは280nmである。或いは、第1活性光線には、波長200nm未満の光が含まれてもよい。そのような光の光源としては、例えば、高圧水銀ランプおよびメタルハライドランプが挙げられる。第1活性光線が波長範囲に上限を有する場合、または、例えば波長カットフィルターを用いて第1活性光線の波長範囲に上限を設ける場合、当該第1活性光線の波長範囲の上限は、好ましくは400nm、より好ましくは395nm、一層好ましくは390nm、より一層好ましくは385nm、更に好ましくは380nm、こと更に好ましくは375nm、特に好ましくは370nmである。本実施形態では、好ましくは、このような波長の活性エネルギー線照射を受けることによって酸を発生する光酸発生剤が、粘着性組成物において用いられる。第1活性光線の波長に関する以上の構成については、後述の第1の変色硬化工程および第2の変色硬化工程で用いられる第1活性光線においても同様である。
本工程では、粘着剤層10において第1活性光線が照射された部分で、光酸発生剤から酸が発生し、当該酸との反応によって発色性化合物が発色する。これにより、粘着剤層10に変色部分11が形成される。変色部分11は、例えば暗色を呈する。
以上のようにして、粘着シート貼付品Wを製造できる。第1部材M1が有機ELパネルなどのディスプレイパネルである場合、当該パネルが備える画素パネル上に形成された金属配線に対応する(即ち対面する)パターン形状で変色部分11を設けることにより、当該金属配線での外光反射を抑制できる。
本製造方法では、図1に示す工程の後、図2に示す工程の代わりに、以下のような第1の変色硬化工程を実施してもよい。
第1の変色硬化工程では、図3に示すように、粘着シートSの粘着剤層10を変色および硬化させる。具体的には、積層体Zにおける粘着剤層10に対する第1活性光線の照射によって、粘着剤層10の全体を硬化させるとともに変色させる。第1活性光線は、透明な第2部材M2の側から粘着剤層10に対して照射される。
本工程では、第1活性光線の照射を受けた粘着剤層10において、光酸発生剤から酸が発生し、当該酸との反応によって発色性化合物が発色する。これにより、粘着剤層10が変色される(粘着剤層10の全体に変色部分11が形成される)。また、本工程では、第1活性光線の照射を受けた粘着剤層10において、光重合開始剤によって重合性化合物の重合反応が開始され、当該重合反応が進行する。これにより、粘着剤層10の弾性率が上昇する。
以上の方法によっても、粘着シート貼付品Wを製造できる。
本製造方法では、図1に示す工程の後、図2に示す工程の代わりに、以下のような第2の変色硬化工程と、第2の硬化工程とを実施してもよい。
第2の変色硬化工程では、図4Aに示すように、粘着シートSの粘着剤層10の一部を変色および硬化させる。具体的には、積層体Zにおける粘着剤層10の一部(第1部分)に対する第1活性光線の照射によって、粘着剤層10の一部に変色部分11を形成し且つ当該一部を硬化させる。本工程では、透明な第2部材M2の側から、粘着剤層10における所定領域をマスクするためのマスクパターン(図示略)を介して、粘着剤層10に対して第1活性光線を照射する。
本工程では、粘着剤層10において第1活性光線の照射を受けた部分で、光酸発生剤から酸が発生し、当該酸との反応によって発色性化合物が発色する。これにより、粘着剤層10に変色部分11が形成される。また、本工程では、粘着剤層10において第1活性光線の照射を受けた部分で、光重合開始剤によって重合性化合物の重合反応が開始され、当該重合反応が進行する。これにより、当該部分の弾性率が上昇する。
第2の硬化工程では、図4Bに示すように、粘着シートSの粘着剤層10を硬化させる。具体的には、積層体Zにおける粘着剤層10の少なくとも一部に第2活性光線を照射して粘着剤層10を硬化させる。粘着剤層10において第2活性光線が照射される領域は、粘着剤層10の変色部分11以外のいずれかの部分(第2部分)を含み、好ましくは粘着剤層10の全体である。第2活性光線は、透明な第2部材M2の側から粘着剤層10に対して照射される。
本工程では、第2活性光線の照射を受けた粘着剤層10において、光重合開始剤によって重合性化合物の重合反応が開始され、当該重合反応が進行する。これにより、粘着剤層10の弾性率が上昇する(図4Bには、粘着剤層10の全体が硬化される場合を例示的に図示する)。
以上の製造方法では、第1活性光線の照射によって事後的に変色可能な粘着剤層10を備える粘着シートSが、被着体としての第1部材M1に貼り合わせられる(貼合せ工程)。また、当該粘着シートSを介して、被着体としての第1部材M1と第2部材M2とが接合される(接合工程)。このような製造方法によると、貼合せ工程後において、また、接合工程後において、粘着剤層10の変色部分11の形成前に、粘着シートSと被着体との間における異物および気泡の有無を検査できる。
また、本製造方法において、変色工程とその後の第1の硬化工程とを実施する上記構成(図2に示す)は、粘着剤層10の変色を抑制しつつ粘着剤層10を硬化させ、且つ、粘着剤層10に所望のパターン形状の変色部分11を形成するのに適する。第1の変色硬化工程を実施する上記構成(図3に示す)は、粘着剤層10の全体を効率よく変色および硬化させるのに適する。第2の変色硬化工程とその後の第2の硬化工程とを実施する上記構成(図4に示す)は、粘着剤層10に所望のパターン形状の変色部分11を形成し、且つ、粘着剤層10における変色部分11以外の変色を抑制しつつ粘着剤層10を硬化させるのに適する。そして、貼合せ工程後に、粘着剤層10に変色部分11を形成し且つ粘着剤層10の全体を硬化させるのに適するこれら構成は、被着体に対する貼り合わせに適した柔らかさを粘着剤層10(硬化前)において確保しつつ、粘着剤層10(硬化後)において、変色部分11の劣化を抑制するのに適する。変色部分11の劣化としては、例えば、粘着剤層10の変形による変色部分11の変形が挙げられる。変色部分11の劣化としては、例えば、変色部分11に含まれる発色性化合物の拡散に起因する変色部分11の滲み、退色、および、色味の不均一化も挙げられる。
粘着シートSの粘着剤層10を形成する粘着性組成物は、例えば、ベースポリマーと、重合性化合物と、光重合開始剤と、光酸発生剤と、発色性化合物とを含む。
ベースポリマーは、粘着剤層10において粘着性を発現させるための粘着成分である。ベースポリマーは、室温域でゴム弾性を示す。ベースポリマーとしては、例えば、アクリルポリマー、ゴムポリマー、ポリエステルポリマー、ウレタンポリマー、ポリエーテルポリマー、シリコーンポリマー、ポリアミドポリマー、およびフッ素ポリマーが挙げられる。粘着剤層10における良好な透明性および粘着性を確保する観点から、ベースポリマーとしては、好ましくはアクリルポリマーが用いられる。
粘着剤層10におけるベースポリマーの含有割合は、粘着剤層10でのベースポリマーの機能を適切に発現させる観点から、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、更に好ましくは70質量%以上である。
アクリルポリマーは、例えば、(メタ)アクリル酸エステルを50質量%以上の割合で含むモノマー成分を重合することにより得られるポリマーである。「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸および/またはメタクリル酸を意味する。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルおよび(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルが挙げられる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、直鎖状または分岐状の炭素数1~20のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。そのような(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s-ブチル、(メタ)アクリル酸t-ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸ネオペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸イソトリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸イソテトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸イソオクタデシル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、および(メタ)アクリル酸エイコシルが挙げられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、好ましくは、炭素数1~12のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステルが用いられ、より好ましくは、アクリル酸メチルと、炭素数2~12のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステルとが併用され、更に好ましくは、アクリル酸メチルと、アクリル酸2-エチルヘキシルとが併用される。
(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルとしては、例えば、炭素数1~4のアルコキシ基および炭素数1~4のアルキレン基を有する(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルが挙げられる。そのような(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2-メトキシメチル、(メタ)アクリル酸2-メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2-エトキシメチル、(メタ)アクリル酸2-エトキシエチル、(メタ)アクリル酸3-メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸3-エトキシプロピル、(メタ)アクリル酸4-メトキシブチル、および(メタ)アクリル酸4-エトキシブチルが挙げられる。(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルとしては、好ましくは、好ましくは(メタ)アクリル酸2-エトキシメチルが用いられ、より好ましくはアクリル酸2-エトキシメチルが用いられる。
(メタ)アクリル酸エステルは、単独で用いられてもよいし、二種類以上が併用されてもよい。
モノマー成分における(メタ)アクリル酸エステルの割合は、粘着剤層10において粘着性等の基本特性を適切に発現させる観点から、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、更に好ましくは70質量%以上である。同割合は、例えば99質量%以下である。
モノマー成分は、(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な共重合性モノマーを含んでもよい。共重合性モノマーとしては、例えば、極性基を有するモノマーが挙げられる。極性基含有モノマーとしては、例えば、水酸基含有モノマー、窒素原子含有環を有するモノマー、および、カルボキシ基含有モノマーが挙げられる。極性基含有モノマーは、アクリルポリマーへの架橋点の導入、アクリルポリマーの凝集力の確保など、アクリルポリマーの改質に役立つ。
共重合性モノマーは、好ましくは、水酸基含有モノマー、窒素原子含有環を有するモノマー、および、カルボキシ基含有モノマーからなる群から選択される少なくとも一種を含む。より好ましくは、共重合性モノマーは、水酸基含有モノマーおよび/または窒素原子含有環を有するモノマーを含む。
水酸基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6-ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8-ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10-ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12-ヒドロキシラウリル、および(4-ヒドロキシメチルシクロへキシル)メチル(メタ)アクリレートが挙げられる。水酸基含有モノマーとしては、好ましくは(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチルが用いられ、より好ましくはアクリル酸2-ヒドロキシエチルが用いられる。
モノマー成分における水酸基含有モノマーの割合は、アクリルポリマーへの架橋構造の導入、および、粘着剤層10における凝集力の確保の観点からは、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、更に好ましくは5質量%以上である。同割合は、アクリルポリマー重合時の重合反応溶液の粘度調整、および、アクリルポリマーの極性(粘着剤層10における各種添加剤成分とアクリルポリマーとの相溶性に関わる)の調整の観点からは、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下である。
窒素原子含有環を有するモノマーとしては、例えば、N-ビニル-2-ピロリドン、N-メチルビニルピロリドン、N-ビニルピリジン、N-ビニルピペリドン、N-ビニルピリミジン、N-ビニルピペラジン、N-ビニルピラジン、N-ビニルピロール、N-ビニルイミダゾール、N-ビニルオキサゾール、N-(メタ)アクリロイル-2-ピロリドン、N-(メタ)アクリロイルピペリジン、N-(メタ)アクリロイルピロリジン、N-ビニルモルホリン、N-ビニル-3-モルホリノン、N-ビニル-2-カプロラクタム、N-ビニル-1,3-オキサジン-2-オン、N-ビニル-3,5-モルホリンジオン、N-ビニルピラゾール、N-ビニルイソオキサゾール、N-ビニルチアゾール、およびN-ビニルイソチアゾールが挙げられる。窒素原子含有環を有するモノマーとしては、好ましくはN-ビニル-2-ピロリドンが用いられる。
モノマー成分における、窒素原子含有環を有するモノマーの割合は、粘着剤層10における凝集力の確保、および、粘着剤層10における対被着体密着力の確保の観点からは、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、更に好ましくは5質量%以上である。同割合は、アクリルポリマーのガラス転移温度の調整、および、アクリルポリマーの極性(粘着剤層10における各種添加剤成分とアクリルポリマーとの相溶性に関わる)の調整の観点からは、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下である。
カルボキシ基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチルアクリレート、カルボキシペンチルアクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、およびイソクロトン酸が挙げられる。
モノマー成分におけるカルボキシ基含有モノマーの割合は、アクリルポリマーへの架橋構造の導入、粘着剤層10における凝集力の確保、および、粘着剤層10における対被着体密着力の確保の観点からは、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、更に好ましくは5質量%以上である。同割合は、アクリルポリマーのガラス転移温度の調整、および、酸による被着体の腐食リスクの回避の観点からは、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下である。
モノマー成分は、他の共重合性モノマーを含んでいてもよい。他の共重合性モノマーとしては、例えば、酸無水物モノマー、スルホン酸基含有モノマー、リン酸基含有モノマー、エポキシ基含有モノマー、シアノ基含有モノマー、アミド基含有モノマー、スクシンイミド骨格を有するモノマー、マレイミド類、イタコンイミド類、アルコキシ基含有モノマー、ビニルエステル類、ビニルエーテル類、および芳香族ビニル化合物が挙げられる。
酸無水物モノマーとしては、例えば、無水マレイン酸および無水イタコン酸が挙げられる。
スルホン酸基含有モノマーとしては、例えば、スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、ビニルスルホン酸ナトリウム、2-(メタ)アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、および(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸が挙げられる。
リン酸基含有モノマーとしては、例えば、2-ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェートが挙げられる。
エポキシ基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジルおよび(メタ)アクリル酸-2-エチルグリシジルエーテルなどのエポキシ基含有アクリレート、アリルグリシジルエーテル、および(メタ)アクリル酸グリシジルエーテルが挙げられる。
シアノ基含有モノマーとしては、例えば、アクリロニトリルおよびメタクリロニトリルが挙げられる。
アミド基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N,N-ジアルキル(メタ)アクリルアミド、N-アルキル(メタ)アクリルアミド、N-ビニルアセトアミドなどのN-ビニルカルボン酸アミド類、N-ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N-アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、およびN-(メタ)アクリロイルモルホリンが挙げられる。N,N-ジアルキル(メタ)アクリルアミドとしては、例えば、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジイソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジ(n-ブチル)(メタ)アクリルアミド、およびN,N-ジ(t-ブチル)(メタ)アクリルアミドが挙げられる。N-アルキル(メタ)アクリルアミドとしては、例えば、N-エチル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N-ブチル(メタ)アクリルアミド、およびN-n-ブチル(メタ)アクリルアミドが挙げられる。N-ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミドとしては、例えば、N-(2-ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N-(2-ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N-(1-ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N-(3-ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N-(2-ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミド、N-(3-ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミド、およびN-(4-ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミドが挙げられる。N-アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミドとしては、例えば、N-メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、およびN-ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドが挙げられる。
スクシンイミド骨格を有するモノマーとしては、例えば、N-(メタ)アクリロイルオキシメチレンスクシンイミド、N-(メタ)アクリロイル-6-オキシヘキサメチレンスクシンイミド、およびN-(メタ)アクリロイル-8-オキシヘキサメチレンスクシンイミドが挙げられる。
マレイミド類としては、例えば、N-シクロヘキシルマレイミド、N-イソプロピルマレイミド、N-ラウリルマレイミド、およびN-フェニルマレイミドが挙げられる。
イタコンイミド類としては、例えば、N-メチルイタコンイミド、N-エチルイタコンイミド、N-ブチルイタコンイミド、N-オクチルイタコンイミド、N-2-エチルへキシルイタコンイミド、N-シクロへキシルイタコンイミド、およびN-ラウリルイタコンイミドが挙げられる。
アルコキシ基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル類および(メタ)アクリル酸アルコキシアルキレングリコール類が挙げられる。(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル類としては、例えば、(メタ)アクリル酸2-メトキシエチル、(メタ)アクリル酸3-メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸2-エトキシエチル、(メタ)アクリル酸プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸ブトキシエチル、および(メタ)アクリル酸エトキシプロピルが挙げられる。(メタ)アクリル酸アルコキシアルキレングリコール類としては、例えば、(メタ)アクリル酸メトキシエチレングリコール、および(メタ)アクリル酸メトキシポリプロピレングリコールが挙げられる。
ビニルエステル類としては、例えば、酢酸ビニルおよびプロピオン酸ビニルが挙げられる。
ビニルエーテル類としては、例えば、メチルビニルエーテルおよびエチルビニルエーテルが挙げられる。
芳香族ビニル化合物としては、例えば、スチレン、α-メチルスチレン、およびビニルトルエンが挙げられる。オレフィン類としては、例えば、エチレン、ブタジエン、イソプレン、およびイソブチレンが挙げられる。
共重合性モノマーは、単独で用いられてもよいし、二種類以上が併用されてもよい。
アクリルポリマーは、上述のモノマー成分を重合させることによって形成することができる。重合方法としては、例えば溶液重合、塊状重合、および乳化重合が挙げられ、好ましくは溶液重合が挙げられる。溶液重合では、例えば、モノマー成分と重合開始剤とを溶媒に配合して反応溶液を調製した後、その反応溶液を加熱する。そして、反応溶液中でのモノマー成分の重合反応を経ることによって、アクリルポリマーを含むアクリルポリマー溶液を得ることができる。重合開始剤としては、例えば熱重合開始剤が用いられる。重合開始剤の使用量は、モノマー成分100質量部に対して、例えば0.05質量部以上であり、また、例えば1質量部以下である。
熱重合開始剤としては、例えば、アゾ重合開始剤および過酸化物重合開始剤が挙げられる。アゾ重合開始剤としては、例えば、2,2'-アゾビスイソブチロニトリル、2,2'-アゾビス-2-メチルブチロニトリル、2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオン酸)ジメチル、4,4'-アゾビス-4-シアノバレリアン酸、アゾビスイソバレロニトリル、2,2'-アゾビス(2-アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2'-アゾビス[2-(5-メチル-2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]ジヒドロクロライド、2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオンアミジン)二硫酸塩、および、2,2'-アゾビス(N,N'-ジメチレンイソブチルアミジン)ジヒドロクロライドが挙げられる。過酸化物重合開始剤としては、例えば、ジベンゾイルペルオキシド、t-ブチルペルマレエ-ト、および過酸化ラウロイルが挙げられる。
アクリルポリマーの重量平均分子量は、粘着剤層10における凝集力の確保の観点からは、好ましくは100000以上、より好ましくは300000以上、更に好ましくは500000以上である。同重量平均分子量は、好ましくは5000000以下、より好ましくは3000000以下、更に好ましくは2000000以下である。アクリルポリマーの重量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフ(GPC)によって測定してポリスチレン換算により算出される。
ベースポリマーのガラス転移温度(Tg)は、好ましくは0℃以下、より好ましくは-10℃以下、更に好ましくは-20℃以下である。同ガラス転移温度は、例えば-80℃以上である。
ポリマーのガラス転移温度(Tg)については、下記のFoxの式に基づき求められるガラス転移温度(理論値)を用いることができる。Foxの式は、ポリマーのガラス転移温度Tgと、当該ポリマーを構成するモノマーのホモポリマーのガラス転移温度Tgiとの関係式である。下記のFoxの式において、Tgはポリマーのガラス転移温度(℃)を表し、Wiは当該ポリマーを構成するモノマーiの重量分率を表し、Tgiは、モノマーiから形成されるホモポリマーのガラス転移温度(℃)を示す。ホモポリマーのガラス転移温度については文献値を用いることができ、例えば、「Polymer Handbook」(第4版,John Wiley & Sons, Inc., 1999年)および「新高分子文庫7 塗料用合成樹脂入門」(北岡協三著,高分子刊行会,1995年)には、各種のホモポリマーのガラス転移温度が挙げられている。一方、モノマーのホモポリマーのガラス転移温度については、特開2007-51271号公報に具体的に記載されている方法によって求めることも可能である。
Foxの式 1/(273+Tg)=Σ[Wi/(273+Tgi)]
粘着性組成物は、ベースポリマーへの架橋構造の導入の観点から、架橋剤を含有してもよい。架橋剤としては、例えば、イソシアネート架橋剤、エポキシ架橋剤、オキサゾリン架橋剤、アジリジン架橋剤、カルボジイミド架橋剤、および金属キレート架橋剤が挙げられる。架橋剤は、単独で用いられてもよいし、二種類以上が併用されてもよい。
イソシアネート架橋剤としては、例えば、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ナフタリンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、およびポリメチレンポリフェニルイソシアネートが挙げられる。また、イソシアネート架橋剤としては、これらイソシアネートの誘導体も挙げられる。当該イソシアネート誘導体としては、例えば、イソシアヌレート変性体およびポリオール変性体が挙げられる。イソシアネート架橋剤の市販品としては、例えば、コロネートL(トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体,東ソー製)、コロネートHL(へキサメチレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体,東ソー製)、コロネートHX(ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体,東ソー製)、およびタケネートD110N(キシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体,三井化学製)が挙げられる。
エポキシ架橋剤としては、ビスフェノールA、エピクロルヒドリン型のエポキシ樹脂、エチレングリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、ジアミングリシジルアミン、N,N,N',N'-テトラグリシジル-m-キシリレンジアミン、および1,3-ビス(N,N-ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサンが挙げられる。
架橋剤の配合量は、粘着剤層10の凝集力を確保する観点からは、ベースポリマー100質量部に対して、例えば0.01質量部以上であり、好ましくは0.05質量部以上、より好ましくは0.07質量部以上である。粘着剤層10において良好なタック性を確保する観点からは、ベースポリマー100質量部に対する架橋剤の配合量は、例えば10質量部以下であり、好ましくは5質量部以下、より好ましくは3質量部以下である。
ベースポリマーに架橋構造が導入される場合、架橋反応を効果的に進行させるために架橋触媒が用いられてもよい。架橋触媒としては、例えば、ジラウリン酸ジブチルスズ、テトラ-n-ブチルチタネート、テトライソプロピルチタネート、ナーセム第二鉄、およびブチルスズオキシドが挙げられ、好ましくはジラウリン酸ジブチルスズが用いられる。架橋触媒の使用量は、ベースポリマー100質量部に対して例えば0.0001質量部以上であり、また、1質量部以下である。
架橋触媒が用いられる場合、粘着性組成物から事後的に除去可能な架橋抑制剤が粘着性組成物に配合されてもよい。架橋触媒としてジラウリン酸ジブチルスズが用いられる場合、架橋抑制剤としては、好ましくはアセチルアセトンが用いられる。この場合、粘着性組成物においては、アセチルアセトンがジラウリン酸ジブチルスズに配位し、ベールポリマーに対する架橋剤の架橋反応は抑制される。粘着シートSの後述の製造過程において、剥離フィルム上に粘着性組成物が塗布されて塗膜が形成された後、所望のタイミングでの加熱により、アセチルアセトンを揮発させて塗膜から除去できる。これにより、架橋剤の架橋反応を進行させることができる。
架橋抑制剤の配合量は、架橋触媒100質量部に対して、例えば100質量部以上、好ましくは1000質量部以上である。また、同配合量は、例えば5000質量部以下である。
重合性化合物は、重合性官能基を有する化合物である。当該重合性官能基は、エチレン性不飽和二重結合を有する。重合性官能基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、およびプロペニル基が挙げられる。重合性化合物としては、例えば、一つの重合性官能基を有するモノマー(単官能モノマー)、および、複数の重合性官能基を有するモノマー(多官能モノマー)が挙げられる。また、重合性化合物としては、反応性の観点から、重合性官能基として(メタ)アクリロイル基を有する化合物が用いられる。(メタ)アクリロイル基は、アクリロイル基および/またはメタクリロイル基を意味する。重合性化合物は、単独で用いられてもよいし、二種類以上が併用されてもよい。
単官能モノマーとしては、例えば、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、ter-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチルメタクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシ(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、メタクリロキシオキシエチルアシッドフォスフェート、2-ヒドロキシエチルメタクリル酸フォスフェート、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、アクリロイルモルホリン、モルホリノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、およびN,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートが挙げられる。
多官能モノマーとしては、二官能モノマー、三官能モノマー、および、四官能以上の多官能モノマーが挙げられる。
二官能モノマーとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチエレングルコールジメタクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ステアリン酸変性ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルジアクリレート、ジ(メタ)アクリロイルイソシアヌレート、およびアルキレンオキサイド変性ビスフェノールジ(メタ)アクリレートが挙げられる。
三官能モノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、およびトリス(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレートが挙げられる。
四官能以上の多官能モノマーとしては、例えば、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、およびイソシアヌル酸EO変性ジ及びトリアクリレートが挙げられる。
粘着剤層10の速硬化性の観点から、重合性化合物としては、好ましくは多官能モノマー、より好ましくは四官能以上の多官能モノマー、更に好ましくはジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、特に好ましくはジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが用いられる。
重合性化合物の配合量は、硬化後の粘着剤層10において充分な硬さを確保する観点からは、ベースポリマー100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは7質量部以上、更に好ましくは9質量部以上、特に好ましくは10質量部以上である。硬化後の粘着剤層10において充分な粘着力を確保する観点からは、ベースポリマー100質量部に対する重合性化合物の配合量は、好ましくは50質量部以下、より好ましくは45質量部以下、更に好ましくは43質量部以下である。
光重合開始剤は、重合性化合物の重合反応を開始させる。光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインエーテル光重合開始剤、アセトフェノン光重合開始剤、α-ケトール光重合開始剤、芳香族スルホニルクロリド光重合開始剤、光活性オキシム光重合開始剤、ベンゾイン光重合開始剤、ベンジル光重合開始剤、ベンゾフェノン光重合開始剤、ケタール光重合開始剤、チオキサントン光重合開始剤、および、アシルフォスフィンオキサイド光重合開始剤が挙げられる。
光酸発生剤(第1の光酸発生剤)としては、例えば、紫外線照射(第1活性光線)によって酸を発生するオニウム化合物が挙げられる。オニウム化合物は、例えば、オニウムカチオンとアニオンとのオニウム塩の形態で提供される。オニウムカチオンとしては、例えば、ヨードニウムおよびスルホニウムが挙げられる。アニオンとしては、例えば、Cl,Br,I,ZnCl ,HSO ,BF ,PF ,AsF ,SbF ,CHSO ,CFSO ,CHSO ,(C),および(C)が挙げられる。光酸発生剤は、単独で用いられてもよいし、二種類以上が併用されてもよい。粘着性組成物は、好ましくは、スルホニウムとCHSO とからなるオニウム塩(オニウム化合物)を光酸発生剤として含む。
ベースポリマー100質量部に対する光酸発生剤の配合量は、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上、更に好ましくは5質量部以上、特に好ましくは7質量部以上である。同配合量は、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下、更に好ましくは12質量部以下である。
また、発色性化合物100質量部に対する光酸発生剤の配合量は、例えば100質量部以上、好ましくは200質量部以上、より好ましくは300質量部以上、更に好ましくは330質量部以上である。同配合量は、好ましくは1000質量部以下、より好ましくは700質量部以下、更に好ましくは500質量部以下である。
発色性化合物(第1の発色性化合物)としては、例えば、ロイコ色素、トリアリールメタン色素、ジフェニルメタン色素、フルオラン色素、スピロピラン色素、およびローダミン色素が挙げられる。発色性化合物は、単独で用いられてもよいし、二種類以上が併用されてもよい。
ロイコ色素としては、例えば、2'-アニリノ-6'-(N-エチル-N-イソペンチルアミノ)-3'-メチルスピロ[フタリド-3,9'-[9H]キサンテン]、3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジプロピルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジメチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-キシリジノフルオラン、および、3-(4-ジエチルアミノ-2-エトキシフェニル)-3-(1-エチル-2-メチルインドール-3-イル)-4-アザフタリドが挙げられる。
トリアリールメタン色素としては、例えば、p,p',p”-トリス-ジメチルアミノトリフェニルメタンが挙げられる。ジフェニルメタン色素としては、例えば、4,4-ビス-ジメチルアミノフェニルベンズヒドリルベンジルエーテルが挙げられる。フルオラン色素としては、例えば、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-クロロフルオランが挙げられる。スピロピラン色素としては、例えば、3-メチルスピロジナフトピランが挙げられる。ローダミン色素としては、例えば、ローダミン-B-アニリノラクタムが挙げられる。
粘着剤層10において良好な着色性を確保する観点からは、発色性化合物としては、好ましくはロイコ色素、より好ましくは2'-アニリノ-6'-(N-エチル-N-イソペンチルアミノ)-3'-メチルスピロ[フタリド-3,9'-[9H]キサンテン]が用いられる。
ベースポリマー100質量部に対する発色性化合物の配合量は、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上である。同配合量は、好ましくは10質量部以下、より好ましくは7質量部以下である。
粘着性組成物においては、重合性官能基を有する光酸発生剤、および/または、重合性官能基を有する発色性化合物を用いてもよい。例えば、以下のとおりである。
ベースポリマーを形成するモノマー成分は、重合性官能基を有する発色性化合物(第2の発色性化合物)を含んでもよい。すなわち、発色性化合物は、ベースポリマーに組み込まれた状態を採ってもよい。このような発色性化合物は、粘着剤層10内での移動が抑制される。
粘着性組成物にベースポリマーと共に配合される重合性化合物は、重合性官能基を有する発色性化合物(第2の発色性化合物)を含んでもよい。すなわち、発色性化合物は、重合性化合物として共重合可能な状態で粘着性組成物に含有されていてもよい。このような発色性化合物は、第2活性光線の照射によって硬化した後(即ち、重合性化合物の重合反応が進行した後)、ポリマーネットワークに組み込まれ、粘着剤層10内での移動が抑制される。
ベースポリマーを形成するモノマー成分が、重合性官能基を有する発色性化合物を含み、且つ、重合性化合物が、重合性官能基を有する発色性化合物を含んでもよい。
発色性化合物(第2の発色性化合物)の移動が抑制されるこれら構成は、粘着剤層10に形成された変色部分11において、発色した発色性化合物の拡散を抑制するのに適し、従って、変色部分11の劣化(滲み、退色、色味の不均一化など)を抑制するのに適する。
第2の発色性化合物(重合性官能基を有する)としては、例えば、重合性官能基を有するロイコ色素、重合性官能基を有するトリアリールメタン色素、重合性官能基を有するジフェニルメタン色素、重合性官能基を有するフルオラン色素、重合性官能基を有するスピロピラン色素、および、重合性官能基を有するローダミン色素が挙げられる。重合性官能基は、エチレン性不飽和二重結合を有する。重合性官能基としては、例えば、ビニル基、プロペニル基、および、(メタ)アクリロイル基が挙げられる。(メタ)アクリロイル基は、アクリロイル基および/またはメタクリロイル基を意味する。ビニル基としては、例えばスチレン基が挙げられる。第2の発色性化合物は、単独で用いられてもよいし、二種類以上が併用されてもよい。第2の発色性化合物としては、好ましくは、重合性官能基を有するロイコ色素が用いられ、より好ましくは(メタ)アクリロイル基を有するロイコ色素が用いられ、更に好ましくはアクリロイル基を有するロイコ色素が用いられる。重合性官能基を有するロイコ色素としては、例えば、国際公開第2013/048993号に記載のアクリロイル基含有ロイコ色素が挙げられる。
第2の発色性化合物は、第1の発色性化合物と共に用いられてもよいし、第1の発色性化合物の代わりに用いられてもよい。
第1の発色性化合物および第2の発色性化合物の合計使用量は、ベースポリマー100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上であり、また、好ましくは10質量部以下、より好ましくは7質量部以下である。
ベースポリマーを形成するモノマー成分は、重合性官能基を有する光酸発生剤(第2の光酸発生剤)を含んでもよい。すなわち、光酸発生剤は、ベースポリマーに組み込まれた状態を採ってもよい。このような光酸発生剤は、粘着剤層10内での移動が抑制される。このような光酸発生剤が生じる酸との相互作用によって発色する発色性化合物の粘着剤層10内での移動も、抑制される。
粘着性組成物にベースポリマーと共に配合される重合性化合物は、重合性官能基を有する光酸発生剤(第2の光酸発生剤)を含んでもよい。すなわち、光酸発生剤は、重合性化合物として共重合可能な状態で粘着性組成物に含有されていてもよい。このような光酸発生剤は、第2活性光線の照射によって硬化した後(即ち、重合性化合物の重合反応が進行した後)、ポリマーネットワークに組み込まれ、粘着剤層10内での移動が抑制される。このような光酸発生剤が生じる酸との相互作用によって発色する発色性化合物の粘着剤層10内での移動も、抑制される。
ベースポリマーを形成するモノマー成分が、重合性官能基を有する光酸発生剤を含み、且つ、重合性化合物が、重合性官能基を有する光酸発生剤を含んでもよい。
光酸発生剤(第2の光酸発生剤)の移動が抑制されるこれら構成は、粘着剤層10に形成された変色部分11において、発色した光酸発生剤の拡散を抑制するのに適し、従って、変色部分11の劣化(滲み、退色、色味の不均一化など)を抑制するのに適する。
第2の光酸発生剤としては、例えば、紫外線照射によって酸を発生し且つ重合性官能基を有するオニウム化合物が挙げられる。重合性官能基としては、第2の発色性化合物に関して上述した重合性官能基が挙げられる。オニウム化合物は、例えば、オニウムカチオンとアニオンとのオニウム塩の形態で提供される。オニウムカチオンとしては、例えば、ヨードニウムおよびスルホニウムが挙げられる。アニオンとしては、例えば、スルホン酸誘導体アニオン、スルホンイミド誘導体アニオン、およびスルホンメチド誘導体アニオンが挙げられる。好ましくは、アニオンが重合性官能基を有する。第2の光酸発生剤としては、好ましくは、重合性官能基を有するスルホン酸誘導体アニオンとスルホニウムとのオニウム塩が用いられ、より好ましくは、(メタ)アクリロイル基を有するスルホン酸誘導体アニオンとスルホニウムとのオニウム塩が用いられ、更に好ましくは、トリフェニルスルホニウム・4-ビニルベンゼンスルホネートが用いられる。この光酸発生剤の合成方法は、例えば、“Novel polymeric anionic photoacid generators (PAGs) and corresponding polymers for 193 nm lithography”(Journal of Materials Chemistry, 2006, Vol. 16, p3701-3707)に記載されている。第2の光酸発生剤は、単独で用いられてもよいし、二種類以上が併用されてもよい。
第2の光酸発生剤は、第1の光酸発生剤と共に用いられてもよいし、第1の光酸発生剤の代わりに用いられてもよい。
発色性化合物100質量部に対する、第1の光酸発生剤および第2の光酸発生剤の使用量は、好ましくは100質量部以上、より好ましくは200質量部以上、更に好ましくは300質量部以上である。同使用量は、好ましくは1000質量部以下、より好ましくは700質量部以下、更に好ましくは500質量部以下である。
粘着性組成物は、必要に応じて他の成分を含有してもよい。他の成分としては、例えば、シランカップリング剤、粘着性付与剤、可塑剤、軟化剤、酸化防止剤、界面活性剤、および帯電防止剤が挙げられる。
粘着シートSは、例えば、上述の粘着性組成物を剥離フィルム(第1剥離フィルム)上に塗布して塗膜を形成した後、当該塗膜を乾燥させることによって、製造できる(図5では、仮想線で示す剥離フィルムL上に粘着シートSが配置されている)。
剥離フィルムとしては、例えば、可撓性を有するプラスチックフィルムが挙げられる。当該プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、およびポリエステルフィルムが挙げられる。剥離フィルムの厚さは、例えば3μm以上であり、また、例えば200μm以下である。剥離フィルムの表面は、好ましくは離型処理されている。
粘着性組成物の塗布方法としては、例えば、ロールコート、キスロールコート、グラビアコート、リバースコート、ロールブラッシュ、スプレーコート、ディップロールコート、バーコート、ナイフコート、エアーナイフコート、カーテンコート、リップコート、およびダイコートが挙げられる。塗膜の乾燥温度は、例えば50℃~200℃である。乾燥時間は、例えば5秒~20分である。
粘着性組成物が架橋剤を含む場合、上述の乾燥と同時に又はその後のエージングによって、架橋反応が進行する。エージング条件は、架橋剤の種類によって適宜設定される。エージング温度は、例えば20℃~160℃である。エージング時間は、例えば、1分から7日である。
また、エージングの前または後に、第1剥離フィルム上の粘着剤層10の上に更に剥離フィルム(第2剥離フィルム)を積層してもよい。第2剥離フィルムは、表面離型処理が施された可撓性のプラスチックフィルムであり、第1剥離フィルムに関して上述したのと同様のものを用いることができる。
以上のようにして、剥離フィルムによって粘着面が被覆保護された粘着シートSを製造できる。各剥離フィルムは、粘着シートSを使用する際に必要に応じて粘着シートSから剥がされる。
粘着剤層10の厚さは、被着体に対する充分な粘着性を確保する観点から、好ましくは10μm以上、より好ましくは15μm以上である。粘着シートSのハンドリング性の観点からは、粘着剤層10の厚さは、好ましくは300μm以下、より好ましくは200μm以下、更に好ましくは100μm以下、特に好ましくは50μm以下である。
粘着剤層10のヘイズは、好ましくは3%以下、より好ましくは2%以下、より好ましくは1%以下である。このような構成は、粘着シートSを被着体に貼り合わせた後に粘着シートSと被着体との間における異物および気泡の有無を検査するのに適する。粘着剤層10のヘイズは、JIS K7136(2000年)に準拠して、ヘイズメーターを使用して測定できる。ヘイズメーターとしては、例えば、日本電色工業社製の「NDH2000」、および、村上色彩技術研究所社製の「HM-150型」が挙げられる。
粘着剤層10の波長400~700nmでの平均透過率(粘着剤層10に第1活性光線を照射する前の平均透過率)は、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、更に好ましくは90%以上である。このような構成は、粘着シートSを被着体に貼り合わせた後に粘着シートSと被着体との間における異物および気泡の有無を検査するのに適する。
粘着シートSが、ガラス板に対する貼り合せを経た後に23℃、剥離角度180°および剥離速度300mm/分の剥離条件での剥離試験において当該ステンレス板に対して示す粘着力は、例えば1N/25mm以上であり、また、例えば50N/25mm以下である。
粘着シートSは、図6に示すように、粘着剤層10に加えて基材20を備える基材付き片面粘着シートであってもよい。この場合、粘着シートSは、具体的には、粘着剤層10と、その厚さ方向の一方面側に配置される基材20とを備える。好ましくは、基材20は、粘着剤層10の厚さ方向の一方面に接触する。
基材20は、透明な支持体として機能する要素である。基材20は、例えば、可撓性を有するプラスチックフィルムである。プラスチックフィルムの構成材料としては、例えば、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、セルロース、ポリスチレン、およびポリカーボネートが挙げられる。ポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ-1-ブテン、ポリ-4-メチル-1-ペンテン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1-ブテン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・エチルアクリレート共重合体、およびエチレン・ビニルアルコール共重合体が挙げられる。ポリエステルとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、およびポリブチレンテレフタレートが挙げられる。ポリアミドとしては、例えば、ポリアミド6、ポリアミド6,6、および部分芳香族ポリアミドが挙げられる。基材20において、その透明性と機械的強度とを両立させる観点からは、基材20のプラスチック材料は、好ましくはポリエステルであり、より好ましくはポリエチレンテレフタレートである。
基材20は透明性を有する。基材20のヘイズは、好ましくは3%以下、より好ましくは2%以下、更に好ましくは1%以下である。基材20のヘイズは、JIS K7136(2000年)に準拠して、ヘイズメーターを使用して測定できる。
基材20における粘着剤層10側の表面は、粘着剤層10との密着性を高めるための物理的処理、化学的処理、または下塗り処理が施されていてもよい。物理的処理としては、例えば、コロナ処理およびプラズマ処理が挙げられる。化学的処理としては例えば、酸処理およびアルカリ処理が挙げられる。
基材20の厚さは、基材20が支持体として機能するための強度を確保する観点からは、好ましくは5μm以上、より好ましくは10μm以上、より好ましくは20μm以上である。また、粘着シートSにおいて適度な可撓性を実現する観点からは、基材20の厚さは、好ましくは200μm以下、より好ましくは150μm以下、更に好ましくは100μm以下である。
図6に示す粘着シートSは、例えば、第1剥離フィルムの代わりに基材20を用いること以外は上述の粘着シート製造方法と同様の方法により、製造できる。
図6に示す粘着シートSによると、図1Cを参照して上述した接合工程を実施しないこと以外は上述の粘着シート貼付品の製造方法と同様の製造方法を実施できる(図6に示す粘着シートSを用いた粘着シート貼付品の製造方法では、上述の第2部材M2の代わりに基材20が配置される)。その結果、図6に示す粘着シートSによると、図7に示すよう粘着シート貼付品W’を製造できる。
M1 第1部材
M2 第2部材
S 粘着シート
10 粘着剤層
11 変色部分
20 基材
W,W’ 粘着シート貼付品

Claims (7)

  1. 第1活性光線の照射によって変色可能かつ硬化可能であり、且つ第2活性光線の照射によって硬化可能である粘着剤層を、備える粘着シートを、被着体に貼り合わせる貼合せ工程を含む、粘着シート貼付品の製造方法であって、
    前記被着体上の前記粘着剤層に対する前記第2活性光線の照射によって当該粘着剤層を硬化させる第1の硬化工程と、当該第1の硬化工程より後の、前記粘着剤層の少なくとも一部に対する前記第1活性光線の照射によって前記粘着剤層に変色部分を形成する変色工程とを更に含む、または、
    前記被着体上の前記粘着剤層に対する前記第1活性光線の照射によって前記粘着剤層を変色させ且つ硬化させる第1の変色硬化工程を更に含む、または、
    前記被着体上の前記粘着剤層における第1部分に対する前記第1活性光線の照射によって前記第1部分を変色させ且つ硬化させる第2の変色硬化工程と、当該変色硬化工程より後の、前記粘着剤層における第2部分に対する前記第2活性光線の照射によって当該第2部分を硬化させる第2の硬化工程とを更に含む、粘着シート貼付品の製造方法。
  2. 前記粘着剤層は、重合性化合物と、光重合開始剤と、酸との反応により発色する化合物と、光酸発生剤とを含有する、請求項1に記載の粘着シート貼付品の製造方法。
  3. 前記粘着剤層は、前記光酸発生剤の吸光度Xに対する前記光重合開始剤の吸光度Yの比率が2以上である波長領域を、波長300nm以上500nm以下の範囲内に有する、請求項2に記載の粘着シート貼付品の製造方法。
  4. 前記硬化工程における前記第2活性光線は、300nm未満の波長の光を実質的に含まない、請求項1から3のいずれか一つに記載の粘着シート貼付品の製造方法。
  5. 前記硬化工程では、前記第2活性光線の光源として、UV-LEDランプ、ブラックライト、高圧水銀ランプ、およびメタルハライドランプからなる群より選択される少なくとも一つの光源が使用され、且つ、前記光源からの光が波長カットフィルターを介して前記粘着剤層に照射される、請求項1から4のいずれか一つに記載の粘着シート貼付品の製造方法。
  6. 前記変色工程および/または前記変色硬化工程における前記第1活性光線は、300nm未満の波長の光を含む、請求項1から5のいずれか一つに記載の粘着シート貼付品の製造方法。
  7. 前記変色工程および/または前記変色硬化工程では、前記第1活性光線の光源として、UV-LEDランプ、ブラックライト、高圧水銀ランプ、およびメタルハライドランプからなる群より選択される少なくとも一つの光源が使用される、請求項1から6のいずれか一つに記載の粘着シート貼付品の製造方法。
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