JP2022041491A - ウェーハの研削方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウェーハの最も高い上面高さを認識して、適切な準備位置を設定する。【解決手段】ウェーハ80の裏面82の高さを、裏面82における広い範囲にわたって測定することにより、裏面82の最も高い高さを、適切に認識することができる。さらに、この高さに応じて、研削砥石の適切な準備位置を設定することができる。したがって、研削砥石を準備位置に位置づけた際に、ウェーハ80の裏面82に研削砥石が接触して、研削砥石あるいはウェーハ80を破損させることを、抑制することができる。また、研削工程において、研削砥石がウェーハ80の裏面82に接触するまでの時間を、短くすることができる。【選択図】図3

Description

本発明は、ウェーハの研削方法に関する。
ウェーハの製造工程では、ワイヤーソーによってインゴットをスライスすることによってウェーハを生成する。その後、スライスされたウェーハの両面を研削して所定の厚みにした後、ウェーハをラップ加工して、ウェーハからうねりや反りを除去している。
スライスされたウェーハは、表面に凹凸を有しており、その厚みは均一ではない。このため、ウェーハを研削することによって表面の凹凸を除去し、さらに研削して厚みを均一にしている。
研削加工では、ウェーハをチャックテーブルの保持面によって保持し、ウェーハの上面高さを測定する。そして、ウェーハの上面高さよりも僅かな所定距離だけ上の位置である準備位置に、研削砥石の下面を位置づける。これにより、研削加工の準備が成される。その後、研削砥石を、所定の研削送り速度で、準備位置から下降させることにより、ウェーハを研削する。
従来におけるウェーハの上面高さの測定方法では、たとえば、接触式のハイトゲージを、ウェーハの半径の中央辺りに接触させながら、チャックテーブルを、保持面の中心を軸に回転させる。これによって、円形の測定エリアにおける上面高さを、所定の時間間隔で測定する。このような測定により、測定データとして、ウェーハにおける複数の上面高さを得る。それらのうち最も高い高さを、研削加工の準備位置の基準となるウェーハの上面高さとして選択する。上面高さは、たとえば、特許文献1に記載のようなハイトゲージによって測定される。
特許6614648号公報
上述した従来の方法では、選択されたウェーハの上面高さは、円形の測定エリアにおける最も高い上面高さである。このため、その測定エリア以外のところに、より高い上面高さを有する部位があった場合には、準備位置に研削砥石を位置づけた際に、ウェーハの上面に研削砥石の下面が接触することがある。このことは、研削砥石やウェーハの破損を招来する。
このような事態を回避するため、測定された最も高い上面高さと、研削砥石の準備位置との差(上述の所定距離)を大きくすることが考えられる。しかし、このことは、準備位置にある研削砥石がウェーハの上面に接触するまでの時間を長びかせる。
したがって、本発明の目的は、ウェーハの略全面における最も高い上面高さを認識して、適切な準備位置を設定すること、および、準備位置にある研削砥石がウェーハの上面に接触するまでの時間を短くすることにある。
本発明のウェーハの研削方法(本研削方法)は、インゴットからスライスされたウェーハをチャックテーブルの保持面によって保持し、該保持面に保持されたウェーハを研削砥石によって研削するウェーハの研削方法であって、上面高さを測定するハイトゲージを、該保持面に平行な水平方向に沿って該ウェーハの半径領域において移動させつつ、該保持面の中心を軸に該チャックテーブルを回転させながら、該ハイトゲージによって、該チャックテーブルに保持されたウェーハの上面高さを測定する測定工程と、該測定工程において測定された上面高さのうち、最も高い上面高さを選択する選択工程と、該選択工程において選択された上面高さよりも所定距離だけ高い準備位置に、該研削砥石の下面を位置づける準備工程と、該準備工程において位置づけられた該研削砥石を、予め設定された研削送り速度で該チャックテーブルに接近する方向に移動させ、該チャックテーブルに保持されたウェーハを研削する研削工程と、を含む。
本研削方法では、該ハイトゲージは、該保持面に保持されたウェーハの上面に先端が接触する測定子と、該保持面に保持されたウェーハの上面に先端が接触している該測定子の高さを認識するためのスケールと、を備えてもよい。
本研削方法では、該ハイトゲージは、該保持面に保持されたウェーハの上方に配置され、非接触でウェーハの上面高さを測定するものであってもよい。
本研削方法では、測定工程において、ハイトゲージをウェーハの半径領域において移動させつつ、チャックテーブルを回転させながら、ハイトゲージによる測定を実施している。これにより、ハイトゲージによって、ウェーハの上面高さを、広範囲にわたって測定することができる。そして、選択工程において、測定工程において測定されたウェーハの上面高さのうち、最も高い高さを選択している。さらに、準備工程において、選択工程において選択された高さよりも僅かな所定距離だけ高い準備位置に、研削砥石の下面を位置づけて、この状態から、ウェーハの上面に対する研削を実施している。
このように、本研削方法では、ウェーハの上面高さを、上面の広い範囲にわたって測定することにより、最も高い上面高さを、適切に認識することができる。そして、この高さに応じて、研削砥石の適切な準備位置を設定することができる。したがって、研削砥石を準備位置に位置づけた際に、ウェーハの上面に研削砥石が接触して、研削砥石あるいはウェーハを破損させることを、抑制することができる。また、研削工程において、研削砥石がウェーハの上面に接触するまでの時間を、短くすることができる。
研削装置の構成を示す斜視図である。 第2リニアゲージの構成を示す斜視図である。 第2リニアゲージの構成を示す断面図である。 測定軌跡の一例を示す説明図である。 測定軌跡の他の例を示す説明図である。 第2リニアゲージの他の構成を示す断面図である。
図1に示すように、本実施形態にかかる研削装置1は、被加工物としてのウェーハ80を研削するための装置であり、直方体状の基台10、および、上方に延びるコラム11を備えている。
ウェーハ80は、たとえば、インゴットからスライスされたアズスライスウェーハである。図1においては下方を向いているウェーハ80の表面81には、保護部材83によって保護されている。ウェーハ80の裏面82は、研削加工が施される被加工面となる。
基台10の上面側には、開口部13が設けられている。そして、開口部13内には、チャックテーブル30が配置されている。チャックテーブル30は、ウェーハ80を吸着する保持面32、および、保持面32を囲む枠体31を備えている。本実施形態では、枠体31は、保持面32と略面一に形成されており、保持面32と同じ高さを有している。
チャックテーブル30の保持面32は、ポーラス板からなり、図示しない吸引源に連通されることにより、保護部材83を介してウェーハ80を吸引保持する。すなわち、チャックテーブル30は、保持面32によってウェーハ80を保持する。
また、チャックテーブル30の下方には、チャックテーブル30を回転させる保持面モータ33が備えられている。チャックテーブル30は、保持面モータ33により、保持面32によってウェーハ80を保持した状態で、保持面32の中心を軸に回転可能である。したがって、ウェーハ80は、保持面32に保持されて保持面32の中心を回転軸として回転する。
また、保持面モータ33には、保持面モータ33の回転角度を読み取る回転角度認識部としての、保持面エンコーダ34が接続されている。保持面モータ33の回転角度は、保持面32の回転角度に対応している。
チャックテーブル30の周囲には、カバー板39が設けられている。また、カバー板39には、Y軸方向に伸縮する蛇腹カバー12が連結されている。そして、チャックテーブル30の下方には、図示しないY軸方向移動手段が配設されている。Y軸方向移動手段は、チャックテーブル30をY軸方向に沿って移動させる。
本実施形態では、チャックテーブル30は、大まかにいえば、保持面32にウェーハ80を載置するための前方(-Y方向側)の載置位置と、ウェーハ80が研削される後方(+Y方向側)の研削位置との間を、Y軸方向移動手段によって、Y軸方向に沿って移動される。
また、図1に示すように、基台10上の後方(+Y方向側)には、コラム11が立設されている。コラム11の前面には、ウェーハ80を研削する研削手段70、および、研削送り手段50が設けられている。
研削送り手段50は、チャックテーブル30と研削手段70とを、相対的に、保持面32に垂直なZ軸方向(研削送り方向)に移動させる。本実施形態では、研削送り手段50は、チャックテーブル30に対して、研削手段70をZ軸方向に移動させるように構成されている。
研削送り手段50は、Z軸方向に平行な一対のZ軸ガイドレール51、このZ軸ガイドレール51上をスライドするZ軸移動テーブル53、Z軸ガイドレール51と平行なZ軸ボールネジ52、Z軸モータ54、および、Z軸移動テーブル53の前面(表面)に取り付けられたホルダ56を備えている。ホルダ56は、研削手段70を保持している。
Z軸移動テーブル53は、Z軸ガイドレール51にスライド可能に設置されている。Z軸移動テーブル53の後面側(裏面側)には、ナット部(図示せず)が固定されている。このナット部には、Z軸ボールネジ52が螺合されている。Z軸モータ54は、Z軸ボールネジ52の一端部に連結されている。
研削送り手段50では、Z軸モータ54がZ軸ボールネジ52を回転させることにより、Z軸移動テーブル53が、Z軸ガイドレール51に沿って、Z軸方向に移動する。これにより、Z軸移動テーブル53に取り付けられたホルダ56、および、ホルダ56に保持された研削手段70も、Z軸移動テーブル53とともにZ軸方向に移動する。
研削手段70は、加工手段の一例であり、ホルダ56に固定されたスピンドルハウジング71、スピンドルハウジング71に回転可能に保持されたスピンドル72、スピンドル72を回転駆動する回転モータ73、ホイールマウント74、および、ホイールマウント74に支持された研削ホイール75を備えている。
スピンドルハウジング71は、Z軸方向に延びるようにホルダ56に保持されている。スピンドル72は、チャックテーブル30の保持面32と直交するようにZ軸方向に延び、スピンドルハウジング71に回転可能に支持されている。
回転モータ73は、スピンドル72の上端側に連結されている。この回転モータ73により、スピンドル72は、Z軸方向に延びる回転軸を中心として回転する。
ホイールマウント74は、円板状に形成されており、スピンドル72の下端(先端)に固定されている。ホイールマウント74は、研削ホイール75を支持している。
研削ホイール75は、外径がホイールマウント74の外径と略同径を有するように形成されている。研削ホイール75は、金属材料から形成された円環状のホイール基台(環状基台)76を含む。ホイール基台76の下面には、全周にわたって、加工具の一例である研削砥石77が固定されている。
研削砥石77は、環状に形成されており、その中心を通りZ軸方向に延びる回転軸を中心として、スピンドル72、ホイールマウント74、およびホイール基台76を介して、回転モータ73によって回転され、研削位置に配置されているチャックテーブル30に保持されたウェーハ80を研削する。
また、スピンドル72の上端には、加工水源78に連通される加工水導入路79が取り付けられている。また、加工水は、スピンドル72、ホイールマウント74およびホイール基台76内に設けられている加工水路(図示せず)を介して、研削砥石77およびウェーハ80に供給される。
このように、研削手段70は、加工水を供給しながら、保持面32に保持されたウェーハ80を加工するように構成されている。
また、基台10における開口部13の側部には、厚み測定器60が配設されている。厚み測定器60は、保持面32に保持されたウェーハ80の厚みを、接触式にて測定することができる。
すなわち、厚み測定器60は、支持体63と、支持体63から水平方向に延びるアーム66を介して支持されている第1リニアゲージ61および第2リニアゲージ62を有している。第2リニアゲージ62は、第1リニアゲージ61よりも支持体63から遠い位置において支持されており、保持面32に保持されたウェーハ80の中央を通過できるように構成されている。
厚み測定器60は、ウェーハ80の厚みを測定する場合、チャックテーブル30の枠体31およびウェーハ80に、それぞれ、第1リニアゲージ61および第2リニアゲージ62を接触させる。これにより、厚み測定器60は、チャックテーブル30の枠体31の高さ(すなわち、保持面32の高さ)、および、ウェーハ80の裏面82の高さ(上面高さ)を測定することができる。そして、厚み測定器60は、保持面32の高さとウェーハ80の裏面82の高さとの差分に基づいて、ウェーハ80の厚みを算出することができる。
また、厚み測定器60では、第2リニアゲージ62により、保持面32に保持されたウェーハ80の裏面82おける広範囲にわたる部分の高さを測定することができる。すなわち、第2リニアゲージ62は、ウェーハ80における裏面82の高さを測定するハイトゲージ(高さ測定器)として機能することができる。
また、厚み測定器60の下方には、第1リニアゲージ61および第2リニアゲージ62を備えた支持体63を水平方向に旋回移動させる、測定器モータ64が備えられている。
厚み測定器60の支持体63は、測定器モータ64により、第1リニアゲージ61および第2リニアゲージ62とともに、保持面32に平行な水平方向において移動(旋回移動)することが可能である。この旋回移動により、第2リニアゲージ62は、保持面32に平行な水平方向に沿って、保持面32に保持されているウェーハ80の半径領域において、ウェーハ80の中央を通るように、ウェーハ80の径方向に移動することができる。
なお、厚み測定器60を水平方向に移動させないで、保持面32に保持されているウェーハ80の半径領域において、チャックテーブル30を水平方向に移動させてもよい。また、チャックテーブル30を水平方向に移動させた際のチャックテーブル30の水平方向の位置を検知するエンコーダを備える。
また、測定器モータ64には、測定器モータ64の回転角度を読み取る測定器エンコーダ65が接続されている。測定器モータ64の回転角度は、第2リニアゲージ62(すなわち、後述するプローブ110)の、保持面32における径方向の位置に対応する。
ここで、ウェーハ80における裏面82の高さを測定するための、厚み測定器60の第2リニアゲージ62の構成について説明する。なお、第1リニアゲージ61も、以下に示す第2リニアゲージ62と同様の構成を有している。
図2および図3に示す第2リニアゲージ62は、直動式のリニアゲージの一例である。第2リニアゲージ62は、保持面32に保持されたウェーハ80の上面である裏面82に先端が接触する測定子108を有するプローブ110、プローブ110を支持するハウジング112、および、プローブ110をZ軸方向に沿って移動させる移動手段113、および、これらを収容するケース101を備えている。
また、第2リニアゲージ62は、目盛り140を有するスケール114、スケール114の目盛り140を読み取る検知手段115、ならびに、排気のための排気口116および絞り弁117を備えている。
プローブ110は、一方の端部(先端)に測定子108を有しており、保持面32に垂直な方向であるZ軸方向に延在している。プローブ110は、先端の測定子108を、保持面32に保持されたウェーハ80の裏面82に接触させるように構成されている。プローブ110の他方の端部は、連結部材103に連結されている。
ケース101は、図3に示すように、アーム66(図1参照)の先端に設けられている載置台104によって、下方から支持されている。プローブ110は、四角柱状に形成され、ケース101を貫通しており、プローブ110の先端の測定子108が、ケース101の下面から下方に突出している。
ハウジング112は、プローブ110の側面111を囲繞し、プローブ110を、保持面32に垂直なZ軸方向に移動可能に、非接触で支持する。
すなわち、ハウジング112は、図2および図3に示すように、プローブ110を収容する筒120を有している。筒120は、ケース101の内側の載置面102上に配設されている。筒120には、プローブ110の形状に対応するように、プローブ110を収容するための横断面四角形状の穴が形成されている。筒120は、この穴にプローブ110を挿通させて、プローブ110の周囲を非接触で支持できるように構成されている。
また、筒120は、内側の支持面121、および、支持面121に設けられた複数の噴出口122を備えている。
支持面121は、プローブ110の側面111から均等な間隔をあけて、側面111に対面している。
また、筒120は、図3に示すように、図示しないエア供給源に接続された流入口123、および、流入口123と各噴出口122とを連通させる流路124を備えている。
ハウジング112では、筒120の支持面121をプローブ110の側面111に対面させた状態で、流入口123に供給されたエアを、流路124および支持面121の噴出口122を介して、プローブ110の側面111に吹き付ける。これにより、ハウジング112は、プローブ110の側面111と支持面121との間にエアを介在させた状態で、プローブ110を支持することできる。
さらに、ハウジング112では、筒120の上側排気口125および下側排気口126から、筒120内に流入したエアが排出される。このような構造により、ハウジング112は、プローブ110を、軸方向(±Z方向)に移動可能に、非接触で支持することができる。
移動手段113は、ケース101の載置面102におけるプローブ110の近傍に配設されている。移動手段113は、シリンダ130およびピストン131を備えている。ピストン131は、シリンダ130の内部において、プローブ110の軸方向と平行なZ軸方向に移動する。
また、移動手段113は、シリンダ130に、その内部にエアを流入させるための流入口132および133を備えている。このような構造を有する移動手段113は、ピストン131をZ軸方向に直動させることにより、連結部材103を介して、プローブ110をZ軸方向に移動させることができる。
すなわち、移動手段113によって+Z方向にプローブ110を上昇させるときには、図示しないエア供給源からのエアが、流入口132を介してシリンダ130内に供給される。これにより、シリンダ130の内部において、ピストン131が上昇する。そして、ピストン131が、連結部材103に接触して連結部材103を上昇させることにより、連結部材103に連結されたプローブ110が上昇する。
一方、移動手段113によってプローブ110を下降させるときには、図示しないエア供給源からのエアが、流入口133を介してシリンダ130内に供給される。これにより、シリンダ130の内部において、ピストン131が、規制された速度で下降される。その結果、プローブ110およびプローブ110に連結される連結部材103の自重によって、プローブ110が下降する。
また、移動手段113は、流入口133からのエアの流入量を調整することにより、ピストン131の下降速度を調整して、プローブ110の下降速度を制限することができる。そして、移動手段113は、プローブ110の先端の測定子108がチャックテーブル30の保持面32に保持されたウェーハ80の裏面82に接触するまで、プローブ110を下降させることができる。
スケール114は、図2および図3に示すように、連結部材103の端部から垂下しており、プローブ110の延在方向であるZ軸方向と平行に配設されている。スケール114は、連結部材103を介してプローブ110に連結されており、プローブ110とともに、Z軸方向に移動する。このような構成を有するスケール114は、保持面32に保持されたウェーハ80の裏面82に先端が接触している測定子108の高さを認識するために用いられる。
検知手段115は、ケース101の端部に取り付けられている。検知手段115は、Z軸方向に延在する支持板150、および、支持板150の先端に配設された検知部151を備えている。この検知部151は、スケール114の目盛り140と対面しており、この目盛り140を読み取る。このように、検知手段115は、プローブ110とともにZ軸方向に移動するスケール114の目盛り140を読み取ることにより、プローブ110におけるZ軸方向での位置を検知する。
排気口116は、ハウジング112からケース101内に排気されるエアをケース101外へ排気させるための排気口である。排気口116は、ケース101の上方側部に配設されている。排気口116は、筒120の上側排気口125および下側排気口126からケース101内に排気されるエアを、ケース101の外側へ排気させる。排気口116には、絞り弁117が接続されている。この絞り弁117は、排気口116から排気されるエアの排気量を調節する。
絞り弁117を絞ることにより、排気口116から排気されるエアの排気量を減らして、ケース101内の圧力を高くすることができる。一方、絞り弁117を開けることにより、排気口116から排気されるエアの排気量を増やして、ケース101内の圧力を低くすることができる。
このようにして、ケース101の内部空間107における圧力を調節することにより、プローブ110の軸方向の動きを調整して、ウェーハ80の裏面82に対する測定子108の押付け圧力を調節することができる。
また、研削装置1は、図1に示すように、研削装置1の各構成要素を制御する制御部90を備えている。制御部90は、上述した研削装置1の各構成要素を制御して、ウェーハ80に対して作業者の所望とする加工を実施する。
図1に示すように、制御部90は、記憶部92を備えている。以下に、記憶部92を備えた制御部90の機能を、研削装置1によるウェーハ80に対する研削方法とともに説明する。
この研削方法では、インゴットからスライスされたウェーハ80をチャックテーブル30の保持面32によって保持し、保持面32に保持されたウェーハ80を研削砥石77によって研削する。また、この研削方法は、第2リニアゲージ62を用いた、ウェーハ80の裏面82における高さの測定を含む。
[保持工程]
本実施形態では、まず、制御部90あるいは作業者が、載置位置にあるチャックテーブル30の保持面32に、裏面82を上向きにして、ウェーハ80を保持させる。その後、制御部90が、チャックテーブル30を研削位置に移動させる。
[測定工程]
この工程では、制御部90および記憶部92が、第2リニアゲージ62を、保持面32に平行な水平方向に沿ってウェーハ80の半径領域において移動させつつ、保持面32の中心を軸にチャックテーブル30を回転させながら、第2リニアゲージ62によって、チャックテーブル30に保持されたウェーハ80の裏面82の高さを測定する。
すなわち、制御部90は、測定器モータ64を制御して、図3に示すように、チャックテーブル30の保持面32に保持されたウェーハ80の上方に、第2リニアゲージ62を位置付ける。次いで、制御部90は、移動手段113を制御して、プローブ110を、ウェーハ80に接近する-Z方向に下降させる。これにより、制御部90は、プローブ110の先端の測定子108を、ウェーハ80の裏面82に接触させる。
このとき、ハウジング112の各噴出口122からプローブ110の側面111に向けて、エアが吹き付けられている。これにより、プローブ110は、ハウジング112によって非接触で支持されている。
ここで、制御部90における記憶部92が、測定器モータ64(図1参照)を用いて水平方向に第2リニアゲージ62を移動させることにより、保持面32に平行な水平方向に沿って、プローブ110を移動させる。これにより、記憶部92は、プローブ110の、ウェーハ80の半径領域における位置(径方向の位置)を変更する。さらに、記憶部92は、保持面モータ33を用いて保持面32の中心を軸にチャックテーブル30を回転させることにより、保持面32を回転させる。
これにより、第2リニアゲージ62のプローブ110は、ウェーハ80の裏面82に対して相対的に、たとえば、図4に示す測定軌跡401のように、らせん状に移動する。この図に示す測定軌跡401は、たとえば、第2リニアゲージ62のプローブ110の裏面82の中心から外周に向かう移動とチャックテーブル30の回転とを、同時に実施することにより得られる。
または、ウェーハ80を保持しているチャックテーブル30を水平移動させる機構を備え、チャックテーブル30の回転とチャックテーブル30の水平移動とを同時に実施することにより得られる。
あるいは、第2リニアゲージ62のプローブ110は、ウェーハ80の裏面82に対して相対的に、たとえば、図5に示す測定軌跡402のように、花びらを描くように移動する。この図に示す測定軌跡402は、たとえば、第2リニアゲージ62のプローブ110のウェーハ80の裏面82の半径エリアでの往復移動とチャックテーブル30の回転とを、同時に実施することにより得られる。
または、ウェーハ80を保持しているチャックテーブル30を水平移動させる水平移動機構を備え、チャックテーブル30の回転とチャックテーブル30に保持されているウェーハ80の裏面82の半径エリアをプローブ110が往復水平移動するようなチャックテーブル30の往復水平移動とを同時に実施することにより得られる。
そして、記憶部92は、プローブ110の移動および保持面32の回転を実施しながら、検知手段115を制御して、スケール114の目盛り140を読み取らせる。そして、記憶部92は、読み取られた目盛り140に基づいて、チャックテーブル30に保持されたウェーハ80の裏面82の高さを測定する。
そして、記憶部92は、たとえば所定のサンプリング時間毎に、スケール114から得られる裏面82の高さを取得して、裏面82の高さ分布(裏面82の高さの範囲)に関するデータを記憶する。このようにして、記憶部92は、裏面82の高さを、裏面82の広範囲(たとえば略全面)にわたって、測定および記憶することができる。
記憶部92によるデータの記憶が完了した後、制御部90は、移動手段113を制御して、プローブ110を、ウェーハ80から離反する+Z方向に上昇させる。これにより、測定子108が、ウェーハ80から退避される。
[選択工程]
この工程では、制御部90は、記憶部92に記憶されたデータに基づいて、測定工程において測定されたウェーハ80の裏面82の高さのうち、最も高い高さを選択する。
[準備工程]
この工程では、制御部90は、研削送り手段50(図1参照)を制御して、選択工程において選択されたウェーハ80の裏面82の高さよりも僅かな所定距離だけ高い準備位置に、研削手段70の研削砥石77の下面を位置づける。たとえば、制御部90は、第1の速度で、研削砥石77の下面を準備位置に下げる。この第1の速度は、研削砥石77によってウェーハ80の裏面82を研削する際の研削砥石77の速度である研削送り速度よりも速い速度である。
なお、選択されたウェーハ80の裏面82の高さを準備位置としてもよい。その場合は準備位置に研削手段70の研削砥石77の下面を位置づけたと同時に、ウェーハ80の裏面82に研削砥石77の下面が接触し研削が開始される。
[研削工程]
この工程では、制御部90は、研削送り手段50を制御して、準備工程において準備位置に位置づけられた研削砥石77を、予め設定された研削送り速度で、チャックテーブル30に接近する方向に移動させ、チャックテーブル30に保持されたウェーハ80の裏面82を研削する。
この研削の際、制御部90は、たとえば、第1リニアゲージ61および第2リニアゲージ62を含む厚み測定器60によるウェーハ80の厚み測定を実施する。この場合、ウェーハ80の厚みが所定厚みに達したときに、制御部90は、研削が完了したと判断し、研削送り手段50を制御して、研削砥石77を上方に移動させることによりウェーハ80から離間させて、研削工程を終了する。
以上のように、本実施形態では、測定工程において、第2リニアゲージ62をウェーハ80の半径領域において移動させつつ、チャックテーブル30を回転させながら、第2リニアゲージ62による高さ測定を実施している。これにより、第2リニアゲージ62によって、ウェーハ80の裏面82の高さを、広範囲にわたって測定することができる。そして、選択工程において、測定工程において測定されたウェーハ80の裏面82の高さのうち、最も高い高さを選択している。さらに、準備工程において、選択工程において選択された高さよりも僅かな所定距離だけ高い準備位置に、研削手段70の研削砥石77の下面を位置づけて、この状態から、ウェーハ80の裏面82に対する研削を実施している。
このように、本実施形態では、裏面82の高さを、裏面82における広い範囲にわたって測定することにより、裏面82の最も高い高さを、適切に認識することができる。そして、この高さに応じて、研削砥石77の適切な準備位置を設定することができる。したがって、研削砥石77を準備位置に位置づけた際に、ウェーハ80の裏面82に研削砥石77が接触して、研削砥石77あるいはウェーハ80を破損させることを、抑制することができる。また、研削工程において、研削砥石77がウェーハ80の裏面82に接触するまでの時間を、短くすることができる。
また、第2リニアゲージ62では、ウェーハ80の裏面82の形状や材質に応じて、裏面82に対する測定子108の押付け力を調節することができる。この調節は、図3に示すように、ピストン131をシリンダ130から+Z方向に移動させて、プローブ110をウェーハ80から離間させる第1の力(矢印300)と、ケース101の内部空間107の圧力を絞り弁117によって調節してプローブ110を-Z方向に移動させる第2の力(矢印301)との、力の差(矢印302)を制御することにより行われる。
すなわち、この力の差を大きくすることにより、プローブ110を押下げて、ウェーハ80の裏面82に測定子108を強く押付けることができる。一方、力の差を小さくすることにより、裏面82に測定子108を弱く押付けることができる。これにより、ウェーハ80の裏面82の形状や材質に応じた押付け力で、測定子108を裏面82に押付けることができる。このため、裏面82の高さを、正確に測定することができる。
なお、準備工程では、ウェーハ80の裏面82における最も高い高さから所定距離だけ離れた準備位置に、研削砥石77の下面を位置づける。この所定距離は、準備工程および測定工程の時間短縮と、研削砥石77のウェーハ80への接触回避とを考慮して、適切に決定されることが好ましい。
また、第2リニアゲージ62は、図6に示すような構成を有していてもよい。図6に示す構成では、排気口116に、絞り弁117に代えて、リリーフバルブ付きのレギュレータ118が取り付けられている。この構成では、レギュレータ118によって、ケース101の内部空間107の圧力を、より詳細に設定することができる。また、レギュレータ118のリリーフバルブを通じて、ケース101内のエアを排気口116から排気させることができる。
また、図6に示す構成では、移動手段113に代えて、引張スプリング201を有する移動手段200が備えられている。
移動手段200では、引張スプリング201の一端が、連結部材103に連結されている。さらに、引張スプリング201の他端が、ケース101の内側に連結されている。
移動手段200では、ケース101の内部空間107が常圧のときは、引張スプリング201の反発力により、連結部材103が引き上げられ、測定子108が常に上昇した状態となっている。
この構成では、レギュレータ118により、ケース101の内部空間107の圧力が高くされることにより、引張スプリング201の反発力よりも、内部空間107の圧力が強くなる。これにより、連結部材103によって引張スプリング201が引っ張られて、プローブ110が降下して、保持面32に測定子108を接触させることができる。
また、レギュレータ118により、ケース101の内部空間107の圧力が低くされることにより、内部空間107の圧力よりも、引張スプリング201の反発力が強くなる。これにより、連結部材103が引張スプリング201によって引っ張られて、プローブ110が上昇して、測定子108を保持面32から退避させることができる。
このような図6に示す構成であっても、ウェーハ80の裏面82における最も高い高さを、適切に取得することが可能である。
また、研削装置1は、厚み測定器60の第2リニアゲージ62に代えてまたは加えて、非接触式のハイトゲージを備えてもよい。このハイトゲージは、保持面32に保持されたウェーハ80の上方に配置され、非接触で、ウェーハ80における裏面82の高さを測定する。
非接触式のハイトゲージは、たとえばレーザー式の距離測定器である。非接触式のハイトゲージは、たとえば、レーザー光線をウェーハ80の裏面82に照射し、裏面82からの反射光を受光する。非接触式のハイトゲージは、裏面82からの反射光に基づいて、裏面82の高さを測定することができる。
このようなハイトゲージを用いても、第2リニアゲージ62を用いる場合と同様に、ウェーハ80の裏面82における最も高い高さを、適切に取得することが可能である。
1:研削装置、10:基台、11:コラム、
39:カバー板、12:蛇腹カバー、13:開口部、30:チャックテーブル、
31:枠体、32:保持面、33:保持面モータ、34:保持面エンコーダ、
50:研削送り手段、
70:研削手段、71:スピンドルハウジング、72:スピンドル、
73:回転モータ、74:ホイールマウント、75:研削ホイール、
76:ホイール基台、77:研削砥石、78:加工水源、79:加工水導入路、
90:制御部、92:記憶部、
60:厚み測定器、64:測定器モータ、65:測定器エンコーダ、
61:第1リニアゲージ、63:支持体、
62:第2リニアゲージ、101:ケース、102:載置面、103:連結部材、
104:載置台、107:内部空間、108:測定子、
110:プローブ、111:側面、
116:排気口、117:絞り弁、118:レギュレータ、
112:ハウジング、120:筒、121:支持面、
122:噴出口、123:流入口、124:流路、
125:上側排気口、126:下側排気口、
113:移動手段、130:シリンダ、131:ピストン、
132:流入口、133:流入口、114:スケール、140:目盛り、
115:検知手段、150:支持板、151:検知部、
200:移動手段、201:引張スプリング、
80:ウェーハ、81:表面、82:裏面、83:保護部材

Claims (3)

  1. インゴットからスライスされたウェーハをチャックテーブルの保持面によって保持し、該保持面に保持されたウェーハを研削砥石によって研削するウェーハの研削方法であって、
    上面高さを測定するハイトゲージを、該保持面に平行な水平方向に沿って該ウェーハの半径領域において移動させつつ、該保持面の中心を軸に該チャックテーブルを回転させながら、該ハイトゲージによって、該チャックテーブルに保持されたウェーハの上面高さを測定する測定工程と、
    該測定工程において測定された上面高さのうち、最も高い上面高さを選択する選択工程と、
    該選択工程において選択された上面高さよりも所定距離だけ高い準備位置に、該研削砥石の下面を位置づける準備工程と、
    該準備工程において位置づけられた該研削砥石を、予め設定された研削送り速度で該チャックテーブルに接近する方向に移動させ、該チャックテーブルに保持されたウェーハを研削する研削工程と、
    を含むウェーハの研削方法。
  2. 該ハイトゲージは、
    該保持面に保持されたウェーハの上面に先端が接触する測定子と、
    該保持面に保持されたウェーハの上面に先端が接触している該測定子の高さを認識するためのスケールと、を備える、
    請求項1記載のウェーハの研削方法。
  3. 該ハイトゲージは、該保持面に保持されたウェーハの上方に配置され、非接触でウェーハの上面高さを測定する、
    請求項1記載のウェーハの研削方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR102679718B1 (ko) * 2022-03-31 2024-07-01 에임즈마이크론 주식회사 기판 표면 가공 장치

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