JP2022023795A - 医用画像診断装置および制御方法 - Google Patents

医用画像診断装置および制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】良質な医用画像を得ること。【解決手段】本実施形態に係る医用画像診断装置は、ガントリと、少なくとも一つの支柱と、画像生成部と、支持移動機構と、機構制御部とを備える。ガントリは、被検体の撮像に関する撮像系を有する。少なくとも一つの支柱は、前記ガントリを鉛直方向に移動可能に支持する。画像生成部は、前記撮像系からの出力に基づいて画像を生成する。支持移動機構は、前記ガントリの移動の方向と交差する方向に移動可能に設置され、前記被検体を下方から支持する。機構制御部は、前記支持移動機構の移動を制御する。【選択図】図1

Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、医用画像診断装置および制御方法に関する。
従来、立位状態または座位状態の被検体を撮影可能なX線コンピュータ断層撮影(Computed Tomography:CT)装置等の医用画像診断装置が知られている。当該医用画像診断装置の撮像空間においてユーザの所望の位置に被検体を位置させる場合、ユーザは被検体への声掛けを実行し、当該被検体はユーザの指示に従って移動する。ユーザの意思により被検体を自在に移動させることができないため、当該医用画像診断装置において、良質な医用画像が得られない問題がある。
特開平8-322828号公報
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、良質な医用画像を得ることである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
本実施形態に係る医用画像診断装置は、ガントリと、少なくとも一つの支柱と、画像生成部と、支持移動機構と、機構制御部とを備える。ガントリは、被検体の撮像に関する撮像系を有する。少なくとも一つの支柱は、前記ガントリを鉛直方向に移動可能に支持する。画像生成部は、前記撮像系からの出力に基づいて画像を生成する。支持移動機構は、前記ガントリの移動の方向と交差する方向に移動可能に設置され、前記被検体を下方から支持する。機構制御部は、前記支持移動機構の移動を制御する。
図1は、実施形態に係る立位CT装置の構成例を示す図。 図2は、実施形態に係る位置合わせ処理の手順の一例を示すフローチャート。 図3は、実施形態に係り、支持移動機構に立位状態で位置する被検体に対して、プリスキャンの実行時の一例を示す図。 図4は、実施形態に係り、プリスキャン画像において設定された関心領域と開口と支持移動機構との位置関係の一例を示す図。 図5は、実施形態に係り、図4に示すプリスキャン画像に関して、機構制御機能による支持移動機構の移動の様子の一例を示す図。 図6は、実施形態に係り、図5における支持移動機構の移動後の一例を、プリスキャン画像と関心領域と撮像中心とともに示す図。 図7は、実施形態の変形例に係る立位CT装置の構成例を示す図。 図8は、実施形態の変形例に係り、被検体に対する複数の気体袋の位置関係の一例を示す図。 図9は、実施形態の変形例に係り、ポンプ制御処理の手順の一例を示すフローチャート。 図10は、実施形態の変形例に係り、プリスキャン時において、被検体における関心領域と開口と複数の気体袋との位置関係の一例を示す図。 図11は、実施形態の変形例に係り、図10に関して、複数の気体袋各々への気体の注入および複数の気体袋各々からの気体の排出の一例を示す図。 図12は、実施形態の第1応用例に係り、重心追従処理の手順の一例を示すフローチャート。 図13は、実施形態の第1応用例に係り、被検体の傾きにより重心が変化した一例を示す図。 図14は、実施形態の第1応用例に係り、被検体の姿勢の傾きによる被検体の重心の移動に伴って、X方向に移動された支持移動機構の一例を示す図。 図15は、実施形態の第3応用例に係る立位CT装置の構成例を示す図。 図16は、実施形態の第3応用例に係る動き追従処理の手順の一例を示すフローチャート。 図17は、実施形態の第4応用例に係り、支持移動機構と天板との間に設けられた複数のセンサの一例を示す図。 図18は、実施形態の第6応用例に係る立位CT装置の構成例を示す図。 図19は、実施形態の第6応用例に係る位置合わせ処理の手順の一例を示すフローチャート。
以下、図面を参照しながら、医用画像診断装置の実施形態について詳細に説明する。説明を具体的にするために医用画像診断装置は、立位状態または座位状態の被検体を撮影可能なX線コンピュータ断層撮影装置(以下、立位CT(computed tomography)装置と呼ぶ)であるものとする。立位状態とは、被検体が、立位CT装置1の設置された床面に起立した状態である。また、座位状態とは、被検体が車椅子または椅子(以下、車椅子等という)に座った状態である。なお、立位CT装置1は、少なくとも、立位状態の被検体を撮像可能であればよい。
なお、実施形態に係る医用画像診断装置は、立位CT装置1に限定されない。例えば、本実施形態における技術的思想は、立位状態または座位状態の被検体を撮影可能な磁気共鳴イメージング装置や、核医学診断装置により、適宜実現可能である。以下の実施形態では、同一の参照符号を付した部分は同様の動作をおこなうものとして、重複する説明を適宜省略する。
(実施形態)
図1は、本実施形態にかかる立位CT装置1の構成例を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る立位CT装置1は、架台装置10とコンソール装置100とを有する。例えば、架台装置10はCT撮影室に設置され、コンソール装置100はCT検査室に隣接する制御室に設置される。架台装置10とコンソール装置100とは互いに通信可能に有線または無線で接続されている。なお、本実施形態では、床面に対し垂直である軸方向すなわち鉛直方向をZ軸方向、Z軸方向に直交し、かつ互いに直交する2方向を、X軸方向およびY軸方向としてそれぞれ定義するものとする。
架台装置10は、座位状態または立位状態の被検体をX線CT撮影するための構成を有するスキャン装置である。コンソール装置100は、架台装置10を制御するコンピュータである。架台装置10は、ガントリ(架台)11と、支柱13と、回転駆動装置23と、架台制御回路25と、支柱駆動装置27と、操作パネル29と、支持移動機構35とを有する。
ガントリ11は、被検体の撮像に関する撮像空間を成す開口15を有する。例えば、ガントリ11は、開口15が形成された略円筒形状の構造体である。図1に示すように、ガントリ11は、開口15を挟んで対向するように配置されたX線管17とX線検出器19とを収容する。X線管17とX線検出器19とは、本実施形態における被検体の撮像に関する撮像系に含まれる。なお、撮像系は、さらに、データ収集回路(以下、DAS(Data Acquisition System)と呼ぶ)33、高電圧発生器31、コリメータ、およびウェッジ等を含んでもよい。すなわち、ガントリ11は、被検体の撮像に関する撮像系を有する。ガントリ11は、支柱13に沿って鉛直方向に移動可能に、支柱13に支持される。
ガントリ11は、アルミ等の金属により形成されたメインフレーム(図示せず)と、メインフレームにより回転軸A1回りに軸受等を介して回転可能に支持された回転フレーム21とを有する。メインフレームと回転フレーム21との接触部には環状電極(図示せず)が設けられている。メインフレームの当該接触部には環状電極に摺り接触するように導電性の摺動子(図示せず)が取り付けられている。
支柱13は、ガントリ11を床面から離反して支持する基体である。支柱13は、例えば、円柱形状や角柱形状等の柱状形状を有する。支柱13は、例えば、プラスチックや金属等の任意の物質により形成される。支柱13は、例えば、ガントリ11の側面部に取付けられる。支柱13は、座位または立位姿勢の被検体をX線CT撮影するため、開口15の回転軸A1が床面に対して略垂直を向いた状態のガントリ11を、床面に対して垂直方向にスライド可能に支持する。
典型的には、支柱13は、ガントリ11の両側部に設けられる。しかしながら、本実施形態はこれに限定されない。例えば、1本の支柱13がガントリ11の両側部のうちの片側のみに接続されてもよい。すなわち、少なくとも一つの支柱13は、ガントリ11を鉛直方向に移動可能に支持する。また、支柱13は柱状形状を有するとしたが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、支柱13は、ガントリ11の少なくとも一方の側部を支持可能であれば、U字形状等の如何なる形状を有していてもよい。
なお、支柱13は、回転軸A1が床面に対して垂直に向くようにガントリ11を固定している必要はない。すなわち、支柱13は、床面に対して平行する水平軸(以下、チルト軸と呼称する。)回りに回転可能にガントリ11を支持するように構成されてもよい。この場合、支柱13とガントリ11とは、ガントリ11がチルト軸回りに回転可能に軸受等を介して接続されるとよい。
X線管17は、高電圧発生器31からの高電圧の印加及びフィラメント電流の供給により、陰極(フィラメント)から陽極(ターゲット)に向けて熱電子を照射することでX線を発生する真空管である。熱電子がターゲットに衝突することによりX線が発生される。X線管17における管球焦点で発生したX線は、例えばコリメータを介してコーンビーム形に成形され、被検体Pに照射される。例えば、X線管17には回転する陽極に熱電子を照射することでX線を発生させる回転陽極型のX線管がある。なお、本実施形態においては、一管球型の立位CT装置にも、X線管17とX線検出器19との複数のペアを回転フレーム21に搭載した、いわゆる多管球型の立位CT装置にも適用可能である。
X線検出器19は、X線管17から照射され、被検体Pを通過したX線を検出し、当該X線量に対応した電気信号をDAS33へと出力する。X線検出器19は、例えば、X線管17の焦点を中心として1つの円弧に沿ってチャネル方向に複数の検出素子が配列された複数の検出素子列を有する。X線検出器19は、例えば、当該検出素子列がスライス方向(列方向、row方向)に複数配列された構造を有する。なお、立位CT装置1には、X線管17とX線検出器19とが一体として被検体Pの周囲を回転するRotate/Rotate-Type(第3世代CT)、およびリング状にアレイされた多数のX線検出素子が固定され、X線管17のみが被検体Pの周囲を回転するStationary/Rotate-Type(第4世代CT)があり、いずれのタイプでも本実施形態へ適用可能である。以下、説明を具体的にするために、本実施形態の立位CT装置1は、第3世代CTを例にとり説明する。
また、X線検出器19は、例えば、グリッドと、シンチレータアレイと、光センサアレイとを有する間接変換型の検出器である。シンチレータアレイは、複数のシンチレータを有し、シンチレータは入射X線量に応じた光子量の光を出力するシンチレータ結晶を有する。グリッドは、シンチレータアレイのX線入射側の面に配置され、散乱X線を吸収する機能を有するX線遮蔽板を有する。なお、グリッドはコリメータ(1次元コリメータ又は2次元コリメータ)と呼ばれる場合もある。光センサアレイは、シンチレータからの光量に応じた電気信号に変換する機能を有し、例えば、光電子増倍管(フォトマルチプライヤー:PMT)等の光センサを有する。なお、X線検出器19は、入射したX線を電気信号に変換する半導体素子を有する直接変換型の検出器であっても構わない。また、X線検出器19は、光子計数型X線検出器であってもよい。X線検出器19は、X線検出部の一例である。
回転フレーム21は、開口15を有し、X線を発生するX線管17が取り付けられる。具体的には、回転フレーム21は、X線管17とX線検出器19とを対向支持し、後述する架台制御回路25によってX線管17とX線検出器19とを回転させる円環状のフレームである。回転フレーム21は、支持軸受を介してメインフレームに回転可能に支持される。回転フレーム21は、架台制御回路25による制御の下での回転駆動装置23からの動力を受けて、回転軸A1回りに一定の角速度で回転する。
なお、回転フレーム21は、X線管17とX線検出器19とに加えて、高電圧発生器31やDAS33を更に備えて支持する。このような回転フレーム21は、撮像空間をなす開口15が形成された略円筒形状の筐体に収容されている。開口15の中心軸は、回転フレーム21の回転軸A1に一致する。なお、DAS33が生成した検出データは、例えば発光ダイオード(LED)を有する送信機から光通信によって架台装置10の非回転部分(例えばメインフレーム)に設けられた、フォトダイオードを有する受信機に送信され、コンソール装置100へと転送される。なお、回転フレーム21から架台装置10の非回転部分への検出データの送信方法は、前述の光通信に限らず、非接触型のデータ伝送であれば如何なる方式を採用しても構わない。
回転駆動装置23は、架台制御回路25からの制御に従って回転フレーム21を回転させるための動力を発生する。回転駆動装置23は、架台制御回路25からの駆動信号のデューティ比等に応じた回転速度で駆動することにより、動力を発生する。回転駆動装置23は、例えば、ダイレクトドライブモータやサーボモータ等のモータにより実現される。回転駆動装置23は、例えば、ガントリ11に収容されている。
架台制御回路25は、コンソール装置100からの指令に従い、高電圧発生器31、回転駆動装置23、支柱駆動装置27およびDAS33を制御する。架台制御回路25は、コンソール装置100や架台装置10に取り付けられた入力インターフェースからの入力信号を受けて、架台装置10の動作制御を行う機能を有する。例えば、架台制御回路25は、入力信号を受けて回転フレーム21を回転させる制御や、架台装置10をチルトさせる制御などを行う。なお、架台制御回路25は、架台装置10に設けられてもよいし、コンソール装置100に設けられても構わない。
架台制御回路25は、ハードウェア資源として、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等の処理装置(プロセッサ)とROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等の記憶装置(メモリ)とを有する。また、架台制御回路25は、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)やフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA)、他の複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)により実現されてもよい。
当該処理装置は、当該記憶装置に保存されたプログラムを読み出して実行することで、上記機能を実現する。なお、当該記憶装置にプログラムを保存する代わりに、当該処理装置の回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合、当該処理装置は、当該回路内に組み込まれたプログラムを読み出して実行することで上記機能を実現する。
ガントリ11の垂直方向に関するスライドのための駆動装置(以下、支柱駆動装置と呼ぶ)27は、図1に示すように、支柱13に収容されている。支柱駆動装置27は、架台制御回路25からの制御に従って、ガントリ11を垂直方向に関してスライドするための動力を発生する。具体的には、支柱駆動装置27は、架台制御回路25からの駆動信号のデューティ比等に応じた回転速度で駆動することにより動力を発生する。支柱13は、支柱駆動装置27からの動力を受けて、支柱13に対してガントリ11を垂直方向に関してスライドする。支柱駆動装置27は、例えば、サーボモータ等のモータにより実現される。
操作パネル29は、スイッチボタン、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、および表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチパネルディスプレイ等により実現される。操作パネル29は、ユーザから受け取った入力操作を電気信号へ変換し、架台制御回路25へ出力する。操作パネル29は、例えば、座位姿勢の被検体を撮影する座位撮影モード、または立位姿勢の被検体を撮影する立位撮影モードを選択する選択操作を受け付ける。
高電圧発生器31は、変圧器(トランス)及び整流器等の電気回路を有し、X線管17に印加する高電圧及びX線管17に供給するフィラメント電流を発生する。また、高電圧発生器31は、X線管17が照射するX線に応じた出力電圧の制御を行う。高電圧発生器31は、変圧器方式であってもよいし、インバータ方式であっても構わない。なお、高電圧発生器31は、回転フレーム21に設けられてもよいし、架台装置10のメインフレーム側に設けられても構わない。
不図示のウェッジは、X線管17から照射されたX線のX線量を調節するためのフィルタである。具体的には、ウェッジは、X線管17から被検体Pへ照射されるX線が、予め定められた分布になるように、X線管17から照射されたX線を透過して減衰するフィルタである。ウェッジは、例えばウェッジフィルタ(wedge filter)またはボウタイフィルタ(bow-tie filter)であり、所定のターゲット角度や所定の厚みとなるようにアルミニウムを加工したフィルタである。
不図示のコリメータは、ウェッジを透過したX線をX線照射範囲に絞り込むための鉛板等であり、複数の鉛板等の組み合わせによってスリットを形成する。
DAS33は、X線検出器19の各X線検出素子から出力される電気信号に対して増幅処理を行う増幅器と、電気信号をデジタル信号に変換するA/D変換器とを有し、検出データを生成する。DAS33が生成した検出データは、コンソール装置100へと転送される。
支持移動機構35は、ガントリ11の移動の方向である鉛直方向(Z方向)と交差する方向(X軸方向およびY軸方向)に移動可能に設置される。支持移動機構35は、被検体を下方から、すなわち鉛直方向上向きで支持する。支持移動機構35は、例えば、ガントリ11における開口15の下方の床面に設置される。具体的には、支持移動機構35は、被検体を支持する天板と、天板をX軸方向とY軸方向とのうち少なくとも一方、すなわち水平方向に沿って移動させる移動機構とを有する。天板は、被検体の足場に相当する。開口15の下方において被検体が立位状態である場合、支持移動機構35における上面の天板は、被検体の足蹠を支持する。また、天板には、被検体の足蹠の配置をガイドする足蹠ガイドが設けられる。足蹠ガイドは、天板の重心近傍、すなわち天板の中心部分に設けられる。
移動機構は、例えば、天板を支持するブロックと当該ブロックをガイドするレールとを有する少なくとも一つのガイド(例えば、直動ガイドなどのリニアガイド)と、当該ガイドにおけるブロックをレールに沿って移動させる駆動機構とを有する。駆動機構は、例えば、駆動力を生成する各種モータ、当該駆動力をブロックに伝達する各種伝達機構(ボールねじ、チェーン、ベルトなど)を有する。支持移動機構35は、後述の機構制御機能119から出力された制御信号に従って、駆動機構により駆動力を発生する。支持移動機構35は、発生された駆動力により、天板を水平方向に沿って移動させる。なお、支持移動機構35は、座位状態で被検体を支持可能な構造を有してもよい。例えば、天板やブロックには、椅子等が設置されてもよい。
コンソール装置100は、メモリ101と、ディスプレイ103と、入力インターフェース105と、処理回路107とを有する。メモリ101と、ディスプレイ103と、入力インターフェース105と、処理回路107との間のデータ通信は、例えば、バス(BUS)を介して行われる。
メモリ101は、種々の情報を記憶するHDD(Hard disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、集積回路記憶装置等の記憶装置である。メモリ101は、例えば、投影データや再構成画像データを記憶する。メモリ101は、HDDやSSD等以外にも、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、フラッシュメモリ等の可搬性記憶媒体や、RAM(Random Access Memory)等の半導体メモリ素子等との間で種々の情報を読み書きする駆動装置であってもよい。また、メモリ101の保存領域は、立位CT装置1内にあってもよいし、ネットワークで接続された外部記憶装置内にあってもよい。また、メモリ101は、本実施形態に係る制御プログラムを記憶する。メモリ101は、プリスキャンや本スキャンにより生成されたボリュームデータなどを記憶する。また、メモリ101は、開口15における撮像の中心位置(以下、撮像中心と呼ぶ)を、支柱13に対するガントリ11の位置に応じて記憶する。
ディスプレイ103は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ103は、処理回路107によって生成された医用画像(CT画像)や、ユーザからの各種操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)等を出力する。例えば、ディスプレイ103としては、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electro Luminescence Display)、プラズマディスプレイ又は他の任意のディスプレイが、適宜、使用可能となっている。また、ディスプレイ103は、架台装置10に設けられてもよい。また、ディスプレイ103は、デスクトップ型でもよいし、コンソール装置100本体と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。ディスプレイ103は、表示部に相当する。
入力インターフェース105は、ユーザからの各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路107に出力する。例えば、入力インターフェース105は、投影データを収集する際の収集条件や、CT画像を再構成する際の再構成条件、CT画像から後処理画像を生成する際の画像処理条件等をユーザから受け付ける。入力インターフェース105としては、例えば、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、タッチパッド及びタッチパネルディスプレイ等が適宜、使用可能となっている。
なお、本実施形態において、入力インターフェース105は、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、タッチパッド及びタッチパネルディスプレイ等の物理的な操作部品を備えるものに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を処理回路107へ出力する電気信号の処理回路も入力インターフェース105の例に含まれる。また、入力インターフェース105は、入力部の一例である。また、入力インターフェース105は、架台装置10に設けられてもよい。また、入力インターフェース105は、コンソール装置100本体と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。入力インターフェース105は、入力部に相当する。
処理回路107は、入力インターフェース105から出力される入力操作の電気信号に応じて、立位CT装置1全体の動作を制御する。例えば、処理回路107は、ハードウェア資源として、CPUやMPU、GPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサとROMやRAM等のメモリとを有する。処理回路107は、メモリに展開されたプログラムを実行するプロセッサにより、システム制御機能111、前処理機能113、再構成機能115、画像処理機能117、および機構制御機能119を実行する。システム制御機能111、前処理機能113、再構成機能115、画像処理機能117、および機構制御機能119をそれぞれ実行する処理回路107は、システム制御部、前処理部、画像生成部、画像処理部、および機構制御部に相当する。なお、システム制御機能111、前処理機能113、再構成機能115、画像処理機能117、および機構制御機能119各々は、単一の処理回路で実現される場合に限らない。複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することによりシステム制御機能111、前処理機能113、再構成機能115、画像処理機能117、および機構制御機能119各々を実現するものとしても構わない。
処理回路107は、システム制御機能111により、入力インターフェース105を介してユーザから受け付けた入力操作に基づいて、処理回路107の各機能を制御する。具体的には、システム制御機能111は、メモリ101に記憶されている制御プログラムを読み出して処理回路107内のメモリ上に展開し、展開された制御プログラムに従って立位CT装置1の各部を制御する。例えば、処理回路107は、入力インターフェース105を介してユーザから受け付けた入力操作に基づいて、処理回路107の各機能を制御する。
処理回路107は、前処理機能113により、DAS33から出力された検出データに対して対数変換処理やオフセット補正処理、チャネル間の感度補正処理、ビームハードニング補正等の前処理を施したデータを生成する。なお、前処理前のデータを生データ、前処理後のデータを投影データと称する。
処理回路107は、再構成機能115により、前処理機能113にて生成された投影データに対して、フィルタ補正逆投影法(FBP法:Filtered Back Projection)や逐次近似再構成法等を用いた再構成処理を行ってCT画像データを生成する。すなわち、再構成機能115は、撮像系からの出力に基づいて画像を生成する。再構成機能115は、再構成されたCT画像のデータをメモリ101に格納する。
処理回路107は、画像処理機能117により、再構成機能115により再構成されたCT画像に種々の画像処理を施す。例えば、画像処理機能117は、当該CT画像にボリュームレンダリングや、サーフェスボリュームレンダリング、画像値投影処理、MPR(Multi-Planar Reconstruction)処理、CPR(Curved MPR)処理等の3次元画像処理を施して表示画像を生成する。また、プリスキャンにより生成された医用画像(以下、プリスキャン画像と呼ぶ)おいて、入力インターフェース105を介して関心領域(以下、ROI(Region Of Intrerest)と呼ぶ)が入力された場合、画像処理機能117は、ROIの中心位置を算出する。
処理回路107は、機構制御機能119により、支持移動機構35の移動を制御する。例えば、機構制御機能119は、プリスキャン画像におけるROIと撮像系における撮像中心とに基づいて、支持移動機構35の移動を制御する。具体的には、機構制御機能119は、ROIの中心位置と撮像中心の位置とを合わせるように、支持移動機構35の移動を制御する。なお、撮像中心の位置と位置合わせされるROIの位置は、中心位置に限定されず、例えば、ROIの重心のであってもよい。
より詳細には、機構制御機能119は、ROIの中心位置と撮像中心の位置とに基づいて、支持移動機構35の移動方向および移動量のうち少なくとも一つに対応する情報(以下、推奨移動量と呼ぶ)を出力する。推奨移動量は、支持移動機構35の移動を制御に関する制御値に相当する。このとき、機構制御機能119は、出力された情報に基づいて、すなわち推奨移動量である制御値に従って、支持移動機構35の移動を制御する。推奨移動量を出力する機構制御機能119は、出力部に相当する。
なお、機構制御機能119は、支持移動機構35の移動方向および移動量のうち少なくとも一つに対応する情報を、ディスプレイ103に出力してもよい。このとき、表示された情報に基づいて支持移動機構35の移動に関する操作がユーザにより入力されると、機構制御機能119は、入力された操作に従って支持移動機構35の移動を制御する。また、機構制御機能119は、プリスキャン画像におけるROIと撮像系における撮像中心とに基づくユーザの指示により、支持移動機構35の移動を制御してもよい。また、機構制御機能119は、ROIの中心位置と撮像中心の位置とを合わせるユーザの指示に従って、支持移動機構35の移動を制御してもよい。
以上のように構成された本実施形態の立位CT装置1により実行される位置合わせ処理について、図2を用いて説明する。位置合わせ処理とは、ROIの中心位置を撮像中心に合わせるように、支持移動機構35の移動を制御することにある。図2は、実施形態に係る位置合わせ処理の手順の一例を示すフローチャートである。
(位置合わせ処理)
(ステップS201)
プリスキャンにより生成されたプリスキャン画像にROIが設定される。具体的には、開口15の下方に設置された支持移動機構35に、被検体が立位状態で配置される。次いで、撮像系は、システム制御機能111による制御の下で、被検体に対してプリスキャンを実行する。図3は、支持移動機構35に立位状態で位置する被検体Pに対して、プリスキャンの実行時の一例を示す図である。図3に示すように、開口15における撮像空間に含まれる被検体Pに対してプリスキャンが実行される。
処理回路107は、前処理機能113により、プリスキャンに関する投影データを生成する。次いで、処理回路107は、再構成機能115により、生成された投影データを用いて再構成処理を実行することで、ボリュームデータを生成する。処理回路107は、画像処理機能117により、ボリュームデータに対してMPR処理を実行することで、プリスキャン画像を生成する。ディスプレイ103は、プリスキャン画像を表示する。入力インターフェース105は、プリスキャン画像において、ユーザの指示によりROIを設定する。
図4は、プリスキャン画像PSIにおいて設定されたROIと開口15と支持移動機構35との位置関係の一例を示す図である。図4に示すように、良好な画質が得られる撮像中心CIと、ROIの中心とは相違する場合がある。
(ステップS202)
処理回路107は、画像処理機能117により、表示された画像におけるROIの中心位置を算出する。中心位置とは、ROIが円形である場合、円の中心に相当する。また、ROIが楕円形である場合、中心位置は、例えば、楕円の長径または短径の中点に相当する。ROIが多角形である場合、中心位置は、ROIの重心に相当する。このとき、処理回路107は、ROIとROIの中心位置と撮像中心の位置とをプリスキャン画像PSIに重畳させて、ガントリ11や支柱13に設けられたモニタやディスプレイ103などに表示させてもよい。このとき、ユーザは、入力インターフェース105を介して、支持移動機構35の移動方向や移動量を、例えば矢印などのべクトルとして入力してもよい。
(ステップS203)
処理回路107は、機構制御機能119により、ROIの中心位置と撮像中心の位置とに基づいて、推奨移動量を出力する。なお、機構制御機能119は、推奨移動量を、ROIの中心位置および撮像中心の位置とともに、ガントリ11や支柱13に設けられたモニタやディスプレイ103などに表示してもよい。これにより、推奨移動量をユーザに報知することができる。推奨移動量は、例えば、ROIの中心位置から撮像中心の位置に向かう方向(移動方向)やROIの中心位置と撮像中心の位置との間の距離に相当する。換言すれば、推奨移動量は、ROIの中心位置から撮像中心の位置に向かうベクトル量に相当する。なお、機構制御機能119は、推奨移動量を、プリスキャン画像PSIとともに、ディスプレイ103に表示してもよい。このとき、ユーザは、入力インターフェース105を介して、推奨移動量を適宜修正してもよい。
(ステップS204)
処理回路107は、機構制御機能119により、移動方向と移動量とに基づく駆動機構の動作により、天板を移動させる。なお、機構制御機能119は、入力インターフェース105を介した操作者の指示により、ユーザにより入力または修正された移動量や推奨移動量に応じて、マニュアル(手動)で支持移動機構35を移動させてもよい。図5は、図4に示すプリスキャン画像PSIに関して、機構制御機能119による支持移動機構35の移動の様子の一例を示す図である。図4に示すように、ROIの中心位置は、X軸において撮像中心CIの左側に位置する。このため、機構制御機能119は、図5に示すように、X軸の+方向に沿って、出力された移動量MMで、支持移動機構35を移動させる。
図6は、図5における支持移動機構35の移動後の一例を、プリスキャン画像PSIとROIと撮像中心とともに示す図である。図6に示すように、移動量MMでの支持移動機構35の移動後において、ROIの中心位置と撮像中心の位置とは、位置合わせされる。これにより、ROIの中心位置と撮像中心の位置とは略一致し、位置合わせ処理における本ステップの後に実行される本スキャンにおいて、良質な医用画像を取得することができる。
以上に述べた実施形態に係る立位CT装置1によれば、被検体Pの撮像に関する撮像系を有するガントリ11と、ガントリ11を鉛直方向に移動可能に支持する少なくとも一つの支柱13と、撮像系からの出力に基づいてプリスキャン画像PSIを生成する画像生成部と、ガントリ11の移動の方向と交差する方向に移動可能に設置され、被検体Pを下方から支持する支持移動機構35と、支持移動機構35の移動を制御する機構制御部と、を備える。これにより、本立位CT装置1によれば、プリスキャン画像PSIにおける関心領域と撮像系における撮像中心とに基づいて、例えば、関心領域の中心位置と撮像中心の位置とを合わせるように、支持移動機構35の移動を制御することができる。
また、本実施形態に係る立位CT装置1によれば、被検体Pにおける関心領域と撮像系の撮像中心とに基づいて、支持移動機構35の移動方向及び移動量の少なくとも一つに対応する情報を出力し、出力された情報に基づいて支持移動機構35の移動を制御する。また、実施形態に係る立位CT装置1によれば、プリスキャン画像PSIにおける関心領域と撮像系における撮像中心とに基づくユーザの指示、例えば、関心領域の中心位置と撮像中心の位置とを合わせるユーザの指示に従って、支持移動機構35の移動を制御することができる。例えば、出力された情報をディスプレイ103に表示し、当該情報に基づいて支持移動機構35の移動に関する操作が、入力インターフェース105を介してユーザにより入力されると、入力された操作に従って、支持移動機構35の移動を制御することができる。
以上のことから、実施形態に係る立位CT装置1によれば、プリスキャン画像PSIにおいて設定されたROIの中心位置を、自動的にもしくはユーザの指示により撮像中心に合わせることができる。すなわち、被検体Pに声掛けなどを実施することなくユーザの意思により、ROIを撮像中心に配置させることができる。これらのことから、本立位CT装置1によれば、被検体Pに対する本スキャンにおいて、良質な医用画像を生成することができる。さらに、本立位CT装置1によれば、被検体Pに声掛けなどを実施することなくROIを撮像中心に配置させることができるため、被検体Pに対する検査のスループットを向上させることができる。
(変形例)
本変形例は、気体の注入により膨張して被検体Pを維持可能(固定可能)な複数の気体袋が開口15の側面に設けられ、支持移動機構35の移動の制御に伴って、気体袋への気体の注入および気体袋からの気体の排出を制御することにある。図7は、本変形例に係る立位CT装置2の構成例を示す図である。図7に示す立位CT装置2は、図1に示す立位CT装置1において複数の気体袋37と複数のポンプ39とをさらに有する。なお、本変形例における技術的特徴は、支持移動機構35の移動の制御に伴うことなく単独で実施されてもよい。すなわち、本変形例の実施において、支持移動機構35は、省略可能である。
複数の気体袋37は、開口15のおけるガントリ11の壁面に設けられる。複数の気体袋37は、例えば、気体の注入により膨張および気体の排出により収縮可能であって、X線などの放射線を減弱させない材質で構成される。複数の気体袋37は、気体の注入により膨張して被検体Pの姿勢を維持する。複数の気体袋37は、ホース41を介して、複数のポンプ39に接続される。当該気体は、例えば、空気である。このとき、気体袋37は、空気袋と称されてもよい。なお、気体は空気に限定されず、空気以外の気体であってもよい。複数の気体袋37は、ガントリ11から取り外し可能であってもよい。また、複数の気体袋37には、複数の気体袋37を被覆しかつ取り外し可能なカバーやドレープ等が設けられてもよい。当該カバーおよびドレープは、X線などの放射線を減弱させない材質で構成される。また、複数の気体袋37各々には、当該気体袋37に詰められた気体の圧力を検知する圧力センサが配置されてもよい。
図8は、被検体Pに対する複数の気体袋37の位置関係の一例を示す図である。図8では、ガントリ11は、不図示としている。図8に示すように、複数の気体袋37各々には、気体の注入と気体の排出とに用いられるホース41が設けられる。また、図8に示すように、開口15における被検体Pの周囲には、気体で充満された気体袋37が配置される。すなわち、開口15におけるガントリ11の壁面と被検体Pとの間には、気体で充満された気体袋37が所定の圧力で位置しているため、被検体Pの姿勢は維持される。
図8に示すように、複数の気体袋37各々は、隣接する気体袋と密着している。図7では、複数の気体袋37および複数のポンプ39は2つしか示されていないが、実際には、図8に示すように、2つ以上の気体袋が開口15におけるガントリ11の壁面に設けられる。加えて、気体袋37の数に応じて、複数のポンプ39が架台装置10などに設けられる。なお、複数の気体袋37の代わりに、複数の区画に分割された1つの気体袋が用いられてもよい。このとき、複数のポンプ39は、複数の区画とそれぞれ対応付けられて、複数のホース41を介して、複数の区画と接続されることとなる。
複数のポンプ39は、機構制御機能119による制御の下で、複数の気体袋37へ気体を注入し、複数の気体袋37から気体を排出する。複数のポンプ39およびホース41は、撮像空間以外の場所であって、回転フレーム21の回転、ガントリ11の移動、および支持移動機構35の移動に干渉しない位置であれば、任意の場所に設置可能である。
処理回路107は、機構制御機能119により、支持移動機構35の移動の制御に伴って、複数のポンプ39による気体の注入と気体の排出とをさらに制御する。気体袋37への気体の注入時において、当該気体袋37の内部における圧力(以下、袋内圧と呼ぶ)が所定の閾値(以下、圧力閾値と呼ぶ)に到達した場合、機構制御機能119は、気体の注入を停止するように、当該気体袋37に接続されたポンプ39を制御する。気体の注入と気体の排出とに関する複数のポンプ39の制御に関する処理(以下、ポンプ制御処理と呼ぶ)について、図9を用いて説明する。図9は、ポンプ制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。
(ポンプ制御処理)
(ステップS901)
プリスキャンの実施に先立って、複数の気体袋37から気体が抜かれた状態で、支持移動機構35に被検体Pが載置される。支持移動機構35への被検体Pの載置前に気体袋37に気体が充満していれば、機構制御機能119は、気体袋37から気体を排出するように、ポンプ39を制御する。このとき、ポンプ39は、機構制御機能119による制御の下で、気体袋37から気体を排出する。次いで、支持移動機構35に被検体Pが配置される。
(ステップS902)
機構制御機能119によるポンプ39の制御により、気体袋37に気体が注入される。気体袋37への気体の注入量(以下、気体注入量と呼ぶ)は、例えば、検査に関する被検体Pの患者情報における体重と身長とに基づいて機構制御機能119により決定される。このとき、機構制御機能119は、決定された注入量に到達するまで、ポンプ39を制御する。なお、気体袋37に設けられた圧力センサにより検知された袋内圧が圧力閾値に到達するまで、機構制御機能119は、ポンプ39を制御してもよい。圧力閾値は、メモリ101に予め記憶される。
(ステップS903)
撮像系は、システム制御機能111による制御の下で、被検体Pに対してプリスキャンを実行する。処理回路107は、前処理機能113により、プリスキャンに関する投影データを生成する。処理回路107は、再構成機能115により、生成された投影データを用いて再構成処理を実行することで、ボリュームデータを生成する。処理回路107は、画像処理機能117により、ボリュームデータに対してMPR処理を実行することで、プリスキャン画像PSIを生成する。ディスプレイ103は、プリスキャン画像PSIを表示する。
(ステップS904)
入力インターフェース105は、プリスキャン画像PSIにおいて、ユーザの指示によりROIを設定する。処理回路107は、画像処理機能117により、表示された画像におけるROIの中心位置を算出する。
(ステップS905)
処理回路107は、機構制御機能119により、ROIの中心位置と撮像中心の位置と対応表とに基づいて、複数の気体袋37各々における気体注入量と気体の排出量(以下、気体排出量と呼ぶ)とを決定する。対応表は、複数の気体袋37各々において、例えば、ROIの中心位置と撮像中心の位置との差異と、ROIの中心位置から撮像中心の位置に向かう方向と、被検体Pの体重および身長とに対する、上記気体注入量と上記気体排出量との対応関係を示す対応表(以下、ROI移動対応表と呼ぶ)である。ROI移動対応表は、予めメモリ101に記憶される。
図10は、プリスキャン時において、被検体PにおけるROIと開口15と複数の気体袋37との位置関係の一例を示す図である。図10に示すように、良好な画質が得られる撮像中心CIと、ROIの中心とは相違している。本ステップにおいて、例えば、図10に示すように、ROIの中心を撮像中心に合わせるための気体注入量と気体排出量とが、決定される。なお、処理回路107は、複数の気体袋37各々に関して、気体注入量と気体排出量とを、ディスプレイ103やガントリ11などに設けられたモニタに表示してもよい。このとき、機構制御機能119は、入力インターフェース105を介した操作者の指示により、マニュアルで気体注入量や気体排出量を修正することが可能となる。
(ステップS906)
処理回路107は、機構制御機能119により、複数の気体袋37各々において決定された気体注入量と気体排出量とに従って、複数のポンプ39各々を制御する。図11は、図10に関して、複数の気体袋37各々への気体の注入および複数の気体袋37各々からの気体の排出の一例を示す図である。図11に示すようにROIの左側の2つの気体袋には、2つのホース411各々を介して気体が注入され、ROIの右側の2つの気体袋からは、2つのホース413各々を介して気体が排出される。これにより、被検体Pは、図11に示すように、方向PMに沿って移動される。本ステップにおける処理の実行時において、ステップS204の処理も同時に実行される。すなわち、機構制御機能119は、支持移動機構35の移動の制御に伴って、ポンプ39による気体の注入と気体の排出とをさらに制御する。なお、機構制御機能119は、入力インターフェース105を介した操作者の指示により、マニュアルでポンプ39を制御してもよい。
(ステップS907)
複数の気体袋37のうち少なくとも一つの圧力が閾値を超えれば(ステップS907のYES)、ステップS909の処理が実行される。複数の気体袋37のうちいずれの気体袋においても圧力が閾値を超えていなければ(ステップS907のNO)、ステップS908の処理が実行される。
(ステップS908)
複数の気体袋37における気体注入量および気体排出量がステップS905において決定された量に到達すれば、(ステップS908のYES)、ステップS909の処理が実行される。複数の気体袋37における気体注入量および気体排出量がステップS905において決定された量に到達しなければ、(ステップS908のNO)、ステップS906の処理が実行される。
(ステップS909)
入力インターフェース105を介したユーザの指示に従って、システム制御機能111による制御の下で、被検体Pに対して本スキャンが実行される。このとき、処理回路107は、前処理機能113により投影データを生成する。次いで、処理回路107は、再構成機能115により、投影データに基づいてボリュームデータを再構成する。続いて、処理回路107は、画像処理機能117により、ボリュームデータに基づいて、本スキャンに関する医用画像(以下、本スキャン画像と呼ぶ)を生成する。
(ステップS910)
次の検査において、被検体Pが変更されなければ(ステップS910のNO)、すなわち同一被検体に対してさらななる検査を行う場合、ステップS904以降の処理が繰り返される。なお、被検体Pに対するさらなる検査においてROIに変更がなければ、ステップS909が実行されてもよい。次の検査において、被検体Pが変更される場合(ステップS910のYES)、ステップS911の処理が実行される。
(ステップS911)
ユーザにより気体袋37が交換される。なお、気体袋37の交換の代わりに、気体袋37は、消毒されてもよい。また、気体袋37に、カバーやドレープが設けられている場合、カバーやドレープが、ユーザにより交換される。なお、ステップS910のYESの後から本ステップの終了時の間にかけて、気体袋37やカバーやドレープの交換、気体袋37の消毒などを促す文字列や情報が、ガントリ11や支柱13に設けられたモニタやディスプレイ103などに、表示されてもよい。これにより、気体袋37やカバーやドレープの交換、気体袋37の消毒などを、ユーザに促すことができる。また、このとき、当該文字列や情報、換言すれば、気体袋37やカバーやドレープの交換、気体袋37の消毒などを促す情報は、例えば、入力インターフェース105を介したユーザの指示により、非表示とされてもよい。また、本ステップ911における処理(気体袋37やカバーやドレープの交換、気体袋37の消毒)は、例えば、当日の全検査の終了後など、1日1回実施されてもよい。
以上に述べた変形例に係る立位CT装置2によれば、開口15におけるガントリ11の壁面に設けられた複数の気体袋37各々への気体の注入と気体の排出とに関して、支持移動機構35の移動の制御に伴って、ポンプ39による気体の注入と気体の排出とをさらに制御する。これにより、被検体Pの姿勢を維持、すなわち固定して、プリスキャン画像PSIにおいて設定されたROIの中心位置を、自動的に撮像中心に合わせることができる。これにより、撮像中心へのROIの位置合わせの精度を向上させ、かつ被検体Pの移動時における安定性を向上させることができる。また、本立位CT装置2によれば、被検体Pの上体がふらつくことで、本スキャンによるCT画像がぶれてしまうのを防ぐことができる。これにより、本立位CT装置2によれば、良質な本スキャン画像を生成することができる。他の効果については、実施形態と同様なため、説明は省略する。
(第1応用例)
本応用例は、支持移動機構35における被検体Pの重心の変位に応じて、支持移動機構35を移動することにある。具体的には、本立位CT装置1は、支持移動機構35に支持された被検体Pの重心を検知し、当該検知された重心の変位量に基づいて当該変位量を補償するように支持移動機構35の移動を制御する。
支持移動機構35は、支持移動機構35に支持された被検体Pの重心を検知する検知部をさらに有する。検知部は、例えば、重心センサにより実現される。重心センサは、例えば、圧力センサと、プロセッサとにより実現される。圧力センサは、被検体の足蹠による天板における圧力や、被検体Pを支持する車椅子等による天板またはブロックへの圧力を検出する。プロセッサは、圧力センサからの出力に基づいて、被検体Pの重心を計算する。圧力センサからの出力に基づく重心の計算は、既存の技術により適宜実現可能であるため、説明は省略する。以上により、検知部は、支持移動機構35に支持された被検体Pの重心を検知する。検知部は、計算された重心の位置を、コンソール装置100に出力する。すなわち、検知部は、被検体Pの重心の位置をモニタリングする機能を有する。
なお、検知部の構成は、上記に限定されず、圧力センサの代わりに超音波センサなどの各種センサや光学カメラが用いられてもよい。圧力センサの代わりに各種センサや光学カメラが用いられる場合、検知部は、支持移動機構35ではなく、例えば、開口15におけるガントリ11の壁面において、回転軸A1周りに対向する角度とは異なる角度で、複数設置される。例えば、検知部として光学カメラが用いられる場合、光学カメラは、被検体Pの位置および姿勢をモニタリングすることとなる。なお、光学カメラの設置場所は、開口15におけるガントリ11の壁面に限定されず、例えば、開口15の直上の天井に設けられてもよい。
検知部が各種センサや光学カメラにより実現される場合、プロセッサは、各種センサまたは光学カメラから出力されたデータに基づいて、被検体の傾きを算出し、当該算出された傾きに基づき重心を計算する。各種センサまたは光学カメラからの出力に基づく重心の計算は、既存の技術により適宜実現可能であるため、説明は省略する。また、検知部は、処理回路107における画像処理機能117により実現されてもよい。このとき、画像処理機能117は、例えば、Z方向に沿った複数のプリスキャン画像PSIに基づいて、被検体Pの傾きを検知する。次いで、画像処理機能117は、検知された傾きに基づいて、被検体Pの重心を検知する。
処理回路107は、機構制御機能119により、被検体Pの重心の変位量に基づいて、当該変位量を補償するように支持移動機構35の移動を制御する。例えば、機構制御機能119は、時系列に沿った重心の位置に基づいて、検知部によりモニタリングされている被検体Pの重心の変位量と、当該重心の変位方向とを、算出する。機構制御機能119は、変位方向の逆方向を移動方向として、当該移動方向と変位量とに基づく駆動機構の動作により、天板を移動させる。
以下、支持移動機構35における被検体Pの重心の変化に追従して支持移動機構35を移動させる処理(以下、重心追従処理と呼ぶ)について説明する。図12は、重心追従処理の手順の一例を示すフローチャートである。重心追従処理は、例えば、本スキャンの実行前のいずれの時点においても、適宜実行可能である。
(重心追従処理)
(ステップS1301)
処理回路107は、機構制御機能119により、検知部により検知された被検体Pの重心の位置に基づいて、重心の変化(重心の変位量)と、当該重心の変位方向とを算出する。図13は、被検体Pの傾きPTにより重心が変化した一例を示す図である。図13に示すように、被検体Pの姿勢の傾きPTにより被検体Pの重心が移動すると、機構制御機能119は、重心の移動に相当する重心の変位量と重心の変位方向とを算出する。
(ステップS1302)
重心の変位量が所定の閾値(以下、重心閾値と呼ぶ)を超えていれば(ステップS1302のYES)、ステップS1303の処理が実行される。重心の変位量が重心閾値未満であれば(ステップS1302のNO)、ステップS1304の処理が実行される。重心閾値は、予め設定されて、メモリ101に記憶されている。
(ステップ1303)
処理回路107は、機構制御機能119により、重心の変位方向の逆方向である移動方向と重心の変位量とに基づいて、支持移動機構35を制御する。支持移動機構35は、機構制御機能119による制御の下で、駆動機構により、天板を移動方向に重心の変位量だけ移動させる。図14は、被検体Pの姿勢の傾きPTによる被検体Pの重心の移動に伴って、移動量GMでX方向に移動された支持移動機構35の一例を示す図である。図14に示すように、被検体Pの姿勢の傾きPTなどにより、重心が変化した場合であっても、重心の移動を補償するように、支持移動機構35は移動する。
なお、処理回路107は、重心の移動に相当する重心の変位量と重心の変位方向とを、ディスプレイ103やガントリ11などに設けられたモニタに表示してもよい。このとき、機構制御機能119は、入力インターフェース105を介した操作者の指示により、マニュアルで支持移動機構35を移動させてもよい。
(ステップS1304)
検知部からの出力により、被検体Pの重心に変化があれば(ステップS1304のYES)、ステップS1301以降の処理が実行される。検知部からの出力により、被検体Pの重心に変化がなければ(ステップS1304のNO)、ステップS1305の処理が実行される。
(ステップS1305)
入力インターフェース105を介したユーザの指示により、本スキャンが実行されれば(ステップS1305のYES)、重心追従処理は、終了する。本スキャンが実行されなければ(ステップS1305のNO)、ステップS1304の処理が繰り返される。
以上に述べた第1応用例に係る立位CT装置1によれば、支持移動機構35に支持された被検体Pの重心を検知し、検知された重心の変位量に基づいて、当該変位量を補償するように、支持移動機構35の移動を制御する。これにより、本立位CT装置1によれば、被検体Pの姿勢の傾きPTなどにより重心が変化したとしても、重心の変化を補償するように、支持移動機構35を移動させることができる。このことから、本立位CT装置1によれば、重心が変化したとしても、重心の変位を補償することができるため、ユーザが所望する位置で本スキャンを実行することができる。これにより、本立位CT装置1によれば、良質な本スキャン画像を生成することができる。他の効果については、実施形態と同様なため、説明は省略する。
(第2応用例)
本応用例は、支持移動機構35における被検体Pの重心の変位に応じて、変形例に記載の複数の気体袋37への気体の注入および複数の気体袋37からの気体の排出を制御することにある。すなわち、機構制御機能119は、被検体Pの重心の変位に基づいて、当該変位を補償するように、ポンプ39を制御する。本応用例の構成は、図7と同様である。以下、本応用例における重心追従処理において、第1応用例と異なる処理について説明する。
(ステップS1303)
処理回路107は、機構制御機能119により、重心の変位方向と重心の変位量と重心の変位に関する対応表(以下、重心変位対応表と呼ぶ)とに基づいて、複数の気体袋37各々における気体注入量と気体排出量とを決定する。重心変位対応表は、複数の気体袋37各々において、例えば、重心の変位方向と重心の変位量と、被検体Pの体重および身長とに対する、上記気体注入量と上記気体排出量との対応関係を示す対応表である。重心変位対応表は、予めメモリ101に記憶される。
処理回路107は、機構制御機能119により、複数の気体袋37各々において決定された気体注入量と気体排出量とに従って、複数のポンプ39各々を制御する。気体袋37に設けられた圧力センサにより検知された袋内圧が圧力閾値に到達するまで、機構制御機能119は、ポンプ39を制御する。例えば、気体袋37への気体の注入時において、当該袋内圧が圧力閾値に到達した場合、機構制御機能119は、気体の注入を停止するように、当該気体袋37に接続されたポンプ39を制御する。他のポンプ39の制御は、変形例に準拠するため、説明は省略する。
以上に述べた第2応用例に係る立位CT装置2によれば、支持移動機構35に支持された被検体Pの重心を検知し、検知された重心の変位量に基づいて、当該変位量を補償するように、ポンプ39の動作を制御する。本応用例における効果は、第1応用例と同様なため、説明は省略する。
(第3応用例)
本応用例は、被検体Pの重心の変位を用いることなく、支持移動機構35を移動することにある。図15は、本応用例における立位CT装置3の構成例を示す図である。以下、図15において、図1と相違する構成について説明する。梁50は、支柱の13の上端から水平方向に沿って延伸する。梁50は、例えば、一対の支柱13の上端に掛けられる。すなわち、梁50は、一対の支柱13を架橋するように配置される。なお、支柱13が1本の場合は、梁50は、一つに支柱13の上端で片持ちされる。梁50は、例えば、回転軸A1の直上において、カメラ(例えば、光学カメラ)51を支持する。すなわち、光学カメラ51は、支柱13の上端から水平方向に延伸する梁50に配置され、ガントリ11の開口15に位置する被検体Pを撮影可能である。なお、本応用例の変形例として、光学カメラ51は、例えば、立位CT装置3が設置された検査室の天井に配置されてもよい。このとき、梁50は不要となる。
光学カメラ51は、支柱13の上端から水平方向に延伸する梁50または立位CT装置3が設置された検査室の天井に配置される。光学カメラ51の画角は、開口(ボア)15を含む。これにより、光学カメラ51は、ガントリ11の開口15に位置する被検体Pを撮影可能となる。光学カメラ51は、被検体Pを所定の時間間隔(フレームレート)で撮影する。これにより、光学カメラ51は、時系列に沿った被検体Pの複数の画像(以下、被検体画像と呼ぶ)を、処理回路107に出力する。
処理回路107は、画像処理機能117により、被検体画像における被検体Pの位置(例えば、被検体Pの頭部等)を認識する。被検体画像における被検体Pの位置(以下、被検***置と呼ぶ)の認識は、例えば、予め学習された学習済みモデル、セグメンテーション処理など既知の技術が利用できるため、説明を省略する。画像処理機能117は、時系列に沿った複数の被検***置に基づいて、被検体Pの動き量を決定する。例えば、画像処理機能117は、スキャノ画像の撮影時における被検***置(以下、基準位置と呼ぶ)と、スキャノ画像の撮影時より後に取得された被検***置との差分により、被検体Pの動き量を所定の時間間隔ごとに決定する。なお、画像処理機能117は、時系列的に隣接する2つの被検***置の差分により、被検体Pの動き量を所定の時間間隔ごとに決定してもよい。また、画像処理機能117は、当該差分により、被検体Pの動き方向を決定する。
処理回路107は、機構制御機能119により、光学カメラ51により取得された画像における被検体Pの動き量に基づいて、動き量を補償するように支持移動機構35の移動を制御する。以下、支持移動機構35における被検体Pの動きの変化に追従して支持移動機構35を移動させる処理(以下、動き追従処理と呼ぶ)について説明する。図16は、動き追従処理の手順の一例を示すフローチャートである。動き追従処理は、例えば、本スキャンの実行前のいずれの時点においても、適宜実行可能である。
(動き追従処理)
(ステップS1601)
光学カメラ51により被検体画像が取得されると、処理回路107は、画像処理機能117により、時系列に沿った被検体画像に基づいて、被検体Pの動き量と、被検体Pの動き方向とを決定する。
(ステップS1602)
処理回路107は、機構制御機能119により、動き量を所定の閾値(以下、動き閾値と呼ぶ)を比較する。動き閾値は、予め設定されて、メモリ101に記憶されている。動き量が動き閾値を超えていれば(ステップS1602のYES)、ステップS1603の処理が実行される。動き量が動き閾値未満であれば(ステップS1602のNO)、ステップS1604の処理が実行される。
(ステップ1603)
処理回路107は、機構制御機能119により、動き方向の逆方向である移動方向と動き量とに基づいて、支持移動機構35を制御する。具体的には、機構制御機能119は、動き量と支持移動機構35の移動量とを対応付けたテーブルを、メモリ101から読み出す。次いで、機構制御機能119は、決定された動き量と読み出されたテーブルとを照合すること、移動量を決定する。支持移動機構35は、機構制御機能119による制御の下で、駆動機構により、天板を移動方向に移動量だけ移動させる。これにより、機構制御機能119は、動き量を補償するように支持移動機構35の移動を制御する。
なお、処理回路107は、動き量と移動方向とを、ディスプレイ103やガントリ11などに設けられたモニタに表示してもよい。このとき、機構制御機能119は、入力インターフェース105を介した操作者の指示により、マニュアルで支持移動機構35を動き量に応じて移動させてもよい。
(ステップS1604)
画像処理機能117により、被検体Pの動き量に変化があれば(ステップS1604のYES)、ステップS1601以降の処理が実行される。画像処理機能117により、被検体Pの動き量に変化がなければ(ステップS1604のNO)、ステップS1605の処理が実行される。
(ステップS1605)
入力インターフェース105を介したユーザの指示により、本スキャンが実行されれば(ステップS1605のYES)、動き追従処理は、終了する。本スキャンが実行されなければ(ステップS1605のNO)、ステップS1604の処理が繰り返される。
以上に述べた第3応用例に係る立位CT装置3によれば、支柱13の上端から水平方向に延伸する梁50または立位CT装置3が設置された検査室の天井に配置され、ガントリ11の開口15に位置する被検体Pを撮影可能な光学カメラ51を備え、光学カメラ51により取得された画像における被検体Pの動き量に基づいて、動き量を補償するように支持移動機構35の移動を制御する。これにより、本立位CT装置3によれば、被検体Pが動いたとしても、被検体Pの重心を計算することなく、リアルタイムで被検体Pの動きを補償するように、支持移動機構35を移動させることができる。このことから、本立位CT装置3によれば、被検体Pが動いたとしても、リアルタイムによるフィードバックで、被検体Pの動きを補償することができるため、ユーザが所望する位置で本スキャンを実行することができる。他の効果については、実施形態と同様なため、説明は省略する。
(第4応用例)
本応用例は、被検体Pの重心の変位を用いることなく、支持移動機構35を移動することにある。具体的には、本応用例は、支持移動機構35に支持された被検体Pの荷重分布を検知し、荷重分布の変化量に基づいて変化量を補償するように支持移動機構35の移動を制御する。以下、第1応用例との本応用例との相違について説明する。
図17は、本応用例における支持移動機構35と天板TTとの間に設けられた複数のセンサ(SA、SB、SC、SD)の一例を示す図である。天板TTには、足蹠FGが設けられる。被検体Pは、足蹠FGに自身の足裏を合わせて、天板TTに乗る。図17に示す複数のセンサは、検知部に相当する。なお、複数のセンサと、支持移動機構35と、天板TTとの相対的な位置関係は、図17に示す例に限定されない。また、検知部は、例えば、n×m(nおよびmは、2以上の自然数)個の複数のセンサにより、実現されてもよい。このとき、n×m個の複数のセンサは、例えば、支持移動機構35と天板TTとの間にX方向およびY方向に沿って面的に配列される。
検知部を実現する複数のセンサは、例えば、圧力センサ、または荷重センサ(ロードセンサ)により実現される。以下、説明を具体的にするために、複数のセンサは、荷重センサであるものとして説明する。荷重センサSAは、検知した荷重Waを、処理回路107出力する。荷重センサSBは、検知した荷重Wbを、処理回路107に出力する。荷重センサSCは、検知した荷重Wcを、処理回路107に出力する。荷重センサSDは、検知した荷重Wdを、処理回路107に出力する。
処理回路107は、機構制御機能119により、複数の荷重センサ(SA、SB、SC、SD)から出力された複数の荷重(Wa、Wb、Wc、Wd)に基づいて、被検体Pによる天板TTへの荷重分布を、所定の時間間隔において測定する。荷重分布とは、例えば、天板TTに対する、複数の荷重センサの相対的な位置関係に応じた複数の荷重の測定値の分布に相当する。機構制御機能119は、時系列に沿った複数の荷重分布に基づいて、被検体Pの動きを判定する。例えば、画像処理機能117は、スキャノ画像の撮影時における荷重分布(以下、基準荷重分布と呼ぶ)と、スキャノ画像の撮影時より後に取得された荷重分布との差分により、被検体Pの動きを所定の時間間隔ごとに判定する。なお、画像処理機能117は、時系列的に隣接する2つの荷重分布の差分により、被検体Pの動きを所定の時間間隔ごとに判定してもよい。
具体的には、機構制御機能119は、上記差分を所定の閾値(以下、分布閾値と呼ぶ)を比較する。分布閾値は、予め設定されて、メモリ101に記憶されている。差分が分布閾値を超えていれば、機構制御機能119は、被検体の動きがあったと判定する。このとき、機構制御機能119は、最新の荷重分布に基づいて、支持移動機構35における移動量を決定する。例えば、複数の荷重のセンサが図17に示すように設置されている場合、機構制御機能119は、(Wa+Wb)/2-(Wc+Wd)/2の大きさで+Y方向へのずれ量を決定し、(Wb+Wc)/2-(Wd+Wa)/2の大きさで+X方向へのずれ量を決定する。
なお、複数の荷重センサが天板TTの下側に面的に(n個×m個)配置されている場合には、機構制御機能119は、天板TTにおける荷重の面内ピークを求めることで被検体Pの左右の足の位置を検出することができる。機構制御機能119は、当該左右の足の位置をトラッキングすることで、被検体の位置ずれ、すなわち被検体Pの移動量を決定することができる。
以上に述べた第4応用例に係る立位CT装置1によれば、支持移動機構35に支持された被検体Pの荷重分布を検知し、検知された荷重重分布の変化量に基づいて、当該変化量を補償するように支持移動機構35の移動を制御する。これにより、本立位CT装置1によれば、被検体Pが動いたとしても、被検体Pの重心を計算することなく、リアルタイムで被検体Pの動きを補償するように、支持移動機構35を移動させることができる。他の効果については、実施形態と同様なため、説明は省略する。
(第5応用例)
本応用例は、支柱13の上端から水平方向に延伸する梁、立位CT装置1が設置された検査室の天井、または当該検査室の底面に固定され、ガントリ11の開口15に位置する被検体Pにより把持可能な把持部を備えることにある。把持部は、例えば、被検体Pが把持可能な棒状の形状のバーを有する。
例えば、把持部が梁あるいは天井に固定されている場合、当該把持部は、例えば略L字の形状で構成される。このとき、把持部は、L字形状の把持部の一端が梁あるいは天井に固定され、鉛直下向きに延びる第1の部分と、当該第1の部分の他端から地面(あるいは床面)と平行に延びる水平な第2の部分と、を有する。また、把持部が梁あるいは天井に固定されている場合、当該把持部は、2本の棒と1本の棒とを有する。2本の棒は、それぞれ一端が梁あるいは天井に固定され、かつ鉛直下向きに延びる。1本の棒は、当該2本の棒の他端付近に固定され、地面(あるいは床面)と平行に延びる。また、把持部が検査室の底面に固定されている場合、開口内において、床面もしくは支持移動機構35から鉛直上向きに延びるバーにより実現される。
以上に述べた第5応用例に係る立位CT装置1によれば、支柱13の上端から水平方向に延伸する梁50、立位CT装置1が設置された検査室の天井、または検査室の底面に固定された把持部(バー)により、ガントリ11の開口15に位置する被検体Pは把持可能となる。これにより、本応用例によれば、撮像中心へのROIの位置合わせに関する被検体Pの移動時において、被検体Pの安定性を向上させることができる。また、本立位CT装置1によれば、被検体Pの上体がふらつくことで、本スキャンによるCT画像がぶれてしまうのを防ぐことができる。
(第6応用例)
本応用例は、第5の応用例における把持部が、水平移動可能な移動フレームを介して、梁または検査室の天井に固定され、機構制御機能119により当該移動フレームの移動が制御されることにある。以下、説明を具体的にするために、把持部の形状はL字型であって、移動フレームを介して梁に設置されているものとする。
図18は、本応用例に係る立位CT装置4の構成例を示す図である。図18に示すように、移動フレーム53は、梁50に固定される。移動フレーム53は、把持部55を水平方向(XY方向)に移動可能に支持する。移動フレーム53は、機構制御機能119による制御のもとで、把持部55を水平方向に移動させる。移動フレーム53は、把持部55をX軸方向とY軸方向とのうち少なくとも一方、すなわち水平方向に沿って移動させる移動機構を有する。
移動機構は、例えば、把持部55を支持するブロックと当該ブロックをガイドするレールとを有する少なくとも一つのガイド(例えば、直動ガイドなどのリニアガイド)と、当該ガイドにおけるブロックをレールに沿って移動させる駆動機構とを有する。駆動機構は、例えば、駆動力を生成する各種モータ、当該駆動力をブロックに伝達する各種伝達機構を有する。移動フレーム53は、機構制御機能119から出力された制御信号に従って、駆動機構により駆動力を発生する。移動フレーム53は、発生された駆動力により、把持部55を水平方向に沿って移動させる。
以下、本応用例における位置合わせ処理について説明する。図19は、本応用例に係る位置合わせ処理の手順の一例を示すフローチャートである。図19におけるステップS1901およびステップS1902は、図2におけるステップS201とステップS202とに対応し、これらと同様な処理となるため説明は省略する。
(位置合わせ処理)
(ステップS1903)
処理回路107は、機構制御機能119により、ROIの中心位置と撮像中心の位置とに基づいて、移動フレーム53の移動量と移動方向とを出力する。なお、機構制御機能119は、移動フレーム53の移動量および移動方向を、ROIの中心位置および撮像中心の位置とともに、ガントリ11や支柱13に設けられたモニタやディスプレイ103などに表示してもよい。これにより、移動フレーム53の移動量および移動方向をユーザに報知することができる。なお、機構制御機能119は、移動フレーム53の移動量および移動方向を、プリスキャン画像PSIとともに、ディスプレイ103に表示してもよい。このとき、ユーザは、入力インターフェース105を介して、移動フレーム53の移動量および移動方向を適宜修正してもよい。
(ステップS1904)
処理回路107は、機構制御機能119により、移動方向と移動量とに基づく駆動機構の動作により、移動フレーム53を移動させる。なお、機構制御機能119は、入力インターフェース105を介した操作者の指示により、ユーザにより入力または修正された移動量や移動方向に応じて、マニュアル(手動)で移動フレーム53を移動させてもよい。
以上に述べた第6応用例に係る立位CT装置4によれば、支柱13の上端から水平方向に延伸する梁50、または立位CT装置4が設置された検査室の天井に、移動フレーム53を介して把持部55が固定され、移動フレーム53の移動を制御する。本応用例における効果は、実施形態における効果および第5応用例における効果と同様なため、説明は省略する。なお、本応用例の変形例として、天板TTが動かずに把持部55のみが動いてもよい。このとき、支持移動機構35は省略されてもよい。この場合、ユーザは、被検体Pの移動を促すことができる。
(第7応用例)
本応用例は、例えば、ROIの中心位置と撮像中心CIの位置とにより求められた移動量と移動方向とに基づいて、被検体Pの一部とガントリ11との接触に対応する位置(以下、接触位置と呼ぶ)に天板が移動されるか否かを判定し、判定結果により移動量を補正することにある。接触位置は、例えば、被検体Pの一部とガントリ11とが接触した状態における支持移動機構35の位置に相当する。
機構制御機能119は、ROIの中心位置と撮像中心CIの位置とにより求められた移動量と移動方向とに基づいて、接触位置に天板が移動されるか否かを判定する。接触位置に天板が移動されると判定された場合、機構制御機能119は、接触位置に天板が移動されないように移動量を減少(補正)する。機構制御機能119は、補正された移動量に応じて支持移動機構35を制御する。すなわち、機構制御機能119は、被検体Pの一部とガントリ11とが接触しないように、支持移動機構35の移動を制御する。
以上に述べた第7応用例に係る立位CT装置1によれば、プリスキャン画像PSIにおける関心領域(ROI)と撮像系における撮像中心CIとに基づいて、接触位置に支持移動機構35が移動するか否かを判定し、接触位置に支持移動機構35が移動すると判定された場合、被検体Pの一部とガントリ11とが接触しないように、支持移動機構35の移動量を補正し、補正された移動量に応じて支持移動機構35を制御する。これにより、本応用例に係る立位CT装置1によれば、被検体Pの一部とガントリ11とを接触させることなく、ROIを撮像中心CI近傍に配置させることができるため、被検体Pに対する検査のスループットを向上させることができる。
(第8応用例)
本応用例は、例えば、ROIの中心位置と撮像中心CIの位置とにより求められた移動量と移動方向とに基づいて、支持移動機構35の移動により被検体Pの一部領域が撮像系における撮像視野(FOV:Field of View)から外れるか否かを判定し、当該一部領域が撮像視野から外れると判定された場合、当該撮像視野から外れる範囲をディスプレイ103に表示する。次いで、本応用例は、当該外れる範囲に応じて入力されたユーザの指示に応じて支持移動機構35の移動量を変更し、変更された移動量に応じて支持移動機構35を制御する。
機構制御機能119は、ROIの中心位置と撮像中心CIの位置とにより求められた移動量と移動方向とに基づいて、支持移動機構35の移動により被検体Pの一部領域が撮像系における撮像視野から外れるか否かを判定する。当該一部領域が撮像視野から外れると判定された場合、機構制御機能119は、プリスキャン画像PSIを用いて、当該撮像視野から外れる範囲(以下、視野外範囲と呼ぶ)を、ディスプレイ103に表示する。これにより、視野外範囲は、ユーザにより視認される。機構制御機能119は、入力インターフェース105を介したユーザの指示に応じて、支持移動機構35の移動量を変更する。機構制御機能119は、変更された移動量に応じて支持移動機構35を制御する。
以上に述べた第8応用例に係る立位CT装置1によれば、プリスキャン画像PSIにおける関心領域(ROI)と撮像系における撮像中心CIとに基づいて、支持移動機構35の移動により被検体Pの一部領域が撮像視野から外れるか否かを判定し、当該一部領域が撮像視野から外れると判定された場合、視野外範囲をディスプレイ103に表示し、視野外範囲に応じて入力されたユーザの指示に応じて支持移動機構35の移動量を変更し、変更された移動量に応じて支持移動機構35を制御する。これにより、本応用例に係る立位CT装置1よれば、当該一部領域が撮像視野から外れると判定された場合、視野外範囲をディスプレイ103に表示することで、視野外範囲をユーザに視覚的に通知することができる。このため、本応用例に係る立位CT装置1よれば、ユーザにより変更された移動量に応じて支持移動機構35を制御することができる。これらのことから、本応用例に係る立位CT装置1よれば、視野外範囲に応じたユーザの指示により移動量を変更できるため、ユーザの所望に応じたROIに対して本スキャンを実行することができる。本応用例における他の効果については、実施形態と同様なため、説明は省略する。
(第9応用例)
本応用例は、例えば、ROIの中心位置と撮像中心CIの位置とにより求められた移動量と移動方向とに基づいて、支持移動機構35の移動により被検体Pの一部領域が撮像視野から外れるか否かを判定し、当該一部領域が撮像視野から外れると判定された場合、当該一部領域が撮像視野から外れないように支持移動機構35の移動量を変更し、変更された移動量に応じて支持移動機構35を制御する。
機構制御機能119は、ROIの中心位置と撮像中心CIの位置とにより求められた移動量と移動方向とに基づいて、支持移動機構35の移動により被検体Pの一部領域が撮像系における撮像視野から外れるか否かを判定する。当該一部領域が撮像視野から外れると判定された場合、機構制御機能119は、当該一部領域が撮像視野から外れないように支持移動機構35の移動量を変更する。具体的には、機構制御機能119は、当該一部領域が撮像視野から外れないように、移動量を変更(減少)する。機構制御機能119は、変更された移動量に応じて支持移動機構35を制御する。
以上に述べた第9応用例に係る立位CT装置1によれば、プリスキャン画像PSIにおける関心領域(ROI)と撮像系における撮像中心CIとに基づいて、支持移動機構35の移動により被検体Pの一部領域が撮像視野から外れるか否かを判定し、当該一部領域が撮像視野から外れると判定された場合、当該一部領域が撮像視野から外れないように支持移動機構35の移動量を変更し、変更された移動量に応じて支持移動機構35を制御する。これにより、本応用例に係る立位CT装置1によれば、被検体Pの一部領域が撮像視野から外れることなく、ROIを撮像中心CI近傍に配置させることができるため、被検体Pに対する検査のスループットを向上させることができる。
(第10応用例)
本応用例は、被検体Pに対する本スキャンのスキャンプランに応じて、第8応用例または第9応用例を実行することにある。スキャンプランは、例えば、スキャンの数、スキャンの範囲、曝射タイミング、曝射条件、画像処理条件を有する。
機構制御機能119は、ROIの中心位置と撮像中心CIの位置とにより求められた移動量と移動方向とに基づいて、支持移動機構35の移動により被検体Pの一部領域が撮像系における撮像視野から外れるか否かを判定する。当該一部領域が撮像視野から外れると判定された場合、機構制御機能119は、被検体Pに関する本スキャンのスキャンプランに応じて、視野外範囲をディスプレイ103に表示、または一部領域が撮像視野から外れないように、支持移動機構35の移動量を変更する。機構制御機能119は、視野外範囲がディスプレイ103に表示された場合、視野外範囲に応じて入力されたユーザの指示に応じて、支持移動機構35の移動量を変更する。機構制御機能119は、変更された移動量に応じて支持移動機構35を制御する。本応用例における効果については、第8応用例およぶ第9応用例と同様なため、説明は省略する。
実施形態における技術的思想を制御方法で実現する場合、制御方法は、少なくとも一つの支柱13により鉛直方向に移動可能に支持されたガントリ11における撮像系により、ガントリ11の移動の方向と交差する方向に移動可能に設置された支持移動機構35により下方から支持された被検体Pを撮像し、撮像系からの出力に基づいて画像を生成し、支持移動機構35の移動を制御する。制御方法により実行される位置合わせ処理の手順および効果は、実施形態と同様なため、説明は省略する。
以上説明した少なくとも1つの実施形態、複数の応用例および変形例等によれば、良質な医用画像を得ることができる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
以上の実施形態等に関し、発明の一側面および選択的な特徴として以下の付記を開示する。
(付記1)
被検体の撮像に関するガントリを鉛直方向に移動可能に支持する少なくとも一つの支柱と、
前記ガントリの移動の方向と交差する方向に移動可能に設置され、前記被検体を支持する支持移動機構と、
前記支持移動機構の移動を制御する機構制御部と、
を備えた医用画像診断装置。
(付記2)
前記撮像系からの出力に基づいて画像を生成する画像生成部をさらに備えてもよい。
(付記3)
前記ガントリは、被検体の撮像に関する撮像系を有してもよい。
(付記4)
前記機構制御部は、前記画像における関心領域と前記撮像系における撮像中心とに基づいて、前記支持移動機構の移動を制御してもよい。
(付記5)
前記機構制御部は、前記関心領域の中心位置と前記撮像中心の位置とを合わせるように、前記支持移動機構の移動を制御してもよい。
(付記6)
前記機構制御部は、前記画像における関心領域と前記撮像系における撮像中心とに基づくユーザの指示により、前記支持移動機構の移動を制御してもよい。
(付記7)
前記機構制御部は、前記関心領域の中心位置と前記撮像中心の位置とを合わせるユーザの指示に従って、前記支持移動機構の移動を制御してもよい。
(付記8)
前記支持移動機構に支持された前記被検体の重心を検知する検知部をさらに備えてもよく、
前記機構制御部は、前記重心の変位量に基づいて、前記変位量を補償するように前記支持移動機構の移動を制御してもよい。
(付記9)
前記ガントリの開口の上方に位置し、前記ガントリの開口内を撮像視野に含むカメラをさらに備えてもよく、
前記機構制御部は、前記カメラにより取得された画像における前記被検体の動き量に基づいて、前記動き量を補償するように前記支持移動機構の移動を制御してもよい。
(付記10)
前記カメラは、前記支柱の上端から水平方向に延伸する梁または前記医用画像診断装置が設置された検査室の天井に配置され、前記ガントリの開口に位置する前記被検体を撮影可能な光学カメラでもよい。
(付記11)
前記支持移動機構に支持された前記被検体の荷重分布を検知する検知部をさらに備えてもよく、
前記機構制御部は、前記荷重分布の変化量に基づいて、前記変化量を補償するように前記支持移動機構の移動を制御してもよい。
(付記12)
前記ガントリは、前記撮像に関する撮像空間を成す開口を有してもよく、
前記開口におけるガントリの壁面に設けられ、気体の注入により膨張して前記被検体の姿勢を維持する複数の気体袋と、
前記気体を前記気体袋へ注入もしくは前記気体袋から前記気体を排出する複数のポンプと、をさらに有してもよく、
前記機構制御部は、前記移動の制御に伴って、前記ポンプによる前記気体の注入と前記気体の排出とをさらに制御してもよい。
(付記13)
前記支持移動機構に支持された前記被検体の重心を検知する検知部をさらに備えてもよく、
前記機構制御部は、前記重心の変位に基づいて、前記変位を補償するように、前記ポンプを制御してもよい。
(付記14)
前記ガントリの開口に位置する前記被検体により把持可能な把持部をさらに備えてもよい。
(付記15)
前記把持部は、前記支柱の上端から水平方向に延伸する梁、前記医用画像診断装置が設置された検査室の天井、または前記検査室の底面に固定されてもよい。
(付記16)
前記把持部は、水平移動可能な移動フレームを介して、前記梁または前記天井に固定されてもよく、
前記機構制御部は、前記移動フレームの移動を制御してもよい。
(付記17)
前記機構制御部は、
前記画像における関心領域と前記撮像系における撮像中心とに基づいて、前記被検体の一部とガントリとの接触に対応する位置に前記支持移動機構が移動するか否かを判定してもよく、
前記接触に対応する位置に前記支持移動機構が移動すると判定された場合、前記被検体の一部とガントリとが接触しないように、前記支持移動機構の移動量を補正してもよく、
前記補正された移動量に応じて前記支持移動機構を制御してもよい。
(付記18)
前記機構制御部は、
前記画像における関心領域と前記撮像系における撮像中心とに基づいて、前記支持移動機構の移動により前記被検体の一部領域が前記撮像系における撮像視野から外れるか否かを判定してもよく、
前記撮像視野から外れると判定された場合、前記撮像視野から外れる範囲をディスプレイに表示してもよく、
前記外れる範囲に応じて入力されたユーザの指示に応じて、前記支持移動機構の移動量を変更してもよく、
前記変更された移動量に応じて前記支持移動機構を制御してもよい。
(付記19)
前記機構制御部は、
前記画像における関心領域と前記撮像系における撮像中心とに基づいて、前記支持移動機構の移動により前記被検体の一部領域が前記撮像系における撮像視野から外れるか否かを判定してもよく、
前記撮像視野から外れると判定された場合、前記一部領域が前記撮像視野から外れないように、前記支持移動機構の移動量を変更してもよく、
前記変更された移動量に応じて前記支持移動機構を制御してもよい。
(付記20)
前記機構制御部は、
前記画像における関心領域と前記撮像系における撮像中心とに基づいて、前記支持移動機構の移動により前記被検体の一部領域が前記撮像系における撮像視野から外れるか否かを判定してもよく、
前記一部領域が前記撮像視野から外れると判定された場合、前記被検体に関するスキャンプランに応じて、前記撮像視野から外れる範囲をディスプレイに表示、または前記一部領域が前記撮像視野から外れないように、前記支持移動機構の移動量を変更してもよく、
前記外れる範囲がディスプレイに表示された場合、前記外れる範囲に応じて入力されたユーザの指示に応じて、前記支持移動機構の移動量を変更してもよく、
前記変更された移動量に応じて前記支持移動機構を制御してもよい。
(付記21)
前記医用画像診断装置は、立位状態の前記被検体を撮像してもよい。
(付記22)
前記医用画像診断装置は、X線コンピュータ断層撮影装置または陽電子放出断層撮影装置であってもよい。
(付記23)
前記ガントリは、前記被検体に対してスキャノ撮影を実行してもよく、
前記関心領域は、前記スキャノ撮影により生成された画像において特定されてもよい。
(付記24)
少なくとも一つの支柱により鉛直方向に移動可能に支持されたガントリにおける撮像系により、前記ガントリの移動の方向と交差する方向に移動可能に設置された支持移動機構により下方から支持された被検体を撮像し、
前記撮像系からの出力に基づいて画像を生成し、
前記支持移動機構の移動を制御すること、
を備えた制御方法。
(付記25)
被検体の撮像に関する撮像系を有するガントリと、
前記ガントリを鉛直方向に移動可能に支持する少なくとも一つの支柱と、
前記撮像系からの出力に基づいて画像を生成する画像生成部と、
前記ガントリの移動の方向と交差する方向に移動可能に設置され、前記被検体を下方から支持する支持移動機構と、
前記被検体における関心領域と前記撮像系の撮像中心とに基づいて、前記支持移動機構の移動方向及び移動量の少なくとも一つに対応する情報を出力する出力部と、
を備えた医用画像診断装置。
1 立位CT装置
2 立位CT装置
3 立位CT装置
4 立位CT装置
10 架台装置
11 ガントリ(架台)
13 支柱
15 開口
17 X線管
19 X線検出器
21 回転フレーム
23 回転駆動装置
25 架台制御回路
27 支柱駆動装置
31 高電圧発生器
33 DAS(Data Acquisition System)
35 支持移動機構
37 気体袋
39 ポンプ
41 ホース
50 梁
51 光学カメラ
53 移動フレーム
55 把持部
101 メモリ
103 ディスプレイ
105 入力インターフェース
107 処理回路
111 システム制御機能
113 前処理機能
115 再構成機能
117 画像処理機能
119 機構制御機能
411 ホース
413 ホース

Claims (18)

  1. 被検体の撮像に関する撮像系を有するガントリと、
    前記ガントリを鉛直方向に移動可能に支持する少なくとも一つの支柱と、
    前記撮像系からの出力に基づいて画像を生成する画像生成部と、
    前記ガントリの移動の方向と交差する方向に移動可能に設置され、前記被検体を下方から支持する支持移動機構と、
    前記支持移動機構の移動を制御する機構制御部と、
    を備えた医用画像診断装置。
  2. 前記機構制御部は、前記画像における関心領域と前記撮像系における撮像中心とに基づいて、前記支持移動機構の移動を制御する、
    請求項1に記載の医用画像診断装置。
  3. 前記機構制御部は、前記関心領域の中心位置と前記撮像中心の位置とを合わせるように、前記支持移動機構の移動を制御する、
    請求項2に記載の医用画像診断装置。
  4. 前記機構制御部は、前記画像における関心領域と前記撮像系における撮像中心とに基づくユーザの指示により、前記支持移動機構の移動を制御する、
    請求項1に記載の医用画像診断装置。
  5. 前記機構制御部は、前記関心領域の中心位置と前記撮像中心の位置とを合わせるユーザの指示に従って、前記支持移動機構の移動を制御する、
    請求項4に記載の医用画像診断装置。
  6. 前記支持移動機構に支持された前記被検体の重心を検知する検知部をさらに備え、
    前記機構制御部は、前記重心の変位量に基づいて、前記変位量を補償するように前記支持移動機構の移動を制御する、
    請求項1乃至5のうちいずれか一項に記載の医用画像診断装置。
  7. 前記支柱の上端から水平方向に延伸する梁または前記医用画像診断装置が設置された検査室の天井に配置され、前記ガントリの開口に位置する前記被検体を撮影可能な光学カメラをさらに備え、
    前記機構制御部は、前記光学カメラにより取得された画像における前記被検体の動き量に基づいて、前記動き量を補償するように前記支持移動機構の移動を制御する、
    請求項1乃至5のうちいずれか一項に記載の医用画像診断装置。
  8. 前記支持移動機構に支持された前記被検体の荷重分布を検知する検知部をさらに備え、
    前記機構制御部は、前記荷重分布の変化量に基づいて、前記変化量を補償するように前記支持移動機構の移動を制御する、
    請求項1乃至5のうちいずれか一項に記載の医用画像診断装置。
  9. 前記ガントリは、前記撮像に関する撮像空間を成す開口を有し、
    前記開口におけるガントリの壁面に設けられ、気体の注入により膨張して前記被検体の姿勢を維持する複数の気体袋と、
    前記気体を前記気体袋へ注入もしくは前記気体袋から前記気体を排出する複数のポンプと、をさらに有し、
    前記機構制御部は、前記移動の制御に伴って、前記ポンプによる前記気体の注入と前記気体の排出とをさらに制御する、
    請求項1乃至8のうちいずれか一項に記載の医用画像診断装置。
  10. 前記支持移動機構に支持された前記被検体の重心を検知する検知部をさらに備え、
    前記機構制御部は、前記重心の変位に基づいて、前記変位を補償するように、前記ポンプを制御する、
    請求項9に記載の医用画像診断装置。
  11. 前記支柱の上端から水平方向に延伸する梁、前記医用画像診断装置が設置された検査室の天井、または前記検査室の底面に固定され、前記ガントリの開口に位置する前記被検体により把持可能な把持部をさらに備える、
    請求項1乃至10のうちいずれか一項に記載の医用画像診断装置。
  12. 前記把持部は、水平移動可能な移動フレームを介して、前記梁または前記天井に固定され、
    前記機構制御部は、前記移動フレームの移動を制御する、
    請求項11に記載の医用画像診断装置。
  13. 前記機構制御部は、
    前記画像における関心領域と前記撮像系における撮像中心とに基づいて、前記被検体の一部とガントリとの接触に対応する位置に前記支持移動機構が移動するか否かを判定し、
    前記接触に対応する位置に前記支持移動機構が移動すると判定された場合、前記被検体の一部とガントリとが接触しないように、前記支持移動機構の移動量を補正し、
    前記補正された移動量に応じて前記支持移動機構を制御する、
    請求項1乃至12のうちいずれか一項に記載の医用画像診断装置。
  14. 前記機構制御部は、
    前記画像における関心領域と前記撮像系における撮像中心とに基づいて、前記支持移動機構の移動により前記被検体の一部領域が前記撮像系における撮像視野から外れるか否かを判定し、
    前記撮像視野から外れると判定された場合、前記撮像視野から外れる範囲をディスプレイに表示し、
    前記外れる範囲に応じて入力されたユーザの指示に応じて、前記支持移動機構の移動量を変更し、
    前記変更された移動量に応じて前記支持移動機構を制御する、
    請求項1乃至13のうちいずれか一項に記載の医用画像診断装置。
  15. 前記機構制御部は、
    前記画像における関心領域と前記撮像系における撮像中心とに基づいて、前記支持移動機構の移動により前記被検体の一部領域が前記撮像系における撮像視野から外れるか否かを判定し、
    前記撮像視野から外れると判定された場合、前記一部領域が前記撮像視野から外れないように、前記支持移動機構の移動量を変更し、
    前記変更された移動量に応じて前記支持移動機構を制御する、
    請求項1乃至13のうちいずれか一項に記載の医用画像診断装置。
  16. 前記機構制御部は、
    前記画像における関心領域と前記撮像系における撮像中心とに基づいて、前記支持移動機構の移動により前記被検体の一部領域が前記撮像系における撮像視野から外れるか否かを判定し、
    前記一部領域が前記撮像視野から外れると判定された場合、前記被検体に関するスキャンプランに応じて、前記撮像視野から外れる範囲をディスプレイに表示、または前記一部領域が前記撮像視野から外れないように、前記支持移動機構の移動量を変更し、
    前記外れる範囲がディスプレイに表示された場合、前記外れる範囲に応じて入力されたユーザの指示に応じて、前記支持移動機構の移動量を変更し、
    前記変更された移動量に応じて前記支持移動機構を制御する、
    請求項1乃至13のうちいずれか一項に記載の医用画像診断装置。
  17. 少なくとも一つの支柱により鉛直方向に移動可能に支持されたガントリにおける撮像系により、前記ガントリの移動の方向と交差する方向に移動可能に設置された支持移動機構により下方から支持された被検体を撮像し、
    前記撮像系からの出力に基づいて画像を生成し、
    前記支持移動機構の移動を制御すること、
    を備えた制御方法。
  18. 被検体の撮像に関する撮像系を有するガントリと、
    前記ガントリを鉛直方向に移動可能に支持する少なくとも一つの支柱と、
    前記撮像系からの出力に基づいて画像を生成する画像生成部と、
    前記ガントリの移動の方向と交差する方向に移動可能に設置され、前記被検体を下方から支持する支持移動機構と、
    前記被検体における関心領域と前記撮像系の撮像中心とに基づいて、前記支持移動機構の移動方向及び移動量の少なくとも一つに対応する情報を出力する出力部と、
    を備えた医用画像診断装置。
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