JP2011092481A - X線ct装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 被検体の被曝線量の推定値をより正確に求めることができるX線CT装置を提供する。
【解決手段】 被検体を載置する載置台12に、被検体の体軸方向(z方向)の各位置におけるX線の強度を測定するX線強度測定手段14を内蔵した構成とする。これにより、被検体を実際にスキャンしたときに載置台12で測定された、z方向の大きさや形状が反映されたX線の強度に基づいて、より正確な被検体40の被曝線量の推定値を求めることができる。X線強度測定手段14は、例えば、電離箱や半導体によるX線センサ14aをz方向に複数配置したものとする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、X線CT(Computed Tomography)装置に関し、特に被検体の被曝線量の推定値を求めるX線CT装置に関する。
従来、X線CT装置では、被検体の被曝線量の管理等を容易にするため、設定したスキャン(scan)条件でスキャンした場合における被検体の被曝線量の推定値(予測値)を求めて表示する機能を有している。一般的に、被検体の被曝線量は、スライス(slice)厚10〔mm〕当りの被曝線量を表すCTDI値(Computed
Tomography Dose Index;CT線量指標)、これをスライス方向に積分したDLP値(Dose-length product for a
complete examination)等で表される。X線CT装置は、大きさが異なる2種類の規格化された線量測定用ファントム(phantom)、すなわち頭部用と腹部用のファントムを、所定の条件(X線管電圧、X線管電流、ガントリ(gantry)回転速度等を含む)下でスキャンしたときのCTDIw値を記憶している。そして、これらのCTDIw値を基に、設定されたスキャン条件、例えばX線管電圧、X線管電流、ガントリ回転速度、被検体の大きさ、撮影部位などの条件に応じたCTDIvol値やこのCTDIvol値をスライス方向にスキャン範囲分だけ積分したDLP値などを求める(例えば特許文献1参照)。
CTDIw値は、線量測定用ファントムを実際にスキャンし、そのファントム内で測定されたCTDI値を基に求められるもので、次式に示すようなCTDI値の重み付け加算により算出することができる。
Figure 2011092481
線量測定用ファントムは、アクリル製(acrylic)の円柱状ファントムであり、例えば図8に示すように、その中心部とその周辺部(0°,90°,180°,270°)にプローブ(probe)挿入用の穴がそれぞれ設けられている。上記の数式1において、CTDI100,centerは、線量測定用ファントムの中心部において、長さ100〔mm〕のX線検出プローブを挿入してシングルスキャン(single
scan)で測定したCTDI値である。また、CTDI100,peripheralは、線量測定用ファントムの周辺部4箇所において、同様のX線検出プローブを挿入してシングルスキャンで測定したCTDI値の平均値である。線量測定用ファントムとしては、例えば、小児/頭部用に直径16〔cm〕のもの、腹部用に直径32〔cm〕のものを用意し、それぞれについてCTDIw値を求めておく。
特開2007−054372号公報
しかしながら、上記の手法では、被検体の被曝線量の推定値(CTDIvol値やDLP値)は、大きさおよび形状が限られた幾つかのファントムをスキャンして得られたCTDI値を基に求められるため、実際にスキャンする被検体や撮影部位の大きさや形状に応じた変化を反映していない。例えば、線量測定用ファントムとして、小児/頭部用の16〔cm〕径のアクリルファントムと、腹部用の32〔cm〕径のアクリルファントムとを用いる場合を想定する。この場合、被曝線量の推定値は、例えば、撮影部位が腹部であるという条件のとき、32〔cm〕径のファントムによるCTDI値に基づいて求められ、撮影部位が頭部であるという条件のとき、16〔cm〕径のファントムによるCTDI値に基づいて求められるだけである。すなわち、上記の手法により得られる被曝線量の推定値は、被検体の実際の大きさや形状を正確に反映したものではなく、誤差の大きい推定値となっている。
本発明は、上記事情に鑑み、被検体の被曝線量の推定値をより正確に求めることができるX線CT装置を提供することを目的とする。
第1の観点では、本発明は、被検体を載置する載置台と、前記載置台に載置された被検体の体軸の周りを回転して該被検体にX線を照射するX線源と、前記被検体を透過したX線を検出するX線検出器と、前記X線検出器の出力信号に基づいて画像を再構成する再構成手段とを備えたX線CT装置であって、前記載置台に内蔵または付属されており、前記被検体の体軸方向の各位置における前記X線源から照射されたX線の強度を測定するX線強度測定手段を備えているX線CT装置を提供する。
ここで、X線の強度としては、例えば、X線の線量を考えることができる。
また、載置台としては、例えば、撮影テーブルにおけるクレードルまたは天板と呼ばれる移動部を考えることができる。
第2の観点では、本発明は、前記被検体をスカウトスキャン(scout scan)するよう、前記X線源、前記X線検出器および前記載置台を制御する制御手段と、本スキャンのスキャン条件を設定するスキャン条件設定手段と、前記スカウトスキャン時に前記X線強度測定手段により測定された前記体軸方向の各位置におけるX線の強度と、前記設定されたスキャン条件とに基づいて、前記設定されたスキャン条件で本スキャンした場合における前記被検体の被曝線量の推定値を求める演算手段と、前記求められた被曝線量の推定値を表示する表示手段とをさらに備えている上記第1の観点のX線CT装置を提供する。
ここで、スカウトスキャンとは、被検体の各部位の位置情報を得ることを目的として行うスキャンであり、通常、本スキャンの前に、本スキャンより低線量のX線を用いて行う。本スキャンは、読影・診断に供する画像を取得することを目的として行うスキャンである。
第3の観点では、本発明は、前記スカウトスキャンが、ヘリカルスカウトスキャン(helical scout scan)である上記第2の観点のX線CT装置を提供する。
ここで、ヘリカルスカウトスキャンとは、スカウトスキャンとして行うヘリカルスキャンである。
第4の観点では、本発明は、前記演算手段が、前記本スキャンでの前記被検体の前記体軸方向の所定の位置における所定のスライス厚当りの被曝線量の推定値と、前記本スキャンでの前記被検体の前記体軸方向の所定の範囲における被曝線量の推定値のうち少なくとも一方を求める上記第3の観点のX線CT装置を提供する。
第5の観点では、本発明は、前記X線強度測定手段が、X線センサ(X-ray sensor)を前記体軸方向に複数個配置して成る上記第1の観点から第4の観点のいずれか一つの観点のX線CT装置を提供する。
第6の観点では、本発明は、前記X線強度測定手段が、X線センサを前記体軸方向と該体軸方向に直交する水平方向とに2次元的に複数個配置して成る上記第1の観点から第4の観点のいずれか一つの観点のX線CT装置を提供する。
第7の観点では、本発明は、前記X線センサが、電離箱、半導体、または、シンチレータ(scintillator)およびフォトダイオード(photo diode)若しくはCCDセンサ(charge-coupled device sensor)により構成されている上記第5の観点または第6の観点のX線CT装置を提供する。
本発明のX線CT装置によれば、被検体の体軸方向の各位置におけるX線の強度を測定するX線強度測定手段を、被検体を載置する載置台に内蔵または付属しているので、被検体を実際にスキャンしたときに載置台で測定された、被検体の体軸方向の大きさや形状が反映されたX線の強度に基づいて、被検体の被曝線量の推定値を求めることができ、被検体の被曝線量の推定値をより正確に求めることができる。
本実施形態に係るX線CT装置の構成を概略的に示す図である。 本実施形態に係るX線管、コリメータ(collimator)およびX線検出器の要部構成図である。 本実施形態に係るクレードル(cradle)の構造の一例を概略的に示す図である。 本実施形態とは異なる別例によるクレードルの構造を概略的に示す図である。 本実施形態に係る操作コンソール(console)の要部を機能的に表したブロック(block)図である。 本実施形態に係るX線CT装置の動作の流れを示すフローチャート(flow chart)である。 本実施形態に係るX線管、クレードルおよび回転部の回転中心の位置関係を示す図である。 線量測定用ファントムの一例を示す図である。
以下、本発明の一実施形態によるX線CT装置について説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
本実施形態に係るX線CT装置は、被検体をスカウトスキャンする際に、被検体の大きさに応じたX線被曝線量情報を取得しておき、スキャン計画を行う際に、その取得したX線被曝線量情報を基に、設定されたスキャン条件でスキャンを行った場合の被曝線量推定値を求めて表示するものである。操作者は、この表示された被曝線量推定値を基に被検体の被曝線量管理を行うことができる。
図1は、本実施形態に係るX線CT装置の構成を概略的に示す図である。
X線CT装置100は、操作コンソール1と、撮影テーブル(table)10と、走査ガントリ20とを具備している。
操作コンソール1は、操作者からの入力を受け付ける入力装置2と、被検体をスキャンするための各部の制御や各種演算などを行う中央処理装置3と、走査ガントリ20で取得したデータを収集するデータ収集バッファ(buffer)5と、画像を表示するモニタ(monitor)6と、プログラム(program)やデータ(data)などを記憶する記憶装置7とを具備している。
撮影テーブル10は、被検体40を載せて走査ガントリ20の開口部Bに搬入、搬出するクレードル(cradle)(載置台)12を具備している。クレードル12は、撮影テーブル10に内蔵するモータ(motor)で昇降および水平直線移動される。なお、ここでは、被検体40の体軸方向すなわちクレードル12の水平直線移動方向をz方向、鉛直方向をy方向、z方向およびy方向に垂直な水平方向をx方向とする。クレードル12は、被検体40をスキャンしたときの、クレードル12のz方向の各位置における透過X線の強度を検出するためのX線センサアレイ(X-ray
sensor array)14を内蔵している。X線センサアレイ14の出力信号は、後述の制御コントローラ29を介して操作コンソール1に送られる。なお、クレードル12およびX線センサアレイ14の構造については、後ほど詳しく説明する。
走査ガントリ20は、回転部15と、回転部15をベアリング等を介して回転可能に支持する支持部16とを有する。回転部15には、X線管21と、X線管21を制御するX線コントローラ(controller)22と、X線管21から発生したX線81をコリメート(collimate)して整形するコリメータ(collimator)23と、X線管21から照射され、被検体40を透過したX線81を検出するX線検出器24と、X線検出器24の出力を投影データに変換して収集するデータ収集装置(DAS;Data
Acquisition System)25と、X線コントローラ22,コリメータ23,DAS25の制御を行う回転部コントローラ26とが搭載される。支持部16は、制御信号などを操作コンソール1や撮影テーブル10と通信する制御コントローラ29を具備する。回転部15と支持部16とは、スリップリング(slip
ring)30を介して電気的に接続されており、回転部15と支持部16との間で、電力供給、データの入出力が行われる。
図2は、本実施形態に係るX線管、コリメータおよびX線検出器の要部構成図である。
図2に示すように、X線管21は、ハウジング(housing)21hに、フィラメント(filament)を内蔵する陰極スリーブ(sleeve)21sと、回転する陽極であるターゲット(target)21tとを内蔵した構造であり、焦点fからX線81を放射する。
コリメータ23は、X線遮蔽材質(鉛もしくはタングステン等)で構成されている。コリメータ23は、図示の如く、X線管21より放射されたX線の厚み方向(z方向;被検体の体軸方向に相当する)におけるX線照射範囲を制御するコリメータ部材23a,23bを有している。X線81は、こびコリメータ23により形成されるスリット(slit)Sを通ってX線検出器24に照射される。
X線検出器24は、図示の如く、コリメータ23により成形された扇状のX線ビームの幅方向すなわちチャネル方向と、当該X線ビームの厚み方向すなわち列方向とに複数のX線検出素子が並んで設けられた構造である。なお、ここでのz方向は、上記列方向に一致する。
図3は、本実施形態に係るクレードルの構造を概略的に示す図である。
クレードル12は、図3(a)に示すように、クレードル本体12aとその上に設置されるクレードルパッド(cradle pad)12bとを有している。クレードル本体12aは、例えばウレタン樹脂(polyurethane resin)で構成されており、その表面はカーボンプレート(carbon
plate)で構成されている。クレードルパッド12bは、例えばクッション性を有する(cushioned)多孔質体等で構成されている。
クレードル本体12aの内部には、z方向における中心軸近傍の一端側から他端側までの領域に、X線センサアレイ(X線強度測定手段)14が設けられている。X線センサアレイ14は、図3(b)に示すように、z方向の幅dが例えば10〔mm〕程度のX線センサ14aを、クレードル12のz方向に複数個配置して構成されている。X線センサ14aは、例えばキセノンガス(Xenon gas)等が封入された電離箱や、シリコン(silicon)等の半導体検出素子で構成されており、X線を受けてその強度に応じた電気信号を出力する。また例えば、シンチレータ(scintillator)と、フォトダイオード(photo
diode)またはCCDセンサ(charge-coupled device sensor)とを用いたものであってもよい。
このようなX線センサアレイ14によれば、その各X線センサ14aの出力信号に基づいて、クレードル12に載置された被検体をスキャンしたときの、クレードル12のz方向の各位置における透過X線の強度を検出することができる。
なお、クレードル本体12a、クレードルパッド12b、およびX線センサ14aの上記構成材料は一例であり、スキャン時の投影データ(projection data)への影響が少ない、X線吸収率が比較的低い材料であれば、いずれの材料であってもよい。
また、X線センサ14aの形状によっては、X線センサ14aのX線吸収が投影データに影響を与え、再構成画像上にストリーク(streak)状のアーチファクト(artifact)を発生させる可能性がある。このような場合には、X線センサ14aのxy平面での断面形状を円や楕円形状など角が少ない形状にする。
図4は、本実施形態とは異なる別例によるクレードルの構造を概略的に示す図である。本実施形態では、X線センサアレイ14をクレードル12のクレードル本体12a内に設けているが、例えば、図4(a)に示すように、クレードル本体12aとクレードルパッド12bとの間に設けてもよいし、あるいは図4(b)に示すように、クレードルパッド12b内に設けてもよい。
図5は、本実施形態に係る操作コンソールの要部を機能的に表したブロック図である。操作コンソール1は、被検体をスキャンするために撮影テーブル10や走査ガントリ20を構成する各部を制御する制御部1f(制御手段)と、データ収集部25にて収集された投影データに基づいて画像を再構成する画像再構成処理部(再構成手段)1aと、スキャン条件を設定するスキャン条件設定部(スキャン条件設定手段)1bと、スカウトスキャン時におけるX線センサアレイ14の出力信号に基づいて、そのヘリカルスカウトスキャンでのz方向の各位置におけるCTDI相当値を算出するスカウトCTDI相当値算出部1cと、スカウトスキャンでのz方向の各位置におけるCTDI相当値と、設定されたスキャン条件とに基づいて、本スキャン時のCTDI相当推定値を算出する本スキャンCTDI推定値算出部(演算手段)1dと、本スキャン時のCTDI相当推定値をz方向に積分して本スキャン時のDLP相当推定値を算出するDLP相当推定値算出部(演算手段)1eと、本スキャン時のCTDI相当推定値や相当推定値、再構成画像などを表示するモニタ(表示手段)6とを備えている。
これより、本実施形態に係るX線CT装置100の動作について説明する。
図6は、本実施形態に係るX線CT装置の動作の流れを示すフローチャートである。
ステップ(step)S1では、制御部1fが、制御コントローラ29を介して撮影テーブル10および走査ガントリ20を制御し、クレードル12に載置された被検体40に対して、本スキャンより低線量のX線でヘリカルスキャンするヘリカルスカウトスキャンが行われる。そして、このヘリカルスカウトスキャンによって得られた投影データが、操作コンソール1に送られる。また、ヘリカルスカウトスキャン中の各時点におけるX線センサアレイ14の各X線センサ14aの出力信号が、制御コントローラ29を介して、操作コンソール1に送られる。このX線センサアレイ14の出力信号は、被検体40を実際にスキャンしたときのクレードル12の内部でのz方向の各位置における透過X線の強度を表す信号である。したがって、このX線センサアレイ14の出力信号は、被検体40の大きさや形状が反映された被曝線量情報となる。
ステップS2では、画像再構成処理部1aが、ヘリカルスカウトスキャンによって得られた投影データに基づいて、3次元画像再構成処理などにより画像を再構成し、被検体40の3次元的なスカウト像を得る。そして、この3次元的なスカウト像をx方向およびy方向にそれぞれ再投影処理して、いわゆる0°方向スカウト像と、90°方向スカウト像とを得る。
ステップS3では、スカウトCTDI相当値算出部1cが、ヘリカルスカウトスキャン時におけるX線センサアレイ14の出力信号値に基づいて、そのヘリカルスカウトスキャンでのz方向の各位置におけるCTDIに相当する値(以下、CTDI相当値という)を算出する。このヘリカルスカウトスキャンでのCTDI相当値は、例えば次式に従って求める。なお、このCTDI相当値は、下記の数式2以外でも、X線焦点、X線センサ位置、被検体の位置を2次の項で関係付けた式であれば、うまく求めることができる。
Figure 2011092481
ここで、CTDIscout(zc)はスカウトスキャンでのクレードル12上のz方向の座標zcに対応するスライスのCTDI相当値、kはX線センサ14aの出力信号値からCTDI相当の値に変換する変換係数、Hは回転部15の回転中心ICからX線管21の焦点fまでの距離、hは回転中心ICからクレードル12のX線センサアレイ14までの距離、Dmes(zc)は座標zcに対応するX線センサ14aのスキャン1回転分(X線管21からX線の照射を受けながらX線管21が1回転する間)での出力信号値の平均である。
なお、上記の数式2は、以下のような考え方に基づいている。
まず、座標zcに対応するスライスのCTDI相当値CTDIscout(zc)は、座標zcに対応するX線センサ14aのスキャン1回転分での出力信号値の平均Dmes(zc)に比例すると考えられる。一方、図7(a)に示すように、X線管21がクレードル12に対して上方、つまりビュー角度(view angle)0°付近に位置する場合には、クレードル12に内蔵されたX線センサアレイ14は、回転中心ICよりも距離h分だけX線検出器24側にあり、X線センサアレイ14の出力信号値は、仮にX線センサアレイ14が回転中心ICにある場合に得られる出力信号値より小さくなる。また、図7(b)に示すように、X線管21がクレードル12に対して下方、つまりビュー角度180°付近に位置する場合には、クレードル12に内蔵されたX線センサアレイ14は、回転中心ICよりも距離h分だけX線管21側にあり、X線センサアレイ14の出力信号値は、仮にX線センサアレイ14が回転中心ICにある場合に得られる出力信号値より大きくなる。しかし、被検体40がクレードル12上に載置されているため、X線センサ14aのスキャン1回転分での出力信号値の平均Dmes(zc)に対しては、X線管21がクレードル12の上方に位置するときに被検体40で吸収されるX線の影響が大きく、支配的になる。このため、上記の数式2では、X線センサ14aの出力信号値の平均Dmes(zc)と変換係数kとの乗算値に対して、補正係数である(H/(H−h))2をさらに乗算してその影響を補正している。なお、上記の補正係数は、経験則に基づく値であり、これに限定する必要はない。特に2次の項で距離分を補正すればよいと考えられる。
ステップS4では、制御部1fが、被検体40のスカウト像を含むスキャン計画の画面をモニタ6に表示させる。操作者は、このスカウト像を参照しながらスキャン計画を立てる。スキャン条件設定部1bは、操作者により入力された情報に基づいてスキャン条件を設定する。スキャン条件には、クレードル12上でのスキャン範囲、X線管電圧、X線管電流、被検体の大きさ、撮影部位等が含まれる。
ステップS5では、本スキャンCTDI推定値算出部1dが、ヘリカルスカウトスキャンでのz方向の各位置におけるCTDI相当値と、設定されたスキャン条件とに基づいて、本スキャンでのz方向の各位置におけるCTDIに相当する推定値(以下、CTDI相当推定値という)を算出する。この本スキャンでのCTDI相当推定値(被曝線量の推定値)は、例えば次式に従って算出する。
Figure 2011092481
ここで、CTDIscan(zc)は本スキャンでのクレードル12上のz方向の座標zcに対応するスライス厚dslice当りのCTDI相当推定値、RkVはヘリカルスカウトスキャン時のX線管電圧と本スキャン時のX線管電圧との違いによるX線線量比、Sscoutはヘリカルスカウトスキャン時におけるコリメータ23のz方向の開口幅とスライス厚との合計値、iscoutはヘリカルスカウトスキャン時のX線管電流、iscanは本スキャン時のX線管電流である。なお、回転部15の回転速度は、ヘリカルスカウトスキャンと本スキャンとで変化しないものとする。
ステップS6では、DLP相当推定値算出部1eが、本スキャン時のCTDI相当推定値を、設定されたスキャン範囲(体軸方向の所定の範囲)分だけz方向に積分して、本スキャンでのDLPに相当する推定値(以下、DLP相当推定値という)を算出する。本スキャンでのDLP相当推定値(被曝線量の推定値)は、例えば、次式に従って算出する。
Figure 2011092481
ここで、DLPscanは本スキャンでのDLP相当推定値、zstartはスキャン開始位置のz座標、zendはスキャン終了位置のz座標である。
ステップS7では、制御部1fが、ステップS5で得られた本スキャンでのCTDI相当推定値と、ステップS6で得られた本スキャンでのDLP相当推定値とをモニタ6に表示させる。
ステップS8では、操作者がモニタ6に表示された本スキャンでのCTDI相当推定値とDLP相当推定値とを参照して、被検体の被曝X線量を予測し、設定したスキャン条件を変更するか否かを判断し、その判断結果を操作コンソール1に入力する。ここで、設定したスキャン条件を変更する旨の入力が成されると、ステップS4に戻り、スキャン条件設定部1bが再び操作者からの入力に基づいてスキャン条件を設定する。一方、設定したスキャン条件を変更しない旨の入力が成されると、ステップS9に進む。
ステップS9では、制御部1fが、スキャン開始の指令に応答して撮影テーブル10および走査ガントリ20の制御を開始し、本スキャンが行われる。
ステップS10では、画像再構成処理部1aが、本スキャンで得られた投影データに基づいて画像を再構成する。
ステップS11では、制御部1fが、ステップS10で再構成された画像をモニタ6に表示する。
以上、本実施形態によれば、被検体をスカウトスキャンする際に、クレードル12に内蔵されているX線センサアレイ14を用いて被検体40のz方向の各位置における被曝線量情報を取得しておき、スキャン計画を行う際に、その被曝線量情報と、設定されたスキャン条件とを基に、本スキャンでの被曝線量推定値を算出するので、被検体40の実際の大きさや形状に応じた被曝線量推定値を算出することができ、被検体40の被曝線量推定値をより正確に求めることができる。例えば、スカウトスキャンにより得られた投影データあるいは像を基に被検体の被曝線量情報を取得することも考えられるが、この場合、撮影テーブル10の高低によってX線管21と被検体とX線検出器24との位置関係が変わり、被検体の投影拡大率が変化するため、幾何学的な誤差が大きく含まれる。一方、本実施形態では、撮影テーブル10の高低に関係なく、被検体とX線センサアレイ14との位置関係が変わらないので、このような幾何学的な誤差は非常に少なく、被曝線量情報をより正確に求めることができる。
また、本実施形態によれば、クレードル12にX線センサアレイ14が内蔵されているので、その出力信号からスキャン時に実際にX線が照射された領域を検出することもでき、その被曝線量をリアルタイム(real time)に表示し、より正確な被曝情報を得ることができる。
なお、本実施形態では、被検体40をスキャンする際にX線管電流を固定する場合について説明しているが、本発明は、いわゆるX線自動露出機構により、被検体40をスキャンする際にX線管電流を変調させる場合にも適用可能である。X線自動露出機構では、通常、被検体の大きさや形状を特定する情報、例えばスカウト像に基づいて、X線管21のz方向の位置ごとに、若しくはX線管21のz方向の位置およびビュー角度ごとにスキャン時のX線管電流を決定する。この情報を基に、z方向の各位置におけるスキャン1回転分(ビュー角度0°から360°)の平均的なX線管電流imean(zc)を求め、これを上記の数式3においてiscanの代わりに用いれば(数式5)、本スキャンでのCTDI相当値を求めることができる。
Figure 2011092481
また、本実施形態では、スカウトスキャンとして、ヘリカルスカウトスキャンを行う場合について説明したが、X線管21をビュー角度0°または180°に固定した、いわゆる0°スカウトスキャンと、X線管21をビュー角度90°または270°に固定した、いわゆる90°スカウトスキャンとを行うようにしてもよい。この場合、上記の数式2におけるDmes(zc)は、例えば、X線センサ14aの0°スカウトスキャンでの出力信号値と90°スカウトスキャンでの出力信号値との平均とする。
また、本実施形態では、X線センサ14aのz方向の幅dを10〔mm〕程度としているが、例えば、被曝線量推定値のz方向の分解能を上げたい場合には、幅dをより小さく、例えば1〜5〔mm〕程度にして、X線センサ14aの個数を増やせばよい。一方、コスト(cost)を下げたいと言う場合には、幅dをより大きく、例えば15〜20〔mm〕程度にして、X線センサ14aの個数を減らすようにしてもよい。
また、本実施形態では、X線センサをz方向に複数個配置した構成であるが、X線センサをxz平面方向に2次元的に複数個配置した構成であってもよい。
また、本実施形態では、X線センサアレイ14は、クレードル12に内蔵されているが、クレードル12の表面や近傍に固定されるように付属されていてもよい。
また、本実施形態では、被曝線量推定値を、CTDI相当推定値、DLP相当推定値として、それぞれ算出し表示しているが、X線センサ14の出力信号値そのものやこれに基づく別の指標値を算出して表示するようにしてもよい。
1 操作コンソール
1a 画像再構成処理部
1b スキャン条件設定部
1c スカウトスキャンCTDI相当値算出部
1d 本スキャンCTDI相当推定値算出部
1e 本スキャンDLP相当推定値算出部
1f 制御部
2 入力装置
3 中央処理装置
5 データ収集バッファ
6 モニタ
7 記憶装置
10 撮影テーブル
12 クレードル
12a クレードル本体
12b クレードルパッド
14 X線センサアレイ14
14a X線センサ
15 回転部
16 支持部
20 走査ガントリ
21 X線管
22 X線管コントローラ
23 コリメータ
24 X線検出器
25 データ収集装置(DAS)
26 回転部コントローラ
29 制御コントローラ
30 スリップリング
40 被検体
81 X線
100 X線CT装置

Claims (7)

  1. 被検体を載置する載置台と、
    前記載置台に載置された被検体の体軸の周りを回転して該被検体にX線を照射するX線源と、
    前記被検体を透過したX線を検出するX線検出器と、
    前記X線検出器の出力信号に基づいて画像を再構成する再構成手段とを備えたX線CT装置であって、
    前記載置台に内蔵または付属されており、前記被検体の体軸方向の各位置における前記X線源から照射されたX線の強度を測定するX線強度測定手段を備えているX線CT装置。
  2. 前記被検体をスカウトスキャンするよう、前記X線源、前記X線検出器および前記載置台を制御する制御手段と、
    本スキャンのスキャン条件を設定するスキャン条件設定手段と、
    前記スカウトスキャン時に前記X線強度測定手段により測定された前記体軸方向の各位置におけるX線の強度と、前記設定されたスキャン条件とに基づいて、前記設定されたスキャン条件で本スキャンした場合における前記被検体の被曝線量の推定値を求める演算手段と、
    前記求められた被曝線量の推定値を表示する表示手段とをさらに備えている請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 前記スカウトスキャンは、ヘリカルスカウトスキャンである請求項2に記載のX線CT装置。
  4. 前記演算手段は、前記本スキャンでの前記被検体の前記体軸方向の所定の位置における所定のスライス厚当りの被曝線量の推定値と、前記本スキャンでの前記被検体の前記体軸方向の所定の範囲における被曝線量の推定値のうち少なくとも一方を求める請求項3に記載のX線CT装置。
  5. 前記X線強度測定手段は、X線センサを前記体軸方向に複数個配置して成る請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のX線CT装置。
  6. 前記X線強度測定手段は、X線センサを前記体軸方向と該体軸方向に直交する水平方向とに2次元的に複数個配置して成る請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のX線CT装置。
  7. 前記X線センサは、電離箱、半導体、または、シンチレータおよびフォトダイオード若しくはCCDセンサにより構成されている請求項5または請求項6に記載のX線CT装置。
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