JP2021533143A - Cdk8/19阻害薬 - Google Patents

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Abstract

本発明は、CDK8/19阻害薬の性質を示す式I:の新規化合物、前記化合物を含む医薬組成物、ならびに疾患および障害を処置するための医薬としてのその使用に関する。

Description

本発明は、新規のCDK8/19阻害薬、その調製方法、本化合物を含む医薬組成物、ならびに前記化合物または前記組成物を疾患および障害の処置において使用する方法に関する。
CDK8は、構造および機能に関して密接に関係しているそのアイソフォームであるCDK19と共に、発癌性転写調節キナーゼである(Xu,W.& Ji,J.Y.(2011)、Dysregulation of CDK8 and Cyclin C in tumorigenesis、J.Genet.Genomics 38、439〜452;Galbraith,M.D.ら(2010);Firestein,R.&Hahn,W.C.(2009)。CDK1、CDK2およびCDK4/6キナーゼとは対照的に、CDK8は、細胞周期調節において役割を果たさず、したがって、CDK8をブロックすることによって、正常細胞の増殖は抑制されない(Adler,A.S.ら(2012)、CDK8 maintains tumor de−differentiation and embryonic stem cell pluripotency、Cancer Res.72、2129〜2139;Kapoor,A.ら(2010)、The histone variant macroH2A suppresses melanoma progression through regulation of CDK8、Nature 468、1105〜1109)。しかし、CDK8は、多能性幹細胞表現型の形成において本質的な役割を果たすため(Firestein,R.ら(2008))、胚性幹細胞においてCDK8がノックアウトされると、胚発生が妨げられる(Adler,A.S.ら(2012))。CDK8の発癌における役割は、いくつかの転写プログラムの調節因子としてのその独特な機能によるものである(Xu,W.&Ji,J.Y.(2011))。CDK8過剰発現は、結腸がん(Firestein,R.ら(2010))、黒色腫(Kapoor,A.ら(2010))、乳がん(Broude E.ら(2015))の50%において観察されており、不良な予後と関連付けられている(Gyorffy,B.ら(2010))。
CDK8の発癌作用には、Wnt/βシグナル伝達経路の上向き調節(Kapoor,A.ら(2010);Alarcon,C.ら(2009)、Nuclear CDKs drive Smad transcriptional activation and turnover in BMP and TGF−beta pathways、Cell 139、757〜769)、成長因子NF−kBによって誘発される転写(DiDonato,J.A.ら(2012)、NF−kappaB and the link between inflammation and cancer、Immunol.Rev.246、379〜400)、およびTGFβシグナル伝達経路の活性化(Acharyya,S.ら(2012)、A CXCL1 paracrine network links cancer chemoresistance and metastasis、Cell 150、165〜178)が介在する。化学療法薬が、DNA損傷、TNFα誘導、転写因子NFkBの活性化の一因になることは知られている(Fabianら(2005)、A small molecule−kinase interaction map for clinical kinase inhibitors、Nat.Biotechnol.23、329〜336)。間質由来TNFaは、腫瘍細胞に作用し、そこで、サイトカインであるCXCL1およびCXCL2の、NFkBを介した産生を誘導し、腫瘍細胞の増殖を促進する。CXCL1/2は、骨髄性細胞表面上のCXCR2受容体に結合することにより、骨髄性細胞を腫瘍へと誘引する。次に、骨髄性細胞が、慢性炎症および腫瘍成長と関連するS100A8/9タンパク質を分泌する(Huangら(2012)、MED12 Controls the response to multiple cancer drugs through regulation of TGF−β receptor signaling、Cell 151、937〜950)。CDK8は、胚性幹細胞の多能性の表現型を維持する場合があり、がん幹細胞表現型と関連しうることも示されている(Firestein,R.ら(2008)、CDK8 is a colorectal cancer oncogene that regulates beta−catenin activity、Nature 455、547〜551)。
現在、サイクリン依存性タンパク質キナーゼCDK8/19を阻害する新たな化合物を探索することへの関心が高まっている。
本発明の記述において使用する用語を以下に示す。
「アルキル」とは、1〜12個の炭素原子、より好ましくは、1〜6個の炭素原子を有する脂肪族の直鎖または分鎖炭化水素基を意味する。「分」鎖とは、1つまたは複数の「低級アルキル」置換基を有するアルキル鎖を意味する。アルキル基の例としては、限定はしないが、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、neo−ペンチル、n−ヘキシルが挙げられる。アルキルは、同じ構造でも異なる構造でもよい置換基を有する場合がある。
「アルケニル」とは、1〜12個の炭素原子、より好ましくは、1〜6個の炭素原子を有し、1つまたは複数の炭素−炭素二重結合(double bound)を含んでいる、脂肪族の直鎖または分鎖炭化水素基を意味する。アルケニルは、同じ構造でも異なる構造でもよい置換基を有する場合がある。典型的なアルケニル基は、限定はせず、ビニル、アリル、1−メチルエテニル、プロパ−1−エニル、ブタ−1−エニル、ブタ−2−エニル、ブタ−3−エニル、1−メチルプロパ−1−エニル、1−メチルプロパ−2−エニル、2−メチルプロパ−1−エニル、2−メチルプロパ−2−エニルである。
「アルキニル」とは、2〜12個の炭素原子、より好ましくは、2〜6個の炭素原子を有し、1つまたは複数の炭素−炭素三重結合(triple bound)を含んでいる、直鎖または分鎖炭化水素基を意味する。アルキニルは、同じ構造でも異なる構造でもよい置換基を有する場合がある。アルキニル基の例としては、限定はしないが、エテニル、プロパルギル、1−メチルプロパ−2−イニル、2−メチルプロパ−1−エニル、ブタ−1−イニル、ブタ−2−イニル、ブタ−3−イニルが挙げられる。
「シクロアルキル」とは、3〜10個の炭素環原子を含んだ飽和炭素環を意味する。シクロアルキル基の例としては、限定はしないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシルなどの単環式基、ビシクロヘプチルやビシクロオクチルなどの二環式基が挙げられる。シクロアルキルは、同じ構造でも異なる構造でもよい置換基を有する場合もある。
「シクロアルケニル」とは、環に3〜10個の炭素原子を含む非芳香族炭素環系を意味し、環は、1つまたは複数の炭素−炭素二重結合を含んでいる。シクロアルケニルは、同じ構造でも異なる構造でもよい置換基を有する場合もある。シクロアルケニル基の例としては、限定はしないが、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニル、シクロノネニル、シクロデセニルなどの単環式基が挙げられる。
「アリール」とは、6〜14個の炭素原子、より好ましくは、6〜10個の炭素原子を有する芳香族の単環または多環系を意味する。アリールは、同じ構造でも異なる構造でもよい環系置換基を有する場合もある。アリールは、シクロアルキル、ヘテロ環、またはヘテロアリールと縮環されている場合がある。アリール基の例としては、限定はしないが、フェニル、ナフチル、アントラニルなどが挙げられる。
「アルキルオキシ」または「アルコキシ」とは、アルキル−O−基を意味し、アルキルは、本節において定義している。アルコキシ基の例としては、限定はしないが、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、iso−プロポキシ、およびn−ブトキシが挙げられる。
「アミノ基」とは、R’R”N−基を意味する。
R’およびR”の例としては、限定はしないが、本明細書で定義する、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリールを含む群から選択される置換基が挙げられ、またはR’およびR”は、これらが結合している窒素原子と一緒になって、4〜7員ヘテロシクリルまたは5〜10員ヘテロアリールを形成する。
「アルキルスルホニル」(−S(O)−C〜Cアルキル)とは、スルホニル基−SO−を介して適切な分子断片に結合している、上で定義したとおりの「アルキル」を意味する。アルキルスルホニルの例としては、限定はしないが、メチルスルホニル、エチルスルホニルなどが挙げられる。
「低級アルキル」とは、1〜4個の炭素原子を有する直鎖または分鎖アルキルを意味する。
「ハロ」または「ハロゲン」(Hal)とは、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードを意味する。
「ヘテロ環」、「ヘテロシクリル」、「ヘテロ環式環」とは、3〜11個の炭素原子を有し、そのうち1個または複数の炭素原子が窒素、酸素、硫黄などの1個または複数のヘテロ原子で置換されている、単環または多環非芳香族系を意味する。ヘテロ環は、アリールまたはヘテロアリールと縮合している場合がある。ヘテロ環は、同じ構造でも異なる構造でもよい1つまたは複数の置換基を有する場合もある。ヘテロ環の窒素および硫黄原子は、酸化されてN−オキシド、S−オキシド、またはS−ジオキシドになっていてもよい。ヘテロ環は、完全飽和、部分飽和および不飽和である場合がある。ヘテロ環の例としては、限定はしないが、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン、ピペラジン、モルホリン他が挙げられる。
「ヘテロアリール」とは、5〜11個、好ましくは5〜10個の炭素原子を有し、そのうち1個または複数の炭素原子が窒素、硫黄、酸素などの1個または複数のヘテロ原子で置換されている、芳香族の単環または多環系を意味する。ヘテロ環の窒素原子は、酸化されてN−オキシドになっていてもよい。ヘテロアリールは、同じ構造でも異なる構造でもよい1つまたは複数の置換基を有する場合もある。ヘテロアリールは、シクロアルキル、ヘテロ環、またはアリールと縮環されている場合もある。ヘテロアリールの例としては、限定はしないが、ピロリル、フラニル、チエニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、フラザニル、トリアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、キノキサリニル、フタラジニル、イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、イミダゾ[2,1−b]チアゾリル、ベンゾフラザニル、インドリル、アザインドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゼニル、キノリニル、イミダゾリル、ピラゾリル、チエノピリジル、キナゾリニル、ナフチリジニル、チエノピリミジニル、ピロロピリジニル、イミダゾピリジル、イソキノリニル、ベンゾアザインドリル、1,2,4−トリアジニル、チエノピロリル、フロピロリルなどが挙げられる。
「部分飽和」とは、少なくとも1つの二重または三重結合を含む環系を意味する。用語「部分飽和」は、飽和の部位を多く有する環に関連し、上で定義したとおりのアリールおよびヘテロアリール系を包含しない。
本文書で使用する用語「オキソ」は、基=Oに関する。
「置換基」とは、骨格(断片)に結合している化学基を意味する。
「溶媒和物」とは、1つまたは複数の溶媒分子を含んだ本発明の化合物または薬学的に許容されるその塩からなる分子の集合体である。溶媒分子は、レシピエントにとって安全であることがわかっている一般的な医薬用溶媒、たとえば、水、エタノール、エチレングリコールなどの分子である。メタノール、メチル−tert−ブチルエーテル、酢酸エチル、酢酸メチル、(R)−プロピレングリコールまたは(S)−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオールなどの他の溶媒は、好ましい溶媒を得るための中間体の溶媒の生成に使用することができる。
「水和物」とは、溶媒としての水との溶媒和物を意味する。
溶媒和物および/または水和物は、結晶質形態で存在することが好ましい。
用語「結合」、「化学結合」、または「単結合」とは、結合によって繋げられる原子が、より大きい下部構造の一部であるとみなされるとき、2つの原子または2つの部分(すなわち、基、断片)が化学的に結合することを指す。
用語「保護基」とは、アミノ基、カルボキシル基、ヒドロキシ基などの官能基の反応性をブロックするのに使用される基を指す。保護基の例としては、限定はしないが、tert−ブチルオキシカルボニル(Boc)、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチルアセタール(SEM)、トリアルキルシリル、アルキル(ジアリール)シリルまたはアルキルが挙げられる。
用語「賦形剤」は、本明細書では、本発明の化合物以外のいずれかの成分について述べるのに使用する。
「医薬組成物」とは、本発明の化合物と、薬学的に許容される1種または複数の賦形剤とを含む組成物を意味する。賦形剤は、薬学的に許容され、薬理学的に適合する充填剤、溶媒、希釈剤、担体、佐剤、分配剤および検出剤(distributing and sensing agents)、送達剤、たとえば、保存剤、安定剤、充填剤、崩壊剤、湿潤剤(moistener)、乳化剤、懸濁化剤、増粘剤、甘味剤、着香剤、付香剤(aromatizing agent)、抗菌剤、殺かび剤、滑沢剤、および長期送達制御剤(prolonged delivery controller)からなる群から選択することができ、その選択および適切な割合は、投与の種類および方法ならびに投与量に応じて決まる。適切な懸濁化剤の例としては、限定はしないが、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレン、ソルビトールおよびソルビトールエーテル、微結晶性セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天、およびトラガカント、またこれらの混合物が挙げられる。たとえば、パラベン、クロロブタノール、ソルビン酸、および同様の化合物などの、種々の抗菌および殺かび剤によって、微生物の活動からの保護を実現することができる。組成物は、たとえば、糖、塩化ナトリウム、および同様の化合物などの等張剤も含有する場合がある。活性成分の吸収を遅くする薬剤、たとえば、モノステアリン酸アルミニウムやゼラチンによって、組成物の持続性作用を実現することができる。注射剤について、適切な担体、溶媒、希釈剤、および送達剤の例としては、限定はしないが、水、エタノール、多価アルコール、およびこれらの混合物、(オリーブ油などの)自然の油および(オレイン酸エチルなどの)有機エステルが挙げられる。充填剤の例は、限定はしないが、ラクトース、乳糖、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムなどである。崩壊剤および分配剤(distributor)の例は、限定はせず、デンプン、アルギン酸およびその塩、シリケートなどである。適切な滑沢剤の例は、限定はしないが、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク、および高分子量ポリエチレングリコールである。活性成分を単独で、または別の活性化合物と組み合わせて、経口、舌下、経皮、筋肉内、静脈内、皮下、局所、または直腸投与するための医薬組成物は、伝統的な医薬用担体との混合物にした標準の投与形態として、ヒトおよび動物に投与することができる。適切な標準投与形態としては、限定はしないが、錠剤、ゼラチンカプセル剤、丸剤、粉末、顆粒、チューインガム、経口溶液または懸濁液などの経口形態;舌下および頬側投与形態;エアロゾル;植込錠;局所、経皮、皮下、筋肉内、静脈内、鼻腔内、または眼内形態、および直腸投与形態が挙げられる。
「薬学的に許容される塩」とは、本発明で開示する酸および塩基の、相対的に非毒性である有機塩および無機塩を意味する。本明細書で提供する化合物の塩は、無機または有機の酸および塩基から得ることができる。そのようにして調製される塩の例としては、限定はしないが、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸塩、硝酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、吉草酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、ラウリン酸塩、ホウ酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、マロン酸塩、サリチル酸塩、プロピオン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、スルファミン酸塩など;ナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、およびアルミニウム塩、第一級、第二級、および第三級アミン塩、天然に存在する置換アミン塩を始めとする置換アミン塩、環状アミン塩、たとえば、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、2−ジエチルアミノエタノール、トリメタミン(trimethamine)、ジシクロヘキシルアミン、リシン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、エチレンジアミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、N−エチルピペリジンが挙げられる(このような塩調製についての詳細な記述は、Berge S.M.ら、「Pharmaceutical Salts」、J.Pharm.Sci.1977、66:1〜19に示されている)。リシン、オルニチン、およびアルギニンからアミノ酸を選択してもよい。
「医薬(薬)」とは、ヒトおよび動物における生理機能の回復、改善、または修正、疾患の処置および予防、診断、麻酔、避妊、および美容術他を目的とする、錠剤、カプセル剤、注射剤、軟膏、および他の調製済み形態の化合物(または化合物の医薬組成物としての混合物)である。
「処置する」、「処置すること」、および「処置」とは、生物学的障害および/またはそれに付随する症状の少なくとも1つを緩和または排除する方法を指す。疾患、障害、または状態を「緩和する」という用語は、疾患、障害、または状態の症状の重症度および/または発生頻度を低減することを意味する。さらに、本明細書における「処置」への言及は、治癒的、対症的、および予防的処置への言及を包含する。
一側面では、処置の対象、すなわち患者は、哺乳動物、好ましくは、ヒト対象である。前記対象は、いずれかの齢の雄性または雌性である場合がある。
用語「障害」とは、本発明の化合物による処置が恩恵をもたらすいずれかの状態を意味する。この用語は、哺乳動物を問題の障害に罹りやすくする病理学的状態を含めて、慢性および急性の障害または疾患を意味する。本明細書において処置対象となる障害の非限定的な例としては、腫瘍性疾患(oncological disease)、特に、乳がん、三種陰性乳がん(TNBC)、卵巣がん、転移性卵巣がん、胃がん、転移性胃がん、子宮内膜、唾液腺、肺、腎臓、または結腸がん;結腸直腸がん、黒色腫、転移性黒色腫、甲状腺、膵臓、前立腺、または膀胱がん;血液腫瘍性疾患、白血症(leucose)、急性骨髄性白血病、およびリンパ系悪性腫瘍、ニューロン、グリア、星状細胞、視床下部、および他の腺、マクロファージ、上皮、間質、および胞胚腔障害;炎症性、血管形成性、および免疫性障害が挙げられる。
「治療有効量」とは、処置がなされる疾患/障害の症状の1つまたは複数をある程度解消する、投与される治療薬の量を指す。
本記述および後続の特許請求の範囲において、文脈からそうでないことが示されない限り、語「comprise」、「have」、「include」、または「comprises」、「comprising」、「has」、「having」、「includes」、「including」などの変形語、およびそのすべての文法的変異は、明記された完全体または完全体の群を含むが、他の完全体または完全体の群を除外しないことを示唆すると理解される。
一態様では、本発明は、式Iの化合物:
Figure 2021533143
または薬学的に許容されるその塩もしくは立体異性体に関する。
式中、Lは、−[CH0−3−、−[CH0−2−C(O)−、−C(O)−[CH0−2−であり、
Rは、−NR、−ORであり、
は、−NRであり、
およびRは、独立に、H;非置換または1つもしくはいくつかの置換基Rで置換されているC1−6アルキル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基Rで置換されているC2−6アルケニル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基Rで置換されているC2−6アルキニル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基Rで置換されているC3−7シクロアルキル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基Rで置換されているC3−7シクロアルケニル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基Rで置換されている、N、O、および/またはSから選択される1〜2個のヘテロ原子を有する5〜6員ヘテロシクリル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R10で置換されているアリール;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R11で置換されている、N、O、および/またはSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有するヘテロアリールであり、または
およびRは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、Nおよび/またはOから選択される1〜3個のヘテロ原子を有する4〜7員ヘテロ環式環を形成しており、RおよびRによって形成されるヘテロ環式環は、非置換でも、または1つもしくはいくつかの置換基Rで置換されていてもよく、
およびRは、独立に、H;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R12で置換されているC1−6アルキル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R12で置換されているC2−6アルケニル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R12で置換されているC2−6アルキニル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R13で置換されているC3−7シクロアルキル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R13で置換されているC3−7シクロアルケニル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R14で置換されている、N、O、および/またはSから選択される1〜2個のヘテロ原子を有する5〜6員ヘテロシクリル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R15で置換されているアリール;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R16で置換されている、N、O、および/またはSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有するヘテロアリールであり、または
およびRは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、Nおよび/またはOから選択される1〜3個のヘテロ原子を有する4〜7員ヘテロ環式環を形成しており、RおよびRによって形成されるヘテロ環式環は、非置換でも、または1つもしくはいくつかの置換基R14で置換されていてもよく、
は、H;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R17で置換されているC1−6アルキルであり、
各RおよびR12は、独立に、H、Hal、CN、−OR18、−NR1920、−C(=O)R18、−C(=O)NR1920、−NR21C(=O)R18、−NR21C(=O)NR1920、−SO22、−SONR2324;非置換またはC1−6アルキル、ハロゲンから選択される1つもしくはいくつかの基で置換されているC3−7シクロアルキルであり、
各RおよびR14は、独立に、H、Hal、CN、−OR18、−NR1920、−C(=O)R18、−C(=O)NR1920、−NR21C(=O)R18、−NR21C(=O)NR1920、−SO22、−SONR2324、オキソ基;非置換または1つもしくはいくつかのハロゲンで置換されているC1−6アルキル;非置換またはC1−6アルキル、ハロゲンから選択される1つもしくはいくつかの基で置換されているC3−7シクロアルキルであり、
各R、R10、R11、R13、R15、およびR16は、独立に、H、Hal、CN、−OR18、−NR1920、−C(=O)R18、−C(=O)NR1920、−NR21C(=O)R18、−NR21C(=O)NR1920、−SO22、−SONR2324;非置換または1つもしくはいくつかのハロゲンで置換されているC〜Cアルキル;非置換またはC1−6アルキル、ハロゲンから選択される1つもしくはいくつかの基で置換されているC3−7シクロアルキルであり、
各R17、R18、R19、R20、およびR21は、独立に、H;非置換または1つもしくはいくつかのハロゲンで置換されているC〜Cアルキル;非置換またはC1−6アルキル、ハロゲンから選択される1つもしくはいくつかの基で置換されているC〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキルであり、または
19およびR20は、これらが結合している窒素原子と一緒になって、Nおよび/またはOから選択される1〜3個のヘテロ原子を有する4〜7員ヘテロ環式環を形成しており、R19およびR20によって形成されるヘテロ環式環は、非置換でも、またはオキソ基;Hal;OH;NH;CN;非置換または1つもしくはいくつかのハロゲンで置換されているC1−6アルキル;C1−6アルコキシ;C1−6アルキルアミノから選択される1つまたは2つの置換基で置換されていてもよい。
別の一態様では、本発明は、Lが、−C(O)−、−CH−である式Iの化合物に関する。
別の一態様では、本発明は、Rが、−NRであり、
およびRは、独立に、H;非置換または1つもしくはいくつかの置換基Rで置換されているC1−6アルキル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基Rで置換されているC2−6アルケニル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基Rで置換されているC2−6アルキニル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基Rで置換されているC3−7シクロアルキル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基Rで置換されているC3−7シクロアルケニル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基Rで置換されている、N、O、および/またはSから選択される1〜2個のヘテロ原子を有する5〜6員ヘテロシクリル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R10で置換されているアリール;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R11で置換されている、N、O、および/またはSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有するヘテロアリールであり、
、R、R、R10、R11は、上述の意味を有する、または
が、
Figure 2021533143
であり、
25は、H、C1−6アルキルであり、
26、R27、R28は、H、CN、OH、C1−6アルキル、C1−4アルコキシであり、
nは、0、1、2、3である、式Iの化合物に関する。
別の一態様では、本発明は、Rが、−NR、−ORであり、
各RおよびRは、独立に、H;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R12で置換されているC1−6アルキル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R12で置換されているC2−6アルケニル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R12で置換されているC2−6アルキニル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R13で置換されているC3−7シクロアルキル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R13で置換されているC3−7シクロアルケニル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R14で置換されている、N、O、および/またはSから選択される1〜2個のヘテロ原子を有する5〜6員ヘテロシクリル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R15で置換されているアリール;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R16で置換されている、N、O、および/またはSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有するヘテロアリールであり、
12、R13、R14、R15、R16は、上述の意味を有する、または
およびRは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、Nおよび/またはOから選択される1〜3個のヘテロ原子を有する4〜7員ヘテロ環式環を形成しており、RおよびRによって形成されるヘテロ環式環は、非置換でも、または1つもしくはいくつかの置換基R14で置換されていてもよく、
4〜7員ヘテロ環式環は、
Figure 2021533143
であり、
25は、H、C1−6アルキルであり、
28は、H、CN、OH、C1−6アルキル、C1−4アルコキシであり、
nは、0、1、2、3であり、
は、非置換または1つもしくはいくつかの置換基R17で置換されているC1−6アルキルであり、
17は、上述の意味を有する、式Iの化合物に関する。
別の一態様では、本発明は、Rが、−NRであり、
およびRは、独立に、H;非置換または1つもしくはいくつかの置換基Rで置換されているC1−6アルキル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基Rで置換されているC3−7シクロアルキル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基Rで置換されている、N、O、および/またはSから選択される1〜2個のヘテロ原子を有する5〜6員ヘテロシクリル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R10で置換されているアリール;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R11で置換されている、N、O、および/またはSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有するヘテロアリールであり、
各RおよびRは、独立に、H、Hal、CN、−OR18、−NR1920、−C(=O)R18、−C(=O)NR1920であり、
各R、R10、およびR11は、独立に、H、Hal、CN、−OR18、−NR1920、−C(=O)R18、−C(=O)NR1920、非置換または1つもしくはいくつかのハロゲンで置換されているC〜Cアルキルであり、
各R18、R19、およびR20は、独立に、H、非置換または1つもしくはいくつかのハロゲンで置換されているC〜Cアルキル;非置換またはC1−6アルキル、ハロゲンから選択される1つもしくはいくつかの基で置換されているC〜Cシクロアルキルであり、または
が、
Figure 2021533143
であり、
25は、H、C1−6アルキルであり、
26、R27、R28は、H、CN、OH、C1−4アルコキシであり、
nは、0、1、2、3である、式Iの化合物に関する。
別の一態様では、本発明は、Rが、−NR、−ORであり、
各RおよびRは、独立に、H;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R12で置換されているC1−6アルキル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R13で置換されているC3−7シクロアルキル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R14で置換されている、N、O、および/またはSから選択される1〜2個のヘテロ原子を有する5〜6員ヘテロシクリル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R15で置換されているアリール;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R16で置換されている、N、O、および/またはSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有するヘテロアリールであり、
各R12およびR14は、独立に、H、Hal、CN、−OR18、−NR1920、−C(=O)R18、−C(=O)NR1920であり、
各R13、R15、およびR16は、独立に、H、Hal、CN、−OR18、−NR1920、−C(=O)R18、−C(=O)NR1920、非置換または1つもしくはいくつかのハロゲンで置換されているC〜Cアルキルであり、
各R18、R19、およびR20は、独立に、H、非置換または1つもしくはいくつかのハロゲンで置換されているC〜Cアルキル;非置換またはC1−6アルキル、ハロゲンから選択される1つもしくはいくつかの基で置換されているC〜Cシクロアルキルであり、または
およびRは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、Nおよび/またはOから選択される1〜3個のヘテロ原子を有する4〜7員ヘテロ環式環を形成しており、RおよびRによって形成されるヘテロ環式環は、非置換でも、または1つもしくはいくつかの置換基R14で置換されていてもよく、
4〜7員ヘテロ環式環は、
Figure 2021533143
であり、
25は、H、C1−6アルキルであり、
28は、H、CN、OH、C1−4アルコキシであり、
nは、0、1、2、3であり、
は、非置換または1つもしくはいくつかのハロゲンで置換されているC1−6アルキルである、式Iの化合物に関する。
別の一態様では、本発明は、Rが、−NRであり、
およびRは、独立に、H;非置換または1つもしくはいくつかの置換基Rで置換されているC1−6アルキルであり、
は、H、Hal、−OR18;非置換またはC1−6アルキル、ハロゲンから選択される1つもしくはいくつかの基で置換されているC3−7シクロアルキルであり、
18は、H、C〜Cアルキルである、または
が、
Figure 2021533143
であり、
25は、H、C1−6アルキルであり、
26およびR28は、H、OH、C1−6アルキル、C1−4アルコキシであり、
nは、0、1である、式Iの化合物に関する。
別の一態様では、本発明は、Rが、−NR、−ORであり、
各RおよびRは、独立に、H;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R12で置換されているC1−6アルキルであり、
は、非置換または1つもしくはいくつかのハロゲンで置換されているC1−6アルキルであり、
12は、H、Hal、−OR18;非置換またはC1−6アルキル、ハロゲンから選択される1つもしくはいくつかの基で置換されているC3−7シクロアルキルであり、
各R18は、独立に、H;非置換または1つもしくはいくつかのハロゲンで置換されているC〜Cアルキルである、または
Rが、
Figure 2021533143
であり、
25は、H、C1−6アルキルであり、
28は、H、OH、C1−6アルキル、C1−4アルコキシであり、
nは、0、1である、式Iの化合物に関する。
別の一態様では、本発明は、
が、
Figure 2021533143
、−NRであり、
各RおよびRは、独立に、H;非置換またはHal、−OR18、C3−7シクロアルキルで置換されているC1−6アルキル;C3−7シクロアルキルであり、
18は、H、C1−6アルキルである、式Iの化合物に関する。
別の一態様では、本発明は、
が、
Figure 2021533143
である、式Iの化合物に関する。
別の一態様では、本発明は、
Rが、
Figure 2021533143
、−NR、−O−Rであり、
各RおよびRは、独立に、H、C1−6アルキルであり、
は、C1−6アルキルである、式Iの化合物に関する。
別の一態様では、本発明は、
Rが、
Figure 2021533143
である、式Iの化合物に関する。
別の一態様では、本発明は、
−L−Rが、
Figure 2021533143
である、式Iの化合物に関する。
本発明において記載する化合物は、薬学的に許容される塩として生成および/または使用することができる。薬学的に許容される塩の種類には、限定はしないが、遊離塩基形態の化合物を、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、メタリン酸などの薬学的に許容される無機酸、または酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、トリフルオロ酢酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2−エタンジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、4−メチルビシクロ−[2.2.2]オクタ−2−エン−l−カルボン酸、グルコヘプトン酸、4,4’−メチレンビス−3−ヒドロキシ−2−エン−l−カルボン酸、3−フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、tert−ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸などの有機酸と反応させることにより生成される酸性塩が挙げられる。
薬学的に許容される塩の対応する対イオンは、限定はしないが、イオン交換クロマトグラフィー、イオンクロマトグラフィー、キャピラリー電気泳動、誘導結合高周波プラズマ、原子吸光分光法、質量分析、またはこれらのいずれかの組合せを始めとする種々の方法を使用して、分析および特定することができる。
塩は、次の方法、すなわち、濾過、非溶媒を用いた沈殿に続く濾過、溶媒の蒸発、または、水溶液の場合では、凍結乾燥の少なくとも1つを使用することにより回収される。薬学的に許容される塩への言及は、その溶媒付加形態または結晶形態(crystal form)、特に、溶媒和物または多形体を包含することを理解すべきである。溶媒和物は、化学量論量または非化学量論量の溶媒を含有し、水、エタノールなどの薬学的に許容される溶媒を用いた結晶化の過程で生成しうる。溶媒が水であるとき、水和物が生成し、または溶媒がアルコールであるとき、アルコール和物が生成する。本明細書に記載の溶媒和物は、本明細書に記載の工程の間に好都合に調製または生成することができる。加えて、本明細書で提供する化合物は、溶媒和した形態だけでなく、溶媒和していない形態としても存在しうる。一般に、溶媒和した形態は、本明細書で提供する化合物および方法の目的では、溶媒和していない形態と同等であるとみなされる。
本明細書に記載の化合物は、限定はしないが、非晶質形態、微粉砕形態、およびナノ粒子形態を始めとする、様々な形態になりうる。加えて、本明細書に記載の化合物には、多形体としても知られる結晶質形態も含まれる。多形体には、異なる結晶充填配置の同じ元素組成の化合物が含まれる。多形体は、異なるX線回折パターン、赤外スペクトル、融点、密度、硬さ、結晶形状、光学的および電気的性質、安定性、および溶解性を有するのが普通である。再結晶溶媒、結晶化速度、貯蔵温度などの種々の要素によって、1つの結晶形(crystal form)が優勢となりうる。
薬学的に許容される塩、多形体、および/または溶媒和物のスクリーニングおよび特徴付けは、限定はしないが、熱分析、X線回折、分光法、蒸気収着、および顕微鏡法を始めとする様々な技術を使用して実現することができる。熱分析法は、熱化学分解、または限定はしないが多形転移を始めとする熱による物理的過程の分析に対処するものであり、このような方法は、多形体型間の関係性の分析、重量減少の定量、ガラス転移温度の検出、または賦形剤適合性研究に使用される。このような方法には、限定はしないが、示差走査熱量測定(DSC)、変調示差走査熱量測定(MDCS)、熱重量分析(TGA)、熱重量赤外分析(TG/IR)が含まれる。X線回折方法には、限定はしないが、単結晶および粉末回折計およびシンクロトロン光源が含まれる。使用される種々の分光技術には、限定はしないが、ラマン、FTIR、UVIS、およびNMR(液体および固体)が含まれる。種々の顕微鏡技術には、限定はしないが、偏光顕微鏡法、エネルギー分散X線分析(EDX)を用いた走査型電子顕微鏡法(SEM)、(気体または水蒸気雰囲気中での)EDXを用いた環境制御走査型電子顕微鏡法、IR顕微鏡法、およびラマン顕微鏡法が含まれる。
別の態様では、本発明は、以下の群から選択される化合物に関する。
Figure 2021533143
Figure 2021533143
Figure 2021533143
Figure 2021533143
Figure 2021533143
Figure 2021533143
本発明はまた、サイクリン依存性タンパク質キナーゼCDK8/19を、本明細書に記載の化合物と接触させることを含む、対象においてサイクリン依存性タンパク質キナーゼCDK8/19の生物活性を阻害するための方法に関する。
一態様では、本発明は、治療有効量の本明細書に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩、溶媒和物の少なくとも1種と、薬学的に許容される1種または複数の賦形剤とを含む医薬組成物に関する。別の一態様では、本発明の医薬組成物は、サイクリン依存性タンパク質キナーゼCDK8/19の活性化が介在する疾患または障害を処置または予防するためのものである。別の一態様では、本発明は、サイクリン依存性タンパク質キナーゼCDK8/19の活性化が介在する疾患または障害を予防または処置するための医薬組成物に関するものであり、サイクリン依存性タンパク質キナーゼCDK8/19の活性化が介在する疾患または障害は、腫瘍性または血液腫瘍性である。別の一態様では、本発明の医薬組成物は、結腸直腸がん、黒色腫、乳がん、三種陰性乳がん(TNBC)、前立腺がん、転移性卵巣がん、転移性胃がん、白血症(leucosis)、急性骨髄性白血病、膵臓がんを処置または予防するためのものである。
本発明の医薬組成物は、たとえば、約10%〜約100%の活性成分、好ましくは、約20%〜約60%の活性成分を含む。複数の投与によって十分な有効量を実現することができるので、各投与量単位は、1種または複数の活性成分を有効量含まなくてもよい。
典型的な組成物は、本明細書に記載の化合物を1種または数種の賦形剤と混合することにより調製される。賦形剤の例としては、限定はしないが、希釈剤、担体、充填剤が挙げられる。適切な担体、希釈剤、および充填剤は、当業者によく知られており、限定はしないが、炭水化物、蝋、水溶性および/または水膨潤性ポリマー、親水性または疎水性材料、ゼラチン、油、溶媒、水などの材料が挙げられる。使用する特定の担体、希釈剤、または充填剤は、本発明の化合物を適用する手段および目的に応じて決まる。溶媒は、一般に、哺乳動物に投与するのに安全であると当業者が認める溶媒に準拠して選択される。一般に、安全な溶媒は、水などの非毒性水性溶媒、および水に可溶性または混和性である他の非毒性溶媒である。適切な水性溶媒は、主要な成分としての水、エタノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(たとえば、PEG400、PEG300)など、およびこれらの混合物を含む。組成物は、薬物(すなわち、本発明の化合物またはその医薬組成物)を洗練された体裁にし、または医薬製品(すなわち、医薬)製造の助けとするために、1種または複数の緩衝剤、安定剤、界面活性剤、湿潤剤(wefting agent)、滑沢剤、乳化剤、懸濁化剤、保存剤、酸化防止剤、不透明化剤(opaquing agent)、流動促進剤、加工助剤、着色剤、甘味剤、着香剤、香味剤、および他の既知の添加剤も含んでよい。
医薬組成物は、本発明の化合物の溶媒和物、および水和物、または安定化された形態の化合物(たとえば、シクロデキストリン誘導体または既知の他の錯形成剤との錯体)も含む。
本発明の医薬組成物は、経口経路投与用に製剤することができる。経口投与は、化合物が消化管に入るように医薬品を嚥下すること、および/または化合物が口から直接血流に入る、頬側、舌側、もしくは舌下投与を含みうる。
経口投与に適する製剤には、錠剤;顆粒;多重粒子もしくはナノ粒子、液体、または粉末を含有する軟または硬カプセル剤;口中錠(液体充填型を含める);チュアブル剤(chew);ゲル;急速分散型剤形;フィルム;腔坐剤;スプレー;頬側/粘膜付着性パッチなどの、固体、半固体、および液体系が含まれる。
液体製剤には、懸濁液、溶液、シロップ、およびエリキシルが含まれる。このような製剤は、(たとえば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース製の)軟または硬カプセル剤への充填剤として用いることができ、通常は、担体、たとえば、水、エタノール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、メチルセルロース、または適切な油、ならびに1種または複数の乳化剤および/または懸濁化剤を含む。液体製剤は、たとえばサシェ剤から、固体の再構成によって調製される場合もある。
本発明の医薬組成物は、非経口投与に使用してよいことになる。本明細書で使用するとき、医薬組成物の「非経口投与」は、対象の組織の物理的突破、および組織における突破口からの医薬組成物の投与を特徴とし、したがって、一般に、血流、筋肉、または内臓への直接の投与がなされる結果となる、いずれかの投与経路を包含する。したがって、非経口投与には、限定はしないが、組成物の注射、外科的切開による組成物の適用、組織を貫通する非外科的創傷からの組成物の適用などによる、医薬組成物の投与が含まれる。特に、非経口投与には、限定はしないが、皮下、腹腔内、筋肉内、胸骨内、静脈内、動脈内、くも膜下腔内、脳室内、尿道内、頭蓋内、滑液包内注射または注入、および腎臓透析注入技術が含まれることが企図される。腫瘍内送達、たとえば、腫瘍内注射が有利となる場合もある。局所潅流も企図される。
非経口投与に適する医薬組成物の製剤は、通常は、滅菌水や滅菌等張性食塩水などの薬学的に許容される担体と組み合わされた活性成分を含む。このような製剤は、ボーラス投与または継続投与に適する形態で調製、包装、販売することができる。注射用製剤は、単位剤形として、たとえば、アンプル、または保存剤を含有する多回投与容器として調製、包装、販売することができる。非経口投与用の製剤には、限定はしないが、油性または水性ビヒクル中の懸濁液、溶液、乳濁液、泥膏などが含まれる。
製剤を、即時および/または変更型放出がなされるように製剤してもよい。変更型放出製剤には、遅延、持続、パルス、制御、標的化、およびプログラム放出が含まれる。
一態様では、本発明は、サイクリン依存性タンパク質キナーゼCDK8/19の活性化が介在する疾患または障害を処置するための方法であって、それを必要とする対象において、治療有効量の本発明の化合物もしくは薬学的に許容されるその塩または本発明の医薬組成物を投与するステップを含む方法に関する。
別の一態様では、本発明は、サイクリン依存性タンパク質キナーゼCDK8/19の活性化が介在する、腫瘍性または血液腫瘍性のいずれかである疾患または障害を処置するための方法であって、そのような処置を必要とする対象に、治療有効量の本明細書に記載のいずれかの化合物または本発明の医薬組成物を投与するステップを含む方法に関する。
別の一態様では、本発明は、腫瘍性および血液腫瘍性疾患が、結腸直腸がん、黒色腫、乳がん、三種陰性乳がん(TNBC)、前立腺がん、転移性卵巣がん、転移性胃がん、白血症、急性骨髄性白血病、膵臓がんからなる群から選択される、上述の方法に関する。
本発明の化合物は、上述のとおりの処置の方法、上述のとおりの処置、および/または治療用途のための医薬の製造において使用することができると理解される。
本明細書で使用するとき、化合物と他の1種または複数の治療薬に関しての用語「共投与」、「共投与される」、および「組み合わせて」は、次の事項:
・ 本発明の化合物と治療薬のそうした組合せの、処置を必要とする患者への同時投与[こうした成分を一緒に製剤して、前記成分を前記患者に対して実質的に同時に放出する単一剤形にする場合]、
・ 本発明の化合物と治療薬のそうした組合せの、処置を必要とする患者への実質的な同時投与[こうした成分を互いに別々に製剤して、前記患者に実質的に同時に投与され、その後前記成分が前記患者に対して実質的に同時に放出される別個の剤形にする場合]、
・ 本発明の化合物と治療薬のそうした組合せの、処置を必要とする患者への順次投与[こうした成分を互いに別々に製剤して、前記患者に各投与の間に有意な時間間隔をおいて連続的に投与され、その後前記成分が前記患者に対して実質的に異なる時期に放出される別個の剤形にする場合]、および
・ 本発明の化合物と治療薬のそうした組合せの、処置を必要とする患者への順次投与[こうした成分を一緒に製剤して、成分が前記患者に対して、同じおよび/または異なる時期に、併行して、連続して、かつ/または一部重複して放出されることになるように前記成分を制御されたかたちで放出する単一剤形にする場合]
を意味し、指し、包含し、各部分は、同じまたは異なる経路で投与される場合がある。
当業者によく知られているように、薬物が組合せ処置において使用されるとき、治療有効投与量は、様々となりうる。組合せ処置レジメンにおいて使用される薬物および他の薬剤の治療有効投与量を実験的に求める方法は、文献に記載されている。たとえば、メトロノーム投薬の使用、すなわち、毒性副作用を最小限に抑えるために、より少ない用量をより頻繁に提供することが、文献に記載されている。組合せ処置には、患者の臨床管理を援助するために、種々の時期に開始および中断される周期的な処置がさらに含まれる。本明細書に記載の併用療法について、共投与される化合物の投与量は、当然のことながら、用いる併用薬物(co−drug)の種類、用いる特定の薬物、処置がなされる状態または障害などに応じて様々となる。
加えて、本明細書に記載の化合物は、対象に相加的または相乗的な利益をもたらしうる手順と組み合わせて使用することもできる。単なる例として、本発明の医薬組成物および/または他の治療薬との組合せが、当該個体がある特定の疾患または状態と相関があることが知られる突然変異遺伝子のキャリヤーであるかどうかを判定するための遺伝子検査と組み合わせられている本明細書に記載の方法において、対象は、治療的および/または予防的な恩恵を受けることが予想される。
CDK8/19の阻害薬である化合物は、上述の処置方法において、単剤療法の形で、または手術、放射線療法、もしくは薬物療法と組み合わせて使用することができる。
そのような薬物療法は、抗がん薬の1種または複数の投与を含むものでよい。抗がん薬の例としては、限定はしないが、次の薬剤、すなわち、アルキル化薬、アルキルスルホネート、ニトロソ尿素、またはトリアゼン;代謝拮抗薬 ホルモンおよび拮抗薬;白金化合物;抗がん抗生物質;トポイソメラーゼ阻害薬のいずれかが挙げられる。
代謝拮抗薬の例としては、限定はしないが、葉酸類似体(メトトレキセート、トリメトレキセート、ペメトレキセド、プララトレキセート、ラルチトレキセド、レボホリナートカルシウムなど)、ピリミジン類似体(シタラビン、テガフール、フルオロウラシル、カペシタビン、フロクスウリジン、アザシチジン、エノシタビン、カルモフール、ゲムシタビン、サパシタビン、エラシタラビン、ドキシフルリジンなど)、プリン類似体(メルカプトプリン、チオグアニン、ペントスタチン、フルダラビン、クラドリビン、ネララビン、アザチオプリン、クロファラビンなど)、またはアスパラギナーゼが挙げられる。
アルキル化薬の例としては、限定はしないが、メクロレタミン、シクロホスファミド、クロラムブシル、メルファラン、ベンダムスチン、ヘキサメチルメラミン、チオテパ、ブスルファン、カルムスチン、ロムスチン、ラロムスチン、セムスチン、ストレプトゾシン、ダカルバジン、イホスファミド、インプロスルファン、ミトブロニトール、ミトラクトール、ニムスチン、ラニムスチン、テモゾロミド、トレオスルファン、カルボコン、アパジコン、ホテムスチン、アルトレタミン、グルホスファミド、ピポブロマン、トロホスファミド、ウラムスチン、エボホスファミド、VAL−083が挙げられる。
ホルモンおよび拮抗薬の例としては、限定はしないが、プレドニゾン、プレドニゾロン、カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、酢酸メドロキシプロゲステロン、ジエチルスチルベストロール、エストラジオール、タモキシフェン、プロピオン酸テストステロン、フルオキシメステロン、フルタミド、ロイプロリド、アバレリックス、アビラテロン、ビカルタミド、ブセレリン、カルステロン、クロロトリアニセン、デガレリクス、デキサメタゾン、フルオコルトロン、フルベストラント、ゴセレリン、ヒストレリン、リュープロレリン、ミトタン、ナファレリン、ナンドロロン、ニルタミド、オクトレオチド、ラロキシフェン、チロトロピンアルファ、トレミフェン、トリプトレリン、ジエチルスチルベストロール、アコルビフェン、ダナゾール、デスロレリン、エピチオスタノール、オルテロネル、エンザルタミド、アミノグルテチミド、アナストロゾール、エキセメスタン、ファドロゾール、レトロゾール、テストラクトン、ホルメスタンが挙げられる。
白金化合物の例としては、限定はしないが、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、エプタプラチン、ミリプラチン水和物、ロバプラチン、ネダプラチン、ピコプラチン、サトラプラチンが挙げられる。
抗腫瘍抗生物質の例としては、限定はしないが、ドキソルビシン、ダウヌロビシン(daunurobicin)、イダルビシン、カルビシン、バルルビシン、ゾルビシン、アクラルビシン、ピラルビシン、ネモルビシン、アムルビシン、エピルビシン、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、プリカマイシン、ペプロマイシン、マイトマイシンC、ジノスタチン、ストレプトゾシンが挙げられる。
トポイソメラーゼ阻害薬の例としては、限定はしないが、イリノテカン、トポテカン、ベロテカン、テニポシド、エトポシド、ボレロキシン、アモナフィドが挙げられる。
抗がん薬の例としては、限定はしないが、次の薬剤、すなわち、微小管を標的とする薬物、たとえば、タキサン(たとえば、パクリタキセル、ドセタキセル、カバジタキセル、テゼタキセル(tezetaxel))、ビンカアルカロイド(たとえば、ビノレルビン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビンフルニン);***促進因子活性化タンパク質キナーゼシグナル伝達阻害薬(たとえば、U0126、PD98059、PD184352、PD0325901、ARRY−142886、SB239063、SP600125、BAY43−9006、ワートマニン、LY294002);mTOR阻害薬(たとえば、シロリムス、テムシロリムス、エベロリムス、リダフォロリムス);抗体(たとえば、リツキシマブ、トラスツズマブ、アレムツズマブ、ベシレソマブ、セツキシマブ、デノスマブ、イピリムマブ、ベバシズマブ、ペルツズマブ、ニボルマブ、オファツムマブ、パニツムマブ、トシツモマブ、カツマクソマブ、エロツズマブ、エプラツズマブ、ファーレツズマブ、モガムリズマブ、ネシツムマブ、ニモツズマブ、オビヌツズマブ、オカラツズマブ、オレゴボマブ、ラムシルマブ、リロツムマブ、シルツキシマブ、トシリズマブ、ザルツムマブ、ザノリムマブ、マツズマブ、ダロツズマブ、オナルツズマブ、ラコツモマブ(racotumomab)、タバルマブ、EDM−525797);キナーゼ阻害薬(ホスタマチニブ、エントスプレテニブ(entospletenib)、エルロチニブ、イマチニブ、ラパチニブ、ニロチニブ、パゾパニブ、ベムラフェニブ、ゲフィチニブ、クリゾチニブ、ダサチニブ、レゴラフェニブ、ルキソリチニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、バンデタニブ、ボスチニブ、アキシチニブ、アファチニブ、アリセルチブ、ダブラフェニブ、ダコミチニブ、ジナシクリブ、ドビチニブ、ニンテダニブ、レンバチニブ、リニファニブ、リンシチニブ、マシチニブ、モテサニブ、ネラチニブ、オランチニブ、ポナチニブ、ラドチニブ、ティピファニブ、チバンチニブ、チボザニブ、トラメチニブ、アパチニブ、イブルチニブ、アカラブルチニブ、コビメチニブ、フェドラチニブ、ブリバニブアラニネート、セジラニブ、カボザンチニブ、イコチニブ、シパチニブ(cipatinib)、リゴサチブ、ピマセルチブ、ブパリシブ、イデラリシブ、ミドスタウリン、ペリホシン、XL−647);光増感剤(たとえば、タラポルフィン、テモポルフィン、ポルフィマーナトリウム);サイトカイン(たとえば、アルデスロイキン、インターフェロンアルファ、インターフェロンアルファ−2a、インターフェロンアルファ−2b、セルモロイキン、タソネルミン、組換え型インターロイキン2、オプレルベキン、組換え型インターフェロンベータ−1a);ワクチン(たとえば、ピシバニール、シプロイセルT、ビテスペン、エメペピムト−S、oncoVAX、リンドペピムト、troVAX、MGN−1601、MGN−1703);ビサントレン、デシタビン、ミトキサントロン、プロカルバジン、トラベクテジン、アムサクリン、ブロスタリシン、ミルテホシン、ロミデプシン、プリチデプシン、エリブリン、イクサベピロン、フォスブレタブリン、デニロイキンジフチトクス、イブリツモマブチウキセタン、プレドニムスチン、トラスツズマブエムタンシン、エストラムスチン、ゲムツズマブオゾガマイシン、アフリベルセプト、オポルツズマブモナトクス(oportuzumab monatox)、シントレデキンベスドトクス(cintredekin besudotox)、エドトレオチド、イノツズマブオゾガマイシン、ナプツモマブエスタフェナトクス、ビンタフォリド、ブレンツキシマブベドチン、ボルテゾミブ、イキサゾミブ、カルフィルゾミブ、レナリドミド、サリドマイド、ポマリドミド、ゾレドロン酸、イバンドロン酸、パミドロン酸、アリトレチノイン、トレチノイン、ペレチノイン、ベキサロテン、タミバロテン、イミキモド、レンチナン、ミファムルチド、ロムルチド、ペグアスパラガーゼ、ペントスタチン、エンドスタチン、シゾフィラン、ビスモデギブ、ボリノスタット、エンチノスタット、パノビノスタット、セレコキシブ、シレンギチド、エタニダゾール、ガネテスピブ、イドロノクシル(idronoksil)、イニパリブ、ロニダミン、ニモラゾール、プロコダゾール、タスキニモド、テロトリスタット、ベリノスタット、サイマルファシン、チラパザミン、トセドスタット、トラベデルセン、ウベニメクス、バルスポダール、ゲンジシン、レオリシン、レタスピマイシン、トレバナニブ、ビルリジンのいずれかが挙げられる。
一態様では、本発明は、それを必要とする対象における、サイクリン依存性タンパク質キナーゼCDK8/19の活性化が介在する疾患または障害の処置への、本明細書に記載の化合物もしくは薬学的に許容されるその塩または本発明の医薬組成物の使用に関する。
別の一態様では、本発明は、それを必要とする対象における、サイクリン依存性タンパク質キナーゼCDK8/19の活性化が介在する、腫瘍性または血液腫瘍性のいずれかである疾患または障害の処置への、本明細書に記載の化合物もしくは薬学的に許容されるその塩または本発明の医薬組成物の使用に関する。
別の一態様では、本発明は、そのような処置を必要とする対象における、結腸直腸がん、黒色腫、転移性黒色腫、乳がん、三種陰性乳がん(TNBC)、前立腺がん、転移性卵巣がん、転移性胃がん、白血症、急性骨髄性白血病、膵臓がんを含む群から選択される腫瘍性または血液腫瘍性疾患の処置への、上述の化合物もしくは薬学的に許容されるその塩または本発明の医薬組成物の使用に関する。こうした態様のすべてにおいて、対象は、ヒトでよい。
本発明の化合物は、問題の状態の処置に有効な量で、すなわち、所望の結果を実現するのに必要な投与量および期間で投与される。治療有効量は、処置がなされる特定の状態、患者の年齢、性別、および体重、ならびに化合物が独立型の処置として投与されるのか、追加の1種または複数の処置と組み合わせて投与されるのかなどの要素に従って様々となりうる。
所望の最適な応答が得られるように、投与レジメンを調整することができる。たとえば、単一用量が投与される場合もあり、いくつかに分けた用量が時間をかけて投与される場合もあり、または治療状況の緊急性による必要に応じて用量が増減される場合もある。経口組成物を投与量単位形態にして製剤することは、投与が容易になり、投与量が均一になるため、特に有利である。本明細書で使用する投薬単位剤形とは、処置を受ける患者/対象のための単位式投与量として適した、物理的に別個の単位を指し、各単位は、必要な医薬担体と共同で所望の治療効果を生じるように算出された、予め決められた量の活性化合物を含有する。
さらに、特定のいずれかの対象について、詳細な投与レジメンは、個々の必要、および組成物の投与を管理または監督する者の専門的な判断に従って、経時的に調整すべきであること、ならびに、本明細書で明記する投与量範囲は、例示的なものにすぎず、具体化された組成物の範囲または実用を限定するものではないことが理解される。さらに、本発明の組成物を用いた投与レジメンは、疾患のタイプ、患者の年齢、体重、性別、医学的状態、状態の重症度、投与経路、および用いられる特定の化合物を始めとする、様々な要素に基づくものになりうる。したがって、投与レジメンは、変化に富む場合があるが、標準の方法を使用して型通りに決定することができる。たとえば、毒作用および/または臨床検査値などの臨床効果を含みうる、薬動学的または薬力学的パラメーターに基づき、用量を調整することができる。したがって、本発明は、当業者によって決定されるような、患者内での用量漸増を包含する。適切な投与量およびレジメンの決定は、関連業界でよく知られており、本明細書で開示する教示を得れば当業者によって遂行されると理解される。
一般に、成人の標準1日投与量は、1日0.02mg〜5000mgまたは1日約1mg〜約1500mgの範囲にある。
患者の状態の改善が見出されれば、必要なら、維持量が投与される。その後、症状に応じて、投与量もしくは投与頻度または両方を、疾患または障害の改善が実現されるレベルまで減らすことができる。症状が再発すると、患者には、周期的な処置が長期的に必要となる場合がある。
個々の処置レジメンに関しては可変要素の数が多いため、前述の範囲は、単に提唱するものにすぎず、こうした推奨値から少なからず逸脱することは珍しくない。こうした投与量は、使用する化合物の活性、処置がなされる障害または状態、投与の方法、個々の対象の要件、処置がなされる障害または状態の重症度、および医師の判断に限らない、いくつかの可変要素に応じて変更してよい。
本明細書において引用したすべての刊行物、特許、および特許出願は、参照により本明細書に組み込まれる。前述の発明について、理解を明瞭にする目的で、図表および例を用いて多少詳しく述べてきたが、本発明の教示に照らして、添付の態様の真意および範囲から逸脱することなく、ある特定の変更および改変がこれに対してなされてもよいことは、当業者に容易に理解されよう。
本発明がより深く理解されるように、以下の実施例を示している。こうした実施例は、説明する目的のためだけにあり、いかなる形でも本発明の範囲を限定するとは解釈されない。
以下に記載する説明的なスキームおよび実施例において示されるものを含めて、本記述における略語は、当業者によく知られている。略語の一部は、次のとおりである。
ジメチルスルホキシド− DMSO
(±)−2.2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1.1’−ジナフタレン− BINAP
N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩− EDC×HCl
1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物− HOBt
N,N−ジメチルホルムアミド− DMF
テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)− Pd(PPh
テトラヒドロフラン− THF
テトラメチルエチレンジアミン− TMEDA
ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド− NaHMDS
[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II),ジクロロメタン錯体− PddppfCl×DCM.
4−ジメチルアミノピリジン− DMAP
実施例1
化合物1.0の調製方法
Figure 2021533143
ステップ1.窒素流中にて、43mlの2M NaHMDS(86mmol)THF溶液に、−10℃で、3−アミノ−2−クロロピリジン(5.00g、39mmol)の50mlのTHF溶液を、滴下によって加えた。反応混合物を0℃で10分間インキュベートし、次いで、二炭酸ジ−tert−ブチル(8.91g、41mmol)の20mlのTHF溶液を、温度が8℃を超えないような速度で、滴下によって加えた。30分後、150mlの1M HCl水溶液および50mlの酢酸エチルを加えた。有機層を水で洗浄し、真空濃縮した。ヘキサン−ジクロロメタン−酢酸エチル(8:2:0.5)を溶離液として使用するシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーによって、生成物1.0.6を淡黄色の粉末として単離した。収率:8.10g(91%)。
ステップ2.窒素流中にて、1.0.6(3.00g、13mmol)の50mlのTHF溶液に、4.33mlのTMEDA(29mmol)を加え、11.5mlの2.5M ブチルリチウム(29mmol)ヘキサン溶液を−78℃に冷却し、滴下によって加えた。加え終える頃、反応混合物を40分間−70℃に、20分間−20℃に保った。再び−78℃に冷却した後、DMF(2.03ml、26mmol)を滴下によって加えた。反応混合物を1時間−70℃に保った後、−20℃に加熱し、50mlの飽和NHCl水溶液を加えた。得られる混合物に、20mLの水および50mlの酢酸エチルを加えた。有機層を分離し、水で洗浄し、真空濃縮した。ヘキサン−酢酸エチル(8:2)を溶離液として使用するシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーによって、生成物1.0.5を黄色の油状物として単離した。収率:2.86g(85%)。
ステップ3.化合物1.0.5(1.00g、3.86mol)の10mlのクロロホルム溶液に、エチル3,3−ジエトキシプロピオネート(1.14ml、5.79mol)およびトリフルオロ酢酸(3.54ml、46mmol)を加え、次いで、溶液を30分間煮沸した。反応混合物を室温に冷却した後、減圧下で溶媒を留去した。次いで、混合物を、5mlの塩化チオニル中で1時間煮沸した。反応混合物にNaHCOの飽和溶液を加えてpH9とし、酢酸エチルによる抽出を行った。有機抽出物を合わせ、減圧下で溶媒を蒸発させた。ヘキサン−酢酸エチル(8:2)を溶離液として使用するシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーによって、生成物1.0.4を淡黄色の粉末として単離した。収率:502mg(55%)。
ステップ4.化合物1.0.4(2.16g、9.06mol)の30mlの1,4−ジオキサン溶液に、CsCO(5.97g、18.1mol)、BINAP(570mg、0.10当量)、酢酸パラジウム(II)(103mg、0.05当量)、1.2mlの1Mカルバミン酸tert−ブチル溶液(13.6mol、1.50当量)を加え、次いで、溶液を1.5時間100℃に加熱した。反応混合物を室温に冷却し、Celiteで濾過した。真空下で溶媒を留去し、残渣をジクロロメタンに溶解させ、水で洗浄し、真空濃縮した。ジクロロメタン−酢酸エチル(96:4)を溶離液として使用するシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーによって、生成物1.0.3を単離した。収率:2.73g(95%)。
ステップ5:化合物1.0.3(2.80g、7.50mol)をジクロロメタンに溶解させ、18mlのHCl 1,4−ジオキサン溶液を加えた。2時間後、減圧下で溶媒を留去し、残渣に飽和NaHCO溶液を加えた。沈殿を濾過し、ヘキサン−酢酸エチル(1:1)の混合物で洗浄し、生成物1.0.2を白色の粉末として得た。収率:1.60g(98%)。
ステップ6.化合物1.0.2(1.60g、7.37mol)の15mlのDMF懸濁液に、N−ブロモスクシンイミド(1.38g、7.73mol)を加え、次いで、溶液を室温で1時間撹拌した。得られる溶液に、100mlの水および5mlの飽和NaHCO溶液を加えた。生成物1.0.1の沈殿を濾別した。収率:1.95g(89%)。
ステップ7.化合物1.0.1(1.00g、3.34mmol、1.00当量)の7mlのTHF溶液に、LiOH×HO(156mg、3.68mmol、1.1当量)の7mlの水溶液を加えた。室温で1時間撹拌した後、減圧下でTHFを留去し、1M HCl溶液で溶液のpHを4に調整し、生成物1.0の褐色の沈殿を濾別し、水で洗浄し、加熱および減圧下で乾燥させた。収率:870mg(97%)。
実施例2
化合物1.1、1.2、1.3、1.4、1.5の調製方法
Figure 2021533143
化合物1.0(200mg、0.739mmol)、シクロプロパンメチルアミン(128μl、1.48mmol)、HOBt(170mg、1.11mmol)、およびトリエチルアミン(206μl、1.48mmol)の3mlのDMF懸濁液に、氷浴で冷却しながら、EDC×HCl(212mg、1.11mmol)を少量ずつ加えた。15時間後、減圧下で溶媒を留去した。ヘキサン−ジクロロメタン−メタノール(5:4:1)を溶離液として使用するシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーによって、生成物1.1を単離した。収率:178mg(75%)。
化合物1.2、1.3、1.4、および1.5は、対応する最初の化合物から、同様に調製した。
実施例3
化合物2.0の調製方法
Figure 2021533143
ステップ1.4−(4−ブロモフェニル)ピラゾール(500mg、2.23mmol)とメチル2−ブロモアセテート(340mg、2.23mmol)を無水アセトン中で混合し、脱気した。次いで、反応混合物に、砕いた無水KCOを加え、混合物を撹拌しながら8時間煮沸した。反応塊を濾別し、シリカゲルに通し、真空濃縮し、ヘキサン−ジクロロメタン(1:1)の混合物から再結晶させた。黄色の粉末としての生成物2.0.1が得られた。収率:480mg(73%)。
ステップ2.THF−水の混合物中のエーテル2.0.1(1.07g、3.63mmol)およびLiOH×HO(225mg、5.37mmol)を室温で1時間撹拌した。次いで、反応混合物をメチルtert−ブチルエーテルで処理し、水層をpH=1.5に酸性化し、生成物2.0の白色の沈殿を濾別し、空気乾燥した。収率:720mg(80%)。
実施例4
化合物2.1および2.2の調製方法
Figure 2021533143
ステップ1.窒素雰囲気中にある、酸2.0(720mg、2.56mmol)、ジメチルアミン塩酸塩(250mg、3.07mmol)、EDC×HCl(589mg、3.07mmol)、DMAP(78mg、0.64mmol)、およびトリエチルアミン(357μl、2.56mmol)のジクロロメタン中の混合物を、2時間撹拌した。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮し、ジクロロメタン−メタノール(9:1)の混合物を溶離液として使用するカラムクロマトグラフィーによって、白色の粉末としての生成物2.1.1を単離した。収率:420mg(53%)。
化合物2.2.1は、対応する最初の化合物から、同様に調製した。
ステップ2.化合物2.1.1(680mg、2.19mmol)、ビス−ピナコール−ジボラン(690mg、2.64mmol)、および無水酢酸カリウム(650mg、6.59mmol)の10mlの1,4−ジオキサン中の混合物を、窒素で15分間脱気した。次いで、混合物にPddppfCl×DCM(90mg、0.01mmol)を加え、窒素雰囲気において混合物を撹拌しながら12時間煮沸した。次いで、反応混合物をCeliteで濾過し、真空濃縮した。混合物を水で洗浄し、塩化メチレンでの抽出を行った。酢酸エチル−メタノール(9:1)の混合物を使用するカラムクロマトグラフィーによって、生成物2.1を単離した。収率:350mg(45%)。
化合物2.2は、対応する最初の化合物から、同様に調製した。
実施例5
化合物2.3の調製方法
Figure 2021533143
ステップ1.3−ブロモ−1H−ピラゾール(5.00g、33.7mmol)を25mlのエタノールに溶解させ、1−ブロモ−2−メトキシエタン(4.71ml、50.5mmol)およびKOH(2.86g 50.5mmol)を加えた。反応混合物を撹拌しながら6時間煮沸した。次いで、反応混合物を真空濃縮し、水で処理し、抽出によって、黄色の油状物としての生成物2.3.2を単離した。収率は、6.23g(90%)であった。
ステップ2.ブロモピラゾール2.3.2(6.19g、29.9mmol)、ビス−ピナコールジボラン(9.11g、35.8mmol)、および無水酢酸カリウム(8.80g、89.7mmole)の50mlの1,4−ジオキサン中の混合物に、窒素を15分間通過させた。次いで、混合物にPddppfCl×DCM(1.26mg、1.49mmol)を加え、窒素雰囲気において混合物を撹拌しながら5時間煮沸した。次いで、1,4−ジブロモベンゼン(14.1g、59.8mmol)、CsCO(19.5g、59.8mmol)の50mlの水溶液を加え、反応混合物を窒素で15分間脱気した。反応塊にPd(PPh(1.73g、15.9mmol)を加え、窒素雰囲気において撹拌しながら塊を4時間煮沸した。次いで、反応混合物をCeliteで濾過し、減圧下で濃縮し、水で処理し、酢酸エチルで抽出し、ヘキサン−酢酸エチル(1:1)を溶離液として使用するカラムクロマトグラフィーによって、ブロモフェニルピラゾール2.3.1を単離した。収率:3.11g(38%)。
ステップ3.化合物2.1(実施例4、ステップ2)と同様にして、化合物2.3を調製した。
実施例5
化合物3.43、3.44、3.45、3.46、3.47、3.48、3.49、3.50、3.51、3.52、3.53、3.54、3.55、3.56、3.57の調製方法
Figure 2021533143
化合物1.1(200mg、0.623mmol)、化合物2.1(355mg、0.747mmol)、およびNaHCO(157mg、1.87mmol)を10mlの1,4−ジオキサンと5mlの水の混合物に溶かした溶液を、窒素流で脱気し、次いで、Pd(PPh(72mg、0.1当量)を加えた。反応塊を90℃で5時間加熱し、その後、減圧下で揮発性化合物を蒸発させた。残渣を酢酸エチルに溶解させ、水で洗浄し、真空濃縮した。ジクロロメタン−酢酸エチル−メタノール(4:6:1)を溶離液として使用するシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーによって、生成物を単離した。化合物3.43を、分取クロマトグラフィーによってさらに精製した。収率:150mg(51%)。
化合物3.44、3.45、3.46、3.47、3.48、3.49、3.50、3.51、3.52、3.53、3.54、3.55、3.56、および3.57も、同様にして調製した。
実施例6
化合物3.49×2HClの調製方法
Figure 2021533143
窒素流中で、化合物3.49(15mg、0.030mmol)のジクロロメタン−メタノール(10:1)混合物溶液に、0.4M HClジエチルエーテル溶液(188μl、0.075mmol、2.5当量)を滴下によって加えた。減圧下で揮発性成分を留去し、得られる固体残渣をジエチルエーテルで摩砕した。黄色の沈殿を濾別し、エーテルで2回洗浄し、真空乾燥した。収率:16mg(100%)。
実施例7
調製された化合物の分析
調製された化合物の純度および構造を、液体クロマトグラフィー−質量分析(LC−MS)およびH NMR分光測定によって確認した(表1)。
Figure 2021533143
Figure 2021533143
Figure 2021533143
Figure 2021533143
実施例8
化合物のヒト血漿中における安定性の判定
化合物の血漿安定性を評価するために、本発明者らは、10人の健康なドナーから採取したヒトプール血漿を使用した。初期候補溶液(DMSO中10mM)をプールヒト血漿で希釈して、濃度を10μmとした(試験溶液)。試験溶液を、ドライブロックサーモスタットにおいて37℃で4時間インキュベートした。Agilent1200液体クロマトグラフィーシステム(Agilent、米国)によるHPLCを用いて、(インキュベーションより前の)初期試験時および(ドライブロックサーモスタットにおける37℃で4時間のインキュベーション後の)最終試験時に対応する、試験サンプル中の化合物のピーク面積を求めたが、タンパク質は、アセトニトリルで予め沈殿させた。クロマトグラフィー分析は、勾配溶離方式で、流量を1mL/分として行った。サーモスタットで調温した後のサンプル中の%による物質量を求めた。
化合物の安定性を推定した。本明細書に記載の化合物は、少なくとも90%の化学的安定性を示し、すなわち、ヒト血漿中において化学的に安定している(表2)。
Figure 2021533143
実施例9
酵素安定性の判定
本化合物の酵素安定性を測定することにより、フェーズI生体内変換酵素の作用に対するその安定性の推定が可能になった。
化合物の酵素分解の速度を、反応混合物をドライブロックヒーターにおいて37℃でインキュベートすることにより検出したが、反応混合物は、0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH=7.4)中に0.5mg/mLのヒトプール肝臓ミクロソーム(XenoTech、米国、カタログ番号H6010)、10μMの化合物、2mMのβ−ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(Carbosynth、英国、カタログ番号NN10871)、および4mMの塩化マグネシウムを含有していた。反応は、アセトニトリルで失活させた(100μLのアセトニトリル/100μLの反応混合物)。失活させた後、サンプルを10000rpmで10分間遠心分離した。上清液を、Agilent1200(Agilent、米国)を使用するクロマトグラフィー技術によって試験した。クロマトグラフィー分析は、勾配溶離方式で、流量を1mL/分として行った。時間に対する物質ピーク面積の対数のグラフを作成した。線の依存係数(dependent factor)は排出速度定数Kに対応し、これに基づき、薬物の半減期t1/2および分解速度CLintを算出した。
排出速度定数(K)=(−勾配)
Figure 2021533143
得られたデータに基づき、ヒト肝臓ミクロソームにおける候補物質の酵素安定性を明らかにした。本発明による化合物は、フェーズI生体内変換酵素の作用に対する十分な安定性、および47μL/分/mg未満の酵素分解速度CLintを示した。結果を表3に示す。
本化合物の酵素安定性を測定することにより、フェーズII生体内変換酵素の作用に対するその安定性の推定が可能になった。
0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH=7.4)中に0.5mg/mLのプールヒト肝臓S9画分(XenoTech、米国、カタログ番号H0610)、10μMの化合物、2mMのβ−ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(Carbosynth、英国、カタログ番号NN10871)、および4mMの塩化マグネシウムを含む反応混合物を、ドライブロックサーモスタットにおいて37℃でインキュベートすることにより、酵素分解速度を測定した。反応は、アセトニトリルで失活させた(100μLのアセトニトリル/100μLの反応混合物)。失活させた後、サンプルを10000rpmで10分間遠心分離した。上清液を、Agilent1200(Agilent、米国)を使用するクロマトグラフィー技術によって試験した。クロマトグラフィー分析は、勾配溶離方式で、流量を1mL/分として行った。時間に対する物質ピーク面積の対数のグラフを作成した。線の依存係数は排出速度定数Kに対応し、これに基づき、薬物の半減期t1/2および分解速度CLintを算出した。
排出速度定数(K)=(−勾配)
Figure 2021533143
得られたデータに基づき、ヒト肝臓S9画分における候補物質の酵素安定性を明らかにした。化合物は、十分なミクロソーム安定性を示し、その酵素分解速度Clintは、24μL/分/mg未満である。結果を表3に示す。
Figure 2021533143
実施例10
化合物のCaco−2細胞単層への透過性の推定
Caco−2細胞単層への透過性を推定することで、物質が能動および受動両方の輸送によって生体膜を貫通しうる能力を評価することが可能になる。
腸上皮細胞Caco−2を、フィルター挿入物(孔径0.4μm、高密度のBD Falcon)上で21日間増殖させ、次いで、Lucifer Yellow(Sigma−Aldrich、米国)を標準プロトコールに従って使用し、単層完全性を確認した。A→B移動(「腸内腔」から「血流」への移動)では、10μMの濃度の試験物質のpH6.5緩衝液(HBSS、10mMのHEPES、15mMのグルコース)溶液を、上方のチャンバーに加え、下方のチャンバーは、pH7.4緩衝液(HBSS、10mMのHEPES、15mMのグルコース、1%のBSA)で満たした。B→A移動(「血流」から「腸内腔」への移動)では、上方のチャンバーをpH6.5緩衝液で満たし、下方のチャンバーに、10μMの濃度の試験物質のpH7.4緩衝液溶液を加えた。透過性の高い物質であるプロプラノロールを対照として使用した。
5%のCOを含んだ雰囲気中にて37℃で2時間インキュベートした後、上方および下方のチャンバーの中の試験物質の量を、Agilent1200 HPLCシステム(Agilent、米国)を使用するHPLCによって測定し、タンパク質は、アセトニトリルで予め沈殿させた。クロマトグラフィー分析は、勾配溶離方式で、流量を1mL/分として行った。クロマトグラム上で、化合物に対応するピーク面積を検出した。検量用標準試料における化合物のピーク面積に基づき、初期溶液中ならびに上方チャンバーウェルおよび下方チャンバーウェルからのサンプル中の化合物の濃度を測定した。
細胞透過係数Pappを次式によって算出した。
app=(Ca(t)×Va)/(Cd(0)×t×面積)、ここで、
appは、有効透過性定数(m/s)であり、
Vは、溶液の体積(A→B試験では0.8ml、B→A試験では0.2ml)(ml)であり、
面積は、膜表面積(0.33cm)(cm)であり、
tは、インキュベート時間(7200秒)(秒)であり、
d(0)は、初期溶液濃度(μM)であり、
a(t)は、2時間後の溶液の濃度(A→B試験では、下方チャンバーのウェルからのサンプル中の濃度、B→A試験では、上部チャンバーのウェルからのサンプル中の濃度)(μM)である。
流出係数から、細胞が、血流からの物質の排出能を示したことが示された。値は、次式によって算出した。
流出=Papp B−A/Papp A−B、ここで、
app A−Bは、正のA→B試験透過性値であり、
app B−Aは、逆のB→A試験透過性値である。
本発明の化合物は、高速の正の輸送を示し、流出係数は、2以下であった。結果をもとに、本発明者らは、Pgp輸送体が、物質生物学的利用能に制限を課さないと仮定することができる。結果を表4に示す。
Figure 2021533143
実施例11
組換え型CDK8タンパク質−サイクリンC複合体に対する化合物のin vitroでの親和性
LanthaScreen(ThermoFisher)アッセイを使用して、本発明の化合物のCDK8タンパク質への結合能を検出した。本発明者らは、ATP結合部位を巡って阻害薬と競合するCDK8結合性(CDK8−bound)蛍光標識リガンド(トレーサー236)の量に比例するFRETシグナルを検出した。本発明者らは、384ウェルプレート(Corning、#CLS4513)を使用して、15μlの反応体積で測定を実施した。酵素CDK8/サイクリンC(ThermoFisher、#PR7261B)を、抗体であるAnti−His−tag−Biotin(ThermoFisher、#PV6090)、ストレプトアビジン−Eu(ThermoFisher、#PV6025)と混合し、得られる混合物をプレートウェルに加えた(5μl/ウェル)。物質の最終濃度は、次のとおりとした。CDK8/サイクリンC−5nM、ストレプトアビジン−Eu−3nM、Anti−His−tag−Biotin−3nM。スタウロスポリン(S4400、Sigma)を参考阻害薬として使用し、0.1%のジメチルスルホキシド(DMSO)反応緩衝液溶液をブランクとして使用しており、反応緩衝液は、250mMのHEPES(pH7.5)、50mMのMgCl2、5mMのEGTA、および0.05%のBrij−35を含むものであった。
当該阻害薬および対照を対応するウェルに加えた(5μl/ウェル)。プレートを室温で20分間インキュベートした。インキュベートした後、5μl/ウェルのトレーサー溶液Alexa Fluor−647(キナーゼトレーサー236、ThermoFisher、#PV5592))をウェルに加えた。トレーサーの最終濃度は、10nMとした。陰性対照として、トレーサー溶液の代わりに反応緩衝液を使用した。プレートを25℃で40分間インキュベートし、次いで、SPARK20プレートリーダー(Tecan、スイス国)において、製造者のガイドラインに従って、TR−FRETシグナルを測定し、値を、キナーゼに結合したトレーサーの量に変換した。SparkControl Magellan 1.2ソフトウェア(Tecan、スイス国)を使用し、Levenberg−Marquardtによる最適化を用いながら、4パラメーターロジスティックモデルによって、実験による点を近似して、IC50値を算出した(表5)。
Figure 2021533143
実施例12
in vitroでのCDK8感受性細胞株に対する抗増殖活性
本発明によるCDK8阻害薬の抗増殖活性を、連続細胞培養物MV4−11(二重表現型骨髄単球性白血病、ATCC(登録商標)CRL−9591(商標))、KG−1(急性骨髄性白血病、ATCC(登録商標)CCL−246(商標))での細胞ベースの試験において、生体染色剤AlamarBlue(ThermoFisher、#DAL1100)を使用して測定した。細胞を、10%FBS(Gibco、#16140−071)が加えられたRPMI−1640(PanEco、#C330p)培地で増殖させ、洗浄し、96ウェル培養プレート(Corning、#3599)において、10%FBS(Gibco、#16140−071)添加培養培地に、ウェルあたり100μmの培地中に約10×10細胞として再懸濁した。問題の化合物をDMSOに溶解させ、10%FBS(Gibco、#16140−071)添加培地で希釈して、最終濃度を0〜100μMの範囲とした。次いで、希釈した化合物50μMを各ウェルに加え(最終DMSO濃度を1%未満とした)、5%CO雰囲気中にて37℃で120時間インキュベートした。インキュベートした後、15μL/ウェルのAlamarBlue(ThermoFisher、#DAL1100)試薬を加え、オービタルシェーカー(Biosan、Latvia)において、プレートの中身を混合し、5%CO雰囲気中にて37℃で3〜5時間さらにインキュベートした。マイクロプレート分光光度計(Tecan Infinite M200Pro、スイス国)を使用し、540nmの励起波長(λEx)および590nmの発光波長(λEm)で蛍光シグナルを測定して、生細胞の数を推定した。
Magellan7.2ソフトウェア(Tecan、スイス国)を使用し、Levenberg−Marquardtによる最適化を用いながら、4パラメーターロジスティックモデルによって、実験による点を近似して、IC50値を算出した(表6)。
CC50値は、HepG2細胞(肝細胞癌、ATCC(登録商標)HB−8065(商標))における一般毒性についての試験において求めた。96ウェルプレート(Corning、#3599)に、ウェルあたりの細胞を、100μLの培地中に約20×10細胞の濃度で播き、200〜0.78μMの濃度の範囲内の化合物が加えられた状態で、72時間インキュベートした。上記方法を使用して、細胞生存度を評価した。結果を表6に示す。
Figure 2021533143

Claims (17)

  1. 式Iの化合物:
    Figure 2021533143
    または薬学的に許容されるその塩もしくは立体異性体
    [式中、Lは、−[CH0−3−、−[CH0−2−C(O)−、−C(O)−[CH0−2−であり、
    Rは、−NR、−ORであり、
    は、−NRであり、
    およびRは、独立に、H;非置換または1つもしくはいくつかの置換基Rで置換されているC1−6アルキル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基Rで置換されているC2−6アルケニル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基Rで置換されているC2−6アルキニル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基Rで置換されているC3−7シクロアルキル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基Rで置換されているC3−7シクロアルケニル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基Rで置換されている、N、O、および/またはSから選択される1〜2個のヘテロ原子を有する5〜6員ヘテロシクリル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R10で置換されているアリール;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R11で置換されている、N、O、および/またはSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有するヘテロアリールであり、または
    およびRは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、Nおよび/またはOから選択される1〜3個のヘテロ原子を有する4〜7員ヘテロ環式環を形成しており、RおよびRによって形成されるヘテロ環式環は、非置換でも、または1つもしくはいくつかの置換基Rで置換されていてもよく、
    およびRは、独立に、H;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R12で置換されているC1−6アルキル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R12で置換されているC2−6アルケニル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R12で置換されているC2−6アルキニル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R13で置換されているC3−7シクロアルキル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R13で置換されているC3−7シクロアルケニル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R14で置換されている、N、O、および/またはSから選択される1〜2個のヘテロ原子を有する5〜6員ヘテロシクリル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R15で置換されているアリール;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R16で置換されている、N、O、および/またはSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有するヘテロアリールであり、または
    およびRは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、Nおよび/またはOから選択される1〜3個のヘテロ原子を有する4〜7員ヘテロ環式環を形成しており、RおよびRによって形成されるヘテロ環式環は、非置換でも、または1つもしくはいくつかの置換基R14で置換されていてもよく、
    は、H;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R17で置換されているC1−6アルキルであり、
    各RおよびR12は、独立に、H、Hal、CN、−OR18、−NR1920、−C(=O)R18、−C(=O)NR1920、−NR21C(=O)R18、−NR21C(=O)NR1920、−SO22、−SONR2324;非置換またはC1−6アルキル、ハロゲンから選択される1つもしくはいくつかの基で置換されているC3−7シクロアルキルであり、
    各RおよびR14は、独立に、H、Hal、CN、−OR18、−NR1920、−C(=O)R18、−C(=O)NR1920、−NR21C(=O)R18、−NR21C(=O)NR1920、−SO22、−SONR2324、オキソ基;非置換または1つもしくはいくつかのハロゲンで置換されているC1−6アルキル;非置換またはC1−6アルキル、ハロゲンから選択される1つもしくはいくつかの基で置換されているC3−7シクロアルキルであり、
    各R、R10、R11、R13、R15、およびR16は、独立に、H、Hal、CN、−OR18、−NR1920、−C(=O)R18、−C(=O)NR1920、−NR21C(=O)R18、−NR21C(=O)NR1920、−SO22、−SONR2324;非置換または1つもしくはいくつかのハロゲンで置換されているC〜Cアルキル;非置換またはC1−6アルキル、ハロゲンから選択される1つもしくはいくつかの基で置換されているC3−7シクロアルキルであり、
    各R17、R18、R19、R20、およびR21は、独立に、H;非置換または1つもしくはいくつかのハロゲンで置換されているC〜Cアルキル;非置換またはC1−6アルキル、ハロゲンから選択される1つもしくはいくつかの基で置換されているC〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキルであり、または
    19およびR20は、これらが結合している窒素原子と一緒になって、Nおよび/またはOから選択される1〜3個のヘテロ原子を有する4〜7員ヘテロ環式環を形成しており、R19およびR20によって形成されるヘテロ環式環は、非置換でも、またはオキソ基;Hal;OH;NH;CN;非置換または1つもしくはいくつかのハロゲンで置換されているC1−6アルキル;C1−6アルコキシ;C1−6アルキルアミノから選択される1つまたは2つの置換基で置換されていてもよい]。
  2. Lが、−C(O)−、−CH−である、請求項1に記載の化合物。
  3. が、−NRであり、
    およびRは、独立に、H;非置換または1つもしくはいくつかの置換基Rで置換されているC1−6アルキル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基Rで置換されているC3−7シクロアルキル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基Rで置換されている、N、O、および/またはSから選択される1〜2個のヘテロ原子を有する5〜6員ヘテロシクリル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R10で置換されているアリール;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R11で置換されている、N、O、および/またはSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有するヘテロアリールであり、
    各RおよびRは、独立に、H、Hal、CN、−OR18、−NR1920、−C(=O)R18、−C(=O)NR1920であり、
    各R、R10、およびR11は、独立に、H、Hal、CN、−OR18、−NR1920、−C(=O)R18、−C(=O)NR1920、非置換または1つもしくはいくつかのハロゲンで置換されているC〜Cアルキルであり、
    各R18、R19、およびR20は、独立に、H、非置換または1つもしくはいくつかのハロゲンで置換されているC〜Cアルキル;非置換またはC1−6アルキル、ハロゲンから選択される1つもしくはいくつかの基で置換されているC〜Cシクロアルキルである、または
    が、
    Figure 2021533143
    であり、
    25は、H、C1−6アルキルであり、
    26、R27、R28は、H、CN、OH、C1−4アルコキシであり、
    nは、0、1、2、3である、請求項1から2に記載の化合物。
  4. Rが、−NR、−ORであり、
    各RおよびRは、独立に、H;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R12で置換されているC1−6アルキル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R13で置換されているC3−7シクロアルキル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R14で置換されている、N、O、および/またはSから選択される1〜2個のヘテロ原子を有する5〜6員ヘテロシクリル;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R15で置換されているアリール;非置換または1つもしくはいくつかの置換基R16で置換されている、N、O、および/またはSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有するヘテロアリールであり、
    各R12およびR14は、独立に、H、Hal、CN、−OR18、−NR1920、−C(=O)R18、−C(=O)NR1920であり、
    各R13、R15、およびR16は、独立に、H、Hal、CN、−OR18、−NR1920、−C(=O)R18、−C(=O)NR1920、非置換または1つもしくはいくつかのハロゲンで置換されているC〜Cアルキルであり、
    各R18、R19、およびR20は、独立に、H、非置換または1つもしくはいくつかのハロゲンで置換されているC〜Cアルキル;非置換またはC1−6アルキル、ハロゲンから選択される1つもしくはいくつかの基で置換されているC〜Cシクロアルキルであり、または
    およびRは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、Nおよび/またはOから選択される1〜3個のヘテロ原子を有する4〜7員ヘテロ環式環を形成しており、RおよびRによって形成されるヘテロ環式環は、非置換でも、または1つもしくはいくつかの置換基R14で置換されていてもよく、
    4〜7員ヘテロ環式環は、
    Figure 2021533143
    であり、
    25は、H、C1−6アルキルであり、
    28は、H、CN、OH、C1−4アルコキシであり、
    nは、0、1、2、3であり、
    は、非置換または1つもしくはいくつかのハロゲンで置換されているC1−6アルキルである、請求項1から3に記載の化合物。
  5. が、
    Figure 2021533143
    である、請求項1に記載の化合物。
  6. Rが、
    Figure 2021533143
    である、請求項1に記載の化合物。
  7. 8−アミノ−N−(シクロプロピルメチル)−5−(4−(1−(2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル)−1,7−ナフチリジン−3−カルボキサミド(3.43);
    8−アミノ−N−(シクロプロピルメチル)−5−(4−(1−(2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−オキソエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル)−1,7−ナフチリジン−3−カルボキサミド(3.44);
    8−アミノ−N−(シクロプロピルメチル)−5−(4−(1−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル)−1,7−ナフチリジン−3−カルボキサミド(3.45);
    8−アミノ−N−シクロプロピル−5−(4−(1−(2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル)−1,7−ナフチリジン−3−カルボキサミド(3.46);
    8−アミノ−N−シクロプロピル−5−(4−(1−(2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−オキソエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル)−1,7−ナフチリジン−3−カルボキサミド(3.47);
    8−アミノ−N−シクロプロピル−5−(4−(1−(2−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル)−1,7−ナフチリジン−3−カルボキサミド(3.48);
    2−(4−(4−(8−アミノ−3−(4−メチルピペラジン−1−カルボニル)−1,7−ナフチリジン−5−イル)フェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−N,N−ジメチルアセトアミド(3.49);
    2−(4−(4−(8−アミノ−3−(4−メチルピペラジン−1−カルボニル)−1,7−ナフチリジン−5−イル)フェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−N,N−ジメチルアセトアミド二塩酸塩(3.49×2HCl)
    2−(4−(4−(8−アミノ−3−(4−メチルピペラジン−1−カルボニル)−1,7−ナフチリジン−5−イル)フェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(4−メチルピペラジン−1イル)エタン−1−オン(3.50);
    (8−アミノ−5−(4−(1−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル)−1,7−ナフチリジン−3−イル)(4−メチルピペラジン−1−イル)メタノン(3.51);
    2−(4−(4−(8−アミノ−3−(アゼチジン−1−カルボニル)−1,7−ナフチリジン−5−イル)フェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−N,N−ジメチルアセトアミド(3.52);
    2−(4−(4−(8−アミノ−3−(アゼチジン−1−カルボニル)−1,7−ナフチリジン−5−イル)フェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(4−メチルピペラジン−1−イル)エタン−1−オン(3.53);
    (8−アミノ−5−(4−(1−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル)−1,7−ナフチリジン−3−イル)(アゼチジン−1−イル)メタノン(3.54);
    8−アミノ−5−(4−(1−(2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル−N−(2−メトキシエチル)−N−メチル−1,7−ナフチリジン−3−カルボキサミド(3.55);
    8−アミノ−N−(2−メトキシエチル)−N−メチル−5−(4−(1−(2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−オキソエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル)−1,7−ナフチリジン−3−カルボキサミド(3.56);
    8−アミノ−N−(2−メトキシエチル)−5−(4−(1−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル)−N−メチル−1,7−ナフチリジン−3−カルボキサミド(3.57)
    である、請求項1から6のいずれか一項に記載の化合物。
  8. サイクリン依存性タンパク質キナーゼCDK8/19を、請求項1から7のいずれかに記載の化合物と接触させるステップを含む、対象においてサイクリン依存性タンパク質キナーゼCDK8/19の生物活性を阻害するための方法。
  9. 治療有効量の請求項1から7のいずれかに記載の化合物または薬学的に許容されるその塩と、薬学的に許容される1種または複数の賦形剤とを含み、サイクリン依存性タンパク質キナーゼCDK8/19の活性化が介在する疾患または障害を予防または処置するために製剤されている医薬組成物。
  10. サイクリン依存性タンパク質キナーゼCDK8/19の活性化が介在する疾患または障害が、腫瘍性または血液腫瘍性疾患である、サイクリン依存性タンパク質キナーゼCDK8/19の活性化が介在する疾患または障害を予防または処置するための、請求項9に記載の医薬組成物。
  11. 腫瘍性または血液腫瘍性疾患が、結腸直腸がん、黒色腫、乳がん、三種陰性乳がん(TNBC)、前立腺がん、転移性卵巣がん、転移性胃がん、白血症、急性骨髄性白血病、膵臓がんを含む群から選択される、請求項10に記載の医薬組成物。
  12. サイクリン依存性タンパク質キナーゼCDK8/19の活性化が介在する疾患または障害を処置するための方法であって、それを必要とする対象において、治療有効量の請求項1から7のいずれかに記載の化合物もしくは薬学的に許容されるその塩、または請求項9に記載の医薬組成物を投与するステップを含む方法。
  13. サイクリン依存性タンパク質キナーゼCDK8/19の活性化が介在する疾患または障害が、腫瘍性または血液腫瘍性疾患である、請求項12に記載の疾患または障害を処置するための方法。
  14. 腫瘍性または血液腫瘍性疾患が、結腸直腸がん、黒色腫、乳がん、三種陰性乳がん(TNBC)、前立腺がん、転移性卵巣がん、転移性胃がん、白血症、急性骨髄性白血病、膵臓がんを含む群から選択される、請求項13に記載の疾患を処置するための方法。
  15. それを必要とする対象において、サイクリン依存性タンパク質キナーゼCDK8/19の活性化が介在する疾患または障害を処置するための、請求項1から7のいずれかに記載の化合物もしくは薬学的に許容されるその塩、または請求項9に記載の医薬組成物の使用。
  16. サイクリン依存性タンパク質キナーゼCDK8/19の活性化が介在する疾患または障害が、腫瘍性または血液腫瘍性疾患である、請求項15に記載の使用。
  17. 腫瘍性およびまたは血液腫瘍性疾患が、結腸直腸がん、黒色腫、乳がん、三種陰性乳がん(TNBC)、前立腺がん、転移性卵巣がん、転移性胃がん、白血症、急性骨髄性白血病、膵臓がんを含む群から選択される、請求項16に記載の使用。
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