JP2021161261A - ガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】ポリエポキシ化合物などを配合することなく、耐衝撃性、特に低温での耐衝撃性に優れ、さらに剛性、流動性、耐加水分解性に優れたガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物を提供する。【解決手段】ポリエステル樹脂(A)40〜98質量部、不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフト変性されてなり、特定要件を満たす、グラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)1〜50質量部、および、ガラス繊維(C)1〜50質量部(ただし、(A)、(B)、(C)の合計は100質量部である)と、分子中に2つ以上の官能基を有する多官能性化合物(D)0.1〜5質量部とを含有するガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物。【選択図】なし
Description
本発明は、機械部品、電気器具部品、自動車部品などの材料として有用な、ガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物に関する。
ポリブチレンテレフタレートなどの熱可塑性ポリエステルは、機械的強度、剛性、耐熱性、耐薬品性、耐油性などの特性に優れることから、その性能を生かしたエンジニアリングプラスチックとして、一部機械部品、電気器具部品、自動車部品などの原料として用いられている。
また、ポリエステルに繊維強化材を複合することによって、さらに機械物性や耐熱性に優れる材料として広く用いられている。その繊維強化材の中ではとくにガラス繊維が多く使用されている。
しかしながらポリエステルは、前記特性を有しながらもポリカーボネートなどに比較すると耐衝撃性に劣る。また耐加水分解性に劣る欠点を有しており、より衝撃強度や耐加水分解性に優れる材料が要求されている。
ポリエステルの耐衝撃性を改善する方法としては、たとえば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルにアイオノマー性タ―ポリマーおよび第2タ―ポリマーの両者を配合する方法が挙げられる。また、耐加水分解性を改善する方法としては、末端カルボキシル基と反応するタイプの添加剤を添加する方法が主流であり、添加剤としては、たとえば、エポキシ化合物、カーボネート化合物、カルボジイミド化合物、オキサゾリン化合物、アジリジン化合物、N−グリシジルイミドおよびN−グリシジルエステルなどが知られている。
また、ポリエステルの衝撃強度と耐加水分解性の両方を改善する方法として、エチレン系共重合体、ブタジエン系ゴムおよびエポキシ化合物を併用する方法が提案されている(特許文献1〜5参照)。
このうち特許文献2には、耐衝撃性を改良した熱可塑性ポリエステル樹脂組成物を提供する方法として、熱可塑性ポリエステル樹脂95〜50重量部と、不飽和カルボン酸またはその無水物を0.01〜10重量%グラフト重合したエチレン・α−オレフィン共重合体5〜50重量部との配合物100重量部に、ポリエポキシ化合物0.1〜10重量部を溶融混合することが提案されており、ポリエポキシ化合物の併用によって衝撃強度が改善されることが教示されている。
しかしながら、特許文献2で使用されるポリエポキシ化合物は、ポリエステル樹脂の粘度を低下させたり、高粘度化させたりすることが多く、粘度安定性に欠けるという問題があった。
なお当該特許文献2には、比較例1として、ポリブチレンテレフタレート75重量部に、エチレン・ブテン‐1共重合体(三井石油化学工業(株)製、商品名 タフマーA−4085)に無水マレイン酸をグラフト変性した無水マレイン酸グラフトエチレン・ブテン‐1共重合体(参考例1の共重合体)を25重量部配合した組成物が記載されている。参考例1には、エチレン・ブテン‐1共重合体(三井石油化学工業(株)製、商品名 タフマーA−4085)の密度の記載はないが、現三井化学のパンフレットによると商品名タフマーA−4085の密度は、885kg/m3であると記載されている。
また特許文献6には、流動性を改善する方法として、低分子量の高水酸基価エステルと低水酸基価エステルの併用する方法が提案されているが、耐加水分解性が十分でなかった。
本発明の課題は、ポリエポキシ化合物などを配合しなくても、耐衝撃性、特に低温での耐衝撃性に優れ、さらに剛性、流動性、耐加水分解性に優れたガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物を提供することである。
本発明者は、このような状況に鑑みて鋭意検討した結果、特定のグラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体と、多官能性化合物とを含むガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物が、前記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、例えば以下の〔1〕〜〔3〕の事項に関する。
〔1〕ポリエステル樹脂(A)40〜98質量部、
不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフト変性されてなり、下記要件(1)〜(3)を満たす、グラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)1〜50質量部、および、
ガラス繊維(C)1〜50質量部(ただし、(A)、(B)、(C)の合計は100質量部である)と、
分子中に2つ以上の官能基を有する多官能性化合物(D)0.1〜5質量部と
を含有することを特徴とするガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物。
(1)グラフト変性量が0.1〜2.0質量%の範囲にある。
(2)MFR(ASTM D1238、190℃、2.16kg荷重)が0.1〜100g/10分の範囲にある。
(3)ASTM D1238で測定される密度が855〜880kg/m3の範囲にある。
〔2〕前記グラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)が、エチレンに由来する構造単位60〜97モル%と炭素原子数3〜8のα−オレフィンに由来する構造単位3〜40モル%とを含むエチレン・α−オレフィン共重合体を、不飽和カルボン酸またはその誘導体で変性したグラフト変性体を含む、前記〔1〕に記載のガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物。
〔3〕前記多官能性化合物(D)が、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、グリシジル基、イソシアネート基、エステル基、エステル基、及びアミド基から選択される少なくとも1種の官能基を有する化合物である、前記〔1〕または〔2〕に記載のガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物。
〔1〕ポリエステル樹脂(A)40〜98質量部、
不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフト変性されてなり、下記要件(1)〜(3)を満たす、グラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)1〜50質量部、および、
ガラス繊維(C)1〜50質量部(ただし、(A)、(B)、(C)の合計は100質量部である)と、
分子中に2つ以上の官能基を有する多官能性化合物(D)0.1〜5質量部と
を含有することを特徴とするガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物。
(1)グラフト変性量が0.1〜2.0質量%の範囲にある。
(2)MFR(ASTM D1238、190℃、2.16kg荷重)が0.1〜100g/10分の範囲にある。
(3)ASTM D1238で測定される密度が855〜880kg/m3の範囲にある。
〔2〕前記グラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)が、エチレンに由来する構造単位60〜97モル%と炭素原子数3〜8のα−オレフィンに由来する構造単位3〜40モル%とを含むエチレン・α−オレフィン共重合体を、不飽和カルボン酸またはその誘導体で変性したグラフト変性体を含む、前記〔1〕に記載のガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物。
〔3〕前記多官能性化合物(D)が、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、グリシジル基、イソシアネート基、エステル基、エステル基、及びアミド基から選択される少なくとも1種の官能基を有する化合物である、前記〔1〕または〔2〕に記載のガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物。
本発明のガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物は、ポリエステル樹脂が固有に備える衝撃強度が損なわれることなく、成形性(成形時の流動性)および耐加水分解特性に優れ、自動車部品、電気・電子部品および機械部品の材料として好適であり、これらの市場拡大に大きく寄与することが期待される。
以下、本発明の具体的な実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
本発明の繊維強化ポリエステル樹脂組成物は、ポリエステル樹脂(A)、グラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)、ガラス繊維(C)、および多官能性化合物(D)を必須成分として含有する。
[ポリエステル樹脂(A)]
本発明のガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物の主成分であるポリエステル樹脂(A)は、成形品を形成するのに十分な分子量を有している公知のポリエステル樹脂が制限なく使用でき、通常MFR(メルトフローレート、ASTM D1238、250℃、荷重325g)が0.01〜100g/10分、好ましくは0.05〜50g/10分、さらに好ましくは0.1〜30g/10分の範囲にある熱可塑性のポリエステル樹脂である。
本発明のガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物の主成分であるポリエステル樹脂(A)は、成形品を形成するのに十分な分子量を有している公知のポリエステル樹脂が制限なく使用でき、通常MFR(メルトフローレート、ASTM D1238、250℃、荷重325g)が0.01〜100g/10分、好ましくは0.05〜50g/10分、さらに好ましくは0.1〜30g/10分の範囲にある熱可塑性のポリエステル樹脂である。
本発明に係わるポリエステル樹脂(A)は、具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコール等の脂肪族グリコール、シクロヘキサンジメタノール等の脂環族グリコールビスフェノールなどの芳香族ジヒドロキシ化合物、あるいはこれらの2種以上から選ばれたジヒドロキシ化合物と、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ウンデカジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸等の脂環族ジカルボン酸、あるいはこれらの2種以上から選ばれたジカルボン酸化合物とから形成されるポリエステルが挙げられる。
本発明に係わるポリエステル樹脂(A)は、熱可塑性を示す限り、少量のトリオールやトリカルボン酸のような3価以上のポリヒドロキシ化合物またはポリカルボン酸などで変性されていてもよい。
本発明に係わるポリエステル樹脂(A)は、より具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート・テレフタレート共重合体などが挙げられる。中でも、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートが機械的特性、成形性に優れているので好ましい。
[グラフト変性エチレン・α−オレフィン(B)]
本発明のガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物に含まれる成分の一つであるグラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、下記要件(1)〜(3)を満たす変性物である。
本発明のガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物に含まれる成分の一つであるグラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、下記要件(1)〜(3)を満たす変性物である。
(1)グラフト変性量が0.1〜2.0質量%の範囲にある。
(2)MFR(ASTM D1238、190℃、2.16kg荷重)が0.1〜100g/10分である。
(3)ASTM D1238で測定される密度が855〜880kg/m3である。
以下、これらの要件(1)〜(3)についてさらに説明する。
(2)MFR(ASTM D1238、190℃、2.16kg荷重)が0.1〜100g/10分である。
(3)ASTM D1238で測定される密度が855〜880kg/m3である。
以下、これらの要件(1)〜(3)についてさらに説明する。
〈要件(1)〉
本発明に係わるグラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、不飽和カルボン酸またはその誘導体のグラフト量(グラフト変性量)がグラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)100質量%に対して、0.1〜2.0質量%、好ましくは0.1〜1.5質量%、より好ましくは0.2〜1.0質量%である。
本発明に係わるグラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、不飽和カルボン酸またはその誘導体のグラフト量(グラフト変性量)がグラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)100質量%に対して、0.1〜2.0質量%、好ましくは0.1〜1.5質量%、より好ましくは0.2〜1.0質量%である。
グラフト変性量が上記の下限値以上であると、十分な衝撃強度(耐衝撃性)を有する成形体を得ることができる。一方、グラフト変性量が上記の上限値以下であると、前述のポリエステル樹脂(A)や後述するガラス繊維(C)に含まれる官能基との反応が進行することによって生じる、ポリエステル樹脂(A)への分散性が低下するといった問題を回避でき、衝撃強度の改質材としての本来の効果を発現できるとともに、ポリエステル樹脂組成物が良好な流動性を有するものとすることができる。
上記不飽和カルボン酸の例としては、アクリル酸、マレイン酸、フマール酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸およびナジック酸TM(エンドシス−ビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸)などが挙げられる。
また、上記不飽和カルボン酸の誘導体としては、上記不飽和カルボン酸の酸ハライド化合物、エステル化合物、イミド化合物、酸無水物およびエステル化合物などを挙げることができる。具体的には、塩化マレニル、マレイミド、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、グリシジルマレエートなどが挙げられる。これらの中では、不飽和ジカルボン酸またはその酸無水物が好適であり、特にマレイン酸、ナジック酸TMまたはこれらの酸無水物が好適である。
〈要件(2)〉
本発明に係わるグラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、MFR(メルトフローレート、ASTM D1238、230℃、2.16kg荷重)が、0.1〜100g/10分、得られるポリエステル樹脂組成物の加工性や機械物性の観点から、好ましくは0.5〜100g/10分、より好ましくは1〜80g/10分である。
本発明に係わるグラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、MFR(メルトフローレート、ASTM D1238、230℃、2.16kg荷重)が、0.1〜100g/10分、得られるポリエステル樹脂組成物の加工性や機械物性の観点から、好ましくは0.5〜100g/10分、より好ましくは1〜80g/10分である。
グラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体のMFRが100g/10分以下であると、当該グラフト変性エチレン・α‐オレフィン共重合体自体の機械的強度が低くなりすぎず、得られるガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物が十分な衝撃強度を発現でき、またグラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体のMFRが0.1g/10分以上であると、得られるガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物の流動性が低下しすぎず、好適な流動性を保持することができる。
〈要件(3)〉
本発明に係わるグラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、ASTM D1238で測定される密度が855〜880kg/m3、好ましくは860〜870kg/m3の範囲にある。
本発明に係わるグラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、ASTM D1238で測定される密度が855〜880kg/m3、好ましくは860〜870kg/m3の範囲にある。
グラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体の密度が880kg/m3以下であると、当該グラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体の機械的強度が低くなりすぎず、得られるガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物が十分な衝撃強度を発現できる。一方、グラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体の密度が855kg/m3以上であると、得られるガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物が十分な剛性を有する。
本発明に係わるグラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、密度が上記範囲を満たす限り、エチレンおよびα‐オレフィンの含有量は、特に限定はされないが、通常、エチレンに由来する構造単位が60〜97モル%、好ましくは70〜95モル%、より好ましくは75〜90モル%、特に好ましくは80〜88モル%とα-オレフィンに由来する構造単位3〜40モル%、好ましくは5〜30モル%、より好ましくは10〜25モル%、特に好ましくは12〜20モル%の範囲〔なお、エチレンに由来する構造単位とα-オレフィンに由来する構造単位との合計量を100モル%とする。〕の範囲にある。
本発明に係わるグラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)を構成するα‐オレフィンは、通常、炭素数3以上、好ましくは炭素数3〜10、より好ましくは炭素数3〜8のα‐オレフィンであり、その入手容易性からプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンがよい好ましく、1−ブテンが特に好ましい。各コモノマーの構成単位(モル%)は、例えば13C−NMRスペクトルの分析によって求められる。
また、本発明に係わるグラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、上記要件(1)〜(3)を満たす限り、単一のグラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体であっても、それぞれ密度などの物性が異なるグラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体の混合物、あるいは組成物であってもよい。
本発明に係わるグラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、下記未変性のエチレン・α−オレフィン共重合体(b)にグラフトされる不飽和カルボン酸またはその誘導体のグラフト位置に特に限定はなく、エチレン・α−オレフィン共重合体(b)の任意の炭素原子に、不飽和カルボン酸またはその誘導体が結合していればよい。
〈グラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の製造方法〉
本発明に係わるグラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、種々公知の製造方法、具体的には、エチレン・α−オレフィン共重合体(b)〔以下、上記グラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)との違いを明確にする為に、「未変性のエチレン・α−オレフィン共重合体(b)」と呼称する場合がある。〕を上記不飽和カルボン酸またはその誘導体をラジカル開始剤の存在下でグラフト反応させて得られる。
本発明に係わるグラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、種々公知の製造方法、具体的には、エチレン・α−オレフィン共重合体(b)〔以下、上記グラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)との違いを明確にする為に、「未変性のエチレン・α−オレフィン共重合体(b)」と呼称する場合がある。〕を上記不飽和カルボン酸またはその誘導体をラジカル開始剤の存在下でグラフト反応させて得られる。
本発明に係わるグラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、従来公知の種々の方法、たとえば次のような方法を用いて製造することができる。
(1)下記未変性のエチレン・α−オレフィン共重合体(b)を溶融させて不飽和カルボン酸等を添加してグラフト共重合させる方法。
(2)下記未変性のエチレン・α−オレフィン共重合体(b)を溶媒に溶解させて不飽和カルボン酸等を添加してグラフト共重合させる方法。
(1)下記未変性のエチレン・α−オレフィン共重合体(b)を溶融させて不飽和カルボン酸等を添加してグラフト共重合させる方法。
(2)下記未変性のエチレン・α−オレフィン共重合体(b)を溶媒に溶解させて不飽和カルボン酸等を添加してグラフト共重合させる方法。
これらの方法において、不飽和カルボン酸又はその無水物の仕込み量は、未変性のエチレン・α−オレフィン共重合体(b)100質量部に対して、通常0.010〜15質量部、好ましくは0.010〜5.0質量部である。ラジカル開始剤の使用量は、変性前の共重合体100質量部に対して、通常0.0010〜1.0質量部、好ましくは0.0010〜0.30質量部である。
ラジカル開始剤としては、例えば、有機過酸化物、アゾ化合物又は金属水素化物などを用いることができる。ラジカル開始剤は、マレイン酸又はその無水物、及び変性前の共重合体や他の成分とそのまま混合しても使用することができるが、少量の有機溶媒に溶解してから使用することもできる。この有機溶媒としては、ラジカル開始剤を溶解し得る有機溶媒であれば特に限定されない。
グラフト反応における反応温度は、通常、70〜200℃、好ましくは80〜190℃の温度で、0.5〜15時間、好ましくは1〜10時間反応させる方法が挙げられる。
また、押出機などを用いて、無溶媒で、ラジカル開始剤存在下、不飽和カルボン酸又はその無水物と、変性前ポリオレフィンとを反応させてグラフト変性体を製造することもできる。この反応は、通常は変性前ポリオレフィンの融点以上の温度で、通常0.5〜10分間行われることが望ましい。
また、押出機などを用いて、無溶媒で、ラジカル開始剤存在下、不飽和カルボン酸又はその無水物と、変性前ポリオレフィンとを反応させてグラフト変性体を製造することもできる。この反応は、通常は変性前ポリオレフィンの融点以上の温度で、通常0.5〜10分間行われることが望ましい。
〈エチレン・α−オレフィン共重合体(b)〉
本発明に係わるグラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の製造に用いる未変性のエチレン・α−オレフィン共重合体(b)は、密度が上記範囲(855〜880kg/m3)にあるエチレン・α−オレフィン共重合体であり、通常、エチレンに由来する構造単位60〜97モル%と炭素原子数3以上のα−オレフィンに由来する構造単位3〜40モル%とを含むエチレン・α−オレフィン共重合体である。なお炭素原子数3以上のα−オレフィンの含量は好ましくは5〜30モル%、より好ましくは10〜25モル%、特に好ましくは12〜20モル%である。α−オレフィン含量がこのような範囲にあると、柔軟性が良好で取扱いが容易な変性体を得ることができる。しかも、この共重合体を用いると、衝撃強度に優れた成形体を提供し得るガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物を得ることができる。
本発明に係わるグラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の製造に用いる未変性のエチレン・α−オレフィン共重合体(b)は、密度が上記範囲(855〜880kg/m3)にあるエチレン・α−オレフィン共重合体であり、通常、エチレンに由来する構造単位60〜97モル%と炭素原子数3以上のα−オレフィンに由来する構造単位3〜40モル%とを含むエチレン・α−オレフィン共重合体である。なお炭素原子数3以上のα−オレフィンの含量は好ましくは5〜30モル%、より好ましくは10〜25モル%、特に好ましくは12〜20モル%である。α−オレフィン含量がこのような範囲にあると、柔軟性が良好で取扱いが容易な変性体を得ることができる。しかも、この共重合体を用いると、衝撃強度に優れた成形体を提供し得るガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物を得ることができる。
本発明に係わる未変性のエチレン・α−オレフィン共重合体(b)は、MFR(ASTM D1238、190℃、2.16kg荷重)が、0.1〜100g/10分、得られるポリエステル樹脂組成物の加工性や機械物性の観点から、好ましくは0.2〜80g/10分、より好ましくは0.3〜50g/10分である。
本発明に係わる未変性のエチレン・α−オレフィン共重合体(b)は、密度等の物性が上記範囲を満たす限り、単一の重合体であっても、密度等の物性が夫々異なる異種の重合体の混合物あるいは組成物であってもよい。例えば、重合体の一つが密度などの物性が上記範囲外であっても、他の重合体との混合物あるいは組成物が上記範囲を満たせばよい。
上記のような特性を有する未変性のエチレン・α―オレフィン共重合体(b)は、例えば、可溶性バナジウム化合物とアルキルアルミニウムハライド化合物とからなるバナジウム系触媒、又はジルコニウムのメタロセン化合物と有機アルミニウムオキシ化合物とからなるジルコニウム系触媒の存在下に、エチレンと炭素数3以上のα−オレフィンとをランダムに共重合させることによって調製することができる。
なお炭素数3以上のα−オレフィンとしては、その入手容易性からプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンが好ましく、1−ブテンが特に好ましい。各コモノマーの構成単位(モル%)は、例えば13C−NMRスペクトルの分析によって求められる。
本発明に係わる未変性のエチレン・α−オレフィン共重合体(b)は、ショアーA硬度が柔軟性の観点から、好ましくは20〜90、より好ましくは35〜60である。ショアーA硬度は、試料を190〜230℃で加熱溶融させた後15〜25℃の冷却温度でプレス成形して得られた試験体を、23℃±2℃の環境下で72時間以上保管し、A型測定器を用い、押針接触後直ちに目盛りを読むことによって得られる値である(ASTM D2240に準拠)。
本発明に係わる未変性のエチレン・α−オレフィン共重合体(b)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が、好ましくは1.2〜3.5である。この範囲にある未変性のエチレン・α−オレフィン共重合体(b)を用いることでべたつき感が抑制される。
本発明に係わる未変性のエチレン・α−オレフィン共重合体(b)は、ガラス転移温度(Tg)が−10℃〜−50℃の範囲内で観測されることが、機械物性の観点から好ましい。このTgは、示差走査熱量計(DSC)を用いて求めることができる。
本発明に係わる未変性のエチレン・α−オレフィン共重合体(b)の製造方法は特に限定されないが、オレフィンを重合できる公知の触媒(例えば、固体状チタン成分及び有機金属化合物を主成分とする触媒、又はメタロセン化合物を触媒の成分として用いたメタロセン触媒)の存在下で、エチレンと他のα−オレフィンとを共重合して製造できる。好ましくは、メタロセン触媒の存在下で共重合することにより得られる。
[ガラス繊維(C)]
本発明のガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物に含まれる成分の一つであるガラス繊維(C)は、それぞれ単独使用、混合して使用することもできる。また使用できるガラス繊維としては、これらに限定されず、繊維状、板状、粉末状、粒状などのいずれの充填剤も混合して使用することができる。
本発明のガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物に含まれる成分の一つであるガラス繊維(C)は、それぞれ単独使用、混合して使用することもできる。また使用できるガラス繊維としては、これらに限定されず、繊維状、板状、粉末状、粒状などのいずれの充填剤も混合して使用することができる。
本発明に係わるガラス繊維(C)として用いることのできるガラス繊維の種類は、一般に樹脂の強化用に用いられるものなら特に限定はなく、例えば長繊維タイプや短繊維タイプのチョップドストランド、ミルドファイバーなどから選択して用いることができる。またガラス繊維の断面形状は一般的な円形でも良く、まゆ形、長円形などの非円形でも良い。
本発明に使用するガラス繊維(C)の断面形状が円形の場合は、平均直径が3〜50μmの範囲にあることが好ましく、6〜25μmがより好ましい。ガラス繊維の平均直径が5μm未満ではガラスファイバー同士が凝集したり、ポリエステル樹脂(A)との接触面積(表面積)が広くなるためガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物とした際の流動性が低下したりする。また50μmより大きいとガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物とした際に十分な剛性や強度が付与できない恐れがある。
またガラス繊維(C)の断面形状が非円形の場合は、断面の最も長い径(長径)の平均長さが3〜120μmの範囲にあることが好ましく、5〜60μmがより好ましい。最も短い径(短径)の平均長さは0.3〜20μmが好ましく、0.5〜15μmがより好ましい。長径と短径の比は1.2〜10の範囲にあることが好ましく、1.5〜7.5の範囲にあることがより好ましい。非円形断面のガラス繊維(C)の長径および短径が上記の関係を満足することで、ガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物とした際の剛性、衝撃強度、流動性に優れる。
なお本発明に係わるガラス繊維(C)は繊維長が1〜20mm、好ましくは1.5〜12mm、さらに好ましくは2〜10mmの範囲にあるものを用いる。上記範囲のガラス繊維(C)を用いることでポリエステル樹脂(A)との取り扱い性や混練性に優れ、ガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物とした際に十分な剛性や機械的強度が得られる。
さらに本発明に係わる上記のガラス繊維(C)はその表面を公知の集束剤(例えば、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤などのカップリング剤および/または、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、アクリル系樹脂やオレフィン系樹脂などの結束剤)でガラス繊維(C)の表面を被覆または集束処理されていてもよい。なかでもカップリング剤としては、アミノシランやエポキシシランなどのシラン系カップリング剤が好適に用いられる。また結束剤としてはエポキシ樹脂がマトリックス樹脂であるポリエステル樹脂(A)との親和性、接着性に優れるため好適である。
[多官能性化合物(D)]
本発明に係わる多官能性化合物(D)は、分子中に2つ以上の官能基を有する化合物であり、本発明のポリエステル樹脂組成物の流動性を向上させるために有効な成分である。本発明に係わる多官能性化合物(D)としては、分子中に官能基を2つ以上有するものであれば限定はされず、3つ以上あることが更に好ましい。この多官能性化合物(D)は低分子化合物であっても良いし、高分子量の重合体であっても良い。このような多官能性化合物(D)の官能基とは水酸基、カルボキシル基、アミノ基、グリシジル基、イソシアネート基、エステル基、アミド基から選択された少なくとも1種類以上であることが好ましく、多官能性化合物(D)はこれらの中から2つ以上、好ましくは3つ以上の、同一あるいは異なる官能基を有していることが好ましい。
本発明に係わる多官能性化合物(D)は、分子中に2つ以上の官能基を有する化合物であり、本発明のポリエステル樹脂組成物の流動性を向上させるために有効な成分である。本発明に係わる多官能性化合物(D)としては、分子中に官能基を2つ以上有するものであれば限定はされず、3つ以上あることが更に好ましい。この多官能性化合物(D)は低分子化合物であっても良いし、高分子量の重合体であっても良い。このような多官能性化合物(D)の官能基とは水酸基、カルボキシル基、アミノ基、グリシジル基、イソシアネート基、エステル基、アミド基から選択された少なくとも1種類以上であることが好ましく、多官能性化合物(D)はこれらの中から2つ以上、好ましくは3つ以上の、同一あるいは異なる官能基を有していることが好ましい。
多官能性化合物(D)の好ましい例として、官能基が水酸基の場合は、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、1,2,6−へキサントリオール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、ペンタグリセリン、ヘキサグリセリン、トリエタノールアミン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、トリトリメチロールプロパン、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、メチルグルコシド、ソルビトール、マンニトール、スクロース、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン、1,2,4−トリヒドロキシベンゼンなどの炭素数3〜24の多価アルコールやポリビニルアルコールなどのポリマーが挙げられる。なかでも、流動性、機械物性の点から分岐構造を有するグリセリン、ジグリセリン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールが好ましい。
多官能性化合物(D)の好ましい例として、官能基がカルボキシル基の場合は、プロパン−1,2,3−トリカルボン酸、2−メチルプロパン−1,2,3−トリスカルボン酸、ブタン−1,2,4−トリカルボン酸、ブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ヘミメリット酸、ピロメリット酸、ベンゼンペンタカルボン酸、シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸、シクロヘキサン−1,3,5−トリカルボン酸、シクロヘキサン−1,2,4,5−テトラカルボン酸、ナフタレン−1,2,4−トリカルボン酸、ナフタレン−2,5,7−トリカルボン酸、ピリジン−2,4,6−トリカルボン酸、ナフタレン−1,2,7,8−テトラカルボン酸、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸などの多価カルボン酸やアクリル酸、メタクリル酸などのポリマーが挙げられ、それらの酸無水物も使用できる。なかでも、流動性の点から分岐構造を有するプロパン−1,2,3−トリカルボン酸、トリメリット酸、トリメシン酸およびその酸無水物が好ましい。
多官能性化合物(D)の好ましい例として、官能基がアミノ基の場合、1,2,3−トリアミノプロパン、1,2,3−トリアミノ−2−メチルプロパン、1,2,4−トリアミノブタン、1,2,3,4−テトラミノブタン、1,3,5−トリアミノシクロヘキサン、1,2,4−トリアミノシクロヘキサン、1,2,3−トリアミノシクロヘキサン、1,2,4,5−テトラミノシクロヘキサン、1,3,5−トリアミノベンゼン、1,2,4−トリアミノベンゼン、1,2,3−トリアミノベンゼン、1,2,4,5−テトラミノベンゼン、1,2,4−トリアミノナフタレン、2,5,7−トリアミノナフタレン、2,4,6−トリアミノピリジン、1,2,7,8−テトラミノナフタレン、1,4,5,8−テトラミノナフタレン等が挙げられる。なかでも、流動性の点から分岐構造を有する1,2,3−トリアミノプロパン、1,3,5−トリアミノシクロヘキサン、1,3,5−トリアミノベンゼンが好ましい。
多官能性化合物(D)の好ましい例として、官能基がグリシジル基の場合は、トリグリシジルトリアゾリジン−3,5−ジオン、トリグリシジルイソシアヌレートなどの単量体や、ポリ(エチレン/グリシジルメタクリレート)−g−ポリメチルメタクリレート、グリシジル基含有アクリルポリマー、グリシジル基含有アクリル/スチレンポリマーなどのポリマーが挙げられる。
多官能性化合物(D)の好ましい例として、官能基がイソシアネート基の場合は、ノナントリイソシアネート(例えば4−イソシアナトメチル−1,8−オクタンジイソシアネート(TIN))、デカントリイソシアネート、ウンデカントリイソシアネート、ドデカントリイソシアネートなどが挙げられる。
本発明で用いる多官能性化合物(D)はポリエステル樹脂(A)のエステル基部分と反応し、ポリエステル樹脂(A)の主鎖および側鎖に導入されていても良く、ポリエステル樹脂(A)と反応せずに、配合時の構造を保っていても良い。このような多官能性化合物(D)をポリエステル樹脂(A)に添加すると、ポリエステル樹脂の分子内および分子間に作用する水素結合を弱め内部滑剤として作用すると考えられ、ポリエステル樹脂(A)の流動性を高め、先述したグラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)やガラス繊維(C)を併用して得られるポリエステル樹脂組成物の機械的強度と流動性の良好なバランスを発現することが可能となる。
また多官能性化合物(D)の分子量は流動性の点で、100〜10000の範囲であることが好ましく、150〜8000の範囲であることがより好ましく、200〜5000の範囲であることがさらに好ましい。分子量が100以上であると、多官能性化合物(D)のポリエステル樹脂組成物からのブリードアウトが少ない。また、多官能性化合物(D)の分子量が10000以下であると、ポリエステル樹脂組成物の流動性に優れる。
本発明における多官能性化合物(D)の配合量は、(A)+(B)+(C)成分の合計100重量部に対して(D)成分0.1〜5重量部の範囲であることが必須であり、流動性と機械物性の点から、0.1〜3重量部の範囲で配合することが好ましく、0.1〜1重量部の範囲で配合することがより好ましい。多官能性化合物(D)の添加量が5重量部を超えて含まれると、ポリエステル樹脂組成物の流動性は向上するものの、衝撃強度などの機械的強度が低下する傾向にあるため好ましくない。また、添加量が0.1重量部より少ないとポリエステル樹脂組成物の流動性を向上する効果が小さい。
[その他の成分]
本発明のガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、前記(A)〜(D)以外のその他の成分を含有することができる。
本発明のガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、前記(A)〜(D)以外のその他の成分を含有することができる。
すなわち本発明に係るガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物には、上記のポリエステル樹脂(A)、グラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)、ガラス繊維(C)および多官能性化合物(D)の他に、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光保護剤、亜燐酸塩系熱安定剤、過酸化物分解剤、塩基性補助安定剤、増核剤、可塑剤、潤滑剤、帯電防止剤、難燃剤、顔料、染料、充填剤などの添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で配合することができる。また、本発明に係るガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物には、他の重合体を本発明の目的を損なわない範囲で配合することもできる。
[ガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物]
本発明のガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物は、前記ポリエステル樹脂(A)40〜98質量部、前記グラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)1〜50質量部、および、前記ガラス繊維(C)1〜50質量部(ただし、(A)、(B)、(C)の合計は100質量部である)と、前記分子中に2つ以上の官能基を有する多官能性化合物(D)0.1〜5質量部とを含有する。
本発明のガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物は、前記ポリエステル樹脂(A)40〜98質量部、前記グラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)1〜50質量部、および、前記ガラス繊維(C)1〜50質量部(ただし、(A)、(B)、(C)の合計は100質量部である)と、前記分子中に2つ以上の官能基を有する多官能性化合物(D)0.1〜5質量部とを含有する。
本発明のガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物は、(A)、(B)、(C)成分を、好ましくはポリエステル樹脂(A)50〜93質量部、グラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)2〜40質量部およびガラス繊維(C)5〜45質量部の割合で、より好ましくはポリエステル樹脂(A)60〜82質量部、グラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)2〜30質量部およびガラス繊維(C)15〜45質量部の割合で、特に好ましくはポリエステル樹脂(A)75〜76質量部、グラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)2〜25質量部およびガラス繊維(C)20〜40質量部の割合で含有する(ただし、(A)、(B)、(C)の合計は100質量部である)。
このような割合で各成分を含有する本発明のガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物は、得られる成形体の衝撃強度の向上効果と成形時流動性のバランスに優れ、また得られる成形体が耐加水分解性に優れたものとなる。
本発明のガラス強化ポリエステル樹脂組成物は、ポリエステル樹脂(A)、グラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)、ガラス繊維(C)および分子中に2つ以上の官能基を有する多官能性化合物(D)の各成分、ならびに必要に応じてその他の成分を、所定の割合で公知の方法により配合して得ることができる。好ましくは、(A)、(B)、(C)、(D)の各成分及び必要に応じて配合されるその他の成分とを原料とし、これらを逐次または同時に混合する、溶融混練等を伴う公知の樹脂組成物の製造方法により製造することができる。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
原料成分
実施例および比較例で用いた原料成分は下記の通りである。
原料成分
実施例および比較例で用いた原料成分は下記の通りである。
ポリエステル樹脂(A)
ポリエステル樹脂(A−1)として、ポリブチレンテレフタレート[東レ(株)製、商品名 PBT、1401−X06、密度=1310kg/m3、流動長=103×10-3m]を用いた。
ポリエステル樹脂(A−1)として、ポリブチレンテレフタレート[東レ(株)製、商品名 PBT、1401−X06、密度=1310kg/m3、流動長=103×10-3m]を用いた。
グラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)
グラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)として、以下の製造方法で得たグラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B−1)〜(B−3)を用いた。
なお、グラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)のMFRおよび密度は次のようにして測定した。
グラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)として、以下の製造方法で得たグラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B−1)〜(B−3)を用いた。
なお、グラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)のMFRおよび密度は次のようにして測定した。
(MFR)
190℃、2.16kg荷重の条件および、230℃、2.16kg荷重の条件で、ASTM D1238に準拠してメルトフローレート(MFR)を測定した。
(密度)
ASTM D1505に準拠して測定した。
190℃、2.16kg荷重の条件および、230℃、2.16kg荷重の条件で、ASTM D1238に準拠してメルトフローレート(MFR)を測定した。
(密度)
ASTM D1505に準拠して測定した。
<グラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B−1)〜(B−3)の製造>
未変性のエチレン・α‐オレフィン共重合体(b)として、メタロセン系触媒を用いて重合した下記の物性を有するエチレン・1−ブテンランダム共重合体(b−1)、(b−2)を用いた。
・エチレン・1−ブテンランダム共重合体(b−1)
1−ブテン単位の含有量:20モル%
MFR(ASTM D1238、190℃、荷重2.16kg):0.5g/10分
密度(ASTM D1505):861kg/m3
・エチレン・1−ブテンランダム共重合体(b−2)
1−ブテン単位の含有量:18モル%
MFR(ASTM D1238、190℃、荷重2.16kg):1.2g/10分
密度(ASTM D1505):870kg/m3
未変性のエチレン・α‐オレフィン共重合体(b)として、メタロセン系触媒を用いて重合した下記の物性を有するエチレン・1−ブテンランダム共重合体(b−1)、(b−2)を用いた。
・エチレン・1−ブテンランダム共重合体(b−1)
1−ブテン単位の含有量:20モル%
MFR(ASTM D1238、190℃、荷重2.16kg):0.5g/10分
密度(ASTM D1505):861kg/m3
・エチレン・1−ブテンランダム共重合体(b−2)
1−ブテン単位の含有量:18モル%
MFR(ASTM D1238、190℃、荷重2.16kg):1.2g/10分
密度(ASTM D1505):870kg/m3
<グラフト変性エチレン・1−ブテン共重合体(B−1)>
上記エチレン・1−ブテンランダム共重合体(b−1)10kgと、無水マレイン酸(MAH)60g及び2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)−3−ヘキシン(日油社製、商品名パーヘキサ25B)15gをアセトンに溶解した溶液をブレンドした。次いで、得られたブレンド物を、スクリュー径30mm、L/D=40の二軸押出機のホッパーから投入し、樹脂温度200℃、スクリュー回転数240rpm、吐出量12kg/hrでストランド状に押出した。得られたストランドを十分冷却した後、造粒することで、グラフト変性エチレン・1−ブテン共重合体(B−1)を得た。
上記エチレン・1−ブテンランダム共重合体(b−1)10kgと、無水マレイン酸(MAH)60g及び2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)−3−ヘキシン(日油社製、商品名パーヘキサ25B)15gをアセトンに溶解した溶液をブレンドした。次いで、得られたブレンド物を、スクリュー径30mm、L/D=40の二軸押出機のホッパーから投入し、樹脂温度200℃、スクリュー回転数240rpm、吐出量12kg/hrでストランド状に押出した。得られたストランドを十分冷却した後、造粒することで、グラフト変性エチレン・1−ブテン共重合体(B−1)を得た。
得られたグラフト変性エチレン・1−ブテン共重合体(B−1)の物性は、190℃のMFR(ASTM D1238、190℃、2.16kg荷重)が1.1g/10分、230℃のMFR(ASTM D1238、230℃、2.16kg荷重)が2.3g/10分、密度が865kg/m3、グラフト変性量が0.5質量%であった。
なお、グラフト変性エチレン・1−ブテン共重合体(B−1)および後述するグラフト変性エチレン・1−ブテン共重合体(B−2)、(B−3)のグラフト変性量(無水マレイン酸含量(質量%))は、FT−IRにてカルボニル基に帰属される波数1780cm-1ピーク強度に基づき、別途作成した検量線から求めた。
<グラフト変性エチレン・1−ブテン共重合体(B−2)>
上記エチレン・1−ブテン共重合体(b−1)を用い、無水マレイン酸(MAH)及び2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)−3−ヘキシン(日油社製、商品名パーヘキサ25B)を表1に示したMAH量および配合量に変更した以外は、上記グラフト変性エチレン・1−ブテン共重合体(B−1)の調製方法と同様にして、グラフト変性エチレン・1−ブテン共重合体(B−2)を得た。
上記エチレン・1−ブテン共重合体(b−1)を用い、無水マレイン酸(MAH)及び2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)−3−ヘキシン(日油社製、商品名パーヘキサ25B)を表1に示したMAH量および配合量に変更した以外は、上記グラフト変性エチレン・1−ブテン共重合体(B−1)の調製方法と同様にして、グラフト変性エチレン・1−ブテン共重合体(B−2)を得た。
得られたグラフト変性エチレン・1−ブテン共重合体(B−2)の物性は、190℃のMFR(ASTM D1238、190℃、2.16kg荷重)が0.6g/10分、230℃のMFR(ASTM D1238、230℃、2.16kg荷重)が1.2g/10分、密度が866kg/m3、グラフト変性量が1.0質量%であった。
<グラフト変性エチレン・1−ブテン共重合体(B−3)>
上記エチレン・1−ブテン共重合体(b−1)を用い、無水マレイン酸(MAH)及び2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)−3−ヘキシン(日油社製、商品名パーヘキサ25B)を表1に示したMAH量および配合量に変更した以外は、上記グラフト変性エチレン・1−ブテン共重合体(B−1)の調製方法と同様にして、グラフト変性エチレン・1−ブテン共重合体(B−3)を得た。
上記エチレン・1−ブテン共重合体(b−1)を用い、無水マレイン酸(MAH)及び2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)−3−ヘキシン(日油社製、商品名パーヘキサ25B)を表1に示したMAH量および配合量に変更した以外は、上記グラフト変性エチレン・1−ブテン共重合体(B−1)の調製方法と同様にして、グラフト変性エチレン・1−ブテン共重合体(B−3)を得た。
得られたグラフト変性エチレン・1−ブテン共重合体(B−3)の物性は、190℃のMFR(ASTM D1238、190℃、2.16kg荷重)が1.5g/10分、230℃のMFR(ASTM D1238、230℃、2.16kg荷重)が3.0g/10分、密度が872kg/m3、グラフト変性量が0.75質量%であった。
ガラス繊維(C)
ガラス繊維(C−1)として、日本電気硝子(株)製、Eガラスファイバ T−127H(GF、チョップドストランドタイプ、円形断面、繊維径10μm、平均繊維長3.0mm、エポキシ収束剤)を用いた。
ガラス繊維(C−1)として、日本電気硝子(株)製、Eガラスファイバ T−127H(GF、チョップドストランドタイプ、円形断面、繊維径10μm、平均繊維長3.0mm、エポキシ収束剤)を用いた。
多官能性化合物(D)
多官能性化合物(D−1)として、ジペンタエリスリトール(東京化成工業(株)製、分子量254、融点217〜222℃)を用いた。
多官能性化合物(D−1)として、ジペンタエリスリトール(東京化成工業(株)製、分子量254、融点217〜222℃)を用いた。
[実施例1]
ポリブチレンテレフタレートである上記ポリエステル樹脂(A−1)68質量部、上記グラフト変性エチレン・1−ブテン共重合体(B−1)2質量部、および多官能性化合物(D−1)0.3質量部を、ヘンシェルミキサーを用いて混合してドライブレンド物を調製した。
ポリブチレンテレフタレートである上記ポリエステル樹脂(A−1)68質量部、上記グラフト変性エチレン・1−ブテン共重合体(B−1)2質量部、および多官能性化合物(D−1)0.3質量部を、ヘンシェルミキサーを用いて混合してドライブレンド物を調製した。
次いで、このドライブレンド物を250℃に設定した2軸押出機(L/D=40、30mmφ)の主投入口に投入ししながら、副投入口からからガラス繊維(C−1)30質量部を順次投入し、スクリュー回転数200rpm、吐出量10kg/hrで押出してガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物のペレットを調製した。なお、このペレット調製において、多官能性化合物(D−1)の使用量は、(A−1)+(B−1)+(C−1)の合計100質量部に対して0.3質量部であった。
得られたガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物のペレットを100℃で1昼夜乾燥した後、射出成形を行なって物性試験用試験片を作製し、下記の方法により、ガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物の物性評価を行った。各評価結果を表1に示す。
(1)曲げ試験
厚み1/8”の試験片を用い、ASTM D790に従って、曲げ弾性率(FM;kg/cm2)を測定した。なお、試験片の状態調製は、乾燥状態で23℃の温度で2日静置して行なった。
厚み1/8”の試験片を用い、ASTM D790に従って、曲げ弾性率(FM;kg/cm2)を測定した。なお、試験片の状態調製は、乾燥状態で23℃の温度で2日静置して行なった。
(2)アイゾット衝撃試験
厚み1/8”の試験片を用い、ASTM D256に従って、23℃、0℃、−20℃、−40℃で、ノッチ付きアイゾット衝撃強度を測定した。
厚み1/8”の試験片を用い、ASTM D256に従って、23℃、0℃、−20℃、−40℃で、ノッチ付きアイゾット衝撃強度を測定した。
(3)流動性
シリンダー温度250℃、射出圧力100MPa、金型温度80℃とした50t型締力の射出成形機にて、3.8mmφ半円のスパイラル状の溝を持った金型に射出成形し、流動距離を測定した。
シリンダー温度250℃、射出圧力100MPa、金型温度80℃とした50t型締力の射出成形機にて、3.8mmφ半円のスパイラル状の溝を持った金型に射出成形し、流動距離を測定した。
(4)加水分解特性
厚み1/8”のダンベル片を試験片として用い、温度95℃、湿度100%RHの条件下での湿熱処理の前(0時間、未処理)および前記湿熱処理を168時間施した後(湿熱処理後)の破断伸びを、ASTM D638に従って測定し、得られた結果から、湿熱処理前に対しての湿熱処理後の破断伸びの保持率(%)を下記式により求め、加水分解特性の評価を行った。この評価では、破断伸びの保持率が高いほど、耐加水分解特性に優れることがわかる。
保持率(%)=(湿熱処理後の破断伸び/湿熱処理前の破断伸び)×100
厚み1/8”のダンベル片を試験片として用い、温度95℃、湿度100%RHの条件下での湿熱処理の前(0時間、未処理)および前記湿熱処理を168時間施した後(湿熱処理後)の破断伸びを、ASTM D638に従って測定し、得られた結果から、湿熱処理前に対しての湿熱処理後の破断伸びの保持率(%)を下記式により求め、加水分解特性の評価を行った。この評価では、破断伸びの保持率が高いほど、耐加水分解特性に優れることがわかる。
保持率(%)=(湿熱処理後の破断伸び/湿熱処理前の破断伸び)×100
[実施例2〜8、比較例1〜9]
実施例1において、配合成分(A)、(B)、(C)、(D)の種類および量を、表1に示すとおりに変更したことの他は、実施例1と同様にして、ガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物のペレットの製造、乾燥および試験片の作製、ならびに物性評価を行った。各評価結果を表1に示す。
実施例1において、配合成分(A)、(B)、(C)、(D)の種類および量を、表1に示すとおりに変更したことの他は、実施例1と同様にして、ガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物のペレットの製造、乾燥および試験片の作製、ならびに物性評価を行った。各評価結果を表1に示す。
本発明に係るガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物は、耐衝撃性に優れるとともに、成形性及び耐加水分解性特性にバランスよく優れ、自動車部品、電気・電子部品および機械部品等の材料として好適に用いられる。
Claims (3)
- ポリエステル樹脂(A)40〜98質量部、
不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフト変性されてなり、下記要件(1)〜(3)を満たす、グラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)1〜50質量部、および、
ガラス繊維(C)1〜50質量部(ただし、(A)、(B)、(C)の合計は100質量部である)と、
分子中に2つ以上の官能基を有する多官能性化合物(D)0.1〜5質量部と
を含有することを特徴とするガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物。
(1)グラフト変性量が0.1〜2.0質量%の範囲にある。
(2)MFR(ASTM D1238、190℃、2.16kg荷重)が0.1〜100g/10分の範囲にある。
(3)ASTM D1238で測定される密度が855〜880kg/m3の範囲にある。 - 前記グラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)が、エチレンに由来する構造単位60〜97モル%と炭素原子数3〜8のα−オレフィンに由来する構造単位3〜40モル%とを含むエチレン・α−オレフィン共重合体を、不飽和カルボン酸またはその誘導体で変性したグラフト変性体を含む、請求項1に記載のガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物。
- 前記多官能性化合物(D)が、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、グリシジル基、イソシアネート基、エステル基、エステル基、及びアミド基から選択される少なくとも1種の官能基を有する化合物である、請求項1または2に記載のガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物。
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- 2020-03-31 JP JP2020064470A patent/JP2021161261A/ja active Pending
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