JP2021146990A - 座席温度調節装置 - Google Patents

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悠 中嶋
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Abstract

【課題】座席に着座するユーザを覚醒させることができるとともに、構造の複雑化を抑制することができる座席温度調節装置を提供する。【解決手段】座席温度調節装置2は、シートバック13に空気を吸引可能な吸気ファン43と、シートバック13の空気を吐出する第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42と、吸気ファン43と第1吐出ファン41とを接続する第1流路17cの間に設けられる第1逆止弁44aと、吸気ファン43と第2吐出ファン42とを接続する第2流路17dの間に設けられる第2逆止弁44bと、シートヒータ20、吸気ファン43、第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42を制御する制御部60を備える。制御部60は、ユーザの眠気を示す情報に基づいて、シートバック13の右側及び左側で温度差が生じるように、シートヒータ20、吸気ファン43、第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42を制御する。【選択図】図4

Description

本開示は、例えば車両等に装備されている座席を温める座席温度調節装置に関する。
特許文献1には、着座シートに取り付けられ、乗員の眠気を抑制する眠気抑制装置が開示されている。
眠気抑制装置は、ペルチェ素子と、冷風用送風機と、冷風用熱交換器と、温風用送風機と、温風用熱交換器と、吹出口ドアとを備える。ペルチェ素子は、制御部によって制御されることで、吸熱部にて吸熱作用を生じると共に発熱部にて発熱作用を生じる。冷風用送風機及び温風用送風機は、制御部によって駆動制御される。冷風用熱交換器は、冷風用送風機からの空気とペルチェ素子の吸熱部とを熱交換させる。温風用熱交換器は、温風用送風機からの空気とペルチェ素子の発熱部とを熱交換させる。吹出口ドアは、制御部によって制御されることで温風通路の排気口を開閉する。
この眠気抑制装置では、制御部がペルチェ素子の発熱部を加熱することで温風通路から温風が排気され、制御部がペルチェ素子の吸熱部で冷却されることで冷風通路から冷風が排気される。
特開2018−144655号公報
例えば、従来の眠気抑制装置として用いられる座席温度調節装置では、座席に着座するユーザの眠気をトリガとして、ユーザに対して温風と冷風とを供給することで、眠気のあるユーザの覚醒を促している。しかしながら、従来の座席温度調節装置では、ペルチェ素子、冷風用送風機、冷風用熱交換器、温風用送風機及び温風用熱交換器を設けて温風及び冷風を生成したり、温風及び冷風を排気するための温風通路及び冷風通路を変更する吹出口ドアを配置したりすることとなる。このため、従来の座席温度調節装置では、構造が複雑化してしまう。
そこで、本開示では、座席に着座するユーザを覚醒させることができるとともに、構造の複雑化を抑制することができる座席温度調節装置を提供する。
本開示の一態様に係る座席温度調節装置は、シートヒータを介して座席の背もたれ部に空気を吸引可能な吸気ファンと、前記背もたれ部の左右にそれぞれ設けられ、前記背もたれ部の上部から前記座席に着座したユーザに向けて、前記シートヒータを介して前記背もたれ部の空気を吐出する第1吐出ファン及び第2吐出ファンと、前記吸気ファンと前記第1吐出ファンとを接続する第1流路の間に設けられる第1逆止弁と、前記吸気ファンと前記第2吐出ファンとを接続する第2流路の間に設けられる第2逆止弁と、前記シートヒータ、前記吸気ファン、前記第1吐出ファン及び前記第2吐出ファンを制御する制御部を備え、前記制御部は、前記ユーザの眠気を示す情報に基づいて、前記背もたれ部の右側及び左側で温度差が生じるように、前記シートヒータ、前記吸気ファン、前記第1吐出ファン及び第2吐出ファンを制御する。
なお、この包括的又は具体的な態様は、システム、方法又は集積回路等の任意な組み合わせで実現されてもよい。
本開示の座席温度調節装置は、座席に着座するユーザを覚醒させることができるとともに、構造の複雑化を抑制することができる。
図1は、実施の形態における座席温度調節装置が備えられた座席の外観を示す斜視図である。 図2は、図1のII−II線における座席温度調節装置を内蔵した座席の断面図である。 図3は、実施の形態における座席温度調節装置を示すブロック図である。 図4は、実施の形態における第2シートパッド及びヒータ線等を前面から見た場合を示す模式平面図である。 図5は、実施の形態における第2シートパッド及びヒータ線等を正面から見た場合を示す模式平面図であり、第1吐出ファン、第2吐出ファン及び吸気ファンを制御した場合を示す模式平面図である。 図6は、実施の形態における第2シートパッド及びヒータ線等を正面から見た場合を示す模式平面図であり、第1吐出ファン、第2吐出ファン及びヒータ線を制御した場合を示す模式平面図である。 図7は、実施の形態における第2シートパッド及びヒータ線等を正面から見た場合を示す模式平面図であり、第1吐出ファン、第2吐出ファン、吸気ファン及びヒータ線を制御した場合を示す模式平面図である。 図8は、実施の形態における座席温度調節装置の動作を示すフローチャートである。 図9は、実施の形態の変形例1における座席温度調節装置の動作を示すフローチャートである。 図10は、実施の形態の変形例2における座席温度調節装置を示すブロック図である。 図11は、実施の形態の変形例2における座席温度調節装置の動作を示すフローチャートである。
本開示の一態様に係る座席温度調節装置は、シートヒータを介して座席の背もたれ部に空気を吸引可能な吸気ファンと、前記背もたれ部の左右にそれぞれ設けられ、前記背もたれ部の上部から前記座席に着座したユーザに向けて、前記シートヒータを介して前記背もたれ部の空気を吐出する第1吐出ファン及び第2吐出ファンと、前記吸気ファンと前記第1吐出ファンとを接続する第1流路の間に設けられる第1逆止弁と、前記吸気ファンと前記第2吐出ファンとを接続する第2流路の間に設けられる第2逆止弁と、前記シートヒータ、前記吸気ファン、前記第1吐出ファン及び前記第2吐出ファンを制御する制御部を備え、前記制御部は、前記ユーザの眠気を示す情報に基づいて、前記背もたれ部の右側及び左側で温度差が生じるように、前記シートヒータ、前記吸気ファン、前記第1吐出ファン及び第2吐出ファンを制御する。
例えば、ユーザが座席に着座後、時間が経過すれば、ユーザが眠気を覚える等の覚醒度が低下しがちになる。このため、本開示では、眠気を示す情報を取得する(覚醒度が低下する)と、背もたれ部の右側と左側とで、ユーザに左右の温度差を体感させる。
例えば、シートヒータの一部分(例えば右側又は左側)を加熱設定することで加熱し、シートヒータの一部分(例えば左側又は右側)を非加熱設定することで加熱しない。これにより、シートヒータの部分ごとに左右の温度差を生じさせることができるため、ユーザの背部及び腰部に左右の温度差による刺激を与えたりすることができる。
また、例えば、加熱設定することで加熱したシートヒータの右側又は左側に対応する第1吐出ファン又は第2吐出ファンを駆動させることで、シートヒータによって温められた温風が第1吐出ファン又は第2吐出ファンから吐出される。このため、ユーザは、後方からの温風によって右側又は左側が温かく感じる。非加熱設定にすることで加熱されないシートヒータの左側又は右側に対応する第2吐出ファン又は第1吐出ファンを停止させて吸気ファンを駆動させることで、背もたれ部に空気が吸気されて、ユーザと背もたれ部との間で気流が発生する。このため、ユーザは、後方への吸気流によって左側又は右側が涼しく感じる。
このため、ユーザは、吸気流と温風との温度差による刺激によって不均一な感覚を覚える。
また、シートヒータ全体を非加熱設定にしても、第1吐出ファン又は第2吐出ファンの駆動を停止し、第2吐出ファン又は第1吐出ファンを駆動して吸気ファンを駆動すれば、駆動した吐出ファンから常温の送風が吐出される。この場合も、ユーザは、左側又は右側が特に涼しく感じる。
また、シートヒータ全体を加熱設定にしても、第1吐出ファンの駆動を停止して第2吐出ファンを駆動する、又は、第2吐出ファンの駆動を停止して第1吐出ファンを駆動すれば、駆動した吐出ファンから温風が吐出される。このため、ユーザは、左側又は右側が特に温かく感じる。
このため、ユーザは、左側又は右側が後方からの風による刺激によって、不均一な感覚を覚える。
また、この座席温度調節装置では、通常時はユーザが快適となる座席温度を調節し、かつ、ユーザの覚醒度が低下した際に、上述したように、制御部が背もたれ部の右側及び左側で温度差が生じるようにするために、シートヒータと3つのファン(吸気ファン、第1吐出ファン及び第2吐出ファン)だけを制御する。このため、従来の座席温度調節装置のように構造が複雑化し難い。
したがって、座席温度調節装置では、座席に着座するユーザを覚醒させることができるとともに、構造の複雑化を抑制することができる。
特に、座席温度調節装置では、制御部がシートヒータ、吸気ファン、第1吐出ファン及び第2吐出ファンを制御すれば、背もたれ部の右側及び左側で温度差を生じさせることができるため、従来の座席温度調節装置に比べて制御処理が増大し難い。
本開示の他の態様に係る座席温度調節装置前記制御部は、前記座席の前記背もたれ部の右側に対応する前記シートヒータの右側を加熱設定又は非加熱設定し、前記座席の前記背もたれ部の左側に対応する前記シートヒータの左側を非加熱設定又は加熱設定し、前記第1逆止弁及び前記第2逆止弁は、前記吸気ファン、前記第1吐出ファン及び前記第2吐出ファンが停止している場合に、閉じることで前記第1流路及び前記第2流路を閉鎖し、前記第1逆止弁は、前記第1吐出ファンが駆動する場合に、閉じることで前記第1流路を閉鎖し、前記第1吐出ファンが停止し、かつ、前記吸気ファンが駆動している場合に開くことで前記第1流路を開放し、前記第2逆止弁は、前記第2吐出ファンが駆動する場合に、閉じることで前記第2流路を閉鎖し、前記第2吐出ファンが停止し、かつ、前記吸気ファンが駆動している場合に開くことで前記第2流路を開放する。
これによれば、第1吐出ファン、第2吐出ファン及び吸気ファンを個別に制御することによって、第1逆止弁及び第2逆止弁のそれぞれを個別に開放したり閉鎖したりすることができる。このため、座席に着座したユーザの背部及び臀部と背もたれ部との間で気流が発生することで、ユーザは、左側又は右側が涼しく感じる。このため、ユーザは、左側又は右側が後方からの風による刺激によって、不均一な感覚を覚える。
また、シートヒータの左右において個別に、加熱設定と非加熱設定とを組み合わせることで、第1吐出ファンから温風又は送風を吐出したりすることができるとともに、第2吐出ファンから送風又は温風を吐出したりすることができる。
本開示の他の態様に係る座席温度調節装置において、前記制御部は、前記眠気を示す情報を取得すると、左右両側の前記シートヒータを非加熱設定にし、前記第1吐出ファンを停止させ、前記第2吐出ファンを駆動させ、前記吸気ファンを駆動させる。
これによれば、第2吐出ファンから送風がユーザに当てられるため、ユーザは、第2吐出ファンからの送風が当てられる左側又は右側で涼しく感じる。また、吸気ファンの吸気によってユーザの右側又は左側で涼しく感じる。このため、ユーザは、不均一な感覚を覚える。
本開示の他の態様に係る座席温度調節装置において、前記制御部は、前記眠気を示す情報を取得すると、左右両側の前記シートヒータを加熱設定にし、前記第1吐出ファンを停止させ、前記第2吐出ファンを駆動させて前記吸気ファンを駆動させない。
これによれば、シートヒータにより左右両方の背面が温められた状態で、第2吐出ファンから温風がユーザの後方に当てられるため、ユーザは、第2吐出ファンからの温風が当てられる左側又は右側だけが温かく感じる。このため、ユーザは、不均一な感覚を覚える。
本開示の他の態様に係る座席温度調節装置において、前記制御部は、第1制御モードを有し、前記第1制御モードでは、前記制御部が前記眠気を示す情報を取得すると、左右両側のうちの一方の前記シートヒータを加熱設定により加熱し、加熱した前記一方の前記シートヒータに対応する前記第1吐出ファンを駆動させ、左右両側のうちの他方の前記シートヒータを非加熱設定により加熱させず、非加熱の前記他方の前記シートヒータに対応する前記第2吐出ファンを停止させ、前記吸気ファンを駆動する。
これによれば、加熱設定することで加熱した一方のシートヒータに対応する第1吐出ファンを駆動させることで、ユーザは、一方のシートヒータ及び第1吐出ファンから吐出された温風によって、ユーザの右側又は左側が温かく感じる。また、非加熱設定することで加熱しない他方のシートヒータに対応する第2吐出ファンを停止させるとともに吸気ファンを駆動することで、ユーザは、座面から吸引される吸気流によって、ユーザの左側又は右側が涼しく感じる。このため、ユーザは、左右の温度差による刺激によって不均一な感覚を覚える。その結果、座席温度調節装置は、ユーザをより覚醒させることができる。
本開示の他の態様に係る座席温度調節装置において、前記制御部は、第2制御モードを有し、前記第2制御モードでは、前記眠気を示す情報を取得すると、左右両側の前記シートヒータを非加熱設定により加熱させず、前記第1吐出ファンを停止させ、前記第2吐出ファンを駆動させ、前記吸気ファンを駆動させ、前記眠気を示す情報を所定期間、取得し続けると、左右両側のうちの一方の前記シートヒータを加熱設定により加熱し、加熱した前記一方の前記シートヒータに対応する前記第1吐出ファンを駆動させ、左右両側のうちの他方の前記シートヒータを非加熱設定により加熱させず、非加熱の前記他方の前記シートヒータに対応する前記第2吐出ファンを停止させ、前記吸気ファンを駆動する。
これによれば、まず、第2吐出ファンから常温の送風がユーザに向けて吐出されるため、ユーザは、第2吐出ファンからの送風が当てられる左側又は右側で涼しく感じる。このため、ユーザは、不均一な感覚を覚える。
また、所定期間以上、ユーザに眠気がある(ユーザの覚醒度が低い)場合、上述のように、ユーザは、ユーザの右側又は左側が温かく感じ、ユーザの左側又は右側が涼しく感じる。このため、ユーザは、さらなる左右の温度差による刺激によって不均一な感覚を覚える。その結果、座席温度調節装置は、ユーザをより覚醒させることができる。
本開示の他の態様に係る座席温度調節装置において、前記制御部は、第1制御モードと第2制御モードとを有し、前記第1制御モードでは、前記眠気を示す情報を取得すると、左右両側のうちの一方の前記シートヒータを加熱設定により加熱させて、前記一方の前記シートヒータに対応する前記第1吐出ファンを駆動させ、左右両側のうちの他方の前記シートヒータを非加熱設定により加熱させず、前記他方の前記シートヒータに対応する前記第2吐出ファンを停止させて前記吸気ファンを駆動させ、前記第2制御モードでは、前記眠気を示す情報を取得すると、左右両側の前記シートヒータを非加熱設定により加熱させず、前記第1吐出ファンを停止させ、前記第2吐出ファンを駆動させて前記吸気ファンを駆動させ、前記眠気を示す情報を所定期間、取得し続けると、左右両側のうちの一方の前記シートヒータを加熱設定により加熱し、加熱した前記一方の前記シートヒータに対応する前記第1吐出ファンを駆動させ、左右両側のうちの他方の前記シートヒータを非加熱設定により加熱させず、非加熱の前記他方の前記シートヒータに対応する前記第2吐出ファンを停止させて前記吸気ファンを駆動させ、所定条件に基づいて、前記第1制御モードと前記第2制御モードとを切り替える。
これによれば、第1制御モードと第2制御モードとが切り替えられることで、ユーザは、左右の温度差による刺激が変化することによって、より不均一な感覚を覚える。その結果、座席温度調節装置は、ユーザをより覚醒させることができる。
本開示の他の態様に係る座席温度調節装置において、前記制御部は、所定期間以上前記眠気を示す情報を取得しない場合、前記背もたれ部の左右の温度差が抑制されるように、前記シートヒータ、前記吸気ファン、前記第1吐出ファン及び前記第2吐出ファンを制御する。
これによれば、ユーザが覚醒した状態であれば、ユーザの背部及び腰部を均一に温めたり、均一に涼しくさせたりすることができる。このため、ユーザに快適な環境を提供することができる。
本開示の他の態様に係る座席温度調節装置において、前記制御部は、所定条件に基づいて、前記シートヒータの右側及び左側の加熱設定と非加熱設定とを切り替え、前記第1吐出ファン及び前記第2吐出ファンの駆動と停止とを切り替える。
例えば、第1吐出ファンから温風を吐出したり、第2吐出ファンから冷風を吐出したりするだけの装置では、ユーザは、温風と冷風との切り替えに慣れてしまうことがある。
しかし、本開示によれば、例えば第1制御モードと第2制御モードとを切り替えることで、ユーザの右側で温かく感じていても、右側で涼しく感じるようになったり、ユーザの左側で涼しく感じていても、左側で温かく感じるようになったりする。このように、ユーザは、温かく感じたり涼しく感じたりする箇所が変化するため、左右の温度差による刺激によってより不均一な感覚を覚える。その結果、座席温度調節装置は、ユーザをより覚醒させることができる。
本開示の他の態様に係る座席温度調節装置において、前記所定条件は、所定期間を含む。
これによれば、所定期間に応じて、シートヒータの右側及び左側のそれぞれで加熱設定と非加熱設定とを個別に切り替えたり、第1吐出ファン及び第2吐出ファンのそれぞれの駆動と停止とを個別に切り替えたりすることができる。
本開示の他の態様に係る座席温度調節装置において、ユーザの覚醒度を検知する検知部を備え、前記制御部は、検知された前記覚醒度が規定値未満であれば、前記眠気を示す情報を取得する。
これによれば、ユーザの眠気(覚醒度)を精度よく検知することができるため、制御部は、ユーザに眠気があれば、シートヒータ、吸気ファン、第1吐出ファン及び第2吐出ファンを適切に制御することができる。その結果、ユーザに対して左右の温度差による刺激が与えられるため、座席温度調節装置は、ユーザをより覚醒させることができる。
本開示の他の態様に係る座席温度調節装置は、前記座席の前記背もたれ部に内蔵され、加熱設定により前記背もたれ部の右側又は左側を加熱し、非加熱設定により前記背もたれ部の左側又は右側を加熱しないシートヒータを備える。
これによれば、シートヒータの右側又は左側で温度差を大きくすることができるため、ユーザに対して左右の温度差による刺激を与え易くなる。このため、ユーザが不均一な感覚を覚え易くなるため、座席温度調節装置は、ユーザをより覚醒させることができる。
本開示の他の態様に係る座席温度調節装置は、前記ユーザの体表面温度を検知する温度センサを備え、前記制御部は、前記温度センサで検知された前記ユーザの体表面温度に基づいて、前記シートヒータ、前記吸気ファン、前記第1吐出ファン及び前記第2吐出ファンを制御する。
これによれば、ユーザの体表面温度に応じて、シートヒータによって背もたれ部を加熱する温度を上昇させたり下降させたりすることができる。つまり、制御部は、ユーザの体表面温度より高い、もしくは低い温度をユーザに与えることができる。さらには、吸気ファン、第1吐出ファン及び第2吐出ファンを制御することで、ユーザの体表面温度を可変することができる。これらにより、ユーザが不均一な感覚を意識し易くなるため、座席温度調節装置は、ユーザをより覚醒させることができる。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序等は、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。また、以下の実施の形態において、略矩形等の表現を用いている。例えば、略矩形は、完全に矩形状であることを意味するだけでなく、実質的に矩形状である、すなわち、例えば数%程度の誤差を含むことも意味する。また、略矩形状は、本開示による効果を奏し得る範囲において矩形状という意味である。他の「略」を用いた表現についても同様である。
以下の説明において、座席の前後方向をX軸方向と称し、座席の上下方向をZ軸方向と称す。さらに、座席の左右方向、すなわちX軸方向及びZ軸方向のそれぞれに垂直な方向をY軸方向と称す。また、X軸方向における、座席の前側をプラス方向側と称し、座席の後側をマイナス方向側と称す。また、Y軸方向における、座席の左側(図1を見て右手前側)をプラス方向側と称し、その反対側をマイナス方向側と称す。また、右側とは、座席1にユーザが着座したとき、車両の進行方向に対してユーザの右側であり、Y軸マイナス方向である。また、左側とは、座席にユーザが着座したとき、車両の進行方向に対してユーザの左側であり、Y軸プラス方向である。また、Z軸方向における、座席の上側をプラス方向側と称し、座席の下側をマイナス方向側と称す。図2以降においても、同様に適用する。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
(実施の形態)
<構成:座席1>
図1は、実施の形態における座席温度調節装置2が備えられた座席1の外観を示す斜視図である。図2は、図1のII−II線における座席温度調節装置2を内蔵した座席1の断面図である。図3は、実施の形態における座席温度調節装置2を示すブロック図である。
図1〜図3に示すように、例えば車両等に装備されている座席1は、座席1に着座するユーザの肩峰、背部及び腰部を温めることが可能である。また、座席温度調節装置2は座席1に着座するユーザの首筋を温めることもできる。このような座席1は、シートクッション10と、シートバック13と、ヘッドレスト15と、シートヒータ20と、第1吐出ファン41と、第2吐出ファン42と、吸気ファン43と、検知部50と、制御部60と、電源部70とを備える。シートバック13、シートヒータ20、第1吐出ファン41、第2吐出ファン42、吸気ファン43、検知部50及び制御部60が座席温度調節装置2を構成する。座席温度調節装置2は、座席1に着座したユーザに向けて、ユーザの後ろから温風及び常温の送風(以下、単に送風ということがある)を吹き付ける。また、座席温度調節装置2は、ユーザに温風と送風とを交互に吹き付けたりする。
[シートクッション10]
図1及び図2に示すように、シートクッション10は、座席1に着座するユーザの背部及び腰部等の下肢を支える座席1の座部である。図1及び図2に示すように、シートクッション10は、クッション材に相当する第1シートパッド11aと、その第1シートパッド11aを覆う第1シートカバー11bとを有する。
第1シートパッド11aは、例えばウレタンフォーム等からなり、座席1本体の一部を構成する。第1シートパッド11aは、厚みのある略矩形の板状であり、X−Y平面と略平行な姿勢で配置される。第1シートパッド11aは、着座する人の下肢を支持する。
第1シートカバー11bは、第1シートパッド11a及びシートヒータ20を覆うカバーである。第1シートカバー11bは、例えば革カバー、繊維カバー等である。
[シートバック13]
シートバック13は、座席1に着座するユーザの肩峰及び背部を支える。シートバック13は、背もたれ部の一例である。シートバック13は、Z軸方向に沿って長尺であり、シートクッション10に対して立上るように配置される。シートバック13は、クッション材に相当する第2シートパッド14aと、その第2シートパッド14aを覆う第2シートカバー14bとを有する。
第2シートパッド14aは、例えばウレタンフォーム等からなり、Y−Z平面に対して傾斜する姿勢で配置される。第2シートパッド14aは、着座する人の肩峰及び背部を支持する。
図4は、実施の形態における第2シートパッド14a及びヒータ線31等を前面から見た場合を示す模式平面図である。
図4に示すように、第2シートパッド14aには、座席1に着座したユーザに向けて温風及び送風を当てるため、及び、空気を吸い込むための一対の連通部16が形成される。
一対の連通部16は、第2シートパッド14aとヘッドレスト15との間に配置される。一対の連通部16は、一方(右側:図4ではY軸マイナス方向側)が第2シートパッド14aの右側に形成され、他方(左側:図4ではY軸プラス方向側)が第2シートパッド14aの左側に形成される。
また、第2シートパッド14aには、第1吐出ファン41、第2吐出ファン42、吸気ファン43、第1逆止弁44a及び第2逆止弁44bが内蔵され、第1吐出ファン41、第2吐出ファン42及び吸気ファン43の駆動によって、シートバック13内に空気が流入する。
第2シートパッド14aのX軸プラス方向側の面には、第1吸入路17aと、第2吸入路17bと、第1流路17cと、第2流路17dと、吐出流路17eとが形成される。
第1吸入路17aは、Z軸方向(第2シートパッド14aの長さ方向)に沿って延びる溝状の流路である。第1吸入路17aは、第2シートパッド14aの右側に形成され、吸気ファン43が駆動したり、第1吐出ファン41が駆動したりすることで、第2シートカバー14bの右側に形成される複数の通気孔14a1から流入した空気が流れる。
第2吸入路17bは、Z軸方向(第2シートパッド14aの長さ方向)に沿って延びる溝状の流路である。第2吸入路17bは、第2シートパッド14aの左側に形成され、吸気ファン43が駆動したり、第2吐出ファン42が駆動したりすることで、第2シートカバー14bの左側に形成される通気孔14a1から流入した空気が流れる。
第1流路17cは、第1吸入路17a及び第2流路17dと接続して左右方向(第2シートパッド14aの幅方向)に沿って延びる溝状の流路である。第1流路17cは、吸気ファン43と第1吐出ファン41とを接続する。具体的には、第1流路17cは、第1吐出ファン41の回転によって空気が吐出される一方の連通部16の開口部16aと吸気ファン43までの流路である。また、第1流路17cは、第1逆止弁44aによって閉鎖されたり、開放されたりする。
第2流路17dは、第1吸入路17a及び第1流路17cと接続して左右方向(第2シートパッド14aの幅方向)に沿って延びる溝状の流路である。第2流路17dは、吸気ファン43と第2吐出ファン42とを接続する。具体的には、第2流路17dは、第2吐出ファン42の回転によって空気が吐出される他方の連通部16の開口部16aと吸気ファン43までの流路である。また、第2流路17dは、第2逆止弁44bによって閉鎖されたり、開放されたりする。
吐出流路17eは、吸気ファン43の吐出側、つまり、吸気ファン43が吸気した空気をシートバック13の後方側に向けて吐出するための流路である。吐出流路17eは、吸気ファン43からX軸マイナス方向に延びる。なお、吐出流路17eは、シートバック13の後方に着座している人に対して空気を吹き付けないように、例えばシートバック13の下側、つまりZ軸マイナス方向側の端部まで延びていてもよく、構成は特に限定されない。
第2シートカバー14bは、第2シートパッド14aを覆うカバーである。第2シートカバー14bは、例えば革カバー、繊維カバー等である。
第2シートカバー14bには、複数の通気孔14a1が形成される。具体的には、通気孔14a1は、第2シートカバー14bの右側で上下方向に沿って複数形成され、第2シートカバー14bの左側で上下方向に沿って複数形成される。本実施の形態では、第2シートカバー14bの左側に対応する部分、および、第2シートカバー14bの右側に対応する部分のそれぞれで、Z軸方向に沿って2列に配列された複数の通気孔14a1が形成される。
右側の複数の通気孔14a1及び左側の複数の通気孔14a1は、Z軸マイナス方向に沿って、通気孔14a1の開口面の面積が大きくなるとともに、Z軸方向に隣り合う2つの通気孔14a1の間隔がZ軸マイナス方向ほど狭くなる。これは、第1吸入路17a及び第2吸入路17bにおいて、第1吐出ファン41、第2吐出ファン42及び吸気ファン43から遠い通気孔14a1ほど、これらファンによる空気の流入が弱くなり易いためである。
[ヘッドレスト15]
ヘッドレスト15は、座席1に着座する人の頭部を支える頭あて部である。ヘッドレスト15は、シートバック13のZ軸プラス方向側の端部に固定されている。
[シートヒータ20]
シートヒータ20は、車両等の座席1のシートバック13に内蔵され、発熱して背面部13aを加熱することで、人の背部及び腰部を温める。つまり、シートヒータ20は、加熱設定によりシートバック13の右側又は左側を加熱し、非加熱設定によりシートバック13の左側又は右側を加熱しない。なお、シートヒータ20と同様の構成を、座席1のシートクッション10に内蔵することで、シートクッション10の図1の座面部10aも温めてもよい。
図2に示すように、シートヒータ20は、第2シートパッド14aと第2シートカバー14bとの間に配置される。本実施の形態では、シートヒータ20は、人の背部及び腰部に対応する位置に配置される。シートヒータ20は、座席1の背面部13aに設けられ、制御部60及び電源部70によって供給された電力によって、第2シートカバー14bを介して、人の背部及び腰部を温める。
なお、シートヒータ20に対する弾性部材として、シートヒータ20と第2シートカバー14bとの間に、シートヒータ20を覆うシートパッドが設けられていてもよい。
図2及び図3に示すように、シートヒータ20は、基材30と、ヒータ線31とを有する。
基材30は、平面視で矩形状に形成される。基材30は、弾性、柔軟性及び延性を有する材質によってシート状に形成された不織布、布状のウレタン等の発泡性樹脂等である。
基材30は、人の背部及び腰部に対応する部分であり、かつ、第2シートパッド14aの表面(Z軸プラス方向側の面)と第2シートカバー14bとの間に配置される。基材30は、座席1の座面部10aに応じた大きさである。基材30の表面(Z軸プラス方向側の面)には、ヒータ線31が配置される。
ヒータ線31は、ヒータ線31に供給する電力を制御するための制御部60と電気的に接続され、制御部60で制御された電源部70からの電力によって、発熱する導電線である。ヒータ線31では、制御部60によって制御されることで、一部分が加熱された(発熱した)加熱設定(加熱部分(発熱部分ともいう)が設定)され、一部分が加熱されていない非加熱設定(非加熱部分(非発熱部分ともいう)が設定)される。ヒータ線31は、右ヒータ線31aと、左ヒータ線31bとを有する。右ヒータ線31a及び左ヒータ線31bは、互いに独立した配線であり、個別に発熱する(加熱される)。右ヒータ線31a及び左ヒータ線31bは、左右一対であり、シートバック13の直立方向に対して線対称に配置される。
右ヒータ線31aは、シートバック13の右側に対応する基材30の表面の右側に配置され、制御装置と電気的に接続される。また、右ヒータ線31aの一方側は、接地される。右ヒータ線31aは、制御装置から電流が流されることで発熱し、シートバック13の第2シートカバー14bの右側を加熱する。
左ヒータ線31bは、シートバック13の左側に対応する基材30の表面の左側に配置され、制御装置と電気的に接続される。また、左ヒータ線31bの一方側も、接地される。左ヒータ線31bは、制御装置から電流が流されることで発熱し、シートバック13の第2シートカバー14bの左側を加熱する。
右ヒータ線31a及び左ヒータ線31bは、制御部60から基材30の各部分を通ってその制御部60に戻るように基材30の一面である表面に、縫製糸によって縫製されて固定される。右ヒータ線31a及び左ヒータ線31bは、銅合金等の金属線である。右ヒータ線31a及び左ヒータ線31bは、ジグザグ状のパターンが形成されるように、縫製糸により基材30の表面に縫製される。なお、右ヒータ線31a及び左ヒータ線31bは、縫製糸以外の手段として、接着等の手段で基材30に配置されて固定されていてもよい。
[第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42]
第1吐出ファン41は、座席1に着座したユーザの右側に対して空気を吹き付けるために、第1流路17c上において、一方の連通部16の開口部16a近傍に配置される。第1吐出ファン41は、シートバック13の右側に設けられ、シートバック13の上部から座席1に着座したユーザに向けて、シートヒータ20を介して流入したシートバック13の空気を吐出する。第1吐出ファン41は、制御部60と電気的に接続され、制御部60に駆動制御されることで、一方の連通部16から空気を吐出する。より具体的には、第1吐出ファン41は、駆動すると、第2シートカバー14bの右側に形成される複数の通気孔14a1から空気を吸気し、シートヒータ20、第1吸入路17a及び第1流路17cを介して、一方の連通部16から空気を吐出する。基材30が不織布等である場合、それぞれの連通部16に対応する基材30の箇所に孔を形成しなくてもよく、形成してもよい。また、基材30が発泡性樹脂等である場合、それぞれの連通部16に対応する基材30の箇所に孔を形成していてもよい。
第2吐出ファン42は、座席1に着座したユーザの左側に対して空気を吹き付けるために、第2流路17d上において、他方の連通部16の開口部16a近傍に配置される。第2吐出ファン42は、シートバック13の左側に設けられ、シートバック13の上部から座席1に着座したユーザに向けて、シートヒータ20を介して流入したシートバック13の空気を吐出する。第2吐出ファン42は、制御部60と電気的に接続され、制御部60に駆動制御されることで、他方の連通部16から空気を吐出する。具体的には、第2吐出ファン42は、駆動すると、第2シートカバー14bの左側に形成される複数の通気孔14a1から空気を吸気し、シートヒータ20、第2吸入路17b及び第2流路17dを介して、他方の連通部16から空気を吐出する。
第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42のそれぞれは、制御部60により個別に駆動制御される。
なお、本実施の形態では、第1吐出ファン41が右側に配置され、第2吐出ファン42が左側に配置されている例を示しているが、その逆であってもよく、本実施の形態に限定されない。
[吸気ファン43]
吸気ファン43は、シートヒータ20を介して座席1のシートバック13に空気を吸引可能である。吸気ファン43は、制御部60と電気的に接続され、制御部60に駆動制御されることで、吐出流路17eから空気を吐出する。具体的には、吸気ファン43は、駆動することで、第2シートカバー14bの右側に形成される複数の通気孔14a1を介して空気を吸気したり、第2シートカバー14bの左側に形成される複数の通気孔14a1を介して空気を吸気したりする。また、吸気ファン43は、駆動することで、第1流路17c及び第1吸入路17aを経由した空気を吐出流路17eから吐出したり、第2流路17d及び第2吸入路17bを経由した空気を吐出流路17eから吐出したりする。
吸気ファン43は、座席1の後方に空気を吐出するため、第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42の間に配置される。
[第1逆止弁44a及び第2逆止弁44b]
第1逆止弁44aは、吸気ファン43と第1吐出ファン41とを接続する第1流路17cの間に設けられる。
第1逆止弁44aは、吸気ファン43、第1吐出ファン41が停止している場合に、閉じることで第1流路17cを閉鎖する。また、第1逆止弁44aは、第1吐出ファン41が駆動する場合に、閉じることで第1流路17cを閉鎖する。また、第1逆止弁44aは、第1吐出ファン41が停止し、かつ、吸気ファン43が駆動している場合に開くことで第1流路17cを開放する。つまり、第1逆止弁44aは、吸気ファン43の駆動によって、第2シートカバー14bの右側に形成される複数の通気孔14a1、及び、一方の連通部16から流入する空気によって第1流路17cを開放する。第1逆止弁44aは、主に吸気ファン43が駆動していなければ、第1流路17cを閉鎖する。ただし、吸気ファン43が駆動していても、第1吐出ファン41が駆動している場合は、第1逆止弁44aが第1流路17cを閉鎖するように、第1吐出ファン41のほうが吸気ファン43よりも強く駆動するようにしている。
第2逆止弁44bは、吸気ファン43と第2吐出ファン42とを接続する第2流路17dの間に設けられる。
第2逆止弁44bは、吸気ファン43、第2吐出ファン42が停止している場合に、閉じることで第2流路17dを閉鎖する。また、第2逆止弁44bは、第2吐出ファン42が駆動する場合に、閉じることで第2流路17dを閉鎖する。第2逆止弁44bは、第2吐出ファン42が停止し、かつ、吸気ファン43が駆動している場合に開くことで第2流路17dを開放する。つまり、第2逆止弁44bは、吸気ファン43の駆動によって、第2シートカバー14bの左側に形成される複数の通気孔14a1、及び、他方の連通部16から流入する空気によって第2流路17dを開放する。第2逆止弁44bは、主に吸気ファン43が駆動していなければ、第2流路17dを閉鎖する。ただし、吸気ファン43が駆動していても、第2吐出ファン42が駆動している場合は、第2逆止弁44bは、第2流路17dを閉鎖するように、第2吐出ファン42のほうが吸気ファン43よりも強く駆動するようにしている。
なお、本実施の形態では、第1逆止弁44aが右側に配置され、第2逆止弁44bが左側に配置されている例を示しているが、その逆であってもよく、本実施の形態に限定されない。
[検知部50]
検知部50は、制御部60と通信可能に接続され、ユーザの覚醒度合いに基づいて眠気を検知するセンサである。検知部50は、ユーザの覚醒度を検知し、検知したユーザの覚醒度を示す情報を制御部60に出力する。検知部50は、例えば、撮像装置、脈波計等である。
検知部50が撮像装置である場合、検知部50は、ユーザの顔を撮像することで視線、瞬きの回数及び速度等を示す情報を取得し、取得した情報に示される視線、瞬きの回数及び速度等に基づいて、ユーザの覚醒度を検知する。なお、本実施の形態では、制御部60が検知部50から取得した覚醒度に基づいて眠気を検知するが、検知部50が検知した覚醒度に基づいて眠気を検知してもよい。
また、検知部50が脈波計である場合、検知部50は、ユーザの心拍数を測定することで得られた心拍数の変化及び心拍の周波数等を示す情報を取得し、取得した情報に示される心拍数の変化及び心拍の周波数等に基づいて、ユーザの覚醒度を検知してもよい。なお、上述のユーザの覚醒度を検知する手段は一例であり、ユーザの覚醒度を検知することができるのであれば、上記に限定されず他の公知の手段を用いて実現してもよい。
検知部50は、検知した覚醒度を示す情報を制御部60に出力する。
[制御部60]
図3及び図4に示すように、制御部60は、シートヒータ20、吸気ファン43、第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42と電気的に接続され、シートヒータ20、吸気ファン43、第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42を制御する。
制御部60は、第1吐出ファン41、第2吐出ファン42、吸気ファン43及びヒータ線31に流す電流をオンオフしたり、電流値を変更することで第1吐出ファン41、第2吐出ファン42及び吸気ファン43の出力並びにヒータ線の発熱量を制御したりするマイクロコンピュータである。
また、制御部60は、座席1に着座するユーザの覚醒度を示す情報を取得し、覚醒度を示す情報に基づいて眠気を示す情報を取得する。眠気を示す情報は、ユーザの覚醒度が規定値未満となる場合であり、ユーザが眠気を催している状態である。制御部60は、取得した当該情報が示すユーザの覚醒度に基づいて、シートヒータ20の右側又は左側だけを加熱するように制御したり、ヒータ線31に供給する電流値を制御したり、吸気ファン43、第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42を制御したりする。制御部60は、取得したユーザの覚醒度が規定値以上であれば通常モードを実行し、取得したユーザの覚醒度が規定値未満であれば覚醒モードを実行する。ここで、規定値とは、ユーザが眠気を覚え始める状態を示す閾値である。このため、覚醒度が低ければ(眠気を覚えれば)規定値未満となり、覚醒度が高ければ(目が覚めていれば)規定値以上となる。
具体的には、制御部60は、通常モードと、覚醒モードとを有する。
図5は、実施の形態における第2シートパッド14a及びヒータ線31等を正面から見た場合を示す模式平面図であり、第1吐出ファン41、第2吐出ファン42及び吸気ファン43を制御した場合を示す模式平面図である。図5のaは吸気ファン43だけを駆動させた場合の座席温度調節装置2を例示し、図5のbは第1吐出ファン41及び吸気ファン43を駆動させた場合の座席温度調節装置2を例示する。また、図6は、実施の形態における第2シートパッド14a及びヒータ線31等を正面から見た場合を示す模式平面図であり、第1吐出ファン41、第2吐出ファン42及びヒータ線31を制御した場合を示す模式平面図である。図6のaは第1吐出ファン41、第2吐出ファン42及びヒータ線31を制御した場合の座席温度調節装置2を例示し、図6のbは第1吐出ファン41及びヒータ線31を制御した場合の座席温度調節装置2を例示する。なお、図5では、これらファンが駆動している状態を実線で示し、駆動していない状態を、破線で示す。また、図6以降の図についても同様である。また、図5及び図6では、シートヒータ20を非加熱設定にしたときに、ヒータ線31を破線で示し、シートヒータ20を加熱設定にしたときに、ヒータ線31を実線で示す。図7においても同様である。
通常モードでは、図5のa及び図6のaに示すように、制御部60がシートヒータ20全体を加熱設定又は非加熱設定する。また、制御部60は、座席1のシートバック13の右側に対応するシートヒータ20の右側を加熱設定又は非加熱設定する。また、制御部60は、座席1のシートバック13の左側に対応するシートヒータ20の左側を非加熱設定又は加熱設定する。通常モードでは、制御部60は、シートヒータ20全体を加熱設定する場合、ヒータ線31の全体に電流を流すことで、ヒータ線31全体を発熱させてユーザの背部及び腰部を温める。また、よりユーザを温めたい場合、図6のaに示すように、制御部60は、右ヒータ線31a及び左ヒータ線31bを加熱設定により加熱して、第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42を制御することで、一対の連通部16から右ヒータ線31a及び左ヒータ線31bで温められた空気を温風として吹き出させる。
また、ユーザを涼ませたい場合、図5のaに示すように、制御部60は、シートヒータ20全体を非加熱設定により加熱させず、第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42を停止し、吸気ファン43を駆動するように制御することで、ユーザの背部から空気を吸引する。これにより、シートバック13とユーザとの間で発生する気流(吸気流)により、ユーザは背部及び腰部が涼しく感じる。
覚醒モードでは、シートヒータ20のヒータ線31の一部分として右側を発熱させる加熱設定し、他の一部分であるヒータ線31の左側を発熱させない非加熱設定する。つまり、覚醒モードでは、シートヒータ20の一部である加熱部分と加熱部分と別の一部分である非加熱部分とを制御部60が制御することで、ユーザの背部の一部分及び腰部の一部分を温めたり、涼ませたりする。この場合、制御部60は、シートヒータ20の表面を2つに分割した2つの領域を設定する。
覚醒モードとして、制御部60は、ユーザの眠気を示す情報を取得すると、シートバック13の右側及び左側で温度差が生じるように、シートヒータ20、吸気ファン43、第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42を制御する。
具体的には、図5のbに示すように、制御部60は、眠気を示す情報を取得すると、左右両側のシートヒータ20を非加熱設定にし、第1吐出ファン41を駆動させ、第2吐出ファン42を停止させ、吸気ファン43を駆動させる。つまり、制御部60が第1吐出ファン41を駆動させることによって、一方の連通部16から吹き出された送風により、ユーザは右側肩部周辺が涼しく感じる。また、制御部60が第2吐出ファン42を停止させて吸気ファン43を駆動させることで、シートバック13の左側の複数の通気孔14a1から空気が流入するため、シートバック13とユーザとの間で発生する気流(吸気流)により、ユーザは背部及び腰部の左側が涼しく感じる。なお、吸気ファン43により、左側の連通部16からも第1吐出ファン41からの送風ほど強くはないが、緩やかな吸気がなされる。これによっても、ユーザは温度差を感じやすくなる。
図7は、実施の形態における第2シートパッド14a及びヒータ線31等を正面から見た場合を示す模式平面図であり、第1吐出ファン41、第2吐出ファン42、吸気ファン43及びヒータ線31を制御した場合を示す模式平面図である。図7のaは第1吐出ファン41、吸気ファン43及び右ヒータ線31aを制御した場合の座席温度調節装置2を例示し、図7のbは第2吐出ファン42、吸気ファン43及び左ヒータ線31bを制御した場合の座席温度調節装置2を例示する。
制御部60は、覚醒モードとして、第1制御モードと第2制御モードとを有する。
第1制御モードでは、図7のaに示すように、制御部60が眠気を示す情報を取得すると、左右両側のうちの一方のシートヒータ20を加熱設定により加熱し、加熱した一方のシートヒータ20に対応する第1吐出ファン41を駆動させ、左右両側のうちの他方のシートヒータ20を非加熱設定により加熱させず、非加熱の他方のシートヒータ20に対応する第2吐出ファン42を停止させ、吸気ファン43を駆動する。つまり、図7のaに示すように、制御部60が第1吐出ファン41を駆動させることで、シートヒータ20を通過する際に温められた空気が温風として一方の連通部16から吹き出されることにより、ユーザは右側肩部周辺が温かく感じる。また、制御部60が第2吐出ファン42を停止させて吸気ファン43を駆動させることで、シートバック13の左側の複数の通気孔14a1から空気が流入するため、シートバック13とユーザとの間で発生する気流により、ユーザは背部及び腰部の左側が涼しく感じる。
第2制御モードでは、図5のbに示すように、制御部60が眠気を示す情報を取得すると、左右両側のシートヒータ20を非加熱設定により加熱させず、第1吐出ファン41を停止させ、第2吐出ファン42を駆動させ、吸気ファン43を駆動させる。例えば、第2制御モードの開始は、座席1に着座したユーザの検知を開始してから最初に眠気を示す情報を取得した場合に実行されてもよい。
さらに、第2制御モードでは、図7のaに示すように、眠気を示す情報を所定期間、取得し続けると、左右両側のうちの一方のシートヒータ20を加熱設定により加熱し、加熱した一方のシートヒータ20に対応する第1吐出ファン41を駆動させ、左右両側のうちの他方のシートヒータ20を非加熱設定により加熱させず、非加熱の他方のシートヒータ20に対応する第2吐出ファン42を停止させ、吸気ファン43を駆動する。
このように、座席温度調節装置2では、シートバック13内の第1吸入路17a及び第1流路17cの温度と、第2吸入路17b及び第2流路17dの温度とを異ならせることで、背面部13aの左右で温度差を生じさせる。
また、制御部60は、所定条件に基づいて、第1制御モードと第2制御モードとを切り替える。ここで、所定条件は、所定期間を含む。なお、所定条件は、所定期間、及び、覚醒度の少なくとも一方であってもよい。なお、所定条件には、ユーザの疲労度が含まれていてもよい。
また、制御部60は、ユーザの覚醒度に基づいて、吸気ファン43、第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42を駆動制御する。制御部60は、取得した覚醒度からユーザが熟睡していると認められる状態であったり、覚醒度が規定値未満の期間が所定期間以上続いたりすれば、吸気ファン43、第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42を個別に制御する。例えば、制御部60は、当該制御によって、一方の連通部16から吐出される温風と送風とを切り替えたり、他方の連通部16から吐出される温風と送風とを切り替えたりする。具体的には、制御部60は、一方の連通部16から温風を吐出し、同時に、他方の連通部16から送風を吐出してもよく、所定期間経過後、一方の連通部16から送風を吐出し、同時に、他方の連通部16から温風を吐出するように切り替えてもよい。
また、制御部60は、取得した覚醒度が規定値以上、つまり、所定期間以上眠気を示す情報を取得しない場合、シートバック13の左右の温度差が抑制されるように、シートヒータ20、吸気ファン43、第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42を制御する。
また、制御部60は、所定条件に基づいて、第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42の駆動と停止とを切り替える。制御部60は、所定条件に基づいて、第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42の駆動と停止との切り替えに同期させて、シートヒータ20の右側及び左側の加熱設定と非加熱設定とを切り替える。
具体的には、制御部60は、図6のaに示すように、通常モードでは、右ヒータ線31a及び左ヒータ線31bを加熱設定にすることで加熱させて、第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42を駆動させることで、温風を一対の連通部16から吹き出させる。そして、制御部60は、図5のaに示すように、加熱設定の右ヒータ線31a及び左ヒータ線31bを非加熱設定にすることで発熱させず、第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42の駆動を停止に切り替える又は駆動を維持する。また、制御部60は、図5のaから図6のaに示す、これらの逆の切り替えも行う。
また、制御部60は、図7のaに示すように、覚醒モードでは、右ヒータ線31aを加熱設定にすることで発熱させて、第1吐出ファン41を駆動させることで、温風を一方の連通部16から吹き出させる。また、左ヒータ線31bを非加熱設定にすることで発熱させず、第2吐出ファン42を停止させる。そして、制御部60は、図7のbに示すように、加熱設定の右ヒータ線31aを非加熱設定に切り替えて発熱させず、第1吐出ファン41を駆動から停止に切り替える。また、非加熱設定の左ヒータ線31bを加熱設定に切り替えて発熱させ、第2吐出ファン42を停止から駆動に切り替える。また、制御部60は、図7のbから図7のaに示す、逆の切り替えも行う。
[電源部70]
電源部70は、制御部60等を介して、ヒータ線31に電力を供給する電源回路である。ここでは、電源部70は図示しないバッテリから供給される直流電源である。電源部70は、制御部60によって制御されることで、ヒータ線31に供給する電流を調節する。
<処理>
図8は、実施の形態における座席温度調節装置2の動作を示すフローチャートである。
まず、図8に示すように、検知部50は、ユーザの状態を計測することで、ユーザの覚醒度を検知する(S11)。検知した覚醒度が規定値未満の場合は例えばユーザが眠気に襲われている状態であり、検知した覚醒度が規定値以上の場合はユーザの目が覚めている状態である。検知部50は、検知したユーザの覚醒度を示す情報を制御部60に出力する。
次に、制御部60は、ユーザの覚醒度を示す情報を取得すると、当該情報が示す覚醒度が規定値未満であるか否かを判定する(S12)。
次に、制御部60は、覚醒度が規定値以上である場合(S12でNO)、処理を終了する。
一方、制御部60は、覚醒度が規定値未満である場合(S12でYES)、シートヒータ20のヒータ線31全体を発熱させない非加熱設定にし、第1吐出ファン41を停止させ、第2吐出ファン42及び吸気ファン43を駆動させる(S13)。つまり、制御部60は、右ヒータ線31a及び左ヒータ線31bに電流を流さず、右ヒータ線31a及び左ヒータ線31bを発熱させない。
具体的には、図7のbに示すように、第1吐出ファン41が停止して吸気ファン43が駆動することにより、第1逆止弁44aが第1流路17cを開放するため、一方の連通部16の開口部16aから第1流路17cに空気が流入したり、右側の複数の通気孔14a1から第1吸入路17aを介して第1流路17cに空気が流入したりして、吐出流路17eから空気が吐出される。また、第2吐出ファン42が駆動すると、第2吐出ファン42のほうが吸気ファン43より強く駆動するので、第2逆止弁44bが第2流路17dを閉じるように力が働き、第2逆止弁44bが第2流路17dを閉鎖した状態となる。このため、ユーザは、肩峰、背部及び腰部の右側が吸気流により涼しく感じ、左側肩部周辺では、左側の複数の通気孔14a1から第2吸入路17bを介して他方の連通部16の開口部16aから空気が吐出されることによって、涼しい風を感じる。
次に、制御部60は、ステップS13でヒータ線31の発熱しないように制御してから所定期間が経過したか否かを判定する(S14)。なお、所定期間は、ユーザの覚醒度に応じて変更されてもよく、一定値でなくてもよい。また、以下の、所定期間においても同様である。
制御部60は、所定期間が経過していなければ(S14でNO)、処理をステップS14に戻す。
次に、制御部60は、所定期間が経過していれば(S14でYES)、検知部50がユーザの覚醒度を検知し、検知したユーザの覚醒度を検知部50から取得する(S15)。
次に、制御部60は、ステップS15で検知部50から新たに取得したユーザの覚醒度が規定値未満であるか否かを判定する(S16)。
次に、制御部60は、覚醒度が規定値以上である場合(S16でNO)、処理を終了する。この時、ステップS13による覚醒モードを通常モードに戻してもよい。
一方、制御部60は、覚醒度が規定値未満である場合(S16でYES)、第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42の駆動と停止とを切り替える(S17)。本実施の形態では、制御部60は、第1吐出ファン41を駆動から停止に切り替え、第2吐出ファン42を停止から駆動に切り替える。制御部60は、これらの切り替えを実質的に同時に行う(切り替えを同期させる)。
次に、制御部60は、ステップS17のように第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42の駆動と停止とを切り替えてから所定期間が経過したか否かを判定する(S18)。
制御部60は、所定期間が経過していなければ(S18でNO)、処理をステップS18に戻す。
次に、制御部60は、所定期間が経過していれば(S18でYES)、検知部50がユーザの覚醒度を検知し、検知したユーザの覚醒度を検知部50から取得する(S19)。
次に、制御部60は、ステップS19で検知部50から新たに取得したユーザの覚醒度が規定値未満であるか否かを判定する(S20)。
次に、制御部60は、覚醒度が規定値以上である場合(S20でNO)、処理を終了する。この時、ステップS17による覚醒モードを通常モードに戻してもよい。
一方、制御部60は、覚醒度が規定値未満である場合(S20でYES)、第1制御モードとして、例えば右ヒータ線31aを加熱設定し、左ヒータ線31bを非加熱設定し、第1吐出ファン41及び吸気ファン43を駆動させ、第2吐出ファン42を停止させる。具体的には、制御部60は、ヒータ線31の当該設定により、加熱設定した右ヒータ線31aに電源部70からの電流を流し、非加熱設定した左ヒータ線31bに電源部70からの電流を停止し、第1吐出ファン41を停止から駆動に切り替え、第2吐出ファン42を駆動から停止に切り替える(S21)。制御部60は、これらの切り替えを実質的に同時に行う。
つまり、図7のaに示すように、第1吐出ファン41が駆動すると、右側の複数の通気孔14a1から空気が流入するため、それぞれの通気孔14a1を空気が通過した際に、シートヒータ20によって温められて、第1吸入路17aを介して一方の連通部16から温風が吹き出される。また。第2吐出ファン42が停止して吸気ファン43が駆動することにより、第2逆止弁44bが第2流路17dを開放するため、他方の連通部16の開口部16aから第2流路17dに空気が流入したり、左側の複数の通気孔14a1から第2吸入路17bを介して第2流路17dに空気が流入したりして、吐出流路17eから空気が吐出される。このため、ユーザは、右側肩部周辺で温かい風を感じ、肩峰、背部及び腰部の左側で涼しく感じる。
ステップS17〜S21が第2制御モードに相当する。
次に、制御部60は、ステップS21でヒータ線31の加熱を制御してから所定期間が経過したか否かを判定する(S22)。
制御部60は、所定期間が経過していなければ(S22でNO)、処理をステップS22に戻す。
次に、制御部60は、所定期間が経過していれば(S22でYES)、検知部50がユーザの覚醒度を検知し、検知したユーザの覚醒度を検知部50から取得する(S23)。
次に、制御部60は、ステップS23で検知部50から新たに取得したユーザの覚醒度が規定値未満であるか否かを判定する(S24)。
次に、制御部60は、覚醒度が規定値以上である場合(S24でNO)、処理を終了する。この時、ステップS21による覚醒モードを通常モードに戻してもよい。
一方、制御部60は、覚醒度が規定値未満である場合(S24でYES)、第1制御モードとして、例えば右ヒータ線31aを非加熱設定し、左ヒータ線31bを加熱設定し、第1吐出ファン41を停止させ、第2吐出ファン42及び吸気ファン43を駆動させる。具体的には、制御部60は、第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42の駆動と停止との切り替えに同期させて、シートヒータ20の右側及び左側の加熱設定と非加熱設定とを切り替える(S25)。より具体的には、図7のbに示すように、制御部60は、加熱設定の右ヒータ線31aを非加熱設定に切り替えて加熱させず、第1吐出ファン41を駆動から停止に切り替え、非加熱設定の左ヒータ線31bを加熱設定に切り替えて加熱させ、第2吐出ファン42を停止から駆動に切り替える。制御部60は、これらの切り替えを実質的に同時に行う。
なお、図8の処理は一例であり、図8に限定されない。例えば、ステップS11〜S14が省略されてもよく、ステップS11〜S18が省略されてもよく、ステップS11〜S21が省略されてもよい。また、ステップS14以降が省略されてもよく、ステップS17以降が省略されてもよく、ステップS22以降が省略されてもよい。また、ステップS17〜S20が省略されてもよく、ステップS21〜S24が省略されてもよい。また、ステップS25の処理を経た後、ユーザの覚醒度が規定値以上になるまで処理をS18に戻してもよい。
このように、制御部60は、第1吐出ファン41及び吸気ファン43の駆動と停止とを交互に切り替え、第2吐出ファン42及び吸気ファン43の停止と駆動とを交互に切り替えたりする。また、制御部60は、右ヒータ線31aの加熱設定と非加熱設定とを交互に切り替え、左ヒータ線31bの非加熱設定と加熱設定とを交互に切り替える。シートバック13の右側の温度と左側の温度とを異ならせるとともに、第1吐出ファン41から吐出する風の温度と及び第2吐出ファン42から吐出する風の温度とを異ならせることができる。このとき、シートバック13の右側が温かければ右側の第1吐出ファン41から温風が吐出されて、シートバック13の左側が温かければ左側の第1吐出ファン41から温風が吐出される。これにより、ユーザに左右の温度差による刺激を与えることができる。
また、制御部60は、左右の温度差が生じる場所を時間の経過とともに、上述の切り替えを行うことで、ユーザに左右の温度差による刺激を慣れさせないようにすることができる。また、ユーザが覚醒し難ければ、制御部60は、さらに別のファンを駆動させることで、ユーザに対して左右の温度差を大きくした刺激を与えることができる。このため、ユーザは、不均一な感覚を覚え易くなるため、ユーザの覚醒が促される。
<作用効果>
次に、本実施の形態における座席温度調節装置2の作用効果について説明する。
上述したように、本実施の形態の座席温度調節装置2は、シートヒータ20を介して座席1のシートバック13に空気を吸引可能な吸気ファン43と、シートバック13の左右にそれぞれ設けられ、シートバック13の上部から座席1に着座したユーザに向けて、シートヒータ20を介してシートバック13の空気を吐出する第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42と、吸気ファン43と第1吐出ファン41とを接続する第1流路17cの間に設けられる第1逆止弁44aと、吸気ファン43と第2吐出ファン42とを接続する第2流路17dの間に設けられる第2逆止弁44bと、シートヒータ20、吸気ファン43、第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42を制御する制御部60を備える。そして、制御部60は、ユーザの眠気を示す情報に基づいて、シートバック13の右側及び左側で温度差が生じるように、シートヒータ20、吸気ファン43、第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42を制御する。
例えば、ユーザが座席に着座後、時間が経過すれば、ユーザが眠気を覚える等の覚醒度が低下しがちになる。このため、本実施の形態では、眠気を示す情報を取得する(覚醒度が低下する)と、シートバック13の右側と左側とで、ユーザに左右の温度差を体感させる。
例えば、シートヒータ20の一部分(例えば右側又は左側)を加熱設定することで加熱し、シートヒータ20の一部分(例えば左側又は右側)を非加熱設定することで加熱しない。これにより、シートヒータ20の部分ごとに左右の温度差を生じさせることができるため、ユーザの背部及び腰部に左右の温度差による刺激を与えたりすることができる。
また、例えば、加熱設定することで加熱したシートヒータ20の右側又は左側に対応する第1吐出ファン41又は第2吐出ファン42を駆動させることで、シートヒータ20によって温められた温風が第1吐出ファン41又は第2吐出ファン42から吐出される。このため、ユーザは、後方からの温風によって右側又は左側が温かく感じる。非加熱設定にすることで加熱されないシートヒータ20の左側又は右側に対応する第2吐出ファン42又は第1吐出ファン41を停止させて吸気ファン43を駆動させることで、シートバック13に空気が吸気されるため、ユーザとシートバック13との間で気流が発生する。このため、ユーザは、後方への吸気流によって左側又は右側が涼しく感じる。
このため、ユーザは、吸気流と温風との温度差による刺激によって不均一な感覚を覚える。
また、シートヒータ20全体を非加熱設定にしても、第1吐出ファン41又は第2吐出ファン42の駆動を停止し、第2吐出ファン42又は第1吐出ファン41を駆動して吸気ファン43を駆動すれば、駆動した吐出ファンから常温の送風が吐出される。この場合も、ユーザは、左側又は右側が特に涼しく感じる。
また、シートヒータ20全体を加熱設定にしても、第1吐出ファン41の駆動を停止して第2吐出ファン42を駆動する、又は、第2吐出ファン42の駆動を停止して第1吐出ファン41を駆動すれば、駆動した吐出ファンから温風が吐出される。このため、ユーザは、左側又は右側が特に温かく感じる。
このため、ユーザは、左側又は右側が後方からの風による刺激によって、不均一な感覚を覚える。
また、この座席温度調節装置2では、通常時はユーザが快適となる座席温度を調節し、かつ、ユーザの覚醒度が低下した際に、上述したように、制御部60がシートバック13の右側及び左側で温度差が生じるようにするために、シートヒータ20、吸気ファン43、第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42だけを制御する。このため、従来の座席温度調節装置のように構造が複雑化し難い。
したがって、座席温度調節装置2では、座席1に着座するユーザを覚醒させることができるとともに、構造の複雑化を抑制することができる。
特に、座席温度調節装置2では、制御部60がシートヒータ20、吸気ファン43、第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42を制御すれば、シートバック13の右側及び左側で温度差を生じさせることができるため、従来の座席温度調節装置に比べて制御処理が増大し難い。
本実施の形態の座席温度調節装置2において、制御部60は、座席1のシートバック13の右側に対応するシートヒータ20の右側を加熱設定又は非加熱設定し、座席1のシートバック13の左側に対応するシートヒータ20の左側を非加熱設定又は加熱設定する。第1逆止弁44a及び第2逆止弁44bは、吸気ファン43、第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42が停止している場合に、閉じることで第1流路17c及び第2流路17dを閉鎖する。そして、第1逆止弁44aは、第1吐出ファン41が駆動する場合に、閉じることで第1流路17cを閉鎖し、第1吐出ファン41が停止し、かつ、吸気ファン43が駆動している場合に開くことで第1流路17cを開放し、第2逆止弁44bは、第2吐出ファン42が駆動する場合に、閉じることで第2流路17dを閉鎖し、第2吐出ファン42が停止し、かつ、吸気ファン43が駆動している場合に開くことで第2流路17dを開放する。
これによれば、第1吐出ファン41、第2吐出ファン42及び吸気ファン43を個別に制御することによって、第1逆止弁44a及び第2逆止弁44bのそれぞれを個別に開放したり閉鎖したりすることができる。このため、座席1に着座したユーザの背部及び臀部とシートバック13との間で気流が発生することで、ユーザは、左側又は右側が涼しく感じる。このため、ユーザは、左側又は右側が後方からの風による刺激によって、不均一な感覚を覚える。
本実施の形態の座席温度調節装置2において、制御部60は、眠気を示す情報を取得すると、左右両側のシートヒータ20を非加熱設定にし、第1吐出ファン41を停止させ、第2吐出ファン42を駆動させ、吸気ファン43を駆動させる。
これによれば、第2吐出ファン42から送風がユーザに当てられるため、ユーザは、第2吐出ファン42からの送風が当てられる左側又は右側で涼しく感じる。このため、ユーザは、不均一な感覚を覚える。
本実施の形態の座席温度調節装置2において、制御部60は、第1制御モードを有する。第1制御モードでは、制御部60が眠気を示す情報を取得すると、左右両側のうちの一方のシートヒータ20を加熱設定により加熱し、加熱した一方のシートヒータ20に対応する第1吐出ファン41を駆動させ、左右両側のうちの他方のシートヒータ20を非加熱設定により加熱させず、非加熱の他方のシートヒータ20に対応する第2吐出ファン42を停止させ、吸気ファン43を駆動する。
これによれば、加熱設定することで加熱した一方のシートヒータ20に対応する第1吐出ファン41を駆動させることで、ユーザは、一方のシートヒータ20及び第1吐出ファン41から吐出された温風によって、ユーザの右側又は左側が温かく感じる。また、非加熱設定することで加熱しない他方のシートヒータ20に対応する第2吐出ファン42を停止させるとともに吸気ファン43を駆動することで、ユーザは、座面部10aから吸引される吸気流によって、ユーザの左側又は右側が涼しく感じる。このため、ユーザは、左右の温度差による刺激によって不均一な感覚を覚える。その結果、座席温度調節装置2は、ユーザをより覚醒させることができる。
本実施の形態の座席温度調節装置2において、制御部60は、第2制御モードを有し、第2制御モードでは、制御部60が眠気を示す情報を取得すると、左右両側のシートヒータ20を非加熱設定により加熱させず、第1吐出ファン41を停止させ、第2吐出ファン42を駆動させ、吸気ファン43を駆動させる。また、制御部60は、眠気を示す情報を所定期間、取得し続けると、左右両側のうちの一方のシートヒータ20を加熱設定により加熱し、加熱した一方のシートヒータ20に対応する第1吐出ファン41を駆動させ、左右両側のうちの他方のシートヒータ20を非加熱設定により加熱させず、非加熱の他方のシートヒータ20に対応する第2吐出ファン42を停止させ、吸気ファン43を駆動する。
これによれば、第2吐出ファン42から送風がユーザに向けて吐出されるため、ユーザは、第2吐出ファン42からの送風が当てられる左側又は右側で涼しく感じる。このため、ユーザは、不均一な感覚を覚える。
また、所定期間以上、ユーザに眠気がある(ユーザの覚醒度が低い)場合、上述のように、ユーザは、ユーザの右側又は左側が温かく感じ、ユーザの左側又は右側が涼しく感じる。このため、ユーザは、さらなる左右の温度差による刺激によって不均一な感覚を覚える。その結果、座席温度調節装置2は、ユーザをより覚醒させることができる。
本実施の形態の座席温度調節装置2において、制御部60は、第1制御モードと第2制御モードとを有する。第1制御モードでは、眠気を示す情報を取得すると、左右両側のうちの一方のシートヒータ20を加熱設定により加熱させて、一方のシートヒータ20に対応する第1吐出ファン41を駆動させ、左右両側のうちの他方のシートヒータ20を非加熱設定により加熱させず、他方のシートヒータ20に対応する第2吐出ファン42を停止させて吸気ファン43を駆動する。また、第2制御モードでは、眠気を示す情報を取得すると、左右両側のシートヒータ20を非加熱設定により加熱させず、第1吐出ファン41を停止させて第2吐出ファン42を駆動させ、吸気ファン43を駆動させ、眠気を示す情報を所定期間、取得し続けると、左右両側のうちの一方のシートヒータ20を加熱設定により加熱し、加熱した一方のシートヒータ20に対応する第1吐出ファン41を駆動させ、左右両側のうちの他方のシートヒータ20を非加熱設定により加熱させず、非加熱の他方のシートヒータ20に対応する第2吐出ファン42を停止させて吸気ファン43を駆動させ、所定条件に基づいて、第1制御モードと第2制御モードとを切り替える。
これによれば、第1制御モードと第2制御モードとが切り替えられることで、ユーザは、左右の温度差による刺激が変化することによって、より不均一な感覚を覚える。その結果、座席温度調節装置2は、ユーザをより覚醒させることができる。
本実施の形態の座席温度調節装置2において、制御部60は、所定期間以上眠気を示す情報を取得しない場合、シートバック13の左右の温度差が抑制されるように、シートヒータ20、吸気ファン43、第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42を制御する。
これによれば、ユーザが覚醒した状態であれば、ユーザの背部及び腰部を均一に温めたり、均一に涼しくさせたりすることができる。このため、ユーザに快適な環境を提供することができる。
本実施の形態の座席温度調節装置2において、制御部60は、所定条件に基づいて、シートヒータ20の右側及び左側の加熱設定と非加熱設定とを切り替え、第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42の駆動と停止とを切り替える。
例えば、第1吐出ファンから温風を吐出したり、第2吐出ファンから冷風を吐出したりするだけの装置では、ユーザは、温風と冷風との切り替えに慣れてしまうことがある。
しかし、本実施の形態によれば、例えば第1制御モードと第2制御モードとを切り替えることで、ユーザの右側で温かく感じていても、右側で涼しく感じるようになったり、ユーザの左側で涼しく感じていても、左側で温かく感じるようになったりする。このように、ユーザは、温度差による刺激によって不均一な感覚を覚える。その結果、座席温度調節装置2は、ユーザをより覚醒させることができる。
本実施の形態の座席温度調節装置2において、所定条件は、所定期間を含む。
これによれば、所定期間に応じて、シートヒータ20の右側及び左側のそれぞれで加熱設定と非加熱設定とを個別に切り替えたり、第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42のそれぞれの駆動と停止とを個別に切り替えたりすることができる。
本実施の形態の座席温度調節装置2において、ユーザの覚醒度を検知することで、ユーザの眠気を示す情報を制御部60に出力する検知部を備える。
これによれば、ユーザの眠気(覚醒度)を精度よく検知することができるため、制御部60は、ユーザに眠気があれば、シートヒータ20、吸気ファン43、第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42を適切に制御することができる。その結果、ユーザに対して左右の温度差による刺激が与えられるため、座席温度調節装置2は、ユーザをより覚醒させることができる。
本実施の形態の座席温度調節装置2は、座席1のシートバック13に内蔵され、加熱設定によりシートバック13の右側又は左側を加熱し、非加熱設定によりシートバック13の左側又は右側を加熱しないシートヒータ20を備える。
これによれば、シートヒータ20の右側又は左側で温度差を大きくすることができるため、ユーザに対して左右の温度差による刺激を与え易くなる。このため、ユーザが不均一な感覚を覚え易くなるため、座席温度調節装置2は、ユーザをより覚醒させることができる。
(実施の形態の変形例1)
本変形例では、吸気ファン43の動作を停止している点で、実施の形態の座席温度調節装置の動作と相違する。本実施の形態おける他の構成は、特に明記しない場合は、実施の形態と同様であり、同一の構成及び機能については同一の符号を付して構成及び機能に関する詳細な説明を省略する。
<処理>
また、本変形例では、実施の形態の図8と同様の処理が行われるため、同一の処理については、同一の符号を付し、処理に関する詳細な説明を適宜省略する。
図9は、実施の形態の変形例1における座席温度調節装置2の動作を示すフローチャートである。
まず、図9に示すように、座席温度調節装置2では、ステップS11、S12の処理を経た後、ステップS12でYESの場合、制御部60は、シートヒータ20のヒータ線31全体を発熱させない非加熱設定にし、第1吐出ファン41を停止させ、第2吐出ファン42を駆動させる(S13a)。
第2吐出ファン42は駆動すると、左側の複数の通気孔14a1から第2吸入路17bを介して他方の連通部16に流れる空気によって、第2逆止弁44bが第2流路17dを閉じるように力が働くため、第2逆止弁44bが第2流路17dを閉鎖した状態となる。また、この処理では吸気ファン43が駆動しないため、第1逆止弁44aも開放されない。このため、ユーザは、肩峰、背部及び腰部の左側だけ涼しく感じる。
次に、座席温度調節装置2では、ステップS14からS19までの処理を経た後、ステップS20でYESの場合、第1制御モードとして、図6のbに示すように、例えば右ヒータ線31a及び左ヒータ線31bを加熱設定し、第1吐出ファン41を駆動させ、第2吐出ファン42を停止させる。つまり、制御部60は、加熱設定した右ヒータ線31a及び左ヒータ線31bに電源部70からの電流を流し、第1吐出ファン41を停止から駆動に切り替え、第2吐出ファン42を駆動から停止に切り替える(S21a)。
図6のbに示すように、第1吐出ファン41が駆動すると、右側の複数の通気孔14a1から空気が流入するため、それぞれの通気孔14a1を空気が通過した際に、シートヒータ20によって温められて、第1吸入路17aを介して一方の連通部16から温風が吹き出される。また、吸気ファン43が駆動しないため、右側の複数の通気孔14a1から第1吸入路17aを介して一方の連通部16に流れる空気によって、第1逆止弁44aが第1流路17cを閉じるように力が働き、第1逆止弁44aが第1流路17cを閉鎖した状態となる。この処理では吸気ファン43が駆動しないため、第2逆止弁44bも開放されない。よって、左側の連通部16からは空気が吐出されない。このため、ユーザは、肩峰、背部及び腰部の右側だけ温かく感じる。
そして、座席温度調節装置2では、ステップS22からS23までの処理を経た後、ステップS24でYESの場合、第1制御モードとして、例えば右ヒータ線31aを非加熱設定し、左ヒータ線31bを加熱設定し、第1吐出ファン41を停止させ、第2吐出ファン42を駆動させる。つまり、制御部60は、第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42の駆動と停止との切り替えに同期させて、シートヒータ20の右側及び左側の加熱設定と非加熱設定とを切り替える(S25a)。
なお、図9の処理は一例であり、図9に限定されない。例えば、ステップS11〜S14が省略されてもよく、ステップS11〜S18が省略されてもよく、ステップS11〜S21が省略されてもよい。また、ステップS14以降が省略されてもよく、ステップS17以降が省略されてもよく、ステップS22以降が省略されてもよい。また、ステップS17〜S20が省略されてもよく、ステップS21〜S24が省略されてもよい。また、ステップS25の処理を経た後、ユーザの覚醒度が規定値以上になるまで処理をS18に戻してもよい。
<作用効果>
次に、本変形例における座席温度調節装置2の作用効果について説明する。
上述したように、本変形例の座席温度調節装置2において、制御部60は、眠気を示す情報を取得すると、左右両側のシートヒータ20を加熱設定にし、第1吐出ファン41を停止させ、第2吐出ファン42を駆動させ、吸気ファン43を駆動させない。
これによれば、シートヒータ20により左右両方の背面が温められた状態で、第2吐出ファン42から温風がユーザの後方に当てられるため、ユーザは、第2吐出ファン42からの温風が当てられる右側で涼しく感じる。このため、ユーザは、不均一な感覚を覚える。
(実施の形態の変形例2)
<構成>
図10は、実施の形態の変形例2における座席温度調節装置2aを示すブロック図である。
本変形例では、図10に示すように、さらに座席温度調節装置2aが温度センサ51を有する点で、実施の形態の座席温度調節装置の動作と相違する。本実施の形態おける他の構成は、特に明記しない場合は、実施の形態と同様であり、同一の構成及び機能については同一の符号を付して構成及び機能に関する詳細な説明を省略する。
座席温度調節装置2aは、さらに、ユーザの体表面温度を検知する温度センサ51を備える。
温度センサ51は、ユーザの顔、腕、首等の身体の体表面温度を検知することができる。温度センサ51は、例えば赤外線センサ、測温抵抗体等である。温度センサ51は、検知したユーザの体表面温度を制御部60に出力する。
制御部60は、温度センサ51で検知されたユーザの体表面温度に基づいて、シートヒータ20、吸気ファン43、第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42を制御する。つまり、制御部60は、温度センサ51から体表面温度を示す情報を取得すると、当該情報が示す体表面温度に基づいて、シートヒータ20のヒータ線31の発熱温度を調節する。例えば、制御部60は、右ヒータ線31a及び左ヒータ線31bのそれぞれに供給する電流値等を変更することで、右ヒータ線31a及び左ヒータ線31bのそれぞれの発熱温度を個別に調節する。
<処理>
まず、図11に示すように、温度センサ51は、ユーザの状態を計測することで、ユーザの体表面温度を検知する(S31)。温度センサ51は、検知したユーザの体表面温度を示す情報を制御部60に出力する。
次に、制御部60は、ユーザの体表面温度を示す情報を取得すると、当該情報が示す体表面温度が規定温度未満であるか否かを判定する(S12)。
次に、制御部60は、体表面温度が規定温度以上である場合(S12でNO)、ユーザの体表面温度が高くなっているため、加熱設定している右ヒータ線31a又は左ヒータ線31bの温度を体表面温度未満にする(S33)。つまり、制御部60は、加熱設定している右ヒータ線31a又は左ヒータ線31bに流す電流値を小さくする又は停止させる。シートヒータ20の温度が低くなる(高くなり難い)ため、制御部60は、ユーザの体表面温度を下げるように、右ヒータ線31a又は左ヒータ線31bに流す電流値を制御する。これにより、ユーザは、涼しく感じるため、不均一な感覚を覚える。なお、本変形例では、右ヒータ線31a又は左ヒータ線31bを個別に(異なるタイミングで)加熱設定しているが、右ヒータ線31a及び左ヒータ線31bを同時に加熱設定してもよい。
一方、制御部60は、体表面温度が規定温度未満である場合(S32でYES)、ユーザの体表面温度が低くなっているため、加熱設定している右ヒータ線31a又は左ヒータ線31bの温度を体表面温度以上にする(S34)。つまり、制御部60は、加熱設定している右ヒータ線31a又は左ヒータ線31bに流す電流値を大きくする。シートヒータ20の温度が高くなるため、制御部60は、ユーザの体表面温度を上げるように、右ヒータ線31a又は左ヒータ線31bに流す電流値を制御する。これにより、シートヒータ20の温度が高くなり、ユーザは、熱く感じるため、不均一な感覚を覚える。
次に、制御部60は、ステップS33又はS34でヒータ線31の発熱を制御してから所定期間が経過したか否かを判定する(S35)。なお、所定期間は、ユーザの覚醒度に応じて変更されてもよく、一定値でなくてもよい。また、以下の、所定期間においても同様である。
制御部60は、所定期間が経過していなければ(S35でNO)、処理をステップS35に戻す。
次に、制御部60は、所定期間が経過していれば(S35でYES)、処理を終了する。
また、図8等に示すように、ステップS33、S34の処理において、右ヒータ線31aと左ヒータ線31bとの加熱設定と非加熱設定とを切り替えてもよい。
なお、ここではシートヒータ20により体表面温度を可変しているが、これに限定されるものではなく、吸気ファン43、第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42を同様に制御することで、ユーザの体表面温度を可変してもよいし、シートヒータ20、吸気ファン43、第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42のすべてを制御して、ユーザの体表面温度を可変してもよい。
<作用効果>
次に、本変形例における座席温度調節装置2aの作用効果について説明する。
上述したように、本変形例の座席温度調節装置2aにおいて、ユーザの体表面温度を検知する温度センサ51を備える。そして、制御部60は、温度センサ51で検知されたユーザの体表面温度に基づいて、シートヒータ20、吸気ファン43、第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42を制御する。
これによれば、ユーザの体表面温度に応じて、シートヒータ20によってシートバック13を加熱する温度を上昇させたり下降させたりすることができる。つまり、制御部60は、シートヒータ20を、ユーザの体表面温度より高い、もしくは低い温度をユーザに与えることができる。さらには、吸気ファン43、第1吐出ファン41及び第2吐出ファン42を制御することで、ユーザの体表面温度を可変することができる。これらにより、ユーザが不均一な感覚を意識し易くなるため、座席温度調節装置2aは、ユーザをより覚醒させることができる。
(その他変形例等)
以上、本開示について、実施の形態及び実施の形態の変形例1、2に基づいて説明したが、本開示は、これら実施の形態及び実施の形態の変形例1、2等に限定されるものではない。
例えば、上記各実施の形態及び実施の形態の変形例1、2に係る座席温度調節装置において、制御部は、ヒータ線を段階的に温めることができてもよく、右ヒータ線及び左ヒータ線の温度を個別に調節することができてもよい。また、制御部は、第1吐出ファンの吐出量、第2吐出ファンの吐出量及び吸気ファンの吸気量を個別に調節することができてもよく、一対の連通部のそれぞれから吹き出される風量についても個別に調節することができてもよい。
また、上記各実施の形態及び実施の形態の変形例1、2に係る座席温度調節装置において、覚醒制御を行う際に、右ヒータ線及び左ヒータ線の加熱、非加熱制御の順番はどちらからでもよい。また、第1吐出ファンと第2吐出ファンの動作、停止の順番もどちらからでもよい。さらに、右ヒータ線及び左ヒータ線の加熱、非加熱の状態、および第1吐出ファンと第2吐出ファンの動作、停止の状態を、例えば所定期間より短い期間で周期的に、もしくはランダムに切り替えてもよい。
また、上記各実施の形態及び実施の形態の変形例1、2に係る座席温度調節装置において、右ヒータ線及び左ヒータ線に可変抵抗が設けられていてもよい。この場合、制御部は、可変抵抗を制御することで、右ヒータ線及び左ヒータ線の温度(電流値)を個別に調節してもよい。
また、上記各実施の形態及び実施の形態の変形例1、2に係る座席温度調節装置において、制御部は、右ヒータ線及び左ヒータ線のそれぞれの発熱量(ヒータ線に流す電流値)に応じて、第1吐出ファンの吐出量、第2吐出ファンの吐出量及び吸気ファンの吸入量を変更してもよい。
また、上記各実施の形態及び実施の形態の変形例1、2に係る座席温度調節装置において、第2シートパッドの一部に形成されているがこれには限定されない。例えば、第2シートパッドの表面側に、第1流路及び第2流路を形成するための複数のシートパッドが設けられていてもよく、第1吐出ファン、第2吐出ファン及び吸気ファン等も設けられていてもよい。つまり、座席温度調節装置が第2シートパッドの表面に配置される構成であってもよい。
また、上記各実施の形態及び実施の形態の変形例1、2に係る座席温度調節装置において、制御部は、例えば、右ヒータ線を加熱設定して左ヒータ線を非加熱設定した後に、右ヒータ線を非加熱設定に切り替えて左ヒータ線を加熱設定に切り替えた場合、ユーザに対し熱収支が均衡化するように温度を決定してもよい。例えば、左ヒータ線を非加熱設定した場合には、非加熱設定箇所に対応するユーザの一部分から熱が奪われることがある。このため、左ヒータ線を加熱設定した際に、同一箇所においてユーザの一部分から奪われた熱を付与するように温める。つまり、そのユーザの一部分を熱が奪われる前の温度に戻すように、制御部は、ヒータ線の温度を制御してもよい。例えば、加熱設定時の右ヒータ線が第1温度に加熱されれば、加熱設定時の左ヒータ線を第2温度に加熱してもよい。このとき、第1温度は、第2温度と同一であるが、異なることもある。熱収支は、ユーザの体表面温度、座席の形状、湿度、気温、エアコンディショナの動作状態、車両の車室内の環境(日射量)等に応じ、所定の関数又はテーブルに基づいて適宜算出される。例えば、制御部は、予め入力された座席の形状を示す情報、湿度温度計から取得した湿度及び気温を示す情報、エアコンディショナからエアコンディショナの動作状態を示す情報、車室内の環境をセンシングするセンサの環境情報、温度センサによるユーザの体表面温度等を取得したりする。また、制御部は、熱収支に応じて第1温度及び第2温度を適宜設定してもよい。
また、上記各実施の形態及び実施の形態の変形例1、2に係る座席温度調節装置に含まれる各処理部は、典型的に集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。
また、集積回路化はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
なお、上記各実施の形態及び実施の形態の変形例1、2において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU又はプロセッサ等のプログラム実行部が、ハードディスク又は半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
また、上記で用いた数字は、全て本開示を具体的に説明するために例示するものであり、本開示の実施の形態及び実施の形態の変形例1、2は例示された数字に制限されない。
また、ブロック図における機能ブロックの分割は一例であり、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックとして実現したり、一つの機能ブロックを複数に分割したり、一部の機能を他の機能ブロックに移してもよい。また、類似する機能を有する複数の機能ブロックの機能を単一のハードウェア又はソフトウェアが並列又は時分割に処理してもよい。
また、フローチャートにおける各ステップが実行される順序は、本開示を具体的に説明するために例示するためであり、上記以外の順序であってもよい。また、上記ステップの一部が、他のステップと同時(並列)に実行されてもよい。
その他、実施の形態及び実施の形態の変形例1、2に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で実施の形態及び実施の形態の変形例1、2における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。
本開示は、例えば車両等に利用可能である。
1 座席
2、2a 座席温度調節装置
13 シートバック(背もたれ部)
20 シートヒータ
41 第1吐出ファン
42 第2吐出ファン
43 吸気ファン
50 検知部
51 温度センサ
60 制御部

Claims (13)

  1. シートヒータを介して座席の背もたれ部に空気を吸引可能な吸気ファンと、
    前記背もたれ部の左右にそれぞれ設けられ、前記背もたれ部の上部から前記座席に着座したユーザに向けて、前記シートヒータを介して前記背もたれ部の空気を吐出する第1吐出ファン及び第2吐出ファンと、
    前記吸気ファンと前記第1吐出ファンとを接続する第1流路の間に設けられる第1逆止弁と、
    前記吸気ファンと前記第2吐出ファンとを接続する第2流路の間に設けられる第2逆止弁と、
    前記シートヒータ、前記吸気ファン、前記第1吐出ファン及び前記第2吐出ファンを制御する制御部を備え、
    前記制御部は、前記ユーザの眠気を示す情報に基づいて、前記背もたれ部の右側及び左側で温度差が生じるように、前記シートヒータ、前記吸気ファン、前記第1吐出ファン及び第2吐出ファンを制御する
    座席温度調節装置。
  2. 前記制御部は、
    前記座席の前記背もたれ部の右側に対応する前記シートヒータの右側を加熱設定又は非加熱設定し、
    前記座席の前記背もたれ部の左側に対応する前記シートヒータの左側を非加熱設定又は加熱設定し、
    前記第1逆止弁及び前記第2逆止弁は、前記吸気ファン、前記第1吐出ファン及び前記第2吐出ファンが停止している場合に、閉じることで前記第1流路及び前記第2流路を閉鎖し、
    前記第1逆止弁は、
    前記第1吐出ファンが駆動する場合に、閉じることで前記第1流路を閉鎖し、
    前記第1吐出ファンが停止し、かつ、前記吸気ファンが駆動している場合に開くことで前記第1流路を開放し、
    前記第2逆止弁は、
    前記第2吐出ファンが駆動する場合に、閉じることで前記第2流路を閉鎖し、
    前記第2吐出ファンが停止し、かつ、前記吸気ファンが駆動している場合に開くことで前記第2流路を開放する
    請求項1に記載の座席温度調節装置。
  3. 前記制御部は、前記眠気を示す情報を取得すると、左右両側の前記シートヒータを非加熱設定にし、前記第1吐出ファンを停止させ、前記第2吐出ファンを駆動させて前記吸気ファンを駆動させる
    請求項1又は2に記載の座席温度調節装置。
  4. 前記制御部は、前記眠気を示す情報を取得すると、左右両側の前記シートヒータを加熱設定にし、前記第1吐出ファンを停止させ、前記第2吐出ファンを駆動させて前記吸気ファンを駆動させない
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の座席温度調節装置。
  5. 前記制御部は、第1制御モードを有し、
    前記第1制御モードでは、前記制御部が前記眠気を示す情報を取得すると、
    左右両側のうちの一方の前記シートヒータを加熱設定により加熱し、加熱した前記一方の前記シートヒータに対応する前記第1吐出ファンを駆動させ、
    左右両側のうちの他方の前記シートヒータを非加熱設定により加熱させず、非加熱の前記他方の前記シートヒータに対応する前記第2吐出ファンを停止させ、前記吸気ファンを駆動する
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の座席温度調節装置。
  6. 前記制御部は、第2制御モードを有し、
    前記第2制御モードでは、
    前記眠気を示す情報を取得すると、左右両側の前記シートヒータを非加熱設定により加熱させず、前記第1吐出ファンを停止させ、前記第2吐出ファンを駆動させ、前記吸気ファンを駆動させ、
    前記眠気を示す情報を所定期間、取得し続けると、左右両側のうちの一方の前記シートヒータを加熱設定により加熱し、加熱した前記一方の前記シートヒータに対応する前記第1吐出ファンを駆動させ、左右両側のうちの他方の前記シートヒータを非加熱設定により加熱させず、非加熱の前記他方の前記シートヒータに対応する前記第2吐出ファンを停止させ、前記吸気ファンを駆動する
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の座席温度調節装置。
  7. 前記制御部は、
    第1制御モードと第2制御モードとを有し、
    前記第1制御モードでは、前記眠気を示す情報を取得すると、
    左右両側のうちの一方の前記シートヒータを加熱設定により加熱させて、前記一方の前記シートヒータに対応する前記第1吐出ファンを駆動させ、
    左右両側のうちの他方の前記シートヒータを非加熱設定により加熱させず、前記他方の前記シートヒータに対応する前記第2吐出ファンを停止させて前記吸気ファンを駆動させ、
    前記第2制御モードでは、
    前記眠気を示す情報を取得すると、左右両側の前記シートヒータを非加熱設定により加熱させず、前記第1吐出ファンを停止させ、前記第2吐出ファンを駆動させて前記吸気ファンを駆動させ、
    前記眠気を示す情報を所定期間、取得し続けると、左右両側のうちの一方の前記シートヒータを加熱設定により加熱し、加熱した前記一方の前記シートヒータに対応する前記第1吐出ファンを駆動させ、左右両側のうちの他方の前記シートヒータを非加熱設定により加熱させず、非加熱の前記他方の前記シートヒータに対応する前記第2吐出ファンを停止させて前記吸気ファンを駆動させ、
    所定条件に基づいて、前記第1制御モードと前記第2制御モードとを切り替える
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の座席温度調節装置。
  8. 前記制御部は、所定期間以上前記眠気を示す情報を取得しない場合、前記背もたれ部の左右の温度差が抑制されるように、前記シートヒータ、前記吸気ファン、前記第1吐出ファン及び前記第2吐出ファンを制御する
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の座席温度調節装置。
  9. 前記制御部は、所定条件に基づいて、前記シートヒータの右側及び左側の加熱設定と非加熱設定とを切り替え、前記第1吐出ファン及び前記第2吐出ファンの駆動と停止とを切り替える
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の座席温度調節装置。
  10. 前記所定条件は、所定期間を含む
    請求項9に記載の座席温度調節装置。
  11. ユーザの覚醒度を検知する検知部を備え、
    前記制御部は、検知された前記覚醒度が規定値未満であれば、前記眠気を示す情報を取得する
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の座席温度調節装置。
  12. 前記座席の前記背もたれ部に内蔵され、加熱設定により前記背もたれ部の右側又は左側を加熱し、非加熱設定により前記背もたれ部の左側又は右側を加熱しないシートヒータを備える
    請求項1〜11のいずれか1項に記載の座席温度調節装置。
  13. 前記ユーザの体表面温度を検知する温度センサを備え、
    前記制御部は、前記温度センサで検知された前記ユーザの体表面温度に基づいて、前記シートヒータ、前記吸気ファン、前記第1吐出ファン及び前記第2吐出ファンを制御する
    請求項1〜12のいずれか1項に記載の座席温度調節装置。
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