JP2021142210A - カテーテルシステム及びカテーテルシステムの電圧印加方法 - Google Patents

カテーテルシステム及びカテーテルシステムの電圧印加方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高電圧パルスを出力する電極部の温度上昇を抑えたカテーテルシステム及びカテーテルシステムの電圧印加方法を提供する。【解決手段】5極以上の電極部31を有するアブレーションカテーテル20と、電極部31に対する電力供給を制御する制御部22と、を有し、制御部22は、2極以上の電極部31を選択してその間に電圧を印加することを含む出力動作を複数回行うと共に、2回目以降の出力動作では、前回の出力動作で制御部22が選択した電極部31以外から2極以上の電極部31を選択するように構成されているカテーテルシステムである。【選択図】図4

Description

本発明は、生体内に挿入され生体組織に対しアブレーションによる治療を行うアブレーションカテーテルを含むカテーテルシステム及びカテーテルシステムの電圧印加方法に関する。
肺静脈壁の心筋スリーブで発生する異常興奮が原因となる心房細動に対して、肺静脈と左心房との接合部を処置し、心筋細胞を破壊する肺静脈隔離術が行われることがある。肺静脈隔離術は、アブレーションカテーテルの先端からエネルギー(例えば高周波)を発生させて、肺静脈流入部の心筋を円周状に壊死させ、肺静脈を隔離する。アブレーションカテーテルは、その他腎交感神経除神経術などに用いることができる。
また、一部のアブレーションカテーテルは、複数設けられる電極部から生体組織に対して高電圧パルスを出力し、非熱的に心筋細胞を破壊する。高電圧パルスは、隣接する電極部間に電圧を印加することによって出力される。また、電極部を一極飛ばして電圧を印加し、組織内のより深い位置までエネルギーを到達させるアブレーションカテーテルも知られている。このようなアブレーションカテーテルは、例えば特許文献1に開示されている。
国際公開第2019/022816号
高電圧パルスを出力する際には、周方向に沿って配置された電極部を一定の方向に順次選択し、選択した電極部と選択方向に隣接する電極部との間に電圧を印加する。この場合、先に選択された電極部に隣接する電極部は、電圧を印加された後、次に選択されるので、連続して電圧を印加される。電極部に電圧が印加されると温度が上昇するが、これが連続すると電極部の温度はさらに上昇してしまう。電極部の温度が過度に上昇すると、接触する生体組織の熱損傷にも繋がる。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、高電圧パルスを出力する電極部の温度上昇を抑えたカテーテルシステム及びカテーテルシステムの電圧印加方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明に係るカテーテルシステムは、5極以上の電極部を有するアブレーションカテーテルと、
前記電極部に対する電力供給を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、2極以上の前記電極部を選択してその間に電圧を印加することを含む出力動作を複数回行うと共に、2回目以降の前記出力動作では、前回の前記出力動作で前記制御部が選択した前記電極部以外から2極以上の前記電極部を選択するように構成されている。
上記目的を達成する本発明に係るカテーテルシステムの電圧印加方法は、5極以上の電極部を有するアブレーションカテーテルと、前記電極部に対する電力供給を制御する制御部と、を有するカテーテルシステムの電圧印加方法であって、
前記制御部は、2極以上の前記電極部を選択してその間に電圧を印加することを含む出力動作を複数回行うと共に、2回目以降の前記出力動作では、前回の前記出力動作で前記制御部が選択した前記電極部以外から2極以上の前記電極部を選択する。
上記のように構成したカテーテルシステムは、電極部に連続して電圧が印加されないので、高電圧パルスを繰り返し出力した際の最高温度を抑え、過度の温度上昇を抑制できる。このため、カテーテルシステムは、アブレーションによる治療時に、生体組織の熱損傷を防止できる。また、カテーテルシステムは、電極部の最高温度における一定の制約条件のもとで、高電圧パルスの出力間隔を短く、あるいは出力回数を多くすることができる。
また、周方向に電極を配置したカテーテルシステムにおいて、前記制御部は、前記電極部に対する出力動作を1周する間に、前回の前記出力動作で前記制御部が選択した前記電極部以外から2極以上の前記電極部を選択するようにしてもよい。これにより、少なくとも電極部の選択を一周する間に、特定の電極部が2回連続で出力動作されることがないため、電極部の温度上昇を効果的に抑制できる。
また、前記制御部は、前記電極部に対する出力動作を2周以上する際の2周目以降の最初の前記出力動作において、前の周の最後の前記出力動作で選択した前記電極部以外から2極以上の前記電極部を選択するようにしてもよい。これにより、電極部への出力動作を複数周に渡って行う場合にも、特定の電極部が2回連続で出力動作されることがないため、過度に温度上昇する電極部をなくすことができる。
また、前記アブレーションカテーテルは、7極以上の前記電極部を有し、前記制御部は、3回目以降の前記出力動作では、2回前の前記出力動作で前記制御部が選択した前記電極部以外から2極以上の前記電極部を選択するように構成されているようにしてもよい。これにより、各電極部に対する電圧印加の間隔は、出力動作3回分以上の間隔となるので、電極部の温度上昇をより抑制できる。
また、前記アブレーションカテーテルは、9極以上の前記電極部を有し、前記制御部は、4回目以降の前記出力動作では、2回前及び3回前の前記出力動作で前記制御部が選択した前記電極部以外から2極以上の前記電極部を選択するように構成されているようにしてもよい。これにより、各電極部に対する電圧印加の間隔は、出力動作4回分以上の間隔となるので、電極部の温度上昇をより抑制できる。
また、上記のように構成したカテーテルシステムの電圧印加方法は、電極部に連続して電圧を印加しないので、高電圧パルスを繰り返し出力した際の電極部の最高温度を抑え、過度の温度上昇を抑制できる。
アブレーションカテーテルの正面図である。 アブレーションカテーテルの先端部付近の拡大断面図である。 バルーンが拡張した状態におけるアブレーションカテーテルの先端部付近の拡大断面図である。 生体組織内で拡張した電極部とバルーン及びシャフト部の断面図である。 10極の電極部を周方向に沿って配置した状態の断面図であって、出力動作する順番を示した図である。 図5の動作例について、各電極部に対する電圧印加のタイミングをハッチングで表した図である。 図5の動作例から一部の電極印加の順番を入れ替えた動作例について、各電極部に対する電圧印加のタイミングをハッチングで表した図である。 時間に対する電極部Cの温度変化を表したグラフである。 5極の電極部を周方向に沿って配置した状態の断面図であって、出力動作する順番を示した図である。 6極の電極部を周方向に沿って配置した状態の断面図であって、出力動作する順番を示した図である。 10極の電極部を周方向に沿って配置した状態の断面図であって、1度に4極を選択する場合の出力動作する順番を示した図である。 図9の動作例について、各電極部に対する電圧印加のタイミングをハッチングで表した図である。 電極部を7極とした場合の動作例について、各電極部に対する電圧印加のタイミングをハッチングで表した図である。 電極部を9極とした場合の動作例について、各電極部に対する電圧印加のタイミングをハッチングで表した図である。 バルーンを有していないアブレーションカテーテルの先端部付近の拡大断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上、誇張されて実際の比率とは異なる場合がある。また、本明細書では、カテーテル等の医療デバイスを生体内腔に挿入する側を「先端」若しくは「先端側」、操作する手元側を「基端」若しくは「基端側」と称することとする。アブレーションは、不可逆電気穿孔法による生体組織を破壊する行為や、熱による焼灼等によって生体組織を破壊する行為である。
本実施形態のカテーテルシステムは、生体内腔に対し経皮的に挿入され、目的部位の生体組織に接触して電流を印加し、アブレーションを実施する。本実施形態のカテーテルシステムが対象とするのは、肺静脈隔離術において、肺静脈の入口部を全周に渡ってアブレーションを行う治療である。ただし、カテーテルシステムは、その他の治療にも適用することができる。
図1,2に示すように、アブレーションカテーテル20は、長尺管状のシャフト部30の先端部に電極部31とバルーン32とを有している。図2等では、簡略化のため、電極部31は2極のみ示されているが、後述するように電極部31は周方向に10極設けられる。シャフト部30の基端部にはハブ33が設けられる。シャフト部30は、最外管40と、最外管40の内部に挿通される外管41と、外管41の内部に挿通されて先端部が突出する内管42とを有している。
最外管40の先端部には、電極部31の基端部を固定する基端部材46が設けられる。また、内管42の先端部には、電極部31の先端部を固定する先端部材45が設けられる。図3に示すように、電極部31は、バルーン32の拡張に伴い径方向に拡張することができる。
シャフト部30は、電極部31に電圧を印加するための接続線48を長さ方向に沿って有している。接続線48は、電極部31に対する電力供給を制御する制御部22に接続されている。
外管41と内管42との間には拡張ルーメン43が形成される。また、内管42の内部にはガイドワイヤルーメン44が形成される。内管42は、外管41の先端よりもさらに先端側まで突出している。バルーン32は、基端側端部が外管41に固定され、先端側端部が内管42に固定されている。これにより、バルーン32の内部が拡張ルーメン43と連通している。拡張ルーメン43を介してバルーン32に拡張用流体を注入することで、バルーン32を拡張させることができる。拡張用流体は気体でも液体でもよく、例えばヘリウムガス、COガス、Oガス、笑気ガス等の気体や、生理食塩水、造影剤、およびその混合剤等の液体を用いることができる。
最外管40と外管41及び内管42は、ある程度の可撓性を有する材料により形成されるのが好ましい。そのような材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、あるいはこれら二種以上の混合物等のポリオレフィンや、軟質ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム等が挙げられる。
バルーン32は、薄膜状のバルーン膜によって形成されており、外管41や内管42と同様に、可撓性を有する材料によって形成される。また、電極部31を確実に押し広げる程度の強度も必要とされる。バルーン32の材質には、外管41や内管42について上で挙げたものを用いることができ、また、それ以外であってもよい。特に、血管(肺静脈)の根元の心腔表面をアブレーションする場合、血管内をアブレーションしてしまうとスパズム等によって血管が収縮してしまうことがある。そこで、血管内をアブレーションすることなく血管の根元の心腔表面をアブレーションするために、バルーン拡張径は約15mmから30mmに設定される。
制御部22は、一定のパターンにより隣接する電極部31間に電圧を印加する。制御部22は、高電圧パルスを出力する出力手段22aと、高電圧パルスを出力する電極部31を切替えるリレー回路を有した切替手段22bと、切替手段22bを制御して電極部31を選択する選択手段22cとを有している。図4に示すように、バルーン32によって拡張された電極部A〜Jは、周方向に沿ってそれぞれ等間隔に配置され、生体組織100の内周面に当接する。
図5において、円で囲まれた数字は、電圧が印加される順番を示している。以下、電圧を印加する電極部31の組を(X,Y)のように表記する。図5に示すように、制御部22は、最初に(A,B)を選択して電圧を印加する出力動作を行う。次に、制御部22は、(A,B)のいずれも含まない(F,G)を選択して出力動作を行う。続いて、制御部22は、(C,D)、(H,I)、(E,F)、(J,A)、(G,H)、(B,C)、(I,J)、(D,E)の順に出力動作を行い、全ての電極部31間に電圧を印加する。全ての電極部31間に電圧を1回ずつ印加することで、出力動作が1周する。出力動作を1周する間、前回の出力動作で制御部22が選択した電極部31以外から2極の電極部31が選択され、出力動作が行われる。このため、各電極部31は、2回連続で選択されない。
図6において縦方向には各電極部31を、横方向には出力動作の回数を、それぞれ表しており、電圧が印加されるタイミングにはハッチングを付している。出力動作は同じ時間間隔で行われる。図5,6の順番では、電極部Fに対する1回目の電圧印加は、2番目の出力動作で、電極部Fに対する2回目の電圧印加は、5番目の出力動作で行われる。すなわち、電極部Fに対する電圧印加の間隔は、出力動作3回分である。電極部Hと電極部Jも同様で、電圧印加の間隔は出力動作3回分である。一方、電極部Bや電極部Dの電圧印加の間隔は、出力動作7回分である。このため、電極部F、H、Jの温度上昇は、電極部B、Dより突出して高くなる。そこで、一部順番を入れ替えて、電圧印加の間隔を平準化することもできる。図7に示すように、(E,F)と(J,A)、(G,H)と(B,C)を入れ替えて、(A,B)、(F,G)、(C,D)、(H,I)、(J,A)、(E,F)、(B,C)、(G,H)、(I,J)、(D,E)の順に出力動作を行うと、電極部Dの電圧印加の間隔は出力動作7回分のまま、他の電極部の電圧印加の間隔を最低出力動作4回分にすることができるため、温度上昇をより抑えることができる。
制御部22による出力動作は、より詳細には以下のように行われる。選択手段22cは、所定の電極部31を2極選択し、切替手段22bを制御する。切替手段22bは、一定の保持時間の間、所定の電極部31を選択した状態を維持する。その間に患者の心電信号に同期したトリガー信号が入力されたら、出力手段22aから高電圧パルスが出力される。切替手段22bの保持時間が経過したら、選択手段22cは前回選択された電極部31以外の電極部31を選択して、切替手段22bを制御する。その後、トリガー信号の入力により出力手段22aから高電圧パルスが出力される。以下同様に出力動作が繰り返される。
電極部31間に印加される高電圧パルスの電圧の一例を以下に挙げる。制御部22が出力する電界強度は400〜800V/cmであり、双極性の電圧波形を有する。そのパルス幅は100μsecであり、100μsec間隔で、一度に10〜200バルスを出力する。電圧印加は、各電極間で0.5〜2秒に1回のタイミングで繰り返される。これによって、肺静脈の入口の細胞を全周に渡って壊死させる。なお、ここでいう高電圧とは、電圧が印加される電極間で400V/cm以上の電界強度を達成できる電圧のことを指す。
出力動作は2周以上行われる。1周目の最後に出力動作が行われるのは(D,E)であり、2周目の最初に出力動作が行われるのは、(D,E)のいずれも含まない(A,B)である。このように、周をまたいだ場合も、前回の出力動作で制御部22が選択した電極部31以外から2極の電極部31が選択され、出力動作が行われる。したがって、出力動作が複数周に渡って行われても、各電極部31は、2回連続で選択されない。
図8において横軸は時間(t)であり縦軸は温度(T)である。実線は、前述のように各電極部31が2回連続で選択されないように出力動作した場合における電極部Cの温度変化を、破線は、(A,B)、(B,C)、(C,D)のように、各電極部31を順番に選択して出力動作した場合における電極部Cの温度変化を、それぞれ示している。各電極部31を順番に選択すると、電極部Cは2回連続で選択されるので、電極部Cの温度が高いままさらに温度が上昇する。このため、電極部Cは、温度のピークが高くなる。一方で、各電極部31が2回連続で選択されないように出力動作すると、温度上昇の頻度は高くなるが、電極部Cの温度がある程度下がってから電圧が印加されて温度上昇するため、温度のピークは低く抑えられる。出力動作が3周行われた場合における電極部Cの最高温度は、T2である。各電極部31を2回連続で選択しないように出力動作した場合には、電極部Cの最高温度はT1である。各ケースにおける電極部Cの最高温度はT1<T2であり、電極部31を2回連続で選択しないように出力動作することで、最高温度を抑えることができる。なお、他の電極部A,B,D〜Jも、同様に2回連続で選択されないことにより、最高温度を抑えることができる。
本実施形態のカテーテルシステムは、電極部31の最高温度を抑えることで、生体組織の熱損傷を防止できる。電極部31が2回連続で選択される場合の最高温度を許容する場合、電極部31に対する出力動作の間隔を小さくすることができ、出力動作に要する時間を短くすることができる。また、電極部31が2回連続で選択される場合の最高温度を許容する場合、電極部31に対する出力動作の回数を多くしてもよく、アブレーションによる治療効果を高くすることができる。
次に、カテーテルシステムを用いた処置方法について説明する。始めに、セルジンガー法などによりイントロデューサー(図示しない)を経皮的に血管に穿刺する。次に、ガイドワイヤ(図示しない)を挿入後、ガイディングカテーテル(図示しない)を、イントロデューサーに挿入し、ガイドワイヤを先端側に突出させてから、ガイディングカテーテルの先端部をイントロデューサーの先端部開口から血管内へ挿入する。この後、ガイドワイヤを先行させつつ、ガイディングカテーテルを心房中隔の卵円窩まで徐々に押し進める。術者は、右心房側から左心房側に向かって、所定の穿刺デバイスを貫通させることにより、心房中隔に貫通孔を形成する。穿刺デバイスは、例えば、先端が尖ったワイヤ等のデバイスを利用することができる。貫通孔を形成後、ダイレータを使って、貫通孔を押し広げ、貫通孔にガイディングカテーテルを通し、ガイドワイヤを使って目的部位(例えば、肺静脈付近)まで押し進める。ガイディングカテーテルは、ガイディングカテーテルの先端部が可動する機構を有してもよい。
次に、ガイドワイヤルーメン44の先端部開口部に、ガイドワイヤの末端を挿入し、ハブ33からガイドワイヤを出す。次に、血管内に挿入されているガイディングカテーテル内に、アブレーションカテーテル20を先端部から挿入し、ガイドワイヤに沿わせてアブレーションカテーテル20を押し進める。
アブレーションカテーテル20は、電極部31を有する先端部が左心房に送達される。電極部31を所望の位置に配置したら、拡張ルーメン43を介して拡張用流体をバルーン32内に供給し、バルーン32を拡張させる。これにより、電極部31が径方向に拡張し、生体組織に密着する。
電極部31を生体組織100に密着させたら、制御部22は前述の通りに出力動作を行い、高電圧パルスの出力を行う。高電圧パルスの出力が完了したら、バルーン32を収縮させる。これにより、電極部31も径方向に収縮する。その後、血管内に挿入された全ての器具を抜出し、処置を完了する。
電極部31の数は10極には限られず、5極以上であれば任意の本数に設定できる。図9に示すように、電極部31が5極の場合、(A,B)、(C,D)、(E,A)、(B,C)、(D,E)の順に電圧を印加することで、1つの電極部31が2回連続で選択されないようにすることができる。
図10に示すように、電極部31は6極でもよい。図10(a)の場合、(A,B)、(C,D)、(E,F)、(B,C)、(F,A)、(D,E)の順に電圧を印加することで、1周の間に1つの電極部31が2回連続で選択されないようにすることができる。図10(b)の場合、(A,B)、(D,E)、(B,C)、(E,F)、(C,D)、(F,A)の順に電圧を印加することで、1つの電極部31が2回連続で選択されないようにすることができる。図10(a)のパターンでは、1周目の最後に出力動作される(D,E)と、2周目の最初に出力動作される(A,B)とはいずれも電極部が異なる。一方、図10(b)のパターンでは、1周目の最後に出力動作される(F,A)と、2周目の最初に出力動作される(A,B)とでは、電極部Aが共通するため、電極部Aは2回連続で電圧が印加される。出力動作する1周目の最後に選択される電極部31と2周目の最初に選択される電極部31は、異なることが望ましいが、この場合にのみ電極部31が2回連続で選択されることを許容してもよいし、1周終了後に1〜数回の電圧印加に相当する時間を休止時間として設けてもよい。
1度の出力動作において選択される電極部31は2極に限られず、2極以上を選択することができる。図11に示すように、(A,B)と(F,G)の4極を同時に選択して、それぞれの電極部31間に電圧を印加し、その後も4極ずつ電極部31を選択して電圧を印加してもよい。図12からも分かるように、電極部31は、前回の出力動作で選択された4極以外の電極部31が選択される。各電極部31に対する電圧印加の間隔は、出力動作2回分以上である。
電極部31を7極以上とした場合、制御部22は、3回目以降の出力動作では、2回前の出力動作で制御部22が選択した電極部31以外から2極以上の電極部31を選択できる。図13に示すように、電極部31を7極とした場合に、制御部22がこのように制御することで、各電極部31に対する電圧印加の間隔は、出力動作3回分以上の間隔となる。これにより、電極部31の温度上昇をより抑制できる。
電極部31を9極以上とした場合、制御部22は、4回目以降の出力動作では、3回前と2回前の出力動作で制御部22が選択した電極部31以外から2極以上の電極部31を選択できる。図14に示すように、電極部31を9極とした場合に、制御部22がこのように制御することで、各電極部31に対する電圧印加の間隔は、出力動作4回分以上の間隔となる。これにより、電極部31の温度上昇をより一層抑制できる。
以上のように、本実施形態に係るカテーテルシステムは、5極以上の電極部31を有するアブレーションカテーテル20と、電極部31に対する電力供給を制御する制御部22と、を有し、制御部22は、2極以上の電極部31を選択して電圧を印加する出力動作を複数回行い、2回目以降の出力動作では、前回の出力動作で制御部22が選択した電極部31以外から2極以上の電極部31が選択される。このように構成したカテーテルシステムによれば、電極部31に連続して電圧が印加されないので、高電圧パルスを繰り返し出力した際の最高温度を抑え、過度の温度上昇を抑制できる。このため、カテーテルシステムは、アブレーションによる治療時に、生体組織の熱損傷を防止できる。また、カテーテルシステムは、電極部31の最高温度における一定の制約条件のもとで、高電圧パルスの出力間隔を短く、あるいは出力回数を多くすることができる。
また、制御部22は、電極部31に対する出力動作を1周する間に、前回の出力動作で制御部22が選択した電極部31以外から2極以上の電極部31を選択するようにしてもよい。これにより、少なくとも電極部31の選択を一周する間に、特定の電極部31が2回連続で出力動作されることがないため、電極部31の温度上昇を効果的に抑制できる。
また、制御部22は、電極部31に対する出力動作を2周以上する際の2周目以降の最初の出力動作において、前の周の最後の出力動作で選択した電極部31以外から2極以上の電極部31を選択するようにしてもよい。これにより、電極部31への出力動作を複数周に渡って行う場合にも、特定の電極部31が2回連続で出力動作されることがないため、過度に温度上昇する電極部31をなくすことができる。
なお、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。電極部31を選択する順番は、前回の出力動作で選択された電極部31以外から選択されるのであれば、任意に設定することができ、図5等に示す順番には限られない。また、制御部22は、隣接する電極部31を選択しているが、隣接しない電極部31を選択し、選択した電極部31間に電圧を印加してもよい。この場合も、電極部31は、前回の出力動作で選択された電極部31以外から選択される。
上述の実施形態では、アブレーションカテーテル20はバルーン32を有しているが、図15に示すようにバルーン32を有していなくてもよい。この場合、電極部は、基端部が最外管40に、先端部が内管42に固定され、最外管40を内管42に対し長さ方向に移動させることで、電極部を径方向に拡張、収縮させることができる。
20 アブレーションカテーテル
22 制御部
23 検出手段
30 シャフト部
31 電極部
32 バルーン
33 ハブ
40 最外管
41 外管
42 内管
43 拡張ルーメン
44 ガイドワイヤルーメン
45 先端部材
46 基端部材
48 接続線
100 生体組織

Claims (6)

  1. 5極以上の電極部を有するアブレーションカテーテルと、
    前記電極部に対する電力供給を制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は、2極以上の前記電極部を選択してその間に電圧を印加することを含む出力動作を複数回行うと共に、2回目以降の前記出力動作では、前回の前記出力動作で前記制御部が選択した前記電極部以外から2極以上の前記電極部を選択するように構成されているカテーテルシステム。
  2. 前記制御部は、前記電極部に対する出力動作を1周する間に、前回の前記出力動作で前記制御部が選択した前記電極部以外から2極以上の前記電極部を選択する請求項1に記載のカテーテルシステム。
  3. 前記制御部は、前記電極部に対する出力動作を2周以上する際の2周目以降の最初の前記出力動作において、前の周の最後の前記出力動作で選択した前記電極部以外から2極以上の前記電極部を選択する請求項1または2に記載のカテーテルシステム。
  4. 前記アブレーションカテーテルは、7極以上の前記電極部を有し、
    前記制御部は、3回目以降の前記出力動作では、2回前の前記出力動作で前記制御部が選択した前記電極部以外から2極以上の前記電極部を選択するように構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載のカテーテルシステム。
  5. 前記アブレーションカテーテルは、9極以上の前記電極部を有し、
    前記制御部は、4回目以降の前記出力動作では、2回前及び3回前の前記出力動作で前記制御部が選択した前記電極部以外から2極以上の前記電極部を選択するように構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載のカテーテルシステム。
  6. 5極以上の電極部を有するアブレーションカテーテルと、前記電極部に対する電力供給を制御する制御部と、を有するカテーテルシステムの電圧印加方法であって、
    前記制御部は、2極以上の前記電極部を選択してその間に電圧を印加することを含む出力動作を複数回行うと共に、2回目以降の前記出力動作では、前回の前記出力動作で前記制御部が選択した前記電極部以外から2極以上の前記電極部を選択するカテーテルシステムの電圧印加方法。
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