JP2021123616A - 活性エネルギー線硬化型平版印刷用光輝性インキ組成物及び印刷物 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型平版印刷用光輝性インキ組成物及び印刷物 Download PDF

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Abstract

【課題】インキ含有成分が、印刷物から外部移行することを抑制し、さらに、高い光沢度や鏡面性を有する印刷物が得られる、活性エネルギー線硬化型平版印刷用光輝性インキ組成物を提供すること。【解決手段】アルミニウム顔料と、バインダー樹脂と、(メタ)アクリレート化合物(A)と、光重合開始剤(B)とを含む平版印刷用インキ組成物であって、特定の形状のアルミニウム顔料をインキ組成物全量に対し3〜20質量%含有し、光重合開始剤(B)が、アシルフォスフィンオキサイド化合物(b1)をインキ組成物全量中0.1〜5質量%含有し、(メタ)アクリレート化合物(A)が、1分子あたりのアクリレート官能基数が3以上、かつ重量平均分子量400以上の化合物であり、チオキサントン系化合物を含有しないインキ組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、活性エネルギー線硬化型平版印刷用光輝性インキ組成物、及び前記活性エネルギー線硬化型平版印刷用光輝性インキ組成物を用いた印刷物に関し、高硬化性と印刷物からの外部移行抑制を両立し、さらに基材密着性が良好である活性エネルギー線硬化型オフセットインキ組成物に関する。
従来、カルトン紙、各種書籍印刷物、フォーム用印刷物等の各種包装用印刷物、各種プラスチック印刷物、シール・ラベル用印刷物、金属印刷物など種々の印刷物を得るため、平版(湿し水を使用する通常の平版および湿し水を使用しない水無し平版)、凸版、凹版、孔版印刷など種々の印刷方式が採用されており、これら印刷には各々の印刷方式に適したインキが使用されている。そのようなインキの一つとして活性エネルギー線硬化型インキが知られている。
活性エネルギー線硬化型インキはアクリルエステル化合物のような活性エネルギー線硬化性を有する不飽和化合物を構成成分として含有しており、活性エネルギー線照射とともに瞬時に硬化し、上記不飽和化合物の3次元架橋反応による強靭な皮膜を形成する。それに加えて、その硬化性から印刷直後での後加工が可能で従来までの酸化重合型のインキと比べ生産性が向上している。また、意匠保護のため耐摩擦性が求められる包装用パッケージ印刷の分野における使用が多い傾向にある。さらに、その際は高生産性と低コストに加え、印刷品質の点で優位性のある平版印刷が用いられることも多い。
また、包装用パッケージ印刷において食品包装用分野の占める割合が多い。当分野ではパッケージの意匠性に関する印刷品質の向上に加え、昨今の安全志向の高まりから食品内容物に対する被覆組成原料の移行について議論の対象となる傾向が増加している。それら被覆組成原料の移行が議論対象となる傾向は、一般に安全対応意識が高いレベルにある欧米市場において当然高い傾向にあるが、昨今ではスイス連邦において世界初となる食品包装用印刷インキに関する法規制「Swiss Ordinance (RS817.023.21)」が施行され、欧州全体だけでなく日本を含めた他の先進国をはじめ、新興国などにもその影響が広く波及している。
本法規制の内容としては、インキ原料について一定の毒性や環境ホルモンの疑いが報告されている物質を使用禁止とした上で、さらに使用される個々原料についても食品内容物への移行制限量を厳しく制限するものである。その移行制限量はppbオーダーと非常に微量でありインキ設計上では大変厳しいものである。さらに、世界市場全体における大手食品メーカーあるいは食品パッケージメーカーはそれぞれ自社規制として「Swiss Ordinance(RS817.023.21)」と同水準の規制を設定し運用を始めている傾向にあり、本レベルの低移行性が食品包装用インキ全般に求められるようになってきている。
低移行性、低臭性あるいは低滲み出し性の課題を解決するために、特許文献1、2、3をはじめ種々の観点から研究が行われている。すなわち特許文献1では光重合開始剤または増感剤とポリエステル樹脂とを化学結合させることにより、移行性の高い光重合開始剤または増感剤の使用量を減量し、硬化反応後の光重合開始剤または増感剤の移行や溶出、揮発を低減させている。また特許文献2については活性エネルギー線硬化型インキ中の光重合開始剤の選定により臭気、移行性の低減を狙っている。さらに特許文献3については、増感剤として用いられるチオキサントン骨格をベースとした新規な光重合開始剤を用いることで高硬化性と低滲み出し性の両立を達成している。
しかしながら特許文献1〜3における、低移行、低臭、低滲み出し性評価の試験条件を見てみると、特許文献1は印刷物上にフィルム基材を乗せ、温度70℃、圧力100kgf/cm2で5時間プレスし、フィルムに移行した未反応開始剤および増感剤の量を紫外可視吸光光度計で測定するものであり、特許文献2は同様に印刷物上にフィルム基材を乗せ、温度60℃、圧力100kg/cm2で24時間放置した後、フィルムを蒸留水へ浸漬(温度25℃、24時間)して未反応開始剤および増感剤あるいは未反応モノマー、オリゴマーの量を紫外可視吸光光度計で測定するものであり、特許文献3は印刷物上に未印刷の白紙を乗せ、温度60℃、圧力15g/cm2で24時間放置した後、開始剤および増感剤の量を測定するものである。
特許文献1、3はフィルム上での紫外吸収スペクトルの測定でありppbオーダーの定量測定は困難であるうえに、特許文献3に関しては加圧条件と放置時間が軽微である。さらに特許文献2は印刷物からインキ原料が移行していると想定されるフィルムを、蒸留水にて抽出しているが、「Swiss Ordinance (RS817.023.21)」をはじめとした規制レベルの内容では実際の食品包装内容物を想定し高濃度のアルコール水溶液を用いるのが適当であり、また温度と放置時間についても市場要求レベルを満たしているとはいえない。加えて、一般に活性エネルギー線硬化型インキに用いるラジカル重合性モノマーあるいはオリゴマーの多くは光吸収波長を有しておらず特許文献2のような紫外可視吸光光度計での検出は困難である。
また、特許文献1、3は主に光重合開始剤または増感剤の移行低減に関するものであり、架橋反応に関係するもう一方の主成分であるラジカル重合性モノマーあるいはオリゴマーの移行低減については触れていない。
また、光重合開始剤または増感剤の低移行、低臭、低滲み出しを抑制する施策として特許文献1、3のように光重合開始剤または増感剤を高分子量化する方法も多く行なわれているが、単位分子量あたりの反応活性基数が減少してしまうため、硬化性劣化の課題を解決するには至っていない。
一般に活性エネルギー線硬化型インキは含有する有機・無機顔料の光遮断影響によるその硬化性劣化を防止するため、光重合開始剤と増感剤を併用することが多い。特許文献2、3に関しても増感剤は必須成分として含有されているが、代表例であるチオキサントン系化合物や、特許文献2記載のアミノ化合物はその硬化性向上効果の反面、外部移行性が大きく食品包装用インキ組成原料として用いた場合、食品内容物へ移行する可能性は高い。特許文献3に関しても新規光重合開始剤の基本骨格がチオキサントンであるため、未反応物質などの残存リスクが内在する。
このように、世界全体に広がる食品・医薬包装材への安全性意識の高まりを受け、「Swiss Ordinance (RS817.023.21)」をはじめとした規制水準を満たす活性エネルギー線硬化型インキ組成物が求められているが、実際の製品がおかれる製造・保管状況を全体的に包括可能な試験条件の設定確立には至っていない。また増感剤を使用することなく高硬化性(高生産性)を維持することのできる活性エネルギー線硬化型インキ組成物が必要となってきている。
また近年、印刷物の意匠性を向上させる目的で、ゴールド、シルバー、又はブロンズといった金属光沢(光輝性、光沢性)を付与した印刷物が、市場のニーズとして高まっている。
これらの印刷物は従来、グラビア、シルクスクリーン、フレキソ等の印刷方式により作成されている。しかしながら上記の印刷方式は、絵柄の変更に伴う版材の交換に手間がかかることから、少量多品種の印刷物には向いておらず、また印刷速度の点においても問題があった。
一方で、印刷の速い平版印刷を用いて金属光沢を付与した印刷物を作成する場合、これまでは、予め金属層を蒸着した用紙を使用したり、箔押しやインラインホイラー等による後加工を用いたりする必要があった。しかしながら、用紙や後加工による印刷物の製造方法は、特殊な装置を印刷機に設置する必要がある、専用糊を使用するため基材を選ぶ、繊細な絵柄や小さい文字の形成が困難である等、基材汎用性、生産面、コスト面での負荷が大きかった。特に上記の後加工方法は、必要とする絵柄以上の大きさに箔を当て、必要な絵柄分だけ型抜きするもので、小さな絵柄に使用する際には無駄が多くなってしまっていた。
上記問題の解決のため、金属光沢を付与するための平版印刷用光輝性インキも検討・開発されてきたが、従来品は、上記グラビア、シルクスクリーン、フレキソ等の印刷方式により作成された印刷物に比べ、光沢度が著しく劣っている現状であった。
その理由として、平版印刷用光輝性インキは、光沢性のみならず、平版印刷方式特有の、着肉性や乳化適性等にも留意して材料選定する必要があることが挙げられる。例えば任意のアルミニウム顔料を用いても、併用する成分が適切でなければ、印刷適性や光沢性が発現しない。
また、平版印刷では用紙基材が使用されることも、理由の一つである。一般に用紙基材は、グラビア、シルクスクリーン、フレキソ等の印刷方式で使用されるフィルム基材と異なり、表面が粗く、不透明である。基材表面の粗さの影響を受けて印刷物の光沢度が変化するうえ、フィルム基材の特性を利用する(例えば、基材側から印刷物を視認する)ことができないため、用紙基材に対しても鏡面性を有する印刷物を得るためには、フィルム基材への印刷物と同等以上に、印刷物の表面を平滑にすることが要求される。
そして上記の問題は、平版印刷用光輝性インキとして活性エネルギー線硬化型インキを使用した際に、より顕著となる。
活性エネルギー線硬化型インキは、(メタ)アクリレート化合物のような活性エネルギー線硬化性を有する不飽和化合物を含有しており、これら不飽和化合物が、活性エネルギー線の照射とともに速やかに架橋・硬化し、(印刷)層を形成する。この速やかに硬化するという特性を活かし、高い生産性や強靭な印刷層が要求される用途において、活性エネルギー線硬化型インキは特に好適に使用されている。
一方で、平版印刷用光輝性インキとして活性エネルギー線硬化型インキを使用した場合、印刷物の表面が十分に平滑化する前に架橋・硬化させることになるため、前記印刷物の鏡面性(表面平滑性)が悪化しやすいという問題がある。また一般に、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキは、上記不飽和化合物に加え、光重合開始剤、バインダー樹脂、添加剤等の様々な成分を含むため、印刷適性や光沢性を両立するための材料選定は、非常に難しいものとなる。
これまでに検討されている、活性エネルギー線硬化型光輝性インキの例として、特許文献4には、金属粉と低重合度のニトロセルロースとを含む活性エネルギー線硬化型インキが開示されている。特許文献4によれば、低重合度のニトロセルロースを添加することにより、活性エネルギー線硬化型光輝性インキの貯蔵(保存)安定性が向上できるとされているが、その平版印刷適性や印刷物の鏡面性に関しては考慮されていない。また詳細は後述するが、本発明における必須成分である特定の樹脂が、前記特許文献4では任意成分とされており、実施例においてもそれらの樹脂は使用されていない。
また特許文献5には、基材に対する密着性や光沢性に優れる、ノンリーフィング型金属光沢顔料を含む光硬化型塗料組成物が開示されている。しかしながら特許文献4と同様、その平版印刷適性に関しては考慮されておらず、前記光硬化型塗料組成物が平版印刷に利用できるとの記載も示唆もない。また対象基材もプラスチック、ガラスやセラミックスとされており、平版印刷で主に使用される用紙基材に関しては開示されていない。
その他、特許文献6のように、活性エネルギー線硬化型光輝性インキに関する開示は他にも存在するものの、平版印刷用途ではない。上記の通り、平版印刷方式には特有の課題が多く、特許文献6に係る技術を、そのまま平版印刷用途に転用することは困難である。
以上のように、印刷適性が高く、また高い光沢度や鏡面性を有する印刷物が得られる、活性エネルギー線硬化型平版印刷用光輝性インキに関する検討は、これまでにほとんど行われていない状況である。
特開2005−154748号公報 特開2007−204543号公報 特開2009−221441号公報 特開2002−249697号公報 特開昭59−15459号公報 特開昭60−55069号公報
本発明は上記課題を解決すべくなされたものであって、その目的は、高硬化性に寄与する反面で外部移行性が大きいチオキサントン系化合物を使用せずに高硬化性を維持することで、オフセット印刷によるパッケージ印刷物製造の高生産性を高い水準に保ったままで、インキ含有成分が、印刷物から外部移行することを抑制し、さらに、高い光沢度や鏡面性を有する印刷物が得られる、活性エネルギー線硬化型平版印刷用光輝性インキ組成物を提供することである。
すなわち本発明は、アルミニウム顔料と、バインダー樹脂と、(メタ)アクリレート化合物(A)と、光重合開始剤(B)とを含有し、下記(1)〜(7)を特徴とする活性エネルギー線硬化型平版印刷用光輝性インキ組成物。
(1)アルミニウム顔料が、平均厚さが15〜100nmの偏平状である。
(2)アルミニウム顔料の含有量が、インキ組成物全量に対し3〜20質量%である。
(3)チオキサントン系化合物を含有しない。
(4)光重合開始剤(B)が、アシルフォスフィンオキサイド化合物(b1)を含有する。
(5)アシルフォスフィンオキサイド化合物(b1)の含有量が、活性エネルギー線硬化型平版印刷用光輝性インキ組成物全量中、0.1〜5質量%である。
(6)(メタ)アクリレート化合物(A)が、1分子あたりのアクリレート官能基数が3以上、かつ重量平均分子量400以上の化合物である。
(7)(メタ)アクリレート化合物(A)以外の(メタ)アクリレート化合物を含まない。
また本発明は、(メタ)アクリレート化合物(A)の含有量が、活性エネルギー線硬化型平版印刷用光輝性インキ組成物全量中10〜70質量%であり、
光重合開始剤(B)の含有量が、活性エネルギー線硬化型平版印刷用光輝性インキ組成物全量中0.1〜30質量%であることを特徴とする上記活性エネルギー線硬化型オフセットインキ組成物に関する。
また本発明は、(メタ)アクリレート化合物(A)が、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート、プロピレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、およびプロピレンオキサイド変性グリセリントリアクリレートからなる群より選択される1以上の化合物を含有することを特徴とする上記活性エネルギー線硬化型平版印刷用光輝性インキ組成物に関する。
また本発明は、(メタ)アクリレート化合物(A)が、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを含有することを特徴とする上記活性エネルギー線硬化型平版印刷用光輝性インキ組成物に関する。
また本発明は、基材上に、上記活性エネルギー線硬化型平版印刷用光輝性インキ組成物を印刷し、活性エネルギー線にて硬化してなる印刷物に関する。
本発明により、高硬化性に寄与する反面で外部移行性が大きい光増感剤を使用せずに高硬化性を維持することで、オフセット印刷によるパッケージ印刷物製造の高生産性を高い水準に保ったままで、インキ含有成分が、印刷物から外部移行することを抑制し、さらに、高い光沢度や鏡面性を有する印刷物が得られる、活性エネルギー線硬化型平版印刷用光輝性インキ組成物を提供することが可能となった。
以下、本発明の活性エネルギー線硬化型平版印刷用光輝性インキ組成物について詳細に説明する。なお以下では、「活性エネルギー線硬化型平版印刷用光輝性インキ組成物」を、単に「インキ組成物」又は「インキ」という場合がある。
(アルミニウム顔料)
本発明のインキ組成物では、アルミニウム顔料として、平均厚さが15〜100nmである偏平状アルミニウム顔料を含む。なお、前記平均厚さは、好ましくは15〜80nmであり、特に好ましくは15〜50nmである。平均厚さが15nm以上であると、用紙基材への密着性が向上し、ブロッキング、後胴残り等が防止され、印刷適性に優れたインキ組成物となる。また、下地の影響、例えば紙繊維による凹凸の影響を受けにくくなり、白味を帯びることなく、光沢度が向上し、鏡面のような輝きを有する印刷物が得られる。一方、平均厚さが100nm以下であると、アルミニウム顔料が基材上で配向した際、重なり部分の段差が十分に小さくなることで、前記アルミニウム顔料が均一的に配向し、光沢度の著しい向上効果が得られ、また、鏡面のような輝きを有する印刷物を得ることができる。更に、上記厚さを有する偏平状アルミニウム顔料であれば、(メタ)アクリレート化合物や光重合開始剤等の他の成分に阻害されることなく紙面上で均一に配向できるため、印刷物表面の平滑性悪化を防止し、活性エネルギー線硬化型インキであっても印刷物の鏡面性の著しい向上が可能となる。
また偏平状アルミニウム顔料は、平均粒子径が2〜25μmであることが好ましく、より好ましくは3〜20μmであり、更に好ましくは4〜15μmである。平均粒子径が2μm以上であると、基材上で配向した際に粒子感が出ることがないため、光の乱反射を防ぎ光沢度が向上できる。一方、25μm以下であると、アルミニウム顔料の重なりが好適なものとなり、光の乱反射を防ぐことで、やはり光沢度が向上する。また、画像部の基材を均一に隠すことができるようになり、着肉不良を防ぐことができる。更に、上記平均粒子径を有する偏平状アルミニウム顔料であれば、印刷層への入射光の乱反射による影響を受けにくくなるため、印刷物の鏡面性の更なる向上が実現できる。
なお、偏平状アルミニウム顔料の平均厚さ及び平均粒子径は、走査型電子顕微鏡によって測定することができる。具体的には、平均厚さは顔料粒子の厚みが確認できる走査型電子顕微鏡写真(例えば倍率30,000倍にて撮影されたものが使用できる。写真は必要に応じて複数枚用いてよい。また、倍率、加速電圧、測定距離等は画像により厚みを測定できる範囲で変更してもよい。)から、顔料の厚みが確認できる部分を100個抽出し、顔料の厚さを測定し、その値を平均することで求めることができる。顔料の厚みは、顔料の平面方向に対し平行方向(顔料の厚み方向に対し垂直方向)から測定可能な顔料を選択して測定する。
また、平均粒子径は顔料粒子全体が確認できる走査型電子顕微鏡写真(例えば倍率5,000倍にて撮影されたものが使用できる。写真は必要に応じて複数枚用いてよい。また、倍率、加速電圧、測定距離等は画像により粒子径を測定できる範囲で変更してもよい。)から、粒子径が確認できる粒子を100個抽出し、顔料の粒子径(計測した粒子の面積に相当する円の直径)を測定し、その値を平均することで求めることができる。
アルミニウム顔料には複数の製造方法があり、本発明ではいずれの方法で製造されたものであっても利用できる。例えば粉砕法は、アルミニウム塊(インゴット)を溶融した後、フレーク又は固形状で取り出し、必要に応じて表面処理を加えた後、溶剤中でミル粉砕して、粒子径、厚さ及び表面状態を整形する手法である。本発明では、偏平状アルミニウム顔料として、ミルから取り出したままの(溶剤中に分散された)形態のもの(アルミニウムペースト)を利用してもよい。
また蒸着法は、フィルム上に剥離層を均一に塗り、更にその上にアルミニウム層を薄く展開したのち、剥離層を溶かすことで、偏平状となったアルミニウム顔料を採取する。そして得られたアルミニウム顔料に対し、撹拌処理、超音波処理、噴霧処理等によって、形状を整える手法である。
本発明では、平均厚さが15〜100nmであれば、更に好ましくは平均粒子径が2〜25μmの範囲内であれば、上記どちらの製法で製造された偏平状アルミニウム顔料を用いてもよいが、蒸着法で製造された偏平状アルミニウム顔料の方が、顔料の厚さが均一なために、印刷した際の印刷物の表面においても均一の薄膜を形成しやすく、印刷物の光沢度や印刷適性に優れるため、好ましく選択される。
またアルミニウム顔料には、印刷層内での分散状態による分類があり、リーフィングタイプやノンリーフィングタイプが知られている。これらは例えば、アルミニウム顔料の表面処理によって制御でき、具体的にはアルミニウム顔料に対し、特開2003−12964号公報記載の処理や、ステアリン酸等の高級脂肪酸による表面処理を施すことで、リーフィングタイプとなる。リーフィングタイプのアルミニウム顔料は、印刷層表面に浮き出て平行配列するものであり、光沢性を発現しやすい。一方、ノンリーフィングタイプのアルミニウム顔料は、印刷層内に均一に分散されて存在しやすい。
本発明では、偏平状アルミニウム顔料としてどちらのタイプも使用可能であるが、リーフィングタイプの方が、光沢性の発現が早く、また光沢度も高くなるため好ましい。
なお市販されているアルミニウム顔料として、ECKERT社製「METALURE(R)シリーズ」、ECKERT社製「PLATINVARIOシリーズ」、BASF社製「Metasheen(R)シリーズ」等が挙げられ、本発明では、上記の条件を満たすものであればいずれも好適に使用できる。
偏平状アルミニウム顔料の含有量は、インキ組成物全量中に3〜20質量%であり、好ましくは3〜15質量%、より好ましくは4〜12質量%である。偏平状アルミニウム顔料の含有量が3質量%以上であると、画像部の基材を均一に覆うために十分な量となり、色の抜け等の画像欠陥がなくなる。また、下地の影響を受けなくなるため、白味を帯びることなく、光沢性に優れる画像が得られる。一方、20質量%以下であると、印刷後の基材上で偏平状アルミニウム顔料同士が過度に重なることがなく、均一で乱反射を起こしにくい印刷表面が得られ、結果として光沢度が向上し、鏡面のような輝きを有する印刷物が得られる。
(有色の着色剤)
本発明のインキ組成物は、偏平状アルミニウム顔料以外に有色の着色剤を含んでもよい。前記有色の化合物として、公知の染料や顔料が任意に使用できる。なお本発明において「有色」とは、無色及び白色以外の色を表す。
本発明のインキ組成物で使用できる染料として、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カルボニウム染料、キノンイミン染料、メチン染料、シアニン染料等が挙げられる。
一方、印刷物の耐光性や他の材料とのマッチング等の点から、本発明では、有色の着色剤として顔料を使用することが好適である。インキの顔料として、一般的な無機顔料や有機顔料を使用できる。具体的には、無機顔料として、黄鉛、亜鉛黄、紺青、カドミウムレッド、弁柄、群青、カーボンブラック、グラファイト等を挙げることができる。また有機顔料として、C系(βナフトール系)、2B系及び6B系(βオキシナフトエ系)等の溶性アゾ顔料;βナフトール系、βオキシナフトエ酸アニリド系、モノアゾイエロー系、ジスアゾイエロー系、ピラゾロン系等の不溶性アゾ顔料;アセト酢酸アニリド系等の縮合アゾ顔料;銅フタロシアニン顔料(αブルー、βブルー、γブルー)、ハロゲン化銅フタロシアニン顔料、金属フリーフタロシアニン顔料;ペリレン系顔料、キナクリドン系顔料、チオインジゴ系顔料、ジオキサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料を挙げることができる。後述するように、本発明で好適に使用される、構造中に芳香環を含むアルキッド樹脂は、有色の着色剤に吸着することで、光沢性、鏡面性、発色性の実現に寄与していると考えられる。そのため上記顔料として、構造中に芳香環を有しているものを使用することが、前記吸着が強まる観点から好適である。
本発明における着色剤の配合量は、印刷物の発色性を確保する点から、インキ組成物全量中0.3〜15質量%であることが好ましく、0.4〜12質量%であることがより好ましく、0.5〜10質量%であることが特に好ましい。
また、光沢性と発色性とが両立した印刷物が得られる観点から、偏平状アルミニウム顔料の配合量100質量部に対する、有色の着色剤の配合量は、2〜150質量部であることが好ましく、4〜120質量部であることがより好ましく、5〜70質量部であることが特に好ましい。
(体質顔料)
なお本発明では、上記に示した着色剤以外にも、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酸化ケイ素、酸化チタン、亜鉛華、アルミナホワイト、ベントナイト、クレー、タルク、カオリナイト(カオリン)等の体質顔料を併用してもよい。
(バインダー樹脂)
本発明のインキ組成物は、バインダー樹脂を含有する。
バインダー樹脂としては、アルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース誘導体(例えば、エチルセルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロース)、塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂、ポリアマイド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリアマイド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ブタジエン−アクリルニトリル共重合樹脂等が挙げられ、2種類以上を組み合わせて用いても良い。
本発明のインキ組成物におけるバインダー樹脂の含有量は、インキ組成物全量中の10〜30質量%であることが好ましく、15〜25質量%であることが特に好ましい。バインダー樹脂の含有量が10〜30質量%であると、顔料分散性が高まり、印刷物のレベリングが向上することで、成膜性と光沢が良好となる。
((メタ)アクリレート化合物(A))
本発明において「(メタ)アクリレート化合物」とは、(メタ)アクリロイル基を1つ以上有する(メタ)アクリレート化合物である。
なお本明細書において、「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート」又は「メタクリレート」を、「(メタ)アクリロイル」とは「アクリロイル」又は「メタクリロイル」を意味するものである。また本発明において「(メタ)アクリレート化合物」とは、分子量や分子構造によっては「オリゴマー」や「プレポリマー」とも言われる化合物も含むものとする。
本発明における「(メタ)アクリレート化合物(A)」とは、1分子あたりのアクリレート官能基数が3以上、かつ重量平均分子量400以上の化合物である。
また、本発明においては、(メタ)アクリレート化合物(A)以外の(メタ)アクリレート化合物を含まない。
(メタ)アクリレート化合物(A)を用いることで、硬化性が十分なものになるとともに、偏平状アルミニウム顔料の基材上での配向の阻害を抑制し、鏡面性にも優れた印刷物を得ることが可能となる。また印刷物のブロッキングやスリキズも好適に防止できる。
(メタ)アクリレート化合物(A)として具体的には、重量平均分子量400以上である3官能(メタ)アクリレート化合物として、トリメチロールヘキサントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールオクタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリアクリレート、グリセリンプロポキシトリアクリレート等が挙げられる。
また重量平均分子量400以上である4官能以上の(メタ)アクリレート化合物として、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラカプロラクトネートテトラ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラカプロラクトネートテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールエタンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールブタンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールヘキサンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールオクタンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールポリアルキレンオキサイドヘプタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
なお上記に例示した(メタ)アクリレート化合物は、アルキレンオキサイド付加体であってもよい。前記アルキレンオキサイドとしては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、ペンチレンオキサイド、ヘキシレンオキサイド等が挙げられる。またアルキレンオキサイドの付加数は、1分子あたり2〜20モルであることが好ましい。
アルキレンオキサイド付加体である(メタ)アクリレート化合物を例示すると、重量平均分子量400以上である3官能(メタ)アクリレート化合物として、例えば、グリセリンアルキレンオキサイド付加体(2〜20モル)トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンアルキレンオキサイド付加体(2〜20モル)トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタンアルキレンオキサイド付加体(2〜20モル)トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールヘキサンアルキレンオキサイド付加体(2〜20モル)トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールオクタンアルキレンオキサイド付加体(2〜20モル)トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールアルキレンオキサイド付加体(2〜20モル)トリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また重量平均分子量400以上である4官能以上の(メタ)アクリレート化合物として、例えば、ペンタエリスリトールアルキレンオキサイド付加体(2〜20モル)テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンアルキレンオキサイド付加体(2〜20モル)テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンアルキレンオキサイド付加体(2〜20モル)テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールエタンアルキレンオキサイド付加体(2〜20モル)テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールブタンアルキレンオキサイド付加体(2〜20モル)テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールヘキサンアルキレンオキサイド付加体(2〜20モル)テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールオクタンアルキレンオキサイド付加体(2〜20モル)テトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールアルキレンオキサイド付加体(2〜20モル)ペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールアルキレンオキサイド付加体(2〜20モル)ヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサカプロラクトネートアルキレンオキサイド付加体(2〜20モル)ヘキサ(メタ)アクリレートトリペンタエリスリトールアルキレンオキサイド付加体(2〜20モル)ヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールアルキレンオキサイド付加体(2〜20モル)オクタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールアルキレンオキサイド付加体(2〜20モル)ヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(メタ)アクリレート化合物(A)として用いることのできるオリゴマーとしては、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート等が挙げられる。中でも、ウレタンアクリレートが好適である。
ウレタンアクリレートとしては、ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物との付加反応により得られるウレタン結合を複数有する主骨格を有し、さらに、末端及び/又は側鎖に(メタ)アクリロイル基が6〜12個導入された化合物が好適である。
これら、6〜12官能のウレタンアクリレートの重量平均分子量は、800〜4,000であることが好ましく、より好ましくは、1,000〜2,000である。
さらに、上記6〜12官能のウレタンアクリレートは、ポリイソシアネート化合物が脂肪族及び/又は脂環式化合物である脂肪族ウレタンアクリレートが好ましい。
上記脂肪族ポリイソシアネート化合物、脂環式ポリイソシアネート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族、イソホロンジイソシアネート、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、シクロヘキサン−1,3−ジメチレンジイソシアネートなどの脂環式が挙げられる。また、ジイソシアネートに多価アルコールを付加したアダクト体や、イソシアヌレート体、ビュレット体などが挙げられる。
上記6〜12官能のウレタンアクリレートの具体例としては、ダイセル・オルネクス株式会社製のEBECRYL1290(6官能、Mw1,000)、EBECRYL5129(6官能、Mw800)、EBECRYL8254(6官能、1,200)、KRM8200(6官能、Mw1,000)、KRM8904(9官能、Mw1,800)、EBECRYL8602(9官能、2,000)、KRM8452(10官能、Mw1,200)、EBECRYL225(10官能、Mw1,200)、EBECRYL8415(10官能、Mw1,200)、Miwon Speacialty Chemical Co.,Ltd.製のMiramerPU5000(6官能、Mw1,800)、MiramerPU610(6官能、Mw1,800)、MiramerPU6140(6官能、Mw1,500)、MiramerMU9800(9官能、3,500)、MiramerMU9500(10官能、Mw3,200)などが挙げられる。
(メタ)アクリレート化合物(A)は、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート、プロピレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、およびプロピレンオキサイド変性グリセリントリアクリレートからなる群より選択される1以上の化合物を含有することが好ましい。これらの(メタ)アクリレート化合物は、バインダー樹脂、顔料との相溶性が高いため、分散性が高くなり、光沢が向上する。
また、(メタ)アクリレート化合物(A)は、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを含有するが好ましい。ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートは硬化性が高く、成形されたインキ被膜強度が高まるため、光重合開始剤の移行性が低減する。
さらに、(メタ)アクリレート化合物(A)は、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート、プロピレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、およびプロピレンオキサイド変性グリセリントリアクリレートからなる群より選択される1以上の化合物、および、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを含有することが特に好ましい。
(メタ)アクリレート化合物(A)は、インキ組成物全量に対して10〜70質量%で使用することが好ましく、30〜50質量%であることが特に好ましい。上記配合量とすることで、印刷物の鏡面性に悪影響を及ぼすことなく、十分な硬化性を有するインキ組成物を得ることができる。
(光重合開始剤(B))
本発明のインキ組成物において、光重合開始剤(B)は、アシルフォスフィンオキサイド化合物(b1)を含む。
また、光重合開始剤(B)として、さらに、α-アミノアルキルフェノン(b2)、および/またはα-ヒドロキシアルキルフェノン(b3)を含むことが好ましく、α-アミノアルキルフェノン(b2)、およびα-ヒドロキシアルキルフェノン(b3)を含むことが特に好ましい。
光重合開始剤(B)として、(b1)、(b2)、および(b3)の3種の開始剤を併用することで、特に200〜420nmの紫外線を発生する高圧水銀ランプおよび/またはメタルハライドランプを紫外線照射に用いた場合に効率的な硬化が得られるようなる。この結果、特に硬化性と移行性に優れたインキ組成物となる。
本発明のインキ組成物においては、アシルフォスフィンオキサイド化合物(b1)は硬化性の観点から必須である。一方、移行性抑制の観点から、アシルフォスフィンオキサイド化合物(b1)の含有量は、インキ組成物全量中0.1〜5質量%であることが必要であり、1〜4質量%であることが好ましい。
アシルフォスフィンオキサイド化合物(b1)は光開裂型開始剤であり、具体的には、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド(b1−1)、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニルエトキシホスフィンオキサイド等が挙げられる。これらは単独あるいは併用されてもよい
アシルフォスフィンオキサイド化合物(b1)として、好ましくは、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド(b1−1)を含有することが好ましい。ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド(b1−1)は、上記の2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニルフォスフィンオキサイドまたは2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニルエトキシホスフィンオキサイドと対比して、光励起によりラジカル生成を伴う開裂部位を2倍数有することを特徴としており、それによってより良好な硬化性を得ることができる。
本発明のインキ組成物において、α-アミノアルキルフェノン(b2)は、光開裂型開始剤であり、具体的には、2-(ジメチルアミノ)-1-(4-モルホリノフェニル)- 2-ベンジル-1-ブタノンまたは2(ジメチルアミノ)2(4メチルベンジル)1(4モルホリノフェニル)ブタン1オン等が挙げられる。これらは単独あるいは併用されてもよい。
α-アミノアルキルフェノン(b2)を含む場合の含有量は、インキ組成物全量中0.1〜5質量%であることが好ましく、1〜4質量%であることがより好ましい。
本発明のインキ組成物において、α-ヒドロキシアルキルフェノン(b3)は、光開裂型開始剤であり、具体的には、2-ヒドロキシ-1-[4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)-ベンジル]-フェニル]-2-メチル-プロパン-1-オンまたはオリゴ[2-ヒドロキシ-2-メチル-1-[4-(1-メチルビニル)フェニル]プロパノン]等が挙げられる。これらは単独あるいは併用されてもよい。
α-ヒドロキシアルキルフェノン(b3)を含む場合の含有量は、インキ組成物全量中0.1〜5質量%であることが好ましく、1〜4質量%であることがより好ましい。
本発明のインキ組成物において、光重合開始剤(B)の含有量は、インキ組成物全量中0.1〜30質量%であることが好ましく、1〜15質量%であることがより好ましく、5〜10質量%であることが特に好ましい。
本発明のインキ組成物において、光重合開始剤(B)は、移行性の観点から重量平均分子量300以上であり、且つ硬化性の観点から重量平均分子量2000以下である必要がある。ただし、重量平均分子量300未満又は2000を超える光重合開始剤が、後述する移行試験において、検出されない程度に微量含まれる場合を排除するものではない。
本発明のインキ組成物は、チオキサントン系化合物を含まない。なお、本発明におけるチオキサントン系化合物とは、化合物構造中にチオキサントン骨格を有する化合物を表す。
チオキサントン系化合物は、活性エネルギー線硬化型インキにおいて、硬化性を向上させるために用いられることが多いが、印刷物から外部移行しやすい成分でもある。本発明においては、インキ組成を最適化したことで、チオキサントン系化合物を用いなくても、十分な硬化性が得られている。
本発明のインキ組成物が含まないチオキサントン系化合物として、具体的には、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−ジイソプロピルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4-ジクロロチオキサントン、2−クロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−ヒドロキシ−3−(3,4−ジメチル−9−オキソ−9Hチオキサントン−2−イロキシ−N,N,N−トリメチル−1−プロパンアミン塩酸塩等が挙げられる。
(重合禁止剤)
本発明のインキ組成物は、保存安定性の向上のため、更に重合禁止剤を添加してもよい。重合禁止剤を具体的に例示すると、(アルキル)フェノール、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシン、p−メトキシフェノール、t−ブチルカテコール、t−ブチルハイドロキノン、ピロガロール、1,1−ピクリルヒドラジル、フェノチアジン、p−ベンゾキノン、ニトロソベンゼン、2,5−ジ−tert−ブチル−p−ベンゾキノン、ジチオベンゾイルジスルフィド、ピクリン酸、クペロン、アルミニウムN−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、トリ−p−ニトロフェニルメチル、N−(3−オキシアニリノ−1,3−ジメチルブチリデン)アニリンオキシド、ジブチルクレゾール、シクロヘキサノンオキシムクレゾール、グアヤコール、o−イソプロピルフェノール、ブチラルドキシム、メチルエチルケトキシム、シクロヘキサノンオキシム等が挙げられる。
重合禁止剤を使用する場合、インキ組成物全量に対して0.01〜1質量%の範囲で使用できる。
(溶剤)
また、本発明のインキ組成物には、必要に応じて、公知の溶剤を任意に添加してもよく、例えば以下に示す非芳香族系石油溶剤が利用できる。非芳香族系石油溶剤としては、パラフィン系、ナフテン系、及びこれらの混合溶剤が例示でき、市販品の例として、JXTGエネルギー(株)製「AFソルベント5号」、「AFソルベント6号」、「AFソルベント7号」等がある。なお、混入している芳香族炭化水素の含有量が、前記非芳香族系石油溶剤全量中1質量%以下であることが好ましい。溶剤を使用する場合、インキ組成物全量に対して0.1〜10質量%の範囲で使用する。
(添加剤)
更に本発明のインキ組成物には、添加剤を添加できる。添加剤の具体例として、ワックス、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、抗菌剤等が挙げられ、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ワックスは、印刷物に耐摩擦性、ブロッキング防止、スベリ性、スリキズ防止性を付与する材料であり、天然ワックスや合成ワックスが使用できる。前記天然ワックスを例示すると、例えば、カルナバワックス、木ろう、ラノリン、モンタンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。また合成ワックスとしては、例えば、フィッシャートロプスワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、ポリテトラフルオロエチレンワックス、ポリアミド、ワックスシリコーン化合物等が挙げられる。
(インキ組成物の製造方法)
本発明のインキ組成物は、アルミニウム顔料、バインダー樹脂、(メタ)アクリレート化合物を共に混練機に投入して混合し、得られた組成物を分散機で分散することで製造することができる。なお光重合開始剤、触媒、重合禁止剤、添加剤等を使用する場合は、アルミニウム顔料等とともに混練機に投入して製造してもよい。その際、成分の一部をあらかじめ(メタ)アクリレート化合物に溶解させ、ワニス状にして添加することも可能である。また上記の通り、アルミニウム顔料としてアルミニウムペーストを使用してもよい。
本発明のインキ組成物の粘度は、25℃において10〜200Pa・sであることが好ましく、更に好ましくは20〜100Pa・sである。インキの粘度は、コーンプレート型の粘弾性測定装置によって測定することができる。
(印刷物の製造方法)
本発明のインキ組成物を用いた印刷物は、水と油の反発を利用した印刷メカニズムで印刷される、公知の平版印刷方式を用いて後述する基材上に印刷される工程と、後述する活性エネルギー線を照射する工程とを経て製造される。なお、前記平版印刷で使用される印刷機として、オフセット輪転印刷機とオフセット枚葉印刷機のどちらを使用してもよい。
(活性エネルギー線照射工程)
上記活性エネルギー線を照射する工程で使用される活性エネルギー線は、ラジカル性活性種を発生できるエネルギー線であれば公知のものが任意に選択でき、例えば、紫外線、電子線、X線、α線、β線、γ線のような電離放射線、可視光線、赤外線、マイクロ波、高周波、レーザー光線等が利用できる。また活性エネルギー線として紫外線を使用する場合、その光源として、超高圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、カーボンアークランプ、ヘリウム・カドミニウムレーザー、YAGレーザー、エキシマレーザー、アルゴンレーザー、LEDランプ等が任意に利用できる。なお、印刷速度、基材とランプとの距離、印刷層の硬化状態に応じて、ランプ本数や照度等を任意に調整してもよい。また上記エネルギー線を2種以上組み合わせて使用してもよい。
(加熱加圧工程)
また、印刷物の光輝性をより高める方法として、加熱加圧工程を行うことが挙げられる。
上記方法により得られた印刷物に対し、更に、エンドレスプレス機や平プレス機等で加熱加圧処理する工程を行うことで、紙面上に無秩序に配向した偏平状アルミニウム顔料を均一化することが可能となり、光沢度の向上が実現できる。加熱加圧処理条件としては、40〜130℃かつ10〜500kgf/cm2の条件とすることが、上記効果をより好適に発現させることができるため好ましい。また、加熱加圧処理を施す際の駆動速度や時間に関しては特に制限はないが、例えばエンドレスプレス機の場合は1〜40m/minの範囲、平プレス機の場合は1〜30秒の範囲で処理を行うことが好ましい。
(基材)
本発明のインキ組成物を印刷する基材は、平版印刷方式にて印刷される用紙等の基材であれば、塗工紙、微塗工紙、非塗工紙等何でもよい。用紙の表面が平滑な塗工紙のほうが、光沢性が発現しやすく好ましい。
(印刷物の用途)
本発明のインキ組成物を用いて製造された印刷物は、雑誌、書籍、ポスター、パンフレット等の印刷物、包装用印刷物、シール/ラベル用印刷物、美術印刷物等に好ましく使用することができる。
次に、実施例に基づいて本発明を説明する。ただし、本発明の範囲は以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例において「部」及び「%」は、特に断りのない限り、それぞれ「質量部」及び「質量%」を意味する。
(アルミニウム顔料の粒子径及び厚さの測定条件)
アルミニウム顔料の粒子径及び厚さは、日本電子社製走査型電子顕微鏡「JSM−6390LA」を用い、前述した方法にて計測した。
測定条件等は以下のとおりである。
加速電圧:10kV
測定距離:10mm
撮影倍率:粒子径は、5,000倍で、厚みは、30,000倍で撮影した。
測定角度:粒子径は、面方向に対し垂直方向から撮影したアルミニウム顔 料について測定し、厚みは、面方向に対し平行方向から撮影した アルミニウム顔料について測定した。
測定個数:粒子径及び厚みについて、それぞれ100個のアルミニウム顔 料を測定した。
(光沢度の測定条件)
(株)村上色彩技術研究所製デジタル光沢計「GM−26D」を用い、下記の条件にて、20°光沢度を測定した。
測定面積:約3×3mm
測定窓面積:直径10mm
光源ランプ:ハロゲンランプ(12V、50W)
なお、測定値が測定許容範囲外となった場合等、必要に応じて、前記デジタル光度計付属の説明書記載の方法に従い、測定値の補正を行い光沢度とした。
(アルキッド樹脂製造例)
大豆白絞油200部及び無水フタル酸100部を容器に加え、280℃で2時間撹拌後、ペンタエリスリトール30部、パラトルエンスルホン酸0.02部、及びキシレン100部を添加し、200℃で3時間撹拌した。その後250℃に昇温し、更に10時間撹拌することで、重量平均分子量150,000、酸価9.6mgKOH/gのアルキッド樹脂を得た。
なお、アルキッド樹脂の重量平均分子量は、東ソー(株)製ゲルパーミエーションクロマトグラフィー「HLC−8020」で測定した。検量線は標準ポリスチレンサンプルにより作成した。溶離液はテトラヒドロフランを、カラムにはTSKgel SuperHM−M(東ソー社製)3本を用いた。測定は流速0.6ml/分、注入量10μl、カラム温度40℃で行った。
<実施例1〜26、比較例1〜13>
表1に記載のアルミニウム顔料、バインダー樹脂、(メタ)アクリレート化合物、光重合開始剤、重合禁止剤、及び溶剤を、表2に記載の配合比で、容器に投入した。内容物をミキサーで混合・撹拌したのち、3本ロールにて練肉することで、実施例1〜26及び比較例1〜13のインキ組成物を得た。
また、バインダー樹脂としてジアリルフタレート樹脂を用いる場合には、あらかじめジアリルフタレート樹脂と(メタ)アクリレート化合物(A)にて樹脂ワニスを作成し、投入した。
Figure 2021123616
Figure 2021123616
Figure 2021123616
Figure 2021123616
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(評価内容)
実施例1〜26及び比較例1〜13のインキをそれぞれ、下記印刷条件の下、単色ベタと網点(1〜100%における10%刻み)が入った絵柄にて印刷を行い、光沢性(光沢度及び印刷面のザラツキ)を評価した。結果を表2に示す。
(印刷条件)
印刷機 :LITHRONE26 (小森コーポレーション社製)
用紙 :ミラーコート・プラチナ(127.9g/m2) (王子製紙社製)
湿し水 :水道水/アストロマーク3(日研化学研究所社製)/イソプロピルアルコールを、95/2/3の質量比率で混合したもの
ランプ :メタルハライドランプ
(アイグラフィックス社製、出力120W/cm、3灯使用)
印刷温度:25±1℃
印刷速度:6000枚/時
版 :XP−F(FFGS社製)
印刷部数:3000枚
(光沢性の評価方法)
得られた印刷物のベタ部について、上記方法で光沢度を測定するとともに、目視で印刷表面のザラツキを目視で確認し、光沢性を評価した。評価基準は以下の通りとし、◎、○、△を実用可能範囲とした。
◎:光沢値が200以上、かつ、印刷物表面にザラツキがなかった
○:光沢値が200以上であったが、印刷物表面に若干のザラツキが見られた
△:光沢値が150以上200未満、かつ、印刷物表面に若干のザラツキが見られた
×:光沢値が150未満、かつ/又は、印刷物表面のザラツキが酷かった
また、インキ組成物の硬化性について、下記の評価を行った。
(硬化性の評価方法)
RIテスター(テスター産業株式会社製)を用いて、被記録媒体であるコート紙上に0.75cc/1000cm2の盛量でベタ画像を印刷した。その後、コンベア速度を30m/分から100m/分まで、10m/分ごとに変え、LEDランプ(エアーモーションシステム株式会社製「XP−9」、照射距離10mm、出力30%)でインキ組成物を硬化させた。硬化後、インキ塗膜表面を綿棒で擦り、綿棒にインキが擦れ落ちない速度を評価した。以下の基準により判定した。◎、○、△を実用上問題ないレベルであると評価する。
◎:コンベア速度100m/分以上
○:コンベア速度80m/分以上100m/分未満
△:コンベア速度50m/分以上80m/分未満
×:コンベア速度30m/分50m/分未満
また、インキ組成物の移行性について、下記の評価を行った。
<移行性の評価>
基材100cm2へ活性エネルギー線硬化型平版印刷用光輝性インキ組成物をRIテスターを用いて0.0002g/cm2展色し、メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)照射装置を使用し、照射出力160W/cm 照射距離10mm、コンベア速度80m/分の条件にて紫外線照射を行い、同面積のPPフィルム(シーダムアクア、厚み0.2mm:シーダム(株)製)を重ねて0.02kg/cm2の荷重付加にて25℃・50%環境条件下、10日間放置した。その後、PPフィルムをエタノール100ml中へ60℃・50%環境条件下、10日間浸漬し、得られたエタノールをWaters製LC-MS(高速液体クロマトグラフ質量分析計)にて分析を行なった。エタノール中に存在する(メタ)アクリレート化合物と光重合開始剤がそれぞれ100ppb未満の濃度であれば低移行性良好(○)、100ppb以上の濃度で検出が確認された場合低移行性に欠ける(×)と評価した。
なお、基材としては、厚紙(ミルクカートン紙)を用いた。
(評価基準)
○:検出量100ppb未満、移行性良好
×:検出量100ppb以上、低移行性不良
表2に記載の結果より、本願発明の活性エネルギー線硬化型平版印刷用光輝性インキ組成物を用いることで、インキ含有成分が、印刷物から外部移行することを抑制し、さらに、高い光沢度や鏡面性を有する印刷物が得られることがわかる。

Claims (5)

  1. アルミニウム顔料と、バインダー樹脂と、(メタ)アクリレート化合物(A)と、光重合開始剤(B)とを含有し、下記(1)〜(7)を特徴とする活性エネルギー線硬化型平版印刷用光輝性インキ組成物。
    (1)アルミニウム顔料が、平均厚さが15〜100nmの偏平状である。
    (2)アルミニウム顔料の含有量が、インキ組成物全量に対し3〜20質量%である。
    (3)チオキサントン系化合物を含有しない。
    (4)光重合開始剤(B)が、アシルフォスフィンオキサイド化合物(b1)を含有する。
    (5)アシルフォスフィンオキサイド化合物(b1)の含有量が、活性エネルギー線硬化型平版印刷用光輝性インキ組成物全量中、0.1〜5質量%である。
    (6)(メタ)アクリレート化合物(A)が、1分子あたりのアクリレート官能基数が3以上、かつ重量平均分子量400以上の化合物である。
    (7)(メタ)アクリレート化合物(A)以外の(メタ)アクリレート化合物を含まない。
  2. (メタ)アクリレート化合物(A)の含有量が、活性エネルギー線硬化型平版印刷用光輝性インキ組成物全量中10〜70質量%であり、
    光重合開始剤(B)の含有量が、活性エネルギー線硬化型平版印刷用光輝性インキ組成物全量中0.1〜30質量%であることを特徴とする請求項1記載の活性エネルギー線硬化型平版印刷用光輝性インキ組成物。
  3. (メタ)アクリレート化合物(A)が、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート、プロピレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、およびプロピレンオキサイド変性グリセリントリアクリレートからなる群より選択される1以上の化合物を含有することを特徴とする請求項1または2記載の活性エネルギー線硬化型平版印刷用光輝性インキ組成物。
  4. (メタ)アクリレート化合物(A)が、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを含有することを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の活性エネルギー線硬化型平版印刷用光輝性インキ組成物。
  5. 基材上に、請求項1〜4いずれか記載の活性エネルギー線硬化型平版印刷用光輝性インキ組成物を印刷し、活性エネルギー線にて硬化してなる印刷物。
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