JP2021096248A - 測定装置及び測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体に含まれる有形成分を分類し、分類した有形成分の個数を算出する算出精度を高める。【解決手段】本測定装置は、流路を流れる有形成分を含む液体を撮影した第1の画像と、前記第1の画像と同時に撮影され、且つ撮影倍率が前記第1の画像の撮影倍率より高い第2の画像と、を取得する取得部と、前記第1の画像及び前記2の画像に含まれる有形成分を切り出した切り出し画像を用いて前記有形成分を種類毎に分類し、前記第1の画像から切り出され、指定した分類に含まれる有形成分の総数と、前記第2の画像から切り出され、指定した分類に含まれる有形成分の総数に対する有形成分の種類毎の割合と、を用いて、前記指定された分類に含まれる有形成分の個数を算出する算出部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、測定装置及び測定方法に関する。
尿検査の一つとして、フローセル内に設けられた流路を流れる尿検体を撮影し、撮影した画像を解析することにより尿中の沈渣成分(血球、上皮細胞、円柱、細菌、結晶などの尿中の有形(固形)成分)を成分ごとに分類する方法が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開平06−288895号公報 特開平11−94727号公報
尿中の沈渣成分の分析は、尿中の沈渣成分の種別を判別する判別処理と、沈渣成分の個数を算出する算出処理とを含む。尿検体を高倍率で撮影することで沈渣成分の形状を詳細に確認できるため、判別処理の精度を高めることができる。一方で、尿検体を高倍率で撮影すると撮影範囲が狭くなることで撮影範囲外を通過する沈渣成分の個数が増大し、撮影画像での捕捉率が低下する。
算出処理の精度を高めるため、撮影範囲外を通過する沈渣成分の個数を少なくするために撮影範囲を広くすると、尿検体を低倍率で撮影することになる。尿検体を低倍率で撮影すると沈渣成分の詳細な形状及び構造を確認できなくなるため、判別処理の精度が低下する。このような課題は、尿検体に限定されず、血液や体液、人工血液等の尿以外の液体に含まれる有形成分を判別し、個数をカウントする場合においても生じ得る。特許文献1では、フローセル中を流れる粒子によって散乱される散乱光を検出器で検出し、検出信号に応じて画像を撮影している。特許文献2では、サンプル測定前に既知の標準サンプルを用いて画像有効係数を取得し、フローセルの撮影領域を通過する全粒子数から画像処理粒子数を計算し、画像処理粒子数に粒子画像有効係数を掛けて計算することにより粒子数を算出している。しかし、散乱光による粒子検出では粒子を成分毎に分類することができなかった。そのため、さらなる測定精度の向上が求められていた。
開示は、液体に含まれる有形成分を分類し、分類した有形成分の個数の算出を行なう測定において測定精度を高めることを課題とする。
開示の技術の1つの側面は、次のような測定装置によって例示される。本測定装置は、流路を流れる有形成分を含む液体を撮影した第1の画像と、前記第1の画像と同時に撮影され、且つ撮影倍率が前記第1の画像の撮影倍率より高い第2の画像と、を取得する取得部と、前記第1の画像及び前記2の画像に含まれる有形成分を切り出した切り出し画像を用いて前記有形成分を種類毎に分類し、前記第1の画像から切り出され、指定した分類に含まれる有形成分の総数と、前記第2の画像から切り出され、指定した分類に含まれる有形成分の総数に対する有形成分の種類毎の割合と、を用いて、前記指定された分類に含まれる有形成分の個数を算出する算出部と、を備える。
開示の技術は、液体に含まれる有形成分を分類し、分類した有形成分の個数を算出する算出精度を高めることができる。
図1は、実施形態に係る測定装置の概略構成を示す図である。 図2は、フローセルの概略構成を示した図である。 図3は、合流部及びテーパ部付近の概略構成を示した図である。 図4は、第4通路を流通するシース液と検体の分布を示した図である。 図5は、第1撮像部と第2撮像部の夫々が撮影した画像の一例を示す図である。 図6は、実施形態における有形成分を分類するフローを示したフローチャートである 図7は、実施形態における有形成分の分類および個数算出のフローを示したフローチャートである。 図8は、第1画像に基づいた有形成分の分類および個数算出の結果の一例を示す図である。 図9は、第2画像に基づいた有形成分の分類および割合算出の結果の一例を示す図である。 図10は、実施形態における補正処理を行った補正結果を例示する図である。 図11は、第1変形例における有形成分の分類および個数算出のフローを示したフローチャートである。 図12は、第2画像に基づいた有形成分の分類および割合算出の結果の一例を示す図である。 図13は、第1変形例における補正処理を行った補正結果を例示する図である。 図14は、第2変形例における有形成分の分類および個数算出のフローを示したフローチャートである。 図15は、第2画像に基づいた有形成分の分類および割合算出の結果の一例を示す図である。 図16は、第2変形例における補正処理を行った補正結果を例示する図である。 図17は、第3変形例における有形成分の分類および個数算出のフローを示したフローチャートである。 図18は、第3変形例における第1画像に基づいた有形成分の分類と個数算出の結果の一例を示す図である。 図19は、第3変形例における第2画像に基づいた有形成分の分類および割合算出の結果の一例を示す図である。 図20は、第3変形例における補正処理を行った補正結果を例示する図である。
<実施形態>
以下、実施形態についてさらに説明する。以下に示す実施形態の構成は例示であり、開示の技術は実施形態の構成に限定されない。実施形態に係る測定装置は、例えば、以下の構成を備える。実施形態に係る測定装置は、
流路を流れる有形成分を含む液体を撮影した第1の画像と、前記第1の画像と同時に撮影され、且つ撮影倍率が前記第1の画像の撮影倍率より高い第2の画像と、を取得する取得部と、
前記第1の画像及び前記2の画像に含まれる有形成分を切り出した切り出し画像を用いて前記有形成分を種類毎に分類し、前記第1の画像から切り出され、指定した分類に含まれる有形成分の総数と、前記第2の画像から切り出され、指定した分類に含まれる有形成分の総数に対する有形成分の種類毎の割合と、を用いて、前記指定された分類に含まれる有形成分の個数を算出する算出部と、を備える。
本測定装置は、液体に含まれる有形成分の種類を判別し、種類毎に有形成分の個数を算出する。本測定装置において、液体は、例えば、尿、血液、体液等の生体由来の液体であってもよいし、人工血液や薬品等の生体に由来しない液体であってもよい。有形成分としては、検体が尿である場合には、血球、上皮細胞、円柱、細菌、結晶等を挙げることができる。
流路は、好ましくは、液体に含まれる有形成分が一か所に滞留せずに、液体中に均一に分布して流れるように形成される。有形成分が液体中に薄く広がることで、第1の画像や第2の画像において複数の有形成分が重なって映り込むことによる個数の算出精度低下が抑制される。流路は、例えば、フローセル内に形成される。
取得部は、第1の画像および第2の画像を取得する。ここで、取得部は、第1の画像や第2の画像を撮影した撮像部から第1の画像及び第2の画像を取得してもよい。また、取得部は、予め記憶部に記憶された第1の画像および第2の画像を当該記憶部から取得してもよい。また、取得部は、他の装置から通信回線等を介して第1の画像及び第2の画像を受信してもよい。
撮像部は、例えば、Charge Coupled Device(CCD)イメージセンサまたはComplementary Metal Oxide Semiconductor(CMOS)イメージセンサなどの撮像素子を備えるデジタルカメラである。
第1の画像は、第2の画像よりも拡大倍率が低いため、広い範囲が撮影される。そのため、第1の画像は、撮影画像に捕捉される有形成分数が多く、有形成分の個数をカウントするのに好適である。また、第1の画像よりも高い倍率で撮影される第2の画像は、有形成分の詳細な形状や構造を映すことができる。そのため、第2の画像は、有形成分を分類するのに好適である。本測定装置は、第1の画像に含まれる有形成分の個数と、第2の画像に含まれる有形成分の種類毎の個数とを用いて、有形成分の少なくとも1種類の個数を算出することで、有形成分の個数の算出精度を高めることができる。
本測定装置は、次の特徴を備えてもよい。前記算出部は、前記第1の画像から切り出され、指定した分類に含まれる有形成分の総数に、前記第2の画像から切り出され、指定した分類に含まれる有形成分の総数に対する有形成分の種類毎の割合を掛けることにより、前記指定された分類に含まれる有形成分の個数を算出する。ここで、指定した分類(種類)は、例えば、全ての分類が指定されてもよいし、測定担当者が指定した分類(種類)であってもよいし、誤分類が生じやすい分類(種類)であってもよい。このような特徴を有することで、本測定装置の演算負荷を抑制しつつ、指定した分類(種類)の有形成分の個数の算出精度を高めることができる。
本測定装置は、次の特徴を備えてもよい。前記算出部は、前記有形成分を種類毎に算出した結果を基に、前記有形成分の種類夫々を示す切り出し画像を配置した全成分画像を出力する。このような特徴を備えることで、本測定装置は、有形成分の種類や個数の目視確認を容易なものとすることができる。
本測定装置は、次の特徴を備えてもよい。前記第1の画像を撮影する第1の撮像部と前
記第2の画像を撮影する第2の撮像部とをさらに備え、前記第1の撮像部と前記第2の撮像部の光軸上の焦点位置は等しい。このような特徴を備えることで、焦点があった状態で第1の画像の撮影範囲に第2の画像の撮影範囲が含まれるため、有形成分の個数の算出精度を高めることができる。以上説明した実施形態に係る技術は、測定方法の側面から把握することも可能である。
以下、図面を参照して、実施形態に係る測定装置についてさらに説明する。図1は、実施形態に係る測定装置の概略構成を示す図である。測定装置20は、撮影装置1を備える。測定装置20は、検体として例えば尿を撮影装置1によって撮影し、撮影した画像を解析することにより例えば尿中の有形成分の測定を行う。ただし、測定装置20は、例えば血液や体液などの尿以外の液体検体中の有形成分の測定に対して適用することも可能である。尿は、「有形成分を含む液体」の一例である。
撮影装置1は、検体を撮影する撮像部10、撮影用の光源12、及びフローセルユニット13を備える。フローセルユニット13は、検体が流通するフローセル13Aを固定配置するステージ(図示省略)を備える。フローセル13Aはステージに対して脱着可能である。
撮像部10は、対物レンズ101、分岐部102、第1レンズ群103A、第2レンズ群103B、アパーチャー104、第1カメラ105A、第2カメラ105Bを備える。第1カメラ105A及び第2カメラ105Bは、例えばCCDイメージセンサまたはCMOSイメージセンサなどの撮像素子を用いて撮影を行う。以下では、対物レンズ101、分岐部102、第1レンズ群103A、アパーチャー104、第1カメラ105Aを合わせて第1撮像部100Aという。また、対物レンズ101、分岐部102、第2レンズ群103B、第2カメラ105Bを合わせて第2撮像部100Bという。第1レンズ群103A及び第2レンズ群103Bは、夫々接眼レンズを含み、さらに結像レンズを有する場合もある。フローセル13Aは、光源12と対物レンズ101との間に配置され、光源12及び対物レンズ101は、第1撮像部100Aと第2撮像部100Bとで共用される。対物レンズ101は有限遠補正光学系であっても無限遠補正光学系であってもよいが、対物レンズ101を有限遠補正光学系とすることで、撮影装置1をコンパクトにすることができる。第1撮像部100Aは、「第1の撮像部」の一例である。第2撮像部100Bは、「第2の撮像部」の一例である。
分岐部102は、例えばハーフミラーなどのビームスプリッタである。分岐部102は、フローセル13Aおよび対物レンズ101を通過した光の一部を透過させ、残りを反射することにより、光を2方向に分岐する。分岐された光のうち、分岐部102を透過した光は第1レンズ群103Aを介して第1カメラ105Aが有する撮像素子の撮影面に入射する。すなわち、分岐部102を透過した光は、第1撮像部100Aにおける撮影に供される。一方、分岐部102で反射された光は第2レンズ群103Bを介して第2カメラ105Bが有する撮像素子の撮像面に入射する。すなわち、分岐部102で反射された光は、第2撮像部100Bにおける撮影に供される。分岐部102と第1カメラ105Aとの間の光の光路を第1光路といい、分岐部102と第2カメラ105Bとの間の光の光路を第2光路という。また、図1に例示するように、分岐部102は対物レンズ101の光軸11B上に配置される。また、図1では、第1光路の光軸を111Aで示し、第2光路の光軸を111Bで示す。
アパーチャー104は、分岐部102と第1レンズ群103Aとの間に配置される。すなわち、アパーチャー104は、第1光路に挿入される。アパーチャー104は、板に円形の穴を開けて形成される。アパーチャー104は、第1レンズ群103Aの光軸111Aがアパーチャー104の穴の中心軸を通り、第1光路の光軸111Aと直交する位置に
配置される。アパーチャー104は、第1光路において周辺部の光を遮ることにより第1カメラ105Aへ向かう光の開口を小さくする絞りである。アパーチャー104によって第1カメラ105Aの被写界深度が深くなる。
測定装置20には、制御部としてのコントローラ14が設けられる。コントローラ14は、Central Processing Unit(CPU)14A、Read Only Memory(ROM)14B、Random Access Memory(RAM)14C、Electrically Erasable Programmable Read Only Memory(EEPROM)14D、およびインターフェイス回路14Eを備える。CPU14A、ROM14B、RAM14C、EEPROM14Dおよびインターフェイス回路14Eは、バス線14Fにより相互に接続される。
CPU14Aは、ROM14Bに格納されてRAM14Cに読み込まれたプログラムにしたがって、測定装置20の全体を制御する。ROM14Bには、CPU14Aを動作させるためのプログラムやデータが格納される。RAM14Cは、CPU14Aにワーク領域を提供するとともに、各種のデータやプログラムを一時的に記憶する。EEPROM14Dは、各種の設定データなどを記憶する。インターフェイス回路14Eは、CPU14Aと各種回路との間の通信を制御する。
インターフェイス回路14Eには、第1撮像部100A、第2撮像部100B、光源12、第1ポンプ15A及び第2ポンプ15Bの制御線が接続される。第1撮像部100A、第2撮像部100B、光源12、第1ポンプ15A及び第2ポンプ15Bは、CPU14Aからの制御信号によって制御される。第1ポンプ15Aは、第1供給管132Aを介してフローセル13Aにシース液を供給するポンプである。第2ポンプ15Bは、第2供給管133Aを介してフローセル13Aに検体を供給するポンプである。シース液とは、フローセル13A中の検体の流れを制御する液体である。シース液としては、例えば検体が尿である場合には生理食塩水を挙げることができる。但し、生理食塩水以外の溶液がシース液として用いられてもよい。
図2は、フローセル13Aの概略構成を示した図である。フローセル13Aは、第1板130と第2板131とを接合(例えば熱圧着)することにより形成される。図2は、第1板130側からフローセル13Aを見た図である。なお、図2に示すフローセル13Aの幅方向を直交座標系におけるX軸方向、長手方向をY軸方向、厚さ方向をZ軸方向とする。撮影される検体はフローセル13A内でY軸方向に流れる。対物レンズ101の光軸11Bは、Z軸方向に配置される。
フローセル13Aの材料には、PMMA(アクリル樹脂)、COP(シクロオレフィンポリマー)、PDMS(ポリジメチルシロキサン)、PP(ポリプロピレン)、石英ガラスといった例えば90%以上の可視光透過性がある材料を採用することができる。
第1板130には、シース液を供給するための第1供給口132、検体を供給するための第2供給口133、シース液及び検体を排出するための排出口134が設けられる。第1供給口132、第2供給口133、排出口134は、夫々第1板130を厚さ方向に貫通する。第1供給口132は、第1板130の長手方向の一端側に設けられる。第2供給口133は、第1板130の長手方向の他端側に設けられる。排出口134は第1板130の長手方向の第1供給口132と第2供給口133との間に設けられる。
第1供給口132、第2供給口133、排出口134は、互いに通路135A、135B、136、138によって連通される。これら通路135A、135B、136、138は、第1板130の接合面側の表面から断面が矩形となるように凹んで形成される。ま
た、これら通路135A、135B、136、138の断面は、深さ方向(図2のZ軸方向)よりも幅方向(図2のX軸方向)のほうが大きくなるように形成される。第1板130と第2板131とを接合すると、第2板131は、通路135A、135B、136、138を形成する壁材となる。
第1供給口132には、第1通路135A及び第2通路135Bが接続される。第1通路135A及び第2通路135Bは、夫々逆回りに、第1板130の外縁に沿って第2供給口133側に向かい、合流部137において合流する。また、第2供給口133には、第3通路136が接続される。第3通路136は、合流部137において、第1通路135A及び第2通路135Bと合流する。合流部137は、第4通路138を介して排出口134に接続される。第4通路138には、合流部137から排出口134に向かって第4通路138の深さ(第1板130の板厚方向(Z軸方向)の長さ)が徐々に小さくなるテーパ形状に形成されたテーパ部138Aが形成される。テーパ部138Aには、例えば2°〜8°の傾斜が設けられる。
第1供給口132には、図1に例示する第1供給管132Aが接続される。第2供給口133には、図1に例示する第2供給管133Aが接続される。排出口134には、排出管(図示省略)が接続される。第1供給管132Aから第1供給口132に供給されたシース液は、第1通路135A及び第2通路135Bを流通する。第2供給管133Aから第2供給口133に供給された検体は第3通路136を流通する。そして、シース液及び検体が合流部137において合流して第4通路138を流通し、排出口134から排出管に排出される。
図3は、合流部137及びテーパ部138A付近の概略構成を示した図である。合流部137においては、第3通路136が第2板131側に偏って配置される。検体は、合流部137において、第2板131に沿って流れる。
図4は、第4通路138を流通するシース液と検体の分布を示した図である。図4における上側からシース液と検体とが別々に供給された後、合流部137においてシース液と検体とが合流する。合流部137においてシース液と検体とが合流した直後では、シース液内の検体は、第2板131の壁面側の比較的狭い範囲に集中している(A―A線の位置)。その後、検体がテーパ部138Aを流通すると、検体がシース液に押されて第2板131の壁面近くで壁面に沿って扁平状に広がる(B―B線の位置)。さらに検体が流れると、Tubular−Pinch効果により検体が第2板131の壁面から離れて、第4通路138の中央方向へ持ち上げられる(C―C線の位置)。
有形成分の分布は、シース液中での検体の分布の影響を受ける。測定装置20は、より多くの有形成分を撮影可能な位置において第1撮像部100A及び第2撮像部100Bによる撮影を行うことにより、有形成分の測定精度を高めることができる。フローセル13A中では、Y軸方向の位置によって検体の流れが変化する。図4のC−C線の位置では、B−B線の位置よりも、Z軸方向における検体の幅が大きくなる。図4のC−C線の位置では、検体中の有形成分がZ軸方向に広がって分布するため、有形成分の撮影には不向きである。
一方、図4のB−B線の位置では、上方からシース液が検体を第2板131に押しつけるように流れ、検体がシース液で光軸方向において押しつぶされて薄く広がる。そのため、図4のB−B線の位置では、検体中の有形成分がZ軸方向に広がらずに存在している。なお、シース液、検体とも層流を形成しており、ほとんど混ざり合うことはない。このようなB−B線の位置は、有形成分を撮影するのに適したY軸方向の位置であるため、測定装置20は、このY軸方向の位置で検体を撮影する。この位置を撮影位置といい、この撮
影位置に対物レンズ101の光軸11Bが合わされる。すなわち、フローセル13Aは、撮影位置において、有形成分が検体中に薄く広がるように形成される。撮影位置において有形成分は検体中に均一に分布している。
なお、フローセル13Aのテーパ部138A通過後の検体は、フローセル13Aの壁面に接触している態様を一例として説明したが、フローセルの構造及び検体の流れについてはこの態様だけに限定されない。測定装置20では、例えば、フローセル13Aのテーパ部138A通過後に、検体の周りをシース液が取り囲み、シース液の中心部で検体が薄く引き伸ばされる構造のフローセルが用いられてもよい。
図1に戻り、第1撮像部100Aでは、第1光路にアパーチャー104が挿入されて第1カメラ105Aへ向かう光量が絞られる(開口数が減少する)。一方、第2光路には、アパーチャー104に相当する絞りは設けられていない。第1カメラ105Aは、アパーチャー104の開口数、第1レンズ群103Aに含まれる各レンズの倍率及び対物レンズ101と第1レンズ群103Aとの距離等を調整することで、撮影位置における撮影倍率を第1倍率とする。また、第2カメラ105Bは、第2レンズ群103Bに含まれる各レンズの倍率及び対物レンズ101と第2レンズ群103Bとの距離等を調整することで、撮影位置における撮影倍率を第1倍率よりも高倍率の第2倍率とする。ここで、例えば、第1倍率が10倍であり、第2倍率が40倍であってもよい。また、第1カメラ105A及び第2カメラ105Bの光軸上の焦点位置は、撮影位置における撮影において検体中の同じ位置に合うように調整される。すなわち、第1カメラ105Aと第2カメラ105Bの焦点位置は等しい。
CPU14Aは、第1カメラ105A及び第2カメラ105Bに、フローセル13Aを流通する検体中の有形成分の静止画像を同時に撮影させる。静止画像は、検体の拡大画像である。光源12の点灯時間と第1カメラ105A及び第2カメラ105Bの撮影時間(露光時間)は、CPU14Aにより同期される。光源12からフローセル13Aには平行光が入射する。CPU14Aは、撮影に際して光源12を1〜複数回点灯させる。光源12の点灯時間は検体の流速に依存し、被写体ぶれが許容範囲内となるように、例えば0.1〜10μsecに設定される。1露光に対して、光源12を複数回発光させることにより、一画像に含まれる有形成分の数を多くしてもよい。測定装置20は、より多くの有形成分を撮影することにより、有形成分の測定精度をさらに高めることができる。この場合の光源12の点滅タイミングは、検体の流速と光源12の点灯時間との関係を考慮して決定すればよい。1検体の測定において、例えば100〜1000枚の画像を撮影する。光源12は、例えばキセノンランプまたは白色LEDを採用することができるが、これに限らず、他の光源を採用することも可能である。
フローセル13Aを透過した光源12からの光の像を第1撮像部100Aと第2撮像部100Bとで撮影すると、撮影倍率が異なる2つの画像が取得される。図5は、第1撮像部100Aと第2撮像部100Bの夫々が撮影した画像の一例を示す図である。図5において、第1画像P1は、第1撮像部100Aが撮影位置を第1倍率で撮影した画像の一例である。また、第2画像P2は、第2撮像部100Bが撮影位置を第2倍率で撮影した画像の一例である。図5に例示されるように、第2画像P2は、第1画像P1の一部の領域を拡大した画像である。また、第1カメラ105Aと第2カメラ105Bの光軸上の焦点位置が等しい。第1画像P1と第2画像P2はXY平面における中心位置が一致しているが、第1画像P1の撮影範囲の中に第2画像P2の撮影範囲が含まれていればよい。すなわち、第2撮像部100Bが撮影する撮影領域は、第1撮像部100Aが撮影する撮影領域に含まれる。両撮像部による撮影領域の位置関係は対応付けられている。CPU14Aは、例えば、第1撮像部100A及び第2撮像部100Bの夫々から同時に撮影した第1画像P1及び第2画像P2を取得し、取得した第1画像P1及び第2画像P2を紐付けて
RAM14Cに記憶させる。第1画像P1は、「第1の画像」の一例である。第2画像P2は、「第2の画像」の一例である。
第1画像P1は、第2画像P2よりも撮影範囲が広い画像であるため、有形成分の個数を求めるのに適している。一方、第2画像P2は、第1画像P1よりも撮影倍率が高い画像であるため、細胞核等の形態観察や、有形成分を分類するのに適している。例えば、CPU14Aは、第1画像P1を基に検体中の有形成分の個数を算出し、第2画像P2を基に検体中の有形成分を種類夫々に分類し、分類した種類夫々の個数を算出することができる。
CPU14Aは、第1撮像部100Aおよび第2撮像部100Bにより撮影された画像から、有形成分の位置、大きさ、個数を把握し、把握された有形成分の大きさから画像の切り出しサイズを決定し、切り出し画像を生成する。切り出し画像は、背景画像と撮影した画像とを比較し、差異がある箇所の周辺を囲ってその内部の画像を切り出した画像である。
CPU14Aは、切り出し画像の生成に先立って、記憶された画像のデータを用いて、画像ごとに、各画素の画素値を平均化したものを背景画像として作成する。画素値は各画素の輝度でも良くRGB値でもよい。切り出し画像は、CPU14AがROM14Bに格納されているプログラム(切り出し処理)を実行することにより生成される。切り出し画像は、切り出し位置、切り出しサイズと共にRAM14Cに記憶される。例えば、CPU14Aは、第1画像P1および第2画像P2の夫々について、背景画像と差異がある箇所が有形成分を含むと判断し、画像に含まれるすべての有形成分について切り出し画像を生成する。CPU14Aは、第1画像P1から切り出した切り出し画像を有形成分毎に分類し、各分類項目に分類された切り出し画像の数をカウントする。第1画像P1の切り出し画像を有形成分毎に分類はせずに、検体中の有形成分の総数だけを算出してもよい。また、CPU14Aは、第2画像P2から切り出した切り出し画像夫々について有形成分の形態観察を行い、有形成分を種類毎に分類し、分類した種類夫々の個数を算出する。
図6は、実施形態における有形成分を分類するフローを示したフローチャートである。図6に例示されるフローチャートは、CPU14Aによって実行される。
S101では、CPU14Aは、第1撮像部100Aによって撮影した第1画像P1を取得する。また、CPU14Aは、第2撮像部100Bによって撮影した第2画像P2を取得する。CPU14Aは、第1画像P1及び第2画像P2をRAM14Cに記憶させる。S101の処理を実行するCPU14Aは、「取得部」の一例である。S101の処理は、「取得ステップ」の一例である。
S102では、CPU14Aは、第1画像P1から有形成分を切り出した第1切り出し画像を生成する。CPU14Aは、生成した第1切り出し画像をRAM14Cに記憶させる。
S103では、CPU14Aは、S102でRAM14Cに記憶させた第1切り出し画像の位置情報及び特徴量を取得する。CPU14Aは、第1切り出し画像の位置情報及び特徴量と第1切り出し画像とを関連付けてRAM14Cに記憶させる。特徴量としては、色、形状、大きさを例示できる。特徴量の取得には、予めROM14Bに記憶されたプログラムが用いられる。
S104では、CPU14Aは、第2画像P2から有形成分を切り出して第2切り出し画像を生成する。CPU14Aは、生成した第2切り出し画像をRAM14Cに記憶させ
る。
S105では、CPU14Aは、S104でRAM14Cに記憶させた第2切り出し画像の特徴量を取得する。CPU14Aは、第2切り出し画像の特徴量と第2切り出し画像とを関連付けてRAM14Cに記憶させる。
S106では、CPU14Aは、S103およびS105で取得した特徴量に基づいて、有形成分の分類および個数算出を行う。分類には、予めROM14Bに記憶されたプログラムが用いられる。図7は、実施形態における有形成分の分類および個数算出のフローを示したフローチャートである。すなわち、図7は、図6のS106における処理の詳細なフローを示す。
S1061では、CPU14Aは、第1画像P1から切り出した切り出し画像を基に、有形成分を種類毎に分類し、分類した種類毎の個数を算出する。すなわち、CPU14Aは、図6のS103で取得した特徴量に基づいて、有形成分の分類および個数の算出を行う。図8は、第1画像P1に基づいた有形成分の分類および個数算出の結果の一例を示す図である。図8では、有形成分を大分類及び大分類の中をさらに細かく分類した分類項目に分類している。大分類は、例えば「1」から「8」として8項目に分類される。例えば、図8では、大分類「3」の上皮類は、「扁平上皮」および「その他上皮」の分類項目にさらに細分化されている。大分類「4」の円柱類は「硝子円柱」および「その他円柱」の分類項目にさらに細分化して分類されている。全ての大分類が、さらに細かい分類項目を備えていなくてもよい。CPU14Aは、図8に例示するように、有形成分の種類夫々の個数および有形成分の総数を算出する。なお、S1061では、CPU14Aは、有形成分の種類夫々の個数を算出せずに、有形成分の総数のみを算出してもよい。
S1062では、CPU14Aは、第2画像P2を基に、有形成分を種類毎に分類し、分類した有形成分の種類夫々について有形成分の総数に対する割合を算出する。すなわち、CPU14Aは、図6のS105で取得した特徴量に基づいて、有形成分の分類および割合の算出を行う。図9は、第2画像P2に基づいた有形成分の分類および割合算出の結果の一例を示す図である。図9では、図8と同様に、有形成分を赤血球や白血球等の種類に分類し、分類した分類毎に有形成分の個数を算出する。また、図9では、図8と同様に、大分類「1」から「8」に分類される。CPU14Aは、図9に例示するように、有形成分の種類夫々の個数を算出する。また、CPU14Aは、図9に例示するように、有形成分の総数に対する有形成分の種類夫々の割合も算出する。CPU14Aは、第1画像P1よりも高倍率で撮影された第2画像P2に基づいて有形成分を種類毎に分類することで、有形成分の分類をより高精度で行うことができる。なお、図8及び図9では、有形成分を、「赤血球」、「白血球」、「扁平上皮」、「その他上皮」、「硝子円柱」、「その他円柱」、「細菌」、「結晶」、「その他」、「ゴミ・細胞片」の各種類に分類しているが、有形成分の分類はこれに限定されない。
S1063では、CPU14Aは、補正処理を行う。CPU14Aは、S1061で算出した第1画像P1の切り出し画像から取得した有形成分の総数とS1062で算出した第2画像P2の切り出し画像から取得した有形成分の種類夫々の割合とを基に、有形成分の種類夫々の個数を補正する。図10は、実施形態における補正処理を行った補正結果を例示する図である。CPU14Aは、例えば、S1062で算出した「赤血球」の割合が「15.2」%であり、S1061で算出した「総数」が「82」個であることから、第1画像P1に基づく各有形成分の総数と、第2画像P2から取得した各有形成分の存在割合を用いて有形成分の個数を算出する。一例として、第1画像P1によって得られた有形成分の総数「82」に第2画像P2によって分類された赤血球の割合「15.2%」を乗算して、補正後の赤血球の個数を「12」個を算出する。補正後の有形成分総数は、第1
画像P1によって得られた有形成分総数と同じになり、補正後の各分類の割合は、第2画像P2から取得した割合と同じになる。CPU14Aは、このような補正処理を各有形成分に対して実行することで、図10に例示する補正結果を得ることができる。
図6に戻り、S107では、CPU14Aは、S106で補正処理を行った補正結果を出力する。CPU14Aは、例えば、図10に例示する補正結果の一覧表を算出結果としてモニタに出力したり、プリンタに出力して印字したりしてもよい。また、全体観察用に、CPU14Aは、S106で算出した有形成分の種類夫々の個数、測定に用いた検体量および全成分画像として表示する倍率や画像サイズに基づいて算出した各成分の個数の切り出し画像をランダムに一画面上に配置して作成した全成分画像を算出結果として出力してもよい。S102からS107の処理を実行するCPU14Aは、「算出部」の一例である。S102からS107の処理は、「算出ステップ」の一例である。
CPU14Aは、例えば、第1切り出し画像または第2切り出し画像の夫々をS106で算出した個数分だけ重ならないようにランダムに配置した全成分画像を作成する。また、CPU14Aは、全成分画像の一部を拡大して有形成分夫々の形状を容易に目視できる拡大画像を出力してもよい。全成分画像は、例えば、図5に例示した第1画像P1や第2画像P2に対して、有形成分の種類夫々の個数をS106で算出した算出結果に基づいて変更したものである。
実施形態では、CPU14Aは、S1061において第1画像P1を基に算出した有形成分の総数と、S1062において第2画像P2を基に算出した有形成分の種類夫々の割合とを基に、有形成分の種類夫々の個数の補正を行う。有効成分の計数に適する高倍率画像の結果と、有形成分の種類の分類に適する低倍率画像の結果を組み合わせることで、測定装置20は、有形成分の種類夫々の個数の算出精度を高めることができる。また、第1画像及び第2画像という撮影倍率の異なる画像を取得する際に、光源12及び対物レンズ101が夫々1つで済む。これにより、検体中の有形成分の分類及び個数の算出を、より低コストで実現することができる。
実施形態では、CPU14Aは、第1切り出し画像または第2切り出し画像の夫々をS106で算出した個数分だけランダムに重複しないように配置した全成分画像を出力する。また、実施形態では、CPU14Aは、全成分画像の一部を拡大して有形成分夫々の形状を容易に目視できる拡大画像を出力してもよい。そのため、本実施形態によれば、尿中の有形成分の種類や個数の目視確認が容易になる。
実施形態では、第1カメラ105Aと第2カメラ105Bの光軸上の焦点位置が等しい。そのため、第1画像P1及び第2画像P2では拡大倍率が異なる。第1画像P1では広範囲の撮影ができるが、有形成分の分類精度は第2画像P2よりも劣る。本実施形態では、第1画像P1を用いて算出した有形成分の個数と、第2画像P2を用いて算出した各分類の存在割合を用いて各有形成分の個数を算出することにより有形成分の種類夫々の個数の計数精度を高めることができる。
(第1変形例)
実施形態では、第1画像P1を基に算出した有形成分の総数と、第2画像P2を基に算出した有形成分の種類夫々の割合とを基に、有形成分の種類毎の個数をすべての大分類について補正する。第1変形例では、指定した大分類について有形成分の個数を補正する処理について説明する。第1変形例では、実施形態の図7に例示される処理が変形される。指定する大分類を示す情報は、例えば、予めROM14Bに記憶させておいてもよいし、ユーザの操作により指定する大分類を選択してもよい。実施形態と共通の構成要素については同一の符号を付し、その説明は省略する。以下、図面を参照して、第1変形例につい
て説明する。
図11は、第1変形例における有形成分の分類および個数算出のフローを示したフローチャートである。ここでは、大分類「3」の上皮類が指定されている。S1061aでは、CPU14Aは、第1画像P1を基に、指定された大分類「3」上皮類に分類される有形成分の合計個数を算出する。ここで、第1画像P1に基づいた有形成分の分類および個数算出の結果が図8に例示される状態であるものとし、指定された大分類は「3」上皮類であるとする。CPU14Aは、大分類「3」上皮類に分類される「扁平上皮」の個数「12」個と「その他上皮」の個数「1」個とを加算して合計個数である「13」個を算出する。S1061aの処理を実行するCPU14Aは、「第1算出部」の一例である。
S1062aでは、CPU14Aは、第2画像P2を基に、指定された大分類「3」上皮類に分類される有形成分夫々の割合を算出する。図12は、第2画像P2に基づいた有形成分の分類および割合算出の結果の一例を示す図である。CPU14Aは、大分類「3」上皮類に分類される「扁平上皮」の個数「8」個と、「その他上皮」の個数「2」個とを合計して大分類「3」に分類される有形成分の合計個数「10」個を算出する。CPU14Aは、第2画像P2を基に算出した大分類「3」に分類される有形成分の合計個数と、「扁平上皮」、「その他上皮」夫々の個数に基づいて、大分類「3」における「扁平上皮」の割合「80.0」%と「扁平上皮」の割合「20.0」%を算出する。S1062aの処理を実行するCPU14Aは、「第2算出部」の一例である。
S1063aでは、CPU14Aは、S1061aにおいて第1画像P1に基づいて算出した大分類「3」上皮類に分類された合計個数と、S1062aにおいて第2画像P2に基づいて算出した分類項目である「扁平上皮」及び「その他上皮」夫々の割合とに基づいて、「扁平上皮」及び「その他上皮」夫々の個数の補正を行う。CPU14Aは、第1画像P1に基づいて算出した大分類「3」に分類される有形成分の合計個数「13」個に、第2画像P2に基づいて算出した「扁平上皮」の割合「80」%を掛けることにより、「扁平上皮」の個数「10」個を補正値として算出する。また、CPU14Aは、第1画像P1に基づいて算出した大分類「3」に分類される有形成分の合計個数「13」個に、第2画像P2に基づいて算出した「その他上皮」の割合「20」%を掛けることにより、「その他上皮」の個数「3」個を補正値として算出する。補正後の有形成分の総数は、第1画像P1によって得られた有形成分の総数と同じになる。なお、指定された大分類に含まれる合計個数から、その他の分類項目の補正後の個数を減算することにより、補正後の分類項目の個数を算出してもよい。上記の例でいうと、上皮類に含まれる合計個数13から、「扁平上皮」の補正後の個数である10を減算して、「その他上皮」の補正後の個数「3」を算出してもよい。その逆も同じである。CPU14Aは、このような補正処理を指定した大分類に分類される有形成分夫々に対して実行することで、図13に例示する補正結果を得ることができる。
第1変形例によれば、指定された大分類について高精度で有形成分の個数の算出を行えるとともに、全ての大分類について補正処理を実行する実施形態よりもCPU14Aの処理負荷を低減することができる。なお、第1変形例において、全ての分類を指定した場合が上記の実施形態に相当する。
(第2変形例)
第2変形例では、第1画像P1を基にした有形成分の分類において、誤分類が生じやすい大分類を指定して、指定した分類について補正を行う。第2変形例では、実施形態の図7に例示される処理が変形される。誤分類が生じやすい大分類を指定する情報は、例えば、予めROM14Bに記憶させておいてもよいし、ユーザの操作により指定する大分類を選択してもよい。実施形態と共通の構成要素については同一の符号を付し、その説明は省
略する。以下、図面を参照して、第2変形例について説明する。
図14は、第2変形例における有形成分の分類および個数算出のフローを示したフローチャートである。S1061bにおいて、CPU14Aは、第1画像P1に基づいた有形成分の分類結果から、誤分類が生じやすい大分類に分類される有形成分の合計個数を算出する。ここで、第1画像P1に基づいた有形成分の分類および個数算出の結果が図8に例示される状態であり、誤分類が生じやすい大分類として指定された大分類が「1」、「5」、「6」、「8」であるものとする。CPU14Aは、第1画像P1を用いて大分類は「1」、「5」、「6」、「8」に分類される有形成分である「赤血球」、「細菌」、「結晶」、「ゴミ・細胞片」に分類される有形成分の合計個数として「64」個を算出する。S1061bの処理を実行するCPU14Aは、「第1算出部」の一例である。
S1062bにおいて、CPU14Aは、第2画像P2に基づいた有形成分の分類結果から、誤分類が生じやすい大分類における有形成分夫々の割合を算出する。図15は、第2画像P2に基づいた有形成分の分類および割合算出の結果の一例を示す図である。CPU14Aは、第2画像P2から有形成分を切り出し、大分類「1」、「5」、「6」、「8」に分類される分類項目(有形成分)の合計個数を算出する。ここでは、CPU14Aは、「赤血球」、「細菌」、「結晶」、「ゴミ・細胞片」の合計個数として「49」個を算出する。CPU14Aは、算出した合計個数に対する「赤血球」、「細菌」、「結晶」、「ゴミ・細胞片」夫々の割合を算出する。例えば、CPU14Aは、「赤血球」の個数「10」個を指定された分類に含まれる合計個数「49」個で除して、「赤血球」の割合「20.4」%を算出する。S1062bの処理を実行するCPU14Aは、「第2算出部」の一例である。
S1063bにおいて、CPU14Aは、S1061bにおいて第1画像P1を用いて算出した合計個数と、S1062bにおいて第2画像P2から算出した有形成分夫々の割合とを基に、誤分類が生じやすい大分類に分類される有形成分夫々の個数を補正する。図16は、第2変形例における補正処理を行った補正結果を例示する図である。CPU14Aは、例えば、第2画像P2から算出した「赤血球」の割合「20.4」%に、第1画像P1において誤分類が生じやすい大分類である「1」、「5」、「6」、「8」に分類される有形成分の合計個数である「64」個を掛けることにより、補正後の赤血球の個数として「13」個を算出する。CPU14Aは、このような補正処理を誤分類が生じやすい大分類に分類される各有形成分に対して実行することで、図16に例示する補正結果を得ることができる。補正後の有形成分の総数は、第1画像P1によって得られた有形成分の総数と同じになる。
第2変形例によれば、誤分類が生じやすい大分類について高精度で有形成分の個数の算出を行えるとともに、全ての大分類について補正処理を実行する実施形態よりもCPU14Aの処理負荷を低減することができる。
(第3変形例)
高い撮影倍率で撮影する第2画像P2に基づけば、第1画像P1による分類よりも有形成分をより詳細に精度よく分類することが可能である。第3変形例では、第2画像P2による有形成分の分類を第1画像P1による分類よりも詳細なものとする処理について説明する。第3変形例では、実施形態の図7に例示される処理が変形される。実施形態と共通の構成要素については同一の符号を付し、その説明は省略する。以下、図面を参照して、第3変形例について説明する。
図17は、第3変形例における有形成分の分類および個数算出のフローを示したフローチャートである。S1061cにおいて、CPU14Aは、第1画像P1を基に、有形成
分の分類と総数の算出を行う。図18は、第3変形例における第1画像P1に基づいた有形成分の分類と個数算出の結果の一例を示す図である。S1061cでは、図18に例示されるように、「赤血球」、「白血球」、「上皮」、「円柱」、「細菌」、「結晶」、「その他」、「ゴミ・細胞片」の8種類に有形成分が分類されたものとする。また、有形成分の「総数」として「101」個が得られたものとする。S1061cの処理を実行するCPU14Aは、「第1算出部」の一例である。
S1062cにおいて、CPU14Aは、第2画像P2を基に、有形成分の分類及び割合算出を行う。図19は、第3変形例における第2画像P2に基づいた有形成分の分類および割合算出の結果の一例を示す図である。第3変形例では、第2画像P2が高倍率であることを生かし、S1061cにおける第1画像P1に基づく分類よりも詳細に細分化して有形成分を分類する。例えば、S1061cにおける分類では「赤血球」と分類されていた有形成分が、S1062cにおける分類では「均一赤血球」と「変形赤血球」の2種類の分類項目に分類されている。CPU14Aは、分類した有形成分夫々の割合も算出する。CPU14Aは、例えば、第2画像P2に基づいて検出された有形成分の「総数」が「80」個であり、「均一赤血球」の「個数」が「8」個であることから、「均一赤血球」の「割合」として「10.0」%を算出する。S1062cの処理を実行するCPU14Aは、「第2算出部」の一例である。
S1063cにおいて、CPU14Aは、S1061cにおいて第1画像P1に基づいて算出した有形成分の総数と、S1062cにおいて第2画像P2に基づいて詳細に分類した有形成分夫々の割合とを基に、有形成分夫々の個数を算出する。図20は、第3変形例における補正処理を行った補正結果を例示する図である。CPU14Aは、例えば、S1061cで算出した総数「101」個に対して、S1062cで算出した「均一赤血球」の割合「10.0」%を基に、補正後の「均一赤血球」の個数「10」個を算出する。CPU14Aは、このような補正処理を有形成分夫々に対して実行することで、図20に例示する補正結果を得ることができる。
第3変形例では、第1画像P1では分類することが困難な有形成分の種類についても第2画像P2を基に分類し、第2画像P2を基に分類した種類夫々の有形成分の個数を第1画像P1を基に算出した総数を基に補正する。第3変形例によれば、第1画像P1では分類することが困難な種類の有形成分夫々についても高い精度で個数を算出することができる。なお、第3変形例では、全ての分類を指定し、全ての分類において補正を行なっている。
(その他の変形)
以上説明した実施形態や各変形例では、第2画像P2は、第1画像P1の撮影範囲の一部であった。しかし、第2画像P2の撮影範囲は、第1画像P1の撮影範囲内に含まれていなくてもよい。例えば、第1画像P1の撮影範囲は、第2画像P2の撮影範囲の上流側もしくは下流側に配置されていてもよい。第2画像P2は、第1画像P1の撮影範囲内に含まれていない場合であっても、上記で説明した手法と同様の手法で指定された分類に含まれる有形成分の個数を算出することができる。
以上説明した実施形態や各変形例では、撮影装置1は明視野における撮影を行ったが、撮影装置1は、暗視野、位相差、微分干渉、偏光、蛍光等における撮影を行ってもよい。例えば、暗視野で撮影を行う場合、光源12からの光をフローセル13Aに照射し、フローセル13Aからの反射光を対物レンズ101に入射させればよい。
以上説明した実施形態や各変形例では、撮影装置1は、第1倍率よりも高い第2倍率で撮影する第2撮像部100Bをひとつ備えるが、撮影装置1は、第1倍率よりも高い倍率
で撮影する撮像部を2以上備えてもよい。この場合、第1倍率よりも高い倍率で撮影する撮像部の撮影範囲は、第1撮像部100Aが撮影する撮影範囲に含まれていることが好ましい。すなわち、第1倍率よりも高い倍率で撮影する撮像部は、第1撮像部100Aが撮影する画像の一部の領域の拡大画像を撮影するものであることが好ましい。
以上で開示した実施形態や変形例はそれぞれ組み合わせることができる。
1・・・撮像装置
12・・・光源
13A・・・フローセル
14・・・コントローラ
20・・・測定装置
100A・・・第1撮像部
100B・・・第2撮像部
101・・・対物レンズ
102・・・分岐部
104・・・アパーチャー

Claims (7)

  1. 流路を流れる有形成分を含む液体を撮影した第1の画像と、前記第1の画像と同時に撮影され、且つ撮影倍率が前記第1の画像の撮影倍率より高い第2の画像と、を取得する取得部と、
    前記第1の画像及び前記2の画像に含まれる有形成分を切り出した切り出し画像を用いて前記有形成分を種類毎に分類し、前記第1の画像から切り出され、指定した分類に含まれる有形成分の総数と、前記第2の画像から切り出され、指定した分類に含まれる有形成分の総数に対する有形成分の種類毎の割合と、を用いて、前記指定された分類に含まれる有形成分の個数を算出する算出部と、を備える、測定装置。
  2. 前記第2の画像の撮影範囲が前記第1の画像の撮影範囲の一部である、請求項1に記載
    の測定装置。
  3. 前記算出部は、前記第1の画像から切り出され、指定した分類に含まれる有形成分の総数に、前記第2の画像から切り出され、指定した分類に含まれる有形成分の総数に対する有形成分の種類毎の割合を掛けることにより、前記指定された分類に含まれる有形成分の個数を算出する、請求項1または2に記載の測定装置。
  4. 前記算出部は、前記有形成分を種類毎に算出した個数を基に、前記有形成分の種類夫々を示す切り出し画像を配置した全成分画像を出力する、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の測定装置。
  5. 前記第1の画像を撮影する第1の撮像部と前記第2の画像を撮影する第2の撮像部とをさらに備え、
    前記第1の撮像部と前記第2の撮像部の光軸上の焦点位置は等しい、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の測定装置。
  6. 流路を流れる有形成分を含む液体を撮影した第1の画像に含まれる有形成分を切り出した切り出し画像を用いて種類毎に分類された画像のうち、指定された分類に含まれる有形成分の総数を算出し、
    流路を流れる有形成分を含む液体を前記第1の画像と同時に撮影し、且つ撮影倍率が前記第1の画像の撮影倍率より高い第2の画像に含まれる有形成分を切り出した切り出し画像を用いて種類毎に分類された画像のうち、指定した分類に含まれる有形成分の総数に対する有形成分の種類毎の割合を算出し、
    前記第1の画像に基づいて算出された前記有形成分の総数及び前記第2の画像に基づいて算出された前記有形成分の種類毎の割合を用いて前記指定された分類に含まれる有形成分の個数を算出する、測定方法。
  7. 前記第2の画像の撮影範囲が前記第1の画像の撮影範囲の一部である、請求項6に記載
    の測定方法。
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