JP2021054329A - 乗員保護制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】側面衝突とそれ以外の衝突とを良好に切り分けて、側面衝突用の乗員保護装置の作動を決定できる、乗員保護制御装置を提供する。【解決手段】車両のフロントドアに設けられた第2加速度センサにより第1側突判定しきい値TLoを超える横方向加速度Gupが検出され(S11:YES)、車両のBピラーまたはサイドシルに設けられた第1加速度センサ11により検出される横方向加速度Gunが切替判定しきい値Tsw以下である場合(S12:YES)、側面衝突用エアバッグの作動が決定される(S13)。一方、第1側突判定しきい値TLoを超える横方向加速度Gupが検出されても、横方向加速度Gunが切替判定しきい値Tswを超え(S12:NO)、横方向加速度Gupが第2側突判定しきい値THiを超えていない場合(S15:NO)、側面衝突用エアバッグの作動が決定されない。【選択図】図8

Description

本発明は、車両の側面衝突時に乗員を保護するための制御を実行する装置に関する。
従来、自動車などの車両には、車両が衝突による衝撃を受けたときに、その衝撃から乗員を保護するため、エアバッグやシートベルトプリテンショナなどの乗員保護装置が装備されている。
たとえば、車両に前後方向の加速度を検出するGセンサが備えられており、車両が前方からの衝撃を受けて、そのGセンサにより検出される前後方向加速度がしきい値を超えると、運転席および助手席の前方に設けられたフロントエアバッグが展開する。また、運転席、助手席および後部座席の側方で展開するサイドエアバッグやサイドカーテンエアバッグなどの側面衝突用エアバッグが設けられた車両では、横方向(左右方向)の加速度を検出するGセンサが備えられており、車両が側方からの衝撃を受けて、そのGセンサにより検出される横方向加速度がしきい値を超えると、側面衝突用エアバッグが展開する。
特開2008−195230号公報
車両の側面への他車両の衝突や、車両の横滑りなどによる電柱などのポールへの車両の側面の衝突時には、側面衝突用エアバッグが展開されることが望ましい。一方、車両の前面の一部が他車両や障害物に衝突する前突オフセットや、車両の横滑りなどによりタイヤが縁石に衝突する縁石衝突では、側面衝突用エアバッグの展開の必要性が乏しい。
しかし、従来の構成では、側面衝突用エアバッグの非展開形態である前突オフセットや縁石衝突の発生時にも、Gセンサによりしきい値を超える横方向加速度が検出されると、側面衝突用エアバッグが展開されてしまう。この前突オフセットや縁石衝突時の側面衝突用エアバッグの展開を抑制するため、しきい値が鈍感化、つまりしきい値が高く設定されると、側面衝突用エアバッグの展開性能が低下する。
本発明の目的は、側面衝突とそれ以外の衝突とを良好に切り分けて、側面衝突用の乗員保護装置の作動を決定できる、乗員保護制御装置を提供することである。
車両の側面衝突が発生した場合、車両の側板の変形による加速度が生じた後に、車両の骨格に衝撃による加速度が生じる。一方、前突オフセットや縁石衝突が発生した場合、車両の骨格に衝撃による加速度が生じた後、車両の側板が変形して変形による加速度が生じたとしても、その変形による加速度は比較的小さい。
本願発明者は、車両の衝突試験を繰り返すことにより、その側面衝突とそれ以外の前突オフセットや縁石衝突などの衝突とで加速度の変化の出方が異なることを知得し、それに着目して、前記の目的を達成する本発明に至った。
本発明に係る乗員保護制御装置は、車両の側部に配置されて、車両の衝突により車両の骨格に生じる加速度を検出する第1加速度センサと、車両の側板の変形により生じる加速度を検出する第2加速度センサと、第2加速度センサにより第1側突判定しきい値を超える加速度が検出され、第1加速度センサにより検出される加速度が切替判定しきい値以下である場合、または、第2加速度センサにより第1側突判定しきい値を超える加速度が検出され、第1加速度センサにより検出される加速度が切替判定しきい値を超え、第2加速度センサにより検出される加速度が第1側突判定しきい値よりも高い第2側突判定しきい値をさらに超えている場合に、側面衝突用の乗員保護装置の作動を決定する作動決定手段とを含む。
この構成によれば、第2加速度センサにより第1側突判定しきい値を超える加速度が検出され、第1加速度センサにより検出される加速度が切替判定しきい値以下である場合、車両の骨格に加速度が生じるよりも先に、車両の側板に変形による加速度が生じているので、エアバッグ展開形態である側面衝突が発生したと推定できる。したがって、その場合、側面衝突用の乗員保護装置の作動が決定される。
一方、第2加速度センサにより第1側突判定しきい値を超える加速度が検出され、第1加速度センサにより検出される加速度が切替判定しきい値を超えている場合、第2加速度センサにより検出される加速度についての判定に用いられるしきい値が第1側突判定しきい値からそれよりも高い第2側突判定しきい値に切り替えられる。これにより、車両の側板の変形による加速度が出にくい衝突、つまり前突オフセットや縁石衝突などの発生では、第2加速度センサにより検出される加速度が第2側突判定しきい値を超えないため、側面衝突用の乗員保護装置の作動が決定されない。したがって、前突オフセットや縁石衝突など、側面衝突以外の衝突が発生した場合には、側面衝突用の乗員保護装置が作動しない。
また、第2加速度センサにより第1側突判定しきい値を超える加速度が検出され、第1加速度センサにより検出される加速度が切替判定しきい値を超えている場合であっても、第2加速度センサにより検出される加速度が第2側突判定しきい値をさらに超える程度に大きければ、側面衝突用の乗員保護装置の作動に意義があると推定できる。したがって、その場合には、側面衝突用の乗員保護装置の作動が決定される。
よって、側面衝突とそれ以外の衝突とを良好に切り分けて、側面衝突用の乗員保護装置の作動を決定することができる。その結果、側面衝突用の乗員保護装置の作動性能(たとえば、側面衝突用エアバッグの展開性能)を向上させることができる。
しかも、第2加速度センサにより検出される加速度が切替判定しきい値を超えている場合に、側面衝突用の乗員保護装置の作動を決定するしきい値が第1側突判定しきい値から第2側突判定しきい値に切り替えられる構成も考えられるが、その構成では、第2加速度センサにより検出される加速度が第2側突判定しきい値を超える値に上昇するまで側面衝突用の乗員保護装置の作動が決定されない。これに対し、本発明の構成では、第2加速度センサにより検出される加速度が相対的に緩い判定基準である第1側突判定しきい値を超えたことに応じて、側面衝突用の乗員保護装置の作動が決定される。そのため、側面衝突が発生した場合に、側面衝突用の乗員保護装置を早期に作動させることができる。その結果、側面衝突用の乗員保護装置の作動性能を一層向上させることができる。
第1加速度センサおよび第2加速度センサは、前記車両に側方から衝撃を受けたときに当該衝撃が伝播する範囲内に配置されていることが好ましい。
それにより、衝突に対する第1加速度センサおよび第2加速度センサの感度を上げることができ、側面衝突用の乗員保護装置の作動性能のさらなる向上を図ることができる。
本発明によれば、側面衝突とそれ以外の衝突とを良好に切り分けて、側面衝突用の乗員保護装置の作動を決定することができ、側面衝突用の乗員保護装置の作動性能の向上を図ることができる。
本発明の一実施形態に係る乗員保護制御装置の構成を示すブロック図であり、乗員保護制御装置が搭載された車両の平面図を併せて示す。 車両の側面図である。 車両の側面衝突時の横方向加速度について説明するための平面図である。 車両の側面衝突時に第1加速度センサおよび第2加速度センサにより検出される横方向加速度の時間変化の一例を示す図である。 前突オフセット時の横方向加速度について説明するための平面図である。 縁石衝突時の横方向加速度について説明するための平面図である。 車両の側面衝突以外の衝突時に第1加速度センサおよび第2加速度センサにより検出される横方向加速度の時間変化の一例を示す図である。 側突用エアバッグ展開判定処理の流れを示すフローチャートである。 側面衝突用エアバッグを展開させるか否かを判定するための論理回路の構成を示す図である。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<乗員保護制御装置の構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る乗員保護制御装置の構成を示すブロック図であり、乗員保護制御装置が搭載された車両1の平面図を併せて示す。図2は、車両1の側面図である。
車両1の左右の側面には、フロントドア開口2およびリヤドア開口3が前後に形成されており、そのフロントドア開口2およびリヤドア開口3をそれぞれ開閉するフロントドア4およびリヤドア5が設けられている。車両1は、その骨格の一部として、フロントドア開口2とリヤドア開口3との間にBピラー6を有し、フロントドア開口2およびリヤドア開口3の下端に沿って延びるサイドシル(ロッカパネル)7を有している
左右のBピラー6の下部またはサイドシル7におけるBピラー6に近い位置には、車両1の左右方向の加速度である横方向加速度を検出する第1加速度センサ11が配置されている。左右のフロントドア4には、横方向加速度を検出する第2加速度センサ12が配置されている。第1加速度センサ11および第2加速度センサ12は、車両1に側方から衝撃を受けたときに当該衝撃が伝播する範囲内に配置されている。
また、車両1には、エアバッグコンピュータ13が搭載されている。エアバッグコンピュータ13は、マイコン(マイクロコントローラ)が備えられており、マイコンには、たとえば、CPU、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリおよびDRAM(Dynamic Random Access Memory)などの揮発性メモリが内蔵されている。
エアバッグコンピュータ13には、第1加速度センサ11および第2加速度センサ12が接続されており、第1加速度センサ11および第2加速度センサ12の各検出信号が入力される。
また、車両1には、車両が衝突による衝撃を受けたときに、その衝撃から乗員を保護するための乗員保護装置が装備されている。乗員保護装置には、左右のフロントドア4およびリヤドア5の内側で展開するサイドエアバッグやサイドカーテンエアバッグなどの側面衝突用エアバッグ14が含まれる。
エアバッグコンピュータ13は、第1加速度センサ11および第2加速度センサ12から入力される各検出信号に基づいて、側面衝突用エアバッグ14の展開を制御する。具体的には、側面衝突用エアバッグ14には、インフレータが備えられている。インフレータには、スクイブ(点火装置)と、スクイブを駆動する駆動回路とが設けられている。エアバッグコンピュータ13から駆動回路に点火制御信号が出力され、点火制御信号に従ってスクイブが点火すると、ガス発生剤の着火による高圧ガスが発生し、側面衝突用エアバッグ14が瞬時に膨らむ(展開する)。
<側面衝突>
図3は、車両1の側面衝突時の横方向加速度について説明するための平面図である。図4は、車両1の側面衝突時に第1加速度センサ11および第2加速度センサ12により検出される横方向加速度の時間変化の一例を示す図である。
車両1の側面衝突には、たとえば、車両1の側面に他車両が側方から衝突する態様や、車両1が横滑りまたはスピンして、車両1の側面が電柱などのポールPまたは障害物に衝突する態様がある。いずれの態様であっても、車両1の側面衝突が発生すると、車両1の衝突側の側面に設けられた第1加速度センサ11および第2加速度センサ12により、その側面から反対側の側面に向かう向きの横方向加速度が検出される。
たとえば、図3に示されるように、車両1の右側面がポールPに衝突した場合、右側の第1加速度センサ11および第2加速度センサ12により、左向きの横方向加速度が検出される。この側面衝突では、車両1の右側のフロントドア4の側板にポールPが食い込むことによって、フロントドア4の側板が塑性変形し、その後、フロントドア4の側板の塑性変形により吸収できない衝撃力が車両1のBピラー6およびサイドシル7を含む骨格に伝播する。そのため、側面衝突時には、図4に示されるように、まず、第2加速度センサ12によりフロントドア4の側板の塑性変形による大きな横方向加速度が検出され、次いで、第1加速度センサ11により車両1の骨格に衝撃力により生じる横方向加速度が検出される。
<側面衝突以外の衝突>
図5は、前突オフセット時の横方向加速度について説明するための平面図である。
車両1の前突オフセットは、車両1の前面の一部が他車両や障害物に衝突する態様の衝突である。
たとえば、車両の前面の右側に片寄った部分に障害物Obが衝突する前突オフセットでは、車両1の前面の右側に片寄った部分に衝撃が入力され、その衝撃が車両1の骨格を前後方向成分と横方向成分とに別れて伝播するため、まず、車両1の骨格に左側に向かう横方向加速度が発生する。その後、衝撃の前後方向成分によりフロントドア4の側板が変形し始めるか、または、衝撃の横方向成分により車両1が平面視で時計回りに回転し始めると、フロントドア4の側板に横方向加速度が発生する。
図6は、縁石衝突時の横方向加速度について説明するための平面図である。図7は、車両1の側面衝突以外の衝突時に第1加速度センサ11および第2加速度センサ12により検出される横方向加速度の時間変化の一例を示す図である。
車両1の縁石衝突は、車両1が横滑りして、車両1のタイヤ(車輪)が道路脇の縁石Cに衝突する態様の衝突である。
たとえば、車両1の右側のタイヤが縁石Cに衝突する縁石衝突では、まず、縁石Cからタイヤに入力される衝撃力が車両1の骨格に伝播し、車両1の骨格に左側に向かう向きの横方向加速度が発生する。その後、車両1の骨格からフロントドア4に衝撃力が伝播し、フロントドア4の側板に横方向加速度が発生する。
そのため、車両1の前突オフセットまたは縁石衝突が発生した場合にも、車両1の衝突側の側面に設けられた第1加速度センサ11および第2加速度センサ12により、その側面から反対側の側面に向かう向きの横方向加速度が検出される。ところが、前突オフセットや縁石衝突などの側面衝突以外の衝突では、図7に示されるように、まず、第1加速度センサ11により車両1の骨格に生じる大きな横方向加速度が検出され、次いで、第2加速度センサ12によりフロントドア4の側板に生じる横方向加速度が検出される。
このように、車両1の側面衝突と側面衝突以外の衝突とでは、加速度の変化の出方が異なる。これに基づいて、次に説明する側突用エアバッグ展開判定処理のプログラムおよびその側突用エアバッグ展開判定処理をハードウェア構成で実現する論理回路が設計されている。
<側突用エアバッグ展開判定処理>
図8は、側突用エアバッグ展開判定処理の流れを示すフローチャートである。
側突用エアバッグ展開判定処理は、側面衝突用エアバッグ(側突用エアバッグ)14を展開させるか否かを判定するための処理である。側突用エアバッグ展開判定処理のプログラムは、エアバッグコンピュータ13のマイコンの不揮発性メモリに記憶されており、マイコンのCPUにより、所定の周期で実行される。
側突用エアバッグ展開判定処理では、第2加速度センサ12の検出信号から求められる横方向加速度Gupが所定の第1側突判定しきい値TLoよりも大きいか否かが判断される(ステップS11)。
横方向加速度Gupが第1側突判定しきい値TLoよりも大きい場合(ステップS11のYES)、第1加速度センサ11の検出信号から求められる横方向加速度Gunが所定の切替判定しきい値Tsw以下であるか否かが判断される(ステップS12)。
横方向加速度Gunが切替判定しきい値Tsw以下である場合には(ステップS12のYES)、側面衝突用エアバッグ14の展開を決定するメイン判定が成立したと判断される(ステップS13)。
一方、横方向加速度Gupが第1側突判定しきい値TLoよりも大きく、かつ、横方向加速度Gunが切替判定しきい値Tswよりも大きい場合には(ステップS12のNO)、ホールドタイマが継続中であるか否かが判断される(ステップS14)。
ホールドタイマは、横方向加速度Gunが切替判定しきい値Tsw以下であるとの判断から横方向加速度Gunが切替判定しきい値Tswよりも大きいとの判断に切り替わった場合、または、横方向加速度Gunが切替判定しきい値Tswよりも大きいとの判断から横方向加速度Gunが切替判定しきい値Tsw以下であるとの判断に切り替わった場合に、その切り替わりからの一定時間、切り替わり前の判断結果を保持する機能である。したがって、横方向加速度Gunが切替判定しきい値Tswよりも大きいと判断されても、ホールドタイマの継続中は(ステップS14のYES)、横方向加速度Gunが切替判定しきい値Tsw以下であるという判断結果が保持されて、メイン判定が成立と判断される(ステップS13)。
なお、ホールドタイマの作動に関する処理は、側突用エアバッグ展開判定処理と並行して一定の周期で実行されており、側突用エアバッグ展開判定処理の実行タイミングによって、ホールドタイマが継続中である場合と継続中でない場合とがある。
横方向加速度Gunが切替判定しきい値Tswよりも大きいと判断されたときに、ホールドタイマの継続中でない場合には(ステップS14のNO)、横方向加速度Gupが所定の第2側突判定しきい値THiよりも大きいか否かが判断される(ステップS15)。第2側突判定しきい値THiは、第1側突判定しきい値TLoよりも高い値に設定されている。横方向加速度Gupが第2側突判定しきい値THiよりも大きい場合(ステップS15のYES)、メイン判定が成立と判断される(ステップS13)。
メイン判定が成立と判断された場合、第1加速度センサ11の検出信号から求められる横方向加速度Gunが所定のセーフティング判定しきい値Tsfよりも大きいか否かが判断される(ステップS16)。セーフティング判定しきい値Tsfは、切替判定しきい値Tswよりも小さい値であって、たとえば、第1加速度センサ11の故障時を除き、横方向加速度Gunがセーフティング判定しきい値Tsfよりも大きいか否かの判断が否定されないような値に設定されている。
横方向加速度Gunがセーフティング判定しきい値Tsfよりも大きい場合(ステップS16のYES)、セーフティング判定が成立と判断され(ステップS17)、側面衝突用エアバッグ(側突用エアバッグ)14の展開が決定されて(ステップS18)、側突用エアバッグ展開判定処理が終了となる。
横方向加速度Gunがセーフティング判定しきい値Tsf以下である場合には(ステップS16のNO)、セーフティング判定が不成立と判断され(ステップS19)、側面衝突用エアバッグ(側突用エアバッグ)14の非展開が決定されて(ステップS20)、側突用エアバッグ展開判定処理が終了となる。
一方、第2加速度センサ12の検出信号から求められる横方向加速度Gupが所定の第1側突判定しきい値TLo以下である場合(ステップS11のNO)、メイン判定が不成立と判断される(ステップS21)。また、横方向加速度Gupが第1側突判定しきい値TLoよりも大きく、かつ、横方向加速度Gunが切替判定しきい値Tswよりも大きい場合であって(ステップS12のNO)、ホールドタイマの継続中でなく(ステップS14のNO)、横方向加速度Gupが第2側突判定しきい値THi以下である場合にも(ステップS15のNO)、メイン判定が不成立と判断される(ステップS21)。メイン判定が不成立と判断された場合には、側面衝突用エアバッグ(側突用エアバッグ)14の非展開が決定されて(ステップS20)、側突用エアバッグ展開判定処理が終了となる。
<論理回路>
図9は、側面衝突用エアバッグ(側突用エアバッグ)14を展開させるか否かを判定するための論理回路の構成を示す図である。
側面衝突用エアバッグ14を展開させるか否かを判定するための論理回路は、前述の側突用エアバッグ展開判定処理がハードウェア構成で実現される場合、エアバッグコンピュータ13に内蔵される。この論理回路は、メイン判定のための第1メイン判定用比較器21および第2メイン判定用比較器22とを備えている。
第1メイン判定用比較器21の非反転入力端子(+)には、第2加速度センサ12の検出信号から求められる横方向加速度Gupが入力され、反転入力端子(−)には、第1側突判定しきい値TLoが入力される。第1メイン判定用比較器21では、横方向加速度Gupと第1側突判定しきい値TLoとの大小が比較される。そして、横方向加速度Gupが第1側突判定しきい値TLoよりも大きい場合、第1メイン判定用比較器21の出力端子から論理値「1」が出力され、横方向加速度Gupが第1側突判定しきい値TLo以下である場合、第1メイン判定用比較器21の出力端子から論理値「0」が出力される。
第2メイン判定用比較器22の非反転入力端子(+)には、第2加速度センサ12の検出信号から求められる横方向加速度Gupが入力され、反転入力端子(−)には、第2側突判定しきい値THiが入力される。第2メイン判定用比較器22では、横方向加速度Gupと第2側突判定しきい値THiとの大小が比較される。そして、横方向加速度Gupが第2側突判定しきい値THiよりも大きい場合、第2メイン判定用比較器22の出力端子から論理値「1」が出力され、横方向加速度Gupが第2側突判定しきい値THi以下である場合、第2メイン判定用比較器22の出力端子から論理値「0」が出力される。
また、論理回路は、しきい値切替用比較器23、ホールドタイマ24および第1論理積素子25を備えている。
しきい値切替用比較器23の非反転入力端子(+)には、第1加速度センサ11の検出信号から求められる横方向加速度Gunが入力され、反転入力端子(−)には、切替判定しきい値Tswが入力される。しきい値切替用比較器23では、横方向加速度Gunと切替判定しきい値Tswとの大小が比較される。そして、横方向加速度Gunが切替判定しきい値Tswよりも大きい場合、しきい値切替用比較器23の出力端子から論理値「1」が出力され、横方向加速度Gunが切替判定しきい値Tsw以下である場合、しきい値切替用比較器23の出力端子から論理値「0」が出力される。
しきい値切替用比較器23の出力端子から出力される論理値は、ホールドタイマ24に入力される。ホールドタイマ24は、その機能により、しきい値切替用比較器23から入力される論理値が「0」と「1」との間で切り替わってからの一定時間、その切り替わり前の論理値を出力し続ける。すなわち、ホールドタイマ24の機能により、しきい値切替用比較器23の論理値が「0」から「1」に切り替わってからの一定時間は、ホールドタイマ24から論理値「0」が出力され、その一定時間が経過してもなお、しきい値切替用比較器23の論理値が「1」である場合には、ホールドタイマ24から論理値「1」が出力される。また、しきい値切替用比較器23の論理値が「1」から「0」に切り替わってからの一定時間は、ホールドタイマ24から論理値「1」が出力され、その一定時間が経過してもなお、しきい値切替用比較器23の論理値が「0」である場合には、ホールドタイマ24から論理値「0」が出力される。
第1論理積素子25の一方の入力端子には、第2メイン判定用比較器22の出力端子から出力される論理値が入力され、他方の入力端子には、ホールドタイマ24から出力される論理値が反転して入力される。第1論理積素子25では、一方の入力端子に入力される論理値と他方の入力端子に入力される論理値との論理積が演算されて、その演算された論理積が第1論理積素子25の出力端子から出力される。
論理回路はさらに、論理和素子26を備えている。
論理和素子26の一方の入力端子には、第2メイン判定用比較器22の出力端子から出力される論理値が入力され、他方の入力端子には、第1論理積素子25の出力端子から出力される論理値が入力される。論理和素子26では、一方の入力端子に入力される論理値と他方の入力端子に入力される論理値との論理和が演算されて、その演算された論理和が論理和素子26の出力端子から出力される。
また、論理回路は、セーフティング判定のためのセーフティング判定用比較器27および第2論理積素子28を備えている。
セーフティング判定用比較器27の非反転入力端子(+)には、第2加速度センサ12の検出信号から求められる横方向加速度Gupが入力され、反転入力端子(−)には、セーフティング判定しきい値Tsfが入力される。セーフティング判定用比較器27では、横方向加速度Gupとセーフティング判定しきい値Tsfとの大小が比較される。そして、横方向加速度Gupがセーフティング判定しきい値Tsfよりも大きい場合、セーフティング判定用比較器27の出力端子から論理値「1」が出力され、横方向加速度Gupがセーフティング判定しきい値Tsf以下である場合、セーフティング判定用比較器27の出力端子から論理値「0」が出力される。
第2論理積素子28の一方の入力端子には、論理和素子26の出力端子から出力される論理値が入力され、他方の入力端子には、セーフティング判定用比較器27の出力端子から出力される論理値が反転して入力される。第2論理積素子28では、一方の入力端子に入力される論理値と他方の入力端子に入力される論理値との論理積が演算されて、その演算された論理積が第2論理積素子28の出力端子から出力される。
そして、第2論理積素子28の出力端子から論理積「1」が出力される場合、エアバッグコンピュータ13では、側面衝突用エアバッグ(側突用エアバッグ)14の展開が決定される。一方、第2論理積素子28の出力端子から論理積「0」が出力される場合、エアバッグコンピュータ13では、側面衝突用エアバッグ(側突用エアバッグ)14の非展開が決定される。
<作用効果>
以上のように、第2加速度センサ12により第1側突判定しきい値TLoを超える横方向加速度Gupが検出され、第1加速度センサ11により検出される横方向加速度Gunが切替判定しきい値Tsw以下である場合、車両1の骨格に加速度が生じるよりも先に、車両1のフロントドア4の側板に変形による横方向加速度Gupが生じているので、エアバッグ展開形態である側面衝突が発生したと推定できる。したがって、その場合、側面衝突用エアバッグ14の作動が決定される。
一方、第2加速度センサ12により第1側突判定しきい値TLoを超える横方向加速度Gupが検出され、第1加速度センサ11により検出される横方向加速度Gunが切替判定しきい値Tswを超えている場合、第2加速度センサ12により検出される横方向加速度Gupについての判定に用いられるしきい値が第1側突判定しきい値TLoからそれよりも高い第2側突判定しきい値THiに切り替えられる。これにより、車両1のフロントドア4の側板の変形による横方向加速度Gupが出にくい衝突、つまり前突オフセットや縁石衝突などの発生では、第2加速度センサ12により検出される横方向加速度Gupが第2側突判定しきい値THiを超えないため、側面衝突用エアバッグ14の作動が決定されない。したがって、前突オフセットや縁石衝突など、側面衝突以外の衝突が発生した場合には、側面衝突用エアバッグ14が作動しない。
また、第2加速度センサ12により第1側突判定しきい値TLoを超える横方向加速度Gupが検出され、第1加速度センサ11により検出される横方向加速度Gunが切替判定しきい値Tswを超えている場合であっても、第2加速度センサ12により検出される横方向加速度Gupが第2側突判定しきい値THiをさらに超える程度に大きければ、側面衝突用エアバッグ14の作動に意義があると推定できる。したがって、その場合には、側面衝突用エアバッグ14の作動が決定される。
よって、側面衝突とそれ以外の衝突とを良好に切り分けて、側面衝突用エアバッグ14の作動を決定することができる。その結果、側面衝突用エアバッグ14の作動性能(たとえば、側面衝突用エアバッグの展開性能)を向上させることができる。
しかも、第2加速度センサ12により検出される横方向加速度Gupが切替判定しきい値Tswを超えている場合に、側面衝突用エアバッグ14の作動を決定するしきい値が第1側突判定しきい値TLoから第2側突判定しきい値THiに切り替えられる構成も考えられるが、その構成では、第2加速度センサ12により検出される横方向加速度Gupが第2側突判定しきい値THiを超える値に上昇するまで側面衝突用エアバッグ14の作動が決定されない。これに対し、本発明の構成では、第2加速度センサ12により検出される横方向加速度Gupが相対的に緩い判定基準である第1側突判定しきい値TLoを超えたことに応じて、側面衝突用エアバッグ14の作動が決定される。そのため、側面衝突が発生した場合に、側面衝突用エアバッグ14を早期に作動させることができる。その結果、側面衝突用エアバッグ14の作動性能を一層向上させることができる。
また、第1加速度センサ11および第2加速度センサ12は、前記車両1に側方から衝撃を受けたときに当該衝撃が伝播する範囲内に配置されている。これにより、車両1の衝突に対する第1加速度センサ11および第2加速度センサ12の感度を上げることができ、側面衝突用エアバッグ14の作動性能のさらなる向上を図ることができる。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、前述の実施形態では、メイン判定が成立した場合に、第1加速度センサ11の検出信号から求められる横方向加速度Gunが所定のセーフティング判定しきい値Tsfよりも大きい場合に、セーフティング判定が成立し、側面衝突用エアバッグ14の展開が決定されるとした。セーフティング判定は、側面衝突用エアバッグ14の作動性能の冗長性(安定化)の確保のために実行されるものであり、処理の簡素化のために省略されてもよい。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1:車両
4:フロントドア(側板)
6:Bピラー(骨格)
7:サイドシル(骨格)
11:第1加速度センサ
12:第2加速度センサ
13:エアバッグコンピュータ(作動決定手段)
14:側面衝突用エアバッグ(側面衝突用の乗員保護装置)

Claims (2)

  1. 車両の側部に配置されて、前記車両の衝突により前記車両の骨格に生じる加速度を検出する第1加速度センサと、
    前記車両の側板の変形により生じる加速度を検出する第2加速度センサと、
    前記第2加速度センサにより第1側突判定しきい値を超える加速度が検出され、前記第1加速度センサにより検出される加速度が切替判定しきい値以下である場合、または、前記第2加速度センサにより前記第1側突判定しきい値を超える加速度が検出され、前記第1加速度センサにより検出される加速度が前記切替判定しきい値を超え、前記第2加速度センサにより検出される加速度が前記第1側突判定しきい値よりも高い第2側突判定しきい値をさらに超えている場合に、側面衝突用の乗員保護装置の作動を決定する作動決定手段とを含む、乗員保護制御装置。
  2. 前記第1加速度センサおよび前記第2加速度センサは、前記車両に側方から衝撃を受けたときに当該衝撃が伝播する範囲内に配置されている、請求項1に記載の乗員保護制御装置。
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