JP2021020732A - チューブ容器 - Google Patents

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文彦 斉藤
Fumihiko Saito
文彦 斉藤
和佳子 仙頭
Wakako Sento
和佳子 仙頭
上山 弘徳
Hironori Kamiyama
弘徳 上山
将志 関
Masashi Seki
将志 関
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Abstract

【課題】容易に解体であり、減容化、内部洗浄及び容器リサイクルに適したチューブ容器を提供すること。【解決手段】チューブ容器1は、積層フィルムで構成される筒状の胴部2と、胴部2の一方の端部に接合され、口部31及び肩部32を備える頭部3と、胴部2の他方の端部が内容物を収容後に封止される封止予定部と、を備え、胴部2は、前記積層フィルムの両側縁部10aの最外層と最内層とが粘着部材13を介して重なり合うように接合され、粘着部材13は、その両面に均等に形成された複数の凹形状を備え、第1の面に開口する前記凹形状の各開口部の直径の平均値をDave1とし、前記第1の面とは反対側の第2の面に開口する前記凹形状の各開口部の直径の平均値をDave2としたときに、|Dave1−Dave2|/Dave2≦0.5の関係を満たす。【選択図】図1

Description

本発明は、チューブ容器に関する。
従来、積層フィルムを筒状に成形して胴部を構成し、この筒状の胴部の一端に肩部と口部を備える成形品の頭部を接合し、筒状の胴部の他端を封止してなるチューブ容器が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
特許第6167803号公報 特許第6138423号公報
特許文献1、2等に記載されている従来のチューブ容器は、胴部の一端と頭部の接合や、胴部の他端の封止が、ヒートシール等によって強固に溶融接合されている。
このため、使用後においては、チューブ容器を解体することが困難であり、チューブ容器としての容積を減らす減容化が困難であった。また、容器リサイクルの観点からも分別が困難であり、更に、解体が困難であることから、チューブ容器の内部の洗浄も行うことができなかった。
本発明の課題は、容易に解体可能であり、減容化、内部洗浄及び容器リサイクルに適したチューブ容器を提供することにある。
本発明は、以下のような解決手段により、課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。また、符号を付して説明した構成は、適宜に改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
第1の発明は、積層フィルム(10)で構成される筒状の胴部(2)と、前記胴部の一方の端部に接合され、口部(31)及び肩部(32)を備える頭部(3)と、記胴部の他方の端部が内容物を収容後に封止される封止予定部(4)と、を備えるチューブ容器であって、前記胴部は、前記積層フィルムの両側縁部(10a)の最外層(10b)と最内層(10c)とが粘着部材(13)を介して重なり合うように接合され、前記粘着部材は、その両面に均等に形成された複数の凹形状(13a)を備え、第1の面に開口する前記凹形状の各開口部の直径の平均値をDave とし、前記第1の面とは反対側の第2の面に開口する前記凹形状の各開口部の直径の平均値をDave としたときに、
|Dave −Dave |/Dave ≦0.5
の関係を満たすチューブ容器に関する。
第2の発明は、第1の発明に係るチューブ容器において、前記胴部と前記頭部との接合が、前記粘着部材を介して形成されている。
第3の発明は、第1又は第2の発明に係るチューブ容器において、前記胴部の他方の端部の封止が、前記粘着部材を介して形成されている。
第4の発明は、第1から第3までのいずれかの発明に係るチューブ容器において、前記胴部を構成する前記積層フィルムの少なくとも一方の面側には、ヒートシール層が形成されていない。
第5の発明は、第1から第4までのいずれかの発明に係るチューブ容器に内容物を収容し、前記胴部の他方の端部が封止されているチューブ容器に関する。
本発明によれば、容易に解体可能であり、減容化、内部洗浄及び容器リサイクルに適したチューブ容器を提供できる。
第1実施形態のチューブ容器1を示す平面図である。 第1実施形態のチューブ容器1の分解斜視図である。 (A)は、図1のs1−s1線断面図である。(B)は、図1のs2−s2線断面図である。(C)は、図1のs3−s3線断面図である。 図3(A)に示すa領域の拡大図である。 (A)は、積層フィルム10の第1形態の層構成を示す部分断面図である。(B)は、積層フィルム10の第2形態の層構成を示す部分断面図である。 (A)〜(C)は、粘着シート15の使用時の形態を説明する図である。 粘着シート15の製造装置を示す図である。 粘着シート15の製造方法を説明する図である。 実施例の粘着シート15の粘着部材13を被着体側の方向からみて拡大した写真である。 実施例の粘着シート15の粘着部材13のシート面に直交する方向の断面で拡大した図である。 実施例及び比較例の剥離力を示す図である。 (A)及び(B)は、サンプル1の観察結果を示す図である。 (A)及び(B)は、サンプル2の観察結果を示す図である。 (A)及び(B)は、サンプル3の観察結果を示す図である。 (A)及び(B)は、サンプル4の観察結果を示す図である。 (A)〜(C)は、第1実施形態のチューブ容器1を解体する手順を示す図である。 第2実施形態のチューブ容器1Aを示す平面図である。 第2実施形態のチューブ容器1Aの分解斜視図である。 (A)〜(C)は、第2実施形態のチューブ容器1Aを解体する手順を示す図である。 (A)及び(B)は、変形形態における胴部2の分割構造を示す斜視図である。
以下、本開示の実施形態について説明する。なお、本明細書に添付した図面は、いずれも模式図であり、理解しやすさ等を考慮して、各部の形状、縮尺、縦横の寸法比等を、実物から変更又は誇張している。また、図面においては、部材の断面を示すハッチングを適宜に省略する。
本明細書等において、形状、幾何学的条件、これらの程度を特定する用語、例えば、「直交」、「方向」等の用語については、その用語の厳密な意味に加えて、ほぼ直交等とみなせる程度の範囲、概ねその方向とみなせる範囲を含む。
なお、図面には、X、Yの互いに直交する座標系を適宜に記載した。この座標系において、チューブ容器1の長手方向をX方向とし、長手方向と直交する短手方向をY方向とする。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態のチューブ容器1を示す平面図である。図2は、第1実施形態のチューブ容器1の分解斜視図である。図2は、胴部2のX1側の端部が接合されていない状態を示している。
図3(A)は、図1のs1−s1線断面図である。図3(B)は、図1のs2−s2線断面図である。図3(C)は、図1のs3−s3線断面図である。図3(A)〜(C)では、粘着部材13の断面を黒い太線で示している。
図4は、図3(A)に示すa領域の拡大図である。
図1に示すように、第1実施形態のチューブ容器1は、胴部2、頭部3及び封止予定部4を備えている。第1実施形態のチューブ容器1は、上記各部を備えることにより、ラミネートチューブ形の容器として構成されている。
胴部2は、内容物(不図示)が収容される部分である。胴部2のX2側の端部には、頭部3(後述)が接合されている。また、胴部2のX1側の端部には、封止予定部4(後述)が形成されている。胴部2は、図2に示すように、円筒状に丸められた積層フィルム10の側縁部10a同士が粘着部材13を介して重なり合うように接合されている。以下、胴部2において、積層フィルム10の側縁部10a同士が接合された部分を「接合領域C1」ともいう。胴部2は、図2に示す円筒状の形態から、更にX1側の端部に偏平形状の封止予定部4が形成される。これにより、チューブ容器1は、長手方向(X方向)の中間部分において、図3(A)に示すように、略楕円形の断面形状となる。
胴部2は、図4に示すように、積層フィルム10の両方の側縁部10aの最外層10bと最内層10cとが粘着部材13を介して接合されている。粘着部材13は、後述するように、両面に粘着性を有するシート状の部材である。
図1に示すように、胴部2の接合領域C1に貼り付けられる粘着部材13は、胴部2の長手方向(X方向)に沿って延在している。胴部2の接合領域C1の幅(Y方向の長さ)は、例えば、チューブ容器1に収容される内容物の重量、胴部2の外径等により設定される(後述する接合領域C2〜C4についても同様)。胴部2を形成する積層フィルム10の層構成及び粘着部材13の構成、製造方法、機能等については、後述する。
頭部3は、胴部2に収容された内容物が注出される部分である。図2に示すように、頭部3のX2側には、口部31及び肩部32が設けられている。口部31は、内容物の注出口となる部分である。口部31には、例えば、キャップ(不図示)が着脱自在に取り付けられる。肩部32は、口部31と連通した略円錐形の部分である。図2に示すように、チューブ容器1は、頭部3(肩部32)のX1側の外周面3aと、胴部2のX2側の端部の内周面2aとが粘着部材13を介して接合される。以下、頭部3と胴部2とが接合された部分を「接合領域C2」ともいう。図1及び図3(B)に示すように、チューブ容器1において、頭部3と胴部2との接合領域C2は、胴部2の接合領域C1の一部と重なっている。図2に示すように、頭部3と胴部2とが接合された状態において、チューブ容器1のX1側の端部は、開放端となる。
頭部3は、例えば、1つ以上の熱可塑性樹脂を射出成形することにより作製できる。また、頭部3は、ガスバリア性を確保するため、熱可塑性樹脂部材とガスバリア性部材とをコンプレッション成形、射出成形等によっても作製できる。
封止予定部4は、胴部2のX1側の端部が内容物を収容後に封止される部分である。胴部2のX1側の端部は、図3(C)に示すように、内周面同士が粘着部材13を介して重なり合うように接合されている。以下、封止予定部4において、胴部2のX1側の端部が接合された部分を「接合領域C3」ともいう。
頭部3が接合された胴部2を、円筒状に丸めて接合した後、胴部2のX1側の端部(開放端)から内容物を収容し、胴部2のX1側の端部に封止予定部4を形成することにより、内容物が収容されたチューブ容器1が得られる。チューブ容器1に収容される内容物としては、粘着部材13の粘着力にもよるが、比較的軽量であって且つ液体でないものが好ましい。
次に、積層フィルム10の層構成について、ドライラミネーション法による積層構成の一例と、押出ラミネーション法による積層構成の一例と、2つの例を挙げて説明する。
図5(A)は、積層フィルム10の第1形態の層構成を示す部分断面図である。
図5(A)に示す積層フィルム10は、最内層から順に、ヒートシール性フィルム101、接着剤層102、バリア性層103、接着剤層104、印刷層105、基材フィルム106が積層されている。この実施形態は、接着剤層を用いたドライラミネーション法による積層構成の一例であり、ヒートシール性フィルム101とバリア性層103とが接着剤層102を介して積層されており、更に、接着剤層104を介して、印刷層105/基材フィルム106が積層されている。
ヒートシール性フィルム101は、積層フィルム10の最内層となるフィルムである。ヒートシール性フィルム101としては、熱によって溶融し相互に融着し得るものであればよく、例えば、低密度ポリエチレンフィルム(LDPE)、中密度ポリエチレンフィルム(MDPE)、高密度ポリエチレンフィルム(HDPE)、直鎖状(線状)低密度ポリエチレンフィルム(LLDPE)、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレン若しくはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、その他の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂フィルム、ポリ酢酸ビニル系樹脂フィルム、ポリエステル系樹脂フィルム、ポリスチレン系樹脂フィルム、ポリアクリロニトリル、飽和ポリエステル、ポリビニルアルコール等その他の樹脂の1種又はそれ以上からなるフィルムを使用することができる。
接着剤層102は、ヒートシール性フィルム101とバリア性層103(後述)との間を接着する層である。接着剤層102を構成する樹脂は、接着するフィルムを構成する樹脂によって適宜に選択できる。例えば、イソシアネート系(ウレタン系)、ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン系、有機チタン系等のアンカーコーティング剤、或いはポリウレタン系、ポリアクリル系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル系、セルロース系、その他のラミネート用接着剤を任意に使用できる。
同様に、接着剤層104は、バリア性層103と印刷層105/基材フィルム106との間を接着する層である。接着剤層104と接着剤層102とは同一材料であってもよいし、異なる材料であってもよい。
バリア性層103は、積層フィルム10にガスバリア性を付与する層である。バリア性層103を構成する材料としては、例えば、酸素ガス、水蒸気等に対するガスバリア性素材、太陽光等に対する遮光性素材、或いは、内容物に対する保香性等を有する素材等を使用することができる。具体的には、上記のバリア性素材としては、例えば、アルミニウム箔、スズ、鉛、銅、鉄、ニッケル、又はこれらの合金等、或いはアルミニウム等の金属蒸着薄膜を有する樹脂フィルム乃至シート等、更には、これら金属の酸化物である、アルミナ、シリカ、酸化チタン等の蒸着薄膜を有する樹脂フィルム乃至シート等からなるバリア層を使用できる。
上記のアルミニウム箔としては、厚さ5μm〜30μm位のアルミニウム箔を使用することができる。また、金属又は金属酸化物の蒸着薄膜を有する樹脂のフィルム又はシートとしては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法クラスターイオンビーム法等の物理気相成長法(PhysicalVapor Deposition法、PVD法)等を利用して、樹脂のフィルムの上に、アルミニウム等の金属の蒸着薄膜を形成した樹脂のフィルム乃至シートを使用できる。
印刷層105は、積層フィルム10に意匠を付与する層である。印刷層105に用いられる着色剤として、例えば、赤色系、茶色系、黄色系、藍色系、草色系、白色系、黒色系等の各種の顔料、メタリック顔料、パール顔料、偏光パール顔料及び蛍光顔料等を使用できる。中でも、パール顔料としては、金色、銀色等の単色パール、マイカ(雲母)、シリカ等を使用できる。
基材フィルム106は、積層フィルム10の最外層となるフィルムである。基材フィルム106を構成する材料としては、例えば、チューブ容器1を構成する基本素材としての、機械的、物理的、化学的、その他において優れた性質を有し、特に、強度を有して強靱であり、且つ耐熱性、防湿性、透明性等を有する樹脂のフィルム又はシートを使用することが望ましい。具体的には、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、フッ素系樹脂、その他の強靱な樹脂のフィルム又はシート、その他を使用できる。上述した樹脂のフィルム又はシートとしては、未延伸フィルム、或いは一軸方向又は二軸方向に延伸した延伸フィルム等のいずれも使用できる。
一般的なチューブ容器に用いられる積層フィルムにおいては、最外層にもヒートシール性フィルムが積層される。例えば、図5(A)に示す第1形態の積層フィルム10の場合、基材フィルム106の更に外側に、ヒートシール性フィルムが接着剤層を介して積層される。しかし、本実施形態のチューブ容器1においては、図4に示すように、積層フィルム10の両方の側縁部10aの最外層10bと最内層10cとが粘着部材13で接合されるため、最外層10bとなる側において、ヒートシール性フィルムを省略できる。なお、図5(A)に示す第1形態の積層フィルム10において、最外層に接着剤層を介して透明ヒートシール性フィルムを積層した場合には、最内層のヒートシール性フィルム101及び接着剤層102を省略できる。
次に、積層フィルム10の第2形態の層構成について、図5(B)を参照して説明する。
図5(B)は、積層フィルム10の第2形態の層構成を示す部分断面図である。
図5(B)に示す積層フィルム10は、最内層から順に、ヒートシール性フィルム201、接着樹脂層202、バリア性層203、接着樹脂層204、印刷層205、基材フィルム206が積層されている。この実施形態は、接着樹脂層を用いた押出ラミネーション法による積層構成の一例であり、ヒートシール性フィルム201とバリア性層203とが、ポリエチレン等の溶融樹脂を押出して形成される接着樹脂層202を介して積層されており、更に、同じく接着樹脂層204を介して、印刷層205/基材フィルム206が積層されている。ここで、ヒートシール性フィルム201、バリア性層203、基材フィルム206の構成は、第1形態のヒートシール性フィルム101、バリア性層103、基材フィルム106と実質的に同じであるのでその説明を省略する。なお、この第2形態においても、第1形態と同様に、最外層にはヒートシール性フィルムが設けられていない。なお、図5(B)に示す積層フィルム10において、接着樹脂層202とバリア性層203との間のいずれかの層間、及び、接着樹脂層204と印刷層205との間にアンカーコート層が積層されてもよい。
次に、チューブ容器1の各部に貼り付けられる粘着部材13の構成、製造方法、機能等について説明する。
図6(A)〜(C)は、粘着シート15の使用時の形態を説明する図である。
図6(A)に示すように、粘着シート15は、第1剥離性基材シート11、粘着部材13及び第2剥離性基材シート14を備えている。
第1剥離性基材シート11は、粘着部材13の一方の面に積層されるシート材(表層シート)である。第1剥離性基材シート11(及び第2剥離性基材シート14)は、粘着シート15を使用するまでの間の取扱性を考慮して設けられるものであり、粘着シート15の使用時、即ち胴部2、頭部3等を接合する際に剥離される。第1剥離性基材シート11としては、従来公知の離型フィルム、セパレート紙、セパレートフィルム、セパ紙、剥離フィルム、剥離紙等の各種形態のものを適宜使用できる。例えば、上質紙、コート紙、含浸紙、プラスチックフィルム等の片面又は両面に離型層を形成したものを用いてもよい。離型層としては、離型性を有する材料であれば、特に限定されないが、例えば、シリコーン樹脂、有機樹脂変性シリコーン樹脂、フッ素樹脂、アミノアルキド樹脂、メラミン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂等を挙げることができる。これらの樹脂は、エマルジョン型、溶剤型又は無溶剤型のいずれもが使用できる。離型層を備えた離型フィルムを用いる場合には、例えば、シリコーン離型タイプのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、未処理PETフィルム、PPフィルム、シリコーン離型タイプの紙等を用いることができる。
第1剥離性基材シート11の厚さは、例えば、10μm以上、100μm以下とすることが望ましく、20μm以上、60μm以下とすることが更に望ましい。上記層厚範囲の下限値を下回ると、コシがなく、剥離しづらくなる。また、上記層厚範囲の上限値を越えると、コシが強すぎて貼り付け時の作業性が低下するからである。
また、第1剥離性基材シート11としては、市販のものを使用してもよく、例えば、片面にシリコーン系剥離剤による易剥離処理が施されている厚さ38μmのポリエステルフィルム(三井化学東セロ株式会社製、商品名:SP−PET−01)等が挙げられる。
第2剥離性基材シート14は、粘着部材13の他方の面に積層されるシート材(表層シート)である。第2剥離性基材シート14の材料、厚さ等は、第1剥離性基材シート11と同じであるため、説明を省略する。
粘着部材13は、その両面に開口した複数の凹形状13aを備えている。また、粘着部材13は、弾性を備えており、複数の凹形状13aがそれぞれ微細な吸盤として作用することにより粘着力(吸着力)を発揮する。
粘着部材13は、例えば、特許文献1(特開2017−36404号公報)に開示されている液状の樹脂組成物(アクリルエマルジョン)を用いて、後述する製造方法により形成できる。粘着シート15の層厚は、1μm以上、500μm以下であることが望ましい。上記層厚範囲の下限値を下回ると、凹形状の形成が困難になったり、凹形状の大きさが小さくなりすぎて、粘着(吸着)特性が低下したりする。また、上記層厚範囲の上限値を越えると、柔軟性が低下して、チューブ容器1の各部を接合する際の作業性が悪くなる。粘着部材13の両面に凹形状13aを均等に設けるためには、粘着部材13の層厚tは、20μm≦t≦40μmの範囲とすることが望ましい。この点については、後述する。
図6(A)に示す粘着シート15を用いて、粘着部材13を胴部2、頭部3等(以下、「被着体50」ともいう)に貼り付けるには、図6(B)に示すように、粘着シート15から第2剥離性基材シート14を剥離する。そして、図6(C)に示すように、露出した粘着部材13を被着体50に貼り付けて、その表面に適度な圧力を加える。これにより、粘着部材13の露出面に多数存在する凹形状13aが弾性変形するため、従来のマイクロ吸盤と同様の作用により、粘着部材13が被着体50に対して吸着(粘着)した状態となる。
即ち、凹形状13aの周囲の弾性変形によって、凹形状13aには、変形状態から元の形状に戻ろうとする力が働く。この力により、凹形状13a内の密閉空間が負圧となって、被着体50への吸着作用が生じる。なお、凹形状13a単体での吸着力は、弱いものであるが、多数の凹形状13aが形成されているので、全体としては必要な吸着力を確保できる。また、粘着部材13の作製時に、凹形状13aが含まれる量を、例えば、密度をパラメータとして調整すれば、粘着部材13の粘着力(吸着力)を調整可能である。
粘着シート15を被着体50に貼り付けた後、更に粘着シート15から第1剥離性基材シート11を剥離する。これにより、露出した粘着部材13を他の被着体50(不図示)に貼り付けることができる。例えば、図4に示すように、積層フィルム10の両側縁部の最外層10bと最内層10cとを粘着部材13を介して接合する場合、粘着部材13の一方及び他方の面に貼り付けられる被着体50は、それぞれ積層フィルム10となる。
なお、積層フィルム10の層構成は、上述した第1及び第2形態の例に限らず、チューブ容器1として使用可能であれば、どのような層構成であってもよい。
次に、粘着シート15の製造方法について説明する。
図7は、粘着シート15の製造装置を示す図である。
図8は、粘着シート15の製造方法を説明する図である。
粘着シート15の製造を行うためには、先ず、粘着部材13を形成するための特許文献1に開示されているアクリルエマルジョンの組成物を攪拌機に入れ、この組成物中に窒素ガスを混合しながら攪拌を行い、組成物中に気泡を含め、気泡含有組成物130を作製する(図中のP1:泡立て工程)。
次に、第2剥離性基材シート14上に気泡含有組成物130を塗工する(図中のP2:塗工工程)。塗工工程では、例えば、コンマコータを用いることができるが、その他の公知の塗工手法を用いてもよい。
第2剥離性基材シート14上に気泡含有組成物130を塗工したら、気泡含有組成物130を加熱しながら乾燥させて粘着部材13を形成する(図中のP3:乾燥工程)。乾燥工程では、例えば、温度を60℃〜140℃程度の乾燥炉を用いることができる。乾燥時間としては、例えば、30秒〜10分程度を例示することができる。また、乾燥工程では、気泡含有組成物130に対して送風を行いながら乾燥を促進してもよい。乾燥工程を行うことにより、気泡含有組成物130の両面に凹形状13aが形成されて、粘着部材13が形成される。この凹形状13aは、気泡含有組成物130中に含まれていた気泡が破泡して気泡の形状の一部が残ることにより形成される。ここで、気泡含有組成物130の硬化が不十分な状態で気泡が破泡すると凹形状13aが残りにくくなる。一方、気泡が破泡する前に気泡含有組成物130が硬化してしまうと、凹形状13aが形成されないおそれがある。よって、ある程度、気泡含有組成物130の硬化が進んだ状態で破泡が行われる条件で乾燥工程が行われることが望ましい。したがって、乾燥工程における温度や送風量が、凹形状13aの状態に大きく影響を与える。
乾燥工程により粘着部材13を形成した後、別途用意した第1剥離性基材シート11を粘着部材13と接合させる(図中のP4:ラミネート工程)。このラミネート工程では、粘着部材13の凹形状13aによる吸着力(粘着力)によってラミネートを行うので、加熱が不要であり、また、僅かな加圧力だけで接合が可能である。よって、表層シートである第1剥離性基材シート11にダメージを与えることがない。
上記ラミネート工程が完了すれば、粘着シート15が完成する。
以上のように、本実施形態の粘着シート15の製造では、粘着部材13を形成する際の熱によるダメージを与えることなく、粘着シート15を効率よく製造可能である。なお、粘着シート15は、その後、ロール状に巻き取ってもよいし、必要なサイズに裁断されてもよい。
次に、本実施形態の粘着シート15を実際に作製した例を示し、比較例と比較した結果を説明する。
実施例の粘着シート15では、第2剥離性基材シート14に離型性を備えた2軸延伸PETフィルム上に、200μmのクリアランスを有するコンマコータを用いて泡立て工程済みの気泡含有組成物130を塗布した。これを100℃の乾燥路内で1分間乾燥を行って粘着部材13を形成し、表層シートをラミネートして粘着シート15を得た。なお、この場合の粘着部材13の密度は、0.39g/cmであり、厚さ50μmであった。
図9は、実施例の粘着シート15の粘着部材13を被着体側の方向からみて拡大した写真である。
図10は、実施例の粘着シート15の粘着部材13のシート面に直交する方向の断面で拡大した図である。
図9及び図10に示すように、粘着部材13には、多数の凹形状13aが形成されていることが確認できる。
比較例1として、泡立て工程を行わない他は、上記実施例と同様にして作製した粘着シートを作製した。作製後の粘着部材の密度は、0.87g/cmであり、厚さ100μmであった。
比較例2として、アクリル樹脂である綜研化学社製:SK2094を用いて粘着部材を作製した粘着シート(アクリル粘着Aタイプとする)を用意した。
比較例3として、アクリル樹脂である綜研化学社製:SK1502Cを用いて粘着部材を作製した粘着シート(アクリル粘着Bタイプとする)を用意した。
以上の4種類の粘着シートを用意し、剥離力について比較した。
図11は、実施例及び比較例の剥離力を示す図である。
図11中の剥離力は、引っ張り試験機を用いて、引っ張り速度300mm/minで180°剥離を行って、そのときの剥離力を測定した結果である。また、剥離力の測定は、貼り付け直後(0時間)と、貼り付け後1000時間経過とについて行った。
実施例では、貼り付け直後及び1000時間経過後の双方において、比較的小さな剥離力で剥離できることがわかる。この程度の剥離力であれば、チューブ容器に内容物が収容された状態で自然に剥がれてしまうことはなく、且つ、剥がそうとして力を加えれば簡単に剥がすことができる。しかも、凹形状13aによる吸着であることから、剥離後に被着体50表面に粘着部材13の残留が無く、また、粘着部材13自体の粘着力(剥離力)も実質上の変化は無く、再貼り付け可能であった。
比較例1は、小片であれば比較的小さな剥離力で剥離できるが、大サイズの場合は剥離にある程度の力が必要であった。また、剥離後には被着体表面に粘着部材の残留が見られ、完全な再貼り付けは不可能であった。
比較例2は、大サイズの場合は剥離にある程度の力が必要であり、貼り付け直後であれば、剥がすことは可能であるが、1000時間経過後では、剥離力が大幅に上昇してしまっており、手作業では剥離が困難であったり、無理に剥がすと表層シートが破損したりするおそれがある状態になっていた。
比較例3は、貼り付け直後から剥離力が大きすぎて、手作業では剥離が困難であったり、無理に剥がすと表層シートが破損したりするおそれがある状態になっていた。
また、比較例2及び比較例3のいずれも、剥離後は、被着体に粘着材が一部残ってしまったり、粘着力の低下があったりして、再貼り付けには適していなかった。
(粘着部材13の凹形状13aについて検証実験)
上述したように、粘着部材13の凹形状13aは、粘着力に大きな影響を与える。凹形状13aが粘着部材13の両面に均等に設けられていないと、粘着部材の一方の面が他方の面に比べて粘着力(吸着力)が低下又は増加してしまうおそれがある。また、凹形状13aが粘着部材13の両面に均等に設けられることにより、粘着部材13の物理的性質も均質になり、積層フィルム同士(胴部2)又は積層フィルム(胴部2)と頭部3との両者に対する十分な粘着力及び被着体との再剥離性の発現の上でも好ましい。
凹形状13aを粘着部材13の両面に均等に設けるためには、粘着部材13の塗布量(層厚t)の管理が重要である。この点、特許文献1(特開2017−36404号公報)においては、何ら考慮されておらず、単にマイクロ吸盤が形成されていればよいとされている。特許文献1では、WET膜厚800μmとして形成した実施例1の断面写真である図2(特許文献1の図2)において、マイクロ吸盤を有する面として示されている部分には、微細な吸盤構造が形成されているものの、ガラス基板から剥離した面として示されている部分には、先の微細な吸盤構造とは比べものにならない程巨大な気泡と思われる構成が確認できる。即ち、特許文献1の構成では、粘着部材の一方の面にはマイクロ吸盤(本実施形態における凹形状13aに相当)が形成されているが、他方の面には、マイクロ吸盤(凹形状13a)が略形成されていない。
この点を本件出願人においても、検証実験を行なった。
検証実験として、4種類の粘着部材のサンプルを作製し、その両面の凹形状13aをSEMで観察した。サンプルは、以下の4種類である。
サンプル1:粘着部材の層厚t=25μm
サンプル2:粘着部材の層厚t=30μm
サンプル3:粘着部材の層厚t=35μm
サンプル4:粘着部材の層厚t≒2000μm
なお、上記サンプルの層厚は、乾燥後の層厚である。また、サンプル1〜3については、コーターを用いてガラス面に発泡処理後の気泡含有組成物を塗工し、100度の乾燥炉を用いて乾燥処理を行なった。サンプル4については、ガラス面への滴下塗布とし、常温下の自然乾燥とした。なお、サンプル4について乾燥条件を変えたのは、特許文献1における常温乾燥で十分であるとの記載についても検証するためである。また、いずれのサンプルも、発泡処理後の粘着部材の密度は、0.4g/cmとした。
図12(A)及び(B)は、サンプル1の観察結果を示す図である。
図13(A)及び(B)は、サンプル2の観察結果を示す図である。
図14(A)及び(B)は、サンプル3の観察結果を示す図である。
図15(A)及び(B)は、サンプル4の観察結果を示す図である。
図12から図14に示すように、粘着部材の層厚tを管理したサンプル1からサンプル3については、微細な凹形状13aが両面に均等に形成されていることが確認できた。
これに対して、図15に示す膜厚が厚いサンプル4では、乾燥面とガラス側面とで凹形状13aの大きさに極端な差異が認められ、特許文献1の図2と同様な結果が得られた。
よって、粘着部材13の両面に凹形状13aを均等に設けるためには、粘着部材13の層厚tは、20μm≦t≦40μmの範囲とすることが望ましいと判断できる。
ここで、この凹形状13aが粘着部材13の両面に均等に設けられている状態について、より詳しくは、以下に示すような関係を満たすことが望ましい。
第1剥離性基材シート側の面に開口する凹形状13aの各開口部の直径の平均値をDave とし、第2剥離性基材シート側に開口する凹形状13aの各開口部の直径の平均値をDave としたときに、
|Dave −Dave |/Dave ≦0.5
の関係を満たすことが望ましい。
また、
|Dave −Dave |/Dave ≦0.25
の関係を満たすことが更に望ましい。
これらの関係を満たすことにより、粘着部材13の両面における粘着力の差異を少なくすることができ、また、積層フィルム同士(胴部2)又は積層フィルム(胴部2)と頭部3との両者に対する十分な粘着力及び被着体との再剥離性を良好に発現させることができる。
なお、各開口部の直径の平均値とは、全ての開口部の平均を求めることは現実的には不可能であるので、ここでは、1500μm×1100μmの観察範囲内において、直径が大きい開口部から順に3個の開口部について直径の計測を行ない、その平均値とした。
ここで、図12から図15のサンプルについて、開口部の計測を行ない、|Dave −Dave |/Dave を求めたところ、サンプル1:0.04、サンプル2:0.06、サンプル3:0.12、サンプル4:0.69であった。
以上のような構成の粘着部材13を用いることにより、第1実施形態のチューブ容器1では、容易に解体可能な構成を実現している。
なお、被着体50(図6(C)参照)は、露出した粘着面における、JIS Z 0237準拠のボールタック試験によるタック性が低いという特徴がある。本発明における粘着部材は、多数の凹形状を有することに由来する吸盤粘着機能を発揮する。このため、相対的に粘着部材の材料由来の粘着性が小さく、凹形状を有しない通常の粘着部材に比べてタック性が低い。このため、包装袋の最表面に粘着面が露出するような使用態様であっても、粘着面のべたつきを防止しつつ、被粘着面と粘着する際には十分な粘着性を発揮することが可能となり、これが効果的な滑り止め性をもたらす。このため、本発明のように粘着面が露出する態様に好適に使用できる。
上述したように、粘着部材13は、開口部の形成条件によって粘着性の調整が可能である。そして、粘着部材13の開口部の形成状態を変えることによって、粘着作用の発現の仕方として、以下に示す2種類(Type A、Type Bと分類する)の粘着部材13を作製できる。
Type A:粘着力が吸盤作用によって発現し、且つ、粘着剤自体の粘着性も粘着力に寄与する粘着部材。このType Aの粘着部材では、粘着剤自体の粘着性によって、若干の「べたつき」触感が生じる。
Type B:粘着力が吸盤作用によって発現するが、粘着剤自体の粘着性は粘着力に寄与しない又は粘着剤自体の粘着性が発現しない粘着部材。このType Bの粘着部材では、粘着剤自体の粘着性が粘着力として作用しないため、「べたつき」触感は生じない。
上記「べたつき」の評価に有効な粘着性試験である傾斜式ボールタック試験(JIS Z 0237)を上記2種類の粘着部材について行った。傾斜式ボールタック試験の概要は、以下の通りである。
まず、得られた粘着部材を幅25mm、長さ100mmに裁断した試験体を準備した。次に、ボールタック試験機(テスター産業株式会社製)に、粘着面が表面になるように試験体をセットした(粘着面の傾斜角が30°)。更に、23℃雰囲気下で、ボールタック試験機にセットされた試験体の粘着表面の測定面領域を通過するように鋼球を転がす(測定面の長さは、100mm)。このとき、鋼球は、直径が1/32インチから1インチまでの大きさのものを用いた。そして、これらの鋼球を転がした際に測定面の領域内で停止するような鋼球のうち、最大径のボールナンバーの値を特定した。ボールナンバーは、鋼球の直径を32倍することで求められる。下記のボールタック試験の各数値は、ボールナンバーの値を示す。
本実施形態の粘着部材13についての傾斜式ボールタック試験の結果を以下に示す。
Type A:9(ボールNo.9)
Type B:粘着剤自体の粘着性がないため、ボールNo.1以上のボールは全て転がり落ちる。つまりボールタックの評価は1未満である。
粘着部材としての利用形態には様々な形態があるため、Type AとType Bに単純に優劣をつけることはできず、利用形態に応じて適宜選択するとよい。なお、Type Aについては、再剥離、再貼り付けの利便性を考慮すると、ボールタック試験結果として、5〜10が好ましく、6〜9がより好ましく、7〜8が更に好ましい。
本実施形態では、「べたつき」触感は望ましくないため、粘着部材13としては、Type Bを用いることが望ましい。
次に、第1実施形態のチューブ容器1を解体する手順について説明する。
図16(A)〜(C)は、第1実施形態のチューブ容器1を解体する手順を示す図である。
まず、図16(A)に示すように、胴部2のX2側の端部において、接合領域C1に貼り付けられた胴部2の両側縁部10aに対して、粘着部材13の粘着力よりも大きな力(剥離力)を加えて、胴部2のX2側の端部をY1及びY2方向にそれぞれ開くようにして引き剥がす。これにより、胴部2のX2側の接合領域C1と、頭部3と胴部2との接合領域C2において、それぞれに貼り付けられた粘着部材13が引き剥がされるため、胴部2のX2側の端部から頭部3を分離できる。なお、図16(A)では、胴部2から頭部3を分離した際に、粘着部材13が胴部2の側に残った例を示しているが、粘着部材13は、頭部3の側に残ることもある。
次に、図16(B)に示すように、胴部2のX1側の端部において、接合領域C3に貼り付けられた胴部2の両側縁部10aに対して、粘着部材13の粘着力よりも大きな力を加えて、胴部2のX1側の端部をY1及びY2方向にそれぞれ開くようにして引き剥がす。これにより、胴部2のX1側の端部が開いた状態となる。
続いて、胴部2の接合領域C1を、X2側の端部又はX1側の端部から、反対側に向けてY1及びY2方向にそれぞれ開くように引き剥がす。これにより、図16(C)に示すように、胴部2は、ほぼ平板状となる。
以上の手順で作業を行うことにより、チューブ容器1を頭部3と胴部2とに解体できる。なお、チューブ容器1を解体する手順は、上記と逆であってもよい。
上述した第1実施形態のチューブ容器1において、胴部2の両側縁部の重なり合う部分、頭部3と胴部2とが重なり合う部分及び胴部2のX1側の端部の重なり合う部分が、それぞれ粘着部材13により接合されている。それぞれの部分を接合する粘着部材13は、比較的小さな剥離力で剥離できるが、チューブ容器1に内容物が収容された状態で自然に剥がれない程度の粘着力を備えている。そのため、チューブ容器1は、内容物が収容された状態で容器としての形状を維持できると共に、解体の際には、各接合部分に小さな剥離力を加えることにより、容易に解体できる。
また、第1実施形態のチューブ容器1においては、胴部2の両側縁部の重なり合う部分だけでなく、頭部3と胴部2とが重なり合う部分及び胴部2のX1側の端部の重なり合う部分が、それぞれ粘着部材13により接合されている。そのため、チューブ容器1を解体したときに、胴部2から頭部3を簡単に分離できると共に、胴部2をほぼ平板状にできる。したがって、第1実施形態のチューブ容器1は、チューブ容器としての減容化、内部洗浄及び容器リサイクルにも適している。
(第2実施形態)
第2実施形態のチューブ容器1Aは、胴部2のX1側に底部5を備える点が第1実施形態と相違する。第2実施形態のチューブ容器1Aにおいて、その他の構成は、第1実施形態とほぼ同じである。そのため、第2実施形態の説明及び図面において、第1実施形態と同等の部材等には、第1実施形態と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図17は、第2実施形態のチューブ容器1Aを示す平面図である。図18は、第2実施形態のチューブ容器1Aの分解斜視図である。
図17及び図18に示すように、第2実施形態のチューブ容器1Aは、胴部2、頭部3及び底部5を備えている。第2実施形態のチューブ容器1Aは、上記各部を備えることにより、細長いボトル形の容器として構成されている。
第2実施形態のチューブ容器1Aにおいて、胴部2及び頭部3の構成は、第1実施形態と同じであるため、説明を省略する。図17に示すs4−s4線断面は、図3(B)と同じである。図18に示すs5−s5線断面は、図3(A)において、胴部2の形状が円形である点を除いて同じである。
底部(封止予定部)5は、胴部2のX1側の端部を封止する有底の部材である。チューブ容器1Aは、底部5のX2側の外周面5aと、胴部2のX1側の端部の内周面2aとが粘着部材13を介して接合されている。以下、底部5と胴部2とが接合された部分を「接合領域C4」ともいう。図17に示すように、チューブ容器1Aにおいて、底部5と胴部2との接合領域C4は、胴部2の接合領域C1の一部と重なっている。底部5は、例えば、1つ以上の熱可塑性樹脂を射出成形することにより作製できる。また、底部5は、ガスバリア性を確保するため、熱可塑性樹脂部材とガスバリア性部材とをコンプレッション成形、射出成形等によっても作製できる。
チューブ容器1Aは、例えば、頭部3と胴部2のX2側の端部とを粘着部材13で接合した後、円筒状に丸めた胴部2の両側縁部10aを粘着部材13で接合することにより、円筒状の胴部2に頭部3が接合された状態となる。この状態で、チューブ容器1AのX1側の端部は、開放端となる。この後、胴部2のX1側の端部(開放端)から内容物を収容し、胴部2のX1側の端部と底部5とを粘着部材13で接合することにより、内容物が収容されたチューブ容器1Aが得られる。なお、チューブ容器1Aに内容物を収容する手順は、上記とは逆であってもよい。
次に、第2実施形態のチューブ容器1Aを解体する手順について説明する。
図19(A)〜(C)は、第2実施形態のチューブ容器1Aを解体する手順を示す図である。なお、第2実施形態のチューブ容器1Aの解体において、第1実施形態のチューブ容器1と重複する作業については、説明を一部省略する。
第2実施形態のチューブ容器1Aを解体する場合、まず、図19(A)に示すように、胴部2のX2側の端部において、接合領域C1に貼り付けられた胴部2の両側縁部10aに対して、粘着部材13の粘着力よりも大きな力(剥離力)を加えて、胴部2のX2側の端部をY1及びY2方向にそれぞれ開くようにして引き剥がす。これにより、胴部2のX2側の接合領域C1と、頭部3と胴部2との接合領域C2において、それぞれに貼り付けられた粘着部材13が引き剥がされるため、胴部2のX2側の端部から頭部3を分離できる。なお、図19(A)では、胴部2から頭部3を分離した際に、粘着部材13が胴部2の側に残った例を示しているが、粘着部材13は、頭部3の側に残ることもある。
次に、図19(B)に示すように、胴部2のX1側の端部において、接合領域C4に貼り付けられた胴部2の両側縁部10aに対して、粘着部材13の粘着力よりも大きな力を加えて、胴部2のX1側の端部をY1及びY2方向にそれぞれ開くようにして引き剥がす。これにより、胴部2のX1側の接合領域C1と、底部5と胴部2との接合領域C4において、それぞれに貼り付けられた粘着部材13が引き剥がされるため、胴部2のX1側の端部から底部5を分離できる。なお、図19(B)では、胴部2から底部5を分離した際に、粘着部材13が胴部2の側に残った例を示しているが、粘着部材13は、底部5の側に残ることもある。
続いて、胴部2の接合領域C1を、X2側の端部又はX1側の端部から、反対側に向けてY1及びY2方向にそれぞれ開くように引き剥がす。これにより、図19(C)に示すように、胴部2は、ほぼ平板状となる。
以上の手順で作業を行うことにより、チューブ容器1Aを頭部3、胴部2及び底部5に解体できる。なお、チューブ容器1Aを解体する手順は、上記と逆であってもよい。
上述した第2実施形態のチューブ容器1Aにおいても、内容物が収容された状態で容器としての形状を維持できると共に、解体の際には、各接合部分に小さな剥離力を加えることにより、容易に解体できる。また、第2実施形態のチューブ容器1Aは、チューブ容器としての減容化、内部洗浄及び容器リサイクルにも適している。
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、前述した実施形態に限定されるものではなく、後述する変形形態のように種々の変形や変更が可能であって、それらも本開示の技術的範囲内に含まれる。また、実施形態に記載した効果は、本開示から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、実施形態に記載したものに限定されない。なお、上述の実施形態及び後述する変形形態は、適宜に組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
(変形形態)
第1実施形態のチューブ容器1において、頭部3と胴部2との接合及び封止予定部4の接合に、接着剤、ヒートシール等による接合を適用してもよい。また、第2実施形態のチューブ容器1Aにおいて、頭部3と胴部2との接合及び胴部2と底部5との接合に、接着剤、ヒートシール等による接合を適用してもよい。即ち、各実施形態のチューブ容器1、1Aにおいては、少なくとも積層フィルム10の側縁部10a同士が接合領域C1において粘着部材13により接合されていれば、容易に解体できる。
胴部2の形状は、円筒状に限らず、例えば、三角柱状であってもよいし、5角形以上の多角柱状であってもよい。
図20(A)及び(B)は、変形形態における胴部2の分割構造を示す斜視図である。
図20(A)に示すように、胴部2を短手方向(Y方向)において等間隔に2分割し、それぞれの両側縁部10aを粘着部材13で接合する構成としてもよい。また、図20(B)に示すように、胴部2を長手方向(X方向)と交差する方向に斜めに分割し、その両側縁部10aを粘着部材13で接合する構成としてもよい。
1、1A チューブ容器
2 胴部
3 頭部
4 封止予定部
5 底部
10 積層フィルム
10a 側縁部
13 粘着部材
15 粘着シート
31 口部
32 肩部
C1〜C4 接合領域

Claims (5)

  1. 積層フィルムで構成される筒状の胴部と、前記胴部の一方の端部に接合され、口部及び肩部を備える頭部と、前記胴部の他方の端部が内容物を収容後に封止される封止予定部と、を備えるチューブ容器であって、
    前記胴部は、前記積層フィルムの両側縁部の最外層と最内層とが粘着部材を介して重なり合うように接合され、
    前記粘着部材は、その両面に均等に形成された複数の凹形状を備え、
    第1の面に開口する前記凹形状の各開口部の直径の平均値をDave とし、前記第1の面とは反対側の第2の面に開口する前記凹形状の各開口部の直径の平均値をDave としたときに、
    |Dave −Dave |/Dave ≦0.5
    の関係を満たすチューブ容器。
  2. 請求項1に記載のチューブ容器において、
    前記胴部と前記頭部との接合が、前記粘着部材を介して形成されているチューブ容器。
  3. 請求項1又は2に記載のチューブ容器において、
    前記胴部の他方の端部の封止が、前記粘着部材を介して形成されているチューブ容器。
  4. 請求項1から3までのいずれか一項に記載のチューブ容器において、
    前記胴部を構成する前記積層フィルムの少なくとも一方の面側には、ヒートシール層が形成されていないチューブ容器。
  5. 請求項1から4までのいずれか一項に記載のチューブ容器に内容物を収容し、前記胴部の他方の端部が封止されているチューブ容器。
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