JP2020525469A - 新規キノリノン化合物 - Google Patents

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Abstract

新規キノリノン化合物、上記化合物を含む医薬組成物、上記化合物の調製のプロセス、並びに上記化合物のFGFR阻害剤としての使用、及び疾病、例えば、癌の治療におけるそれらの使用が提供される。

Description

本発明は、新規キノリノン化合物、上記化合物を含む医薬組成物、上記化合物の調製のプロセス、並びに上記化合物のFGFR(線維芽細胞増殖因子受容体)阻害剤としての使用、及び疾病、例えば、癌の治療におけるそれらの使用に関する。
線維芽細胞増殖因子(FGF)シグナル伝達経路は、胚形成から創傷治癒までのプロセスで重要な役割を果たすことが実証されており、癌のいくつかの特徴との強いつながりも示している。FGFRファミリーメンバーにおける遺伝子的変化は、腫瘍増殖、転移、血管新生、及び生存と関係している。様々なFGFR阻害剤が臨床試験中であり、FGFR異常を有する患者において臨床応答を示している。しかし、FGFRのアミノ酸に影響を与える突然変異、例えば、FGFR1、2、又は3は、FGFR阻害剤に対する耐性を引き起こしたり、FGFR阻害剤に対する感受性を低下させたりする場合があると報告されている。FGFR阻害剤による治療時の二次的なFGFRキナーゼドメイン変異の発生は、FGFR阻害に対する獲得耐性の重要なメカニズムである。同等のFGFR点突然変異も癌に新たに存在する。ゲートキーパー変異は、チロシンキナーゼ阻害剤への耐性につながる主要なメカニズムの1つとして報告されている。ゲートキーパー変異としては、FGFR3 V555L/V555M、FGFR1 V561M、FGFR2 V564F/V564I/V564M、及びFGFR4 V550Lが挙げられる。FGFR耐性変異は、臨床試験及びin vitro細胞系で報告されている。したがって、第一世代のFGFR阻害剤療法に対する臨床的に獲得された耐性を克服するためのFGFRシグナル伝達経路中の変化を有する癌におけるより持続的な活性化には、新しい(第二世代)FGFR阻害剤が必要である。上記のゲートキーパー変異を有するFGFRに対する第一世代のFGFR阻害剤で観察される活性の低下を克服することによってFGFR阻害活性を維持するために、第二世代のFGFR阻害剤が必要である。
本発明の化合物は、変異FGFRに対して、特にゲートキーパー変異を有するFGFRに対して、又は変異FGFR1若しくは変異FGFR2若しくは変異FGFR3に対して、特にFGFR3 V555L、FGFR3 V555M、FGFR1 V561M、及びFGFR2 V564Iに対して、とりわけ、FGFR3 V555L及びFGFR3 V555Mに対して活性を示すことが見出された。
国際公開第2002/022598号パンフレット、同第2003/087095号パンフレット、同第2004/018419号パンフレット、同第2004/043389号パンフレット、同第2005/046589号パンフレットは、各々、一連のキノリノン誘導体を開示する。
本発明は、任意の互変異性体形態及び立体異性体形態を含む式(I):

[式中、
、A、及びAは、各々独立して、炭素原子又は窒素原子を表し;
C1は、水素若しくはC1〜4アルキルであり;
C2は、水素、C1〜4アルキル、ヒドロキシル、若しくはC1〜4アルコキシであり;
又はC1及びC2は一緒になって、それらが結合している炭素原子と共にC3〜6シクロアルキルを形成し;
Yは、直接的結合、−O−、C(=O)、NR、S(=O)、又はC1〜4アルキルであり;
は、水素又はC1〜4アルキルであり;
各Rは、独立して、水素、C1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、ハロ、C1〜6アルコキシ、カルボキシル、C1〜6アルキルオキシカルボニル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、シアノ、シアノC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルキル、−C(=O)−NH、−C(=O)−NH(C1〜4アルキル)、−C(=O)−N(C1〜4アルキル)、又はN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式飽和ヘテロシクリルであり;
naは、1又は2に等しい整数であり;
各Rは、独立して、水素、C1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、ハロ、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルオキシカルボニル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、シアノ、シアノC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルキル、
−C(=O)−NH、−C(=O)−NH(C1〜4アルキル)、−C(=O)−N(C1〜4アルキル)、C3〜6シクロアルキル、フェニル、N、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式ヘテロシクリル、又はC3〜6シクロアルキル若しくはフェニル若しくはN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式ヘテロシクリルで置換されているC1〜6アルキルであり;
nbは、1又は2に等しい整数であり;
Dは、N、O、又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜12員のヘテロシクリルであって、上記ヘテロシクリルは、任意選択的に、1〜5つのR置換基で置換されており;
各Rは、独立して、オキソ、ハロ、C1〜6アルキル、C1〜6アルキルオキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキルオキシ、カルボキシル、HOOC−C1〜6アルキル−、−C(=O)−O−C1〜6アルキルで置換されているC1〜6アルキル、C1〜6アルキル−O−C(=O)−、シアノ、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキル−C(=O)−、−SO−C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、フェニル、N、O、若しくはSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式飽和ヘテロシクリル、又はN、O、若しくはSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有する5若しくは6員の単環式芳香族ヘテロシクリルであり;
Bは、N、O、又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜12員のカルボシクリル又は3〜12員のヘテロシクリルであって、上記カルボシクリル及びヘテロシクリルは、各々任意選択的に、1〜5つのR置換基で置換されており;
各Rは、独立して、C1〜6アルキル、シアノ、ハロ、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、オキソ、−SO−NH、−SO−NH(C1〜4アルキル)、−SO−N(C1〜4アルキル)
−NH−C(=O)−C2〜6アルケニル、−C(=O)−C1〜6アルキル、−C(=O)−C2〜6アルケニル、C1〜6アルキル−O−C(=O)−、C3〜6シクロアルキル、フェニル、又はN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式ヘテロシクリルである]
の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物を提供する。
本発明はまた、任意の互変異性体形態及び立体異性体形態を含む式(I):

[式中、
、A、及びAは、各々独立して、炭素原子又は窒素原子を表し;
C1は、水素若しくはC1〜4アルキルであり;
C2は、水素若しくはC1〜4アルキル若しくはヒドロキシルであり;
又はC1及びC2は一緒になって、それらが結合している炭素原子と共にC3〜6シクロアルキルを形成し;
Yは、直接的結合、−O−、C(=O)、NR、S(=O)、又はC1〜4アルキルであり;
は、水素又はC1〜4アルキルであり;
各Rは、独立して、水素、C1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、ハロ、C1〜6アルコキシ、カルボキシル、C1〜6アルキルオキシカルボニル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、シアノ、シアノC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルキル、
−C(=O)−NH、−C(=O)−NH(C1〜4アルキル)、−C(=O)−N(C1〜4アルキル)、又はN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式飽和ヘテロシクリルであり;
naは、1又は2に等しい整数であり;
各Rは、独立して、水素、C1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、ハロ、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルオキシカルボニル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、シアノ、シアノC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルキル、
−C(=O)−NH、−C(=O)−NH(C1〜4アルキル)、−C(=O)−N(C1〜4アルキル)、C3〜6シクロアルキル、フェニル、N、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式ヘテロシクリル、又はC3〜6シクロアルキル若しくはフェニル若しくはN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式ヘテロシクリルで置換されているC1〜6アルキルであり;
nbは、1又は2に等しい整数であり;
Dは、N、O、又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜12員のヘテロシクリルであって、上記ヘテロシクリルは、任意選択的に、1〜5つのR置換基で置換されており;
各Rは、独立して、オキソ、C1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキルオキシ、カルボキシル、HOOC−C1〜6アルキル−、−C(=O)−O−C1〜6アルキルで置換されているC1〜6アルキル、C1〜6アルキル−O−C(=O)−、シアノ、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキル−C(=O)−、−SO−C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、フェニル、N、O、若しくはSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式飽和ヘテロシクリル、又はN、O、若しくはSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有する5若しくは6員の単環式芳香族ヘテロシクリルであり;
Bは、N、O、又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜12員のカルボシクリル又は3〜12員のヘテロシクリルであって、上記カルボシクリル及びヘテロシクリルは、各々任意選択的に、1〜5つのR置換基で置換されており;
各Rは、独立して、C1〜6アルキル、シアノ、ハロ、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、オキソ、−SO−NH、−SO−NH(C1〜4アルキル)、−SO−N(C1〜4アルキル)
−NH−C(=O)−C2〜6アルケニル、−C(=O)−C1〜6アルキル、−C(=O)−C2〜6アルケニル、C1〜6アルキル−O−C(=O)−、C3〜6シクロアルキル、フェニル、又はN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式ヘテロシクリルである]
の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物を提供する。
別の態様では、FGFRキナーゼにより媒介される病状又は病態の予防又は治療の方法であって、それを必要とする対象に、本明細書に定義される式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物を投与することを含む方法が提供される。
さらなる態様では、FGFRキナーゼにより媒介される病状又は病態の予防又は治療に使用するための、本明細書に定義される式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物が提供される。
なおさらなる態様では、FGFRキナーゼにより媒介される病状又は病態の予防又は治療のための医薬品の製造のための、本明細書に定義される式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物の使用が提供される。
別の態様では、癌の予防又は治療の方法であって、それを必要とする対象に、本明細書に定義される式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物を投与することを含む方法が提供される。特に、癌は、FGFRキナーゼにより媒介される癌である。
さらなる態様では、癌の予防又は治療に使用するための、本明細書に定義される式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物が提供される。特に、癌は、FGFRキナーゼにより媒介される癌である。
なおさらなる態様では、癌の予防又は治療のための医薬品の製造のための、本明細書に定義される式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物の使用が提供される。特に、癌は、FGFRキナーゼにより媒介される癌である。
文脈が他の意味を示す場合を除き、本文書の全項(本発明の用途、方法、及び他の態様を含む)における式(I)への言及は、本明細書に定義される他の全ての下位式(sub−formula)(例えば、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、(I−D−a))、下位群(sub−groups)、選択物(preferences)、実施形態、及び実施例への言及を含む。
本明細書で使用する場合、前置「Cx〜y」(式中、x及びyは整数である)は、所与の炭素原子の数を指す。したがって、C1〜6アルキル基は、1〜6個の炭素原子を含み、C3〜6シクロアルキル基は、3〜6個の炭素原子を含み、C1〜4アルコキシ基は、1〜4個の炭素原子を含むなどである。
本明細書で使用する場合、用語「ハロ」又は「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素原子を指す。
本明細書で使用する場合、基又は基の一部としての用語「C1〜4アルキル」又は「C1〜6アルキル」は、1〜4個又は1〜6個の炭素原子を含有する直鎖又は分枝鎖の飽和炭化水素基を指す。そのような基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、又はヘキシルなどが挙げられる。
本明細書で使用する場合、基又は基の一部としての用語「C2〜4アルケニル」又は「C2〜6アルケニル」は、2〜4個又は2〜6個の炭素原子を含有し、炭素炭素二重結合を含む直鎖又は分枝鎖の炭化水素基を指す。
本明細書で使用する場合、基又は基の一部としての用語「C2〜4アルキニル」又は「C2〜6アルキニル」は、2〜4個又は2〜6個の炭素原子を有し、炭素炭素三重結合を含む直鎖又は分枝鎖の炭化水素基を指す。
本明細書で使用する場合、基又は基の一部としての用語「C1〜4アルコキシ」又は「C1〜6アルコキシ」は、−O−C1〜4アルキル基又はO−C1〜6アルキル基を指し、ここで、C1〜4アルキル及びC1〜6アルキルは、本明細書に定義されるとおりである。このような基の例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシなどが挙げられる。
本明細書で使用する場合、用語「C3〜6シクロアルキル」は、3〜6個の炭素原子の飽和単環式炭化水素環を指す。そのような基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、又はシクロヘキシルが挙げられる。
本明細書で使用する場合、基又は基の一部としての用語「ヒドロキシC1〜4アルキル」又は「ヒドロキシC1〜6アルキル」は、1個又は2個以上の水素原子がヒドロキシル基に置き換えられている、本明細書に定義されるC1〜4アルキル又はC1〜6アルキル基を指す。したがって、用語「ヒドロキシC1〜4アルキル」又は「ヒドロキシC1〜6アルキル」は、モノヒドロキシC1〜4アルキル、モノヒドロキシC1〜6アルキル、並びにポリヒドロキシC1〜4アルキル、及びポリヒドロキシC1〜6アルキルも含む。1個、2個、3個以上の水素原子がヒドロキシル基で置換されていてもよく、したがって、ヒドロキシC1〜4アルキル又はヒドロキシC1〜6アルキルは、1個、2個、3個以上のヒドロキシル基を有していてもよい。このような基の例としては、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピルなどが挙げられる。
本明細書で使用する場合、基又は基の一部としての用語「ハロC1〜4アルキル」又は「ハロC1〜6アルキル」は、1個又は2個以上の水素原子がハロゲンに置き換えられている、本明細書に定義されるC1〜4アルキル又はC1〜6アルキル基を指す。したがって、用語「ハロC1〜4アルキル」又は「ハロC1〜6アルキル」は、モノハロC1〜4アルキル、モノハロC1〜6アルキル、並びにポリハロC1〜4アルキル、及びポリハロC1〜6アルキルを含む。1個、2個、3個以上の水素原子がハロゲンで置換されていてもよく、したがって、ハロC1〜4アルキル又はハロC1〜6アルキルは1個、2個、3個以上のハロゲンを有していてもよい。このような基の例としては、フルオロエチル、フルオロメチル、トリフルオロメチル、又はトリフルオロエチルなどが挙げられる。
本明細書で使用する場合、基又は基の一部としての用語「ハロC1〜4アルキル」又は「ハロC1〜6アルキル」は、1個又は2個以上の水素原子がハロゲンで置換されている、本明細書で定義される−O−C1〜4アルキル基又は−O−C1〜6アルキル基を指す。したがって、用語「ハロC1〜4アルコキシ」又は「ハロC1〜6アルコキシ」は、モノハロC1〜4アルコキシ、モノハロC1〜6アルコキシ、並びにポリハロC1〜4アルコキシ、及びポリハロC1〜6アルコキシを含む。1個、2個、3個以上の水素原子がハロゲンで置換されていてもよく、したがって、ハロC1〜4アルコキシ又はハロC1〜6アルコキシは1個、2個、3個以上のハロゲンを有していてもよい。このような基の例としては、フルオロエチルオキシ、ジフルオロメトキシ、又はトリフルオロメトキシなどが挙げられる。
本明細書で使用する場合、用語シアノC1〜4アルキル又はシアノC1〜6アルキルは、本明細書で定義されるC1〜4アルキル又はC1〜6アルキル基を指し、これは、1個又は2個のシアノ基、特に1個のシアノ基で置換されている。
本明細書で使用する場合、用語「ヘテロシクリル」は、文脈に別段の記載がない限り、芳香族及び非芳香族環系の両方を含むべきである。したがって、例えば、用語「ヘテロシクリル」は、その範囲内に、芳香族、非芳香族、不飽和、部分的飽和、及び完全飽和ヘテロシクリル環系を含む。一般に、文脈に別段の記載がない限り、このような環系は、単環式又は二環式又は橋架けであってもよく、例えば、3〜12個の環員、又は4〜10個の環員、又はより一般的には5〜10個の環員を含有してもよい。4〜7個の環員への言及は、環内に4、5、6、又は7個の原子を含み、3〜6個の環員への言及は、環内に3、4、5、又は6個の原子を含み、4〜6個の環員への言及は、環内に4、5、又は6個の原子を含む。単環式ヘテロシクリル環系の例は、3、4、5、6、7、又は8個の環員、より一般的には3〜7個、好ましくは4、5、6、又は7個の環員、より好ましくは5又は6個の環員を含有する環系である。二環式ヘテロシクリル環系の例は、8、9、10、11、又は12個の環員、より一般的には9又は10個の環員を含有するものである。
ヘテロシクリル環系は、典型的には、窒素、酸素、及び硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子、特に、最大5個、最大4個、最大3個、最大2個、又は単独のヘテロ原子を含有する。本明細書でヘテロシクリル環系への言及がなされる場合、ヘテロシクリル環は、文脈に別段の記載がない限り、本明細書で議論されているような1つ以上の置換基で、任意選択的に置換(すなわち、非置換又は置換)され得る。
ヘテロシクリル環系は、5〜12個の環員、より一般的には5〜10個の環員を有するヘテロアリール環系であり得る。用語「ヘテロアリール」は、本明細書では、芳香族の特徴を有するヘテロシクリル環系を表すのに使用する。用語「ヘテロアリール」は、多環式(例えば、二環式)環系を包含し、ここで、少なくとも1つの環が芳香族であれば、1つ以上の環は、非芳香族である。このような多環式系において、環系は、芳香族環又は非芳香族環によって化合物の残部に結合していてもよい。
ヘテロアリール基の例は、5〜12個の環員、より一般的には5〜10個の環員を含有する単環式及び二環式基である。ヘテロアリール基は、例えば、縮合5員及び6員環、又は2つの縮合6員環、又は2つの縮合5員環から形成される5員又は6員の単環式環又は二環式構造であり得る。ヘテロアリール環系は、典型的には、窒素、酸素、及び硫黄から選択される最大約5個のヘテロ原子を含有し得る。典型的には、ヘテロアリール環は、最大4個のヘテロ原子、より典型的には最大3個のヘテロ原子、より一般的には最大2個、例えば、単一のヘテロ原子を含有する。一実施形態では、ヘテロアリール環は、少なくとも1個の環窒素原子を含有する。ヘテロアリール環中の窒素原子は、イミダゾール若しくはピリジンの場合は塩基性、又は本質的には、インドール若しくはピロール窒素の場合は、非塩基性であり得る。一般に、任意の環のアミノ基置換基を含む、ヘテロアリール基中に存在する塩基性窒素原子の数は、5未満である。
5員のヘテロアリール基の例としては、ピロリル、フラニル、チエニル、イミダゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾール、イソキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、及びテトラゾリル基が挙げられるが、これらに限定されない。特に、5員のヘテロアリール基の例としては、ピロリル、フラニル、チエニル、イミダゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、及びトリアゾリル基が挙げられるが、これらに限定されない。
6員のヘテロアリール基の例としては、ピリジル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、及びトリアジニルが挙げられるがこれらに限定されない。
二環式ヘテロアリール基は、例えば:
a)1、2、又は3個の環ヘテロ原子を含有する5又は6員環に縮合したベンゼン環;
b)0、1、2、又は3個の環ヘテロ原子を含有する5又は6員環に縮合したピリジン環;
c)0、1、又は2個の環ヘテロ原子を含有する5又は6員環に縮合したピリミジン環;
d)0、1、2、又は3個の環ヘテロ原子を含有する5又は6員環に縮合したピロール環;
e)0、1、又は2個の環ヘテロ原子を含有する5又は6員環に縮合したピラゾール環;
f)0、1、又は2個の環ヘテロ原子を含有する5又は6員環に縮合したイミダゾール環;
g)0、1、又は2個の環ヘテロ原子を含有する5又は6員環に縮合したオキサゾール環;
h)0、1、又は2個の環ヘテロ原子を含有する5又は6員環に縮合したイソオキサゾール環;
i)0、1、又は2個の環ヘテロ原子を含有する5又は6員環に縮合したチアゾール環;
j)0、1、又は2個の環ヘテロ原子を含有する5又は6員環に縮合したイソチアゾール環;
k)0、1、2、又は3個の環ヘテロ原子を含有する5又は6員環に縮合したチオフェン環;
l)0、1、2、又は3個の環ヘテロ原子を含有する5又は6員環に縮合したフラン環;
m)1、2、又は3個の環ヘテロ原子を含有する5又は6員環に縮合したシクロヘキシル環;及び
n)1、2、又は3個の環ヘテロ原子を含有する5又は6員環に縮合したシクロペンチル環から選択される基であり得る。
別の5員環に縮合した5員環を含有する二環式ヘテロアリール基の特定例としては、イミダゾチアゾリル(例えば、イミダゾ[2,1−b]チアゾール)及びイミダゾイミダゾリル(例えば、イミダゾ[1,2−a]イミダゾール)が挙げられるがこれらに限定されない。
5員環に縮合した6員環を含有する二環式ヘテロアリール基の特定例としては、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソベンゾオキサゾリル、ベンゾイソキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、イソベンゾフラニル、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、インドリニル、イソインドリニル、プリニル、インダゾリル、ピラゾロピリミジニル(例えば、ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン)、トリアゾロピリミジニル(例えば、[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン)、ベンゾジオキソリル、イミダゾピラジニル、イミダゾピリダジニル、イミダゾピリジニル、及びピラゾロピリジニル(例えば、ピラゾロ[1,5−a]ピリジン)基が挙げられるが、これらに限定されない。
5員環に縮合した6員環を含有する二環式ヘテロアリール基の特定例としては、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、インドリニル、イソインドリニル、インダゾリル、ピラゾロピリミジニル(例えば、ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン)、トリアゾロピリミジニル(例えば、[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン)、イミダゾピラジニル、イミダゾピリダジニル、イミダゾピリジニル、及びピラゾロピリジニル(例えば、ピラゾロ[1,5−a]ピリジン)基が挙げられるが、これらに限定されない。
5員環に縮合した6員環を含有する二環式ヘテロアリール基の特定例としては、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、インドリニル基が挙げられるが、これらに限定されない。
2つの縮合6員環を含有する二環式ヘテロアリール基の特定例としては、キノリジニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、クロマニル、イソクロマニル、チオクロマニル、ベンゾピラニル、ベンゾジオキサニル、ベンゾオキサジニル、ピリドピリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、及びプテリジニル基が挙げられるが、これらに限定されない。
2つの縮合6員環を含有する二環式ヘテロアリール基の特定例としては、キノリジニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾピラニル、ベンゾジオキサニル、ベンゾオキサジニル、ピリドピリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、及びプテリジニル基が挙げられるが、これらに限定されない。
2つの縮合6員環を含有する二環式ヘテロアリール基の特定例としては、キノリジニル、キノリニル、イソキノリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、及びプテリジニル基が挙げられるが、これらに限定されない。
芳香族環及び非芳香族環を含有する多環式ヘテロアリール基の例としては、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、ジヒドロベンゾチエニル、ジヒドロベンゾフラニル、2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、4,5,6,7−テトラヒドロベンゾフラニル、テトラヒドロトリアゾロピラジニル(例えば、5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジニル)、及びインドリニルが挙げられる。
窒素含有ヘテロアリール環は、少なくとも1個の環窒素原子を含有しなければならない。加えて、各環は、典型的には、窒素、酸素、及び硫黄から選択される最大約4個の他のヘテロ原子を含有し得る。典型的には、ヘテロアリール環は、最大3個のヘテロ原子、例えば、1個、2個、又は3個、より一般的には、最大2個の窒素原子、例えば、単一の窒素原子を含有する。ヘテロアリール環中の窒素原子は、イミダゾール若しくはピリジンの場合は塩基性、又は本質的には、インドール若しくはピロール窒素の場合は、非塩基性であり得る。一般に、任意の環のアミノ基置換基を含む、ヘテロアリール基中に存在する塩基性窒素原子の数は、5未満である。
窒素含有ヘテロアリール基の例としては、ピリジル、ピロリル、イミダゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、オキサトリアゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアジニル、トリアゾリル(例えば、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル)、テトラゾリル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソキサゾリル、ベンゾチアゾリル及びベンゾイソチアゾール、インドリル、3H−インドリル、イソインドリル、インドリジニル、イソインドリニル、プリニル、インダゾリル、キノリジニル、ベンゾオキサジニル、ピリドピリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、並びにプテリジニルが挙げられるが、これらに限定されない。
芳香族環及び非芳香族環を含有する窒素含有多環式ヘテロアリール基の例としては、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、及びインドリニルが挙げられる。
用語「非芳香族基」は、文脈に別段の記載がない限り、芳香族の特徴を含まない不飽和環系、部分的飽和、及び完全飽和ヘテロシクリル環系を包含する。用語「不飽和」及び「部分的飽和」は、環構造が2以上の原子価結合を共有する原子を含有する、すなわち環が、少なくとも1つの多重結合、例えば、C=C、C≡C、又はN=C結合を含有する環を指す。用語「完全飽和」は、環原子間に多重結合が存在しない環を指す。飽和ヘテロシクリル基としては、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピペラジンが挙げられる。部分的飽和ヘテロシクリル基としては、ピラゾリン、例えば、2−ピラゾリン及び3−ピラゾリンが挙げられる。
非芳香族ヘテロシクリル基の例は、3〜12個の環員、より一般的には5〜10個の環員を有する基である。このような基は、単環式又は二環式であり得、例えば、典型的には、通常、窒素、酸素、及び硫黄から選択される1〜5個のヘテロ原子環員(より一般的には、1、2、3、又は4個のヘテロ原子環員)を有し得る。ヘテロシクリル基は、例えば、環状エーテル部分(例えば、テトラヒドロフラン及びジオキサンにおけるような)、環状チオエーテル部分(例えば、テトラヒドロチオフェン及びジチアンにおけるような)、環状アミン部分(例えば、ピロリジンにおけるような)、及びこれらの組合せ(例えば、チオモルホリン)を含有し得る。
特定例としては、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル(例えば、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、及び4−ピペリジニル)、ピロリジニル(例えば、1−ピロリジニル、2−ピロリジニル、及び3−ピロリジニル)、アゼチジニル、ピラニル(2H−ピラニル又は4H−ピラニル)、ジヒドロチオフェニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフラニル、ジヒドロチアゾリル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、テトラヒドロピラニル、イミダゾリニル、オキサゾリニル、オキサゾリジニル、オキセタニル、チアゾリニル、2−ピラゾリニル、ピラゾリジニル、及びピペラジニルが挙げられる。一般に、好ましい非芳香族ヘテロシクリル基としては、ピペリジニル、ピロリジニル、アゼチジニル、モルホリニル、及びピペラジニルなどの飽和基が挙げられる。
特定例としては、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル(例えば、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、及び4−ピペリジニル)、ピロリジニル(例えば、1−ピロリジニル、2−ピロリジニル、及び3−ピロリジニル)、ピラニル(2H−ピラニル又は4H−ピラニル)、ジヒドロチオフェニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフラニル、ジヒドロチアゾリル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ジオキサニル、テトラヒドロピラニル、イミダゾリニル、オキサゾリニル、オキサゾリジニル、2−ピラゾリニル、ピラゾリジニル、及びピペラジニルが挙げられる。一般に、好ましい非芳香族ヘテロシクリル基としては、ピペリジニル、ピロリジニル、アゼチジニル、モルホリニル、及びピペラジニルなどの飽和基が挙げられる。
窒素含有非芳香族ヘテロシクリル環において、環は、少なくとも1個の環窒素原子を含有しなければならない。窒素含有非芳香族ヘテロシクリル基の特定例としては、アジリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル(例えば、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、及び4−ピペリジニル)、ピロリジニル(例えば、1−ピロリジニル、2−ピロリジニル、及び3−ピロリジニル)、ジヒドロチアゾリル、イミダゾリニル、オキサゾリニル、チアゾリニル、2−ピラゾリニル、3−ピラゾリニル、ピラゾリジニル、及びピペラジニルが挙げられる。
3〜6員の単環式飽和ヘテロシクリルの特定例としては、モルホリニル、チオモルホリニル、ジオキサニル、ピペリジニル(例えば、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、及び4−ピペリジニル)、ピペラジニル、ピロリジニル(例えば、1−ピロリジニル、2−ピロリジニル、及び3−ピロリジニル)、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、ジオキソラニル、ジチオラニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロピラニル(例えば、4−テトラヒドロピラニル)、ジチアニル、トリオキサニル、トリチアニル、アジリジニル、オキシラニル、チイラニル、ジアジリジニル、ジオキサリニル(dioxarinyl)、オキセタニル、アゼチジニル、チエタニル、ジオキセタニル環系が挙げられる。
3〜6員の単環式飽和ヘテロシクリルの特定例としては、モルホリニル、チオモルホリニル、ジオキサニル、ピペリジニル(例えば、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、及び4−ピペリジニル)、ピペラジニル、ピロリジニル(例えば、1−ピロリジニル、2−ピロリジニル、及び3−ピロリジニル)、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、ジオキソラニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロピラニル(例えば、4−テトラヒドロピラニル)、オキシラニル、アゼチジニル環系が挙げられる。
3〜6員の単環式飽和ヘテロシクリルの特定例としては、モルホリニル、チオモルホリニル、ジオキサニル、ピペリジニル(例えば、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、及び4−ピペリジニル)、ピペラジニル、ピロリジニル(例えば、1−ピロリジニル、2−ピロリジニル、及び3−ピロリジニル)、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ジオキソラニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロピラニル(例えば、4−テトラヒドロピラニル)環系が挙げられる。
3〜6員の単環式ヘテロシクリルとしては、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル(例えば、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、及び4−ピペリジニル)、ピロリジニル(例えば、1−ピロリジニル、2−ピロリジニル、及び3−ピロリジニル)、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、ジオキソラニル、ジチオラニル、ピペラジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ジオキサニル、テトラヒドロピラニル(例えば、4−テトラヒドロピラニル)、ジチアニル、トリオキサニル、トリチアニル、アジリジニル、オキシラニル、チイラニル、ジアジリジニル、ジオキサリニル、オキセタニル、アゼチジニル、チエタニル、ジオキセタニル、アジリニル、アゼチル、1,2−ジチエチル、ピロリル、フラニル、チオフェニル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ジチアゾリル、ピリジニル、ピラニル、チオピラニル、ピリミジニル、チアジニル、オキサジニル、トリアジニル環系が挙げられる。
3〜6員の単環式ヘテロシクリルの特定例としては、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル(例えば、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、及び4−ピペリジニル)、ピロリジニル(例えば、1−ピロリジニル、2−ピロリジニル、及び3−ピロリジニル)、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、ジオキソラニル、ジチオラニル、ピペラジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ジオキサニル、テトラヒドロピラニル(例えば、4−テトラヒドロピラニル)、オキシラニル、オキセタニル、アゼチジニル、ピロリル、フラニル、チオフェニル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ジチアゾリル、ピリジニル、ピラニル、チオピラニル、ピリミジニル、チアジニル、オキサジニル、トリアジニル環系が挙げられる。
3〜12員の複素環の特定例としては、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル(例えば、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、及び4−ピペリジニル)、ピロリジニル(例えば、1−ピロリジニル、2−ピロリジニル、及び3−ピロリジニル)、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、ジオキソラニル、ジチオラニル、ピペラジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ジオキサニル、テトラヒドロピラニル(例えば、4−テトラヒドロピラニル)、ジチアニル、トリオキサニル、トリチアニル、アジリジニル、オキシラニル、チイラニル、ジアジリジニル、ジオキサリニル、オキセタニル、アゼチジニル、チエタニル、ジオキセタニル、アジリニル、アゼチル、1,2−ジチエチル、ピロリル、フラニル、チオフェニル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ジチアゾリル、ピリジニル、ピラニル、チオピラニル、ピリミジニル、チアジニル、オキサジニル、トリアジニル、アゼパニル、オキセパニル、チエパニル、1,2−ジアゼパニル、1,4−ジアゼパニル、ジアゼピニル、チアゼピニル、アゾカニル、アゾシニル、イミダゾチアゾリル(例えば、イミダゾ[2,1−b]チアゾリル)、イミダゾイミダゾリル(例えば、イミダゾ[1,2−a]イミダゾリル)、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソベンゾオキサゾリル、ベンゾイソキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、イソベンゾフラニル、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、インドリニル、イソインドリニル、プリニル、インダゾリル、ピラゾロピリミジニル(例えば、ピラゾロ[1,5−a]ピリミジニル)、トリアゾロピリミジニル(例えば、[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジニル)、ベンゾジオキソリル、イミダゾピリジニル及びピラゾロピリジニル(例えば、ピラゾロ[1,5−a]ピリジニル)、キノリニル、イソキノリニル、クロマニル、チオクロマニル、イソクロマニル、ベンゾジオキサニル、キノリジニル、ベンゾオキサジニル、ピリドピリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、プテリジニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、ジヒドロベンゾチエニル、ジヒドロベンゾフラニル、2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、4,5,6,7−テトラヒドロベンゾフラニル、テトラヒドロトリアゾロピラジニル(例えば、5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジニル)、8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタニル、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタニル、3,6−ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタニル環系が挙げられる。
3〜12員の複素環の特定例としては、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル(例えば、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、及び4−ピペリジニル)、ピロリジニル(例えば、1−ピロリジニル、2−ピロリジニル、及び3−ピロリジニル)、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、ジオキソラニル、ピペラジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ジオキサニル、テトラヒドロピラニル(例えば、4−テトラヒドロピラニル)、オキシラニル、オキセタニル、アゼチジニル、ピロリル、フラニル、チオフェニル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ジチアゾリル、ピリジニル、ピラニル、チオピラニル、ピリミジニル、チアジニル、オキサジニル、トリアジニル、イミダゾチアゾリル(例えば、イミダゾ[2,1−b]チアゾリル)、イミダゾイミダゾリル(例えば、イミダゾ[1,2−a]イミダゾリル)、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソベンゾオキサゾリル、ベンゾイソキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、イソベンゾフラニル、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、インドリニル、イソインドリニル、インダゾリル、ピラゾロピリミジニル(例えば、ピラゾロ[1,5−a]ピリミジニル)、トリアゾロピリミジニル(例えば、[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジニル)、ベンゾジオキソリル、イミダゾピリジニル及びピラゾロピリジニル(例えば、ピラゾロ[1,5−a]ピリジニル)、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾジオキサニル、キノリジニル、ベンゾオキサジニル、ピリドピリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、プテリジニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、ジヒドロベンゾチエニル、ジヒドロベンゾフラニル、2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、4,5,6,7−テトラヒドロベンゾフラニル、テトラヒドロトリアゾロピラジニル(例えば、5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジニル)環系が挙げられる。
5〜6員の芳香族複素環の特定例としては、ピロリル、フラニル、チオフェニル、イミダゾリル、フラザニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、及びトリアジニル環系が挙げられるが、これらに限定されない。
B又はD又はD置換基を表すヘテロシクリル及びカルボシクリル環としては、橋架け環系、例えば、ノルボルナン(1,4−エンド−メチレン−シクロヘキサン)、アダマンタン、オキサ−アダマンタンなどの橋架けシクロアルカン;例えば、8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタンなどの橋架けモルホリン環;例えば、3,6−ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタンなどの橋架けピペラジン環;例えば、1,4−エチレンピペリジンなどの橋架けピペリジン環が挙げられる。縮合と橋架け環系との間の違いの説明については、Advanced Organic Chemistry,by Jerry March,4th Edition,Wiley Interscience,pages 131−133,1992を参照のこと。
本明細書で使用する場合、用語「カルボシクリル」は、文脈に別段の記載がない限り、芳香族及び非芳香族炭素環系の両方を含むべきである。したがって、例えば、用語「カルボシクリル」は、その範囲内に、芳香族、非芳香族、不飽和、部分的飽和、及び完全飽和カルボシクリル環系を含む。一般に、文脈に別段の記載がない限り、このような環系は、単環式又は二環式又は橋架けであってもよく、例えば、3〜12個の環員、又は4〜10個の環員、又はより一般的には5〜10個の環員を含有してもよい。4〜7個の環員への言及は、環内に4、5、6、又は7個の原子を含み、4〜6個の環員への言及は、環内に4、5、又は6個の原子を含む。単環式カルボシクリル環系の例は、3、4、5、6、7、及び8個の環員、より一般的には3〜7個、好ましくは4、5、6、又は7個の環員、より好ましくは5又は6個の環員を含有する環系である。二環式カルボシクリル環系の例は、8、9、10、11、及び12個の環員、より一般的には9又は10個の環員を含有するものである。本明細書でカルボシクリル環系への言及がなされる場合、カルボシクリル環は、文脈に別段の記載がない限り、本明細書で議論されているような1つ以上の置換基で、任意選択的に置換(すなわち、非置換又は置換)され得る。
カルボシクリル環系は、アリール環系であり得る。本明細書で使用する場合、用語「アリール」は、カルボシクリル芳香族基を指し、多環式(例えば、二環式)環系を包含し、ここで、少なくとも1つの環が芳香族であれば、1つ以上の環は、非芳香族である。このような多環式系において、環系は、芳香族環又は非芳香族環によって化合物の残部に結合していてもよい。用語「アリール」には、フェニル、ナフチル、インデニル、及びテトラヒドロナフチル基が含まれる。
3〜12員の炭素環の特定例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクリヘキシル(cyclyhexyl)、シクロヘプチル、シクロオクチル、フェニル ナフチル、インデニル、テトラヒドロナフチル、アズレニル、ノルボルナン(1,4−エンド−メチレン−シクロヘキサン)、アダマンタン環系が挙げられる。
環系内に描かれる線(−(Rnaにおける「−」など)は、結合が好適且つ利用可能な環原子のいずれかに結合し得ることを指す。
2個以上のヘテロ原子が含まれる実施例において、これらのヘテロ原子は同じであっても、2つ以上のヘテロ原子の一部又は全部が異なっていてもよい。
用語「任意選択の」又は「任意選択的に」は、それに続いて記載される事象が起こっても、起こらなくてもよいことを意味する。本用語は、当該事象が起こっても、起こらなくてもよい場合を包含する。
本明細書で使用する場合、表現「1つ以上の」は、可能な場合、及び文脈に応じて、少なくとも1つ、例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上を指す。
式(I)の化合物において、以下の式で「」と共に示される炭素原子は、キラル中心である。本発明は、上記キラル中心が特定の立体化学(S又はR)を表す式(I)の化合物、特に上記キラル中心が特定のS−立体化学を有する式(I)の化合物を提供する。
したがって、本発明は、任意の互変異性体形態及び立体異性体形態を含む式(I−a)

[式中、
、A、及びAは、各々独立して、炭素原子又は窒素原子を表し;
C1は、水素若しくはC1〜4アルキルであり;
C2は、水素若しくはC1〜4アルキル若しくはヒドロキシルであり;
又はC1及びC2は一緒になって、それらが結合している炭素原子と共にC3〜6シクロアルキルを形成し;
Yは、直接的結合、−O−、C(=O)、NR、S(=O)、又はC1〜4アルキルであり;
は、水素又はC1〜4アルキルであり;
各Rは、独立して、水素、C1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、ハロ、C1〜6アルコキシ、カルボキシル、C1〜6アルキルオキシカルボニル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、シアノ、シアノC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルキル、
−C(=O)−NH、−C(=O)−NH(C1〜4アルキル)、−C(=O)−N(C1〜4アルキル)、又はN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式飽和ヘテロシクリルであり;
naは、1又は2に等しい整数であり;
各Rは、独立して、水素、C1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、ハロ、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルオキシカルボニル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、シアノ、シアノC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルキル、
−C(=O)−NH、−C(=O)−NH(C1〜4アルキル)、−C(=O)−N(C1〜4アルキル)、C3〜6シクロアルキル、フェニル、N、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式ヘテロシクリル、又はC3〜6シクロアルキル若しくはフェニル若しくはN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式ヘテロシクリルで置換されているC1〜6アルキルであり;
nbは、1又は2に等しい整数であり;
Dは、N、O、又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜12員のヘテロシクリルであって、上記ヘテロシクリルは、任意選択的に、1〜5つのR置換基で置換されており;
各Rは、独立して、オキソ、C1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキルオキシ、カルボキシル、HOOC−C1〜6アルキル−、−C(=O)−O−C1〜6アルキルで置換されているC1〜6アルキル、C1〜6アルキル−O−C(=O)−、シアノ、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキル−C(=O)−、−SO−C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、フェニル、N、O、若しくはSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式飽和ヘテロシクリル、又はN、O、若しくはSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有する5若しくは6員の単環式芳香族ヘテロシクリルであり;
Bは、N、O、又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜12員のカルボシクリル又は3〜12員のヘテロシクリルであって、上記カルボシクリル及びヘテロシクリルは、各々任意選択的に、1〜5つのR置換基で置換されており;
各Rは、独立して、C1〜6アルキル、シアノ、ハロ、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、オキソ、−SO−NH、−SO−NH(C1〜4アルキル)、
−SO−N(C1〜4アルキル)、−NH−C(=O)−C2〜6アルケニル、−C(=O)−C1〜6アルキル、−C(=O)−C2〜6アルケニル、
1〜6アルキル−O−C(=O)−、C3〜6シクロアルキル、フェニル、又はN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式ヘテロシクリルである]
の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物を提供する。
本発明は、任意の互変異性体形態及び立体異性体形態を含む式(I−A)

[式中、
、A、及びAは、各々独立して、炭素原子又は窒素原子を表し;
C1は、水素若しくはC1〜4アルキルであり;
C2は、水素若しくはC1〜4アルキル若しくはヒドロキシルであり;
又はC1及びC2は一緒になって、それらが結合している炭素原子と共にC3〜6シクロアルキルを形成し;
Yは、直接的結合、−O−、C(=O)、NR、S(=O)、又はC1〜4アルキルであり;
は、水素又はC1〜4アルキルであり;
各Rは、独立して、水素、C1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、ハロ、C1〜6アルコキシ、カルボキシル、C1〜6アルキルオキシカルボニル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、シアノ、シアノC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルキル、
−C(=O)−NH、−C(=O)−NH(C1〜4アルキル)、−C(=O)−N(C1〜4アルキル)、又はN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式飽和ヘテロシクリルであり;
naは、1又は2に等しい整数であり;
各Rは、独立して、水素、C1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、ハロ、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルオキシカルボニル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、シアノ、シアノC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルキル、
−C(=O)−NH、−C(=O)−NH(C1〜4アルキル)、−C(=O)−N(C1〜4アルキル)、C3〜6シクロアルキル、フェニル、N、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式ヘテロシクリル、又はC3〜6シクロアルキル若しくはフェニル若しくはN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式ヘテロシクリルで置換されているC1〜6アルキルであり;
nbは、1又は2に等しい整数であり;
は、ピペラジン−1−イルであって、上記ピペラジン−1−イルは、任意選択的に、1〜5つのR置換基で置換されており;
各Rは、独立して、オキソ、C1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキルオキシ、カルボキシル、HOOC−C1〜6アルキル−、−C(=O)−O−C1〜6アルキルで置換されているC1〜6アルキル、C1〜6アルキル−O−C(=O)−、シアノ、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキル−C(=O)−、−SO−C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、フェニル、N、O、若しくはSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式飽和ヘテロシクリル、又はN、O、若しくはSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有する5若しくは6員の単環式芳香族ヘテロシクリルであり;
Bは、N、O、又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜12員のカルボシクリル又は3〜12員のヘテロシクリルであって、上記カルボシクリル及びヘテロシクリルは、各々任意選択的に、1〜5つのR置換基で置換されており;
各Rは、独立して、C1〜6アルキル、シアノ、ハロ、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、オキソ、−SO−NH、−SO−NH(C1〜4アルキル)、
−SO−N(C1〜4アルキル)、−NH−C(=O)−C2〜6アルケニル、−C(=O)−C1〜6アルキル、−C(=O)−C2〜6アルケニル、C1〜6アルキル−O−C(=O)−、C3〜6シクロアルキル、フェニル、又はN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式ヘテロシクリルである]
の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物を提供する。
本発明は、任意の互変異性体形態及び立体異性体形態を含む以下式(I−A−a):

[式中、
置換基は、式(I−A)の化合物について上記で定義したとおりである]
のような、S立体中心を有する本明細書上記で定義される式(I−A)の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物を提供する。
本発明は、任意の互変異性体形態及び立体異性体形態を含む式(I−B)

[式中、
、A、及びAは、各々独立して、炭素原子又は窒素原子を表し;
C1は、水素若しくはC1〜4アルキルであり;
C2は、水素若しくはC1〜4アルキル若しくはヒドロキシルであり;
又はC1及びC2は一緒になって、それらが結合している炭素原子と共にC3〜6シクロアルキルを形成し;
Yは、直接的結合、−O−、C(=O)、NR、S(=O)、又はC1〜4アルキルであり;
は、水素又はC1〜4アルキルであり;
各Rは、独立して、水素、C1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、ハロ、C1〜6アルコキシ、カルボキシル、C1〜6アルキルオキシカルボニル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、シアノ、シアノC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルキル、
−C(=O)−NH、−C(=O)−NH(C1〜4アルキル)、−C(=O)−N(C1〜4アルキル)、又はN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式飽和ヘテロシクリルであり;
naは、1又は2に等しい整数であり;
各Rは、独立して、水素、C1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、ハロ、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルオキシカルボニル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、シアノ、シアノC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルキル、
−C(=O)−NH、−C(=O)−NH(C1〜4アルキル)、−C(=O)−N(C1〜4アルキル)、C3〜6シクロアルキル、フェニル、N、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式ヘテロシクリル、又はC3〜6シクロアルキル若しくはフェニル若しくはN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式ヘテロシクリルで置換されているC1〜6アルキルであり;
nbは、1又は2に等しい整数であり;
は、モルホリン−1−イルであって、上記モルホリン−1−イルは、任意選択的に、1〜5つのR置換基で置換されており;
各Rは、独立して、オキソ、C1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキルオキシ、カルボキシル、HOOC−C1〜6アルキル−、−C(=O)−O−C1〜6アルキルで置換されているC1〜6アルキル、C1〜6アルキル−O−C(=O)−、シアノ、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキル−C(=O)−、−SO−C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、フェニル、N、O、若しくはSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式飽和ヘテロシクリル、又はN、O、若しくはSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有する5若しくは6員の単環式芳香族ヘテロシクリルであり;
Bは、N、O、又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜12員のカルボシクリル又は3〜12員のヘテロシクリルであって、上記カルボシクリル及びヘテロシクリルは、各々任意選択的に、1〜5つのR置換基で置換されており;
各Rは、独立して、C1〜6アルキル、シアノ、ハロ、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、オキソ、−SO−NH、−SO−NH(C1〜4アルキル)、−SO−N(C1〜4アルキル)
−NH−C(=O)−C2〜6アルケニル、−C(=O)−C1〜6アルキル、−C(=O)−C2〜6アルケニル、C1〜6アルキル−O−C(=O)−、C3〜6シクロアルキル、フェニル、又はN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式ヘテロシクリルである]
で定義される式(I−B)の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物を提供する。
本発明は、任意の互変異性体形態及び立体異性体形態を含む、以下式(I−B−a):

[式中、
置換基は、式(I−B)の化合物について上記で定義したとおりである]
のような、S立体中心を有する本明細書上記で定義される式(I−B)の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物を提供する。
本発明は、任意の互変異性体形態及び立体異性体形態を含む式(I−C)

[式中、
、A、及びAは、各々独立して、炭素原子又は窒素原子を表し;
C1は、水素若しくはC1〜4アルキルであり;
C2は、水素若しくはC1〜4アルキル若しくはヒドロキシルであり;
又はC1及びC2は一緒になって、それらが結合している炭素原子と共にC3〜6シクロアルキルを形成し;
Yは、直接的結合、−O−、C(=O)、NR、S(=O)、又はC1〜4アルキルであり;
は、水素又はC1〜4アルキルであり;
各Rは、独立して、水素、C1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、ハロ、C1〜6アルコキシ、カルボキシル、C1〜6アルキルオキシカルボニル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、シアノ、シアノC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルキル、
−C(=O)−NH、−C(=O)−NH(C1〜4アルキル)、−C(=O)−N(C1〜4アルキル)、又はN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式飽和ヘテロシクリルであり;
naは、1又は2に等しい整数であり;
各Rは、独立して、水素、C1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、ハロ、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルオキシカルボニル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、シアノ、シアノC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルキル、
−C(=O)−NH、−C(=O)−NH(C1〜4アルキル)、−C(=O)−N(C1〜4アルキル)、C3〜6シクロアルキル、フェニル、N、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式ヘテロシクリル、又はC3〜6シクロアルキル若しくはフェニル若しくはN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式ヘテロシクリルで置換されているC1〜6アルキルであり;
nbは、1又は2に等しい整数であり;
は、4、5、6、又は7員の単環式ヘテロシクリルであって、上記ヘテロシクリルは、任意選択的に、1〜5つのR置換基で置換されており;
各Rは、独立して、オキソ、C1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキルオキシ、カルボキシル、HOOC−C1〜6アルキル−、−C(=O)−O−C1〜6アルキルで置換されているC1〜6アルキル、C1〜6アルキル−O−C(=O)−、シアノ、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキル−C(=O)−、−SO−C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、フェニル、N、O、若しくはSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式飽和ヘテロシクリル、又はN、O、若しくはSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有する5若しくは6員の単環式芳香族ヘテロシクリルであり;
Bは、N、O、又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜12員のカルボシクリル又は3〜12員のヘテロシクリルであって、上記カルボシクリル及びヘテロシクリルは、各々任意選択的に、1〜5つのR置換基で置換されており;
各Rは、独立して、C1〜6アルキル、シアノ、ハロ、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、オキソ、−SO−NH、−SO−NH(C1〜4アルキル)、
−SO−N(C1〜4アルキル)、−NH−C(=O)−C2〜6アルケニル、−C(=O)−C1〜6アルキル、−C(=O)−C2〜6アルケニル、C1〜6アルキル−O−C(=O)−、C3〜6シクロアルキル、フェニル、又はN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式ヘテロシクリルである]
の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物を提供する。
本発明は、任意の互変異性体形態及び立体異性体形態を含む、以下式(I−C−a):

[式中、
置換基は、式(I−C)の化合物について上記で定義したとおりである]
のような、S立体中心を有する本明細書上記で定義される式(I−C)の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物を提供する。
本発明は、任意の互変異性体形態及び立体異性体形態を含む式(I−D):

[式中、
、A、及びAは、各々独立して、炭素原子又は窒素原子を表し;
C1は、水素若しくはC1〜4アルキルであり;
C2は、水素若しくはC1〜4アルキル若しくはヒドロキシルであり;
又はC1及びC2は一緒になって、それらが結合している炭素原子と共にC3〜6シクロアルキルを形成し;
各Rは、独立して、水素、C1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、ハロ、C1〜6アルコキシ、カルボキシル、C1〜6アルキルオキシカルボニル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、シアノ、シアノC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルキル、
−C(=O)−NH、−C(=O)−NH(C1〜4アルキル)、−C(=O)−N(C1〜4アルキル)、又はN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式飽和ヘテロシクリルであり;
naは、1又は2に等しい整数であり;
各Rは、独立して、水素、C1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、ハロ、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルオキシカルボニル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、シアノ、シアノC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルキル、
−C(=O)−NH、−C(=O)−NH(C1〜4アルキル)、−C(=O)−N(C1〜4アルキル)、C3〜6シクロアルキル、フェニル、N、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式ヘテロシクリル、又はC3〜6シクロアルキル若しくはフェニル若しくはN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式ヘテロシクリルで置換されているC1〜6アルキルであり;
nbは、1又は2に等しい整数であり;
Dは、N、O、又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜12員のヘテロシクリルであって、上記ヘテロシクリルは、任意選択的に、1〜5つのR置換基で置換されており;
各Rは、独立して、オキソ、C1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキルオキシ、カルボキシル、HOOC−C1〜6アルキル−、−C(=O)−O−C1〜6アルキルで置換されているC1〜6アルキル、C1〜6アルキル−O−C(=O)−、シアノ、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキル−C(=O)−、−SO−C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、フェニル、N、O、若しくはSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式飽和ヘテロシクリル、又はN、O、若しくはSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有する5若しくは6員の単環式芳香族ヘテロシクリルであり;
Bは、N、O、又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜12員のカルボシクリル又は3〜12員のヘテロシクリルであって、上記カルボシクリル及びヘテロシクリルは、各々任意選択的に、1〜5つのR置換基で置換されており;
各Rは、独立して、C1〜6アルキル、シアノ、ハロ、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、オキソ、−SO−NH、−SO−NH(C1〜4アルキル)、
−SO−N(C1〜4アルキル)、−NH−C(=O)−C2〜6アルケニル、−C(=O)−C1〜6アルキル、−C(=O)−C2〜6アルケニル、C1〜6アルキル−O−C(=O)−、C3〜6シクロアルキル、フェニル、又はN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式ヘテロシクリルである]
の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物を提供する。
本発明は、任意の互変異性体形態及び立体異性体形態を含む、以下式(I−D−a):

[式中、
置換基は、式(I−D)の化合物について上記で定義したとおりである]
のような、S立体中心を有する本明細書上記で定義される式(I−D)の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物を提供する。
本発明は、上記に定義されるとおりの式(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)
[式中、各Rは、独立して、オキソ、ハロ、C1〜6アルキル、C1〜6アルキルオキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキルオキシ、カルボキシル、HOOC−C1〜6アルキル−、−C(=O)−O−C1〜6アルキルで置換されているC1〜6アルキル、C1〜6アルキル−O−C(=O)−、シアノ、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキル−C(=O)−、−SO−C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、フェニル、N、O、若しくはSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式飽和ヘテロシクリル、又はN、O、若しくはSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有する5若しくは6員の単環式芳香族ヘテロシクリルである]
の化合物を提供する。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、A、A、及びAは炭素原子を表す。
したがって、本発明は、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)
[式中、

は、

を表す]の化合物を提供する。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、A、A、及びAのうちの1つは窒素原子であり、残りのA置換基は炭素原子である。
したがって、本発明は、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)
[式中、

は、

を表す]の化合物を提供する。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、A、A、及びA置換基のうちの2つは窒素原子であり、残りのAは炭素原子である。
したがって、本発明は、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)
[式中、

は、

を表す]の化合物を提供する。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、又は(I−C−a)の化合物において、Yは、直接的結合である。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、又は(I−C−a)の化合物において、Yは、−O−、C(=O)、NR、S(=O)、又はC1〜4アルキルである。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、又は(I−C−a)の化合物において、Yは、直接的結合、C(=O)、又はNR、例えば、NCHである。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、Cは、水素である。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、Cは、水素である。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、Cは、水素であり、Cは、C1〜4アルキルである。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、Cは、水素であり、Cは、ヒドロキシルである。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、C及びCは一緒になって、それらが結合している炭素原子と共にC3〜6シクロアルキルを形成する。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、

は、−CHを表す。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、

は、−CH2(C1〜4アルキル)、特に−CHCH又は−CHCHCHを表す。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、

は、−CH(C1〜4アルキル)、特に−CH(CHを表す。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、

は、−シクロプロピルを表す。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、又は(I−C−a)の化合物において、Rは、水素である。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、又は(I−C−a)の化合物において、Rは、C1〜4アルキル、特にメチルである。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、Rは、水素である。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、1つのRは、水素であり、その他のRは、C1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、ハロ、C1〜6アルコキシ、カルボキシル、C1〜6アルキルオキシカルボニル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、シアノ、シアノC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルキル、−C(=O)−NH、−C(=O)−NH(C1〜4アルキル)、−C(=O)−N(C1〜4アルキル)、N、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式飽和ヘテロシクリルである。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、naは、1に等しい整数である。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、naは、1に等しい整数であり、Rは、水素;C1〜6アルキル、特にC1〜4アルキル、例えば、メチル;ハロC1〜6アルキル、例えば、トリフルオロメチル;又はハロ、例えば、フルオロである。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、Rは、水素である。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、nbは1に等しい整数であり、Rは、C1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、ハロ、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルオキシカルボニル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、シアノ、シアノC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルキル、−C(=O)−NH、−C(=O)−NH(C1〜4アルキル)、−C(=O)−N(C1〜4アルキル)、C3〜6シクロアルキル、フェニル、N、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式ヘテロシクリル、又はC3〜6シクロアルキル、若しくはフェニル、若しくはN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式ヘテロシクリルで置換されているC1〜6アルキルである。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、nは1に等しい整数であり、Rは、C1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、ハロ、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルオキシカルボニル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、シアノ、シアノC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルキル、−C(=O)−NH、−C(=O)−NH(C1〜4アルキル)、又は−C(=O)−N(C1〜4アルキル)である。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、nは、1に等しい整数であり、Rは、水素又はハロ、例えば、クロロ又はフルオロである。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、nは、2に等しい整数である。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、各Rは、独立して、水素、C1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、ハロ、C1〜6アルコキシ、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、シアノ、シアノC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルキル、−C(=O)−NH、−C(=O)−NH(C1〜4アルキル)、−C(=O)−N(C1〜4アルキル)、C3〜6シクロアルキル、フェニル、N、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式ヘテロシクリル、又はC3〜6シクロアルキル若しくはフェニル若しくはN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式ヘテロシクリルで置換されているC1〜6アルキルである。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、各Rは、独立して、水素、C1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルオキシカルボニル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、シアノC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルキル、−C(=O)−NH、−C(=O)−NH(C1〜4アルキル)、−C(=O)−N(C1〜4アルキル)、C3〜6シクロアルキル、フェニル、N、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式ヘテロシクリル、又はC3〜6シクロアルキル、若しくはフェニル、若しくはN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式ヘテロシクリルで置換されているC1〜6アルキルである。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、D、D、D、又はDは、置換されていない。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、D、D、D、又はDは、1つ、2つ、3つ、又は4つのR置換基で置換されている。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、D、D、D、又はDは、2つのR置換基で置換されている。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、D、D1、D2、又はD3は、1つ又は2つのR置換基で置換されている。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、D、D1、D2、又はD3は、1つ又は2つのR置換基で置換されており、各Rは、オキソ;C1〜6アルキル、特にC1〜4アルキル、例えば、メチル;ハロC1〜6アルキル;ハロC1〜6アルキルオキシ、例えば、トリフルオロメトキシ;HOOC−C1〜6アルキル−、例えば、−CH−COOH;カルボキシル;−C(=O)−O−C1〜6アルキルで置換されているC1〜6アルキル、例えば、−CH−C(=O)−O−CH−CH;C1〜6アルキル−O−C(=O)−、例えば、−C(=O)−O−CHから独立して選択される。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、D、D1、D2、又はD3は、4つのR置換基で置換されており、各R置換基は、独立して、C1〜6アルキル、特にC1〜4アルキル、例えば、メチルを表す。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、D又はD3は、橋架けヘテロシクリル、例えば、8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタンである。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、D又はD3は、橋架けヘテロシクリルであり、ここで橋架けは、例えば、8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタンなどにおける、−CH−、−CH−CH−、又は−CH−CH−CH−、特に−CH−CH−である。
一実施形態では、式(I−C)又は(I−C−a)の化合物において、Dは、N、O、又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4、5、6、又は7員の飽和単環式ヘテロシクリルであって、上記ヘテロシクリルは、任意選択的に、1〜5つのR置換基で、1〜4つのR置換基で、1〜3つのR置換基で、1若しくは2つのR置換基で、又は1つのR置換基で置換されている。
一実施形態では、式(I−C)又は(I−C−a)の化合物において、Dは、N、O、又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する、5又は6員の単環式ヘテロシクリルであって、上記ヘテロシクリルは、任意選択的に、1〜5つのR置換基で置換されているものであり、特にN、O、又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する6員の飽和単環式ヘテロシクリルであって、上記ヘテロシクリルは、任意選択的に、1〜5つのR置換基で、1〜4つのR置換基で、1〜3つのR置換基で、1若しくは2つのR置換基で又は1つのR置換基で置換されている。
一実施形態では、式(I−C)又は(I−C−a)の化合物において、Dは、N、O、又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5又は6員の飽和単環式ヘテロシクリルであって、上記ヘテロシクリルは、任意選択的に、1〜5つのR置換基で置換されているものであり、特にN、O、又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5員の芳香族単環式ヘテロシクリルであって、上記ヘテロシクリルは、任意選択的に、1〜5つのR置換基で、1〜4つのR置換基で、1〜3つのR置換基で、1若しくは2つのR置換基で、又は1つのR置換基で置換されており、例えば、任意選択的に、置換ピラゾールである。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、各Rは、独立して、オキソ、C1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキルオキシ、カルボキシル、HOOC−C1〜6アルキル−、シアノ、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキル−C(=O)−、−SO−C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、フェニル、N、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式飽和ヘテロシクリル、又はN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5若しくは6員の単環式芳香族ヘテロシクリルである。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、Bは、N、O、又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5又は6員のカルボシクリル又はヘテロシクリルであって、上記カルボシクリル及びヘテロシクリルは、各々任意選択的に、1〜5つ、特に、1〜4つ、又は1〜3つ、又は1若しくは2つ、又は1つのR置換基で置換されている。一実施形態では、Bは置換されていない。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、Bは、フェニル、又はN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5若しくは6員の芳香族ヘテロシクリルであって、上記フェニル及びヘテロシクリルは、各々任意選択的に、1〜5つ、特に、1〜4つ、又は1〜3つ、又は1若しくは2つ、又は1つのR置換基で置換されている。一実施形態では、Bは置換されていない。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、Bは、N、O、又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式カルボシクリル又はヘテロシクリルであって、上記カルボシクリル及びヘテロシクリルは、各々任意選択的に、1〜5つ、特に、1〜4つ、又は1〜3つ、又は1若しくは2つ、又は1つのR置換基で置換されている。一実施形態では、Bは置換されていない。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、Bは、N、O、又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式非芳香族カルボシクリル又はヘテロシクリルであって、上記カルボシクリル及びヘテロシクリルは、各々任意選択的に、1〜5つ、特に、1〜4つ、又は1〜3つ、又は1若しくは2つ、又は1つのR置換基で置換されている。一実施形態では、Bは置換されていない。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、Bは、N、O、又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する6員の芳香族単環式ヘテロシクリルであって、上記ヘテロシクリルは、任意選択的に、1〜4つ、特に、1〜3つ、又は1若しくは2つ、又は1つのR置換基で置換されている。例えば、Bは、任意選択的に、置換されたピリジル、ピリミジニル、又はピラジニルである。一実施形態では、Bは置換されていない。一実施形態では、Bは、1つのR置換基で置換されている。一実施形態では、R置換基は、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、及びC3〜6シクロアルキルから選択される。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、Bは、N、O、又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5員の芳香族単環式ヘテロシクリルであって、上記ヘテロシクリルは、任意選択的に、1〜3つ、特に、1若しくは2つ、又は1つのR置換基で置換されている。例えば、Bは、任意選択的に、置換されたピラゾリル、オキサゾリル、又はチアゾリルである。一実施形態では、Bは置換されていない。一実施形態では、Bは、1つのR置換基で置換されている。一実施形態では、R置換基は、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、及びC3〜6シクロアルキルから選択される。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、Bは、N、O、又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する9〜12員の二環式カルボシクリル又はヘテロシクリルであって、上記カルボシクリル及びヘテロシクリルは、各々任意選択的に、1〜5つ、特に、1〜4つ、又は1〜3つ、又は1若しくは2つ、又は1つのR置換基で置換されている。一実施形態では、Bは置換されていない。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、Bは、任意選択的に、1〜3つのR置換基、特に、1若しくは2つ、又は1つのR置換基で置換されているピリミジニルであり;特にBは、非置換のピリミジニルである。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、各Rは、独立して、C1〜6アルキル、シアノ、ハロ、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、オキソ、−SO−NH、−SO−NH(C1〜4アルキル)、−SO−N(C1〜4アルキル)、−NH−C(=O)−C2〜6アルケニル、−C(=O)−C1〜6アルキル、−C(=O)−C2〜6アルケニル、又はC1〜6アルキル−O−C(=O)−である。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、各Rは、独立して、C1〜6アルキル、シアノ、ハロ、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、オキソ、−SO−NH、−SO−NH(C1〜4アルキル)、−SO−N(C1〜4アルキル)、−NH−C(=O)−C2〜6アルケニル、−C(=O)−C1〜6アルキル、−C(=O)−C2〜6アルケニル、C3〜6シクロアルキル、フェニル、又はN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式ヘテロシクリルである。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、Bは、置換されていない。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、Bは、1〜5つのR置換基、特に、1〜4つのR置換基、又は1〜3つのR置換基、又は1若しくは2つのR置換基、又は1つのR置換基で置換されている。
一実施形態では、式(I)、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a)の化合物において、以下の条件の1つ以上、特に可能な場合は全てが適用される:
、A、及びAの各々は、炭素である;
C1は、水素若しくはC1〜4アルキル、特に水素、メチル、若しくはエチルである;
C2は、水素若しくはC1〜4アルキル、特に水素若しくはメチルである;
又はC1及びC2は一緒になって、それらが結合している炭素原子と共にC3〜6シクロアルキル、特にシクロプロピルを形成する;
Yは、直接的結合、C(=O)又はNRである;
は、水素又はC1〜4アルキル、特に水素又はメチルである;
各Rは、独立して、水素、C1〜6アルキル、例えば、メチル、ハロC1〜6アルキル、例えば、トリフルオロメチル、又はハロ、例えば、フルオロである;
は1に等しい整数である;
各Rは、独立して、水素又はハロ、例えば、フルオロ又はクロロである;
は1に等しい整数である;
Dは、N、O、又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5若しくは6員の単環式飽和又は芳香族ヘテロシクリルであって、上記ヘテロシクリルは、任意選択的に、1つ又は2つのR置換基で置換されている;特に、Dは、ピペラジニル、モルホリニル、ピペリジニル、テトラヒドロフラン、又はピラゾリルであって、上記環系は、任意選択的に、1つ又は2つのR置換基で置換されている;
Dは、N、O、又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する橋架けヘテロシクリルであって、上記ヘテロシクリルは、任意選択的に、1つ又は2つのR置換基で置換されており、特にここで、橋架けヘテロシクリルは置換されていない;
各Rは、独立して、オキソ、C1〜6アルキル、例えば、メチル若しくはイソプロピル、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキルオキシ、カルボキシル、HOOC−C1〜6アルキル−、−C(=O)−O−C1〜6アルキルで置換されているC1〜6アルキル、又はC1〜6アルキル−O−C(=O)−である;
Bは、N、O、又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5又は6員の芳香族単環式ヘテロシクリルであって、上記ヘテロシクリルは、任意選択的に、1つのR置換基で置換されている;特にBは、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピラゾリル、チアゾリル、オキサゾリルである;
各Rは、独立して、C1〜6アルキル、例えば、メチル若しくはイソプロピル、C1〜6アルコキシ、例えば、メトキシ、又はC3〜6シクロアルキル、例えば、シクロプロピルである。
一実施形態では、化合物は、式(I−D)又は(I−D−a)の化合物であり、ここで、以下の条件の1つ以上、特に可能な場合は、全てが適用される:
、A、及びAの各々は、炭素である;
C1及びC2は、水素である;又はC1及びC2は、C1〜4アルキル、特にメチルである;
は、水素である;
は1に等しい整数である;
は、水素である;
は1に等しい整数である;
Dは、N、O、又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する6員の単環式飽和ヘテロシクリルであって、上記ヘテロシクリルは、任意選択的に、1つ又は2つのR置換基で置換されている;特に、Dは、ピペラジニル、モルホリニル、又はピペリジニルであって、上記環系は、任意選択的に、1つ又は2つのR置換基で置換されている;より特定すると、Dは、非置換モルホリニル;1つのC1〜6アルキル、例えばメチルで置換されているモルホリニル;又は2つのC1〜6アルキルで置換されている、例えばメチルで2回置換されているモルホリニルである;
Bは、N、O、又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する6員の芳香族単環式ヘテロシクリルであって、上記ヘテロシクリルは、任意選択的に、1つのR置換基で置換されている;特に、Bは、任意選択的に、C1〜6アルキル、例えば、メチル若しくはイソプロピル、C1〜6アルコキシ、例えば、メトキシ、又はC3〜6シクロアルキル、例えば、シクロプロピルから選択される1つのRで置換されているピリジル、ピリミジニル、ピラジニルであり;より特定するとBは、非置換のピリミジニルである。
一実施形態では、本発明の化合物は、

又はその薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物から選択される。
誤解を避けるために記すが、一置換基の各全般的及び具体的な選択物、実施形態、並びに実施例が、化学的に可能であれば、本明細書に定義される1つ以上の、好ましくは、他の全置換基の各全般的及び具体的な選択物、実施形態、並びに実施例と組み合わされ得ること、並びにそのような実施形態が全て本願により包含されることを理解されたい。
式(I)の化合物の調製方法
本項においては、本願の他の全項と同様に文脈に別段の記載がない限り、式(I)への言及は、本明細書において定義されている全ての他の下位群及びその例(例えば、(I−a)、(I−A)、(I−A−a)、(I−B)、(I−B−a)、(I−C)、(I−C−a)、(I−D)、又は(I−D−a))も含む。
一般に、式(I)の化合物は、以下の反応スキーム1に従って調製することができる。スキーム1において、Wは、好適な脱離基、例えば、ハロ(例えば、クロロ)などを表す。スキーム1の他の可変要素は全て、本発明に従って定義される。
スキーム1の反応は、例えばN,N−ジイソプロピルエチルアミンなどの好適な塩基、及び例えばジメチルホルムアミドなどの好適な溶媒の存在下で実施される。
スキーム1において、式(III)の中間体は、特定の立体異性体、例えば、特定の立体異性体をもたらすSエナンチオマー、例えば、式(I−a)の化合物の調製について以下のスキーム1aで示すような式(I)のSエナンチオマーであり得る。
式(I)の化合物はまた、以下の反応スキーム2に従って調製することができる。スキーム2において、Wは、好適な脱離基、例えば、ハロ(例えば、ブロモ)などを表す。スキーム2の他の可変要素は全て、本発明に従って定義される。
スキーム2の反応は、例えばパラジウム触媒(例えばPd(dba))などの好適な触媒、例えばdavephos(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニル)などの好適なリガンド、例えばLiHMDS(リチウムビス(トリメチルシリル)アミド)などの好適な塩基、及び例えばテトラヒドロフランなどの好適な溶媒の存在下で実施される。
スキーム2において、式(IV)の中間体は、特定の立体異性体、例えば、特定の立体異性体をもたらすSエナンチオマー、例えば、式(I−a−1)の化合物の調製について以下のスキーム2aで示すような式(I)のSエナンチオマーであり得る。
Yが直接結合を表す式(I)の化合物であって、式(I−D)で表される上記化合物はまた、以下の反応スキーム3に従って調製することができる。スキーム3において、Wは、好適な脱離基、例えば、ハロ(例えば、ブロモ)などを表す。スキーム3の他の可変要素は全て、本発明に従って定義される。
スキーム3の反応は、例えばパラジウム触媒(例えばPd(dba))などの好適な触媒、例えばPCy(トリシクロヘキシルホスフィン)などの好適なリガンド、例えばKPO(リン酸三カリウム)などの好適な塩基、並びに例えばジオキサン及び水などの好適な溶媒の存在下で実施される。
スキーム3において、式(IV)の中間体は、特定の立体異性体、例えば、特定の立体異性体をもたらすSエナンチオマー、例えば、式(I−D−a)の化合物の調製について以下のスキーム3aで示すような式(I−D)のSエナンチオマーであり得る。
式(II)の中間体は、以下の反応スキーム4に従って調製することができる。スキーム4において、Wは、好適な脱離基、例えば、ハロ(例えば、クロロ)などを表す。スキーム4の他の可変要素は全て、本発明に従って定義される。
スキーム4において、以下の反応条件:
1:例えばHなどの好適な還元剤、例えば炭上パラジウムなどの好適な触媒、及び例えばアルコール(例えばエタノール)などの好適な溶媒の存在下、室温などの好適な温度で;
2:例えばアルコール(例えばエタノール)などの好適な溶媒の存在下、例えば80℃などの好適な温度で
が適用される。
式(IV)の中間体は、以下の反応スキーム5に従って調製することができる。スキーム5において、Wは、例えば、ハロ(例えば、クロロ)などの好適な脱離基を表し、Wは、例えば、ハロ(例えば、ブロモ)などの好適な脱離基を表す。スキーム5の他の可変要素は全て、本発明に従って定義される。
スキーム5において、以下の反応条件:
1:例えばアルコール(例えばエタノール)などの好適な溶媒の存在下、例えば70℃などの好適な温度で;
2:例えばNaHCOなどの好適な塩基、例えばジメチルホルムアミドなどの好適な溶媒の存在下、例えば80℃などの
好適な温度で
が適用される。
式(I)の化合物はまた、当該技術分野において公知の反応又は官能基形質転換を介して相互に変換され得る。例えば、式(I)[式中、Rは、−C(=O)−O−C1〜6アルキルで置換されているC1〜6アルキル、又はC1〜6アルキル−O−C(=O)−を表す]の化合物は、水酸化リチウムの存在下、及びテトラヒドロフラン又はアルコール(例えば、メタノール)などの好適な溶媒の存在下、式(I)[式中、Rは、HOOC−C1〜6アルキル又はカルボキシルである]の化合物に変換され得る。
本明細書に記載の方法で調製される本発明の化合物は、エナンチオマーの混合物、特にエナンチオマーのラセミ混合物の形態で合成してもよく、それらは当該技術分野で公知の分割手順に従って相互に分離することができる。塩基性窒素原子を含有する式(I)のラセミ化合物は、好適なキラル酸との反応により、対応するジアステレオマー塩の形態に変換され得る。その後、上記ジアステレオマー塩形態は、例えば、選択的又は分別結晶化により分離され、エナンチオマーはアルカリでそれから脱離される。式(I)の化合物、並びにその薬学的に許容されるその付加塩、及び溶媒和物のエナンチオマー形態の代替的な分離方法においては、キラル固定相を用いる液体クロマトグラフィー、例えば超臨界流体クロマトグラフィーが利用される。上記純粋な立体化学的異性体形態は、適切な出発材料の対応する純粋な立体化学的異性体形態から誘導することもできるが、但し、反応は立体特異的に起こるものとする。特定の立体異性体が所望される場合、上記化合物は、立体特異的な調製方法で合成することが好ましいであろう。これらの方法は、鏡像異性的に純粋な出発材料を使用することが有利であろう。
本発明の化合物の調製において、中間体の離れた官能基(例えば、第一級又は第二級アミン)を保護することは必要であり得る。そのような保護に対する必要性は、離れた官能基の性質と、調製法の条件に応じて変わる。好適なアミノ保護基(NH−PG)としては、アセチル、トリフルオロアセチル、t−ブトキシカルボニル(Boc)、ベンジルオキシカルボニル(CBz)、及び9−フルオレニルメチレンオキシカルボニル(Fmoc)が挙げられる。そのような保護に対する必要性は、当業者により容易に決定される。保護基とその使用方法の概要は、T.W.Greene and P.G.M.Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,4th ed.,Wiley,Hoboken,New Jersey,2007を参照されたい。
これらの調製の全てにおいて、反応生成物は、反応媒体から単離することができ、必要であれば、当該技術分野において一般に知られている方法、例えば、抽出、結晶化、トリチュレーション及びクロマトグラフィーなどによってさらに精製することができる。
本発明のさらなる態様は、本明細書に定義される式(I)の化合物の調製のプロセスであって:
(i)例えばN,N−ジイソプロピルエチルアミンなどの好適な塩基、及び例えばジメチルホルムアミドなどの好適な溶媒の存在下で、式(II)

[式中、Wは、例えば、ハロ(例えば、クロロ)などの好適な脱離基を表す]の中間体を、式(III)

の中間体と反応させること
;又は
(ii)例えばパラジウム触媒(例えばPd(dba))などの好適な触媒、例えばdavephos(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニル)などの好適なリガンド、例えばLiHMDS(リチウムビス(トリメチルシリル)アミド)などの好適な塩基、及び例えばテトラヒドロフランなどの好適な溶媒の存在下、式(IV)

[式中、Wは、例えば、ハロ(例えば、ブロモ)などの好適な脱離基を表す]の中間体を、式(V)

の中間体と反応させること
;又は
(iii)例えばパラジウム触媒(例えばPd(dba))などの好適な触媒、例えばPCy(トリシクロヘキシルホスフィン)などの好適なリガンド、例えばKPO(リン酸三カリウム)などの好適な塩基、並びに例えばジオキサン及び水などの好適な溶媒の存在下で、式(IV)

[式中、Wは、例えば、ハロ(例えば、ブロモ)などの好適な脱離基を表す]の中間体を、式(VI)

の中間体と反応させること
を含み;
変数は本明細書で定義されているとおりであり;その後、任意選択的に、式(I)の1つの化合物を式(I)の別の化合物に変換する、プロセス。
その薬学的に許容される塩、溶媒和物、又は誘導体
本項では、本願の他の全項と同様に、文脈が他の意味を示す場合を除き、式(I)への言及は、本明細書に定義される他のその下位群、選択物、実施形態、及び実施例の全てへの言及を含む。
特に指示がない限り、特定の化合物への言及は、そのイオン形態、塩、溶媒和物、異性体、互変異性体、及び同位体、例えば、好ましくは、その塩又は異性体又は溶媒和物も含まれる。式(I)の化合物は、塩、例えば酸付加塩又は、特定の場合、カルボン酸塩、スルホン酸塩、及びリン酸塩などの有機及び無機塩基の塩の形態で存在し得る。そのような塩は全て本発明の範囲内にあり、式(I)の化合物への言及は、化合物の塩形態を含む。
本発明の化合物の塩形態は、典型的には、薬学的に許容される塩であり、薬学的に許容される塩の例は、Berge et al.(1977)“Pharmaceutically Acceptable Salts,”J.Pharm.Sci.,Vol.66,pp.1−19で論じられている。しかし、薬学的に許容されない塩も、中間体形態として調製でき、次いで、これを薬学的に許容される塩に変換できる。そのような薬学的に許容されない塩形態は、例えば、本発明の化合物の精製又は分離において有用になることがあり、また本発明の一部を形成する。
本発明の塩は、Pharmaceutical Salts:Properties,Selection,and Use,P.Heinrich Stahl(Editor),Camille G.Wermuth(Editor),ISBN:3−90639−026−8,Hardcover,388 pages,August 2002に記載されている方法などの従来の化学的方法により、塩基性又は酸性部分を含有する親化合物から合成することができる。一般に、そのような塩は、これらの化合物の遊離酸形態又は遊離塩基形態を水中若しくは有機溶媒中又はその2つの混合物中(一般にはエーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール又はアセトニトリルなどの非水性媒体が使用される)で適切な塩基又は酸と反応させることにより調製することができる。本発明の化合物は、塩が形成される元の酸のpKaによって一塩又は二塩として存在し得る。
酸付加塩は、無機及び有機の両方の多様な酸で形成され得る。酸付加塩の例としては、酢酸、2,2−ジクロロ酢酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸(例えば、L−アスコルビン酸)、L−アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、4−アセトアミド安息香酸、ブタン酸、(+)ショウノウ酸、カンファー−スルホン酸、(+)−(1S)−カンファー−10−スルホン酸、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、ケイ皮酸、クエン酸、シクラミン酸、ドデシル硫酸、エタン−1,2−ジスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、ガラクタル酸、ゲンチジン酸、グルコヘプトン酸、D−グルコン酸、グルクロン酸(例えば、D−グルクロン酸)、グルタミン酸(例えば、L−グルタミン酸)、α−オキソグルタル酸、グリコール酸、馬尿酸、臭化水素酸、塩化水素酸、ヨウ化水素酸、イセチオン酸、乳酸(例えば、(+)−L−乳酸、(±)−DL−乳酸)、ラクトビオン酸、マレイン酸、リンゴ酸、(−)−L−リンゴ酸、マロン酸、(±)−DL−マンデル酸、メタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸(例えば、ナフタレン−2−スルホン酸)、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、ニコチン酸、硝酸、オレイン酸、オロト酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸、リン酸、プロピオン酸、L−ピログルタミン酸、ピルビン酸、サリチル酸、4−アミノ−サリチル酸、セバシン酸、ステアリン酸、コハク酸、硫酸、タンニン酸、(+)−L−酒石酸、チオシアン酸、トルエンスルホン酸(例えば、p−トルエンスルホン酸)、ウンデシレン酸、及び吉草酸、並びにアシル化アミノ酸及びカチオン交換樹脂からなる群から選択される酸で形成される塩が挙げられる。
ある特定の群の塩は、酢酸、塩化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、硝酸、硫酸、クエン酸、乳酸、コハク酸、マレイン酸、リンゴ酸、イセチオン酸、フマル酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸(メシレート)、エタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、吉草酸、酢酸、プロパン酸、ブタン酸、マロン酸、グルクロン酸、及びラクトビオン酸から形成される塩からなる。別の群の酸付加塩としては、酢酸、アジピン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、クエン酸、DL−乳酸、フマル酸、グルコン酸、グルクロン酸、馬尿酸、塩化水素酸、グルタミン酸、DL−リンゴ酸、メタンスルホン酸、セバシン酸、ステアリン酸、コハク酸、及び酒石酸から形成される塩が挙げられる。
化合物がアニオン性であるか、又はアニオン性であり得る官能基を有する場合(例えば、−COOHは、−COOであり得る)、次いで塩は、好適なカチオンで形成され得る。好適な無機カチオンの例としては、Na及びKなどのアルカリ金属イオン、Ca2+及びMg2+などのアルカリ土類金属カチオン並びにAl3+などの他のカチオンが挙げられるが、これらに限定されない。好適な有機カチオンの例としては、アンモニウムイオン(すなわちNH )及び置換アンモニウムイオン(例えば、NH、NH 、NHR 、NR )が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの好適な置換アンモニウムイオンの例には、エチルアミン、ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペラジン、ベンジルアミン、フェニルベンジルアミン、コリン、メグルミン及びトロメタミン、並びにリシン及びアルギニンなどのアミノ酸から誘導されたものがある。一般的な四級アンモニウムイオンの一例は、N(CH である。
式(I)の化合物がアミン官能基を含む場合、これらは、当業者に周知である方法により、例えば、アルキル化剤との反応により四級アンモニウム塩を形成し得る。そのような四級アンモニウム化合物は、式(I)の範囲内である。
本発明の化合物は、例えば水(すなわち水和物)又は一般的な有機溶媒と溶媒和物を形成し得る。本明細書で使用する場合、用語「溶媒和物」は、本発明の化合物が1つ以上の溶媒分子、並びにそれらの薬学的に許容される付加塩と物理的に結合していることを意味する。この物理的会合は、水素結合を含む様々な程度のイオン結合及び共有結合を含む。特定の場合、例えば1つ以上の溶媒分子が結晶性固体の結晶格子に取り込まれる場合、溶媒和物を単離することが可能である。用語「溶媒和物」とは、溶液相及び分離可能溶媒和物の両方を包含することを意図する。好適な溶媒和物の非限定的な例としては、水(水和物)、イソプロパノール、エタノール、メタノール、DMSO、酢酸エチル、酢酸、又はエタノールアミンなどと組み合わせた本発明の化合物が挙げられる。本発明の化合物は、溶解状態でその生物学的作用を発揮し得る。溶媒和物は、物質調製のプロセス(例えば、その精製に関連して)、物質の保存(例えば、その安定性)及び物質の取り扱いの容易さにとって重要であり得、多くの場合、化学合成の単離段階又は精製段階の一部として生成される。当業者は、標準的で長く利用された手法により、水和物又は他の溶媒和物が、所与の化合物を調製するのに利用された単離条件又は精製条件により生成されたかどうかを決定できる。そのような手法の例としては、熱重量分析(TGA)、示差走査熱量測定(DSC)、X線結晶学(例えば、単結晶X線結晶学又はX線粉末回折)、及び固体NMR(SS−NMR、別名マジックアングルスピニングNMR又はMAS−NMR)が挙げられる。そのような手法は、NMR、IR、HPLC、及びMSと同様に、熟練した化学者の標準的な分析道具一式の一部である。代わりに、当業者は、特定の溶媒和物に要する溶媒の量を含む結晶化条件を利用して、意図的に溶媒和物を生成することができる。その後、上述の標準的な方法を利用して、溶媒和物が生成したかどうかを確認することができる。
さらに、本発明の化合物は、1つ以上の多形体(結晶性)又は非晶質形態を有してもよく、そのようなこれらの形態は、本発明の範囲内に含まれるものとする。
式(I)の化合物は、いくつかの異なる幾何異性体形態及び互変異性体形態で存在してもよく、式(I)の化合物への言及は、そのような形態全てを含む。誤解を避けるために記すと、化合物がいくつかの幾何異性体形態又は互変異性体形態の1つとして存在してもよく、1つのみが具体的に記載又は示されている場合、それにもかかわらず他の全てが式(I)により包含される。互変異性体形態の例としては、例えば、以下の互変異性の対:ケト/エノール(以下に示す)、イミン/エナミン、アミド/イミノアルコール、アミジン/エンジアミン、ニトロソ/オキシム、チオケトン/エンチオール、及びニトロ/aci−ニトロなどの、例えば、ケト−、エノール−、及びエノラート−形態が挙げられる。
このような形態は、存在し得る限り、本発明の範囲内に含まれるものとする。したがって、1つの化合物は、立体異性体形態と互変異性体形態の両方で存在し得るということになる。
式(I)の化合物が1つ以上のキラル中心を含み、2つ以上の光学異性体の形態で存在し得る場合、式(I)の化合物への言及は、文脈から反対の意味が要求されない限り、その全ての光学異性体形態(例えば、エナンチオマー、エピマー、及びジアステレオ異性体)を、個別の光学異性体か又は2つ以上の光学異性体の混合物(例えば、ラセミ混合物)のいずれかとして含む。式(I)の化合物が、2つ以上のキラル中心を有し、1つのキラル中心が、式(I−a)、(I−A−a)、(I−B−a)、(I−C−a)又は(I−D−a)の化合物などにおいて絶対立体配置を有するものとして示される場合、その他のキラル中心は、文脈から反対の意味が要求されない限り、個別の光学異性体、又はその2つ以上の光学異性体の混合物(ラセミ混合物など)のいずれかとしての、全ての光学異性体が含まれる。光学異性体は、その光学活性(すなわち、これらが平面偏光を回転させる方向に応じた+及び−異性体、又はd及びl異性体として)により特性化及び同定されるか、又はそれらが、Cahn,Ingold and Prelogにより開発された「R及びS」命名法を利用してその絶対立体化学の点で特性化されることがあり、Jerry MarchによるAdvanced Organic Chemistry,4th Edition,John Wiley & Sons,New York,1992,pages 109−114を参照されたく、また、Cahn,Ingold & Prelog(1966)Angew.Chem.Int.Ed.Engl.,5,385−415も参照されたい。例えば、絶対配置が不明の分割エナンチオマーは、これらが平面偏光を回転させる方向に応じて(+)又は(−)によって示すことができる。
光学異性体は、キラルクロマトグラフィー(キラルな担体上のクロマトグラフィー)を含むいくつかの技法により分離でき、そのような技法は当業者に周知である。キラルクロマトグラフィーに代わるものとして、光学異性体は、(+)−酒石酸、(−)−ピログルタミン酸、(−)−ジ−トルオイル−L−酒石酸、(+)−マンデル酸、(−)−リンゴ酸、及び(−)−カンファースルホン酸などのキラルな酸とジアステレオ異性体塩を形成し、ジアステレオ異性体を優先晶出により分離し、次いで、塩を解離させて、遊離塩基の個別のエナンチオマーを与えることによって分離できる。
式(I)の化合物が2つ以上の異性体形態として存在する場合、1つの異性体形態、例えば1対のエナンチオマーのうち1つのエナンチオマーは、例えば生物学的活性の点で、他の異性体形態に優る、例えば他のエナンチオマーに優る利点を示し得る。そのため、特定の状況で、1対のエナンチオマーの一方のみ、又は複数のジアステレオ異性体の1つのみを治療剤として使用するのが望ましくなり得る。以下の構造

中ので示されるキラル中心が、S配置を有する化合物は、対応するR配置よりも高い生物活性を示すことが見出された。特定の立体異性体が同定される場合、これは、上記立体異性体が他の立体異性体を実質的に含まない、すなわち、他の立体異性体を、50%未満、好ましくは20%未満、より好ましくは10%未満、より一層好ましくは5%未満、特に2%未満、最も好ましくは1%未満しか伴わないことを意味する。したがって、式(I)の化合物が例えば(S)と特定される場合、これは、化合物が(R)異性体を実質的に含まないことを意味し、式(I)の化合物が例えばEと特定される場合、これは、化合物がZ異性体を実質的に含まないことを意味し、式(I)の化合物が例えばシスと特定される場合、これは、化合物がトランス異性体を実質的に含まないことを意味する。
本明細書で使用する場合、実線のくさび形結合又は破線のくさび形結合としてではなく、結合が実線としてのみ示される任意の化学式、又はそうでなくとも1個以上の原子の周りに特定の配置(例えばR、S)を有するものとして示されない任意の化学式は全て、各々可能な立体異性体、又は2つ以上の立体異性体の混合物を企図するものである。
本明細書の上記又は下記において、「立体異性体」、「立体異性体形態」又は「立体化学的異性体形態」という用語は、置き換え可能に用いられる。
エナンチオマーは、重ね合わせることができない互いの鏡像となっている立体異性体である。エナンチオマーの対の1:1混合物は、ラセミ体又はラセミ混合物である。
アトロプ異性体(又はアトロポ異性体)は、大きな立体障害が原因で単結合の周りの回転が制限されることによって生じる特定の空間配置を有する立体異性体である。式(I)の化合物のアトロプ異性体形態は全て、本発明の範囲内に含まれるものとする。
ジアステレオマー(又はジアステレオ異性体)は、エナンチオマーではない立体異性体であり、すなわち鏡像の関係にない。化合物が二重結合を含有する場合、置換基はE配置又はZ配置となり得る。二価の環状(部分的)飽和基上の置換基は、シス配置又はトランス配置を有し得る。例えば、化合物が二置換のシクロアルキル基を含有する場合、置換基はシス配置又はトランス配置であり得る。したがって、本発明は、化学的に可能な場合は常に、エナンチオマー、アトロプ異性体、ジアステレオマー、ラセミ体、E異性体、Z異性体、シス異性体、トランス異性体、及びこれらの混合物を含む。
これらの全ての用語、即ち、エナンチオマー、アトロプ異性体、ジアステレオマー、ラセミ体、E異性体、Z異性体、シス異性体、トランス異性体及びこれらの混合物の意味は、当業者に知られている。
本発明の化合物は、1つ以上の同位体置換を有する化合物を含み、特定の元素への言及は、その元素の全同位元素、天然に存在するものか又は合成的に生成されたものかのいずれか、天然に豊富であるものか又は同位体的に豊富な形態のものかのいずれかをその範囲内に含む。例えば、水素への言及は、その範囲内にH、H(D)及びH(T)を含む。同様に、炭素及び酸素への言及は、その範囲内にそれぞれ12C、13C及び14C並びに16O及び18Oを含む。同位体は、放射性又は非放射性であり得る。本発明の一実施形態では、化合物は放射性同位体を全く含まない。そのような化合物は、治療用途に好ましい。しかし、別の実施形態では、化合物は、1つ以上の放射性同位体を含み得る。そのような放射性同位体を含む化合物は、診断に関連して有用であり得る。放射標識された式(I)の化合物は、H、H、11C、18F、122I、123I、125I、131I、75Br、76Br、77Br、及び82Brの群から選択される放射性同位体を含み得る。好ましくは、放射性同位体は、H、H、11C、及び18Fの群から選択される。より好ましくは、放射性同位体はHである。特に、重水素化化合物は本発明の範囲内に含まれるものとする。
薬効薬理
プロテインチロシンキナーゼ(PTK)
本明細書に記載される本発明の化合物は、特定のチロシンキナーゼの活性を阻害又は調節し、そのため、化合物は、これらのチロシンキナーゼ、特にFGFRにより媒介される病状又は病態の治療又は予防、特に治療に有用であろう。
FGFR
プロテインチロシンキナーゼ(PTK)受容体の線維芽細胞増殖因子(FGF)ファミリーは、有糸***誘発、創傷治癒、細胞分化及び血管新生、並びに発生を含む多種多様な生理機能を制御する。正常と悪性の両方の細胞成長並びに増殖は、自己分泌並びに傍分泌因子として作用する細胞外シグナル伝達分子であるFGFの局所濃度の変化により影響を受ける。自己分泌FGFシグナル伝達は、ステロイドホルモン依存性癌のホルモン非依存性状態への進行において特に重要になり得る。FGF及びそれらの受容体は、いくつかの組織及び細胞株で増加したレベルで発現され、過剰発現は悪性表現型の一因であると考えられている。さらに、いくつかの発癌遺伝子は、成長因子受容体をコードする遺伝子のホモログであり、ヒト膵臓癌においてFGF依存性シグナル伝達の異常な活性化の可能性がある(Knights et al.,Pharmacology and Therapeutics 2010 125:1(105−117);Korc M.et al Current Cancer Drug Targets 2009 9:5(639−651))。
2つのプロトタイプメンバーは、酸性線維芽細胞増殖因子(aFGF又はFGF1)及び塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF又はFGF2)であり、現在までに少なくとも20の異なるFGFファミリーメンバーが特定されてきた。FGFに対する細胞応答は、1〜4の番号のついた(FGFR1〜FGFR4)4種の高親和性膜貫通型プロテインチロシンキナーゼ線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)により伝えられる。このキナーゼは、内皮細胞を増殖させる他に、多くの腫瘍タイプで活性化されるため、FGFR1経路の混乱は、腫瘍細胞増殖に影響するはずである。腫瘍関連脈管構造におけるFGFR1の過剰発現及び活性化は、腫瘍血管新生におけるこれらの分子の役割を示唆した。
最近の研究は、FGFR1発現と古典的小葉癌(Classic Lobular Carcinomas)(CLC)における発癌性との間の関連を示した。CLCは全乳癌の10〜15%を占め、一般に、p53及びHer2発現を欠く一方で、エストロゲン受容体の発現を保つ。8p12−p11.2の遺伝子増幅がCLC症例の約50%に示され、これはFGFR1の発現増大と関連していることが示された。FGFR1に対して向けられたsiRNA、又は受容体の小分子阻害剤による予備的試験は、この増幅を有する細胞株が、このシグナル伝達経路の阻害に特に感受性を有することを示した。横紋筋肉腫(RMS)は、骨格の筋形成の間の異常な増殖及び分化から恐らく生じる最もよく見られる小児科の軟部肉腫である。FGFR1は、原発横紋筋肉腫腫瘍において過剰発現され、5’CpGアイランドの低メチル化並びにAKT1、NOG、及びBMP4遺伝子の異常な発現と関連している。
線維芽細胞増殖因子受容体2は、酸性及び/又は塩基性線維芽細胞増殖因子、並びにケラチン生成細胞成長因子リガンドに高い親和性を有する。線維芽細胞増殖因子受容体2は、骨芽細胞の成長及び分化の間にFGFの強力な骨形成効果も伝達する。線維芽細胞増殖因子受容体2の突然変異は、複雑な機能改変につながるが、頭蓋縫合の異常な骨化(頭蓋骨縫合早期癒合症)を誘発することが示され、膜内骨形成におけるFGFRシグナル伝達の主要な役割を意味する。例えば、早期の頭蓋縫合骨化を特徴とするアペール(AP)症候群において、ほとんどの症例は、線維芽細胞増殖因子受容体2における機能獲得を発生させる点突然変異と関連している。さらに、症候性頭蓋骨縫合早期癒合症を有する患者における突然変異スクリーニングは、いくつかのFGFR2反復突然変異が、重症な形態のファイファー症候群の原因となることを示す。FGFR2の特定の突然変異には、FGFR2中のW290C、D321A、Y340C、C342R、C342S、C342W、N549H、K641Rがある。
アペール、クルーゾン、ジャクソン・ワイス、ベーレ・スティーブンソン脳回状頭皮症、及びファイファー症候群を含むヒトの骨格発達におけるいくつかの重度の異常は、線維芽細胞増殖因子受容体2における突然変異の発生と関連している。ファイファー症候群(PS)の症例の全部でないとしてもほとんども、線維芽細胞増殖因子受容体2遺伝子の新規突然変異により起こり、線維芽細胞増殖因子受容体2における突然変異が、リガンド特異性を管理する基本ルールの1つを破ることが最近示された。すなわち、線維芽細胞増殖因子受容体の2つの突然変異体スプライス形態、FGFR2c及びFGFR2bは、非定型なFGFリガンドに結合し、それにより活性化される能力を獲得した。このリガンド特異性の喪失は、異常なシグナル伝達につながり、これらの疾病症候群の重度な表現型が、線維芽細胞増殖因子受容体2の異所性のリガンド依存性活性化から生じることを示唆している。
染色体転座又は点突然変異などのFGFR3受容体型チロシンキナーゼの遺伝子異常は、異所的に発現した、又は脱制御された構成的活性型のFGFR3受容体をもたらす。そのような異常は、多発性骨髄腫のサブセットに、並びに、膀胱癌、肝細胞癌、口腔扁平上皮癌、及び子宮頸癌において関連付けられている。したがって、FGFR3阻害剤があれば、多発性骨髄腫、膀胱癌、及び子宮頸癌の治療に有用であろう。FGFR3は、膀胱癌、特に浸潤性膀胱癌においても過剰発現している。FGFR3は、尿路上皮癌(UC)において突然変異により頻繁に活性化されている。発現増加は、突然変異と関連していたが(変異腫瘍の85%は高レベルの発現を示した)、多くの筋浸潤性腫瘍を含む、検出可能な突然変異がない腫瘍の42%も過剰発現を示した。
FGFR4の過剰発現は、前立腺癌と甲状腺癌の両方の予後不良と関連付けられてきた。さらに、生殖細胞系多型(Gly388Arg)が、肺癌、乳癌、結腸癌、肝臓癌(HCC)及び前立腺癌の発生率増加と関連している。さらに、FGFR4の欠失型(キナーゼドメインを含む)が、下垂体腫瘍の40%に存在しているが正常組織には存在していないことも見出された。FGFR4過剰発現は、肝臓腫瘍、結腸腫瘍、及び肺腫瘍においても観察されている。FGFR4は、そのリガンドFGF19の発現が多くの場合増大している大腸癌及び肝臓癌の原因とされてきた。
線維化の病態は、線維組織の異常又は過度の沈着から生じる主要な医学的問題である。これは、肝硬変、糸球体腎炎、肺線維症、全身性線維症、関節リウマチを含む多くの疾病、並びに創傷治癒の自然なプロセスで起こる。病的な線維症の機構は完全には理解されていないが、線維芽細胞の増殖及び細胞外マトリックスタンパク質(コラーゲン及びフィブロネクチンを含む)の沈着に関与する種々のサイトカイン(腫瘍壊死因子(TNF)、線維芽細胞増殖因子(FGF)、血小板由来成長因子(PDGF)及びトランスフォーミング成長因子β(TGFβ)の作用から生じると考えられている。これが、組織の構造及び機能の変化並びにその後の病状を引き起こす。
いくつかの前臨床試験は、肺線維症の前臨床モデルにおける線維芽細胞増殖因子の上方制御を表した。TGFβ1及びPDGFは、線維形成プロセスに関与していることが報告され、さらに発表された研究は、FGFの上昇とその結果として生じる線維芽細胞増殖の増加が、上昇したTGFβ1に対する反応であり得ることを示唆する。特発性肺線維症(IPF)などの病態において線維形成機構を標的とする潜在的な治療効果は、抗線維化剤ピルフェニドンの報告される臨床効果により示唆される。特発性肺線維症(原因不明の線維化肺胞炎とも称される)は、肺の瘢痕化を伴う進行性病態である。肺の肺胞が徐々に線維組織に置き換えられ、それは厚くなり、酸素を血流に運ぶ組織の能力の不可逆な喪失を起こす。病態の症状には、息切れ、慢性の乾性咳、疲労、胸痛、及び急速な体重減少を起こす食欲不振がある。病態は非常に重篤であり、5年後におよそ50%死亡率を有する。
したがって、FGFRを阻害する化合物は、特に血管新生を阻害することにより、腫瘍の成長を防ぎ、又は腫瘍のアポトーシスを誘導する手段を与えることに有用だろう。したがって、化合物が癌などの増殖性疾患を治療又は予防するのに有用であると判明することが予期される。特に、受容体型チロシンキナーゼの活性化変異体(activating mutant)又は受容体型チロシンキナーゼの上方制御を有する腫瘍は、阻害剤に特に感受性があり得る。本明細書で議論される具体的なRTKのアイソフォームのいずれかの活性化変異体を有する患者も、RTK阻害剤による治療が特に有益であることに気づくだろう。
本明細書上記で示されるとおり、様々なFGFR阻害剤が臨床試験中であり、FGFR異常を有する患者において臨床応答を示している。しかし、FGFRのアミノ酸に影響を与える突然変異、例えば、FGFR1、2、又は3は、FGFR阻害剤に対する耐性を引き起こしたり、FGFR阻害剤に対する感受性を低下させたりする場合があると報告されている。FGFR阻害剤による治療時の二次的なFGFRキナーゼドメイン変異の発生は、FGFR阻害に対する獲得耐性の重要なメカニズムである。同等のFGFR点突然変異も癌に新たに存在する。ゲートキーパー変異は、チロシンキナーゼ阻害剤への耐性につながる主要なメカニズムの1つとして報告されている。ゲートキーパー変異としては、FGFR3 V555L/V555M、FGFR1 V561M、FGFR2 V564F/V564I/V564M、及びFGFR4 V550Lが挙げられる。FGFR耐性変異は、臨床試験及びin vitro細胞系で報告されている。したがって、第一世代のFGFR阻害剤療法に対する臨床的に獲得された耐性を克服し、同時に一次活性化FGFR変異に対するFGFR阻害活性を維持するには、新しい(第二世代)FGFR阻害剤が必要である。
本発明の化合物は、野生型FGFR、特にFGFR1、2、3、又は4、より特定するとFGFR3に対して活性を示すが、変異FGFRに対して、特にゲートキーパー変異を有するFGFRに対して、又は変異FGFR1若しくは変異FGFR2若しくは変異FGFR3に対して、特にFGFR3 V555L、FGFR3 V555M、FGFR1 V561M、及びFGFR2 V564Iに対して、とりわけ、FGFR3 V555L及びFGFR3 V555Mに対して活性を示すことも見出された。
生物学的活性及び治療用途
本発明の化合物及びその下位群は、線維芽細胞成長因子受容体(FGFR)活性を阻害又は調節し、本明細書に記載の病状又は病態の予防又は治療、特に治療に有用である。さらに、本発明の化合物及びその下位群は、キナーゼにより媒介される疾病又は病態の予防又は治療、特に治療に有用であろう。癌などの病状又は病態の予防(preventing)又は予防(prophylaxis)又は治療への言及は、その範囲内に、癌の発生率を緩和又は減少させることを含む。
本明細書では、キナーゼの活性に適用される場合の用語「調節」は、プロテインキナーゼの生物学的活性のレベルの変化を定義するものとする。そのため、調節は、関連するプロテインキナーゼ活性の増加又は減少をもたらす生理学的変化を包含する。後者の場合、調節は「阻害」と記載され得る。調節は直接にも間接にも生じることがあり、あらゆる機構により、例えば、遺伝子発現のレベル(例えば、転写、翻訳、及び/又は翻訳後修飾を含む)、キナーゼ活性のレベルに直接又は間接に作用する調節エレメントをコードする遺伝子の発現のレベルを含むあらゆる生理学的レベルで媒介され得る。そのため、調節は、転写効果による遺伝子増幅(すなわち複数の遺伝子コピー)及び/又は増加若しくは減少した発現、並びに突然変異によるプロテインキナーゼの過剰(又は低)活性及び(不)活性化((不)活性化を含む)を含む、キナーゼの上昇した/抑制された発現又は過剰若しくは過小発現を意味し得る。用語「調節された」、「調節すること」、及び「調節する」は、適宜解釈されるものとする。
本明細書では、例えば、本明細書に記載されるキナーゼと共に使用される(且つ、例えば、種々の生理学的プロセス、疾病、状態、病態、療法、治療、又は介入に適用される)用語「媒介された」は、用語が適用される種々のプロセス、疾病、状態、病態、治療、及び介入が、キナーゼが生物学的役割を果たすものであるように限定的に作用するものとする。用語が病状又は病態に適用される場合、キナーゼにより果たされる生物学的役割は直接のことも間接のこともあり、病状又は病態の症状(又はその病因若しくは進行)の現れに必要及び/又は充分であり得る。そのため、キナーゼ活性(及び特に異常なレベルのキナーゼ活性、例えば、キナーゼ過剰発現)は、必ずしも病状又は病態の近因である必要はない。むしろ、キナーゼにより媒介される疾病、状態、又は病態が、多因子の病因を有し、着目しているキナーゼが部分的にしか関与していない複雑な進行を有するものを含むことが企図される。用語が治療、予防、又は介入に適用される場合、キナーゼにより果たされる役割は、直接のことも間接のこともあり、治療、予防の操作又は介入の結果に必要及び/又は充分であり得る。そのため、キナーゼにより媒介される病状又は病態は、特定の癌の薬又は治療に対する耐性の発生を含む。
そのため、例えば、本発明の化合物は、癌の発生率の緩和又は減少に有用であり得る。
より詳細には、式(I)の化合物及びその下位群はFGFRの阻害剤である。例えば、本発明の化合物は、FGFR1、FGFR2、FGFR3、及び/又はFGFR4に対して、特にFGFR1、2、及び3に対して活性を有する。より特定すると、本発明の化合物は、野生型FGFRに対して、及び/又は変異FGFR、特に点突然変異を有するFGFRに対して、より特定するとゲートキーパー変異に対して活性を示す。ゲートキーパー変異としては、FGFR3 V555L/V555M、FGFR1 V561M、FGFR2 V564F/V564I/V564M、及びFGFR4 V550Lが挙げられる。特に、本発明の化合物は、ゲートキーパー変異FGFR1、FGFR2、及びFGFR3に対して、より特定するとFGFR3 V555L、FGFR3 V555M、FGFR1 V561M、及びFGFR2 V564Iに対して、特にFGFR3 V555L及びFGFR3 V555Mに対して活性を示す。
突然変異を有する腫瘍の診断は、RT−PCR及びFISHなど、当業者に公知であり本明細書に記載される技法を利用して実施できる。
治療(又は阻害)され得る癌の例としては、限定はされないが、癌、例えば、膀胱癌、乳癌、結腸癌(例えば、結腸腺癌及び結腸腺腫などの大腸癌)、腎臓癌、尿路上皮癌、子宮癌、表皮癌、肝臓癌、肺癌(例えば小細胞肺癌及び非小細胞肺癌(例えば、腺癌及び扁平上皮癌))、食道癌、頭頸部癌、胆嚢癌、卵巣癌、膵臓癌(例えば、外分泌性膵臓癌)、胃癌、消化管(胃腸としても知られている)癌(例えば、消化管間質腫瘍)、頸癌、子宮内膜癌、甲状腺癌、前立腺癌、又は皮膚癌(例えば扁平上皮細胞癌又は***性皮膚線維肉腫);下垂体癌、リンパ系の造血器腫瘍、例えば白血病、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、B細胞リンパ腫(例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)、T細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、有毛細胞リンパ腫、又はバーキットリンパ腫;骨髄細胞系の造血器腫瘍、例えば白血病、急性及び慢性骨髄性白血病、慢性骨髄単球性白血病(CMML)、骨髄増殖性疾患、骨髄増殖性症候群、骨髄異形成症候群、又は前骨髄球性白血病;多発性骨髄腫;濾胞性甲状腺癌;肝細胞癌、間葉に由来する腫瘍(例えば、ユーイング肉腫)、例えば線維肉腫又は横紋筋肉腫;中枢又は末梢神経系の腫瘍、例えば星細胞腫、神経芽細胞腫、神経膠腫(多形性膠芽腫など)又は神経鞘腫;黒色腫;精上皮腫;奇形腫;骨肉腫;色素性乾皮症;角化棘細胞腫;濾胞性甲状腺癌;又はカポジ肉腫が挙げられる。特に、扁平上皮肺癌、乳癌、結腸直腸癌、グリア芽細胞腫、星状細胞腫、前立腺癌、小細胞肺癌、メラノーマ、頭頸部癌、甲状腺癌、子宮の癌、胃癌、肝細胞癌、頚部癌、多発性骨髄腫、膀胱癌、子宮内膜癌、尿路上皮性癌、大腸癌、横紋筋肉腫、脳下垂体癌、胆管癌が挙げられる。
治療(又は阻害)され得る癌の例としては、膀胱癌、尿路上皮癌、転移性尿路上皮癌、外科的切除不能な尿路上皮癌、乳癌、膠芽腫、肺癌、非小細胞肺癌、扁平上皮細胞肺癌、肺の腺癌(adenocarcinoma of the lung)、肺腺癌(pulmonary adenocarcinoma)、小細胞肺癌、卵巣癌、子宮内膜癌、子宮頸癌、軟部肉腫、頭頚部扁平上皮癌、胃癌、食道癌、食道扁平上皮癌、食道腺癌、胆管癌、肝細胞癌が挙げられるが、これらに限定されない。
ある種の癌は、特定の薬物による治療に耐性を有する。これは、腫瘍の種類によることも、化合物による治療により発生することもある。この点で、多発性骨髄腫への言及は、ボルテゾミブ感受性多発性骨髄腫又は難治性多発性骨髄腫を含む。同様に、慢性骨髄性白血病への言及は、イミタニブ(imitanib)感受性慢性骨髄性白血病及び難治性慢性骨髄性白血病を含む。慢性骨髄性白血病(chronic myelogenous leukemia)は、慢性骨髄性白血病(chronic myeloid leukemia)、慢性顆粒球性白血病又はCMLとしても知られている。同様に、急性骨髄性白血病は、急性骨髄芽球性白血病、急性顆粒球性白血病、急性非リンパ球性白血病又はAMLとしても知られている。
本発明の化合物はまた、前癌状態か又は安定状態かにかかわらず、骨髄増殖性疾患などの異常な細胞増殖の造血疾患の治療にも使用され得る。骨髄増殖性疾患(「MPD」)は、過剰量の細胞が生産される骨髄の疾患の一群である。これらは、骨髄異形成症候群に関連すると共に、進化し得るものである。骨髄増殖性疾患は、真性多血症、本能性血小板血症及び原発性骨髄線維症を含む。さらなる血液学的障害は好酸球増多症候群である。T細胞リンパ増殖性疾患は、ナチュラルキラー細胞に由来するものを含む。
さらに、本発明の化合物は、消化器の(別名、胃の)癌、例えば、消化管間質腫瘍を治療するために使用できる。消化器癌は、食道、胃、肝臓、胆管系、膵臓、腸、及び肛門を含む消化管の悪性病態を指す。
したがって、医薬組成物において、本発明の使用又は方法は、異常細胞増殖を含む疾患又は病態を治療するためのものであり、一実施形態における異常細胞増殖を含む疾患又は状態は癌である。
癌の特定のサブセットとしては、多発性骨髄腫、膀胱癌、子宮頸癌、前立腺癌、甲状腺癌、肺癌、乳癌、及び結腸癌が挙げられる。
癌のさらなるサブセットとしては、多発性骨髄腫、膀胱癌、肝細胞癌、口腔扁平上皮癌、及び子宮頸癌が挙げられる。
FGFR1などのFGFR阻害活性を有する本発明の化合物は、乳癌、特に古典的小葉癌(CLC)、及びFGFR1増幅若しくはFGFR1変異を有する肺癌の治療又は予防に特に有用であり得る。
本発明の化合物はFGFR4活性を有するので、それらは、前立腺癌又は下垂体癌の治療にも有用であるか、又は、それらは、乳癌、肺癌、前立腺癌、肝臓癌(HCC)、若しくは肺癌の治療に有用であろう。
特に、FGFR阻害剤としての本発明の化合物は、多発性骨髄腫、骨髄増殖性疾患、子宮内膜癌、前立腺癌、膀胱癌、肺癌、卵巣癌、乳癌、胃癌、大腸癌、及び口腔扁平上皮癌の治療に有用である。
癌のさらなるサブセットは、多発性骨髄腫、子宮内膜癌、膀胱癌、子宮頸癌、前立腺癌、肺癌、乳癌、大腸癌、及び甲状腺癌である。
特に、本発明の化合物は、多発性骨髄腫(特に、t(4;14)転座又は過剰発現しているFGFR3を有する多発性骨髄腫)、前立腺癌(ホルモン不応性匍匐性(prostrate)癌腫)、子宮内膜癌(特に、FGFR2中に活性化突然変異を有する子宮内膜の腫瘍)、及び乳癌(特に***小葉癌)の治療に有用である。
特に、本発明の化合物は、胆管癌、特に、FGFR転座及び変異、又はFGF19増幅を有する胆管癌の治療に有用である。
特に、化合物は、CLC(古典的小葉癌)などの小葉癌の治療に有用である。
化合物がFGFR3に対する活性を有するので、それらは多発性骨髄腫及び膀胱癌の治療に有用であろう。
特に、化合物は、FGFR3−TACC3転座を有する腫瘍、特に、FGFR3−TACC3転座を有する膀胱又は脳の腫瘍に対して活性を有する。
特に、化合物は、t(4;14)転座陽性の多発性骨髄腫の治療に有用である。
一実施形態では、化合物は肉腫の治療に有用であり得る。一実施形態では、化合物は、肺癌、例えば、扁平上皮癌の治療に有用であり得る。
化合物はFGFR2に対する活性を有するので、それらは、子宮内膜癌、卵巣癌、胃癌、肝細胞癌、子宮癌、子宮頸癌、及び大腸癌の治療に有用だろう。FGFR2は上皮卵巣癌においても過剰発現しているので、本発明の化合物は、上皮卵巣癌などの卵巣癌の治療にとりわけ有用であり得る。
一実施形態では、化合物は、肺癌、特にNSCLC(非小細胞肺癌)、扁平上皮癌、肝臓癌、腎臓癌、乳癌、結腸癌、大腸癌、前立腺癌の治療に有用であり得る。
癌は、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4から選択されるいずれか1つ以上のFGFR、例えば、FGFR1、FGFR2、又はFGFR3から選択される1つ以上のFGFRの阻害に感受性がある癌であり得る。
特定の癌がFGFRシグナル伝達の阻害に感受性のあるものであるかどうかは、以下に述べられる細胞成長アッセイにより、又は「診断の方法」という見出しの項に述べられる方法により決定できる。
本発明の化合物は、特に、高レベルのFGFRの存在に関連する又は特徴づけられるタイプの癌の治療又は予防に有用であり得る。
本発明の化合物及びその組成物は、2型糖尿病すなわちインスリン非依存型糖尿病、自己免疫疾患、頭部外傷、脳卒中、てんかん、アルツハイマー病などの神経変性疾患、運動ニューロン疾患、進行性核上まひ、大脳皮質基底核変性症及びピック病、例えば自己免疫疾患及び神経変性疾患などの、増殖の異常に起因する他の状態を治療するのに有用であり得る。
本発明の化合物が有用であり得る病状及び病態の一下位群は、炎症性疾患、心血管疾患、及び創傷治癒からなる。
FGFRはまた、アポトーシス、血管新生、増殖、分化及び転写に役割を果たすことも知られており、したがって、本発明の化合物はまた、癌以外の以下の疾病;慢性炎症性疾患、例えば全身性エリテマトーデス、自己免疫介在性糸球体腎炎、関節リウマチ、乾癬、炎症性腸疾患、自己免疫性糖尿病、湿疹過敏性反応、喘息、COPD、鼻炎、及び上気道疾患;心血管疾患、例えば心臓肥大、再狭窄、アテローム性動脈硬化症;神経変性疾患、例えばアルツハイマー病、AIDS関連認知症、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、網膜色素変性症、脊髄性筋萎縮症及び小脳変性症;糸球体腎炎;骨髄異形成症候群、虚血傷害に伴う心筋梗塞、脳卒中及び再かん流傷害、不整脈、アテローム性動脈硬化症、毒素による又はアルコールに関連する肝疾患、血液疾患、例えば、慢性貧血及び再生不良性貧血;筋骨格系の変性疾患、例えば、骨粗鬆症及び関節炎、アスピリン感受性鼻副鼻腔炎、嚢胞性線維症、多発性硬化症、腎臓病及び癌疼痛の治療に有用であり得る。
さらに、FGFR2の突然変異は、ヒトの骨格発達におけるいくつかの重度の異常と関連しており、そのため、本発明の化合物は、頭蓋縫合の異常な骨化(頭蓋骨縫合早期癒合症)、アペール(AP)症候群、クルーゾン症候群、ジャクソン・ワイス症候群、ベーレ・スティーブンソン脳回状頭皮(cutis gyrate)症候群、及びファイファー症候群を含む、ヒトの骨格発達における異常の治療に有用になり得る。
FGFR2又はFGFR3などのFGFR阻害活性を有する本発明の化合物は、骨格疾病の治療又は予防に特に有用であり得る。特定の骨格疾病は、軟骨発育不全症又は致死性小人症(別名、致死性骨異形成症)である。
FGFR1、FGFR2、又はFGFR3などのFGFR阻害活性を有する本発明の化合物は、進行性の線維症が症状である病変の治療又は予防に特に有用であり得る。本発明の化合物が治療において有用であり得る線維形成状態には、線維組織の異常な又は過度の沈着を示す疾病、例えば、肝硬変、糸球体腎炎、肺線維症、全身性線維症、関節リウマチ、並びに創傷治癒の自然なプロセスがある。特に、本発明の化合物は、肺線維症、特に特発性肺線維症の治療にも有用であり得る。
腫瘍関連脈管構造におけるFGFR及びVEGFRの過剰発現及び活性化は、腫瘍血管新生の予防及びその開始の中断における本発明の化合物の役割も示唆した。特に、本発明の化合物は、癌、転移、CLLなどの白血病、加齢黄斑変性、特に滲出型の加齢黄斑変性、未熟児網膜症(ROP)などの虚血性増殖性網膜症、及び糖尿病性網膜症などの眼疾患、関節リウマチ、並びに血管腫の治療に有用であり得る。
FGFR1〜4、特に、例えば、FGFR3 V555L及びFGFR3 V555Mなどの点突然変異FGFR3の阻害剤としての本発明の化合物の活性は、以下の実施例に述べられるアッセイを利用して測定でき、所与の化合物により示される活性のレベルは、IC50値の点で定義できる。好ましい本発明の化合物は、1μM未満、より好ましくは0.1μM未満、0.01μM未満、又は0.001μM未満のIC50値を有する化合物である。
本発明は、FGFR阻害若しくは調節活性を有し、FGFRキナーゼにより媒介される病状又は病態を予防又は治療するのに有用になり得る化合物を提供する。
一実施形態では、療法に使用するための、医薬として使用するための本明細書に定義される化合物が提供される。さらなる実施形態では、FGFRキナーゼにより媒介される病状又は病態の予防又は治療、特に治療に使用するための本明細書に定義される化合物が提供される。
そのため、例えば、本発明の化合物は、癌の発生率の緩和又は減少に有用であり得る。したがって、さらなる実施形態では、癌の予防又は治療、特に治療に使用するための本明細書に定義される化合物が提供される。一実施形態では、本明細書に定義される化合物は、FGFR依存性癌の予防又は治療、特に治療に使用するためのものである。一実施形態では、本明細書に定義される化合物は、FGFRキナーゼにより媒介される癌の予防又は治療、特に治療に使用するためのものである。
したがって、本発明は特に下記を提供する:
−FGFRキナーゼにより媒介される病状又は病態の予防又は治療の方法であって、それを必要とする対象に、本明細書に定義される式(I)の化合物を投与することを含む方法。
−本明細書に記載される病状又は病態の予防又は治療の方法であって、それを必要とする対象に、本明細書に定義される式(I)の化合物を投与することを含む方法。
−癌の予防又は治療の方法であって、それを必要とする対象に、本明細書に定義される式(I)の化合物を投与することを含む方法。
−FGFRキナーゼにより媒介される病状又は病態の発生率を緩和又は減少させる方法であって、それを必要とする対象に、本明細書に定義される式(I)の化合物を投与することを含む方法。
−FGFRキナーゼを阻害する方法であって、キナーゼを、本明細書に定義されるキナーゼを阻害する式(I)の化合物と接触させることを含む方法。
−本明細書に定義される式(I)の化合物を使用してFGFRキナーゼの活性を阻害することにより、細胞プロセス(例えば細胞***)を調節する方法。
−FGFRキナーゼの活性を阻害することによる、細胞プロセス(例えば細胞***)の調節物質として使用するための、本明細書に定義される式(I)の化合物。
−癌の予防又は治療、特に癌の治療に使用するための、本明細書に定義される式(I)の化合物。
−FGFRの調節物質(例えば、阻害剤)として使用するための、本明細書に定義される式(I)の化合物。
−FGFRキナーゼにより媒介される病状又は病態の予防又は治療、特に治療のための医薬品の製造のための、本明細書に定義される式(I)を有する化合物の、本明細書に定義される式(I)の化合物の使用。
−本明細書に記載される病状又は病態の予防又は治療のための医薬品の製造のための、本明細書に定義される式(I)の化合物の使用。
−癌の予防又は治療、特に治療のための医薬品の製造のための、本明細書に定義される式(I)の化合物の使用。
−FGFRの活性を調節する(例えば、阻害する)ための医薬品の製造のための、本明細書に定義される式(I)の化合物の使用。
−FGFRキナーゼの活性を阻害することにより細胞プロセス(例えば細胞***)を調節するための医薬品の製造における、本明細書に定義される式(I)の化合物の使用。
−FGFRキナーゼ(例えば、FGFR1又はFGFR2又はFGFR3又はFGFR4)の上方制御を特徴とする疾病又は病態の予防又は治療のための医薬品の製造のための、本明細書に定義される式(I)の化合物の使用。
−FGFRキナーゼ(例えば、FGFR1又はFGFR2又はFGFR3又はFGFR4)の上方制御を特徴とするものである癌の予防又は治療のための医薬品の製造のための、本明細書に定義される式(I)の化合物の使用。
−FGFR3キナーゼの遺伝子異常を有する下位集団から選択された患者における癌の予防又は治療のための医薬品の製造のための、本明細書に定義される式(I)の化合物の使用。
−FGFR3キナーゼの遺伝子異常を有する下位集団の一部を形成すると診断された患者における癌の予防又は治療のための医薬品の製造のための、本明細書に定義される式(I)の化合物の使用。
−FGFRキナーゼ(例えば、FGFR1又はFGFR2又はFGFR3又はFGFR4)の上方制御を特徴とする疾病又は病態の予防又は治療の方法であって、本明細書に定義される式(I)の化合物を投与することを含む方法。
−FGFRキナーゼ(例えば、FGFR1又はFGFR2又はFGFR3又はFGFR4)の上方制御を特徴とする疾病又は病態の発生率を緩和又は減少させる方法であって、本明細書に定義される式(I)の化合物を投与することを含む方法。
−癌に罹患しているか、又は罹患していると疑われる患者における癌の予防又は治療の(又は癌の発生率を緩和若しくは減少させる)方法であって;(i)患者に診断テストを受けさせて、患者がFGFR3遺伝子の遺伝子異常を有するかどうかを決定すること;及び(ii)患者が上記バリアントを有する場合、その後に、患者に、FGFR3キナーゼ阻害活性を有する、本明細書に定義される式(I)の化合物を投与することを含む方法。
−FGFRキナーゼ(例えば、FGFR1又はFGFR2又はFGFR3又はFGFR4)の上方制御を特徴とする病状又は病態の予防又は治療の(又は病状若しくは病態の発生率を緩和若しくは減少させる)方法であって;(i)患者に診断テストを受けさせて、FGFRキナーゼ(例えば、FGFR1又はFGFR2又はFGFR3又はFGFR4)の上方制御に特徴的なマーカーを検出すること、及び(ii)診断テストがFGFRキナーゼの上方制御を示す場合、その後に、患者に、FGFRキナーゼ阻害活性を有する、本明細書に定義される式(I)の化合物を投与することを含む方法。
一実施形態では、FGFRキナーゼにより媒介される疾病は、腫瘍学関連疾病(例えば、癌)である。一実施形態では、FGFRキナーゼにより媒介される疾病は非腫瘍学関連疾病(例えば、癌以外の本明細書に開示されるあらゆる疾病)である。一実施形態では、FGFRキナーゼにより媒介される疾病は、本明細書に記載される病態である。一実施形態では、FGFRキナーゼにより媒介される疾病は、本明細書に記載される骨格の病態である。ヒトの骨格発達における特定の異常としては、頭蓋縫合の異常な骨化(頭蓋骨縫合早期癒合症)、アペール(AP)症候群、クルーゾン症候群、ジャクソン・ワイス症候群、ベーレ・スティーブンソン脳回状頭皮症候群、ファイファー症候群、軟骨発育不全症、及び致死性小人症(別名、致死性骨異形成症)が挙げられる。
変異したキナーゼ
本明細書上記で示されるとおり、薬剤耐性キナーゼ突然変異は、キナーゼ阻害剤により治療される患者集団に起こり得る。これらは、一部、療法に使用される特定の阻害剤に結合又は相互作用するタンパク質の領域で起こる。そのような突然変異は、阻害剤が、問題とするキナーゼに結合して阻害する能力を減少又は増加させる。これは、阻害剤と相互作用するか、又は上記阻害剤の標的への結合を支持するのに重要なアミノ酸残基のいずれでも起こり得る。変異したアミノ酸残基との相互作用を要さずに標的キナーゼに結合する阻害剤は、恐らく突然変異により影響されず、酵素の効果的な阻害剤のままであろう。
胃癌患者試料の研究は、FGFR2中の2つの突然変異、エクソンIIIa中のSer167Pro及びエクソンIIIc中のスプライス部位突然変異940−2A−Gの存在を示した。これらの突然変異は、頭蓋骨縫合早期癒合(craniosynotosis)症候群を起こす生殖細胞系活性化突然変異と同一であり、試験された原発性胃癌組織の13%に観察された。さらに、FGFR3中の活性化突然変異は、試験された患者試料の5%に観察され、FGFRの過剰発現は、この患者群の予後不良と相関していた。
さらに、機能獲得、過剰発現、又は構成的活性型生物学的状態を起こすFGFR中に観察された染色体転座又は点突然変異がある。
したがって、本発明の化合物ならば、FGFRなどの突然変異した分子標的を発現する癌に関連して特定の用途を見出すだろう。そのような突然変異を有する腫瘍の診断は、RT−PCR及びFISHなど、当業者に公知であり本明細書に記載される技法を利用して実施できる。
FGFRのATP結合部位の保存されたスレオニン残基の突然変異が阻害剤耐性を起こすだろうことが示唆された。アミノ酸バリン561は、FGFR1においてメチオニンに変異したが、それは、選択的阻害剤に耐性を付与することが示されたAbl(T315)及びEGFR(T766)に見られる、以前に報告された突然変異に対応している。FGFR1 V561Mのアッセイデータは、この突然変異が、野生型のものと比べて、チロシンキナーゼ阻害剤に耐性を付与したことを示した。判明しているその他の突然変異は、ゲートキーパー変異FGFR3 V555L/V555M、FGFR1 V561M、FGFR2 V564F/V564I/V564M、及びFGFR4 V550Lである。本発明の化合物は、とりわけ、ゲートキーパー変異に対して、特にFGFR3 V555L、FGFR3 V555M、FGFR1 V561M、及びFGFR2 V564Iに対して、とりわけ、FGFR3 V555L及びFGFR3 V555Mに対して活性がある。
本発明の化合物は、成人集団の治療に有用であり得る。本発明の化合物は、小児集団の治療に有用であり得る。
診断の方法
式(I)の化合物を投与する前に、患者をスクリーニングして、患者が罹患しているか、又は罹患し得る疾病又は病態が、FGFR、特に点突然変異を有するFGFR、特に例えば、FGFR3 V555L、FGFR3 V555M、FGFR1 V561M、及びFGFR2 V564I、特にFGFR3 V555L及びFGFR3 V555MなどのFGFRゲートキーパー変異に対する活性を有する化合物による治療に感受性があるだろうものであるかどうかを決定することができる。
例えば、患者から採取された生体試料を分析して、患者が罹患しているか、又は罹患し得る癌などの病態又は疾病が、FGFRのレベル若しくは活性の上方制御、又は正常なFGFR活性への経路の感作(sensitisation)、又は成長因子リガンドレベル若しくは成長因子リガンド活性などこれらの成長因子シグナル伝達経路の上方制御、又はFGFR活性化の下流の生化学的経路の上方制御をもたらす遺伝的異常又は異常なタンパク質発現を特徴とするものであるかどうかを決定できる。
FGFRシグナルの活性化又は感作を生じるそのような異常の例としては、アポトーシス経路の喪失若しくは阻害、受容体若しくはリガンドの上方制御、又は受容体若しくはリガンドの変異体バリアント、例えばPTKバリアントの存在が挙げられる。FGFR1、FGFR2、若しくはFGFR3、若しくはFGFR4の変異体、又はFGFR1の上方制御、特に過剰発現、又はFGFR2若しくはFGFR3の機能獲得変異体を有する腫瘍は、FGFR阻害剤に特に感受性を持ち得る。
例えば、FGFR2中に機能獲得を発生させる点突然変異が、多数の病態で確認されてきた。特に、FGFR2中の活性化突然変異が、子宮内膜腫瘍の10%で確認されてきた。
さらに、異所的に発現した、又は脱制御された構成的活性型のFGFR3受容体をもたらす染色体転座又は点突然変異など、FGFR3受容体型チロシンキナーゼの遺伝子異常が確認されてきており、多発性骨髄腫、膀胱癌、及び子宮頸癌のサブセットに関連付けられている。PDGF受容体の特定の突然変異T674Iは、イマチニブにより治療された患者で確認されてきた。さらに、8p12−p11.2の遺伝子増幅は、***小葉癌(CLC)症例の約50%に示され、これがFGFR1の発現増加と関連していることが示された。FGFR1に対して向けられたsiRNA、又は受容体の小分子阻害剤による予備的試験は、この増幅を有する細胞株が、このシグナル伝達経路の阻害に特に感受性を有することを示した。
或いは、患者から採取された生体試料を、FGFRの負の調節因子又は抑制因子の喪失に関して分析できる。本文脈において、用語「喪失」は、調節因子若しくは抑制因子をコードする遺伝子の欠失、遺伝子の短縮化(例えば突然変異による)、遺伝子の転写産物の短縮化、又は転写産物の不活性化(例えば点突然変異による)、又は別の遺伝子産物による隔離を包含する。
用語「上方制御」は、遺伝子増幅(すなわち多数の遺伝子コピー)及び転写効果による増加した発現を含む上昇した発現又は過剰発現、並びに突然変異による活性化を含む過剰活性及び活性化を含む。そのため、患者に診断テストを受けさせて、FGFRの上方制御に特徴的なマーカーを検出することができる。用語「診断」はスクリーニングを含む。マーカーは、例えば、FGFRの突然変異を特定するDNA組成物の測定を含む遺伝子マーカーを含む。用語「マーカー」は、上述のタンパク質の酵素活性、酵素レベル、酵素状態(例えば、リン酸化されたか否か)、及びmRNAレベルを含む、FGFRの上方制御に特徴的なマーカーも含む。
診断テスト及びスクリーンは、典型的には、腫瘍生検材料試料、血液試料(脱落した腫瘍細胞の単離及び濃縮)、便生検、痰、染色体分析、胸膜液、腹水、頬側スピア(spears)、生検材料、又は尿から選択される生体試料に実施される。
タンパク質の突然変異及び上方制御の特定及び分析の方法は当業者に公知である。スクリーニング方法には、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)又は蛍光in−situハイブリダイゼーション(FISH)などのin−situハイブリダイゼーションなどの標準的な方法があり得るが、これらに限定されない。
FGFRにおける突然変異を有する個体の特定は、患者がFGFR阻害剤による治療に特に好適であろうことを意味し得る。腫瘍は、優先的には、治療前に、FGFRバリアントの存在に関してスクリーニングされ得る。スクリーニングプロセスは、典型的には、直接配列決定、オリゴヌクレオチドマイクロアレイ分析、又は変異体特異的抗体を含むであろう。さらに、そのような突然変異を有する腫瘍の診断は、RT−PCR及びFISHなど、当業者に公知であり本明細書に記載される技法を利用して実施することができる。
さらに、例えばFGFRの変異体形態は、例えば、PCR及び本明細書に先に記載されたとおりPCR産物を直接配列決定する方法を利用して、腫瘍生検の直接配列決定により特定できる。当業者は、上述のタンパク質の過剰発現、活性化、又は突然変異の検出のためのそのような周知の全技法が、本件に適用可能であることを認識するだろう。
RT−PCRによるスクリーニングにおいて、腫瘍中のmRNAのレベルは、mRNAのcDNAコピーの作成と、それに続くPCRによるcDNAの増幅により評価される。PCR増幅の方法、プライマーの選択、及び増幅の条件は当業者に公知である。核酸操作及びPCRは、例えば、Ausubel,F.M.et al.,eds.(2004)Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons Inc.、又はInnis,M.A.et al.,eds.(1990)PCR Protocols:a guide to methods and applications,Academic Press,San Diegoに記載されている標準的な方法により実施される。核酸技法を含む反応及び操作も、Sambrook et al.,(2001),3rd Ed,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Pressに記載されている。或いは、RT−PCRの市販キット(例えば、Roche Molecular Biochemicals)、又は米国特許第4,666,828号明細書;米国特許第4,683,202号明細書;米国特許第4,801,531号明細書;米国特許第5,192,659号明細書、米国特許第5,272,057号明細書、米国特許第5,882,864号明細書、及び米国特許第6,218,529号明細書(参照により本明細書に組み込まれる)に述べられた方法を利用できる。mRNA発現を評価するin−situハイブリダイゼーション技法の例は、蛍光in−situハイブリダイゼーション(FISH)だろう(Angerer(1987)Meth.Enzymol.,152:649参照)。
一般に、in−situハイブリダイゼーションは以下の主な工程を含む:(1)分析すべき組織の固定化;(2)標的核酸のアクセシビリティを増加させ、非特異的結合を減少させるための試料のハイブリダイゼーション前の処理;(3)生物学的構造又は組織中の核酸の混合物の核酸へのハイブリダイゼーション;(4)ハイブリダイゼーションで結合しなかった核酸断片を除くためのハイブリダイゼーション後の洗浄、及び(5)ハイブリダイズされた核酸断片の検出。そのような用途に使用されるプローブは、典型的には、例えば、放射性同位元素又は蛍光レポーターにより標識されている。好ましいプローブは、厳しい条件下での標的核酸との特異的なハイブリダイゼーションを可能にするほど、例えば、約50、100、又は200ヌクレオチドから約1000以上のヌクレオチドなど充分に長い。FISHを実施する標準的な方法は、Ausubel,F.M.et al.,eds.(2004)Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons Inc、及びFluorescence In Situ Hybridization:Technical Overview by John M.S.Bartlett in Molecular Diagnosis of Cancer,Methods and Protocols,2nd ed.;ISBN:1−59259−760−2;March 2004,pps.077−088;Series:Methods in Molecular Medicineに記載されている。
遺伝子発現プロファイリングの方法は、(DePrimo et al.(2003),BMC Cancer,3:3)により記載されている。簡単に言うと、プロトコルは以下のとおりである:二本鎖cDNAを、全RNAから、第1鎖cDNA合成を準備するための(dT)24オリゴマーを使用して合成し、それに続いてランダムヘキサマープライマーによる第2鎖cDNA合成を行う。二本鎖cDNAを、ビオチン化リボヌクレオチドを使用するcRNAのin vitro転写の鋳型として使用する。cRNAを、Affymetrix(Santa Clara,CA,USA)により記載されるプロトコルに従って化学的に断片化し、次いでHuman Genome Array上で一晩ハイブリダイズする。
或いは、mRNAから発現されたタンパク質産物は、腫瘍試料の免疫組織化学、マイクロタイタープレートによる固相免疫アッセイ、ウェスタンブロッティング、2次元SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動、ELISA、フローサイトメトリー、及び当該技術分野に公知である特定のタンパク質を検出する他の方法によりアッセイできる。検出方法は、部位特異的抗体の使用を含むであろう。当業者は、FGFRの上方制御の検出、又はFGFRバリアント若しくは変異体の検出のためのそのような周知の全技法が、本件に適用可能であることを認識するであろう。
FGFRなどのタンパク質の異常なレベルは、標準的な酵素アッセイ、例えば、本明細書に記載されるアッセイを利用して測定できる。活性化又は過剰発現も、組織試料、例えば、腫瘍組織中に検出できる。Chemicon Internationalから得られるものなどのアッセイによりチロシンキナーゼ活性を測定することにより。着目しているチロシンキナーゼは、試料溶解物から免疫沈降され、その活性が測定されるであろう。
アイソフォームを含むFGFRの過剰発現又は活性化の測定の代替方法は、微小血管密度の測定を含む。これは、例えば、Orre and Rogers(Int J Cancer(1999),84(2)101−8)により記載される方法を利用して測定することができる。
したがって、これらの技法の全てを利用して、本発明の化合物による治療に特に好適な腫瘍を特定することもできる。
本発明の化合物は、変異したFGFRを有する患者の治療に特に有用である。FGFR3中のG697C突然変異は、口腔扁平上皮細胞癌の62%に観察され、キナーゼ活性の構成的活性化を起こす。FGFR3の活性化突然変異は、膀胱癌の症例においても特定された。これらの突然変異は、様々な優勢(prevelence)度を有する6種であった:R248C、S249C、G372C、S373C、Y375C、K652Q。さらに、FGFR4中のGly388Arg多型は、前立腺癌、結腸癌、肺癌、肝臓癌(HCC)、及び乳癌の発生率及び侵攻性の増加と関連することが見出された。本発明の化合物は、FGFR3−TACC3転座を有する患者の治療に特に有用である。
したがって、さらなる態様において、本発明は、スクリーニングされて、FGFRに対する活性を有する化合物による治療に感受性があるだろう疾病又は病態に罹患しているか、又は罹患する危険性があると決定された患者における病状又は病態の治療又は予防のための医薬品の製造のための、本発明による化合物の使用を含む。
患者がスクリーニングされる特定の突然変異としては、FGFR3中のG697C、R248C、S249C、G372C、S373C、Y373C、K652Q突然変異、及びFGFR4中のGly388Arg多型、特にFGFR3 R248C、FGFR3 S249C、FGFR3 G370C、又はFGFR3 Y373Cが挙げられる。
患者がスクリーニングされる特定の突然変異としては、特にFGFRゲートキーパー変異が挙げられる。ゲートキーパー変異としては、FGFR3 V555L/V555M、FGFR1 V561M、FGFR2 V564F/V564I/V564M、及びFGFR4 V550Lが挙げられる。患者がスクリーニングされる特定の突然変異としては、FGFR3 V555L、FGFR3 V555M、FGFR1 V561M、及びFGFR2 V564I、特にFGFR3 V555L及びFGFR3 V555Mが挙げられる。
別の態様において、本発明は、FGFR遺伝子のバリアント(例えば、FGFR3中のG697C突然変異及びFGFR4中のGly388Arg多型)を有する下位集団から選択された患者における癌の予防又は治療に使用するための本発明の化合物を含む。
本発明の化合物は、FGFR融合又は転座、特にFGFR3:TACC3 v1;FGFR3:TACC3 v3;FGFR3:TACC3 Intron;FGFR3:BAIAP2L1;FGFR2:AFF3;FGFR2:BICC1;FGFR2:CASP7;FGFR2:CCDC6;及びFGFR2:OFD1を有する患者の治療に特に有用である。以下の略語が使用される:FGFR(線維芽細胞増殖因子受容体);FGFR3:TACC3(FGFR3をコードする遺伝子と形質転換酸性コイルドコイル含有タンパク質3(transforming acidic coiled−coil containing protein 3)との間の融合);FGFR3:BAIAP2L1(FGFR3をコードする遺伝子と脳特異的血管新生阻害剤1−会合タンパク質2−様タンパク質1(brain−specific angiogenesis inhibitor 1−associated protein 2−like protein 1)との間の融合);FGFR2:AFF3(FGFR2をコードする遺伝子とAF4/FMR2ファミリーメンバー3との間の融合);FGFR2:BICC1(FGFR2をコードする遺伝子と双尾C相同体1(bicaudal C homolog 1)との間の融合);FGFR2:CASP7(FGFR2をコードする遺伝子とカスパーゼ7との間の融合);FGFR2:CCDC6(FGFR2をコードする遺伝子とコイルドコイルドメイン含有6(coiled−coil domain containing 6)との間の融合);FGFR2:OFD1(FGFR2をコードする遺伝子と口・顔・指症候群1(oral−facial−digital syndrome 1)との間の融合)。
医薬組成物及び組み合わせ
有用な薬理的性質を考慮すると、主題化合物は、投与目的のために種々の医薬形態に製剤化できる。
一実施形態では、医薬組成物(例えば、製剤)は、少なくとも1種の本発明の活性化合物を、補助剤、賦形剤、希釈剤、充填剤、緩衝剤、安定剤、保存剤、滑沢剤、又は当業者に周知である他の物質、及び任意選択的に他の治療剤又は予防剤を含み得る薬学的に許容できる担体と共に含む。
本発明の医薬組成物を調製するために、有効成分としての有効量の本発明の化合物は、薬学的に許容される担体と完全に混合されて組み込まれるが、その担体は、投与に望ましい剤形に応じて、多種多様な形態をとることが可能である。医薬組成物は、経口、非経口、局所、鼻腔内、眼、耳、直腸、膣内、又は経皮投与に好適なあらゆる形態であり得る。これらの医薬組成物は、特に、経口投与、経直腸投与、経皮投与、又は非経口注射による投与に好適な単位剤形であることが望ましい。例えば、組成物を経口剤形に調製する際、懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤、及び溶液剤などの経口液体製剤の場合には、例えば、水、グリコール類、油、及びアルコールなど;又は、散剤、丸剤、カプセル剤、及び錠剤の場合には、固体担体、例えば、デンプン、糖類、カオリン、滑沢剤、結合剤、及び崩壊剤などの、通常の医薬媒体のいずれかを使用することができる。
錠剤及びカプセル剤は、その投与が容易であるため、最も有利な経口単位剤形であり、その場合、固体医薬担体が明らかに使用される。非経口組成物の場合、担体は、通常、滅菌水を少なくとも大部分含むことになるが、例えば溶解性を助ける他の成分が含まれてもよい。例えば、担体が生理食塩水、ブドウ糖溶液、又は生理食塩水とブドウ糖溶液との混合物を含む注射用溶液剤を調製してもよい。注射用懸濁剤も調製することができ、その場合、適切な液体担体及び懸濁化剤などを使用し得る。経皮投与に好適な組成物において、担体は、任意の性質を有する好適な添加剤を低比率で任意選択的に組み合わせた、浸透促進剤及び/又は好適な湿潤剤を任意選択的に含むが、これらの添加剤は、重大な有害作用を皮膚にもたらさない。上記添加剤は、皮膚への投与を容易にすることができ、及び/又は所望の組成物の調製に役立ち得る。これらの組成物は、様々な方法で、例えば、経皮貼付剤として、スポットオン製剤として、又は軟膏剤として投与することができる。投与を容易にし、用量を均一にするために、前述した医薬組成物を単位剤形に製剤化することが特に有利である。本明細書で使用される単位剤形とは、単位用量として好適である物理的に個別の単位を指し、各単位は、必要な医薬担体と共同して所望の治療効果を生じるように計算された定義量の有効成分を含有する。そのような単位剤形の例としては、錠剤(割線入り錠剤又はコーティング錠を含む)、カプセル剤、丸剤、分包散剤、カシェ剤、注射用溶液又は懸濁剤、小さじ量及び大さじ量など、並びにそれらを分割して複合したものがある。
本発明の化合物は、その抗腫瘍活性を発揮するか、又はそのFGFR阻害効果を発揮するのに充分な量で投与される。
当業者であれば、以下に表される試験結果から有効量を決定できるだろう。一般に、治療有効量は、0.005mg/kg〜100mg/kg体重、特に0.005mg/kg〜10mg/kg体重であろうと考えられる。必要な用量を1、2、3、4、又はそれより多いサブ用量として、1日の間に適切な間隔を置いて投与することが適切であり得る。上記サブ用量は、例えば、単位剤形当たり0.5〜500mg、特に1〜500mg、より特定すると10〜500mgの有効成分を含有する単位剤形として製剤化され得る。
投与方法に応じて、医薬組成物は、本発明の化合物を好ましくは0.05〜99重量%、より好ましくは0.1〜70重量%、さらにより好ましくは0.1〜50重量%、及び薬学的に許容される担体を1〜99.95重量%、より好ましくは30〜99.9重量%、さらにより好ましくは50〜99.9重量%含むことになり、パーセンテージは全て組成物の全重量に基づく。
一部のFGFR阻害剤を他の抗癌剤と組み合わせて使用できることが発見された。例えば、アポトーシスを誘導する阻害剤を、細胞成長を制御する異なる機構により作用する別の薬剤と組み合わせて、癌発生の独特の特徴の2つを治療することが有益になり得る。そのような組み合わせの例は以下に述べられる。
本発明の別の態様として、特に医薬品として使用するために、より具体的には癌又は関連疾患、特にFGFRキナーゼにより媒介される病態又は疾病の治療に使用するために、本発明の化合物と別の抗癌剤との併用が想定される。
上記の病態の処置のために、本発明の化合物は、1種以上の他の薬剤、より特定すると、癌治療における他の抗癌剤又はアジュバントと併用することが有利であり得る。抗癌剤又はアジュバント(治療における補助剤)の例としては、以下が挙げられるが、それらに限定はされない:
−白金配位化合物、例えば、シスプラチン(任意選択によりアミホスチンと組み合わせる)、カルボプラチン又はオキサリプラチン;
−タキサン化合物、例えば、パクリタキセル、パクリタキセルタンパク質結合粒子(アブラキサン(商標))又はドセタキセル;
−カンプトテシン化合物などのトポイソメラーゼI阻害剤、例えば、イリノテカン、SN−38、トポテカン、トポテカンhcl;
−抗腫瘍性エピポドフィロトキシン又はポドフィロトキシン誘導体などのトポイソメラーゼII阻害剤、例えばエトポシド、リン酸エトポシド又はテニポシド;
−抗腫瘍性ビンカアルカロイド、例えばビンブラスチン、ビンクリスチン又はビノレルビン;
−抗腫瘍性ヌクレオシド誘導体、例えば5−フルオロウラシル、ロイコボリン、ゲムシタビン、ゲムシタビンhcl、カペシタビン、クラドリビン、フルダラビン、ネララビン;
−ナイトロジェンマスタード又はニトロソウレア等のアルキル化剤、例えばメスナ、ピポブロマン、プロカルバジン、ストレプトゾシン、テロゾロミド、ウラシルと任意選択的に組み合わせたシクロホスファミド、クロランブシル、カルムスチン、チオテパ、メファラン(メルファラン)、ロムスチン、アルトレタミン、ブスルファン、ダカルバジン、エストラムスチン、イホスファミド;
−抗腫瘍性アントラサイクリン誘導体、例えばダウノルビシン、任意選択的にデクスラゾキサンと組み合わせたドキソルビシン、ドキシル、イダルビシン、ミトキサントロン、エピルビシン、エピルビシンhcl、バルルビシン;
−IGF−1受容体を標的とする分子、例えばピクロポドフィリン;
−テトラカルシン誘導体、例えばテトロカルシンA;
−糖質コルチコイド、例えばプレドニゾン;
−抗体、例えば、トラスツズマブ(HER2抗体)、リツキシマブ(CD20抗体)、ゲムツズマブ、ゲムツズマブオゾガマイシン、セツキシマブ、ペルツズマブ、ベバシズマブ、アレムツズマブ、エクリズマブ、イブリツモマブチウキセタン、ノフェツモマブ、パニツムマブ、トシツモマブ、CNTO328;
−エストロゲン受容体アンタゴニスト若しくは選択的エストロゲン受容体調節剤又はエストロゲン合成の阻害剤、例えば、タモキシフェン、フルベストラント、トレミフェン、ドロロキシフェン、フェソロデックス、ラロキシフェン又はレトロゾール;
−エキセメスタン、アナストロゾール、レトラゾール、テストラクトン及びボロゾールなどのアロマターゼ阻害剤;
−レチノイド、ビタミンD又はレチノイン酸などの分化誘導剤及びレチノイン酸代謝遮断剤(RAMBA)、例えばアキュテイン;
−DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤、例えばアザシチジン又はデシタビン;
−抗葉酸剤、例えば、ペメトレキセド二ナトリウム;
−抗生物質、例えば、アンチノマイシンD、ブレオマイシン、マイトマイシンC、ダクチノマイシン、カルミノマイシン、ダウノマイシン、レバミゾール、プリカマイシン、ミスラマイシン;
−代謝拮抗薬、例えばクロファラビン、アミノプテリン、シトシンアラビノシド又はメトトレキサート、アザシチジン、シタラビン、フロクスウリジン、ペントスタチン、チオグアニン;
−Bcl−2阻害剤などのアポトーシス誘導剤及び抗血管新生薬、例えば、YC137、BH312、ABT737、ゴシポール、HA 14−1、TW 37又はデカン酸;
−チューブリン結合剤、例えばコンブレスタチン、コルヒチン又はノコダゾール;
−キナーゼ阻害剤(例えば、EGFR(上皮成長因子受容体)阻害剤、MTKI(マルチターゲットキナーゼ阻害剤)、mTOR阻害剤、cmet阻害剤)、例えば、フラボペリドール(flavoperidol)、イマチニブメシル酸塩、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ダサチニブ、ラパチニブ、ラパチニブトシル酸塩、ソラフェニブ、スニチニブ、スニチニブマレイン酸塩、テンシロリムス、6−{ジフルオロ[6−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]メチル}キノリン又はその薬学的に許容できる塩、6−[ジフルオロ(6−ピリジン−4−イル[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)メチル]キノリン又はその薬学的に許容される塩;
−ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、例えばチピファルニブ;
−ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤、例えば、酪酸ナトリウム、スベロイルアニリドヒドロキサム酸(SAHA)、デプシペプチド(FR 901228)、NVP−LAQ824、R306465、JNJ−26481585、トリコスタチンA、ボリノスタット;
−ユビキチン−プロテアソーム経路の阻害剤、例えば、PS−341、MLN.41又はボルテゾミブ;
−ヨンデリス;
−テロメラーゼ阻害剤、例えばテロメスタチン;
−マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤、例えばバチマスタット、マリマスタット、プリノスタット又はメタスタット。
−組換えインターロイキン、例えば、アルデスロイキン、デニロイキンディフチトクス、インターフェロンアルファ2a、インターフェロンアルファ2b、ペグインターフェロンアルファ2b
−MAPK阻害剤
−レチノイド類、例えば、アリトレチノイン、ベキサロテン、トレチノイン
−三酸化ヒ素
−アスパラギナーゼ
−ステロイド類、例えば、プロピオン酸ドロモスタノロン、酢酸メゲストロール、ナンドロロン(ドカノエート、フェンプロピオネート)、デキサメタゾン
−ゴナドトロピン放出ホルモン作動薬又は拮抗薬、例えばアバレリックス、酢酸ゴセレリン、酢酸ヒストレリン、酢酸リュープロリド
−サリドマイド、レナリドマイド
−メルカプトプリン、ミトタン、パミドロネート、ペガデマーゼ、ペグアスパラガーゼ、ラスブリカーゼ
−BH3模倣体、例えばABT−737
−MEK阻害剤、例えばPD98059、AZD6244、CI−1040
−コロニー刺激因子類似体、例えば、フィルグラスチム、ペグフィルグラスチム、サルグラモスチム;エリスロポエチン又はその類似体(例えばダルベポエチンアルファ);インターロイキン11;オプレルベキン;ゾレドロネート、ゾレドロン酸;フェンタニル;ビスホスホネート;パリフェルミン。
−ステロイド性シトクロムP450 17α−ヒドロキシラーゼ−17,20−リアーゼ阻害剤(CYP17)、例えば、アビラテロン、酢酸アビラテロン
−PD−1とPD−L1との間の相互作用をブロックする抗体。
一実施形態では、本発明は、式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物、又はその任意の下位群及び例と、6−{ジフルオロ[6−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]メチル}キノリン又はその薬学的に許容される塩との組み合わせに関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物、又はその任意の下位群及び例と、6−[ジフルオロ(6−ピリジン−4−イル[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)メチル]キノリン又はその薬学的に許容される塩との組み合わせに関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物、又はその任意の下位群及び例、並びに6−{ジフルオロ[6−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]メチル}キノリン又はその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物、又はその任意の下位群及び例、並びに6−[ジフルオロ(6−ピリジン−4−イル[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)メチル]キノリン又はその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物に関する。
本発明の化合物はまた、放射線療法、及び化学療法に対する腫瘍細胞の感作における治療的用途を有する。
従って、本発明の化合物は「放射線増感剤」及び/若しくは「化学療法増感剤」として用いられることが可能であり、又は、別の「放射線増感剤」及び/若しくは「化学療法増感剤」との組み合わせに含まれることが可能である。
用語「放射線増感剤」は、本明細書で使用する場合、動物に治療有効量で投与されて、電離放射線に対する細胞の感受性を高め、及び/又は電離放射線で処置可能な疾患の処置を促進させる分子、好ましくは低分子量分子と定義される。
用語「化学療法増感剤」は、本明細書で使用する場合、動物に治療的有効量で投与されて、化学療法に対する細胞の感受性を高め、及び/又は、化学療法で治療可能である疾患の治療を促進させる分子、好ましくは低分子量分子と定義される。
放射線増感剤の作用様式についての機序が幾つか文献において示唆されており、それには以下が含まれる:酸素を擬態するか、又は代わりに、低酸素下で生体内還元剤のようにふるまう低酸素細胞放射線増感剤(例えば、2−ニトロイミダゾール化合物及びベンゾトリアジンジオキシド化合物);非低酸素細胞放射線増感剤(例えば、ハロゲン化ピリミジン)は、DNA塩基の類似物となることができ、癌細胞のDNAに優先的に組み込まれ、これにより、DNA分子の放射線誘発性破壊を促進し、及び/又は、正常なDNA修復機序を妨げる;並びに、疾患の処置における放射線増感剤について、様々な他の潜在的作用機序の仮説が立てられている。多くの癌処置プロトコルは、現在、放射線増感剤をX線の照射と併用している。X線により活性化される放射線増感剤の例としては、以下に限定されるものではないが:メトロニダゾール、ミソニダゾール、デスメチルミソニダゾール、ピモニダゾール、エタニダゾール、ニモラゾール、マイトマイシンC、RSU 1069、SR 4233、EO9、RB6145、ニコチンアミド、5−ブロモデオキシウリジン(BUdR)、5−ヨードデオキシウリジン(IUdR)、ブロモデオキシシチジン、フルオロデオキシウリジン(FudR)、ヒドロキシウレア、シスプラチン、並びにこれらの治療的に有効な類似体及び誘導体が挙げられる。癌の光線力学的治療(PDT)では、増感剤の放射線活性化因子として可視光が利用される。光線力学的放射線増感剤の例としては、以下に限定されるものではないが:ヘマトポルフィリン誘導体、フォトフリン、ベンゾポルフィリン誘導体、スズエチオポルフィン、フェオボルビド−a、バクテリオクロロフィル−a、ナフタロシアニン、フタロシアニン、亜鉛フタロシアニン、並びにこれらの治療的に有効な類似体及び誘導体が挙げられる。放射線増感剤は、治療有効量の1種以上の他の化合物、例えば、以下に限定されるものではないが:放射線増感剤の標的細胞への組み込みを促進させる化合物;治療薬、栄養分及び/又は酸素の標的細胞への流れを制御する化合物;追加の放射線を伴い又は伴わずに腫瘍に作用する化学療法剤;又は癌若しくは他の疾患を処置するための他の治療的に有効な化合物と併用して投与することができる。
化学療法増感剤は、治療有効量の1種以上の他の化合物、例えば、以下に限定されるものではないが:化学療法増感剤の標的細胞への組み込みを促進させる化合物;治療薬、栄養分及び/又は酸素の標的細胞への流れを制御する化合物;腫瘍に作用する化学療法剤、又は癌若しくは他の疾患を処置するための他の治療的に有効な化合物と併用して投与することができる。カルシウムアンタゴニスト、例えばベラパミルは、一般に認められている化学療法剤に耐性である腫瘍細胞において化学療法感受性を確立させ、薬物感受性悪性腫瘍におけるこのような化合物の効力を増強させるために、抗新生物剤との併用において有用性が見出されている。
それらの有用な薬理学的性質を鑑みて、本発明による組み合わせの成分、すなわち1種以上の他の医薬剤(medicinal agent)と本発明による化合物は、投与目的で種々の医薬形態に製剤され得る。成分は、個別の医薬組成物に別々に製剤されても、全成分を含む単位医薬組成物に製剤されてもよい。
したがって、本発明は、1種以上の他の医薬剤及び本発明による化合物を、薬学的に許容される担体と共に含む医薬組成物にも関する。
本発明はさらに、腫瘍細胞の成長を阻害する医薬組成物の製造における、本発明による組み合わせの使用に関する。
本発明はさらに、癌に罹患している患者の治療において、同時に、別々に、又は逐次的に使用するための組み合わせ製剤として、第一の有効成分として本発明による化合物を、またさらなる有効成分として1つ以上の抗癌剤を含有する製品に関する。
1種以上の他の薬剤と本発明による化合物は、同時に(例えば、別個の組成物又は単位組成物で)投与されてもよく、又は逐次的にいずれの順序で投与されてもよい。後者の場合、2種以上の化合物は、有利な効果又は相乗効果が確実に得られるのに十分な期間内、量及び方法で投与されることになる。好ましい投与方法及び投与順序、並びに組み合わせた各成分のそれぞれの用量及び投与計画が、投与される特定の他の薬剤及び本発明の化合物、それらの投与経路、処置される特定の腫瘍、並びに処置される特定の宿主によって異なることは理解されよう。最適な投与方法及び投与順序、並びに用量及び投与計画は、従来の方法を使用し、本明細書に記載の情報を考慮して、当業者が容易に決定することができる。組み合わせとした場合の、本発明による化合物と1種以上の他の抗癌剤との重量比は、当業者により決定され得る。上記比並びに正確な用量及び投与頻度は、当業者に周知のとおり、使用される本発明による特定の化合物及び他の抗癌剤、処置される特定の病態、処置される病態の重症度、特定の患者の年齢、体重、性別、食事、投与時間及び全身の健康状態、投与方式、並びにその個体が摂取している場合がある他の医薬剤に依存する。さらに、有効1日量は、処置された対象の応答に応じて、及び/又は本発明の化合物を処方する医師の評価に応じて、減少又は増加させてもよいことは明らかである。式(I)の本化合物と別の抗癌剤との具体的な重量比は、1/10〜10/1、より特定すると1/5〜5/1、さらにより特定すると1/3〜3/1の範囲であり得る。
白金配位化合物は、1治療コースにつき、体表面積1平方メートル当たり1〜500mg(mg/m)、例えば50〜400mg/mの用量で、特にシスプラチンでは約75mg/mの用量で、カルボプラチンでは約300mg/mの用量で投与することが有利である。
タキサン化合物は、1治療コースにつき、体表面積1平方メートル当たり50〜400mg(mg/m)、例えば75〜250mg/mの用量で、特にパクリタキセルでは約175〜250mg/mの用量で、ドセタキセルでは約75〜150mg/mの用量で投与することが有利である。
カンプトテシン化合物は、1治療コースにつき、体表面積1平方メートル当たり0.1〜400mg(mg/m)、例えば1〜300mg/mの用量で、特にイリノテカンでは約100〜350mg/mの用量で、トポテカンでは約1〜2mg/mの用量で投与することが有利である。
抗腫瘍ポドフィロトキシン誘導体は、1治療コースにつき、体表面積1平方メートル当たり30〜300mg(mg/m)、例えば50〜250mg/mの用量で、特にエトポシドでは約35〜100mg/mの用量で、テニポシドでは約50〜250mg/mの用量で投与することが有利である。
抗腫瘍ビンカアルカロイドは、1治療コースにつき、体表面積1平方メートル当たり2〜30mg(mg/m)の用量で、特にビンブラスチンでは約3〜12mg/mの用量で、ビンクリスチンでは約1〜2mg/mの用量で、ビノレルビンでは約10〜30mg/mの用量で投与することが有利である。
抗腫瘍ヌクレオシド誘導体は、1治療コースにつき、体表面積1平方メートル当たり200〜2500mg(mg/m)の用量で、例えば700〜1500mg/mの用量で投与することが有利であり、特に5−FUに関しては200〜500mg/mの用量で、ゲムシタビンに関しては約800〜1200mg/mの用量で、及びカペシタビンに関しては約1000〜2500mg/mで投与することが有利である。
ナイトロジェンマスタード又はニトロソウレアなどのアルキル化剤は、1治療コースにつき、体表面積1平方メートル当たり100〜500mg(mg/m)、例えば120〜200mg/mの用量で、特にシクロホスファミドでは約100〜500mg/mの用量で、クロラムブシルでは約0.1〜0.2mg/kgの用量で、カルムスチンでは約150〜200mg/mの用量で、ロムスチンでは約100〜150mg/mの用量で投与することが有利である。
抗腫瘍アントラサイクリン誘導体は、1治療コースにつき、体表面積1平方メートル当たり10〜75mg(mg/m)、例えば15〜60mg/mの用量で投与することが有利であり、特にドキソルビシンに関しては約40〜75mg/mの用量で、ダウノルビシンに関しては約25〜45mg/mの用量で、及びイダルビシンに関しては約10〜15mg/mの用量で投与することが有利である
抗エストロゲン剤は、特定の薬剤及び処置される病態に応じて、1日に約1〜100mgの用量で投与することが有利である。タモキシフェンは1日2回、5〜50mg、好ましくは10〜20mgの用量で経口投与し、治療効果を達成、維持するのに十分な期間、治療を継続することが有利である。トレミフェンは、1日1回、約60mgの用量で経口投与し、治療効果を達成し、且つ維持するのに十分な期間、治療を継続することが有利である。アナストロゾールは、1日1回、約1mgの用量で、経口投与することが有利である。ドロロキシフェンは、1日1回、約20〜100mgの用量で経口投与することが有利である。ラロキシフェンは、1日1回、約60mgの用量で経口投与することが有利である。エキセメスタンは、1日1回、約25mgの用量で経口投与することが有利である。
抗体は、体表面積1平方メートル当たり約1〜5mg(mg/m)の用量で、又は、異なる場合には、当該技術分野で知られているとおりに投与することが有利である。トラスツズマブは、1治療コースにつき、体表面積1平方メートル当たり1〜5mg(mg/m)、特に、2〜4mg/mの用量で投与することが有利である。これらの用量は、1治療コースにつき、例えば1回又は2回以上投与されてもよく、それが、例えば7日毎、14日毎、21日毎又は28日毎に繰り返されてもよい。
式(I)の化合物、その薬学的に許容できる付加塩、特に薬学的に許容される酸付加塩、及び立体異性体形態は、それらが、標識された化合物と他の分子、ペプチド、タンパク質、酵素、又は受容体との間の複合体の形成を検出又は特定することに使用できるという点で有用な診断用の性質を有し得る。
検出又は特定する方法は、放射性同位元素、酵素、蛍光物質、発光物質などの標識剤により標識されている化合物を使用できる。放射性同位元素の例には、125I、131I、H、及び14Cがある。酵素は、通常、検出可能な反応を触媒する適切な基質の共役によって検出可能にされる。その例としては、例えば、β−ガラクトシダーゼ、β−グルコシダーゼ、アルカリホスファターゼ、ペルオキシダーゼ、及びリンゴ酸デヒドロゲナーゼ、好ましくは西洋ワサビペルオキシダーゼが挙げられる。発光性物質としては、例えば、ルミノール、ルミノール誘導体、ルシフェリン、エクオリン、及びルシフェラーゼが挙げられる。
生体試料は、体組織又は体液と定義できる。体液の例は、脳脊髄液、血液、血漿、血清、尿、痰、唾液などである。
本発明の化合物を調製するためのいくつかの方法を以下の実施例において説明する。別段の断りがない限り、出発物質は、全て市販業者から入手し、さらに精製することなく使用した。
立体中心が「RS」と共に示されるとき、別段の断りがない限り、これはその示された中心で立体異性体の混合物が得られたことを意味する。いくつかの化合物中の立体中心に関する立体化学的配置は、「R」若しくは「S」として、及び/又は絶対立体配置を示す実線のくさび形結合若しくは破線のくさび形結合と共に示されることが知られている。いくつかの化合物について、示された立体中心での立体化学的配置は、実線の結合と共に「R」又は「S」として示されるか、又は立体中心での絶対立体配置を示す実線のくさび形結合若しくは破線のくさび形結合は、絶対的ではあるが、未確定である。したがって、Sとして示される立体中心は、絶対立体中心であることを意味するが、それがSかRかは判別されない。
実施例1
化合物1、化合物2、及び化合物3の調製

a)中間体1の調製
(4−モルホリノベンゼン−1,2−ジアミン)
5−モルホリノ−2−ニトロアニリン(1.0g、4.48mmol)、及び炭上10重量%パラジウム(100mg)のエタノール(50mL)中混合物を、バルーン圧力の水素ガス下で室温にて4時間撹拌した。反応混合物をさらに精製することなく次のステップで直接使用した。LC−MS(ESI)一般的手順A、方法1:R=0.33min,C1015Oに対する計算質量193.1,m/z実測値194.2[M+H]
b)中間体2の調製
(4−クロロ−3−(6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)キノリン−2(1H)−オン)
中間体1(4−モルホリノベンゼン−1,2−ジアミン)のエタノール(50mL)中混合物に、4−クロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルバルデヒド(927mg、4.48mmol)を室温で添加した。混合物をバルーン圧力の酸素ガス下で80℃にて16時間撹拌した。室温まで冷却した後、混合物をceliteパッドに通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮して残留物を得て、これをジクロロメタン:石油エーテルで再結晶化して、中間体2(300mg、17.6%収率)を暗色固体として得た。
LC−MS(ESI)一般的手順B、方法1:R=1.22min,C2017ClNに対する計算質量380.1,m/z実測値381.0[M+H]
c)化合物1の調製
(3−(6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリミジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン)、化合物3(Rエナンチオマー)、及び化合物2(Sエナンチオマー)
中間体2(4−クロロ−3−(6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)キノリン−2(1H)−オン)(300mg、0.79mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.50mL、3.16mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)中溶液に、1−(ピリミジン−2−イル)エタンアミン(194mg、1.58mmol)を添加した。混合物を80℃で16時間撹拌した。室温まで冷却した後、反応混合物を分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物1(立体異性体の混合物)(101mg、27.4%収率)を黄色固体として得た。粗化合物を、分取SFC(超臨界流体クロマトグラフィー)(分離条件:カラム:ChiralPak AD−H Daicel chemical Industries,Ltd、250×30mm I.D.,5um;移動相A:超臨界CO、移動相B:エタノール(0.1%NH.HO)、A:B=60:40 50mL/分;カラム温度:38℃;ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60℃;エバポレーター温度:20℃;トリマー温度:25℃;波長:220nm)によりさらに精製して、化合物3(34.26mg、収率33.92%、純度>99%)及び化合物2(38.57mg、収率38.19%、純度>99%)を得た。
化合物2
((S)−3−(6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリミジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン)
LC−MS(ESI)一般的手順A、方法1:R=1.19min,C2625に対する計算質量468.2,m/z実測値468.4[M+H]
H NMR(400MHz,DMSO−d)一般的手順 A:δ 12.85(d,J=14.9Hz,1H),12.16(d,J=8.1Hz,0.34H),12.04(d,J=8.3Hz,0.61H),11.57(s,1H),8.79(t,J=4.1Hz,2H),8.06(d,J=8.5Hz,1H),7.59−7.47(m,2H),7.39−7.22(m,3H),7.10(t,J=7.8Hz,1H),6.97(t,J=9.5Hz,1H),5.55(q,1H),3.78(s,4H),3.11(d,J=4.5Hz,4H),1.76(t,J=7.3Hz,3H).
化合物3
(R)−3−(6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリミジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
LC−MS(ESI)一般的手順B、方法2:R=1.19min,C2625に対する計算質量468.2,m/z実測値468.4[M+H]
H NMR(400MHz,DMSO−d)一般的手順 A δ 12.86(d,J=14.5Hz,1H),12.16(d,J=8.0Hz,0.34H),12.04(d,J=8.4Hz,0.42H),11.57(s,1H),8.79(t,J=4.3Hz,2H),8.06(d,J=8.6Hz,1H),7.59−7.44(m,2H),7.39−7.21(m,3H),7.11(t,J=7.6Hz,1H),6.97(t,J=9.6Hz,1H),5.55(q,1H),3.79(s,4H),3.11(d,J=2.8Hz,4H),1.76(t,J=7.3Hz,3H).
上記の方法に従って、他の化合物を調製した。表1を参照。
例えば、化合物8a((S)−3−(6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン)及び化合物8b((R)−3−(6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン)を以下のように調製した:
4−クロロ−3−(6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)キノリン−2(1H)−オン(600mg、1.53mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.83mL、4.59mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)中溶液に、1−(ピリジン−2−イル)エタンアミン(373mg、3.06mmol)を添加した。混合物を80℃で16時間撹拌した。室温まで冷却した後、反応混合物を分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物8(立体異性体の混合物)(250mg、34%収率)を黄色固体として得た。粗化合物を、分取SFC(分離条件:カラム:ChiralCel OJ−H Daicel chemical Industries,Ltd、250×30mm I.D.,5um;移動相A:超臨界CO、移動相B:エタノール(0.1%NH・HO)A:B=70:30 50mL/分、A:B=60:40 50mL/分;カラム温度:38℃;ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60℃;エバポレーター温度:20℃;トリマー温度:25℃;波長:220nm)によってさらに精製して、化合物8a(89mg、36%収率、純度>99%)及び化合物8bを得た。
化合物8a
LC−MS(ESI)一般的手順A、方法2:R=0.96min,C2829Oに対する計算質量479.24,m/z実測値480.5[M+H]
H NMR(400MHz,DMSO−d)一般的手順 A:δ 12.88(d,J=15.4Hz,1H),12.23(dd,J=54.1,8.1Hz,1H),11.57(s,1H),8.54(s,1H),7.97(d,J=8.4Hz,1H),7.82−7.71(m,1H),7.61−7.43(m,3H),7.34(d,J=8.1Hz,1H),7.25(d,J=7.0Hz,2H),7.08(dd,J=16.7,8.9Hz,1H),6.96(t,J=10.2Hz,1H),5.50(d,J=6.5Hz,1H),3.20−3.10(m,4H),2.51(s,4H),2.24(s,3H),1.79−1.64(m,3H).
例えば、化合物30a(S)−3−(6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリミジン−2−イル)プロピル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン)及び化合物30b(R)−3−(6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリミジン−2−イル)プロピル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン)を以下のように調製した:
4−クロロ−3−(6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)キノリン−2(1H)−オン(260mg、0.68mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.5mL、3.03mmol)のN,N−ジメチルエタンアミド(2mL)中溶液に、1−(ピリミジン−2−イル)プロパン−1−アミン(230mg、1.33mmol)を添加した。混合物を100℃で2時間撹拌した。室温まで冷却した後、反応混合物を分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%TFA)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物30(立体異性体の混合物)(88mg、26.9%収率)を褐色固体として得た。粗化合物を、分取SFC(分離条件:カラム:ChiralPak AD−H Daicel chemical Industries,Ltd、250×30mm I.D.,5um;移動相A:超臨界CO、移動相B:エタノール(0.1%DEA)、A:B=50:50 50mL/分;カラム温度:38℃;ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60℃;エバポレーター温度:20℃;トリマー温度:25℃;波長:220nm)によってさらに精製して、化合物30aをトリフルオロ酢酸塩(13.80mg、15.7%収率、純度>99%)として、及び30bをトリフルオロ酢酸塩として得た。
化合物30a
LC−MS(ESI)一般的手順A、方法2:R=1.19min,C2727に対する計算質量481.2,m/z実測値482.4[M+H]
H NMR(400MHz,CDOD)一般的手順 A:δ8.74(d,J=4.9,2H),8.02(d,J=8.8,1H),7.60−7.00(m,7H),5.28(t,J=6.4,1H),3.93−3.84(m,4H),3.22−3.12(m,4H),2.26−2.13(m,2H),0.97(t,J=7.3,3H).
例えば、化合物31a((S)−3−(6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリミジン−2−イル)ブチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン)及び化合物31b((R)−3−(6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリミジン−2−イル)ブチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン)を以下のように調製した:
4−クロロ−3−(6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)キノリン−2(1H)−オン(200mg、0.53mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(1mL、6.06mmol)のN,N−ジメチルエタンアミド(3mL)中溶液に、1−(ピリミジン−2−イル)ブタン−1−アミン(240mg、1.59mmol)を添加した。混合物を100℃で4時間撹拌した。室温まで冷却した後、反応混合物を分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物31(立体異性体の混合物)(50mg、19.1%収率)を黄色固体として得た。粗化合物を、分取SFC(分離条件:カラム:ChiralPak AD−H Daicel chemical Industries,Ltd、250×30mm I.D.,5um;移動相A:超臨界CO、移動相B:エタノール(0.1%DEA)、A:B=50:50 50mL/分;カラム温度:38℃;ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60℃;エバポレーター温度:20℃;トリマー温度:25℃;波長:220nm)によってさらに精製して、化合物31a(6.83mg、13.7%収率、純度>99%)及び化合物31bを得た。
化合物31a
LC−MS(ESI)一般的手順A、方法2:R=1.27min,C2829に対する計算質量495.2,m/z実測値496.4[M+H]
H NMR(400MHz,CDOD)一般的手順 A:δ 8.74(d,J=4.8,2H),8.01(d,J=8.2,1H),7.61− 6.94(m,7H),5.41−5.31(m,1H),3.94−3.82(m,4H),3.23−3.10(m,4H),2.26−2.02(m,2H),1.51−1.35(m,2H),0.87(t,J=7.3,3H).
例えば、化合物32a(S)−4−((2−メチル−1−(ピリミジン−2−イル)プロピル)アミノ)−3−(6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)キノリン−2(1H)−オン)及び化合物32b(R)−4−((2−メチル−1−(ピリミジン−2−イル)プロピル)アミノ)−3−(6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−キノリン−2(1H)−オン)を以下のように調製した:
4−クロロ−3−(6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)キノリン−2(1H)−オン(200mg、0.53mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.8mL、4.85mmol)のN,N−ジメチルエタンアミド(4mL)中溶液に、2−メチル−1−(ピリミジン−2−イル)プロパン−1−アミン(240mg、1.59mmol)を添加した。混合物を100℃で3時間撹拌した。室温まで冷却した後、反応混合物を分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物32(立体異性体の混合物)(30mg、11.4%収率)を黄色固体として得た。粗化合物を、分取SFC(分離条件:カラム:ChiralPak IC−H Daicel chemical Industries, Ltd、250×30mm I.D.,5um;移動相A:超臨界CO、移動相B:エタノール(0.1%DEA)、A:B=60:40 50mL/分;カラム温度:38℃;ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60℃;エバポレーター温度:20℃;トリマー温度:25℃;波長:220nm)によってさらに精製して、化合物32a(6.34mg、21.1%収率、純度>99%)及び化合物32bを得た。
化合物32a
LC−MS(ESI)一般的手順A、方法2:R=1.28min,C2829に対する計算質量495.2,m/z実測値496.2[M+H]
H NMR(400MHz,CDOD)一般的手順 A:δ8.87−8.78(m,2H),8.01−7.91(m,1H),7.62−7.46(m,2H),7.42−7.28(m,2H),7.17(s,1H),7.15−7.00(m,2H),5.22−5.15(m,1H),3.98−3.82(m,4H),3.22−3.12(m,4H),2.64−2.49(m,1H),1.06(d,J=6.8,3H),0.84(d,J=6.7,3H).
例えば、化合物33a((S)−4−((シクロプロピル(ピリミジン−2−イル)メチル)アミノ)−3−(6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)キノリン−2(1H)−オン)及び化合物33b((R)−4−((シクロプロピル(ピリミジン−2−イル)メチル)アミノ)−3−(6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)キノリン−2(1H)−オン)を以下のように調製した:
4−クロロ−3−(6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)キノリン−2(1H)−オン(200mg、0.53mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.0mL、6.06mmol)のN,N−ジメチルエタンアミド(3mL)中溶液に、シクロプロピル(ピリミジン−2−イル)メタンアミン(237mg、1.59mmol)を添加した。混合物を100℃で4時間撹拌した。室温まで冷却した後、反応混合物を分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物33(立体異性体の混合物)(35mg、13.4%収率)を黄色固体として得た。粗化合物を、分取SFC(分離条件:カラム:ChiralPak AD−H Daicel chemical Industries,Ltd,250×30mm I.D.,5um;移動相A:超臨界CO、移動相B:エタノール(0.1%DEA)、A:B=45:55 50mL/分;カラム温度:38℃;ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60℃;エバポレーター温度:20℃;トリマー温度:25℃;波長:220nm)によってさらに精製して、化合物33a(9.30mg、26.7%収率、純度>99%)及び化合物33bを得た。
化合物33a
LC−MS(ESI)一般的手順B、方法2:R=1.33min,C2827に対する計算質量 493.2,m/z実測値494.3[M+H]
H NMR(400MHz,CDOD)一般的手順 A δ8.72(d,J=4.9,2H),8.03(d,J=8.2,1H),7.55(d,J=8.9,1H),7.48(t,J=7.5,1H),7.36−7.27(m,2H),7.21(s,1H),7.12(t,J=7.6,1H),7.05(dd,J=8.8,1.9,1H),4.80(d,J=8.0,1H),3.99−3.79(m,4H),3.22−3.10(m,4H),1.63−1.50(m,1H),0.70−0.58(m,1H),0.58−0.40(m,3H).
実施例1a
化合物17の調製

a)中間体5の調製
(エチル3−(4−フルオロフェニルアミノ)−3−オキソプロパノエート)
アルゴン雰囲気下0℃の4−フルオロアニリン(16.65g、150mmol)、トリエチルアミン(25.1mL、180mmol)のジクロロメタン(500mL)中溶液に、エチル3−クロロ−3−オキソプロパノエート(19.7mL、158mmol)を滴加した。反応混合物をこの温度で1時間撹拌した。混合物を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(200mL)、飽和塩化アンモニウム水溶液(150mL)、及びブライン(150mL)で洗浄した。得られた溶液を無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗中間体5(22.5g、66.7%収率)を黄色固体として得た。LC−MS(ESI)一般的手順B、方法2:R=0.88min,C1112FNOに対する計算質量225.1,m/z実測値226.1[M+H]
b)中間体6の調製
(6−フルオロキノリン−2,4(1H,3H)−ジオン)
熱ポリリン酸溶液(120℃)に、中間体5(エチル3−(4−フルオロフェニルアミノ)−3−オキソプロパノエート)(22.5g、100mmol)のジクロロメタン(100mL)中溶液を滴加した。混合物を130℃で18時間撹拌した。室温まで冷却した後、反応混合物を撹拌しながら氷水(200mL)に滴加した。固体を沈殿させ、減圧中で濾過し、回収して、2.0Mの水酸化ナトリウム水溶液(100mL)中に溶解させた。得られた混合物を濾過した。濾液を濃塩酸水溶液でpH=9〜10まで調節した。固体を沈殿させ、濾過し、エーテル(30mL×3)で洗浄し、減圧中で乾燥させて、中間体6(8.20g、45.8%収率)を黄色固体として得た。LC−MS(ESI)一般的手順B、方法2:R=1.21min,CFNOに対する計算質量179.0,m/z実測値180.1[M+H]
c)中間体7の調製
((Z)−3−((ジメチルアミノ)メチレン)−6−フルオロキノリン−2,4(1H,3H)−ジオン)
中間体6(6−フルオロキノリン−2,4(1H,3H)−ジオン)(4.10g、22.9mmol)、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(42.4mL、32.1mmol)及びトルエン(100mL)の混合物を80℃で18時間撹拌した。0℃まで冷却した後、混合物を減圧中で濾過し、濾過ケーキをトルエン(10mL×2)で洗浄し、減圧中で乾燥させ、中間体7(4.40g、82.1%収率)を黄色固体として得た。LC−MS(ESI)一般的手順B、方法2:R=0.48min,C1211FNに対する計算質量234.1,m/z実測値235.1[M+H]
d)中間体8の調製
4−クロロ−6−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルバルデヒド)
中間体7((Z)−3−((ジメチルアミノ)メチレン)−6−フルオロキノリン−2,4(1H,3H)−ジオン)(3.47g、14.8mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(50mL)中溶液に、三塩化ホスホリル(1.62mL、17.7mmol)を0℃で滴加した。次いで、反応混合物を0℃で1時間撹拌した。得られた混合物を氷水(100mL)中に注いだ。固体を沈殿させ、濾過し、エーテル(20mL)で洗浄し、減圧中で乾燥させて、中間体8(2.10g、63.1%収率)を黄色固体として得た。LC−MS(ESI)一般的手順B、方法2:R=1.07min,C10ClFNOに対する計算質量225.0,m/z実測値226.1[M+H]H NMR(400MHz,DMSO−d)一般的手順 A:δ12.51(s,1H),10.29(s,1H),7.82−7.79(m,1H),7.68−7.63(m,1H),7.48−7.44(m,1H).
e)中間体9の調製
(4−クロロ−6−フルオロ−3−(6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)キノリン−2(1H)−オン)
中間体1(4−モルホリノベンゼン−1,2−ジアミン)(0.84g、4.4mmol)のエタノール(100mL)中混合物に、中間体8(4−クロロ−6−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルバルデヒド)(0.99g、4.4mmol)を室温で添加した。混合物を70℃、O雰囲気下で3時間撹拌した。室温まで冷却した後、混合物を濃縮し、石油エーテル:酢酸エチル(10:1)で撹拌し、濾過して、中間体9を黄色固体(1.0g、57%収率)として得た。LC−MS(ESI)一般的手順B、方法2:R=1.06min,C2016ClFNに対する計算質量398.0,m/z実測値399.1[M+H]
f)化合物17の調製
((S)−6−フルオロ−3−(6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリジン−2−イル)エチル)−アミノ)キノリン−2(1H)−オン)
中間体9(4−クロロ−6−フルオロ−3−(6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)キノリン−2(1H)−オン)(398mg、1.0mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(387mg、3.0mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)中溶液に、(S)−1−(ピリジン−2−イル)エタンアミン(122mg、1.0mmol)を添加した。混合物を60℃で16時間撹拌した。室温まで冷却した後、混合物を分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物17(120mg、24.8%収率)を黄色固体として得た。
LC−MS(ESI)一般的手順B、方法2:R=1.34min,C2725FNに対する計算質量484.2,m/z実測値485.1[M+H]
H NMR(400MHz,DMSO−d)一般的手順 A δ12.92−12.88(m,1H),12.33(d,J=8.0Hz,0.40H),12.19(d,J=8.0Hz,0.53H),11.65(m,1H),8.55(m,1H),7.79−7.70(m,2H),7.61−7.34(m,4H),7.28−7.23(m,2H),7.01−6.96(m,1H),5.48−5.44(m,1H),3.78(m,4H),3.11(m,4H),1.73−1.70(m,3H).
実施例2
化合物4の調製

a)中間体3の調製
3−(6−ブロモ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−クロロキノリン−2(1H)−オン
4−ブロモベンゼン−1,2−ジアミン(5.0g、26.7mmol)のエタノール(300mL)中混合物に、4−クロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルバルデヒド(5.5g、26.7mmol)を室温で添加した。混合物をバルーン圧力の酸素ガス下で70℃にて14時間撹拌した。室温まで冷却した後、全体をceliteパッドに通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮して残留物を得て、これをジクロロメタン:石油エーテルで再結晶化して、中間体3(5.9g、59%収率)を黄色固体として得た。
LC−MS(ESI)一般的手順A、方法2:R=1.38min,C16BrClNOに対する計算質量373.0,m/z実測値374.0[M+H]
b)中間体4の調製
(S)−3−(6−ブロモ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリミジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
中間体3(3−(6−ブロモ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−クロロキノリン−2(1H)−オン)(3.00g、8.02mmol)及び炭酸水素ナトリウム(2.70g、32.08mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中溶液に、(S)−1−(ピリジン−2−イル)エタンアミン(1.47g、12.03mmol)を添加した。混合物を80℃で14時間撹拌した。室温まで冷却した後、全体をceliteパッドに通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮して残留物を得て、これをジクロロメタン及び石油エーテルで再結晶化して、中間体4(2.50mg、68%収率)を黄色固体として得た。
LC−MS(ESI)一般的手順B、方法4:R=1.26min,C2318BrNOに対する計算質量 459.7,m/z 実測値460.1[M+H]
c)化合物4の調製
3−(6−((2S,6R)−2,6−ジメチルモルホリノ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−(((S)−1−(ピリジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
中間体4(3−(6−ブロモ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリミジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン)(200mg、0.43mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(20mg、0.022mmol)、及び2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニル(8mg、0.022mmol)の無水THF(2mL)中脱気懸濁液に、(2S,6R)−2,6−ジメチルモルホリン(100mg、0.87mmol)及びTHF中1.0 Mのリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(8.8mL、8.8mmol)をアルゴン雰囲気下で室温にて添加した。混合物を65℃で1時間撹拌した。室温まで冷却した後、混合物を減圧下で濃縮して残留物を得て、これをシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=30:1)によって精製し、次いで分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によってさらに精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物4(7.23mg、3.4%収率、純度>99%)を黄色固体として得た。
LC−MS(ESI)一般的手順A、方法2:R=1.36min,C2930に対する計算質量494.6,m/z実測値495.4[M+H]
H NMR(400MHz,DMSO−d)一般的手順 A:δ 12.92(s,0.5H),12.89(s,0.5H),12.30(s,0.5H),12.17(s,0.5H),11.58(s,1H),8.55(brs,1H),8.05−7.88(m,1H),7.77(brs,1H),7.66−7.19(m,5H),7.18−6.87(m,2H),5.50(brs,1H),3.77(s,2H),3.60−3.51(m,2H),2.38−2.19(m,2H),1.73(s,3H),1.19(s,6H).
上記の方法に従って、他の化合物を調製した。表1を参照。
実施例3
化合物5の調製

a)化合物5の調製
(S)−エチル2−(4−(2−(2−オキソ−4−((1−(ピリジン−2−イル)エチル)アミノ)−1,2−ジヒドロキノリン−3−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセテート
中間体4((S)−3−(6−ブロモ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン)(420mg、0.915mmol)、リン酸カリウム(420mg、1.98mmol)、トリシクロヘキシルホスフィン(6.15mg、0.0220mmol)のジオキサン(10mL)及び水(2mL)中混合物に、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(8.37mg、0.00915mmol)を添加した。混合物をアルゴン雰囲気下、95℃で5時間撹拌した。混合物をさらなる精製なしで次工程に使用した。
LC−MS(ESI)一般的手順B、方法3:R=1.45min,C3027に対する計算質量533.2,m/z実測値534.3[M+H]
実施例4−変換
化合物5aの調製

化合物5aの調製
(S)−2−(4−(2−(2−オキソ−4−((1−(ピリジン−2−イル)エチル)アミノ)−1,2−ジヒドロキノリン−3−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)酢酸
化合物5((S)−エチル2−(4−(2−(2−オキソ−4−((1−(ピリジン−2−イル)エチル)アミノ)−1,2−ジヒドロキノリン−3−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセテート)(粗製)のテトラヒドロフラン(10mL)中混合物に、水酸化リチウム一水和物(820.0mg、19.5mmol)を室温で添加した。混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を、分取HPLC(カラム:Inertsil ODS−3 20×250mm 10um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.05%TFA)、移動相B:アセトニトリル、勾配:25〜40%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物5a(10.32mg、2.3%収率、純度97%)をトリフルオロ酢酸塩として(黄色固体として)得た。
LC−MS(ESI)一般的手順A、方法3:R=0.98min,C2823に対する計算質量505.2,m/z実測値506.4[M+H]
H NMR(400MHz,CDOD)一般的手順 A:δ 8.35(d,J=8.2Hz,1H),8.17(d,J=7.2Hz,2H),7.99(s,1H),7.81−7.77(m,2H),7.76−7.66(m,2H),7.60(d,J=8.5Hz,1H),7.42−7.37(m,2H),7.32−7.26(m,2H),5.06(s,2H),4.50(d,J=6.7Hz,1H),1.58(d,J=6.6Hz,3H).
上記の方法に従って、他の化合物を調製した。表1を参照。
実施例5−変換
化合物6の調製
(S)−1−(2−(2−オキソ−4−((1−(ピリジン−2−イル)エチル)アミノ)−1,2−ジヒドロキノリン−3−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)ピペリジン−4−カルボン酸0.5ホルメート

化合物7((S)−メチル1−(2−(2−オキソ−4−((1−(ピリジン−2−イル)エチル)アミノ)−1,2−ジヒドロキノリン−3−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)ピペリジン−4−カルボキシレート)(60.0mg、0.115mmol)のMeOH(2mL)中溶液に、3M LiOH水溶液(1.5mL)を添加した。混合物を25℃で12時間撹拌した。反応混合物を減圧中で濃縮し、残留物を得て、これを分取HPLC(カラム:Agela Durashell C18 150×25 5u、移動相A:水(0.225%水・TFA、移動相B:アセトニトリル、流速:22mL/分、勾配条件22%B〜52%)によって精製した。純粋な画分を回収し、溶媒を減圧下で蒸発させた。水層を凍結乾燥させ、化合物6をトリフルオロ酢酸塩として黄色固体として(18.1mg、96.2%純度、28.5%収率)得た。
LC−MS(ESI)一般的手順B−2、方法5:R=3.822min,C2928に対する計算質量508.22,m/z実測値509.0[M+H]
H NMR(400MHz,DMSO−d)一般的手順B:δ=12.89(br.s.,0.4H),12.85(br.s.,0.6H),12.31(d,J=8.2Hz,0.4H),12.17(d,J=8.2Hz,0.6H),11.58(br.s.,1H),8.54(d,J=2.9Hz,1H),8.41−8.35(m,0.5H),7.97(d,J=8.4Hz,1H),7.79−7.71(m,1H),7.56(d,J=8.6Hz,0.4H),7.52−7.46(m,2.6H),7.34(d,J=8.6Hz,1H),7.27−7.23(m,1.6H),7.14−7.12(m,0.4H),7.09−7.04(m,1H),7.00−6.93(m,1H),5.55−5.43(m,1H),3.69−3.52(m,2H),2.78−2.71(m,2H),2.53−2.52(m,1H),1.95−1.91(m,2H),1.75−1.69(m,5H).
実施例6−変換
化合物61の調製
(S)−メチル4−(2−(2−オキソ−4−(((S)−1−(ピリジン−2−イル)エチル)アミノ)−1,2−ジヒドロキノリン−3−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)モルホリン−2−カルボキシレート
化合物59(40.0mg、0.0760mmol)を超臨界流体クロマトグラフィー(分離条件:AD(250m×30mm、10um);移動相:A:超臨界CO、B:0.1%NHOEtOH、A:B=45:55 80mL/分;カラム温度:38;ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60;エバポレーター温度:20;トリマー温度:25;波長:220nm)によって精製した。純粋な画分を回収し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残留物を水(10mL)中に再懸濁させ、得られた混合物を乾燥するまで凍結乾燥させ、化合物61(20.0mg、96.5%純度、48.3%収率)を得た。
LC−MS(ESI)一般的手順B、方法5:R=3.599min,C2928に対する計算質量524.22,m/z実測値525.0[M+H]
H NMR(400MHz,DMSO−d)一般的手順 B:δ12.95(br.s.,0.4H),12.92(br.s.,0.6H),12.28(d,J=8.6Hz,0.4H),12.16(d,J=7.9Hz,0.6H),11.58(br.s.,1H),8.57−8.52(m,1H),7.96(dd,J=4.5,8.0Hz,1H),7.79−7.72(m,1H),7.61(d,J=8.6Hz,0.4H),7.53(d,J=2.4Hz,0.6H),7.52−7.47(m,2H),7.35(s,0.6H),7.33(s,0.4H),7.31(d,J=2.2Hz,0.6H),7.28−7.22(m,1H),7.15(d,J=1.8Hz,0.4H),7.10−7.03(m,1H),6.97(ddd,J=2.3,8.8,11.0Hz,1H),5.56−5.44(m,1H),4.46(dt,J=3.2,7.4Hz,1H),4.09−3.99(m,1H),3.82−3.75(m,1H),3.73(d,J=3.3Hz,3H),3.52−3.42(m,1H),3.24(d,J=4.2Hz,1H),3.13(dd,J=7.6,12.0Hz,1H),2.98(dt,J=4.3,8.0Hz,1H),1.75−1.69(m,3H).
以下の化合物を、必要に応じて代替の出発物質を使用して、上記の実施例のうちの1つの反応プロトコルに従って調製した。(表1において、実施例Xは、この化合物の調製が、実施例Xに記載されているか、又は実施例Xに従って調製される)。
当業者に理解されているように、示されたプロトコルを用いて合成される化合物は溶媒和物、例えば水和物として存在し得、及び/又は残留溶媒若しくは少量の不純物を含有し得る。塩形態として単離される化合物は、化学量論的な整数、すなわち、単塩若しくは複塩であってもよく、又は中間の化学量論であってもよい。
化合物についての精製法、LC MS、及びNMRは、表1に示される手順に従って調製した。
化合物9a
(S)−3−(7−フルオロ−6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(オキサゾール−4−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン;及び化合物9b
(R)−3−(7−フルオロ−6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(オキサゾール−4−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
反応混合物を、分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物9(立体異性体の混合物)(260mg、55%収率)を黄色固体として得た。粗化合物を、分取SFC(分離条件:カラム:ChiralPak AD−H Daicel chemical Industries,Ltd,250×30mm I.D.,5um;移動相A:超臨界CO、移動相B:エタノール(0.1%NH.HO)、A:B=60:40 50mL/分;カラム温度:38℃;ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60℃;エバポレーター温度:20℃;トリマー温度:25℃;波長:220nm)によってさらに精製して、化合物9a(50mg、19%収率、純度>99%)及び化合物9bを得た。
LC−MS(ESI)一般的手順A、方法2:R=1.12min,C2626FNに対する計算質量487.21,m/z実測値488.4[M+H]
H NMR(400MHz,DMSO−d)一般的手順 A:δ 13.06(s,1H),11.76(d,J=8.4Hz,1H),11.68(s,1H),8.35(s,1H),8.22−8.07(m,2H),7.57(t,J=7.6Hz,1H),7.40(m,J=17.7,8.9Hz,2H),7.19(t,J=7.6Hz,1H),6.98(t,J=8.1Hz,1H),5.42−5.30(m,1H),3.35(s,4H),3.03(s,4H),2.24(s,3H),1.65(d,J=6.4Hz,3H).
化合物10b
(S)−3−(6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(オキサゾール−4−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン及び化合物10a
(R)−3−(6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(オキサゾール−4−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
反応混合物を、分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物10(立体異性体の混合物)(115mg、12.4%収率)を黄色固体として得た。粗化合物を、分取SFC(分離条件:カラム:ChiralPak IA Daicel chemical Industries,Ltd,250×50mm I.D.,10um;移動相A:ヘキサン、移動相B:IPA(0.1%DEA)、A:B=70:30 60ml/分;カラム温度:35℃;カラム圧力:2.0MPa;エバポレーター温度:35℃;波長:254nm)によってさらに精製して、化合物10b(16.44mg、14.30%収率、純度>98%)及び化合物10aを得た。
化合物10b:LC−MS(ESI)一般的手順A、方法1:R=1.29min,C2726に対する計算質量537.2,m/z実測値538.4[M+H]
H NMR(400MHz,CDOD)一般的手順 A:δ 8.15(s,1H),8.11(s,1H),7.93(s,2H),7.77(d,J=17.1Hz,1H),7.56(t,J=7.5Hz,1H),7.35(d,J=8.3Hz,1H),7.21(t,J=7.6Hz,1H),5.38(q,J=6.4Hz,1H),3.09(d,J=38.6Hz,8H),2.69(d,J=14.3Hz,3H),1.76(d,J=6.6Hz,3H).
化合物11b
(R)−3−(6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(オキサゾール−4−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン;及び化合物11a
(S)−3−(6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(オキサゾール−4−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
残留物を、分取HPLC(カラム:Inertsil ODS−3 20×250mm 10um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.05%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:25〜40%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物11(立体異性体の混合物)(140mg、16.8%収率)を黄色固体として得た。単離した物質を分取SFC(分離条件:ChiralPak AD−H Daicel chemical Industries,Ltd,250×30mm I.D.,5um;移動相A:超臨界CO、移動相B:エタノール(0.1%NH.HO)、A:B=60:40 50mL/分;カラム温度:38℃;ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60℃;エバポレーター温度:20℃;トリマー温度:25℃;波長:220nm)によってさらに精製して、化合物11b(47.82mg、5.73%収率、ee:>99%)及び化合物11a(47.66mg、5.71%収率、ee:>99%)を得た。
化合物11b:
LC−MS(ESI)一般的手順A、方法2:R=0.97min,C2627に対する計算質量469.2,m/z実測値470.5[M+H]
H NMR(400MHz,DMSO−d)一般的手順 A:δ 12.86−12.81(m,1H),11.77−11.63(m,2H),8.36(d,J=4.8Hz,1H),8.12−8.07(m,2H),7.57−7.38(m,3H),7.23−6.92(m,3H),5.29(s,1H),3.33(s,4H),3.21(s,4H),2.24(s,3H),1.64(t,J=6.4Hz,3H).
化合物11a:
LC−MS(ESI)一般的手順A、方法2:R=0.97min,C2627に対する計算質量469.2,m/z実測値470.5[M+H]
H NMR(400MHz,DMSO−d)一般的手順 A:δ 12.86−12.82(m,1H),11.77−11.63(m,2H),8.36(d,J=5.2Hz,1H),8.12−8.07(m,2H),7.57−7.38(m,3H),7.23−6.92(m,3H),5.29(s,1H),3.33(s,4H),3.21(s,4H),2.24(s,3H),1.64(t,J=6.8Hz,3H).
化合物13b
(S)−3−(7−フルオロ−6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
反応混合物を、分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物13(立体異性体の混合物)(400mg、66%収率)を黄色固体として得た。粗化合物を、分取SFC(分離条件:カラム:ChiralPak AD−H Daicel chemical Industries,Ltd,250×30mm I.D.,5um;移動相A:超臨界CO、移動相B:エタノール(0.1%NH.HO)、A:B=60:40 50mL/分;カラム温度:38℃;ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60℃;エバポレーター温度:20℃;トリマー温度:25℃;波長:220nm)によってさらに精製して、化合物13b(80mg、20%収率、純度>99%)を得た。
LC−MS(ESI)一般的手順A、方法2:R=1.11min,C2828FNOに対する計算質量497.23,m/z実測値498.4[M+H]
H NMR(400MHz,DMSO−d+DO)一般的手順 A:δ 8.52(d,J=3.9Hz,1H),8.02(d,J=8.4Hz,1H),7.76(t,J=7.6Hz,1H),7.57 − 7.42(m,3H),7.36(t,J=8.9Hz,1H),7.31−7.24(m,1H),7.10(t,J=7.9Hz,1H),7.02(t,J=8.1Hz,1H),5.55(m,J=6.7Hz,1H),3.68(s,4H),3.05(s,4H),2.25(s,3H),1.72(d,J=6.3Hz,3H).
化合物14
(S)−3−(6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
反応混合物を、分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物14(166.33mg、14.1%収率、純度>98%)を黄色固体として得た。
LC−MS(ESI)一般的手順A、方法1:R=1.26min,C2928Oに対する計算質量547.2,m/z実測値548.4[M+H]
H NMR(400MHz,CDOD)一般的手順 A:δ 8.50(s,1H),8.03−7.86(m,2H),7.80(s,1H),7.75(s,1H),7.58(s,1H),7.50(t,J=7.6Hz,1H),7.31(s,1H),7.29(s,1H),7.02(d,J=44.7Hz,1H),5.50(s,1H),3.03(s,4H),2.65(s,4H),2.38(s,3H),1.82(s,3H).
化合物15
(S)−3−(6−(4−メチル−3−オキソピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン

反応混合物を、分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物15(16.64mg、14.06%収率)を黄色固体として得た。
LC−MS(ESI)一般的手順A、方法2:R=1.13min,C2827に対する計算質量493.2,m/z実測値494.3[M+H]
H NMR(400MHz,CDOD)一般的手順 A:δ 8.49(s,1H),7.95(d,J=8.2Hz,1H),7.78−7.75(m,1H),7.58(t,J=8.3Hz,2H),7.52−7.47(m,1H),7.34−7.24(m,2H),7.18−6.98(m,3H),5.47−5.42(m,1H),3.85(s,2H),3.54(s,4H),3.03(s,3H),1.78(d,J=6.0Hz,3H).
化合物16
(S)−8−フルオロ−3−(6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
反応混合物を、分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物16(25mg、10.3%収率)を褐色固体として得た。
LC−MS(ESI)一般的手順B、方法2:R=1.44min,C2725FNに対する計算質量484.2,m/z実測値485.1[M+H]
H NMR(400MHz,CDOD)一般的手順 A:δ 8.48(d,J=4.4Hz,1H),7.81−7.77(m,2H),7.58−7.53(m,1.5H),7.52−7.46(m,0.5H),7.36−7.24(m,2.5H),7.16(s,0.5H),7.06(m,2H),5.48−5.38(m,1H),3.96−3.84(m,4H),3.18(m,4H),1.78(d,J=6.2Hz,3H).
化合物17
(S)−6−フルオロ−3−(6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
混合物を、分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物17(120mg、24.8%収率)を黄色固体として得た。
LC−MS(ESI)一般的手順B、方法2:R=1.34min,C2725FNに対する計算質量484.2,m/z実測値485.1[M+H]
H NMR(400MHz,DMSO−d)一般的手順 A:δ12.92−12.88(m,1H),12.33(d,J=8.0Hz,0.40H),12.19(d,J=8.0Hz,0.53H),11.65(m,1H),8.55(m,1H),7.79−7.70(m,2H),7.61−7.34(m,4H),7.28−7.23(m,2H),7.01−6.96(m,1H),5.48−5.44(m,1H),3.78(m,4H),3.11(m,4H),1.73−1.70(m,3H).
化合物18
(S)−3−(6−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
反応混合物を、分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、粗化合物を得て、次いで分取TLC(ジクロロメタン/メタノール=8/1、R=0.3)によって精製して、化合物18(39.35mg、8.4%収率、純度>99%)を黄色固体として得た。
LC−MS(ESI)一般的手順B、方法2:R=1.31min,C3030Oに対する計算質量561.2,m/z実測値562.2[M+H]
H NMR(400MHz,DMSO−d)一般的手順 A:δ 13.06(d,J=16.9Hz,1H),12.18(d,J=8.1Hz,0.5H),12.06(d,J=8.0Hz,0.5H),11.62(d,J=10.1Hz,1H),8.62−8.48(m,1H),2.91−7.68(m,3H),7.59−7.45(m,2H),7.40−7.02(m,4H),5.59−5.46(m,1H),4.52(d,J=6.3Hz,0.5H),4.32(d,J=7.0Hz,0.5H),3.84−3.51(m,3H),3.08−2.87(m,2H),2.68(s,3H),2.26−2.10(m,2H),1.94−1.53(m,5H).
化合物19
(S)−3−(6−(メチル(1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
反応混合物を、分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物19(2.10mg、3.7%収率、純度>99%)を黄色固体として得た。
LC−MS(ESI)一般的手順A、方法2:R=1.50min,C3132Oに対する計算質量575.2,m/z実測値576.4[M+H]
H NMR(400MHz,CDOD)一般的手順 A:δ 8.54−8.47(m,1H),8.01−7.90(m,2H),7.84−7.71(m,2H),7.58(d,J=7.9Hz,1H),7.55−7.47(m,1H),7.37−7.24(m,2H),7.13−7.05(m,1H),5.55−5.46(m,1H),3.00−2.84(m,3H),2.70(s,3H),2.26(s,3H),2.16−2.01(m,2H),1.96−1.54(m,7H).
化合物20
(S)−3−(6−(モルホリン−4−カルボニル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
反応混合物を、分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物20(105.21mg、24.76%収率、純度>99%)を黄色固体として得た。
LC−MS(ESI)一般的手順B、方法1:R=1.48min,C2826に対する計算質量494.2,m/z実測値495.2[M+H]
H NMR(400MHz,DMSO−d)一般的手順 A:δ 13.22(d,J=3.8Hz,1H),12.26(d,J=7.8Hz,1H),11.60(s,1H),8.55(s,1H),8.00(d,J=8.5Hz,1H),7.83−7.75(m,2H),7.67(d,J=11.0Hz,1H),7.51(d,J=7.3Hz,2H),7.35(d,J=8.2Hz,1H),7.26(d,J=7.6Hz,2H),7.08(t,J=7.5Hz,1H),5.58−5.50(m,1H),3.63(s,4H),3.55(s,4H),1.74(d,J=4.2Hz,3H).
化合物21
3−(6−((2R,6R)−2,6−ジメチルモルホリノ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−(((S)−1−(ピリジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
混合物を減圧下で濃縮して残留物を得て、これをシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=30:1)によって精製し、次いで分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によってさらに精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物21(8.11mg、3.8%収率、純度>99%)を黄色固体として得た。
LC−MS(ESI)一般的手順A、方法2:R=1.37min,C2930に対する計算質量494.6,m/z実測値495.4[M+H]
H NMR(400MHz,DMSO−d)一般的手順 A:δ 12.91(s,0.5H),12.87(s,0.5H),12.27(d,J=8.4Hz,0.5H),12.15(d,J=7.8Hz,0.5H),11.57(s,1H),8.54(t,J=5.1Hz,1H),7.96(t,J=7.7Hz,1H),7.76(dd,J=15.1,7.6Hz,1H),7.62−7.45(m,3H),7.38−7.20(m,3H),7.16−6.88(m,2H),5.55−5.43(m,1H),4.18−4.01(m,2H),3.16(d,J=10.8Hz,3H),2.84(dd,J=11.3,6.0Hz,2H),1.72(t,J=7.3Hz,3H),1.25(d,J=6.1Hz,6H).
化合物22a
3−(6−((2S,6R)−2,6−ジメチルモルホリノ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−(((S)−1−(ピリミジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
反応混合物を、分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物22(立体異性体の混合物)(23mg、9.5%収率)を黄色固体として得た。粗化合物を、分取SFC(分離条件:カラム:ChiralPak AD−H Daicel chemical Industries,Ltd,250×30mm I.D.,5um;移動相A:超臨界CO、移動相B:イソプロパノール(0.1%DEA)、A:B=60:40 50mL/分;カラム温度:38℃;ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60℃;エバポレーター温度:20℃;トリマー温度:25℃;波長:220nm)によってさらに精製して、化合物22a(2.17mg、9.4%収率、ee:>99%)及び化合物22bを得た。
化合物22a:LC−MS(ESI)一般的手順A、方法2:R=1.16min,C2829に対する計算質量495.2,m/z実測値496.4[M+H]
H NMR(400MHz,CDOD)一般的手順 A:δ 8.67(d,J=4.9Hz,2H),8.08(d,J=8.3Hz,1H),7.51(t,J=7.3Hz,2H),7.35−7.24(m,2H),7.17(m,2H),7.03(d,J=8.7Hz,1H),5.44(d,J=6.7Hz,1H),3.86(s,2H),3.51(d,J=11.4Hz,2H),2.40(t,J=11.0Hz,2H),1.78(d,J=6.7Hz,3H),1.25(d,J=6.2Hz,6H).
化合物23a
(S)−3−(7−フルオロ−6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリミジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
反応混合物を、分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物23(立体異性体の混合物)(140mg、19%収率)を黄色固体として得た。粗化合物を、分取SFC(分離条件:カラム:ChiralPak AD−H Daicel chemical Industries,Ltd、250×30mm I.D.,5um;移動相A:超臨界CO、移動相B:エタノール(0.1%NH.HO)、A:B=60:40 50mL/分;カラム温度:38℃;ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60℃;エバポレーター温度:20℃;トリマー温度:25℃;波長:220nm)によってさらに精製して、化合物23a(50mg、36%収率、純度>99%)及び化合物23bを得た。
化合物23a:LC−MS(ESI)一般的手順A、方法2:R=1.56min,C2624FNに対する計算質量485.2,m/z実測値486.4[M+H]
H NMR(400MHz,DMSO−d)一般的手順 A ;δ 13.08(s,1H),12.14(d,J=7.9Hz,1H),11.59(s,1H),8.77(d,J=4.9Hz,2H),8.09(d,J=8.3Hz,1H),7.51(t,J=7.6Hz,1H),7.45(d,J=8.5Hz,1H),7.36(m,2H),7.09(t,J=7.8Hz,1H),7.00(t,J=8.0Hz,1H),5.65−5.55(m,1H),3.83 −3.74(m,4H),3.04(m,4H),1.75(d,J=6.6Hz,3H).
化合物24
(S)−3−(7−フルオロ−6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
反応混合物を、分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物24(75mg、12%収率、純度>99%)を黄色固体として得た。
LC−MS(ESI)一般的手順A、方法2:R=1.45min,C2725FNに対する計算質量、484.20,m/z実測値485.4[M+H]
H NMR(400MHz,DMSO−d)一般的手順 A:δ 11.63(s,1H),8.50(d,J=4.9Hz,1H),8.05(d,J=8.2Hz,1H),7.81(t,J=7.8Hz,1H),7.60−7.43(m,3H),7.39−7.24(m,2H),7.08(m,J=16.3,7.9Hz,2H),5.42(d,J=5.8Hz,1H),3.78(s,4H),3.05(s,4H),1.69(d,J=6.6Hz,3H).
化合物25a
(S)−3−(6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリミジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
反応混合物を、分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物25(立体異性体の混合物)(16mg、5.2%収率)を褐色固体として得た。粗化合物を、分取SFC(分離条件:カラム:ChiralPak AD−H Daicel chemical Industries,Ltd、250×30mm I.D.,5um;移動相A:超臨界CO、移動相B:エタノール(0.1%DEA)、A:B=60:40 50mL/分;カラム温度:38℃;ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60℃;エバポレーター温度:20℃;トリマー温度:25℃;波長:220nm)によってさらに精製して、化合物25a(3.81mg、23.8%収率、純度>99%)及び化合物25bを得た。
化合物25a:LC−MS(ESI)一般的手順A、方法2:R=1.30min,C2827Oに対する計算質量548.2,m/z実測値549.3[M+H]
H NMR(400MHz,CDOD)一般的手順 A:δ 8.72(d,J=4.9Hz,2H),8.09(d,J=8.2Hz,1H),7.98−7.89(m,1H),7.85−7.71(m,1H),7.57−7.48(m,1H),7.37−7.27(m,2H),7.20−7.12(m,1H),5.60−5.52(m,1H),3.20−2.87(m,8H),2.65(d,J=13.3Hz,3H),1.83(d,J=6.6Hz,3H).
化合物26a
3−(6−((S)−2−メチルモルホリノ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−(((S)−1−(ピリミジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
混合物を室温まで冷却し、次いで減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=30:1)によって精製し、次いで分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によってさらに精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物26(立体異性体の混合物)(45.0mg、28.3%収率)を黄色固体として得た。粗化合物を、分取SFC(分離条件:カラム:ChiralCel OZ−H Daicel chemical Industries,Ltd,250×30mm I.D.,5um;移動相A:超臨界CO、移動相B:イソプロパノール(0.1%DEA)、A:B=55:45 50mL/分;カラム温度:38℃;ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60℃;エバポレーター温度:20℃;トリマー温度:25℃;波長:220nm)によってさらに精製して、化合物26a(12.49mg、27.7%収率、純度>99%)及び化合物26bを得た。
化合物26a:
LC−MS(ESI)一般的手順B、方法2:R=1.26min,C2727に対する計算質量481.2,m/z実測値482.2[M+H]
H NMR(400MHz,CDOD)一般的手順 A:δ:8.68(d,J=4.8Hz,2H),8.09(d,J=8.4Hz,1H),7.53−7.49(m,2H),7.32(d,J=8.0Hz,1H),7.28−7.25(m,1H),7.18−7.12(m,2H),7.03(dd,J=8.4Hz,1H),5.47(q,J=6.8Hz,1H),7.01−3.98(m,1H),3.86−3.80(m,2H),3.53(d,J=11.6Hz,1H),3.45(d,J=12Hz,1H),2.83−2.77(m,1H),2.50−2.45(m,1H),1.79(d,J=6.8Hz,3H),1.25(d,J=6.0Hz,3H).
化合物27a
(S)−3−(5−フルオロ−6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリミジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
反応混合物を、分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物27(立体異性体の混合物)(88mg、19.0%収率)を黄色固体として得た。粗化合物を、分取SFC(分離条件:カラム:ChiralPak AD−H Daicel chemical Industries,Ltd,250×30mm I.D.,5um;移動相A:超臨界CO、移動相B:エタノール(0.1%DEA)、A:B=60:40 50mL/分;カラム温度:38℃;ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60℃;エバポレーター温度:20℃;トリマー温度:25℃;波長:254nm)によってさらに精製して、化合物27a(15.13mg、17.19%収率、純度>99%)及び化合物27bを得た。
化合物27a:LC−MS(ESI)一般的手順B、方法2:R=1.51min,C2624FNに対する計算質量485.2,m/z実測値486.3[M+H]
H NMR(400MHz,DMSO−d)一般的手順 A:δ 13.00(d,J=6.5Hz,1H),12.03(d,J=7.3Hz,0.45H),11.90(d,J=6.9Hz,0.42H),11.58(s,1H),8.80−8.77(m,2H),8.05(s,1H),7.53−7.46(m 1H),7.45−7.17(m,4H),7.12−7.07(s,1H),5.56−5.51(m,1H),3.78(s,4H),3.00(s,4H),1.74(t,J=6.9Hz,3H).
化合物28a
(S)−3−(6−(ピペリジン−1−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリミジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
混合物を室温まで冷却し、次いで減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=40:1)によって精製し、次いで分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物28(立体異性体の混合物)(45.0mg、32.3%収率)を黄色固体として得た。粗化合物を、分取SFC(分離条件:カラム:ChiralPak AD−H Daicel chemical Industries,Ltd,250×30mm I.D.,5um;移動相A:超臨界CO、移動相B:エタノール(0.1%DEA)、A:B=50:50 50mL/分;カラム温度:38℃;ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60℃;エバポレーター温度:20℃;トリマー温度:25℃;波長:220nm)によってさらに精製して、化合物28a(10.53mg、23.4%収率、純度>99%)及び化合物28bを得た。
化合物28a:LC−MS(ESI)一般的手順B、方法2:R=1.20min,C2727Oに対する計算質量465.2,m/z実測値466.3[M+H]
H NMR(400MHz,CDOD)一般的手順 A:δ:8.67(d,J=4.8Hz,2H),8.09(d,J=8.4Hz,1H),7.53−7.49(m,2H),7.33(d,J=8.0Hz,1H),7.28(t,J=4.8Hz,1H),7.22−7.15(m,2H),7.06(dd,J1,2=1.6Hz,J1,3=8.8Hz,1H),5.46(q,J=6.4Hz,1H),3.16(t,J=5.2Hz,4H),1.82−1.77(m,7H),1.64−1.60(m,2H).
化合物29a
(S)−4−((1−(ピリミジン−2−イル)エチル)アミノ)−3−(6−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)キノリン−2(1H)−オン
反応混合物を、分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物29(立体異性体の混合物)(35mg、23.7%収率)を黄色固体として得た。粗化合物を、分取SFC(分離条件:カラム:ChiralPak AD−H Daicel chemical Industries,Ltd,250×30mm I.D.,5um;移動相A:超臨界CO、移動相B:エタノール(0.1%DEA)、A:B=50:50 50mL/分;カラム温度:38℃;ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60℃;エバポレーター温度:20℃;トリマー温度:25℃;波長:220nm)によってさらに精製して、化合物29a(6.17mg、17.63%収率、純度>99%)及び化合物29bを得た。
化合物29a:LC−MS(ESI)一般的手順A、方法2:R=1.27min,C2726に対する計算質量466.2,m/z実測値467.4[M+H]
H NMR(400MHz,DMSO− d)一般的手順 A:δ 12.96(d,J=7.8Hz,1H),12.20(d,J=8.2Hz,0.5H),12.10(d,J=8.2Hz,0.5H),11.58(s,1H),8.85−8.71(m,2H),8.07(dd,J=7.9,5.0Hz,1H),7.63(d,J=8.3Hz,0.5H),7.59(s,0.5H),7.55−7.45(m,2H),7.39−7.33(m,2H),7.13−7.08(m,2H),5.60−5.52(m,1H),3.98(d,J=10.7Hz,2H),3.51−3.33(m,2H),2.93−2.78(m,2H),1.79−1.70(m,7H).
化合物34a
(S)−4−((1−(4−メチルピリミジン−2−イル)エチル)アミノ)−3−(6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)キノリン−2(1H)−オン
反応混合物を、分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物34(立体異性体の混合物)(100mg、33.0%収率)を黄色固体として得た。粗化合物を、分取SFC(分離条件:カラム:ChiralPak AD−H Daicel chemical Industries,Ltd,250×30mm I.D.,5um;移動相A:超臨界CO、移動相B:エタノール(0.1%DEA)、A:B=50:50 50mL/分;カラム温度:38℃;ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60℃;エバポレーター温度:20℃;トリマー温度:25℃;波長:220nm)によってさらに精製して、化合物34a(15.14mg、15.1%収率、純度>99%)及び化合物34bを得た。
化合物34a:LC−MS(ESI)一般的手順B、方法2:R=1.16min,C2727に対する計算質量481.2,m/z実測値482.2[M+H]
H NMR(400MHz,CDOD)一般的手順 A:δ 8.45(d,J=5.1Hz,1H),8.09(d,J=8.4Hz,1H),7.62−7.42(m,2H),7.37−7.00(m,5H),5.35(q,J=6.6Hz,1H),3.95−3.81(m,4H),3.21−3.11(m,4H),2.37(s,3H),1.76(d,J=6.6Hz,3H).
化合物35b
(S)−3−(6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピラジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
反応混合物を、分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物35(立体異性体の混合物)(178mg、24.1%収率)を黄色固体として得た。粗化合物を、分取SFC(分離条件:カラム:ChiralCel OJ−H Daicel chemical Industries,Ltd、250×30mm I.D.,5um;移動相A:超臨界CO、移動相B:エタノール(0.1%DEA)、A:B=60:40 50mL/分;カラム温度:38℃;ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60℃;エバポレーター温度:20℃;トリマー温度:25℃;波長:220nm)によってさらに精製して、化合物35b(63.71mg、35.8%収率、純度>99%)及び化合物35aを得た。
化合物35b:LC−MS(ESI)一般的手順A、方法3:R=1.01min,C2625に対する計算質量467.21,m/z実測値468.2[M+H]
H NMR(400MHz,CDOD)一般的手順 A:δ 8.67(d,J=4.8Hz,1H),8.46(d,J=8.3Hz,1H),8.41(t,J=7.4Hz,1H),8.00(m,1H),7.56−7.49(m,2H),7.32(s,1H),7.19−7.12(m,2H),7.03(m,1H),5.47(d,J=6.6Hz,1H),3.87(m,4H),3.16(m,4H),1.80(d,J=6.6Hz,3H).
化合物36b
(S)−4−((1−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)エチル)アミノ)−3−(6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)キノリン−2(1H)−オン
反応混合物を、分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物36(立体異性体の混合物)(110mg、13%収率)を黄色固体として得た。粗化合物を、分取SFC(分離条件:カラム:ChiralPak AD−H Daicel chemical Industries,Ltd、250×25mm I.D.,10 um;移動相A:超臨界CO、移動相B:MeOH(0.1%DEA)、A:B=50:50 60mL/分;カラム温度:25℃;ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60℃;エバポレーター温度:20℃;トリマー温度:25℃;波長:220nm)によってさらに精製して、化合物36b(31.35mg、28.5%収率、純度>99%)及び化合物36aを得た。
化合物36b:LC−MS(ESI)一般的手順B、方法5:R=1.18min,C2625に対する計算質量497.25,m/z実測値498.2[M+H]
H NMR(400MHz,DMSO−d)一般的手順 A:δ 12.86(d,J=10.8Hz,1H),11.95(d,J=8.7Hz,0.5H),11.84(d,J=8.9Hz,0.5),11.56(s,1H),8.23−8.15(m,1H),7.67−7.61(m,1H),7.60−7.45(m,2H),7.36(d,J=8.2Hz,1H),7.25(d,J=1.9Hz,0.6H),7.15(t,J=7.7Hz,1H),7.10(d,J=1.5Hz,0.4H),6.97(td,J=9.1,1.9Hz,1H),6.22(dd,J=4.2,2.3Hz,1H),5.44−5.35(m,1H),4.41(ddd,J=17.2,8.9,4.6Hz,1H),3.78(s,4H),3.11(d,J=3.9Hz,4H),1.66(t,J=7.4Hz,3H),1.35(dd,J=6.4,2.9Hz,6H).
化合物37b
3−(6−((2R,6R)−2,6−ジメチルモルホリノ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−(((R)−1−(ピリミジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
及び化合物37a
3−(6−((2R,6R)−2,6−ジメチルモルホリノ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−(((S)−1−(ピリミジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=30:1)によって精製して、化合物37(立体異性体の混合物)を黄色固体(45mg、収率20.9%)として得た。粗化合物を分取SFC(分離条件:カラム:ChiralPak AD−H Daicel chemical Industries,Ltd、250×25mm I.D.,10um;移動相A:超臨界CO、移動相B:EtOH/ACN/DEA=85/15/0.2、A:B=50:50 60mL/分;カラム温度:25℃;ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60℃;エバポレーター温度:20℃;トリマー温度:25℃;波長:220nm)によりさらに精製して、化合物37b(17.16mg、収率38.13%、純度96%)及び化合物37a(14.79mg、収率32.87%、純度97%)を得た。
化合物37b:LC−MS(ESI)一般的手順A、方法2:R=1.34min,C2829に対する計算質量495.2,m/z実測値496.4[M+H]
H NMR(400MHz,CDOD)一般的手順 B δ 8.67(d,J=4.9Hz,2H),8.09(d,J=8.2Hz,1H),7.52(t,J=7.7Hz,2H),7.35−7.23(m,2H),7.18(t,J=7.6Hz,1H),7.11(s,1H),7.00(d,J=8.2Hz,1H),5.38(d,J=5.9Hz,1H),4.23−4.12(m,2H),3.21(d,J=11.5Hz,2H),2.90(dd,J=11.5,5.8Hz,2H),1.76(d,J=6.5Hz,3H),1.33(d,J=6.3Hz,6H).
化合物37a:LC−MS(ESI)一般的手順A、方法2:R=1.34min,C2829に対する計算質量495.2,m/z実測値496.4[M+H]
H NMR(400MHz,CDOD)一般的手順 A:δ 8.66(d,J=4.9Hz,2H),8.06(d,J=8.2Hz,1H),7.53−7.45(m,2H),7.33−7.23(m,2H),7.14(dd,J=17.4,9.8Hz,2H),6.97(d,J=8.6Hz,1H),5.49−5.37(m,1H),4.19−4.15(m,2H),3.19(d,J=9.4Hz,2H),2.88(dd,J=11.5,5.8Hz,2H),1.77(d,J=6.6Hz,3H),1.33(d,J=6.4Hz,6H).
化合物39a
3−(6−((2S,6S)−2,6−ジメチルモルホリノ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−(((S)−1−(ピリミジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=30:1)によって精製して、化合物39(立体異性体の混合物)を黄色固体(45mg、収率20.9%)として得た。粗化合物を分取SFC(分離条件:カラム:ChiralCel OZ−H Daicel chemical Industries, Ltd、250×30mm I.D.,5um、移動相A:超臨界CO、移動相B:エタノール(0.1%DEA)、A:B=60:40 50mL/分;カラム温度:38℃、ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60°C;エバポレーター温度:20℃;トリマー温度:25℃;波長:220nm)によってさらに精製して、化合物39a(8.96mg、19.91%収率、純度99%)を得た。
LC−MS(ESI)一般的手順A、方法2:R=1.30min,C2829に対する計算質量495.2,m/z実測値496.3[M+H]
H NMR(400MHz,DMSO−d)一般的手順 A:δ 12.85(d,J=17.5Hz,1H),12.09(dd,J=45.6,8.2Hz,1H),11.57(s,1H),8.86−8.74(m,2H),8.06(d,J=8.3Hz,1H),7.57(d,J=8.7Hz,0.6H),7.49(dd,J=14.9,8.2Hz,1.4H),7.41−7.31(m,2H),7.22(d,J=2.0Hz,0.6H),7.09(dd,J=15.1,6.8Hz,1H),6.97−6.92(m,1H),5.55(d,J=6.8Hz,1H),4.12−4.08(m,2H),3.16(d,J=11.5Hz,2H),2.88−2.78(m,2H),1.76(dd,J=9.7,6.7Hz,3H),1.27−1.24(m,6H).
化合物40a
反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=30:1)によって精製して、化合物40(立体異性体の混合物)を黄色固体(40mg、収率25.5%)として得た。粗化合物を分取SFC(分離条件:カラム:ChiralPak AD−H Daicel chemical Industries,Ltd、250×30mm I.D.,5um、移動相A:超臨界CO、移動相B:エタノール(0.1%DEA)、A:B=50:50 50mL/分;カラム温度:38℃、ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60°C;エバポレーター温度:20℃;トリマー温度:25℃;波長:220nm)によってさらに精製して、化合物40a(7.17mg、17.9%収率、純度>99%)及び化合物40bを得た。
化合物40a:
LC−MS(ESI)一般的手順A、方法2:R=1.23min,C2727に対する計算質量481.2,m/z実測値482.3[M+H]
H NMR(400MHz,CDOD)一般的手順 A:δ 8.67(d,J=4.9Hz,2H),8.08(d,J=8.3Hz,1H),7.51(t,J=7.5Hz,2H),7.35−7.23(m,2.5H),7.16(t,J=7.7Hz,1.54H),7.03(d,J=8.6Hz,1H),5.44(d,J=6.7Hz,1H),4.00(d,J=9.8Hz,1H),3.83(t,J=10.3Hz,2H),3.48(dd,J=32.3,11.4Hz,2H),2.80(d,J=3.0Hz,1H),2.47(t,J=10.9Hz,1H),1.78(d,J=6.7Hz,3H),1.24(d,J=6.2Hz,3H).
化合物41b
(R)−4−((1−(ピリミジン−2−イル)エチル)アミノ)−3−(6−(4−(3,3,3−トリフルオロプロピル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)キノリン−2(1H)−オン
及び化合物41a
(S)−4−((1−(ピリミジン−2−イル)エチル)アミノ)−3−(6−(4−(3,3,3−トリフルオロプロピル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)キノリン−2(1H)−オン
混合物を室温まで冷却し、次いで減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=50:1)によって精製し、次いで分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によってさらに精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物41(立体異性体の混合物)(40.0mg、21.6%収率)を黄色固体として得た。粗化合物を、分取SFC(分離条件:カラム:ChiralPak AD−H Daicel chemical Industries,Ltd,250×30mm I.D.,5um;移動相A:超臨界CO、移動相B:エタノール(0.1%DEA)、A:B=60:40 50mL/分;カラム温度:38℃;ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60℃;エバポレーター温度:20℃;トリマー温度:25℃;波長:220nm)によりさらに精製して、化合物41b(15.10mg、収率37.8%、純度>99%)及び化合物41a(15.00mg、収率37.5%、純度>99%)を得た。
化合物41b:LC−MS(ESI)一般的手順B、方法2:R=1.08min,C2929Oに対する計算質量562.2,m/z実測値563.3[M+H]
H NMR(400MHz,CDOD)一般的手順 A:δ:8.68(d,J=4.8Hz,2H),8.09(d,J=8.4Hz,1H),7.53−7.49(m,2H),7.33(d,J=8.0Hz,1H),7.28−7.25(m,1H),7.19−7.15(m,2H),7.04−7.02(m,1H),5.47(q,J=6.8Hz,1H),3.24−3.22(m,4H),2.72−2.65(m,6H),2.50−2.41(m,2H),1.79(d,J=6.8Hz,3H).
化合物41a:LC−MS(ESI)一般的手順A、方法4:R=0.59min,C2929Oに対する計算質量562.2,m/z実測値563.3[M+H]
H NMR(400MHz,CDOD)一般的手順 A:δ:8.67(d,J=4.8Hz,2H),8.09(d,J=8.4Hz,1H),7.52(t,J=7.2Hz,2H),7.32(d,J=7.6Hz,1H),7.27−7.25(m,1H),7.18(t,J=7.6Hz,2H),7.04−7.01(m,1H),5.47(q,J=6.8Hz,1H),3.23−3.21(m,4H),2.72−2.66(m,6H),2.53−2.43(m,2H),1.79(d,J=6.8Hz,3H).
化合物43a
(S)−4−((1−(ピリミジン−2−イル)エチル)アミノ)−3−(6−(4−(トリフルオロメトキシ)ピペリジン−1−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)キノリン−2(1H)−オン
混合物を室温まで冷却し、次いで減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=30:1)によって精製し、次いで分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によってさらに精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物43(立体異性体の混合物)(40.0mg、22.1%収率)を黄色固体として得た。粗化合物を、分取SFC(分離条件:カラム:ChiralPak AD−H Daicel chemical Industries,Ltd、250×30mm I.D.,5u;移動相A:超臨界CO、移動相B:エタノール(0.1%DEA)、A:B=60:40 50mL/分;カラム温度:38℃;ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60℃;エバポレーター温度:20℃;トリマー温度:25℃;波長:220nm)によってさらに精製して、表題化合物43a(15.35mg、38.4%収率、純度>99%)及び化合物43bを得た。
化合物43a:
LC−MS(ESI)一般的手順B、方法2:R=1.48min,C2826に対する計算質量549.2,m/z実測値550.3[M+H]
H NMR(400MHz,CDOD)一般的手順 A:δ:8.68(d,J=4.8Hz,2H),8.09(d,J=8.0Hz,1H),7.53−7.49(m,2H),7.33(d,J=8.0Hz,1H),7.28(t,J=8.4Hz,1H),7.19−7.15(m,2H),7.05−7.03(m,1H),5.47(q,J=6.8Hz,1H),4.55−4.51(m,1H),3.49−3.46(m,2H),3.10−3.04(m,2H),2.15(m,2H),2.02−1.97(m,2H),1.79(d,J=6.8Hz,3H).
化合物44a
3−(6−(8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−(((S)−1−(ピリミジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=30:1)によって精製して、化合物44(立体異性体の混合物)を黄色固体(50mg、収率15.6%)として得た。粗化合物を分取SFC(分離条件:カラム:ChiralCel OZ−H Daicel chemical Industries, Ltd、250×30mm I.D.,5um、移動相A:超臨界CO、移動相B:エタノール(0.1%DEA)、A:B=60:40 50mL/分 カラム温度:38℃、ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60°C;エバポレーター温度:20℃;トリマー温度:25℃;波長:220nm)によってさらに精製して、化合物44a(2.58mg、5.2%収率、純度98%)及び化合物44bを得た。
化合物44a:
LC−MS(ESI)一般的手順A、方法2:R=1.25min,C2827に対する計算質量493.2,m/z実測値494.3[M+H]
H NMR(400MHz,DMSO−d)一般的手順 A:δ 8.74−8.72(m,2H),8.02(d,J=8.2Hz,1H),7.51−7.44(m,2H),7.33(d,J=6.6Hz,2H),7.13−7.09(m,1H),7.05(s,0.6H),7.05(s,0.4H),6.91−6.86(m,1H),5.48(d,J=6.7Hz,1H),4.43(s,2H),3.37(d,J=10.7Hz,3H),2.82(d,J=11.0Hz,2H),1.90−1.81(m,4H),1.74−1.71(m,3H).
化合物45
(S)−3−(6−モルホリノ−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリミジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
混合物を室温まで冷却し、分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、表題化合物を立体異性体の混合物(50.0mg、20.8%収率)として黄色固体として得た。粗化合物を、分取SFC(分離条件:カラム:ChiralPak AD−H Daicel chemical Industries,Ltd、250×30mm I.D.,5u;移動相A:超臨界CO、移動相B:エタノール(0.1%DEA)、A:B=60:40 50mL/分;カラム温度:38℃;ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60℃;エバポレーター温度:20℃;トリマー温度:25℃;波長:220nm)によってさらに精製して、化合物45(9.00mg、18.0%収率,純度>99%)及び化合物45aを得た。
LC−MS(ESI)一般的手順B、方法2:R=1.92min,C2724に対する計算質量535.1,m/z実測値536.2[M+H]
H NMR(400MHz,CDOD)一般的手順 A:δ:8.72−8.70(m,2H),8.11(d,J=8.4Hz,1H),7.93−7.90(m,1H),7.79−7.73(m,1H),7.54−7.51(m,1H),7.33−7.29(m,2H),7.18−7.14(m,1H),5.57(q,J=6.8Hz,1H),3.84(m,4H),2.98(m,4H),1.83−1.81(m,3H).
化合物46
(S)−3−(4−メチル−6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリミジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
反応混合物を、分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物46(50mg、20.5%収率)を黄色固体として得た。
LC−MS(ESI)一般的手順A、方法3:R=1.02min,C2727に対する計算質量481.22,m/z実測値482.2[M+H]
H NMR(400MHz,CDOD)一般的手順 A:δ 8.68(d,J=4.8Hz,2H),8.10(d,J=8.3Hz,1H),7.49(t,J=7.4Hz,1H),7.35−7.24(m,2H),722−7.04(m,1H),6.96(s,1H),6.84(s,1H),5.55(d,J=6.6Hz,1H),3.87(s,4H),3.20−3.02(m,4H),2.64−2.52(m,3H),1.82(d,J=6.6Hz,3H).
化合物47
(S)−3−(7−メチル−6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリミジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
反応混合物を、分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、表題化合物を立体異性体の混合物(80mg、32.8%収率)として黄色固体として得た。粗化合物を、分取SFC(分離条件:カラム:ChiralPak AD−H Daicel chemical Industries,Ltd、250×30mm I.D.,5um;移動相A:超臨界CO、移動相B:エタノール(0.1%DEA)、A:B=50:50 50mL/分;カラム温度:38℃;ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60℃;エバポレーター温度:20℃;トリマー温度:25℃;波長:220nm)によってさらに精製して、化合物47(60.36mg、75.5%収率、純度>99%)を得た。
LC−MS(ESI)一般的手順A、方法3:R=1.13min,C2727に対する計算質量481.22,m/z実測値482.3[M+H]
H NMR(400MHz,CDOD)一般的手順 A:δ 8.68(d,J=4.8Hz,2H),8.10(d,J=8.3Hz,1H),7.49(t,J=7.4Hz,1H),7.35−7.30(m,2H),7.28−7.26(m,1H),7.14(s,1H),7.10−7.07(s,1H),5.55(d,J=6.6Hz,1H),3.88(m,4H),2.95(m,4H),2.67−2.51(m,3H),1.80(d,J=6.6Hz,3H).
化合物48a
(S)−4−((1−(4−メトキシピリジン−2−イル)エチル)アミノ)−3−(6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)キノリン−2(1H)−オン
反応混合物を、分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物48(立体異性体の混合物)(300mg、32.9%収率)を褐色固体として得た。粗化合物を、分取SFC(分離条件:カラム:ChiralPak AD−H Daicel chemical Industries,Ltd、250×30mm I.D.,5um;移動相A:超臨界CO、移動相B:エタノール(0.1%DEA)、A:B=60:40 50mL/分;カラム温度:38℃;ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60℃;エバポレーター温度:20℃;トリマー温度:25℃;波長:220nm)によってさらに精製して、化合物48a(77.41mg、25.8%収率,純度>99%)及び化合物48bを得た。
化合物48a:LC−MS(ESI)一般的手順B、方法2:R=1.17min,C2828に対する計算質量496.2,m/z実測値497.2[M+H]
H NMR(400MHz,CDOD)一般的手順 A:δ 8.25(d,J=5.9,1H),7.96(d,J=8.2,1H),7.63−7.45(m,2H),7.35−7.02(m,5H),6.85−6.77(m,1H),5.44−5.34(m,1H),3.93−3.85(m,4H),3.64(s,3H),3.19−3.13(m,4H),1.77(d,J=6.7,3H).
化合物49a
(S)−4−((1−(4−イソプロピルピリミジン−2−イル)エチル)アミノ)−3−(6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)キノリン−2(1H)−オン
反応混合物を、分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物49(立体異性体の混合物)(60mg、26.1%収率)を褐色固体として得た。粗化合物を、分取SFC(分離条件:カラム:ChiralPak AD−H Daicel chemical Industries,Ltd、250×30mm I.D.,5um;移動相A:超臨界CO、移動相B:エタノール(0.1%DEA)、A:B=60:40 50mL/分;カラム温度:38℃;ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60℃;エバポレーター温度:20℃;トリマー温度:25℃;波長:220nm)によってさらに精製して、表題化合物49a(8.53mg、14.2%収率、純度>99%)及び化合物49bを得た。
化合物49a:LC−MS(ESI)一般的手順B、方法2:R=1.47min,C2931に対する計算質量509.2,m/z実測値510.2[M+H]
H NMR(400MHz,CDOD)一般的手順 A:δ 8.47(d,J=5.2Hz,1H),8.14(d,J=8.4Hz,1H),7.63−6.97(m,7H),5.50−5.42(m,1H),3.94−3.83(m,4H),3.21−3.13(m,4H),2.87−2.76(m,1H),1.80(d,J=6.6Hz,3H),1.10(dd,J=6.8,2.7Hz,6H).
化合物50a
(S)−4−((1−(4−シクロプロピルピリミジン−2−イル)エチル)アミノ)−3−(6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)キノリン−2(1H)−オン
反応混合物を、分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物50(立体異性体の混合物)(120mg、20.8%収率)を褐色固体として得た。粗化合物を、分取SFC(分離条件:カラム:ChiralPak AD−H Daicel chemical Industries,Ltd,250×25mm I.D.,10um;移動相A:超臨界CO、移動相B:EtOH/ACN/DEA=95/5/0.2;A:B=50:50 70mL/分;カラム温度:25℃;ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60℃;エバポレーター温度:20℃;トリマー温度:25℃;波長:220nm)によってさらに精製して、化合物50a(58.16mg、48.5%収率,純度>99%)及び化合物50bを得た。
化合物50a:LC−MS(ESI)一般的手順B、方法2:R=1.41min,C2929に対する計算質量507.2,m/z実測値508.2[M+H]
H NMR(400MHz,CDOD)一般的手順 A:δ 8.34(d,J=5.3,1H),8.16(d,J=8.1,1H),7.59−7.50(m,2H),7.33(d,J=8.2,1H),7.26−7.06(m,4H),5.27−5.13(m,1H),3.93−3.84(m,4H),3.22−3.16(m,4H),1.96−1.88(m,1H),1.69(d,J=6.4,3H),0.98−0.78(m,4H).
化合物51a
(S)−3−(6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(オキサゾール−4−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
反応混合物を、分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物51(立体異性体の混合物)(130mg、21.7%収率)を黄色固体として得た。粗化合物を、分取SFC(分離条件:カラム:ChiralPak AD−H Daicel chemical Industries,Ltd,250×30mm I.D.,5um;移動相A:超臨界CO、移動相B:エタノール(0.1%DEA)、A:B=60:40 50mL/分;カラム温度:38℃;ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60℃;エバポレーター温度:20℃;トリマー温度:25℃;波長:220nm)によってさらに精製して、化合物51a(48.32mg、37.2%収率,純度>99%)及び化合物51bを得た。
化合物51a:LC−MS(ESI)一般的手順A、方法3:R=1.10min,C2524に対する計算質量456.19,m/z実測値457.2[M+H]
H NMR(400MHz,CDOD)一般的手順 A:δ 8.13(s,1H),8.09(d,J=8.3Hz,1H),7.89(t,J=7.4Hz,1H),7.56−7.53(m,2H),7.36−7.34(m,1H),7.22−7.18(m,1H),7.03−7.01(s,1H),5.27(d,J=6.6Hz,1H),3.87(m,4H),3.16(m,4H),1.71(d,J=6.6Hz,3H).
化合物52a
(S)−3−(6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(チアゾール−4−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
反応混合物を、分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物52(立体異性体の混合物)(110mg、17.7%収率)を黄色固体として得た。粗化合物を、分取SFC(分離条件:カラム:ChiralCel OZ−H Daicel chemical Industries,Ltd,250×30mm I.D.,5um;移動相A:超臨界CO、移動相B:エタノール(0.1%DEA)、A:B=60:40 50mL/分;カラム温度:38℃;ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60℃;エバポレーター温度:20℃;トリマー温度:25℃;波長:220nm)によってさらに精製して、化合物52a(25.88mg、23.5%収率,純度>99%)及び化合物52bを得た。
化合物52a:LC−MS(ESI)一般的手順A、方法3:R=1.12min,C2524Sに対する計算質量472.17,m/z実測値473.2[M+H]
H NMR(400MHz,CDOD)一般的手順 A:δ 8.96(d,J=4.8Hz,1H),8.01(d,J=8.3Hz,1H),7.52(t,J=7.4Hz,3H),7.34−7.32(d,J=8.0Hz,1H),7.16−7.12(m,2H),7.02(s,1H),5.55(d,J=6.6Hz,1H),3.88(m,4H),3.22(m,4H),1.78(d,J=6.6Hz,3H).
化合物53b
(R)−3−(6−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリミジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
及び化合物53a
(S)−3−(6−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリミジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
水(20mL)を反応混合物に添加し、減圧中で濾過した。濾過ケーキをジエチルエーテルで洗浄し、化合物53(立体異性体の混合物)(200mg、12.4%収率)を黄色固体として得た。粗化合物を、分取SFC(分離条件:カラム:ChiralCel OJ−H Daicel chemical Industries, Ltd、250×30mm I.D.,5um,移動相A:超臨界CO、移動相B:メタノール(0.1%DEA)、A:B=60:40 50mL/分;カラム温度:38℃、ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60°C;エバポレーター温度:20℃;トリマー温度:25℃;波長:220nm)によってさらに精製して、化合物53b(29.27mg、収率14.64%、純度>99%)及び化合物53a(40.90mg、収率20.45%、純度99%)を得た。
化合物53b:LC−MS(ESI)一般的手順A、方法2:R=1.29min,C2622Oに対する計算質量462.2,m/z実測値463.4[M+H]
H NMR(400MHz,DMSO−d)一般的手順 A:δ 13.02(s,1H),12.13(dd,J=23.8,8.1Hz,1H),11.60(s,1H),8.79(dd,J=4.8,3.6Hz,2H),8.17(s,0.5H),8.09−8.05(m,1.5zH),7.88(d,J=17.6Hz,1H),7.79(d,J=16.2Hz,1H),7.68(d,J=8.4Hz,0.5H),7.58(d,J=8.3Hz,0.5H),7.51(t,J=7.5Hz,1H),7.44−7.33(m,3H),7.11(t,J=7.6Hz,1H),5.61−5.53(m,1H),3.88(d,J=4.7Hz,3H),1.78(t,J=7.0Hz,3H).
化合物53a:LC−MS(ESI)一般的手順A、方法2:R=1.28min,C2622Oに対する計算質量462.2,m/z実測値463.4[M+H]
H NMR(400MHz,DMSO−d)一般的手順 A:δ 13.02(s,1H),12.13(dd,J=23.9,8.2Hz,1H),11.60(d,J=3.6Hz,1H),8.79(dd,J=4.8,3.5Hz,2H),8.17(s,0.5H),8.09−8.04(m,1.5H),7.88(d,J=17.5Hz,1H),7.79(d,J=16.0Hz,1H),7.68(d,J=8.2Hz,0.5H),7.58(d,J=8.3Hz,0.5H),7.51(t,J=7.4Hz,1H),7.44−7.33(m,3H),7.11(t,J=7.6Hz,1H),5.61−5.52(m,1H),3.88(d,J=4.7Hz,3H),1.78(t,J=7.0Hz,3H).
化合物55
(S)−3−(6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
反応が完了した後、次いで反応混合物を20mLの水中に注ぎ、DCM(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮乾固し、これを分取TLC(DCM:MeOH=10:1)によって精製して、部分的に精製された物質を褐色油状物として得た。生成物をアセトニトリル(10mL)と水(5mL)との間で分配した。溶液を凍結乾燥させ、化合物55(15.0mg、98.8%純度、13.4%収率)を黄色固体として得た。
LC−MS(ESI)一般的手順B−2、方法5:R=3.360min,C2726に対する計算質量466.21,m/z実測値467.0[M+H]
H NMR(400MHz,DMSO−d)一般的手順 B δ 12.92(br.s.,0.4H),12.89(br.s.,0.6H),12.31(d,J=7.9Hz,0.4H),12.18(d,J=8.2Hz,0.6H),11.61(br.s.,1H),8.58−8.52(m,1H),7.97(d,J=8.4Hz,1H),7.81−7.72(m,1H),7.59(d,J=8.8Hz,0.4H),7.54−7.45(m,2.6H),7.34(d,J=8.2Hz,1H),7.29−7.22(m,1.6H),7.13(s,0.4H),7.10−7.03(m,1H),7.02−6.93(m,1H),5.55−5.45(m,1H),3.81−3.73(m,4H),3.18−3.04(m,4H),1.76−1.68(m,3H).
化合物56
(S)−3−(6−(4−イソプロピルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
反応が完了した後、反応混合物を45mLの水中に注ぎ、DCM(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮乾固し、これを分取TLC(DCM:MeOH=10:1)によって精製して、生成物を褐色油状物として得た。生成物をアセトニトリル(10mL)と水(5mL)との間で分配した。溶液を乾燥するまで凍結乾燥させ、化合物56(20.0mg、96.3%純度、8.90%収率)を黄色固体として得た。
LC−MS(ESI)一般的手順B−2、方法4:R=5.307min,C3033Oに対する計算質量507.27,m/z実測値508.1[M+H]
H NMR(400MHz,DMSO−d)一般的手順 B:δ 12.92−12.82(m,1H),12.32−12.27(m,0.5H),12.20−12.12(m,0.5H),11.58(br s,1H),8.54(d,J=4.0Hz,1H),7.97(d,J=8.4Hz,1H),7.79−7.72(m,1H),7.58−7.43(m,3H),7.38−7.30(m,1H),7.30−7.19(m,1.5H),7.12−7.02(m,1.5H),7.01−6.90(m,1H),5.48(br d,J=7.3Hz,1H),3.12(br s,4H),2.72−2.66(m,1H),2.63(br s,4H),1.78−1.65(m,3H),1.03(d,J=6.4Hz,6H).
化合物7
(S)−メチル−1−(2−(2−オキソ−4−((1−(ピリジン−2−イル)エチル)アミノ)−1,2−ジヒドロキノリン−3−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)ピペリジン−4−カルボキシレート
反応が完了した後、混合物を濃縮乾固し、これを分取HPLC(カラム:Phenomenex Gemini 150×25mm×10um、移動相A:水(0.05v/v%水酸化アンモニウム)、移動相B:アセトニトリル、流速:25mL/分、勾配条件51%B〜81%)によって精製した。純粋な画分を回収し、溶媒を減圧下で蒸発させ、次いで凍結乾燥させ、化合物7(70mg、96.62%純度、37.7%収率)を黄色固体として得た。
LC−MS(ESI)一般的手順B−2、方法5:R=3.706min,C3030に対する計算質量522.24,m/z実測値523.0[M+H]
H NMR(400MHz,DMSO−d)一般的手順 B:δ 12.91(br.s.,0.4H),12.86(br.s.,0.6H),12.32(d,J=8.2Hz,0.4H),12.19(d,J=8.2Hz,0.6H),11.59(br.s.,1H),8.58−8.52(m,1H),7.96(d,J=8.2Hz,1H),7.81−7.72(m,1H),7.57(d,J=8.8Hz,0.4H),7.53−7.44(m,2.6H),7.34(d,J=8.2Hz,1H),7.28−7.22(m,1.6H),7.13(s,0.4H),7.09−7.03(m,1H),7.00−6.93(m,1H),5.58−5.42(m,1H),3.64(s,3H),3.61−3.54(m,2H),2.83−2.70(m,2H),2.54−2.53(m,1H),1.96(d,J=13.0Hz,2H),1.80−1.65(m,5H).
化合物57
(S)−tert−ブチル1−(2−(2−オキソ−4−((1−(ピリミジン−2−イル)エチル)アミノ)−1,2−ジヒドロキノリン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)ピペリジン−4−カルボキシレート
得られた混合物を減圧下で濃縮乾固して、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC(カラム:Phenomenex Gemini 150×25mm×10um、移動相A:水(0.05v/v%水酸化アンモニウム)、移動相B:アセトニトリル、流速:25mL/分、勾配条件75%B〜100%)によって精製した。純粋な画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。残留物を水(10mL)中に懸濁させ、得られた混合物を凍結乾燥させ、ラセミ化合物(101mg、95%純度、33.7%収率)を黄色固体として得た。次いでラセミ生成物を超臨界流体クロマトグラフィー(分離条件:AD(250m×30mm、10um);移動相:A:Supercritical CO2,B:0.1% NHOEtOH、A:B=55:45 80mL/分;カラム温度:38;ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60;エバポレーター温度:20;トリマー温度:25;波長:220nm)によって分離した。2つの画分を回収し、溶媒を減圧下で蒸発させた。2つの残留物を水(10mL)中に再懸濁させ、得られた混合物を乾燥するまで凍結乾燥させ、化合物57(39.3mg、99.9%純度、13.2%収率)を得た。
LC−MS(ESI)一般的手順B−2、方法6:R=5.242min,C3334に対する計算質量633.27,m/z実測値634.0[M+H]
H NMR(400MHz,DMSO−d)一般的手順 B:δ 13.30(br.s.,0.5H),13.28(br.s.,0.5H),12.10(d,J=7.1Hz,0.5H),11.97(d,J=7.3Hz,0.5H),11.62(s,1H),8.79(s,2H),8.08(s,1H),8.05(s,0.5H),7.86(d,J=6.0Hz,1H),7.72(s,0.5H),7.52(t,J=6.8Hz,1H),7.41−7.32(m,2H),7.11(t,J=7.4Hz,1H),5.64−5.54(m,1H),3.03−2.93(m,2H),2.92−2.84(m,1H),2.81−2.70(m,1H),2.43−2.36(m,1H),2.06−1.94(m,1H),1.93−1.85(m,2H),1.81−1.75(m,3H),1.72−1.66(m,1H),1.44(s,9H).
化合物58
(S)−1−(2−(2−オキソ−4−((1−(ピリミジン−2−イル)エチル)アミノ)−1,2−ジヒドロキノリン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)ピペリジン−4−カルボン酸
得られた混合物を減圧下で濃縮乾固して、粗生成物を得た。粗製混合生成物を分取HPLC(カラム:Phenomenex Gemini C18 250×50 10u、移動相A:水(0.225%FA);移動相B:アセトニトリル、流速:22mL/分、勾配条件38%B〜68%)によって精製した。純粋な画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。残留物を水(10mL)中に懸濁させ、得られた混合物を凍結乾燥させ、ラセミ化合物(50mg、97%純度)を黄色固体として得た。ラセミ化合物を超臨界流体クロマトグラフィー(分離条件:AD(250m×30mm、10um);移動相:A:超臨界CO、B:0.1%NHOEtOH、A:B=55:45 80mL/分;カラム温度:38;ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60;エバポレーター温度:20;トリマー温度:25;波長:220nm)によって分離した。2つの画分を回収し、溶媒を減圧下で蒸発させた。2つの残留物を水(10mL)中に再懸濁させ、得られた混合物を乾燥するまで凍結乾燥させ、化合物58(6.5mg、100%純度、12.3%収率)を得た。
LC−MS(ESI)一般的手順B−2、方法5:R=5.147min,C2926に対する計算質量577.20,m/z実測値578.2[M+H]
H NMR(400MHz,DMSO−d)一般的手順 B:δ 13.28(s,0.5H),13.24(s,0.5H),12.12(d,J=7.7Hz,0.5H),11.95(d,J=7.9Hz,0.5H),11.61(s,1H),8.78(t,J=5.3Hz,2H),8.08(s,1H),8.06(s,0.5H),7.90−7.84(m,1H),7.73(s,0.5H),7.53(t,J=7.7Hz,1H),7.41−7.32(m,2H),7.11(t,J=7.6Hz,1H),5.66−5.54(m,1H),3.02−2.94(m,2H),2.93−2.83(m,1H),2.83−2.71(m,1.5H),2.70−2.66(m,0.5H),1.96−1.87(m,2H),1.83−1.76(m,3H),1.75−1.64(m,2H).
化合物59
(Rac)−メチル4−(2−(2−オキソ−4−(((S)−1−(ピリジン−2−イル)エチル)アミノ)−1,2−ジヒドロキノリン−3−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)モルホリン−2−カルボキシレート
反応が完了した後、混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液でpH>7まで塩基性化した。次いで混合物をDCM(ジクロロメタン)(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過した。濾液を乾燥するまで蒸発させて、化合物59(24mg、96.0%純度、89.6%収率)を黄色固体として得た。
LC−MS(ESI)一般的手順B、方法5:R=3.639min,C2928に対する計算質量524.22,m/z実測値525.0[M+H]
H NMR(400MHz,DMSO−d)一般的手順 B:δ12.92(br.s.,1H),12.12(br.s.,1H),11.58(br.s.,1H),8.53(d,J=3.7Hz,1H),7.99(d,J=8.2Hz,1H),7.76(dt,J=1.8,7.7Hz,1H),7.55(s,1H),7.53−7.45(m,2H),7.34(d,J=7.5Hz,1H),7.25(dd,J=5.2,7.2Hz,2H),7.08(t,J=7.7Hz,1H),6.98(d,J=8.6Hz,1H),5.45(s,1H),4.47(dd,J=3.1,7.5Hz,1H),4.08−3.98(m,1H),3.82−3.75(m,1H),3.73(s,3H),3.47(dd,J=2.8,12.0Hz,1H),3.25(d,J=13.5Hz,1H),3.14(dd,J=7.6,11.8Hz,1H),3.03−2.93(m,1H),1.71(d,J=6.6Hz,3H).
化合物60
(Rac)−4−(2−(2−オキソ−4−(((S)−1−(ピリジン−2−イル)エチル)アミノ)−1,2−ジヒドロキノリン−3−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)モルホリン−2−カルボン酸
反応が完了した後、混合物をDCM(20mL×3)で抽出した。次いで合わせた水層を1M HCl(水溶液)でpH5〜6まで調節した。混合物を減圧下で濃縮乾固して、粗生成物を得て、これを分取HPLC(カラム:Phenomenex Gemini C18 150×25mm×5μm、移動相A:水(0.225%ギ酸);移動相B:アセトニトリル、流速:22mL/分、勾配条件8%B〜38%)によって精製した。純粋な画分を回収し、溶媒を減圧下で蒸発させ、次いで凍結乾燥させ、化合物60(50.0mg、96.6%純度、45.5%収率)を黄色固体として得た。
LC−MS(ESI)一般的手順B、方法5:R=3.75min,C2826に対する計算質量510.2,m/z実測値511.0[M+H]
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)一般的手順 B:δ=12.94(br.s.,0.4H),12.91(br.s.,0.6H),12.31(d,J=7.7Hz,0.4H),12.19(d,J=7.3Hz,0.6H),11.60(br.s.,1H),8.54(d,J=2.4Hz,1H),8.20(s,0.2H),7.96(d,J=8.4Hz,1H),7.81−7.70(m,1H),7.61(d,J=8.8Hz,0.4H),7.54−7.44(m,2.6H),7.37−7.28(m,1.6H),7.28−7.21(m,1H),7.14(s,0.4H),7.07(t,J=7.1Hz,1H),7.01−6.92(m,1H),5.52−5.45(m,1H),4.31−4.19(m,1H),4.15−4.00(m,1H),3.73(t,J=8.7Hz,1H),3.53−3.49(m,2H),3.07−2.84(m,2H),1.78−1.66(m,3H)
化合物62
(R)−メチル4−(2−(2−オキソ−4−(((S)−1−(ピリジン−2−イル)エチル)アミノ)−1,2−ジヒドロキノリン−3−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)モルホリン−2−カルボキシレート
反応が完了した後、混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液でpH>7まで塩基性化した。次いで混合物をDCM(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過した。濾液を乾燥するまで蒸発させて、化合物62(6.50mg、95.7%純度、60.6%収率)を黄色固体として得た。
LC−MS(ESI)一般的手順B、方法5:R=3.544min,C2928に対する計算質量524.22,m/z実測値525.0[M+H]
H NMR(400MHz,DMSO−d)一般的手順 B:δ12.96(br.s.,0.4H),12.93(br.s.,0.6H),12.29(d,J=8.2Hz,0.4H),12.17(d,J=8.4Hz,0.6H),11.59(br.s.,1H),8.57−8.52(m,1H),7.96(d,J=8.4Hz,1H),7.79−7.72(m,1H),7.61(d,J=8.6Hz,0.4H),7.54−7.48(m,2.6H),7.35−7.30(m,1.6H),7.28−7.23(m,1H),7.15(s,0.4H),7.06(t,J=7.7Hz,1H),6.97(ddd,J=2.1,9.0,11.2Hz,1H),5.55−5.44(m,1H),4.47(dt,J=3.1,7.6Hz,1H),4.10−3.97(m,1H),3.82−3.75(m,1H),3.75−3.70(m,3H),3.50−3.43(m,1H),3.25(dd,J=3.6,12.5Hz,1H),3.13(dd,J=7.9,11.7Hz,1H),3.03−2.94(m,1H),1.75−1.70(m,3H).
化合物63
(S)−7−フルオロ−3−(6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
反応が完了した後、得られた混合物を減圧中で濃縮し、粗生成物を得て、これを分取HPLC(カラム:Phenomenex Gemini 150×25mm×5μm、移動相A:水(0.05v/v%水酸化アンモニウム;移動相B:アセトニトリル、流速:22mL/分、勾配条件42%B〜72%)によって精製した。純粋な画分を回収し、溶媒を減圧下で蒸発させ、次いで凍結乾燥させ、化合物63(33.3mg、95.3%純度、26.3%収率)を黄色固体として得た。
LC−MS(ESI)一般的手順B−2、方法6:R=1.986min,C2828FNOに対する計算質量497.23,m/z実測値498.0[M+H]
H NMR(400MHz,DMSO−d)一般的手順 B:δ=12.81(br.s.,0.4H),12.77(br.s.,0.6H),12.39(d,J=8.2Hz,0.4H),12.26(d,J=7.9Hz,0.6H),11.65(br.s.,1H),8.57−8.52(m,1H),8.07−8.01(m,1H),7.80−7.71(m,1H),7.56(d,J=8.8Hz,0.4H),7.51−7.44(m,1.6H),7.28−7.22(m,1.6H),7.12−7.04(m,1.4H),7.00−6.90(m,2H),5.53−5.42(m,1H),3.17−3.10(m,4H),2.54−2.52(m,4H),2.25(s,3H),1.75−1.68(m,3H).
化合物64
(S)−3−(6−((1−メチルピペリジン−4−イル)オキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
反応が完了した後、反応混合物を蒸発乾固し、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH 100/0〜70/30)によって精製した。純粋な画分を回収し、溶媒を乾燥するまで真空下で蒸発させて、これを分取HPLCカラム:Phenomenex Gemini 150×25mm×10um、移動相A:水(0.05v/v%水酸化アンモニウム)、移動相B:アセトニトリル、流速:25mL/分、勾配条件40%B〜70%)によってさらに精製した。純粋な画分を回収し、溶媒を減圧下で蒸発させ、次いで凍結乾燥させ、化合物64(19.2mg、98.3%純度、5.20%収率)を黄色固体として得た。
LC−MS(ESI)一般的手順B−2、方法5:R=3.107min,C2930に対する計算質量494.24,m/z実測値495.1[M+H]
H NMR(400MHz,DMSO−d)一般的手順 B:δ 12.98(br.s.,0.4H),12.95(br.s.,0.6H),12.24(d,J=8.3Hz,0.4H),12.17(d,J=8.3Hz,0.6H),11.60(br.s.,1H),8.58−8.51(m,1H),7.97(dd,J=2.9,8.4Hz,1H),7.82−7.71(m,1H),7.60(d,J=8.8Hz,0.4H),7.50(m,2.6H),7.37−7.31(m,1.6H),7.25(dd,J=4.8,6.5Hz,1H),7.20(d,J=2.3Hz,0.4H),7.07(t,J=7.7Hz,1H),6.90−6.78(m,1H),5.50(t,J=7.3Hz,1H),4.44−4.24(m,1H),2.73−2.58(m,2H),2.26−2.09(m,5H),1.97(m,2H),1.77−1.70(m,3H),1.67(m,2H).
化合物65
(S)−3−(6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
反応が完了した後、反応混合物を45mLの水中に注ぎ、DCM(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮乾固し、これを分取TLC(DCM/MeOH=10/1)によって精製した。生成物をアセトニトリル(10mL)と水(5mL)との間で分配した。溶液を乾燥するまで凍結乾燥させ、化合物65(26.5mg、97.5%純度、14.2%収率)を黄色固体として得た。
LC−MS(ESI)一般的手順B−2、方法5:R=2.857min,C2829Oに対する計算質量479.24,m/z実測値480.2[M+H]
H NMR(400MHz,DMSO−d)一般的手順 B:δ 12.91(s,0.4H),12.87(s,0.6H),12.31(d,J=7.9Hz,0.4H),12.18(d,J=8.2Hz,0.6H),11.59(s,1H),8.54(d,J=2.9Hz,1H),7.97(d,J=8.6Hz,1H),7.80−7.70(m,1H),7.58(d,J=8.6Hz,0.4H),7.54−7.45(m,2.6H),7.34(d,J=7.3Hz,1H),7.29−7.21(m,1.6H),7.12(s,0.4H),7.07(br t,J=7.7Hz,1H),7.01−6.91(m,1H),5.49(br t,J=7.2Hz,1H),3.19−3.07(m,4H),2.60−2.52(m,4H),2.27(s,3H),1.79−1.66(m,3H).
化合物38b
(S)−5−クロロ−3−(6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
LC−MS(ESI)一般的手順B、方法2:R=1.22min,C2725ClNに対する計算質量500.1,m/z実測値501.1[M+H]
H NMR(400MHz,CDOD)一般的手順 A δ8.28(d,J=4.0Hz,1H),7.59(t,J=6.8Hz,2H),7.46(t,J=8.0Hz,1H),7.32−7.30(m,1H),7.24−7.05(m,5H),4.97(q,J=6.8Hz,1H),3.89−3.87(m,4H),3.19−3.17(m,4H),1.57(d,J=6.8Hz,3H).
化合物38a
(R)−5−クロロ−3−(6−モルホリノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(ピリジン−2−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
LC−MS(ESI)一般的手順B、方法2:R=1.22min,C2725ClNに対する計算質量500.1,m/z実測値501.1[M+H]
H NMR(400MHz,CDOD)一般的手順 A δ8.28(d,J=4.4Hz,1H),7.60(t,J=6.8Hz,2H),7.46(t,J=8.0Hz,1H),7.32−7.30(m,1H),7.24−7.06(m,5H),4.97(q,J=6.8Hz,1H),3.89−3.87(m,4H),3.20−3.17(m,4H),1.57(d,J=6.8Hz,3H).
化合物42
(S)−5−フルオロ−3−(6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−((1−(オキサゾール−4−イル)エチル)アミノ)キノリン−2(1H)−オン
反応混合物を、分取HPLC(カラム:WatersXBridge 30×150mm 5um、流速:20mL/分、移動相A:水(0.1%NH・HO)、移動相B:アセトニトリル、勾配:35〜55%(%B))によって精製した。所望の画分を回収し、揮発性物質を減圧下で除去した。水相を凍結乾燥させ、化合物42(10mg、9%収率、純度>99%)を黄色固体として得た。
LC−MS(ESI)一般的手順A、方法2:R=1.0min,C2626FNに対する計算質量487.21,m/z実測値488.3[M+H]
H NMR(400MHz,DMSO−d6)一般的手順 A δ 12.71(d,J=22.5Hz,1H),11.81(s,1H),11.47(dd,J=43.6,9.9Hz,1H),8.17(d,J=5.4Hz,1H),7.80(d,J=8.8Hz,1H),7.51(m,J=44.7,8.7Hz,2H),7.32−7.15(m,2H),7.14−6.92(m,2H),4.75(s,1H),3.17(s,4H),2.67(m,2H),2.51(m,2H),2.36(s,3H),1.58(t,J=6.8Hz,3H).
分析の部
LC−MS
LC−MSに関する基本手順A
クォータナリーポンプ、オートサンプラー、カラムオーブン(特に指示がない限り、50℃に設定)、フォトダイオードアレイ(PDA)検出器及び下記の各方法で明記するカラムを備えたWaters UPLC−QDaシステムを使用して、LCMS測定を実施した。カラムからの流れを分割して、MSスペクトロメーターに送った。MS検出器はQDa検出器であり、エレクトロスプレーイオン源を備えるものであった。質量スペクトルは、100〜1000を走査することにより取得した。キャピラリーニードル電圧は0.8kVであり、イオン源温度を120℃に維持した。窒素をネブライザーガスとして使用した。Waters−Micromass MassLynx−Openlynxデータシステムを用いてデータ取得を行った。
方法1(95:5)
一般的手順Aに加えて:0.6mL/分の流速で、ACQUITY UPLC BEH C18カラム(1.7μm 2.1×50mm)で、逆相HPLCを実施した。2つの移動相(移動相A:水中0.1%ギ酸;移動相D:アセトニトリル中0.1%ギ酸)を用いて、95%C及び5%Dを1.2分間保持し、次いで5%C及び95%Dを0.8分間保持した。0.3〜5μLの注入量は、サンプル濃度に依存した。コーン電圧は、正イオン化モードの場合15Vであった。
方法2(90:10)
一般的手順Aに加えて:0.6mL/分の流速で、ACQUITY UPLC BEH C18カラム(1.7μm 2.1×50mm)で、逆相HPLCを実施した。2つの移動相(移動相C:水中0.1%ギ酸;移動相D:アセトニトリル中0.1%ギ酸)を用いて、90%C及び10%Dを1.2分間保持し、次いで5%C及び95%Dを0.8分間保持した。0.3〜5μLの注入量は、サンプル濃度に依存した。コーン電圧は、正イオン化モードの場合15Vであった。
方法3(80:20)
一般的手順Aに加えて:0.6mL/分の流速で、ACQUITY UPLC BEH C18カラム(1.7μm 2.1×50mm)で、逆相HPLCを実施した。2つの移動相(移動相C:水中0.1%ギ酸;移動相D:アセトニトリル中0.1%ギ酸)を用いて、80%C及び20%Dを1.2分間保持し、次いで5%C及び95%Dを0.8分間保持した。0.3〜5μLの注入量は、サンプル濃度に依存した。コーン電圧は、正イオン化モードの場合15Vであった。
方法4(70:30)
一般的手順Aに加えて:0.6mL/分の流速で、ACQUITY UPLC BEH C18カラム(1.7μm 2.1×50mm)で、逆相HPLCを実施した。2つの移動相(移動相C:水中0.1%ギ酸;移動相D:アセトニトリル中0.1%ギ酸)を用いて、70%C及び30%Dを1.2分間保持し、次いで5%C及び95%Dを0.8分間保持した。0.3〜5μLの注入量は、サンプル濃度に依存した。コーン電圧は、正イオン化モードの場合15Vであった。
LC−MSに関する一般的手順B
脱気装置(DGU−20A)付きのポンプ(LC−20AD)、オートサンプラー(SIL−20AHT)、カラムオーブン(CTO−20A)(特に指示がない限り、40℃に設定)、フォトダイオードアレイ(PDA)(SPD−M20A)検出器、蒸発性光散乱(ELSD)(Alltech 3300ELSD)検出器、及び下記の各方法で明記するカラムを備えたShimadzu LC−MS2020システムを使用して、LCMS測定を実施した。カラムからの流れを分割して、MSスペクトロメーターに送った。MS検出器はエレクトロスプレーイオン源を備えるものであった。質量スペクトルは、80〜1000を走査することにより取得した。ネブライザーガスとして窒素を使用した。データ取得は、Labsolutionデータシステムで行った。
方法1(95:5)
一般的手順Bに加えて:逆相UPLCを、2.0mL/分の流速で、Shimadzu SunFire C18(5μm 50×4.6mm)で実施した。2つの移動相(移動相A:水中0.1%ギ酸;移動相B:アセトニトリル中0.1%ギ酸)を用いて、95%A及び5%Bを1.6分間保持し、次いで5%A及び95%Bを1.0分間保持した。0.3〜5μLの注入量は、サンプル濃度に依存した。コーン電圧は、正イオン化モードと負イオン化モードで20Vとした。質量スペクトルは、0.1秒の走査間遅延を使用して、100〜1000の走査を0.2秒で行うことにより取得した。
方法2(90:10)
一般的手順Bに加えて:2.0mL/分の流速で、Shimadzu SunFire C18(5μm 50×4.6mm)で、逆相UPLCを実施した。2つの移動相(移動相A:水中0.1%ギ酸;移動相B:アセトニトリル中0.1%ギ酸)を用いて、90%A及び10%Bを1.6分間保持し、次いで5%A及び95%Bを1.0分間保持した。0.3〜5μLの注入量は、サンプル濃度に依存した。コーン電圧は、正イオン化モードと負イオン化モードで20Vとした。質量スペクトルは、0.1秒の走査間遅延を使用して、100〜1000の走査を0.2秒で行うことにより取得した。
方法3(80:20)
一般的手順Bに加えて:2.0mL/分の流速で、Shimadzu SunFire C18(5μm 50×4.6mm)で、逆相UPLCを実施した。2つの移動相(移動相A:水中0.1%ギ酸;移動相B:アセトニトリル中0.1%ギ酸)を用いて、80%A及び20%Bを1.6分間保持し、次いで5%A及び95%Bを1.0分間保持した。0.3〜5μLの注入量は、サンプル濃度に依存した。コーン電圧は、正イオン化モードと負イオン化モードで20Vとした。質量スペクトルは、0.1秒の走査間遅延を使用して、100〜1000の走査を0.2秒で行うことにより取得した。
方法4(30:70)
一般的手順Bに加えて:2.0mL/分の流速で、Shimadzu SunFire C18(5μm 50×4.6mm)で、逆相UPLCを実施した。2つの移動相(移動相A:水中0.1%ギ酸;移動相B:アセトニトリル中0.1%ギ酸)を用いて、30%A及び70%Bを1.6分間保持し、次いで5%A及び95%Bを1.0分間保持した。0.3〜5μLの注入量は、サンプル濃度に依存した。コーン電圧は、正イオン化モードと負イオン化モードで20Vとした。質量スペクトルは、0.1秒の走査間遅延を使用して、100〜1000の走査を0.2秒で行うことにより取得した。
方法5(70:30)
一般的手順Bに加えて:2.0mL/分の流速で、Shimadzu SunFire C18(5μm 50×4.6mm)で、逆相UPLCを実施した。2つの移動相(移動相A:水中0.1%ギ酸;移動相B:アセトニトリル中0.1%ギ酸)を用いて、70%A及び30%Bを1.6分間保持し、次いで5%A及び95%Bを1.0分間保持した。0.3〜5μLの注入量は、サンプル濃度に依存した。コーン電圧は、正イオン化モードと負イオン化モードで20Vとした。質量スペクトルは、0.1秒の走査間遅延を使用して、100〜1000の走査を0.2秒で行うことにより取得した。
一般的手順B−2
脱気装置、バイナリポンプ、オートサンプラー、カラムヒーター、ダイオードアレイ検出器(DAD)、及び下記の各方法で明記するカラムを備えたAgilent 1200 HPLCシステムを使用して、LC測定を実施した。DADからの流れを分割して、MSスペクトロメーター(Agilent 6110又は6140)及びELSDに送った。MS検出器はエレクトロスプレーイオン源を備えるものであった。ネブライザーガスとして窒素を使用した。乾燥ガス温度は、350℃で維持した。キャピラリ電圧は、正イオン化モードでは2.5V及び負イオン化モードでは3.0Vとした。質量スペクトルは、ステップサイズ0.1で100〜1000を走査することにより取得した。サイクルタイムは、0.89秒/サイクルである。データ取得は、Chemstation B.04.03で行った。
方法4
一般的手順Bに加えて:0.8mL/分の流速で、Waters XBridge Shield RP18カラム(50×2.1mm 5μm)で、逆相HPLCを実施した。2つの移動相(移動相A:0.05%NH3・H2Oを有する水;移動相B:アセトニトリル)を使用した。まず、100%Aを1分間保持した。次いで、40%A及び60%Bを4分間、次いで5%A及び95%Bを2.5分間で勾配を適用した。最後に、100%Aを2分間に戻し、0.5分間保持した。ポストタイムは0.5分であった。オーブン温度は40℃であった。注入量は2uLであった。(MS極性:正)
方法5
一般的手順Bに加えて:0.8mL/分の流速で、Phenomenex Luna−C18カラム(5μm、2.0×50mm)で、逆相HPLCを実施した。2つの移動相(移動相A:0.1%TFAを有する水;移動相B:0.05%TFAを有するアセトニトリル)を使用した。100%Aを1分間保持し、100%Aから40%Aへの勾配を4分で適用し、2.5分で40%Aから15%Aへ低下させた。ついで、100%Aを2分間に戻し、0.5分間保持した。ポストタイムは0.5分であった。オーブン温度は50℃であった。注入量は2uLであった。(MS極性:正)
方法6
一般的手順Bに加えて:0.8mL/分の流速で、Phenomenex Luna−C18カラム(5μm、2.0×50mm)で、逆相HPLCを実施した。2つの移動相(移動相A:0.1%TFAを有する水;移動相B:0.05%TFAを有するアセトニトリル)を使用した。まず、90%Aを0.8分間保持した。次いで勾配を、20%A及び80%Bを3.7分間で適用し、3分間保持した。ついで、90%Aを2分間に戻し、0.5分間保持した。ポストタイムは0.5分であった。オーブン温度は50℃であった。注入量は2uLであった。(MS極性:正)
NMR
NMRデータに関する一般的手順A
以下のNMR実験は、周囲温度で、内部重水素ロックを使用し、5mm PABBO(H、13C、15N、31P、19F)プローブヘッドを備えたBruker Avance III400分光計を使用して実施した。化学シフト(δ)は、百万分率(ppm)で報告される。
NMRデータに関する一般的手順B
以下のNMR実験は、周囲温度で、内部重水素ロックを使用し、Bruker Avance III 400については、BBO 400 MHzプローブヘッドを装備して、Varian 400については、Varian 400 ASW PFG 4nuc(H、13C、19F、31P)プローブヘッドを装備した、Bruker Avance III 400及びVarian 400分光計を使用して実施した。化学シフト(δ)は、百万分率(ppm)で報告される。
薬理学的パート
生物学的アッセイ
FGFR3野生型移動度シフトアッセイ(酵素アッセイ)
25μLの最終反応体積で、0.04ng/μLのヒトFGFR3野生型酵素(カルナバイオサイエンス(Carna Biosciences)からの細胞質ドメイン)を、75μM ATP、1μM FL−ペプチド30基質、及び250nLの試験用化合物(1%DMSO最終)とともにアッセイバッファー(100mM HEPES pH7.4、10mM MgCl、0.003%Brij35、1mMDTT)中でインキュベートした。30℃で50分間のインキュベーションの後に、10μLの0.5M EDTA pH8.0で反応を停止し、次いで25μLの反応混合物を、リーディングプレートに移し、キャリパーEZ reader IIで測定した。基質−生成物変換率は、正規化の生データとして使用され、濃度反応曲線(10μMから始まる4倍連続希釈での10用量点)を、Prismを使用してプロットし、IC50(M)、pIC50(−logIC50)、及びHillSlope値を計算した。
FGFR3 V555M移動度シフトアッセイ(酵素アッセイ)
25μLの最終反応体積で、0.04ng/μLのヒトFGFR3 V555M酵素(カルナバイオサイエンス(Carna Biosciences)からの、V555M変異を保有する細胞質ドメイン)を、30μM ATP、1μM FL−ペプチド30基質、及び250nLの試験用化合物(1%DMSO最終)とともにアッセイバッファー(100mM HEPES pH7.4、10mM MgCl、0.003%Brij35、1mMDTT)中でインキュベートした。30℃で45分間のインキュベーションの後に、10μLの0.5M EDTA pH8.0で反応を停止し、次いで25μLの反応混合物を、リーディングプレートに移し、キャリパーEZ reader IIで測定した。基質−生成物変換率は、正規化の生データとして使用され、濃度反応曲線(10μMから始まる4倍連続希釈での10用量点)を、Prismを使用してプロットし、IC50(M)、pIC50(−logIC50)、及びHillSlope値を計算した。
FGFR3 V555L移動度シフトアッセイ(酵素アッセイ)
25μLの最終反応体積で、0.04ng/μLのヒトFGFR3 V555L酵素(カルナバイオサイエンス(Carna Biosciences)からの、V555L変異を保有する細胞質ドメイン)を、40μM ATP、1μM FL−ペプチド30基質、及び250nLの試験用化合物(1%DMSO最終)とともにアッセイバッファー(100mM HEPES pH7.4、10mM MgCl、0.003%Brij35、1mMDTT)中でインキュベートした。30℃で50分間のインキュベーションの後に、10μLの0.5M EDTA pH8.0で反応を停止し、次いで25μLの反応混合物を、リーディングプレートに移し、キャリパーEZ reader IIで測定した。基質−生成物変換率は、正規化の生データとして使用され、濃度反応曲線(10μMから始まる4倍連続希釈での10用量点)を、Prismを使用してプロットし、IC50(M)、pIC50(−logIC50)、及びHillSlope値を計算した。
NIH/3T3 FGFR3 WT−TACC3細胞増殖アッセイ
1日目に、90μLの細胞懸濁液(NIH/3T3細胞過剰発現FGFR3 WT−TACC3融合タンパク質)(増殖培地(1%Glutamax、10%FBS、及び1%Pen/Strepを含有するDMEM)中の1ウェル当たり合計30,000細胞)を、96ウェルプレートに播き、次いで37℃及び5%COで一晩インキュベートした。2日目に、試験用化合物の10倍原液を含有する10μLの増殖培地を、細胞培養(10μMから始まる4倍連続希釈での9用量点、0.1%DMSO最終)中に添加した。37℃及び5%COで72時間インキュベーションした後、5日目に、体積50μLのCellTiter Glo(CTG)試薬を、細胞を入れた96−ウェルプレート中に添加し、プレートを室温で10分間インキュベートした後、発光検出モジュールを有するマイクロプレートリーダーで、RLU(相対発光量)を測定した。RLU値を生存%まで正規化し、濃度反応曲線を、Prismを使用してプロットし、IC50(M)、pIC50(−logIC50)、及びHillSlope値を計算した。
NIH/3T3 FGFR3 V555M−TACC3細胞増殖アッセイ
1日目に、90μLの細胞懸濁液(NIH/3T3細胞過剰発現FGFR3 V555M−TACC3融合タンパク質)(増殖培地(1%Glutamax、10%FBS、及び1%Pen/Strepを含有するDMEM)中の1ウェル当たり合計30,000細胞)を、96ウェルプレートに播き、次いで37℃及び5%COで一晩インキュベートした。2日目に、試験用化合物の10倍原液を含有する10μLの増殖培地を、細胞培養(10μMから始まる4倍連続希釈での9用量点、0.1%DMSO最終)中に添加した。37℃及び5%COで72時間インキュベーションした後、5日目に、体積50μLのCellTiter Glo(CTG)試薬を、細胞を入れた96−ウェルプレート中に添加し、プレートを室温で10分間インキュベートした後、発光検出モジュールを有するマイクロプレートリーダーで、RLU(相対発光量)を測定した。RLU値を生存%まで正規化し、濃度反応曲線を、Prismを使用してプロットし、IC50(M)、pIC50(−logIC50)、及びHillSlope値を計算した。
NIH/3T3モック細胞増殖アッセイ
1日目に、90μLの細胞懸濁液(上記の2つの増殖アッセイと同じコントロールベクターをトランスフェクトしたNIH/3T3細胞)(増殖培地(1%Glutamax、10%FBS、及び1%Pen/Strepを含有するDMEM)中の1ウェル当たり合計30,000細胞)を、96ウェルプレートに播き、次いで37℃及び5%COで一晩インキュベートした。2日目に、試験用化合物の10倍原液を含有する10μLの増殖培地を、細胞培養(30μMから始まる3倍連続希釈での9用量点、0.3%DMSO最終)中に添加した。37℃及び5%COで72時間インキュベーションした後、5日目に、体積50μLのCellTiter Glo(CTG)試薬を、細胞を入れた96−ウェルプレート中に添加し、プレートを室温で10分間インキュベートした後、発光検出モジュールを有するマイクロプレートリーダーで、RLU(相対発光量)を測定した。RLU値を生存%まで正規化し、濃度反応曲線を、Prismを使用してプロットし、IC50(M)、pIC50(−logIC50)、及びHillSlope値を計算した。このアッセイは、NIH/3T3 FGFR WT/VM−TACC3細胞増殖アッセイに関するカウンターアッセイとして機能し、オフターゲット効果によって引き起こされる試験用化合物の一般的な毒性を示す。
NIH/3T3 FGFR3 WT−TACC3細胞性phospho−ERKアッセイ(in vitroでのPDアッセイ)
50μLの細胞懸濁液(NIH/3T3細胞過剰発現FGFR3 WT−TACC3融合タンパク質)(増殖培地(1%Glutamax、10%FBS、及び1%Pen/Strepを含有するDMEM)中の1ウェル当たり合計10,000細胞)を、384ウェルプレートに播いた。37℃及び5%COで一晩インキュベーションした後、10倍の試験用化合物を含有する5.5μLの増殖培地を、細胞培養(10μMから始まる4倍連続希釈での10用量点、0.1%DMSO最終)中に添加した。37℃及び5%COで1時間インキュベーションした後、培地は使い果たされ、AlphaLISA SureFire Ultra p−ERK1/2(Thr202/Tyr204)アッセイキット(PerkinElmerから)を、キット説明書に従って、phospho−ERKレベル検出について適用した。RFU(相対蛍光単位)をEnVisionマイクロプレートリーダー(ex.680nm,em.615nm)で測定し、濃度反応曲線を、Prismを使用してプロットし、IC50(M)、pIC50(−logIC50)、及びHillSlope値を計算した。
NIH/3T3 FGFR3 V555M−TACC3細胞性phospho−ERKアッセイ(in vitroでのPDアッセイ)
50μLの細胞懸濁液(NIH/3T3細胞過剰発現FGFR3 V555M−TACC3融合タンパク質)(増殖培地(1%Glutamax、10%FBS、及び1%Pen/Strepを含有するDMEM)中の1ウェル当たり合計10,000細胞)を、384ウェルプレートに播いた。37℃及び5%COで一晩インキュベーションした後、10倍の試験用化合物を含有する5.5μLの増殖培地を、細胞培養(10μMから始まる4倍連続希釈での10用量点、0.1%DMSO最終)中に添加した。37℃及び5%COで1時間インキュベーションした後、培地は使い果たされ、AlphaLISA SureFire Ultra p−ERK1/2(Thr202/Tyr204)アッセイキット(PerkinElmerから)を、キット説明書に従って、phospho−ERKレベル検出について適用した。RFU(相対蛍光単位)をEnVisionマイクロプレートリーダー(ex.680nm,em.615nm)で測定し、濃度反応曲線を、Prismを使用してプロットし、IC50(M)、pIC50(−logIC50)、及びHillSlope値を計算した。

Claims (26)

  1. 任意の互変異性体形態及び立体異性体形態を含む式(I)

    [式中、
    、A、及びAは、各々独立して、炭素原子又は窒素原子を表し;
    C1は、水素若しくはC1〜4アルキルであり;
    C2は、水素、C1〜4アルキル、ヒドロキシル、若しくはC1〜4アルコキシであり;
    又はC1及びC2は一緒になって、それらが結合している炭素原子と共にC3〜6シクロアルキルを形成し;
    Yは、直接的結合、−O−、C(=O)、NR、S(=O)、又はC1〜4アルキルであり;
    は、水素又はC1〜4アルキルであり;
    各Rは、独立して、水素、C1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、ハロ、C1〜6アルコキシ、カルボキシル、C1〜6アルキルオキシカルボニル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、シアノ、シアノC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルキル、−C(=O)−NH、−C(=O)−NH(C1〜4アルキル)、−C(=O)−N(C1〜4アルキル)、又はN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式飽和ヘテロシクリルであり;
    naは、1又は2に等しい整数であり;
    各Rは、独立して、水素、C1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、ハロ、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルオキシカルボニル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、シアノ、シアノC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルキル、
    −C(=O)−NH、−C(=O)−NH(C1〜4アルキル)、−C(=O)−N(C1〜4アルキル)、C3〜6シクロアルキル、フェニル、N、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式ヘテロシクリル、又はC3〜6シクロアルキル若しくはフェニル若しくはN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式ヘテロシクリルで置換されているC1〜6アルキルであり;
    nbは、1又は2に等しい整数であり;
    Dは、N、O、又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜12員のヘテロシクリルであって、上記ヘテロシクリルは、任意選択的に、1〜5つのR置換基で置換されており;
    各Rは、独立して、オキソ、ハロ、C1〜6アルキル、C1〜6アルキルオキシ、ヒドロキシC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキルオキシ、カルボキシル、HOOC−C1〜6アルキル−、−C(=O)−O−C1〜6アルキルで置換されているC1〜6アルキル、C1〜6アルキル−O−C(=O)−、シアノ、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキル−C(=O)−、−SO−C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、フェニル、N、O、若しくはSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式飽和ヘテロシクリル、又はN、O、若しくはSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有する5若しくは6員の単環式芳香族ヘテロシクリルであり;
    Bは、3〜12員のカルボシクリル又はN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜12員のヘテロシクリルであって、上記カルボシクリル及びヘテロシクリルは、各々任意選択的に、1〜5つのR置換基で置換されており;
    各Rは、独立して、C1〜6アルキル、シアノ、ハロ、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、オキソ、−SO−NH、−SO−NH(C1〜4アルキル)、−SO−N(C1〜4アルキル)、−NH−C(=O)−C2〜6アルケニル、−C(=O)−C1〜6アルキル、−C(=O)−C2〜6アルケニル、C1〜6アルキル−O−C(=O)−、C3〜6シクロアルキル、フェニル、又はN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式ヘテロシクリルである]
    の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物。
  2. 任意の互変異性体形態及び立体異性体形態を含む式(I)

    [式中、
    、A、及びAは、各々独立して、炭素原子又は窒素原子を表し;
    C1は、水素若しくはC1〜4アルキルであり;
    C2は、水素若しくはC1〜4アルキル若しくはヒドロキシルであり;
    又はC1及びC2は一緒になって、それらが結合している炭素原子と共にC3〜6シクロアルキルを形成し;
    Yは、直接的結合、−O−、C(=O)、NR、S(=O)、又はC1〜4アルキルであり;
    は、水素又はC1〜4アルキルであり;
    各Rは、独立して、水素、C1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、ハロ、C1〜6アルコキシ、カルボキシル、C1〜6アルキルオキシカルボニル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、シアノ、シアノC1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルキル、−C(=O)−NH、−C(=O)−NH(C1〜4アルキル)、−C(=O)−N(C1〜4アルキル)、又はN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式飽和ヘテロシクリルであり;
    naは、1又は2に等しい整数であり;
    各Rは、独立して、水素、C1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、ハロ、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルオキシカルボニル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、シアノ、シアノC1〜6アルキル、ヒドロキシルC1〜6アルキル、
    −C(=O)−NH、−C(=O)−NH(C1〜4アルキル)、−C(=O)−N(C1〜4アルキル)、C3〜6シクロアルキル、フェニル、N、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式ヘテロシクリル、又はC3〜6シクロアルキル若しくはフェニル若しくはN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式ヘテロシクリルで置換されているC1〜6アルキルであり;
    nbは、1又は2に等しい整数であり;
    Dは、N、O、又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜12員のヘテロシクリルであって、上記ヘテロシクリルは、任意選択的に、1〜5つのR置換基で置換されており;
    各Rは、独立して、オキソ、C1〜6アルキル、ヒドロキシC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキルオキシ、カルボキシル、HOOC−C1〜6アルキル−、−C(=O)−O−C1〜6アルキルで置換されているC1〜6アルキル、C1〜6アルキル−O−C(=O)−、シアノ、シアノC1〜6アルキル、C1〜6アルキル−C(=O)−、−SO−C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、フェニル、N、O、若しくはSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式飽和ヘテロシクリル、又はN、O、若しくはSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有する5若しくは6員の単環式芳香族ヘテロシクリルであり;
    Bは、3〜12員のカルボシクリル又はN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜12員のヘテロシクリルであって、上記カルボシクリル及びヘテロシクリルは、各々任意選択的に、1〜5つのR置換基で置換されており;
    各Rは、独立して、C1〜6アルキル、シアノ、ハロ、C1〜6アルコキシ、ハロC1〜6アルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、オキソ、−SO−NH、−SO−NH(C1〜4アルキル)、−SO−N(C1〜4アルキル)、−NH−C(=O)−C2〜6アルケニル、−C(=O)−C1〜6アルキル、−C(=O)−C2〜6アルケニル、C1〜6アルキル−O−C(=O)−、C3〜6シクロアルキル、フェニル、又はN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜6員の単環式ヘテロシクリルである]
    を有する請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物。
  3. 以下の式(I−a)

    を有する請求項1又は2に記載の化合物。
  4. Dが、ピペラジン−1−イルであって、前記ピペラジン−1−イルが、任意選択的に、1〜5つのR置換基で置換されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
  5. Dが、モルホリン−1−イルであって、前記モルホリン−1−イルが、任意選択的に、1〜5つのR置換基で置換されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
  6. Dが、4、5、6、又は7員の単環式ヘテロシクリルであって、前記ヘテロシクリルが、任意選択的に、1〜5つのR置換基で置換されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
  7. 、A、及びAが、各々、炭素原子を表す、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物。
  8. 、A、及びAのうちの1つが窒素原子であり、残りのA置換基が炭素原子である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物。
  9. Yが直接的結合である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
  10. Yが、−O−、C(=O)、NR、S(=O)、又はC1〜4アルキルである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
  11. が、水素であり、Cが、C1〜4アルキルである、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物。
  12. 及びCが一緒になって、それらが結合している炭素原子と共にC3〜6シクロアルキルを形成する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物。
  13. が、水素である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物。
  14. が、水素である、請求項1〜13のいずれか一項に記載の化合物。
  15. Dが、任意選択的に、1つ又は2つのR置換基で置換されており、各Rが、オキソ;C1〜6アルキル、特にC1〜4アルキル、例えば、メチル;ハロC1〜6アルキル;ハロC1〜6アルキルオキシ、例えば、トリフルオロメトキシ;HOOC−C1〜6アルキル−、例えば、−CH−COOH;カルボキシル;−C(=O)−O−C1〜6アルキルで置換されているC1〜6アルキル、例えば、−CH−C(=O)−O−CH−CH;C1〜6アルキル−O−C(=O)−、例えば、−C(=O)−O−CHから各々独立して選択される、請求項1〜14のいずれか一項に記載の化合物。
  16. Bが、5又は6員のカルボシクリル又はN、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有するヘテロシクリルであって、前記カルボシクリル及びヘテロシクリルが、各々任意選択的に、1〜5つのR置換基で置換されている、請求項1〜15のいずれか一項に記載の化合物。
  17. Bが、芳香族カルボシクリル又はヘテロシクリルである、請求項16に記載の化合物。
  18. 、A、及びAが、各々独立して、炭素を表し;
    C1が、水素若しくはC1〜4アルキルであり;
    C2が、水素若しくはC1〜4アルキルであり;
    又はC1及びC2が一緒になって、それらが結合している炭素原子と共にC3〜6シクロアルキルを形成し;
    Yが、直接的結合、C(=O)又はNRであり;
    が、水素又はC1〜4アルキルであり;
    各Rが、独立して、水素、C1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、又はハロであり;
    が1に等しい整数であり;
    各Rが、独立して、水素又はハロであり;
    が1に等しい整数であり;
    Dが、N、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5若しくは6員の単環式飽和若しくは芳香族ヘテロシクリルであって、前記ヘテロシクリルは、任意選択的に、1つ若しくは2つのR置換基で置換されているか;又はDが、N、O、若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する橋架けヘテロシクリルであって、前記ヘテロシクリルが、任意選択的に、1つ若しくは2つのR置換基で置換されており;
    各Rが、独立して、オキソ、C1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキルオキシ、カルボキシル、HOOC−C1〜6アルキル−、−C(=O)−O−C1〜6アルキルで置換されているC1〜6アルキル、又はC1〜6アルキル−O−C(=O)−であり;
    Bが、N、O、又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5又は6員の芳香族単環式ヘテロシクリルであって、前記ヘテロシクリルが、任意選択的に、1つのR置換基で置換されており;
    Rが、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、又はC3〜6シクロアルキルである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
  19. 前記化合物が、

    から選択される、請求項1若しくは2に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物。
  20. 請求項1〜19のいずれか一項に記載の化合物及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
  21. 療法に使用するための、請求項1〜19のいずれか一項に記載の化合物。
  22. FGFRキナーゼにより媒介される病状又は病態の予防又は治療に使用するための、請求項1〜19のいずれか一項に記載の化合物。
  23. 癌の予防又は治療に使用するための、請求項1〜19のいずれか一項に記載の化合物。
  24. FGFRキナーゼにより媒介される病状又は病態の予防又は治療のための医薬品の製造のための、請求項1〜19のいずれか一項に定義の化合物の使用。
  25. 癌の予防又は治療のための医薬品の製造のための、請求項1〜19のいずれか一項に定義の化合物の使用。
  26. FGFRキナーゼにより媒介される病状又は病態の予防又は治療の方法であって、それを必要とする対象に、請求項1〜19のいずれか一項に定義の化合物を投与することを含む方法。
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