JP2020519280A - 食用チョコレート製品 - Google Patents

食用チョコレート製品 Download PDF

Info

Publication number
JP2020519280A
JP2020519280A JP2019562292A JP2019562292A JP2020519280A JP 2020519280 A JP2020519280 A JP 2020519280A JP 2019562292 A JP2019562292 A JP 2019562292A JP 2019562292 A JP2019562292 A JP 2019562292A JP 2020519280 A JP2020519280 A JP 2020519280A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chocolate
product
mixture
dry powder
fermented plant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019562292A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7278964B2 (ja
Inventor
カッペル、ステファン
シモニス、ジュリアン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Puratos NV
Original Assignee
Puratos NV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Puratos NV filed Critical Puratos NV
Publication of JP2020519280A publication Critical patent/JP2020519280A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7278964B2 publication Critical patent/JP7278964B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23GCOCOA; COCOA PRODUCTS, e.g. CHOCOLATE; SUBSTITUTES FOR COCOA OR COCOA PRODUCTS; CONFECTIONERY; CHEWING GUM; ICE-CREAM; PREPARATION THEREOF
    • A23G1/00Cocoa; Cocoa products, e.g. chocolate; Substitutes therefor
    • A23G1/30Cocoa products, e.g. chocolate; Substitutes therefor
    • A23G1/32Cocoa products, e.g. chocolate; Substitutes therefor characterised by the composition containing organic or inorganic compounds
    • A23G1/42Cocoa products, e.g. chocolate; Substitutes therefor characterised by the composition containing organic or inorganic compounds containing microorganisms or enzymes; containing paramedical or dietetical agents, e.g. vitamins
    • A23G1/423Cocoa products, e.g. chocolate; Substitutes therefor characterised by the composition containing organic or inorganic compounds containing microorganisms or enzymes; containing paramedical or dietetical agents, e.g. vitamins containing microorganisms, enzymes
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23GCOCOA; COCOA PRODUCTS, e.g. CHOCOLATE; SUBSTITUTES FOR COCOA OR COCOA PRODUCTS; CONFECTIONERY; CHEWING GUM; ICE-CREAM; PREPARATION THEREOF
    • A23G1/00Cocoa; Cocoa products, e.g. chocolate; Substitutes therefor
    • A23G1/30Cocoa products, e.g. chocolate; Substitutes therefor
    • A23G1/32Cocoa products, e.g. chocolate; Substitutes therefor characterised by the composition containing organic or inorganic compounds
    • A23G1/48Cocoa products, e.g. chocolate; Substitutes therefor characterised by the composition containing organic or inorganic compounds containing plants or parts thereof, e.g. fruits, seeds, extracts

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Botany (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Nutrition Science (AREA)
  • Confectionery (AREA)
  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • Bakery Products And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)

Abstract

食用チョコレート製品を提供する。これらは、チョコレートと、乾燥粉末発酵植物製品とを含む。乾燥粉末発酵植物製品はサワードウでもよい。食用チョコレート製品は液体または固体のいずれでもよい。好ましくは、それは固体である。それは、食品として、または食品中の成分として用いてもよい。

Description

本発明は食品加工の技術分野に属する。より具体的には、本発明は、食用チョコレート製品、ココアベース製品、およびこのような製品を製造するための方法に関する。
チョコレートおよびココアは、世界で最も人気のある食品タイプおよびフレーバーである。
チョコレートは、かねてから、限りない多種の消費者性向に応じて、新しいテーストおよびテーストの組み合わせを作り出すために、様々なフレーバーと、および他の様々な食品成分と組み合わされてきた。アロマおよびエキスを含む多種のチョコレートが市場に存在する。たとえばミントチョコレート、フルーツエキスを含むチョコレート、フルーツ片を含むチョコレート、パティセリー製品片を含むチョコレート(たとえばクッキー片を含むチョコレート)、様々なフィリングで詰めたチョコレート(チョコレートまたはフルーツムース、リカー、…)である。
チョコレートまたはチョコレート派生品を消費する、多くの様々な仕方があり、最も普通なそれは、食品商品(チョコレートバー、プラリネなど)の唯一のまたは主な成分としてのチョコレートの消費である。用途のうちではとりわけ、消費者の魅力を増進するためのベーカリーまたはパティセリー商品でのチョコレートの使用がある。この伝統的な例は、チョコレートクロワッサン、チョコレートロール、チョコレートマフィン、チョコレートクッキーなどを含む。
発酵は、品質たとえば長い貯蔵寿命および官能特性を改善するために、食品の加工における普通のプラクティスである。食品は、広範囲の多様な微生物によって発酵させるかもしれず、それらは菌糸糸状菌、酵母およびバクテリア、たいていは乳酸菌、バチルス、およびミクロコッカスを含む。発酵食品は、動物起源および植物起源の食品を含む。後者のうちではとりわけ、ザウアークラウト、キムチ、納豆、テンペ、味噌、ポゾルまたはサワードウのように多様な製品を与える、シリアル、疑似シリアル、豆類および塊茎がある。
サワードウは、パン/ベーカリー製品の製造に古い時代から用いられてきており、それらの機能の1つはそれらが用いられる製品にフレーバーを付与することである。サワードウは一般的に、乳酸菌および最終的には酵母による、穀粉の発酵によって得られる。原材料の種類、微生物種の選択および加工条件に応じて、多種のサワードウが得られるであろう。これらのサワードウは、多種の技術的、知覚的またはアロマ/フレーバリング特性を有するであろう。サワードウは、様々な形態たとえば液体形態、ペースト形態または固体(乾燥)形態で存在し、生きたまたは死んだ微生物を含むであろう。最も普通には、サワードウはベーキングに用いられる。これらは、その用途で必要とされるレベルのテーストインテンシティーに応じて、20%まで穀粉上に添加される。
サワードウとチョコレートとの組み合わせはすでに、ベーカリー製品に用いられている。しかし、既存の製品におけるチョコレートの量は少なく、たとえば10%未満、5%未満、または1%未満であり、したがってこれはチョコレート製品とはみなされない。
サワードウは、そのまま消費されることが意図されておらず、通常はそのまま消費されない。事実、これらの官能特性は、これらを直接的な消費に特に不適にさせる。
今日の移り行く世界において、消費者は常に新しいテーストおよび新しい感覚を求めている。
本開示は、チョコレートと乾燥粉末発酵植物製品とを含む食用チョコレート製品に関する。食用チョコレート製品は、液体または固体のいずれかでよいが、好ましくは、それは固体である。
第1の態様において、本明細書に開示した食用チョコレート製品は、
− 50.0ないし99.0%(w/w)のチョコレート、好ましくは85.0ないし95.0%(w/w)のチョコレートと、
− 1.0ないし50.0%(w/w)の乾燥粉末発酵植物製品、好ましくは5.0ないし15.0%(w/w)の乾燥粉末発酵植物製品とを含み、好ましくは前記乾燥粉末発酵植物製品は、
i)発酵穀粉、または
ii)発酵したシリアル、疑似シリアル、種子、豆類、塊茎、シリアルの断片、疑似シリアルの断片、種子の断片、豆類の断片、塊茎の断片またはこれらの組み合わせに由来する穀粉のいずれかである。
特定の実施形態において、本明細書に開示した食用チョコレート製品は、
− 50.0ないし99.0%(w/w)のチョコレート、好ましくは85.0ないし95.0%(w/w)のチョコレートと、
− 1.0ないし50.0%(w/w)の乾燥粉末発酵植物製品、好ましくは5.0ないし15.0%(w/w)の乾燥粉末発酵植物製品とを含み;前記乾燥粉末発酵植物製品は、
i)発酵穀粉、または
ii)発酵したシリアル、疑似シリアル、シリアルの断片、疑似シリアルの断片、もしくはこれらの組み合わせに由来する穀粉のいずれかである。
特定の実施形態において、本明細書に開示した食用チョコレート製品は、前記チョコレートの含有量と前記乾燥粉末発酵植物製品の含有量との合計が80%(w/w)超、好ましくは90%(w/w)超、より好ましくは95%(w/w)超であることを提供する。
特定の実施形態において、本明細書に開示した食用チョコレート製品は、乾燥物質含有量が80%(w/w)超、好ましくは85%(w/w)超、より好ましくは90%(w/w)超であることを特徴とする。
特定の実施形態において、本明細書に開示した食用チョコレート製品は、グラニュロメトリーが30.0μm未満であることを特徴とする。
特定の実施形態において、本明細書に開示した食用チョコレート製品は、前記チョコレートがリファインニングチョコレートおよび/またはコンチングチョコレートであることを特徴とする。
特定の実施形態において、本明細書に開示した食用チョコレート製品は、前記乾燥粉末発酵植物製品がサワードウ製品であることを特徴とする。
本明細書に開示したさらなる態様は、本明細書に開示した食用チョコレートを製造する方法を提供し、
a1)乾燥粉末発酵植物製品と溶かしたチョコレートとを混合し、それによってチョコレート−発酵植物製品の混合物を得る工程;または
a2)ココアマス、脂肪、および任意に1以上のさらなる成分を含むチョコレート成分を溶かし、それによって溶かしたチョコレート成分を得て;さらに前記溶かしたチョコレート成分を乾燥粉末発酵植物製品と混合し、それによってチョコレート成分−乾燥粉末発酵植物製品の混合物を得る工程を含み、
前記方法はさらに、
b)前記チョコレート−発酵植物製品の混合物または前記チョコレート成分−乾燥粉末発酵植物製品の混合物をさらに加工して食用チョコレート製品にする工程を含む。
特定の実施形態において、本明細書に開示した方法は、
a1)乾燥粉末発酵植物製品と溶かしたチョコレートとを混合し、それによってチョコレート−発酵植物製品の混合物を得る工程;または
a2)ココアマス、脂肪、および任意に1以上の別の成分を含むチョコレート成分を溶かし、それによって溶かしたチョコレート成分を得て;さらに前記溶かしたチョコレート成分を乾燥粉末発酵植物製品と混合し、それによってチョコレート成分−発酵植物製品の混合物を得る工程とを含み、
前記乾燥粉末発酵植物製品は、
i)発酵穀粉、または
ii)発酵したシリアル、疑似シリアル、シリアルの断片、疑似シリアルの断片、またはこれらの組み合わせに由来する穀粉のいずれかであり、
前記方法はさらに、
b)前記チョコレート−発酵植物製品の混合物または前記チョコレート成分−乾燥粉末発酵植物製品の混合物をさらに加工して食用チョコレート製品にする工程を含む。
特定の実施形態において、本明細書に開示した方法はさらに、前記チョコレート−発酵植物製品の混合物をさらに加工して食用チョコレート製品にする工程が、
1)前記チョコレート−発酵植物製品の混合物をテンパリングし、それによってテンパリング混合物を得る工程と、
2)前記テンパリング混合物を冷却する工程とを含むことを提供する。
特定の実施形態において、本明細書に開示した方法はさらに、ココアバター−発酵植物製品の混合物をさらに加工して食用チョコレート製品にする工程が、
1)ココアバター−発酵植物製品の混合物をリファイニングし、それによってリファインニング混合物を得る工程と、
2)任意に前記リファインニング混合物をコンチングし、それによってコンチング混合物を得る工程と、
3)前記リファインニング混合物またはコンチング混合物にさらなる成分を加え、それによって前記リファインニング混合物またはコンチング混合物を液化し、こうして液化混合物を得る工程と、
4)前記液化混合物をテンパリングし、それによってテンパリングチョコレートを得る工程とを含むことを提供する。
特定の実施形態において、本明細書に開示した方法はさらに、前記さらなる成分が、砂糖、ココアマスの全部または一部、ミルクパウダーおよび/またはその代用品のような他の固体成分、香料ならびに乳化剤を含んでいてもよいことを提供する。
特定の実施形態において、本明細書に開示した方法はさらに、工程a1)およびa2)を、40.0℃ないし50.0℃の温度で、好ましくは45.0℃で行うことを提供する。
特定の実施形態において、本明細書に開示した方法はさらに、(工程b1)の)リファイニングプロセスを、30μm未満の粒径に達するまで行うことを提供する。
特定の実施形態において、本明細書に開示した方法はさらに、(工程b2)の)コンチングプロセスを、55℃ないし90℃で3時間ないし6時間;および/または375ppmないし750rpmのモーター速度で行うことを提供する。
本明細書に開示したさらなる態様は、本明細書に開示した食用ノンベークチョコレート製品を製造するための、乾燥粉末発酵植物製品の使用を提供し、前記乾燥粉末発酵植物製品は、
i)発酵穀粉、または
ii)発酵したシリアル、疑似シリアル、種子、豆類、塊茎、シリアルの断片、疑似シリアルの断片、種子の断片、豆類の断片、塊茎の断片またはこれらの組み合わせに由来する穀粉のいずれかである。
特定の実施形態において、本明細書に開示した使用は、乾燥粉末発酵植物製品が、
i)発酵穀粉、または
ii)発酵したシリアル、疑似シリアル、シリアルの断片、疑似シリアルの断片、もしくはこれらの組み合わせに由来する穀粉のいずれかであることを提供する。
特定の実施形態において、本明細書に開示した使用は、乾燥粉末発酵植物製品がサワードウ製品であることを提供する。
本明細書に開示したさらなる態様は、チョコレートレシピにおける1以上の成分の完全なまたは部分的な置換品としての乾燥粉末発酵植物製品の使用を提供し、前記成分は砂糖、ミルクおよび/またはミルクパウダーから選択される。特に、前記乾燥粉末発酵植物製品は、チョコレートレシピにおけるミルクおよび/またはミルクパウダーの全部を置換する。
本発明を特定の実施形態に関して説明するが、本発明はそれらに限定されず、特許請求の範囲によってのみ限定される。特許請求の範囲中の任意の参照符号はその範囲を限定すると解釈すべきではないものとする。
本明細書で使用する限り、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明らかにそうでないと規定していない限り、単数および複数の指示物を含む。
「含む(comprising)」、「含む(comprises)」および「含む(comprised of)」という用語は、本明細書で使用する限り、「含む(including)」、「含む(includes)」または「含む(containing)」、「含む(contains)」と同義語であり、内包的またはオープンエンドであり、追加の、記載していない、部材、要素または方法の工程を除外しない。「含む(comprising)」、「含む(comprises)」および「含む(comprised of)」という用語は、記載した部材、要素または方法の工程に言及している場合、前記記載した部材、要素または方法の工程からなる実施形態をも含む。
さらに、明細書および特許請求の範囲中の第1、第2、第3などの用語は、類似の要素を区別するために用いられ、特定しない限り、必ずしも逐次的なまたは経時的な順序を説明するためのものではない。そのように使用した用語は適切な状況下で交換可能であり、本明細書に記載した発明の実施形態は、本明細書に記載または例示したのと異なる順序で操作することができる。
「約」という用語は、本明細書で使用する限り、測定可能な値たとえばパラメーター、量、一時的な期間などに言及している場合、特定の値のおよび値から+/−10%以下、好ましくは+/−5%以下、より好ましくは+/−1%以下、さらにより好ましくは+/−0.1%以下の変動を包含することを意味し、このような変動が開示した発明において実施するのが適切である限りそうである。「約」という修飾語が言及している値はそれ自体、具体的にも、および好ましくも開示されていることを理解すべきである。
エンドポイントによる数値範囲の記載は、それぞれの範囲内に属しているすべての数および分数、ならびに記載したエンドポイントを含む。
本明細書において引用したすべての文献は、参照によりそれらの全体としてここに組み込まれる。
別段の定めがない限り、技術的および科学的な用語を含め、発明を開示するにあたって用いたすべての用語は、本発明が属する技術における当業者によって一般に理解されるような意味をもつ。さらなるガイダンスによって、説明において用いた用語についての定義が、本発明の教示をよりよく理解するために含まれている。本明細書で用いた用語または定義は単に、発明の理解にあたって助けになるように提供されている。
この明細書を通して、「1の実施形態」または「ある実施形態」への参照は、その実施形態に関連して記載した特定の特徴、構造または特性が、本発明の少なくとも1の実施形態に含まれることを意味している。このため、この明細書を通しての種々の場所における、「1の実施形態において」または「ある実施形態において」という文言の出現は、必ずしもすべて同じ実施形態に言及しているわけではないが、かもしれない。さらに、特定の特徴、構造または特性を、この開示から当業者にとって明らかなように、1以上の実施形態において、任意の好適な仕方で組み合わせてもよい。さらに、本明細書に記載したいくつかの実施形態は、他の実施形態に含まれるいくつかの特徴を含むが他の特徴を含まないけれども、当業者に理解されるように、異なる実施形態の特徴の組み合わせは、発明の範囲内にあることを意味し、異なる実施形態を形成する。たとえば、下記の特許請求の範囲において、特許請求した実施形態のいずれも、任意の組み合わせで用いることができる。
本開示は、チョコレートと乾燥粉末発酵植物製品とを含む食用チョコレート製品に関する。食用チョコレート製品は、液体または固体のいずれかでよいけれども、好ましくは、それは固体である。
本明細書で提供した食用チョコレート製品をそのまま消費してもよい。加えて、食用チョコレート製品を、種々の食品、典型的にはチョコレートが伝統的に成分として用いられる食品において、成分として用いてもよい。食用チョコレート製品を特に、これらの食品におけるチョコレートの、部分的なまたは全体的な代用品として用いてもよい。食用チョコレート製品をこれらの食品に用いる場合、それは予想できないテーストおよびアロマを与える。本発明の食用チョコレート製品が用いられるであろう食品の例は、ケーキ、ブラウニー、ブリオッシュ、パネトーネ、フィルドバンズ、チョコレートロール、およびプラリネを含む。
さらに、本発明の食用チョコレート製品は、一般に乾燥粉末発酵植物製品を含む種々の食品における乾燥粉末発酵植物製品と合わせて、またはその全体的なもしくは部分的な置換として有用である。
食用チョコレート製品を、普通はチョコレートも乾燥粉末発酵植物製品も含まない食品に用いてもよい。例は、セイボリー・ガストロノミーを含む。
本発明の食用チョコレート製品の用途の非限定的な例は、下記のものである。
・チョコレートバー、チョコレートバーク、およびプラリネを含む、チョコレートおよび菓子の用途;
・ブリオッシュ、フィルドバンズ、およびクロワッサンを含むベーカリーの用途、ならびに
・たとえばケーキ、チョコレートケーキ、ブラウニー、クッキー、シリアルバー、およびダニッシュペストリーを含むパティセリーの用途。
したがって、本明細書で提供しているのは、チョコレートと乾燥粉末発酵植物製品とを含む、好ましくは50.0ないし99.0%(w/w)のチョコレートと、1.0ないし50.0%(w/w)の乾燥粉末発酵植物製品とを含む食用チョコレート製品である。より好ましくは、食用チョコレート製品は、65.0ないし99.0%(w/w)のチョコレートと、1.0ないし35.0%(w/w)の乾燥粉末発酵植物製品とを含む。さらにより好ましくは、食用チョコレート製品は、70.0ないし95.0%(w/w)のチョコレートと、5.0ないし30.0%(w/w)の前記乾燥粉末発酵植物製品とを含む。さらにより好ましくは、食用チョコレート製品は、75.0ないし95.0%(w/w)のチョコレートと、5.0ないし25.0%(w/w)の前記乾燥粉末発酵植物製品とを含む。さらにより好ましくは、食用チョコレート製品は、85.0ないし95.0%(w/w)のチョコレートと、5.0ないし15.0%(w/w)の前記乾燥粉末発酵植物製品とを含む。このような食用チョコレート製品は、構成成分のテーストを超える予想できないテーストを有する。
好ましくは、乾燥粉末発酵植物製品は、i)発酵穀粉;またはii)発酵したシリアル、疑似シリアル、種子、豆類、塊茎、シリアルの断片、疑似シリアルの断片、種子の断片、豆類の断片、塊茎の断片もしくはこれらの組み合わせに由来する穀粉のいずれかであり、ここで種子は好ましくはココアビーンズではない。より好ましくは、乾燥粉末発酵植物製品は、i)発酵穀粉;またはii)発酵したシリアル、疑似シリアル、シリアルの断片、疑似シリアルの断片、もしくはこれらの組み合わせに由来する穀粉のいずれかである。
特定の実施形態において、乾燥粉末発酵植物製品は、微生物によって発酵され、次いで乾燥され、最終的に粉砕されて粉末製品を与える、植物または植物断片である。好ましくは、発酵に用いる微生物は、バクテリアおよび/または酵母、より好ましくは乳酸菌および酵母から選択される。あるいは、発酵の技術において知られている他の微生物を用いてもよい。植物または植物の断片は、シリアル、疑似シリアル、豆類または塊茎に起源をもつ。シリアルの例は、小麦、ライ麦、デュラム小麦、米、大麦、キビ、カムット小麦、エンメル小麦、ヒトツブ小麦、スペルト小麦またはチアである。疑似シリアルの例は、そばまたはキノアである。豆類の例は、えんどう豆またはひよこ豆である。塊茎の例は、ジャガイモ、サツマイモ、ヤムイモ、キャッサバまたはカンナ塊茎である。
本明細書で提供する食用チョコレート製品は、非常に明確なテーストを有し、粉末発酵植物製品含有ベーカリー製品およびチョコレートの組み合わせを備えた既存の製品と対照されるであろう。このような既存の製品の例は、パンプストリートベーカリーの「シーソルト・アンド・サワードウ」のようなサワードウ−チョコレート含有製品である。このような製品中のサワードウはサワードウブレッドであり、これは主にチョコレートにテクスチャーおよびブレッドのテーストを与える。したがって、これは、チョコレートをかぶせた「ブレッド」とみることができ、食したときにある種のテクスチャーおよびフレーバーの体験を与える。反対に、本明細書に開示した食用チョコレート製品においては、乾燥粉末発酵植物製品がチョコレートマトリックスのすみずみに粒子として分散している。
特定の実施形態において、乾燥粉末発酵植物製品は、86%超であるか等しい、好ましくは90%超であるか等しい、より好ましくは94%超であるか等しい乾燥物質含有量を有する。
特定の実施形態において、乾燥粉末発酵植物製品は、グラニュロメトリーが500μm未満、好ましくは300μm未満、より好ましくは200μm未満である。乾燥粉末発酵植物製品の特性に言及する場合、「Xμm未満のグラニュロメトリー」という表現は、乾燥粉末発酵植物製品の少なくとも90%(w/w)、好ましくは少なくとも95%(w/w)の粒子がXμmより小さいサイズを有することを表す。本明細書で用いる限り、「粒子のサイズ」という概念は、ふるい解析によって測定した粒子サイズのことをいう。
特定の実施形態において、食用チョコレート製品は、ベーキングしていない。
好ましくは、食用チョコレート製品は、チョコレートと乾燥粉末発酵植物製品との均質な混合物である。換言すれば、乾燥粉末発酵植物製品は好ましくは食用チョコレート製品のすみずみに均一に分布し、食用チョコレート製品は純粋なもしくは実質的に純粋な乾燥粉末発酵植物製品の凝集体、ポケット、またはインクルージョンがないか、または少なくとも実質的にない。
特定の実施形態において、食用チョコレート製品は1種の乾燥粉末発酵植物製品を含むだけである。しかし、いくつかの実施形態において、食用チョコレート製品は1種より多い乾燥粉末発酵植物製品を含む。
特定の実施形態において、乾燥粉末発酵植物製品は麦芽および発芽させた穀類穀粉を含むリストから選択される1以上のさらなる成分を含む。
本明細書で用いられる重量パーセンテージは、チョコレート製品の総重量に基づく成分の濃度を表す。換言すれば、成分Aの濃度がxx%(w/w)である場合、xx=(成分Aの重量)/(チョコレート製品の重量)×100である。
本発明の文脈において、「チョコレート」という用語は、欧州議会および理事会のEC指令2000/36/ECに記載されているチョコレートをいい、これは人間の消費向けのココアおよびチョコレート製品(2000年6月23日の指令)またはこの技術においてよく知られているチョコレート類似物に関する。「チョコレート」という用語は、本明細書で用いる限り、チョコレート類似物を含む。
チョコレート類似物は、ダーク、ミルクまたはホワイトチョコレート製品であり、硬い、柔らかいまたは液体でありうる。これらは、植物性脂肪からなる脂肪相ならびに砂糖および/または砂糖代用品を含む乾燥相を含む。これらは、ミルクパウダーもしくはミルクパウダー置換品、ココアパウダーもしくはココアパウダー置換品、乳化剤、および/または種々の香料を含みうる。これらは砂糖の部分的なまたは全体的な置換としての砂糖代用品も含みうる。これらのチョコレート類似物は、成型製品からパティセリー製品のためのフィリングまで、ベーカリーのためのインクルージョンからドウのフレーバリングまでにわたる広範囲の用途に用いられる。
チョコレート類似物の非限定的な例は下記のものである:
− ダーク、ミルクおよびホワイトの硬い調合チョコレート
− ダーク、ミルクおよびホワイトの柔らかい調合チョコレート
− ダーク、ミルクおよびホワイトのココアベースの脂肪フィリング。
ダークチョコレート類似物に関して、ココア固体含有量は、好ましくは4%に等しいか超、より好ましくは9%超、さらにより好ましくは14%超である。
好ましい実施形態において、チョコレート製品は「リアルチョコレート」である。「リアルチョコレート」によって、ダークチョコレート、ミルクチョコレート、ハウスホールドチョコレートおよび/またはホワイトチョコレートを意味する(人間の消費向けのココアおよびチョコレート製品(2000年6月23日の指令)に関する、欧州議会および理事会のEC指令2000/36/ECに示されている定義に対応する)。これらのチョコレートにおいて、ココアバターは、最大で5%のココアバター等価物で置換してもよい。
ココアバター等価物は、30℃でIUPAK法2.150aにより測定して固体脂肪含有量を有する脂肪組成物と定義され(脂肪組成物は熱処理を受けていない)、これは同じ温度でIUPAK法2.150bにより測定した固体脂肪含有量から絶対値で少なくとも8%異なる(このとき脂肪組成物はこの方法に記載された熱処理プログラムを受けている)。
リアルチョコレートの非限定的な例は下記のものである:
− ダークチョコレートまたはプレーンチョコレート、すなわちココア製品と、砂糖および/または甘味料、好ましくは砂糖との混合物からなる製品であって、35%以上の総乾燥ココア固体を含み、18%以上のココアバターおよび14%以上の乾燥非脂肪ココア固体を含むもの。この名称((ダーク)チョコレート)を、「クーベルチュール」という用語で補う場合、その製品は35%以上の総乾燥ココア固体を含み、31%以上のココアバターおよび2.5%以上の乾燥非脂肪ココア固体を含んでいなければならない。
− 「ミルクチョコレート」、すなわちココア製品、砂糖および/または甘味料、好ましくは砂糖、およびミルクまたはミルク製品から得られた製品であって、25%以上の総乾燥ココア固体;ホールミルク、セミもしくはフルスキムミルク、クリームを部分的もしくは全体的に脱水することによって、または部分的もしくは全体的に脱水されたクレーム、バターもしくはミルク脂肪から得られた、14%以上の乾燥ミルク固体;2.5%以上の乾燥非脂肪ココア固体;3.5%以下のミルク脂肪;ならびに25%以上の総脂肪(ココアバターおよびミルク脂肪)を含むもの。この名称(ミルクチョコレート)を、「クーベルチュール」という用語で補う場合、その製品は最小総脂肪(ココアバターおよびミルク脂肪)含有量が31%でなければならない。
− 「ファミリーミルクチョコレート」、すなわちココア製品、砂糖および/または甘味料、好ましくは砂糖、およびミルクまたはミルク製品から得られた製品であって、20%以上の総乾燥固体;ホールミルク、セミもしくはフルスキムミルク、クリームを部分的もしくは全体的に脱水することによって、または部分的もしくは全体的に脱水されたクレーム、バターもしくはミルク脂肪から得られた、20%以上の乾燥ミルク固体;2.5%以上の乾燥非脂肪ココア固体;5%以下のミルク脂肪;ならびに25%以上の総脂肪(ココアバターおよびミルク脂肪)を含むもの。
リアルチョコレートの他の例はホワイトチョコレートである。「ホワイトチョコレート」という用語は、ココアバター、ミルクまたはミルク製品、および砂糖から得られた製品を示し、これは20%以上のココアバターならびにホールミルク、セミもしくはフルスキムミルク、クリームを部分的もしくは全体的に脱水することによって、または部分的もしくは全体的に脱水されたクレーム、バターもしくはミルク脂肪から得られた、14%以上の乾燥ミルク固体であって、その3.5%以上がミルク脂肪であるものを含む。
任意の成分たとえばナッツ、レシチン、ホエイパウダーなどを、上記の種類のチョコレートのいずれかに加えてもよい。
いくつかの実施形態において、「リアルチョコレート」は、テンパリング「リアルチョコレート」である。
いくつかの実施形態において、チョコレートは、乾燥ココア固体、好ましくは少なくとも20%の乾燥ココア固体を含むチョコレートである。いくつかの実施形態において、チョコレートはホワイトチョコレートではない。
いくつかの実施形態において、乾燥粉末発酵植物製品が、チョコレートの1以上の標準的な成分の一部または全部を置換してもよい。特に、前記乾燥粉末発酵植物製品は、チョコレートレシピにおける砂糖および/またはミルクの一部または全部を置換してもよい。より詳しくは、乾燥発酵植物製品はチョコレートレシピ中のミルクの全部を置換する。
特定の実施形態において、前記チョコレートの含有量と前記乾燥粉末発酵植物製品の含有量との合計は80%(w/w)超である。好ましくは、前記チョコレートの含有量と前記乾燥粉末発酵植物製品の含有量との合計は90%(w/w)超である。より好ましくは、前記チョコレートの含有量と前記乾燥粉末発酵植物製品の含有量との合計は95%(w/w)超である。
特定の実施形態において、食用チョコレート製品の乾燥物質の含有量は80%超である。好ましくは、食用チョコレート製品の乾燥物質の含有量は85%超である。より好ましくは、食用チョコレート製品の乾燥物質の含有量は90%超である。
特定の実施形態において、食用チョコレート製品は、グラニュロメトリーが30.0μm未満である。好ましくは、食用チョコレート製品は、グラニュロメトリーが25.0μm未満である。より好ましくは、食用チョコレート製品は、グラニュロメトリーが22.0μm未満である。このことは、良好な口当たりおよび良好な官能特性を与える。
食用チョコレート製品の文脈で用いる場合、「グラニュロメトリー」という用語は、グレインサイズの概念をいい、これは、食用チョコレート製品を溶かし、たとえば、既知のメッシュサイズのふるいの組、レーザー回折粒径分析器またはマイクロメーターを用いることによって粒径を測定することによって測定されるであろう。製品が特定の値のグラニュロメトリーを有する場合、その製品中の粒子の少なくとも97%がその特定の値未満のグレインサイズを有する。
特定の実施形態において、前記チョコレートは、リファインニングチョコレートおよび/またはコンチングチョコレートである。このことは、食用チョコレート製品の官能特性を促進する。特定の実施形態において、前記食用チョコレート製品は、チョコレートおよび乾燥粉末発酵植物製品のリファインニング混合物および/またはコンチング混合物を含む。
特定の実施形態において、乾燥粉末発酵植物製品はサワードウ製品である。サワードウ製品は、まずドウを乳酸菌によって発酵し、次にドウを酵母で発酵し、最後に発酵ドウを乾燥することによって得られる製品である。発酵、およびおそらく乾燥は、主に乳酸、酢酸およびいくつかのマイナーな化合物を生成する乳酸菌によって、サワードウ製品に特徴的なアシディックなフレーバーを与える。加えて、サワードウ製品は、酵母によって生成される典型的なフレーバーのトップノートをも特徴づける。サワードウは、これらを含む食用チョコレート製品にリッチなテーストおよびノーズを与える。
前述したように、本発明の食用チョコレート製品は、チョコレートと乾燥粉末発酵植物製品とを含む。食用チョコレート製品を製造するための、2の別個の経路を開示する。第1の経路は、チョコレートと乾燥粉末発酵植物製品とから出発する方法を伴う。第2の方法は、チョコレート成分と乾燥粉末発酵植物製品とから出発する。両方の方法は、両方の方法の最終製品がチョコレートと乾燥粉末発酵植物製品とを含む食用チョコレート製品であるという意味で、類似の製品のもとになる。チョコレート成分と乾燥粉末発酵植物製品とから出発する方法において、チョコレート成分は方法の実施のあいだにチョコレートに転化され、こうして乾燥粉末発酵植物製品を含む食用チョコレート製品をもたらすことが理解されるであろう。
我々は最初に、チョコレートと乾燥粉末発酵植物製品とから出発して食用チョコレート製品を製造する方法を論じる。特に、本明細書で提供しているのは、食用チョコレート製品を製造するための方法である。この方法は下記の工程を含む:乾燥粉末発酵植物製品とチョコレートとを混合し、それによってチョコレート−乾燥粉末発酵植物製品の混合物を得て(工程a1);チョコレート−乾燥粉末発酵植物製品の混合物をさらに加工して食用チョコレート製品にする(工程b)。この方法は、チョコレートおよび乾燥粉末発酵植物製品からの優れたテーストおよび口当たりを有する食用チョコレート製品を得ることを可能にする。
好ましくは、チョコレートは、乾燥粉末発酵植物製品と混合する前に溶かす。このことは、得られる混合物の均一性を増進する。チョコレートの融解温度は用いられる特定のチョコレートに依存し、当業者によく知られたパラメーター、または日常的な実験によって得られるパラメーターのいずれかである。
あるいは、チョコレート成分と乾燥粉末発酵植物製品とから出発して食用チョコレート製品を製造してもよい。したがって、提供しているのは、食用チョコレート製品を製造するための代わりの方法である。この方法は下記の工程を含む:ココアマス、脂肪、および任意に1以上のさらなる成分を含むチョコレート成分を溶かし、それによって溶かしたチョコレート成分を得る。溶かしたチョコレート成分を乾燥粉末発酵植物製品と混合し、それによってチョコレート成分−発酵植物製品の混合物を得る工程(工程a2)が続き;この方法はさらに、チョコレート成分−発酵植物製品の混合物をさらに加工して食用チョコレート製品にする工程(工程b)を含む。この方法は、チョコレート成分および乾燥粉末発酵植物製品からの優れたテーストおよび口当たりを有する食用チョコレート製品を得ることを可能にする。
特定の実施形態において、脂肪はココアバターおよび/またはその代用品を含む。ココアバターの好適な代用品は、パーム油およびパーム核油系代用品、ココナツ油系代用品、大豆油、菜種油、綿実油、シア油、イリッペ油、およびサルナッツ油、パーム油、マンゴー核脂肪油、およびパーム油を含む。
上記の方法における混合工程を、任意のミキサーを用いて行ってもよい。好適なミキサーは、バッチミキサー、バッチ垂直ミキサー、バッチ水平ミキサー、連続ミキサーを含む。混合工程を手動で行ってもよい。たとえば、ミキサーは、キッチンロボット、ホバートミキサー、またはステファンミキサーでもよい。好ましくは、ミキサーは温度制御がある。
特定の実施形態において、チョコレート−発酵植物製品の混合物をさらに加工して食用チョコレート製品にする工程は、下記の工程を含む:
1)チョコレート−発酵植物製品の混合物をテンパリングし、それによってテンパリング混合物を得る工程、および
2)テンパリング混合物を冷却する工程。
このことは、一様な光沢およびカリッとした一口を有する食用チョコレート製品をもたらす。
特定の実施形態において、チョコレート−発酵植物製品の混合物をさらに加工して食用チョコレート製品にする工程は、チョコレート−発酵植物製品の混合物をリファイニングし、それによってリファインニング混合物を得る工程を含む。
リファイニング工程のあいだに、混合物の成分の粒径を減少させて均質化し、すなわちリファイニング後に混合物はユニモーダルな粒径分布を有する。また、混合物の温度は一般的に、リファイニングのあいだに高まる。
有利には、粒径は30μm未満、好ましくは15ないし25μm、さらにより好ましくは18ないし22μmである。
リファイニングを、様々な種類のプロセスまたはツールを用いて行ってもよい。好適なツールは、3ロールまたは5ロールリファイナー、ボールミル、またはリファイナー−コンチェたとえばMacIntyreのユニバーサルリファイナー/コンチェである。
リファイニング工程は、増進したテーストおよびより良好な口当たりをもたらす。
好ましくは、リファイニング混合物をその後にコンチングし、そうしてコンチング混合物を得る。
コンチングプロセスのあいだに、せん断力および熱が加わる。主要な効果は、1)レオロジー特性の調節、2)フレーバーの展開、および3)粒径均一性への影響である。コンチングプロセスは、粘度および降伏値の低下をもたらす。コンチング工程の最後に、チョコレートは適切なフレーバーおよび望ましいレオロジー特性を展開する。
任意に、リファイニングまたはコンチング混合物にさらなる成分を加える。特定の実施形態では、1以上のさらなる成分は、砂糖、固体成分たとえばミルクパウダーおよび/またはその代用品、フレーバリング剤、および/または乳化剤を含む。具体的な例を下に、「実施例」の欄において示す。これらの実施例に導かれて、当業者は加えるべき各々の成分の量を容易に決定することができる。
さらなる工程において、リファイニングまたはコンチング混合物を液化し、結果として液化混合物を得る。
特定の実施形態において、溶かした脂肪相および/または乳化剤を加えることによって、リファイニングまたはコンチング混合物を液化する。任意に、「さらなる成分を加える」および「コンチングまたはリファイニング混合物を液化する」工程を同時に行う。
好ましくは、この工程において加える溶かした脂肪相はすでに、コンチングまたはリファイニング混合物中に存在する。好ましくは、溶かした脂肪相は好ましくは溶かしたココアバターおよび/またはその代替品である。
好ましくは、乳化剤はレシチン、ポリグリセロール ポリリシノレート(PGPR)、および/またはナトリウムトリステアレート(STS)である。
好ましくは、かつ特に固体食用チョコレート製品が望ましい場合には、液化混合物をテンパリングし、そうしてテンパリング混合物を得る。テンパリング工程のあいだ、液化混合物を冷却して固化し、そうして固体食用チョコレート製品をもたらす。テンパリング工程は、その脂肪相の最適な結晶化をもたらす。とりわけ、本開示の実施例で提供したガイダンスに基づいて、当業者は、製造する特定の固体食用チョコレート製品に従ったテンパリングプロセスを適用するであろう。固体食用チョコレート製品を、チョコレートと乾燥粉末発酵植物製品とから出発して製造する場合、その特定のチョコレートをテンパリングするために提供された推奨に従ってもよい。
特定の実施形態において、前記さらなる成分は、砂糖、全部または一部のココアマス、全部の他の固体成分たとえばミルクパウダーおよび/またはその代用品、フレーバーおよび乳化剤を含むであろう。このことは、多種多様なテーストとテクスチャーとをもつ食用チョコレート製品を得ることを可能にする。乳化剤は、最終的な食用チョコレート製品に含まれる全部の乳化剤でもよいし、それらは最終的な食用チョコレート製品に含まれる一部の乳化剤でもよい。
特定の実施形態においては、工程a1)およびa2)を、40.0℃ないし50.0℃、好ましくは45.0℃の温度で行う。
特定の実施形態においては、工程b3)のリファイニングプロセスを、粒径が30μm未満、より好ましくは約20μmに達するまで行う。このことは、得られる食用チョコレート製品の優れた官能特性をもたらす。
特定の実施形態において、本明細書に開示した方法はさらに、(工程b2)の)コンチングプロセスを、55℃ないし90℃で3時間ないし6時間;および/または375ppmないし750rpmのモーター速度で行うことを提供する。このことは、得られる食用チョコレート製品の優れた官能特性をもたらす。
本明細書に開示したさらなる態様は、本明細書に開示した食用ノンベークチョコレート製品を製造するための、乾燥粉末発酵植物製品の使用を提供し、前記乾燥粉末発酵植物製品は下記のいずれかである。
i)発酵された穀粉もしくはローストされた穀粉;または
ii)発芽させ、麦芽にさせ、抽出させ、発酵させ、乾燥させ、ローストさせ、トーストさせ、またはパフさせた、シリアル、疑似シリアル、種子、豆類、塊茎、シリアルの一部、疑似シリアルの一部、種子の一部、豆類の一部、塊茎の一部もしくはこれらの組み合わせに由来する穀粉、好ましくは発芽させ、麦芽にさせ、抽出させ、発酵させ、乾燥させ、ローストさせ、トーストさせ、またはパフさせた、シリアル、疑似シリアル、シリアルの一部、疑似シリアルの一部、もしくはこれらの組み合わせに由来する穀粉。
このことは、得られる食用チョコレート製品の優れた官能特性をもたらす。
特定の実施形態において、乾燥粉末発酵植物製品はサワードウ製品である。このことは、得られる食用チョコレート製品の優れた官能特性をもたらす。
本発明のさらなる態様は、普通のチョコレートの1以上の成分を、乾燥粉末発酵植物製品で置換する方法を提供する。本発明者らは驚くべきことに、チョコレートレシピのいくつかの成分の一部または全部を置換しながら、それでも優れた官能特性をもつ食用チョコレート製品を得ることができることを見出した。好ましくは、乾燥粉末発酵植物製品は、チョコレートレシピにおける砂糖および/またはミルクの一部または全部を置換してもよい。さらにより好ましくは、乾燥粉末発酵植物製品は、チョコレートレシピにおける砂糖および/またはミルクの一部または全部を置換してもよい。具体的な実施形態において、上述したチョコレート成分、好ましくはミルクおよび/またはミルクパウダーを置換するために用いた乾燥粉末発酵製品は乾燥サワードウである。
実施例1
第1の実施例では、本発明による2種類の食用チョコレート製品を検討する。
第1の種類の食用チョコレート製品は、複数のチョコレート成分と、乾燥粉末発酵植物製品とを含む。これらのチョコレート製品およびそれらの組成を表1に列記する。
第2の種類の食用チョコレート製品は、チョコレートと乾燥粉末発酵植物製品とを含む。これらの食用チョコレート製品を表2に列記する。
食用チョコレート製品の成分およびそれらのそれぞれの量を表1に列記する。乾燥粉末発酵植物製品として、ピュラトス(ベルギー)による下記の3の粉末サワードウを用いた:トスカ、オベルト、およびトラビアータ。
Figure 2020519280
ホワイトチョコレートおよび食用チョコレート製品1を調製するために、下記のプロセスを用いた。
・ココアバターを45℃で溶かす
・砂糖と、組成物中に存在する場合にはサワードウと、ミルクパウダーと、ココアバターの一部(混合物中で27ないし29%の全脂肪を得るための量)とを、二重ジャケット壁をもつステファンミキサー中、45℃で15分間混合する;
・混合物を3ロールリファイナーで、20μmの粒径に達するまでリファインニングする;
・コンチェをリファインニング混合物で充填する前に、コンチェに総レシチンの10ないし20%および総ココアバターの約2ないし10%を注ぎ入れる;
・コンチェをリファインニング混合物で充填し、55℃で3時間、375RPMのモーター速度でコンチングする;
・残りのレシチンと、残りのココアバターと、全部のバニラとを加えることによってチョコレートを液化する;
・下記のスキームを用いてチョコレートをテンパリングする:45℃−26℃−30℃;
・モールドに注入し、4−6℃で15分間、その後15℃で冷却する。
ダークチョコレートおよび食用チョコレート製品2を調製するために、下記のプロセスを用いた。
・ココアマスとココアバターとを45℃で溶かす
・砂糖と、組成物中に存在する場合にはサワードウと、ココアマスと、ココアバターの一部(混合物中で27ないし29%の全脂肪を得るための量)とを、二重ジャケット壁をもつステファンミキサー中、45℃で15分間混合する;
・混合物を3ロールリファイナーで、20μmの粒径に達するまでリファインニングする;
・コンチェをリファインニング混合物で充填する前に、コンチェに総レシチンの10ないし15%および総ココアバターの約10%を注ぎ入れる;
・コンチェをリファインニング混合物で充填し、90℃で6時間、750RPMのモーター速度でコンチングする;
・残りのレシチンと、残りのココアバターと、全部のバニラとを加えることによってチョコレートを液化する;
・下記のスキームを用いてチョコレートをテンパリングする:45℃−28℃−32℃;
・モールドに注入し、4−6℃で15分間、その後15℃で1時間冷却する。
ミルクチョコレートおよび食用チョコレート製品3、4および5を調製するために、下記のプロセスを用いた。
・ココアマスとココアバターとを45℃で溶かす
・砂糖と、組成物中に存在する場合にはサワードウと、ミルクパウダーと、ココアマスと、約70%のココアバターとを、二重ジャケット壁をもつステファンミキサー中、45℃で15分間混合する;
・混合物を3ロールリファイナーで、20μmの粒径に達するまでリファインニングする;
・コンチェをリファインニング混合物で充填する前に、コンチェに総レシチンの10ないし20%および総ココアバターの約5ないし10%を注ぎ入れる;
・コンチェをリファインニング混合物で充填し、80℃で6時間、750RPMのモーター速度でコンチングする;
・残りのレシチンと、残りのココアバターと、全部のバニラとを加えることによってチョコレートを液化する;
・下記のスキームを用いてチョコレートをテンパリングする:45℃−28℃−32℃。
Figure 2020519280
表2に列記した食用チョコレート製品を調製するために、下記のプロセスを用いた。
・ダークチョコレートまたはミルクチョコレートを45℃で、ホワイトチョコレートを40℃で溶かす;
・溶かしたチョコレートを、二重ジャケットのステファンミキサーに、45℃または40℃の温度設定で注ぐ;
・粉末サワードウを加える
・スピード3で15分間混合する;
・チョコレート製造業者の仕様に従ってテンパリングする(ダークチョコレートについて45℃−28℃−32℃、ミルクチョコレートについて45℃−26℃−32℃、ホワイトチョコレートについて40℃−26℃−28℃)。
・チョコレート製造業者の推奨に従ってモールドに注いで冷却する(冷蔵庫中4−6℃で15分間、その後冷蔵庫中15℃で1時間)。
すべての製品を、チョコレートをテースティングするために訓練された専門家パネルによって評価した。下記のパラメーターを考慮した:外観、香り、ファインネス(口内)、およびテースト(ディスクリプション、コンプレキシティー、インテンシティー、アフターテースト)。評価の結果を次に示す。
ホワイトチョコレート:
・外観:イエローがかったホワイト、ホワイトチョコレートの典型、均質なカラー。
・香り:ミルキー−クリーミーなチョコレートのノーズ。
・ファインネス(口内):スムース−良好に製造されたチョコレートに典型的。
・テーストディスクリプション:よくバランスされたホワイトチョコレート。スタートはクリーミー、バランスするスイート、バニラおよびクッキングしたミルク/クリームがずっと。典型的にはミルキーなフィニッシュで、クリーミーなアフターテーストあり。
・テーストコンプレキシティー:ミディアム。
・テーストインテンシティー:ミディアム。
・アフターテースト:ミディアムロングかつミディアムインテンス。
食用チョコレート製品1:
・外観:イエローがかったホワイト、ホワイトチョコレートの典型、均質なカラー。参照のホワイトチョコレートと比較して、わずかによりクリーミーなイエロー。食用チョコレート製品6よりも、よりホワイトかつよりイエローでなく、ドットなし。
・香り:クリーミーなチョコレートのノーズで、参照のホワイトチョコレートと比較して、シリアル/麦芽風のタッチおよびサワーなノートあり。6よりも、より新鮮にサワー。
・ファインネス(口内):スムース−良好に製造されたチョコレートに典型的で、参照のホワイトチョコレートと違わない。
・テーストディスクリプション:スタートはクリーミーなホワイトチョコレートのテースト、複数層のシリアル/麦芽のノートおよびフルーティーなサワーなノートと交互に生じるボディー、麦芽およびサワーなノートを合わせる非常に長いアフターテーストのあるクリーミーなファイナル。すべてのシリアル/麦芽のノートおよびフルーティーなノートは、参照のホワイトチョコレートにない。
・テーストコンプレキシティー:ベリー−参照のホワイトチョコレートおよび6よりも、さらによりコンプレックス。
・テーストインテンシティー:ベリー−参照のホワイトチョコレートおよび6よりも、さらによりインテンス。
・アフターテースト:ロングかつインテンス、参照のホワイトチョコレートよりロング。
食用チョコレート製品6:
・外観:イエローがかったホワイト、ホワイトチョコレートの典型、クリアーなゴールデンブラウンのドットあり。参照のホワイトチョコレートより明らかによりイエローで、より均質でないカラー(ドットの存在)。1よりもよりイエローでより均質でない。
・香り:明確な麦芽風およびナッツ風のフレーバーのある、参照のホワイトチョコレートのクリーミーなノーズ。
・ファインネス(口内):コアース、口内でざらざらした感覚。
・テーストディスクリプション:参照のホワイトチョコレートと比較して、ボディー中にミルクおよび麦芽風/ローストされたパラレルなノートのあるよりスイートなアタックを有し、後者は参照にはない。
・テーストコンプレキシティー:ミディアム−参照のホワイトチョコレートよりもよりコンプレックスで、1よりもよりコンプレックスでない。
・テーストインテンシティー:ミディアム−参照のホワイトチョコレートよりもよりインテンスで、1よりもよりインテンスでない。
・アフターテースト:ロングに続くクリーミーな口当たり、参照のホワイトチョコレートにはないクリアーなシリアルのアフターテーストあり。
食用チョコレート製品7:
・外観:ホワイトがかったグレーカラー、クリアーなダークブラウンドットあり。参照のホワイトチョコレートよりも明らかによりグレーで、より均質でないカラー(ドットの存在)。
・香り:麦芽風およびローストされたノートと対照をなす、参照のホワイトチョコレートのクリーミーなノーズ。
・ファインネス(口内):コアース、口内でざらざらした感覚。
・テーストディスクリプション:参照のホワイトチョコレートと比較して、よりスイートかつ同等にクリーミーなスタートを有し、ローストされたシリアルのフレーバーと対照をなすチョコレートのボディーがあり、後者は参照にない。参照のホワイトチョコレートにない、ローストされた穀類のアフターテースト。
・テーストコンプレキシティー:ミディアム−参照のホワイトチョコレートよりもよりコンプレックス。
・テーストインテンシティー:ミディアム−参照のホワイトチョコレートよりもよりインテンス。
・アフターテースト:ミディアムに続くクリーミーな口当たり、参照のホワイトチョコレートにないローストされたアフターテーストと対照をなす。
食用チョコレート製品8:
・外観:イエローがかったホワイト、ホワイトチョコレートの典型、クリアーなゴールデンブラウンのドットあり。
・香り:サワーかつフルーティーなフレーバーでバランスされた、参照のホワイトチョコレートのクリーミーなノーズ。
・ファインネス(口内):コアース、口内でざらざらした感覚。
・テーストディスクリプション:スイートなスタート、参照のホワイトチョコレートのミルキーなノーズあり。フルーティーかつ麦芽のノーズと対照をなし、ローストされたノートおよび短いチョコレートのテーストでフィニッシュする。
・テーストコンプレキシティー:ミディアム−参照のホワイトチョコレートよりもよりコンプレックス。
・テーストインテンシティー:ミディアム−参照のホワイトチョコレートよりもよりインテンス。
・アフターテースト:ミディアムに続くクリーミーなアフターテースト、参照にないアシッドかつフルーティーなノートあり。
ダークチョコレート:
・外観:ダークチョコレートに典型的な、ダークレッド/ブラウン、均質なカラー。
・香り:ローストされたココアのノーズ。
・ファインネス(口内):スムース−よく製造されたチョコレートに典型的。
・テーストディスクリプション:よくバランスされたダークチョコレート。スタートでローストされたノート、バランスするココアおよびスイートおよびわずかにフルーティーなノートがボディーにあり、スムース。
・テーストコンプレキシティー:ミディアム。
・テーストインテンシティー:ミディアム。
・アフターテースト:ミディアムロングかつミディアムインテンス。
食用チョコレート製品2:
・外観:ダークチョコレートに典型的な、ダークレッド/ブラウン、均質なカラー。10よりもより均質。
・香り:参照のダークチョコレートと比較して、明らかによりローストされたより強いココアのノートを有する。10よりもよりコンプレックスなノーズ。
・ファインネス(口内):スムース−よく製造されたチョコレートに典型的で参照のダークチョコレートと違わない。
・テーストディスクリプション:ローストされたスタート、強いチョコレート性と麦芽風のフレーバーが交互に生じ、サワーの新鮮さがあるボディー、強いローストされたノートがあるフィニッシュ、強いローストされた非常にロングなアフターテーストおよびココアのテースト中にブレンドするサワーなノートのヒントあり。参照のダークチョコレートと比較して、それは、チョコレートの固有のテーストと共存するサワードウのフレーバーのノートとの非常に均質なブレンドである。
・テーストコンプレキシティー:ベリー−参照のダークチョコレートおよびサンプル10よりもさらによりコンプレックス。
・テーストインテンシティー:ベリー−参照のダークチョコレートおよびサンプル10よりもさらによりインテンス。
・アフターテースト:ロングかつインテンス、参照のダークチョコレートよりも、よりロングかつよりインテンス。
食用チョコレート製品9:
・外観:ダークレッド/ブラウン、ダークチョコレートに典型的、完全に均質なわけではない。
・香り:バランスされたチョコレートのノーズ、参照にない明確なクリーミーで麦芽風のフレーバーあり。
・ファインネス(口内):コアース、口内でざらざらした感覚。
・テーストディスクリプション:参照にない、ローストされたココアのノートでスタートし、ボディーにバランスされたチョコレートとシリアルのノートのパラレルな感覚あり。シリアルのアフターテースト。すべてのシリアルのノートは、参照のダークチョコレートにはない。
・テーストコンプレキシティー:ミディアム−ダークチョコレートよりもよりコンプレックス。
・テーストインテンシティー:ミディアム−ダークチョコレートよりもよりインテンス。
・アフターテースト:ミディアムに続くチョコレートのアフターテースト、参照のダークチョコレートにない、クリアーなシリアルフレーバーがエンドにあり。
食用チョコレート製品10:
・外観:ダークレッド/ブラウン、ダークチョコレートに典型的、完全に均質なわけではない。2よりもより均質でない。
・香り:バランスされたチョコレートのノーズ、参照のダークチョコレートにないクリアーなスイート−ローストされたノートにトップされている。ノーズは2よりもよりコンプレックスでない。
・ファインネス(口内):コアース−口内でざらざらした感覚。
・テーストディスクリプション:ローストされたココア/チョコレートのノート、その後に麦芽風およびローストされたピーク、ローストされたおよびチョコレートのノートでフィニッシュする。参照のダークチョコレートと比較して、よりインテンスなローストされたノートと麦芽風のノートが違っていて、チョコレートの固有のテーストにブレンドしない。
・テーストコンプレキシティー:ミディアム−ダークチョコレートよりもよりコンプレックス、2よりもよりコンプレックスでない。
・テーストインテンシティー:ミディアム−ダークチョコレートよりもよりインテンス、2よりもよりインテンスでない。
・アフターテースト:参照のダークチョコレートにない、ミディアムに続くローストされたアフターテースト。
食用チョコレート製品11:
・外観:ダークレッド/ブラウン、ダークチョコレートに典型的、完全に均質なわけではない。
・香り:バランスされたチョコレートのノーズ、参照のダークチョコレートにないクリアーなフルーティーなレーズンのノートあり。
・ファインネス(口内)コアース−口内でざらざらした感覚。
・テーストディスクリプション:スタートにローストされたココア/チョコレートのノート、次にクリアーなフルーティーでサワーなピーク、ローストされたチョコレートのノートでフィニッシュする。参照のダークチョコレートと比較して、よりインテンスなローストされたノートおよびフルーティーでサワーなノートが違っていて、チョコレートの固有のテーストにブレンドしない。
・テーストコンプレキシティー:ミディアム−ダークチョコレートよりもよりコンプレックス。
・テーストインテンシティー:ミディアム−ダークチョコレートよりもよりインテンス。
・アフターテースト:ミディアムに続くチョコレートのアフターテースト、参照のダークチョコレートにないアシッドフルーティーなテーストあり。
ミルクチョコレート:
・外観:ミディアム−ライトブラウン、ゴールデンの色調あり。
・香り:ココアおよびキャラメル/スイートのバランスされたノート。
・ファインネス(口内):スムース−よく製造されたチョコレートに典型的。
・テーストディスクリプション:よくバランスされたミルクチョコレート。スイートなスタート、次にクッキングされたミルク、その後にココアのボディー。クリーミーでミルキーなフィニッシュ、ココアおよびミルクのバランスされたアフターテースト。
・テーストコンプレキシティー:ミディアム。
・テーストインテンシティー:ミディアム。
・アフターテースト:ミディアムロングかつミディアムインテンス。
食用チョコレート製品3:
・外観:ミディアム−ライトブラウン、参照のミルクチョコレートにないゴールデンの色調あり。4および5よりもより薄い。
・香り:チョコレートのノーズ、参照のミルクチョコレートにないサワーなフルーティー風およびいくらかのシリアルのノートのヒントあり。
・ファインネス(口内):スムース−よく製造されたチョコレートに典型的。
・テーストディスクリプション:ココアのスタート、直接的に新鮮でフルーティーなアシディティー、次にスイートな麦芽風のピークあり。シリアルおよびフルーティーなノートと合わさったクリーミーなフルチョコレートのボディー、ロングに続くシリアルのアフターテーストあり。参照のミルクチョコレート、この製品はミルキーなノートを有さず、チョコレートのクリーミーでココアのフレーバーを、共存するサワードウの典型的なノートと調和して合わせる。
・テーストコンプレキシティー:ハイ−参照のミルクチョコレートよりもさらによりコンプレックス。
・テーストインテンシティー:ハイ−参照のミルクチョコレートよりもさらによりインテンス。
・アフターテースト:ミディアムロングかつ参照のミルクチョコレートよりもよりインテンス。
食用チョコレート製品4:
・外観:ミディアム−ダークブラウンチョコレートカラー、参照のミルクチョコレート、3および5よりも明らかによりダーク。
・香り:チョコレートのノーズ、参照のミルクチョコレートにない強いローストされたシリアルのノートおよびフルーティーなサワーさのヒントあり。
・ファインネス(口内):スムース−よく製造されたチョコレートに典型的。
・テーストディスクリプション:チョコレートのテースト、新鮮なフルーツと麦芽との交互のノートがボディーにあり。ローストされたフレーバーのクリアーなピークのあるフィニッシュ、スムースなローストされたチョコレートのアフターテーストを与える。参照のミルクチョコレートと比較して、この製品はミルキーなノートを有さず、チョコレートのクリーミーでココアのフレーバーを、共存するサワードウの典型的なノートと調和して合わせる。
・テーストコンプレキシティー:ハイ−参照のミルクチョコレートよりもさらによりコンプレックス。
・テーストインテンシティー:ベリー−参照のミルクチョコレートよりもさらによりインテンス。
・アフターテースト:参照のミルクチョコレートよりもよりロングでよりインテンス。
食用チョコレート製品5:
・外観:ミディアム−ブラウン、ライトなゴールデンの色調あり。3と4との中間、参照のミルクチョコレートよりもよりダークでよりゴールデン。
・香り:参照のミルクチョコレートにないマイルドなレーズンのノーズ、スイートなココアのノートあり。
・ファインネス(口内):スムース−よく製造されたチョコレートに典型的。
・テーストディスクリプション:スタートでチョコレートとフルーツとの組み合わせ、ライトなシリアルのノートで続く。麦芽風のフレーバーのピークでフィニッシュ、かつココアと、フルーツの新鮮さと、残っているシリアルのテーストとを合わせるアフターテースト。参照のミルクチョコレートと比較して、この製品はミルキーなノートを有さず、チョコレートのクリーミーでココアのフレーバーを、共存するサワードウの典型的なノートと調和して合わせる。
・テーストコンプレキシティー:ハイ−参照のミルクチョコレートよりもさらによりコンプレックス。
・テーストインテンシティー:ハイ−参照のミルクチョコレートよりもさらによりインテンス。
・アフターテースト:ミディアムロングで参照のミルクチョコレートよりもよりインテンス。
食用チョコレート製品12:
・外観:ミルクチョコレートに典型的なミディアム−ライトブラウンカラー、クリアーなよりダークなドットあり。
・香り:スイートでライトなココアのノーズ、参照のミルクチョコレートにないサワーさおよびレーズンのヒントあり。
・ファインネス(口内):コアース−口内でざらざらした感覚。
・テーストディスクリプション:スタートでスイートかるミルキーなチョコレートのテースト、フルーティーなサワーさのクリアーなピークあり、次にローストされたフレーバーのピーク。スイートなフィニッシュ、サワーなアフターテーストあり。参照のミルクチョコレートと比較して、この製品は2の別個のテーストプロファイルを示し、固有のチョコレートのテーストを、加えたサワードウのテーストと合わせない。その認知も、参照のミルクチョコレートよりもよりスイート。
・テーストコンプレキシティー:ミディアム−参照のミルクチョコレートよりもよりコンプレックス。
・テーストインテンシティー:ミディアム−参照のミルクチョコレートよりもよりインテンス。
・アフターテースト:ミディアムに続くスイートおよびキャラメルのアフターテースト、参照のミルクチョコレートにないアシッドなフルーティーなテーストあり。
実施例2
第2の実施例では、本明細書に開示した食用チョコレート製品を含むチョコレートケーキバターを用いて作ったチョコレートケーキを検討する。用いた成分を下に表3中に列記する。
Figure 2020519280
全部の成分を、液体成分:水、低温殺菌した卵および油から始めて、ミキシングボウルへ量り入れる。全部の成分を最初にへらを用いて手で混合し、続いてプラネタリーミキサー(ホバート タイプN50)を用いて2分間スピード1および2分間スピード2で混合する。300gのバターの分量をアルミニウムのベーキングティンに量り入れ、ベーキングトレー上に載せ、デッキオーブン(MIWE Condo)内、180℃で45分間ベーキングする。ベーキング後に、ケーキ(ティン中)を、ラック上、2時間、室温で冷やす。
ケーキは下記の特性を示した。
− テクスチャー/ボリューム:驚いたことに、本発明による食用チョコレート製品の使用は、ボリュームに悪影響がなかった。テクスチャーは、「伝統的な」チョコレートを含む普通のチョコレートケーキのテクスチャーよりもよりしっとりしていた。
− テースト:テーストのいくつかの面が、サワードウ含有チョコレートの使用によって影響を受けた。
・テーストのコンプレキシティーは、「伝統的な」チョコレートを含む普通のチョコレートケーキのテーストよりもより大きい。ローストされたおよび麦芽風のノートは、エンドにおいてはっきりと目立ち、チョコレートのテーストは非常にクリアーでずっとあった。
・テーストのインテンシティーは、「伝統的な」チョコレートを含む普通のチョコレートケーキのテーストのインテンシティーよりもより高い。
・アフターテーストは、ローストされた、麦芽風およびココアのテーストの組み合わせであり、驚くほど長く続く。
実施例3:そばのサワードウを含む食用チョコレート製品
食用チョコレート製品の成分およびそれらのそれぞれの量を表4に列記する。
Figure 2020519280
食用チョコレート製品を調製するために下記のプロセスを用いた:
・ココアマスおよびココアバターを45℃で溶かす
・砂糖と、サワードウと、ココアマスと、65gのココアバターとを、二重ジャケット壁をもつステファンミキサー中、45℃で15分間混合する;
・混合物を3ロールリファイナーで、20μmの粒径に達するまでリファインニングする;
・コンチェをリファインニング混合物で充填する前に、コンチェに総レシチンの10ないし15%および総ココアバターの約10%を注ぎ入れる;
・コンチェをリファインニング混合物で充填し、90℃で6時間、375RPMのモーター速度でコンチングする;
・残りのレシチン、残りのココアバターおよび全部のバニラを加えることによってチョコレートを液化する;
・下記のスキームを用いてチョコレートをテンパリングする:45℃−28℃−32℃;
・モールドに注入し、4−6℃で15分間、その後15℃で1時間冷却する。
チョコレートをテースティングするために訓練された専門家パネルによって、製品13を評価して実施例1のダークチョコレートと比較した。下記のパラメーターを考慮した:外観、香り、ファインネス(口内)、およびテースト(ディスクリプション、コンプレキシティー、インテンシティー、アフターテースト)。評価の結果を下記の段落に示す:
・外観:ダークレッド/ブラウン、ダークチョコレートに典型的、均質なカラー。
・香り:参照のダークチョコレートと比較して、はっきりとよりアシディックでフルーティーなノートを有する
・ファインネス(口内):スムース−よく製造されたチョコレートに典型的で、参照のダークチョコレートと違わない
・テーストディスクリプション:スタートでココアのノート、フルーティー、アシディックのノートの層が交互に生じるボディー
・テーストコンプレキシティー:参照のダークチョコレートよりも非常にさらにコンプレックス
・テーストインテンシティー:参照のダークチョコレートよりも非常にさらによりインテンス
・アフターテースト:ミディアムロングかつミディアムインテンス。
実施例4:キノアサワードウを含む食用チョコレート製品
食用チョコレート製品の成分およびそれらのそれぞれの量を表5に列記する。
Figure 2020519280
ダークチョコレートおよび食用チョコレート製品13を調製するために、下記のプロセスを用いた:
・ココアバターを45℃で溶かす
・砂糖と、サワードウと、ミルクパウダーと、260gのココアバターとを、二重ジャケット壁をもつステファンミキサー中、45℃で15分間混合する
・混合物を3ロールリファイナーで、20μmの粒径に達するまでリファインニングする
・コンチェをリファインニング混合物で充填する前に、コンチェに総レシチンの10ないし20%および総ココアバターの約2ないし10%を注ぎ入れる
・コンチェをリファインニング混合物で充填し、55℃で3時間、375RPMのモーター速度でコンチングする
・残りのレシチン、残りのココアバターおよび全部のバニラを加えることによってチョコレートを液化する
・下記のスキームを用いてチョコレートをテンパリングする:45℃−26℃−30℃
・モールドに注入し、4−6℃で15分間、その後15℃で冷却する。
チョコレートをテースティングするために訓練された専門家パネルによって、製品14を評価して実施例1のホワイトチョコレートと比較した。下記のパラメーターを考慮した:外観、香り、ファインネス(口内)、およびテースト(ディスクリプション、コンプレキシティー、インテンシティー、アフターテースト)。評価の結果を下記の段落に示す:
・外観:イエローがかったホワイト、ホワイトチョコレートの典型、均質なカラー。参照と比較して、わずかによりクリーミーなイエロー
・香り:クリーミーなチョコレートのノーズ、シリアルのタッチあり、フローラルなノート
・ファインネス(口内):スムース−良好に製造されたチョコレートに典型的で、参照のホワイトチョコレートのそれと違わない
・テーストディスクリプション:よくバランスされたホワイトチョコレート、スタートでクリーミー、シリアル、フローラ、フルーティーおよび発酵(チーズ)のノートの層が交互に生じるボディー。すべてのこれらのノートは参照のホワイトチョコレートにはない
・テーストコンプレキシティー:参照のホワイトチョコレートよりも非常にさらによりコンプレックス。
チョコレートをテースティングするために訓練された専門家パネルによって、製品14を評価して実施例1のホワイトチョコレートと比較した。下記のパラメーターを考慮した:外観、香り、ファインネス(口内)、およびテースト(ディスクリプション、コンプレキシティー、インテンシティー、アフターテースト)。評価の結果を下記の段落に示す:
・外観:イエローがかったホワイト、ホワイトチョコレートの典型、均質なカラー。参照と比較して、わずかによりクリーミーなイエロー
・香り:クリーミーなチョコレートのノーズ、シリアルのタッチあり、フローラルなノート
・ファインネス(口内):スムース−良好に製造されたチョコレートに典型的で、参照のホワイトチョコレートのそれと違わない
・テーストディスクリプション:よくバランスされたホワイトチョコレート、スタートでクリーミー、シリアル、フローラ、フルーティーおよび発酵(チーズ)のノートの層が交互に生じるボディー。すべてのこれらのノートは参照のホワイトチョコレートにはない
・テーストコンプレキシティー:参照のホワイトチョコレートよりも非常にさらによりコンプレックス。
以下、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載した発明を付記する。
[1] 食用チョコレート製品であって、
− 50.0ないし99.0%(w/w)のチョコレート、好ましくは85.0ないし95.0%(w/w)のチョコレートと、
− 1.0ないし50.0%(w/w)の乾燥粉末発酵植物製品、好ましくは5.0ないし15.0%(w/w)の乾燥粉末発酵植物製品とを含み、
前記乾燥粉末発酵植物製品は、
i)発酵穀粉、または
ii)発酵したシリアル、疑似シリアル、シリアルの一部、疑似シリアルの一部、もしくはこれらの組み合わせに由来する穀粉である、食用チョコレート製品。
[2] 前記チョコレートの含有量と前記乾燥粉末発酵植物製品の含有量との合計が80%(w/w)超、好ましくは90%(w/w)超、より好ましくは95%(w/w)超である、[1]に記載の食用チョコレート製品。
[3] 乾燥物質含有量が80%(w/w)超、好ましくは85%(w/w)超、より好ましくは90%(w/w)超である、[1]ないし[2]のいずれか1項に記載の食用チョコレート製品。
[4] グラニュロメトリーが30.0μm未満である、[1]ないし[3]のいずれか1項に記載の食用チョコレート製品。
[5] 前記チョコレートはリファイニングチョコレートおよび/またはコンチングチョコレートである、[1]ないし[4]のいずれか1項に記載の食用チョコレート製品。
[6] 前記乾燥粉末発酵植物製品はサワードウ製品である、[1]ないし[5]のいずれか1項に記載の食用チョコレート製品。
[7] [1]ないし[6]のいずれか1項に記載の食用チョコレート製品を製造する方法であって、下記の工程:
a1)乾燥粉末発酵植物製品と溶かしたチョコレートとを混合し、それによってチョコレート−発酵植物製品の混合物を得る工程;または
a2)ココアマス、脂肪、および任意に1以上の別の成分を含むチョコレート成分を溶かし、それによって溶かしたチョコレート成分を得て;さらに前記溶かしたチョコレート成分を乾燥粉末発酵植物製品と混合し、それによってチョコレート成分−乾燥粉末発酵植物製品の混合物を得る工程を含み、
前記乾燥粉末発酵植物製品は、
i)発酵穀粉、または
ii)発酵したシリアル、疑似シリアル、シリアルの一部、疑似シリアルの一部、もしくはこれらの組み合わせに由来する穀粉であり、
前記方法はさらに、下記の工程
b)さらに前記チョコレート−発酵植物製品の混合物または前記チョコレート成分−乾燥粉末発酵植物製品の混合物を加工して食用チョコレート製品にする工程を有する、方法。
[8] さらに前記チョコレート−発酵植物製品の混合物を加工して食用チョコレート製品にする工程は、下記の工程
1)前記チョコレート−発酵植物製品の混合物をテンパリングし、それによってテンパリング混合物を得る工程と、
2)前記テンパリング混合物を冷却する工程と
を含む、[7]に記載の方法。
[9] さらにココアバター−発酵植物製品の混合物を加工して食用チョコレート製品にする工程が、下記の工程
1)ココアバター−発酵植物製品の混合物をリファイニングし、それによってリファイニング混合物を得る工程と、
2)任意に前記リファイニング混合物をコンチングし、それによってコンチング混合物を得る工程と、
3)前記リファイニング混合物またはコンチング混合物に別の成分を加え、それによって前記リファイニング混合物またはコンチング混合物を液化し、こうして液化混合物を得る工程と、
4)前記液化混合物をテンパリングし、それによってテンパリングチョコレートを得る工程と
を含む、[7]に記載の方法。
[10] 前記別の成分は、砂糖、ココアマスの全部または一部、ミルクパウダーおよび/またはその代用品のような他の固体成分、香料ならびに乳化剤を含んでいてもよい、[7]ないし[9]のいずれか1項に記載の方法。
[11] 工程a1)およびa2)を、40.0℃ないし50.0℃の温度で、好ましくは45.0℃で行う、[7]ないし[10]のいずれか1項に記載の方法。
[12] 工程b3)のリファイニングプロセスを、30μm未満の粒径に達するまで行う、[7]ないし[11]のいずれか1項に記載の方法。
[13] 工程2)のコンチングプロセスを、55℃ないし90℃で3時間ないし6時間;および/または375ppmないし750rpmのモーター速度で行う、[7]ないし[12]のいずれか1項に記載の方法。
[14] [1]ないし[6]のいずれか1項に記載の食用ノンベイクチョコレート製品を製造するための、乾燥粉末発酵植物製品の使用であって、前記乾燥粉末発酵植物製品は、
i)発酵穀粉、または
ii)発酵したシリアル、疑似シリアル、シリアルの一部、疑似シリアルの一部、もしくはこれらの組み合わせに由来する穀粉である、使用。
[15] 前記乾燥粉末発酵植物製品はサワードウ製品である、[14]に記載の使用。
[16] チョコレートレシピにおける1以上の成分の完全なまたは部分的な置換品としての乾燥粉末発酵植物製品の使用であって、前記成分は砂糖、ミルクおよび/またはミルクパウダーから選択される、使用。
[17] 前記乾燥粉末発酵植物製品は、チョコレートレシピにおけるミルクおよび/またはミルクパウダーの全部を置換する、[16]に記載の使用。

Claims (17)

  1. 食用チョコレート製品であって、
    − 50.0ないし99.0%(w/w)のチョコレート、好ましくは85.0ないし95.0%(w/w)のチョコレートと、
    − 1.0ないし50.0%(w/w)の乾燥粉末発酵植物製品、好ましくは5.0ないし15.0%(w/w)の乾燥粉末発酵植物製品とを含み、
    前記乾燥粉末発酵植物製品は、
    i)発酵穀粉、または
    ii)発酵したシリアル、疑似シリアル、シリアルの一部、疑似シリアルの一部、もしくはこれらの組み合わせに由来する穀粉である、食用チョコレート製品。
  2. 前記チョコレートの含有量と前記乾燥粉末発酵植物製品の含有量との合計が80%(w/w)超、好ましくは90%(w/w)超、より好ましくは95%(w/w)超である、請求項1に記載の食用チョコレート製品。
  3. 乾燥物質含有量が80%(w/w)超、好ましくは85%(w/w)超、より好ましくは90%(w/w)超である、請求項1ないし2のいずれか1項に記載の食用チョコレート製品。
  4. グラニュロメトリーが30.0μm未満である、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の食用チョコレート製品。
  5. 前記チョコレートはリファイニングチョコレートおよび/またはコンチングチョコレートである、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の食用チョコレート製品。
  6. 前記乾燥粉末発酵植物製品はサワードウ製品である、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の食用チョコレート製品。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の食用チョコレート製品を製造する方法であって、下記の工程:
    a1)乾燥粉末発酵植物製品と溶かしたチョコレートとを混合し、それによってチョコレート−発酵植物製品の混合物を得る工程;または
    a2)ココアマス、脂肪、および任意に1以上の別の成分を含むチョコレート成分を溶かし、それによって溶かしたチョコレート成分を得て;さらに前記溶かしたチョコレート成分を乾燥粉末発酵植物製品と混合し、それによってチョコレート成分−乾燥粉末発酵植物製品の混合物を得る工程を含み、
    前記乾燥粉末発酵植物製品は、
    i)発酵穀粉、または
    ii)発酵したシリアル、疑似シリアル、シリアルの一部、疑似シリアルの一部、もしくはこれらの組み合わせに由来する穀粉であり、
    前記方法はさらに、下記の工程
    b)さらに前記チョコレート−発酵植物製品の混合物または前記チョコレート成分−乾燥粉末発酵植物製品の混合物を加工して食用チョコレート製品にする工程を有する、方法。
  8. さらに前記チョコレート−発酵植物製品の混合物を加工して食用チョコレート製品にする工程は、下記の工程
    1)前記チョコレート−発酵植物製品の混合物をテンパリングし、それによってテンパリング混合物を得る工程と、
    2)前記テンパリング混合物を冷却する工程と
    を含む、請求項7に記載の方法。
  9. さらにココアバター−発酵植物製品の混合物を加工して食用チョコレート製品にする工程が、下記の工程
    1)ココアバター−発酵植物製品の混合物をリファイニングし、それによってリファイニング混合物を得る工程と、
    2)任意に前記リファイニング混合物をコンチングし、それによってコンチング混合物を得る工程と、
    3)前記リファイニング混合物またはコンチング混合物に別の成分を加え、それによって前記リファイニング混合物またはコンチング混合物を液化し、こうして液化混合物を得る工程と、
    4)前記液化混合物をテンパリングし、それによってテンパリングチョコレートを得る工程と
    を含む、請求項7に記載の方法。
  10. 前記別の成分は、砂糖、ココアマスの全部または一部、ミルクパウダーおよび/またはその代用品のような他の固体成分、香料ならびに乳化剤を含んでいてもよい、請求項7ないし9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 工程a1)およびa2)を、40.0℃ないし50.0℃の温度で、好ましくは45.0℃で行う、請求項7ないし10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 工程b3)のリファイニングプロセスを、30μm未満の粒径に達するまで行う、請求項7ないし11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 工程2)のコンチングプロセスを、55℃ないし90℃で3時間ないし6時間;および/または375ppmないし750rpmのモーター速度で行う、請求項7ないし12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の食用ノンベイクチョコレート製品を製造するための、乾燥粉末発酵植物製品の使用であって、前記乾燥粉末発酵植物製品は、
    i)発酵穀粉、または
    ii)発酵したシリアル、疑似シリアル、シリアルの一部、疑似シリアルの一部、もしくはこれらの組み合わせに由来する穀粉である、使用。
  15. 前記乾燥粉末発酵植物製品はサワードウ製品である、請求項14に記載の使用。
  16. チョコレートレシピにおける1以上の成分の完全なまたは部分的な置換品としての乾燥粉末発酵植物製品の使用であって、前記成分は砂糖、ミルクおよび/またはミルクパウダーから選択される、使用。
  17. 前記乾燥粉末発酵植物製品は、チョコレートレシピにおけるミルクおよび/またはミルクパウダーの全部を置換する、請求項16に記載の使用。
JP2019562292A 2017-05-11 2018-05-09 食用チョコレート製品 Active JP7278964B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
BE20175349A BE1024730B1 (nl) 2017-05-11 2017-05-11 Chocoladeproduct
BEBE2017/5349 2017-05-11
PCT/EP2018/061964 WO2018206622A1 (en) 2017-05-11 2018-05-09 Edible chocolate product

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020519280A true JP2020519280A (ja) 2020-07-02
JP7278964B2 JP7278964B2 (ja) 2023-05-22

Family

ID=59631500

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019562292A Active JP7278964B2 (ja) 2017-05-11 2018-05-09 食用チョコレート製品

Country Status (13)

Country Link
US (1) US11406116B2 (ja)
EP (1) EP3621446A1 (ja)
JP (1) JP7278964B2 (ja)
KR (1) KR20200020664A (ja)
CN (1) CN110612028A (ja)
AU (1) AU2018265322B2 (ja)
BE (1) BE1024730B1 (ja)
BR (1) BR112019023732B1 (ja)
CA (1) CA3056991A1 (ja)
CL (1) CL2019002921A1 (ja)
MX (1) MX2019013135A (ja)
RU (1) RU2768029C2 (ja)
WO (1) WO2018206622A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP4104684A1 (en) * 2021-06-18 2022-12-21 Société des Produits Nestlé S.A. A chocolate product comprising a milk analogue product comprising cereal and legume
WO2023080876A1 (en) * 2021-11-05 2023-05-11 Bahcesehir Universitesi Functional chocolate with antiviral properties

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06197678A (ja) * 1982-03-15 1994-07-19 Stauffer Chem Co 酵母膨脹生地の製造方法
US20060222753A1 (en) * 2005-04-05 2006-10-05 Christopher Harshberger Substituted cacao products and methods
KR20060112878A (ko) * 2005-04-28 2006-11-02 김기준 청국장을 함유한 초콜릿 조성물
JP2008504037A (ja) * 2004-06-29 2008-02-14 プラトス ナームローズ フェノートサップ 製パンのための包装された粉末化組成物
KR20110029611A (ko) * 2009-09-16 2011-03-23 충남대학교산학협력단 된장을 함유한 초콜릿 및 이의 제조방법
CN106509292A (zh) * 2016-10-11 2017-03-22 泗县甘滋罗食品有限公司 一种健脾黑巧克力及其制备方法

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4294864A (en) 1979-06-04 1981-10-13 The American Institute Of Baking Preparation of high-ratio cakes using untreated wheat flour
DE20017502U1 (de) * 2000-10-12 2001-03-01 Hart Beheer B V J Süße Delikatesse in fester Form
EP1441597B1 (en) 2001-10-30 2009-09-23 Societe Des Produits Nestle S.A. Manipulation of chocolate flavour
DE10329226A1 (de) * 2003-02-07 2004-08-19 Buck, Carl-Heinz Trockenpulver zur Herstellung eines Kakaoersatzstoffes
EP1547467A1 (en) * 2003-12-22 2005-06-29 Puratos N.V. Liquid leaven composition
WO2005074700A1 (en) * 2004-02-03 2005-08-18 Archer-Daniels-Midland Company Soy-containing chocolate products
US8067051B2 (en) * 2006-06-19 2011-11-29 Kraft Foods R & D, Inc. Process for milling cocoa shells
GB2452972A (en) * 2007-09-21 2009-03-25 Albert Zumbe Chocolate incorporating cryogenically milled cocoa beans
US20110059224A1 (en) * 2009-09-08 2011-03-10 Harrison P Craig Coffee flavored chocolate bar
MX2013010606A (es) * 2011-03-18 2013-10-17 Hershey Co Metodo para fabricar producto de confiteria de chocolate reducido en grasa.
GB201114962D0 (en) * 2011-08-31 2011-10-12 Barry Callebaut Ag Composition, process and product
ES2952969T3 (es) * 2011-12-23 2023-11-07 Barry Callebaut Ag Uso
WO2015004002A1 (en) * 2013-07-11 2015-01-15 Nestec S.A. Fat-based confectionery products
RU2606822C1 (ru) 2015-08-04 2017-01-10 Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Чеченский государственный университет" (ФГБОУ ВО Чеченский государственный университет) Способ изготовления шоколада

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06197678A (ja) * 1982-03-15 1994-07-19 Stauffer Chem Co 酵母膨脹生地の製造方法
JP2008504037A (ja) * 2004-06-29 2008-02-14 プラトス ナームローズ フェノートサップ 製パンのための包装された粉末化組成物
US20060222753A1 (en) * 2005-04-05 2006-10-05 Christopher Harshberger Substituted cacao products and methods
KR20060112878A (ko) * 2005-04-28 2006-11-02 김기준 청국장을 함유한 초콜릿 조성물
KR20110029611A (ko) * 2009-09-16 2011-03-23 충남대학교산학협력단 된장을 함유한 초콜릿 및 이의 제조방법
CN106509292A (zh) * 2016-10-11 2017-03-22 泗县甘滋罗食品有限公司 一种健脾黑巧克力及其制备方法

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
"SOURDOUGH & SEA SALT 66% - Pump Street Bakery", WAYBACK MACHINE [ONLINE], JPN6022013339, 9 July 2015 (2015-07-09), ISSN: 0004942641 *

Also Published As

Publication number Publication date
WO2018206622A1 (en) 2018-11-15
JP7278964B2 (ja) 2023-05-22
US11406116B2 (en) 2022-08-09
BE1024730B1 (nl) 2018-06-07
RU2019139815A3 (ja) 2021-09-14
AU2018265322B2 (en) 2020-07-30
EP3621446A1 (en) 2020-03-18
US20200187520A1 (en) 2020-06-18
CL2019002921A1 (es) 2020-01-03
CA3056991A1 (en) 2018-11-15
BR112019023732B1 (pt) 2023-12-12
CN110612028A (zh) 2019-12-24
RU2019139815A (ru) 2021-06-11
RU2768029C2 (ru) 2022-03-23
KR20200020664A (ko) 2020-02-26
BR112019023732A2 (pt) 2020-05-26
AU2018265322A1 (en) 2019-10-10
MX2019013135A (es) 2020-02-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20240099327A1 (en) Non-dairy crumb and method for its manufacture
JP5792080B2 (ja) 生地練り込み用油脂組成物
US20050042358A1 (en) Rice flour composition for producing breads/cakes, rice flour breads and cakes and process for producing the same
JP7278964B2 (ja) 食用チョコレート製品
JP7042055B2 (ja) 風味が改善された油脂性菓子
JP2024025622A (ja) 穀粉含有食品
KR102624223B1 (ko) 초코치즈 호두과자 제조 방법
BE1029592B1 (nl) Chocolade zonder of met een laag gehalte aan zuivelbestanddelen
RU2805418C2 (ru) Термообработанная композиция, содержащая растительные белки, и способы ее получения и применения
JP7041573B2 (ja) 焼チョコレート様菓子およびその製造方法
JP2007306838A (ja) 中種生地
CN113841829A (zh) 米香味高膳食纤维米糠制品及其制备方法
CN115003170A (zh) 基于脂肪的填充组合物
EP4280887A1 (en) Cocoa composition
Lai et al. Bakery Products: Science and Technology
RO133598A1 (ro) Compoziţii pentru produse zaharoase optimizate nutriţional
PL199438B1 (pl) Krem słonecznikowy i sposób wytwarzania kremu słonecznikowego

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200115

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210507

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220405

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20220705

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220826

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221213

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20230106

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230303

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230411

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230510

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7278964

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150