JP2020152316A - シートベルトバックル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】衝突時の衝撃吸収機能と、該衝撃吸収ストロークのストッパ機能とを分担することができ、衝撃吸収後の強度を安定して保持することができるシートベルトバックル装置を提供する。【解決手段】シートベルトバックル装置1は、ラップアンカ部3に一端側が支持され、他端側がバックル2側に向けて延びるベンディングエレメント5と、ウェビング4の長手方向の中間部に結合されると共に、該ベンディングエレメント5上を移動するときに該ベンディングエレメント5を塑性変形させるしごき部60を有するスライド部6と、を備える。しごき部60によるベンディングエレメント5の変形前においては、ウェビング4は弛んだ状態で、バックル2とラップアンカ部3を繋いでおり、バックル2が乗員によって引っ張られたとき、スライド部6がベンディングエレメント5を塑性変形させながらウェビング4の弛みがなくなるまで移動する。【選択図】図3

Description

本発明は、シートベルトバックル装置に関する。
シートベルト装置では、例えば3点式の場合、シートベルトが、乗員の左右一方の片側上部から他側下部へ胸の前で斜めに架け渡される肩ベルトと、左右一方の片側から他側へ腰の上で架け渡される腰ベルトとを形成し、肩ベルト及び腰ベルトに連結されたタングを、車体に固定されたバックルに差し込み係合させる。これにより、乗員の胸部及び腰部を拘束し、車両衝突時に乗員が前方へ投げ出されることを防止する。
このようなシートベルト装置では、衝突によって、慣性を持つ乗員は前方へ移動しようとするため、乗員がシートベルトで過度に拘束された場合、乗員への負担が大きくなる。そこで、シートベルトによる過度な拘束が発生しないように衝撃吸収機能を有するシートベルトバックル装置が知られている(特許文献1及び2参照)。
特許文献1に記載の構成は、ベルトに取り付けたタングが連結されるバックルと、このバックルを車体側に固定する固定部材(ストーク)とを備え、バックルと固定部材との一方が両部材間隔を相互に離間させる方向の長穴を備えており、バックルと固定部材との他方が、この長穴を貫通して位置規制される軸状部材を備える。そして、衝撃荷重を受けたときに、軸状部材は、その位置規制が解除され、長穴を塑性変形させながらバックルと固定部材の間隔を離間するように移動し、衝撃吸収が行われている。
また、特許文献2に記載の構成では、バックルから延びるワイヤーケーブルに対して、車体側のファスナー取付具が延伸可能な部分を備えてワイヤーケーブルに接続されている。そして、衝撃荷重が加えられたときに、延伸可能な部分が変形し、さらに、ワイヤーケーブルがファスナー取付具に対してスライド移動することで、衝撃吸収が行われている。
特開2017−140999号公報 特表2001−516312号公報
ところで、特許文献1に記載のシートベルトバックル装置では、塑性変形して衝撃吸収を行った部材が、塑性変形後もバックルを支持することになる。このため、塑性変形後にバックルを支持する部材の強度が安定しないという課題がある。
即ち、従来のシートベルトバックル装置では、バックルを支持する部材が、衝撃吸収機能と衝撃吸収ストロークのストッパ機能の両機能を両立させる必要があることから、該部材の強度設定が難しい。
また、特許文献2においても、ファスナー取付具の延伸可能な部分を高剛性化すれば、衝撃吸収機能を高めることができるが、バックルの動きが制限されてしまい、バックルの取扱い性が悪化する。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、衝突時の衝撃吸収機能と、該衝撃吸収ストロークのストッパ機能とを分担することができ、また、衝撃吸収後の強度を安定して保持することができ、さらに良好なバックルの取扱い性を有するシートベルトバックル装置を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成によって達成される。
(1) シートベルトに取り付けられるタングが着脱可能に接続されるバックルと、
車体側に固定可能なラップアンカ部と、
前記バックルと前記ラップアンカ部を繋ぐウェビングと、
を備えるシートベルトバックル装置であって、
前記ラップアンカ部又は前記車体側に一端側が支持され、他端側が前記バックル側に向けて延びるベンディングエレメントと、
前記ウェビングの長手方向の中間部に結合されると共に、前記ベンディングエレメント上に該ベンディングエレメントの延在方向へ移動可能に保持され、前記ベンディングエレメント上を移動するときに該ベンディングエレメントを塑性変形させるしごき部を有するスライド部と、
を備え、
前記しごき部による前記ベンディングエレメントの変形前においては、前記ウェビングは弛んだ状態で、前記バックルと前記ラップアンカ部を繋いでおり、
前記バックルが乗員によって引っ張られたとき、前記スライド部が前記ベンディングエレメントを塑性変形させながら前記ウェビングの弛みがなくなるまで移動する、シートベルトバックル装置。
(2) 前記ベンディングエレメントと前記ウェビングは、並列に配置されている
(1)に記載のシートベルトバックル装置。
(3) 前記ラップアンカ部は、前記ウェビングが繋がれるアンカプレートと、該アンカプレートを前記車体側に固定するためのアンカボルトと、を備え、
前記ベンディングエレメントの一端側は、前記アンカプレートを支持する部分よりも前記アンカボルトの頭部側で、前記アンカボルトに支持される、
(2)に記載のシートベルトバックル装置。
(4) 前記ウェビングの弛みの長さは、前記ウェビングの弛みがなくなったとき、前記スライド部が前記ベンディングエレメント上に位置するように設定される
(1)〜(3)のいずれかに記載のシートベルトバックル装置。
(5) 前記ウェビングは、一端部が、前記ラップアンカ部のアンカ側取付孔に挿通され折り返されて縫製され、他端部が前記バックルに形成されたバックル側取付孔に挿通されて折り返された後、さらに、前記スライド部に形成されたスライド部側取付孔に挿通されて折り返され、重ね合されて縫製される、
(1)〜(4)のいずれかに記載のシートベルトバックル装置。
(6) 前記スライド部は、ウェビングを挿通可能なスライド部側取付孔と、前記ベンディングエレメントの延在方向に沿って形成され、変形前の前記ベンディングエレメントを案内するエレメント挿通路と、を有し、
前記ベンディングエレメントの延在方向において、前記バックル側から、前記スライド部側取付孔、前記エレメント挿通路、前記しごき部の順に配置される、
(1)〜(5)のいずれかに記載のシートベルトバックル装置。
(7) 前記スライド部は、
前記ベンディングエレメントの湾曲部分が進出する第1貫通孔を有する第1プレートと、
該第1プレートに重なるように結合され、前記ベンディングエレメントの湾曲部分が挿通される第2貫通孔を有し、前記第2貫通孔を構成する一端部が前記第1貫通孔内に位置するように屈曲形成される第2プレートと、
を有し、
前記しごき部は、前記第1プレートの第1貫通孔及び前記第2プレートの第2貫通孔を含んで形成され、前記ベンディングエレメントの湾曲部分が通過する挿通孔を少なくとも備える、
(1)〜(6)のいずれかに記載シートベルトバックル装置。
本発明のシートベルトバックル装置によれば、車両衝突に際して、バックルはウェビング中間部に接続されたスライド部は、バックルの移動によって引っ張られて、ベンディングエレメントを変形させながら移動して衝撃吸収を行うことができる。一方、ウェビングは、その弛み長さ分だけバックルを移動させた後に衝撃吸収ストロークのストッパとして機能する。この結果、変形する部材にストッパ機能を持たせる従来のものに比べ、ストッパ機能の安定化を図ることができ、また、衝突時の衝撃吸収機能と、該衝撃吸収ストロークのストッパ機能を設定する自由度が増し、広範囲の車両に対応できる。
更に、バックルは、ウェビングに接続され保持されるので、衝撃吸収後の強度を安定して保持することができ、また、良好なバックルの取扱い性を有する。
本発明に係るシートベルトバックル装置を含むシートベルト装置を示す車両内部の正面図である。 図1に示すシートベルトバックル装置の平面図である。 (a)は、図2におけるII−II線断面図であり、(b)は、(a)のIII部拡大図である。 図3(a)に示すシートベルトバックル装置におけるしごき部の組み立て方の一例を示す要部拡大断面図である。 図3(a)に示すシートベルトバックル装置が衝撃荷重を受けたときの状態を示す断面図である。
以下、本発明に係るシートベルトバックル装置の一実施形態について、図1〜図5を参照しながら詳細に説明する。なお、図面は符号の記載の向きに見るものとし、図を参照した説明における、上下、左右の記載は、図面を見る向きに基づいた記載である。
図1は、本実施形態のシートベルトバックル装置1が適用された車両110の一部を示す正面図であり、車両110内の左側前部座席となる車両用シート120とともにシートベルト装置100を示している。
車両110は、例えば、シートベルト装置100と、車両用シート120と、車両用シート120の車外側に位置するサイドドア130と、サイドドア130の車両後方側に位置するセンターピラー140とを備えている。なお、車両用シート120は、乗員200 が着座するシートクッション122と、シートバック124とを有する。
シートベルト装置100は、例えば、乗員拘束用のシートベルト150と、車両用シート120のシートクッション122の側部付近に設けられた後述するシートベルトバックル装置1(以下、「バックル装置」ともいう)と、シートベルト150に取り付けられバックル装置1のバックル2に係合するタング170と、アンカプレート180と、ショルダアンカ190とを備えている。なお、バックル装置1は、その一端側(図1において下側)がラップアンカ部3を介して車体側である取付部111に取付けられている。なお、ここでいう車体側とは、本明細書においては、車両フレームや床等の車体本体だけでなく、車両用シート120のような、車体に適宜固定或いは支持された構造物を含む。
アンカプレート180は、バックル装置1とはシートクッション122を挟んで反対に配置されて、シートベルト150の一端部152が取付けられている。また、ショルダアンカ190は、アンカプレート180の上方で例えばシートバック124よりも車両上側にてセンターピラー140に固定され、シートベルト150が巻き掛けられている。
シートベルト150は、図1に示すように、バックル2にタング170が係合した状態でラップベルト154とショルダーベルト156とに区分される。ラップベルト154は、アンカプレート180からタング170まで掛け渡され、乗員200の腰部202を拘束する。
ショルダーベルト156は、タング170からショルダアンカ190まで掛け渡されていて、乗員200の胸部204を拘束する。なお、図示は省略するがシートベルト150の他端部は、センターピラー140付近に設けられた不図示のリトラクタに固定され適宜巻き取られる。このように、シートベルトバックル装置1のバックル2にタング170が係合することでシートベルト150が装着され、さらにシートベルト150の乗員に対してのたるみがリトラクタで取り除かれて、乗員200を拘束する。
バックル装置1は、図2及び図3に示すように、該バックル装置1を車体側に固定可能なラップアンカ部3と、タング170が着脱可能に接続されるバックル2と、バックル2とラップアンカ部3を繋ぐウェビング4と、ラップアンカ部3に一端側が接続されて、他端側がバックル2側に向けて延びるベンディングエレメント5と、ベンディングエレメント5上を移動するのに伴って、ベンディングエレメント5を塑性変形させて衝撃吸収を行うスライド部6と、を備える。
ラップアンカ部3は、ウェビング4が繋がれるアンカプレート32と、該アンカプレート32を車体側に固定するためのアンカボルト31と、を備える。アンカボルト31は、基端側(図3(a)において下側)に、胴部31aより小径で、車体側の取付部111に螺合する雄ネジが形成される基端部31bを有し、また、頭部側(図3(a)において上側)に、胴部31aよりも大径のフランジ31fを有する。アンカプレート32は、ウェビング4が取付けられるアンカ側取付孔3hを有し、また、アンカボルト31の小径の基端部31bに嵌合して、アンカボルト31に固定される。
バックル2は、ケース2a内に、ウェビング4を接続するバックル側取付孔2hが一端側(図3(a)において右側)に設けられた金属製のベース部材2bを有する。なお、図示しないが、ベース部材2bの内部には、ケース2aの他端側(図3(a)において左側)に設けられた差し込み開口部から挿入されるタング170を着脱可能に係止する着脱機構が配置されている。また、ケース2aの外面には、タング170の離脱操作を行う不図示の操作ボタンが露出するように設けられている。
ウェビング4は、帯状の織布によって構成されており、一端側(図3(a)の右側)においてラップアンカ部3に接続される第1取付部41と、他端側(図3(a)の左側)においてバックル2に接続される第2取付部42と、ウェビング4の長手方向の中間部でスライド部6に接続される第3取付部43と、を備えている。
このため、ウェビング4は、第1、第2及び第3取付部41、42、43を形成するにあたり、例えば、1本の織布を第1、第2及び第3取付部41、42、43に掛け渡して縫製することで形成される。すなわち、ウェビング4は、一端側において、アンカプレート32のアンカ側取付孔32hに挿通され折り返しされて縫製されることで第1取付部41を形成する。また、ウェビング4は、他端側において、バックル2のバックル側取付孔2hに挿通されて折り返された後、さらに、スライド部6のスライド部側取付孔6hに挿通されて折り返され、重ね合された状態で縫製されることで、第2及び第3取付部42、43を形成する。
また、ウェビング4は、第3取付部43がベンディングエレメント5上に保持されたスライド部6に接続されることで、第1取付部41と第3取付部43の間のウェビング4が弛んだ状態となる弛み部44を有する。すなわち、スライド部6のしごき部60によってベンディングエレメント5が塑性変形する前の通常状態において、ウェビング4は弛んだ状態で、バックル2とアンカプレート32を繋いでいる。また、第1取付部41と第3取付部43の間に掛け渡されるウェビング4は、この通常状態における第1取付部41と第3取付部43の間の距離よりも長い。
また、弛み部44におけるウェビング4の長さは、シートベルト150の移動量や張力によって決定されるが、本実施形態では、ウェビング4の弛みがなくなった状態で、スライド部6がベンディングエレメント5上に位置するように設定される(図5参照)。
なお、弛み部44は、衝突時の衝撃で容易に破断され、スライド部6の移動に影響を与えないのであれば、折り畳まれた状態を維持できるように、簡易縫製されてもよい。
ベンディングエレメント5は、スライド部6によって塑性変形可能な、所定の剛性をもった金属素材にて形成される長尺状の板材である。ベンディングエレメント5の一端側5a(図3(a)において右側)には、アンカボルト31の胴部31aに貫通して支持される取付孔5hが形成されている。そして、ベンディングエレメント5の一端側がアンカボルト31に支持された状態で、ベンディングエレメント5の他端側5b(図3(a)において左側)は、バックル2に接近した位置まで延出されている。
したがって、ウェビング4がアンカボルト31に支持されたアンカプレート32に繋がれ、ベンディングエレメント5がアンカボルト31に支持されることで、ウェビング4とベンディングエレメント5は、互いに並列に配置される。
また、ベンディングエレメント5の一端側は、アンカプレート32を支持する部分よりもアンカボルト31の頭部側で、アンカボルト31に支持されるので、シートベルト150の装着時、タング170をバックル2に挿入する際に、ベンディングエレメント5と干渉することなくバックル2を乗員側に引き寄せることができる。
スライド部6は、図3に示すように、3枚の板状部材である第1、第2、第3プレート61,62,63が、厚み方向に重なるようにして結合することで構成され、ベンディングエレメント5にスライド可能に取付けられている。
図3(b)に示すように、第1プレート61は、ベンディングエレメント5の湾曲部分が進出する第1貫通孔61hを有しており、ベンディングエレメント5の下面を案内するように配置される。
また、第1プレート61の第1貫通孔61hよりもアンカボルト31側には、ベンディングエレメント5の幅方向の両端面を挟み込むように一対の突起61d(図2参照)が設けられている。これら突起61dは、スライド部6がベンディングエレメント5を移動する際に、ベンディングエレメント5に対するスライド部6の幅方向(図2において上下方向)の動きを規制する。
第2プレート62は、一端側(図3(a)において右側)に、ベンディングエレメント5の湾曲部分が挿通される第2貫通孔62hと、他端側(図3(a)において左側)に、ウェビング4が繋げられるスライド部側取付孔6hと、を有する。
また、第2プレート62は、第2プレート62が第1プレート61に重なるように結合された際、第2貫通孔62hを構成する一端部62eが、第1貫通孔61h内に位置するように屈曲形成される。したがって、しごき部60は、第1プレート61の第1貫通孔61h、及び第2プレート62の第2貫通孔62hを含んで形成され、ベンディングエレメント5の湾曲部分が通過する2つの挿通孔64を少なくとも備える。これにより、しごき部60は、スライド部6がベンディングエレメント5上を移動するときに、ベンディングエレメント5を表裏両面側から押圧して押し曲げて塑性変形させる。
第3プレート63は、第1プレート61との間でベンディングエレメント5が挿通されるエレメント挿通路63hを形成する。このエレメント挿通路63hは、ベンディングエレメント5の延在方向に沿って形成され、第1プレート61の上面とともに、変形前のベンディングエレメント5を案内する。なお、第3プレート63には、ベンディングエレメント5側に突出して接する、例えば、2条の摺動突起63cが設けられている。
また、このように構成されたスライド部6は、スライド部側取付孔6h、エレメント挿通路63h、しごき部60が、ベンディングエレメント5の延在方向において、バックル2側から、スライド部側取付孔6h、エレメント挿通路63h、しごき部60の順に配置されている。これにより、スライド部側取付孔6hに繋げられたウェビング4と、しごき部60に位置するベンディングエレメント5とが、スライド部6の移動時においても干渉することなく配置され、スライド部6をその厚み方向に薄く設計できる。
なお、しごき部60を構成する第1及び第2プレート61、62の結合は、ベンディングエレメント5が予め湾曲された湾曲部分を第1貫通孔61h内に進出させて状態で行われてもよいが、以下、図4に示すように、第2プレート62を第1プレート61に結合する際、第1貫通孔61hと一端部62eとによって、ベンディングエレメント5を同時に湾曲させてもよい。
即ち、第2プレート62の一端部62eが、第1プレート61の第1貫通孔61h内に進出するように、第2プレート62を第1プレート61の下方から組み込み、この状態で、第2貫通孔62h及びエレメント挿通路63hにベンディングエレメント5を挿通する。
そして、第1プレート61を、ベンディングエレメント5に対する取付位置へ移動し、その後、第2プレート62を、第1プレート61に重なる方向に回転移動(図4において矢印Y方向に回転)させる。
この第2プレート62の回転移動によって、一端部62eの押圧面62pがベンディングエレメント5を押圧して第1貫通孔61h内で湾曲するように押し込まれる。この結果、第1貫通孔61hの前後(図4においては左右)の押圧面61p,61pと第2プレート62の押圧面62pとの間で、ベンディングエレメント5が湾曲形状に変形される。その後、第1プレート61と第2プレート62は、第3プレート63と共に、締結固定される。
このように構成されたバックル装置1は、例えば、車両衝突時の衝撃によって、乗員200が前方に移動することで、シートベルト150が引っ張られる。この結果、図5に示すように、バックル2が引っ張られる(図5における矢印X方向に引っ張られる)と、スライド部6は、ベンディングエレメント5を塑性変形させながら該ベンディングエレメント5の他端側5b方向へ移動して衝撃吸収を行う。そして、ウェビング4の弛みがなくなる状態まで移動する。このウェビング4が弛み長さ分だけスライド部6が移動した後は、該ウェビング4によって確実に停止される。すなわち、ウェビング4によって、バックル2の移動が停止され、乗員200の前方への移動が規制される。また、ベンディングエレメント5が衝撃吸収後は、ウェビング4がバックル2を保持する。
以上述べたように、本実施形態によれば、車両衝突に際して、バックル2はウェビング4の中間部に接続されたスライド部6が、バックル2の移動によって引っ張られて、ベンディングエレメント5を変形させながら移動して衝撃吸収を行うことができる。一方、ウェビング4は、その弛み長さ分だけバックル2を移動させた後に衝撃吸収ストロークのストッパとして機能する。この結果、変形する部材にストッパ機能を持たせる従来のものに比べ、ストッパ機能の安定化を図ることができ、また、衝突時の衝撃吸収機能と、該衝撃吸収ストロークのストッパ機能を設定する自由度が増し、広範囲の車両に対応できる。
更に、バックル2は、ウェビング4に接続され保持されるので、衝撃吸収後の強度を保持することができ、また、良好なバックル2の取扱い性を有する。
また、本実施形態によれば、ベンディングエレメント5とウェビング4は、並列に配置されるので、スライド部材6を両者に容易に支持させることができ、ベンディングエレメント5とウェビング4との上記機能分担をコンパクトな構成で達成することができる。
また、本実施形態によれば、ベンディングエレメント5の一端側は、アンカプレート32を支持する部分よりもアンカボルト31の頭部側で、アンカボルト31に支持されることで、シートベルト150の装着時、タング170をバックル2に挿入する際に、ベンディングエレメント5と干渉することなくバックル2を乗員側に引き寄せることができ、取扱い性に優れたものとなる。
また、本実施形態によれば、ウェビング4の弛みの長さは、ウェビング4の弛みがなくなったとき、スライド部6がベンディングエレメント5上に位置するように設定されるので、スライド部6の移動距離全てにおいて衝撃吸収機能を発揮することができる。この結果、衝撃吸収機能の設定は、スライド部6の移動距離で正確に設定ができる。また、衝撃吸収後の状態において、ベンディングエレメント5からスライド部6が外れることなく保持される。
また、本実施形態のバックル装置1は、ベンディングエレメント5の延在方向において、バックル2側から、第2貫通孔62h、エレメント挿通路63h、しごき部60の順に配置されているので、スライド部側取付孔6hに繋げられたウェビング4と、しごき部60に位置するベンディングエレメント5とが、スライド部6の移動時においても干渉することなく配置され、スライド部6をその厚み方向に薄く設計できる。
また、本実施形態によれば、ウェビング4は、一端側において、アンカ側取付孔3hで折り返されて縫製され、他端側において、バックル側取付孔2hに挿通され折り返された後、さらに、ベルト長手方向中間部のスライド部側取付孔6hに挿通されて折り返され、重ね合されて縫製されるので、ウェビング4は、1本の織布を3箇所の取付部41、42、43に掛渡して容易に縫製できる。
また、本実施形態によれば、スライド部6は、前記ベンディングエレメントの湾曲部分が進出する第1貫通孔61hを有する第1プレート61と、該第1プレート61に重なるように結合され、ベンディングエレメント5の湾曲部分が挿通される第2貫通孔62hを有し、第2貫通孔62hを構成する一端部62eが第1貫通孔61h内に位置するように屈曲形成される第2プレート62と、を有する。そして、しごき部60は、第1プレート61の第1貫通孔61h及び第2プレート62の第2貫通孔62hを含んで形成され、ベンディングエレメント5の湾曲部分が通過する挿通孔64を少なくとも備える。この結果、ベンディングエレメント5の湾曲部分が、しごき部60を構成する挿通孔64を通過する状態を容易に形成することができる。
以上、本発明の一実施態様について説明したが、本発明は、上記実施形態に何ら制限されるものではなく必要に応じて適宜変更することができる。
例えば、上記実施形態においては、しごき部は、第1プレートと第2プレートとによって構成されるとしたが、これに限定されず、例えば、第1プレートに2つの挿通孔を形成して、ベンディングエレメントを挿通するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、ウェビングを1本の織布にて構成したが、必ずしも1本である必要なく、複数の織布を縫い合わせた構成でも良い。
また、上記実施形態においては、ベンディングエレメントは、板状の長尺部材にて構成したが、ワイヤーや棒状の長尺部材であってもよい。
さらに、上記実施形態においては、ベンディングエレメントは、アンカボルトに一端側が支持される構成としているが、車体側の部材に一端側が支持される構成であってもよい。
また、本発明の他の構成としては、ベンディングエレメントを用いる代わりに、トーションバーを適用し、トーションバーの一端部をラップアンカ部又は車体側に固定し、トーションバーの他端部をスライド部材に取り付けて、スライド部材の移動によって衝撃吸収を行うようにしてもよい。
1 シートベルトバックル装置
2 バックル
2h バックル側取付孔
3 ラップアンカ部
3h アンカ側取付孔
4 ウェビング
5 ベンディングエレメント
6 スライド部
6h スライド部側取付孔
60 しごき部
61h 第1貫通孔
62h 第2貫通孔
63h エレメント挿通路
150 シートベルト
170 タング

Claims (7)

  1. シートベルトに取り付けられるタングが着脱可能に接続されるバックルと、
    車体側に固定可能なラップアンカ部と、
    前記バックルと前記ラップアンカ部を繋ぐウェビングと、
    を備えるシートベルトバックル装置であって、
    前記ラップアンカ部又は前記車体側に一端側が支持され、他端側が前記バックル側に向けて延びるベンディングエレメントと、
    前記ウェビングの長手方向の中間部に結合されると共に、前記ベンディングエレメント上に該ベンディングエレメントの延在方向へ移動可能に保持され、前記ベンディングエレメント上を移動するときに該ベンディングエレメントを塑性変形させるしごき部を有するスライド部と、
    を備え、
    前記しごき部による前記ベンディングエレメントの変形前においては、前記ウェビングは弛んだ状態で、前記バックルと前記ラップアンカ部を繋いでおり、
    前記バックルが乗員によって引っ張られたとき、前記スライド部が前記ベンディングエレメントを塑性変形させながら前記ウェビングの弛みがなくなるまで移動する、シートベルトバックル装置。
  2. 前記ベンディングエレメントと前記ウェビングは、並列に配置されている、請求項1に記載のシートベルトバックル装置。
  3. 前記ラップアンカ部は、前記ウェビングが繋がれるアンカプレートと、該アンカプレートを前記車体側に固定するためのアンカボルトと、を備え、
    前記ベンディングエレメントの一端側は、前記アンカプレートを支持する部分よりも前記アンカボルトの頭部側で、前記アンカボルトに支持される、請求項2に記載のシートベルトバックル装置。
  4. 前記ウェビングの弛みの長さは、前記ウェビングの弛みがなくなったとき、前記スライド部が前記ベンディングエレメント上に位置するように設定される、請求項1〜3のいずれか1項に記載のシートベルトバックル装置。
  5. 前記ウェビングは、一端部が、前記ラップアンカ部のアンカ側取付孔に挿通され折り返されて縫製され、他端部が前記バックルに形成されたバックル側取付孔に挿通されて折り返された後、さらに、前記スライド部に形成されたスライド部側取付孔に挿通されて折り返され、重ね合されて縫製される、請求項1〜4のいずれか1項に記載のシートベルトバックル装置。
  6. 前記スライド部は、前記ウェビングを挿通可能なスライド部側取付孔と、前記ベンディングエレメントの延在方向に沿って形成され、変形前の前記ベンディングエレメントを案内するエレメント挿通路と、を有し、
    前記ベンディングエレメントの延在方向において、前記バックル側から、前記スライド部側取付孔、前記エレメント挿通路、前記しごき部の順に配置される、請求項1〜5のいずれか1項に記載のシートベルトバックル装置。
  7. 前記スライド部は、
    前記ベンディングエレメントの湾曲部分が進出する第1貫通孔を有する第1プレートと、
    該第1プレートに重なるように結合され、前記ベンディングエレメントの湾曲部分が挿通される第2貫通孔を有し、前記第2貫通孔を構成する一端部が前記第1貫通孔内に位置するように屈曲形成される第2プレートと、
    を有し、
    前記しごき部は、前記第1プレートの第1貫通孔及び前記第2プレートの第2貫通孔を含んで形成され、前記ベンディングエレメントの湾曲部分が通過する挿通孔を少なくとも備える、請求項1〜6のいずれか1項に記載シートベルトバックル装置。
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