JP2015044550A - シートベルト装置 - Google Patents

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小出 輝彦
Teruhiko Koide
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Abstract

【課題】ウェビングに大きな張力を付与できると共に張力付与装置の大型化を抑制できるシートベルト装置を得る。
【解決手段】本シートベルト装置10では、ウェビング14が乗員の身体に装着された状態で、ラップベルト36がローラ装置22のローラ62に形成されたスリット64を通過する。ローラ62が回転すると、ラップベルト36がローラ62に巻取られ、さらに、
ショルダベルト38がタング16を通過してラップベルト36側へ移動される。これによって、ラップベルト36及びショルダベルト38が引張られる。
【選択図】図4

Description

本発明は、シートに着座した乗員の身体をウェビングによって拘束するシートベルト装置に関する。
3点式のシートベルト装置には、モータの駆動力によってバックルをシートの前後に移動できるものがある(一例として、下記特許文献1を参照)。このようなシートベルト装置では、例えば、ウェビングが乗員の身体に装着された状態から、タングがバックルと共にシートの後側へ移動されると、ウェビングが引張られて、乗員の身体をウェビングによって高張力状態で拘束することもできる。しかしながら、このような構成において、ウェビングに付与する張力を大きくするには、バックルの移動範囲を大きくしなくてはならず、装置が大型化する。
特開2001−122076号公報
本発明は、上記事実を考慮して、ウェビングに大きな張力を付与できると共に張力付与装置の大型化を抑制できるシートベルト装置を得ることが目的である。
請求項1に記載のシートベルト装置は、車両のシートの左右方向一側に設けられたバックルと、前記バックルに保持されるタングと、前記タングが設けられ、前記タングが前記バックルに保持されることによって前記シートに着座した乗員の身体に装着されるウェビングと、前記シートの左右方向一側に設けられたローラを有し、前記ローラを回転させることによって、前記ローラが前記ウェビングを巻取って前記ウェビングに張力を付与する張力付与装置と、を備えている。
請求項1に記載のシートベルト装置によれば、張力付与装置はシートの左右方向一側に設けられたローラを有しており、張力付与装置がローラを回転させると、ウェビングがローラに巻取られる。これによって、ウェビングに付与される張力を大きくできる。また、張力付与装置がローラを回転させることによってウェビングに付与する張力を大きくするため、ウェビングに付与する張力を大きくするためのローラの移動が不要もしくは移動範囲を小さくでき、張力付与装置の大型化を抑制できる。
請求項2に記載のシートベルト装置は、請求項1に記載のシートベルト装置において、前記張力付与装置は、前記ウェビングの張力による前記ローラの回転を制限する。
請求項2に記載のシートベルト装置によれば、張力付与装置は、ウェビングの張力によるローラの回転を制限するため、ウェビングがローラに巻取られた状態で保持される。これによって、ウェビングがローラから移動することを制限できる。
請求項3に記載のシートベルト装置は、請求項1又は請求項2に記載のシートベルト装置において、前記ローラには、前記ローラの軸方向一端にて開口すると共に前記ローラの軸直交方向に貫通したスリットが形成され、前記ウェビングを前記スリットに誘導して前記スリットに挿通させる誘導装置を備えている。
請求項3に記載のシートベルト装置によれば、張力付与装置のローラには、スリットが形成される。スリットは、ローラの軸方向一端にて開口していると共に、ローラの軸直交方向に貫通している。また、シートベルト装置は、誘導装置を備えており、ウェビングは、誘導装置によってローラのスリットに誘導されてスリットに挿通される。このため、ローラを回転させることによってローラにウェビングを巻取ることができる。
請求項4に記載のシートベルト装置は、請求項3に記載のシートベルト装置において、前記誘導装置は、前記タングが前記バックルに保持されると前記バックルを前記シートの後側へ移動させて前記ウェビングを前記ローラの前記スリットに挿通させる。
請求項4に記載のシートベルト装置によれば、タングがバックルに保持されると、誘導装置によってバックルがシートの後側へ移動されて、ローラに形成されたスリットにウェビングが挿通される。このため、ウェビングをスリットに容易に挿通させることができる。
請求項5に記載のシートベルト装置は、請求項1から請求項4の何れか1項に記載のシートベルト装置において、前記ウェビングは、前記タングよりも一方がショルダベルトとされると共に、前記タングよりも他方がラップベルトとされ、前記ローラが前記ラップベルトを巻取って保持した状態で、前記バックルが前記ショルダベルトに所定の大きさ以上の引張り荷重で引張られることによって移動される。
請求項5に記載のシートベルト装置によれば、バックルがウェビングのショルダベルトに所定の大きさ以上の引張り荷重で引張られることによってバックルが移動される。このため、ショルダベルトの張力を低減できる。また、ウェビングのラップベルトは、張力付与装置のローラによって巻取られて保持される。このため、バックルが移動しても、ラップベルトの張力の低減を抑制できる。
以上説明したように、本発明に係るシートベルト装置は、ウェビングに大きな張力を付与できると共に張力付与装置の大型化を抑制できる。
第1の実施の形態に係るシートベルト装置を示す斜視図である。 第1の実施の形態に係るシートベルト装置を示す側面図である。 第1の実施の形態に係るシートベルト装置の張力付与装置を示す斜視図である。 図2の3−3線に沿った断面図で、(A)はラップベルトがローラのスリットを通過した状態を示しており、(B)はローラが巻取方向に回転してラップベルトを巻取った状態を示しており、(C)は連結ベルトの縫合糸が破断されてバックルが上側へ移動した状態を示している。 図4の4−4線に沿った断面図で、(A)はバックルが待機位置にある状態を示しており、(B)はバックルがウェビングの装着位置まで後側へ移動した状態を示している。 第2の実施の形態に係るシートベルト装置の張力付与装置を示す斜視図である。
次に、本発明の各実施の形態を、図1から図6に基づいて説明する。なお、図1から図5において、矢印FRはシートベルト装置10、90が適用されたシート24の前側を示し、矢印LFはシートベルト装置10、90が適用されたシート24の左側を示し、矢印UPはシートベルト装置10、90が適用されたシート24の上側を示す。なお、本実施の形態では、シート24の左側をシート24の左右方向一側として説明する。
また、シートベルト装置10、90は、車両の右前側のシート24(すなわち、右ハンドル仕様の車両であれば運転席、左ハンドル仕様の車両であれば助手席)に適用されている。このため、シートベルト装置10、90が車両の右前側のシート24以外のシート24に適用される場合には、シートベルト装置10、90の構成が左右逆に配置されることもある。
<第1の実施の形態の構成>
(シートベルト装置10の全体構成)
図1及び図2に示されるように、このシートベルト装置10は、ウェビング巻取装置12、ウェビング14、タング16、バックル18、誘導装置としてのアシスト装置20、張力付与装置としてのローラ装置22を含んで構成されている。
図2に示されるように、ウェビング巻取装置12は、シート24の右下側に設けられており、車体に固定されている。ウェビング巻取装置12は、スプール26を備えており、スプール26は、ウェビング巻取装置12のフレームに回転自在に支持されている。スプール26には、ウェビング14の長手方向基端側が係止されており、ウェビング14は、スプール26から上方へ引出されている。スプール26が中心軸線周りの一方へ回転すると、ウェビング14がスプール26に巻取られる。
また、ウェビング巻取装置12はロック機構(図示省略)を備えており、ロック機構が作動すると、スプール26の中心軸線周りの他方への回転が制限される。これによって、スプール26からのウェビング14の引出しが制限される。さらに、ウェビング巻取装置12は、荷重吸収部材を含んで構成されたフォースリミッタ機構(図示省略)を備えている。フォースリミッタ機構は、ロック機構の作動状態でスプール26に所定の大きさを超えた中心軸線周りの他方への回転力が付与されると、この回転力によって、荷重吸収部材が変形されると共にスプール26が中心軸線周りの他方に回転される。
ウェビング巻取装置12の上側には、スルーアンカ28が設けられている。スルーアンカ28は、シート24の右側の車体側壁であるセンターピラー30に取付けられている。スルーアンカ28には、スリット孔が形成されており、ウェビング巻取装置12のスプール26から引出されたウェビング14は、スルーアンカ28のスリット孔を通過して下側へ折返されている。また、シート24の右下側には、アンカプレート32が設けられている。アンカプレート32は、車体又はシート24のフレームに固定されており、スルーアンカ28にて折返されたウェビング14の先端がアンカプレート32に係止されている。
タング16は、ウェビング14のアンカプレート32とスルーアンカ28との間に設けられている。タング16には、スリット孔が形成されており、ウェビング14は、タング16のスリット孔に挿通されている。これによって、タング16は、ウェビング14に沿って移動できる。
図1及び図2に示されるように、バックル18は、シート24の左側において車体又はシート24のフレームに固定されている。バックル18は、上側からタング16を挿込むことができ、タング16は、バックル18に挿込まれると、バックル18に保持される。
図1及び図2に示されるように、タング16がバックル18に保持されると、ウェビング14は、シート24に着座した乗員34の身体に装着される。この状態で、ウェビング14におけるタング16とアンカプレート32との間は、ラップベルト36とされ、乗員34の腰部にラップベルト36が装着される。これに対して、ウェビング14のスルーアンカ28とタング16との間は、ショルダベルト38とされ、乗員34の右側の肩部から胸部を介して腰部の左側にショルダベルト38が装着される。
(アシスト装置20の説明)
アシスト装置20は、シート24の左下側に設けられている。アシスト装置20は、前後方向に長い箱状のケース42を備えている。図4に示されるように、ケース42の内側には、前後方向に長いガイドねじ44が設けられており、ガイドねじ44の上側には、前後方向に長い棒状のガイドロッド46が設けられている。ガイドねじ44及びガイドロッド46の前後両端は、ケース42又はケース42の内側に設けられた支持部材によって回転自在に支持されていると共に、ガイドねじ44は、減速ギヤ列を介してアシスト用モータの出力軸(何れも図示省略)に接続されている。
また、ケース42の内側には、ブロック状のスライドピース48が設けられている。スライドピース48には、雌ねじ孔50が前後方向に貫通形成されており、雌ねじ孔50には雌ガイドねじ44が螺合した状態で貫通している。スライドピース48の雌ねじ孔50の上側には、ガイド孔52が前後方向に貫通形成されており、ガイド孔52にはガイドロッド46が貫通している。ガイドねじ44が回転すると、スライドピース48がガイドロッド46に案内されて、前後方向にスライドされる。
スライドピース48の上側には、上下方向に貫通した筒状のブーツ54が固定されている。ブーツ54は、ケース42の上壁に形成された前後方向に長い矩形孔56を貫通しており、ブーツ54の上端には、バックル18が抜き挿し可能に挿込まれている。このため、バックル18は、ケース42の矩形孔56の後端側の装着位置と、前端側のアシスト位置との間で、スライドピース48と共に前後方向にスライドされる。また、ブーツ54の内側には、連結ベルト58が設けられている。連結ベルト58は、下端部がスライドピース48に係止され、上端がバックル18に係止されている。連結ベルト58は、上下方向中間部が折畳まれた状態で縫合されており、連結ベルト58は、所定の大きさ以上の荷重で上側へ引張られると、縫合糸が破断されて縫合が解消され、上側へ伸びる。これによって、バックル18がブーツ54に対して上側へ移動できる。
(ローラ装置22の説明)
図1及び図2に示されるように、ローラ装置22は、シート24の左側に設けられている。ローラ装置22は、ローラ62を備えている。図5(B)に示されるように、ローラ62は、バックル18がアシスト装置20のガイド孔52後端側の装着位置にある状態で、バックル18に挿込まれたタング16の上側に位置するように設けられている。図5に示されるように、ローラ62は、中心軸線が前後方向に向いた棒状に形成されていると共に、前後方向に長いスリット64が形成されている。図4に示されるように、スリット64は、ローラ62の半径方向に貫通していると共に、図5に示されるように、ローラ62の前端にて開口している。スリット64の開口幅は、ウェビング14の厚さ寸法よりも大きい。このため、ローラ62の前端からスリット64の内側にウェビング14を挿通できる。また、ローラ62は、初期状態でスリット64の貫通方向が上下方向になるように予めセットされる。
ローラ62の後側には、箱状のケース66が設けられており、ローラ62の後端側は、ケース66に挿入されて、回転自在に支持されている。図3に示されるように、ケース66の内側には、ローラ駆動手段としてのローラ用モータ72や、減速機構としての減速ギヤ列74が設けられており、
ローラ用モータ72の駆動力を減速ギヤ列74によってローラ62に伝えて、ローラ62を中心軸線周りに巻取方向(図4(A)の矢印A方向)へ回転させることができる。
図4(A)及び図5(B)に示されるように、ウェビング14がローラ62のスリット64に挿通された状態で、ローラ62が巻取方向に回転されると、ウェビング14がローラ62に巻取られる。また、ローラ用モータ72とローラ62との間の減速ギヤ列74は、回転制限機構としてのウォームギヤ及びウォームホイールを含んで構成されている。このため、ローラ用モータ72からローラ62への回転伝達は可能であるが、ローラ62に巻取られたウェビング14が引張られても、ローラ62の回転は制限される。また、ローラ用モータ72は、制御装置76に電気的に接続されており、ローラ用モータ72は、制御装置76によって駆動制御される。
なお、本実施の形態では、ローラ62を回転させるためのローラ用駆動手段としてローラ用モータ72を用いた。しかしながら、ローラ用駆動手段は、ガス発生剤を燃焼させることによってガスを発生させるガスジェネレータ等の他の構成を用いてもよい。
また、本実施の形態では、ウォームギヤ及びウォームホイールによって回転制限機構を構成したが、ローラ62が巻取方向とは反対方向へ回転することを制限できるのであれば、例えば、ラチェットホイールとラッチとを含んで構成されるラチェット機構等の他の機構を用いて回転制限機構を構成しても構わない。
ローラ装置22のケース66の左側壁には、ガイド片68が固定されている。ガイド片68は、ケース66から前側へ延びていると共に、延出方向中間部にて右側へ屈曲して、ローラ62前端の前側に延びている。更に、ガイド片68は、ローラ62の前端の前側から、左前側へ湾曲するように延びている。ガイド片68の先端は、バックル18に装着されたタング16よりも上側で、且つ、ショルダベルト38とラップベルト36との間に位置している。このため、タング16がバックル18に挿込まれた状態で、バックル18がアシスト装置20によって後側へ移動すると、ラップベルト36は、ガイド片68先端側の右側面に当接される。この状態でバックル18がさらに後側へ移動すると、ラップベルト36は、ガイド片68によってローラ62の前端へ案内されて、スリット64に挿通される。
<第1の実施の作用、効果>
本実施の形態に係るシートベルト装置10では、バックル18は、図5(A)に示される初期状態で、ガイド片68の先端よりも前側の待機位置にある。乗員34が車両に乗込むためにドアが開閉されると、アシスト装置20のアシスト用モータが正転駆動される。これによって、アシスト装置20のケース42内のガイドねじ44が正転されると、スライドピース48がガイドロッド46に案内されて前側へスライドされる。これによって、バックル18が待機位置から、ケース42のガイド孔52前端側のアシスト位置へ移動される。乗員34が車両に乗込み、シート24に着座した状態では、バックル18がアシスト位置まで前側へ移動しているため、乗員34は、タング16をバックル18に容易に挿込むことができる。
ウェビング14がシート24に着座した乗員34の身体に掛回されて、タング16がバックル18に挿込まれて保持されると、バックル18に設けられたバックルスイッチによってアシスト装置20のアシスト用モータが逆転駆動される。これによって、ガイドねじ44が逆転されると、バックル18が後側へ移動される。バックル18が、図5(A)に示される待機位置よりも更に後側へ移動されると、ガイド片68の先端側が、タング16よりも上側でラップベルト36とショルダベルト38との間に入込む。この状態で、バックル18がさらに後側へ移動されると、ラップベルト36は、後側へ移動しつつ、ガイド片68に案内されて右側へ移動される。
これによって、ラップベルト36は、ローラ62の前端におけるスリット64の開口部の前側へ案内され、さらに、スリット64の内側に入込む。これによって、バックル18がウェビング14の装着位置まで後側へ移動すると、図5(B)に示されるように、ラップベルト36がローラ62の半径方向にスリット64に挿通される。この状態では、ウェビング14のラップベルト36が乗員34の腰部に装着され、ウェビング14のショルダベルト38が乗員34の右側の肩部から胸部を介して腰部の左側に装着される。
この状態で、乗員34がバックル18からタング16を取外すための操作を行うと、アシスト装置20のアシスト用モータが正転駆動される。これによって、バックル18は、待機位置まで前側へ移動される。これにより、ラップベルト36は、スリット64から抜出て、ガイド片68の先端よりも前側へ移動される。
一方、ラップベルト36がローラ62のスリット64に挿通された状態で、車両が前方の障害物等に衝突し、又は、このような衝突が予知された緊急状態になると、ウェビング巻取装置12のロック機構が作動し、スプール26からのウェビング14の引出しが制限される。これによって、乗員34の身体がウェビング14によって拘束されて、車両前方側への乗員34の移動が制限される。
また、上記の緊急状態になると、ローラ装置22のローラ用モータ72が制御装置76によって駆動される。これによって、ローラ62が巻取方向(図4(A)の矢印A方向)へ回転されると、図4(B)に示されるように、ローラ62の外周部にラップベルト36が二重に巻取られる。また、ローラ62が回転してラップベルト36を巻取ると、ショルダベルト38がタング16を通過してラップベルト36側へ移動される。これによって、ラップベルト36及びショルダベルト38の張力が増加されて高張力状態となり、ラップベルト36及びショルダベルト38は、ウェビング巻取装置12による張力よりも高い張力で引張られる。これによって、乗員34の腰部をラップベルト36によって強く拘束でき、乗員34の右側の肩部や胸部をショルダベルト38によって強く拘束できる。
ここで、本実施の形態では、ローラ62がその中心軸線周りに巻取方向に回転すれば、ラップベルト36やショルダベルト38の張力を増加できる。このため、ローラ62を移動させることなく、ラップベルト36やショルダベルト38の張力を増加できる。
また、ローラ62とローラ用モータ72と間の減速ギヤ列74は、ウォームギヤ及びウォームホイールとを含んで構成された回転制限機構を有している。このため、ラップベルト36が引張られても、ローラ62の回転は制限される。これによって、ラップベルト36はローラ62からの引出しが制限される。このため、ラップベルト36がローラ62からアンカプレート32側へ移動することを防止又は抑制できる。これによって、乗員34の身体をラップベルト36によって強く拘束できる。
しかも、ラップベルト36がローラ62からアンカプレート32側へ移動することを防止又は抑制するための構成をタング16に設けなくてもよい。このため、タング16の部品点数を少なくできタング16のコストを安価にできる。
また、ショルダベルト38に付与された引張り力が、ウェビング巻取装置12に設けられたフォースリミッタ機構の荷重吸収部材の機械的強度を超えると、荷重吸収部材が変形されつつスプール26からウェビング14が引出される。これによって、乗員34の上半身は前側へ慣性移動でき、また、乗員34の身体、特に、右側の肩部や胸部がショルダベルト38から受ける荷重の一部を吸収できる。
さらに、ローラ62にラップベルト36が巻取られた状態で、ショルダベルト38が、車両前側へ慣性移動しようとする乗員34の身体によって所定の大きさ以上の力で引張られると、タング16及びバックル18を介してブーツ54内の連結ベルト58が上側へ引張られる。これによって、連結ベルト58を折畳み状態で縫合している縫合糸が破断される。これによって、図4(C)に示されるように、連結ベルト58は、上側へ伸びることができ、バックル18及びタング16は、ショルダベルト38に引張られて上昇される。これによって、乗員34の身体に対するショルダベルト38の拘束が緩み、乗員34の上半身は、ショルダベルト38が緩んだ分だけ前側へ慣性移動できる。また、特に、乗員34の胸部の下側や腰部の左側がショルダベルト38から受ける荷重の一部を連結ベルト58の縫合糸の破断によって効果的に吸収できる。
一方、上記のようにローラ62がラップベルト36を巻取った状態では、ラップベルト36は、ローラ62からの引出しが制限される。このため、上記のように、ショルダベルト38において乗員34の身体に対する拘束が緩んでも、ラップベルト36によって乗員34の腰部を強く拘束できる。
ところで、例えば、ウェビング14を、ショルダベルト38とラップベルト36とに予め分割し、ショルダベルト38及びラップベルト36の各々をタング16に係止する構成がある。このような構成では、ウェビング巻取装置12のフォースリミッタ機構の作動によってショルダベルト38が緩んでもラップベルト36は緩まない。しかしながら、このような構成では、ショルダベルト38を巻取るウェビング巻取装置12とは別に、ラップベルト36を巻取るウェビング巻取装置12を設けなくてはならない。これに対して、本実施の形態では、ウェビング巻取装置12は1つでよく、また、ウェビング14を分割しなくてもよい。このため、一般的な3点式のシートベルト装置を流用することもできる。
なお、本実施の形態は、アシスト装置20を誘導装置としたが、誘導装置は、バックル18を後側へ移動させることで、ラップベルト36をローラ62のスリット64に誘導できればよい。したがって、誘導装置は、バックル18をアシスト位置まで移動しなくても、待機位置とウェビング14の装着位置との間で移動できればよい。
さらに、本実施の形態は、誘導装置がバックル18をウェビング14の装着位置まで移動させることによって、ラップベルト36がローラ62のスリット64に誘導される構成であった。しかしながら、ラップベルト36がローラ62のスリット64に誘導されるタイミングがこのような構成に限定されるものではない。例えば、誘導装置は、装着位置よりも更に後側へバックル18を移動できる構成とし、上記の緊急状態に誘導装置がバックル18を装着位置よりも後側へ移動させて、ラップベルト36をローラ62のスリット64に誘導する等、ラップベルト36をローラ62のスリット64に誘導するタイミングには、様々なタイミングを適用してもよい。
また、本実施の形態は、ショルダベルト38が所定の大きさ以上の力で引張られると、連結ベルト58の縫合糸が破断され、これによって、バックル18及びタング16は、ショルダベルト38に引張られて上昇できる構成であった。しかしながら、ショルダベルト38が所定の大きさ以上の力で引張られた場合でも、バックル18が上昇しない構成であってもよい。
<第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態について説明する。
図6には、本実施の形態に係るシートベルト装置90の張力付与装置としてのローラ装置92が斜視図によって示されている。このローラ装置92のケース66内には、前記第1の実施の形態と同様に、ローラ用モータ72や、減速機構及び回転制限機構としての減速ギヤ列74の他に、ローラ62の回転に連動してローラ62を上下動させる昇降機構94が設けられている。
このシートベルト装置90では、ローラ62がケース66内のローラ用モータ72の駆動力によって巻取方向に回転されると、昇降機構94によってローラ62が下降される。このため、本シートベルト装置90では、ローラ62が巻取方向に回転した際に、ラップベルト36の張力は増加されるが、ショルダベルト38の張力の過剰な増加は抑制される。
このため、本シートベルト装置90では、ショルダベルト38よりもラップベルト36の張力を、より顕著に大きくできる。しかも、ラップベルト36の張力を増加させるためのローラ62の移動範囲を小さくできる。
10 シートベルト装置
14 ウェビング
16 タング
18 バックル
20 アシスト装置(誘導装置)
22 ローラ装置(張力付与装置)
24 シート
34 乗員
36 ラップベルト
38 ショルダベルト
62 ローラ
64 スリット
90 シートベルト装置
92 ローラ装置(張力付与装置)

Claims (5)

  1. 車両のシートの左右方向一側に設けられたバックルと、
    前記バックルに保持されるタングと、
    前記タングが設けられ、前記タングが前記バックルに保持されることによって前記シートに着座した乗員の身体に装着されるウェビングと、
    前記シートの左右方向一側に設けられたローラを有し、前記ローラを回転させることによって、前記ローラが前記ウェビングを巻取って前記ウェビングに張力を付与する張力付与装置と、
    を備えるシートベルト装置。
  2. 前記張力付与装置は、前記ウェビングの張力による前記ローラの回転を制限する請求項1に記載のシートベルト装置。
  3. 前記ローラには、前記ローラの軸方向一端にて開口すると共に前記ローラの軸直交方向に貫通したスリットが形成され、
    前記ウェビングを前記スリットに誘導して前記スリットに挿通させる誘導装置を備える請求項1又は請求項2に記載のシートベルト装置。
  4. 前記誘導装置は、前記タングが前記バックルに保持されると前記バックルを前記シートの後側へ移動させて前記ウェビングを前記ローラの前記スリットに挿通させる請求項3に記載のシートベルト装置。
  5. 前記ウェビングは、前記タングよりも一方がショルダベルトとされると共に、前記タングよりも他方がラップベルトとされ、
    前記ローラが前記ラップベルトを巻取って保持した状態で、前記バックルが前記ショルダベルトに所定の大きさ以上の引張り荷重で引張られることによって移動される請求項1から請求項4の何れか1項に記載のシートベルト装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020152316A (ja) * 2019-03-22 2020-09-24 オートリブ ディベロップメント エービー シートベルトバックル装置

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