JP2020133455A - 燃料ポンプの診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動中の燃料ポンプの状態を把握することによって異常の予兆を検知する燃料ポンプの診断装置を提供する。【解決手段】診断装置としての制御ユニット10が適用される燃料供給システム20は、ポンプ室38に収容されているインペラ44の回転によって燃料タンク21から吸引した燃料を吐出する燃料ポンプ30を有する。制御ユニット10は、燃料ポンプ30を駆動するFPC13を備えている。制御ユニット10は、燃料ポンプ30の状態を診断するポンプ診断部12を備えている。ポンプ診断部12は、燃料ポンプ30が有するモータ41の回転数であるポンプ回転数と燃料ポンプ30が吐出する燃料圧力との相関と、燃料ポンプ30の駆動初期においての上記相関である初期相関と、に基づいて燃料ポンプ30の状態を診断する。【選択図】図1

Description

本発明は、燃料ポンプの診断装置に関する。
燃料タンクから燃料を吸引する燃料ポンプのインペラは、燃料に曝されているため次第に膨潤する。インペラが膨潤すると、インペラを収容するポンプ室とインペラとの間のクリアランスが小さくなり、インペラがポンプ室の内壁に干渉することがある。インペラとポンプ室の内壁との干渉によってインペラの回転が妨げられると、燃料ポンプが停止する虞がある。
特許文献1に開示されている燃料ポンプは、インペラの膨潤量を予測して膨潤後のインペラが干渉しないクリアランスを有するようにインペラ又はポンプ室の形状を設定している。
国際公開第2013/054412号
インペラの膨潤によって引き起こされる燃料ポンプの停止は、燃料供給の途絶を意味する。このため、燃料ポンプが停止に至る前にインペラの膨潤を検知することが好ましい。
特許文献1に開示されている燃料ポンプは、予測したインペラの膨潤量に基づいてクリアランスを設定しているに過ぎない。すなわち、駆動中の燃料ポンプの状態を把握することについては、検討がされていない。インペラの膨潤を要因として燃料ポンプが停止に至ることを抑制するという観点から、駆動中の燃料ポンプの状態を把握することが求められている。
上記課題を解決するための燃料ポンプの診断装置は、ポンプ室に収容されているインペラの回転によって燃料タンクから吸引した燃料を吐出する燃料ポンプを有する燃料供給システムに適用され、前記燃料ポンプを駆動するポンプ制御部と、前記燃料ポンプが有するモータの回転数であるポンプ回転数と前記燃料ポンプが吐出する燃料圧力との相関と、前記燃料ポンプへの通電を初めて行なってから規定期間が経過するまでの駆動初期においての前記相関である初期相関と、に基づいて前記燃料ポンプの状態を診断するポンプ診断部と、を備えることをその要旨とする。
燃料ポンプでは、インペラとポンプ室との間のクリアランスの大きさが変化すると、所定のポンプ回転数で燃料ポンプを駆動する場合の燃料圧力が変化する。上記構成によれば、燃料ポンプの駆動によって得られる燃料圧力とポンプ回転数とを用いることによって、駆動初期の燃料ポンプと比較して燃料ポンプの状態を診断することができる。これによって、駆動中の燃料ポンプの状態を把握することができる。
燃料ポンプの診断装置の一例では、前記ポンプ診断部は、前記燃料ポンプを駆動する際に許容できる限界まで前記インペラが膨潤している場合に前記燃料圧力として規定圧力が得られるときの前記ポンプ回転数の値を膨潤判定閾値として、当該診断の対象である前記燃料ポンプにおいて前記燃料圧力として前記規定圧力が得られるときの前記ポンプ回転数の値が前記膨潤判定閾値よりも低いとき、前記燃料ポンプに異常が発生する予兆として前記インペラの膨潤に伴う前記予兆を検知する。
インペラが膨潤している状態では、インペラが膨潤していない状態と比較してインペラとポンプ室とのクリアランスが小さくなる。このため、所定のポンプ回転数で燃料ポンプを駆動する場合の吐出圧が、インペラが膨潤している状態では、インペラが膨潤していない状態と比較して高くなる。すなわち、インペラが膨潤している状態では、インペラが膨潤していない状態と比較して、低いポンプ回転数において燃料圧力が規定圧力まで昇圧することになる。上記構成のように燃料圧力が規定圧力まで昇圧したときのポンプ回転数の値と膨潤判定閾値とを比較することによって、ポンプ回転数の値が膨潤判定閾値よりも低い場合に、インペラの膨潤に伴う異常の予兆を検知することができる。すなわち、燃料ポンプが停止する異常が発生する前に異常の予兆を検知することができる。
燃料ポンプの診断装置の一例では、前記ポンプ診断部は、前記燃料ポンプを駆動する際に許容できる限界まで前記ポンプ室または前記インペラが摩耗している場合に前記燃料圧力として規定圧力が得られるときの前記ポンプ回転数の値を摩耗判定閾値として、当該診断の対象である前記燃料ポンプにおいて前記燃料圧力として前記規定圧力が得られるときの前記ポンプ回転数の値が前記摩耗判定閾値よりも高いとき、前記燃料ポンプに異常が発生する予兆として前記ポンプ室または前記インペラの摩耗に伴う前記予兆を検知する。
燃料ポンプでは、インペラの膨潤の他に、インペラの回転に異物が巻き込まれることによるポンプ室やインペラの摩耗が進行することがある。ポンプ室やインペラが摩耗している状態では、ポンプ室やインペラが摩耗していない状態と比較してインペラとポンプ室とのクリアランスが大きくなる。このため、所定のポンプ回転数で燃料ポンプを駆動する場合の吐出圧が、ポンプ室やインペラが摩耗している状態では、ポンプ室やインペラが摩耗していない状態と比較して低くなる。すなわち、ポンプ室やインペラが摩耗している状態では、ポンプ室やインペラが摩耗していない状態と比較して、燃料圧力を規定圧力まで昇圧する際のポンプ回転数が高くなる。上記構成のように燃料圧力が規定圧力まで昇圧したときのポンプ回転数の値と摩耗判定閾値とを比較することによって、ポンプ回転数の値が摩耗判定閾値よりも高い場合に、ポンプ室やインペラの摩耗に伴う異常の予兆を検知することができる。これによって、所定のポンプ回転数で燃料ポンプを駆動したときに得られる燃料圧力が過度に低下して燃料ポンプの性能が低下する前に、性能が低下する予兆を検知することができる。
燃料ポンプの診断装置の一例では、前記ポンプ診断部は、前記燃料ポンプを駆動する際に許容できる限界まで前記インペラが膨潤している場合に前記燃料圧力として規定圧力が得られるときの前記ポンプ回転数の値を膨潤判定閾値として、前記駆動初期において前記燃料圧力として前記規定圧力が得られるときのポンプ回転数の値を初期値として、当該診断の対象である前記燃料ポンプにおいて前記燃料圧力として前記規定圧力が得られるときの前記ポンプ回転数の値が前記初期値よりも前記膨潤判定閾値に近いほど、前記駆動初期における燃料ポンプのインペラと比較して前記診断の対象である前記燃料ポンプの前記インペラの膨潤が進行していることを検知する。
上記構成のように初期値からのポンプ回転数の乖離度合いを判定することによって、初期値との乖離が大きい場合には、燃料ポンプの停止といった異常の発生に至っていないまでも、初期値との乖離が大きいほど異常が発生しやすい状態であるということができる。すなわち、上記構成によれば、インペラの膨潤が進行していることを異常が発生する前に検知することができる。
燃料ポンプの診断装置の一例では、前記ポンプ診断部は、診断の対象である前記燃料ポンプの前記ポンプ回転数と前記燃料圧力との相関と、前記初期相関と、に基づいて、前記モータの回転軸の軸方向における前記インペラと前記ポンプ室との間のクリアランスであるスラストクリアランスの大きさを推定し、推定した前記スラストクリアランスの大きさに基づいて前記燃料ポンプに異常が発生する予兆を検知する。
インペラとポンプ室との間のクリアランスのうち、特に、モータの回転軸の軸方向における間隙であるスラストクリアランスの大きさは、燃料ポンプの吐出性能に対する寄与が大きい。こうした事情から、スラストクリアランスの大きさは、燃料ポンプの吐出性能を向上するために、小さく設定されることが多い。このため、インペラが膨潤して燃料ポンプの停止が引き起こされる場合には、インペラの膨潤によってスラストクリアランスがなくなった結果としてスラストクリアランスの確保ができないことが要因となりうる。上記構成によれば、スラストクリアランスの大きさを推定することによって、異常の予兆を検知することができる。
燃料ポンプの診断装置の一例では、前記ポンプ診断部は、前記診断を前回実施した際の前記燃料ポンプの駆動条件と同条件で前記燃料ポンプを駆動して前記診断を繰り返し実行するものであり、今回診断時のポンプ回転数と前回診断時のポンプ回転数との差に基づいて、前回診断時と比較して前記インペラの膨潤が進行していること検知する。
上記構成のように診断を繰り返し実行して結果を比較することによって、インペラの膨潤が進行しているか否かを判定することができる。これによって、異常の予兆として、インペラの膨潤の進行を検知することができる。
燃料ポンプの診断装置の一実施形態と、燃料供給システムとを示す模式図。 同燃料供給システムが有する燃料ポンプのインペラ周辺を模式的に示す断面図。 同診断装置が実施する処理の流れを示すフローチャート。 燃料ポンプの状態とポンプ回転数と燃料圧力との関係を示す図。 ポンプ回転数とスラストクリアランスとの関係を示す図。 同診断装置が実施する診断処理を示すフローチャート。 診断装置の変更例が実施する診断処理に関する図。 診断装置の他の変更例が実施する診断処理に関する図。 診断装置の他の変更例が実施する診断処理に関する図。 診断装置のさらに他の変更例が実施する診断処理に関する図。 診断装置のさらに他の変更例が実施する診断処理を示すフローチャート。
以下、燃料ポンプの診断装置の一実施形態について、図1〜図6を参照して説明する。
図1は、燃料ポンプの診断装置としての制御ユニット10と、燃料ポンプ30を有する燃料供給システム20と、を示している。燃料供給システム20は、燃料タンク21と、燃料ポンプ30と、燃料噴射弁26と、を備えている。
燃料ポンプ30は、燃料タンク21に貯留されている燃料を供給通路22に吐出する。供給通路22には、逆止弁23が設けられている。逆止弁23よりも下流側には、プレッシャレギュレータ24が設けられている。
供給通路22は、デリバリパイプ25に接続されている。デリバリパイプ25には、燃料噴射弁26が設けられている。デリバリパイプ25には、燃圧センサ27が設けられている。
燃料ポンプ30は、有底筒状のハウジング31を備えている。ハウジング31には、燃料を吐出する吐出部39が形成されている。吐出部39には、供給通路22が接続されている。ハウジング31において吐出部39の反対側となるハウジング31の開口には、カバー32が取り付けられている。カバー32には、燃料タンク21内の燃料を吸引する吸入口33が形成されている。
燃料ポンプ30は、モータ41を備えている。モータ41は、ハウジング31に収容されている。ハウジング31内には、モータ41のシャフト42を軸支する軸受け43を有するケーシング35が取り付けられている。ケーシング35には、シャフト42の軸方向に貫通する吐出通路36が形成されている。
モータ41のシャフト42には、樹脂製のインペラ44が取り付けられている。インペラ44は、ケーシング35とカバー32とによって区画されているポンプ室38に収容されている。インペラ44は、円板状であり、カバー32側の面に形成されている複数の吸入側羽根45を備えている。複数の吸入側羽根45は、周方向に並んでいる。インペラ44は、ケーシング35側の面に形成されている複数の吐出側羽根46を備えている。複数の吐出側羽根46は、周方向に並んでいる。インペラ44には、シャフト42の軸方向に貫通する連通孔が形成されている。
ポンプ室38には、カバー32のうちケーシング35側の面に形成されている第1溝34が設けられている。第1溝34は、吸入口33と連通したC字形状の溝である。ポンプ室38には、ケーシング35のうちカバー32側の面に形成されている第2溝37が設けられている。第2溝37は、吐出通路36と連通したC字形状の溝である。
燃料ポンプ30では、モータ41の駆動によってインペラ44が回転すると、吸入側羽根45によって第1溝34に旋回流が形成される。旋回する過程で燃料が昇圧されると、一部の燃料がケーシング35側に押し出される。押し出された燃料は、吐出側羽根46によって形成されている第2溝37の旋回流によって昇圧される。第2溝37から吐出通路36を介して押し出された燃料が、吐出部39から吐出される。
図2に示すように、インペラ44とカバー32との間、インペラ44とケーシング35との間には、クリアランスが設けられている。図2には、模式的に誇張したクリアランスを示している。また、図2には、シャフト42の軸方向に沿った軸線Cを表示している。軸線Cの延伸方向におけるインペラ44とケーシング35との間のクリアランスを第1クリアランスCLaとする。軸線Cの延伸方向におけるインペラ44とカバー32との間のクリアランスを第2クリアランスCLbとする。第1クリアランスCLa及び第2クリアランスCLbを合わせて、軸線Cの延伸方向におけるスラストクリアランスであるクリアランスCLとする。
クリアランスCLの大きさは、燃料ポンプ30の吐出性能に大きく寄与している。インペラ44は、燃料に曝されているため、不可逆的に体積が増大する膨潤が発生する。インペラ44が膨潤すると、クリアランスCLが小さくなる。クリアランスCLが小さくなると吐出圧が増加するが、クリアランスCLが小さくなりインペラ44がポンプ室38の内壁と干渉するようになると、インペラ44の回転が阻害される。ひいては、燃料ポンプ30の停止が引き起こされる虞がある。一方で、ポンプ室38に異物が吸入される等によってポンプ室38またはインペラ44が摩耗することがある。ポンプ室38またはインペラ44が摩耗すると、クリアランスCLが大きくなる。クリアランスCLが大きくなると、吐出圧の低下が引き起こされる。
図1に示すように、制御ユニット10は、燃料供給システム20を備える車両に搭載されている。制御ユニット10には、各種センサが接続されている。制御ユニット10は、各種センサの一例である燃圧センサ27からの検出信号に基づいて、デリバリパイプ25内の燃料圧力QPを検出することができる。
制御ユニット10は、車両の制御装置であるECU11と、燃料ポンプ30を駆動するポンプ制御部としてのFPC13と、を備えている。
ECU11は、ポンプ診断部12を備えている。ポンプ診断部12は、燃料ポンプ30に異常が生じる予兆を検出するための診断処理を実施する。
FPC13は、ECU11が算出する要求吐出量QVTに基づいて、燃料ポンプ30を駆動制御する。FPC13は、フィードフォワード制御(以下、「F/F制御」という。)およびフィードバック制御(以下、「F/B制御」という。)によって燃料ポンプ30のモータ41を制御する。
F/F制御では、要求吐出量QVTに基づいてポンプ回転数Npの目標値として目標回転数NpTが算出される。FPC13は、ポンプ回転数Npが目標回転数NpTとなるように燃料ポンプ30のモータ電圧を設定して燃料ポンプ30を駆動する。
F/B制御では、燃料圧力QPに基づいて実吐出量を推定し、実吐出量が要求吐出量QVTに追従するようにポンプ回転数Npを制御する。
また、制御ユニット10には、報知装置50が接続されている。報知装置50としては、たとえば警告灯を採用することができる。ポンプ診断部12は、診断処理を実施した結果として燃料ポンプ30に異常が生じる予兆を検出した場合に、警告灯を点灯させることによって、当該予兆を検知したことを報知することができる。
図3を用いて、ポンプ診断部12によって実施される診断処理に関する処理の流れについて説明する。この処理の流れでは、FPC13が実施するポンプ制御に続いて診断処理が実施される。
まず、ステップS11においてFPC13によってポンプ制御が実施されると、続くステップS12において、ポンプ診断部12によって診断処理が実施される。診断処理の詳細については後述する。診断処理の実施が終了すると、処理がステップS13に移行される。
ステップS13では、診断処理によって異常発生の予兆が検出されたか否かが判定される。詳しくは後述するが、インペラ44が膨潤していると判定された場合、またはポンプ室38またはインペラ44が摩耗していると判定された場合には、異常発生の予兆があると判定される。その他の診断結果の場合には、異常発生の予兆がないと判定される。異常発生の予兆がない場合には(S13:NO)、本処理ルーチンが終了される。
一方、異常発生の予兆がある場合には(S13:YES)、処理がステップS14に移行される。ステップS14では、ポンプ診断部12によって報知処理が実施される。報知処理では、診断処理の実施によって異常発生の予兆が検出されたことが記憶される。さらに、ポンプ診断部12は、報知装置50によって異常発生の予兆を報知する。報知処理が実施されると、本処理ルーチンが終了される。
図4を用いて、診断処理に関するポンプ回転数Npと燃料圧力QPとの関係について説明する。燃料ポンプ30では、ポンプ回転数Npが高いほど吐出圧が高くなり、燃料圧力QPが高くなる。
以下では、インペラ44が膨潤しておらず、ポンプ室38およびインペラ44が摩耗していない、すなわち、異常が生じていない状態の燃料ポンプを基準の燃料ポンプとする。また、基準の燃料ポンプと比較してインペラ44の膨潤が進行している状態の燃料ポンプを膨潤状態の燃料ポンプとする。さらに、基準の燃料ポンプと比較してポンプ室38またはインペラ44の摩耗が進行している状態の燃料ポンプを摩耗状態の燃料ポンプとする。
基準の燃料ポンプでは、モータへの通電を初めて行なってから規定期間が経過するまでの駆動初期において、図4に示すようにポンプ回転数Npと燃料圧力QPとの比例関係が成立する。これを初期相関とする。なお、規定期間とは、クリアランスCLの大きさの変動によってポンプ回転数Npと燃料圧力QPとの相関に変化が生じないと予想できる期間である。膨潤状態の燃料ポンプでは、図4に示すように所定のポンプ回転数Npで燃料ポンプを駆動した場合の燃料圧力QPが基準の燃料ポンプと比較して高くなる傾向がある。すなわち、膨潤状態の燃料ポンプにおいて成立するポンプ回転数Npと燃料圧力QPとの相関では、初期相関と比較して、所定のポンプ回転数Npに対応する燃料圧力QPが高い値を示す。一方で、摩耗状態の燃料ポンプでは、図4に示すように所定のポンプ回転数Npで燃料ポンプを駆動した場合の燃料圧力QPが基準の燃料ポンプと比較して低くなる傾向がある。すなわち、摩耗状態の燃料ポンプにおいて成立するポンプ回転数Npと燃料圧力QPとの相関では、初期相関と比較して、所定のポンプ回転数Npに対応する燃料圧力QPが低い値を示す。図4に示す燃料ポンプ30の状態とポンプ回転数Npと燃料圧力QPとの関係は、インペラ44の膨潤やポンプ室38またはインペラ44の摩耗が発生してクリアランスCLの大きさが変動することによって成立している。
続いて図5を用いて、診断処理に関するポンプ回転数NpとクリアランスCLとの関係について説明する。図5には、燃料ポンプ30の駆動によって燃料圧力QPを規定圧力QPxに上昇する際のポンプ回転数Npと、クリアランスCLの大きさと、の関係を示している。図4に示したように、膨潤状態の燃料ポンプでは、所定のポンプ回転数Npに対応する燃料圧力QPが高い。一方、摩耗状態の燃料ポンプでは、所定のポンプ回転数Npに対応する燃料圧力QPが低い。すなわち、クリアランスCLが大きいほど所定のポンプ回転数Npに対応する燃料圧力QPが低くなる。このため、図5に示すように、燃料圧力QPを規定圧力QPxに上昇する際のポンプ回転数Npが高いほど、クリアランスCLが大きいという関係が成立する。
本実施形態では、基準の燃料ポンプにおけるクリアランスCLの大きさを含むクリアランスCLの基準範囲を設定している。図5に示すように、基準範囲における最小値を許容下限値CLth2として、基準範囲における最大値を許容上限値CLth3としている。燃料ポンプ30のクリアランスCLが許容下限値CLth2よりも小さい場合には、基準の燃料ポンプと比較してインペラ44が膨潤傾向にあるといえる。膨潤傾向とは、インペラ44とポンプ室38の内壁との干渉に至らないまでもインペラ44が膨潤している状態のことを示す。一方で、燃料ポンプ30のクリアランスCLが許容上限値CLth3よりも大きい場合には、基準の燃料ポンプと比較してポンプ室38またはインペラ44が摩耗傾向にあるといえる。
さらに、クリアランスCLが膨潤限界値CLth1よりも小さくなると燃料ポンプ30が停止する虞がある値として膨潤限界値CLth1を設定している。換言すれば、燃料ポンプ30のクリアランスCLが膨潤限界値CLth1よりも大きい範囲にあれば、インペラ44の膨潤を要因とした燃料ポンプ30の停止は発生しない。
また、クリアランスCLが摩耗限界値CLth4よりも大きくなっている場合に燃料ポンプ30の吐出性能が低くなっていると判定するための値として摩耗限界値CLth4を設定している。
すなわち、図5に示す関係から、以下(A)〜(E)の事項を導き出すことができる。なお、第1〜第4回転数閾値Npth1〜4は、図5に示すように、第1回転数閾値Npth1、第2回転数閾値Npth2、第3回転数閾値Npth3、第4回転数閾値Npth4の順に高い値を示す。
(A)燃料ポンプ30の駆動によって燃料圧力QPを規定圧力QPxに上昇する際のポンプ回転数Npが、許容下限値CLth2に対応する第2回転数閾値Npth2から許容上限値CLth3に対応する第3回転数閾値Npth3までの範囲内にある場合には、燃料ポンプ30のクリアランスCLの大きさは基準範囲に収まっている。
(B)燃料圧力QPを規定圧力QPxに上昇する際のポンプ回転数Npが、許容下限値CLth2に対応する第2回転数閾値Npth2よりも低い場合には、クリアランスCLが基準範囲よりも小さく、インペラ44が膨潤傾向にある。
(C)燃料圧力QPを規定圧力QPxに上昇する際のポンプ回転数Npが、膨潤限界値CLth1に対応する第1回転数閾値Npth1よりも低い場合には、クリアランスCLが基準範囲よりも小さく、インペラ44の膨潤によって燃料ポンプ30が停止する虞がある。
(D)燃料圧力QPを規定圧力QPxに上昇する際のポンプ回転数Npが、許容上限値CLth3に対応する第3回転数閾値Npth3よりも高い場合には、クリアランスCLが基準範囲よりも大きく、ポンプ室38またはインペラ44が摩耗傾向にある。
(E)燃料圧力QPを規定圧力QPxに上昇する際のポンプ回転数Npが、摩耗限界値CLth4に対応する第4回転数閾値Npth4よりも高い場合には、クリアランスCLが基準範囲よりも大きく、ポンプ室38またはインペラ44の摩耗によって燃料ポンプ30の性能が低下している。
したがって、第1回転数閾値Npth1は、燃料ポンプ30を駆動する際に許容できる限界までインペラ44が膨潤している場合に燃料圧力QPとして規定圧力QPxが得られるときのポンプ回転数Npの値である。第1回転数閾値Npth1を膨潤判定閾値という。また、第4回転数閾値Npth4は、燃料ポンプ30を駆動する際に許容できる限界までポンプ室38またはインペラ44が摩耗している場合に燃料圧力QPとして規定圧力QPxが得られるときのポンプ回転数Npの値である。第4回転数閾値Npth4を摩耗判定閾値という。また、クリアランスCLが基準範囲に収まる第2回転数閾値Npth2から第3回転数閾値Npth3までの範囲内の値は、燃料ポンプ30への通電を初めて行なってから規定期間が経過するまでの駆動初期において燃料圧力QPとして規定圧力QPxが得られるときのポンプ回転数Npの値である初期値ということができる。
上記(A)〜(E)の事項に基づいて燃料ポンプ30の状態を診断するため、ポンプ診断部12は、燃料ポンプ30の駆動によって燃料圧力QPが規定圧力QPxに上昇したときのポンプ回転数Npを記憶して、記憶したポンプ回転数Npを診断処理に用いる。
図6を用いて、ポンプ診断部12が実施する診断処理の一例について説明する。本処理ルーチンは、図3のステップS12の処理によって開始される。
本処理ルーチンが開始されると、まずステップS101において、燃料圧力QPが規定圧力QPxに上昇する際のポンプ回転数Npが第2回転数閾値Npth2から第3回転数閾値Npth3の範囲にあるか否かが判定される。ポンプ回転数Npが第2回転数閾値Npth2から第3回転数閾値Npth3の範囲にあるとき、すなわちポンプ回転数Npが第2回転数閾値Npth2以上であり且つポンプ回転数Npが第3回転数閾値Npth3以下である場合(S101:YES)、処理がステップS102に移行される。ステップS102では、クリアランスCLの大きさが基準範囲内であると判定される。その後、本処理ルーチンが終了される。
一方、ポンプ回転数Npが第2回転数閾値Npth2から第3回転数閾値Npth3の範囲にないとき、すなわちポンプ回転数Npが第2回転数閾値Npth2よりも低い場合またはポンプ回転数Npが第3回転数閾値Npth3よりも高い場合(S101:NO)、処理がステップS103に移行される。
ステップS103では、ポンプ回転数Npが第3回転数閾値Npth3よりも高いか否かが判定される。ポンプ回転数Npが第3回転数閾値Npth3よりも高い場合(S103:YES)、処理がステップS104に移行される。一方、ポンプ回転数Npが第2回転数閾値Npth2よりも低い場合(S103:NO)、処理がステップS107に移行される。
ステップS104では、ポンプ回転数Npが第4回転数閾値Npth4よりも高いか否かが判定される。ポンプ回転数Npが第4回転数閾値Npth4よりも高い場合(S104:YES)、処理がステップS105に移行される。ステップS105では、クリアランスCLが基準範囲よりも大きく、ポンプ室38またはインペラ44が摩耗しており異常発生の予兆があると判定される。その後、本処理ルーチンが終了される。一方、ポンプ回転数Npが第4回転数閾値Npth4以下である場合(S104:NO)、処理がステップS106に移行される。ステップS106では、クリアランスCLが基準範囲よりも大きく、ポンプ室38またはインペラ44が摩耗傾向にあると判定される。その後、本処理ルーチンが終了される。
ステップS107では、ポンプ回転数Npが第1回転数閾値Npth1よりも低いか否かが判定される。ポンプ回転数Npが第1回転数閾値Npth1よりも低い場合(S107:YES)、処理がステップS108に移行される。ステップS108では、クリアランスCLが基準範囲よりも小さく、インペラ44が膨潤しており異常発生の予兆があると判定される。その後、本処理ルーチンが終了される。一方、ポンプ回転数Npが第1回転数閾値Npth1以上である場合(S108:NO)、処理がステップS109に移行される。ステップS109では、クリアランスCLが基準範囲よりも小さく、インペラ44が膨潤傾向にあると判定される。その後、本処理ルーチンが終了される。
本実施形態の作用及び効果について説明する。
燃料ポンプでは、吐出性能を向上するために、スラストクリアランスの大きさが小さく設定されることが多い。このため、燃料ポンプのインペラが膨潤して燃料ポンプの停止が引き起こされる場合には、インペラの膨潤によってスラストクリアランスが「0」に近づいた結果としてスラストクリアランスの確保ができないことが要因となりうる。この点、燃料ポンプの診断装置としての本実施形態の制御ユニット10によれば、クリアランスCLの大きさを推定し、推定したクリアランスCLの大きさに基づいて燃料ポンプ30に異常が発生する予兆を検知することができる。すなわち、クリアランスCLを推定することができるため、駆動中の燃料ポンプ30の状態を把握することができ、異常の発生によって燃料ポンプ30が停止に至る前に異常が発生する予兆を検知することができる。
また、制御ユニット10では、燃料ポンプ30の駆動によって燃料圧力QPを規定圧力QPxに上昇する際のポンプ回転数Npと、クリアランスCLの大きさと、の関係に基づいて燃料ポンプ30の状態を診断する。これによって、燃料圧力QPが規定圧力QPxまで昇圧したときのポンプ回転数Npの値が、膨潤判定閾値としての第1回転数閾値Npth1よりも低い場合に、インペラ44の膨潤に伴う異常の予兆を検知することができる。すなわち、燃料ポンプ30が停止する異常が発生する前に異常の予兆を検知することができる。
さらに、制御ユニット10では、燃料圧力QPが規定圧力QPxまで昇圧したときのポンプ回転数Npの値が、摩耗判定閾値としての第4回転数閾値Npth4よりも高い場合に、ポンプ室38やインペラ44の摩耗に伴う異常の予兆を検知することができる。これによって、所定のポンプ回転数Npで燃料ポンプ30を駆動したときに得られる燃料圧力QPが過度に低下して燃料ポンプ30の性能が低下する前に、性能が低下する予兆を検知することができる。
また、制御ユニット10のポンプ診断部12が実施する診断処理では、図4及び図5に示すように、ポンプ回転数NpとクリアランスCLの大きさとの関係において、駆動初期の燃料ポンプにおけるクリアランスCLに基づいてクリアランスCLの基準範囲を設定している。基準範囲に対応する値からのポンプ回転数Npの乖離が大きい場合には、異常の発生に至っていない場合でも異常が発生しやすい状態であるといえる。本実施形態の診断処理によれば、ポンプ回転数Npが基準範囲に対応する値から乖離しており膨潤判定閾値としての第1回転数閾値Npth1に近いほど、インペラ44の膨潤が進行していると診断することができる。これによって、燃料ポンプ30に異常が発生する前に、インペラ44の膨潤が進行していることを検知することができる。
同様に、本実施形態の診断処理によれば、ポンプ回転数Npが基準範囲に対応する値から乖離しており摩耗判定閾値としての第4回転数閾値Npth4に近いほど、ポンプ室38またはインペラ44の摩耗が進行していると診断することができる。これによって、燃料ポンプ30に異常が発生する前に、ポンプ室38またはインペラ44の摩耗が進行していることを検知することができる。
燃料ポンプ30では、インペラ44の膨潤と、ポンプ室38またはインペラ44の摩耗とが同時に進行することがある。摩耗と膨潤が同時進行している場合、膨潤によってクリアランスCLが小さくなっても摩耗によってクリアランスCLが大きくなれば、クリアランスCLが基準範囲に収まることもある。この場合、摩耗と膨潤が発生していても燃料ポンプ30としては吐出性能が確保されているといえる。ポンプ回転数Npに基づいてクリアランスCLを推定することによって駆動中の燃料ポンプ30の状態を把握できる本実施形態の診断処理によれば、摩耗と膨潤が発生していても燃料ポンプ30の性能が確保されている場合には、異常の予兆を検知しないようにすることができる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、図3に示したステップS12で実施される診断処理として、図6に示したフローチャートを用いて燃料ポンプ30に発生する異常の予兆を検知する処理を例示した。ステップS12で実施される診断処理としては、図5に示した関係が記憶されているマップを用いて、燃料圧力QPを規定圧力QPxに上昇する際のポンプ回転数Npに対するクリアランスCLの大きさから異常の予兆を検知する処理を実施することもできる。
・上記実施形態では、燃料ポンプ30に発生する異常の予兆を検知する診断処理において、燃料圧力QPを規定圧力QPxに上昇する際のポンプ回転数Npに基づいてクリアランスCLの大きさを推定し、異常の予兆を検知するように構成した。ところが、図5に示した関係に基づいて判定を行う場合には、ポンプ回転数Npが第1〜4回転数閾値Npth1〜4の各閾値によって区切られた区画のいずれに位置しているかを判定することによって、異常の予兆としてインペラ44の膨潤の検知、または、ポンプ室38またはインペラ44の摩耗の検知を行うことができる。すなわち、燃料ポンプ30に発生する異常の予兆を検知する診断処理において、ポンプ回転数Npに基づくクリアランスCLの推定は、必須ではない。
・上記実施形態における図2に示した処理の流れを繰り返し実行してもよい。すなわち、ポンプ診断部12が診断処理を繰り返し実行してもよい。このとき、診断処理を繰り返し実行する間、ステップS11におけるポンプ制御では、燃料ポンプ30を駆動する条件を同条件とする。たとえば、燃料ポンプ30のモータ電圧を変更しない。
ポンプ診断部12が診断処理を繰り返し実行することによって、燃料ポンプ30の駆動によって燃料圧力QPを規定圧力QPxに上昇する際のポンプ回転数Npが、前回診断時と比較して今回診断時の方が小さい場合には、前回診断時よりもクリアランスCLが大きくなっており、インペラ44の膨潤が進行していることを異常の予兆として検知できる。一方で、ポンプ回転数Npが、前回診断時と比較して今回診断時の方が大きい場合には、前回診断時よりもクリアランスCLが小さくなっており、ポンプ室38またはインペラ44の摩耗が進行していることを異常の予兆として検知できる。
ところで、インペラ44の膨潤と、ポンプ室38またはインペラ44の摩耗とが同時に進行する場合、膨潤または摩耗の進行速度によっては、インペラ44が膨潤傾向であることが一旦検知されても基準範囲内のクリアランスCLに戻る場合もある。上記構成のように診断処理を繰り返し実行することによって、診断の精度を向上させることができる。
・上記実施形態では、図5及び図6を用いて、ポンプ回転数NpとクリアランスCLとの関係に基づいて燃料ポンプ30に発生する異常の予兆を検知する診断処理について説明した。診断処理の処理内容は、変更することができる。たとえば、FPC13による燃料ポンプ30の駆動に関して、F/F制御中のポンプ回転数Npの値を初期回転数として、F/B制御によってポンプ回転数Npが変動した時の初期回転数からの変化量を回転数変化量ΔNpとする。この回転数変化量ΔNpを用いて、燃料ポンプ30に発生する異常の予兆を検知する診断処理を行うことができる。
図7を用いて、診断処理に関する回転数変化量ΔNpとクリアランスCLとの関係について説明する。図4に示したように、クリアランスCLが大きいほど所定のポンプ回転数Npに対応する燃料圧力QPが低くなる。このため、図7に示すように、回転数変化量ΔNpが大きいほどクリアランスCLが大きいという関係が成立する。
図7に示すように、摩耗限界値CLth4に対応する回転数変化量ΔNpの値は「rb」である。許容上限値CLth3に対応する回転数変化量ΔNpの値は「rb」よりも小さい「ra」である。許容下限値CLth2に対応する回転数変化量ΔNpの値は「−ra」である。膨潤限界値CLth1に対応する回転数変化量ΔNpの値は「−ra」よりも小さい「−rc」である。すなわち、図7に示す関係から、以下(F)〜(J)の事項を導き出すことができる。
(F)回転数変化量ΔNpの大きさが「ra」以下である場合、すなわち「ΔNp≦|ra|」の場合には、燃料ポンプ30のクリアランスCLの大きさは基準範囲に収まっている。
(G)回転数変化量ΔNpが「−ra」よりも小さい場合、すなわち「ΔNp<−ra」の場合には、クリアランスCLが基準範囲よりも小さく、インペラ44が膨潤傾向にある。
(H)回転数変化量ΔNpが「−rc」よりも小さい場合、すなわち「ΔNp<−rc」の場合には、クリアランスCLが基準範囲よりも小さく、インペラ44の膨潤によって燃料ポンプ30が停止する虞がある。
(I)回転数変化量ΔNpが「ra」より大きい場合、すなわち「ΔNp>ra」の場合には、クリアランスCLが基準範囲よりも大きく、ポンプ室38またはインペラ44が摩耗傾向にある。
(J)回転数変化量ΔNpが「rb」より大きい場合、すなわち「ΔNp>rb」の場合には、クリアランスCLが基準範囲よりも大きく、ポンプ室38またはインペラ44の摩耗によって燃料ポンプ30の性能が低下している。
上記(F)〜(J)の事項に基づいて燃料ポンプ30の状態を診断することができる。たとえば、FPC13がF/B制御を開始してから実吐出量が要求吐出量QVTに到達するまでの期間におけるポンプ回転数Npの変化量を回転数変化量ΔNpとして記憶する。回転数変化量ΔNpを用いて診断処理を実施することができる。また、F/B制御の実行中においてポンプ回転数Npの変化量として回転数変化量ΔNpを逐次監視し、回転数変化量ΔNpが「−ra」よりも小さくなったときにインペラ44の膨潤によって燃料ポンプ30が停止する虞があると判定することもできる。こうした診断処理によっても、上記実施形態と同様に、駆動中の燃料ポンプ30の状態を把握することができ、燃料ポンプ30に発生する異常の予兆を検知することができる。
・診断処理の処理内容は、次のように変更することができる。ポンプ回転数Npが所定の回転数に制御されているときの燃料ポンプ30の単位時間当たりの吐出量QVは、燃料圧力QPと比例関係にある。したがって、図8に示すように、燃料ポンプ30の状態とポンプ回転数Npと吐出量QVとの間には、図4に示した関係と同様の相関が成立する。すなわち、膨潤状態の燃料ポンプにおいて成立するポンプ回転数Npと吐出量QVとの相関では、初期相関と比較して、所定のポンプ回転数Npに対応する吐出量QVが高い値を示す。一方で、摩耗状態の燃料ポンプにおいて成立するポンプ回転数Npと吐出量QVとの相関では、初期相関と比較して、所定のポンプ回転数Npに対応する吐出量QVが低い値を示す。ここで、FPC13がF/F制御を実施しているときには、ポンプ回転数Npは、一定の目標回転数NpTに制御される。ポンプ回転数Npが目標回転数NpTに制御されているとき、燃料圧力QPを所定の圧力だけ増加させるために要する時間を昇圧時間Tとする。図8に示すように、所定のポンプ回転数Npに対応する吐出量QVは、クリアランスCLが大きいほど低くなる。このため、図9に示すように、ポンプ回転数Npが一定であるとき、クリアランスCLが大きいほど昇圧時間Tが長いという関係が成立する。この図9に示す昇圧時間TとクリアランスCLとの関係に基づいて、診断処理を実施することができる。
図9に示す関係から、以下(K)〜(O)の事項を導き出すことができる。
(K)昇圧時間Tが、許容下限値CLth2に対応する第2時間閾値Tth2から許容上限値CLth3に対応する第3時間閾値Tth3までの範囲内にある場合には、燃料ポンプ30のクリアランスCLの大きさは基準範囲に収まっている。
(L)昇圧時間Tが、許容下限値CLth2に対応する第2時間閾値Tth2よりも短い場合には、クリアランスCLが基準範囲よりも小さく、インペラ44が膨潤傾向にある。
(M)昇圧時間Tが、膨潤限界値CLth1に対応する第1時間閾値Tth1よりも短い場合には、クリアランスCLが基準範囲よりも小さく、インペラ44の膨潤によって燃料ポンプ30が停止する虞がある。
(N)昇圧時間Tが、許容上限値CLth3に対応する第3時間閾値Tth3よりも長い場合には、クリアランスCLが基準範囲よりも大きく、ポンプ室38またはインペラ44が摩耗傾向にある。
(O)昇圧時間Tが、摩耗限界値CLth4に対応する第4時間閾値Tth4よりも長い場合には、クリアランスCLが基準範囲よりも大きく、ポンプ室38またはインペラ44の摩耗によって燃料ポンプ30の性能が低下している。
上記(K)〜(O)の事項に基づいて燃料ポンプ30の状態を診断することができる。この診断処理によっても、上記実施形態と同様に、駆動中の燃料ポンプ30の状態を把握することができ、燃料ポンプ30に発生する異常の予兆を検知することができる。
・上記実施形態では、図5に示した燃料ポンプ30の駆動によって燃料圧力QPを規定圧力QPxに上昇する際のポンプ回転数Npと、クリアランスCLの大きさと、の関係に基づいて実施する診断処理を例示した。燃料ポンプ30の状態とポンプ回転数Npと吐出量QVとの間には、図8に示すように相関が成立する。このため、燃料ポンプ30の駆動によって所定の吐出量QVが得られる際のポンプ回転数Npと、クリアランスCLの大きさと、の関係に基づいて診断処理を実施することもできる。この診断処理によっても、上記実施形態と同様に、駆動中の燃料ポンプ30の状態を把握することができ、燃料ポンプ30に発生する異常の予兆を検知することができる。
・診断処理の処理内容は、次のように変更することができる。図4に示すように、所定のポンプ回転数Npに対応する燃料圧力QPは、クリアランスCLが大きいほど低くなる。このため、図10に示すように、ポンプ回転数Npが一定であるとき、燃料圧力QPが低いほどクリアランスCLが大きいという関係が成立する。ここで、FPC13がF/F制御を実施しているとき、ポンプ回転数Npは、一定の目標回転数NpTに制御される。ポンプ回転数Npが目標回転数NpTに制御されているときの燃料圧力QPの大きさを用いることによって、図10に示す燃料圧力QPとクリアランスCLとの関係に基づいて診断処理を実施することができる。
図10に示す関係から、以下(P)〜(T)の事項を導き出すことができる。
(P)ポンプ回転数Npが目標回転数NpTに制御されているときの燃料圧力QPが、許容上限値CLth3に対応する第2燃圧閾値QPth2から許容下限値CLth2に対応する第3燃圧閾値QPth3までの範囲内にある場合には、燃料ポンプ30のクリアランスCLの大きさは基準範囲に収まっている。
(Q)燃料圧力QPが、許容下限値CLth2に対応する第3燃圧閾値QPth3よりも高い場合には、クリアランスCLが基準範囲よりも小さく、インペラ44が膨潤傾向にある。
(R)燃料圧力QPが、膨潤限界値CLth1に対応する第4燃圧閾値QPth4よりも高い場合には、クリアランスCLが基準範囲よりも小さく、インペラ44の膨潤によって燃料ポンプ30が停止する虞がある。
(S)燃料圧力QPが、許容上限値CLth3に対応する第2燃圧閾値QPth2よりも低い場合には、クリアランスCLが基準範囲よりも大きく、ポンプ室38またはインペラ44が摩耗傾向にある。
(T)燃料圧力QPが、摩耗限界値CLth4に対応する第1燃圧閾値QPth1よりも低い場合には、クリアランスCLが基準範囲よりも大きく、ポンプ室38またはインペラ44の摩耗によって燃料ポンプ30の性能が低下している。
上記(P)〜(T)の事項に基づいて燃料ポンプ30の状態を診断することができる。
図11を用いて、ポンプ診断部12が実施する診断処理の一例について説明する。本処理ルーチンは、図3のステップS12の処理によって開始される。
本処理ルーチンが開始されると、まずステップS301において、ポンプ回転数Npが目標回転数NpTに制御されているときの燃料圧力QPが第2燃圧閾値QPth2から第3燃圧閾値QPth3までの範囲にあるか否かが判定される。燃料圧力QPが第2燃圧閾値QPth2から第3燃圧閾値QPth3の範囲にあるとき、すなわち燃料圧力QPが第2燃圧閾値QPth2以上であり且つ燃料圧力QPが第3燃圧閾値QPth3以下である場合(S301:YES)、処理がステップS302に移行される。ステップS302では、クリアランスCLの大きさが基準範囲内であると判定される。その後、本処理ルーチンが終了される。
一方、燃料圧力QPが第2燃圧閾値QPth2から第3燃圧閾値QPth3の範囲にないとき、すなわち燃料圧力QPが第2燃圧閾値QPth2よりも低い場合または燃料圧力QPが第3燃圧閾値QPth3よりも高い場合(S301:NO)、処理がステップS303に移行される。
ステップS303では、燃料圧力QPが第2燃圧閾値QPth2よりも低いか否かが判定される。燃料圧力QPが第2燃圧閾値QPth2よりも低い場合(S303:YES)、処理がステップS304に移行される。一方、燃料圧力QPが第3燃圧閾値QPth3よりも高い場合(S303:NO)、処理がステップS307に移行される。
ステップS304では、燃料圧力QPが第1燃圧閾値QPth1よりも低いか否かが判定される。燃料圧力QPが第1燃圧閾値QPth1よりも低い場合(S304:YES)、処理がステップS305に移行される。ステップS305では、クリアランスCLが基準範囲よりも大きく、ポンプ室38またはインペラ44が摩耗しており異常発生の予兆があると判定される。その後、本処理ルーチンが終了される。一方、燃料圧力QPが第1燃圧閾値QPth1以上である場合(S304:NO)、処理がステップS306に移行される。ステップS306では、クリアランスCLが基準範囲よりも大きく、ポンプ室38またはインペラ44が摩耗傾向にあると判定される。その後、本処理ルーチンが終了される。
ステップS307では、燃料圧力QPが第4燃圧閾値QPth4よりも高いか否かが判定される。燃料圧力QPが第4燃圧閾値QPth4よりも高い場合(S307:YES)、処理がステップS308に移行される。ステップS308では、クリアランスCLが基準範囲よりも小さく、インペラ44が膨潤しており異常発生の予兆があると判定される。その後、本処理ルーチンが終了される。一方、燃料圧力QPが第4燃圧閾値QPth4以下である場合(S308:NO)、処理がステップS309に移行される。ステップS309では、クリアランスCLが基準範囲よりも小さく、インペラ44が膨潤傾向にあると判定される。その後、本処理ルーチンが終了される。
この診断処理によっても、上記実施形態と同様に、駆動中の燃料ポンプ30の状態を把握することができ、燃料ポンプ30に発生する異常の予兆を検知することができる。
・上記実施形態では、FPC13が実施するポンプ制御に続いて診断処理が実施されるように構成している。このポンプ制御は、燃料噴射弁26からの燃料噴射を実施するためにECU11が算出する要求吐出量QVTに基づいて燃料ポンプ30を駆動するポンプ制御であってもよいし、燃料噴射弁26からの燃料噴射時期に関わらず、診断処理を実施するために燃料ポンプ30を駆動するポンプ制御であってもよい。
・上記実施形態では、車両のECU11が備えるポンプ診断部12を例示した。診断処理を実施するポンプ診断部12は、車両の外部に位置する演算装置に設けられていてもよい。すなわち、車両の制御ユニット10に設けられているポンプ制御部としてのFPC13と、車両の外部に位置する演算装置に設けられているポンプ診断部12と、によって燃料ポンプの診断装置が構成されていてもよい。たとえば、制御ユニット10と演算装置との間で外部通信回路網を介してデータの送受信を可能に構成する。これによって、制御ユニット10から送信されるポンプ回転数Np等のデータを受信する演算装置において診断処理を実施することができる。この診断処理によっても、上記実施形態と同様に、駆動中の燃料ポンプ30の状態を把握することができ、燃料ポンプ30に発生する異常の予兆を検知することができる。
10…制御ユニット、11…ECU、12…ポンプ診断部、13…FPC、20…燃料供給システム、21…燃料タンク、22…供給通路、23…逆止弁、24…プレッシャレギュレータ、25…デリバリパイプ、26…燃料噴射弁、27…燃圧センサ、30…燃料ポンプ、38…ポンプ室、41…モータ、42…シャフト、44…インペラ、50…報知装置。

Claims (6)

  1. ポンプ室に収容されているインペラの回転によって燃料タンクから吸引した燃料を吐出する燃料ポンプを有する燃料供給システムに適用され、
    前記燃料ポンプを駆動するポンプ制御部と、
    前記燃料ポンプが有するモータの回転数であるポンプ回転数と前記燃料ポンプが吐出する燃料圧力との相関と、前記燃料ポンプへの通電を初めて行なってから規定期間が経過するまでの駆動初期においての前記相関である初期相関と、に基づいて前記燃料ポンプの状態を診断するポンプ診断部と、を備える
    燃料ポンプの診断装置。
  2. 前記ポンプ診断部は、前記燃料ポンプを駆動する際に許容できる限界まで前記インペラが膨潤している場合に前記燃料圧力として規定圧力が得られるときの前記ポンプ回転数の値を膨潤判定閾値として、当該診断の対象である前記燃料ポンプにおいて前記燃料圧力として前記規定圧力が得られるときの前記ポンプ回転数の値が前記膨潤判定閾値よりも低いとき、前記燃料ポンプに異常が発生する予兆として前記インペラの膨潤に伴う前記予兆を検知する
    請求項1に記載の燃料ポンプの診断装置。
  3. 前記ポンプ診断部は、前記燃料ポンプを駆動する際に許容できる限界まで前記ポンプ室または前記インペラが摩耗している場合に前記燃料圧力として規定圧力が得られるときの前記ポンプ回転数の値を摩耗判定閾値として、当該診断の対象である前記燃料ポンプにおいて前記燃料圧力として前記規定圧力が得られるときの前記ポンプ回転数の値が前記摩耗判定閾値よりも高いとき、前記燃料ポンプに異常が発生する予兆として前記ポンプ室または前記インペラの摩耗に伴う前記予兆を検知する
    請求項2に記載の燃料ポンプの診断装置。
  4. 前記ポンプ診断部は、前記燃料ポンプを駆動する際に許容できる限界まで前記インペラが膨潤している場合に前記燃料圧力として規定圧力が得られるときの前記ポンプ回転数の値を膨潤判定閾値として、前記駆動初期において前記燃料圧力として前記規定圧力が得られるときのポンプ回転数の値を初期値として、
    当該診断の対象である前記燃料ポンプにおいて前記燃料圧力として前記規定圧力が得られるときの前記ポンプ回転数の値が前記初期値よりも前記膨潤判定閾値に近いほど、前記駆動初期における燃料ポンプのインペラと比較して前記診断の対象である前記燃料ポンプの前記インペラの膨潤が進行していることを検知する
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の燃料ポンプの診断装置。
  5. 前記ポンプ診断部は、診断の対象である前記燃料ポンプの前記ポンプ回転数と前記燃料圧力との相関と、前記初期相関と、に基づいて、前記モータの回転軸の軸方向における前記インペラと前記ポンプ室との間のクリアランスであるスラストクリアランスの大きさを推定し、推定した前記スラストクリアランスの大きさに基づいて前記燃料ポンプに異常が発生する予兆を検知する
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の燃料ポンプの診断装置。
  6. 前記ポンプ診断部は、前記診断を前回実施した際の前記燃料ポンプの駆動条件と同条件で前記燃料ポンプを駆動して前記診断を繰り返し実行するものであり、今回診断時のポンプ回転数と前回診断時のポンプ回転数との差に基づいて、前回診断時と比較して前記インペラの膨潤が進行していること検知する
    請求項2〜5のいずれか一項に記載の燃料ポンプの診断装置。
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